説明

ワーク加飾装置及びワーク加飾方法

【課題】加飾シートのドローダウンを抑制及び許容した場合に起こり得る不具合を何れも解消することが可能なワーク加飾装置及びワーク加飾方法の提供を目的とする。
【解決手段】本発明のワーク加飾装置10によってワークWの加飾を行う場合、加飾シートSの上側にワークWを収容したワーク収容器12が配置され、加飾シートSの下側にワークWを収容していない補助容器11が配置されるので、加飾シートSのドローダウンを抑制する場合には、ワークWを収容していない補助容器11内にガスを供給することができる。これにより、加飾されたワークW(製品)の表面に気泡が残存するという不具合を解消することができる。また、加飾シートSのドローダウンした部分はワークWを収容していない補助容器11内に垂れ下がるので、加飾シートSが成形適正温度に達する前にドローダウンした部分がワークWと接触するという不具合を解消することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱軟化状態の加飾シートにワークを相対的に押し付けて加飾を行うワーク加飾装置及びワーク加飾方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、この種のワーク加飾装置としては、ワークを収容するためのワーク収容器とその上方に対向配置された補助容器とを備えたものが知られている。このワーク加飾装置でワークの加飾を行う場合には、ワーク収容器と補助容器との開口縁同士の間に加飾シートを挟んで加飾シートとワークとを対向配置させる。次いで、ワーク収容器内及び補助容器内を共に真空状態にすると共に加飾シートを加熱して軟化させる。そして、加飾シートが成形適正温度に達したら、ワーク収容器内を真空状態にしたまま補助容器内を加圧して、その圧力差により加飾シートをワークの表面に押し付けて成形を行っていた(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許3733564号公報(段落[0017]〜[0019]、第3図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した従来のワーク加飾装置では、加熱軟化に伴う加飾シートの垂れ下がり(所謂、ドローダウン)を抑制するために、加飾シートを加熱する際にワーク収容器内に少量のガスを供給していた。ところが、そのドローダウン抑制用のガスが、ワークと、その表面に貼り合わされた加飾シートとの間に封じ込められて、加飾されたワーク(製品)の表面に気泡が残存するという不具合が生じ得た。
【0005】
これに対し、ドローダウン抑制のためのガス供給を行わずに加飾シートのドローダウンを許容した場合には、加飾シートが成形適正温度に達する前に、ドローダウンした部分がワークに接触するという別の不具合が生じ得た。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、加飾シートのドローダウンを抑制及び許容した場合に起こり得る不具合を何れも解消することが可能なワーク加飾装置及びワーク加飾方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係るワーク加飾装置は、対向配置された1対の容器の一方をワークを収容するためのワーク収容器とすると共に他方を補助容器とし、ワーク収容器の開口と補助容器の開口とを加飾シートを挟んで接合してワーク収容器と補助容器との内部空間を隔絶し、ワーク収容器内を真空状態としかつ補助容器内を真空又は加圧状態としかつ加飾シートを熱軟化状態にしてワーク収容器内のワークを加飾シートに相対的に押し付けて加飾を行うワーク加飾装置において、ワーク収容器を補助容器の上方に配置し、ワーク収容器内のワークを加飾シートに上方から対向させた状態に保持可能なワーク保持部と、ワークと共にワーク保持部を降下させてワークを加飾シートに押し付けるワーク保持移動機構とを備えたところに特徴を有する。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載のワーク加飾装置において、ワーク保持部には、ワークから上方に突出したワーク突片を水平方向で挟持する1対のワーク挟持部材が備えられたところに特徴を有する。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2に記載のワーク加飾装置において、1対のワーク挟持部材は、1対のバネ片で構成され、それら1対のバネ片が、間にワーク突片を受け入れて押し広げられるように弾性変形するところに特徴を有する。
【0010】
請求項4の発明は、請求項2又は3に記載のワーク加飾装置において、ワーク保持部には、ワークに上方から当接して、ワーク保持部に対するワークの上方への移動を禁止するワーク加圧部が備えられたところに特徴を有する。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れか1の請求項に記載のワーク加飾装置において、ワーク保持部を、ワークの形状に応じて複数種類設けると共に、それら複数種類のワーク保持部の全てに共通の構造の保持ベースを一体に設け、ワーク保持移動機構のうち上下に往復駆動される昇降部本体に対して、任意のワーク保持部の保持ベースを昇降部本体に取り付け可能としたところに特徴を有する。
【0012】
請求項6の発明は、請求項5に記載のワーク加飾装置において、昇降部本体と保持ベースとの間には、略水平方向で互いにスライド係合する水平係合機構と、水平係合機構におけるスライド係合方向の所定の位置で、昇降部本体と保持ベースとの間を固定するためのスライドストッパとが備えられたところに特徴を有する。
【0013】
請求項7の発明は、請求項6に記載のワーク加飾装置において、保持ベースは、略直方体状をなし、昇降部本体には、保持ベースを収容可能な略直方体状の空間を内側に有すると共に、水平方向を向いた一側面に保持ベースを挿抜するための挿抜開口を有したベース収容部が設けられ、ベース収容部のうち挿抜開口側の端部には、保持ベースを係止するベース係止部が設けられる一方、ベース収容部のうち挿抜開口と反対側の端部には、保持ベースが当接して位置決めされる待ち受け当接部が設けられ、ベース収容部の下面には、保持ベースの下面を外部に臨ませるための下面開口が形成されると共に、その下面開口を間に挟んだ両側部で保持ベースの挿抜方向に延び、保持ベースの両側縁部を支持する1対の支持レールが備えられ、保持ベースのうちベース収容部の下面開口から外部に臨んだ部分に、ワーク保持部が配置されたところに特徴を有する。
【0014】
請求項8の発明は、請求項1乃至7の何れか1の請求項に記載のワーク加飾装置において、ワークが押し付けられる前の加飾シートの垂れ下がりを抑制するためのガスを補助容器に供給するシート弛み防止手段を備えたところに特徴を有する。
【0015】
請求項9の発明に係るワーク加飾方法は、上下に対向配置された1対の容器のうち上方に配置された容器をワークを収容するためのワーク収容器とする一方、下方に配置された容器を補助容器とし、ワーク収容器の開口と補助容器の開口とを加飾シートを挟んで接合してワーク収容器と補助容器との内部空間を隔てておき、ワーク収容器内を真空状態としかつ補助容器内を真空又は加圧状態としかつ加飾シートを熱軟化状態にしてから、ワーク収容器内のワークを加飾シートに対して上方から押し付けて加飾を行うところに特徴を有する。
【0016】
請求項10の発明は、請求項9に記載のワーク加飾方法において、加飾シートを熱軟化により袋状に垂れ下がった状態にしておき、その袋状に垂れ下がった部分に上方からワークを押し入れるようにしたところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0017】
[請求項1,2,8,9の発明]
請求項1,8及び9の発明によれば、加飾シートの上側にワークを収容したワーク収容器が配置され、加飾シートの下側にワークを収容していない補助容器が配置されるので、加飾シートのドローダウンを抑制する場合には、ワークを収容していない補助容器内にガスを供給することができる。これにより、加飾されたワーク(製品)の表面に気泡が残存するという不具合を解消することができる。
【0018】
また、加飾シートのドローダウンを許容した場合、加飾シートはワークを収容していない補助容器内に垂れ下がるので、加飾シートが成形適正温度に達する前にドローダウンした部分がワークと接触するという不具合を解消することができる。
【0019】
このように、本発明によれば、加飾シートのドローダウンを抑制及び許容した場合に起こり得る不具合を何れも解消することが可能になる。
【0020】
ここで、ワークは、粘着性部材や螺子部材でも保持する構成にしてもよいし、請求項2の発明のように、ワークに突出形成されたワーク突片を水平方向で挟持する1対のワーク挟持部材で構成してもよい。
【0021】
[請求項3の発明]
請求項3の発明によれば、ワーク突片を1対のバネ片の間に押し込んでワークを保持させることができると共に、ワーク突片を1対のバネ片の間から引き抜いて取り外すことができるので、ワーク保持部に対するワークの着脱を容易に行うことができる。
【0022】
[請求項4の発明]
請求項4の発明によれば、加飾シートに対して上方からワークを押し付けた場合に、ワーク保持部に対するワークの上方への移動を禁止することができる。
【0023】
[請求項5の発明]
請求項5の発明によれば、ワーク加飾装置は、形状の異なる複数種類のワークの加飾に利用することが可能になる。また、ワーク保持部をワーク収容器内から取り出した状態でワークの着脱を行うことができるので、ワーク着脱の作業性が向上する。
【0024】
[請求項6の発明]
請求項6の発明によれば、保持ベースを昇降部本体に対して略水平方向から近づけるとそれら保持ベースと昇降部本体とがスライド係合し、さらに、スライド係合方向の所定位置で保持ベースと昇降部本体とが固定されて、ワーク保持移動機構に対してワークが所定の位置に位置決めされる。
【0025】
[請求項7の発明]
請求項7の発明によれば、保持ベースを昇降部本体に取り付ける場合には、昇降部本体におけるベース収容部の挿抜開口から保持ベースを略水平方向に挿入してスライド移動させる。この際、保持ベースの両側縁部が昇降部本体における1対の支持レールに支持され、これら1対の支持レールをガイドにして保持ベースがスライドする。保持ベースが待ち受け当接部に当接すると挿抜開口側に備えたベース係止部が保持ベースに係止して、これら待ち受け当接部とベース係止部とにより、保持ベースがスライド方向の所定位置で固定される。これにより、保持ベースと昇降部本体とが合体し、保持ベースと一体のワーク保持部に保持されたワークが、加飾シートに上方から対向させた状態になる。
【0026】
[請求項8の発明]
請求項8の発明によれば、加飾シートの熱軟化に伴う垂れ下がり(ドローダウン)を抑制して加飾シートを張った状態に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の第1実施形態に係るワーク加飾装置の正断面図
【図2】可動ホルダの正面図
【図3】可動ホルダの(A)斜視図、(B)断面図
【図4】ワーク及び加飾シートをセットする前のワーク加飾装置の正断面図
【図5】(A)ワーク及び加飾シートをセットした状態の正断面図、(B)ワークをワーク収容器内に収容した状態の正断面図
【図6】ワーク加飾装置の(A)減圧工程における正断面図、(B)加熱工程における正断面図
【図7】(A)加飾シートがドローダウンした状態のワーク加飾装置の正断面図、(B)ドローダウンした加飾シートにワークを押し込んだ状態のワーク加飾装置の正断面図
【図8】(B)ドローダウン抑制用のガスを供給している状態のワーク加飾装置の正断面図、(B)加飾シートにワークを押し付けている状態のワーク加飾装置の正断面図
【図9】補助容器内を加圧状態にしたときのワーク加飾装置の正断面図
【図10】(A)ワーク収容器を補助容器から分離した状態のワーク加飾装置の正断面図、(B)可動ホルダをワーク収容器から露出させた状態のワーク加飾装置の正断面図
【図11】ホルダ本体をブラケットから離脱させた状態のワーク加飾装置の正断面図
【図12】第2実施形態に係るワーク加飾装置の正断面図
【図13】(A)ドローダウン抑制用のガスを供給している状態のワーク加飾装置の正断面図、(B)補助容器内を加圧状態にしたときのワーク加飾装置の正断面図
【発明を実施するための形態】
【0028】
[第1実施形態]
以下、本発明のワーク加飾装置10及びワーク加飾方法に係る第1実施形態を、図1〜図11に基づいて説明する。図1に示すように、ワーク加飾装置10は上下方向で対向した1対の容器11,12を備えている。各容器11,12は、例えば直方体状の箱形構造をなしており、互いの対向面、即ち、上側に配置されたワーク収容器12の下面中央部と、下側に配置された補助容器11の上面中央部とに、それぞれ矩形状の開口11A,12Aが貫通形成されている。
【0029】
ワーク収容器12とは補助容器11とは接離可能になっている。即ち、補助容器11は移動不能に固定されているのに対し、ワーク収容器12は図示しない容器駆動装置によって上下動可能となっている。
【0030】
図1に示すように、補助容器11の内側には、補助容器11の開口11Aを塞ぐようにして敷設された加飾シートSを加熱するためのヒータ13(具体的には、赤外線ヒータ)が備えられている。ヒータ13は補助容器11の底部に配置され、補助容器11の開口11Aと対向している。
【0031】
なお、加飾シートSは、熱可塑性樹脂で構成され、ワークWの加飾対象面Wmの素地を隠蔽して木目調、金属調その他所定の意匠を付与するための意匠層と、意匠層を加飾対象面Wmに固着させるための接着剤層とを有する積層構造をなす。
【0032】
補助容器11とワーク収容器12には真空ポンプ41が接続されている。真空ポンプ41は、補助容器11内及びワーク収容器12内の空気を吸引して真空状態にする。また、補助容器11にはコンプレッサ42が接続されている。コンプレッサ42は、補助容器11内にガスを供給して加圧状態にする。
【0033】
さて、ワーク収容器12の内部には、補助容器11の上面に敷設された加飾シートSに上方から対向させた状態でワークWを保持する可動ホルダ20が備えられている。
【0034】
可動ホルダ20はロッド14Rの下端部に連結されている。図1に示すように、ロッド14Rはワーク収容器12の天井壁を貫通してワーク収容器12内で上下方向に延びており、ワーク収容器12の天井壁外面に固定された直動シリンダ14(例えば、油圧シリンダ)を駆動源として上下動する。これにより、ワークWが可動ホルダ20と共にワーク収容器12内で上下動可能となっている。
【0035】
可動ホルダ20は、ロッド14Rの下端部に固定された昇降ブラケット21(本発明の「昇降部本体」に相当する)と、昇降ブラケット21に対して略水平方向にスライドさせることで着脱可能なホルダ本体30とから構成されている。なお、直動シリンダ14及びそのロッド14Rに連結された昇降ブラケット21は本発明の「ワーク保持移動機構」に相当する。
【0036】
ホルダ本体30は、略直方体形状をなした保持ベース31を備え(図3(A)参照)、その保持ベース31の下面に後述するワーク保持部35(図2参照)を備えている。
【0037】
昇降ブラケット21は、図3(A)に示すように、ロッド14Rの下端部に連結された板状の基盤23と、基盤23の下面に固定されたベース収容ボックス27(本発明の「ベース収容部」に相当する)とを備えている。ベース収容ボックス27は、ホルダ本体30の保持ベース31を収容可能な略直方体状のベース収容空間22を内側に有しており、そのベース収容空間22の水平方向を向いた一側面が保持ベース31を挿抜可能な挿抜開口22Aとなっている。また、ベース収容ボックス27は、ベース収容空間22に収容された保持ベース31の下面を外部に臨ませる矩形状の下面開口22B(図3(A)参照)を有している。
【0038】
より詳細には、ベース収容ボックス27は、基盤23より一回り小さい矩形状の天井壁29と、その天井壁29の縁部から垂下しかつ挿抜開口22Aと対向した待ち受け当接壁24(本発明の「待ち受け当接部」に相当する)と、天井壁23の縁部から垂下しかつスライド方向と直交した方向で対向した1対のスライド係合壁28,28とを備え、待ち受け当接壁24と1対のスライド係合壁28,28とが接合している。また、スライド係合壁28,28の下端部には、ホルダ本体30のスライド方向(ベース収容空間22に対する保持ベース31の挿抜方向)と平行に延びた支持レール25,25が一体に設けられている。そして、これら天井壁29、待ち受け当接壁24及びスライド係合壁28,28で囲まれた空間が上記ベース収容空間22になっている。
【0039】
基盤23は、例えば、平面視矩形状をなしている。基盤23は、ワーク収容器12の開口12Aより大きくなっており、昇降ブラケット21を直動ストロークの下端位置まで降下させた場合に、開口12Aの開口縁に係止可能となっている(図4参照)。一方、ベース収容ボックス27は、ワーク収容器12の開口12Aより小さくなっており、昇降ブラケット21を下端位置まで降下させた場合に、開口12Aの内側に遊嵌するようになっている(図4参照)。
【0040】
待ち受け当接壁24は、ベース収容空間22に挿入された保持ベース31と当接してホルダ本体30をスライド方向の一端部に位置決め可能となっている。
【0041】
また、ベース収容ボックス27のうち、挿抜開口22A側の端部には、ベース係止部26が設けられている。ベース係止部26は、三角形の板状又は柱状をなし、ホルダ本体30のスライド方向と直交する水平軸回りに回動可能に軸支されている。また、図示しない付勢手段(例えば、バネ)を備え、その付勢手段によりベース係止部26の一角部がベース収容空間22の内側に突出した係止位置(図2に示す状態)になるように付勢されている。保持ベース31をベース収容空間22に挿入する場合、ベース係止部26は保持ベース31に押されて、係止位置から図2における反時計回り方向に回動する。そして、保持ベース31が待ち受け当接壁24に当接して完全にベース収容空間22に収容されると、ベース係止部26が係止位置に復帰して保持ベース31の縁部に係止する(図1参照)。そして、このベース係止部26と待ち受け当接壁24とでホルダ本体30がスライド係合方向の所定位置に固定される。なお、ベース係止部26と待ち受け当接壁24は、本発明の「スライドストッパ」に相当する。
【0042】
図3(A)に示すように、1対の支持レール25,25は、ベース収容ボックス27の下面開口22Bを間に挟んだ両側部でホルダ本体30のスライド方向に延びている。また、図3(B)に示すように、各支持レール25,25はその長手方向と直交した断面がL字形状をなしている。即ち、スライド係合壁28の下端縁からベース収容空間22側に張り出した張出壁25Xと、張出壁25Xの先端から垂直に起立した垂直壁25Yとを有している。
【0043】
図3(A)に示すように、ホルダ本体30の保持ベース31のうち、昇降ブラケット21に対するスライド方向と平行な1対の係合側面31A,31Aには、複数対のローラ33,33が備えられている。また、図3(B)に示すように、両係合側面31A,31Aのうちローラ33の回転軸より若干下方には、スライド方向に延びたレール係合溝34,34が陥没形成されている(図2参照)。そして、1対のレール係合溝34,34に各支持レール25,25(垂直壁25Y,25Y)がスライド係合すると共に、各ローラ33,33が各支持レール25,25(張出壁25X,25X)の上面を転動可能となっている。なお、支持レール25,25とレール係合溝34,34は本発明の「水平係合機構」に相当する。
【0044】
図2に示すように、保持ベース31の下面には、ワークWを保持するためのワーク保持部35が設けられている。具体的には、ワークWのうち加飾対象面Wmの裏側には複数のワーク突片Wtが突出形成されており、それらワーク突片Wtを水平方向で挟持するために、複数のクリップ36,36が備えられている。各クリップ36は、水平方向で対向配置された1対のバネ片36A,36Aにて構成されている。バネ片36A,36Aは、上端部が保持ベース31の下面に固定されかつ、下端部が自由端となっている。バネ片36A,36Aは、弾性を有する金属薄板で構成されており、上端部(固定端)から下端部(自由端)に向かうに従って互いに接近して下端部寄り位置で当接すると共に、その当接位置から互いに離れる方向に屈曲している。
【0045】
そして、これらバネ片36A,36Aの間にワークWのワーク突片Wtを下方から割り込ませると、図1に示すように、バネ片36A,36Aが押し広げられるように弾性変形し、このときの両バネ片36A,36Aの弾発力でワーク突片Wtが挟持される。即ち、ワークWがホルダ本体30に保持される。
【0046】
さらに、ワーク保持部35は、保持ベース31から下方に突出したワーク支持壁37(本発明の「ワーク加圧部」に相当する)を有している。ワーク支持壁37は、複数のクリップ36,36を側方から包囲した囲壁構造をなすと共にクリップ36,36よりも下方に突出しており、クリップ36,36にて保持されたワークWの非加飾面に当接するようになっている。
【0047】
ここで、ホルダ本体30のうちワーク保持部35は、形状の異なるワークWに個々対応するために複数種類設けられている。即ち、クリップ36の個数、配置、形状及びワーク支持壁37の配置、形状が異なる複数種類のホルダ本体30が設けられている。これに対し、ホルダ本体30の保持ベース31は、それら複数種類のワーク保持部35の全てに共通の構造になっている。即ち、任意のワーク保持部35を有したホルダ本体30を昇降ブラケット21に取り付けることが可能であり、ホルダ本体30にて保持可能な任意の形状のワークWに対して次述するように加飾を行うことが可能となっている。
【0048】
次に本実施形態のワーク加飾装置10の動作について、図4〜図11を参照しつつ説明する。
【0049】
まずは、ホルダ本体30に対し、例えば、手作業でワークWを保持させる。即ち、図2に示すように、ワークWを把持してホルダ本体30の下面に近づけ、ワーク突片Wtをクリップ36に挟持させる。クリップ36への取り付けは、ワーク突片Wtを1対のバネ片36A,36Aの間に下方から押し込むだけの簡単な操作で行うことができる。また、ホルダ本体30をワーク収容器12内から取り出してワークWの取り付けを行うことができるので、作業性に優れる。
【0050】
ホルダ本体30にワークWを取り付けたら、ホルダ本体30を昇降ブラケット21に取り付ける。具体的には、図4に示すように、補助容器11とワーク収容器12とを離間状態にすると共に、昇降ブラケット21を下端位置で停止させる。すると、ベース収容ボックス27がワーク収容器12の外部に配置されて、挿抜開口22Aからホルダ本体30を挿入可能な状態になる。
【0051】
この状態で、図4から図5(A)への変化に示すように、ホルダ本体30を水平方向にスライド移動させて、ベース収容ボックス27内(ベース収容空間22)にホルダ本体30(保持ベース31)を挿入する。
【0052】
このとき、図3(B)に示すように、保持ベース31のレール係合溝34,34に支持レール25,25がスライド係合すると共に、ローラ33が支持レール25,25の上を転動する。そして、保持ベース31が待ち受け当接壁24が突き当たると、待ち受け当接壁24とは反対側でベース係止部26が保持ベース31に係止して、ホルダ本体30が昇降ブラケット21に対して固定される。これにより、ワークWが、その加飾対象面Wmを下方に向けた状態で可動ホルダ20に保持される。
【0053】
また、図4から図5(A)への変化に示すように、昇降ブラケット21へのホルダ本体30の取り付けと同時に、補助容器11の上面に加飾シートSをセットする。加飾シートSは、例えば、接着剤層が上面となるようにして矩形枠構造のシート載置枠40に載置しておき、そのシート載置枠40を、加飾シートSを載せたまま水平移動させて補助容器11の上面に設置する。これにより、加飾シートSが補助容器11の開口11Aを塞ぐようにセットされる(図5(A)参照)。
【0054】
ワークW及び加飾シートSのセットが完了すると、図5(B)に示すように直動シリンダ14によって可動ホルダ20が吊り上げられ、ワークWがワーク収容器12内に引き込まれる。
【0055】
次いで、図6(A)に示すようにワーク収容器12が降下して、ワーク収容器12の開口縁とシート載置枠40との間に加飾シートSの側縁部が挟まれる。即ち、ワーク収容器12の開口12Aと補助容器11の開口11Aとが加飾シートSを挟んで接合しかつ、補助容器11とワーク収容器12との内部空間が加飾シートSによって隔てられる。なお、この時点で、補助容器11及びワーク収容器12の内圧は共に大気圧である。また、加飾シートSはほぼ弛み無く張り渡されており、ワークWは加飾シートSの上方に離して対向配置されている。
【0056】
次いで、減圧工程に移行する。減圧工程では、補助容器11及びワーク収容器12内の空気を真空ポンプ41によって排気し、補助容器11内及びワーク収容器12内を共に真空状態にする。減圧工程中も加飾シートSは張り渡された状態を維持しており、ワークWは加飾シートSの上方に離して対向配置されている。
【0057】
減圧工程に次いで加熱工程に移行する。即ち、図6(B)に示すようにヒータ13がオンし、成形適正温度になるまで加飾シートSを下方から加熱する。また、成形適正温度に達するまでの間に加飾シートSは軟化する。
【0058】
軟化が進むと、図7(A)に示すように加飾シートSはドローダウンする。即ち、加飾シートSの中央部分が自重により補助容器11側に袋状に垂れ下がる。
【0059】
これに対し、図8(A)に示すように、加熱工程中に補助容器11内に少量のガスを供給し、補助容器11の内圧をワーク収容器12の内圧より若干高めにしておくと、加飾シートSのドローダウンを抑制することができる。即ち、成形適正温度に達するまで加飾シートSを張った状態に維持することができる。ここで、ドローダウン抑制のためガスは、専用のガス供給手段から供給してもよいし、コンプレッサ42から供給してもよい。この場合のガス供給手段又はコンプレッサ42は、本発明の「シート弛み防止手段」に相当する。
【0060】
加飾シートSが成形適正温度に達したら成形工程に移行する。具体的には、まず、ワークWを加飾シートSに向けて降下させる。ここで、図7(A)に示すように、加熱工程における加飾シートSのドローダウンを許容した場合には、同図(B)に示すように加飾シートSの袋状に垂れ下がった部分にワークWが押し込まれる。
【0061】
一方、図8(A)に示すように加飾シートSのドローダウンを抑制した場合には、同図(B)に示すように張った状態の加飾シートSにワークWが押し付けられて加飾シートSがワークWの加飾対象面Wmの形状に倣って変形する。
【0062】
この成形工程では、ワーク支持壁37がワークWに上方から当接することでワーク保持部35に対するワークWの上方への移動が禁止される。
【0063】
次いで、図9に示すように、ワーク収容器12を真空状態に維持したまま補助容器11内にコンプレッサ42から圧縮空気を供給して、補助容器11内を大気圧を超える加圧状態にする。すると、補助容器11内とワーク収容器12内との圧力差により、加飾シートSがワークWの加飾対象面Wmに密着するように押し付けられて、加飾対象面Wmと同一形状に成形される。
【0064】
以上で成形工程が完了すると、図10(A)に示すようにヒータ13がオフすると共にワーク収容器12と補助容器11とが共に大気開放され、その後、ワーク収容器12が上昇して補助容器11とワーク収容器12とが離間状態になる。このとき、加飾シートSはワークW及びホルダ本体30の下面に貼り付いているので、ワーク収容器12と共に持ち上げられる。
【0065】
次いで、図10(B)に示すように可動ホルダ20を下端位置まで降下させて、昇降ブラケット21をワーク収容器12の開口12Aから外部に突き出させる。すると、ベース収容ボックス27がワーク収容器12の外部に配置されて、挿抜開口22Aからホルダ本体30抜き取り可能な状態になる。この状態で、図11に示すように、ホルダ本体30を水平方向にスライドさせてベース収容ボックス27(ベース収容空間22)から抜き取ると共に、シート載置枠40を水平方向にスライドさせて補助容器11の上面から取り除く。
【0066】
その後、ホルダ本体30のクリップ36,36からワークWを取り外す。ワークWの取り外しは、ワーク突片Wtを1対のバネ片36A,36Aの間から引き抜くだけの簡単な操作で行うことができる。また、ホルダ本体30をワーク収容器12内から取り出してワークWの取り外しを行うことができるので、作業性に優れる。
【0067】
以上がワーク加飾装置10の1サイクルの動作であり、以下、この動作を繰り返し行うことで、複数のワークWに対して連続的に加飾処理を行う。
【0068】
このように、本実施形態によれば、ワークWの加飾を行う場合、加飾シートSの上側にワークWを収容したワーク収容器12が配置され、加飾シートSの下側にワークWを収容していない補助容器11が配置されるので、加飾シートSのドローダウンを抑制する場合には、ワークWを収容していない補助容器11内にガスを供給することができる。これにより、加飾されたワークW(製品)の表面に気泡が残存するという不具合を解消することができる。
【0069】
また、加飾シートSのドローダウンを許容した場合、そのドローダウンした部分はワークWを収容していない補助容器11内に垂れ下がるので、加飾シートSが成形適正温度に達する前にドローダウンした部分がワークWと接触するという不具合を解消することができる。
【0070】
即ち、本実施形態によれば、加飾シートSのドローダウンを抑制及び許容した場合に起こり得る不具合を何れも解消することが可能になる。
【0071】
[第2実施形態]
第2実施形態は、ホルダ本体30の構成が上記第1実施形態とは異なる。具体的には、図12(A)に示すように、ホルダ本体30のうち保持ベース31の下面からは、シート加圧部38が突出している。シート加圧部38は、クリップ36,36によって保持されたワークWを側方から包囲する囲壁構造をなすと共に、そのワークWよりも下方に突出するようになっている。その他の構成については上記第1実施形態と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0072】
本実施形態のワーク加飾装置10の動作を説明する。なお、ホルダ本体30にワークWを保持させる工程から減圧工程まで及び、成形工程より後の工程は、上記第1実施形態と同じであるので(図4,5,10及び11を参照)、第1実施形態とは異なる加熱工程と成形工程についてのみ説明する。
【0073】
本実施形態のワーク加飾装置10では、図12(A)に示す減圧工程から同図(B)に示す加熱工程に移行する際に、可動ホルダ20が降下して、シート加圧部38とシート載置枠40との間で加飾シートSが挟持される。この状態でヒータ13による加飾シートSの加熱が行われる。このとき、ワークWは加飾シートSとの間に隙間を開けて近接配置される。
【0074】
また、図13(A)に示すように、加熱工程中は補助容器11内に少量のガスを供給して、加飾シートSがドローダウンすることを抑制する。そして、加飾シートSが成形適正温度に達したら成形工程に移行し、図14(B)に示すように、ワーク収容器12を真空状態に維持したまま補助容器11内を加圧状態にする。すると、加飾シートSがワークWの加飾対象面Wmに密着するように押し付けられて、加飾対象面Wmと同一形状に成形される。本実施形態の構成でも、上記第1実施形態と同等の効果を奏する。
【0075】
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0076】
(1)上記実施形態では、ワークWに突出形成されたワーク突片Wtをホルダ本体30に備えたクリップ36で挟持する構成であったが、クリップ36による保持に限定するものではない。例えば、ワークWを繰り返し粘着及び剥離することが可能な粘着性部材で保持してもよいし、ワークWに形成された雌螺旋又は雄螺旋と螺合する螺旋部で保持してもよい。また、ワークWの非加飾面に磁性材料が使われている場合には、磁石の吸引力でワークWを保持してもよい。
【0077】
(2)上記実施形態では、1対の支持レール25,25が、ホルダ本体30の係合側面31A,31Aに陥没形成されたレール係合溝34,34に係合するように構成されていたが、ホルダ本体30をスライド方向に貫通するレール係合孔を設けて、そのレール係合孔を1対の支持レール25,25が挿抜可能に貫通するように構成してもよい。
【0078】
(3)上記実施形態では、昇降ブラケット21に着脱可能なホルダ本体30にワークWを保持する構成であったが、昇降ブラケット21にクリップ36等のワーク保持部を設けて、昇降ブラケット21に直接ワークWを保持可能な構成にしてもよい。
【符号の説明】
【0079】
10 ワーク加飾装置
11 補助容器
11A 補助容器の開口
12 ワーク収容器
12A ワーク収容器の開口
14 直動シリンダ
14R ロッド
20 可動ホルダ
21 ブラケット(昇降部本体)
22 ベース収容空間
22A 挿抜開口
22B 下面開口
24 待ち受け当接壁(待ち受け当接部)
25 支持レール
26 ベース係止部
27 ベース収容ボックス(ベース収容部)
30 ホルダ本体
31 保持ベース
34 レール係合溝
35 ワーク保持部
36 クリップ
36A,36A バネ片(ワーク挟持部材)
37 ワーク支持壁(ワーク加圧部)
38 シート加圧部
S 加飾シート
W ワーク
Wt ワーク突片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向配置された1対の容器の一方をワークを収容するためのワーク収容器とすると共に他方を補助容器とし、前記ワーク収容器の開口と前記補助容器の開口とを加飾シートを挟んで接合して前記ワーク収容器と前記補助容器との内部空間を隔絶し、前記ワーク収容器内を真空状態としかつ前記補助容器内を真空又は加圧状態としかつ前記加飾シートを熱軟化状態にして前記ワーク収容器内の前記ワークを前記加飾シートに相対的に押し付けて加飾を行うワーク加飾装置において、
前記ワーク収容器を前記補助容器の上方に配置し、
前記ワーク収容器内の前記ワークを前記加飾シートに上方から対向させた状態に保持可能なワーク保持部と、
前記ワークと共に前記ワーク保持部を降下させて前記ワークを前記加飾シートに押し付けるワーク保持移動機構とを備えたことを特徴とするワーク加飾装置。
【請求項2】
前記ワーク保持部には、前記ワークから上方に突出したワーク突片を水平方向で挟持する1対のワーク挟持部材が備えられたことを特徴とする請求項1に記載のワーク加飾装置。
【請求項3】
前記1対のワーク挟持部材は、1対のバネ片で構成され、それら1対のバネ片が、間に前記ワーク突片を受け入れて押し広げられるように弾性変形することを特徴とする請求項2に記載のワーク加飾装置。
【請求項4】
前記ワーク保持部には、前記ワークに上方から当接して、前記ワーク保持部に対する前記ワークの上方への移動を禁止するワーク加圧部が備えられたことを特徴とする請求項2又は3に記載のワーク加飾装置。
【請求項5】
前記ワーク保持部を、前記ワークの形状に応じて複数種類設けると共に、それら複数種類のワーク保持部の全てに共通の構造の保持ベースを一体に設け、
前記ワーク保持移動機構のうち上下に往復駆動される昇降部本体に対して、任意の前記ワーク保持部の前記保持ベースを前記昇降部本体に取り付け可能としたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1の請求項に記載のワーク加飾装置。
【請求項6】
前記昇降部本体と前記保持ベースとの間には、略水平方向で互いにスライド係合する水平係合機構と、前記水平係合機構における前記スライド係合方向の所定の位置で、前記昇降部本体と前記保持ベースとの間を固定するためのスライドストッパとが備えられたことを特徴とする請求項5に記載のワーク加飾装置。
【請求項7】
前記保持ベースは、略直方体状をなし、
前記昇降部本体には、前記保持ベースを収容可能な略直方体状の空間を内側に有すると共に、水平方向を向いた一側面に前記保持ベースを挿抜するための挿抜開口を有したベース収容部が設けられ、
前記ベース収容部のうち前記挿抜開口側の端部には、前記保持ベースを係止するベース係止部が設けられる一方、前記ベース収容部のうち前記挿抜開口と反対側の端部には、前記保持ベースが当接して位置決めされる待ち受け当接部が設けられ、
前記ベース収容部の下面には、前記保持ベースの下面を外部に臨ませるための下面開口が形成されると共に、その下面開口を間に挟んだ両側部で前記保持ベースの挿抜方向に延び、前記保持ベースの両側縁部を支持する1対の支持レールが備えられ、
前記保持ベースのうち前記ベース収容部の下面開口から外部に臨んだ部分に、前記ワーク保持部が配置されたことを特徴とする請求項6に記載のワーク加飾装置。
【請求項8】
前記ワークが押し付けられる前の前記加飾シートの垂れ下がりを抑制するためのガスを前記補助容器に供給するシート弛み防止手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1の請求項に記載のワーク加飾装置。
【請求項9】
上下に対向配置された1対の容器のうち上方に配置された前記容器をワークを収容するためのワーク収容器とする一方、下方に配置された前記容器を補助容器とし、
前記ワーク収容器の開口と前記補助容器の開口とを加飾シートを挟んで接合して前記ワーク収容器と前記補助容器との内部空間を隔てておき、前記ワーク収容器内を真空状態としかつ前記補助容器内を真空又は加圧状態としかつ前記加飾シートを熱軟化状態にしてから、前記ワーク収容器内の前記ワークを前記加飾シートに対して上方から押し付けて加飾を行うことを特徴とするワーク加飾方法。
【請求項10】
前記加飾シートを熱軟化により袋状に垂れ下がった状態にしておき、その袋状に垂れ下がった部分に上方から前記ワークを押し入れるようにしたことを特徴とする請求項9に記載のワーク加飾方法。

【図2】
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【図3】
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【図1】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−126232(P2011−126232A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−288925(P2009−288925)
【出願日】平成21年12月21日(2009.12.21)
【出願人】(000110343)トリニティ工業株式会社 (147)
【Fターム(参考)】