説明

一斉視聴終了コンテンツシステム、および一斉視聴開始コンテンツシステム

【課題】従来のコンテンツ配信サービスには、その配信コンテンツの時間管理に関してユーザー個別の視聴期間という一元的な単位での管理しかできない、という課題がある。つまり従来の技術では、コンテンツごとの一斉視聴終了/公開などのコンテンツ管理ができていなかった。そのためユーザーはネットワークを介して「いつでも」コンテンツの配信を受け、視聴することが出来てしまう。すると、ユーザーのコンテンツに対する視聴欲求が無制限の時間軸上で拡散されてしまうため、その視聴欲求が希釈化してしまう、などの事態も発生する。
【解決手段】以上の課題を解決するために、本発明は、配信された全ての同一コンテンツが、いずれの端末においても同一日時に一斉視聴終了されるよう制御する機能を備えた一斉視聴終了コンテンツシステムを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファイルサーバからコンテンツ再生端末へコンテンツを配信するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ファイルサーバに蓄積されているコンテンツを、コンテンツ再生端末からのリクエストに応じてネットワークを介して配信するサービスが提供されている。そして、このようなコンテンツ配信サービスでは、対価に応じた販売型のコンテンツ配信サービスや、限定的にコンテンツを視聴可能な予告/体験版型のコンテンツ配信サービス、あるいは配信時から一定期間のみコンテンツが視聴可能なレンタル型のコンテンツ配信サービスなど、様々な形態でのサービス提供が行われている。
【0003】
また、このようなコンテンツ配信サービスにおいて、コンテンツ内にCM(コマーシャル)動画などの宣伝広告コンテンツを挿入して広告提供者から広告料を徴収することで、ユーザーは無料等でコンテンツの視聴をすることができるよう構成されたテレビ放送型のビジネスモデルによる配信サービスも提供されている。
【特許文献1】特開2004−151779号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記従来の技術では、いずれの形態であっても、その配信コンテンツに関する時間の管理は、ユーザー個別の視聴期間(期間が無制限であることも含む)という一元的な単位での管理しかできない、という課題がある。つまり、従来の技術ではユーザー個別の視聴期間のほかに、コンテンツごとの一斉視聴終了/公開などのコンテンツ管理ができていなかった。
【0005】
そのため、ユーザーはネットワークを介して「いつでも」コンテンツの配信を受け、視聴することが出来てしまう。すると、ユーザーのコンテンツに対する視聴欲求が無制限の時間軸上で拡散されてしまうため、その視聴欲求が希釈化してしまう、などの事態も発生する。
【0006】
またユーザー個別の視聴期間という一元的な単位での管理しかできない、という課題から、コンテンツ内に広告を挿入して配信するようなテレビ放送型のコンテンツ配信サービスに関しては、以下のような事態が生じる。すなわち、ファイルサーバに蓄積されているコンテンツをダウンロード(ローカルの端末へ保存)する場合、前述のようにユーザーはそのコンテンツを「いつでも」視聴することができる。そのため、そのコンテンツに含まれる宣伝広告コンテンツをユーザーが視聴するタイミングも不定となる。
【0007】
ここで、宣伝広告効果は一般的に情報鮮度に比例し、例えば、新商品の宣伝広告は発売前や発売当初において情報鮮度が高く、その時期に行われる宣伝広告の効果は高い。あるいは、映画の宣伝広告を、情報鮮度が低くなった公開終了後に行ったとしても、その宣伝広告効果はほとんど無いに等しい。そこで、放送やストリーミングなどを利用したリアルタイムコンテンツ配信サービスでは、コンテンツに含める宣伝広告コンテンツをその情報鮮度に合わせて随時変更するなどの対応を行っている。そして、このように情報鮮度に応じて随時変更配信される宣伝広告コンテンツの広告価値は、広告提供者から見れば価値の高いものとなっている。
【0008】
一方、ダウンロードタイプのコンテンツ配信サービスにおいて配信されるコンテンツに含まれる宣伝広告コンテンツの視聴タイミングは、前述のように不定である。そのため広告提供者から見れば、そのようなコンテンツの広告価値は低いことになる、という事態が発生する。そして広告費が集まらないため優良なコンテンツを作ることが出来ず、さらにそのコンテンツの広告価値が下がってしまう、といった悪循環に陥ってしまうことにもなりうる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以上の課題を解決するために、本発明は、配信された全ての同一コンテンツが、いずれの端末においても同一日時に一斉視聴終了されるよう制御する機能を備えた一斉視聴終了コンテンツシステムを提供する。
【0010】
具体的には、以下のような構成を備えるファイルサーバと、コンテンツ再生端末と、からなる一斉視聴終了コンテンツシステムを提供する。すなわち、そのファイルサーバは、インターネットを介して配信するコンテンツを複数保持する第一コンテンツ保持部と、配信要求時期に無関係に定められる各コンテンツごとの一斉視聴終了時期情報を保持する第一時期情報保持部と、コンテンツを特定してコンテンツの配信要求を受付ける第一配信要求受付部と、配信要求にて特定されるコンテンツと、第一時期情報保持部に保持されているその特定されたコンテンツの一斉視聴終了時期情報と、を含むファイルを生成する第一ファイル生成部と、生成したファイルを配信要求を送信したコンテンツ再生端末に送信する第一送信部と、を有することを特徴とする。
【0011】
また、そのコンテンツ再生端末は、コンテンツの配信要求をファイルサーバに対して送信する第一配信要求送信部と、配信要求に応じてファイルをファイルサーバから受信する第一ファイル受信部と、ファイルに含まれているコンテンツの再生命令の入力を受付ける第一再生命令受付部と、コンテンツを再生する第一コンテンツ再生部と、再生命令を受付けたコンテンツを含むファイルから一斉視聴終了時期情報を取得する第一一斉視聴終了時期情報取得部と、再生命令を受付けた際の現在日時情報を取得する第一現在日時情報取得部と、再生命令を受付けた際には、取得した一斉視聴終了時期情報と、取得した現在日時情報とを比較して現在日時が一斉視聴終了時期を経過していれば、そのコンテンツの第一コンテンツ再生部での再生履歴に関わらず第一コンテンツ再生部にそのコンテンツを再生させない制御をする第一制御部と、を有することを特徴とする。
【0012】
またレンタル型などの期間限定コンテンツの配信システムにおいても、上記と同様の構成を備えることで、そのレンタルなどの限定期間内であってもコンテンツの一斉視聴終了が可能な一斉視聴終了コンテンツシステムを提供する。
【0013】
また、課金によって視聴終了の適宜延長を可能とするための機能を備える一斉視聴終了コンテンツシステムも提供する。
【0014】
また、上記一斉視聴終了コンテンツシステムとは逆に、ユーザーごとに別々の時期に配信されたコンテンツであっても、所定の時期に一斉に視聴開始となるよう制御する機能を備えた一斉視聴開始コンテンツシステムも提供する。
【0015】
具体的には、以下のような構成を備えるファイルサーバと、コンテンツ再生端末と、からなる一斉視聴終了コンテンツシステムを提供する。すなわち、そのファイルサーバは、インターネットを介して配信するコンテンツを複数保持する第四コンテンツ保持部と、配信要求時期に無関係に定められる各コンテンツごとの一斉視聴開始時期情報を保持する第四時期情報保持部と、コンテンツを特定してコンテンツの配信要求を受付ける第四配信要求受付部と、配信要求にて特定されるコンテンツと、第四時期情報保持部に保持されているその特定されたコンテンツの一斉視聴開始時期情報と、を含むファイルを生成する第四ファイル生成部と、生成したファイルを配信要求を送信したコンテンツ再生端末に送信する第四送信部と、を有することを特徴とする。
【0016】
また、そのコンテンツ再生端末は、コンテンツの配信要求をファイルサーバに対して送信する第四配信要求送信部と、配信要求に応じてファイルをファイルサーバから受信する第四ファイル受信部と、ファイルに含まれているコンテンツの再生命令の入力を受付ける第四再生命令受付部と、コンテンツを再生する第四コンテンツ再生部と、再生命令を受付けたコンテンツを含むファイルから一斉視聴開始時期情報を取得する第四一斉視聴開始時期情報取得部と、再生命令を受付けた際の現在日時情報を取得する第四現在日時情報取得部と、再生命令を受付けた際には、取得した一斉視聴開始時期情報と、取得した現在日時情報とを比較して現在日時が一斉視聴開始時期を経過していなければ、そのコンテンツの第四コンテンツ再生部での再生履歴に関わらず第四コンテンツ再生部にそのコンテンツを再生させない制御をする第四制御部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
以上のような構成をとる本発明の一斉視聴終了コンテンツシステムによって、公開時期が過ぎれば上映終了となる映画のように、配信された全ての同一コンテンツが、いずれの端末においても同一日時に一斉視聴終了されることになる。つまり「いつでも」コンテンツの配信を受け、視聴することができるわけでは無い状況を創りだすことができる。
【0018】
また、以上のような構成をとる本発明の一斉視聴開始コンテンツシステムによって、やはり映画同様、配信された全ての同一コンテンツを、いずれの端末においても同一日時に一斉に視聴開始可能とすることができる。
【0019】
したがって、「いつでも」視聴可能であることによって生じるユーザーのコンテンツに対する視聴欲求の希釈化を抑えることができ、従来のコンテンツ配信サービスと比較して、さらにコンテンツの視聴をユーザーに促す効果が期待できる。
【0020】
また、コンテンツの視聴時期を一斉視聴終了(公開)時期で区切ることができるので、そのコンテンツに含まれる宣伝広告コンテンツの視聴タイミングを、例えば新作映画の公開日まで視聴させる、といった具合に限定的にコントロールすることができる。つまり情報鮮度の高い状態での宣伝広告コンテンツの視聴制御を可能とし、広告提供者にとっての配信コンテンツの広告価値を高めることもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
【0022】
なお、実施例1は、主に請求項1について説明する。また、実施例2は、主に請求項2について説明する。また、実施例3は、主に請求項5について説明する。また、実施例4は、主に請求項6について説明する。また、実施例5は、主に請求項3について説明する。また、実施例6は、主に請求項4について説明する。
【0023】
≪実施例1≫
<概要>
図1は、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムを利用したコンテンツ配信サービスの一例を表す概念図である。この図にあるように、ユーザーが端末のブラウザなどでコンテンツ配信サービス用のウェブサイトにアクセスする。するとそのウェブサイト上では映画「アレキサンダー大王物語」の予告編が上映されており、また、その本編も「視聴」ボタンのクリックでローカルにダウンロードすることができるようになっている。
【0024】
しかし、この映画「アレキサンダー大王物語」の本編は、「4月5日」までしか視聴することができない。つまり、この本編動画を1月14日にダウンロードした端末Aでも、2月9日にダウンロードした端末Bでも、4月1日にダウンロードした端末Cでも、4月6日以降には、その視聴が一斉にできなくなる、という具合である。
【0025】
このように、各端末でのコンテンツのダウンロード時期(配信要求時期)がばらばらであっても、同一コンテンツであればその再生が一斉に終了することになるので、ユーザーは「いつでも」ダウンロードして視聴できるわけでは無くなる。したがって「いつでも見ることができる」といったユーザーの視聴欲求の希釈化を抑えることができ、コンテンツ配信システムにおけるコンテンツのさらなるリクエストをユーザーに促す効果が期待できる。
【0026】
また本実施例の一斉視聴終了システムは、このアレキサンダー大王物語に、例えば、4月6日から公開される新作映画の予告動画(宣伝広告コンテンツ)を含むよう構成し配信しても良い。その場合、アレキサンダー大王物語は「4月5日」までしか視聴することができないため、その新作映画の予告動画が映画公開後、あるいは映画終了後などにユーザーに視聴されてしまう、といった事態の発生も防ぐことができる。
【0027】
<機能的構成>
図2は、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムは、以下のような構成要件を備える「ファイルサーバ」(0200)と、「コンテンツ再生端末」(0210)と、からなる。
【0028】
なお、以下に記載する本ファイルサーバとコンテンツ再生端末の機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの両方として実現され得る。
【0029】
具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPU(中央演算装置)や主メモリ、バス、あるいは二次記憶装置(HDD(ハードディスク・ドライブ)や不揮発性メモリ、CD−ROMやDVD−ROMなどの記憶メディアとそれらメディアの読取ドライブなど)、印刷機器や表示装置、その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部やその外部周辺機器用のI/O(インプット/アウトプット)ポート、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、情報入力に利用されるユーザーインターフェースなどが挙げられる。
【0030】
またこれらハードウェアやソフトウェアは、主メモリ上に展開したプログラムをCPUで演算処理したり、メモリやハードディスク上に保持されているデータや、インターフェースを介して入力されたデータなどを加工、蓄積、出力処理したり、あるいは各ハードウェア構成部の制御を行ったりするために利用される。
【0031】
また、この発明はこれら装置からなるシステムとして実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を記録媒体に固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
【0032】
(ファイルサーバの機能的構成)
以下、まずはファイルサーバの各構成要件について説明する。なお、「ファイルサーバ」とは、コンテンツを含むファイルを、ユーザーの端末(コンテンツ再生端末)からの配信要求に応じて配信する機能を備えるサーバ装置である。
【0033】
そして図2に示すように、「ファイルサーバ」(0200)は、「第一コンテンツ保持部」(0201)と、「第一時期情報保持部」(0202)と、「第一配信要求受付部」(0203)と、「第一ファイル生成部」(0204)と、「第一送信部」(0205)と、を有する。
【0034】
「第一コンテンツ保持部」(0201)は、インターネットを介して配信するコンテンツを複数保持する機能を有する。「コンテンツ」とは、ユーザーの端末(コンテンツ再生端末)にて再生される情報をいい、例えば動画、静止画、音楽/音声、テキスト、アプリケーションプログラムなどが挙げられる。
【0035】
また、これらコンテンツには宣伝広告コンテンツが含まれていても構わない。あるいは宣伝広告コンテンツそのものがコンテンツであっても構わない。また、その宣伝広告コンテンツの形態も、動画や静止画、音声、テキスト、またポップアップ広告など様々であって構わない。そして、このような宣伝広告コンテンツを含むコンテンツは、後述の一斉視聴終了時期情報を利用することで視聴期間をある程度コントロールできるので、広告価値を高めたコンテンツとして提供することができる。
【0036】
また、このコンテンツは例えば暗号化などされることで、ユーザーによる二次配布などを防止するよう構成されていても良い。
【0037】
そして、この第一コンテンツ保持部は、上記コンテンツのデータを記録、保持する、例えば、HDDや不揮発性メモリなどの二次記憶媒体で実現することができる。
【0038】
「第一時期情報保持部」(0202)は、各コンテンツごとの一斉視聴終了時期情報を保持する機能を有し、上記第一コンテンツ保持部と同様、例えば、HDDや不揮発性メモリなどの二次記憶媒体で実現することができる。つまり上記第一コンテンツ保持部とこの第一時期情報保持部とは、同一のハードウェア資源で実現されても構わない。
【0039】
そして、この第一時期情報保持部にて保持される「一斉視聴終了時期情報」とは、配信要求時期に無関係に定められる時期を示す情報である。したがって、このような一斉視聴終了時期情報を利用することで、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムでは、各端末へのコンテンツ配信状況(配信日時の違いなど)に関わらず、各端末に別々に配信されたコンテンツを一斉に視聴終了とする処理を実行することができる。
【0040】
図3は、この第一時期情報保持部にて保持されている一斉視聴終了時期情報テーブルの一例を表す概略図である。この図にあるように、例えば「ID:MVW014」で示される「アレキサンダー大王物語」は、ユーザー端末からの配信要求時期に関わらず、「2007年4月5日23時59分59秒(日本標準時)」になると一斉視聴終了処理が実行されるよう、その一斉視聴終了時期情報が設定されている、という具合である。
【0041】
そして、ユーザー端末から、IDを指定するなどしてコンテンツの配信要求があった場合には、そのコンテンツIDをキーとして図に示すようなテーブルが参照され、コンテンツに応じた一斉視聴終了時期情報を取得する。そして、そのコンテンツと一斉視聴終了時期情報とを、後述するように同じファイルに含むことができる、という具合である。
【0042】
なお、この一斉視聴終了時期情報は、以下のように四則演算処理によって決定されるよう構成しても良い。例えば、一斉視聴終了時期は、「コンテンツの公開終了から15日目」といった具合に、ある起点日からの期間を示す情報として定められている。そして、例えば「4月6日」などコンテンツの公開終了日を起点日として、ファイルサーバ、あるいはコンテンツ再生端末で、具体的な一斉視聴終了時期、例えば「4月21日」、を算出する、という具合である。
【0043】
また一斉視聴終了時期情報は、上記のようにコンテンツごとに一意的に定められる情報に限定されない。例えば、基準となる一斉視聴終了時期に、乱数表を用いて算出した補正値等を加えることで、ある程度の時間的幅を持たせてコンテンツが一斉視聴終了するよう構成しても良い。
【0044】
「第一配信要求受付部」(0203)は、コンテンツを特定してコンテンツの配信要求を受付ける機能を有し、例えば、ネットワーク回線への接続ポートやその制御回路/プログラムなどで実現することができる。
【0045】
図4は、この第一配信要求受付部にて受付けるコンテンツの配信要求の一例を表す概略図である。この図にあるように、コンテンツの配信要求は、例えばHTTPリクエストであって、コンテンツID「MVW014」やコンテンツタイトル「アレキサンダー大王物語」を含み、そのコンテンツを特定している。
【0046】
また、その配信要求を送信したユーザー端末のIDやIPアドレスなどを含み、リクエストしたコンテンツがそのIPアドレス等に対して配信されるようになっている、という具合である。
【0047】
「第一ファイル生成部」(0204)は、配信要求にて特定されるコンテンツと、第一時期情報保持部に保持されているその特定されたコンテンツの一斉視聴終了時期情報と、を含むファイルを生成する機能を有する。この第一ファイル生成部は、例えばCPUや主メモリなどの演算回路によって実現することができる。
【0048】
具体的には、第一配信要求受付部にて受付けた配信要求にて示される例えばコンテンツID「MVW014」などをキーとして、第一コンテンツ保持部からコンテンツ「アレキサンダー大王物語」の動画データを取得する。また、同様にコンテンツIDなどをキーとして、図3に示すようなテーブルを参照し、第一時期情報保持部から一斉視聴終了時期情報「2007年4月5日23時59分59秒(日本標準時)」を取得する。
【0049】
そして図5に示すように、取得した動画データのヘッダなどに、この一斉視聴終了時期情報(end-time)を埋め込み、ファイルを生成する処理をCPUの演算処理などによって実行する、という具合である。
【0050】
「第一送信部」(0205)は、生成したファイルを配信要求を送信したコンテンツ再生端末に送信する機能を有する。この第一送信部は、上記第一配信要求受付部と同様、例えば、ネットワーク回線への接続ポートやその制御回路/プログラムなどで実現することができる。つまり上記第一配信要求受付部とこの第一送信部とは、同一のハードウェア資源で実現されても構わない。
【0051】
そして、例えば図4に示すように、配信要求に含まれるその配信先のアドレスに対して、上記生成したファイルを送信する、という具合である。
【0052】
なお、生成したファイルの送信先は、配信要求を送信したコンテンツ再生端末に限定されない。例えば、ユーザーAの携帯電話から送信された配信要求に「自宅(ユーザーA宅)のパソコンにコンテンツを送信する」といった要求が含まれていれば、ファイルを携帯電話ではなく自宅パソコンに送信する機能を備えていても良い。
【0053】
また、その際の自宅パソコンの送信先アドレスは例えば以下のようにして取得すると良い。すなわち、例えば自宅パソコンの送信先アドレスなどをファイルサーバに登録させることで、ユーザーIDと送信先アドレスとを関連付けたテーブルを保持し、適宜そのテーブルを参照して取得する、という具合である。
【0054】
以上のような構成によって、このファイルサーバは、配信要求を送信してきたコンテンツ再生端末に対して、リクエストのあったコンテンツと、そのコンテンツの一斉視聴終了時期情報とを含むファイルを送信することができる。
【0055】
そして、そのファイルに含まれる一斉視聴終了時期情報は、図3に示すようにコンテンツごとに、配信要求時期とは無関係な絶対時間として定められている。したがっていずれの端末に送信されたコンテンツであっても、下記のコンテンツ再生端末での処理によって、配信された全ての同一コンテンツを同一日時に一斉視聴終了とすることが可能になる。
【0056】
(コンテンツ再生端末の機能的構成)
つづいて、ファイルサーバから送信されてきたファイルに含まれるコンテンツを再生するコンテンツ再生端末の構成要件について説明する。なお、「コンテンツ再生端末」とは、コンテンツを再生するための端末であって、例えば本システム専用の端末として提供されても良いし、下記構成要件を実現するソフトウェアなどがインストールされた汎用計算機などであっても良い。
【0057】
そして、図2に示すように、「コンテンツ再生端末」(0210)は、「第一配信要求送信部」(0211)と、「第一ファイル受信部」(0212)と、「第一再生命令受付部」(0213)と、「第一コンテンツ再生部」(0214)と、「第一一斉視聴終了時期情報取得部」(0215)と、「第一現在日時情報取得部」(0216)と、「第一制御部」(0217)と、を有する。
【0058】
「第一配信要求送信部」(0211)は、コンテンツの配信要求をファイルサーバに対して送信する機能を有し、例えば、ネットワーク回線への接続ポートやその制御回路/プログラムなどで実現することができる。
【0059】
さらに具体的には、例えばブラウザや専用のアプリケーションなどを利用してコンテンツ配信用のウェブページなどにアクセスする。そしてアクセスしたウェブページ上にある所望のコンテンツのダウンロードボタンなどを押下することによって、図4に示すようなHTTPリクエストなどをファイルサーバに送信する、という具合である。
【0060】
「第一ファイル受信部」(0212)は、配信要求に応じてファイルをファイルサーバから受信する機能を有し、上記第一配信要求送信部と同様、例えば、ネットワーク回線への接続ポートやその制御回路/プログラムなどで実現することができる。つまり上記第一配信要求送信部とこの第一ファイル受信部とは、同一のハードウェア資源で実現されても構わない。
【0061】
「第一再生命令受付部」(0213)は、ファイルに含まれているコンテンツの再生命令の入力を受付ける機能を有する。この第一再生命令受付部は、例えば入力デバイスやGUIなどの端末の入力システムによって実現することができる。
【0062】
そして、この第一再生命令受付部で受付けた再生命令に応じて、第一ファイル受信部にて受信したファイルに含まれる例えば「アレキサンダー大王物語」などのコンテンツが、次のコンテンツ再生部にて再生、視聴などされることになる。
【0063】
「第一コンテンツ再生部」(0214)は、コンテンツを再生する機能を有し、例えば、CPUや主メモリ、あるいはコンテンツ専用の演算装置や視聴用アプリケーション、それら演算によって処理されたコンテンツを再生/表示などするディスプレイやスピーカーなどで実現することができる。
【0064】
また、コンテンツが暗号化されている場合などは、この第一コンテンツ再生部はそれを復号化するための演算装置やアプリケーションなども含み、所定の復号キーを利用してコンテンツを復号化し再生するよう構成されていても良い。
【0065】
図6は、この第一コンテンツ再生部にて再生されるコンテンツの再生画面の一例を表す図である。この図にあるように、コンテンツを再生すると、例えば「残り6日で視聴終了です」といったメッセージが表示される。このように、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムでは、再生コンテンツに対して、以下の構成によって一斉視聴終了の時期が来ると一斉視聴終了の処理が実行されることを特徴とする。
【0066】
「第一一斉視聴終了時期情報取得部」(0215)は、再生命令を受付けたコンテンツを含むファイルから一斉視聴終了時期情報を取得する機能を有し、例えば、CPUや主メモリなどの演算装置によって実現することができる。
【0067】
具体的には、図5に示すようなファイルに含まれる所定のタグ(図では「end-time」)をキーとして、CPUの論理演算処理によってその一斉視聴終了時期情報「2007年4月5日23時59分59秒(日本標準時)」を取得する、という具合である。
【0068】
「第一現在日時情報取得部」(0216)は、再生命令を受付けた際の現在日時情報を取得する機能を有し、例えば内蔵時計などで実現することができる。あるいは、インターネット上の日本標準時の情報を配信するウェブサーバにアクセスし、より正確な現在日時情報を取得するよう構成しても良い。
【0069】
そして、ここで取得した現在日時と、ファイルから取得した一斉視聴終了時期情報と、を比較することで、次の第一制御部にてコンテンツがまだ再生可能か判断、制御する、という具合である。
【0070】
「第一制御部」(0217)は、再生命令を受付けた際には、取得した一斉視聴終了時期情報と、取得した現在日時情報とを比較して、現在日時が一斉視聴終了時期を経過していれば、そのコンテンツの第一コンテンツ再生部での再生履歴に関わらず第一コンテンツ再生部にそのコンテンツを再生させない制御をする機能を備える。
【0071】
具体的には、例えば再生対象のコンテンツの一斉視聴終了時期情報(α)として「2007年4月5日23時59分59秒(日本標準時)」が取得され、主メモリの所定アドレスに格納されている。一方、内蔵時計から現在日時情報(β1)として「2007年4月1日21時51分34秒(日本標準時)」が取得され、主メモリの別のアドレスに格納されている。
【0072】
ここで、CPUは、制御プログラムに従い、その主メモリに格納されているそれぞれの時間情報で示される数字列の大小比較処理を実行する。ここでは、「β1<α」との比較判断結果が出力されるので、制御プログラムに従いCPUは該コンテンツの再生を許可し、コンテンツの再生が実行される、という具合である。
【0073】
また本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムでは、大小比較の際に算出された差分値から、再生画面上に「あと5日間再生可能です」などのメッセージを表示するようにしても良い。
【0074】
あるいは、例えば大小比較の際に算出された差分値が「1日」未満であれば、コンテンツを自動再生するよう構成しても良い。また、その差分値がコンテンツの再生時間と等しい値になった場合に、同様にコンテンツを自動再生するよう構成しても良い。
【0075】
そして、また後日に該コンテンツの再生命令がメディアプレイヤーなどのGUIを利用して入力されると、今度は現在日時情報(β2)として「2007年4月7日22時12分20秒(日本標準時)」が取得され、主メモリに格納される。そして、上記同様のCPUによる大小比較処理の結果「β2>α」との比較判断結果が出力される。すると、今度は、制御プログラムに従ってCPUは該コンテンツの再生不許可の命令を出力し、コンテンツの再生は実行されない、という具合である。
【0076】
なお、この第一制御部における「コンテンツを再生させない制御」としては、例えばコンテンツのデータそのものをコンテンツ再生端末のローカル上から削除することにより、再生ができないようにする制御が挙げられる。あるいは、コンテンツを暗号化(既に暗号化されていれば別の暗号キーによる暗号化)することで、再生できないよう制御しても良い。またコンテンツが予め暗号化されていれば、その復号キーを破棄しても良い。また、再生回路や復号回路などにコンテンツを出力できないよう制御することで、コンテンツの再生をできないようにする制御なども挙げられる。
【0077】
あるいは、一斉視聴終了時期に当該コンテンツをちょうど再生中であったならば、その端末においてはその再生が終わる時間を一斉視聴終了時期として処理するよう構成しても良い。
【0078】
また本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムでは、上記コンテンツを再生させない制御を行った場合に、「再生可能日時を超過したため、本コンテンツの再生は一斉視聴終了となりました」などのメッセージを表示するようにしても良い。また、そのような内容のメールを、ユーザーが予め登録しておいた携帯端末などのメールアドレス宛に送信するよう構成しても良い。
【0079】
また、再生させない上記のような何らかの制御が端末にて実行された場合に、その実行された旨を示す情報を、端末識別情報と関連付けて端末からファイルサーバに送信するよう構成しても良い。そして、ファイルサーバでは、コンテンツの配信要求時の端末識別情報と、受信した端末識別情報とを比較して、コンテンツの配信を受けながら何らかの不正な手段などで一斉視聴終了が実行されなかった端末を特定するよう構成しても良い。そして、そのように特定された端末に対しては、例えばファイルサーバでは次回以降の配信要求に応じない、などの処理を行う、という具合である。
【0080】
あるいは、正常に一斉視聴終了処理を実行した端末のユーザーは正常にコンテンツを使用している信頼のおける優良ユーザーであると考えることができる。そこでファイルサーバなどにおいて、正常に一斉視聴終了処理を実行した端末からその旨を示す情報を収集し、優良(ユーザー)端末テーブルなどを生成する。そして、そのテーブルに示される端末から別途配信要求があった場合には、前回、正常に一斉視聴終了したコンテンツを自動的に暗号化し、DVDオーサリングを行い、DVD化コンテンツを作成するよう構成しても良い。そして、端末識別情報と関連付けて予め登録されているユーザーの住所宛にDVD化コンテンツを送付するなどのサービスを提供しても良い。
【0081】
そして前述のように、この一斉視聴終了時期情報は、配信要求時期とは無関係な絶対時間として定められている。そのため、このようなコンテンツ再生端末での処理によって、配信された全ての同一コンテンツが、いずれの端末においても同一日時に一斉視聴終了されることになる。つまり、公開時期が過ぎれば上映終了となる映画のように、「いつでも」コンテンツの視聴ができるわけでは無い状況を創りだすことができる。
【0082】
したがって、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムによって、「いつでも」視聴可能であることによって生じるユーザーのコンテンツに対する視聴欲求の希釈化を抑えることができ、従来のコンテンツ配信サービスと比較して、さらにコンテンツの視聴をユーザーに促す効果が期待できる。
【0083】
また、コンテンツに宣伝広告コンテンツが含まれている場合、一斉視聴終了時期を過ぎると宣伝広告コンテンツも見ることが出来なくなる、といった具合に宣伝広告コンテンツの視聴期間も限定的に制御することができる。つまり広告提供者が望むような情報鮮度が高い状態にある時期にユーザーがその宣伝広告コンテンツを視聴するよう視聴期間を制御することができる。したがって本実施例による配信コンテンツを広告提供者にとって広告価値の高い配信コンテンツとすることもできる。
【0084】
なお、本発明における「視聴」とは、コンテンツがアプリケーションの場合の再生、実行も含む概念である。また、「現在日時が一斉視聴終了時期を経過する」とは、現在日時と一斉視聴終了時期がまったく同一であることを含んでいても良い。その場合、上記判断処理においては「β≧α」などを判断条件とすると良い。
【0085】
また上記例では、一斉視聴終了時期情報および現在日時情報の取得処理、そして第一制御部での時間経過判断処理や一斉視聴終了処理が実行されるためのトリガーとして「再生命令の受付」を例に挙げて説明したが、それら処理の開始トリガーはそれ以外であっても良い。例えば、所定タイミングで周期的にトリガーが出力され、第一制御部での時間経過判断処理などが行われるよう構成されても良い。その場合、現在日時が一斉視聴終了時期を経過していたら画面上にその旨のメッセージを表示するとともに、ファイルを自動削除などするよう構成しても良い。
【0086】
また、本実施例のシステムは、上記のようなサーバ−クライアント型のコンテンツ配信サービスのみならず、P2P型のコンテンツ配信サービスに組み込むことも可能である。その場合、例えばソフトウェアをインストールすることなどによって、全てあるいは一部のユーザー端末において上記ファイルサーバの構成要件と、コンテンツ再生端末の構成要件と、の双方を実現するように構成すると良い。
【0087】
また、本実施例のシステムが組み込まれたコンテンツ配信サービスにおいては、コンテンツの一斉視聴終了時期が近くなると、そのコンテンツの対価を日割りなどで割り引く、などの処理を行うよう、ファイルサーバが日割対価計算部などを有する構成としても良い。
【0088】
また、(メイン)コンテンツに複数の宣伝広告コンテンツを含むよう構成し、その複数の宣伝広告コンテンツに対して、順次、一斉視聴終了処理を行うことで、一のコンテンツにおいて複数の宣伝広告コンテンツが順次視聴可能となるよう制御しても良い。あるいは、実施例5で後述するように、(メイン)コンテンツとは別の時間情報で宣伝広告コンテンツの再生時期を管理することで、一のコンテンツにおいて宣伝広告コンテンツの差替などを行うよう制御しても良い。
【0089】
つまり、配信コンテンツのダウンロード数/視聴数の推移パターンとして、コンテンツの公開開始直後は、例えば話題性などもあり頻繁に視聴されることが予想されるが、時間が経過するにつれ徐々にその視聴数も減っていくことが想定される。つまりコンテンツの広告価値が時間経過に伴って下がっていくことになる。
【0090】
そこで、一のコンテンツにおいて、公開開始当初の期間Aは高い広告価値に見合った広告料aを設定する。そして、広告価値が徐々に下がってくると想定される期間Bには、当初よりも低い広告価値に見合った広告料bを設定し、さらに広告価値が下がりきった期間Cにはさらに低い広告料cを設定する。そして、広告料aが支払われた宣伝広告コンテンツαは期間Aでのみ視聴可能とし、また、同様に期間Bでは別の宣伝広告コンテンツβを、期間Cでは宣伝広告コンテンツγを視聴可能とするよう、一斉視聴終了時期情報を利用して視聴制御する、という具合である。
【0091】
このように本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムを利用して、広告提供者に対して、時間経過によるコンテンツの広告価値の変化に応じた広告枠を用意することができる。
【0092】
また、配信コンテンツのダウンロード数/視聴数の推移パターンとして、例えばコンテンツ公開開始後に口コミで評判が広がるなどして、そのダウンロード数が右肩上がりに増加するパターンもある。つまり、コンテンツの視聴人数が徐々に増えていくということであり、それはコンテンツの広告価値が、当初コンテンツホルダーや広告提供者が想定したものよりも時間経過に伴って高くなっている、ということを示している。
【0093】
そこで、上記のような予想の範囲外で広告価値の変動に対応するため、一斉視聴終了時期情報を利用してコンテンツに含まれる広告を差し替えるための別の広告を、ファイルサーバからコンテンツ再生端末に送信するよう構成しても良い。
【0094】
具体的には、上記処理によって宣伝広告コンテンツの一斉視聴終了処理が実行されると、差替用である別の宣伝広告コンテンツの配信要求がファイルサーバに対して送信される。するとファイルサーバでは、一斉視聴終了時期が現在日時より後で、かつ所定の広告料が支払われた宣伝広告コンテンツを特定する。そして、特定した差替用の別の宣伝広告コンテンツをコンテンツ再生端末に返信し、コンテンツ再生端末にて一のコンテンツに含まれる宣伝広告コンテンツの差替え処理を実行する。あるいは、ファイルサーバにて特定した宣伝広告コンテンツを含むコンテンツの生成処理を実行し、コンテンツ再生端末に返信する、という具合である。
【0095】
このように本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムを利用して、コンテンツの広告価値が予想の範囲を超えて変動した場合などでも、随時その変動した広告価値に見合った広告料が支払われた宣伝広告コンテンツを視聴するよう、宣伝広告コンテンツの差替などを行うことができるようになる。
【0096】
<ハードウェア的構成>
続いて、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムにおけるファイルサーバ、およびコンテンツ再生端末における上記機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の構成例について、以下に図を用いて説明する。
【0097】
(ファイルサーバのハードウェア的構成)
図7は、本実施例のファイルサーバにおけるハードウェア構成の一例を表す概略図である。この図を利用してコンテンツ再生端末へのファイル送信処理におけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
【0098】
この図にあるように、ファイルサーバは、第一ファイル生成部であり、またプログラムに従いその他の各種演算処理を行う「CPU」(0701)と、「主メモリ」(0702)と、を備えている。また第一コンテンツ保持部および第一時期情報保持部である「HDD」(0703)や、第一配信要求受付部および第一送信部である「I/O」(0704)も備えている。そしてそれらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0099】
また、「主メモリ」は、各種処理を行うプログラムをCPUに実行させるために読み出すと同時にそのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。また、この「主メモリ」や「HDD」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」は、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。
【0100】
ここで、後述するコンテンツ再生端末Aの処理によって送信された、図4に示すような例えばHTTPリクエストなどの配信要求を「I/O」にて受信すると、その配信要求を「主メモリ」のアドレス1に格納する。
【0101】
すると、この配信要求の受信をトリガーとしてHDDなどに格納されている配信プログラムが「主メモリ」のワーク領域に読み出され、配信プログラムにしたがった各種処理がCPUの演算処理によって実行される。具体的には、まず図4に示すような配信要求から、例えば「contents-id」タグで示されるID情報「MVW014」が抽出され、「主メモリ」のアドレス2に格納される。そして通常の「ファイル管理テーブル(FAT)」などを利用した検索と同様に、「HDD」内に保持されているコンテンツの検索が、ID「MVW014」を検索キーとして実行される。
【0102】
その結果、配信要求にて要求されているコンテンツ、ここでは「コンテンツA(アレキサンダー大王物語)」が特定される。
【0103】
また、続いて、「主メモリ」のアドレス2に格納されているID「MVW014」を検索キーとして、今度は「HDD」のアドレスAに保持されている、例えば図3に示すような一斉視聴終了時期テーブルの検索が実行される。そして、その結果、コンテンツAの一斉視聴終了時期情報である「2007年4月5日23時59分59秒(日本標準時)」が取得され、「主メモリ」のアドレス3に格納される。
【0104】
そして、その「主メモリ」のアドレス2に格納されたキーで特定されたコンテンツAと、アドレス3に格納された一斉視聴終了時期情報とを含む、例えば図5に示すようなファイルの生成処理が実行される。そして生成されたファイルが、例えば図4に示す配信要求内のタグ「IP address」で示されるIPアドレス「2001.X.X.X」を宛先とするコンテンツ再生端末Aに対して「I/O」から送信される、という具合である。
【0105】
また、その後にコンテンツ再生端末B、Cからも同じ「コンテンツA(アレキサンダー大王物語)」に対する配信要求が送信されてきた。するとファイルサーバは上記同様の処理によって、そのコンテンツ再生端末B、Cに対しても、コンテンツ再生端末Aへ送信したファイルのものと同じ日時を示す一斉視聴終了時期情報を含むファイルを送信することになる。
【0106】
(コンテンツ再生端末のハードウェア的構成)
図8は、本実施例のコンテンツ再生端末におけるハードウェア構成の一例を表す概略図である。この図を利用してコンテンツの一斉視聴終了処理におけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
【0107】
この図にあるように、コンテンツ再生端末は、第一制御部および第一一斉視聴終了時期情報取得部であり、またプログラムに従いその他の各種演算処理を行う「CPU」(0811)と、「主メモリ」(0812)と、を備えている。また第一配信要求送信部および第一ファイル受信部である「I/O」(0813)や、第一再生命令受付部である「入力デバイス」(0815)、第一コンテンツ再生部である「ディスプレイ/スピーカー」(0816)、第一現在日時情報取得部である「内蔵時計」(0817)も備えている。
【0108】
また、ファイルサーバから送信されたファイルを保持する「HDD」(0814)なども備えている。
【0109】
ここで、まず例えば「入力デバイス」による操作命令を受付けてブラウザが起動され、「I/O」からコンテンツ配信用ウェブサイトへのアクセスが実行される。すると、図1に示すような画面がブラウザ上に表示される。そこで、ユーザーが「入力デバイス」を操作し、ウェブページ上のアレキサンダー大王物語(コンテンツA)の「視聴」ボタンをクリックすると、ブラウザプログラムに従って、例えば図4に示すような配信要求が生成され、「主メモリ」のアドレス1に格納される。
【0110】
そして「主メモリ」のアドレス1に格納された配信要求が、例えば視聴ボタンのクリックによって取得されたファイルサーバのIPアドレスを宛先として、「I/O」から送信される。
【0111】
そして配信要求を受付けたファイルサーバでは前述のような処理を実行し、配信要求で特定されるコンテンツA(アレキサンダー大王物語)と、その一斉視聴終了時期情報を含むファイルを、このコンテンツ再生端末Aに対して送信する。すると、コンテンツ再生端末では、そのファイルを「I/O」にて受信し、受信したファイルを「HDD」のアドレス1に格納する。
【0112】
その後、「入力デバイス」のユーザー操作によって、コンテンツAの再生命令入力を受付けると、コンテンツ再生端末は、その再生命令を「主メモリ」のアドレス2に格納する。そして、その再生命令の格納をトリガーとして、「主メモリ」に読み出された再生プログラムはCPUなどの演算処理によって以下のような処理を実行する。
【0113】
まず、CPUは、「HDD」に格納されている当該コンテンツを含むファイルから一斉視聴終了時期情報(α)、例えば「2007年4月5日23時59分59秒(日本標準時)」を取得し、「主メモリ」のアドレス3に格納する。また、再生命令を受付けたタイミングで内蔵時計が示す現在日時情報(β1)、例えば「2007年4月1日21時51分34秒(日本標準時)」を取得し、主メモリのアドレス4に格納する。
【0114】
続いて、「CPU」の演算処理によって、「主メモリ」アドレス3に格納された時間を示す数値「α」と、アドレス4に格納された時間を示す数値「β1」との大小比較処理が実行される。その結果、「β1<α」との比較結果が出力されるので、CPUは再生プログラムの条件分岐に従い、「主メモリ」のアドレス2に格納されている再生命令の実行を許可する制御命令を出力する。
【0115】
それにより、「主メモリ」に読み出されたコンテンツ再生用プログラムが実行され、コンテンツが暗号化されていれば、復号化キーを利用したコンテンツの復号化処理を「CPU」の演算処理で実行する。そして「ディスプレイ/スピーカー」にて、「HDD」に保持されているコンテンツA(アレキサンダー大王物語)の映像や音声が再生出力される、という具合である。
【0116】
そして、その後の4月7日に、このコンテンツ再生端末Aでは再度「入力デバイス」からコンテンツAの再生命令の入力を受付ける。すると、上記と同様にして一斉視聴終了時期情報(α)、「2007年4月5日23時59分59秒(日本標準時)」と、現在日時情報(β2)、例えば「2007年4月7日22時12分20秒(日本標準時)」が取得され、それぞれ「主メモリ」のアドレス3,4に格納される。
【0117】
そして、上記同様のCPUによる大小比較処理の結果「β2>α」との比較判断結果が出力される。すると、CPUは再生プログラムの条件分岐に従い、今度は「主メモリ」のアドレス2に格納されている再生命令の実行を不許可とする制御命令を出力する。したがって、再生命令を受付けたコンテンツの再生は実行されないことになる。
【0118】
そして、その他のコンテンツ再生端末B,Cにおいても同様の処理によって一斉視聴終了時期を経過するとコンテンツA(アレキサンダー大王物語)の再生が実行されない。つまり、コンテンツAに関して、その配信時期に関わらずいずれの端末においても同一日時に一斉に視聴終了となる、という具合である。
【0119】
<処理の流れ>
図9は、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0120】
この図にあるように、まず、ファイルサーバにてコンテンツを複数保持するため、コンテンツをHDDなどの保持部に記録する(ステップS0901)。また、各コンテンツごとの一斉視聴終了時期情報も保持するため、一斉視聴終了時期情報をHDDなどの保持部に記録する(ステップS0902)。
【0121】
その後、例えばブラウザアクセスなどによってコンテンツ再生端末からコンテンツを特定した配信要求がファイルサーバに対して送信され(ステップS0903)、その配信要求がファイルサーバにて受付けられる(ステップS0904)。
【0122】
すると、ファイルサーバは配信要求にて特定されるコンテンツと、そのコンテンツの一斉視聴終了時期情報とをHDDなどから取得し、ファイルを生成し(ステップS0905)、そのファイルを、配信要求を送信したコンテンツ再生端末に送信する(ステップS0906)。
【0123】
コンテンツ再生端末では、以上のように配信要求に応じてファイルサーバから送信されてきたファイルを受信し(ステップS0907)、HDDなどに保持しておく。
【0124】
その後、ファイルに含まれているコンテンツの再生命令の入力を受付ける(ステップS0908)と、まず、再生命令を受付けたコンテンツを含むファイルから一斉視聴終了時期情報を取得する(ステップS0909)。また、再生命令を受付けた際の現在日時情報を内蔵時計などから取得する(ステップS0910)。
【0125】
そして、取得した一斉視聴終了時期情報と現在日時情報と、から、現在日時が一斉視聴終了時期を経過しているか否かの判断処理をCPUの演算処理などで実行する(ステップS0911)。そして現在日時が一斉視聴終了時期を経過していなければ、コンテンツの再生が許可され、コンテンツが再生される(ステップS0912)。
【0126】
一方、現在日時が一斉視聴終了時期を経過していれば、コンテンツの再生が不許可とされ、コンテンツが再生されず、例えば、「再生可能日時を超過しまたため、本コンテンツの再生は一斉視聴終了となりました」などのメッセージを表示したり、そのメッセージの表示後に当該コンテンツをコンテンツ再生端末のローカル上から削除したりする、という具合である。
【0127】
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムによって、配信要求時期とは無関係な絶対時間として定められている一斉視聴終了時期情報を参照して、配信された全ての同一コンテンツが、いずれの端末においても同一日時に一斉視聴終了されることになる。つまり、公開時期が過ぎれば上映終了となる映画のように、「いつでも」コンテンツの視聴ができるわけでは無い状況を創りだすようにコンテンツの時間管理を実行することができる。
【0128】
したがって、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムによって、「いつでも」視聴可能であることによって生じるユーザーのコンテンツに対する視聴欲求の希釈化を抑えることができ、従来のコンテンツ配信サービスと比較して、さらにコンテンツの視聴をユーザーに促す効果が期待できる。
【0129】
また、コンテンツに宣伝広告コンテンツが含まれている場合、その宣伝広告コンテンツの視聴期間も限定的に制御することができる。つまり情報鮮度が高い状態にある時期にユーザーがその宣伝広告コンテンツを視聴するよう視聴期間を制御することができる。したがって本実施例による配信コンテンツを広告提供者にとって広告価値の高い配信コンテンツとすることもできる。
【0130】
≪実施例2≫
<概要>
本実施例は、上記実施例1と同様に、コンテンツ配信サービスなどで配信されたコンテンツに関し、その配信時期に関わらずいずれの端末においても同一コンテンツが同一日時に一斉視聴終了となる機能を備える一斉視聴終了コンテンツシステムである。
【0131】
そして、実施例1との相違点は、配信されるコンテンツが配信時期などを起点とする一定期間で視聴が終了するコンテンツ、すなわちレンタルコンテンツや体験版コンテンツなどである点である。
【0132】
図10は、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムを利用したコンテンツのレンタル配信サービスの一例を表す概念図である。この図にあるように、ユーザーが端末のブラウザなどでコンテンツのレンタル配信サービス用のウェブサイトにアクセスする。するとそのウェブサイト上では映画「アレキサンダー大王物語」などを6泊7日でレンタルすることができる。
【0133】
しかし、この映画「アレキサンダー大王物語」は、「4月5日」までしか視聴することができない。つまり、この本編動画を4月1日にダウンロードした端末では、レンタル期間である6泊7日以内、例えば4月7日であっても、それは4月6日以降であるので視聴が一斉にできなくなる、という具合である。
【0134】
このように、本実施例では、レンタル形式などのコンテンツ配信サービスにおいて、レンタル期間など内であっても、実施例1と同様にコンテンツの視聴を一斉に終了することができる。したがって実施例1同様「いつでも見ることができる」といったユーザーの視聴欲求の希釈化を抑えることができ、レンタル形式などのコンテンツ配信システムにおいてもコンテンツのさらなるレンタルなどをユーザーに促す効果が期待できる。
【0135】
<機能的構成>
図10は、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムは、以下のような構成要件を備える「ファイルサーバ」(1000)と、「コンテンツ再生端末」(1010)と、からなる。
【0136】
ただし、概要で記載したように、本実施例と実施例1との相違点は、配信されるコンテンツが配信時期などを起点とする期間限定のコンテンツである点である。そこで以下の構成要件の説明は、その相違点に関する構成を中心として説明し、それ以外の本実施例と実施例1とで類似する構成要件についてはその説明を適宜省略する。
【0137】
(ファイルサーバの機能的構成)
以下、まずはファイルサーバの各構成要件について説明する。「ファイルサーバ」(1100)は、「第二コンテンツ保持部」(1101)と、「第二時期情報保持部」(1102)と、「第二配信要求受付部」(1103)と、「第二ファイル生成部」(1104)と、「第二送信部」(1105)と、を有する。
【0138】
なお、「第二コンテンツ保持部」(1101)は実施例1の「第一コンテンツ保持部」と同様であり、「第二時期情報保持部」(1102)は実施例1の「第一時期情報保持部」と同様であるためその説明は省略する。
【0139】
「第二配信要求受付部」(1103)は、コンテンツと、その再生可能時期を特定したコンテンツの配信要求を受付ける機能を有する。このように、「第二配信要求受付部」は、基本的に実施例1の「第一配信要求受付部」と同様である。
【0140】
そして、その特徴点は受付ける配信要求にて再生可能時期が特定される点である。「再生可能時期」とは、コンテンツが再生可能とされる時期をいい、例えばレンタルコンテンツのレンタル期間や体験版コンテンツの体験期間などが挙げられる。
【0141】
図12は、この再生可能時期を含む配信要求の一例を表す概略図である。この図にあるように、図4で示す実施例1におけるコンテンツの配信要求と同様に、本実施例の配信要求も例えばHTTPリクエストであって、コンテンツID「MVW014」やコンテンツタイトル「アレキサンダー大王物語」を含み、そのコンテンツを特定している。
【0142】
そして、この配信要求では、さらにタグ「date of return」(α)で示されるように、「アレキサンダー大王物語」の再生可能時期「2007年4月7日23時59分59秒(日本標準時)」が示されていることを特徴とする。
【0143】
この配信要求による再生可能時期の特定については、例えば以下のようにして行う方法が挙げられる。すなわち、まず配信要求が送信された(受付けられた)日時、例えば「1997年4月1日」を取得する。つづいてHDDなどに予め保持されている、例えばコンテンツごとに設定されたレンタル期間などを示すテーブルを参照し、配信要求で特定されるコンテンツのレンタル期間、例えば「6泊7日」を取得する。
【0144】
そして、それら情報から算出した「1997年4月7日」を再生可能時期として特定する、という具合である。なお図12に示す配信要求では、「6泊7日」などの期間情報をコンテンツ再生端末側で取得可能に構成することで、再生可能時期そのものが配信要求に含まれる例を示している。
【0145】
なお、この再生可能時期と、実施例1で説明した本発明の特徴である一斉視聴終了時期は、いずれもコンテンツの再生期間に係る時期である。そしてその相違点は、上記のように、再生可能時期が配信要求の受付けた時点などを起点として算出された相対的な再生期間であるのに対し、一斉視聴終了時期は、配信要求を受付けた時点とは無関係に定められた絶対的な再生期間である点である。
【0146】
そして、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムでは、この再生可能時期よりも一斉視聴終了時期を優先させることで、再生可能時期内であっても一斉視聴終了とする、すなわちレンタルコンテンツの配信などにおいても、コンテンツの一斉視聴終了を可能とする点を特徴としている。
【0147】
「第二ファイル生成部」(1104)は、配信要求にて特定されるコンテンツと、配信要求で特定された再生可能時期を示す再生可能時期情報と、第二時期情報保持部に保持されているその特定されたコンテンツの一斉視聴終了時期情報と、を含むファイルを生成する機能を有する。
【0148】
図13は、この第二ファイル生成部にて生成されたファイルの一例を表す概略図である。この図にあるように、生成されるファイルは、タグ「date of return」(β)で示すような再生可能時期が含まれる点以外は、実施例1の「第一ファイル生成部」で生成されるファイルと同様である。したがってこの第二ファイル生成部の説明は省略する。
【0149】
「第二送信部」(1105)は、生成したファイルを、配信要求を送信したコンテンツ再生端末に送信する機能を有する。このように、「第二送信部」は送信するファイルに再生可能時期が含まれている点以外は、実施例1の「第一送信部」と同様であるのでその説明は省略する。
【0150】
(コンテンツ再生端末の機能的構成)
つづいて、ファイルサーバから送信されてきたファイルに含まれるコンテンツを再生するコンテンツ再生端末の構成要件について説明する。図11に示すように「コンテンツ再生端末」(1110)は、「第二配信要求送信部」(1111)と、「第二ファイル受信部」(1112)と、「第二再生命令受付部」(1113)と、「第二コンテンツ再生部」(1114)と、「第二一斉視聴終了時期情報取得部」(1115)と、「第二再生可能時期情報取得部」(1116)と、「第二現在日時情報取得部」(1117)と、「再生可能時期判断部」(1118)と、「第二制御部」(1119)と、を有する。
【0151】
「第二配信要求送信部」(1111)は、コンテンツと、その再生可能時期を特定した配信要求をファイルサーバに対して送信する機能を有する。このように、この「第二配信要求送信部」は、送信する配信要求に再生可能時期が含まれている点以外は、実施例1の「第一配信要求送信部」と同様である。
【0152】
なお、配信要求に再生可能時期を含める方法としては、例えば、前述のように配信要求の送信日時を配信要求に含む方法が挙げられる。この場合、その配信要求の送信日時を起点として、ファイルサーバがレンタル期間テーブルなどを利用して再生可能時期を算出することになる。
【0153】
あるいは、図10に示すようなレンタル用ウェブページのレンタルボタンをクリックした際に、そのコンテンツのレンタル期間情報「6泊7日」などがコンテンツ再生端末に送信され、取得されるよう構成しても良い。このような構成をとることで、コンテンツ再生端末側で再生可能時期を算出し、算出した再生可能時期を配信要求に含めることができる。
【0154】
「第二ファイル受信部」(1112)は、配信要求に応じてファイルをファイルサーバから受信する機能を有する。このように、「第二ファイル受信部」は受信するファイルに再生可能時期が含まれている点以外は、実施例1の「第一ファイル受信部」と同様であるのでその説明は省略する。
【0155】
なお、つづく「第二再生命令受付部」(1113)は実施例1の「第一再生命令受付部」と同様であり、「第二コンテンツ再生部」(1114)は実施例1の「第一コンテンツ再生部」と同様であり、「第二一斉視聴終了時期情報取得部」(1115)は実施例1の「第一一斉視聴終了時期情報取得部」と同様であり、さらに「第二現在日時情報取得部」(1117)は実施例1の「第一現在日時情報取得部」と同様であるためその説明は省略する。
【0156】
「第二再生可能時期情報取得部」(1116)は、再生命令を受付けたコンテンツを含むファイルから再生可能時期情報を取得する機能を有する。この第二再生可能時期情報取得部は、例えば、CPUや主メモリなどの演算装置によって実現することができる。
【0157】
具体的には、図13に示すようなファイルに含まれる所定のタグ(図では「date of return」)をキーとして、CPUの論理演算処理によってその再生可能時期情報「2007年4月7日23時59分59秒(日本標準時)」を取得する、という具合である。
【0158】
そして、ここで取得した再生可能時期情報と、前述の現在日時と、を比較することで、次の第二再生可能時期判断部にて、まずは、配信要求などを起点とする再生可能期間内か否か、の判断が実行される。
【0159】
「第二再生可能時期判断部」(1118)は、再生命令を受付けた際に再生可能時期情報に基づいて再生可能期間内であるか判断する機能を有し、例えば、CPUや主メモリなどの演算装置によって実現することができる。
【0160】
具体的には、前述の実施例1の第一制御部と同様に、CPUの演算処理によって「再生可能時期」を示す数値(γ)と「現在日時」(β)との大小比較処理を実行し、「β>γ」であれば、再生可能期間を経過している、としてコンテンツの再生を不許可とする制御を行う。また逆に「β<γ」であれば、再生可能期間内であるとの判断結果を出力する、という具合である。
【0161】
ただし、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムでは、前述のように再生可能時期よりも一斉視聴終了時期を優先させることを特徴とする。したがって、ここで再生可能期間内であるとの判断結果が出力されても、この時点ではコンテンツ再生を許可とする制御は実行されない。
【0162】
「第二制御部」(1119)は、再生命令を受付けた際に、取得した一斉視聴終了時期情報と、取得した現在日時情報とを比較して現在日時が一斉視聴終了時期を経過していれば、第二再生可能時期判断部での判断結果に関わらず第二コンテンツ再生部にそのコンテンツを再生させない制御をする機能を備える。
【0163】
このように、「第二制御部」は、第二再生可能時期判断部での判断結果よりも、一斉視聴終了時期の判断結果によるコンテンツ再生可否を優先させることを除けば、その一斉視聴終了時期判断の処理方法や、その判断結果に応じた制御内容などについては「第一制御部」と同様であるのでその説明は省略する。
【0164】
なお、本実施例では、再生可能時期判断部での判断処理を実行する前に、第二制御部での現在日時情報と一斉視聴終了時期情報との比較処理を実行するよう構成しても良い。そのような構成であれば、再生可能時期判断部は、第二制御部で一斉視聴終了時期を経過していない場合に再生可能時期内か否か判断処理を実行し、コンテンツ再生可否を判断することになる。
【0165】
このように、本実施例では、レンタル形式などのコンテンツ配信サービスにおいて、そのレンタル期間内などであっても実施例1と同様にコンテンツの視聴を一斉に終了することができる。したがって実施例1同様「いつでも見ることができる」といったユーザーの視聴欲求の希釈化を抑えることができ、レンタル形式などのコンテンツ配信システムにおいてもコンテンツのさらなるレンタルをユーザーに促す効果が期待できる。
【0166】
また、コンテンツに宣伝広告コンテンツが含まれていれば、やはり実施例1同様にその宣伝広告コンテンツの視聴期間も限定的に制御することができ、情報鮮度が高い状態でユーザーが視聴するようその期間を制御することができる。したがってレンタル形式などの配信コンテンツでも、広告提供者にとって広告価値の高い配信コンテンツとすることができる。
【0167】
<ハードウェア的構成>
続いて、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムにおけるファイルサーバ、およびコンテンツ再生端末における上記機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の構成例について、以下に図を用いて説明する。
【0168】
ただし、ここでもその説明は、相違点である再生可能時期に関して各ハードウェア構成を利用して行われる処理を中心として説明し、それ以外の本実施例と実施例1とで類似する処理などについてはその説明を適宜省略する。
【0169】
(ファイルサーバのハードウェア的構成)
図14は、本実施例のファイルサーバにおけるハードウェア構成の一例を表す概略図である。この図にあるように、ファイルサーバは、実施例1同様、「CPU」(1401)と、「主メモリ」(1402)と、「HDD」(1403)と、「I/O」(1404)と、を備え、それぞれがシステムバスにより接続されている。
【0170】
ここで、実施例1で記載したように、主メモリに読み出されたプログラムに従った各ハードウェア構成を利用した処理によって、コンテンツ再生端末Aから送信された配信要求に応じたコンテンツと、そのコンテンツの一斉視聴終了時期情報とをファイルが生成される。
【0171】
そして本実施例では、主メモリに読み出されたプログラムに従ったさらに以下のような処理によって、このファイルに再生可能時期情報がさらに含まれるよう生成されることを特徴とする。すなわち、まず、「I/O」にて受信し、「主メモリ」のアドレス1に格納されている配信要求に再生可能時期、例えば「2007年4月7日23時59分59秒(日本標準時)」がそのまま含まれている場合は、所定のタグ「date of return」などをキーとして、CPUの論理演算処理で再生可能時期情報を抽出する。そして、抽出した再生可能時期情報を「主メモリ」のアドレス3に格納する。
【0172】
また、再生可能時期が配信要求にそのままは含まれていない場合、まず、配信要求のヘッダなどを参照し、その送信日時情報、例えば「2007年4月1日・時・分・秒(日本標準時)」を抽出する。つづいて、配信要求で示されるコンテンツIDをキーとして、HDDなどに保持されている図示しないレンタル期限テーブルなどを参照し、CPUの論理演算処理によって当該コンテンツのレンタル期間情報、例えば「6泊7日」を取得する。
【0173】
そして、CPUの演算処理によって、この送信日時情報にレンタル期間情報とを加算し、その再生可能時期情報「2007年4月7日」(なお時間は一律23時59分59秒(日本標準時)とする)を算出する。そして、算出した再生可能時期情報を「主メモリ」のアドレス3に格納する、という具合である。
【0174】
そして、このようにして「主メモリ」のアドレス3に格納された再生可能時期情報も含むよう、CPUの演算処理によってファイルが生成され、「I/O」から配信要求を送信したコンテンツ再生端末Aに対して返信される。
【0175】
(コンテンツ再生端末のハードウェア的構成)
図15は、本実施例のコンテンツ再生端末におけるハードウェア構成の一例を表す概略図である。この図にあるように、コンテンツ再生端末は、実施例1と同様に、「CPU」(1511)と、「主メモリ」(1512)と、「I/O」(1513)と、「入力デバイス」(1515)と、「ディスプレイ/スピーカー」(1516)と、「内蔵時計」(1517)と、「HDD」(1514)と、を備えている。
【0176】
なお、「CPU」と「主メモリ」は、実施例1にはない、第二再生可能時期情報取得部と、第二再生可能時期判断部と、を実現するハードウェア構成でもある。
【0177】
ここで、実施例1で記載したように、プログラムに従った各ハードウェア構成を利用した処理によって、ファイルサーバから送信されたファイルの受信と、そのファイルに含まれるコンテンツへの再生命令が受付けられる。
【0178】
すると、本実施例では、「主メモリ」に読み出されたプログラムに従ったさらに以下のような処理によって、再生命令を受付けた日時が再生可能時期内か否かの判断処理を実行することを特徴とする。すなわち、まず、「I/O」にて受信し、「HDD」などに保持されているファイルから、所定のタグ「date of return」などをキーとして、CPUの論理演算処理で再生可能時期情報を抽出する。そして、抽出した再生可能時期情報を「主メモリ」のアドレス4に格納する。
【0179】
そして、実施例1で説明したように「内蔵時計」などから取得し、「主メモリ」のアドレス4に格納されている現在日時情報(β)と、前記アドレス3に格納されている再生可能時期情報(γ)と、の大小比較を、「CPU」の演算処理によって実行する。
【0180】
そして、CPUの演算処理による大小比較処理の結果、「β>γ」との結果が出力された場合、再生可能期間を経過しているとして、プログラムの条件分岐に従いコンテンツの再生を不許可とする制御命令を出力する。また逆に「β<γ」との比較結果が出力された場合、再生可能期間内であるとして、今度は実施例1で記載したようにして現在日時が一斉視聴終了時期を経過しているか否かの判断処理を実行する、という具合である。
【0181】
このように本実施例では、レンタル形式などのコンテンツ配信サービスにおいてレンタル期間など内であっても、実施例1と同様にコンテンツの視聴を一斉に終了することができる。
【0182】
<処理の流れ>
図16は、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0183】
この図にあるように、まず、ファイルサーバにてコンテンツを複数保持するため、コンテンツをHDDなどの保持部に記録する(ステップS1601)。また、各コンテンツごとの一斉視聴終了時期情報も保持するため、一斉視聴終了時期情報をHDDなどの保持部に記録する(ステップS1602)。
【0184】
その後、例えばブラウザアクセスなどによってコンテンツ再生端末からコンテンツとその再生可能時期とを特定した配信要求がファイルサーバに対して送信され(ステップS1603)、その配信要求がファイルサーバにて受付けられる(ステップS1604)。
【0185】
すると、ファイルサーバは配信要求にて特定されるコンテンツと、再生可能時期情報と、そのコンテンツの一斉視聴終了時期情報とをHDDなどから取得し、ファイルを生成し(ステップS1605)、その生成したファイルを、配信要求を送信したコンテンツ再生端末に送信する(ステップS1606)。
【0186】
コンテンツ再生端末では、以上のように配信要求に応じてファイルサーバから送信されてきたファイルを受信し(ステップS1607)、HDDなどに保持しておく。
【0187】
その後、ファイルに含まれているコンテンツの再生命令の入力を受付ける(ステップS1608)と、まず、再生命令を受付けたコンテンツを含むファイルから一斉視聴終了時期情報を取得する(ステップS1609)。また、同じくファイルから再生可能時期情報を取得する(ステップS1610)。また、さらに再生命令を受付けた際の現在日時情報を内蔵時計などから取得する(ステップS1611)。
【0188】
そして、取得した再生可能時期情報と現在日時情報と、から、現在日時が再生可能時期内か否かの判断処理をCPUの演算処理などで実行する(ステップS1612)。そして判断処理の結果、現在日時が再生可能時期内でなければ、コンテンツの再生が許可されない。
【0189】
一方、判断処理の結果、現在日時が再生可能時期内であるとの判断結果が出力されると、今度は、取得した一斉視聴終了時期情報と現在日時情報と、から、現在日時が一斉視聴終了時期を経過しているか否かの判断処理をCPUの演算処理などで実行する(ステップS1613)。そして現在日時が一斉視聴終了時期を経過していなければ、コンテンツの再生が許可され、コンテンツが再生される(ステップS1614)。
【0190】
一方、現在日時が一斉視聴終了時期を経過していれば、コンテンツの再生が不許可とされ、コンテンツが再生されず、例えば、「再生可能日時を超過しまたため、本コンテンツの再生は一斉視聴終了となりました」などのメッセージを表示したり、そのメッセージの表示後に当該コンテンツをコンテンツ再生端末のローカル上から削除したりする、という具合である。
【0191】
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例では、レンタル形式などのコンテンツ配信サービスにおいて、レンタル期間など内であっても、実施例1と同様にコンテンツの視聴を一斉に終了することができる。したがって実施例1同様「いつでも見ることができる」といったユーザーの視聴欲求の希釈化を抑えることができ、レンタル形式などのコンテンツ配信システムにおいてもコンテンツのさらなる視聴をユーザーに促す効果が期待できる。
【0192】
また、コンテンツに宣伝広告コンテンツが含まれていれば、やはり実施例1同様にその宣伝広告コンテンツの視聴期間も限定的に制御することができ、情報鮮度が高い状態でユーザーが視聴するようその視聴期間を制御することができる。したがってレンタル形式などの配信コンテンツでも、広告提供者にとって広告価値の高い配信コンテンツとすることができる。
【0193】
≪実施例3≫
<概要>
本実施例は、上記実施例1又は2を基本として、さらに以下のような機能を備える一斉視聴終了コンテンツシステムである。すなわち、一斉視聴終了時期が経過し、その視聴が一斉終了したコンテンツであっても、対価を支払うことで延長視聴などを可能とする機能を備える一斉視聴終了コンテンツシステムである。
【0194】
図17は、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムにおける課金及び延長視聴の一例を表す概念図である。この図にあるように、上記実施例1や2の一斉視聴終了コンテンツシステムによってコンテンツ「アレキサンダー大王物語」の視聴が、4月6日に一斉終了している。
【0195】
しかし、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムでは、100円をコンテンツ配信サービスの提供者に支払うと、1日延長視聴することができる。
【0196】
そこで、ユーザーはブラウザなどで課金用のウェブページにアクセスし、例えばクレジットカード番号やその暗証番号、入金額などの課金情報を入力する。すると、ファイルサーバがその入力された課金情報を利用して銀行サーバとの間で課金処理を実行する。そして課金処理が完了すると、ファイルサーバから、入金を行ったユーザーのコンテンツ再生端末に対して新たなファイルや、1日延長視聴を許可する許可情報などが送信される、という具合である。
【0197】
このように本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムによって、一斉視聴終了したコンテンツであっても、所定の課金に応じることでユーザーは延長視聴することができるようになる。したがって、コンテンツ配信サービス提供者の利益を確保しつつ、ユーザビリティを向上させることができる。
【0198】
<機能的構成>
図18は、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムは、以下のような構成要件を備える「ファイルサーバ」(1800)と、「コンテンツ再生端末」(1810)と、からなる。
【0199】
(ファイルサーバの機能的構成)
そして、図18に示すように「ファイルサーバ」(1800)は、実施例1を基本として、「第一コンテンツ保持部」(1801)と、「第一時期情報保持部」(1802)と、「第一配信要求受付部」(1803)と、「第一ファイル生成部」(1804)と、「第一送信部」(1805)と、を有する。
【0200】
なお、ファイルサーバの上記構成要件は、すでに実施例1で記載したものと同様であるのでその説明は省略する。また、本実施例のファイルサーバは、図示していないが実施例2を基本として、実施例2と同様の構成を備えていても良い。
【0201】
そして実施例1や実施例2で説明したように、上記構成要件の処理によってコンテンツ再生端末からの配信要求に応じて、コンテンツと一斉視聴終了時期情報と(再生可能時期情報と)を含むファイルが、コンテンツ再生端末に返信されることになる。
【0202】
(コンテンツ再生端末の機能的構成)
図18に示すように、「コンテンツ再生端末」(1810)は、実施例1を基本として、「第一配信要求送信部」(1811)と、「第一ファイル受信部」(1812)と、「第一再生命令受付部」(1813)と、「第一コンテンツ再生部」(1814)と、「第一一斉視聴終了時期情報取得部」(1815)と、「第一現在日時情報取得部」(1816)と、を有する。
【0203】
なお、コンテンツ再生端末の上記構成要件は、すでに実施例1で記載したものと同様であるのでその説明は省略する。また、本実施例のファイルサーバは、図示していないが実施例2を基本として、「第二制御部」を除く実施例2と同様の構成を備えていても良い。
【0204】
そして、本実施例の特徴点は、このコンテンツ再生端末が、さらに「課金情報保持部」(1817)を有する点と、「第一制御部」または「第二制御部」に代えて「第三制御部」(1818)を有する点である。
【0205】
「課金情報保持部」(1817)は、課金情報を複数保持する機能を有し、例えば、HDDや不揮発性メモリなどの二次記憶媒体で実現することができる。また、「課金情報」とは、コンテンツ視聴対価として課金をするための情報をいい、例えば、クレジットカード番号やプリペイドカード番号、銀行口座番号、それらを利用するための暗証番号が挙げられる。あるいは、それら口座/プリペイドから実際に引き落とされた金額を示す情報や、課金に応じた入金処理が完了したことを証明する情報なども挙げられる。
【0206】
そして、これら情報がファイルサーバや、それに属する課金サーバなどに送信されることで、課金処理や入金の確認処理などが実行される、という具合である。
【0207】
なお、図19に示すように、ここで保持される課金情報は、一斉視聴終了時期内における通常時の課金情報(例えば50円/1日、あるいは500円/ダウンロード時など)と、一斉視聴終了時期経過後の延長視聴用の課金情報(例えば100円/1日など)、といった具合に複数パターン保持されている。
【0208】
そして次の第三制御部では、一斉視聴終了時期内であれば、ダウンロード時や一日ごとに通常用の課金情報をファイルサーバに送信し、一斉視聴終了時期経過後には、通常時の課金情報とは異なる延長視聴用の課金情報を送信する、という具合である。
【0209】
「第三制御部」(1818)は、再生命令を受付けた際には、取得した一斉視聴終了時期情報と、取得した現在日時情報とを比較して現在日時が一斉視聴終了時期を経過していれば、そのコンテンツの視聴対価を算定するための課金情報として、取得した一斉視聴終了時期情報と、取得した現在日時情報とを比較して現在日時が一斉視聴終了時期を経過していない場合の課金情報と異なる課金情報をファイルサーバに対して送信可能であり、その送信がされた場合には第一又は第二コンテンツ再生部に再生させる制御をして、その送信がされない場合には第一又は第二コンテンツ再生部に再生させない制御をする機能を有する。
【0210】
この第三制御部は、上記比較、判断、制御処理を行うための例えばCPUや主メモリなどの演算装置や、課金情報の送信処理を行うためのネットワーク回線への接続ポートやその制御回路/プログラムなどで実現することができる。
【0211】
そして具体的には、この第三制御部は、例えば、まず実施例1の第一制御部で説明したような処理を行い、現在日時が一斉視聴終了時期を経過しているか判断する。そして「経過していない」との判断結果が出力されれば、実施例1などと同様、第一コンテンツ再生部などでのコンテンツ再生を許可する。
【0212】
なお、このとき課金情報保持部に、通常時(一斉視聴終了時期内)用の課金情報が保持されていれば、その通常時課金情報を送信するよう構成しても良い。もちろん、ダウンロード時に課金が実施されるシステムであれば、ここで課金情報を送信する必要は無い。
【0213】
一方、「経過している」との判断結果が出力された場合には、例えば課金メッセージ「このムービーの公開は終了しています。視聴したい方は100円/1日を"このウェブサイト"にてお支払ください」などをディスプレイ上に表示する。そして、例えばユーザーが入力デバイスを操作してメッセージ内の"このウェブサイト"をクリックすると、ブラウザが課金用サイトにアクセスした状態で自動的に起動する。
【0214】
そして、課金用サイトにて表示される課金情報入力フォームに、クレジットカード番号や暗証番号などの課金情報が手動又は自動で入力される。そして、この上記通常時の課金情報とは異なる、延長視聴用の課金情報が送信される。
【0215】
なお、このとき送信される延長視聴用の課金情報と、通常用の課金情報とが異なっているかをCPUの論理演算処理によって判断するよう構成しても良い。具体的には、例えば課金情報の所定タグ(図19では「paid」タグや「paid type」タグなど)で示される数値などを比較して、両者が異なっているかを判断する、という具合である。
【0216】
そして、この課金情報が通常時とは異なっているか判断することで、延長視聴用の課金情報が改竄されたものでないか、などを保証することができる。
【0217】
そして、送信された課金情報がファイルサーバやそれに属する課金サーバにて受信され、課金処理の完了が確認されると、コンテンツ再生端末に入金分の視聴延長を許可する情報が返信される。そしてこの第三制御部では、この視聴延長許可情報を利用するなどして、一斉視聴終了時期が過ぎたコンテンツに対しても第一コンテンツ再生部などでコンテンツが再生されるよう制御する、という具合である。
【0218】
以上のようにして、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムによって、一斉視聴終了したコンテンツであっても、所定の課金に応じることでユーザーは延長視聴することができるようになる。
【0219】
<ハードウェア的構成>
続いて、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムにおけるファイルサーバ、およびコンテンツ再生端末における上記機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の構成例について、以下に図を用いて説明する。
【0220】
(ファイルサーバのハードウェア的構成)
なお、本実施例のファイルサーバにおけるハードウェア構成の一例は、図7や図14で記載したものと同様であり、またそのファイル送信処理におけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて同様である。したがって、図を用いての説明は省略する。
【0221】
そして、上記実施例1や実施例2で説明したようなファイルサーバの各ハードウェア構成の処理によって、コンテンツ再生端末からの配信要求に応じて、コンテンツと一斉視聴終了時期情報と(再生可能時期情報と)を含むファイルが、コンテンツ再生端末に返信されることになる。
【0222】
(コンテンツ再生端末のハードウェア構成)
図20は、本実施例のコンテンツ再生端末におけるハードウェア構成の一例を表す概略図である。この図にあるように、コンテンツ再生端末は、例えば実施例1を基本として、「CPU」(2011)と、「主メモリ」(2012)と、「I/O」(2013)と、「入力デバイス」(2015)と、「ディスプレイ/スピーカー」(2016)と、「内蔵時計」(2017)と、「HDD」(2014)と、を備えている。
【0223】
そして本実施例では、「CPU」や「主メモリ」などが第三制御部の機能を実現し、また「HDD」が課金情報保持部の機能を実現することで、以下のような特徴的な処理を実行することができる。
【0224】
まず、実施例1や実施例2で記載したように、プログラムに従った各ハードウェア構成を利用した処理によって、再生命令を受付けたコンテンツが一斉視聴終了時期を経過している、との判断結果が出力される。
【0225】
すると、本実施例では、「主メモリ」に読み出されたプログラムに従ったさらに以下のような処理を実行する。すなわち、例えばまず、当該ファイルに含まれる課金メッセージコンテンツを「ディスプレイ」にて出力表示する。そして、課金メッセージコンテンツは課金用ウェブページへのリンクを含みディスプレイ上に表示されている。
【0226】
そこで、ユーザーが表示メッセージ中のリンクを「入力デバイス」などの操作でクリックすると、ブラウザが自動起動する。そして、ブラウザにてアクセスされている課金用ウェブサイトの入力フォームに、クレジットカード番号や暗証番号などの課金情報が入力されると、その課金情報が「主メモリ」のアドレス5に格納される。そしてブラウザ上に表示されている送信ボタンなどがクリックされると、課金用ウェブサイトで指定される所定アドレスのファイルサーバや課金サーバに、その課金情報が送信される。
【0227】
そして課金サーバやファイルサーバでは、受信した課金情報を利用して通常の課金処理あるいは課金完了の認証処理を実行する。その結果、課金処理や認証処理が完了すると、例えばプログラムに従ったCPUの演算処理によって、課金が確認された日数、例えば「1日」を示す許可情報をコンテンツ再生端末に送信する。また、一斉視聴終了時期経過後のコンテンツが再生不可に暗号化されているのであれば、その復号化キーも含み送信するよう構成しても良い。
【0228】
そして、コンテンツ再生端末では許可情報を「I/O」にて受信すると、その許可情報を受信した現在日時情報、例えば「2007年4月6日15時25分39秒(日本標準時)」を「内蔵時計」から取得する。そして、許可情報で示される再生許可日数「1日」と、上記現在日時情報とから、CPUの演算処理によって延長許可時期情報「2007年4月7日15時25分39秒(日本標準時)」を算出、「主メモリ」のアドレス6に格納する。
【0229】
そして、再生命令を受付けた際には、プログラムに従って、現在日時が延長許可時期を経過したか否かの判断処理結果を、一斉視聴終了時期を経過したか否かの判断処理結果よりも優先させる、という具合である。
【0230】
<処理の流れ>
図21は、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0231】
この図にあるように、まず、コンテンツ再生端末にて、課金情報を複数保持するため、課金情報を例えばHDDなどの保持部に記録する(ステップS2101)。
【0232】
一方、ファイルサーバでは、コンテンツを複数保持するため、コンテンツをHDDなどの保持部に記録する(ステップS2102)。また、各コンテンツごとの一斉視聴終了時期情報も保持するため、一斉視聴終了時期情報をHDDなどの保持部に記録する(ステップS2103)。
【0233】
その後、例えばブラウザアクセスなどによってコンテンツ再生端末からコンテンツを特定した配信要求がファイルサーバに対して送信され(ステップS2104)、その配信要求がファイルサーバにて受付けられる(ステップS2105)。
【0234】
すると、ファイルサーバは配信要求にて特定されるコンテンツと、そのコンテンツの一斉視聴終了時期情報とをHDDなどから取得し、ファイルを生成し(ステップS2106)、そのファイルを、配信要求を送信したコンテンツ再生端末に送信する(ステップS2107)。
【0235】
コンテンツ再生端末では、以上のように配信要求に応じてファイルサーバから送信されてきたファイルを受信し(ステップS2108)、HDDなどに保持しておく。
【0236】
その後、ファイルに含まれているコンテンツの再生命令の入力を受付ける(ステップS2109)と、まず、再生命令を受付けたコンテンツを含むファイルから一斉視聴終了時期情報を取得する(ステップS2110)。また、再生命令を受付けた際の現在日時情報を内蔵時計などから取得する(ステップS2111)。
【0237】
そして、取得した一斉視聴終了時期情報と現在日時情報と、から、現在日時が一斉視聴終了時期を経過しているか否かの判断処理をCPUの演算処理などで実行する(ステップS2112)。そして現在日時が一斉視聴終了時期を経過していれば、例えば課金メッセージを表示するなどして、通常の課金情報とは異なる課金情報の取得受付を開始する(ステップS2113)。そして異なった課金情報が取得され、その課金情報がファイルサーバやそれに属する課金サーバに送信されると、コンテンツの再生が許可され、コンテンツが再生される(ステップS2114)。
【0238】
また、ステップS2012の判断結果として現在日時が一斉視聴終了時期を経過していないとの判断結果が出力された場合も、コンテンツの再生が許可され、コンテンツが再生される(ステップS2114)。
【0239】
一方、一斉視聴終了時期が経過したとの判断結果が出力され、かつ課金情報の送信が行われなかった場合は、コンテンツの再生は不許可とされ、コンテンツは再生されない、という具合である。
【0240】
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムによって、一斉視聴終了したコンテンツであっても、所定の課金に応じることでユーザーは延長視聴することができるようになる。したがって、コンテンツ配信サービス提供者の利益を確保しつつ、ユーザビリティを向上させることができる。
【0241】
≪実施例4≫
<概要>
本実施例は、上記実施例1から3の一斉視聴終了コンテンツシステムと以下の点で相違している。すなわちコンテンツのダウンロード時期などが異なるいずれの端末においてもコンテンツの視聴「終了」時期ではなく、視聴「開始」時期が一斉となるよう制御することを特徴とする、一斉視聴開始コンテンツシステムである。
【0242】
図22は、本実施例の一斉視聴開始コンテンツシステムを利用したコンテンツ配信サービスの一例を表す概念図である。この図にあるように、ユーザーAが再生端末のブラウザなどでコンテンツ配信サービス用のウェブサイトにアクセスし、「三国志劇場版」を1月14日にダウンロードする。また端末Bでは2月9日に、端末Cでは4月1日にそれぞれ「三国志劇場版」がローカルにダウンロードされた。
【0243】
しかし、この三国志劇場版の公開は「4月6日」からと設定されている。そのため、上記ダウンロード時期の異なる端末A,B,Cいずれの端末においても、4月5日まではこのコンテンツの視聴はできず、4月6日以降に一斉に視聴することができるようになる、という具合である。
【0244】
このように、各端末でのコンテンツのダウンロード時期(配信要求時期)などがばらばらであっても、同一コンテンツであればその再生が一斉に開始することになるので、やはり上記実施例同様、ユーザーは「いつでも」ダウンロードして視聴できるわけでは無くなる。したがって「いつでも見ることができる」といったユーザーの視聴欲求の希釈化を抑えることができ、コンテンツ配信システムにおけるコンテンツのさらなるリクエストをユーザーに促す効果が期待できる。
【0245】
また、コンテンツに宣伝広告コンテンツが含まれていれば、やはり上記実施例同様、その宣伝広告コンテンツの視聴期間も、その開始時期において限定的に制御することができる。つまり、例えば新商品の発売開始直前や新作映画の公開直前など、情報鮮度が高く広告効果も高くなっていると思われる時期にコンテンツが一斉視聴されるよう制御することで、本実施例で配信されるコンテンツを広告提供者にとって広告価値の高い配信コンテンツとすることができる。
【0246】
<機能的構成>
図23は、本実施例の一斉視聴開始コンテンツシステムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の一斉視聴開始コンテンツシステムは、以下のような構成要件を備える「ファイルサーバ」(2300)と、「コンテンツ再生端末」(2310)と、からなる。
【0247】
なお本実施例は、一斉視聴終了時期情報の代わりに一斉視聴開始時期情報を用いる点と、その情報を利用して行う制御がコンテンツの一斉視聴開始許可である点を除けば、基本的に上記実施例1と同様である。したがって、以下の説明では概要のみとし、本実施例の特徴点を中心に説明する。
【0248】
(ファイルサーバの機能的構成)
以下、まずはファイルサーバの各構成要件について説明する。「ファイルサーバ」(2300)は、「第四コンテンツ保持部」(2301)と、「第四時期情報保持部」(2302)と、「第四配信要求受付部」(2303)と、「第四ファイル生成部」(2304)と、「第四送信部」(2305)と、を有する。
【0249】
「第四コンテンツ保持部」(2301)は、実施例1の「第一コンテンツ保持部」と同様であるためその説明は省略する。
【0250】
「第四時期情報保持部」(2302)は、配信要求時期に無関係に定められる各コンテンツごとの一斉視聴開始時期情報を保持する機能を有する。なお、この「第四時期情報保持部」は、保持する情報が一斉視聴開始時期情報であること以外は実施例1の第一時期情報保持部と同様である。
【0251】
また、一斉視聴開始時期情報は、一斉視聴終了時期情報と同様に、各コンテンツごとに配信要求時期に無関係に定められることを特徴としている。そのため前述の通り、この一斉視聴開始時期情報でも、各端末へのコンテンツ配信状況(配信日時の違いなど)に関わらず、各端末に別々に配信されたコンテンツを一斉に視聴開始とする処理を実行することができる。
【0252】
「第四配信要求受付部」(2303)は、実施例1の「第四配信要求受付部」と同様であるためその説明は省略する。
【0253】
「第四ファイル生成部」(2304)は、配信要求にて特定されるコンテンツと、時期情報保持部に保持されているその特定されたコンテンツの一斉視聴開始時期情報と、を含むファイルを生成する機能を有する。このように、第四ファイル生成部は、生成するファイルに含める情報内容が異なる(一斉視聴終了時期情報の代わりに一斉視聴開始時期情報である)点を除けば、実施例1の「第一ファイル生成部」と同様であるのでその説明は省略する。
【0254】
「第四送信部」(2305)は、生成したファイルを配信要求を送信したコンテンツ再生端末に送信する機能を有する。ここでも送信するファイルに一斉視聴終了時期情報の代わりに一斉視聴開始時期情報が含まれている点を除けば、実施例1の「第一送信部」と同様であるのでその説明は省略する。
【0255】
(コンテンツ再生端末の機能的構成)
つづいてコンテンツ再生端末の構成要件について説明する。図23に示すように「コンテンツ再生端末」(2310)は、「第四配信要求送信部」(2311)と、「第四ファイル受信部」(2312)と、「第四再生命令受付部」(2313)と、「第四コンテンツ再生部」(2314)と、「第四一斉視聴開始時期情報取得部」(2315)と、「第四現在日時情報取得部」(2316)と、「第四制御部」(2317)と、を有する。
【0256】
「第四配信要求送信部」(2311)は、実施例1の「第一配信要求送信部」と同様であるため、その説明は省略する。
【0257】
「第四ファイル受信部」(2312)は、配信要求に応じてファイルをファイルサーバから受信する機能を有する。なお、ここでは受信するファイルに一斉視聴終了時期情報の代わりに一斉視聴開始時期情報が含まれている点を除けば、実施例1の「第一送信部」と同様であるのでその説明は省略する。
【0258】
また、つづく「第四再生命令受付部」(2313)は実施例1の「第一再生命令受付部」と同様であり、「第四コンテンツ再生部」(2314)は実施例1の「第一コンテンツ再生部」と同様であるためその説明は省略する。
【0259】
そして、本実施例の特徴点は、コンテンツの再生開始時期がいずれの端末においても例えば4月6日となるよう制御される点である。
【0260】
「第四一斉視聴開始時期情報取得部」(2315)は、再生命令を受付けたコンテンツを含むファイルから一斉視聴開始時期情報を取得する。なお、ここでは取得する情報内容が一斉視聴終了時期を示す情報ではなく一斉視聴開始時期を示す情報である点を除けば、実施例1の「第一送信部」と同様であるのでその説明は省略する。
【0261】
そして、ここで取得される一斉視聴開始時期情報を利用して、本実施例では、図24に示すように、コンテンツの再生開始時期を、いずれの端末においても例えば4月6日となるよう制御することができる。
【0262】
「第四現在日時情報取得部」(2316)は、実施例1の「第一現在日時情報取得部」と同様であるので、その説明は省略する。
【0263】
「第四制御部」(2317)は、再生命令を受付けた際には、取得した一斉視聴開始時期情報と、取得した現在日時情報とを比較して現在日時が一斉視聴開始時期を経過していなければ、そのコンテンツの第四コンテンツ再生部での再生履歴に関わらず第四コンテンツ再生部にそのコンテンツを再生させない制御をする機能を有する。
【0264】
このように、第四制御部では、CPUの演算処理によって実施例1の第一制御部と同様に日時の大小比較を行い、「現在日時」(β)が「一斉視聴開始時期」(δ)を経過しているか否かを判断する。そして「β<δ」であれば、まだ一斉視聴開始時期を経過していない、としてコンテンツの再生を不許可とする制御(例えばコンテンツデータの削除や暗号化、あるいは暗号化コンテンツの復号化キーの削除など)を行う。
【0265】
また逆に「β>δ」であれば、一斉視聴開始時期を経過したとして、いずれの端末においてもコンテンツの再生を許可する、という具合である。
【0266】
このようにして、各端末でのコンテンツのダウンロード時期(配信要求時期)がばらばらであっても、映画の公開などのように同一コンテンツであればその再生を一斉に開始することができる。
【0267】
<ハードウェア的構成>
続いて、本実施例の一斉視聴開始コンテンツシステムにおけるファイルサーバ、およびコンテンツ再生端末における上記機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の構成例について、以下に図を用いて説明する。
【0268】
ただし、ここでもその説明は、特徴点である一斉視聴開始時期情報に関して各ハードウェア構成を利用して行われる処理を中心として説明し、それ以外の本実施例と実施例1とで類似する処理などについてはその説明を適宜省略する。
【0269】
(ファイルサーバのハードウェア的構成)
図25は、本実施例のファイルサーバにおけるハードウェア構成の一例を表す概略図である。この図にあるように、ファイルサーバは、「CPU」(2501)と、「主メモリ」(2502)と、「HDD」(2503)と、「I/O」(2504)と、を備え、それぞれがシステムバスにより接続されている。
【0270】
そして、実施例1で記載したような各ハードウェア構成の働きによって一斉視聴終了時期情報の代わりに一斉視聴開始時期情報を含むファイルが生成され、配信要求を送信したコンテンツ再生端末に返信される。なお、一斉視聴終了時期情報と一斉視聴開始時期情報とは、その情報内容が異なるだけであるので、本実施例と実施例一のファイルサーバの各ハードウェア構成の働きはほぼ同様となる。
【0271】
(コンテンツ再生端末のハードウェア的構成)
図26は、本実施例のコンテンツ再生端末におけるハードウェア構成の一例を表す概略図である。この図にあるように、コンテンツ再生端末は、「CPU」(2611)と、「主メモリ」(2612)と、「I/O」(2613)と、「入力デバイス」(2615)と、「ディスプレイ/スピーカー」(2616)と、「内蔵時計」(2617)と、「HDD」(2614)と、を備えている。
【0272】
ここで、実施例1で記載したように、プログラムに従った各ハードウェア構成を利用した処理によって、ファイルサーバから送信されたファイルの再生命令が受付けられる。
【0273】
すると、本実施例では、「主メモリ」に読み出されたプログラムに従ったさらに以下のような処理によって、現在日時(β)が一斉視聴開始時期(δ)を経過しているか、の判断処理を行う。なお、この判断処理は現在日時が一斉視聴終了時期を経過しているか否か、の判断処理と同様の処理であるので、ここでは説明を省略する。
【0274】
そして、その判断の結果、「β<δ」であれば、CPUは再生プログラムの条件分岐に従い、今度は「主メモリ」のアドレス2に格納されている再生命令の実行を不許可とする制御命令を出力する。したがって、再生命令を受付けたコンテンツの再生は実行されないことになる。また逆に「β>δ」であれば、CPUは再生プログラムの条件分岐に従い、「主メモリ」のアドレス2に格納されている再生命令の実行を許可する制御命令を出力する。つまり、コンテンツAに関して、その配信時期に関わらずいずれの端末においても同一日時に一斉に視聴開始となる、という具合である。
【0275】
<処理の流れ>
図27は、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0276】
この図にあるように、まず、ファイルサーバにてコンテンツを複数保持するため、コンテンツをHDDなどの保持部に記録する(ステップS2701)。また、各コンテンツごとの一斉視聴開始時期情報も保持するため、一斉視聴開始時期情報をHDDなどの保持部に記録する(ステップS2702)。
【0277】
その後、例えばブラウザアクセスなどによってコンテンツ再生端末からコンテンツを特定した配信要求がファイルサーバに対して送信され(ステップS2703)、その配信要求がファイルサーバにて受付けられる(ステップS2704)。
【0278】
すると、ファイルサーバは配信要求にて特定されるコンテンツと、そのコンテンツの一斉視聴開始時期情報とをHDDなどから取得し、ファイルを生成し(ステップS2705)、そのファイルを、配信要求を送信したコンテンツ再生端末に送信する(ステップS2706)。
【0279】
コンテンツ再生端末では、以上のように配信要求に応じてファイルサーバから送信されてきたファイルを受信し(ステップS2707)、HDDなどに保持しておく。
【0280】
その後、ファイルに含まれているコンテンツの再生命令の入力を受付ける(ステップS2708)と、まず、再生命令を受付けたコンテンツを含むファイルから一斉視聴開始時期情報を取得する(ステップS2709)。また、再生命令を受付けた際の現在日時情報を内蔵時計などから取得する(ステップS2710)。
【0281】
そして、取得した一斉視聴開始時期情報と現在日時情報と、から、現在日時が一斉視聴開始時期を経過しているか否かの判断処理をCPUの演算処理などで実行する(ステップS2711)。そして現在日時が一斉視聴開始時期を経過していれば、コンテンツの再生が許可され、コンテンツが再生される(ステップS2712)。
【0282】
一方、現在日時が一斉視聴開始時期を経過していれば、コンテンツの再生が不許可とされ、コンテンツが再生されない、という具合である。
【0283】
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例の一斉視聴開始コンテンツシステムによって、各端末でのコンテンツのダウンロード時期(配信要求時期)がばらばらであっても、同一コンテンツであればその再生が一斉に開始することになるので、やはり上記実施例同様、ユーザーは「いつでも」ダウンロードして視聴できるわけでは無くなる。したがって「いつでも見ることができる」といったユーザーの視聴欲求の希釈化を抑えることができ、コンテンツ配信システムにおけるコンテンツのさらなるリクエストをユーザーに促す効果が期待できる。
【0284】
また、コンテンツに宣伝広告コンテンツが含まれていれば、やはり上記実施例同様、その宣伝広告コンテンツの視聴期間も、その開始時期において限定的に制御することができる。つまり、例えば新商品の発売開始直前や新作映画の公開直前など、情報鮮度が高く広告効果も高くなっていると思われる時期にコンテンツが一斉視聴されるよう制御することで、本実施例で配信されるコンテンツを広告提供者にとって広告価値の高い配信コンテンツとすることができる。
【0285】
≪実施例5≫
<概要>
本実施例は、上記のようにして一斉視聴終了などされる映画などの(メインの)コンテンツが再生される際に、宣伝広告コンテンツをもともに再生する一斉視聴終了コンテンツシステムである。そして本実施例では、さらにその宣伝広告コンテンツに関して、メインコンテンツとは別の時間情報によって、その再生を制約管理する機能をさらに備えていることを特徴とする。
【0286】
図28は、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムにおける(メイン)コンテンツと宣伝広告コンテンツの一斉視聴終了処理の一例を表す概念図である。この図にあるようにメインのコンテンツ「アレキサンダー大王物語」は、上記実施例で説明したように「一斉視聴終了時期」である4月5日にその視聴が一斉に終了するよう処理されるよう構成されている。また「アレキサンダー大王物語」では、その冒頭や途中などで新作映画のCM動画(宣伝広告コンテンツ)や新商品のCM動画などが挿入再生されるよう構成されている。
【0287】
そして、本実施例の特徴点は、例えば4月1日に公開される新作映画のCM動画が、メインのコンテンツである「アレキサンダー大王物語」の一斉視聴終了時期「4月5日」とは関係の無い「4月1日」で終了するよう構成されている点である。また、この新作映画のCM動画終了の替わりに、以降は例えば4月2日に発売される新商品のCM動画が再生されるよう構成しても良い。
【0288】
このように、本実施例ではメインコンテンツの一斉視聴終了時期と宣伝広告コンテンツの終了時期とが異なるよう制約再生可能である。そのため、上記のように例えば4月1日公開の新作映画のCM動画であって、4月1日を過ぎてから一斉視聴終了時期の4月5日まで「近日公開」といった宣伝広告コンテンツを繰返し再生するべきではないような状況において、その宣伝広告コンテンツの再生時間を一斉視聴終了時期とは別に制約することができる、という具合である。
【0289】
<機能的構成>
図29は、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムの「コンテンツ再生端末」における機能ブロックの一例を表す図である。なお、「ファイルサーバ」は、基本的に上記実施例で説明した構成と同様であるのでその説明は省略する。
【0290】
また、本実施例では、「宣伝広告コンテンツサーバ」をさらに備える構成であるが、この宣伝広告コンテンツサーバは、ファイルサーバに組み込まれ、一のサーバとして実現されても構わない。なお、宣伝広告コンテンツサーバは、後述する宣伝広告コンテンツを送信する機能を有するサーバ装置であって、その機能的構成やハードウェア構成の詳細については、次の実施例6にて後述する。
【0291】
この図にあるように、本実施例の「コンテンツ再生端末」(2910)は、実施例1を基本として、「第一配信要求送信部」(2911)と、「第一ファイル受信部」(2912)と、「第一再生命令受付部」(2913)と、「第一コンテンツ再生部」(2914)と、「第一一斉視聴終了時期情報取得部」(2915)と、「第一現在日時情報取得部」(2916)と、「第一制御部」(2917)と、を有する。
【0292】
なお、コンテンツ再生端末の上記構成要件は、すでに実施例1で記載したものと同様であるのでその説明は省略する。また、本実施例のファイルサーバは、図示していないが実施例2のコンテンツ再生端末を基本とし、それと同様の構成を備えていても良い。
【0293】
そして、本実施例の特徴点は、このコンテンツ再生端末が、さらに「宣伝広告コンテンツ受信部」(2918)と、「宣伝広告コンテンツ再生制御部」(2919)と、を有する点である。
【0294】
「宣伝広告コンテンツ受信部」(2918)は、宣伝広告コンテンツを所定の再生時間制約情報と関連付けて宣伝広告コンテンツサーバから受信する機能を有し、例えば、ネットワーク回線への接続ポートやその制御回路/プログラムなどで実現することができる。
【0295】
なお、ここで受信される宣伝広告コンテンツは、例えば映画などのコンテンツに一体に含まれた宣伝広告コンテンツであっても良い。その場合、例えばファイルサーバと宣伝広告コンテンツサーバは一体のサーバ装置であって、そのサーバ装置はコンテンツ内部に宣伝広告コンテンツを挿入する処理部などを有していると良い。
【0296】
「宣伝広告コンテンツ」とは、コンテンツの視聴にともなって繰返再生可能であり、かつ、一斉視聴終了時期情報で視聴終了の制約を受けないコンテンツをいう。つまり、宣伝広告コンテンツは、例えば一のメインとなるコンテンツと関連付けて管理され、そのメインコンテンツが再生されると、そのメインコンテンツの冒頭やラスト、途中などに挿入される形などで宣伝広告のために繰り返し再生されることを第一の特徴とする。そして、第二に、その繰り返し再生が、関連付けられたメインコンテンツの一斉視聴終了時期とは別の時間情報である、所定の「再生時間制約情報」によって制約制御されることを特徴とする。
【0297】
「再生時間制約情報」とは、一斉視聴終了時期情報と別の時間情報であって、したがって、この再生時間制約情報によって、宣伝広告コンテンツをメインコンテンツとは別の時間で制約再生することができる。この再生時間制約情報は、例えば「4月1日」といった具合に一斉視聴終了時期と独立した時間として規定されていても良いし、例えば「一斉視聴終了時期の1週間前」などのように一斉視聴終了時期情報と関連付けて規定される時間情報などであっても良い。
【0298】
また、コンテンツと宣伝広告コンテンツを別々のデータとして保持しておくことで、例えばコンテンツの一斉視聴終了後にも、宣伝広告コンテンツを、別の(一斉視聴終了していない)コンテンツとともに再生するよう構成しても良い。
【0299】
図30に示すのは、この再生時間制約情報が関連付けられた宣伝広告コンテンツの一例を表す概念図である。この図にあるように、宣伝広告コンテンツは、そのIDやタイトル、のほかに、繰返再生のために関連付けられたメインコンテンツのID(Main-ID)や、再生制約時間(Control-time)などの情報を含むことを特徴とする。
【0300】
そして、「Main-ID」で示されるメインコンテンツが再生される際には挿入などの形態でともに再生され、「Control-time」で示される日時になると、メインコンテンツの一斉視聴終了時期(図5の「End-time」)に関わらず、次の「宣伝広告コンテンツ再生制御部」の処理によってその再生が制約される、という具合である。
【0301】
「宣伝広告コンテンツ再生制御部」(2919)は、一斉視聴終了時期情報を取得し、一斉視聴終了時期情報と取得した現在日時情報とが、宣伝広告コンテンツと関連付けられている再生時間制約情報によって定められる所定の関係にあると判断される場合には前記コンテンツ再生部での宣伝広告コンテンツの繰返再生を終了するように制御する機能を有する。
【0302】
この宣伝広告コンテンツ再生制御部は、例えば再生時間制約情報が、「一斉視聴終了時期の替わりの時間情報と現在日時情報とを比較する」というものであれば、例えばその時間情報「4月1日」と、現在日時情報と、を上記一斉視聴終了の判断、制御処理と同様に実行する、という具合である。また、再生時間制約情報が、「一斉視聴終了時期の1週間前と現在日時情報とを比較する」というものであれば、その条件に従い演算処理を行い、算出された時間情報を利用して、やはり上記一斉視聴終了の判断、制御処理と同様に実行する、という具合である。
【0303】
なお、この宣伝広告コンテンツ再生制御部にて宣伝広告コンテンツの繰返再生が終了制御された場合、別の宣伝広告コンテンツが替わりに繰返再生されるよう構成しても良い。またその場合には、一の宣伝広告コンテンツの繰返再生終了を示す情報を宣伝広告コンテンツサーバに送信するよう構成することで、替わりの宣伝広告コンテンツが宣伝広告コンテンツサーバから返信されるよう構成しても良い。
【0304】
また、再生時間制約情報は、宣伝広告コンテンツサーバから随時送信されることで、再生端末側で更新可能に構成されても良い。それによって、例えば口コミなどでメインコンテンツの広告価値が変動した場合に、実施例6で後述するようにその変動する広告価値に見合った広告料を支払った宣伝広告コンテンツをメインコンテンツとともに繰返再生させることもできるようになる。
【0305】
なお、実施例4の一斉視聴開始コンテンツシステムにおいても本実施例と同様の構成を備えることで、メインコンテンツとは別の時間情報によって宣伝広告コンテンツの再生開始を制約する機能を備えるようにしても良い。
【0306】
<ハードウェア的構成>
続いて、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムにおけるコンテンツ再生端末における上記機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の構成例について、以下に図を用いて説明する。なお、本実施例のファイルサーバにおけるハードウェア構成の一例は、図7や図14で記載したものと同様であり、またそのファイル送信処理におけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて同様である。したがって、図を用いての説明は省略する。
【0307】
そして、上記実施例1や実施例2で説明したようなファイルサーバの各ハードウェア構成の処理によって、コンテンツ再生端末からの配信要求に応じて、コンテンツと一斉視聴終了時期情報と、を含むファイルが、コンテンツ再生端末に返信されることになる。
【0308】
なお、このファイルサーバと宣伝広告コンテンツサーバとが一体のサーバ装置であれば、メインコンテンツとともに繰返再生されるべき宣伝広告コンテンツおよび再生時間制約情報も、このファイルサーバから同時に送信されることになる。また、一体あるいは別の宣伝広告コンテンツサーバによる宣伝広告コンテンツと再生時間制約情報の配信処理におけるハードウェア構成部の働きについては、次の実施例6にて後述する。
【0309】
(コンテンツ再生端末のハードウェア構成) 図31は、本実施例のコンテンツ再生端末におけるハードウェア構成の一例を表す概略図である。この図にあるように、コンテンツ再生端末は、例えば実施例1を基本として、「CPU」(3111)と、「主メモリ」(3112)と、「I/O」(3113)と、「入力デバイス」(3115)と、「ディスプレイ/スピーカー」(3116)と、「内蔵時計」(3117)と、「HDD」(3114)と、を備えている。
【0310】
そして本実施例では、「CPU」や「主メモリ」などが宣伝コンテンツ再生制御部の機能を実現し、また「I/O」が宣伝広告コンテンツ受信部の機能を実現することで、以下のような特徴的な処理を実行することができる。
【0311】
まず、「I/O」にて、宣伝広告コンテンツが挿入、または関連付けられた(メイン)コンテンツを受信し、「入力デバイス」を介してそのコンテンツの再生命令の入力が受付けられ。すると、実施例1や実施例2で記載したように、プログラムに従った各ハードウェア構成を利用した処理によって、再生命令を受付けたコンテンツが一斉視聴終了時期を経過しているか否かの判断処理が「CPU」の演算処理によって実行される。
【0312】
そして、現在日時がコンテンツの一斉視聴終了時期を経過しているとの判断結果が出力されコンテンツの暗号化やローカル上からの削除などの一斉視聴終了処理が実行され、過ぎていないとの判断結果が出力されれば、コンテンツの再生が実行される。
【0313】
そして本実施例では、(メイン)コンテンツの一斉視聴終了判断とは別に、再生時間制約情報を利用した宣伝広告コンテンツの再生終了判断処理が実行される。なお、その具体的な判断処理については、例えば現在時刻や一斉視聴終了時期、あるいはそれとは別の時間情報の比較判断が、一斉視聴終了判断と同様に「CPU」の演算処理によって実行されると良い。
【0314】
その比較判断の結果、現在日時などが再生時間制約情報で示される宣伝広告コンテンツの終了条件を満たしていれば、コンテンツの一斉視聴終了とは無関係に、例えばそれよりも早く宣伝広告コンテンツの繰返再生が終了される命令が「CPU」から出力され、例えばローカルの「HDD」上から削除されるなどの処理が実行される、という具合である。
【0315】
また、その際には、宣伝広告コンテンツの再生終了を示す情報を、「I/O」から宣伝広告コンテンツサーバへと送信するよう構成しても良い。そして、宣伝広告コンテンツサーバでは、その情報の受信によって、替わりの宣伝広告コンテンツを再生時間制約情報とともに返信する、という具合である。
【0316】
一方、比較判断の結果、現在日時などが再生時間制約情報で示される宣伝広告コンテンツの終了条件を満たしていなければ、宣伝広告コンテンツは、関連付けられるなどしたメインコンテンツとともに繰返再生が実行される、という具合である。
【0317】
<処理の流れ>
図32は、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0318】
この図にあるように、まず、宣伝広告コンテンツサーバから、再生時間制約情報と宣伝広告コンテンツが関連付けられてコンテンツ再生端末に送信される(ステップS3201)。
【0319】
コンテンツ再生端末では、その送信された再生時間制約情報と宣伝広告コンテンツとを受信する(ステップS3202)。またコンテンツ再生端末は、それと同時に、あるいはその前後に実施例1で説明したような処理の流れによって一斉視聴終了時期情報とコンテンツとを含むファイルを受信している。
【0320】
その後、ファイルに含まれているコンテンツの再生命令の入力を受付ける(ステップS3203)と、再生命令を受付けたコンテンツとともに繰返再生される宣伝広告コンテンツの再生時間制約情報を取得する(ステップS3204)。また実施例1で説明したように、再生命令を受付けたコンテンツを含むファイルから一斉視聴終了時期情報を取得したり、再生命令を受付けた際の現在日時情報を内蔵時計などから取得したりする。
【0321】
そして、取得した再生時間制約情報で示される所定の関係に、例えば一斉視聴終了時期情報と現在日時情報とが満たしているか否かの判断処理をCPUの演算処理などで実行する(ステップS3205)。そして現在時間などが再生時間制約情報で示される条件を満たしていれば宣伝広告コンテンツの再生が許可され、宣伝広告コンテンツが再生される(ステップS3206)。
【0322】
一方、現在時間などが再生時間制約情報で示される条件を満たしていなけければ宣伝広告コンテンツの再生が不許可とされ、宣伝広告コンテンツが再生されない。そして、新しい宣伝広告コンテンツの配信要求を宣伝広告コンテンツサーバに送信したりする、という具合である。
【0323】
<効果の簡単な説明>
このように、本実施例ではメインコンテンツの一斉視聴終了時期と宣伝広告コンテンツの終了時期とが異なるよう制約再生することができる。したがって、宣伝広告コンテンツをメインコンテンツとは独立して、早く、あるいは遅く再生終了制御することができる。また、それによって、メインコンテンツの広告価値の変動などに応じてメインコンテンツとともに再生される宣伝広告コンテンツを差し替えるなども可能になる。
【0324】
≪実施例6≫
<概要>
本実施例は、上記実施例5に記載のシステムを基本として、例えば口コミなどでメインコンテンツの広告価値が変動した場合に、その変動する広告価値に見合った広告料を支払った宣伝広告コンテンツをメインコンテンツとともに繰返再生させるよう制御する機能を備えたシステムである。
【0325】
図33は、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムにおける(メイン)コンテンツととも再生される宣伝広告コンテンツの再生制約処理の一例を表す概念図である。この図にあるようにメインのコンテンツ「アレキサンダー大王物語」は、その配信開始後に例えば口コミなどによって評判が上昇し、それに伴って広告価値も上昇してきた。そこで、例えば、宣伝広告コンテンツサーバは、コンテンツ再生端末に対して再生時間制約情報を更新する情報を送信するなどして当初の低い広告費でメインコンテンツとともに再生されていた新作映画のCMの繰返再生を終了させる。そして、向上した広告価値に見合った広告費を支払った別のCMをコンテンツ再生端末に送信し、再生させる、といった具合である。
【0326】
<機能的構成>
図34は、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムの「宣伝広告コンテンツサーバ」における機能ブロックの一例を表す図である。なお、本実施例における「ファイルサーバ」(3400)および「コンテンツ再生端末」(3410)における機能ブロックの一例は上述の実施例にて記載済みであるのでその説明は省略する。
【0327】
そして、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムの「宣伝広告コンテンツサーバ」(3420)は、「宣伝広告コンテンツ取得部」(3421)と、「対価情報取得部」(3422)と、「再生時間制約情報取得部」(3423)と、「宣伝広告コンテンツ送信部」(3424)と、を有する。
【0328】
「宣伝広告コンテンツ取得部」(3421)は、宣伝広告コンテンツを取得する機能を有する。この宣伝広告コンテンツ取得部は、例えば「I/O」などで実現され、後述する広告費の支払いに応じて宣伝広告コンテンツが登録、取得される、といった具合である。あるいはネットワーク回線を介して広告主がGUIを操作し、宣伝広告コンテンツを登録することで取得するなどの構成も挙げられる。
【0329】
そして、ここで取得された宣伝広告コンテンツが、「HDD」などの記録媒体にて記録保持され、コンテンツ再生端末に対して、メインコンテンツとともに繰返再生させるため送信される、という具合である。
【0330】
「対価情報取得部」(3422)は、宣伝広告コンテンツの最終消費者の家庭でのコンテンツ再生端末での再生の対価を示す対価情報を取得する機能を有する。この対価情報取得部は、例えば口コミのほか、時間経過による単純な情報鮮度の劣化、別の宣伝広告やイベントなどのプロモーション活動の結果、などに応じてメインコンテンツの広告価値が変動した場合に、その変動した広告価値に見合って支払われた対価情報を随時取得するよう構成されている、という具合である。
【0331】
なお、メインコンテンツの広告価値の変動などは、予測可能な場合もあれば予測不可能である場合もある。そこで、そのメインコンテンツに対して支払われるべき広告費は随時更新可能とし、この対価情報も随時変更取得可能として構成すると良い。そして本実施例では、ここで取得された対価情報に応じて宣伝広告コンテンツの再生が制約される、という具合である。
【0332】
「再生時間制約情報取得部」(3423)は、取得した対価情報に応じて再生時間制約情報を取得する機能を有する。この再生時間制約情報取得部は、例えば対価情報で示される広告費の支払い高低などに応じて、高い対価が支払われた宣伝広告コンテンツに関してはメインコンテンツの広告価値が高いときに繰返再生されるような再生時間制約情報が取得される、という具合である。また、逆に対価が低い宣伝広告コンテンツに関してはメインコンテンツの広告価値が低いときに繰返再生されるような再生時間制約情報が取得される、という具合である。
【0333】
また、前述のように、この再生時間制約情報は、予測不可能なメインコンテンツの広告価値の変動に応じて随時更新取得可能な構成とすると良い。
【0334】
図35は、この対価情報に応じた再生時間制約情報の取得の一例を表す概念図である。この図にあるように、新作映画CM(CM−001)は、対価情報で示されるその広告費が50万円であり、「ID:MVW014」で示されるメインコンテンツの広告価値向上に応じて再生時間制約情報が更新され、その再生時間は「4月1日」までとなっている。もちろん、あらかじめCMの差し替えに備え再生時間制約情報がこのように設定されていても良い。
【0335】
また、新発売商品CM(CM−002)は、口コミなどによるメインコンテンツ(MVW014)の広告価値向上の結果、広告費200万円を支払うことでそのメインコンテンツの一斉視聴終了時期まで再生されることが再生時間制約情報によって示されている、という具合である。
【0336】
「宣伝広告コンテンツ送信部」(3424)は、取得した再生時間制約情報と、取得した宣伝広告コンテンツとを関連付けてコンテンツ再生端末に対して送信する機能を有し、例えば、ネットワーク回線への接続ポートやその制御回路/プログラムなどで実現することができる。
【0337】
また、この宣伝広告コンテンツ送信部では、前述のように宣伝広告コンテンツサーバがファイルサーバと一体のサーバ装置であれば、メインコンテンツに対して宣伝広告コンテンツを挿入する処理機能などを備えていてもかまわない。
【0338】
また、前述のようにコンテンツ再生端末からの、一の宣伝広告コンテンツの繰返再生終了を示す情報の受信を受けて、新たな宣伝広告コンテンツを返信する機能をさらに備えていても良い。
【0339】
そして、このように再生時間制約情報とともに送信された宣伝広告コンテンツは、上記実施例5で記載したように、コンテンツ再生端末にてメインコンテンツとは独立してその再生が制約される、という具合である。
【0340】
<ハードウェア的構成>
続いて、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムにおける宣伝広告コンテンツサーバにおける上記機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の構成例について、以下に図を用いて説明する。なお、本実施例のファイルサーバおよびコンテンツ再生端末におけるハードウェア構成の一例は上記実施例にて記載したものと同様であるのでその説明は省略する。
【0341】
(宣伝広告コンテンツサーバのハードウェア的構成)
図36は、本実施例の宣伝広告コンテンツサーバにおけるハードウェア構成の一例を表す概略図である。この図を利用して宣伝広告コンテンツの送信処理におけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
【0342】
この図にあるように、宣伝広告コンテンツサーバは、再生時間制約情報取得部であり、またプログラムに従いその他各種演算処理を行う「CPU」(3601)と、「主メモリ」(3602)と、を備えている。また宣伝広告コンテンツ取得部、対価情報取得部である「I/O」(3604)や「UI(ユーザーインターフェース)」(3605)、取得した宣伝広告コンテンツなどを保持する「HDD」(3603)なども備えている。
【0343】
ここで、例えば図示しない広告主の端末にてGUIを利用して宣伝広告コンテンツの登録操作が実行され、ネットワーク回線を介してその宣伝広告コンテンツのデータが「I/O」にて取得される。また、広告主の端末上の操作で別途支払われた広告費をしめす対価情報も、同時に受信される。そして「主メモリ」のアドレス1や2にそれぞれ格納される。
【0344】
すると対価情報をキーとして、「HDD」に保持されている対価の額とそれに応じた再生時間制約情報とをテーブル化した対価テーブルが「CPU」の論理演算処理によって検索され、対価に応じた再生時間制約情報が特定される。
【0345】
そして、特定された再生時間制約情報と宣伝広告コンテンツが、ともに再生されるべきメインコンテンツの配信要求に含まれるコンテンツ再生端末のアドレス宛に「I/O」から送信される、という具合である。
【0346】
そして、実施例5で記載したようにコンテンツ再生端末にてメインコンテンツとは独立してその宣伝広告コンテンツの再生が制約される。またその制約によって宣伝広告コンテンツの繰返再生が終了され、その終了の旨の情報を「I/O」にて受信すれば、この宣伝広告コンテンツサーバは、「HDD」に蓄積されている別の宣伝広告コンテンツを、同様にして再生時間制約情報とともに送信などする、という具合である。
【0347】
<処理の流れ>
図37は、本実施例の一斉視聴終了コンテンツシステムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
【0348】
この図にあるように、まず、宣伝広告コンテンツサーバにて宣伝広告コンテンツが取得される(ステップS3701)。
【0349】
その後、上記実施例で説明したようにファイルサーバに対してコンテンツの配信要求が受信されると、その配信要求の合ったコンテンツとともに再生されるべき宣伝広告コンテンツが、例えば関連付けIDなどを利用して特定される。そして、その特定された宣伝広告コンテンツの対価情報を取得する(ステップS3702)。そして、取得した対価情報に応じて、例えば前述の対価テーブルなどを利用して再生時間制約情報を取得し(ステップS3703)、取得した再生時間制約情報と宣伝広告コンテンツを関連付けて、(メイン)コンテンツの配信要求を行ったコンテンツ再生端末に対して送信する(ステップS3704)。
【0350】
コンテンツ再生端末では、その送信された再生時間制約情報と宣伝広告コンテンツとを受信する(ステップS3705)。またコンテンツ再生端末は、それと同時に、あるいはその前後に実施例1で説明したような処理の流れによって一斉視聴終了時期情報とコンテンツとを含むファイルを受信している。
【0351】
その後、ファイルに含まれているコンテンツの再生命令の入力を受付ける(ステップS3706)と、再生命令を受付けたコンテンツとともに繰返再生される宣伝広告コンテンツの再生時間制約情報を取得する(ステップS3707)。また実施例1で説明したように、再生命令を受付けたコンテンツを含むファイルから一斉視聴終了時期情報を取得したり、再生命令を受付けた際の現在日時情報を内蔵時計などから取得したりする。
【0352】
そして、取得した再生時間制約情報で示される所定の関係に、例えば一斉視聴終了時期情報と現在日時情報とが満たしているか否かの判断処理をCPUの演算処理などで実行する(ステップS3708)。そして現在時間などが再生時間制約情報で示される条件を満たしていれば宣伝広告コンテンツの再生が許可され、宣伝広告コンテンツが再生される(ステップS3709)。
【0353】
一方、現在時間などが再生時間制約情報で示される条件を満たしていなけければ宣伝広告コンテンツの再生が不許可とされ、宣伝広告コンテンツが再生されない。そして、新しい宣伝広告コンテンツの配信要求を宣伝広告コンテンツサーバに送信したりする、という具合である。
【0354】
<効果の簡単な説明>
以上のように本実施例によって、広告費の支払額などを示す対価情報に応じて取得された再生時間制約情報と関連付けた宣伝広告コンテンツを、コンテンツ再生端末に対して配信することができる。したがって、コンテンツ再生端末では、例えば口コミなどでメインコンテンツの広告価値が変動した場合に、その変動する広告価値に見合った広告料を支払った宣伝広告コンテンツをメインコンテンツとともに繰返再生させるよう制御することなどができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0355】
【図1】実施例1の一斉視聴終了コンテンツシステムを利用したコンテンツ配信サービスの一例を表す概念図
【図2】実施例1の一斉視聴終了コンテンツシステムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図3】実施例1のファイルサーバの第一時期情報保持部にて保持されている一斉視聴終了時期情報テーブルの一例を表す概略図
【図4】実施例1のファイルサーバの第一配信要求受付部にて受付けるコンテンツの配信要求の一例を表す概略図
【図5】実施例1のファイルサーバの第一ファイル生成部にて生成されるファイルの一例を表す概略図
【図6】実施例1のコンテンツ再生端末の第一コンテンツ再生部にて再生されるコンテンツの再生画面の一例を表す図
【図7】実施例1のファイルサーバにおけるハードウェア構成の一例を表す概略図
【図8】実施例1のコンテンツ再生端末におけるハードウェア構成の一例を表す概略図
【図9】実施例1の一斉視聴終了コンテンツシステムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【図10】実施例2の一斉視聴終了コンテンツシステムを利用したコンテンツのレンタル配信サービスの一例を表す概念図
【図11】実施例2の一斉視聴終了コンテンツシステムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図12】実施例2のファイルサーバの第二配信要求受付部にて受付けるコンテンツの配信要求の一例を表す概略図
【図13】実施例2のファイルサーバの第二ファイル生成部にて生成されるファイルの一例を表す概略図
【図14】実施例2のファイルサーバにおけるハードウェア構成の一例を表す概略図
【図15】実施例2のコンテンツ再生端末におけるハードウェア構成の一例を表す概略図
【図16】実施例2の一斉視聴終了コンテンツシステムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【図17】実施例3の一斉視聴終了コンテンツシステムにおける課金及び延長視聴の一例を表す概念図
【図18】実施例3の一斉視聴終了コンテンツシステムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図19】実施例3のコンテンツ再生端末の課金情報保持部にて保持されている課金情報の一例を表す概略図
【図20】実施例3のコンテンツ再生端末におけるハードウェア構成の一例を表す概略図
【図21】実施例3の一斉視聴終了コンテンツシステムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【図22】実施例4の一斉視聴開始コンテンツシステムを利用したコンテンツ配信サービスの一例を表す概念図
【図23】実施例4の一斉視聴終了コンテンツシステムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図24】実施例4の一斉視聴終了コンテンツシステムによる一斉視聴開始制御の一例を表す概念図
【図25】実施例4のファイルサーバにおけるハードウェア構成の一例を表す概略図
【図26】実施例4のコンテンツ再生端末におけるハードウェア構成の一例を表す概略図
【図27】実施例4の一斉視聴終了コンテンツシステムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【図28】実施例5の一斉視聴終了コンテンツにおける(メイン)コンテンツと宣伝広告コンテンツの一斉視聴終了処理の一例を表す概念図
【図29】実施例5の一斉視聴終了コンテンツシステムのコンテンツ再生端末における機能ブロックの一例を表す図
【図30】実施例5のコンテンツ再生端末において受信する宣伝広告コンテンツの一例を表す概念図
【図31】実施例5のコンテンツ再生端末におけるハードウェア構成の一例を表す概略図
【図32】実施例5の一斉視聴終了コンテンツシステムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【図33】実施例6の一斉視聴終了コンテンツにおける宣伝広告コンテンツの対価に応じた再生制約時間の一例を表す概念図
【図34】実施例6の宣伝広告コンテンツサーバにおける機能ブロックの一例を表す図
【図35】実施例6の一斉視聴終了コンテンツにおける宣伝広告コンテンツと再生制約時間との関係を示すテーブルの一例を表す概念図
【図36】実施例6の宣伝広告コンテンツサーバにおけるハードウェア構成の一例を表す概略図
【図37】実施例6の一斉視聴終了コンテンツシステムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【符号の説明】
【0356】
0200 ファイルサーバ
0201 第一コンテンツ保持部
0202 第一時期情報保持部
0203 第一配信要求受付部
0204 第一ファイル生成部
0205 第一送信部
0210 コンテンツ再生端末
0211 第一配信要求送信部
0212 第一ファイル受信部
0213 第一再生命令受付部
0214 第一コンテンツ再生部
0215 第一一斉視聴終了時期情報取得部
0216 第一現在日時情報取得部
0217 第一制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネットを介して配信するコンテンツを複数保持する第一コンテンツ保持部と、
配信要求時期に無関係に定められる各コンテンツごとの一斉視聴終了時期情報を保持する第一時期情報保持部と、
コンテンツを特定してコンテンツの配信要求を受付ける第一配信要求受付部と、
配信要求にて特定されるコンテンツと、第一時期情報保持部に保持されているその特定されたコンテンツの一斉視聴終了時期情報と、を含むファイルを生成する第一ファイル生成部と、
生成したファイルを配信要求を送信したコンテンツ再生端末に送信する第一送信部と、
を有するファイルサーバと、
コンテンツの配信要求をファイルサーバに対して送信する第一配信要求送信部と、
配信要求に応じてファイルをファイルサーバから受信する第一ファイル受信部と、
ファイルに含まれているコンテンツの再生命令の入力を受付ける第一再生命令受付部と、
コンテンツを再生する第一コンテンツ再生部と、
再生命令を受付けたコンテンツを含むファイルから一斉視聴終了時期情報を取得する第一一斉視聴終了時期情報取得部と、
再生命令を受付けた際の現在日時情報を取得する第一現在日時情報取得部と、
再生命令を受付けた際には、取得した一斉視聴終了時期情報と、取得した現在日時情報とを比較して現在日時が一斉視聴終了時期を経過していれば、そのコンテンツの第一コンテンツ再生部での再生履歴に関わらず第一コンテンツ再生部にそのコンテンツを再生させない制御をする第一制御部と、
を有するコンテンツ再生端末と、
からなる一斉視聴終了コンテンツシステム。
【請求項2】
インターネットを介して配信するコンテンツを複数保持する第二コンテンツ保持部と、
配信要求時期に無関係に定められる各コンテンツごとの一斉視聴終了時期情報を保持する第二時期情報保持部と、
コンテンツと、その再生可能時期を特定したコンテンツの配信要求を受付ける第二配信要求受付部と、
配信要求にて特定されるコンテンツと、配信要求で特定された再生可能時期を示す再生可能時期情報と、第二時期情報保持部に保持されているその特定されたコンテンツの一斉視聴終了時期情報と、を含むファイルを生成する第二ファイル生成部と、
生成したファイルを配信要求を送信したコンテンツ再生端末に送信する第二送信部と、
を有するファイルサーバと、
コンテンツと、その再生可能時期を特定した配信要求をファイルサーバに対して送信する第二配信要求送信部と、
配信要求に応じてファイルをファイルサーバから受信する第二ファイル受信部と、
ファイルに含まれているコンテンツの再生命令の入力を受付ける第二再生命令受付部と、
コンテンツを再生する第二コンテンツ再生部と、
再生命令を受付けたコンテンツを含むファイルから一斉視聴終了時期情報を取得する第二一斉視聴終了時期情報取得部と、
再生命令を受付けたコンテンツを含むファイルから再生可能時期情報を取得する第二再生可能時期情報取得部と、
再生命令を受付けた際の現在日時情報を取得する第二現在日時情報取得部と、
再生命令を受付けた際に再生可能時期情報に基づいて再生可能期間内であるか判断する第二再生可能時期判断部と、
再生命令を受付けた際に、取得した一斉視聴終了時期情報と、取得した現在日時情報とを比較して現在日時が一斉視聴終了時期を経過していれば、第二再生可能時期判断部での判断結果に関わらず第二コンテンツ再生部にそのコンテンツを再生させない制御をする第二制御部と、
を有するコンテンツ再生端末と、
からなる一斉視聴終了コンテンツシステム。
【請求項3】
コンテンツ再生端末は、
コンテンツの視聴にともなって繰返再生可能であり、かつ、一斉視聴終了時期情報で視聴終了の制約を受けないコンテンツである宣伝広告コンテンツを所定の再生時間制約情報と関連付けて宣伝広告コンテンツサーバから受信する宣伝広告コンテンツ受信部と、
一斉視聴終了時期情報を取得し、一斉視聴終了時期情報と取得した現在日時情報とが、宣伝広告コンテンツと関連付けられている再生時間制約情報によって定められる所定の関係にあると判断される場合には前記コンテンツ再生部での宣伝広告コンテンツの繰返再生を終了するように制御する宣伝広告コンテンツ再生制御部と、
を有する請求項1又は2に記載の一斉視聴終了コンテンツシステム。
【請求項4】
前記宣伝広告コンテンツサーバは、
宣伝広告コンテンツを取得する宣伝広告コンテンツ取得部と、
宣伝広告コンテンツの最終消費者の家庭でのコンテンツ再生端末での再生の対価を示す対価情報を取得する対価情報取得部と、
取得した対価情報に応じて再生時間制約情報を取得する再生時間制約情報取得部と、
取得した再生時間制約情報と、取得した宣伝広告コンテンツとを関連付けてコンテンツ再生端末に対して送信する宣伝広告コンテンツ送信部と、
を有する請求項3に記載の一斉視聴終了コンテンツシステム。
【請求項5】
前記コンテンツ再生端末は、
コンテンツ視聴対価として課金をするための課金情報を複数保持する課金情報保持部を有し、
第一制御部又は第二制御部に代えて
再生命令を受付けた際には、取得した一斉視聴終了時期情報と、取得した現在日時情報とを比較して現在日時が一斉視聴終了時期を経過していれば、そのコンテンツの視聴対価を算定するための課金情報として、取得した一斉視聴終了時期情報と、取得した現在日時情報とを比較して現在日時が一斉視聴終了時期を経過していない場合の課金情報と異なる課金情報をファイルサーバに対して送信可能であり、その送信がされた場合には第一又は第二コンテンツ再生部に再生させる制御をして、その送信がされない場合には第一又は第二コンテンツ再生部に再生させない制御をする第三制御部を有する
請求項1から4のいずれか一に記載の一斉視聴終了コンテンツシステム。
【請求項6】
インターネットを介して配信するコンテンツを複数保持する第四コンテンツ保持部と、
配信要求時期に無関係に定められる各コンテンツごとの一斉視聴開始時期情報を保持する第四時期情報保持部と、
コンテンツを特定してコンテンツの配信要求を受付ける第四配信要求受付部と、
配信要求にて特定されるコンテンツと、第四時期情報保持部に保持されているその特定されたコンテンツの一斉視聴開始時期情報と、を含むファイルを生成する第四ファイル生成部と、
生成したファイルを配信要求を送信したコンテンツ再生端末に送信する第四送信部と、
を有するファイルサーバと、
コンテンツの配信要求をファイルサーバに対して送信する第四配信要求送信部と、
配信要求に応じてファイルをファイルサーバから受信する第四ファイル受信部と、
ファイルに含まれているコンテンツの再生命令の入力を受付ける第四再生命令受付部と、
コンテンツを再生する第四コンテンツ再生部と、
再生命令を受付けたコンテンツを含むファイルから一斉視聴開始時期情報を取得する第四一斉視聴開始時期情報取得部と、
再生命令を受付けた際の現在日時情報を取得する第四現在日時情報取得部と、
再生命令を受付けた際には、取得した一斉視聴開始時期情報と、取得した現在日時情報とを比較して現在日時が一斉視聴開始時期を経過していなければ、そのコンテンツの第四コンテンツ再生部での再生履歴に関わらず第四コンテンツ再生部にそのコンテンツを再生させない制御をする第四制御部と、
を有するコンテンツ再生端末と、
からなる一斉視聴開始コンテンツシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【公開番号】特開2008−293393(P2008−293393A)
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−140002(P2007−140002)
【出願日】平成19年5月28日(2007.5.28)
【出願人】(500542583)ウルシステムズ株式会社 (7)
【Fターム(参考)】