三脚スタンド付高所自動撮影装置
【課題】本発明の目的は高い位置の撮影対象物または、高い位置からの撮影対象物を俯瞰する撮影作業を撮影者が平地より無線または有線操作による撮影を可能とした三脚スタンド付高所自動撮影装置を提供することにある。
【解決手段】上記課題は、三脚スタンド1に支持されて、垂直方向に多段の手作業で伸縮可能な三本の支柱2を装備し、当該支柱の先端部に台座6を設けて該台座に駆動装置(a)7と一本の垂直支柱8を設け該垂直支柱の上下移動と周方向の回転と撮影を無線または有線により遠隔操作で可能とする。また前記垂直支柱の上部に支えバー10と該支えバーの駆動装置(b)9を設け、前記支えバーを水平方向に無線または有線により遠隔操作で可能とする。このことにより無人で高所の撮影物へのカメラ接近と撮影物に対するカメラ角度の調整が可能となり平地にて高所の撮影と、高所からの俯瞰撮影が可能となる。
【解決手段】上記課題は、三脚スタンド1に支持されて、垂直方向に多段の手作業で伸縮可能な三本の支柱2を装備し、当該支柱の先端部に台座6を設けて該台座に駆動装置(a)7と一本の垂直支柱8を設け該垂直支柱の上下移動と周方向の回転と撮影を無線または有線により遠隔操作で可能とする。また前記垂直支柱の上部に支えバー10と該支えバーの駆動装置(b)9を設け、前記支えバーを水平方向に無線または有線により遠隔操作で可能とする。このことにより無人で高所の撮影物へのカメラ接近と撮影物に対するカメラ角度の調整が可能となり平地にて高所の撮影と、高所からの俯瞰撮影が可能となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高所の撮影又は高所からの撮影に好適な三脚スタンド付高所自動撮影装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の従来技術としては、カメラ撮影用三脚に、カメラを操作する人(以下、撮影者と称する。)の体重を支える強度を施すと共に、撮影者がステップアップするための足場部を設けることで、脚立機能を付加したカメラスタンド装置が知られていた(例えば、特許文献1参照)。
また、一般に伸縮可能な一本の支柱上部にカメラを装備した高所より撮影する方法があった。
【0003】
【特許文献1】特開2003−75908号(段落番号0008〜段落番号0014、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に記載されているカメラスタンド装置は、撮影者の目線以上の高さから撮影をするためには、撮影者が脚立兼用のカメラ撮影用三脚上に乗って撮影作業をする必要があり、撮影者に不安定な姿勢を強いられるために、安全に撮影作業を行うことが困難という問題があった。また、前記した特許文献1に記載されているカメラスタンド装置では、脚立兼用の構造体となるため、高さ方向に構造及び安全上で自ずと制限があり、より高い位置からの撮影には問題があった。
また一般的に一本の伸縮自在な支柱上部にカメラを装備した方法があるが,支柱の固定が困難であることに加え、撮影に致命的な上部でのカメラの揺れを防止するこしが困難であり、撮影物体に対する瞬時の撮影機会を逃してしまう欠点もあった。
【0005】
本発明は、上述した従来技術における実状からなされたもので、その目的は、目線以上の高所の物体を撮影する場合、撮影者が脚立又は、特設の足場に登ることなく三本の伸縮自在な支柱上の撮影装置を手動で大略必要撮影高さに固定した後、平地より無線(又は有線)操作により、撮影装置の高さ調整と水平移動及び旋回により撮影物に対して正面より接近し正確そして安全、かつ、迅速に撮影を行う事を可能とした三脚付高所自動撮影装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は折りたたみ可能な三脚スタンドと、前記三脚スタンドによって支持された三本の伸縮可能な多段の支柱は内管式であり、平地で手動操作によって求める撮影高さに上げ調整固定する。
また前記三本の支柱の上部先端部に台座を設けて前記台座に撮影装置と移動装置の着脱を可能にしたことにより持ち運びの簡便を計ったことを特徴としている。
【0007】
さらに、本発明は、前記撮影装置と駆動装置を無線(又は有線)で操作可能にすることにより、遠隔にて撮影装置の移動と撮影を可能としたことを特徴としている。
【0008】
さらに、本発明は、各三本の支柱の底部を三脚本体に固定し上端を台座にて固定、伸縮継手部を複数個のサポートで保持させて上端部に装備の撮影装置の振れを低減することを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明によれば、折りたたみ可能な三脚スタンドと、前記三脚スタンドによって支持された三本の伸縮支柱は多段の内管式であり平地にて前記支柱が短縮した状態で上端部に撮影装置と撮影装置の駆動装置を組立た後、手動操作により高所の撮影体の位置まで伸ばすことが可能なため、撮影者が高所での危険な撮影作業を不用とする。
【0010】
請求項2の発明によれば、三本の伸縮支柱上端に設置の撮影装置と駆動装置を例えばラジオコントロールまたは携帯パーソナルコンピュータにより無線(又は有線)で遠隔移動と遠隔撮影により高所の撮影体に対して平地での撮影を可能とする。
【0011】
請求項3の発明によれば、三本の伸縮支柱は、手動操作で伸縮可能な内管構造として構造物の軽減を計るとともに、それら三本の支柱間を複数個のサポートで固定しているため、高所にあっても振れに対する低減を可能とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1、図2及び図6に示す本発明の三脚付自動撮影装置は、三脚スタンド1と三脚の各脚底部の設置部にキャスタ1−1を装備し前述三脚スタンド1に三本の手動で伸縮可能な内管構造の伸縮支柱2と前記伸縮支柱2に複数個の止め金具2−1を持ち、前記伸縮支柱2を下部支持座3と上部支持座4によって前記三脚スタンド1に支持されている。
前記伸縮支柱2の途中は複数のサポート5により支持された後、前記伸縮支柱2の上端側に設けられた台座6の中央部に無線(または有線)により上下方向及び周方向に旋回可能な駆動装置(a)7を介して垂直支柱8を設置し、前記垂直支柱8の上部に無線(または有線)にて水平方向移動可能な駆動装置(b)9を介して支えバー10を装備し、前記支えバー10の一方の先端にデジタルカメラ11の支持点を中心として俯仰及び周方向に旋回可能な駆動装置(c)12を介して無線操作(または有線)にて撮影可能なデジタルカメラ11を少なくとも備えている。
【0013】
無線操作の場合、撮影者は平地にてラジオコントロール13により撮影対象物まで無線装置にてデジタルカメラを移動させ、携帯型パーソナルコンピユータ14で映像確認必要により撮影を行うことが出来る。
【0014】
以下に図3、図4、図5、にて駆動部の機構について説明する。
図3は、駆動装置(a)7の構造を示したもので、ターンテーブル7−1上面に固定装着された回転駆動用ギア7−3の中央部に貫通した垂直支柱8と前記垂直支柱8の一面にタイミングギア(a)8−1が装備され前述ターンテーブル7−1とは独立した直流ギヤードモータ7−4が噛合わされている。このことで前記直流ギヤードモータ7−4の回転により垂直支柱8が上下移動Aをして垂直支柱8の上部に設置の各装置を上下させる。
また、前記ターンテーブル7−1と独立した直流ギヤードモータ(b)7−2は前記回転駆動用ギヤ7−3に噛合わされている。このことで前述直流ギヤードモータ(b)7−2の回転により前記垂直支柱8が回転運動をして垂直支柱上部に設置の装置を回転させる。
【0015】
図4は、駆動装置(b)9の構造を示したもので駆動装置本体9−6に固定装着された回転駆動用ギヤ9−3にタイミングギア9−5を介して駆動装置本体9−6と独立した直流ギヤードモータ9−2が噛合わされている、このことで直流ギヤードモータ9−2の回転により前記駆動装置本体9−6は回転軸9−1を軸に俯仰運動Fをする。
また前記駆動装置本体9−6には支えバー10が水平移動Bを可能な様に取付けられ前記支えバー10に取付けられたタイミングギア(c)10−1に前記駆動装置本体9−6とは独立した直流ギヤードモータ(d)9−4が噛合わされている、このために直流ギヤードモータ(c)9−4の回転運動により前述支えバー10は水平移動Bをする。
【0016】
図5は、支えバー10の先端に取付けられたカメラマウント部の駆動装置(c)12の構造を示したもので前記支えバー10に直流ギヤードモータ(f)12−4を固定させ、前記モータの回転軸にはカメラ回転バ12−3を取付けモータ回転により前記カメラ回転バ12−3も水平方向に回転する。
また前記カメラ回転バ12−3の他方には直流ギヤードモータ(e)12−2が固定され同回転軸にはカメラ俯仰バ12−1を介してデジタルカメラ11が取付けられている。このことによりデジタルカメラ11の水平方向回転Dは直流ギヤードモータ(f)12−4回転により可能となり、俯仰運動Eは直流ギヤードモータ(e)12−2の回転により可能となる。
【0017】
以下図8から図11に各種撮影体に対しての遠隔無線(または有線)により本発明の三脚スタンド付自動撮影装置による撮影手順を示す。
図8は高所に配置されている筒状の撮影体16例えば配管類に対して外周面の撮影状態を示したもので垂直支柱8の上下移動と支えバー10の水平方向の移動及び前述支えバー10の先端に装備した駆動装置(c)12の俯仰角Eにより、筒状の撮影体14の外周面に対して各方向より正面からの写真撮影を可能とする。図中θ1は本発明装置本体を移動することなく撮影可能範囲でθ2面方向の撮影が必要になった場合はθ2側の面に本発明装置本体移動することにより可能となる。
【0018】
図9は、高所に配置された装置に対しての撮影状態を示したもので、本発明の三脚スタンド付自動撮影装置を真上から見下ろした図で撮影対象物16に対して支えバー10を水平方向に旋回と前記支えバ10の水平移動により接写撮影も可能となる。
【0019】
図10は、本発明の一実施形態に係わる三脚付自動撮影装置を真上から見下ろした水平方向の被写体に対する各位置での撮影状態図で撮影対象物16に対して支持バー10の傾き角度θ3に対するカメラマウントの水平回転Dによりカメラ目線を撮影対象物の真正面より撮影が可能となる。
【0020】
図11は、本発明の一実施形態に係わる三脚付自動撮影装置を真横から見た一部を破断してなる要部拡大図で撮影対象物16に対し支えバー10の回転移動と支えバー10の伸縮及び先端に装備した駆動装置(c)12の俯仰Eにより垂直方向の撮影が可能とる。
【0021】
伸縮支柱2及び止め金具2−1の材料は、アルミニュウム製の又はマグネシューム製等の軽量の円管からなり、垂直支柱8及び支えバー10はアルミニュウム材又はマグネシューム材等の軽量の角管からなり、下部支持座3、上部支持4、サポート5は強化樹脂系を採用し軽量化を計っている。
図7は本発明による三脚付自動撮影装置の運搬時の形状を示した図であり、複数の固定バンド15により結束された装置本体Gと上部駆動部Fに小型軽量に二分割された状態図を示す。
【0022】
また、各種駆動の直流ギヤードモータの電源はバッテリ(図示せず)を採用し小型軽量化を計っている。
上記実施形態によれば、1)高所または狭隘で接近困難な場所の撮影、2)高温高圧又は放射線下での厳しい環境下での撮影、3)酸素量欠乏の可能性のある危険な環境下での撮影作業を可能とする。
【0023】
上記実施形態では、軽量化の目的でアルミニュウム材、マグネシューム材及び、強化樹脂系材料を採用しているが、強化プラスチック材等を採用してもよい。
以上本発明の一実施形態に係わる三脚スタンド付自動撮影装置を中心に説明してきたが前記自動撮影装置に加えて、各種計測ユニットを搭載することにより表面温度の測定、酸素濃度測定、放射線線量計測定、風速測定等々の計測及び各種装置を搭載して工事等も可能となる。
また、デジタルカメラによる撮影としているがデジタルビデオカメラを採用しても本発明の機能を損ねることはない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施形態に係わる三脚スタンド付自動撮影装置を最大に伸ばした状態の全体斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係わる三脚スタンド付自動撮影装置を比較的低位置に設定した状態の全体斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る三脚スタンド付自動撮影装置の内垂直支柱の上下運動と旋回運動部の駆動装置の詳細である。
【図4】本発明の一実施形態に係る三脚スタンド付自動撮影装置の支えバーの垂直から水平への回転運動と水平方向移動の駆動装置詳細である。
【図5】本発明の一実施形態に係わる三脚スタンド付自動撮影装置カメラマウント部の駆動装置の詳細である。
【図6】本発明の一実施形態に係わる三脚スタンド付自動撮影装置を最短にした状態の全体斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態に係わる三脚スタンド付自動撮影装置を運搬時の形状で上部駆動部Gと下部本体Hに分解して本体Gを拘束ベルトで固定した状態図である。
【図8】本発明の一実施形態に係わる三脚スタンド付自動撮影装置の高所での撮影状態を真横から見て一部を破断してなる要部拡大図で円筒物の撮影対象物の表面撮影に対する各位置での状態図である。
【図9】本発明の一実施形態に係わる三脚スタンド付自動撮影装置の撮影状態を真上から見下ろしたもので撮影対象物に対する水平方向旋回での各位置の状態図である。
【図10】本発明の一実施形態に係わる三脚スタンド付自動撮影装置の撮影状態を真上から見下ろしたもので水平方向の撮影対象物に対する各位置での状態図である。
【図11】本発明の一実施形態に係わる三脚スタンド付自動撮影装置の撮影状態を真横から見た一部を破断してなる要部拡大図で垂直方向に旋回移動し撮影対象物に対する各位置での状態図である。
【符号の説明】
【0025】
1 三脚スタンド
1−1 キヤスタ
2 伸縮支柱
2−1 止め金具
3 下部支持座
4 上部支持座
5 サポート
6 台座
7 駆動装置(a)
7−1 ターンテーブル
7−2 直流ギヤードモータ(a)
7−3 ポール回転駆動用ギア
7−4 直流ギヤードモータ(b)
8 垂直支柱
8−1 タイミングギア(a)
9 駆動装置(b)
9−1 回転軸
9−2 直流ギヤードモータ(c)
9−3 支えバー回転用ギア
9−4 直流ギヤードモータ(d)
9−5 タイミングギア(b)
9−6 駆動装置本体
10 支えバー
10−1 タイミングギア(c)
11 デジタルカメラ
12 駆動装置(c)
12−1 カメラ俯仰バー
12−2 直流ギヤードモータ(e)
12−3 カメラ回転バー
12−4 直流ギヤードモータ(f)
13 ラジオコントローラ
14 携帯型パーソナルコンピュータ
15 結束バンド
16 撮影対象物
A 遠隔操作による垂直支柱の上下の移動
B 遠隔操作による支えバーの水平移動
C 遠隔操作による垂直支柱の回転移動
D 遠隔操作によるデジタルカメラの回転
E 遠隔操作によるデジタルカメラの俯仰
F 上部駆動部
G 下部本体部
θ1 撮影可能範囲
θ2 撮影困難範囲
θ3 支えバー傾き角
【技術分野】
【0001】
本発明は、高所の撮影又は高所からの撮影に好適な三脚スタンド付高所自動撮影装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の従来技術としては、カメラ撮影用三脚に、カメラを操作する人(以下、撮影者と称する。)の体重を支える強度を施すと共に、撮影者がステップアップするための足場部を設けることで、脚立機能を付加したカメラスタンド装置が知られていた(例えば、特許文献1参照)。
また、一般に伸縮可能な一本の支柱上部にカメラを装備した高所より撮影する方法があった。
【0003】
【特許文献1】特開2003−75908号(段落番号0008〜段落番号0014、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に記載されているカメラスタンド装置は、撮影者の目線以上の高さから撮影をするためには、撮影者が脚立兼用のカメラ撮影用三脚上に乗って撮影作業をする必要があり、撮影者に不安定な姿勢を強いられるために、安全に撮影作業を行うことが困難という問題があった。また、前記した特許文献1に記載されているカメラスタンド装置では、脚立兼用の構造体となるため、高さ方向に構造及び安全上で自ずと制限があり、より高い位置からの撮影には問題があった。
また一般的に一本の伸縮自在な支柱上部にカメラを装備した方法があるが,支柱の固定が困難であることに加え、撮影に致命的な上部でのカメラの揺れを防止するこしが困難であり、撮影物体に対する瞬時の撮影機会を逃してしまう欠点もあった。
【0005】
本発明は、上述した従来技術における実状からなされたもので、その目的は、目線以上の高所の物体を撮影する場合、撮影者が脚立又は、特設の足場に登ることなく三本の伸縮自在な支柱上の撮影装置を手動で大略必要撮影高さに固定した後、平地より無線(又は有線)操作により、撮影装置の高さ調整と水平移動及び旋回により撮影物に対して正面より接近し正確そして安全、かつ、迅速に撮影を行う事を可能とした三脚付高所自動撮影装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は折りたたみ可能な三脚スタンドと、前記三脚スタンドによって支持された三本の伸縮可能な多段の支柱は内管式であり、平地で手動操作によって求める撮影高さに上げ調整固定する。
また前記三本の支柱の上部先端部に台座を設けて前記台座に撮影装置と移動装置の着脱を可能にしたことにより持ち運びの簡便を計ったことを特徴としている。
【0007】
さらに、本発明は、前記撮影装置と駆動装置を無線(又は有線)で操作可能にすることにより、遠隔にて撮影装置の移動と撮影を可能としたことを特徴としている。
【0008】
さらに、本発明は、各三本の支柱の底部を三脚本体に固定し上端を台座にて固定、伸縮継手部を複数個のサポートで保持させて上端部に装備の撮影装置の振れを低減することを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明によれば、折りたたみ可能な三脚スタンドと、前記三脚スタンドによって支持された三本の伸縮支柱は多段の内管式であり平地にて前記支柱が短縮した状態で上端部に撮影装置と撮影装置の駆動装置を組立た後、手動操作により高所の撮影体の位置まで伸ばすことが可能なため、撮影者が高所での危険な撮影作業を不用とする。
【0010】
請求項2の発明によれば、三本の伸縮支柱上端に設置の撮影装置と駆動装置を例えばラジオコントロールまたは携帯パーソナルコンピュータにより無線(又は有線)で遠隔移動と遠隔撮影により高所の撮影体に対して平地での撮影を可能とする。
【0011】
請求項3の発明によれば、三本の伸縮支柱は、手動操作で伸縮可能な内管構造として構造物の軽減を計るとともに、それら三本の支柱間を複数個のサポートで固定しているため、高所にあっても振れに対する低減を可能とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1、図2及び図6に示す本発明の三脚付自動撮影装置は、三脚スタンド1と三脚の各脚底部の設置部にキャスタ1−1を装備し前述三脚スタンド1に三本の手動で伸縮可能な内管構造の伸縮支柱2と前記伸縮支柱2に複数個の止め金具2−1を持ち、前記伸縮支柱2を下部支持座3と上部支持座4によって前記三脚スタンド1に支持されている。
前記伸縮支柱2の途中は複数のサポート5により支持された後、前記伸縮支柱2の上端側に設けられた台座6の中央部に無線(または有線)により上下方向及び周方向に旋回可能な駆動装置(a)7を介して垂直支柱8を設置し、前記垂直支柱8の上部に無線(または有線)にて水平方向移動可能な駆動装置(b)9を介して支えバー10を装備し、前記支えバー10の一方の先端にデジタルカメラ11の支持点を中心として俯仰及び周方向に旋回可能な駆動装置(c)12を介して無線操作(または有線)にて撮影可能なデジタルカメラ11を少なくとも備えている。
【0013】
無線操作の場合、撮影者は平地にてラジオコントロール13により撮影対象物まで無線装置にてデジタルカメラを移動させ、携帯型パーソナルコンピユータ14で映像確認必要により撮影を行うことが出来る。
【0014】
以下に図3、図4、図5、にて駆動部の機構について説明する。
図3は、駆動装置(a)7の構造を示したもので、ターンテーブル7−1上面に固定装着された回転駆動用ギア7−3の中央部に貫通した垂直支柱8と前記垂直支柱8の一面にタイミングギア(a)8−1が装備され前述ターンテーブル7−1とは独立した直流ギヤードモータ7−4が噛合わされている。このことで前記直流ギヤードモータ7−4の回転により垂直支柱8が上下移動Aをして垂直支柱8の上部に設置の各装置を上下させる。
また、前記ターンテーブル7−1と独立した直流ギヤードモータ(b)7−2は前記回転駆動用ギヤ7−3に噛合わされている。このことで前述直流ギヤードモータ(b)7−2の回転により前記垂直支柱8が回転運動をして垂直支柱上部に設置の装置を回転させる。
【0015】
図4は、駆動装置(b)9の構造を示したもので駆動装置本体9−6に固定装着された回転駆動用ギヤ9−3にタイミングギア9−5を介して駆動装置本体9−6と独立した直流ギヤードモータ9−2が噛合わされている、このことで直流ギヤードモータ9−2の回転により前記駆動装置本体9−6は回転軸9−1を軸に俯仰運動Fをする。
また前記駆動装置本体9−6には支えバー10が水平移動Bを可能な様に取付けられ前記支えバー10に取付けられたタイミングギア(c)10−1に前記駆動装置本体9−6とは独立した直流ギヤードモータ(d)9−4が噛合わされている、このために直流ギヤードモータ(c)9−4の回転運動により前述支えバー10は水平移動Bをする。
【0016】
図5は、支えバー10の先端に取付けられたカメラマウント部の駆動装置(c)12の構造を示したもので前記支えバー10に直流ギヤードモータ(f)12−4を固定させ、前記モータの回転軸にはカメラ回転バ12−3を取付けモータ回転により前記カメラ回転バ12−3も水平方向に回転する。
また前記カメラ回転バ12−3の他方には直流ギヤードモータ(e)12−2が固定され同回転軸にはカメラ俯仰バ12−1を介してデジタルカメラ11が取付けられている。このことによりデジタルカメラ11の水平方向回転Dは直流ギヤードモータ(f)12−4回転により可能となり、俯仰運動Eは直流ギヤードモータ(e)12−2の回転により可能となる。
【0017】
以下図8から図11に各種撮影体に対しての遠隔無線(または有線)により本発明の三脚スタンド付自動撮影装置による撮影手順を示す。
図8は高所に配置されている筒状の撮影体16例えば配管類に対して外周面の撮影状態を示したもので垂直支柱8の上下移動と支えバー10の水平方向の移動及び前述支えバー10の先端に装備した駆動装置(c)12の俯仰角Eにより、筒状の撮影体14の外周面に対して各方向より正面からの写真撮影を可能とする。図中θ1は本発明装置本体を移動することなく撮影可能範囲でθ2面方向の撮影が必要になった場合はθ2側の面に本発明装置本体移動することにより可能となる。
【0018】
図9は、高所に配置された装置に対しての撮影状態を示したもので、本発明の三脚スタンド付自動撮影装置を真上から見下ろした図で撮影対象物16に対して支えバー10を水平方向に旋回と前記支えバ10の水平移動により接写撮影も可能となる。
【0019】
図10は、本発明の一実施形態に係わる三脚付自動撮影装置を真上から見下ろした水平方向の被写体に対する各位置での撮影状態図で撮影対象物16に対して支持バー10の傾き角度θ3に対するカメラマウントの水平回転Dによりカメラ目線を撮影対象物の真正面より撮影が可能となる。
【0020】
図11は、本発明の一実施形態に係わる三脚付自動撮影装置を真横から見た一部を破断してなる要部拡大図で撮影対象物16に対し支えバー10の回転移動と支えバー10の伸縮及び先端に装備した駆動装置(c)12の俯仰Eにより垂直方向の撮影が可能とる。
【0021】
伸縮支柱2及び止め金具2−1の材料は、アルミニュウム製の又はマグネシューム製等の軽量の円管からなり、垂直支柱8及び支えバー10はアルミニュウム材又はマグネシューム材等の軽量の角管からなり、下部支持座3、上部支持4、サポート5は強化樹脂系を採用し軽量化を計っている。
図7は本発明による三脚付自動撮影装置の運搬時の形状を示した図であり、複数の固定バンド15により結束された装置本体Gと上部駆動部Fに小型軽量に二分割された状態図を示す。
【0022】
また、各種駆動の直流ギヤードモータの電源はバッテリ(図示せず)を採用し小型軽量化を計っている。
上記実施形態によれば、1)高所または狭隘で接近困難な場所の撮影、2)高温高圧又は放射線下での厳しい環境下での撮影、3)酸素量欠乏の可能性のある危険な環境下での撮影作業を可能とする。
【0023】
上記実施形態では、軽量化の目的でアルミニュウム材、マグネシューム材及び、強化樹脂系材料を採用しているが、強化プラスチック材等を採用してもよい。
以上本発明の一実施形態に係わる三脚スタンド付自動撮影装置を中心に説明してきたが前記自動撮影装置に加えて、各種計測ユニットを搭載することにより表面温度の測定、酸素濃度測定、放射線線量計測定、風速測定等々の計測及び各種装置を搭載して工事等も可能となる。
また、デジタルカメラによる撮影としているがデジタルビデオカメラを採用しても本発明の機能を損ねることはない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施形態に係わる三脚スタンド付自動撮影装置を最大に伸ばした状態の全体斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係わる三脚スタンド付自動撮影装置を比較的低位置に設定した状態の全体斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る三脚スタンド付自動撮影装置の内垂直支柱の上下運動と旋回運動部の駆動装置の詳細である。
【図4】本発明の一実施形態に係る三脚スタンド付自動撮影装置の支えバーの垂直から水平への回転運動と水平方向移動の駆動装置詳細である。
【図5】本発明の一実施形態に係わる三脚スタンド付自動撮影装置カメラマウント部の駆動装置の詳細である。
【図6】本発明の一実施形態に係わる三脚スタンド付自動撮影装置を最短にした状態の全体斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態に係わる三脚スタンド付自動撮影装置を運搬時の形状で上部駆動部Gと下部本体Hに分解して本体Gを拘束ベルトで固定した状態図である。
【図8】本発明の一実施形態に係わる三脚スタンド付自動撮影装置の高所での撮影状態を真横から見て一部を破断してなる要部拡大図で円筒物の撮影対象物の表面撮影に対する各位置での状態図である。
【図9】本発明の一実施形態に係わる三脚スタンド付自動撮影装置の撮影状態を真上から見下ろしたもので撮影対象物に対する水平方向旋回での各位置の状態図である。
【図10】本発明の一実施形態に係わる三脚スタンド付自動撮影装置の撮影状態を真上から見下ろしたもので水平方向の撮影対象物に対する各位置での状態図である。
【図11】本発明の一実施形態に係わる三脚スタンド付自動撮影装置の撮影状態を真横から見た一部を破断してなる要部拡大図で垂直方向に旋回移動し撮影対象物に対する各位置での状態図である。
【符号の説明】
【0025】
1 三脚スタンド
1−1 キヤスタ
2 伸縮支柱
2−1 止め金具
3 下部支持座
4 上部支持座
5 サポート
6 台座
7 駆動装置(a)
7−1 ターンテーブル
7−2 直流ギヤードモータ(a)
7−3 ポール回転駆動用ギア
7−4 直流ギヤードモータ(b)
8 垂直支柱
8−1 タイミングギア(a)
9 駆動装置(b)
9−1 回転軸
9−2 直流ギヤードモータ(c)
9−3 支えバー回転用ギア
9−4 直流ギヤードモータ(d)
9−5 タイミングギア(b)
9−6 駆動装置本体
10 支えバー
10−1 タイミングギア(c)
11 デジタルカメラ
12 駆動装置(c)
12−1 カメラ俯仰バー
12−2 直流ギヤードモータ(e)
12−3 カメラ回転バー
12−4 直流ギヤードモータ(f)
13 ラジオコントローラ
14 携帯型パーソナルコンピュータ
15 結束バンド
16 撮影対象物
A 遠隔操作による垂直支柱の上下の移動
B 遠隔操作による支えバーの水平移動
C 遠隔操作による垂直支柱の回転移動
D 遠隔操作によるデジタルカメラの回転
E 遠隔操作によるデジタルカメラの俯仰
F 上部駆動部
G 下部本体部
θ1 撮影可能範囲
θ2 撮影困難範囲
θ3 支えバー傾き角
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折りたたみ可能な三脚スタンドと、この三脚スタンドに支持されて上下方向に多段に伸縮可能に構成された三本の支柱とを少なくとも備え、前記三本の支柱の先端部に台座を設け、この台座に撮影装置及びこの撮影装置を移動させる移動装置を、着脱可能に設けたことを特徴とする三脚スタンド付高所自動撮影装置。
【請求項2】
前記撮影装置及び前記移動装置を、無線通信若しくは有線通信によって操作することで、前記撮影装置による撮影を行うことを特徴とする請求項1記載の三脚スタンド付高所自動撮影装置。
【請求項3】
前記三本の支柱は、手動操作で伸縮可能な内管構造とするとともに、それらの三本の支柱間を複数個のサポートで繋げてなることを特徴とする請求項1若しくは2記載の三脚スタンド付高所自動撮影装置。
【請求項1】
折りたたみ可能な三脚スタンドと、この三脚スタンドに支持されて上下方向に多段に伸縮可能に構成された三本の支柱とを少なくとも備え、前記三本の支柱の先端部に台座を設け、この台座に撮影装置及びこの撮影装置を移動させる移動装置を、着脱可能に設けたことを特徴とする三脚スタンド付高所自動撮影装置。
【請求項2】
前記撮影装置及び前記移動装置を、無線通信若しくは有線通信によって操作することで、前記撮影装置による撮影を行うことを特徴とする請求項1記載の三脚スタンド付高所自動撮影装置。
【請求項3】
前記三本の支柱は、手動操作で伸縮可能な内管構造とするとともに、それらの三本の支柱間を複数個のサポートで繋げてなることを特徴とする請求項1若しくは2記載の三脚スタンド付高所自動撮影装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−219197(P2007−219197A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−40303(P2006−40303)
【出願日】平成18年2月17日(2006.2.17)
【出願人】(305052746)有限会社エムプラン (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月17日(2006.2.17)
【出願人】(305052746)有限会社エムプラン (1)
【Fターム(参考)】
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