説明

不快な味覚をマスキングするためのスクラロース調合物

【課題】
比較的大量の不快な味覚の医薬品の投与のための薬学的に許容される味覚マスキング液賦形剤ベース、そのような液体賦形剤ベース及び不快な味覚の医薬品を含む薬学的組成物と不快な味覚の医薬品を味覚マスキングするための方法を提供する。
【解決手段】
組成物のpHを2〜5に維持しながら、100ml中に50〜300mgのスクラロースを含む賦形剤ベースと不快な味覚の医薬品を含む薬学的組成物とする。組成物のpHを2〜5に維持することで向上した甘味および味覚マスキング効果を発揮させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられている、2001年7月31日に提出された仮出願第60/308,912号に対して、米国特許法1.119(e)の元での優先権を主張する。
本発明は、比較的大量の不快な味覚の医薬品の投与のための薬学的に許容される味覚マスキング液体賦形剤ベースに関する。さらに詳細には、向上した甘味および味覚マスキング効果は、pHを約2〜約5に維持しながら、賦形剤ベースへスクラロースを添加することによって生じる。本発明はさらに、そのような液体賦形剤ベースおよび不快な味覚の医薬品を含む医薬組成物に関する。なお、さらに本発明は、特許請求された液体賦形剤ベースへこれを入れることにより、不快な味覚の医薬品を味覚マスキングするための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
不快な味覚の医薬品の投与のための薬学的に許容される液体賦形剤ベースは、当業界で周知である。代表的な系は、Roger J.Phippsへの米国特許第5,260,073号第7欄に、医薬品、溶媒、共溶媒、緩衝剤、界面活性剤、保存料、甘味剤、着香剤、染料または顔料、粘度調節剤および水を含むと記載されている(特許文献1)。本特許は、系中の各成分の複数の例を提供する。しかし、医薬品の味をさらによくしているにもかかわらず、これらの組成物は不快な味覚が残っており、改良の余地がある。
【0003】
液体賦形剤ベースおよびその多くの成分は周知であるが、不快味覚の医薬品は、単独または組合せで、より優れた味覚をマスキングした製品を提供するという課題、またある例においては、少量のビヒクル中の高用量の不快味覚の医薬品のための味覚マスキングを提供するという課題を当業者になお提示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第5260073号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、不快な味覚の薬学的活性化合物の投与のための、薬学的に許容される味覚マスキング液体賦形剤ベースを提供する。液体ベースは、そこに溶解されたどんな活性成分の苦味もマスキングするための十分な量のスクラロースを含み、約5.0未満で、約2.0を超えるpHを持つ。より低いpHで甘味料としてのスクラロースを使用すると、苦味マスキング効果に予想外の相乗効果が得られる。
【0006】
本発明で有用な薬学的に許容される味覚マスキングベースは、好ましくはそこに、ベース100ミリリットルあたり、約50〜約300ミリグラム、好ましくは約100〜約200ミリグラム、最も好ましくは200ミリグラムのスクラロースを含むものである。甘味と苦味マスキングの有効性との許容できるバランスを達成するために、より多いか、または少ないスクラロースを使用してもよい。液体ベースのpHは好ましくは約2〜約5である。
【0007】
賦形剤ベースを用いて、抗ヒスタミン剤、鬱血除去剤、鎮咳剤、去痰剤、抗生物質、抗新生物剤、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)および鎮痛薬からなる群より選択される成分を含む、どんな活性成分の苦味もマスキングすることができる。
【0008】
本発明はさらに、どれか活性成分の苦味をマスキングするために、そのような薬学的に活性な不快な味覚の化合物を、十分な量のスクラロースを含む液体賦形剤ベースに溶解することを含む、少なくとも1つの薬学的に活性な不快な味覚の化合物の味覚をマスキングするための方法を提供し、ここで組成物は、2.0を超え、5.0未満のpHを持つ。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、好都合にスクラロースによる香味マスキングの向上を提供する。特に、水性ベースの賦形剤中で酸性pH(すなわち約5.0未満のpH)において、甘さを感じる量のスクラロース、すなわち苦味をマスキングするのに十分な量のスクラロースを加えることによって、本発明は多くの活性成分の不良な味、特に苦味を大幅にマスキングする。
【0010】
本発明は一部は、甘味剤としてのスクラロースの使用と組合わされたpHの調節が、どちらか単独のときに生じるよりも優れており、かつ2つを組合せたとき生じると予想されたよりも優れている、驚くべき優れた味覚マスキング能力を生じるという発見に基づいている。
【0011】
スクラロースは、3個のOH基が塩素原子によって置換された、塩素化スクロース誘導体である。スクラロースは、甘い砂糖様の味がある。砂糖よりも約600倍甘く、人工甘味料として使用される。スクラロースは、甘味の発現が速く、砂糖と同様の甘味期間を維持する。
【0012】
本発明で有用な薬学的に許容される味覚マスキングベースは、好ましくは、その中にベース100ミリリットルあたり約50〜約300ミリグラム、より好ましくは約100〜約200ミリグラム、最も好ましくは200ミリグラムのスクラロースを含むベースである。甘味と苦味マスキングの有効性との許容できるバランスを達成するために、より多いかまたは少ないスクラロースを使用してもよい。液体ベースのpHは、約2.0〜約5.0である。塩酸プソイドエフェドリン、臭化水素酸デキストロメトルファン、マレイン酸クロルフェニラミンおよびマレイン酸ブロムフェニラミンと組合わされたアセトアミノフェンを含む調合物の好ましいpH範囲は4.0〜5.0である。塩酸プソイドエフェドリンおよび/または臭化水素酸デキストロメトルファンと組合わされたグアイフェネシンを含む調合物の好ましいpH範囲は、2.0〜4.0である。具体的な形態において、低い方の値は、約2.5または2.6である。別の形態においては、高い方の値は、約3.7である。
【0013】
本発明により、ベースのpHは、酸、たとえばクエン酸、または他のなにか薬学的に許容される酸の添加によって低くすることができる。あるいはpHは、緩衝剤系を用いて安定させる。好ましくは緩衝剤は、クエン酸ナトリウム/クエン酸である。しかし、リン酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、および他のなにかの酸または酸塩を含む、なにか薬学的に許容される緩衝剤を使用できる。
【0014】
ベース100ミリリットルあたり(1)約200〜約1800、好ましくは約300〜約1700ミリグラム、最も好ましくは400または1600ミリグラムのクエン酸、および(2)約0〜約200ミリグラム、好ましくは約50〜約150ミリグラム、最も好ましくは約100ミリグラムのクエン酸ナトリウムを含むクエン酸塩緩衝系を用いて、約2〜約5の範囲内のpHを得る。好ましくはpHは、活性成分およびスクラロースの添加後に確定される。
【0015】
本発明の実施において有用な薬学的活性化合物は、抗ヒスタミン剤、鬱血除去剤、鎮咳剤、去痰剤、抗生物質、抗新生物剤、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)およびアセトアミノフェンおよびフェナセチンなどの他の鎮痛薬を含む。これらの物質は、特許請求された液体賦形剤ベース中に、そのような賦形剤ベース中へその物質の溶解度によって決定される量で、しかもその従来の用量では、適用されるFDA規則に従うような量で入れる。たとえば液体賦形剤ベースへの溶解性が高い物質は、代表的な用量(1ティースプーンなど)ではそのような規則によって許可されたより、そのような物質を多く含むことになる程いれてはならない。
【0016】
「薬学的に許容される」という表現は、ヒトに投与されたときに「一般に安全とみなされる」、たとえば生理的に許容され、通例、アレルギー反応または同様の有害反応、たとえば胃部不快感、めまいなどを生じない分子実体または組成物を指す。好ましくは、本明細書で使用されるように「薬学的に許容される」という用語は、連邦または州政府の規制当局によって承認されるか、または動物、およびさらに特別にはヒトでの使用に関して米国薬局方または他の一般に認識された薬局方に記載されていることを意味する。「基材」という用語は、化合物がともに投与される希釈剤、アジュバント、賦形剤、またはビヒクルを指す。そのような薬学的基材は、水および、落花生油、大豆油、鉱油、ゴマ油などの石油、動物、植物または合成起源の油を含む油などの滅菌液体でよい。水または水性の生理的食塩溶液およびデキストロースならびにグリセロール水溶液は、基材、特に注射用溶液の基材として好ましく利用される。適切な薬学的基材は、E.W.Martinによる「Remington’s Pharmaceutical Sciences」に述べられている。
【0017】
「約」または「およそ」という用語は、特定の値について許容誤差範囲以内であることを意味し、それは値が測定または決定される方法に依存する。たとえば「約」は、当業界の慣行により1標準偏差以内か、1標準偏差を超えることを意味しうる。あるいは「約」は、所与の値の20%まで、好ましくは10%まで、さらに好ましくは5%まで、さらになお好ましくは1%までの範囲を意味しうる。あるいは特に生物系またはプロセスに関して、この用語は、値の10倍以内、好ましくは5倍以内、さらに2倍以内を意味しうる。
【0018】
活性成分
本明細書で使用されるように、薬学的または治療用製品に関して、「活性成分」または「活性剤」という用語は、ある薬理学的特性を持つ1つまたはそれ以上の化合物を指す。したがって、本発明の調合物には、1種類を超える活性成分化合物を添加してもよい。本発明の調合物は、被験者に経口投与できる任意の活性成分を含む。1回分の用量を投与するとき、所望の薬理学的特性に適した量の活性成分を含む調合物を調製できる。既知の薬理学的活性を持つ「活性成分」を欠いたプラセボ調合物も、本発明の範囲内である。プラセボの「活性成分」は、対応する調合物の活性成分に取って代わるいかなる非活性化合物でもよい。
本発明は、5.0未満のpHにおいて活性がより安定である調合物に最も適している。
【0019】
許容される活性成分の非制限的なリストは、以下を含むが、決してこれに限定されるわけではない(特定の塩またはエステルが挙げられる場合、その薬剤の他の塩、エステル、または遊離酸形を含むことを理解すべきである);
1)インドメタシン、アスピリン、ジクロフェナクナトリウム、ケトプロフェン、イブプロフェン、メフェナム酸、アズレン、フェナセチン、イソプロピルアンチピリン、アセトアミノフェン、塩酸ベンジダミン、フェニルブタゾン、フルフェナム酸、メフェナム酸、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸コリン、サザピリン、クロフェゾン、またはエトドラックなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAID);およびデキサメタゾン、デキサメタゾン硫酸ナトリウム、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロンなどのステロイド薬を含む、解熱鎮痛抗炎症剤(以下の記載の実施例によって、より詳細に述べる);
2)ラニチジン、スルピリド、塩酸セトラキサート、ゲファルナート、マレイン酸イルソグラジン、シメチジン、塩酸ラニチジン、ファモチジン、ニザチジン、または塩酸ロキサチジンアセタートなどの抗潰瘍剤;
3)ニフェジピン、二硝酸イソソルビド、塩酸ジルチアゼム、トラピジル、ジピリダモール、二塩酸ジラゼプ、メチル2,6−ジメチル−4−(2−ニトロフェニル)−5−(2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル)−1,4−ジヒドロピリジン−3−カルボキシレイト、ベラパミル、ニカルジピン、塩酸ニカルジピン、または塩酸ベラパミルなどの冠拡張薬;
【0020】
4)酒石酸イフェンプロジル、マレイン酸シネパジド、シクランデラート、シンナリジン、またはペントキシフィリンなどの末梢血管拡張薬;
5)ペニシリン、アンピシリン、アモキシシリン、セファレキシン、エチルコハク酸エリスロマイシン、塩酸バカンピシリン、塩酸ミノサイクリン、クロラムフェニコール、テトラサイクリン、エリスロマイシン、フルコナゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ミコナゾールまたはテルビナフィンなどの経口抗菌剤および抗真菌剤;
6)ナリジクス酸、ピロミド酸、ピロミド酸三水和物、エノキサシン、シノキサシン、オフロキサシン、ノルフロキサシン、塩酸シプロフロキサシン、またはスルファメトキサゾールトリメトプリムなどの合成抗菌剤;
7)臭化ポパンテリン、硫酸アトロピン、臭化オキサピウム、臭化チメピジウム、臭化ブチルスコポラミン、塩化ロスピウム、臭化ブトロピウム、N−メチルスコポラミンメチル硫酸、または臭化メチルオクタトロピン、臭化ブトロピウムなどの鎮痙薬;
【0021】
8)テオフィリン、アミノフィリン、塩酸メチルエフェドリン、塩酸プロカテロール、塩酸トリメトキノール、リン酸コデイン、カラミフェン(エジシラート)、クロモグリク酸ナトリウム、トラニラスト、臭化水素酸デキストロメトルファン、リン酸ジメモルファン、塩酸クロブチノール、塩酸ホミノベン、リン酸ベンプロペリン、ヒベンズ酸チペピジン、塩酸エプラジノン、塩酸クロフェダノール、塩酸エフェドリン、ノスカピン、クエン酸カルベタペンタン、タンニン酸オキセラジン、またはクエン酸イソアミニルなどの鎮咳剤、抗喘息剤;
9)ジプロフィリン、硫酸サルブタモール、塩酸クロルプレナリン、フマル酸ホルモテロール、硫酸オルシプレナリン、塩酸ピルブテロール、硫酸ヘキソプレナリン、メシル酸ビトルテロール、塩酸クレンブテロール、硫酸テルブタリン、塩酸マブテロール、臭化水素酸フェノテロール、または塩酸メトキシフェナミンなどの気管拡張薬;
【0022】
10)フロセミド、アセタゾールアミド、トリクロルメチアジド、メチクロチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、エチアジド、シクロペンチアジド、スピロノラクトン、トリアムテレン、フロロチアジド、ピレタニド、メトラゾン、エタクリン酸、アゾセミド、またはクロフェンアミドなどの利尿薬;
11)カルバミン酸クロルフェネシン、塩酸トルペリゾン、塩酸エペリゾン、塩酸チザニジン、メフェネシン、クロルゾキサゾン、フェンプロバメート、メトカルバモール、クロルメザノン、メシル酸プリジノール、アフロクァロン、バクロフェン、またはダントロレンナトリウムなどの筋肉弛緩剤;
12)塩酸メクロフェノキサートなどの脳代謝改善薬;
13)オキサゾラム、ジアゼパム、クロチアゼパム、メダゼパム、テマゼパム、フルジアゼパム、メプロバメート、ニトラゼパム、またはクロルジアゼポキシドなどの抗不安薬
【0023】
14)スルピリド、塩酸クロカプラミン、ゾテピン、クロルプロマジノン、またはハロペリドールなどの抗精神病薬;
15)ピンドロール、塩酸プロプラノロール、塩酸カルテオロール、酒石酸メトプロロール、塩酸ラベタロール、塩酸アセブトロール、塩酸ブテトロール、塩酸アルプレノロール、塩酸アロチノロール、塩酸オクスプレノール、ナドロール、塩酸ブクモロール、塩酸インデノロール、マレイン酸チモロール、塩酸ベフノロール、または塩酸ブプラノロールなどのβブロッカー;
16)塩酸プロカインアミド、ジソピラミド、アジマリン、硫酸キジニン、塩酸アプリンジン、塩酸プロパフェノン、または塩酸メキシレチンなどの抗不整脈剤;
17)アロプリノール、プロベネシド、コルヒチン、スルフィンピラゾン、ベンズブロマロン、またはブコロームなどの抗痛風薬;
18)塩酸チクロピジン、ジクマロール、またはワルファリンカリウムなどの抗血栓薬;
19)フェニトイン、バルプロ酸ナトリウム、メタルビタール、またはカルバマゼピンなどの抗癲癇薬;
20)(マレイン酸)クロルフェニラミン、(マレイン酸)ブロムフェニラミン、(マレイン酸)デクスクロルフェニラミン、(マレイン酸)デクスブロムフェニラミン、(塩酸)トリプロリジン、(塩酸)ジフェンヒドラミン、(コハク酸)ドキシルアミン、(塩酸)トリペレナミン、(塩酸)シプロヘプタジン、(塩酸)ブロモジフェンヒドラミン、(酒石酸)フェニンダミン、(マレイン酸、タンニン酸)ピリラミン、(マレイン酸)アザタジン、フマル酸クレマスチン、メキタジン、酒石酸アリメマジン、または塩酸シクロヘプタジンなどの抗ヒスタミン剤(抗ヒスタミン薬);
21)塩酸ジフェニドール、メトクロプラミド、ドンペリドン、メシル酸ベタヒスチン、またはマレイン酸トリメブチンなどの制吐剤;
22)二塩酸レセルピリン酸ジメチルアミノエチル、レシナミン、メチルドパ、塩酸プラゾシン、塩酸ブナゾシン、塩酸クロニジン、ブドララジン、またはウラピジンなどの降圧剤;
23)メシル酸ジヒドロエルゴタミン、塩酸イソプロテレノール、または塩酸エチレフリンなどの交感神経様作用剤;
24)塩酸ブロムヘキシン、カルボシステイン、塩酸エチルシステイン、塩酸メチルシステイン、テルピン水和物、グアイフェネシン(グアイヤコールグリセリンエーテル)、(ヨウ化、クエン酸)カリウム、またはグアヤコールスルホン酸カリウムなどの去痰薬;
【0024】
25)グリベンクラミド、トルブタミド、またはグリミジンナトリウムなどの経口抗糖尿病剤;
26)ユビデカレノンまたはATP−2Naなどの循環器用剤;
27)硫酸第一鉄または無水硫酸第一鉄などの鉄製剤物;
28)ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、または葉酸などのビタミン;
29)塩酸フラボキサート、塩酸オキシブチニン、塩酸テロリジン、または4−ジエチルアミノ−1、1−ジメチル−2−ブチニル(I)−α−シクロヘキシル−α−フェニルグリコラート塩酸塩一水和物などの頻尿治療薬;
30)マレイン酸エナラプリル、アラセプリル、または塩酸デラプリルなどのアンギオテンシン変換酵素阻害薬;
【0025】
31)ホスホノギ酸三ナトリウム、ジダノシン、ジデオキシシチジン、アジド−デオキシチミジン、ジデヒドロ−デオキシチミジン、アデフォビルジピボキシル、アバカビル、アンプレナビル、デラビルジン、エファビレンツ、インジナビル、ラミブジン、ネルフィナビル、ネビラピン、リトナビル、サキナビル、またはスタブジンなどのなどの抗ウィルス剤;
32)コデイン、ジヒドロコデイン、ヒドロコドン、モルヒネ、ジラウジッド、デモラール、フェンタニル、ペンタゾシン、オキシコドン、ペンタゾシン、またはプロポキシフェンなどの強力鎮痛剤;および
33)(塩酸)プソイドエフェドリン、(塩酸)フェニルプロパノールアミン、および(酒石酸水素、タンニン酸、臭化水素酸、塩酸)フェニレフリンなどの鼻鬱血除去剤。
前記表の活性成分は、またすでに述べた効果に加えて有益な薬学的効果をもつことに注目すること。
【0026】
本発明の実施で使用する非ステロイド性抗炎症薬(NASAID)は、以下の分類のいずれかから選択できる:(1)プロピオン酸誘導体;(2)酢酸誘導体;(3)フェナム酸誘導体;(4)ビフェニルカルボン酸誘導体;および(5)オキシカム。
【0027】
本明細書で使用するプロピオン酸誘導体のうち、イブプロフェン、ナプロキセン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、スプロフェン、フェンブフェン、およびフルプロフェンが好ましい化合物として挙げられる。
【0028】
本明細書で使用する酢酸誘導体には、トルメチンナトリウム、ゾメピラク、スリンダクおよびインドメタシンが含まれる。
本明細書で使用するフェナム酸誘導体には、メフェナム酸およびメクロフェナム酸ナトリウムが含まれる。
ジフルニサルおよびフルフェニサルは、ビフェニルカルボン酸誘導体である。
オキシカムは、ピロキシカム、スドキシカムおよびイソキシカムを含む。
【0029】
もちろん当業者によって、上述の化合物のどれも、たとえばCOONa、COOなどの、その薬学的に許容される塩の形、または薬学的に許容されるエステルの形、酸の形などで利用できることが認識されるであろう。
【0030】
調合物
有効なpHで、スクラロースに加えて、賦形剤および活性剤の各種の組合せは、本発明の実施で使用できる。
適切な賦形剤の選択は、一つには調合物に必要な物理的品質(粘度、舌での感覚など)およびそれが含む活性成分の性質によって変わる。
調合物の例を表1に示す:
【0031】
【表1】

一般式および範囲
【0032】
上述の薬学的活性化合物のうち、特に好ましいものは、特許請求される液体賦形剤ベースにそれを入れるのに好ましい範囲とともに、以下に示す。
【0033】
グアイフェネシンは、賦形剤ベース5mlあたり約25〜約250ミリグラムの量で存在しうる。グアイフェネシンは、好ましくは賦形剤ベース5mlあたり約50〜約150ミリグラムの量で存在する。最も好ましくはグアイフェネシンは、賦形剤ベース5mlあたり約100ミリグラムの量で存在する。
デキストロメトルファンは、賦形剤ベース5mlあたり約5〜約25ミリグラムの量で存在しうる。好ましくはデキストロメトルファンは、賦形剤ベース5mlあたり約5〜約15ミリグラムの量で存在する。最も好ましくはデキストロメトルファンは、賦形剤ベース5mlあたり約5ミリグラムの量で存在する。
ブロムフェニラミン/クロルフェニラミンは、賦形剤ベース5mlあたり約0.5〜約2.5ミリグラムの量で存在しうる。好ましくはブロムフェニラミン/クロルフェニラミンは、賦形剤ベース5mlあたり約1〜約2ミリグラムの量で存在する。最も好ましくはブロムフェニラミン/クロルフェニラミンは、賦形剤ベース5mlあたり約1ミリグラムの量で存在する。
【0034】
プソイドエフェドリンは、賦形剤ベース5mlあたり約5〜約30ミリグラムの量で存在しうる。好ましくはプソイドエフェドリンは、賦形剤ベース5mlあたり約15〜約20ミリグラムの量で存在する。最も好ましくはプソイドエフェドリンは、賦形剤ベース5mlあたり約15ミリグラムの量で存在する。
アセトアミノフェンは、賦形剤ベース5mlあたり約50〜約350ミリグラムの量で存在しうる。好ましくはアセトアミノフェンは、賦形剤ベース5mlあたり約100〜約200ミリグラムの量で存在する。最も好ましくはアセトアミノフェンは、賦形剤ベース5mlあたり約160ミリグラムの量で存在する。
【0035】
本発明の実施において有用な賦形剤ベースの他の成分は、当業者に既知である。これらは、ポリエチレングリコール、グリセリンおよびプロピレングリコールなどの湿潤剤;安息香酸ナトリウムおよびパラベンなどの保存剤;サッカリンナトリウム、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、コーンシロップおよびソルビトール溶液などの甘味料;メントール;および各種着香料ならびに着色料を含む。
【0036】
官能試験
製品の味覚および香味の選好を評価するために、官能試験を実施する。統計的差で、香味の選好を示す。たとえば香味の選好は、選択および除外基準(これらの基準のパラメータは、検討中の製品の特性によって変わり、当業者に周知の原則にしたがって決定される)を満足した被験者による味覚試験で評価することができる。香味の選好を決定するために各種の依存性および反応変数を測定することができる。反応変数の例(すなわち官能属性)を表2および3に示す。
【0037】
【表2】

【0038】
【表3】

【0039】
好ましくは被験者は、異なる配列グループに無作為に分類され、各配列グループはサンプルを異なる順序で味わう。試験を行うサンプルの数によって、各被験者がサンプル全数の一部を味わう、不完備型計画を用いることが望ましいであろう。そのような計画は、統計的に意味のあるデータを与えるために十分な数のテイスターがいる場合に可能である。
サンプルの調製、被験者に対するプレゼンテーション、および被験者による評価は、試験前に作成されたプロトコールに従って実施する。好ましくは各サンプル評価の前に、各被験者は、水、ソーダクラッカーまたはその他の香味のない食物、あるいは2つの組合せによって味覚を中立にしておく。
【0040】
被験者報告によるデータは、適切なスプレッドシートに入力して、統計解析する。無作為化および、適切な場合には、二重盲検条項の遵守を確認する。
統計的手法は当業者に周知である。連続可変反応の解析では、以下に示すように、分散交叉モデルの変量解析を使用できる:
Yijk=被験者i+サンプル順序j+プロトタイプk+Iijk
式中、Yijkはkthのプロトタイプよりなるjthサンプルを評価するith被験者の反応であり;Iijkは、Yijkと関連する確率的誤差である。
【0041】
プロトタイプ間の全体的な差が有意水準アルファ=0.05で検知される場合、プロトタイプの最小二乗平均についてダネット検定を実施できる。ダネットの手法(両側)は、有意水準0.05において、どのプロトタイプが対照プロトタイプと異なるかを示すことができる。
カテゴリー反応変数の解析では、統計学者は、各プロトタイプの反応の分布を計算できる。適切な統計的方法を実施するための努力が、あまりにも長時間を必要とする場合は、推定試験を実施する必要はない。
【0042】
各官能属性では、統計解析による集約尺度(最小二乗平均またはパーセンテージ)およびプロトタイプ等級(1:最良...7:最悪)が記載されている。等級は、プロトタイプを比較するための相対的情報を与えるが、集約尺度は、個別のプロトタイプ情報を与える。たとえば、「香味」を考える。9ポイントの属性尺度は、1(「非常に嫌い」)、5(「好きでも嫌いでもない」)、および9(「非常に好き」)として特徴付けられた。
【0043】
「香味強度方向」では、ポイント尺度が、1=弱くなった、2=強くなった、または3=変化なしとして定義された。「変化なし」反応の最高パーセンテージ(たとえば80.00)を持つプロトタイプは、第1位(No.1)にランクされる(最も好ましい)。これに対して、「変化なし」反応の最低パーセンテージを持つプロトタイプは、最低等級を有する(最も好ましくない)。
他の属性は、同様の解釈を有する。
本試験の結果は、酸性pHにおいてスクラロースを含有する組成物は、より高い味覚マスキング物性を持っていることを証明している。
【0044】
実施例
ここで本発明を、具体的な実施例によって説明するが、これらは例示のためのもので制限のためではない。
【実施例1】
【0045】
インフルエンザ用シロップ
表4に示す本発明の調合物は、以下の手順に従って調製した。実施例は、pH4.3の調合物100mlあたりスクラロース100ミリグラムを含有する調合物を示す。
【0046】
【表4】

【0047】
1500mlのメインビーカー中で、水300mlにPEG1450を溶解した。グリセリンを添加し、溶液が均質になるまで混合した。次にアセトアミノフェンを溶液に溶解させた。別の50mlビーカー中で、プソイドエフェドリン、デキストロメトルファンおよびクロルフェニラミンを水15mlに溶解した。次に50mlビーカーの中身をメインビーカーに加えた。次に別の50mlビーカー中で、スクラロース、安息香酸ナトリウムおよびクエン酸ナトリウムを水15mlに溶解した。完全に溶解するまで中身を混合し、次にメインビーカーに加えた。別の50mlビーカー中で、クエン酸と着色料を水15mlに溶解した。これらの中身を次にメインビーカーに加えて、よく混合した。ソルビトールおよび高フルクトースコーンシロップをメインビーカーに加え、溶液が均質になるまで混合した。着香料をメインビーカーに添加し、水を加えて体積を1000mlに調節し、よく混合した。
生じた調合物はpH4.3であった。実験室での非公式な制約のないテイスティングでは、調合物は、より高いpHでの同様の調合物よりも、味がよかった。
【実施例2】
【0048】
咽喉痛および鬱血用シロップ
表5に示す調合物を調製した。
【0049】
【表5】

【0050】
本調合物の手順は、デキストロメトルファンを添加せず、クロルフェニラミンの代わりにブロムフェニラミンを使用したことを除いて、前の実施例と本質的に同じであった。
生じた調合物はpH4.3であった。実験室での非公式な制約のないテイスティングでは、調合物は、より高いpHでの同様の調合物よりも、味がよかった。
【実施例3】
【0051】
咳止めおよび風邪用シロップ
以下の表6に示す調合物を調製した。
【0052】
【表6】

【0053】
本調合物の手順は、クロルフェニラミンを添加せず、アセトアミノフェンの代わりにグアイフェネシンを使用したことを除いて、実施例1と本質的に同じであった。異なった香味と着色料を使用した。
生じた調合物はpH3.1であった。実験室での非公式な制約のないテイスティングでは、調合物は、より高いpHでの同様の調合物よりも、味がよかった。
【実施例4】
【0054】
咳止めシロップ
以下の表7に示す調合物は、記載されたように調製した。
【0055】
【表7】

【0056】
本調合物の手順は、プソイドエフェドリンを添加しないことを除いて、前の実施例と本質的に同じであった。
生じた調合物はpH3.2であった。実験室での非公式な制約のないテイスティングでは、調合物は、より高いpHでの同様の調合物よりも、味がよかった。
【実施例5】
【0057】
咳止めおよび鼻鬱血除去剤シロップ
以下の表8に示す調合物は、記載されたように調製した。
【0058】
【表8】

【0059】
本調合物の手順は、デキストロメトルファンを添加しないことを除いて、実施例3と本質的に同じであった。
生じた調合物はpH3.1であった。実験室での非公式な制約のないテイスティングでは、調合物は、より高いpHでの同様の調合物よりも、味がよかった。
【実施例6】
【0060】
咳止めシロップ
以下の表9に示す調合物は、記載されたように調製した。
【0061】
【表9】

【0062】
本調合物の手順は、プソイドエフェドリンを添加しないことを除いて、前の実施例と本質的に同じであった。
生じた調合物はpH2.8であった。実験室での非公式な制約のないテイスティングでは、調合物は、より高いpHでの同様の調合物よりも、味がよかった。
【実施例7】
【0063】
官能選好解析
特定の咳止めおよび風邪用シロップ(Robitussin(R)CF)について、5種類の考えられる製品(うち4種類はスクラロースを用いて調合した)の香味を評価するために、官能試験を実施した。数値傾向および統計差は、スクラロースを含有するゴールデンパンチ着香料は、その他の着香料(シトラスパッション、ジューシーアップル、グレープフルーツ、およびレモンライム)、および市販のシロップ(チェリー)フェニルプロパノールアミン代替製品より好ましいことを示す。この官能試験で香味の選好を評価したが、スクラロースを含まない調合物を、一般に好ましいスクラロースを含有する多数の調合物と比較することも行われた。
【0064】
一次調査の質問
1.訓練を受けていない被験者は、香味特性に関してプロトタイプをどのように評価するか?
2.市販の Robitussin CFシロップフェニルプロパノールアミン代替製品に対して、プロトタイプの選好順序はどのようであるか?
一次依存または反応変数
試験の反応変数(たとえば官能属性)を表10および11に示す。
【0065】
【表10】

【0066】
【表11】

【0067】
試験計画および説明変数
試験計画は、合計6サンプルの不完備型計画であり、4サンプルが各被験者によって評価された。計画は、プロトタイプの効果に関して平衡にした。60名までの被験者の無作為化スケジュールを試験前に作成した。
一次説明変数は以下のとおりである:
・被験者
・プロトタイプ
・サンプル順序
【0068】
試験の実施
記載したプロトコールに従って、官能試験室で試験を実施した。同意書の選択および除外基準を満足したボランティアのみが参加することを許可された。被験者は2回のセッションのうちの1回に参加することを選択した(午前または午後)。
【0069】
サンプル調製、(被験者への)プレゼンテーション、および(被験者による)評価は、プロトコールに従って実施した。サンプル評価の前に、被験者は水および/またはソーダクラッカーによって味覚を中立にしておいた。
【0070】
データ入力および管理
フォームによるデータは、後での統計解析のために、MS Excel に入力した。統計学者がワークシートと、できたSASデータセットを一貫性について検査した。無作為化スケジュールも検証した。データは範囲外の値についてスクリーニングして、見つけられたすべての誤差を修正した。さらに統計学者は、データセットを構築/解析を実施するために、SASコードを書いた。
【0071】
統計方法
連続反応変数の解析
各連続反応変数については、解析は以下の分散交叉モデルの変量解析を使用した:
Yijk=被験者i+サンプル順序j+プロトタイプk+Iijk
式中、Yijkはkthのプロトタイプよりなるjthサンプルを評価するith被験者の反応であり;Iijkは、Yijkと関連する確率的誤差である。
プロトタイプ間の全体的な差が、有意水準アルファ=0.05で検知される場合、プロトタイプの最小二乗平均についてダネット検定を実施した。ダネットの手順(両側)は、有意水準0.05において、どのプロトタイプが対照プロトタイプと異なるかを示した。
【0072】
カテゴリー反応変数の解析
カテゴリー反応変数について、統計学者は各プロトタイプの反応の分布を計算した。適切な統計手法を実施するための努力があまりにも長時間を必要としたため、推定試験は実施しなかった。
統計ソフトウェア
記述および推定解析は、SAS for Windows System 8.0(1999−2000)で実施した。
【0073】
記述および推定結果
被験者数
被験者28名が参加し、試験を完了した。
プロトタイプの比較
各官能属性について、統計解析による集約尺度(最小二乗平均またはパーセンテージ)およびプロトタイプ等級(1:最良...6:最悪)を表12に示した。等級は、プロトタイプを比較するための相対的情報を与えるが、集約尺度は、個別のプロトタイプ情報を与える。
【0074】
たとえば、表12で「甘味」を考える。9ポイントの属性尺度は、1(「非常に嫌い」)、5(「好きでも嫌いでもない」)、および9(「非常に好き」)として特徴付けられた。プロトタイプ090は、最高の平均嗜好スコア(4.96)、および1等級(最も好ましい)であった。これに対して、対照プロトタイプ268は、最低平均スコア(3.20)および6等級(最も好ましくない)であった。すべてのプロトタイプが対照の、市販のRobitussin CFフェニルプロパノールアミン代替製品(268)よりも高い平均甘味スコアを持ち、プロトタイプ090および423は、統計的に有意なより高い甘味スコアを有した。
同様に対照プロトタイプ268は、スクラロースを含有する他のすべてのプロトタイプと比較して、「苦味」で最高と評価された(平均スコア5.11)。
【0075】
表12で「香味」を考える。プロトタイプ090は、最高平均嗜好スコア(5.98)および1等級(最も好ましい)を有した。これに対して、プロトタイプ336は、最低平均スコア(3.19)および6等級(最も好ましくない)を有した。プロトタイプ090のみが、市販のRobitussin CFフェニルプロパノールアミン代替製品(268)よりも統計的に有意な優れた香味を有した。
【0076】
表12の「香味強度方向」では、3ポイント尺度が、1=弱くなった、2=強くなった、または3=変化なしとして定義された。表12は、「変化なし」反応のパーセンテージのみを示す。プロトタイプ925は、「変化なし」反応の最高のパーセンテージ(66.67)および1等級(最も好ましい)を有した。これに対して、プロトタイプ336は、「変化なし」反応の最低のパーセンテージ(26.32)および6等級(最も好ましくない)を有した。
他の属性は、同様の解釈を有する。
【0077】
数値傾向および統計的差は、プロトタイプ090(ゴールデンパンチ)が他のプロトタイプより好ましかったことを示す。しかし、社内ボランティアが管理された環境内でプロトタイプを評価したので、平均スコアが必ずしも実際の消費者の製品選好を示すわけでないことに注意する。
【0078】
【表12】

集約尺度
(a):ANOVAによる最小二乗平均:(1=低レベル、9=高レベル)
(b):分割表による「変化なし」のパーセンテージ
(c):ANOVAによる最小二乗平均:(1=買いたい、5=買いたくない)
(d):ANOVAによる最小二乗平均:(低スコア=最も好ましい、高スコア=最も好ましくない)
*Dunnetts検定に基づく有意水準0.05において、対照プロトタイプ268から統計的に「異なる」
【0079】
試験の参考文献
Meilgaard,M., Civille,G.V.and Carr,B.T.(1991),Sensory Evaluation Techniques,2nd Ed.,Boca Raton,FL,CRC Press.
Neter,J., Wasserman, W.and Kutner,M.H.(1990),Applied Linear Statistical Models,Homewood,IL.:Richard D.Irwin,Inc.
SAS Institute Inc.,SAS OnlineDoc(R),Version 8,Cary,NC:SAS Institute Inc.,1999.
【0080】
本発明は、本明細書で述べた具体的な形態によって範囲を限定されるものではない。実際に、本明細書で述べたことに加えて、上述の説明から各種の変更が当業者にとって明らかになるであろう。そのような変更は、添付請求項の範囲内に入るものとする。
すべての値はおおよそであり、説明のために与えられていることもさらに理解されるであろう。
本出願を通して特許、特許出願、刊行物、製品説明およびプロトコールが引用され、それらの開示は、あらゆる目的のためその全体が、参照により本明細書に組み入れられている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
約2.0〜約5.0のpHを持つ薬学的組成物であって、
(1)任意の活性成分の苦味をマスキングするために100ml中に50mg〜300mgのスクラロースを含む液体賦形剤ベースと、
(2)抗ヒスタミン剤、鬱血除去剤、鎮咳剤、去痰剤、抗生物質、抗新生物剤、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)および鎮痛薬からなる群より選択される、少なくとも1つの薬学的活性化合物を含み、
該薬学的活性化合物が液体賦形剤ベース中に溶解または懸濁している薬学的組成物。
【請求項2】
100〜200mgのスクラロースを含む請求項1記載の組成物。
【請求項3】
200mgのスクラロースを含む請求項2記載の組成物。
【請求項4】
pHが2.5〜5.0の範囲内にある請求項1記載の組成物。
【請求項5】
薬学的活性化合物が、抗ヒスタミン剤、鬱血除去剤、鎮咳剤、去痰剤、抗生物質、抗新生物剤、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)および鎮痛薬からなる群より選択され、該薬学的活性化合物が液体賦形剤ベース中に溶解または懸濁されている請求項1記載の組成物。
【請求項6】
薬学的活性化合物が、クロルフェニラミン、ブロムフェニラミン、デクスクロルフェニラミン、デクスブロムフェニラミン、トリプロリジン、ジフェンヒドラミン、ドキシルアミン、トリペレナミン、シプロヘプタジン、ブロモジフェンヒドラミン、フェニンダミン、ピリラミンおよびアザタジンからなる群より選択される抗ヒスタミン剤である請求項1記載の組成物。
【請求項7】
薬学的活性化合物が、塩酸プソイドエフェドリン、フェニルプロパノールアミンおよびフェニレフリンからなる群より選択される鬱血除去剤である請求項1記載の組成物。
【請求項8】
薬学的活性化合物が、賦形剤ベース5ミリリットル当たり15ミリグラムの量の塩酸プソイドエフェドリンである請求項7記載の組成物。
【請求項9】
薬学的活性化合物が、抱水テルピン、グアイフェネシン、ヨウ化カリウム、クエン酸カリウムおよびグアイコルスルホン酸カリウムからなる群より選択される去痰剤である請求項1記載の組成物。
【請求項10】
去痰剤が、賦形剤ベース5ミリリットル当たり100ミリグラムの量のグアイフェネシンであり、pHが2.0〜3.7の範囲にある請求項9記載の組成物。
【請求項11】
薬学的活性化合物が、カラミフェン、臭化水素酸デキストロメトルファン、リン酸コデインおよび硫酸コデインからなる群より選択される鎮咳剤である請求項1記載の組成物。
【請求項12】
鎮咳剤が、賦形剤ベース5ミリリットル当たり5ミリグラムの量の臭化水素酸デキストロメトルファンである請求項11記載の組成物。
【請求項13】
NSAIDが、イブプロフェン、ケトプロフェンおよびナプロキセンからなる群より選択される請求項1記載の組成物。
【請求項14】
鎮痛薬が、アセトアミノフェンである請求項1記載の組成物。
【請求項15】
アセトアミノフェンが、賦形剤ベース5ミリリットル当たり160ミリグラムの量で存在し、pHが4.0〜5.0の範囲にある、請求項14記載の組成物。
【請求項16】
いずれかの活性成分の苦味をマスキングするために、そのような不快な味覚の薬学的活性化合物を、液体ベース100ml中に50mg〜300mgのスクラロースを含む液体賦形剤ベース中に混合することからなり、組成物が2.0〜5.0のpHを持つ少なくとも1つの不快な味覚の薬学的活性化合物を味覚マスキングする方法。
【請求項17】
液体ベースが100〜250mgのスクラロースを含む請求項16記載の方法。
【請求項18】
液体ベースが200mgのスクラロースを含む請求項17記載の方法。
【請求項19】
pHが2.5〜5.0の範囲にある請求項16記載の方法。
【請求項20】
薬学的活性化合物が、抗ヒスタミン剤、鬱血除去剤、鎮咳剤、去痰剤、抗生物質、抗新生物剤、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)および鎮痛薬からなる群より選択される請求項16記載の方法。
【請求項21】
薬学的活性化合物が、クロルフェニラミン、ブロムフェニラミン、デクスクロルフェニラミン、デクスブロムフェニラミン、トリプロリジン、ジフェンヒドラミン、ドキシルアミン、トリペレナミン、シプロヘプタジン、ブロモジフェンヒドラミン、フェニンダミン、ピリラミンおよびアザタジンからなる群より選択される抗ヒスタミン剤である請求項16記載の方法。
【請求項22】
薬学的活性化合物が、塩酸プソイドエフェドリン、フェニルプロパノールアミンおよびフェニレフリンからなる群より選択される鬱血除去剤である請求項16記載の方法。
【請求項23】
薬学的活性化合物が、賦形剤ベース5ミリリットル当たり15〜30ミリグラムの量の塩酸プソイドエフェドリンである請求項22記載の方法。
【請求項24】
薬学的活性化合物が、抱水テルピン、グアイフェネシン、ヨウ化カリウム、クエン酸カリウムおよびグアイコルスルホン酸カリウムからなる群より選択される去痰剤である請求項16記載の方法。
【請求項25】
去痰剤が、賦形剤ベース5ミリリットル当たり100ミリグラムの量のグアイフェネシンであり、pHが2.0〜3.7の範囲にある請求項24記載の方法。
【請求項26】
薬学的活性化合物が、カラミフェン、臭化水素酸デキストロメトルファン、リン酸コデインおよび硫酸コデインからなる群より選択される鎮咳剤である請求項16記載の方法。
【請求項27】
鎮咳剤が、賦形剤ベース5ミリリットル当たり5〜10ミリグラムの量の臭化水素酸デキストロメトルファンである請求項26記載の方法。
【請求項28】
NSAIDが、イブプロフェン、ケトプロフェンおよびナプロキセンからなる群より選択される請求項16記載の方法。
【請求項29】
鎮痛薬が、アセトアミノフェンである請求項16記載の方法。
【請求項30】
アセトアミノフェンが、賦形剤ベース5ミリリットル当たり160ミリグラムの量で存在し、pHが4.0〜5.0の範囲にある請求項29記載の方法。

【公開番号】特開2010−90142(P2010−90142A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−276500(P2009−276500)
【出願日】平成21年12月4日(2009.12.4)
【分割の表示】特願2003−516536(P2003−516536)の分割
【原出願日】平成14年7月31日(2002.7.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WINDOWS
【出願人】(503056919)
【Fターム(参考)】