説明

乗降支援部を有する車両用内装部材及びそれを備えた車両

【課題】部品点数やコスト、重量を増加させずに、身長の低い子供やお年寄りの乗車時あるいは降車時の支援が可能な乗降支援部を有する車両用内装部材とそれを備えた車両を提供すること。
【解決手段】車体のドア開口部72の周縁に取り付けられる車両用内装部材10であって、該開口部から車体室内に向かう周縁壁121と、該周縁壁121から連続して車体前方向又は後方向或いは上方向に延在する内壁123とを備える車両用内装部材12において、前記車両用内装部材12に、車両への乗車時あるいは降車時に乗員が手を掛けて体重の移動を容易にする乗降支援部20を一体的に設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドア開口部に設けられる内装部材に、車両への乗車時あるいは降車時に乗員が手を掛けて体重の移動を容易にする乗降支援部を設けた車両用内装部材及びそれを備えた車両に関する。
【背景技術】
【0002】
キャブオーバー車や1BOX車等の運転席や後部座席等の、座席の位置が高い車両への乗降時に、その乗降を支援するものとして、図8に示すようなドア開口部に設けられたアシストグリップ80a、80b、80cがある。
アシストグリップ80aはフロントドア開口部のフロントピラー部61、アシストグリップ80bはスライドドア開口部のセンタピラー部63、そしてアシストグリップ80cはスライドドア開口部のルーフガーニッシュ部67に取り付けられている。
この従来のアシストグリップ80は、U字状あるいはコ字状に形成されて、その脚部をドア開口部に、該開口部の周縁に設けられた内装部材を介して車体骨部材に強固に固定されている。
【0003】
したがって、従来のアシストグリップは、専用の部品であるため部品コストがかかり、重量が増し、かつ、管理工数や車体への取付工数も掛かるという問題がある。
このような問題を対策するものとして、特許文献1、2、3に開示されるような、内装部材にグリップ部やハンドル部を一体成形して部品点数を減らす技術がある。
【0004】
特許文献1には、ドア開口部上部のボディサイドガーニッシュ16に、上下方向に隣接する2つの開口19を設けて、これらの開口19に挟まれる部分にアシストグリップ部20を形成したものが開示されている。
また、特許文献2には、バックドア1の内装トリム2の下端に凹部4を形成し、該凹部4の上縁部を下方へ延長し、この延長部をインサイドハンドル3としたバックドア構造が開示されている。
【0005】
さらに、特許文献3には、アッパーボード2の下部に形成した凹部22に、該凹部22との間にポケット5が形成されるように断面が略L形で横長の半容器状部材24を連設し、このアッパーボード2の下端を半容器状部材24の表側が覆われるようにロアボード3の上端に連結してプルハンドル4を形成したドアトリム1が開示されている。
【特許文献1】実開昭63−130377号公報
【特許文献2】特開平09−193665号公報
【特許文献3】特開2001−55095号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、特許文献1のアシストグリップ部20は乗員が着座した状態で、車両の揺れに追従するように身体を保持しようとするもので、乗車時あるいは降車時に体重の移動を容易にするものではない。
また、特許文献2、3のインサイドハンドル3やプルハンドル4は、バックドアや側面ドアに設けられて、ドアを開閉するハンドルであり、車体に固定されて乗車時あるいは降車時に体重の移動を支援するものではない。
【0007】
また、前述した車体に固定されて乗車時あるいは降車時に体重の移動を支援する従来のアシストグリップは、ドア開口部の比較的高い位置に取り付けられるため、身長の低い子供やお年寄りには手が届きにくく乗車時あるいは降車時の支援ができないという問題がある。
【0008】
そこで、本発明は、かかる課題を解決すべく、部品点数やコスト、重量を増加させずに、身長の低い子供やお年寄りの乗車時あるいは降車時の支援が可能な乗降支援部を有する車両用内装部材とそれを備えた車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る請求項1に記載の乗降支援部を有する車両用内装部材は、車体のドア開口部の周縁に取り付けられる車両用内装部材であって、該開口部から車体室内に向かう周縁壁と、該周縁壁から連続して車体前方向又は後方向或いは上方向に延在する内壁とを備える車両用内装部材において、前記車両用内装部材に、車両への乗車時あるいは降車時に乗員が手を掛けて体重の移動を容易にする乗降支援部を一体的に設けたことを特徴とする。
よって、乗降支援部を車体(固定側)の内装部材に一体的に設けたので、乗車時あるいは降車時に手を掛けて体重の移動を容易にすることが可能で、かつ、部品点数やコスト、重量を増加させずに構成することができる。
【0010】
また、本発明に係る請求項2に記載の乗降支援部を有する車両用内装部材は、請求項1に記載の乗降支援部を有する車両用内装部材において、前記乗降支援部は、前記内壁に形成した、室外側に凹む凹部であることを特徴とする。
よって、乗降支援部を車両用内装部材の内壁に設けた凹部としたので、乗車時あるいは降車時に手を掛け易く、かつ、室内側に出っ張らないので、室内幅を広く設定することができる。
また、乗降支援部がドア開口部の開口側に出っ張らないので、開口部が狭くならず、乗降の邪魔にならない。
【0011】
また、本発明に係る請求項3に記載の乗降支援部を有する車両用内装部材は、請求項1に記載の乗降支援部を有する車両用内装部材において、前記乗降支援部は、前記内壁に形成した、室内側に膨出する膨出部であることを特徴とする。
よって、乗降支援部を車両用内装部材の内壁に設けた室内側に膨出する膨出部としたので、乗車時あるいは降車時に手を掛け易く、かつ、部品点数やコスト、重量を増加させずに構成することができる。
【0012】
また、本発明に係る請求項4に記載の乗降支援部を有する車両用内装部材は、請求項1に記載の乗降支援部を有する車両用内装部材において、前記乗降支援部は、前記周縁壁と前記内壁との接続部に設けられ、前記周縁壁に連続して室内側に膨出する膨出部と、前記内壁に設けられ、該膨出部に連続して室外側に凹む凹部と、により形成されていることを特徴とする。
よって、膨出部と凹部とによる室内外方向の高さ(深さ)が、膨出部や凹部のみによる高さや深さに比較して大きくなるので、より手が掛けやすく滑りにくくなるため、乗車時あるいは降車時の安全性が増す。
【0013】
また、本発明に係る請求項5に記載の乗降支援部を有する車両用内装部材は、請求項2または請求項4に記載の乗降支援部を有する車両用内装部材において、前記凹部は、その一端が周縁壁に向かって折れ曲がり、前記接続部で開放していることを特徴とする。
よって、乗降支援部の一端に手をあてがった場合でも、凹部から連続する膨出部に手を掛けることができ、乗降支援部を使い易いものとすることができる。
【0014】
また、本発明に係る請求項6に記載の乗降支援部を有する車両用内装部材は、請求項1乃至請求項5に記載の乗降支援部を有する車両用内装部材において、前記乗降支援部は、車体の前後方向でドア閉止方向前方の前記ドア開口部に設けられ、高さ方向で前記ドア開口部の下半部より下部に設けられたものであることを特徴とする。
よって、ドアを開くと、すぐその存在を発見することができ、かつ、背の低い子供やお年寄りの乗車時あるいは降車時に、手が掛けやすく、使い勝手のよい乗降支援部とすることができる。
【0015】
また、本発明に係る請求項7に記載の車両は、請求項1乃至請求項6に記載の乗降支援部を有する車両用内装部材を備えたことを特徴とする。
よって、ドア開口部に乗降支援部を一体的に形成した車両用内装部材を備えた車両としたので、子供やお年寄りが乗車時あるいは降車時に手が掛けやすく乗車しやすい車両を提供することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の乗降支援部を有する車両用内装部材及びそれを備えた車両によれば、部品点数や重量を増加させることなく、車体のドア開口部に、乗車時あるいは降車時に乗員が手を掛けて体重の移動を容易にする乗降支援部を安価に設けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、本発明に係る乗降支援部を有する車両用内装部材及びそれを備えた車両の一の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施の形態の乗降支援部を有する車両用内装部材はスライドドアを備えた車両の、スライドドア開口部に設けられたものである。
ここで、図1は、車両のスライドドア開口部を室内から見た側面図であり、図2は、スライドドア開口部の車両用内装部材の側面図である。
【実施例1】
【0018】
本発明の第1の実施の形態の乗降支援部を有する車両用内装部材の構成について説明する。1ボックス車の車体側面は、図8に示すように、フロントドア開口部71の前部のフロントピラー61と、スライドドア開口部72の前部のセンタピラー63と、スライドドア開口部72の後部のリヤピラー65ならびにルーフガーニッシュ67とフロアとを備えている。
スライドドア開口部72前部のセンタピラー63の室内側には、図1に示すように、フロアからルーフガーニッシュ67に続く車両用内装部材10が取り付けられている。
【0019】
車両用内装部材10は、スライドドア開口部72の上下方向の略中央部で上下に分割され、上部のセンタピラー上部内装部材11と下部のセンタピラー下部内装部材12とから構成されている。
センタピラー上部内装部材11には、従来のアシストグリップ80bがスライドドア開口部72に突出するように、スライドドア開口部72の上方に取り付けられている。
一方、センタピラー下部内装部材12には、図2、図4、図6に示すように、本発明の主要部である、車両への乗車時あるいは降車時に乗員が手を掛けて体重の移動を容易にする乗降支援部20が一体的に設けられている。
【0020】
そして、センタピラー下部内装部材12は、図3、図5、図7の断面図に示すように、スライドドア開口部72から車体室内に向かう周縁壁121と、該周縁壁121から連続して車体前方向に延在する内壁123とを備え、該内壁123の前端を車体室外方向に折り曲げ、周縁壁121と内壁123とを接続部125により接続して略コ字形断面に成形された合成樹脂製のものである。
なお、車体のセンタピラー63は、略ハット形断面のセンタピラーインナ63aとセンタピラーアウタ63bとを、その両端のフランジ部をスポット溶接して箱形断面に形成されており、センタピラー下部内装部材12は前記センタピラーインナ63aに沿って取り付けられている。
【0021】
第1の実施の形態の乗降支援部20Aを有するセンタピラー下部内装部材(車両用内装部材)12Aは、図2、図3に示すように、スライドドア開口部72の下半部より下側に位置する高さ方向略中央部に、内壁123の、周縁壁121に近い面に、室外側に凹む凹部21を形成したものである。
【0022】
すなわち、凹部21は、接続部125から室外側に折れ曲がる第1傾斜部211と、該第1傾斜部211に連続し、センタピラーインナ63aに近接する底部213と、該底部213に連続して内壁123に戻る第2傾斜部215とを備え、合成樹脂製のセンタピラー下部内装部材12Aに一体的に形成されている。
また、第1傾斜部211に乗員の手指による力が掛かったときに該第1傾斜部211を補強するため、周縁壁121の室外側の面と凹部21の室外側の面に交差するように、上下方向に複数のリブ127が設けられている。リブ127の先端の一部はセンタピラーインナ63aに近接するように形成されている。さらに、内壁123の室外側の面にも同様に複数のリブ129が設けられている。なお、該凹部21の高さ方向の大きさは、大人の手の幅より大きく設定されるのが望ましい。
【0023】
以上のように形成された乗降支援部20Aを利用する場合は、図3に示す手指のように、乗員が車両への乗車時にその指を凹部21内に入れて第1傾斜部211に引っ掛け、腕を引っ張るように力を入れると、乗降支援部20Aが形成されている車体は固定されているので、乗員の身体が車体室内方向に引っ張られ、体重を容易に移動して乗車することができる。また、降車時に手のひらを凹部21内に入れて第1傾斜部211に掛けて、体重を支えるように腕を突っ張るとゆっくりと降車することができる。すなわち、乗車時あるいは降車時の体重移動を支援することができる。
【実施例2】
【0024】
つぎに、本発明の第2の実施の形態の乗降支援部を有する車両用内装部材の構成について説明する。この第2の実施の形態の乗降支援部20Bを有するセンタピラー下部内装部材(車両用内装部材)12Bは、図4、図5に示すように、スライドドア開口部72の下半部より下側に位置する高さ方向略中央部に、内壁123の、周縁壁121に近い面に、室内側に膨出する膨出部23を形成したものである。
【0025】
すなわち、膨出部23は、接続部125から室内側に折れ曲がる第3傾斜部231と、該第3傾斜部231に連続し、センタピラーインナ63aと離間する方向に室内側に膨出する頂部233と、該頂部233に連続して内壁123に戻る第4傾斜部235とを備え、合成樹脂製のセンタピラー下部内装部材12Bに一体的に形成されている。
また、第4傾斜部235に乗員の手指による力が掛かったときに該第4傾斜部235を補強するため、周縁壁121の室外側の面から膨出部23の室外側の面、さらに、内壁123の室外側の面に交差するように、上下方向に複数のリブ127、129が設けられている。リブ127の先端の一部はセンタピラーインナ63aに近接するように形成されている。なお、該膨出部23の高さ方向の大きさは、大人の手の幅より大きく設定されるのが望ましい。
【0026】
以上のように形成された乗降支援部20Bを利用する場合は、図5に示す手指のように、乗員が車両への乗車時にその指を膨出部23の第4傾斜部235側に引っ掛け、腕を引っ張るように力を入れると、乗降支援部20Bが形成されている車体は固定されているので、乗員の身体が車体室内方向に引っ張られ、体重を容易に移動して乗車することができる。また、降車時に手のひらを膨出部23の第4傾斜部235側に掛けて、体重を支えるように腕を突っ張るとゆっくりと降車することができる。すなわち、乗車時あるいは降車時の体重移動を支援することができる。
【実施例3】
【0027】
つぎに、本発明の第3の実施の形態の乗降支援部を有する車両用内装部材の構成について説明する。この第3の実施の形態の乗降支援部20Cを有するセンタピラー下部内装部材(車両用内装部材)12Cは、図6、図7に示すように、スライドドア開口部72の下半部より下側に位置する高さ方向略中央部に、内壁123の、周縁壁121に近い面に、接続部125に連続して室内側に膨出する膨出部23Cと、該膨出部23Cに連続して室外側に凹む凹部21Cとを形成したものである。
【0028】
すなわち、膨出部23Cは、接続部125から内壁123の一般面より室内側に膨出する頂部233Cと、該頂部233Cで室外側に折れ曲がる第5傾斜部211Cとを備え、凹部21Cは、該第5傾斜部211Cに連続し、センタピラーインナ63aに近接する底部213Cと、該底部213Cに連続して内壁123に戻る第6傾斜部215Cとを備え、合成樹脂製のセンタピラー下部内装部材12Cに一体的に形成されている。
【0029】
そして、凹部21Cは、図6のセンタピラー下部内装部材12Cの側面図に示すように、その一端(本実施の形態では上端)が周縁壁121に向かって折れ曲がり、前記接続部125で周縁壁121に開放部219で開放しているので、特に上方から乗員が手を掛け易く、上方から乗員が手を掛けることにより体重移動もし易いという効果が得られる。
また、第5傾斜部211Cに乗員の手指による力が掛かったときに該第5傾斜部211Cを補強するため、周縁壁121の室外側の面から膨出部23Cの室外側の面に交差するように、上下方向に複数のリブ127が設けられている。リブ127の先端の一部はセンタピラーインナ63aに近接するように形成されている。さらに、内壁123の室外側の面にも同様に複数のリブ129が設けられている。
なお、該膨出部23Cおよび凹部21Cの高さ方向の大きさは、大人の手の幅より大きく設定されるのが望ましい。また、開放部219の幅(車体の高さ方向)は、大人の手の甲の厚さより若干厚く設定されるのが望ましい。
【0030】
以上のように形成された乗降支援部20Cを利用する場合は、図7に示す手指のように、乗員が車両への乗車時にその指を凹部21Cと膨出部23Cの第5傾斜部211C側に引っ掛け、腕を引っ張るように力を入れると、乗降支援部20Cが形成されている車体は固定されているので、乗員の身体が車体室内方向に引っ張られ、体重を容易に移動して乗車することができる。また、降車時に手のひらを膨出部23Cの第5傾斜部211Cに掛けて、体重を支えるように腕を突っ張るとゆっくりと降車することができる。すなわち、乗車時あるいは降車時の体重移動を支援することができる。
なお、この第3の実施の形態の乗降支援部20Cでは、膨出部23Cと凹部21Cとを第5傾斜部211Cで連続させたので、乗降支援部20Cの深さ(引っ掛け高さ)を大きくすることができ、より引っ掛けやすくなる。
【0031】
なお、本発明は前記実施の形態のものに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、前記実施の形態では、乗降支援部をスライドドア開口部の、ドア閉止方向前方の内装部材に設定したもので説明したが、これに限られず、ヒンジドアの閉止方向前方やルーフサイドの内装材にも適用することが可能である。
また、凹部からなる乗降支援部の一端を周縁壁に開放したもので説明したが、両端を開放したものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明は、車体のドア開口部の周縁に取り付けられる車両用内装部材であって、該開口部から車体室内に向かう周縁壁と、該周縁壁から連続して車体前方向又は後方向或いは上方向に延在する内壁とを備える車両用内装部材において、前記車両用内装部材に、車両への乗車時あるいは降車時に乗員が手を掛けて体重の移動を容易にする乗降支援部を一体的に設けたので、部品点数や重量を増加させることなく、車体のドア開口部に、乗車時あるいは降車時に乗員が手を掛けて体重の移動を容易にする乗降支援部を安価に設けることが可能となった。
また、乗降支援部を備えた車両用内装部材を車両に適用したので、子供やお年寄りが乗車あるいは降車しやすい車両を安価に提供することが可能となった、。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の一の実施の形態に係る車両のスライドドア開口部を室内から見た側面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る乗降支援部を有する車両用内装部材の斜視図である。
【図3】図1のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る乗降支援部を有する車両用内装部材の斜視図である。
【図5】図1のIII−III線に沿う断面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る乗降支援部を有する車両用内装部材の側面図である。
【図7】図1のIII−III線に沿う断面図である。
【図8】従来の車両側面を室内から見た側面図である。
【符号の説明】
【0034】
10 車両用内装部材
11 センタピラー上部内装部材
12 センタピラー下部内装部材
121 周縁壁
123 内壁
125 接続部
127、129 リブ
20、20A、20B、20C 乗降支援部
21、21C 凹部
211 第1傾斜部
211C 第5傾斜部
213 底部
215 第2傾斜部
219 開放部
23、23C 膨出部
231 第3傾斜部
233、233C 頂部
235 第4傾斜部
61 フロントピラー
63 センタピラー
63a センタピラーインナ
63b センタピラーアウタ
65 リヤピラー
70 ドア開口部
71 フロントドア開口部
72 スライドドア開口部
80 アシストグリップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体のドア開口部の周縁に取り付けられる車両用内装部材であって、該開口部から車体室内に向かう周縁壁と、該周縁壁から連続して車体前方向又は後方向或いは上方向に延在する内壁とを備える車両用内装部材において、
前記車両用内装部材に、車両への乗車時あるいは降車時に乗員が手を掛けて体重の移動を容易にする乗降支援部を一体的に設けたことを特徴とする乗降支援部を有する車両用内装部材。
【請求項2】
請求項1に記載の乗降支援部を有する車両用内装部材において、
前記乗降支援部は、前記内壁に形成した、室外側に凹む凹部であることを特徴とする乗降支援部を有する車両用内装部材。
【請求項3】
請求項1に記載の乗降支援部を有する車両用内装部材において、
前記乗降支援部は、前記内壁に形成した、室内側に膨出する膨出部であることを特徴とする乗降支援部を有する車両用内装部材。
【請求項4】
請求項1に記載の乗降支援部を有する車両用内装部材において、
前記乗降支援部は、前記周縁壁と前記内壁との接続部に設けられ、前記周縁壁に連続して室内側に膨出する膨出部と、
前記内壁に設けられ、該膨出部に連続して室外側に凹む凹部と、
により形成されていることを特徴とする乗降支援部を有する車両用内装部材。
【請求項5】
請求項2または請求項4に記載の乗降支援部を有する車両用内装部材において、
前記凹部は、その一端が周縁壁に向かって折れ曲がり、前記接続部で開放していることを特徴とする乗降支援部を有する車両用内装部材。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5に記載の乗降支援部を有する車両用内装部材において、
前記乗降支援部は、車体の前後方向でドア閉止方向前方の前記ドア開口部に設けられ、高さ方向で前記ドア開口部の下半部より下部に設けられたものであることを特徴とする乗降支援部を有する車両用内装部材。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6に記載の乗降支援部を有する車両用内装部材を備えた車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−155710(P2008−155710A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−344750(P2006−344750)
【出願日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【出願人】(000110321)トヨタ車体株式会社 (1,272)
【出願人】(000241500)トヨタ紡織株式会社 (2,945)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】