説明

予混合火炎の燃焼騒音の減衰

本開示は、予混合火炎から生じる燃焼騒音を減衰させる量だけ、バーナの通路を加熱することによって、バーナによって支持されている予混合火炎の騒音特性を変えるための方法、システム、及び装置からなる。別の方法としては、減衰は、予混合火炎に対する第1の場所と、火炎を生成する燃料/酸化剤混合物の未燃焼部分内の少なくとも1つの第2の場所との間の温度差を制御することによって発生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般的に、騒音の特性を変えるための方法、システム及び装置、より具体的には、予混合火炎から生じる燃焼騒音を減衰することによって騒音の特性を変えるための方法、システム及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
燃焼に起因する振動は、燃焼不安定性の一形態であり、典型的には予混合火炎内に発生する。このような不安定性は通常、ハウリングなどの騒音という形で現れる。ハウリングは一般的に、許容できない騒音と見なされており、これは通常100〜1000Hzの範囲、及び最大120デシベルの強度で現れる。
【0003】
ハウリングは一過性又は連続的である場合がある。典型的には、一過性のハウリングは火炎の着火時に発生し、比較的短時間(例えば、数秒又は数分後)に消滅する。一過性のハウリングは許容できないものと見なされることがある。対照的に、連続的なハウリングはバーナが作動している間中、続くことがある。連続的なハウリングは、はるかに許容しがたいものと見なされている。ハウリングを引き起こす燃焼振動のタイプ(特に工業用タイプのリボンバーナにおいて)を説明する既知の理論はほとんど存在しない。
【0004】
様々な操作条件がハウリングの形成に寄与し得ることが知られている。例えば、いずれか特定のバーナ構造は、ハウリングの原因となる燃焼振動が発生し得る、様々な操作条件を有することがある。その際、この操作条件のこの範囲に影響を及ぼし得るいくつかの重要な変数は、火炎力(即ち、燃料タイプ及びその流量)並びにバーナからバッキングロールまでの分離(例えば、「バーナギャップ」)である。残念なことに、一部のバーナに対して燃焼振動が発生し得る操作条件は、最適なバーナ性能をもたらす条件である。
【0005】
上述のように、火炎の安定性が燃焼騒音の形成を制御している。より安定した火炎は可聴振動を発生させる傾向が低い。バーナポートに入る可燃性混合物を予熱すると、リボンへの付着点で火炎を安定させる傾向がある。リボンへの火炎の付着における変動が圧縮波を発生させ、それが燃焼騒音の形成を可能にする。一方、冷却ロール表面に火炎を衝突させることは圧縮波を強める役割を果たし、よって燃焼が形成する及び/又は強まる傾向が高まる。更に、酸素富化火炎との関連では、層流火炎速度と火炎温度が大幅に増大し、これによってハウリングの可能性が高まる。その結果、酸素富化火炎は、リボンバーナで直面する燃焼不安定性の除去にとっては最も難しい条件を提示する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
リボンバーナなどの、バーナの稼動に関連した許容しがたい騒音を制御できないと、比較的不健康で不快な作業環境が存在する恐れがある。バーナの火炎安定性を改善することによって燃焼騒音を減衰するために既知のアプローチが実施されてきたが、その一方で既知の技術を更に改善するための継続的な努力が行われている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の代表的な実施形態では、バーナの1つ以上のポートによって支持されている火炎の騒音特性を制御する方法が提供されている。本方法は、第1の場所と第2の場所との間の温度差を制御する工程を有し、第1の場所が火炎内又は、火炎のリーディングエッジの隣にあり、第2の場所が火炎を生成している燃料/酸化剤混合物の未燃焼部分内にあることにより、火炎の騒音特性が温度差を制御することで変えられる。
【0008】
本開示の別の代表的な実施形態では、予混合火炎の騒音を減衰する方法が提供されている。本方法は、バーナの少なくとも1つのポートによって支持されている予混合火炎の温度差を制御する工程を有し、温度差が第1の場所と第2の場所との間で決定され、第1の場所が予混合火炎内又は、火炎のリーディングエッジのすぐ隣にあり、第2の場所が、第1と第2の場所との間の温度差が減少するように、予混合火炎を生成している燃料/酸化剤混合物の未燃焼部分内にあることにより、ポート上で支持されている予混合火炎の騒音が減衰される。
【0009】
本開示の別の代表的な実施形態では、予混合火炎の燃焼騒音を減衰する方法が提供されている。本方法は、バーナ本体において1つ以上の通路のそれぞれによって画定されているバーナポートから予混合火炎を生成する工程と、予混合火炎の燃焼騒音を減衰する程度まで、選ばれた通路を加熱する工程と、を有する。
【0010】
本開示の別の代表的な実施形態では、バーナ本体において1つ以上の通路のそれぞれによって画定されている1つ以上のバーナポートからの予混合火炎の不快な騒音の存在を修正する方法が提供されている。本方法は、予混合火炎の騒音レベルを決定する工程と、騒音レベルに関連している1つ以上の通路から選ばれた通路の温度を決定する工程と、予混合火炎の燃焼騒音レベルが減衰する程度まで、1つ以上の通路の温度を調整する工程と、を有する。
【0011】
本開示の別の代表的な実地形態では、火炎の騒音特性を制御する装置が提供されている。この装置は、燃料/酸化剤混合物が、火炎が支持されているポートに流れるための少なくとも1つの通路を有するバーナ本体を備える。バーナ本体は、未燃焼と燃焼部分の間の温度差を変えるために、燃料の燃焼部分に対して、混合物の未燃焼部分の温度を変える少なくとも1つの要素を含むことにより、火炎の騒音特性が変えられる。
【0012】
本開示の別の代表的な実地形態では、火炎の騒音特性を制御する装置が提供されている。この装置は、燃料/酸化剤混合物が、火炎を支持されているポートに流れるための少なくとも1つの通路を有するバーナ本体を備え、バーナ本体は、未燃焼と燃焼部分との間の温度差を減少させるために、燃料の燃焼部分に対して、混合物の未燃焼部分の温度を上げる少なくとも1つの要素を含むことにより、火炎の騒音特性が低下する。
【0013】
本開示の別の代表的な実施形態では、予混合火炎の燃焼騒音を減衰するための装置が提供されている。この装置は、燃料/酸化剤混合物が流れ、予混合火炎が支持されているポートに達するための少なくとも1つの通路を有するバーナ本体を備え、バーナ本体は、熱伝導性を有する材料から作られた少なくとも1つの要素と、予混合火炎の燃焼騒音を減衰させる程度まで、少なくとも予混合火炎によって生成された受動熱が1つの通路を加熱するように、少なくとも1つの通路の長さを画定する部分と、を含む。
【0014】
本開示の別の代表的な実施形態では、予混合火炎の燃焼騒音を減衰するための装置が提供されている。この装置は、燃料/酸化剤混合物が流れ、予混合火炎が支持されているポートに達するための少なくとも1つの通路を有するバーナ本体を備え、バーナ本体は、予混合火炎の燃焼騒音を減衰させる程度まで、1つの通路を能動的に加熱することができる少なくとも1つの要素を含む。
【0015】
本開示の別の代表的な実地形態では、火炎穿孔フィルム用の装置が提供されている。この装置は、フレームと、穿孔されるフィルムを支持するためにフレームに取り付けられた支持表面と、支持表面の反対側のフレームに取り付けられ、燃料/酸化剤混合物の燃焼によって生成される予混合火炎を支持するバーナと、このバーナに接続されるバーナパイプと、このバーナパイプに連結される燃料/酸化剤混合物の供給源と、を備え、バーナは、燃料/酸化剤混合物が流れ、予混合火炎が支持されているポートに達するための少なくとも1つの通路を有するバーナ本体を備え、バーナ本体は、熱伝導性を有する材料から作られた少なくとも1つの要素と、予混合火炎の燃焼騒音を減衰させる程度まで、少なくとも予混合火炎によって生成された受動熱が1つの通路を加熱するように、少なくとも1つの通路の長さを画定する部分と、を含む。
【0016】
本開示の別の代表的な実施形態では、ポートの列を画定している、実質的に平行で波形化した複数のリボンを含む、ガスリボンバーナが提供されており、この改善は、約1.5cm以上の範囲の深さを有するポートの列を画定するリボンを含む。
【0017】
本開示の別の代表的な実施形態では、ある装置内の物品を、この物品に機能を行うためにこの物品に結合されたリボンバーナによって提供される少なくとも1つの予混合火炎から生成される熱によって加熱するプロセスにおける改善が提供され、リボンバーナは、予混合火炎が支持されているポートに向かって燃料/酸化剤混合物が流れる、少なくとも1つの通路を含み、この改善は、予混合火炎の燃焼騒音が減衰するような程度までこの1つの通路を加熱することを含む。
【0018】
別の代表的な実施形態では、物品に対して行われる機能は、加熱、加工、乾燥、穿孔、エンボス加工、洗浄、アニーリング、封止、ラミネート加工、殺菌、毛焼き、焙り焼き、気化、焼印、材料の表面の修飾、及びこれらの任意の組み合わせからなる群である。
【0019】
本開示の別の代表的な実施形態では、少なくとも1つの予混合火炎から生成される熱によって物品に機能を行うための加熱チャンバと、加熱装置に結合されたリボンバーナと、を備えるシステムにおける改善が提供されており、リボンバーナは、予混合火炎が支持されているポートに向かって燃料/酸化剤混合物が流れる、少なくとも1つの通路を含み、この改善は、予混合火炎の燃焼騒音が減衰するような程度までこの通路を加熱するための熱を生成するリボンバーナにおける要素を有する。
【0020】
ハウリングは、最大120デシベルの強度を伴う100〜1000Hzの騒音として現れる自燃不安定又は振動を意味する用語である。
【0021】
はだか火は、エンクロージャ内ではない、周囲条件における火炎を指す用語である。
【0022】
予混合火炎は、燃焼前に密接、又は完全に混合されている燃料/酸化剤混合物の燃焼から生じる火炎を意味する。
【0023】
火炎力は、単位時間当たりに燃焼した燃料の体積と燃料の熱容量の積である。
【0024】
バーナギャップは、火炎トリーター、穿孔機、又は他の火炎装置において、バーナのフェイスからバッキングロールまでである。
【0025】
火炎当量比は、化学両論的酸化剤−燃料比を、実際の酸化剤−燃料比で除したもので、化学両論的比率は完全燃焼に必要とされる、燃料に対する酸化剤の正確な比率である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本開示の態様を含む火炎穿孔装置の側面図。
【図2】明確にするために2つのアイドラロール及びモータが除去され、バッキングロールが仮想線で示された図1の火炎穿孔装置の正面図。
【図3】図2に示す火炎穿孔装置のバーナのリボンの拡大図。
【図4】装置内のフィルム経路に沿ったフィルムを含む図1の装置の側面図。
【図5】本開示による騒音を減少させるのに使用されるリボンバーナの概略図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1〜5は、本開示の方法、システム及び装置が実行され得る火炎穿孔装置10を示す。本開示は火炎穿孔装置10の関連に限定されないことは理解されるであろう。むしろ、本開示は以下の説明から明らかなように、燃焼騒音の減衰を含む、予混合火炎の燃焼騒音の制御を幅広く網羅するものである。予混合火炎の燃焼騒音の制御は、プラスチックを含む物品の表面の修飾、加熱、加工、乾燥、穿孔、エンボス加工、洗浄、アニーリング、封止、ラミネート加工、殺菌、毛焼き、焙り焼き、気化、焼印、及びこれらの任意の組み合わせなど、これらに限定されることなく、数多くの状況において有益であり得る。
【0028】
火炎穿孔装置10は、同程度の引裂き特性をプラスチックフィルムの縦方向又は機械方向(MD)、並びに横方向又は横断方向(TD)の両方で提供するために、杉綾模様(図示せず)のパターンに配置された穿孔を形成することができる。図1〜5に示されている火炎穿孔装置10のこれらの態様のみが、本明細書で説明されている。火炎穿孔装置10のより完全な説明については、米国特許第7,037,100号が参照され、これは本出願の発明者らの一部に発行済みであり、同発明の全体が本明細書に組み込まれている。本開示に組み込まれる前述の特許の態様が本明細書で説明されることは理解されるであろう。図5には、燃焼から生じる騒音を減少させる又は除去する、本開示の方法、システム及び装置が図示されている。
【0029】
図1〜5は本開示の態様を実施する、火炎穿孔フィルムを製造するための1つの好ましい装置を図示したものである。図1は、火炎穿孔装置10の側面図である。図2は、バッキングロール14が仮想線で示され、明瞭化のためにアイドラローラー55、38、及びモータ16が除去された火炎穿孔装置の正面図を示す。
【0030】
図1及び2は、火炎穿孔装置10がフレーム12を含むことを示す。フレーム12は、上部12a及び下部12bを含む。火炎穿孔装置10は、外側フィルム支持表面15を有するバッキング装置又はロール14を含む。フィルム支持表面15は、典型的には、仮想線で示される低くされた部分90のパターンを含む。これらの低くされた部分90及び、低くされた部分90間のフィルム支持表面15の部分は、集合的にバッキングロール14のフィルム支持表面15を構成している。低くされた部分90は、フィルム支持表面15内の圧痕のバターンを形成する。低くされた部分90はフィルム支持表面15に沿った、複数の押し下げられた、又は引っ込んだ部分、あるいは複数の圧痕である得る。これらの低くされた部分90は典型的にはフィルム支持表面15にエッチングされている。別の方法としては、低くされた部分90のパターンは、フィルム支持表面15にドリル処理、削摩、又は彫り込むことができる。
【0031】
典型的には、バッキングロール14のフィルム支持表面15は、火炎穿孔装置10周りの周囲温度に対して温度制御されている。典型的には、バッキングロール14のフィルム支持表面15は、冷却された水を中空シャフト56の入口部分56aに送り、バッキングロール14に送り、中空シャフト56の出口部分56bから出すことによって冷却される。バッキングロール14はその軸13を中心として回転する。火炎穿孔装置10は、フレームの下部12bに取り付けられたモータ16を含む。
【0032】
火炎穿孔装置10は、バーナ36及びそれに関連したバーナパイピング38を含む。バーナ36及びバーナパイピング38は、バーナ支持体35によってフレーム12の上部12aに取り付けられている。バーナ支持体35は、アクチュエータ48によってピボットポイント37の周囲を旋回することができ、バッキングロール14のフィルム支持表面15に対してバーナ36を動かす。以下の図4及び5で詳細が説明されているように、支持体35は、バーナ36をバッキングロール14のフィルム支持表面15の隣に、又は離れた所望の距離に位置決めするよう、アクチュエータ48によって旋回させてもよい。バーナ36はそれぞれの端部に、バーナ36にガスを供給するためのガスパイプセクション38を含む。
【0033】
本開示の1つの代表的な実施形態では、火炎穿孔装置10は、フレーム12の下部12bに取り付けられた予熱ロール20を含む。予熱ロール20は外側のロール層22を含む。外側のロール層22は外面24を含む。典型的には、予熱ロール20はニップロールであり、これは、フィルムをニップロール20とバッキングロール14の間に挟むように、バッキングロール14に対して位置決めされてもよい。ニップロール20は、シャフト60を中心として自由に回転し、ロール支持体62に取り付けられている。
【0034】
火炎穿孔装置10は、ブラケット66によってニップロール20に取り付けられて、1つのアセンブリを形成する温度制御シールド26を含むことができる。温度制御シールド26は、典型的には複数の水冷パイプ28を含む。典型的には、温度制御シールド26は、バーナ36とニップロール20との間に位置決めされる。この位置で、シールド26は、バーナ36から生成される熱の一部からニップロール20を保護し、したがって、ニップロール20の外面24の温度を制御するのに使用することができる。火炎穿孔装置10は、フレーム12の下部12bに取り付けられた第1のアイドルローラ54、第2のアイドルローラ55及び第3のアイドルローラ58も含む。アイドルローラ54、55、58は、それら自体のシャフトを含み、これらのアイドルローラはシャフトを中心として自由に回転することができる。
【0035】
図3は、図1の装置10において加熱システムを形成するのに有用なバーナ36の部分の詳細な長手方向図で、その目的は、フィルム70に穿孔機能を実行する際に、バーナによって支持されている予混合火炎の火炎不安定性に起因する騒音を減衰することである。図5を参照して、より詳細に説明されるように、バーナ36はFlynn Burner,New Rochelle,NYによって市販されているものと同様のリボンバーナヘッドアセンブリ500を含む。リボンバーナヘッドアセンブリ500は、図5に関してより完全に説明されるように、本開示の教示に従って改善されている。本質的に、リボンバーナヘッドアセンブリ500は、好適に結合され(例えば、溶接)、プレート503の間に挟まれた同じ形状を有する細長い、連続的に波形ステンレス鋼リボン502の積み重ね体を含む。リボンバーナヘッドアセンブリ500は、内部プレナム504(図5)の画定を補助する傾向があり、その中に圧縮された燃焼用空気及びガス状燃料の混合物が供給される。ミキサ(図示せず)は、ガスがプレナム504に入る前に、空気とガス状燃料を混合する。この混合物は、複数のポート510a〜n(集合的に510)から出る。ポート510は、積み重ねられたリボン502によって形成されている対応する通路512a〜n(集合的に512)の一方の端に位置する。放出された混合物を点火することによって、それぞれのポート510から実質的に均一の強度の予混合火炎520が発射される。リボンバーナヘッドアセンブリ500は、様々なサイズであってよく、例えば1列のポートから、いわゆる8ポート(即ち、8列)などの複数層の列であってもよい。火炎穿孔装置10では、8ポートバーナを使用してもよい。リボンバーナヘッドアセンブリの長さは、フィルム70の幅、又は処理される物品によって異なり得る。この実施形態では、リボンバーナヘッドアセンブリ500は、約30cm(12インチ)の長さである。この種のバーナでは、深さは、リボンバーナヘッドアセンブリ500の文字「A」(図5)によって示される。深さは、通路における熱の制御と、したがって音の減衰とによって異なり得る。したがって、通路512の長さは、リボンバーナヘッドアセンブリの深さによって定義されることが理解されるであろう。そのため、通路の長さは実質的に同じである。
【0036】
この実施形態においては、リボンバーナが、ポリマーフィルムの火炎穿孔に典型的に使用されるが、ドリル加工又はスロットバーナなどの他のタイプのバーナも使用してもよい。バーナは物品に対して、プラスチックを含む物品の表面の修飾、加工、乾燥、穿孔、エンボス加工、洗浄、アニーリング、封止、ラミネート加工、殺菌、毛焼き、焙り焼き、気化、焼印、及びこれらの任意の組み合わせを含む様々な機能を行うが、それらに限定されない。
【0037】
図4は、フィルムが火炎穿孔装置10を通って進む経路、及び火炎穿孔フィルムの1つの代表的な方法を示す。フィルム70は、第1側面72、及び第1側面72の反対側にある第2側面74を含む。フィルムは、装置10に進み入り、及び第1のアイドルローラ54の周りを進む。バッキングロール14の外側のフィルム支持表面15の温度は、シャフト56を通してバッキングロール14を流れる水の温度によって制御することができる。外側のフィルム支持表面15の温度は、火炎から大量の熱を生成するバーナ36にどれだけ近いかによって異なることがある。更に、支持表面15の温度は、フィルム支持表面15の材料に依存する。前述のように、本発明の火炎穿孔工程は米国特許第7,037,100号により完全に説明されている。
【0038】
予熱ロール20とバッキングロール14の間のこの位置において、予熱ロールは、フィルムをバーナの火炎と接触させる前に、フィルム70の第1の面72を予熱する。予熱ロール20の温度は、火炎穿孔工程において、フィルムにおけるしわ又は他の欠陥を除去するのを助ける。
【0039】
火炎穿孔工程において、バッキングロール14は引き続き回転して、フィルム70をバーナ36とバッキングロール14の間に移動させる。この特定なステップは図4とともに、図5にも図示されている。フィルム70がバーナ36の火炎と接触すると、火炎の熱はフィルム材料を通過し、金属の優れた熱伝導性に起因して、バッキングロール14の冷たい金属によってすぐフィルムから離れて伝導されるので、冷却された金属支持表面によって直接支持されたフィルムの部分は穿孔されない。しかしながら、空気のポケットが、冷却支持体材料のエッチングされた圧痕又は低くされた部分90を被覆しているフィルム材料の部分の後ろに閉じ込められる。圧痕に閉じ込められた空気の熱伝導率は、周囲の金属の熱伝導率よりはるかに小さく、したがって、熱はフィルムから離れて伝導されない。次に、圧痕の上にあるフィルムの部分は、溶融し穿孔される。その結果、フィルム70に形成された穿孔は通常、低くされた部分90の形状と相関する。
【0040】
バーナ36がフィルムを火炎穿孔した後、バッキングロール14は、フィルム70が最終的に、アイドラローラー55によってバッキングロール14の支持表面15から離れて引っ張られるまで、回転し続ける。ここから、火炎穿孔フィルム70は、別の駆動ローラ(図示せず)によってアイドラロール58に巻きつけられる。
【0041】
図5は、火炎穿孔装置10の他の態様を図解したもので、ここでは本開示の改善されたバーナが使用されている。図5は、火炎穿孔工程中のバッキングロール14のフィルム支持表面15に対する予混合火炎520の配置を示す。図5では、バーナ36はバッキングロール14に対して一定の距離にあるが、バッキングロール14のより近くに配置することもできる。上記の米国特許第7,037,100号で説明されているように、バーナ36とバッキングロール14の間の相対的距離は、バーナ支持体35及びアクチュエータ48によって調整することができる。それぞれの火炎は、バーナによって支持された発光円錐であり、当該技術分野において既知の手段で起点から先端まで測定することができる。リボンバーナ36は複数の火炎を有してもよく、典型的に、すべての先端がバーナハウジングに対して同じ位置にあり、典型的には長さが均一である。しかしながら、火炎先端は、例えば、不均一なリボン構成、又はリボン内への不均一なガスの流れによって、変わることができる。図示の目的で、複数の火炎は、複数の火炎520によって示されている。
【0042】
図5では、火炎520はバッキングロール14から離れて位置決めされており、したがって、バッキングロール上のフィルム70に衝突せず、「衝突されない火炎」として定義されている。この位置では、火炎は、本開示が関連している当業者によって自由空間で簡単に測定することができる。
【0043】
典型的には、フィルム70はポリマー基材である。ポリマー基材は、火炎による穿孔を可能にするいかなる形状であってもよく、例えば、フィルム、シート、多孔性材料、及びフォームが挙げられる。典型的なポリマー基材は、最後に述べた特許の中で説明されている。
【0044】
ここで再度、図5を参照して、本開示の改善されたリボンバーナヘッドアセンブリ500を含むリボンバーナ36を示す。後で説明されるように、本開示は、リボンバーナの1つ以上のポート510のそれぞれによって支持されている1つ以上の火炎520の騒音特性を減少させる方法を提供する。1つの代表的な実施形態では、本開示は、実際、リボンバーナヘッドアセンブリ500の通路512を通常使用される長さを超えて大幅に延ばしている。こうした長さの増加は、通路512において発生する可燃性混合物の加熱を増大させることが確認されている。そのため、通路の加熱の増大は、予混合火炎の燃焼騒音が減衰される程度を増大させる。これは、部分的に増強された火炎安定性に起因し得る。ポートの長さ又は深さを増大させることは、通路内の予熱温度を増大させるように見えるが、その一方で、プレナム504の前に燃料/酸化剤混合物を予熱することは実質的に火炎の安定性を改善しないことが確認されている。本開示ではまた、リボンの熱伝導性の値を、いわゆる標準のリボンバーナヘッドアセンブリにおいて典型的に使用されているステンレス鋼リボンのものに対して高めることで、通路の熱を受動的に増大し得ることが確認されている。熱伝導性の値、又はそれらの組み合わせが高い材料の代表的なものとしては、銀、銅、及び金が挙げられる。予混合火炎の騒音を抑制、又は減衰するために必要な熱の量は、使用するリボンバーナ及びバーナの他の操作条件による。通路の受動加熱は、予混合火炎からの後向きの熱伝導を通じて発生し得る。受動加熱は、バーナの他の予混合火炎の対流加熱によっても生成され得る。本開示では、通路は、通路512内、又は通路512の隣に配置された加熱コイル550などの外的に制御された発熱体によって能動的に加熱できると想定している。他の外的に制御された加熱アプローチも採用することができる。
【実施例】
【0045】
以下の実験データは、以下の表1〜4に示されている。これらの例は、通路の長さを増大させることによって、リボンバーナヘッドアセンブリ500の通路の温度を増大させることが、火炎の騒音特性の減少に及ぼす劇的な効果を示している。指摘されることとして、表2〜4で評価されたバーナは、リボンバーナヘッドアセンブリが、それぞれのポートに関して異なる深さ(例えば、通路の長さ)を有しているという点で、基本的に異なる。表2〜4で使用されている指定値のキーは表1の通りで、左列の数値が実験的に誘導された様々な騒音レベルに対応するが、「出」の用語はバーナがバッキングロールに衝突するのではなく、空気に向けて発火(firing)していることを指す。
【0046】
【表1】

【0047】
それぞれの評価に共通の実験条件は、1)30cm(12インチ)長のリボンバーナヘッドアセンブリが、水で12〜14℃に冷却されたアルミニウム製ハウジング内に保持され、2)バーナが、水で25℃に維持され50m/分相当のライン速度で回転している、水で冷却されたクロムメッキの鉄製バッキングロールに向けて発火され(バッキングロールの表面にはポリマーフィルムは無し)、3)バーナギャップがアルミニウム製バーナハウジングの面からバッキングロール表面にかけて測定され(リボンの凹んだ表面とバッキングロールとの離隔距離は、測定されたバーナギャップより3mm大きい)、4)それぞれのデータポイントで、火炎当量比は0.90〜1.05と様々で(当量比はバーナがハウリングする傾向にはなんらの重要な影響も及ぼさなかった)、5)測定された酸素濃度[O])は、酸化剤流(空気及び追加された酸素からなる)内の分子0の体積(モル)濃度であり、燃料をも含む全燃焼混合物内の濃度ではない。注意:8ポートのリボンバーナの通常の最大容量は、バーナの長さの2300W/cmである(20,000BTU/hr−in.)。
【0048】
【表2】

【0049】
表2のデータは、先行技術の比較例を示す。表2は、深さ1.25cmのリボン有するリボンバーナヘッドアセンブリを備えるフリン8ポートアルミニウム製バーナを使った比較テストの結果を示している。このデータは先行技術の比較例を示す。この種のバーナは、典型的には高分子フィルムの穿孔を含む数多くの用途に使用される。実験結果は、このようなリボンバーナヘッドアセンブリではすさまじい音量のハウリングが発生する(「6」)、いくつかの状況が存在することを示唆している。典型的には、すさまじい音量のハウリングは、一定の条件、例えばバーナのフェイスからロールまでのギャップが約8及び10mmの値であり、より高い酸素濃度(例えば27%)であり、並びに火炎力が約1442〜1731W/cm(12,500及び15,000BTU/hr−in)の範囲にある場合に発生した。許容できないハウリング(「4及び5」)も、高い酸素濃度(例えば27%)であり、バーナのフェイスからロールまでのギャップが約15mmのときに発生した。驚くべきことに、許容可能なバーナのホイッスリング(「1」)は、バーナのフェイスからロールまでのギャップが、表2の同様のテストと比較して「出」のときに発生した。小さな典型的なハウリング(「3」)であり、過度にイライラしたり不快なものではないものは、より高い酸素濃度(例えば27%)であり、更に火炎力が約1448W/cm(12,550BTU/hr−in)〜約2300W/cm(20,000BTU/hr−in)の範囲で発生した。
【0050】
【表3】

【0051】
表3は、表2に使用されたものと同様のフリン8ポートアルミニウム製バーナに関して取得したデータで、主な違いはリボンバーナヘッドアセンブリが、深さ2.50cmのリボンを有している点である。これにより通路の長さが増大し、それに伴い通路内の加熱が増大した。表3の騒音特性が許容できない、又はすさまじい音量(例えば「6」)である稼動条件の範囲に関して、表3と表2の結果の比較では、深さ2.50cmのリボンの騒音特性は大幅に改善された(例えば「1」の範囲)。更に、表2でW/cmが2111及び2300(BTU/hr−in.が18,300及び20,000)の騒音レベルは、より短い通路では大幅に高い(表3に比較して)ことが観察された。更に、W/cmが上記の2111及び2300(上記のBTU/hr−in.が18,300及び20,000より高い)より高い値では、バーナのフェイスからロールまでのギャップが「出」のときに(即ち、バッキングロールに火炎が衝突しない)騒音が大幅に減衰することが確認された。したがって、より長い通路での加熱の増大は、予混合火炎によって生成される騒音の減衰を大幅に増大させた。
【0052】
【表4】

【0053】
表4は、表2に使用されたものと同様のフリン8ポートアルミニウム製バーナに関して収集したデータで、主な違いはリボンバーナヘッドアセンブリが深さ3.50cmのリボンを有している点である。このバーナは、単一のリボンアセンブリではなく、一緒に結合された2つのリボンアセンブリから作られたものである。それぞれのリボンアセンブリは約1.75cmの厚みを有した。ポートの深さの増大は、1.75cmのリボンバーナヘッドアセンブリを1.75cm厚のリボンバーナヘッドアセンブリと組み合わせることで達成された。表4の騒音値は、表3及び表2のものよりも大幅に優れている。また、より長い通路では、バーナのファイルからロールまでのギャップが「出」の場合、騒音値は大幅に良くなった。
【0054】
リボンバーナのリボン通路の長さが増大するほど、騒音の減衰度が高まることは明らかである。結果が改善された理由の1つは、より深いリボンの使用である。より長い通路は、燃料/空気ガスがリボンバーナヘッドアセンブリを通過する際に、可燃性混合物の予熱を増大させる。そのため、リボンバーナによって支持されている火炎の安定性が改善される可能性がある。上記の値の比較から、より長い通路が有益であることを示す傾向が存在することは明らかであり、別の言い方をすると、この結果は、より長い/より深いポートは、あらゆる条件のもとで、特に酸素の増強によって、より静かな火炎につながることを示している。より長いポートの「長さ」は、ガスがリボンを通過する際に可燃性混合物の予熱を増大させることによって、これらのリボンによって支持されている火炎の安定性を増強すると考えられる。
【0055】
本開示では、1つ以上のバーナポートからの予混合火炎の不快な騒音の存在を修正するための方法を想定している。この点においては、ユーザーが予混合火炎の騒音レベルを決定することができる。これは、ユーザーの経験、又は騒音のレベルを測定する装置に基づいて行うことができる。ユーザーはその後、不快な騒音レベルと関連した1つ以上の通路のうち選ばれたものの温度を決定することができる。温度は任意の好適な方法で測定することができる。本発明では、予混合火炎の燃焼騒音レベルが減衰するような程度まで、1つ以上の通路の加熱を調整することを意図している。別の代表的な実地形態では、発熱体550によってなど、能動的に加熱することができる。例えば、電気抵抗熱によってプレナムを加熱することができる。別の方法としては、追加のリボンバーナヘッドアセンブリを加えることによってなどで、通路の長さを増大させることができる。
【0056】
本開示は、リボンバーナヘッドアセンブリが、予混合火炎が発射されるポートで終端している通路の少なくとも1列を画定する、積み重ねられ波形化した複数のリボンを含む、リボンバーナヘッドアセンブリであって、改善が、それぞれの通路が約1.5cm〜約4cm以上の範囲の深さを有するようにポートの列を画定するリボンを含む、リボンバーナアセンブリを有するバーナを提供することは、理解されるであろう。
【0057】
本開示は、火炎穿孔装置内の改善されたバーナを開示するが、本開示が予混合火炎を支持するポートを有するバーナから生成される予混合火炎の騒音を減衰することに広く関連していることは理解されるであろう。
【0058】
したがって、ある装置内の物品を、この物品に機能を行うためにこの物品に結合されたリボンバーナによって提供される少なくとも1つの予混合火炎によって生成される熱によって加熱するプロセスが広く開示され、バーナは、予混合火炎が発射されるポートに向かって燃料/酸化剤混合物が流れる、少なくとも1つの通路を含み、この改善は、予混合火炎の燃焼騒音が減衰するような程度までこの1つの通路を加熱することを含む。前述のように、加熱は外部の熱源によって、通路の長さを延ばすことによって、又はバーナヘッドアセンブリの熱伝導性を変えることによって能動的に行うことができる。本開示で意図されていることは、物品に対して行われる機能であり、その機能は、プラスチックを含む材料の表面の修飾、加工、乾燥、エンボス加工、穿孔、洗浄、アニーリング、封止、ラミネート加工、殺菌、毛焼き、焙り焼き、気化、焼印、及びこれらの任意の組み合わせからなる機能の群である。
【0059】
本開示はまた、バーナの1つ以上のポートによって支持されている火炎の騒音特性を制御するための方法を提供する。騒音減衰の効果に関する1つの説明は、これが、第1の場所Tと第2の場所Tとの間の温度差(T−T)を制御することで達成されるということである。第1の場所Tは予混合火炎520(熱い合成ガス内)のリーディングエッジ(即ち、先端)の中、又はそれを若干越えた所でよい。第1の場所Tが火炎の場合、これは火炎の温度を測定するための便利な点であると考えられる。第2の場所Tは、予混合火炎を生成している燃料/酸化剤混合物の未燃焼部分内であってよい。1つの代表的な実地形態では、第2の場所Tは、理想的には、図5で示されているように、外部壁540の外部及びすぐ隣など、火炎のベースのすぐ隣にあるべきである。別の方法としては、第2の場所は、通路又はプレナムチャンバ504内の一定の場所を選択してもよい。
【0060】
有意に、本開示は、火炎の騒音特性が、前述の第1の場所と第2の場所との間の温度差を制御することによって変更されることを認識していることである。これらの場所での温度の測定は、高温に好適な熱電対など、既知の技術を使用して達成することができる。更に有意に、前述の温度差を減少させることによって騒音減衰が達成されることが確認されている。したがって、バーナを加熱することで、第2の場所の温度が増大する。それに関連して、第1の場所と第2の場所との間の温度差が減少する。実際に、ハウリングは更に温度差を減少させることができる。1つの実施例では、ハウリング騒音は、場所Tでの温度が約2200°Kと測定され、場所Tでの温度が500°Kと測定された際に存在した。ハウリングは、場所Tの温度が約550°Kに引き上げられ、その一方で、場所Tの温度が実質的に一定であったときに、減少したか、又は除去された。他の温度の範囲も企図されている。
【0061】
本開示のある態様は、火炎、特に予混合火炎の騒音特性を制御するための方法、システム、及び装置を実施することである。本開示の別の態様は、予混合火炎の騒音特性を除去する又は減少するための方法、システム、及び装置を実施することである。本開示の別の態様は、前述の事項をシンプルで、信頼性があり、かつ効率的なやり方で実施するための方法、システム、及び装置を実施することである。更に本開示の別の態様は、前述の事項を高度に経済的なやり方で実施するための方法、システム、及び装置を実施することである。
【0062】
本明細書に記載の態様は、本開示の実施によって達成することができる態様のうちのわずかにすぎない。態様の上記の記載は、上記の態様を達成するために本開示を特定の方法においてのみ用いるべきであると示唆するものではない。上記の実施形態は特定のシーケンスにおいて達成されたものとして記載されており、操作のこのようなシーケンスは変化してもよく、かつなお本開示の範囲内にあることは理解されよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の場所と第2の場所との間の温度差を制御する工程を有し、前記第1の場所が火炎内又は、該火炎のリーディングエッジのすぐ隣にあり、前記第2の場所が前記火炎を生成している燃料/酸化剤混合物の未燃焼部分内にあることにより、前記火炎の騒音特性が前記温度差を制御することで変えられる、バーナの1つ以上のポートによって支持されている火炎の騒音特性を制御する方法。
【請求項2】
前記温度差が前記第2の場所に加熱を適用することで減少する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
適用される熱が受動熱である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
受動加熱が1つ以上の予混合火炎によって生成される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
受動加熱がそれぞれのポートによって支持されている予混合火炎の後向きの対流加熱によって生成される、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
加熱が能動的に行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
バーナの少なくとも1つのポートによって支持されている予混合火炎の温度差を制御する工程を有し、前記温度差が第1の場所と第2の場所との間で決定され、前記第1の場所が予混合火炎内又は、該火炎のリーディングエッジのすぐ隣にあり、前記第2の場所が、前記第1と第2の場所との間の前記温度差が減少するように、前記予混合火炎を生成している燃料/酸化剤混合物の未燃焼部分内にあることにより、前記ポート上で支持されている前記予混合火炎の騒音が減衰される、予混合火炎の騒音を減衰する方法。
【請求項8】
バーナ本体において1つ以上の通路のそれぞれによって画定されているバーナポートから予混合火炎を生成する工程と、前記予混合火炎の燃焼騒音が減衰する程度まで、選ばれた通路を加熱する工程と、を有する、予混合火炎の燃焼騒音を減衰する方法。
【請求項9】
温度差が第2の場所に加熱を適用することで減少する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
適用される熱が受動熱である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
受動加熱が1つ以上の予混合火炎によって生成される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
受動加熱がそれぞれのポートによって支持されている予混合火炎の後向きの対流加熱によって生成される、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記加熱が発熱体から熱を供給することで能動的に行われる、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
予混合火炎の騒音レベルを決定する工程と、該騒音レベルに関連している1つ以上の通路から選ばれた通路の温度を決定する工程と、予混合火炎の燃焼騒音レベルが減衰する程度まで、1つ以上の通路の温度を調整する工程と、を有する、バーナ本体において1つ以上のそれぞれの通路によって画定された1つ以上のバーナポートからの予混合火炎の不快な騒音の存在を修正する方法。
【請求項15】
燃料/酸化剤混合物が、火炎が支持されているポートに流れるための少なくとも1つの通路を有するバーナ本体を備え、
該バーナ本体が、未燃焼部分と燃焼部分との間の温度差を変えるために、前記燃料混合物の前記燃焼部分に対して、前記混合物の前記未燃焼部分の温度を変える少なくとも1つの要素を含むことにより、前記火炎の騒音特性が変えられる、予混合火炎の騒音特性を制御する装置。
【請求項16】
前記バーナ本体が、前記燃料/酸化剤混合物の燃焼部分に対して、前記混合物の未燃焼部分の前記温度を増大させる少なくとも1つの要素を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
燃料/酸化剤混合物が流れ、予混合火炎が支持されているポートに達するための少なくとも1つの通路を有するバーナ本体を備え、
該バーナ本体が、熱伝導性を有する材料から作られた少なくとも1つの要素と、前記予混合火炎の燃焼騒音を減衰させる程度まで、少なくとも前記予混合火炎によって生成された受動熱が1つの前記通路を加熱するように、少なくとも1つの前記通路の長さを画定する部分と、を含む、予混合火炎の燃焼騒音を減衰する装置。
【請求項18】
燃料/酸化剤混合物が流れ、予混合火炎が発射されるポートに達するための少なくとも1つの通路を有するバーナ本体を備え、
該バーナ本体が、予混合火炎の燃焼騒音を減衰させる程度まで、1つの前記通路を能動的に加熱することができる少なくとも1つの要素を含む、予混合火炎の燃焼騒音を減衰する装置。
【請求項19】
フレームと、穿孔されるフィルムを支持するために前記フレームに取り付けられた支持表面と、前記支持表面の反対側のフレームに取り付けられ、燃料/酸化剤混合物の燃焼によって生成される予混合火炎を支持するバーナと、該バーナに接続されるバーナパイプと、該バーナパイプに連結される前記燃料/酸化剤混合物の供給源と、を備え、
前記バーナが、前記燃料/酸化剤混合物が流れ、予混合火炎が支持されているポートに達するための少なくとも1つの通路を有するバーナ本体を有し、
該バーナ本体が、熱伝導性を有する材料から作られた少なくとも1つの要素と、前記予混合火炎の燃焼騒音を減衰させる程度まで、少なくとも前記予混合火炎によって生成された受動熱が1つの前記通路を加熱するように、少なくとも1つの前記通路の長さを画定する部分と、を含む、火炎穿孔フィルム用の装置。
【請求項20】
リボンバーナヘッドアセンブリが、予混合火炎が支持されているポートで終端している通路の少なくとも1列を画定する、積み重ねられ波形化した複数のリボンを含む、リボンバーナヘッドアセンブリを有するリボンバーナであって、
改善が、それぞれの通路が約1.5cm以上の範囲の深さを有するように前記ポートの列を画定する前記リボンを含む、リボンバーナヘッドアセンブリを有するリボンバーナ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2011−511239(P2011−511239A)
【公表日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−539621(P2010−539621)
【出願日】平成20年12月9日(2008.12.9)
【国際出願番号】PCT/US2008/086070
【国際公開番号】WO2009/085595
【国際公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】