二本鎖オリゴヌクレオチド複合体、RNA干渉による遺伝子サイレンシング方法、および医薬品組成物
形質移入剤を用いることなく細胞、組織または臓器に吸収され、標的遺伝子をサイレンシングすることができる二本鎖オリゴヌクレオチド複合体を提供する。前記二本鎖オリゴヌクレオチド複合体は、細胞、組織または臓器への前記二本鎖オリゴヌクレオチド複合体の輸送および吸収を促進するコンジュゲート部を有する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
二本鎖オリゴヌクレオチド複合体であって、前記二本鎖オリゴヌクレオチド複合体は、
18個から30個のヌクレオチドよりなるセンス鎖と、
18個から30個のヌクレオチドよりなるアンチセンス鎖と、
コンジュゲート部と、
長さが3個から9個の原子数からなるリンカ分子とから構成され、
前記アンチセンス鎖は前記センス鎖および標的遺伝子双方に対して高い相補性を有し、前記センス鎖と前記アンチセンス鎖とは二本鎖を形成し、
前記センス鎖のヌクレオチドの40%から90%、および前記アンチセンス鎖のヌクレオチドの40%から90%は、化学的に修飾されたヌクレオチドあり、
前記コンジュゲート部は細胞内への輸送を促進し、
前記リンカ分子は前記コンジュゲート部を前記センス鎖と結合させることを特徴とする二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項2】
前記アンチセンス鎖の10、11、12、13または14番目のヌクレオチドと、前記センス鎖の相対するヌクレオチドとの間にミスマッチを有する、請求項1に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項3】
前記アンチセンス鎖の14番目のヌクレオチドと、前記センス鎖の相対するヌクレオチドとの間に前記ミスマッチを有する、請求項2に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項4】
前記化学的に修飾された各ヌクレオチドが、2’F修飾ヌクレオチドおよび2’−O−メチル修飾ヌクレオチドからなる群から選ばれる、請求項1に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項5】
前記センス鎖の1番目および2番目のヌクレオチド、全Cヌクレオチド、および全Uヌクレオチドは2’−O−メチル修飾ヌクレオチドであり、前記アンチセンス鎖の全Cヌクレオチドおよび全Uヌクレオチドは2’F修飾ヌクレオチドである、請求項4に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項6】
前記コンジュゲート部は、コレステロール、コレスタノール、スチグマステロール、コラン酸、およびエルゴステロールよりなる群から選ばれる、請求項1に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項7】
前記リンカ分子は5個から8個の原子よりなる長さを持つ、請求項1に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項8】
前記センス鎖の5’末端に結合した色素分子を少なくとも一つ有する、請求項7に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項9】
前記リンカ分子によってコンジュゲート部が前記センス鎖の3’末端に結合されている、請求項1に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項10】
前記コンジュゲート部はコレステロールであり、前記リンカ分子は8個の原子よりなる長さを持ち、前記センス鎖が(式1)に示す構造を有する、請求項9に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【化1】
【請求項11】
前記コンジュゲート部はコレステロールであり、前記リンカ分子は5個の原子よりなる長さを持ち、前記センス鎖が(式2)に示す構造を有する、請求項9に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【化2】
【請求項12】
前記センス鎖の1番目および2番目のヌクレオチド、全Cヌクレオチド、および全Uヌクレオチドは、2’−O−メチル修飾され、前記アンチセンス鎖の全Cヌクレオチドおよび全Uヌクレオチドは、2’F修飾される、請求項11に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項13】
ホスフェート基がアンチセンス鎖の5’末端にある、請求項12に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項14】
前記センス鎖は19個から23個のヌクレオチドよりなる長さを有し、前記アンチセンス鎖は19個から23個のヌクレオチドよりなる長さを有する、請求項13に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項15】
前記アンチセンス鎖の10、11、12、13または14番目のヌクレオチドと、前記センス鎖の相対するヌクレオチドとの間にミスマッチを有する、請求項14に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項16】
前記アンチセンス鎖の14番目のヌクレオチドと、前記センス鎖の相対するヌクレオチドとの間に前記ミスマッチを有する、請求項15に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項17】
前記アンチセンス鎖の3’末端にオーバーハングを有し、前記オーバーハングはホスホロチオエート連結部を有する、請求項16に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項18】
二本鎖オリゴヌクレオチド複合体であって、前記二本鎖オリゴヌクレオチド複合体は、
18個から30個のヌクレオチドよりなるセンス鎖と、
18個から30個のヌクレオチドよりなるアンチセンス鎖と、
前記センス鎖3’末端にC5リンカ分子を介して結合したコレステロール分子と、
前記アンチセンス鎖の5’末端に位置するホスフェート基とから構成され、
前記アンチセンス鎖は前記センス鎖および標的遺伝子双方に対して高い相補性を有し、前記センス鎖および前記アンチセンス鎖は二本鎖を形成し、
前記センス鎖に結合したコレステロール−リンカ分子は(式3)に示す構造を有し、
前記センス鎖のヌクレオチドの40%から90%、および前記アンチセンス鎖のヌクレオチドの40%から90%は、化学的に修飾されたヌクレオチドであることを特徴とする二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【化3】
【請求項19】
前記センス鎖の1番目および2番目のヌクレオチド、全Cヌクレオチド、および全Uヌクレオチドは2’−O−メチル修飾ヌクレオチドであり、前記アンチセンス鎖の全Cヌクレオチドおよび全Uヌクレオチドは2’F修飾ヌクレオチドである、請求項18に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項20】
前記アンチセンス鎖の10、11、12、13または14番目のヌクレオチドと、前記センス鎖の相対するヌクレオチドとの間にミスマッチを有する、請求項19に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項21】
前記アンチセンス鎖の14番目のヌクレオチドと、前記センス鎖の相対するヌクレオチドとの間に前記ミスマッチを有する、請求項20に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項22】
前記アンチセンス鎖の3’末端に、ホスフォロチオエート連結部を含む2ヌクレオチドオーバーハングをさらに有する、請求項21に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項23】
細胞の標的遺伝子の発現を阻害する方法であって、前記方法は請求項1から請求項22までの任意の請求項に記載される二本鎖オリゴヌクレオチド複合体を、前記細胞に輸送する方法。
【請求項24】
前記二本鎖オリゴヌクレオチド複合体を、逆形質移入により前記細胞中に輸送することを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記二本鎖オリゴヌクレオチド複合体を、生体中前記細胞内に輸送することを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項26】
請求項1から請求項22までのいずれかの請求項に記載される二本鎖オリゴヌクレオチド複合体と、医薬品として許容される担体または希釈液の少なくとも一つとを含有する医薬品組成物。
【請求項27】
請求項1から請求項22までのいずれかの請求項に記載される二本鎖オリゴヌクレオチド複合体および希釈血清組織培養培地を含有する医薬品組成物。
【請求項1】
二本鎖オリゴヌクレオチド複合体であって、前記二本鎖オリゴヌクレオチド複合体は、
18個から30個のヌクレオチドよりなるセンス鎖と、
18個から30個のヌクレオチドよりなるアンチセンス鎖と、
コンジュゲート部と、
長さが3個から9個の原子数からなるリンカ分子とから構成され、
前記アンチセンス鎖は前記センス鎖および標的遺伝子双方に対して高い相補性を有し、前記センス鎖と前記アンチセンス鎖とは二本鎖を形成し、
前記センス鎖のヌクレオチドの40%から90%、および前記アンチセンス鎖のヌクレオチドの40%から90%は、化学的に修飾されたヌクレオチドあり、
前記コンジュゲート部は細胞内への輸送を促進し、
前記リンカ分子は前記コンジュゲート部を前記センス鎖と結合させることを特徴とする二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項2】
前記アンチセンス鎖の10、11、12、13または14番目のヌクレオチドと、前記センス鎖の相対するヌクレオチドとの間にミスマッチを有する、請求項1に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項3】
前記アンチセンス鎖の14番目のヌクレオチドと、前記センス鎖の相対するヌクレオチドとの間に前記ミスマッチを有する、請求項2に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項4】
前記化学的に修飾された各ヌクレオチドが、2’F修飾ヌクレオチドおよび2’−O−メチル修飾ヌクレオチドからなる群から選ばれる、請求項1に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項5】
前記センス鎖の1番目および2番目のヌクレオチド、全Cヌクレオチド、および全Uヌクレオチドは2’−O−メチル修飾ヌクレオチドであり、前記アンチセンス鎖の全Cヌクレオチドおよび全Uヌクレオチドは2’F修飾ヌクレオチドである、請求項4に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項6】
前記コンジュゲート部は、コレステロール、コレスタノール、スチグマステロール、コラン酸、およびエルゴステロールよりなる群から選ばれる、請求項1に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項7】
前記リンカ分子は5個から8個の原子よりなる長さを持つ、請求項1に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項8】
前記センス鎖の5’末端に結合した色素分子を少なくとも一つ有する、請求項7に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項9】
前記リンカ分子によってコンジュゲート部が前記センス鎖の3’末端に結合されている、請求項1に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項10】
前記コンジュゲート部はコレステロールであり、前記リンカ分子は8個の原子よりなる長さを持ち、前記センス鎖が(式1)に示す構造を有する、請求項9に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【化1】
【請求項11】
前記コンジュゲート部はコレステロールであり、前記リンカ分子は5個の原子よりなる長さを持ち、前記センス鎖が(式2)に示す構造を有する、請求項9に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【化2】
【請求項12】
前記センス鎖の1番目および2番目のヌクレオチド、全Cヌクレオチド、および全Uヌクレオチドは、2’−O−メチル修飾され、前記アンチセンス鎖の全Cヌクレオチドおよび全Uヌクレオチドは、2’F修飾される、請求項11に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項13】
ホスフェート基がアンチセンス鎖の5’末端にある、請求項12に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項14】
前記センス鎖は19個から23個のヌクレオチドよりなる長さを有し、前記アンチセンス鎖は19個から23個のヌクレオチドよりなる長さを有する、請求項13に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項15】
前記アンチセンス鎖の10、11、12、13または14番目のヌクレオチドと、前記センス鎖の相対するヌクレオチドとの間にミスマッチを有する、請求項14に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項16】
前記アンチセンス鎖の14番目のヌクレオチドと、前記センス鎖の相対するヌクレオチドとの間に前記ミスマッチを有する、請求項15に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項17】
前記アンチセンス鎖の3’末端にオーバーハングを有し、前記オーバーハングはホスホロチオエート連結部を有する、請求項16に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項18】
二本鎖オリゴヌクレオチド複合体であって、前記二本鎖オリゴヌクレオチド複合体は、
18個から30個のヌクレオチドよりなるセンス鎖と、
18個から30個のヌクレオチドよりなるアンチセンス鎖と、
前記センス鎖3’末端にC5リンカ分子を介して結合したコレステロール分子と、
前記アンチセンス鎖の5’末端に位置するホスフェート基とから構成され、
前記アンチセンス鎖は前記センス鎖および標的遺伝子双方に対して高い相補性を有し、前記センス鎖および前記アンチセンス鎖は二本鎖を形成し、
前記センス鎖に結合したコレステロール−リンカ分子は(式3)に示す構造を有し、
前記センス鎖のヌクレオチドの40%から90%、および前記アンチセンス鎖のヌクレオチドの40%から90%は、化学的に修飾されたヌクレオチドであることを特徴とする二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【化3】
【請求項19】
前記センス鎖の1番目および2番目のヌクレオチド、全Cヌクレオチド、および全Uヌクレオチドは2’−O−メチル修飾ヌクレオチドであり、前記アンチセンス鎖の全Cヌクレオチドおよび全Uヌクレオチドは2’F修飾ヌクレオチドである、請求項18に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項20】
前記アンチセンス鎖の10、11、12、13または14番目のヌクレオチドと、前記センス鎖の相対するヌクレオチドとの間にミスマッチを有する、請求項19に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項21】
前記アンチセンス鎖の14番目のヌクレオチドと、前記センス鎖の相対するヌクレオチドとの間に前記ミスマッチを有する、請求項20に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項22】
前記アンチセンス鎖の3’末端に、ホスフォロチオエート連結部を含む2ヌクレオチドオーバーハングをさらに有する、請求項21に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド複合体。
【請求項23】
細胞の標的遺伝子の発現を阻害する方法であって、前記方法は請求項1から請求項22までの任意の請求項に記載される二本鎖オリゴヌクレオチド複合体を、前記細胞に輸送する方法。
【請求項24】
前記二本鎖オリゴヌクレオチド複合体を、逆形質移入により前記細胞中に輸送することを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記二本鎖オリゴヌクレオチド複合体を、生体中前記細胞内に輸送することを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項26】
請求項1から請求項22までのいずれかの請求項に記載される二本鎖オリゴヌクレオチド複合体と、医薬品として許容される担体または希釈液の少なくとも一つとを含有する医薬品組成物。
【請求項27】
請求項1から請求項22までのいずれかの請求項に記載される二本鎖オリゴヌクレオチド複合体および希釈血清組織培養培地を含有する医薬品組成物。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図10E】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図14A】
【図14B】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図16】
【図17A】
【図17B】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図18D】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図19D】
【図20A】
【図20B】
【図21A】
【図21B】
【図22】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図10E】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図14A】
【図14B】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図16】
【図17A】
【図17B】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図18D】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図19D】
【図20A】
【図20B】
【図21A】
【図21B】
【図22】
【公表番号】特表2010−504355(P2010−504355A)
【公表日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−529396(P2009−529396)
【出願日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際出願番号】PCT/US2007/079051
【国際公開番号】WO2008/036825
【国際公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(505175825)ダーマコン, インコーポレイテッド (10)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際出願番号】PCT/US2007/079051
【国際公開番号】WO2008/036825
【国際公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(505175825)ダーマコン, インコーポレイテッド (10)
【Fターム(参考)】
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