説明

二環式化合物の調製方法

式:


本発明は、銅触媒のカップリング反応によって、置換基が請求項と同義である式(I)で示される中間化合物から、コルチコトロピン放出因子(CRF)受容体の有効かつ特異的なアンタゴニストである、式(IA)で示される化合物を調製する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コルチコトロピン放出因子(CRF)受容体の有効かつ特異的なアンタゴニストである、様々な二環式化合物の合成における主要な中間体を調製するために有用な新規の方法および中間化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
第一のコルチコトロピン放出因子(CRF)は、羊の視床下部から単離され、41個のアミノ酸のペプチドとして特定された(Valeら,Science 213:1394−1397,1981)。
CRFが、内分泌系、神経系および免疫系機能において著しい変化を生じることが見出された。CRFは、副腎皮質刺激ホルモン(「ACTH」)、ベンドルフィンおよび下垂体前葉からの他のプロオピオメラノコルチン(「POMC」)誘導ペプチドの基礎およびストレス解消の主要な生理調節因子であると考えられる(Valeら,Science 213:1394−1397,1981)。
【0003】
ACTHおよびPOMCの産生を刺激するその役割に加えて、CRFは、中枢神経系神経伝達物質の一つであると考えられ、ストレスに対して体の全反応を統一する重大な役割を果たしている。
CRFの脳への直接投与は、ストレス環境に曝された動物について観察される同一の行動的、生理的および内分泌的反応を引き起こす。
したがって、臨床データは、CRF受容体アンタゴニストが、CRFの分泌過多を明らかにする精神神経障害の処置に有用であってもよい新規の抗うつ薬および/または抗不安薬に対応してもよいことを示唆する。
【非特許文献1】Valeら,Science 213:1394−1397,1981
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、一般式(I):
【化1】

で示される主要な中間体から出発し、WO04/094420に開示される、式(IA)で示される化合物を調製する新規の方法に関する。
【0005】
変数R、R、およびXは、以下と同義であってもよいが、式(I)で示される化合物は、WO95/10506、WO04/094420、WO03/008412およびWO95/33750に記載のものを含むがこれに限定されない様々な二環式CRFアンタゴニストの調製に有用であり、R、R、およびXの意味は異なっていてもよい。
【0006】
式(I)で示される化合物において、R、R、およびXは、以下の意味を有していてもよい:
Rは、アリールまたはヘテロアリールであり、その各々は、ハロゲン、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、ハロC1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、ハロC1−C6アルコキシ、−C(O)R、ニトロ、ヒドロキシ、−NR、シアノ、および/または基Zから選択される1〜4個の置換基Jで置換されていてもよく;
は、水素、C3−C7シクロアルキル、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、C1−C6チオアルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、ハロC1−C6アルキル、ハロC1−C6アルコキシ、ハロゲン、NRまたはシアノであり;
は、C1−C4アルキル、−ORまたはNRであり;
は、水素またはC1−C6アルキルであり;
は、水素またはC1−C6アルキルであり;
は、C1−C6アルキル、ハロC1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、ハロC1−C6アルコキシ、C3−C7シクロアルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−NR;−C(O)Rであり;
Xは、ハロゲンである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
WO04/094420に開示される、式(IA)で示される化合物は、以下の構造:
【化2】

[式中:点線は二重結合を表していてもよく;
R’は、Rに対応し;
R’は、Rに対応し;
R’は、Rに対応し;
R’は、Rに対応し;
R’は、Rに対応し;
R’は、Rに対応し;
R’は、C1−C6アルキル、ハロC1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、ハロC1−C6アルコキシ、C3−C7シクロアルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−NR’R’;−C(O)R’であり;
R’は、水素、C1−C6アルキル、ハロゲンまたはハロC1−C6アルキルであり;
R’は、水素、C3−C7シクロアルキル、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、NR’R’またはシアノであり;
R’は、水素、C3−C7シクロアルキル、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、NR’R’またはシアノであり;
R’10は、水素、C3−C7シクロアルキル、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、NR’R’またはシアノであり;
R’11は、水素、C3−C7シクロアルキル、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、NR’R’またはシアノであり;
R’12は、R’または−C(O)R’であり;
Dは、CR’R’であるか、またはGと二重結合するとCR’であり;
Gは、CR’10R’11であるか、またはDと二重結合するとCR’10であるか、またはX(Xは炭素である)と二重結合するとCR’10であり;
Wは、4−8員炭素環であり、飽和されていてもよく、または1〜3個の二重結合を含有していてもよく、ここで、
1個の炭素原子は、カルボニルまたはS(O)で置換されており;および
1〜4個の炭素原子は、酸素、窒素またはNR’12、S(O)、カルボニルで所望により置換されていてもよく、かかる環は、さらに1〜8個のR’基で置換されていてもよく;
Zは、5−6員複素環であり、1〜8個のR’基で置換されていてもよく;
mは、0〜2の整数値である]
を有する。
【0008】
Wの定義の典型的な環は、以下の構造および誘導体:
【化3】

[式中:W1は、1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾール−2−オン誘導体を表し;
W2は、イミダゾリジン−2−オン誘導体を表し;
W3は、テトラヒドロピリミジン−2(1H)−オン誘導体を表し;
W4は、2,5−ジヒドロ−1,2,5−チアジアゾール1−オキシド誘導体を表し;
W5は、1,2,5−チアジアゾリジン1−オキシド誘導体を表し;
W6は、2,5−ジヒドロ−1,2,5−チアジアゾール1,1−ジオキシド誘導体を表し;
W7は、1,2,6−チアジアジナン1−オキシド誘導体を表し;
W8は、1,2,6−チアジアジナン1,1−ジオキシド誘導体を表し;
W9は、ピロリジン−2−オン誘導体を表し;
W10は、2,5−ジヒドロ−1,2,5−チアジアゾリジン1,1−ジオキシド誘導体を表し;
W11は、1,3−オキサゾリジン−2−オン誘導体を表し;
W12は、イソチアゾリジン1,1−ジオキシド誘導体を表し;
W13は、2(1H)−ピリジノン誘導体を表し;
W14は、3(2H)−ピリダジノンを表し;
W15は、2,3−ピペラジンジオン誘導体を表し;
およびqは、0〜4の整数値であり、nは0〜6の整数値であり、pは0〜3の整数値であり、m、R’およびR’12は、上記と同義である]
を含むがこれに限定されない。
【0009】
別の態様において、本発明は、式(IIA):
【化4】

で示される化合物の調製に有用な方法を提供する。
【0010】
それらは、式(IA)で示される化合物に対応し、Wは、W2誘導体に対応し、DおよびGは−CHであり、R’、R’、R’、R’12、およびZは、上述の意味を有する。
【0011】
さらなる態様において、本発明は、R’が−CHであり、R’がフェニル誘導体であり、Zがピラゾリル誘導体である式(IIA)で示される化合物に対応する式(IIIA):
【化5】

で示される化合物の調製に有用な方法を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
置換基または置換基の一部として本明細書で用いられる、C1−C6アルキルなる語は、1〜6個の炭素原子を含有する直鎖または分岐鎖アルキル基をいう:かかる基の例として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチルまたはヘキシルが挙げられる。
【0013】
C3−C7シクロアルキル基なる語は、3〜7個の炭素原子を有する非芳香族単環式炭化水素環を意味する:かかる基の例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチルが挙げられる;一方、非置換シクロアルキルは、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニルなどが挙げられる。
【0014】
ハロゲンなる語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子をいう。
【0015】
ハロC1−C6アルキル、またはハロC1−C2アルキルなる語は、1個または複数の炭素原子を有するアルキル基を意味する(ここで、少なくとも1個の水素原子は、例えば、トリフルオロメチル基などのハロゲンで置換されている)。
【0016】
C1−C6チオアルキルなる語は、直鎖または分岐鎖アルキル基、例えば、チオメチル、チオエチル、チオプロピル、チオイソプロピル、チオブチル、チオsec−ブチル、チオtert−ブチルなどであってもよい。
【0017】
C2−C6アルケニルなる語は、2〜6個の炭素原子を有する1個または複数の二重結合を含有する直鎖または分岐鎖炭化水素ラジカルを定義する:かかる基の例として、エテニル、2−プロペニル、3−ブテニル、2−ブテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、3−メチル−2−ブテニルまたは3−ヘキセニルなどが挙げられる。
【0018】
C1−C6アルコキシ基なる語は、直鎖または分岐鎖アルコキシ基であってもよい;かかる基の例として、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、プロプ−2−オキシ、ブトキシ、ブト−2−オキシまたはメチルプロプ−2−オキシなどが挙げられる。
【0019】
ハロC1−C6アルコキシ基なる語は、少なくとも1個のハロゲンで置換される上記のC1−C6アルコキシ基であってもよい;かかる基の例として、OCHFまたはOCFが挙げられる。
【0020】
C2−C6アルキニルなる語は、アセチレニル、プロピニル、1−ブチニル、1−ペンチニル、3−メチル−1−ブチニルなどを含む、1個または複数の三重結合を含有し、2〜6個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖炭化水素ラジカルを定義する。
【0021】
アリールなる語は、フェニル、ビフェニルまたはナフチルなどの芳香族炭素環部を意味する。
【0022】
ヘテロアリールなる語は、単環式および二環式環系を含む、窒素、酸素または硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を有し、少なくとも1個の炭素原子を含有する5〜10員芳香族複素環を意味する。
【0023】
典型的なヘテロアリールは、フリル、ベンゾフラニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、ピロリル、インドリル、イソインドリル、アザインドリル、ピリジル、キノリニル、イソキノリニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、イソチアゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、シンノリニル、フタラジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、キナゾリニルおよびベンゾジオキソリルが挙げられる(が、これに限定されない)。
【0024】
5−6員複素環なる語は、上記の定義によれば、飽和、不飽和または芳香族のいずれかであり、独立して、窒素、酸素または硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する(ここで、窒素および硫黄ヘテロ原子は、所望により酸化されていてもよく、窒素ヘテロ原子は、所望により四級化されていてもよい)56員単環式複素環を意味する。複素環は、上記のヘテロアリールを含む。複素環は、ヘテロ原子または炭素原子を介して結合されていてもよい。したがって、かかる用語は、モルホリニル、ピリジニル、ピラジニル、ピラゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピロリジノニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ヒダントイニル、バレロラクタミル、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニルなどを含む(が、これに限定されない)。
【0025】
一の態様において、本発明は、式(I)で示される化合物から出発し、式(IA)で示される化合物を調製する方法:
【化6】

であって、銅触媒のカップリング反応による方法を提供する。
【0026】
本発明の一の実施態様において、ゴルトベルク反応と同様のカップリング反応は、以下の製法にしたがって実施されていてもよい。
【0027】
CuI、CuBr、CuBr、Cu(AcO)、CuOからなる群より選択される適当な銅触媒;ならびにシス−またはトランス−N,N’−ジメチル−1,2−シクロヘキサンジアミン、シス−およびトランス−N,N’−ジメチル−1,2−シクロヘキサンジアミンの混合物、シス−またはトランス−1,2−シクロヘキサンジアミン、シス−およびトランス−1,2−シクロヘキサンジアミンの混合物、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノエタン、NN,N’N’−テトラメチル−1,2−ジアミノエタン、エタノールアミン、1,10−フェナントロリン、トリフェニルホスフィン、BINAP、Acacからなる群より選択される適当なリガンドの溶液は、上記の極性非プロトン性溶媒の中から選択される適当な溶媒、またはトルエン、ジオキサン、1,2−ビス(メチルオキシ)エタン中で調製される。
次いで、上記の無機または有機塩基を添加し、次いで、上部残基(−W−Z)の反応性誘導体および適当な中間化合物(I)を添加する。
次いで、得られた混合物を4−48時間、80℃〜150℃の範囲の温度に保持する。
次いで、混合物を最後に冷却し、二層性混合物を得るために通常処理する。有機層は、上記の適当な有機溶媒で構成される。適当な溶媒を、沈殿を改善するために添加してもよい。
【0028】
一の態様において、本発明は、以下の化合物:
1−{1−[1−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−6−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル]−1H−ピラゾール−3−イル}イミダゾリジン−2−オン;
1−{1−[1−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−6−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル]−1H−ピラゾール−3−イル}−3−メチルイミダゾリジン−2−オン;
1−{1−[1−(2,4−ジクロロフェニル)−6−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル]−1H−ピラゾール−3−イル}イミダゾリジン−2−オン;
1−アセチル−3−(1−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−2−イミダゾリジノン;
1−アセチル−3−(1−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−2−イミダゾリジノン;
1−(1−{1−[4−(エチルオキシ)−2−メチルフェニル]−6−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−2−イミダゾリジノン;
1−[1−(6−メチル−1−{2−メチル−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−2−イミダゾリジノン;
1−[1−(6−メチル−1−{2−メチル−4−[(トリフルオロメチル)オキシ]フェニル}−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−2−イミダゾリジノン;
1−(6−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−2−ピリジニル)−2−イミダゾリジノン;
1−(4−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−2−ピリミジニル)−2−イミダゾリジノン;
1−(2−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−4−ピリミジニル)−2−イミダゾリジノン;
1−(1−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−2−イミダゾリジノン;
1−(3−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}フェニル)−2−イミダゾリジノン;
1−(5−メチル−1−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−2−イミダゾリジノン;
1−{1−[1−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−6−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル]−1H−ピラゾール−3−イル}ピロリジン−2−オン;
1−{1−[1−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−6−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル]−1H−ピラゾール−3−イル}テトラヒドロピリミジン−2(1H)−オン;
3−(1−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン;
5−(1−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−1,2,5−チアジアゾリジン−2−カルボン酸メチル1,1−ジオキシド);
4−[3−(1,1−ジオキシド−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]−6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
4−[3−(1,1−ジオキシド−2−イソチアゾリジニル)−1H−ピラゾール−1−イル]−6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
3−メチル−1−(1−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−2(1H)−ピリジノン;
2−(1−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−3(2H)−ピリダジノン;
1−(1−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾール−2−オン;
1−(1−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−2−イミダゾリジノン;
3−メチル−4−[6−メチル−4−(3−チアゾール−2−イル−ピラゾール−1−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル]−ベンゾニトリル;
1−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−6−メチル−4−(3−チアゾール−2−イル−ピラゾール−1−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
を調製する方法を提供する。
【0029】
一の態様において、本発明は、本発明の目的の製法の例として実施例の段落に報告されている、1−(1−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−2−イミダゾリジノンおよび1−(1−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(トリフルオロメチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−2−イミダゾリジノンの調製を提供する。
【0030】
一の態様において、本発明は、式(VII)で示される新規化合物を提供する。
式(VII)で示される化合物は、以下のスキーム1;
【化7】

スキーム1
[式中:R、R、およびXは上記と同義であり、Lgはアルキルスルホン酸の反応性誘導体の中から選択される脱離基であり;および
工程fは、化合物(VII)のヒドロキシピリジンの反応性誘導体の形成を表し;
工程gは、ハロゲン化化合物(I)を得るための化合物(VIII)の反応性誘導体の求核置換を表す]
に記載の式(I)で示される化合物の調製方法の中間体である。
【0031】
工程fは、ヒドロキシピリジンの反応性誘導体(例えば、脱離基、Lg)の形成を表す。脱離基は、アルキルスルホン酸の反応性誘導体であってもよく、メシラート、トシレート、トリフラートを含むがこれに限定されない。
限定されないが塩基化溶媒(例えば、ジクロロメタン)を含む適当な溶媒中の中間化合物(VII)の懸濁液に、対応する塩を得るために水性溶液中の無機塩基を添加した。
適当な無機塩基は、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムからなる群より選択されていてもよい。
そのように形成された塩を分離してもよく、次いで、有機アミンを、N下にて室温で添加する。本発明の一の実施態様において、有機アミンは、ピリジンまたはトリエチルアミンであってもよい。
次いで、混合物を低温(−10℃以下)まで冷却し、トリフルオロメタンスルホン酸(triflic)無水物またはメタンスルホン酸無水物または塩化メタンスルホニルを慎重に添加する。次いで、反応混合物を通常処理する。
本発明の別の実施態様において、溶液に、予め調製された、所望の中間化合物(VIII)の純粋な種晶を添加してもよい。
【0032】
工程gは、式(I)で示される化合物を得るための化合物(VIII)の脱離基の求核置換を表す。
本発明の一の実施様態において、Xはヨウ素であってもよい。
別の実施態様において、Xは臭素であってもよい。
ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチルピロリジノン(NMP)、アセトニトリルからなる群より選択される極性非プロトン性溶媒、直鎖もしくは分岐鎖C1−C6アルコール溶媒または非極性溶媒を含むがこれに限定されない適当な溶媒中の中間化合物(VIII)の溶液に、メタンスルホン酸、酢酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸からなる群より選択される有機酸を添加し、次いで、LiCl、LiBr、LiI、NaCl、NaBr、NaI、KCl、KBr、またはKIを含むアルカリイオンとのハロゲン化物塩を添加した。
得られた混合物を通常、2−24時間50〜120℃の範囲の温度に保持する。最後に、反応混合物を、二層性混合物を提供するために通常処理する。有機層は通常、上記のエーテルまたはエステル溶媒などの適当な有機溶媒で構成される。
以下に記載されうる二環式CRFアンタゴニストの形成のために、粗生成物をそのものとして次の工程で用いてもよい。
【0033】
式(VI)で示される化合物を、WO04/062665およびWO04/094420に開示のように調製してもよい。
【0034】
式(VI)で示される化合物は、互変異性型で存在していてもよい。
【化8】

【0035】
化合物(IV)の調製方法は、式(II)で示される化合物から出発し、スキーム2に記載の以下の工程:
【化9】

スキーム2
[式中:Rは上記と同義であり、Rgは、ハロゲン、アルキルスルホン酸の反応性誘導体から選択される反応基であり;
工程aは、加熱による、塩基存在下におけるブチロニトリルの反応性誘導体と適当な式(II)のアリールアミンまたはヘテロアリールアミンのアルキル化を表し;
工程bは、所望の化合物(IV)を得るための化合物(III)の環化、酸による触媒および加熱により、最終化合物(I)中に含まれる環Bを形成しうる化合物(IV)のピロリジノン部の形成を表す]
を含む本発明の一の実施態様である。
【0036】
出発物質R−NHは、文献公知の一般的な化合物であってもよい。そうでなければ、それを、当業者に既知の従来方法を用いて調製してもよい。
【0037】
工程aは、加熱による、塩基存在下におけるブチロニトリルの反応性誘導体と適当なアリールアミンまたはヘテロアリールアミンのアルキル化を表す。
適当なアリールアミンまたはヘテロアリールアミンを、限定されないが第三級C1−C6ジアルキルアミンを含む適当な溶媒で溶解する。
本発明の一の実施態様において、第三級C1−C6ジアルキルアミンは、必要に応じて、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチルピロリジノン(NMP)、アセトニトリルからなる群より選択される極性非プロトン性溶媒を一緒に有するトリエチルアミンまたはジイソプロピルアミンであってもよい。
反応を通常、100−150℃の範囲に含まれる温度で実施する。
本発明の一の実施態様において、ブチロニトリルの反応性誘導体は、ハロゲン誘導体である。さらなる実施態様において、ハロゲンは、ClまたはBrであってもよい。
反応性誘導体をN下にて滴下する。次いで、反応混合物を2−6時間攪拌する。次いで、混合物を室温に冷却し、限定されないが直鎖、分岐鎖または環状C1−C6ジアルキルエーテルを含む適当な溶媒で希釈する。
本発明の一の実施態様において、溶媒は、メチル−t−ブチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランおよびジオキサンからなる群より選択されていてもよい。
次いで、反応混合物を通常処理し、最後に、適当な共溶媒を添加する。適当な共溶媒は、C1−C10シクロアルカンの群で選択されていてもよい。
本発明の一の実施態様において、共溶媒は、シクロヘキサンであってもよい。
粗生成物をそのものとして次の工程に用いてもよい。
【0038】
工程bは、化合物(III)の環化により、最終化合物(I)中に含まれる環Bを形成しうる化合物(I)のピロリジノン部の形成を表す。
限定されないが直鎖、分岐鎖C1−C6アルコール溶媒またはC1−C10芳香族溶媒または直鎖、分岐鎖もしくは環状C1−C6ジアルキルエーテルを含む適当な溶媒中の中間化合物(III)の懸濁液に添加する。
本発明の一の実施態様において、アルコール溶媒は、イソプロパノールであってもよく;芳香族溶媒は、トルエンであってもよく、エーテル溶媒は、テトラヒドロフラン(THF)であってもよい。
次いで、1.5当量の酸を、N下にて室温で添加する。
最も適当な酸は、当業者に一般的な有機酸または無機酸の中から選択されていてもよい。
有機酸は、酢酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、ギ酸、グルコン酸、コハク酸、ピルビン酸、シュウ酸、オキサロ酢酸、トリフルオロ酢酸、安息香酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸およびイセチオン酸を含むが、これに限定されない。
無機酸は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、水素リン酸を含むが、これに限定されない。
【0039】
本発明の一の実施態様において、有機酸は、p−トルエンスルホン酸またはメタンスルホン酸であってもよく、無機酸は、塩酸(HCl)であってもよい。
次いで、混合物を通常、4−8時間加熱還流し、最後に二層性混合物を提供するために通常処理する。有機層は通常、限定されないが塩素化溶媒または有機酸のエステルを含む適当な有機溶媒で構成される。
本発明の一の実施態様において、塩素化溶媒は、ジクロロメタンであってもよく、有機酸のエステルは、酢酸エチルであってもよい。
粗生成物をそのものとして次の工程に用いてもよい。
【0040】
本発明の一の態様において、工程aおよび工程bは、式(IVB)で示される化合物を製造するために、以下のスキーム3:
【化10】

スキーム3
に記載の中間体(III)を単離することなく続けて実施されていてもよく、塩基性条件における処置後に化合物(IV)として用いられうる。
化合物(IV)は、工程bで用いられる反応性ブチロニトリルの種類によって、適当な塩、例えば、臭化水素酸塩として単離されてもよい。次いで、ブロモブチロニトリルは、臭化水素酸塩として化合物(IVB)を得るために用いられうる。
実施例の段落に含まれる1−[2−メチル−4−(トリフルオロメチルオキシ)フェニル]−2−ピロリジンイミン臭化水素酸塩の調製は、本発明の方法を実施するためのかかる別法の例である。
【0041】
化合物(VII)の調製方法は、式(IV)で示される化合物から出発し、以下の工程:
【化11】

スキーム4
[式中:RおよびRは、上記と同義であり;
工程cは、加熱による、化合物(IV)に対するブチン酸塩誘導体のマイケル付加を表し;
工程dは、芳香族化合物(VI)を得るための塩基性条件における環化を表し;
工程eは、化合物(VI)に対する適当な酸の付加による塩形成を表す]
を含む本発明の別の実施態様である。
【0042】
スキーム4における化合物(IV)は、以下のスキーム5:
【化12】

スキーム5
で説明するように適当な塩基における塩基処理の第一工程c’を提供する化合物(IVB)に置換されていてもよい。
【0043】
工程cは、中間化合物(IV)に対する適当なブチン酸塩誘導体のマイケル付加を表す。
限定されないが上記のエーテル溶媒、極性非プロトン性溶媒またはアルコール溶媒を含む適当な溶媒中の中間化合物(IV)の溶液に、1.0−1.5当量のエステル誘導体の2−ブチン酸塩を、N下にて室温で添加する。
本発明の一の実施態様において、2−ブチン酸塩のエステル誘導体は、2−ブチン酸エチルであってもよい。
混合物を加熱還流し、室温に冷却する前に2−20時間保持した。次いで、反応混合物を蒸発乾固した。粗製油をそのものとして次の工程に用いてもよい。
【0044】
工程dは、芳香族化合物(VI)を得るための中間化合物(V)の塩基性条件における環化を表す。上記のエーテル溶媒、アルコール溶媒または極性非プロトン性溶媒の中から選択される適当な溶媒中の溶液に、カリウムt−ブトキシド、リチウムヘキサメチルジシラザン、ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7−エン、水素化ナトリウムからなる群より選択される適当な塩基を、N下にて室温で添加する。
次いで、反応混合物を通常、加熱還流し、2−14時間攪拌し、最後に通常処理し、二層性混合物を得る。有機層は通常、限定されないが塩素化溶媒を含む適当な有機溶媒で構成される。
本発明の一の実施態様において、塩素化溶媒は、ジクロロメタンであってもよい。
粗生成物をそのものとして次の工程に用いてもよい。
【0045】
工程eは、中間化合物(VI)に対する適当な酸の付加による化合物(VII)の形成を表す。
化合物(VI)は、限定されないが直鎖、分岐鎖または環状C1−C6ジアルキルエーテル、直鎖または分岐鎖脂肪族C1−C6ケトン溶媒を含む適当な溶媒で溶解される。次いで、溶液を適当な無機酸で処理する。
本発明の一の実施態様において、ケトン溶媒はアセトンまたは2−ブタノンであってもよく、エーテル溶媒はテトラヒドロフラン(THF)であってもよく、酸はスルホン酸であってもよい。さらなる実施態様において、スルホン酸は、p−トルエンスルホン酸またはメタンスルホン酸であってもよい。
別の実施態様において、溶液を、予め調製された所望の中間化合物(VII)の純粋な種晶と共に添加してもよい。
2−10時間後、懸濁液を濾過し、ケーキを別の溶媒で洗浄した。
次いで、回収した固体を従来方法で乾燥する。
【0046】
本発明者らは、化合物(VII)の形成が、精製法に関する処理操作を改善することを見出し、それは本発明の別の実施態様である。実際には、これらの塩形成の導入により、今回、クロマトグラフ法を用いることなく適当で純粋な中間体を得ることが可能となる。加えて、かかる中間体の単離は、次の工程において不純物をプロファイルする以上のより良い制御を可能とする。
【実施例】
【0047】
別段の定めのない限り、中間体および実施例において:
【0048】
全ての温度は、℃をいう。赤外スペクトルをFT−IR機器で測定した。化合物を、アセトニトリルで溶解された試料を直接注入し、正の静電スプレー(ES)イオン化モードで機能する質量スペクトルにより分析した。プロトン磁気共鳴(H−NMR)スペクトルは400Hzで記録され、化学シフトは、内部標準として用いられるMeSiからppm低磁場(d)において記録され、一重線(s)、広幅一重線(bs)、二重線(d)、二重線の二重線(dd)、三重線(t)、四重線(q)または多重線(m)として帰属する。本発明の化合物の生じうる位置異性体構造を解明するために、NOE(核オーバーハウザー効果)相関および/または1H、15N遠距離スカラー相関測定を含む方法を実施している。示される構造は、主要な水素の空間の近傍の測定により検証され、したがって、1D核オーバーハウザー差スペクトルを、1H,1H−双極子−双極子相関を測定するために用いた。
NOE測定が決定的でなかった場合において、1H,15N遠距離スカラー相関を1H,15N−HMBC実験を介して測定した。最適な結果のために6Hzの平均な遠距離スカラー結合2.3J(1H,15N)に対応する遅延時間をセットした。
カラムクロマトグラフィーを、シリカゲル上で実施した(Merck AG Darmstaadt,Germany)。以下の略称を、本明細書で用いる:EtOAc=酢酸エチル、cHex=シクロヘキサン、CHCl=DCM、ジクロロメタン、EtO=ジエチルエーテル、DMF=N,N’−ジメチルホルムアミド、DIPEA=N,N−ジイソプロピルエチルアミン、MeOH=メタノール、EtN=トリエチルアミン、TFA=トリフルオロ酢酸、THF=テトラヒドロフラン、NMP=N−メチル−2−ピロリジノン、MTBE=メチル−tert−ブチルエーテル、IPA=イソプロパノール、DABCO=ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、DBU=1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7−エン、BINAP=2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、Acac=2,4−ペンタンジオン、MEK=メチルエチルケトン。
【0049】
純度測定に用いられる方法HPLCは、以下のとおりである:
カラム Phenomenex Luna 3μ C18(2)−50x2.0mm
波長 220nm
流速 1mL
注入量 5uL(2uL)
温度 40℃
実行時間 10分
試料濃度 約0,5mg/mL(約1mg/mL)
移動相 溶液A:水中0.05%TFA
溶液B:ACN中0.05%TFA
勾配 FAST勾配:
0.00−8.00分:100%〜5%A
8.01−8.10分:5%〜100%A
8.11−10.00分:100%のA
【0050】
実施例1
中間体(III)の調製
【化13】

第三級アミン(例えば、TEA、DIPEA;1当量)およびRNH(1当量)の極性非プロトン性溶媒(例えば、DMF、NMP)中溶液を、100−150℃に加熱した。4−X−ブチロニトリル(ここで、X=ClまたはBr;1当量)をN下で滴下した。反応混合物を2−6時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、エーテル(例えば、MTBE、EtO)で希釈した。水を添加し、相を分離した。有機層をさらに水で洗浄し、低量に蒸発した。新たなエーテルを添加し、混合物を再度、低量に蒸発した。混合物を20分かけて環状アルカン(例えば、シクロヘキサン)で処理し、得られた懸濁液を、室温で1−5時間熟成した。懸濁液を濾過し、ケーキをエーテル/アルカン混合物で洗浄した。標記化合物を固体として回収した。
【0051】
4−{[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]アミノ}ブタンニトリル
収率:65−70% th
【0052】
4−{[2−メチル−6−(メチルオキシ)−3−ピリジニル]アミノ}ブタンニトリル
収率:80%
【0053】
全ての解析データは、以下の表1−1に示されている。
【表1】

【0054】
実施例2
中間体(IV)の調製
【化14】

中間体(III)のアルコール溶媒(例えば、IPA)、芳香族溶媒(例えば、トルエン)またはエーテル溶媒(例えば、THF)中懸濁液に、有機酸(例えば、p−トルエンスルホン酸;メタンスルホン酸)または無機酸(例えば、IPA中5−6NのHCl)(1.5当量)をN下にて室温で添加した。混合物を4−8時間加熱還流し、室温まで冷却し、低量に蒸発した。水を添加し、透明な溶液を再度、低量に蒸発し、NaOH水性溶液で処理した。混合物を有機溶媒(DCM、酢酸エチル)で抽出し、有機層をさらにNaCl水性溶液で洗浄した。有機層を蒸発乾固した。粗生成物をそのものとして次の工程で用いた。
【0055】
1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2−ピロリジンイミン
4−{[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]アミノ}ブタンニトリル(0.78Kg)を、水(2.34L)中10%HClで処理し、溶液を85℃に加熱した。4時間後、混合物を20℃まで冷却し、10%NaOHで希釈し、DCMで抽出した。水層をさらにDCMで抽出した。合した有機層を15%NaClで洗浄した。回収した有機相をTHFで希釈し、約1L量に蒸留した(50℃ジャケット、250mbar)。THFを添加し、混合物を再度、約1Lに蒸留した。純粋なTHFを再度添加し、混合物を再度、約4Lまで蒸留した。生成物をそのものとして次の工程で用いる。
収率:95−99% th
【0056】
1−[2−メチル−6−(メチルオキシ)−3−ピリジニル]−2−ピロリジンイミン
収率: 78% th
【0057】
全ての解析データは、以下の表2−1に示されている。
【表2】

【0058】
実施例3
化合物(IVB)の調製
【化15】

1−[2−メチル−4−(トリフルオロメチルオキシ)フェニル]−2−ピロリジンイミン臭化水素酸塩
2−メチル−4−トリフルオロメチルオキシアニリン(30g)を、NMP(90ml)で溶解した。得られた溶液を100℃まで加熱した。次いで、純粋なブロモブチロニトリル(1.1当量;17.2mL)を添加し、得られた溶液を115−118℃で2−4時間加熱した。
次いで、反応物を30分で45℃に冷却した。所望の化合物の種晶(0.03g)を添加した。MTBE(270ml)を30−40分で45℃にて添加した。得られた懸濁液を20分で20℃に冷却し、2時間攪拌し、次いで、濾過した。ケーキを3:1のMTBE/NMPの混合物(3x60mL)で洗浄し、固体を70℃で一晩、すなわち6時間乾燥した。
収率:2−メチル−4−トリフルオロメチルオキシアニリンから88% th
【0059】
NMR(1H,DMSO−d6):9.83(s,1H)、8.62(s,1H)、7.58(d,1H)、7.48(d,1H)、7.41(dd,1H)、3.92(t,2H)、3.08(m,2H)、2.24(m,2H)、2.24(s,3H)。
HPLC % a/a 99%
【0060】
実施例4
中間体(V)の調製
【化16】

中間体(IV)のエーテル溶媒(例えば、THF)、極性非プロトン性溶媒(例えば、アセトニトリル)、またはアルコール溶媒(例えば、IPA)中溶液に、エチル−2−ブチン酸塩(1.0−1.5当量)をN下にて室温で添加した。混合物を加熱還流し、室温まで冷却する前に2−20時間熟成した。反応混合物を蒸発乾固した。粗製油をそのものとして次の工程に用いた。
【0061】
エチル−3−({(2E)−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2−ピロリジニリデン}アミノ)−2−ブテン酸塩
予め調製された1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2−ピロリジンイミンを含む溶液を、エチル−2−ブチン酸塩(0.49L)で処理した。混合物を12−14時間加熱還流した。混合物を室温に冷却した。生成物をそのものとして次の工程に用いる。
収率:80−90% th
【0062】
エチル−3−({(2E)−1−[2−メチル−6−(メチルオキシ)−3−ピリジニル]−2−ピロリジニリデン}アミノ)−2−ブテン酸塩
収率:89% th
【0063】
エチル−3−({(2E)−1−[2−メチル−4−(トリフルオロメチルオキシ)フェニル]−2−ピロリジニリデン}アミノ)−2−ブテン酸塩
1−[2−メチル−4−(トリフルオロメチルオキシ)フェニル]−2−ピロリジンイミン臭化水素酸塩(1.4kg)を、10%NaOH水性溶液(4.2L)で処理し、DCM(4.2L)で抽出した。水層をさらにDCM(2.8L)で抽出した。合した有機層を、水性15%w/v塩化ナトリウム(5.6L)で洗浄した。回収した有機相をトルエン(7L)で希釈し、2.8Lに蒸留し、トルエン(14L)で希釈し、2.8Lに蒸留した。溶液をエチル−2−ブチン酸塩(1.1当量、0.53L)で処理した。混合物を約9時間加熱還流した。混合物を室温に冷却した。生成物をそのものとして次の工程に用いる。
【0064】
全ての解析データは、以下の表3−1に示されている。
【表3】

【0065】
実施例5
中間体(VI)の調製
【化17】

中間体(V)のエーテル溶媒(例えば、THF)、アルコール溶媒(例えば、IPA)、極性非プロトン性溶媒(例えば、アセトニトリル、DMF)中溶液に、N下にて室温で塩基(例えば、t−BuOK、LiHMDS、DABCO、DBU、NaH)を添加した。反応混合物を加熱還流し、2−14時間攪拌した。溶液を室温まで冷却し、低量に蒸発し、塩素化溶媒(例えば、DCM)で希釈した。有機層を飽和水性NHCl;次いで、NaCl水性溶液で洗浄した。有機層を蒸発乾固し、粗生成物をそのものとして次の工程に用いた。
【0066】
6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−1,2,3,7−テトラヒドロ−4H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−オン
エチル−3−({(2E)−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2−ピロリジニリデン}アミノ)−2−ブテン酸塩を含む前工程からの溶液を、THF中1Mのt−BuOK(7.8L;THFにおける固体tBuOK(2当量)の溶解により調製)で処理した。t−BuOK溶液の最初の20%を30分で、残存部分を40−50分で添加した。混合物を6時間還流した。次いで、それを20℃に冷却し、濃縮し(50℃ジャケット、300−250mbar)、NHCl飽和溶液で希釈し、DCMで抽出した。水層を戻し、DCMで抽出した。合した有機相を、15%NaClで洗浄した。有機層を約1Lまで蒸留し、MEKで希釈し、約4Lまで蒸発した。純粋なMEKを添加し、混合物を約4Lまで濃縮した。生成物をそのものとして次の工程に用いる。
収率:75−85% th
【0067】
6−メチル−1−[2−メチル−6−(メチルオキシ)−3−ピリジニル]−1,2,3,7−テトラヒドロ−4H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−オン
収率:15−20% th
【0068】
6−メチル−1−[2−メチル−4−(トリフルオロメチルオキシ)フェニル]−1,2,3,7−テトラヒドロ−4H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−オン
エチル−3−({(2E)−1−[2−メチル−4−(トリフルオロメチルオキシ)フェニル]−2−ピロリジニリデン}アミノ)−2−ブテン酸塩を含む前工程からの溶液を、THF中1Mのt−BuOK(8.26L;THFにおける固体tBuOK(2当量)の溶解により調製)で処理した。t−BuOK溶液を30分で添加した。混合物を3時間還流した。次いで、これを20℃に冷却し、4.2Lに濃縮し(50℃ジャケット、300−250mbar)、NHCl飽和溶液(7L)で希釈し、DCM(11.2L)で抽出した。水層を戻し、DCM(4.2L)で抽出した。合した有機相を15%NaCl(2.8L)で洗浄した。有機層を、2.8Lまで蒸留し(50℃ジャケット、300mbar)、THF(11.2L)で希釈し、2.8Lまで蒸発した。純粋なTHF(7L)を添加した。溶液を1時間かけて滴下にてCHSOH(0.28L)で処理した。酸の添加中に沈殿が生じた。懸濁液を4−6時間熟成し、次いで、濾過し、ケーキをTHF(5.6L)で洗浄した。回収した固体を、減圧下にて70℃で少なくとも5−6時間、オーブン中で静置した。
全収率:50−65%
【0069】
全ての解析データは、以下の表4−1に示されている。
【表4】

【0070】
実施例6
中間体(VII)の調製
【化18】

中間体(VI)を、エーテル溶媒(例えば、THF)、ケトン溶媒(例えば、アセトン、2−ブタノン)で溶解し、スルホン酸(例えば、p−トルエンスルホン酸;メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸無水物)で処理し、中間体(VII)をシードした。2−10時間後、懸濁液を濾過し、ケーキをさらに溶媒で洗浄した。回収した固体を、減圧下にて40℃で10−24時間、オーブン中で静置した。
【0071】
6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−1,2,3,7−テトラヒドロ−4H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−オン メタンスルホン酸塩
予め調製された6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−1,2,3,7−テトラヒドロ−4H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−オンを含む溶液を、20−25分かけて滴下にてCHSOH(0.187L)で処理し(温度は内部で20℃〜30℃上昇し)、標記化合物をシードした。シードした後すぐに沈殿が生じた。懸濁液を6時間熟成し、次いで、濾過し、ケーキを2−ブタノンで洗浄した。回収した固体を、減圧下にて40℃で10−12時間、オーブン中で静置した。
収率:90−95% th
【0072】
6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−1,2,3,7−テトラヒドロ−4H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−オン 4−メチルベンゼンスルホン酸塩
収率:54% th
【0073】
6−メチル−1−[2−メチル−4−(トリフルオロメチルオキシ)フェニル]−1,2,3,7−テトラヒドロ−4H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−オン トリフルオロメタンスルホン酸塩
NaHCOの飽和水性溶液(6L)を、室温で6−メチル−1−[2−メチル−4−(トリフルオロメチルオキシ)フェニル]−1,2,3,7−テトラヒドロ−4H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−オン(1Kg)のジクロロメタン(10L)中懸濁液に添加した。得られた混合物を室温で20分間攪拌した。分離した有機相を、NaClの15%(w/v)水性溶液(3L)で洗浄し、次いで、CHCl(10L)で希釈した。得られた溶液を、10Lまで蒸留した。純粋なCHCl(5L)を添加し、溶液を10Lに濃縮した。純粋なCHCl(5L)を添加し、溶液を再度10Lに濃縮した。溶液をそのものとして次の工程に用いる。
【0074】
全ての解析データは、以下の表5−1に示されている。
【表5】

【0075】
実施例7
中間体(VIII)の調製
【化19】

中間体(VII)の塩素化溶媒(例えば、DCM)中懸濁液に、水性溶液中の無機塩基を添加した。相の分離後、有機相をNaCl水性溶液で洗浄し、乾燥した。アミン(例えば、ピリジン、TEA)を、有機溶液としてN下にて室温で添加した。混合物を、低温(−10℃以下)まで冷却し、トリフルオロメタンスルホン酸無水物またはメタンスルホン酸無水物または塩化メタンスルホニルを滴下した。反応混合物を、30分かけて5℃まで加温し、飽和水性NaHCOで処理した。相を分離し、有機相をさらに水で洗浄し、油に濃縮した。油をアルコール溶媒(IPA)で溶解し、中間体(VIII)をシードした。懸濁液を1−4時間攪拌し、次いで、水を30分かけて添加し、混合物をさらに1−5時間熟成した。懸濁液を濾過し、ケーキを1:1のアルコール/水の混合物で洗浄し、回収し、高真空下にて35−40℃で12−14時間、オーブン中で乾燥した。標記化合物を固体として得た。
【0076】
6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル トリフルオロメタンスルホン酸塩
予め調製された6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−1,2,3,7−テトラヒドロ−4H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−オン メタンスルホン酸塩(0.4Kg;1当量)をDCM(4L)で懸濁し、NaHCO飽和水溶液(2.4L)で処理した。相を分離し、有機相を15%NaClで洗浄した。有機層をDCMで希釈し、溶液を4Lまで蒸留した。純粋なDCMを再度添加し、混合物を残り4Lまで蒸留した。溶液をピリジン(0.097L、1.1当量)で処理し、−15℃まで冷却した。トリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.193L、1.05当量)を−10℃以下の温度に保ちながら60分かけて添加した。混合物を20分かけて5℃まで加温し、温度を5℃に保ちながら20分かけて飽和NaHCOで急冷した。CO発生を終わらせるためにさらに20分間攪拌しながら、二相性混合物を室温まで加温し、次いで、分離した。有機相をさらに水で洗浄し、1.6Lまで蒸留し(50℃ジャケット、250mbar)、IPAで希釈した。溶液を約2Lまで蒸留し(50℃ジャケット、100−150mbar)、純粋なIPAで希釈し、再度約2Lまで蒸留した(50℃ジャケット、100−150mbar)。溶液を室温とし、標記化合物をシードした。スラリーを60分間熟成した。水を30分かけて添加し、濾過する前に得られた懸濁液を90分間熟成した。ケーキを1:1のIPA−水で洗浄し、回収し、減圧下にて35℃で一晩、オーブン中で静置した。
収率:80−85% th
【0077】
6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル メタンスルホン酸塩
収率:82% th
【0078】
6−メチル−1−[2−メチル−4−(トリフルオロメチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル トリフルオロメタンスルホン酸塩
ピリジン(1.1当量、0.21L)を、6−メチル−1−[2−メチル−4−(トリフルオロメチルオキシ)フェニル]−1,2,3,7−テトラヒドロ−4H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−オン トリフルオロメタンスルホン酸塩を含む溶液に添加し、得られた混合物を−15℃まで冷却した。次いで、純粋なトリフルオロメタンスルホン酸無水物(1.05当量、0.41L)を−10℃以下の範囲の温度に保ちながら滴下し、次いで、溶液を40分で5℃まで加熱した。次いで、NaHCOの飽和水性溶液(5L)を、5℃以下の範囲の温度に保ちながら30分かけて滴下した。最後に、溶液を30分で20℃まで加熱した。次いで、分離した有機層を水(5L)で洗浄し、4Lに濃縮した。次いで、純粋なIPA(8L)を添加し、得られた溶液を8Lまで蒸留した。純粋なIPA(8L)を添加し、溶液を8Lまで蒸留した。溶液を室温まで冷却した。黄色固体が室温で沈殿した。得られた懸濁液を室温で0.5時間攪拌し、次いで、水(8L)を添加し、懸濁液を一晩攪拌し、濾過し、固体を1:1のIPA/水の混合物(2x2L)で洗浄し、高真空下にて40℃で一晩乾燥した。
全収率:80−95%
【0079】
全ての解析データは、以下の表6−1に示されている。
【表6】

【0080】
実施例8
式(I)で示される化合物の一般的調製
【化20】

中間体(VIII)の極性非プロトン性溶媒(例えば、DMF、NMP、アセトニトリル)、アルコール溶媒(例えば、IPA)または非極性溶媒(例えば、トルエン)中溶液に、有機酸(例えば、メタンスルホン酸、酢酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸)を、次いで、ハロゲン化物塩(例えば、LiX、NaX、KX;X=Cl、Br、I)を添加し、得られた混合物を50−120℃で2−24時間加熱した。
混合物を、室温まで冷却し、エーテル溶媒またはエステル溶媒(例えば、MTBE、AcOEt)で希釈し、1NのNaOHで洗浄し;有機相を2回水で洗浄し、次いで、NaSOで乾燥した。減圧下で溶媒を除去し、中間体(VIII)を得、そのものとして次の工程に用いた。
【0081】
3−クロロ−6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
収率:85−95% th
【0082】
3−ブロモ−6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
雰囲気下、予め調製された6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル トリフルオロメタンスルホン酸塩(1.2Kg、1.0当量)のDMF(4.2L)中溶液に、CHSOH(232.25mL)を、次いで、臭化ナトリウム(460.33g)を添加した。得られた混合物を85℃で2.5時間加熱した。
混合物をMTBEで希釈し、1NのNaOHで洗浄し;水相をMTBEで再度抽出し、合した有機相を水で2回洗浄した。有機層を3.0Lまで蒸留し(50℃ジャケット、500mbar)、純粋なDMFで希釈し、再度3.0Lまで蒸留した(50℃ジャケット、100−150mbar)。DMF溶液をそのものとして次の工程に用いた。
収率:85−95% th
【0083】
3−ヨード−6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
雰囲気下、6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル トリフルオロメタンスルホン酸塩(300g、1.0当量)のNMP(1.05L)中溶液に、CHSOH(58.06mL)を、次いで、ヨウ化カリウム(185.7g)を添加した。得られた混合物を、85℃で7時間加熱した。
混合物をAcOEtで希釈し、1NのNaOHで洗浄し;有機相を水で2回洗浄した。有機層を約1Lまで蒸留し(50℃ジャケット、500mbar)、純粋なNMPで希釈し、再度約1Lまで蒸留した(50℃ジャケット、100−150mbar)。NMP溶液をそのものとして次の工程に用いた。HPLC純度は、a/a 92%以上であった。
収率:85−95% th
【0084】
4−ヨード−6−メチル−1−[2−メチル−6−(メチルオキシ)−3−ピリジニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
標記化合物を、上記の製法にしたがって調製してもよい。
【0085】
3−ヨード−6−メチル−1−[2−メチル−4−(トリフルオロメチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン
雰囲気下、6−メチル−1−[2−メチル−4−(トリフルオロメチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル トリフルオロメタンスルホン酸塩(0.4kg)のNMP(1.6L)中溶液に、CHSOH(0.068L、1.2当量)を、次いで、ヨウ化カリウム(2.0当量、0.291kg)を添加した。得られた混合物を、2時間90℃に加熱した。
混合物を25℃まで冷却し、AcOEt(4L)で希釈し、pH=8−9に達するように1NのNaOH(2L)で洗浄し、次いで、有機層を水(1.6L)で2回洗浄した。
有機層を1.2Lまで蒸留し、さらに酢酸エチル(2L)を添加し、希釈し、混合物を1.2Lまで蒸留した。NMP(0.8L)を添加し、再度1.2Lまで蒸留した。NMP溶液をそのものとして次の工程に用いた。
HPLC純度は、a/a 95%以上であった。
【0086】
全ての解析データは、以下の表7−1に示されている。
【表7】

【0087】
実施例9
式(IA)で示される化合物の一般的調製
銅触媒(例えば、CuI、CuBr、CuBr、Cu(AcO)、CuO)およびリガンド(例えば、シス−またはトランス−N,N’−ジメチル−1,2−シクロヘキサンジアミン、シス−およびトランス−N,N’−ジメチル−1,2−シクロヘキサンジアミンの混合物、シス−またはトランス−1,2−シクロヘキサンジアミン、シス−およびトランス−1,2−シクロヘキサンジアミンの混合物、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノエタン、NN,N’N’−テトラメチル−1,2−ジアミノエタン、エタノールアミン、1,10−フェナントロリン、PPh、BINAP、Acac)の溶液を、適当な溶媒(例えば、DMF、NMP、DMSO、アセトニトリル、ジオキサン、トルエン)中で調製した。
次いで、無機または有機塩基(例えば、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム、ter−BuOK、DBU、TEA、DIPEA)を、次いで、Z−W−反応性誘導体および中間体(VIII)を添加した。得られた混合物を、80℃−150℃で4−48時間加熱した。
混合物を60℃に冷却し、水を滴下した。懸濁液を室温で1時間攪拌し、次いで、白色沈渣を濾過し、1/2のDMF/水の混合物で1回フィルター上で洗浄し、次いで、水で2回洗浄した。固体を80℃で24時間乾燥し、粗製物として標記化合物を得た。
粗製物を、室温で9/1のDCM/MeOHなどの適当な混合物にて溶解した。溶液を、9/1のDCM/MeOHの混合物でフィルター上で洗浄しながらカーボンパッドに通して濾過した。混合物は、アルコール(例えば、メタノール)または芳香族エーテル(例えば、アニソール)などの適当な溶媒に溶媒交換した。得られた懸濁液を2時間熟成し、濾過し、MeOHでフィルター上で洗浄した。回収した固体を80℃で24時間乾燥し、標記化合物を得た。
【0088】
1−{1−[1−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−6−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル]−1H−ピラゾール−3−イル}イミダゾリジン−2−オンの調製
【0089】
1−(1H−ピラゾール−3−イル)−2−イミダゾリジノン
3−アミノピラゾール(11Kg)のTHF(44L)中溶液を、2−クロロエチルイソシアネート(41.9Kg)で処理した。混合物を6時間熟成し、次いで、n−ヘプタンを30分かけて添加し、混合物を0−5℃に冷却した。2時間後、懸濁液を濾過し、ケーキを冷却n−ヘプタンで洗浄し、34.6KgのN−(2−クロロエチル)−3−({[(2−クロロエチル)アミノ]カルボニル}アミノ)−1H−ピラゾール−1−カルボキシアミドを得た。
上記化合物をTHFで溶解し、3時間かけてエタノール中21%wt/wtナトリウムエトキシド溶液で処理した。スラリーを室温で24時間熟成し、次いで、0−5℃に冷却し、さらに2時間熟成した。懸濁液を濾過し、ケーキをエタノール(23L)で洗浄し、粗製物として1−(1H−ピラゾール−3−イル)−2−イミダゾリジノンを得た。
粗製物を水で処理し、3時間熟成した。懸濁液を濾過し、ケーキを水で洗浄し標記化合物を得た(11.96Kg)。
収率:52% th
【0090】
1−{1−[1−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−6−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル]−1H−ピラゾール−3−イル}イミダゾリジン−2−オン
CuI(11.36g)のDMF(2.1L)中懸濁液に、N雰囲気下、トランス−N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノシクロヘキサン(127.29g)を添加し、緑色溶液を室温で2−12時間攪拌した(色は緑青色になった)。次いで、炭酸カリウム 325メッシュ(1.237Kg)および1−(1H−ピラゾール−3−イル)−2−イミダゾリジノン(1.135Kg)を、次いで、予め調製された3−ブロモ−6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンのDMF(3.0L)中溶液を添加した。得られた混合物を125℃で36−42時間加熱した。次いで、混合物を60℃に冷却し、4.142Lの水を滴下した。懸濁液を室温で0.5時間攪拌し、次いで、白褐色沈渣を濾過し、1:2のDMF/HO(3.5L)の混合物、次いで、水(3L)でフィルター上で洗浄した。固体を80℃で24時間乾燥した。
収率:70% th
HPLC:a/a 80%以上
NMR(H,CDCl):δ 8.29(d,1H)、7.15(d,1H)、7.04(s,1H)、6.85(d,1H)、6.79−6.74(m,3H)、3.91(t,2H)、3.82(t,2H)、3.75(s,3H)、3.44(t,4H)、2.17(s,3H)、2.15(s,3H)
構造は、NOE実験により確認した。
MS(m/z): 405 [MH]
【0091】
粗1−(1−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−2−イミダゾリジノン(1.4Kg)を、室温で9:1のDCM/MeOHの混合物(12.6L)にて溶解した。溶液を、4.2Lの9:1のDCM/MeOHの混合物でフィルター上で洗浄しながら炭素フィルターに通して濾過した。次いで、ヘプタン(33.6L)を室温で滴下し、純粋なDSが沈殿し、熟成の2時間後濾過し、5.6LのMeOHでフィルター上で洗浄し、80℃で24時間乾燥した。
収率:67% th
HPLC:a/a 98%以上
【0092】
結晶化の別法
粗1−(1−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−2−イミダゾリジノン(933g)を、還流温度(70−80℃)で11.2Lの7/3のアニソール/MeOHの混合物にて溶解した。溶液を9.33Lまで蒸留し(80℃ジャケット、500mbar)、室温とし、ヘプタン(18.66L)を滴下し、標記化合物が沈殿した。純粋なDSを、熟成の2時間後濾過し、3.7Lのヘプタンでフィルター上で洗浄し、80℃で24時間乾燥した。
収率:95% th
HPLC:a/a 98%以上
【0093】
3−ヨード−6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンから出発する1−{1−[1−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−6−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル]−1H−ピラゾール−3−イル}イミダゾリジン−2−オンの調製の別法
【0094】
1−{1−[1−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−6−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル]−1H−ピラゾール−3−イル}イミダゾリジン−2−オン
CuI(4.74g)のDMF(1.0L)中懸濁液に、N雰囲気下、トランス−N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノシクロヘキサン(53.0g)を添加し、緑色溶液を室温で2−12時間攪拌した(色は緑青色になった)。次いで、325メッシュの炭酸カリウム(515.0g)および1−(1H−ピラゾール−3−イル)−2−イミダゾリジノン(472.5g)を、次いで、予め調製された3−ヨード−6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンのDMF(1.5L)中溶液を添加した。得られた混合物を90℃で15−25時間加熱した。次いで、混合物を5℃に冷却し、5.0Lの水を滴下した。懸濁液を5℃で1−2時間攪拌し、次いで、白褐色沈渣を濾過し、1:2のDMF/HOの混合物(1.5L)で、次いで、水(1.5L)でフィルター上で洗浄した。固体を80℃で24時間乾燥した。
収率:86% th
HPLC:a/a 80%以上
NMR(1H,CDCl):8.29(d,1H)、7.15(d,1H)、7.04(s,1H)、6.85(d,1H)、6.79−6.74(m,3H)、3.91(t,2H)、3.82(t,2H)、3.75(s,3H)、3.44(t,4H)、2.17(s,3H)、2.15(s,3H)
構造はNOE実験により確認した
MS(m/z): 405 [MH]+
【0095】
粗1−(1−6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル−1H−ピラゾール−3−イル)−2−イミダゾリジノン(447.0g)を、室温で9:1のDCM/MeOHの混合物(5.36L)にて溶解した。溶液を、3.0Lの9:1のDCM/MeOHの混合物でフィルター上で洗浄しながら炭素フィルターに通して濾過した。溶液を3.35Lに濃縮し、アニソール(6.7L)を添加した。混合物を再度、7.15Lに蒸留し、メタノール(2.86L)で希釈した。最後に、得られた懸濁液を7.15Lまで蒸留し、純粋なDSが沈殿し、熟成の2−3時間後濾過し、1.8Lのアニソールで、次いで、MeOH(1.8L)で2回フィルター上で洗浄した。DSを80℃で24時間乾燥した。
収率:73% th
HPLC:a/a 98%以上
【0096】
1−[1−(6−メチル−1−{2−メチル−4−[(トリフルオロメチル)オキシ]フェニル}−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−2−イミダゾリジン−2−オンの調製
CuI(0.02当量、3.34g)を、N雰囲気下、トランス−N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノシクロヘキサン(0.3当量、37.4g)のNMP(0.8L)中溶液に添加し、緑色溶液を室温で13時間攪拌した(色は藍色になった)。次いで、325メッシュの炭酸カリウム(3.0当量、0.363kg)、1−(1H−ピラゾール−3−イル)−2−イミダゾリジン−2−オン(2.5当量、0.333Kg)を、次いで、0.2LのNMPで洗浄しながら3−ヨード−6−メチル−1−[2−メチル−4−(トリフルオロメチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンのNMP(0.8L)中溶液を添加した。得られた混合物を90℃で28時間加熱した。次いで、混合物を35℃に冷却し、CHCl(5.2L)、IPA(1.6L)およびHO(3.6L)を添加した。二相を分離し、有機相を水(1.6L)で3回洗浄した。
有機相をCUNOフィルター上で濾過し、13/4のDCM/IPA(1.6L)で2回洗浄し、次いで、溶液を5.2Lに濃縮し、IPA(4L)を添加し、溶液を3.2Lに濃縮した。溶液を50℃に冷却し、シードした。混合物を25℃に冷却し、かかる温度で3時間攪拌した。懸濁液を濾過し、IPA(2x0.8L)で洗浄した。固体を40℃で5−6時間、真空オーブン中で乾燥した。
収率=52%
【0097】
本明細書で引用される特許および特許出願を含むがこれらに限定されない全ての刊行物は、個々の刊行物が十分に開示されているかの如く具体的かつ個別的に出典明示により本明細書の一部とすることが明示されているかのように出典明示により本明細書の一部とする。
【0098】
本発明は、特定かつ所望の上記の置換基の全ての組み合わせに及ぶことは明らかであろう。
【0099】
本明細書および請求項が一部を成す本出願は、後願に関する優先権の基礎として用いられていてもよい。かかる後願の請求項は、特性または本明細書に記載の特性の組み合わせを対象としていてもよい。それらは、生成物、組成物、方法、または使用に関する請求項の形式をとっていてもよく、限定することなく請求項を一例として含んでいてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)で示される化合物から出発し、式(IA)で示される化合物を調製する方法:
【化1】

[式中:Rは、アリールまたはヘテロアリールであり、その各々は、ハロゲン、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、ハロC1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、ハロC1−C6アルコキシ、−C(O)R、ニトロ、ヒドロキシ、−NR、シアノ、および/またはZ基から選択される1〜4個の置換基Jで置換されていてもよく;
は、水素、C3−C7シクロアルキル、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、C1−C6チオアルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、ハロC1−C6アルキル、ハロC1−C6アルコキシ、ハロゲン、NRまたはシアノであり;
は、C1−C4アルキル、−ORまたは−NRであり;
は、水素またはC1−C6アルキルであり;
は、水素またはC1−C6アルキルであり;
は、C1−C6アルキル、ハロC1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、ハロC1−C6アルコキシ、C3−C7シクロアルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−NR;−C(O)Rであり;
Xは、ハロゲンであり;ならびに
R’は、Rに対応し;
R’は、Rに対応し;
R’は、Rに対応し;
R’は、Rに対応し;
R’は、Rに対応し;
R’は、Rに対応し;
R’は、C1−C6アルキル、ハロC1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、ハロC1−C6アルコキシ、C3−C7シクロアルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、−NR’R’;−C(O)R’であり;
R’は、水素、C1−C6アルキル、ハロゲンまたはハロC1−C6アルキルであり;
R’は、水素、C3−C7シクロアルキル、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、NR’R’またはシアノであり;
R’は、水素、C3−C7シクロアルキル、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、NR’R’またはシアノであり;
R’10は、水素、C3−C7シクロアルキル、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、NR’R’またはシアノであり;
R’11は、水素、C3−C7シクロアルキル、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、NR’R’またはシアノであり;
R’12は、R’または−C(O)R’であり;
Dは、CR’R’であるか、またはGと二重結合するとCR’であり;
Gは、CR’10R’11であるか、またはDと二重結合するとCR’10であるか、またはX(Xは炭素である)と二重結合するとCR’10であり;
Wは、飽和されていてもよく、または1〜3個の二重結合を含有していてもよい4−8員炭素環であり、ここで、
1個の炭素原子は、カルボニルまたはS(O)で置換されており;および
1〜4個の炭素原子は、酸素、窒素またはNR’12、S(O)、カルボニルで置換されていてもよく、かかる環は、1〜8個のR’基でさらに置換されていてもよく;
Zは、5−6員複素環であり、1〜8個のR’基で置換されていてもよく;
mは、0〜2の整数値である]
であって、式(I)で示される化合物およびその上部残基−W−Zの反応性誘導体の間の銅触媒のカップリング反応による方法。
【請求項2】
式(IA)で示される化合物の以下の化合物:
1−{1−[1−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−6−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル]−1H−ピラゾール−3−イル}イミダゾリジン−2−オン;
1−{1−[1−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−6−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル]−1H−ピラゾール−3−イル}−3−メチルイミダゾリジン−2−オン;
1−{1−[1−(2,4−ジクロロフェニル)−6−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル]−1H−ピラゾール−3−イル}イミダゾリジン−2−オン;
1−アセチル−3−(1−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−2−イミダゾリジノン;
1−アセチル−3−(1−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−2−イミダゾリジノン;
1−(1−{1−[4−(エチルオキシ)−2−メチルフェニル]−6−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−2−イミダゾリジノン;
1−[1−(6−メチル−1−{2−メチル−4−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−2−イミダゾリジノン;
1−[1−(6−メチル−1−{2−メチル−4−[(トリフルオロメチル)オキシ]フェニル}−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]−2−イミダゾリジノン;
1−(6−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−2−ピリジニル)−2−イミダゾリジノン;
1−(4−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−2−ピリミジニル)−2−イミダゾリジノン;
1−(2−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−4−ピリミジニル)−2−イミダゾリジノン;
1−(1−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−2−イミダゾリジノン;
1−(3−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}フェニル)−2−イミダゾリジノン;
1−(5−メチル−1−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−2−イミダゾリジノン;
1−{1−[1−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−6−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル]−1H−ピラゾール−3−イル}ピロリジン−2−オン;
1−{1−[1−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−6−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル]−1H−ピラゾール−3−イル}テトラヒドロピリミジン−2(1H)−オン;
3−(1−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン;
5−(1−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]−ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−1,2,5−チアジアゾリジン−2−カルボン酸メチル1,1−ジオキシド;
4−[3−(1,1−ジオキシド−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−イル]−6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
4−[3−(1,1−ジオキシド−2−イソチアゾリジニル)−1H−ピラゾール−1−イル]−6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
3−メチル−1−(1−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−2(1H)−ピリジノン;
2−(1−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−3(2H)−ピリダジノン;
1−(1−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾール−2−オン;
1−(1−{6−メチル−1−[2−メチル−4−(メチルオキシ)フェニル]−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル}−1H−ピラゾール−3−イル)−2−イミダゾリジノン;
3−メチル−4−[6−メチル−4−(3−チアゾール−2−イル−ピラゾール−1−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル]−ベンゾニトリル;
1−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−6−メチル−4−(3−チアゾール−2−イル−ピラゾール−1−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン;
を調製する請求項1記載の方法。
【請求項3】
以下のスキーム1:
【化2】

スキーム1
[式中:R、R、Xは請求項1と同義であり、Lgはアルキルスルホン酸の反応性誘導体の中から選択される脱離基であり;
工程fは、化合物(VII)のヒドロキシピリジンの反応性誘導体の形成を表し;
工程gは、ハロゲン化化合物(I)を得るための化合物(VIII)の反応性誘導体の求核置換を表す]
に記載の式(I)で示される化合物を調製する方法。
【請求項4】
RおよびRが請求項1と同義である、請求項3記載の式(VII)で示される中間化合物。
【請求項5】
式(II)で示される化合物から出発し、スキーム2記載の以下の工程:
【化3】

スキーム2
[式中:Rは請求項1と同義であり、Rgはハロゲン、アルキルスルホン酸の反応性誘導体から選択される反応基であり;
工程aは、加熱による、塩基性条件下におけるブチロニトリルと式(II)で示される適当なアリールアミンまたはヘテロアリールアミンのアルキル化を表し;
工程bは、化合物(IV)を得るための化合物(III)の環化、酸による触媒および加熱により、最終化合物(I)中に含まれる環Bを形成しうる化合物(IV)のピロリジノン部の形成を表す]
を含む化合物(IV)を調製する方法。
【請求項6】
工程aおよび工程bが、以下のスキーム3:
【化4】

スキーム3
に記載の中間体(III)を単離することなく連続して実施される請求項3記載の式(IVB)で示される化合物を調製する方法。
【請求項7】
Rが請求項1と同義であり、Rgが請求項5と同義である、式(I)で示される化合物の調製における請求項5記載の式(IVB)で示される中間化合物。
【請求項8】
式(IV)で示される化合物から出発し、以下の工程:
【化5】

スキーム4
[式中:RおよびRは、請求項1と同義であり、
工程cは、加熱による化合物(IV)に対するブチン酸塩誘導体のマイケル付加を表し;
工程dは、芳香族化合物(VI)を得るための塩基性条件下における環化を表し;
工程eは。化合物(VI)に対する適当な酸の付加による塩形成を表す]
を含む化合物(VII)を調製する方法。
【請求項9】
式(IV)で示される化合物(ここで、化合物(IV)は、以下のスキーム5:
【化6】

スキーム5
[式中:工程c’は、適当な塩基と化合物(IVB)の塩基処理を表す]
記載の化合物(IVB)に置換されている)から出発し、請求項8記載の化合物(VII)を調製する方法。

【公表番号】特表2008−534642(P2008−534642A)
【公表日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−504709(P2008−504709)
【出願日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際出願番号】PCT/EP2006/003531
【国際公開番号】WO2006/108693
【国際公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【出願人】(502078239)エスビー・ファルムコ・プエルト・リコ・インコーポレイテッド (22)
【氏名又は名称原語表記】SB Pharmco Puerto Rico Inc
【出願人】(500389793)ニューロクライン バイオサイエンシーズ, インコーポレイテッド (16)
【Fターム(参考)】