説明

他の部品へのプラスチック部品のリベット又はスクリュー接続

【課題】本発明の目的は、良好な力の導入と、固定部位の同時に高剛性を保証する、リベット又はスクリュー接続を提供する。
【解決手段】本発明のリベットまたはスクリュー接続は、対応する第1貫通開口(4)と第2貫通開口(5)とが第1部品と第2部品とに配置され、それらはリベット(6)の胴部又はスクリューの胴部(7)によって貫通され、そして、その際にリベット(6)又はスクリューは隣接する開口(4、5)の両側に開口(4、5))の直径よりも大きな直径を有するリベット頭部(8)、スクリュー頭部ないしナットを有し、第2部品(3)に対する第1部品(2)のリベット又はスクリュー接続(1)において、少なくとも、リベット(6)又はスクリューの領域内で第1部品(2)は、第2部品(3)の方向に鉢形状の凹部(10)を有し、その底部(12)には第1貫通開口(4)が配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2個の部品を接続するためのリベット又はスクリュー接続に関する。この接続は、乗り物構造の分野、特に自動車構造の分野で使用される。
【背景技術】
【0002】
各種の接続方法は、2個の部品の接続に適している。一方では、その部品は互いに適宜箇所で接着、溶接、また、はんだ付けされ得る。2個の部品に互いに配置された開口に挿入されたスクリュー、ナット又はリベットナットで固定されるスクリュー接続は、また分離可能な接続を作りだすために使われる。分離可能な接続の別の代替案は、リベット接続である。そして、それは、スクリューの代わりに、接続される2個の部品にじかに配置された貫通口に押し通されて、続いて圧潰される。リベットは、それ自体、その端部にリベット頭部を有し、そしてリベットの胴部及び部品開口に関してその拡張部側によって、部品の一方側でリベットを固定する。拡張部は、圧潰することによりリベットの他端でも作られ、ここでは以下で述べるように、それもまた同様に下側リベット頭部と名付けられる。基本的にこれは、一方、又は他方の側から、その胴部を有するリベットを貫通口を通して部品に挿入することを可能とし、そして、その際それぞれの他方側に圧潰をもたらすことが可能であるからである。
ただ重要なことは、最後に、貫通口の両側で拡張部が存在し、その貫通開口にリベットを固定するということである。
【0003】
各部品から接続への力の導入は、各リベット頭部、スクリュー頭部又はナットを介してもたらされ、その頭部の大きさによって決まる。
【0004】
そのため、リベット又はスクリュー接続は特に、金属部品の接続、特に、金属薄板部品の接続に使用される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、良好な力の導入と、固定部位の同時に高剛性を保証する、リベット又はスクリュー接続を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、請求項1によるリベット又はスクリュー接続によって達成される。本発明によるリベット又はスクリュー接続の有利な形態は、各従属請求項に記載されている。
【0007】
請求項1に記載の発明は、対応する第1貫通開口(4)と第2貫通開口(5)とが第1部品と第2部品とに配置され、それらはリベット(6)の胴部(7)又はスクリューの胴部によって貫通され、そして、その際にリベット(6)又はスクリューは隣接する開口(4、5)の両側に開口(4、5)の直径よりも大きな直径を有するリベット頭部(8)、スクリュー頭部ないしナットを有し、第2部品(3)に対する第1部品(2)のリベット又はスクリュー接続(1)において、
少なくとも、リベット(6)又はスクリューの領域内で第1部品(2)は、第2部品(3)の方向に鉢形状の凹部(10)を有し、その底部(12)には第1貫通開口(4)が配置されていることを特徴とするリベット又はスクリュー接続(1)である。
【0008】
請求項2に記載の発明は、先行するその請求項のいずれか1項によるリベット又はスクリュー接続(1)において、
リベット(6)又はスクリューの領域内で第2部品(3)が第1部品(2)の方向に鉢形状の凹部(10)を有し、その底部には第2貫通開口(5)が配置されていることを特徴とするリベットまたはスクリュー接続(1)である。
【0009】
請求項3に記載の発明は、先行するその請求項のいずれか1項によるリベット又はスクリュー接続(1)において、
第1部品及び/又は第2部品の凹部(10)が、第1部品の側に配置されているリベット頭部(8)、スクリュー頭部又はナットの直径より大きい直径を有することを特徴とするリベット又はスクリュー接続(1)である。
【0010】
請求項4に記載の発明は、先行するその請求項によるリベット又はスクリュー接続(1)において、
凹部(10)は前記直径を有し、凹部(10)の壁部(11)が、リベット頭部(8)、スクリュー頭部又はナットから間隔を開けられていることを特徴とするリベット又はスクリュー接続(1)である。
【0011】
請求項5に記載の発明は、先行するその請求項によるリベット又はスクリュー接続(1)において、
底部(12)の領域内で凹部(10)の直径d1、リベット頭部(8)、スクリュー頭部又はナットの直径d2に対して、
d1>1.5*d2 特に、d1>2*d2 が適用されることを特徴とするリベット又はスクリュー接続(1)である。
【0012】
請求項6に記載の発明は、先行するその請求項のいずれか1項によるリベット又はスクリュー接続(1)において、
第1部品及び/又は第2部品の鉢形状凹部(10)の壁部(11)は、前記凹部(10)への接続領域である凹部(10)の底部(12)と各第1又は第2部品(2)の領域との間で、外方へ広がり、その周囲に可変半径を有することを特徴とするリベット又はスクリュー接続(1)である。
【0013】
請求項7に記載の発明は、先行するその請求項のいずれか1項によるリベット又はスクリュー接続(1)において、
その壁部(11)はその周囲に沿って外方湾曲部(15)及び/又は内方湾曲部(16)を有することを特徴とするリベットまたはスクリュー接続(1)である。
【0014】
請求項8に記載の発明は、先行するその請求項のいずれか1項によるリベット又はスクリュー接続(1)において、
その壁部(11)はその周囲に沿ってリベット又はスクリュー胴部(7)の軸に対して垂直な平面において、星形形状の断面を有することを特徴とするリベット又はスクリュー接続(1)である。
【0015】
請求項9に記載の記載の発明は、請求項6によるリベット又はスクリュー接続において、
その壁部(11)はその周囲に沿って前記断面を有し、その壁部(11)とリベット胴部(7)の軸(13)に対する垂直平面間のその断面は、少なくとも3個の第1部位について、リベット胴部(7)の軸(13)に対する局所的最小間隔を有し、その3個の第1部位の間にそれぞれ配置された、少なくとも3個の第2部位について、リベット又はスクリュー胴部(7)の軸(13)に対する局所的最大間隔を有することを特徴とするリベット又はスクリュー接続(1)である。
【0016】
請求項10に記載の発明は、先行するその請求項のいずれか1項によるリベット又はスクリュー接続(1)において、
第1及び/又は第2部品の凹部(10)のその底部(12)は、凹部(10)の外にその凹部(10)の壁部(11)へ接続する前記領域である、各第1及び/又は第2部品(2)の領域より大きな厚さを有することを特徴とするリベットまたはスクリュー接続(1)である。
【0017】
請求項11に記載の発明は、先行するその請求項のいずれか1項によるリベット又はスクリュー接続(1)において、
第1(4)及び/又は第2(5)開口にリベットマンドレルが配置されていないことを特徴とするリベットまたはスクリュー接続(1)である。
【0018】
請求項12に記載の発明は、先行するその請求項のいずれか1項によるリベット又はスクリュー接続(1)において、
第1(2)及び/又は第2(3)部品は少なくとも部分的にプラスチックから構成され、又はプラスチックを含んでいることを特徴とするリベットまたはスクリュー接続である。
【0019】
請求項13に記載の発明は、先行するその請求項のいずれか1項によるリベット又はスクリュー接続(1)において、
第1(2)及び/又は第2(3)部品の凹部(10)は、少なくとも部分的にプラスチックを含むか、又はプラスチックから構成されていることを特徴とするリベット又はスクリュー接続(1)である。
【0020】
請求項14に記載の発明は、先行するその請求項のいずれか1項によるリベット又はスクリュー接続(1)において、
その第2部品(3)が乗り物ドアのドアの内側金属薄板部品であることを特徴とするリベットまたはスクリュー接続(1)である。
【0021】
請求項15に記載の発明は、先行するその請求項のいずれか1項によるリベット又はスクリュー接続(1)において、
第1部品(2)はドアモジュール、例えば、ウインドーリフト装置、又は乗り物ドアのウェットサイドとドライサイドとの間の隔壁であることを特徴とするリベット又はスクリュー接続(1)である。
【0022】
請求項16に記載の発明は、先行するその請求項のいずれか1項によるリベット又はスクリュー接続(1)は、乗り物製造、特に自動車製造の使用である。
【発明の効果】
【0023】
ある接続は、少なくとも1個の第1部品がその接続の領域内で第2部品の方向に鉢形状の凹部を構成する本発明に従って、さらに展開される。この凹部は底部、好ましくは平坦底部を構成し、その底部にリベット又はスクリューの開口部が配される。その鉢形状部は、その鉢形状部に配されるそのリベット、スクリュー又はナット頭部の直径より大きな直径を有する。そのような鉢形状の凹部は、第1部品の他方側から見ると、ドーム状隆起部とみなされ、そのドーム頂部には開口部が配されている。
【0024】
三次元構造が、鉢形状の凹部又はドーム状隆起部によって生じ、それによってリベットやスクリューの領域内で第1部品の補強がもたらされる。
【0025】
これは、鉢形状の凹部の側壁が全体の構造を強めるからで、そして、接続点周囲の振動が軽減又は、回避される。
【0026】
前述の鉢形状の凹部の更なる利点は、第1部品と第2部品との間に間隔が生じ、その間隔は鉢形状の凹部の深さに対応するということにある。例えば、第1部品と第2部品との間にシール部材が配置されるならば、鉢形状の凹部周囲のリングシール部材を例として、鉢形状の凹部の高さは、凹部がストッパ(間隔部材)の作用をするため、互いにその2個の部品を固定する際にそのシール部材の圧縮を制限する。これは、それぞれのシール部材がその弾性域内で圧縮されることを可能にし、信頼性のあるシーリングが保証される。
【0027】
本発明による締結は、とても迅速かつ単純な方法で組み立てられ、かつ軽量性を有する。特に、プラスチック分野での従来の一般的なスクリュー接続と比較すると、本発明によるリベット締結を用いることで、組み立ては大幅に単純化される。
【0028】
そのため、本発明による接続は十分に防水加工されており、あらゆる面で従来の接続と競合することが可能である。
【0029】
本発明による接続は、特に少なくともプラスチックの第1部品で、金属又はプラスチックの様なものから構成されるかもしれない第2部品、又はプラスチックを含むかもしれない第2部品との接続に適用される。リベット接続は、これまで技術的な困難性からプラスチック部品の分野では使用されていなかった。
【0030】
鉢形状の凹部の直径が、リベット頭部、スクリュー頭部又はナットの直径より大幅に大きい場合、頭部の周長と比べて凹部の壁部のより大きな周長に基づいて、著しく長い線がその接続からその部品に、又はその逆に生じる。力の導入は、しかしながら、なおそのリベット頭部、スクリュー又はナットから、そのリベット頭部、スクリュー又はナットの領域内のみで凹部の底部に向かって起こる。ここでは、効率的な力の導入を達成するために、この理由から、凹部の底部は第1部品の残部について補強されるようにして設計される。しかしながら、これは、この材料の厚さが凹部の底部領域内で増すのみであり、一方、第1部品の残部領域内でその材料の厚さは薄く保たれるというさらなる利点を有する。
【0031】
全体として、より大きな表面接続を有する長い過渡縁部(ロング・トランジション・エッジ)は、接続から第1部品へ結果として生じる。
【0032】
伝達可能な力は、これにより制限されることはなく、そのため、その第1部品の振動は抑えられ、第1部品の破壊を防ぐことが可能となる。本発明による接続は、このような接続を有する乗り物の衝突のように、物体に対して、大きな機械的効果を有するとともに、非常に安定している。
【0033】
その上、リベット接続としてのこの接続では、その貫通開口の中にリベットマンドレルの導入を必要としない。このような直接的なリベット締めは、製造の簡略化と経費削減をもたらす。
【0034】
特に有利な接続は、その鉢形状の凹部の壁部が円断面を持たない時、例えば星形状にデザインされた時に生じる。この形状で、その壁部の周囲の半径は周囲に沿って周期的に変化し、その壁部の外方湾曲部と内方湾曲部が結果として生じる。これにより、ある接続面は、その円形の壁部が対応する同一サイズの何倍か、例えば1.5倍の大きさに達する。第1部品からその接続への力の導入のための接触範囲(コンタクト・ストレッチ)は、このようにかなり増大され、より大きな力を伝達することが可能となる。
【0035】
もちろん、その接続は、第1部品への鉢形状の凹部だけからなり得るだけではなく、第2部品もまた対応する方法で設計され得る。これが考慮されるため、第1部品について述べたこと、そして、これから述べることは、第2部品にも当てはまる。したがって、本発明による接続を用いて、同様に第1部品及び第2部品の鉢形状の凹部がそれらの底部で接続することが可能である。
【0036】
本発明による接続は、特に、機能的モジュール、例えば、自動車のウインドーリフト装置又はドアのウェットサイド及びドライサイドとの間の隔壁の固定、特にドアの内側金属薄板部品のドアモジュールの固定に用いられる。もちろん、ドアの外側金属薄板部品の固定や他の要素の固定も可能である。ドアの外側金属薄板部品では、しかしながら、本発明による接続は、見えない範囲又は隠れた範囲で配置されるべきことになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
ここでは、以下に述べるように、同一又は類似の参照番号は、同一又は類似の部品で使用され、その結果、場合によってはそれらの繰り返し説明は見合わせられる。
【0038】
図1は、第1部品2と第2部品3を接続するためのリベット接続1中の断面図を示している。その両部品2と3は、互いに同一平面上に配置された貫通開口(リベット開口)4ないし5をそれぞれ有する。リベット6は、これらのリベット開口4と5を貫通して挿入され、そのリベット6は、接続に遠い部品2の側を圧迫するリベット頭部8でもって、その場所にその部品2を固定する。
【0039】
圧潰されていない状態のリベットでは、接続に遠い部品3の側の第2拡張部は見られない。このような拡張部は、リベット頭部8に従って、同様にリベット頭部と名付けられる。
【0040】
結果として、胴部7を有するリベット6は、第1開口4及び第2開口5を貫通しており、その際にこの例では、リベット胴部7の軸13が部品2と3間の接続面に対して垂直に立っている。
【0041】
部品2は、鉢形状の凹部10を有し、そこでは部品2のこの凹部のみが示されている。部品2は、この鉢形状の凹部10の上端部から側面へ広がり、ここではこの拡張はそれ以上示されていないが、例として図3で示されている。鉢形状の凹部10は、軸13の周囲を円錐状に巡る壁部11を有する。図1の断面図では、この凹部10の半外観(ハーフ・シェル)だけが示されている。水平な底部12からなる凹部10は、リベット接続の領域で同様に水平である部品3を水平的に圧迫し、その接続面を定義する。壁部11は波形状であり、その結果、外方湾曲部15と内方湾曲部16とを有する。軸13に対して垂直平面内のその壁部の断面は、このように星形、花形又はカップケーキ形を有する。その断面での壁部11の長さは、この星形形状デザインにより、円形の断面の壁部の長さよりもかなり大きい。本例では、この長さは円形の断面の壁部の長さよりも1.8倍大きく、結果として、その凹部の底部12とひいてはリベット6の底部、そしてここでは示されない部品1の残部との間で接触範囲(コンタクト・ストレッチ)が、1.8倍長くなる。その部品からそのリベットへの力の導入、そしてその逆も、これにより格段に改善される。
【0042】
プラスチックのドアモジュール2のこの例では、開口4の直径は7.5mm、リベット胴部の直径は6.4mm、底部12の厚さは2.5mm、及び部品3の厚さは0.8mmである。
【0043】
図2は、同一のリベット接続を示すものであるが、ここでは凹部10のみ及び同様に圧潰されていないリベット6が示されている。
【0044】
図3は、ドアモジュール2と拡声器要素(ラウドスピーカー・エレメント)3が互いに接続されていることを示す。
【0045】
ここでのドアモジュール2は、第1リベット開口4を有する凹部10を有する。
このリベット開口4は、凹部10の底部12の中央に位置する。壁部11は、再び外方湾曲部15と内方湾曲部16を有し、結果として、壁面11の断面は星形となる。ドアモジュール2は、底部12に遠い壁部11の端部から側面へ広がり、外側へ水平な底部12に対して並行である。その際、この領域では、ドアモジュール2の機能要素、例えば拡声器エレメント(ラウドスピーカー・エレメント)3又はウインドーリフト装置が、装着される。
【0046】
図1から3に対応する別の例では、リベットの代わりにスクリュー又はナットが用いられ、その際にナットは、ドアの内側金属薄板部品で溶接、又は別の方法で固定される。
【0047】
本発明は、簡単でかつコスト的に安い方法で製造が可能であり、大量生産においても、長所を有する。
【0048】
このような鉢形状の凹部は、特に射出成形技術でまた有効である。特にアンギュラー・アレンジメントは、射出成形材料(おもに、プラスチック、これは特に主にファイバー添加剤を有するプラスチック、例えば、PPLGF=ロングガラスファイバーを有するポリプロピレン、として設計される。)の流動作用を保証する。流動問題は、これにより十分に回避される。モールド(型)からの取り外しはそれによってさらに簡単になる。
【0049】
この鉢形状の凹部はまた、金属素材で容易に製作可能であるという長所がある。特に、包囲的各種形状(例えば星形)を有する壁部の形状は、また、物質の局部的過負荷となることなく、押し抜き処理又はエンボス処理によって容易に製造可能である。
【0050】
最後に、安定性に関する大きな利点がある。リベットやスクリューのその貫通孔周辺領域は、その鉢形状の凹部(特に、鉢形状の凹部のこの壁部の周囲が、様々な形状の時、例えば波形)によって大いに補強される。その貫通口の直接の周辺領域に破壊やゆがみは発生せず、補強された鉢形状部の構造(特に波形、星形などの時)によって、力がより大きな表面上を一定の方法で伝えられる。波形や星形の壁部の1つの利点は、近隣領域への幾何学的移行が、その変化可能なデザインによって、より簡単に可能であることである。
【0051】
この発明は、自動車分野で多様に応用でき得る。
【0052】
例えば、さらに都合の良い実施形態は、第1、第2部品とも対応する鉢形状の凹部を有し、いずれも相補的に互いに相対して形成されている実施形態を企図できる。これによって、一方に対して位置決めが容易になり、他方に対して一層より良好な補強が達成される。(より良好な位置決めを達成するための形状は、いずれにせよ絶対的に必要ではない。というのは、−少なくともドアモジュールでは、−通常用いられているロケーターシステム(RPS)が適用されているからである。)
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明によるリベット接続のリベット圧潰前の断面図。
【図2】前述のリベット接続中の断面図。
【図3】本発明によるリベット接続を有する第1部品の斜視図。
【符号の説明】
【0054】
1 リベット接続
2 第1部品
3 第2部品
4 貫通開口(リベット開口)
5 貫通開口(リベット開口)
6 リベット
7 リベット胴部
8 リベット頭部
10 鉢形状の凹部
11 壁部
12 底部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対応する第1貫通開口(4)と第2貫通開口(5)とが第1部品と第2部品とに配置され、それらはリベット(6)の胴部(7)又はスクリューの胴部によって貫通され、そして、その際にリベット(6)又はスクリューは隣接する開口(4、5)の両側に開口(4、5)の直径よりも大きな直径を有するリベット頭部(8)、スクリュー頭部ないしナットを有し、第2部品(3)に対する第1部品(2)のリベット又はスクリュー接続(1)において、
少なくとも、リベット(6)又はスクリューの領域内で第1部品(2)は、第2部品(3)の方向に鉢形状の凹部(10)を有し、その底部(12)には第1貫通開口(4)が配置されていることを特徴とするリベット又はスクリュー接続(1)。
【請求項2】
先行するその請求項のいずれか1項によるリベット又はスクリュー接続(1)において、リベット(6)又はスクリューの領域内で第2部品(3)が第1部品(2)の方向に鉢形状の凹部(10)を有し、その底部には第2貫通開口(5)が配置されていることを特徴とするリベット又はスクリュー接続(1)。
【請求項3】
先行するその請求項のいずれか1項によるリベット又はスクリュー接続(1)において、
第1部品及び/又は第2部品の凹部(10)が、第1部品の側に配置されているリベット頭部(8)、スクリュー頭部又はナットの直径より大きい直径を有することを特徴とするリベット又はスクリュー接続(1)。
【請求項4】
先行するその請求項によるリベット又はスクリュー接続(1)において、
凹部(10)は前記直径を有し、凹部(10)の壁部(11)が、リベット頭部(8)、スクリュー頭部又はナットから間隔を開けられていることを特徴とするリベット又はスクリュー接続(1)。
【請求項5】
先行するその請求項によるリベット又はスクリュー接続(1)において、
底部(12)の領域内で凹部(10)の直径d1、リベット頭部(8)、スクリュー頭部又はナットの直径d2に対して、
d1>1.5*d2 特に、d1>2*d2 が適用されることを特徴とするリベット又はスクリュー接続(1)。
【請求項6】
先行するその請求項のいずれか1項によるリベット又はスクリュー接続(1)において、
第1部品及び/又は第2部品の鉢形状凹部(10)の壁部(11)は、前記凹部(10)への接続領域である凹部(10)の底部(12)と各第1又は第2部品(2)の領域との間で、外方へ広がり、その周囲に可変半径を有することを特徴とするリベット又はスクリュー接続(1)。
【請求項7】
先行するその請求項のいずれか1項によるリベット又はスクリュー接続(1)において、
その壁部(11)はその周囲に沿って外方湾曲部(15)及び/又は内方湾曲部(16)を有することを特徴とするリベット又はスクリュー接続(1)。
【請求項8】
先行するその請求項のいずれか1項によるリベット又はスクリュー接続(1)において、
その壁部(11)はその周囲に沿ってリベット又はスクリュー胴部(7)の軸に対して垂直な平面において、星形形状の断面を有することを特徴とするリベット又はスクリュー接続(1)。
【請求項9】
請求項6によるリベット又はスクリュー接続において、
その壁部(11)はその周囲に沿って前記断面を有し、その壁部(11)とリベット胴部(7)の軸(13)に対する垂直平面間のその断面は、少なくとも3個の第1部位について、リベット胴部(7)の軸(13)に対する局所的最小間隔を有し、その3個の第1部位の間にそれぞれ配置された、少なくとも3個の第2部位について、リベット又はスクリューの胴部(7)の軸(13)に対する局所的最大間隔を有することを特徴とするリベット又はスクリュー接続(1)。
【請求項10】
先行するその請求項のいずれか1項によるリベット又はスクリュー接続(1)において、
第1及び/又は第2部品の凹部(10)のその底部(12)は、凹部(10)の外にその凹部(10)の壁部(11)へ接続する前記領域である、各第1及び/又は第2部品(2)の領域より大きな厚さを有することを特徴とするリベット又はスクリュー接続(1)。
【請求項11】
先行するその請求項のいずれか1項によるリベット又はスクリュー接続(1)において、
第1(4)及び/又は第2(5)開口にリベットマンドレルが配置されていないことを特徴とするリベット又はスクリュー接続(1)。
【請求項12】
先行するその請求項のいずれか1項によるリベット又はスクリュー接続(1)において、
第1(2)及び/又は第2(3)部品は少なくとも部分的にプラスチックから構成され、又はプラスチックを含んでいることを特徴とするリベット又はスクリュー接続(1)。
【請求項13】
先行するその請求項のいずれか1項によるリベット又はスクリュー接続(1において、
第1(2)及び/又は第2(3)部品の凹部(10)は、少なくとも部分的にプラスチックを含むか、又はプラスチックから構成されていることを特徴とするリベット又はスクリュー接続(1)。
【請求項14】
先行するその請求項のいずれか1項によるリベット又はスクリュー接続(1)において、
その第2部品(3)が乗り物ドアのドアの内側金属薄板部品であることを特徴とするリベット又はスクリュー接続(1)。
【請求項15】
先行するその請求項のいずれか1項によるリベット又はスクリュー接続(1)において、
第1部品(2)はドアモジュール、例えば、ウインドーリフト装置、又は乗り物ドアのウェットサイドとドライサイドとの間の隔壁であることを特徴とするリベット又はスクリュー接続(1)。
【請求項16】
先行するその請求項のいずれか1項によるリベット又はスクリュー接続(1)は、乗り物製造、特に自動車製造の使用。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−514883(P2008−514883A)
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−533951(P2007−533951)
【出願日】平成17年9月23日(2005.9.23)
【国際出願番号】PCT/EP2005/010572
【国際公開番号】WO2006/034867
【国際公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【出願人】(504150195)ファウレシア イネンラオム ズィステーメ ゲーエムベーハー (4)
【Fターム(参考)】