会議端末、会議システム、会議方法、及び会議プログラム
【課題】視認性の良好な画像を表示することができる会議端末、会議システム、会議方法、及び会議プログラムを提供する。
【解決手段】会議端末11には、撮像装置16、17が接続されている。会議端末11は、撮像装置16が閉状態とされ、且つ利用者101によって持ち上げられた状態であることを認識する。会議端末11は、撮像装置16のカメラによって撮影された撮影画像のみから構成された表示画像を作成する。作成される表示画像には、撮像装置17のカメラにおいて撮影された画像は含まれていない。作成された表示画像は、会議端末11から他の会議端末に対して送信される。会議端末11から送信された表示画像を受信した他の会議端末は、受信された表示画像をディスプレイに表示させる。
【解決手段】会議端末11には、撮像装置16、17が接続されている。会議端末11は、撮像装置16が閉状態とされ、且つ利用者101によって持ち上げられた状態であることを認識する。会議端末11は、撮像装置16のカメラによって撮影された撮影画像のみから構成された表示画像を作成する。作成される表示画像には、撮像装置17のカメラにおいて撮影された画像は含まれていない。作成された表示画像は、会議端末11から他の会議端末に対して送信される。会議端末11から送信された表示画像を受信した他の会議端末は、受信された表示画像をディスプレイに表示させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔拠点との間で遠隔会議を行うための会議端末、会議システム、会議方法、及び会議プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遠隔拠点に設けられた会議端末間で遠隔会議を実行する遠隔会議システムが知られている。遠隔会議システムでは、ネットワークを介して複数の会議端末が接続する。会議端末には、カメラが接続される。会議端末は、カメラによって撮影された画像を、ネットワークを介して他の会議端末に送信する。他の会議端末は、ネットワークを介して受信した画像を表示手段(ディスプレイなど)に表示する。利用者は、表示手段に表示された画像を見ることで、遠隔拠点の様子を認識することができる。
【0003】
会議端末に複数のカメラが接続される場合がある。例えば特許文献1に記載された第1地点の端末には、3つのカメラが接続されている。第2地点の端末側では、撮影された画像を表示する表示手段(スクリーン)が、カメラの数分用意される。複数のカメラにおいて撮影された複数の画像は、第2地点の端末において受信され、対応する表示手段に其々表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−100134号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら上述の端末では、表示手段全体の大きさに制約がある場合、其々の画像を表示できる部分の大きさは、カメラの数が増えることで小さくなる。従って、其々の画像の視認性が悪くなってしまうという問題点がある。
【0006】
本発明の目的は、視認性の良好な画像を表示することができる会議端末、会議システム、会議方法、及び会議プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第一態様に係る会議端末は、少なくとも撮像手段を備えた複数の撮像装置を接続することが可能な会議端末であって、制御部と、前記制御部への命令を記憶したメモリとを備え、前記命令が実行されることにより、前記複数の撮像装置の前記撮像手段において撮影された複数の撮影画像を、前記複数の撮像装置から取得する第一取得ステップと、前記撮像装置の使用方法に応じて変化する前記撮像装置の状態を、前記撮像装置毎に判断する判断ステップと、前記判断ステップにおいて判断された前記状態が所定条件を満たす前記撮像装置を、第一撮像装置として特定する特定ステップと、前記第一取得ステップにおいて取得された前記複数の撮影画像のうち少なくともいずれかを含み、他の前記会議端末に接続された表示手段に表示される表示画像を作成する作成ステップであって、前記特定ステップにおいて特定された前記第一撮像装置から取得された前記撮影画像である第一撮影画像の方が、前記第一撮像装置以外の第二撮像装置から取得された前記撮影画像である第二撮影画像よりも視認性に優れた前記表示画像を作成する作成ステップと、前記作成ステップにおいて作成された前記表示画像を、前記他の会議端末に送信する第一送信ステップとを実行することを特徴とする。
【0008】
第一態様によれば、会議端末は、所定条件を満たす状態の撮像装置から取得された第一撮影画像が、第一撮影画像以外の第二撮影画像よりも視認性に優れた表示画像を作成することができる。第一撮影画像の視認性が良好となるので、利用者は第一撮影画像を確実に認識することができる。
【0009】
第一態様において、前記撮像装置は、周辺を撮影できる状態で自立させることが可能な第一状態と、周辺を撮影できる状態で自立させることが不可能な第二状態とを備え、前記制御部は、前記判断ステップを実行する場合において、前記撮像装置が動いたか否か、及び、前記撮像装置が前記第一状態であるか前記第二状態であるかを判断し、前記特定ステップを実行する場合において、前記判断ステップにおいて、前記撮像装置が前記第二状態であると判断され、且つ、前記撮像装置が動いたと判断された場合に、前記所定条件を満たすと判断してもよい。撮像装置が動いたと判断され、且つ、撮像装置が第二状態である場合、撮像装置は、利用者に所持された状態で特定の対象物を撮影している状態であると判断される。この場合、撮像装置において撮影される撮影画像の重要性が高いことが想定される。会議端末は、重要性の高いことが想定される画像の視認性が良好となるように、表示画像を作成することができる。表示画像を視認する利用者は、重要性の高いことが想定される撮影画像を確実に認識することができる。また撮像装置を所持する利用者は、会議端末を持って対象物に近づけ、撮影を行うことによって、他の利用者に対象物を確実に認識させることができる。
【0010】
第一態様において、前記制御部は、前記作成ステップを実行する場合において、前記第一撮影画像の表示領域が、前記第二撮影画像の表示領域よりも大きい前記表示画像を作成してもよい。これによって、第一撮影画像の表示領域は、第二撮影画像の表示領域よりも大きくなるので、第一撮影画像は第二撮影画像と比較して見やすくなる。従って利用者は、第一撮影画像を細部まで詳細に認識することができる。
【0011】
第一態様において、前記制御部は、前記作成ステップを実行する場合において、前記第一撮影画像及び前記第二撮影画像のうち少なくとも一方が所定の表示可能領域内に配置され、且つ、前記表示可能領域内に占める前記第一撮影画像の表示領域の割合が、前記第二撮影画像の表示領域の割合よりも大きい前記表示画像を作成してもよい。これによって会議端末は、限られた表示可能領域内に第一撮影画像及び第二撮影画像を配置して表示画像を作成する場合でも、第一撮影画像の視認性を良くすることができる。
【0012】
第一態様において、前記制御部は、前記作成ステップを実行する場合において、前記第一撮影画像の解像度が、前記第二撮影画像の解像度よりも高い前記表示画像を作成してもよい。第一撮影画像は第二撮影画像と比較して高精細となるので、利用者は、第一撮影画像を細部まで詳細に認識することができる。
【0013】
第一態様において、前記制御部は、前記作成ステップを実行する場合において、前記第一撮影画像のフレームレートが、前記第二撮影画像のフレームレートよりも速い前記表示画像を作成してもよい。第一撮影画像のフレームレートは、第二撮影画像のフレームレートよりも速くなるので、第一撮影画像は第二撮影画像と比較して動きが滑らかになる。従って利用者は、第一撮影画像の細かい動きを認識することができる。
【0014】
第一態様において、前記撮像装置は、音声が入力される入力手段と、前記音声が出力される出力手段とを備えており、前記制御部は、前記複数の撮像装置の前記入力手段を介して入力された前記音声を、前記撮像装置から取得する第二取得ステップと、前記第二取得ステップにおいて取得される前記音声のうち、前記特定ステップにおいて特定された前記第一撮像装置から取得される前記音声の音量を減衰させる減衰ステップと、前記減衰ステップにおいて減衰された前記音声が、前記他の会議端末に接続された前記複数の撮像装置の前記出力手段から出力されるように、前記他の会議端末に対して前記音声を送信する第二送信ステップとを更に実行してもよい。撮像装置の状態が所定条件を満たす場合、撮像装置は利用者に所持された状態であることが想定されるので、撮像装置に対して入力される音声の音量は大きい可能性が高い。このような場合に会議端末は、音量の大きな音声の入力レベルを低くすることができる。これによって会議端末は、必要な音声のみ取得し、不要な音声を排除することができる。
【0015】
第一態様において、前記撮像装置は、音声が入力される入力手段と、前記音声が出力される出力手段とを備えており、前記制御部は、前記他の会議端末に接続した前記撮像装置の前記入力手段を介して入力された前記音声が、前記他の会議端末から送信された場合に、前記音声を受信する受信ステップと、前記受信ステップにおいて受信された前記音声が前記撮像装置の前記出力手段から出力されるように前記撮像装置を制御する出力制御ステップであって、前記特定ステップにおいて特定された前記第一撮像装置の前記出力手段から出力される前記音声の音量が、前記第二撮像装置の前記出力手段から出力される前記音声の音量よりも小さくなるように制御する出力制御ステップとを更に実行してもよい。撮像装置の状態が所定条件を満たす場合、撮像装置は利用者に所持された状態であることが想定されるので、撮像装置から出力される音声の音量が小さくても、利用者に音声が十分伝わる状態である。このような場合に会議端末は、出力される音声の音量を小さくすることができる。これによって会議端末は、必要以上の音量の音声を出力することで利用者に不快感を与えてしまうことを防止できる。
【0016】
また第一態様において、前記制御部は、前記特定ステップを実行する場合において、前記所定条件を満たす前記撮像装置が2台以上特定された場合に、前記所定条件を満たすこととなった時点が最も新しい前記撮像装置を、前記第一撮像装置として特定してもよい。これによって会議端末は、最も新しく所定条件を満たすこととなった撮像装置において撮影された撮影画像を優先し、この撮影画像が見やすいような表示画像を作成することができる。これによって、最も重要性の高い撮影画像の視認性が良好な表示画像を作成することができる。
【0017】
本発明の第二態様に係る会議システムは、少なくとも撮像手段を備えた複数の撮像装置を接続することが可能な第一会議端末と、ネットワークを介して前記第一会議端末と接続する第二会議端末とを備えた会議システムあって、前記第一会議端末は、制御部と、前記制御部への命令を記憶したメモリとを備え、前記命令が実行されることにより、前記複数の撮像装置の前記撮像手段において撮影された複数の撮影画像を、前記複数の撮像装置から取得する第一取得ステップと、前記撮像装置の使用方法に応じて変化する前記撮像装置の状態を、前記撮像装置毎に判断する判断ステップと、前記判断ステップにおいて判断された前記状態が所定条件を満たす前記撮像装置を、第一撮像装置として特定する特定ステップと、前記特定ステップにおいて特定された前記第一撮像装置から、前記第一取得ステップにおいて取得された前記撮影画像である第一撮影画像、及び、前記第一撮像装置以外の第二撮像装置から、前記第一取得ステップにおいて取得された前記撮影画像である第二撮影画像を、前記第二会議端末に対して送信する送信ステップとを実行し、前記第二会議端末は、制御部と、前記制御部への命令を記憶したメモリとを備え、前記命令が実行されることにより、前記第一会議端末から送信された前記第一撮影画像及び前記第二撮影画像を受信する受信ステップと、前記受信ステップにおいて受信された前記第一撮影画像を少なくと含み、表示手段に表示される表示画像を作成する作成ステップであって、前記第一撮影画像の方が前記第二撮影画像よりも視認性に優れた前記表示画像を作成する作成ステップと、前記作成ステップにおいて作成された前記表示画像を、前記表示手段に表示する表示ステップとを実行する。第二態様によれば、第一態様と同様の効果を奏することができる。
【0018】
本発明の第三態様に係る会議方法は、撮像装置に設けられた撮像手段において撮影された撮影画像を、複数の前記撮像装置から取得する第一取得ステップと、前記撮像装置の使用方法に応じて変化する前記撮像装置の状態を、前記撮像装置毎に判断する判断ステップと、前記判断ステップにおいて判断された前記状態が所定条件を満たす前記撮像装置を、第一撮像装置として特定する特定ステップと、前記第一取得ステップにおいて取得された複数の前記撮影画像のうち少なくともいずれかを含み、表示手段に表示される表示画像を作成する作成ステップであって、前記特定ステップにおいて特定された前記第一撮像装置から取得された前記撮影画像である第一撮影画像の方が、前記第一撮像装置以外の第二撮像装置から取得された前記撮影画像である第二撮影画像よりも視認性に優れた前記表示画像を作成する作成ステップと、前記作成ステップにおいて作成された前記表示画像を出力する出力ステップとを備えている。
【0019】
第三態様によれば、所定条件を満たす状態の撮像装置から取得された第一撮影画像が、第一撮影画像以外の第二撮影画像よりも視認性に優れた表示画像を作成することができる。第一撮影画像の視認性が良好となるので、利用者は第一撮影画像を確実に認識することができる。
【0020】
本発明の第四態様にかかる会議プログラムは、撮像装置に設けられた撮像手段において撮影された撮影画像を、複数の前記撮像装置から取得する第一取得ステップと、前記撮像装置の使用方法に応じて変化する前記撮像装置の状態を、前記撮像装置毎に判断する判断ステップと、前記判断ステップにおいて判断された前記状態が所定条件を満たす前記撮像装置を、第一撮像装置として特定する特定ステップと、前記第一取得ステップにおいて取得された複数の前記撮影画像のうち少なくともいずれかを含み、表示手段に表示される表示画像を作成する作成ステップであって、前記特定ステップにおいて特定された前記第一撮像装置から取得された前記撮影画像である第一撮影画像の方が、前記第一撮像装置以外の第二撮像装置から取得された前記撮影画像である第二撮影画像よりも視認性に優れた前記表示画像を作成する作成ステップと、前記作成ステップにおいて作成された前記表示画像を出力する出力ステップとをコンピュータに実行させる。
【0021】
第四態様によれば、所定条件を満たす状態の撮像装置から取得された第一撮影画像が、第一撮影画像以外の第二撮影画像よりも視認性に優れた表示画像を作成することができる。第一撮影画像の視認性が良好となるので、利用者は第一撮影画像を確実に認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】会議システム1の概要を示す模式図である。
【図2】撮像装置15の斜視図(開状態)である。
【図3】撮像装置15の斜視図(閉状態)である。
【図4】会議端末10の電気的構成を示すブロック図である。
【図5】撮像装置15の電気的構成を示すブロック図である。
【図6】遠隔会議の様子を示す図である。
【図7】ディスプレイ30に表示される画像の一例を示す図である。
【図8】遠隔会議の様子を示す図である。
【図9】ディスプレイ30に表示される画像の一例を示す図である。
【図10】モード設定処理を示すフローチャートである。
【図11】送信処理を示すフローチャートである。
【図12】受信処理を示すフローチャートである。
【図13】変形例における送信処理を示すフローチャートである。
【図14】変形例における受信処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。これらの図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものである。記載されている装置の構成、各種処理のフローチャート等は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
【0024】
図1を参照し、会議システム1の概要について説明する。会議システム1は、会議端末11、12、及び13を備えている。以下、会議端末11、12、及び13を区別しない場合、又は総称する場合、これらを会議端末10ともいう。会議端末10は、ネットワーク2に接続している。会議端末10は、ネットワーク2を介して他の会議端末10と通信を行うことで、遠隔会議を実行することができる。会議端末10としては、周知のPCや遠隔会議用の専用端末を使用することができる。
【0025】
会議端末11には、撮像装置15が2台接続されている。会議端末12及び13には、撮像装置15が1台ずつ接続されている。以下、会議端末11に接続された2台の撮像装置15を、撮像装置16及び撮像装置17ともいう。撮像装置15は、カメラ66(図2参照)、マイク72(図2参照)、及びスピーカ73(図2参照)を備えている。撮像装置15は、カメラ66によって周辺を撮影することができ、マイク72を介して音声を取得することができる。また撮像装置15は、スピーカ73から音声を出力することができる。
【0026】
会議端末10は、接続された撮像装置15から撮影画像及び音声を取得する。会議端末10は、取得された撮影画像に基づいて、他の会議端末10のディスプレイ30(図4参照)に表示させる表示画像を作成する。会議端末10は、作成された表示画像、及び、取得された音声を、ネットワーク2を介して他の会議端末10に対して送信する。
【0027】
会議端末10は、他の会議端末10から送信された表示画像及び音声を、ネットワーク2を介して受信する。会議端末10は、受信された表示画像をディスプレイ30に表示させる。会議端末10は、接続された撮像装置15を制御し、受信された音声をスピーカ73から出力させる。このようにして、会議端末10間で遠隔会議が実行される。会議端末10の利用者は、ディスプレイ30に表示された表示画像や、スピーカ73から出力される音声によって、遠隔拠点の様子を認識することができる。
【0028】
図2、及び図3を参照し、撮像装置15の概要について説明する。撮像装置15は、第一筐体62及び第二筐体63を備えている。第一筐体62及び第二筐体63は、正面視縦長の略長方形の薄板状に形成されている。第一筐体62の略中央には、正面視略長方形状の開口部74が設けられている。開口部74の内側面に操作部46が設けられている。第一筐体62及び第二筐体63は、その上部で回転軸65を介して連結され、回転軸65を中心に回動することで折り畳むことが可能となっている。撮像装置15の上部中央には、回転軸65に回動可能に軸支されたカメラ66が設けられている。第一筐体62の前面71の下部にマイク72が設けられている。第二筐体63の前面75の略中央にスピーカ73が設けられている。スピーカ73は、前側に向かってやや斜め下方に突出している。スピーカ73は、前方に位置する開口部74に対向して位置する。
【0029】
図2に示すように、撮像装置15は、回転軸65の軸心方向を水平面に対して平行にし、且つ第一筐体62と第二筐体63とを最大角度で開いた状態で、水平面である机上に載置して自立させることができる。撮像装置15が自立した状態で、カメラ66を回動させて利用者に向けることで、撮像装置15の設置が完了する。この状態で、撮像装置15は周辺を撮影することが可能な状態となる。
【0030】
以下、撮像装置15を最大角度で開いて机上に設置する状態(図2参照)を、開状態という。撮像装置15を折り畳んだ状態(図3参照)を、閉状態という。図3に示すように、撮像装置15を閉状態とした場合、撮像装置15を自立させた状態で机上に設置することはできない。従って閉状態では、利用者が撮像装置15を持ち上げてカメラ66を周辺に向けない限り、撮像装置15は周辺を撮影することができない。
【0031】
図4を参照し、会議端末10の電気的構成について説明する。会議端末10は、会議端末10の制御を司るCPU21を備えている。CPU21は、ROM22、RAM23、HDD24、USBインタフェース(USB I/F)25、ネットワークインタフェース(ネットワーク I/F)26、デコーダ32、及びドライブ装置33と接続している。ディスプレイ30は、デコーダ32と接続している。
【0032】
HDD24には、遠隔会議を実行するための各種データ(例えば、接続された撮像装置15から取得された撮影画像や音声、他の会議端末10から受信された撮影画像や音声)、CPU21において実行される会議プログラム等が記憶されている。USB I/F25は、USBケーブルを介して撮像装置15と通信を行うためのコントローラである。ネットワークI/F26は、ネットワーク2を介して他の会議端末10と通信を行うためのコントローラである。デコーダ32は、符号化されたデータを復号化し、ディスプレイ30から出力することが可能な画像信号に変換する。ドライブ装置33は、記憶媒体331に記憶された情報を読み出すことができる。例えば、会議端末10のセットアップ時、記憶媒体331に記憶された会議プログラムはドライブ装置33によって読み出され、HDD24に記憶される。
【0033】
図5を参照し、撮像装置15の電気的構成について説明する。撮像装置15は、撮像装置15の制御を司るCPU41を備えている。CPU41は、ROM42、RAM43、フラッシュメモリ44、USB I/F45、操作部46、エンコーダ51、デコーダ52、検出スイッチ54、及び加速度センサ55と接続している。カメラ66はエンコーダ51と接続している。エコーキャンセラ53は、エンコーダ51及びデコーダ52と接続している。マイク72及びスピーカ73は、エコーキャンセラ53と接続している。
【0034】
フラッシュメモリ44には、CPU41において実行されるプログラムが記憶されている。USB I/F45は、USBケーブルを介して会議端末10と通信を行うためのコントローラである。エンコーダ51は、カメラ66によって撮影された撮影画像の信号、及び、エコーキャンセラ53によってエコー除去された音声信号を符号化してデータに変換する。デコーダ52は、符号化されたデータを復号化し、スピーカ73から出力することが可能な音声信号に変換する。なお、デコーダ52から出力された音声信号には、エコーキャンセラ53においてエコー除去が施される。
【0035】
検出スイッチ54は、撮像装置15が折り畳まれて閉状態になったことを検出する。検出スイッチ54は、第二筐体63(図2参照)の前面75(図2参照)の上側であって、回転軸65(図2参照)の近傍に設けられている。検出スイッチ54は、第一筐体62の背面に押圧されることでオン信号を出力する。CPU41は、オン信号を監視することによって、撮像装置15が開状態か閉状態であるかを判断することができる。加速度センサ55は、加速度を測定することができる。CPU41は、測定された加速度に基づき信号処理を行うことによって、撮像装置15の動きの様子を認識することができる。
【0036】
撮像装置15は、カメラ66において撮影された撮影画像、及びマイク72を介して入力された音声を、USBケーブルを介して会議端末10に送信する。また撮像装置15は、検出スイッチ54及び加速度センサ55を介して認識された撮像装置15の状態を、USBケーブルを介して会議端末10に送信する。会議端末10は、USBケーブルを介して、撮影画像、音声、及び撮像装置15の状態を受信することができる。これによって会議端末10は、撮影画像及び音声を撮像装置15から取得することができる。また会議端末10は、撮像装置15の状態を把握することができる。
【0037】
図6から図9を参照し、会議システム1において実行される遠隔会議の様子について概説する。図6及び図8では、会議端末11が設置された拠点の様子が示されている。この拠点では、利用者101、102が机を挟んで向い合って着席している。図6では、会議端末11に接続した撮像装置16、17は、開状態で机上に載置している。撮像装置16のカメラ66は、利用者101の方向を向いている。撮像装置17のカメラ66は、利用者102の方向を向いている。撮像装置16において撮影された撮影画像には、利用者101が含まれる。撮像装置17において撮影された撮影画像には、利用者102が含まれる。
【0038】
会議端末11は、撮像装置16、17から取得された撮影画像に基づいて、表示画像83(図7参照)を作成する。作成される表示画像83には、2つの撮像装置16、17において撮影された2つの撮影画像が含められる。作成された表示画像83は、ネットワーク2を介して会議端末12、13に送信される。また、撮像装置16、17から取得された音声も同様に、ネットワーク2を介して会議端末12、13に対して送信される。
【0039】
図7は、会議端末11、13から送信された表示画像が会議端末12において受信された場合に、会議端末12のディスプレイ30に表示される表示画面の一例を示している。表示画面には、2つの表示領域(表示領域81、82)が左右に並べて配置されている。会議端末11から送信された表示画像83は、表示領域81内に表示されている。会議端末12から送信された表示画像86は、表示領域82内に表示されている。
【0040】
表示画像83は左右に二分割されている。表示画像83の右側は、撮像装置16において撮影された利用者101の撮影画像84である。表示画像83の左側は、撮像装置17において撮影された利用者102の撮影画像85である。表示画像86は、会議端末13の利用者の撮影画像である。会議端末13には撮像装置15が1台のみ接続されているので、表示画像86は分割されていない。
【0041】
会議端末12の利用者は、ディスプレイ30を視認することによって、会議端末11、13が設置された拠点の様子を認識することができる。会議端末11から送信された表示画像83には、複数の撮像装置16、17において撮影された撮影画像84、85が含まれている。会議端末12の利用者は、撮影画像84、85を同時に視認することができるので、異なる複数の利用者の様子を同時に認識することができる。
【0042】
また会議端末12は、会議端末11、13から送信された音声を受信した場合、接続された撮像装置15のスピーカ73から受信した音声が出力されるように、撮像装置15を制御する。これによって会議端末12の利用者は、会議端末11、13の利用者の撮影画像、及び該利用者の音声の両方を認識することができる。
【0043】
会議端末11の利用者101が、他の拠点の利用者に対して、机上に載置された対象物を重点的に視認させたいと考えたとする。このような場合に利用者101は、図8に示すように、撮像装置16を持ち易くするために閉状態とし、撮像装置16を持ち上げる。利用者101は、撮像装置16のカメラ66を対象物103に向けた状態で、撮像装置16を対象物103に近づける。撮像装置16のカメラ66によって、対象物103が大きく撮影される。このような場合に会議端末11は、図6及び図7の場合とは異なる表示画像87(図9参照)を作成し、会議端末12、13に対して送信する。
【0044】
図9は、会議端末11、13から送信された表示画像が会議端末12において受信された場合に、会議端末12のディスプレイ30に表示される表示画面の一例を示している。表示画面には、図7と同様に、2つの表示領域(表示領域81、82)が左右に並べて配置されている。表示領域81、82の大きさは、図7の場合と同一である。図7と異なる点は、表示領域81内に表示されている表示画像87が左右に分割されていない点にある。表示画像87には、撮像装置16において撮影された撮影画像、即ち対象物103が大きく撮影された撮影画像のみが中央に大きく配置されている。撮像装置17において撮影された撮影画像85(図7参照)は、表示画像87に含まれていない。このように、対象物103がディスプレイ30に大きく表示されるので、会議端末12の利用者は対象物103を良好に視認すことができる。
【0045】
以上のように会議端末11は、撮像装置16が閉状態とされ且つ持ち上げられた場合、撮像装置16において撮影された撮影画像のみで構成される表示画像87を作成する。会議端末12の利用者は、表示画像87に含まれている対象物103を、細部まで詳細に認識することができる。なお表示画像87の大きさは、表示領域81内にちょうど収まるように設定される。表示画像83(図7参照)と表示画像87(図9参照)とで、大きさは変化しない。このようにして会議端末11は、表示画像87の領域を維持することで、隣接する表示画像の領域を確実に確保している。
【0046】
さらに会議端末11は、上述のようにして表示画像の作成条件を変更することに加え、撮像装置15の状態に応じて音声の入出力条件も変更する。図8のように、撮像装置16が閉状態とされ、且つ撮像装置16が持ち上げられた場合、会議端末11は、撮像装置16から取得される音声の音量を減衰させる。撮像装置17から取得された音声の音量は維持される。
【0047】
撮像装置16が閉状態とされ、且つ撮像装置16が持ち上げられている場合、図8のように、利用者101が撮像装置16の近くに存在する可能性が高い。このような場合、撮像装置16のマイク72を介して入力される利用者101の音声の音量は、机上に載置された撮像装置17のマイク72を介して入力される音声の音量と比較して大きくなることが想定される。従って会議端末11は、撮像装置16から取得された音声の音量を減衰させる。これによって、会議端末12、13に接続された撮像装置15のスピーカ73から出力される利用者101の音声は小さくなる。このようにして会議端末11は、利用者101の音声が不必要に大きく出力されてしまうことを防止している。また会議端末11は、撮像装置16から取得された音声の音量を減衰させることによって、利用者101の音声のみを選択的に取得することもできる。
【0048】
また次のような場合も想定される。図8のような場合、撮像装置16は持ち上げられ、、対象物103を撮影するために対象物103に向けられているので、撮像装置16のマイク72を介して入力される音声の重要性は低いことが想定される。これに対して会議端末11は、上述のように、撮像装置16から取得される音声の音量を減衰させるので、重要性の低いことが想定される音声の音量は小さくなる。従って会議端末11は、重要性の低い音声が大きな音量で会議端末12、13から出力されることを防止でき、重要性の高い他の音声の認識の妨げとなってしまうことを防止することができる。
【0049】
さらに会議端末11は、会議端末12、13から受信した音声を、撮像装置16、17のスピーカ73から出力させる場合、出力音声の音量を、撮像装置16、17の状態に応じて調整する。具体的には以下の通りである。図6のように、撮像装置16、17の両方が開状態で机上に載置されている場合には、撮像装置16、17のスピーカ73から同音量の音声が出力されるように、撮像装置16、17は制御される。一方、図8のように、撮像装置16が閉状態とされ、且つ撮像装置16が持ち上げられている場合には、撮像装置16から出力される音声の音量が、撮像装置17から出力される音声の音量よりも小さくなるように、撮像装置16、17は制御される。
【0050】
利用者101によって撮像装置16が持ち上げられている場合、図8に示すように、利用者101が撮像装置16の近くに存在する可能性が高い。このような場合、撮像装置16のスピーカ73から出力される音声の音量が小さくても、利用者101は音声を十分聴き取ることができることが想定される。一方、撮像装置16のスピーカ73から出力される音声の音量が減衰されることなく維持された場合、利用者101に大きな音量の音声が到達してしまうことになるので、利用者101が不快に感じる可能性がある。これに対して会議端末11は、撮像装置16のスピーカ73から出力される音声の音量を減衰させることによって、利用者101が適切な音量の音声を快適に聴くことができるようにしている。
【0051】
図10から図12を参照し、会議端末10のCPU21において実行されるモード設定処理、送信処理、及び受信処理について説明する。各処理は、2台以上の撮像装置15が接続されている会議端末10のCPU21において実行される。各処理は、CPU21に電源が投入された場合に起動される。各処理は並行して実行される。
【0052】
図10を参照し、モード設定処理について説明する。モード設定処理では、接続された撮像装置15の状態に応じて動作モードが特定される。動作モードに基づいて、(1)表示画像の作成条件、(2)撮像装置16、17から音声が取得される場合の取得条件、及び(3)撮像装置16、17のスピーカ73から音声を出力させる場合の出力条件が其々決定される。、特定される動作モードの種別として、通常モード及び単画面モードがある。閉状態とされ、且つ持ち上げられている撮像装置15が1台以上接続されている場合、動作モードは単画面モードに設定される。それ以外の場合、動作モードは通常モードに設定される。
【0053】
以下、会議端末10に接続された撮像装置15のうち、閉状態とされ、且つ持ち上げられている状態の撮像装置15のうち一を、第一撮像装置ともいう。閉状態とされ、且つ持ち上げられている状態の撮像装置15が会議端末10に複数接続されている場合、後述する選択方法によって何れか1台が第一撮像装置として選択される。会議端末10に接続された撮像装置15のうち、第一撮像装置以外の撮像装置15を、第二撮像装置ともいう。
【0054】
通常モードでは、例えば図7の表示画像83が作成される。また通常モードでは、撮像装置15のマイク72を介して入力される音声は、音量が調節されることなくそのまま撮像装置15から取得される。さらに通常モードでは、全ての撮像装置15のスピーカ73から同一音量で音声が出力される。
【0055】
一方、単画面モードでは、例えば図9の表示画像87が作成される。また単画面モードでは、第一撮像装置から取得された音声の音量が減衰される。第二撮像装置から取得された音声の音量はそのまま維持される。さらに単画面モードでは、第一撮像装置のスピーカ73から出力される音声の音量が、第二撮像装置のスピーカ73から出力される音声の音量よりも小さくなるように、撮像装置15が制御される。
【0056】
モード設定処理が起動されると、はじめに、初期の動作モードとして通常モードが設定される(S11)。会議端末11に接続されている撮像装置15の台数が特定される(S13)。接続されている撮像装置15の台数は、USB I/F25(図4参照)の状態を検出することによって特定される。
【0057】
撮像装置15から送信される撮像装置15の状態が、USBケーブルを介して受信される。閉状態とされた撮像装置15が1台以上接続されているか否かが判断される(S15)。閉状態とされた撮像装置15がなく、接続された全ての撮像装置15が開状態であると判断された場合(S15:NO)、閉状態から開状態に切り替えられた直後の撮像装置15があるかが判断される(S31)。S15において撮像装置15の状態が繰り返し判断された場合であって、前回の判断時に閉状態であると判断された撮像装置15がある場合、この撮像装置15は、閉状態から開状態に切り替えられた直後であることになる(S31:YES)。この場合、現時点では動作モードとして単画面モードが設定されていることになるので、動作モードを切り替えるために、通常モードに設定される(S33)。処理はS35に進む。
【0058】
一方、前回の判断時に閉状態であると判断された撮像装置15がない場合、閉状態から開状態に切り替えられた直後の撮像装置15はない(S31:NO)。この場合、動作モードとして通常モードが既に設定されており、動作モードを切り替える必要はないので、処理はS35に進む。以上によって、利用者が撮像装置15の机上の位置を変更するために、撮像装置15を開状態のまま水平方向に移動させたような場合、動作モードが単画面モードに切り替わってしまうことが防止される。
【0059】
一方、S15で、閉状態とされた撮像装置15が1台以上接続されていると判断された場合(S15:YES)、該当する撮像装置15は利用者によって持ち上げられている可能性がある。閉状態とすることで、利用者は撮像装置15を容易に持ち上げることが可能となるためである。撮像装置15から送信される撮像装置15の状態が、USBケーブルを介して受信される。S15で閉状態であると判断された撮像装置15が、持ち上げられている状態であるかが判断される。なお、撮像装置15が持ち上げられている状態であるか否かは、例えば次のようにして判断される。撮像装置15の状態は、撮像装置15から受信する度にRAM23に履歴情報として記憶される。RAM23に記憶された履歴情報から、撮像装置15が静止した状態から上方に移動し、且つ、水平方向に移動したかが判断される。そして、これら一連の動作が行われたと判断された場合に、撮像装置15が利用者によって持ち上げられている状態であると判断される。
【0060】
なお撮像装置15が持ち上げられたか否かの判断は、上述した例に限定されない。例えば、撮像装置15が僅かに振動している状態である場合、撮像装置15が利用者によって持ち上げられていると判断しても良い。また撮像装置15の状態として、撮像装置15の傾きが特定されても良い。そして、特定された傾きと、撮像装置15が机上に載置した状態の傾きとが異なる場合に、撮像装置15は利用者によって持ち上げられていると判断しても良い。
【0061】
S15で閉状態であると判断された撮像装置15が持ち上げられていないと判断された場合(S17:NO)、撮像装置15は閉状態となっているものの、利用者によって持ち上げられた状態ではない可能性がある。このような場合、動作モードを単画面モードに切り替える必要はないので、処理はS35に進む。
【0062】
一方、S15で閉状態であると判断された撮像装置15が持ち上げられていると判断された場合(S17:YES)、撮像装置15は利用者によって持ち上げられ、特に優先して撮影したい対象物に向けられていることが想定される。この場合、対象物を大きく表示させるために、動作モードを通常モードから単画面モードに切り替えなければならない。
【0063】
閉状態とされ且つ持ち上げられている撮像装置15が2台以上、会議端末11に接続されているか否かが判断される(S19)。閉状態であり且つ持ち上げられている状態の撮像装置15が1台のみである場合(S19:NO)、この撮像装置15が第一撮像装置として特定される(S27)。接続された撮像装置15のうち第一撮像装置以外の撮像装置15が、第二撮像装置として特定される。動作モードが単画面モードに設定される(S29)。処理はS35に進む。
【0064】
一方、S19で、閉状態であり且つ持ち上げられた状態となっている撮像装置15が2台以上接続されていると判断された場合(S19:YES)、条件を満たす2台以上の撮像装置15のうち、利用者によって最後に持ち上げられた撮像装置15が、第一撮像装置として特定される(S21)。利用者によって所望の撮像装置15が順次選択されて持ち上げられ、対象物に撮像装置15が向けられている場合、利用者によって最後に持ち上げられた撮像装置15において撮影された撮影画像が、最も重要度が高いことが想定されるためである。接続された撮像装置15のうち第一撮像装置以外の撮像装置15が、第二撮像装置として特定される。動作モードが単画面モードに設定される(S23)。処理はS35に進む。
【0065】
利用者によって最後に持ち上げられた撮像装置15は、例えば以下のようにして判断される。S17で持ち上げられていると判断された撮像装置15のIDは、順番にRAM23に記憶される。S21では、RAM23に記憶されたIDが参照される。そして、最後にRAM23に記憶されたIDに対応する撮像装置15が、利用者によって最後に持ち上げられた撮像装置15と判断される。
【0066】
会議端末10の電源がOFFされたかが判断される(S35)。会議端末10の電源がOFFされていない場合(S35:NO)、処理はS13に戻る。会議端末10の電源がOFFされた場合(S35:YES)、モード設定処理は終了する。
【0067】
図11を参照し、送信処理について説明する。撮像装置15において撮影された撮影画像が、接続されている全ての撮像装置15から取得される(S41)。モード設定処理(図10参照)において設定された動作モードに基づき、取得された撮影画像から表示画像が作成される(S43)。
【0068】
モード設定処理(図10参照)において動作モードが通常モードに設定されている場合(S11、S33、図10参照)、次のようにして表示画像が作成される。表示画像を表示可能な領域が特定される。以下、表示画像を表示可能な領域を、表示可能領域という。表示可能領域は、遠隔会議に参加している会議端末10の総数、及びディスプレイ30の大きさに基づいて特定される。特定された表示可能領域は、接続されている撮像装置15の数分の領域に分割される。分割された其々の領域に収まるように、取得された撮影画像の大きさが調整される。大きさが調整された撮影画像は、分割された其々の領域に配置される。以上の処理を経て、複数の撮影画像が含まれた表示画像が作成される。
【0069】
一方、モード設定処理(図10参照)において動作モードが単画面モードに設定されている場合(S23、S29、図10参照)、次のようにして表示画像が作成される。表示可能領域が特定される。第一撮像装置から取得された撮影画像が選択される。選択された第一撮影画像は、特定された表示可能領域内にちょうど収まるように配置される。以上の処理を経て、第一撮像装置から取得された撮影画像のみが含まれた表示画像が作成される。
【0070】
撮像装置15のマイク72から入力された音声が、接続されている全ての撮像装置15から取得される(S45)。モード設定処理(図10参照)において設定された動作モードに基づき、取得された音声の音量が調整される(S47)。動作モードが通常モードに設定されている場合(S11、S33、図10参照)、取得された複数の音声の音量は減衰されず、そのままの音量で維持される。一方、動作モードが単画面モードに設定されている場合(S23、S29、図10参照)、第一撮像装置から取得された音声の音量は減衰される。第二撮像装置から取得された音声の音量は維持される。
【0071】
S43で作成された表示画像、及び、S47で音量が調節された音声は、他の会議端末10に対して送信される(S49)。会議端末10の電源がOFFされたかが判断される(S51)。会議端末10の電源がOFFされていない場合(S51:NO)、処理はS41に戻る。会議端末10の電源がOFFされた場合(S51:YES)、送信処理は終了する。
【0072】
図12を参照し、受信処理について説明する。他の会議端末10から送信された表示画像及び音声が、ネットワーク2を介して受信される(S61)。受信された表示画像は、ディスプレイ30に表示される(S63)。複数の表示画像が受信されている場合、其々の表示画像はディスプレイ30に並べて表示される。
【0073】
受信された音声の音量が調節される(S65)。モード設定処理(図10参照)において動作モードが通常モードに設定されている場合(S11、S33、図10参照)、接続された全ての撮像装置15から同音量の音声が出力されるように、音声の音量が調整される。一方、モード設定処理において動作モードが単画面モードに設定されている場合(S23、S29、図10参照)、第一撮像装置から出力される音声の音量が、第二撮像装置から出力される音声の音量よりも小さくなるように、音声の音量が調節される。調整された音量で撮像装置15から音声が出力されるように、撮像装置15が制御される(S67)。撮像装置15のスピーカ73から、音声が出力される。
【0074】
会議端末10の電源がOFFされたかが判断される(S69)。会議端末10の電源がOFFされていない場合(S69:NO)、処理はS61に戻る。会議端末10の電源がOFFされた場合(S69:YES)、送信処理は終了する。
【0075】
以上説明したように、会議端末10は、第一撮像装置から取得された撮影画像が、第二撮像装置から取得された撮影画像よりも視認性に優れた表示画像を作成することができる。従って会議端末10は、第一撮像装置において撮影された撮影画像の視認性を良好にすることができる。複数の撮像装置15が接続されており、複数の撮影画像が取得された場合でも、利用者は、第一撮像装置において撮影された撮影画像を確実に認識することができる。
【0076】
なお、カメラ66が本発明の「撮像手段」に相当する。マイク72が本発明の「入力手段」に相当する。スピーカ73が本発明の「出力手段」に相当する。S41が本発明の「第一取得ステップ」に相当する。S15及びS17が本発明の「判断ステップ」に相当する。S21及びS27が本発明の「特定ステップ」に相当する。S43が本発明の「作成ステップ」に相当する。S49が本発明の「第一送信ステップ」「第二送信ステップ」に相当する。開状態が「第一状態」に相当し、閉状態が「第二状態」に相当する。S45が本発明の「第二取得ステップ」に相当する。S47が本発明の「減衰ステップ」に相当する。S61が本発明の会議端末における「受信ステップ」に相当する。S67が本発明の「出力制御ステップ」に相当する。
【0077】
本発明は上述の実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。本発明では、会議端末10は、表示画像を作成して他の会議端末10に対して送信していたが、本発明はこれに限定されない。会議端末10は、撮像装置15から取得した撮影画像を、そのまま他の会議端末10に対して送信してもよい。他の会議端末10は、受信した撮影画像から表示画像を作成し、ディスプレイ30に表示してもよい。以下、本発明の変形例について説明する。
【0078】
図13及び図14を参照し、変形例における送信処理及び受信処理について説明する。モード設定処理は、上述の実施形態と同一である。上述の実施形態と同一処理については、同一符号を付し、説明を省略又は簡略化する。
【0079】
変形例における送信処理は、図13に示すように、撮像装置15から取得した撮影画像をそのまま他の会議端末10に送信するという点で、上述の実施形態と異なる。図13に示すように、S41で取得された撮影画像は、S45で取得された音声と共に、そのまま他の会議端末10に対して送信される(S71)。なお、動作モードが単画面モードに設定されている場合、S21又はS27(図10参照)において特定された第一撮像装置から取得された撮影画像のみが、音声と共に他の会議端末10に対して送信される(S71)。
【0080】
変形例における受信処理では、図14に示すように、他の会議端末10から送信された撮影画像が受信される(S73)。受信された撮影画像に基づき、表示画像が次のようにして作成される(S75)。表示可能領域が特定される。特定された表示可能領域は、受信された撮影画像の数分の領域に分割される。分割された其々の領域に収まるように、受信された撮影画像の大きさが調整される。大きさが調整された撮影画像は、分割された其々の領域に配置される。以上の処理を経て、撮影画像が含まれた表示画像が作成される。作成された表示画像は、ディスプレイに表示される(S63)。
【0081】
以上の変形処理を行うことによって、会議端末10は、表示画像を作成する場合に表示可能領域を容易に特定できるので、表示可能領域内に収まる表示画像を確実に作成することができる。なお、S71が本発明の「送信ステップ」に相当する。S73が本発明の会議システムにおける「受信ステップ」に相当する。S75が本発明の会議システムにおける「作成ステップ」に相当する。
【0082】
会議端末10は、単画面モードで動作する場合、第一撮像装置から取得された撮影画像のみが含まれた表示画像を作成していた。本発明はこれに限定されない。会議端末10は、第一撮影装置から取得された撮影画像の大きさが、第二撮影装置から取得された撮影画像よりも大きくなるように構成された表示画像を作成してもよい。例えば、第一撮像装置から取得された撮影画像の大きさと、第二撮影装置から取得された撮影画像の大きさとの比が7:3となるように、其々の撮影画像の大きさが決定されてもよい。また、第一撮像装置から取得された撮影画像のみからなる表示画像の一部分に、第二撮像装置から取得された撮影画像を小さく重ねて表示させてもよい。また重ねて表示させる撮影画像を半透明化してもよい。
【0083】
会議端末は、単画面モードで動作する場合にも、通常モードで動作する場合と同様、複数の撮影画像が並べて配置された表示画像を作成してもよい。ここで、第一撮像装置から取得された撮影画像のフレームレートが、第二撮像装置から取得された撮影画像のフレームレートよりも速くなるようにしてもよい。これによって、第一撮像装置から取得された撮影画像は、第二撮像装置から取得された撮影画像と比較して動きが滑らかになる。従って利用者は、第一撮像装置において撮影された撮影画像の細かい動きを認識することができる。
【0084】
また、第一撮像装置から取得された撮影画像の解像度が、第二撮像装置から取得された撮影画像の解像度よりも高くなるようにしてもよい。これによって、第一撮像装置から取得された撮影画像は、第二撮像装置から取得された撮影画像と比較して高精細となる。従って利用者は、第一撮影画像を細部まで詳細に認識することができる。
【0085】
上述では、閉状態とされ、且つ持ち上げられた撮像装置15のうち一を、第一撮像装置として選択していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、閉状態とされた状態で振動が検出された撮像装置15や、閉状態とされ且つ傾いた状態の撮像装置15のうち一を、第一撮像装置15として選択してもよい。
【0086】
上述では、第一撮像装置から取得された音声の音量を減衰させていたが、本発明はこれに限定されない。会議端末10は、第一撮像装置からは音声を取得せず、第二撮像装置からのみ音声を取得してもよい。また例えば会議端末10は、接続されている全ての撮像装置15から入力される音声の音量の総和が一定となるように、第一撮像装置及び第二撮像装置から取得される音声の音量を調節してもよい。具体的には、第一撮像装置から取得される音声の音量を30%減衰させた場合、第二撮像装置から取得される音声の音量の総和が30%増加するように、第二撮像装置から取得される音声の音量を増幅させてもよい。
【0087】
上述では、第一撮像装置から音声が出力される場合の音量が、第二撮像装置から音声が出力される場合の音量よりも小さくしていた。ここで例えば会議端末10は、接続されている全ての撮像装置15から出力される音声の音量の総和が一定となるように、第一撮像装置及び第二撮像装置から出力される音声を調節してもよい。具体的には、第一撮像装置から出力される音声の音量を30%小さくした場合、第二撮像装置から出力される音声の音量の総和が30%大きくしてもよい。
【0088】
会議端末10は、通常モードで動作している場合、接続されている撮像装置15の台数に応じて、音声の入出力レベルを調整してもよい。例えば会議端末10は、撮像装置15がn台(nは2以上の整数であるとする)接続されている場合に其々の撮像装置15から出力される音声の音量を、撮像装置15が1台のみ接続している場合に出力される音声の音量の70%や30%としてもよいし、音量を1/nとしてもよい。また会議端末10は、撮像装置15がn台接続されている場合に其々の撮像装置15から取得される音声の音量を、撮像装置15が1台のみ接続している場合に取得される音声の音量の70%や30%となるように減衰させてもよいし、1/nに減衰させてもよい。
【0089】
会議端末10は、単画面モードにて動作する場合、第一撮像装置から取得される音声の音量を減衰させる代わりに、撮像装置15のマイク72の感度が小さくなるように第一撮像装置を制御してもよい。
【0090】
上述では、会議端末10は他の会議端末10に対して表示画像及び音声を直接送信していたが、本発明はこれに限定されず、MCU(Multi-point Control Unit)を介して他の会議端末10に対して送信してもよい。またこの場合、撮影画像及び動作モードをMCUに対して送信してもよい。MCUは、受信した撮影画像及び動作モードに基づいて表示画像を作成し、他の会議端末10に対して送信してもよい。
【0091】
会議端末10は、単画面モードで動作する場合、第一撮像装置から取得された撮影画像に対して手ぶれ補正を行ってもよい。なお手ぶれ補正は、撮影画像と共に第一撮像装置から取得される撮像装置15の状態に基づいて行われてもよい。
【符号の説明】
【0092】
1 会議システム
10、11、12、13 会議端末
15、16、17 撮像装置
21 CPU
24 HDD
66 カメラ
72 マイク
73 スピーカ
83、86、87 表示画像
84、85 撮影画像
85 撮影画像
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔拠点との間で遠隔会議を行うための会議端末、会議システム、会議方法、及び会議プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遠隔拠点に設けられた会議端末間で遠隔会議を実行する遠隔会議システムが知られている。遠隔会議システムでは、ネットワークを介して複数の会議端末が接続する。会議端末には、カメラが接続される。会議端末は、カメラによって撮影された画像を、ネットワークを介して他の会議端末に送信する。他の会議端末は、ネットワークを介して受信した画像を表示手段(ディスプレイなど)に表示する。利用者は、表示手段に表示された画像を見ることで、遠隔拠点の様子を認識することができる。
【0003】
会議端末に複数のカメラが接続される場合がある。例えば特許文献1に記載された第1地点の端末には、3つのカメラが接続されている。第2地点の端末側では、撮影された画像を表示する表示手段(スクリーン)が、カメラの数分用意される。複数のカメラにおいて撮影された複数の画像は、第2地点の端末において受信され、対応する表示手段に其々表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−100134号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら上述の端末では、表示手段全体の大きさに制約がある場合、其々の画像を表示できる部分の大きさは、カメラの数が増えることで小さくなる。従って、其々の画像の視認性が悪くなってしまうという問題点がある。
【0006】
本発明の目的は、視認性の良好な画像を表示することができる会議端末、会議システム、会議方法、及び会議プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第一態様に係る会議端末は、少なくとも撮像手段を備えた複数の撮像装置を接続することが可能な会議端末であって、制御部と、前記制御部への命令を記憶したメモリとを備え、前記命令が実行されることにより、前記複数の撮像装置の前記撮像手段において撮影された複数の撮影画像を、前記複数の撮像装置から取得する第一取得ステップと、前記撮像装置の使用方法に応じて変化する前記撮像装置の状態を、前記撮像装置毎に判断する判断ステップと、前記判断ステップにおいて判断された前記状態が所定条件を満たす前記撮像装置を、第一撮像装置として特定する特定ステップと、前記第一取得ステップにおいて取得された前記複数の撮影画像のうち少なくともいずれかを含み、他の前記会議端末に接続された表示手段に表示される表示画像を作成する作成ステップであって、前記特定ステップにおいて特定された前記第一撮像装置から取得された前記撮影画像である第一撮影画像の方が、前記第一撮像装置以外の第二撮像装置から取得された前記撮影画像である第二撮影画像よりも視認性に優れた前記表示画像を作成する作成ステップと、前記作成ステップにおいて作成された前記表示画像を、前記他の会議端末に送信する第一送信ステップとを実行することを特徴とする。
【0008】
第一態様によれば、会議端末は、所定条件を満たす状態の撮像装置から取得された第一撮影画像が、第一撮影画像以外の第二撮影画像よりも視認性に優れた表示画像を作成することができる。第一撮影画像の視認性が良好となるので、利用者は第一撮影画像を確実に認識することができる。
【0009】
第一態様において、前記撮像装置は、周辺を撮影できる状態で自立させることが可能な第一状態と、周辺を撮影できる状態で自立させることが不可能な第二状態とを備え、前記制御部は、前記判断ステップを実行する場合において、前記撮像装置が動いたか否か、及び、前記撮像装置が前記第一状態であるか前記第二状態であるかを判断し、前記特定ステップを実行する場合において、前記判断ステップにおいて、前記撮像装置が前記第二状態であると判断され、且つ、前記撮像装置が動いたと判断された場合に、前記所定条件を満たすと判断してもよい。撮像装置が動いたと判断され、且つ、撮像装置が第二状態である場合、撮像装置は、利用者に所持された状態で特定の対象物を撮影している状態であると判断される。この場合、撮像装置において撮影される撮影画像の重要性が高いことが想定される。会議端末は、重要性の高いことが想定される画像の視認性が良好となるように、表示画像を作成することができる。表示画像を視認する利用者は、重要性の高いことが想定される撮影画像を確実に認識することができる。また撮像装置を所持する利用者は、会議端末を持って対象物に近づけ、撮影を行うことによって、他の利用者に対象物を確実に認識させることができる。
【0010】
第一態様において、前記制御部は、前記作成ステップを実行する場合において、前記第一撮影画像の表示領域が、前記第二撮影画像の表示領域よりも大きい前記表示画像を作成してもよい。これによって、第一撮影画像の表示領域は、第二撮影画像の表示領域よりも大きくなるので、第一撮影画像は第二撮影画像と比較して見やすくなる。従って利用者は、第一撮影画像を細部まで詳細に認識することができる。
【0011】
第一態様において、前記制御部は、前記作成ステップを実行する場合において、前記第一撮影画像及び前記第二撮影画像のうち少なくとも一方が所定の表示可能領域内に配置され、且つ、前記表示可能領域内に占める前記第一撮影画像の表示領域の割合が、前記第二撮影画像の表示領域の割合よりも大きい前記表示画像を作成してもよい。これによって会議端末は、限られた表示可能領域内に第一撮影画像及び第二撮影画像を配置して表示画像を作成する場合でも、第一撮影画像の視認性を良くすることができる。
【0012】
第一態様において、前記制御部は、前記作成ステップを実行する場合において、前記第一撮影画像の解像度が、前記第二撮影画像の解像度よりも高い前記表示画像を作成してもよい。第一撮影画像は第二撮影画像と比較して高精細となるので、利用者は、第一撮影画像を細部まで詳細に認識することができる。
【0013】
第一態様において、前記制御部は、前記作成ステップを実行する場合において、前記第一撮影画像のフレームレートが、前記第二撮影画像のフレームレートよりも速い前記表示画像を作成してもよい。第一撮影画像のフレームレートは、第二撮影画像のフレームレートよりも速くなるので、第一撮影画像は第二撮影画像と比較して動きが滑らかになる。従って利用者は、第一撮影画像の細かい動きを認識することができる。
【0014】
第一態様において、前記撮像装置は、音声が入力される入力手段と、前記音声が出力される出力手段とを備えており、前記制御部は、前記複数の撮像装置の前記入力手段を介して入力された前記音声を、前記撮像装置から取得する第二取得ステップと、前記第二取得ステップにおいて取得される前記音声のうち、前記特定ステップにおいて特定された前記第一撮像装置から取得される前記音声の音量を減衰させる減衰ステップと、前記減衰ステップにおいて減衰された前記音声が、前記他の会議端末に接続された前記複数の撮像装置の前記出力手段から出力されるように、前記他の会議端末に対して前記音声を送信する第二送信ステップとを更に実行してもよい。撮像装置の状態が所定条件を満たす場合、撮像装置は利用者に所持された状態であることが想定されるので、撮像装置に対して入力される音声の音量は大きい可能性が高い。このような場合に会議端末は、音量の大きな音声の入力レベルを低くすることができる。これによって会議端末は、必要な音声のみ取得し、不要な音声を排除することができる。
【0015】
第一態様において、前記撮像装置は、音声が入力される入力手段と、前記音声が出力される出力手段とを備えており、前記制御部は、前記他の会議端末に接続した前記撮像装置の前記入力手段を介して入力された前記音声が、前記他の会議端末から送信された場合に、前記音声を受信する受信ステップと、前記受信ステップにおいて受信された前記音声が前記撮像装置の前記出力手段から出力されるように前記撮像装置を制御する出力制御ステップであって、前記特定ステップにおいて特定された前記第一撮像装置の前記出力手段から出力される前記音声の音量が、前記第二撮像装置の前記出力手段から出力される前記音声の音量よりも小さくなるように制御する出力制御ステップとを更に実行してもよい。撮像装置の状態が所定条件を満たす場合、撮像装置は利用者に所持された状態であることが想定されるので、撮像装置から出力される音声の音量が小さくても、利用者に音声が十分伝わる状態である。このような場合に会議端末は、出力される音声の音量を小さくすることができる。これによって会議端末は、必要以上の音量の音声を出力することで利用者に不快感を与えてしまうことを防止できる。
【0016】
また第一態様において、前記制御部は、前記特定ステップを実行する場合において、前記所定条件を満たす前記撮像装置が2台以上特定された場合に、前記所定条件を満たすこととなった時点が最も新しい前記撮像装置を、前記第一撮像装置として特定してもよい。これによって会議端末は、最も新しく所定条件を満たすこととなった撮像装置において撮影された撮影画像を優先し、この撮影画像が見やすいような表示画像を作成することができる。これによって、最も重要性の高い撮影画像の視認性が良好な表示画像を作成することができる。
【0017】
本発明の第二態様に係る会議システムは、少なくとも撮像手段を備えた複数の撮像装置を接続することが可能な第一会議端末と、ネットワークを介して前記第一会議端末と接続する第二会議端末とを備えた会議システムあって、前記第一会議端末は、制御部と、前記制御部への命令を記憶したメモリとを備え、前記命令が実行されることにより、前記複数の撮像装置の前記撮像手段において撮影された複数の撮影画像を、前記複数の撮像装置から取得する第一取得ステップと、前記撮像装置の使用方法に応じて変化する前記撮像装置の状態を、前記撮像装置毎に判断する判断ステップと、前記判断ステップにおいて判断された前記状態が所定条件を満たす前記撮像装置を、第一撮像装置として特定する特定ステップと、前記特定ステップにおいて特定された前記第一撮像装置から、前記第一取得ステップにおいて取得された前記撮影画像である第一撮影画像、及び、前記第一撮像装置以外の第二撮像装置から、前記第一取得ステップにおいて取得された前記撮影画像である第二撮影画像を、前記第二会議端末に対して送信する送信ステップとを実行し、前記第二会議端末は、制御部と、前記制御部への命令を記憶したメモリとを備え、前記命令が実行されることにより、前記第一会議端末から送信された前記第一撮影画像及び前記第二撮影画像を受信する受信ステップと、前記受信ステップにおいて受信された前記第一撮影画像を少なくと含み、表示手段に表示される表示画像を作成する作成ステップであって、前記第一撮影画像の方が前記第二撮影画像よりも視認性に優れた前記表示画像を作成する作成ステップと、前記作成ステップにおいて作成された前記表示画像を、前記表示手段に表示する表示ステップとを実行する。第二態様によれば、第一態様と同様の効果を奏することができる。
【0018】
本発明の第三態様に係る会議方法は、撮像装置に設けられた撮像手段において撮影された撮影画像を、複数の前記撮像装置から取得する第一取得ステップと、前記撮像装置の使用方法に応じて変化する前記撮像装置の状態を、前記撮像装置毎に判断する判断ステップと、前記判断ステップにおいて判断された前記状態が所定条件を満たす前記撮像装置を、第一撮像装置として特定する特定ステップと、前記第一取得ステップにおいて取得された複数の前記撮影画像のうち少なくともいずれかを含み、表示手段に表示される表示画像を作成する作成ステップであって、前記特定ステップにおいて特定された前記第一撮像装置から取得された前記撮影画像である第一撮影画像の方が、前記第一撮像装置以外の第二撮像装置から取得された前記撮影画像である第二撮影画像よりも視認性に優れた前記表示画像を作成する作成ステップと、前記作成ステップにおいて作成された前記表示画像を出力する出力ステップとを備えている。
【0019】
第三態様によれば、所定条件を満たす状態の撮像装置から取得された第一撮影画像が、第一撮影画像以外の第二撮影画像よりも視認性に優れた表示画像を作成することができる。第一撮影画像の視認性が良好となるので、利用者は第一撮影画像を確実に認識することができる。
【0020】
本発明の第四態様にかかる会議プログラムは、撮像装置に設けられた撮像手段において撮影された撮影画像を、複数の前記撮像装置から取得する第一取得ステップと、前記撮像装置の使用方法に応じて変化する前記撮像装置の状態を、前記撮像装置毎に判断する判断ステップと、前記判断ステップにおいて判断された前記状態が所定条件を満たす前記撮像装置を、第一撮像装置として特定する特定ステップと、前記第一取得ステップにおいて取得された複数の前記撮影画像のうち少なくともいずれかを含み、表示手段に表示される表示画像を作成する作成ステップであって、前記特定ステップにおいて特定された前記第一撮像装置から取得された前記撮影画像である第一撮影画像の方が、前記第一撮像装置以外の第二撮像装置から取得された前記撮影画像である第二撮影画像よりも視認性に優れた前記表示画像を作成する作成ステップと、前記作成ステップにおいて作成された前記表示画像を出力する出力ステップとをコンピュータに実行させる。
【0021】
第四態様によれば、所定条件を満たす状態の撮像装置から取得された第一撮影画像が、第一撮影画像以外の第二撮影画像よりも視認性に優れた表示画像を作成することができる。第一撮影画像の視認性が良好となるので、利用者は第一撮影画像を確実に認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】会議システム1の概要を示す模式図である。
【図2】撮像装置15の斜視図(開状態)である。
【図3】撮像装置15の斜視図(閉状態)である。
【図4】会議端末10の電気的構成を示すブロック図である。
【図5】撮像装置15の電気的構成を示すブロック図である。
【図6】遠隔会議の様子を示す図である。
【図7】ディスプレイ30に表示される画像の一例を示す図である。
【図8】遠隔会議の様子を示す図である。
【図9】ディスプレイ30に表示される画像の一例を示す図である。
【図10】モード設定処理を示すフローチャートである。
【図11】送信処理を示すフローチャートである。
【図12】受信処理を示すフローチャートである。
【図13】変形例における送信処理を示すフローチャートである。
【図14】変形例における受信処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。これらの図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものである。記載されている装置の構成、各種処理のフローチャート等は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
【0024】
図1を参照し、会議システム1の概要について説明する。会議システム1は、会議端末11、12、及び13を備えている。以下、会議端末11、12、及び13を区別しない場合、又は総称する場合、これらを会議端末10ともいう。会議端末10は、ネットワーク2に接続している。会議端末10は、ネットワーク2を介して他の会議端末10と通信を行うことで、遠隔会議を実行することができる。会議端末10としては、周知のPCや遠隔会議用の専用端末を使用することができる。
【0025】
会議端末11には、撮像装置15が2台接続されている。会議端末12及び13には、撮像装置15が1台ずつ接続されている。以下、会議端末11に接続された2台の撮像装置15を、撮像装置16及び撮像装置17ともいう。撮像装置15は、カメラ66(図2参照)、マイク72(図2参照)、及びスピーカ73(図2参照)を備えている。撮像装置15は、カメラ66によって周辺を撮影することができ、マイク72を介して音声を取得することができる。また撮像装置15は、スピーカ73から音声を出力することができる。
【0026】
会議端末10は、接続された撮像装置15から撮影画像及び音声を取得する。会議端末10は、取得された撮影画像に基づいて、他の会議端末10のディスプレイ30(図4参照)に表示させる表示画像を作成する。会議端末10は、作成された表示画像、及び、取得された音声を、ネットワーク2を介して他の会議端末10に対して送信する。
【0027】
会議端末10は、他の会議端末10から送信された表示画像及び音声を、ネットワーク2を介して受信する。会議端末10は、受信された表示画像をディスプレイ30に表示させる。会議端末10は、接続された撮像装置15を制御し、受信された音声をスピーカ73から出力させる。このようにして、会議端末10間で遠隔会議が実行される。会議端末10の利用者は、ディスプレイ30に表示された表示画像や、スピーカ73から出力される音声によって、遠隔拠点の様子を認識することができる。
【0028】
図2、及び図3を参照し、撮像装置15の概要について説明する。撮像装置15は、第一筐体62及び第二筐体63を備えている。第一筐体62及び第二筐体63は、正面視縦長の略長方形の薄板状に形成されている。第一筐体62の略中央には、正面視略長方形状の開口部74が設けられている。開口部74の内側面に操作部46が設けられている。第一筐体62及び第二筐体63は、その上部で回転軸65を介して連結され、回転軸65を中心に回動することで折り畳むことが可能となっている。撮像装置15の上部中央には、回転軸65に回動可能に軸支されたカメラ66が設けられている。第一筐体62の前面71の下部にマイク72が設けられている。第二筐体63の前面75の略中央にスピーカ73が設けられている。スピーカ73は、前側に向かってやや斜め下方に突出している。スピーカ73は、前方に位置する開口部74に対向して位置する。
【0029】
図2に示すように、撮像装置15は、回転軸65の軸心方向を水平面に対して平行にし、且つ第一筐体62と第二筐体63とを最大角度で開いた状態で、水平面である机上に載置して自立させることができる。撮像装置15が自立した状態で、カメラ66を回動させて利用者に向けることで、撮像装置15の設置が完了する。この状態で、撮像装置15は周辺を撮影することが可能な状態となる。
【0030】
以下、撮像装置15を最大角度で開いて机上に設置する状態(図2参照)を、開状態という。撮像装置15を折り畳んだ状態(図3参照)を、閉状態という。図3に示すように、撮像装置15を閉状態とした場合、撮像装置15を自立させた状態で机上に設置することはできない。従って閉状態では、利用者が撮像装置15を持ち上げてカメラ66を周辺に向けない限り、撮像装置15は周辺を撮影することができない。
【0031】
図4を参照し、会議端末10の電気的構成について説明する。会議端末10は、会議端末10の制御を司るCPU21を備えている。CPU21は、ROM22、RAM23、HDD24、USBインタフェース(USB I/F)25、ネットワークインタフェース(ネットワーク I/F)26、デコーダ32、及びドライブ装置33と接続している。ディスプレイ30は、デコーダ32と接続している。
【0032】
HDD24には、遠隔会議を実行するための各種データ(例えば、接続された撮像装置15から取得された撮影画像や音声、他の会議端末10から受信された撮影画像や音声)、CPU21において実行される会議プログラム等が記憶されている。USB I/F25は、USBケーブルを介して撮像装置15と通信を行うためのコントローラである。ネットワークI/F26は、ネットワーク2を介して他の会議端末10と通信を行うためのコントローラである。デコーダ32は、符号化されたデータを復号化し、ディスプレイ30から出力することが可能な画像信号に変換する。ドライブ装置33は、記憶媒体331に記憶された情報を読み出すことができる。例えば、会議端末10のセットアップ時、記憶媒体331に記憶された会議プログラムはドライブ装置33によって読み出され、HDD24に記憶される。
【0033】
図5を参照し、撮像装置15の電気的構成について説明する。撮像装置15は、撮像装置15の制御を司るCPU41を備えている。CPU41は、ROM42、RAM43、フラッシュメモリ44、USB I/F45、操作部46、エンコーダ51、デコーダ52、検出スイッチ54、及び加速度センサ55と接続している。カメラ66はエンコーダ51と接続している。エコーキャンセラ53は、エンコーダ51及びデコーダ52と接続している。マイク72及びスピーカ73は、エコーキャンセラ53と接続している。
【0034】
フラッシュメモリ44には、CPU41において実行されるプログラムが記憶されている。USB I/F45は、USBケーブルを介して会議端末10と通信を行うためのコントローラである。エンコーダ51は、カメラ66によって撮影された撮影画像の信号、及び、エコーキャンセラ53によってエコー除去された音声信号を符号化してデータに変換する。デコーダ52は、符号化されたデータを復号化し、スピーカ73から出力することが可能な音声信号に変換する。なお、デコーダ52から出力された音声信号には、エコーキャンセラ53においてエコー除去が施される。
【0035】
検出スイッチ54は、撮像装置15が折り畳まれて閉状態になったことを検出する。検出スイッチ54は、第二筐体63(図2参照)の前面75(図2参照)の上側であって、回転軸65(図2参照)の近傍に設けられている。検出スイッチ54は、第一筐体62の背面に押圧されることでオン信号を出力する。CPU41は、オン信号を監視することによって、撮像装置15が開状態か閉状態であるかを判断することができる。加速度センサ55は、加速度を測定することができる。CPU41は、測定された加速度に基づき信号処理を行うことによって、撮像装置15の動きの様子を認識することができる。
【0036】
撮像装置15は、カメラ66において撮影された撮影画像、及びマイク72を介して入力された音声を、USBケーブルを介して会議端末10に送信する。また撮像装置15は、検出スイッチ54及び加速度センサ55を介して認識された撮像装置15の状態を、USBケーブルを介して会議端末10に送信する。会議端末10は、USBケーブルを介して、撮影画像、音声、及び撮像装置15の状態を受信することができる。これによって会議端末10は、撮影画像及び音声を撮像装置15から取得することができる。また会議端末10は、撮像装置15の状態を把握することができる。
【0037】
図6から図9を参照し、会議システム1において実行される遠隔会議の様子について概説する。図6及び図8では、会議端末11が設置された拠点の様子が示されている。この拠点では、利用者101、102が机を挟んで向い合って着席している。図6では、会議端末11に接続した撮像装置16、17は、開状態で机上に載置している。撮像装置16のカメラ66は、利用者101の方向を向いている。撮像装置17のカメラ66は、利用者102の方向を向いている。撮像装置16において撮影された撮影画像には、利用者101が含まれる。撮像装置17において撮影された撮影画像には、利用者102が含まれる。
【0038】
会議端末11は、撮像装置16、17から取得された撮影画像に基づいて、表示画像83(図7参照)を作成する。作成される表示画像83には、2つの撮像装置16、17において撮影された2つの撮影画像が含められる。作成された表示画像83は、ネットワーク2を介して会議端末12、13に送信される。また、撮像装置16、17から取得された音声も同様に、ネットワーク2を介して会議端末12、13に対して送信される。
【0039】
図7は、会議端末11、13から送信された表示画像が会議端末12において受信された場合に、会議端末12のディスプレイ30に表示される表示画面の一例を示している。表示画面には、2つの表示領域(表示領域81、82)が左右に並べて配置されている。会議端末11から送信された表示画像83は、表示領域81内に表示されている。会議端末12から送信された表示画像86は、表示領域82内に表示されている。
【0040】
表示画像83は左右に二分割されている。表示画像83の右側は、撮像装置16において撮影された利用者101の撮影画像84である。表示画像83の左側は、撮像装置17において撮影された利用者102の撮影画像85である。表示画像86は、会議端末13の利用者の撮影画像である。会議端末13には撮像装置15が1台のみ接続されているので、表示画像86は分割されていない。
【0041】
会議端末12の利用者は、ディスプレイ30を視認することによって、会議端末11、13が設置された拠点の様子を認識することができる。会議端末11から送信された表示画像83には、複数の撮像装置16、17において撮影された撮影画像84、85が含まれている。会議端末12の利用者は、撮影画像84、85を同時に視認することができるので、異なる複数の利用者の様子を同時に認識することができる。
【0042】
また会議端末12は、会議端末11、13から送信された音声を受信した場合、接続された撮像装置15のスピーカ73から受信した音声が出力されるように、撮像装置15を制御する。これによって会議端末12の利用者は、会議端末11、13の利用者の撮影画像、及び該利用者の音声の両方を認識することができる。
【0043】
会議端末11の利用者101が、他の拠点の利用者に対して、机上に載置された対象物を重点的に視認させたいと考えたとする。このような場合に利用者101は、図8に示すように、撮像装置16を持ち易くするために閉状態とし、撮像装置16を持ち上げる。利用者101は、撮像装置16のカメラ66を対象物103に向けた状態で、撮像装置16を対象物103に近づける。撮像装置16のカメラ66によって、対象物103が大きく撮影される。このような場合に会議端末11は、図6及び図7の場合とは異なる表示画像87(図9参照)を作成し、会議端末12、13に対して送信する。
【0044】
図9は、会議端末11、13から送信された表示画像が会議端末12において受信された場合に、会議端末12のディスプレイ30に表示される表示画面の一例を示している。表示画面には、図7と同様に、2つの表示領域(表示領域81、82)が左右に並べて配置されている。表示領域81、82の大きさは、図7の場合と同一である。図7と異なる点は、表示領域81内に表示されている表示画像87が左右に分割されていない点にある。表示画像87には、撮像装置16において撮影された撮影画像、即ち対象物103が大きく撮影された撮影画像のみが中央に大きく配置されている。撮像装置17において撮影された撮影画像85(図7参照)は、表示画像87に含まれていない。このように、対象物103がディスプレイ30に大きく表示されるので、会議端末12の利用者は対象物103を良好に視認すことができる。
【0045】
以上のように会議端末11は、撮像装置16が閉状態とされ且つ持ち上げられた場合、撮像装置16において撮影された撮影画像のみで構成される表示画像87を作成する。会議端末12の利用者は、表示画像87に含まれている対象物103を、細部まで詳細に認識することができる。なお表示画像87の大きさは、表示領域81内にちょうど収まるように設定される。表示画像83(図7参照)と表示画像87(図9参照)とで、大きさは変化しない。このようにして会議端末11は、表示画像87の領域を維持することで、隣接する表示画像の領域を確実に確保している。
【0046】
さらに会議端末11は、上述のようにして表示画像の作成条件を変更することに加え、撮像装置15の状態に応じて音声の入出力条件も変更する。図8のように、撮像装置16が閉状態とされ、且つ撮像装置16が持ち上げられた場合、会議端末11は、撮像装置16から取得される音声の音量を減衰させる。撮像装置17から取得された音声の音量は維持される。
【0047】
撮像装置16が閉状態とされ、且つ撮像装置16が持ち上げられている場合、図8のように、利用者101が撮像装置16の近くに存在する可能性が高い。このような場合、撮像装置16のマイク72を介して入力される利用者101の音声の音量は、机上に載置された撮像装置17のマイク72を介して入力される音声の音量と比較して大きくなることが想定される。従って会議端末11は、撮像装置16から取得された音声の音量を減衰させる。これによって、会議端末12、13に接続された撮像装置15のスピーカ73から出力される利用者101の音声は小さくなる。このようにして会議端末11は、利用者101の音声が不必要に大きく出力されてしまうことを防止している。また会議端末11は、撮像装置16から取得された音声の音量を減衰させることによって、利用者101の音声のみを選択的に取得することもできる。
【0048】
また次のような場合も想定される。図8のような場合、撮像装置16は持ち上げられ、、対象物103を撮影するために対象物103に向けられているので、撮像装置16のマイク72を介して入力される音声の重要性は低いことが想定される。これに対して会議端末11は、上述のように、撮像装置16から取得される音声の音量を減衰させるので、重要性の低いことが想定される音声の音量は小さくなる。従って会議端末11は、重要性の低い音声が大きな音量で会議端末12、13から出力されることを防止でき、重要性の高い他の音声の認識の妨げとなってしまうことを防止することができる。
【0049】
さらに会議端末11は、会議端末12、13から受信した音声を、撮像装置16、17のスピーカ73から出力させる場合、出力音声の音量を、撮像装置16、17の状態に応じて調整する。具体的には以下の通りである。図6のように、撮像装置16、17の両方が開状態で机上に載置されている場合には、撮像装置16、17のスピーカ73から同音量の音声が出力されるように、撮像装置16、17は制御される。一方、図8のように、撮像装置16が閉状態とされ、且つ撮像装置16が持ち上げられている場合には、撮像装置16から出力される音声の音量が、撮像装置17から出力される音声の音量よりも小さくなるように、撮像装置16、17は制御される。
【0050】
利用者101によって撮像装置16が持ち上げられている場合、図8に示すように、利用者101が撮像装置16の近くに存在する可能性が高い。このような場合、撮像装置16のスピーカ73から出力される音声の音量が小さくても、利用者101は音声を十分聴き取ることができることが想定される。一方、撮像装置16のスピーカ73から出力される音声の音量が減衰されることなく維持された場合、利用者101に大きな音量の音声が到達してしまうことになるので、利用者101が不快に感じる可能性がある。これに対して会議端末11は、撮像装置16のスピーカ73から出力される音声の音量を減衰させることによって、利用者101が適切な音量の音声を快適に聴くことができるようにしている。
【0051】
図10から図12を参照し、会議端末10のCPU21において実行されるモード設定処理、送信処理、及び受信処理について説明する。各処理は、2台以上の撮像装置15が接続されている会議端末10のCPU21において実行される。各処理は、CPU21に電源が投入された場合に起動される。各処理は並行して実行される。
【0052】
図10を参照し、モード設定処理について説明する。モード設定処理では、接続された撮像装置15の状態に応じて動作モードが特定される。動作モードに基づいて、(1)表示画像の作成条件、(2)撮像装置16、17から音声が取得される場合の取得条件、及び(3)撮像装置16、17のスピーカ73から音声を出力させる場合の出力条件が其々決定される。、特定される動作モードの種別として、通常モード及び単画面モードがある。閉状態とされ、且つ持ち上げられている撮像装置15が1台以上接続されている場合、動作モードは単画面モードに設定される。それ以外の場合、動作モードは通常モードに設定される。
【0053】
以下、会議端末10に接続された撮像装置15のうち、閉状態とされ、且つ持ち上げられている状態の撮像装置15のうち一を、第一撮像装置ともいう。閉状態とされ、且つ持ち上げられている状態の撮像装置15が会議端末10に複数接続されている場合、後述する選択方法によって何れか1台が第一撮像装置として選択される。会議端末10に接続された撮像装置15のうち、第一撮像装置以外の撮像装置15を、第二撮像装置ともいう。
【0054】
通常モードでは、例えば図7の表示画像83が作成される。また通常モードでは、撮像装置15のマイク72を介して入力される音声は、音量が調節されることなくそのまま撮像装置15から取得される。さらに通常モードでは、全ての撮像装置15のスピーカ73から同一音量で音声が出力される。
【0055】
一方、単画面モードでは、例えば図9の表示画像87が作成される。また単画面モードでは、第一撮像装置から取得された音声の音量が減衰される。第二撮像装置から取得された音声の音量はそのまま維持される。さらに単画面モードでは、第一撮像装置のスピーカ73から出力される音声の音量が、第二撮像装置のスピーカ73から出力される音声の音量よりも小さくなるように、撮像装置15が制御される。
【0056】
モード設定処理が起動されると、はじめに、初期の動作モードとして通常モードが設定される(S11)。会議端末11に接続されている撮像装置15の台数が特定される(S13)。接続されている撮像装置15の台数は、USB I/F25(図4参照)の状態を検出することによって特定される。
【0057】
撮像装置15から送信される撮像装置15の状態が、USBケーブルを介して受信される。閉状態とされた撮像装置15が1台以上接続されているか否かが判断される(S15)。閉状態とされた撮像装置15がなく、接続された全ての撮像装置15が開状態であると判断された場合(S15:NO)、閉状態から開状態に切り替えられた直後の撮像装置15があるかが判断される(S31)。S15において撮像装置15の状態が繰り返し判断された場合であって、前回の判断時に閉状態であると判断された撮像装置15がある場合、この撮像装置15は、閉状態から開状態に切り替えられた直後であることになる(S31:YES)。この場合、現時点では動作モードとして単画面モードが設定されていることになるので、動作モードを切り替えるために、通常モードに設定される(S33)。処理はS35に進む。
【0058】
一方、前回の判断時に閉状態であると判断された撮像装置15がない場合、閉状態から開状態に切り替えられた直後の撮像装置15はない(S31:NO)。この場合、動作モードとして通常モードが既に設定されており、動作モードを切り替える必要はないので、処理はS35に進む。以上によって、利用者が撮像装置15の机上の位置を変更するために、撮像装置15を開状態のまま水平方向に移動させたような場合、動作モードが単画面モードに切り替わってしまうことが防止される。
【0059】
一方、S15で、閉状態とされた撮像装置15が1台以上接続されていると判断された場合(S15:YES)、該当する撮像装置15は利用者によって持ち上げられている可能性がある。閉状態とすることで、利用者は撮像装置15を容易に持ち上げることが可能となるためである。撮像装置15から送信される撮像装置15の状態が、USBケーブルを介して受信される。S15で閉状態であると判断された撮像装置15が、持ち上げられている状態であるかが判断される。なお、撮像装置15が持ち上げられている状態であるか否かは、例えば次のようにして判断される。撮像装置15の状態は、撮像装置15から受信する度にRAM23に履歴情報として記憶される。RAM23に記憶された履歴情報から、撮像装置15が静止した状態から上方に移動し、且つ、水平方向に移動したかが判断される。そして、これら一連の動作が行われたと判断された場合に、撮像装置15が利用者によって持ち上げられている状態であると判断される。
【0060】
なお撮像装置15が持ち上げられたか否かの判断は、上述した例に限定されない。例えば、撮像装置15が僅かに振動している状態である場合、撮像装置15が利用者によって持ち上げられていると判断しても良い。また撮像装置15の状態として、撮像装置15の傾きが特定されても良い。そして、特定された傾きと、撮像装置15が机上に載置した状態の傾きとが異なる場合に、撮像装置15は利用者によって持ち上げられていると判断しても良い。
【0061】
S15で閉状態であると判断された撮像装置15が持ち上げられていないと判断された場合(S17:NO)、撮像装置15は閉状態となっているものの、利用者によって持ち上げられた状態ではない可能性がある。このような場合、動作モードを単画面モードに切り替える必要はないので、処理はS35に進む。
【0062】
一方、S15で閉状態であると判断された撮像装置15が持ち上げられていると判断された場合(S17:YES)、撮像装置15は利用者によって持ち上げられ、特に優先して撮影したい対象物に向けられていることが想定される。この場合、対象物を大きく表示させるために、動作モードを通常モードから単画面モードに切り替えなければならない。
【0063】
閉状態とされ且つ持ち上げられている撮像装置15が2台以上、会議端末11に接続されているか否かが判断される(S19)。閉状態であり且つ持ち上げられている状態の撮像装置15が1台のみである場合(S19:NO)、この撮像装置15が第一撮像装置として特定される(S27)。接続された撮像装置15のうち第一撮像装置以外の撮像装置15が、第二撮像装置として特定される。動作モードが単画面モードに設定される(S29)。処理はS35に進む。
【0064】
一方、S19で、閉状態であり且つ持ち上げられた状態となっている撮像装置15が2台以上接続されていると判断された場合(S19:YES)、条件を満たす2台以上の撮像装置15のうち、利用者によって最後に持ち上げられた撮像装置15が、第一撮像装置として特定される(S21)。利用者によって所望の撮像装置15が順次選択されて持ち上げられ、対象物に撮像装置15が向けられている場合、利用者によって最後に持ち上げられた撮像装置15において撮影された撮影画像が、最も重要度が高いことが想定されるためである。接続された撮像装置15のうち第一撮像装置以外の撮像装置15が、第二撮像装置として特定される。動作モードが単画面モードに設定される(S23)。処理はS35に進む。
【0065】
利用者によって最後に持ち上げられた撮像装置15は、例えば以下のようにして判断される。S17で持ち上げられていると判断された撮像装置15のIDは、順番にRAM23に記憶される。S21では、RAM23に記憶されたIDが参照される。そして、最後にRAM23に記憶されたIDに対応する撮像装置15が、利用者によって最後に持ち上げられた撮像装置15と判断される。
【0066】
会議端末10の電源がOFFされたかが判断される(S35)。会議端末10の電源がOFFされていない場合(S35:NO)、処理はS13に戻る。会議端末10の電源がOFFされた場合(S35:YES)、モード設定処理は終了する。
【0067】
図11を参照し、送信処理について説明する。撮像装置15において撮影された撮影画像が、接続されている全ての撮像装置15から取得される(S41)。モード設定処理(図10参照)において設定された動作モードに基づき、取得された撮影画像から表示画像が作成される(S43)。
【0068】
モード設定処理(図10参照)において動作モードが通常モードに設定されている場合(S11、S33、図10参照)、次のようにして表示画像が作成される。表示画像を表示可能な領域が特定される。以下、表示画像を表示可能な領域を、表示可能領域という。表示可能領域は、遠隔会議に参加している会議端末10の総数、及びディスプレイ30の大きさに基づいて特定される。特定された表示可能領域は、接続されている撮像装置15の数分の領域に分割される。分割された其々の領域に収まるように、取得された撮影画像の大きさが調整される。大きさが調整された撮影画像は、分割された其々の領域に配置される。以上の処理を経て、複数の撮影画像が含まれた表示画像が作成される。
【0069】
一方、モード設定処理(図10参照)において動作モードが単画面モードに設定されている場合(S23、S29、図10参照)、次のようにして表示画像が作成される。表示可能領域が特定される。第一撮像装置から取得された撮影画像が選択される。選択された第一撮影画像は、特定された表示可能領域内にちょうど収まるように配置される。以上の処理を経て、第一撮像装置から取得された撮影画像のみが含まれた表示画像が作成される。
【0070】
撮像装置15のマイク72から入力された音声が、接続されている全ての撮像装置15から取得される(S45)。モード設定処理(図10参照)において設定された動作モードに基づき、取得された音声の音量が調整される(S47)。動作モードが通常モードに設定されている場合(S11、S33、図10参照)、取得された複数の音声の音量は減衰されず、そのままの音量で維持される。一方、動作モードが単画面モードに設定されている場合(S23、S29、図10参照)、第一撮像装置から取得された音声の音量は減衰される。第二撮像装置から取得された音声の音量は維持される。
【0071】
S43で作成された表示画像、及び、S47で音量が調節された音声は、他の会議端末10に対して送信される(S49)。会議端末10の電源がOFFされたかが判断される(S51)。会議端末10の電源がOFFされていない場合(S51:NO)、処理はS41に戻る。会議端末10の電源がOFFされた場合(S51:YES)、送信処理は終了する。
【0072】
図12を参照し、受信処理について説明する。他の会議端末10から送信された表示画像及び音声が、ネットワーク2を介して受信される(S61)。受信された表示画像は、ディスプレイ30に表示される(S63)。複数の表示画像が受信されている場合、其々の表示画像はディスプレイ30に並べて表示される。
【0073】
受信された音声の音量が調節される(S65)。モード設定処理(図10参照)において動作モードが通常モードに設定されている場合(S11、S33、図10参照)、接続された全ての撮像装置15から同音量の音声が出力されるように、音声の音量が調整される。一方、モード設定処理において動作モードが単画面モードに設定されている場合(S23、S29、図10参照)、第一撮像装置から出力される音声の音量が、第二撮像装置から出力される音声の音量よりも小さくなるように、音声の音量が調節される。調整された音量で撮像装置15から音声が出力されるように、撮像装置15が制御される(S67)。撮像装置15のスピーカ73から、音声が出力される。
【0074】
会議端末10の電源がOFFされたかが判断される(S69)。会議端末10の電源がOFFされていない場合(S69:NO)、処理はS61に戻る。会議端末10の電源がOFFされた場合(S69:YES)、送信処理は終了する。
【0075】
以上説明したように、会議端末10は、第一撮像装置から取得された撮影画像が、第二撮像装置から取得された撮影画像よりも視認性に優れた表示画像を作成することができる。従って会議端末10は、第一撮像装置において撮影された撮影画像の視認性を良好にすることができる。複数の撮像装置15が接続されており、複数の撮影画像が取得された場合でも、利用者は、第一撮像装置において撮影された撮影画像を確実に認識することができる。
【0076】
なお、カメラ66が本発明の「撮像手段」に相当する。マイク72が本発明の「入力手段」に相当する。スピーカ73が本発明の「出力手段」に相当する。S41が本発明の「第一取得ステップ」に相当する。S15及びS17が本発明の「判断ステップ」に相当する。S21及びS27が本発明の「特定ステップ」に相当する。S43が本発明の「作成ステップ」に相当する。S49が本発明の「第一送信ステップ」「第二送信ステップ」に相当する。開状態が「第一状態」に相当し、閉状態が「第二状態」に相当する。S45が本発明の「第二取得ステップ」に相当する。S47が本発明の「減衰ステップ」に相当する。S61が本発明の会議端末における「受信ステップ」に相当する。S67が本発明の「出力制御ステップ」に相当する。
【0077】
本発明は上述の実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。本発明では、会議端末10は、表示画像を作成して他の会議端末10に対して送信していたが、本発明はこれに限定されない。会議端末10は、撮像装置15から取得した撮影画像を、そのまま他の会議端末10に対して送信してもよい。他の会議端末10は、受信した撮影画像から表示画像を作成し、ディスプレイ30に表示してもよい。以下、本発明の変形例について説明する。
【0078】
図13及び図14を参照し、変形例における送信処理及び受信処理について説明する。モード設定処理は、上述の実施形態と同一である。上述の実施形態と同一処理については、同一符号を付し、説明を省略又は簡略化する。
【0079】
変形例における送信処理は、図13に示すように、撮像装置15から取得した撮影画像をそのまま他の会議端末10に送信するという点で、上述の実施形態と異なる。図13に示すように、S41で取得された撮影画像は、S45で取得された音声と共に、そのまま他の会議端末10に対して送信される(S71)。なお、動作モードが単画面モードに設定されている場合、S21又はS27(図10参照)において特定された第一撮像装置から取得された撮影画像のみが、音声と共に他の会議端末10に対して送信される(S71)。
【0080】
変形例における受信処理では、図14に示すように、他の会議端末10から送信された撮影画像が受信される(S73)。受信された撮影画像に基づき、表示画像が次のようにして作成される(S75)。表示可能領域が特定される。特定された表示可能領域は、受信された撮影画像の数分の領域に分割される。分割された其々の領域に収まるように、受信された撮影画像の大きさが調整される。大きさが調整された撮影画像は、分割された其々の領域に配置される。以上の処理を経て、撮影画像が含まれた表示画像が作成される。作成された表示画像は、ディスプレイに表示される(S63)。
【0081】
以上の変形処理を行うことによって、会議端末10は、表示画像を作成する場合に表示可能領域を容易に特定できるので、表示可能領域内に収まる表示画像を確実に作成することができる。なお、S71が本発明の「送信ステップ」に相当する。S73が本発明の会議システムにおける「受信ステップ」に相当する。S75が本発明の会議システムにおける「作成ステップ」に相当する。
【0082】
会議端末10は、単画面モードで動作する場合、第一撮像装置から取得された撮影画像のみが含まれた表示画像を作成していた。本発明はこれに限定されない。会議端末10は、第一撮影装置から取得された撮影画像の大きさが、第二撮影装置から取得された撮影画像よりも大きくなるように構成された表示画像を作成してもよい。例えば、第一撮像装置から取得された撮影画像の大きさと、第二撮影装置から取得された撮影画像の大きさとの比が7:3となるように、其々の撮影画像の大きさが決定されてもよい。また、第一撮像装置から取得された撮影画像のみからなる表示画像の一部分に、第二撮像装置から取得された撮影画像を小さく重ねて表示させてもよい。また重ねて表示させる撮影画像を半透明化してもよい。
【0083】
会議端末は、単画面モードで動作する場合にも、通常モードで動作する場合と同様、複数の撮影画像が並べて配置された表示画像を作成してもよい。ここで、第一撮像装置から取得された撮影画像のフレームレートが、第二撮像装置から取得された撮影画像のフレームレートよりも速くなるようにしてもよい。これによって、第一撮像装置から取得された撮影画像は、第二撮像装置から取得された撮影画像と比較して動きが滑らかになる。従って利用者は、第一撮像装置において撮影された撮影画像の細かい動きを認識することができる。
【0084】
また、第一撮像装置から取得された撮影画像の解像度が、第二撮像装置から取得された撮影画像の解像度よりも高くなるようにしてもよい。これによって、第一撮像装置から取得された撮影画像は、第二撮像装置から取得された撮影画像と比較して高精細となる。従って利用者は、第一撮影画像を細部まで詳細に認識することができる。
【0085】
上述では、閉状態とされ、且つ持ち上げられた撮像装置15のうち一を、第一撮像装置として選択していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、閉状態とされた状態で振動が検出された撮像装置15や、閉状態とされ且つ傾いた状態の撮像装置15のうち一を、第一撮像装置15として選択してもよい。
【0086】
上述では、第一撮像装置から取得された音声の音量を減衰させていたが、本発明はこれに限定されない。会議端末10は、第一撮像装置からは音声を取得せず、第二撮像装置からのみ音声を取得してもよい。また例えば会議端末10は、接続されている全ての撮像装置15から入力される音声の音量の総和が一定となるように、第一撮像装置及び第二撮像装置から取得される音声の音量を調節してもよい。具体的には、第一撮像装置から取得される音声の音量を30%減衰させた場合、第二撮像装置から取得される音声の音量の総和が30%増加するように、第二撮像装置から取得される音声の音量を増幅させてもよい。
【0087】
上述では、第一撮像装置から音声が出力される場合の音量が、第二撮像装置から音声が出力される場合の音量よりも小さくしていた。ここで例えば会議端末10は、接続されている全ての撮像装置15から出力される音声の音量の総和が一定となるように、第一撮像装置及び第二撮像装置から出力される音声を調節してもよい。具体的には、第一撮像装置から出力される音声の音量を30%小さくした場合、第二撮像装置から出力される音声の音量の総和が30%大きくしてもよい。
【0088】
会議端末10は、通常モードで動作している場合、接続されている撮像装置15の台数に応じて、音声の入出力レベルを調整してもよい。例えば会議端末10は、撮像装置15がn台(nは2以上の整数であるとする)接続されている場合に其々の撮像装置15から出力される音声の音量を、撮像装置15が1台のみ接続している場合に出力される音声の音量の70%や30%としてもよいし、音量を1/nとしてもよい。また会議端末10は、撮像装置15がn台接続されている場合に其々の撮像装置15から取得される音声の音量を、撮像装置15が1台のみ接続している場合に取得される音声の音量の70%や30%となるように減衰させてもよいし、1/nに減衰させてもよい。
【0089】
会議端末10は、単画面モードにて動作する場合、第一撮像装置から取得される音声の音量を減衰させる代わりに、撮像装置15のマイク72の感度が小さくなるように第一撮像装置を制御してもよい。
【0090】
上述では、会議端末10は他の会議端末10に対して表示画像及び音声を直接送信していたが、本発明はこれに限定されず、MCU(Multi-point Control Unit)を介して他の会議端末10に対して送信してもよい。またこの場合、撮影画像及び動作モードをMCUに対して送信してもよい。MCUは、受信した撮影画像及び動作モードに基づいて表示画像を作成し、他の会議端末10に対して送信してもよい。
【0091】
会議端末10は、単画面モードで動作する場合、第一撮像装置から取得された撮影画像に対して手ぶれ補正を行ってもよい。なお手ぶれ補正は、撮影画像と共に第一撮像装置から取得される撮像装置15の状態に基づいて行われてもよい。
【符号の説明】
【0092】
1 会議システム
10、11、12、13 会議端末
15、16、17 撮像装置
21 CPU
24 HDD
66 カメラ
72 マイク
73 スピーカ
83、86、87 表示画像
84、85 撮影画像
85 撮影画像
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも撮像手段を備えた複数の撮像装置を接続することが可能な会議端末であって、
制御部と、前記制御部への命令を記憶したメモリとを備え、前記命令が実行されることにより、
前記複数の撮像装置の前記撮像手段において撮影された複数の撮影画像を、前記複数の撮像装置から取得する第一取得ステップと、
前記撮像装置の使用方法に応じて変化する前記撮像装置の状態を、前記撮像装置毎に判断する判断ステップと、
前記判断ステップにおいて判断された前記状態が所定条件を満たす前記撮像装置を、第一撮像装置として特定する特定ステップと、
前記第一取得ステップにおいて取得された前記複数の撮影画像のうち少なくともいずれかを含み、他の前記会議端末に接続された表示手段に表示される表示画像を作成する作成ステップであって、前記特定ステップにおいて特定された前記第一撮像装置から取得された前記撮影画像である第一撮影画像の方が、前記第一撮像装置以外の第二撮像装置から取得された前記撮影画像である第二撮影画像よりも視認性に優れた前記表示画像を作成する作成ステップと、
前記作成ステップにおいて作成された前記表示画像を、前記他の会議端末に送信する第一送信ステップと
を実行することを特徴とする会議端末。
【請求項2】
前記撮像装置は、周辺を撮影できる状態で自立させることが可能な第一状態と、周辺を撮影できる状態で自立させることが不可能な第二状態とを備え、
前記制御部は、前記判断ステップを実行する場合において、
前記撮像装置が動いたか否か、及び、前記撮像装置が前記第一状態であるか前記第二状態であるかを判断し、
前記特定ステップを実行する場合において、
前記判断ステップにおいて、前記撮像装置が前記第二状態であると判断され、且つ、前記撮像装置が動いたと判断された場合に、前記所定条件を満たすと判断することを特徴とする請求項1に記載の会議端末。
【請求項3】
前記制御部は、前記作成ステップを実行する場合において、
前記第一撮影画像の表示領域が、前記第二撮影画像の表示領域よりも大きい前記表示画像を作成することを特徴とする請求項1又は2に記載の会議端末。
【請求項4】
前記制御部は、前記作成ステップを実行する場合において、
前記第一撮影画像及び前記第二撮影画像のうち少なくとも一方が所定の表示可能領域内に配置され、且つ、前記表示可能領域内に占める前記第一撮影画像の表示領域の割合が、前記第二撮影画像の表示領域の割合よりも大きい前記表示画像を作成することを特徴とする請求項3に記載の会議端末。
【請求項5】
前記制御部は、前記作成ステップを実行する場合において、
前記第一撮影画像の解像度が、前記第二撮影画像の解像度よりも高い前記表示画像を作成することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の会議端末。
【請求項6】
前記制御部は、前記作成ステップを実行する場合において、
前記第一撮影画像のフレームレートが、前記第二撮影画像のフレームレートよりも速い前記表示画像を作成することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の会議端末。
【請求項7】
前記撮像装置は、音声が入力される入力手段と、前記音声が出力される出力手段とを備えており、
前記制御部は、
前記複数の撮像装置の前記入力手段を介して入力された前記音声を、前記撮像装置から取得する第二取得ステップと、
前記第二取得ステップにおいて取得される前記音声のうち、前記特定ステップにおいて特定された前記第一撮像装置から取得される前記音声の音量を減衰させる減衰ステップと、
前記減衰ステップにおいて減衰された前記音声が、前記他の会議端末に接続された前記複数の撮像装置の前記出力手段から出力されるように、前記他の会議端末に対して前記音声を送信する第二送信ステップと
を更に実行することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の会議端末。
【請求項8】
前記撮像装置は、音声が入力される入力手段と、前記音声が出力される出力手段とを備えており、
前記制御部は、
前記他の会議端末に接続した前記撮像装置の前記入力手段を介して入力された前記音声が、前記他の会議端末から送信された場合に、前記音声を受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信された前記音声が前記撮像装置の前記出力手段から出力されるように前記撮像装置を制御する出力制御ステップであって、前記特定ステップにおいて特定された前記第一撮像装置の前記出力手段から出力される前記音声の音量が、前記第二撮像装置の前記出力手段から出力される前記音声の音量よりも小さくなるように制御する出力制御ステップと
を更に実行することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の会議端末。
【請求項9】
前記制御部は、前記特定ステップを実行する場合において、
前記所定条件を満たす前記撮像装置が2台以上特定された場合に、前記所定条件を満たすこととなった時点が最も新しい前記撮像装置を、前記第一撮像装置として特定することを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の会議端末。
【請求項10】
少なくとも撮像手段を備えた複数の撮像装置を接続することが可能な第一会議端末と、ネットワークを介して前記第一会議端末と接続する第二会議端末とを備えた会議システムあって、
前記第一会議端末は、
制御部と、前記制御部への命令を記憶したメモリとを備え、前記命令が実行されることにより、
前記複数の撮像装置の前記撮像手段において撮影された複数の撮影画像を、前記複数の撮像装置から取得する第一取得ステップと、
前記撮像装置の使用方法に応じて変化する前記撮像装置の状態を、前記撮像装置毎に判断する判断ステップと、
前記判断ステップにおいて判断された前記状態が所定条件を満たす前記撮像装置を、第一撮像装置として特定する特定ステップと、
前記特定ステップにおいて特定された前記第一撮像装置から、前記第一取得ステップにおいて取得された前記撮影画像である第一撮影画像、及び、前記第一撮像装置以外の第二撮像装置から、前記第一取得ステップにおいて取得された前記撮影画像である第二撮影画像を、前記第二会議端末に対して送信する送信ステップと
を実行し、
前記第二会議端末は、
制御部と、前記制御部への命令を記憶したメモリとを備え、前記命令が実行されることにより、
前記第一会議端末から送信された前記第一撮影画像及び前記第二撮影画像を受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信された前記第一撮影画像を少なくとも含み、表示手段に表示される表示画像を作成する作成ステップであって、前記第一撮影画像の方が前記第二撮影画像よりも視認性に優れた前記表示画像を作成する作成ステップと、
前記作成ステップにおいて作成された前記表示画像を、前記表示手段に表示する表示ステップと
を実行することを特徴とする会議システム。
【請求項11】
撮像装置に設けられた撮像手段において撮影された撮影画像を、複数の前記撮像装置から取得する第一取得ステップと、
前記撮像装置の使用方法に応じて変化する前記撮像装置の状態を、前記撮像装置毎に判断する判断ステップと、
前記判断ステップにおいて判断された前記状態が所定条件を満たす前記撮像装置を、第一撮像装置として特定する特定ステップと、
前記第一取得ステップにおいて取得された複数の前記撮影画像のうち少なくともいずれかを含み、表示手段に表示される表示画像を作成する作成ステップであって、前記特定ステップにおいて特定された前記第一撮像装置から取得された前記撮影画像である第一撮影画像の方が、前記第一撮像装置以外の第二撮像装置から取得された前記撮影画像である第二撮影画像よりも視認性に優れた前記表示画像を作成する作成ステップと、
前記作成ステップにおいて作成された前記表示画像を出力する出力ステップと
を備えた会議方法。
【請求項12】
撮像装置に設けられた撮像手段において撮影された撮影画像を、複数の前記撮像装置から取得する第一取得ステップと、
前記撮像装置の使用方法に応じて変化する前記撮像装置の状態を、前記撮像装置毎に判断する判断ステップと、
前記判断ステップにおいて判断された前記状態が所定条件を満たす前記撮像装置を、第一撮像装置として特定する特定ステップと、
前記第一取得ステップにおいて取得された複数の前記撮影画像のうち少なくともいずれかを含み、表示手段に表示される表示画像を作成する作成ステップであって、前記特定ステップにおいて特定された前記第一撮像装置から取得された前記撮影画像である第一撮影画像の方が、前記第一撮像装置以外の第二撮像装置から取得された前記撮影画像である第二撮影画像よりも視認性に優れた前記表示画像を作成する作成ステップと、
前記作成ステップにおいて作成された前記表示画像を出力する出力ステップと
をコンピュータに実行させるための会議プログラム。
【請求項1】
少なくとも撮像手段を備えた複数の撮像装置を接続することが可能な会議端末であって、
制御部と、前記制御部への命令を記憶したメモリとを備え、前記命令が実行されることにより、
前記複数の撮像装置の前記撮像手段において撮影された複数の撮影画像を、前記複数の撮像装置から取得する第一取得ステップと、
前記撮像装置の使用方法に応じて変化する前記撮像装置の状態を、前記撮像装置毎に判断する判断ステップと、
前記判断ステップにおいて判断された前記状態が所定条件を満たす前記撮像装置を、第一撮像装置として特定する特定ステップと、
前記第一取得ステップにおいて取得された前記複数の撮影画像のうち少なくともいずれかを含み、他の前記会議端末に接続された表示手段に表示される表示画像を作成する作成ステップであって、前記特定ステップにおいて特定された前記第一撮像装置から取得された前記撮影画像である第一撮影画像の方が、前記第一撮像装置以外の第二撮像装置から取得された前記撮影画像である第二撮影画像よりも視認性に優れた前記表示画像を作成する作成ステップと、
前記作成ステップにおいて作成された前記表示画像を、前記他の会議端末に送信する第一送信ステップと
を実行することを特徴とする会議端末。
【請求項2】
前記撮像装置は、周辺を撮影できる状態で自立させることが可能な第一状態と、周辺を撮影できる状態で自立させることが不可能な第二状態とを備え、
前記制御部は、前記判断ステップを実行する場合において、
前記撮像装置が動いたか否か、及び、前記撮像装置が前記第一状態であるか前記第二状態であるかを判断し、
前記特定ステップを実行する場合において、
前記判断ステップにおいて、前記撮像装置が前記第二状態であると判断され、且つ、前記撮像装置が動いたと判断された場合に、前記所定条件を満たすと判断することを特徴とする請求項1に記載の会議端末。
【請求項3】
前記制御部は、前記作成ステップを実行する場合において、
前記第一撮影画像の表示領域が、前記第二撮影画像の表示領域よりも大きい前記表示画像を作成することを特徴とする請求項1又は2に記載の会議端末。
【請求項4】
前記制御部は、前記作成ステップを実行する場合において、
前記第一撮影画像及び前記第二撮影画像のうち少なくとも一方が所定の表示可能領域内に配置され、且つ、前記表示可能領域内に占める前記第一撮影画像の表示領域の割合が、前記第二撮影画像の表示領域の割合よりも大きい前記表示画像を作成することを特徴とする請求項3に記載の会議端末。
【請求項5】
前記制御部は、前記作成ステップを実行する場合において、
前記第一撮影画像の解像度が、前記第二撮影画像の解像度よりも高い前記表示画像を作成することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の会議端末。
【請求項6】
前記制御部は、前記作成ステップを実行する場合において、
前記第一撮影画像のフレームレートが、前記第二撮影画像のフレームレートよりも速い前記表示画像を作成することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の会議端末。
【請求項7】
前記撮像装置は、音声が入力される入力手段と、前記音声が出力される出力手段とを備えており、
前記制御部は、
前記複数の撮像装置の前記入力手段を介して入力された前記音声を、前記撮像装置から取得する第二取得ステップと、
前記第二取得ステップにおいて取得される前記音声のうち、前記特定ステップにおいて特定された前記第一撮像装置から取得される前記音声の音量を減衰させる減衰ステップと、
前記減衰ステップにおいて減衰された前記音声が、前記他の会議端末に接続された前記複数の撮像装置の前記出力手段から出力されるように、前記他の会議端末に対して前記音声を送信する第二送信ステップと
を更に実行することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の会議端末。
【請求項8】
前記撮像装置は、音声が入力される入力手段と、前記音声が出力される出力手段とを備えており、
前記制御部は、
前記他の会議端末に接続した前記撮像装置の前記入力手段を介して入力された前記音声が、前記他の会議端末から送信された場合に、前記音声を受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信された前記音声が前記撮像装置の前記出力手段から出力されるように前記撮像装置を制御する出力制御ステップであって、前記特定ステップにおいて特定された前記第一撮像装置の前記出力手段から出力される前記音声の音量が、前記第二撮像装置の前記出力手段から出力される前記音声の音量よりも小さくなるように制御する出力制御ステップと
を更に実行することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の会議端末。
【請求項9】
前記制御部は、前記特定ステップを実行する場合において、
前記所定条件を満たす前記撮像装置が2台以上特定された場合に、前記所定条件を満たすこととなった時点が最も新しい前記撮像装置を、前記第一撮像装置として特定することを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の会議端末。
【請求項10】
少なくとも撮像手段を備えた複数の撮像装置を接続することが可能な第一会議端末と、ネットワークを介して前記第一会議端末と接続する第二会議端末とを備えた会議システムあって、
前記第一会議端末は、
制御部と、前記制御部への命令を記憶したメモリとを備え、前記命令が実行されることにより、
前記複数の撮像装置の前記撮像手段において撮影された複数の撮影画像を、前記複数の撮像装置から取得する第一取得ステップと、
前記撮像装置の使用方法に応じて変化する前記撮像装置の状態を、前記撮像装置毎に判断する判断ステップと、
前記判断ステップにおいて判断された前記状態が所定条件を満たす前記撮像装置を、第一撮像装置として特定する特定ステップと、
前記特定ステップにおいて特定された前記第一撮像装置から、前記第一取得ステップにおいて取得された前記撮影画像である第一撮影画像、及び、前記第一撮像装置以外の第二撮像装置から、前記第一取得ステップにおいて取得された前記撮影画像である第二撮影画像を、前記第二会議端末に対して送信する送信ステップと
を実行し、
前記第二会議端末は、
制御部と、前記制御部への命令を記憶したメモリとを備え、前記命令が実行されることにより、
前記第一会議端末から送信された前記第一撮影画像及び前記第二撮影画像を受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信された前記第一撮影画像を少なくとも含み、表示手段に表示される表示画像を作成する作成ステップであって、前記第一撮影画像の方が前記第二撮影画像よりも視認性に優れた前記表示画像を作成する作成ステップと、
前記作成ステップにおいて作成された前記表示画像を、前記表示手段に表示する表示ステップと
を実行することを特徴とする会議システム。
【請求項11】
撮像装置に設けられた撮像手段において撮影された撮影画像を、複数の前記撮像装置から取得する第一取得ステップと、
前記撮像装置の使用方法に応じて変化する前記撮像装置の状態を、前記撮像装置毎に判断する判断ステップと、
前記判断ステップにおいて判断された前記状態が所定条件を満たす前記撮像装置を、第一撮像装置として特定する特定ステップと、
前記第一取得ステップにおいて取得された複数の前記撮影画像のうち少なくともいずれかを含み、表示手段に表示される表示画像を作成する作成ステップであって、前記特定ステップにおいて特定された前記第一撮像装置から取得された前記撮影画像である第一撮影画像の方が、前記第一撮像装置以外の第二撮像装置から取得された前記撮影画像である第二撮影画像よりも視認性に優れた前記表示画像を作成する作成ステップと、
前記作成ステップにおいて作成された前記表示画像を出力する出力ステップと
を備えた会議方法。
【請求項12】
撮像装置に設けられた撮像手段において撮影された撮影画像を、複数の前記撮像装置から取得する第一取得ステップと、
前記撮像装置の使用方法に応じて変化する前記撮像装置の状態を、前記撮像装置毎に判断する判断ステップと、
前記判断ステップにおいて判断された前記状態が所定条件を満たす前記撮像装置を、第一撮像装置として特定する特定ステップと、
前記第一取得ステップにおいて取得された複数の前記撮影画像のうち少なくともいずれかを含み、表示手段に表示される表示画像を作成する作成ステップであって、前記特定ステップにおいて特定された前記第一撮像装置から取得された前記撮影画像である第一撮影画像の方が、前記第一撮像装置以外の第二撮像装置から取得された前記撮影画像である第二撮影画像よりも視認性に優れた前記表示画像を作成する作成ステップと、
前記作成ステップにおいて作成された前記表示画像を出力する出力ステップと
をコンピュータに実行させるための会議プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−175487(P2012−175487A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−36646(P2011−36646)
【出願日】平成23年2月23日(2011.2.23)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月23日(2011.2.23)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
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