説明

位置情報管理装置、位置情報管理方法、位置情報管理プログラム、コンピュータに読み取り可能な記録媒体及び位置情報管理システム

【課題】位置情報を一括して管理してアプリケーション毎に適切な情報を送信する。
【解決手段】アクティブタグをリーダで検出して物体の位置情報を管理する位置情報管理装置において、通知情報を通知する送信先と、通知する情報の種類を保持する送信情報と、を対応付けたサービスフィルタテーブルを記憶する記憶部と、リーダからアクティブタグから発信された情報を受信する処理を行う受信処理部と、記憶部が記憶するサービスフィルタテーブルの送信情報で特定される1つ又は複数の情報を、受信処理部で受信した情報に基づいて取得して通知情報を生成する通知情報生成部と、送信情報と対応付けられた送信先に前記通知情報を通知する通知部と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置情報管理装置、位置情報管理方法、位置情報管理プログラム、コンピュータに読み取り可能な記録媒体及び位置情報管理システムに関するものであり、特にアプリケーションに情報を通知する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、RFIDタグ等の無線タグから受信した信号から特定できる屋内での人やモノの位置情報は、物品管理や入退室管理等、さまざまなアプリケーションで利用することが可能である。
【0003】
そこで、無線タグやPHS等の複数の端末機器からの情報を取得して一括処理する技術が提案されている。そして、位置を一括して管理することで、各種アプリケーションが容易に位置情報を利用することが可能となる(例えば特許文献1)。
【0004】
この特許文献1に記載された発明では、アプリケーションサーバが位置情報処理サーバに位置情報の送信を要求することで、位置情報処理サーバから端末機器の位置情報が送信される。これによりアプリケーションサーバは位置情報を得ることができる。
【0005】
【特許文献1】特開2002−315032号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら特許文献1に記載された発明では、位置情報処理サーバは位置情報を一括して管理するに留まるものである。複数のアプリケーションで共通して使用できる情報であっても各アプリケーションが位置情報に基づいて処理に必要な情報を取得する必要があるため効率的ではないという問題がある。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、位置情報を一括して管理してアプリケーション毎に適切な情報を送信する位置情報管理装置、位置情報管理方法、位置情報管理プログラム、コンピュータに読み取り可能な記録媒体及び位置情報管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、物体に備えられた携帯型情報記憶媒体を検出装置が検出することで特定できる物体の位置情報を管理する位置情報管理装置において、アプリケーション又はプロセスへの送信先を示す送信先情報と、該アプリケーション又は該プロセスに通知する情報の種類を示す通知種類情報と、を対応付けた通知規則情報を記憶する記憶手段と、前記携帯型情報記憶媒体を検出した前記検出装置から所定情報を受信する処理を行う受信処理手段と、前記記憶手段が記憶する前記通知規則情報の前記通知種類情報で特定される1つ又は複数の情報を、前記受信処理手段により受信された前記所定情報に基づいて取得し、取得した情報から通知情報を生成する通知情報生成手段と、前記通知情報生成手段により生成された前記通知情報を、前記通知情報を生成する際に用いられた前記通知種類情報と対応付けられた前記送信先情報で特定される送信先に通知する通知手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項2にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記記憶手段は、前記通知規則情報が保持する前記送信先情報と前記通知種類情報とに、さらに前記アプリケーション又は前記プロセスに通知する条件を定義した通知条件情報を対応付けて記憶し、前記通知情報生成手段は、前記受信処理手段により受信された前記所定情報に基づいて取得した比較対象情報が前記記憶手段により記憶される前記通知規則情報の前記通知条件情報で定義された条件を満たしている場合に、該比較対象情報との対応付けから取得可能な情報であり、且つ前記通知条件情報と対応付けられた前記通知種類情報で特定される1つ又は複数の情報を、前記受信処理手段で受信した前記所定情報に基づいて取得し、取得した情報から通知情報を生成することを特徴とする。
【0010】
また、請求項3にかかる発明は、請求項2にかかる発明において、前記記憶手段は、前記通知規則情報が保持する前記送信先情報と前記通知種類情報とに、さらに物体を示す識別情報を対応付けて記憶し、前記通知情報生成手段は、前記受信処理手段により受信された前記所定情報に基づいて取得した前記携帯型情報記憶媒体を保持している物体を示す保持識別情報が、前記記憶手段により記憶される前記通知規則情報の前記識別情報と一致している場合に、該保持識別情報との対応付けから取得可能な情報であり、且つ前記通知条件情報と対応付けられた前記通知種類情報で特定される1つ又は複数の情報を、前記受信処理手段で受信した前記所定情報に基づいて取得し、取得した情報から通知情報を生成することを特徴とする。
【0011】
また、請求項4にかかる発明は、請求項2にかかる発明において、前記記憶手段は、前記通知規則情報が保持する前記送信先情報と前記通知種類情報とに、さらに物体の属性を示す属性情報を対応付けて記憶し、前記通知情報生成手段は、前記受信処理手段により受信された前記所定情報に基づいて取得した前記携帯型情報記憶媒体を保持している物体の属性を示す取得属性情報が、前記記憶手段により記憶される前記通知規則情報の前記属性情報と一致している場合に、該取得属性情報との対応付けから取得可能な情報であり、且つ前記通知条件情報と対応付けられた前記通知種類情報で特定される1つ又は複数の情報を、前記受信処理手段で受信した前記所定情報に基づいて取得し、取得した情報から通知情報を生成することを特徴とする。
【0012】
また、請求項5にかかる発明は、請求項2にかかる発明において、前記受信処理手段により受信した前記所定情報を検出した前記検出装置の位置情報に基づいて前記所定情報を発信した前記携帯型情報記憶媒体の位置を示す媒体位置情報を取得する位置取得手段と、をさらに備え、前記記憶手段は、前記通知規則情報が保持する前記送信先情報と前記通知種類情報とに、さらに前記携帯型情報記憶媒体を検出する領域内の位置情報を対応付けて記憶し、前記通知情報生成手段は、前記位置取得手段により取得された前記媒体位置情報が前記記憶手段により記憶される前記通知規則情報の前記位置情報で定められる領域内に含まれている場合に、前記媒体位置情報と対応付けから取得可能な情報であり、且つ前記通知条件情報と対応付けられた前記通知種類情報で特定される1つ又は複数の情報を、前記受信処理手段で受信した前記所定情報に基づいて取得し、取得した情報から通知情報を生成することを特徴とする。
【0013】
また、請求項6にかかる発明は、請求項1〜5のいずれか1つにかかる発明において、要求を受け付けた場合に、前記記憶手段が記憶する前記通知規則情報の追加、変更、又は削除を行う通知規則管理手段と、をさらに備えたことを特徴とする。
【0014】
また、請求項7にかかる発明は、請求項1〜6のいずれか1つにかかる発明において、前記記憶手段は、前記通知規則情報が保持する前記送信先情報と前記通知種類情報とに、さらに通信規約を対応付けて記憶し、前記通知情報生成手段により生成された前記通知情報を、前記通知情報を生成する際に用いられた前記通知種類情報と対応付けられた前記通信規約に従って、前記通知情報を生成する際に用いられた前記通知種類情報と対応付けられた送信先情報で特定される送信先に通知することを特徴とする。
【0015】
また、請求項8にかかる発明は、請求項1〜7のいずれか1つにかかる発明において、前記通知手段は、前記通知情報生成手段により生成された通知情報を、送信先毎に定められた暗号化処理を行って、前記通知情報を生成する際に用いられた前記通知種類情報と対応付けられた送信先情報で特定される送信先に通知することを特徴とする。
【0016】
また、請求項9にかかる発明は、物体に備えられた携帯型情報記憶媒体を検出装置が検出することで特定できる物体の位置情報を管理する位置情報管理方法において、前記携帯型情報記憶媒体を検出した前記検出装置から所定情報を受信する処理を行う受信処理ステップと、アプリケーション又はプロセスへの送信先を示す送信先情報と該アプリケーション又は該プロセスに通知する情報の種類を示す通知種類情報とを対応付けた通知規則情報の前記通知種類情報で特定される1つ又は複数の情報を、前記受信処理ステップにより受信された前記所定情報に基づいて取得し、取得した情報から通知情報を生成する通知情報生成ステップと、前記通知情報生成ステップにより生成された前記通知情報を、前記通知情報を生成する際に用いられた前記通知種類情報と対応付けられた前記送信先情報で特定される送信先に通知する通知ステップと、を備えたことを特徴とする。
【0017】
また、請求項10にかかる発明は、請求項9にかかる発明において、前記通知情報生成ステップは、前記受信処理ステップにより受信された前記所定情報に基づいて取得した比較対象情報が、前記送信先情報と前記通知種類情報とさらに前記アプリケーション又は前記プロセスに通知する条件を定義した通知条件情報とを対応付けて保持する前記通知規則情報の前記通知条件情報で定義された条件を満たしている場合に、該比較対象情報との対応付けから取得可能な情報であり、且つ前記通知条件情報と対応付けられた前記通知種類情報で特定される1つ又は複数の情報を、前記受信処理ステップで受信した前記所定情報に基づいて取得し、取得した情報から通知情報を生成することを特徴とする。
【0018】
また、請求項11にかかる発明は、請求項10にかかる発明において、前記通知情報生成ステップは、前記受信処理ステップにより受信された前記所定情報に基づいて取得した前記携帯型情報記憶媒体を保持している物体を示す保持識別情報が、前記送信先情報と前記通知種類情報とさらに物体を示す識別情報とを対応付けて保持する前記通知規則情報の該識別情報と一致している場合に、該保持識別情報との対応付けから取得可能な情報であり、且つ前記通知条件情報と対応付けられた前記通知種類情報で特定される1つ又は複数の情報を、前記受信処理ステップで受信した前記所定情報に基づいて取得し、取得した情報から通知情報を生成することを特徴とする。
【0019】
また、請求項12にかかる発明は、請求項10にかかる発明において、前記通知情報生成ステップは、前記受信処理ステップにより受信された前記所定情報に基づいて取得した前記携帯型情報記憶媒体を保持している物体の属性を示す取得識別情報が、前記送信先情報と前記通知種類情報とさらに物体の属性を示す識別情報とを対応付けて保持する前記通知規則情報の該識別情報と一致している場合に、該取得識別情報との対応付けから取得可能な情報であり、且つ前記通知条件情報と対応付けられた前記通知種類情報で特定される1つ又は複数の情報を、前記受信処理ステップで受信した前記所定情報に基づいて取得し、取得した情報から通知情報を生成することを特徴とする。
【0020】
また、請求項13にかかる発明は、請求項10にかかる発明において、前記受信処理ステップにより受信した前記所定情報を検出した前記検出装置の位置情報に基づいて前記所定情報を発信した前記携帯型情報記憶媒体の位置を示す媒体位置情報を取得する位置取得ステップと、をさらに備え、前記通知情報生成ステップは、前記位置取得ステップにより取得された前記媒体位置情報が、前記送信先情報と前記通知種類情報とさらに前記携帯型情報記憶媒体を検出する領域内の位置情報とを対応付けて保持する前記通知規則情報の前記位置情報で定められる領域内に含まれている場合に、前記媒体位置情報と対応付けから取得可能な情報であり、且つ前記通知条件情報と対応付けられた前記通知種類情報で特定される1つ又は複数の情報を、前記受信処理ステップで受信した前記所定情報に基づいて取得し、取得した情報から通知情報を生成することを特徴とする。
【0021】
また、請求項14にかかる発明は、請求項9〜13のいずれか1つにかかる発明において、要求を受け付けた場合に、前記記憶ステップが記憶する前記通知規則情報の追加、変更、又は削除を行う通知規則管理ステップと、をさらに備えたことを特徴とする。
【0022】
また、請求項15にかかる発明は、請求項9〜14のいずれか1つにかかる発明において、前記通知情報生成ステップにより生成された前記通知情報を、前記送信先情報と前記通知種類情報とさらに通信規約とを対応付けて保持する前記通知規則情報において、前記通知情報を生成する際に用いられた前記通知種類情報と対応付けられた前記通信規約に従って、前記通知情報を生成する際に用いられた前記通知種類情報と対応付けられた送信先情報で特定される送信先に通知することを特徴とする。
【0023】
また、請求項16にかかる発明は、請求項9〜15のいずれか1つにかかる発明において、前記通知ステップは、前記通知情報生成ステップにより生成された通知情報を、送信先毎に定められた暗号化処理を行って、前記通知情報を生成する際に用いられた前記通知種類情報と対応付けられた送信先情報で特定される送信先に通知することを特徴とする。
【0024】
また、請求項17にかかる発明は、請求項9〜16のいずれか1つにかかる発明をコンピュータで実行させることを特徴とする。
【0025】
また、請求項18にかかる発明は、請求項17に記載されたプログラムを格納したコンピュータの読み取り可能な記録媒体であることを特徴とする。
【0026】
また、請求項19にかかる発明は、位置情報を取得する対象となる区域内に存在する物体に備えられた携帯型情報記憶媒体と、前記携帯型情報記憶媒体と非接触により前記携帯型情報記憶媒体を検知する検出装置と、検出された前記携帯型情報記憶媒体を備えた物体の位置情報を管理する位置情報を管理する位置情報管理装置と、を備えた位置情報管理システムにおいて、前記位置情報管理装置は、前記携帯型情報記憶媒体から発信された所定情報又は前記携帯型情報記憶媒体の前記位置情報に基づいた処理を行うアプリケーションを示す送信先情報と、該アプリケーションに通知する情報の種類を示す通知種類情報と、を対応付けた通知規則情報を記憶する記憶手段と、前記携帯型情報記憶媒体から発信された前記所定情報を前記検出装置から受信する処理を行う受信処理手段と、前記記憶手段が記憶する前記通知規則情報より通知先である前記送信先情報と対応付けられた前記通知種類情報で特定される1つ又は複数の情報を、前記受信処理手段で受信した前記所定情報に基づいて取得し、取得した情報から通知情報を生成する通知情報生成手段と、前記通知情報生成手段により生成された前記通知情報を前記アプリケーションに通知する通知手段と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
請求項1にかかる発明によれば、アプリケーション毎に対応付けられた情報を通知情報として通知することで、各アプリケーションに対して適切な情報を通知することができるため、各アプリケーションは必要な情報を容易に取得することができるという効果を奏する。
【0028】
また、請求項2にかかる発明によれば、条件を満たした場合に限り、各アプリケーションに通知が行われるため、アプリケーションの負荷を軽減できるという効果を奏する。
【0029】
また、請求項3にかかる発明によれば、通知規則情報として対応付けられた識別情報と一致した保持識別情報に対応付けられた情報を通知することで、各アプリケーションに適した情報のみ通知できるので、アプリケーションの負荷を軽減できるという効果を奏する。
【0030】
また、請求項4にかかる発明によれば、通知規則情報として対応付けられた属性情報と一致した取得属性情報に対応付けられた情報を通知することで、各アプリケーションに適した情報のみ通知できるので、アプリケーションの負荷を軽減できるという効果を奏する。
【0031】
また、請求項5にかかる発明によれば、通知規則情報として対応付けられた位置情報に対して予め定められた条件を満たした媒体位置情報と対応付けられた情報を通知することで、各アプリケーションに適した情報のみ通知できるので、アプリケーションの負荷を軽減できるという効果を奏する。
【0032】
また、請求項6にかかる発明によれば、通知規則情報の追加、変更、又は削除を行うこととしたため、アプリケーション等からの要求に応じて適切に通知する情報を変更することができるので、各アプリケーションは必要な情報を適切な時間に容易に取得することができるという効果を奏する。
【0033】
また、請求項7にかかる発明によれば、アプリケーション毎に定められている通信可能な通信規約を用いて通信することが可能になるため、適切に各アプリケーションに通知情報を通知できるという効果を奏する。
【0034】
また、請求項8にかかる発明によれば、各アプリケーションに合わせて暗号化処理を行うため、情報の漏洩を防止することが可能という効果を奏する。さらに、プライバシーを保持し、セキュリティを向上させることが可能という効果を奏する。
【0035】
また、請求項9にかかる発明によれば、アプリケーション毎に対応付けられた情報を通知情報として通知することで、各アプリケーションに対して適切な情報を通知することができるため、各アプリケーションは必要な情報を容易に取得することができるという効果を奏する。
【0036】
また、請求項10にかかる発明によれば、条件を満たした場合に限り、各アプリケーションに通知が行われるため、アプリケーションの負荷を軽減できるという効果を奏する。
【0037】
また、請求項11にかかる発明によれば、通知規則情報として対応付けられた識別情報と一致した保持識別情報に対応付けられた情報を通知することで、各アプリケーションに適した情報のみ通知できるので、アプリケーションの負荷を軽減できるという効果を奏する。
【0038】
また、請求項12にかかる発明によれば、通知規則情報として対応付けられた属性情報と一致した取得属性情報に対応付けられた情報を通知することで、各アプリケーションに適した情報のみ通知できるので、アプリケーションの負荷を軽減できるという効果を奏する。
【0039】
また、請求項13にかかる発明によれば、通知規則情報として対応付けられた位置情報に対して予め定められた条件を満たした媒体位置情報と対応付けられた情報を通知することで、各アプリケーションに適した情報のみ通知できるので、アプリケーションの負荷を軽減できるという効果を奏する。
【0040】
また、請求項14にかかる発明によれば、通知規則情報の追加、変更、又は削除を行うこととしたため、アプリケーション等からの要求に応じて適切に通知する情報を変更することができるので、各アプリケーションは必要な情報を適切な時間に容易に取得することができるという効果を奏する。
【0041】
また、請求項15にかかる発明によれば、アプリケーション毎に定められている通信可能な通信規約を用いて通信することが可能になるため、適切に各アプリケーションに通知情報を通知できるという効果を奏する。
【0042】
また、請求項16にかかる発明によれば、各アプリケーションに合わせて暗号化処理を行うため、情報の漏洩を防止することが可能という効果を奏する。さらに、プライバシーを保持し、セキュリティを向上させることが可能という効果を奏する。
【0043】
また、請求項17にかかる発明によれば、コンピュータに読み取らせて実行することによって、請求項9〜16のいずれか一つに記載された位置情報管理方法をコンピュータの利用で実現することができ、これら各位置情報管理方法と同様の効果を奏する。
【0044】
また、請求項18に係る発明によれば、請求項17に記載された位置情報管理プログラムを格納した記録媒体であり、この記録媒体をコンピュータに読み込ませることで、位置情報管理プログラムを実行することが可能という効果を奏する。
【0045】
また、請求項19にかかる発明によれば、アプリケーション毎に対応付けられた情報を通知情報として通知することで、各アプリケーションに対して適切な情報を通知することができるため、各アプリケーションは必要な情報を容易に取得することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる位置情報管理装置、位置情報管理方法、位置情報管理プログラム、コンピュータに読み取り可能な記録媒体及び位置情報管理システムの最良な実施の形態を詳細に説明する。
【0047】
図1は、本発明の実施の形態にかかる位置情報管理システムの構成を示すブロック図である。本実施の形態にかかる位置情報管理システムでは、物体に対して備え付けられたアクティブタグ161a〜nと、アクティブタグ161a〜nから送信された識別信号を受信するリーダ151a〜nと、リーダ151a〜nに接続された位置情報管理サーバ100から構成される。本図に示すように、アクティブタグ161a〜nから出力された信号をリーダ151a〜nが検知する。そして、リーダ151a〜nは検知した識別信号に含まれていた情報及び計測された信号強度を、ネットワークを通じて接続された位置情報管理サーバ100に送信する。そして、位置情報管理サーバ100は、送信された情報及び計測された信号強度に基づいて取得した情報を、アプリケーション毎に送信する。
【0048】
また、本実施の形態において物体とは、物のみならず人間を含むこととする。これにより、例えばアクティブタグ161lを利用者が保持し、アクティブタグ161mを利用者が保持するPHS等の物に備え付け、アクティブタグ161nを搬入対象となる荷物に備え付ける等の様々な状況でタグを検出し、後述する処理を行うことが可能になる。
【0049】
アクティブタグ161a〜nは、換言すれば携帯型情報記憶媒体に相当し、物体毎に備えられていることとする。本実施の形態においてアクティブタグ161a〜nは、電波により1秒ごとに識別信号を発信する。なお、本実施の形態は携帯型情報記憶媒体をアクティブに電波を発信するタグに制限するものではなく、例えばパッシブなものであってもかまわない。より具体的な例としてパッシブ型RFIDタグあるいはアクティブに電波を発するBluetooth規格やZigBee規格で通信を行っても良い。
【0050】
また、アクティブタグ161a〜nは、少なくともタグ自体を識別する情報を保持している。本実施の形態において、アクティブタグ161a〜nは、タグ自体を識別する情報として、タグIDを保持していることとする。
【0051】
リーダ151a〜nは、換言すれば検出装置に相当し、アクティブタグ161a〜nから識別信号を受信した場合、位置情報管理サーバ100を示すアドレス及びポートに、受信した識別信号に含まれていたタグID、計測された信号強度が送信され、位置情報管理サーバ100でリーダ151a〜nのリーダIDと対応付けられる。このリーダIDは、リーダIDとリーダのアドレスの対応関係から特定できる。そして、送信元のリーダのアドレスは、上記情報を送る際に用いられたパケットのヘッダに含まれている送信元アドレスより特定できる。
【0052】
また、本実施の形態とは異なる形態としてリーダ151a〜nが上記の情報と共にリーダ151a〜nを示すリーダIDを対応付けて送信することにしてもよい。
【0053】
図2は、本発明の位置情報管理サーバ100の全体構成の概念的に示した説明図である。各リーダ151a〜cは検知された識別信号を、この信号強度と共に位置情報管理サーバ100にネットワークを通じて送信し、さらに位置情報管理サーバ100は、受信した情報に基づいて物体の位置情報等を取得して、アプリケーションA201〜アプリケーションD204にネットワークを通じて通知する。このアプリケーションA201〜アプリケーションD204に対する通知は所定の条件を満たした場合に送信するほか、各アプリケーションから要求があった場合に送信する。
【0054】
図1に戻り、位置情報管理サーバ100の内部は、記憶部101と、受信処理部102と、タグ情報管理部103と、位置情報取得部104と、位置情報変更判断部105と、位置情報DB管理部106と、通知情報生成部107と、フィルタDB管理部108と、通知処理部109と、要求受付部110とを備え、リーダ151a〜nから送信された識別信号及び計測された信号強度に基づいて物体の位置情報を算出したのち、フィルタリングDBでアプリケーション毎に登録されたフィルタの条件を満たした情報をアプリケーションに通知する。
【0055】
記憶部101は、デバイスデータベース111と、位置情報データベース112と、フィルタリングデータベース113と、を記憶する。
【0056】
デバイスデータベース111は、リーダ位置管理テーブルと、タグ信号管理テーブルとを保持する。図3はリーダ位置管理テーブルの構造を示した図である。本図に示すように、リーダ位置管理テーブルは、リーダIDと、リーダの位置情報、リーダのアドレス及びリーダの座標系を対応付けて保持している。リーダのアドレスは、例えばリーダを特定するIPアドレスを示している。リーダIDとリーダのアドレスを対応付けていることで、情報の送信元のリーダのアドレスからリーダIDを特定することができる。これによりリーダIDに基づいて座標系及びリーダの位置情報を特定することができる。座標系とは、リーダの位置を位置座標で示すために用いられている座標系をいい、領域毎に異なる座標系が定められている。本実施の形態では階毎に異なる座標系が割り当てられていることとする。このため、「座標系」フィールドは、階数を保持する。
【0057】
図4はタグ信号管理テーブルの構造を示した図である。本図に示すように、タグ信号管理テーブルは、タグIDと、リーダIDと、信号強度と、検出時間とを対応付けて保持している。つまり、タグ信号管理テーブルは、リーダ151a〜nから送信された情報に検出時間を対応付けた情報をレコードとして管理している。
【0058】
そして、位置情報データベース112は、ID対応管理テーブルと、UID位置管理テーブルとを保持する。図5は、ID対応管理テーブルの構造を示した図である。本図に示すように、ID対応管理テーブルは、UIDと、デバイス種類と、タグIDとを対応付けて保持している。UID(Universal ID)はデバイス種類等に係わらずアクティブタグ161a〜n毎にユニークなIDを割り当てたものとする。これによりデバイスの種類等によらず一括して管理することができる。デバイス種類は、具体的には複数種類のタグが用いられている環境においてタグを生産又は販売したメーカや、上述したアクティブ、パッシブ、又は通信規格の違い等を認識するために用いられる。
【0059】
図6は、UID位置管理テーブルの構造を示した図である。本図に示すように、UID位置管理テーブルは、UIDと、座標系と、位置情報と、検出時間とを対応付けて保持している。このUID位置管理テーブルが保持する各レコードは、リーダ位置管理テーブル、タグ信号管理テーブル、ID対応管理テーブルが保持するレコードに基づいて生成されてものである。
【0060】
そして、フィルタリングデータベース113は、エリアテーブルと、UID情報管理テーブルと、サービスフィルタテーブルとを保持する。
【0061】
図7は、エリアテーブルの構造を示した図である。本図に示すように、エリアテーブルは、座標系と、位置1と、位置2と、ラベルを対応付けて保持している。そして各レコードの矢印先が、レコードに対応した領域を示している。そしてエリアテーブルの各フィールドについて説明する。この「位置1」フィールドと「位置2」フィールドは、領域を定めるために用いられる。具体的には「位置1」フィールドの位置座標と「位置2」フィールドの位置座標を対向する頂点としてすることで、矩形領域を特定することができる。そして「ラベル」フィールドは、この特定された矩形領域を示す名称を保持している。
【0062】
図8は、UID情報管理テーブルの構造を示した図である。本図に示すように、UID情報管理テーブルは、UIDと、名前と、タイプを対応付けて保持している。名前は、物体の名称を示し、UID情報管理テーブルで保持することにより各アプリケーションで統一した名称を使用することが可能になる。また、UID情報管理テーブルで名前を保持することで、人間がタグを備えている物体自体を識別することが可能になる。タイプは、UIDで特定される物体が人であるのか物であるのか、また人であればこの所属先、物であれば性質等、UIDで示された物体の属性を保持する。このように、タイプをUIDと対応付けて保持することで、物体の属性に基づいたフィルタリングを行うことができる。
【0063】
図9は、サービスフィルタテーブルの構造を示した図である。本図に示すように、イベントと、フィルタタイプと、UIDと、ラベルと、座標系と、位置と、サービスタイプと、暗号と、送信先と、送信情報とを対応付けて保持している。「イベント」フィールドは、イベントを送信する条件を示しており、例えば「座標変更・更新」であればアクティブタグ161a〜nが検出された位置座標が前回検出された位置座標から変化していた場合にイベントを送信することを示している。「フィルタタイプ」、「UID」、「ラベル」、「座標系」、「位置」フィールドは、フィルタリングを行う条件を示したフィールドであり、これらのフィールドに記載された条件を満たしていた場合に限り送信ことになる。つまり、これらのフィールドは、換言すれば通知条件情報に相当する。また、これらのフィールドに記載がない場合、特にフィルタリングを行う条件が設定されていないものとする。「サービスタイプ」フィールドは、送信する際の送信プロトコルを保持している。「暗号」フィールドは、アプリケーションに送信する際の暗号化方法を保持している。「送信先」フィールドは、情報の送信先を示したものであり、送信先に情報を処理するアプリケーションが存在している。「送信情報」フィールドは、送信する情報の種類を保持しており、換言すれば通知種類情報に相当する。「送信情報」フィールドが送信する情報の種類を保持することで、各アプリケーションに必要な情報のみ送信することができる。つまり、レコードが保持するフィルタリングを行う条件を満たした場合、「送信情報」で保持されていた情報を取得し、取得した情報を当該レコードで対応付けて保持している「送信先」に「サービスタイプ」で設定された送信プロトコルを用いて送信されることになる。そして送信される情報は対応付けられた「送信情報」フィールドを参照することで把握できる。これにより、アプリケーション毎に送信する条件を設定して、この条件を満たした場合に限り情報を送信することができる。
【0064】
また、サービスフィルタテーブルは、アプリケーションからの要求に応じてフィルタとなるレコードの追加、削除、変更を行うことも可能である。
【0065】
これらサービスフィルタテーブルが保持するレコード情報が通知情報を生成する際に用いられるフィルタ、送信先、送信する情報の種類等を保持していることとなり、換言すれば通知規則情報に相当する。
【0066】
受信処理部102は、リーダ151a〜nから送信された情報を受信する処理を行う。本実施の形態において受信処理部102は、リーダ151a〜nからネットワークを介して受信したタグID、計測された信号強度を受信する。受信した際、受信したパケットのヘッダを参照することでリーダのIPアドレスを特定できる。このタグID、信号強度及びリーダのIPアドレスは、リーダ151a〜nから送信するように定められた情報であり、換言すれば所定情報に相当する。この受信処理部102は、これら受信した情報に検出時間を対応付けた情報で、タグ信号管理テーブルを更新するようにタグ情報管理部103に依頼する。検出時間とは、リーダ151a〜nがアクティブタグ161a〜nを検出した時間、つまりリーダ151a〜nからタグID等を受信した時の現在時間とする。
【0067】
タグ情報管理部103は、デバイスDBが保持する各テーブルに対して処理を行う。本実施の形態では、タグ情報管理部103は、リーダ位置管理テーブルを参照して受信処理部102から入力されたリーダのIPアドレスよりリーダIDを特定し、この特定されたリーダIDと、入力されたタグIDと、信号強度と、検出時間を対応付けて、タグ信号管理テーブルのタグID及びリーダIDが一致するレコードに対して更新を行う。これにより、タグ信号管理テーブルでは、タグIDについて最新の情報が保持される。
【0068】
また、タグ情報管理部103は、タグ信号管理テーブルが保持するレコードで更新されなかった場合には一定時間だけ保持する。本実施の形態では、この一定時間を3秒以上とする。これにより、例えば、所定のアクティブタグを1秒前にリーダa、リーダb及びリーダcで検出されたが、今回リーダa及びリーダbでのみ検出された場合に、リーダaとリーダbを示すリーダIDと対応付けられたレコードについてのみ更新され、リーダcを示すリーダIDと対応付けられたレコードは1秒前の情報が保持される。このように、3秒以内に一度でも検出されていればタグIDに対応付けられた情報が保持されていることになる。つまり、何らかの障害により一時的にアクティブタグからの信号が検出できなかった場合でも位置情報を算出することができる。
【0069】
位置情報取得部104は、予め定められた期間毎にタグ情報管理部103からタグ信号管理テーブルが保持しているタグIDと対応付けられたリーダID及び検出時間、並びにリーダ位置管理テーブルが保持しているリーダIDと対応付けられた座標系及び位置情報を取得し、取得した情報に基づいてタグIDと対応付けられた位置情報を算出し、アクティブタグ161a〜nの位置情報を取得する。
【0070】
位置情報取得部104が位置情報を特定する方法について説明する。例えばアクティブタグ161bを検出したリーダが1つしかない場合、検出したリーダの座標系及び位置情報をアクティブタグ161bの位置を示す座標系及び位置情報とする。また、アクティブタグ161cを検出したリーダが複数ある場合のアクティブタグ161cの位置情報の算出方法は、現在提案されている様々な方法のうちどのような方法を用いても良いが、例えば検出したリーダの位置情報の平均値、又は検出したリーダの位置情報に信号強度で重み付けした上で平均値をとる方法等が考えられる。そして、位置情報取得部104は、取得した座標系及び位置情報をアクティブタグ161a〜nのタグID、検出時間と対応付けて後述する位置情報変更判断部105に出力する。なお、この取得した位置情報は、換言すると媒体位置情報に相当する。
【0071】
また、位置情報取得部104は予め定められた期間毎に、アクティブタグ161a〜n各々の最新の位置情報を取得することとする。本実施の形態では、予め定められた期間を3秒とする。上述したようにタグ情報管理部103は3秒以上情報を保持している。これにより、位置情報取得部104は、仮にリーダがアクティブタグから発信された信号を3回に1回程度しか受信できない電波状況でも、更新された情報に基づいて位置情報を算出することができる。
【0072】
位置情報変更判断部105は、位置情報取得部104から入力されたタグIDと対応付けられた位置情報と、後述する位置情報DB管理部106から入力された以前検出された時のタグIDと対応付けられた位置情報を比較して、アクティブタグ161a〜nの位置が変更されているか否か判断する。
【0073】
また、位置情報変更判断部105は位置が変更されていると判断した場合、位置情報DB管理部106に対して変更された位置情報でUID位置管理テーブルを更新する旨を依頼する。この際、位置情報にタグID及び検出時間を対応付けて出力する。その後、位置情報変判断部105は、位置情報DB管理部106からUID、位置情報及び検出時間を更新情報として受け取り、更新情報にイベント名‘座標変更・確認’を対応付けて、通知情報を生成する依頼を通知情報生成部107に出力する。この受け取ったUIDは、アクティブタグを保持した状態で移動した物体を示すUIDであり、換言すれば保持識別情報に相当する。
【0074】
位置情報DB管理部106は、位置情報DBが保持する各テーブルに対して処理を行う。本実施の形態では、位置情報DB管理部106は、位置情報変更判断部105から位置情報を出力する旨とタグIDが入力されると、ID対応管理テーブルとUID情報管理テーブルに基づいてタグIDと対応付けられた位置情報を取得して、位置情報変更判断部105に出力する。
【0075】
また、位置情報DB管理部106は、更新する旨の依頼と共にタグID、位置情報及び検出時間が位置情報変更判断部105から入力された場合、ID対応管理テーブルを用いてタグIDと対応付けられたUIDを取得した後、取得したUIDと位置情報及び検出時間を対応付けてUID情報管理テーブルを更新する。また、物体が移動した場合に更新される以上、UID情報管理テーブルは、アクティブタグを備えた全ての物体の現在の位置情報を保持していることになる。
【0076】
また、位置情報DB管理部106は、UID情報管理テーブルを更新したレコード情報、具体的にはUID、位置情報及び検出時間を対応付けて位置情報変更判断部105に出力する。これにより、位置情報変更判断部105は、通知情報の生成の依頼をすることができる。
【0077】
また、位置情報DB管理部106は、後述する要求受付部110からイベント名、送信する条件が、送信する旨の要求と共に入力された場合、送信する条件を満たしたレコード情報を、要求受付部110が受け付けたイベント名と共に通知情報生成部107に出力する。
【0078】
通知情報生成部107は、通知情報を生成する依頼と共に入力された情報に基づいて、通知情報を生成する。本実施の形態では、通知情報生成部107は、位置情報変更判断部105及び位置情報DB管理部106から入力されるイベント名及び更新情報又はレコード情報から、フィルタDB管理部108に対して入出力を行い、サービスフィルタテーブルが保持する条件を満たした通知情報を生成する。なお、通知情報を生成するまでの具体的な処理手順は後述する。なお、生成された通知情報にはイベント名が含まれていることとし、これにより通知情報がどのような場合に生成されたのか、送信先のアプリケーションが特定することができる。
【0079】
また、通知情報生成部107は、UID情報管理テーブルから入力された情報に対応するレコード情報を取得し、この取得したレコード情報を用いて、サービスフィルタテーブルが保持する条件を満たすか否か判断し、満たした場合に通知情報を生成することもできる。具体的な例として、通知情報生成部107は、この入力された情報に対応するレコード情報を取得するために、UIDをキーとして用い、UIDが一致したレコードを取得する。これにより入力された情報に対応付けられた名前、タイプを取得することができる。また、この名前及びタイプは、UIDで示される物体の属性であり、換言すれば取得属性情報に相当する。
【0080】
また、サービスフィルタテーブルが保持する条件を満たすとは、例えば、サービスフィルタテーブルの各レコードの「位置1」及び「位置2」で定められる矩形領域内に、入力された情報に含まれていた位置情報が存在していた場合に、「位置1」及び「位置2」で定められた条件を満たしたことになる。
【0081】
他の例としては、サービスフィルタテーブルの各レコードの「UID」と、入力された情報に含まれていたUIDが一致した場合に、「UID」で定められた条件を満たすことになる。このように、各レコードが保持している条件を満たした場合に、通知情報生成部107は通知情報を生成する。
【0082】
さらに他の例としては、入力された情報の「UID」とUID情報管理テーブルのフィールド「UID」を比較し、一致したレコード情報を取得する。そして取得したレコード情報に含まれていた「タイプ」と、サービスフィルタテーブルの各レコードの「フィルタタイプ」が一致した場合に、「フィルタタイプ」で定められた条件を満たすことになる。このように、各レコードが保持している条件を満たした場合に、通知情報生成部107は通知情報を生成する。このフィルタタイプは、物体の属性をフィルタリングする条件としたものであり、換言すれば属性情報に相当する。
【0083】
また、通知情報生成部107は、サービスフィルタテーブルのレコードの条件を満たした場合、当該フィルタを示すレコードの「送信情報」フィールドを参照し、「送信情報」に記載された情報を取得し、取得した情報を通知情報に含める。これにより、アプリケーション毎に適した情報を含めた通知情報を生成することが可能になる。
【0084】
また、本実施の形態では、この「送信情報」フィールドに記載された情報としては、入力された各情報、又はUID情報管理テーブル等のフィルタリングデータベース113が保持するテーブルにおいて入力された情報との対応関係から取得可能な情報とする。これにより「送信情報」に記載された情報を、通知情報生成部107は、通知情報を生成するために必要な情報を取得することができる。なお、通知情報生成部107は、フィルタリングデータベース113から情報を取得したい場合、必要に応じてはフィルタDB管理部108に要求を行うこととなる。
【0085】
また、通知情報生成部107は、生成した通知情報を通知処理部109に出力する。また、通知情報生成部107は、通知情報を出力する際に、当該フィルタを示すレコードが保持していた送信先及びサービスタイプを出力する。さらに、当該フィルタが暗号を保持していた場合、通知情報生成部107は暗号も、通知情報等と共に出力する。
【0086】
フィルタDB管理部108は、フィルタリングデータベース113が保持する各テーブルに対して処理を行う。本実施の形態では、フィルタDB管理部108は、通知情報生成部107から入力されたイベント名より一致するフィルタのリストをサービスフィルタテーブルから取得して通知情報生成部107に出力する。また、通知情報生成部107に入力されたレコード情報及び更新情報に対応付けられる情報をUID情報管理テーブル又はエリアテーブルから取得して、通知情報生成部107に出力する。
【0087】
また、フィルタDB管理部108は、要求受付部110からフィルタを追加する旨と共に追加する条件を示す情報が入力された場合、サービスフィルタテーブルに条件を示すレコードを追加する。また、要求受付部110からフィルタの変更又は削除する旨が入力された場合も同様にサービスフィルタテーブルに対して変更又は削除を行う。つまり、フィルタDB管理部108は、換言すれば通知規則管理手段に相当する。
【0088】
通知処理部109は、通知情報生成部107から通知情報、送信先及びサービスタイプが入力された場合、サービスタイプが保持する送信プロトコルで送信処理を行うプログラムを呼び出して、通知情報を送信先に送信する処理を行う。また、通知処理部109は、通知情報等とともに暗号が入力された場合、入力された暗号方法を用いて暗号化した後に通知情報を送信する。
【0089】
この入力された暗号化方法で、位置情報管理サーバ100とアプリケーションの間が暗号化される。この暗号化手段はどのような手段を用いても良く、例えばIpsec、https、SSL或いはDES等が考えられる。このように通知処理部109が、暗号化処理を行うことで、情報の漏洩を防止することができる。さらに、プライバシーを保持し、セキュリティを向上させることができる。
【0090】
図10は、位置情報管理サーバ100と各アプリケーションの関係を具体例で示した説明図である。本図に示すように、ユーザAが備えていたアクティブタグ161aは前回リーダ151aで検出されていたが、今回はリーダ151bで検出された場合、位置情報管理サーバ100の位置情報変更判断部105は、前回との位置情報と比較して移動したと判断する。そして、位置情報管理サーバ100の通知情報生成部107は、位置情報変更判断部105から通知情報を生成する依頼と共に入力された情報(位置情報を含む)が、サービスフィルタテーブルが保持しているフィルタの条件を満たしていた場合、当該フィルタが保持する「送信先」に、当該フィルタの「送信情報」で保持している種類の情報を取得して送信する。
【0091】
具体的な例として、所在確認を行うアプリケーションについて説明ずる。所在確認を行うアプリケーションのためのフィルタとして、イベントに「座標変更・更新」を、フィルタタイプに「PERSON」を、送信先に当該アプリケーションの場所を対応付けてサービスフィルタテーブルに登録されている場合、位置情報の変更が検出されたユーザ情報が当該アプリケーションに常に送信される。これにより当該アプリケーションは、全てのユーザの所在状態を表示処理することができる。
【0092】
次に、PC1001をロックするアプリケーションについて説明する。まず、ユーザAが使用するPC1001にインストールされておりユーザAが離席した場合にPC1001を他の利用者が使用できないようにロックするアプリケーションについて説明する。当該アプリケーションのフィルタに、イベントとして「座標変更・更新」を、フィルタタイプに「PERSON」を、UIDにユーザAを示すUIDを、位置にPC1001の場所を、送信先にPC1001の当該アプリケーションを示すアドレス及びポート番号を、対応付けてサービスフィルタテーブルに登録されている場合、PC1001に着席又は離席したユーザAの情報を、当該アプリケーションが取得することができる。また、このフィルタはユーザAがPC1001にログインした際に当該アプリケーションの要求により、位置情報管理サーバ100に登録された。そして、ユーザAがPC1001からログアウトした場合、当該アプリケーションの要求によりこのレコードは削除される。このようにアプリケーションの要求に応じてフィルタの登録、変更又は削除を行うことで、状況に応じて適した情報をアプリケーションが取得することができる。
【0093】
次に、ユーザAの移動が確認された場合に実際に行われるフィルタ処理の例について図9で示したテーブルを用いて説明する。まず、ユーザAが備えていたアクティブタグ161aの移動が検出された場合、移動が検出されたので送信されるイベントの条件は「座標変更・更新」となる。また、仮にユーザAが備えたアクティブタグ161aのタグIDをTAGID0001とすると図5で示したID対応管理テーブルからUID:ID0001が導出できる。さらに、図8よりUID:ID0001からタイプ:PERSONが導き出せる。
【0094】
次に、これらの条件を満たすレコードの有無を検証する。まず、イベントが「座標変更・更新」である以上、図9でNo.4のレコードは、イベントが「電圧変化」のため条件を満たさない。そして、No.5のレコードは、フィルタタイプが「OBJ」のため条件を満たさない。次に、No.2のレコードは、UIDが「ID0002」のため条件を満たさない。そして、NO.3のレコードは、ラベルが「会議室」であり、ユーザAは自分の席にいたので条件を満たさない。つまり、No.1のレコードのみ全ての条件を満たすので、No.1のレコードが保持する「192.168.0.10/per.cgi」にユーザAのUIDとイベント名「座標変更・更新」がHTTP-GETで送信される。
【0095】
要求受付部110は、位置情報管理サーバ100に接続されたアプリケーション又はプロセスからの要求を受け付けて、要求に適した情報を出力又はフィルタを生成するための処理を行う。本実施の形態では、要求受付部110は、他のアプリケーションから、フィルタの条件及び送信先等のフィルタとして保持する情報を受け取った場合、フィルタの登録の依頼とともに受け取った情報をフィルタDB管理部108に出力する。
【0096】
また、要求受付部110は、フィルタ登録の依頼の他に、フィルタの変更又はフィルタの削除等の要求も受け付ける。そして、受け付けた要求は、要求と共に受け取ったフィルタを指定する情報、さらに変更の場合は変更する条件を示す情報と共にフィルタDB管理部108に出力する。また、フィルタを指定する条件としては、サービスフィルタテーブルの「送信先」フィールド、「イベント」フィールドなどレコードを特定可能であればどのような条件でも良い。
【0097】
図11は、アプリケーションの要求により位置情報管理サーバ100で要求に応じたフィルタを生成するまでの一例を説明する説明図である。本図に示すように、アプリケーションが、情報を所定の条件を満たした場合に送信する要求を、送信する条件及び送信する情報の種類と共に、位置情報管理サーバ100に行ったものとする。この場合、要求受付部110が、定期的に送信する要求を、送信する条件及び送信する情報の種類と共に受け付ける。そして、要求受付部110は、この定期的に送信する要求に適したイベント名を生成する。次に、要求受付部110は、フィルタDB管理部108にイベント名と送信する条件と送信先と送信情報(つまり、送信する情報の種類)を出力する。なお、送信先は要求を行ったアプリケーションの場所とする。そして、フィルタDB管理部108が、サービスフィルタテーブルに送信する条件と送信先と送信情報を対応付けたレコードを追加する。
【0098】
これにより、位置情報管理サーバ100の通知情報生成部107が取得した更新情報又はレコード情報が、サービスフィルタテーブルに追加されたレコードの条件を満たした場合に、当該レコードで示された送信先に送信される。
【0099】
また、要求受付部110は、他のアプリケーションからすぐに情報を送信する要求を、送信する条件を受け付けた場合、送信する要求に対応したイベント名を生成する。そして、要求受付部110は、送信を要求したアプリケーションを送信先として通知情報生成部107に出力し、位置情報DB管理部106に送信する条件及びイベント名を、送信する旨の要求と共に出力する。これにより、位置情報DB管理部106は条件を満たしたレコード情報を取得して通知情報生成部107に出力し、通知情報生成部107は入力された送信先に送信する通知情報を、入力されたレコード情報に基づいて生成することができる。
【0100】
次に、以上のように構成された本実施の形態にかかる位置情報管理サーバ100におけるタグID等の情報の受信から位置情報に変更があった場合にアプリケーションに通知情報を通知するまでの処理について説明する。図12は、本実施の形態にかかる位置情報管理サーバ100における上述した処理の手順を示すフローチャートである。
【0101】
まず、受信処理部102は、リーダ151a〜nが検出したアクティブタグ161a〜nのタグID等の情報をリーダ151a〜nから受信する(ステップS1201)。
【0102】
そして、タグ情報管理部103が、受信処理部102が受信したタグID、受信したリードのリーダID、信号強度及び検出時間を対応付けてタグ信号管理テーブルを更新する(ステップS1202)。
【0103】
次に、位置情報取得部104は、予め定められた時間毎に、タグ情報管理部103から3秒以内に検出されたアクティブタグ161a〜nのタグID、検出したリーダのリーダID及び信号強度、並びにリーダ毎の位置情報を取得し、取得した情報に基づいてタグIDに対応付けられた位置情報を算出して、アクティブタグ161a〜nの位置情報を取得する(ステップS1203)。
【0104】
そして、位置情報変更判断部105は、位置情報取得部104が取得した位置情報と、位置情報DB管理部106から入力された位置情報データベース112で保持していた位置情報とを比較して、位置が変更したか否か判断する(ステップS1204)。位置情報が変更されていないと判断した場合は、特に処理を行わずに終了する(ステップS1204:No)。
【0105】
次に、位置情報変更判断部105が位置情報を変更されていると判断した場合、位置情報DB管理部106は、タグIDをキーとして取得したUIDと、位置情報、座標系及び検出時間を対応付けたレコードでUID位置管理テーブルを更新する(ステップS1205)。
【0106】
そして、通知情報生成部107は、位置情報DB管理部106がUID位置管理テーブルに対して更新した情報と、通知情報を生成する依頼を、位置情報変更判断部105から入力された場合、入力された情報がサービスフィルタテーブルの各レコードで示されるフィルタの条件を満たした場合、当該フィルタが保持している「送信情報」フィールドで特定される情報を取得し、取得した情報を対応付けて通知情報を生成する(ステップS1206)。
【0107】
次に、通知処理部109が、生成された通知情報を、当該フィルタが保持していた「送信先」フィールドで特定された送信先に通知する処理を行う(ステップS1207)。通知する際に、当該フィルタのサービスタイプが保持している送信プロトコルを用いて送信し、当該フィルタの暗号が定義されている場合、定義されている暗号を用いて暗号化を行う。
【0108】
上述した処理手順により、アクティブタグ161a〜nを検出してからアプリケーション毎に適した情報を送信することが可能となる。なお、上述した処理手順は、本実施の形態によるタグID等の情報を受信してから位置情報が変更された場合の通知情報を生成して通知処理を行うまでの処理手順の例を示したものであり、本発明をこの処理手順に制限するものではない。
【0109】
また、上述した処理手順では、位置情報管理サーバ100が通知情報を通知する条件として位置情報が変更された場合について説明したが、通知する条件を位置情報が変更された場合に制限するものではなく、サービスフィルタテーブルのイベントとして設定可能な条件であればどの様な条件でも良い。例えば、アクティブタグ161a〜nの電源低下等が考えられる。
【0110】
次に、以上のように構成された本実施の形態にかかる位置情報管理サーバ100の受信処理部102におけるリーダ151a〜nから情報の受け付けからタグ情報管理部103にタグ信号管理テーブルの更新を依頼するまでの処理について説明する。図13は、本実施の形態にかかる位置情報管理サーバ100の受信処理部102における上述した処理の手順を示すフローチャートである。
【0111】
まず、受信処理部102は、リーダ151a〜nからタグID等の情報が受信されるのを受け付ける(ステップS1301)。そして、リーダ151a〜nから情報を受信したか否か判断する(ステップS1302)。情報を受信していないと判断した場合(ステップS1302:No)、ステップS1301から再び受信を受け付ける。
【0112】
そして、受信処理部102がリーダ151a〜nから情報を受信したと判断した場合(ステップS1302:Yes)、受信したタグID及び信号強度を取得し、さらに送信元のリーダのアドレスからリーダIDを取得する(ステップS1303)。
【0113】
次に、受信処理部102は、現在時間を検出時間として、ステップS1303で取得した、タグID、信号強度及びリーダIDと対応付ける(ステップS1304)。
【0114】
そして、受信処理部102は、対応付けたタグID、信号強度、リーダID及び検出時間をタグ情報管理部103に出力し、タグ情報管理部103に出力した情報でタグ信号管理テーブルを更新する依頼を行う(ステップS1305)。
【0115】
上述した処理手順により、受信した情報からタグ信号管理テーブルを更新することが可能となる。なお、上述した処理手順は、本実施の形態によるリーダ151a〜nから情報の受け付けからタグ情報管理部103にタグ信号管理テーブルに更新する情報を依頼するまでの処理手順の例を示したものであり、本発明をこの処理手順に制限するものではない。
【0116】
そして、タグ信号管理テーブルが保持している情報よりアクティブタグ161a〜nの位置情報を取得する。そこで、以上のように構成された本実施の形態にかかる位置情報管理サーバ100の位置情報取得部104が3秒以内に検出されたタグID等の情報を取得してからアクティブタグの位置情報を取得するまでの処理について説明する。図14は、本実施の形態にかかる位置情報管理サーバ100の位置情報取得部104における上述した処理の手順を示すフローチャートである。
【0117】
まず、位置情報取得部104は、タグ情報管理部103から、タグ信号管理テーブルが保持している検出時間が現在から3秒前までのレコード情報を全て取得する(ステップS1401)。このレコード情報は、タグID、信号強度、リーダID及び検出時間を対応付けたレコード情報とする。
【0118】
そして、位置情報取得部104は、取得したレコード情報から、位置情報取得の対象となる1つのタグIDを設定する(ステップS1402)。
【0119】
そして、位置情報取得部104は設定したタグIDとレコード情報として対応付けられたリーダIDの位置情報が存在するか否かタグ情報管理部103に依頼して、その後にタグ情報管理部103から入力された情報よりリーダIDと対応付けられた位置情報が存在するか否か確認する(ステップS1403)。この際、タグ情報管理部103は、リーダ位置管理テーブルに対してリーダIDに対応付けられた位置情報があるか否か検索を行う。
【0120】
次に、位置情報取得部104は、リーダIDに対応付けられた位置情報が存在しないことを確認した場合(ステップS1403:No)、このリーダIDと対応付けられたタグIDの存在する位置情報は不明とする(ステップS1404)。
【0121】
そして、リーダIDに対応付けられた位置情報が存在する場合(ステップS1403:Yes)、位置情報取得部104は、このタグIDと対応付けられたリーダが複数あるか否か判断する(ステップS1405)。具体的な例としては、タグ信号管理テーブルに当該タグIDと対応付けられたレコード情報が複数あった場合に、タグIDと対応付けられたリーダが複数あったと判断する。
【0122】
次に、位置情報取得部104が、リーダが複数あったと判断した場合(ステップS1405:Yes)、この複数のリーダの位置情報に信号強度による重みをつけて、アクティブタグの位置情報を算出する(ステップS1406)。
【0123】
また、位置情報取得部104はこのタグIDを検出したリーダが1つしかなかったと判断した場合(ステップS1405:No)、このタグIDを検出したリーダの位置を、アクティブタグの位置情報とする(ステップS1407)。
【0124】
そして、位置情報取得部104は、全ての検出された全てのタグIDの位置情報を取得したか否か判断する(ステップS1408)。全てのタグIDの位置情報を取得したと判断した場合(ステップS1408:Yes)、位置情報取得部104は取得した位置情報を位置情報変更判断部105に出力して処理を終了する。
【0125】
全てのタグIDの位置情報を取得していないと判断した場合(ステップS1408:No)、位置情報取得部104は位置情報を取得していないタグIDから取得の対象となる次のタグIDを設定する(ステップS1409)。そして、ステップS1403から処理を再開する。
【0126】
上述した処理手順により、タグIDと対応付けられた位置情報を取得することが可能となる。なお、上述した処理手順は、本実施の形態による3秒以内に検出されたタグID等の情報を取得してから位置情報として特定するまでの処理手順の例を示したものであり、本発明をこの処理手順に制限するものではない。
【0127】
次に、以上のように構成された本実施の形態にかかる位置情報管理サーバ100の通知情報生成部107が他の構成から通知情報の生成の依頼を監視して依頼があった場合に通知情報を生成して、通知処理部が生成した通知情報を通知処理するまでの処理について説明する。図15は、本実施の形態にかかる位置情報管理サーバ100の通知情報生成部107及び通知処理部109における上述した処理の手順を示すフローチャートである。なお、このフローチャートでは、通知情報生成部107及び通知処理部109から入力された更新情報又はレコード情報が1つの場合について説明する。
【0128】
まずは通知情報生成部107は、位置情報変更判断部105及び位置情報DB管理部106から通知情報の生成の依頼を監視する(ステップS1501)。
【0129】
次に、通知情報生成部107は、通知情報の生成の依頼が入力されたか否か判断する(ステップS1502)。通知情報の生成の依頼が入力されていないと判断した場合(ステップS1502:No)、ステップS1501の通知情報の生成の依頼の監視から再開される。
【0130】
そして、通知情報生成部107は、通知情報の生成の依頼が入力されたと判断した場合(ステップS1502:Yes)、通知情報の生成の依頼と共に入力されたレコード情報又は更新情報に対応付けられた情報を取得する(ステップS1503)。
【0131】
対応付けられた情報を取得する詳細な例としては、通知情報生成部107に入力されたレコード情報又は更新情報のUIDより、UID情報管理テーブルが保持しているUIDで対応付けられた名前、タイプを取得し、入力された座標系及び位置情報より、エリアテーブルで座標系、位置1及び位置2で対応付けられたラベルを取得する。
【0132】
次に、通知情報生成部107は、依頼に適合するフィルタのリストを取得する(ステップS1504)。具体的な例としては、レコード情報又は更新情報であるUID、座標系、位置情報に、入力されたイベント名、さらにステップS1503で取得した名前、タイプ及びラベルを、フィルタ取得の条件とする。これらの条件を満たしたフィルタのリスト、換言すればサービスフィルタテーブルのレコード情報を取得する。なお、レコード情報又は更新情報及びステップS1503で取得した情報が、フィルタで設定された条件と比較する対象となるため、換言すれば比較対象情報となる。
【0133】
例えば、ステップS1502で、通知情報の生成の依頼が更新情報及びイベント名「座標変更・更新」と共に入力された場合、通知情報生成部107は、フィルタDB管理部108に、レコード情報又は更新情報、イベント名及びステップS1503で取得したタイプ等の情報を出力する。通知情報生成部107は、出力した情報を満たしたサービスフィルタテーブルのレコード情報をフィルタDB管理部108から入力される。
【0134】
このように、入力された更新情報又はレコード情報による条件を満たしたフィルタを取得するということは、逆に取得したフィルタの条件を満たした更新情報又はレコード情報を選択していることになる。
【0135】
そして、通知情報生成部107は、リスト中の全フィルタ、換言すれば取得した全てのレコード情報について処理が終了したか否か判断する(ステップS1505)。処理が終了したと判断した場合(ステップS1505:Yes)、ステップS1501の通知情報の生成の依頼の監視から再開される。
【0136】
また、処理が終了していないと判断した場合(ステップS1505:No)、通知情報生成部107は、フィルタを示す取得したレコード情報の「送信情報」から通知する情報の種類を取得する(ステップS1506)。例えば、図9で示したNo3のレコードの場合、送信する情報の種類として「UID、位置、時間」を取得する。
【0137】
次に、通知情報生成部107は、ステップS1506で取得した送信する情報の種類に基づいて送信する情報を取得する(ステップS1507)。上述した送信する情報の種類として「UID、位置、時間」の場合、ステップS1502で入力されたUID、位置情報、検出時間を取得する。また、ステップS1502及びステップS1503で取得した情報に含まれていない情報が送信する情報として定義されていた場合、通知情報生成部107は、フィルタDB管理部108に依頼して必要な情報を取得する。そして通知情報生成部107は、この取得した情報を通知情報として、フィルタが保持する「送信先」、「サービスタイプ」等とともに通知処理部109に出力する。
【0138】
そして、通知処理部109は、入力された「サービスタイプ」で指定された送信プロトコルで送信するためのプログラムを呼び出す(ステップS1508)。
【0139】
次に、通知処理部109は、「暗号」が入力された場合は、通知情報を「暗号」で指定された方法を用いて暗号化する(ステップS1509)。「暗号」が入力されなかった場合、特に処理を行わない。
【0140】
そして、通知処理部109は、通知情報を「送信先」で指定されたアドレスに送信する(ステップS1510)。そしてステップS1505に戻り、リスト中の全フィルタについて処理が終了したか否か判断する。
【0141】
上述した処理手順により、アプリケーション毎に適した情報を送信することが可能となる。また、上述したフローチャートでは、通知情報生成部107及び通知処理部109から入力されたレコード情報又は更新情報が1つの場合としたが、複数の位置情報を受け付けた場合はステップS1503〜ステップS1510までの処理手順を入力されたレコード情報又は更新情報毎に処理を行うことで可能となる。
【0142】
なお、上述した処理手順は、本実施の形態による他の構成から通知情報の生成の依頼を監視して依頼があった場合に通知情報を生成して通知処理するまでの処理手順の例を示したものであり、本発明をこの処理手順に制限するものではない。
【0143】
図16は、位置情報管理サーバ100の機能を実現するためのプログラムを実行したPCのハードウェア構成を示した図である。本実施の形態のPC1600は、CPU(Central Processing Unit)1601等の制御装置と、ROM(Read Only Memory)1602やRAM(Random Access Memory)1603等の記憶装置と、HDD(Hard Disk Drive)、CD(Compact Disk)ドライブ装置等の外部記憶装置1604と、ディスプレイ装置等の表示装置1605と、キーボードやマウス等の入力装置1606と、ネットワークと接続する通信インターフェース1607とこれらを接続したバス1608を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0144】
本実施形態の位置情報管理サーバ100で実行される位置情報管理プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0145】
また、本実施形態の位置情報管理サーバ100で実行される位置情報管理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の位置情報管理サーバ100で実行される位置情報管理プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0146】
また、本実施形態の位置情報管理プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0147】
本実施の形態の位置情報管理サーバ100で実行される位置情報管理プログラムは、上述した各部(受信処理部、タグ情報管理部、位置情報取得部、位置情報変更判断部、位置情報DB管理部、通知情報生成部、フィルタDB管理部、通知処理部、要求受付部)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPUが上記記録媒体から位置情報管理プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、受信処理部、タグ情報管理部、位置情報取得部、位置情報変更判断部、位置情報DB管理部、通知情報生成部、フィルタDB管理部、通知処理部、要求受付部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0148】
上述した本実施の形態では、位置情報取得部104における位置情報の取得方法を予め定められた期間毎に取得することとしたが、本発明における位置情報取得方法を制限するものではなく、例えばアクティブタグ161a〜nが検出される度に位置情報を取得する等の方法を用いても良い。さらに、本実施の形態では位置情報取得部104がタグID等を取得する間隔を3秒と定めたが、この期間を3秒に制限するものではない。
【0149】
また、本実施の形態では、送信先をアプリケーションに制限するものではなく、プロセスや他の装置等に送信してもよい。また、本実施の形態は、座標系を階数に制限するものではない。
【0150】
各アプリケーションに対して適切な情報を通知することができるため、各アプリケーションは必要な情報を容易に取得することができる。
【0151】
送信する情報の種類を変更できることで、例えば、アクティブタグが物に付けられている場合に、このタグが信号を発信した座標を通知すると設定することで、物を紛失した際にタグの座標を特定できるのでこの物を発見できる。これに対して、タグが利用者に付けられた場合に、正確な座標までは不要であるため利用者が存在する部屋情報のみ通知すると設定することで、利用者の所在地を特定できると共に、正確な座標まで送信しないのでプライバシーを保護できる。このように、アプリケーションに必要な情報のみ送信するのでアプリケーションは実行できるとともに、不必要な情報は送信されないので、プライバシーを保護することができる。
【0152】
また、本実施の形態ではサービスフィルタテーブルで設定されたフィルタの条件を満たした情報のみ通知するので、アプリケーションは不要な情報を取得することがなくなり、アプリケーション及びアプリケーションを実行している装置の負荷を軽減できる。また、ネットワークのトラフィックを軽減することができる。
【産業上の利用可能性】
【0153】
以上のように、本発明にかかる位置情報管理装置、位置情報管理方法、位置情報管理プログラム、コンピュータに読み取り可能な記録媒体及び位置情報管理システムは、受信したタグの位置情報等を管理する技術に有用であり、特に、管理している情報をアプリケーションに通知する技術に適している。
【図面の簡単な説明】
【0154】
【図1】本実施の形態にかかる位置情報管理システムの構成を示すブロック図である。
【図2】位置情報管理システムの全体構成の概念的に示した説明図である。
【図3】本実施の形態にかかる位置情報管理サーバの記憶部に記憶されたリーダ位置管理テーブルの構造を示した図である。
【図4】本実施の形態にかかる位置情報管理サーバの記憶部に記憶されたタグ信号管理テーブルの構造を示した図である。
【図5】本実施の形態にかかる位置情報管理サーバの記憶部に記憶されたID対応管理テーブルの構造を示した図である。
【図6】本実施の形態にかかる位置情報管理サーバの記憶部にUID位置管理テーブルの構造を示した図である。
【図7】本実施の形態にかかる位置情報管理サーバの記憶部に記憶されたエリアテーブルの構造を示した図である。
【図8】本実施の形態にかかる位置情報管理サーバの記憶部に記憶されたUID情報管理テーブルの構造を示した図である。
【図9】本実施の形態にかかる位置情報管理サーバの記憶部に記憶されたサービスフィルタテーブルの構造を示した図である。
【図10】本実施の形態にかかる位置情報管理サーバと各アプリケーションの関係を具体例で示した説明図である。
【図11】アプリケーションの要求により位置情報管理サーバで要求に応じたフィルタを生成するまでの一例を説明する説明図である。
【図12】本実施の形態にかかる位置情報管理サーバにおけるタグID等の情報の受信から位置情報に変更があった場合にアプリケーションに通知情報を通知するまでの処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】本実施の形態にかかる位置情報管理サーバの受信処理部がリーダからの情報を受け付けてからタグ情報管理部にタグ信号管理テーブルの更新を依頼するまでの処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】本実施の形態にかかる位置情報管理サーバの位置情報取得部が3秒以内に検出されたタグID等の情報を取得してからアクティブタグの位置情報を取得するまでの処理の手順を示すフローチャートである。
【図15】本実施の形態にかかる位置情報管理サーバの通知情報生成部が他の構成から通知情報の生成の依頼を監視して依頼があった場合に通知情報を生成して、通知処理部が生成した通知情報を通知処理するまでの処理の手順を示すフローチャートである。
【図16】本実施の形態にかかる位置情報管理サーバの機能を実現するためのプログラムを実行したPCのハードウェア構成を示した図である。
【符号の説明】
【0155】
100 位置情報管理サーバ
101 記憶部
102 受信処理部
103 タグ情報管理部
104 位置情報取得部
105 位置情報変更判断部
106 位置情報DB管理部
107 通知情報生成部
108 フィルタDB管理部
109 通知処理部
110 要求受付部
111 デバイスデータベース
112 位置情報データベース
113 フィルタリングデータベース
151a〜n リーダ
161a〜n アクティブタグ
201 アプリケーションA
202 アプリケーションB
203 アプリケーションC
204 アプリケーションD
1000 PC
1600 PC
1601 CPU
1602 ROM
1603 RAM
1604 外部記憶装置
1605 表示装置
1606 入力装置
1607 通信インターフェース
1608 バス


【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体に備えられた携帯型情報記憶媒体を検出装置が検出することで特定できる物体の位置情報を管理する位置情報管理装置において、
アプリケーション又はプロセスへの送信先を示す送信先情報と、該アプリケーション又は該プロセスに通知する情報の種類を示す通知種類情報と、を対応付けた通知規則情報を記憶する記憶手段と、
前記携帯型情報記憶媒体を検出した前記検出装置から所定情報を受信する処理を行う受信処理手段と、
前記記憶手段が記憶する前記通知規則情報の前記通知種類情報で特定される1つ又は複数の情報を、前記受信処理手段により受信された前記所定情報に基づいて取得し、取得した情報から通知情報を生成する通知情報生成手段と、
前記通知情報生成手段により生成された前記通知情報を、前記通知情報を生成する際に用いられた前記通知種類情報と対応付けられた前記送信先情報で特定される送信先に通知する通知手段と、
を備えたことを特徴とする位置情報管理装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、前記通知規則情報が保持する前記送信先情報と前記通知種類情報とに、さらに前記アプリケーション又は前記プロセスに通知する条件を定義した通知条件情報を対応付けて記憶し、
前記通知情報生成手段は、前記受信処理手段により受信された前記所定情報に基づいて取得した比較対象情報が前記記憶手段により記憶される前記通知規則情報の前記通知条件情報で定義された条件を満たしている場合に、該比較対象情報との対応付けから取得可能な情報であり、且つ前記通知条件情報と対応付けられた前記通知種類情報で特定される1つ又は複数の情報を、前記受信処理手段で受信した前記所定情報に基づいて取得し、取得した情報から通知情報を生成すること
を特徴とする請求項1に記載の位置情報管理装置。
【請求項3】
前記記憶手段は、前記通知規則情報が保持する前記送信先情報と前記通知種類情報とに、さらに物体を示す識別情報を対応付けて記憶し、
前記通知情報生成手段は、前記受信処理手段により受信された前記所定情報に基づいて取得した前記携帯型情報記憶媒体を保持している物体を示す保持識別情報が、前記記憶手段により記憶される前記通知規則情報の前記識別情報と一致している場合に、該保持識別情報との対応付けから取得可能な情報であり、且つ前記通知条件情報と対応付けられた前記通知種類情報で特定される1つ又は複数の情報を、前記受信処理手段で受信した前記所定情報に基づいて取得し、取得した情報から通知情報を生成すること
を特徴とする請求項2に記載の位置情報管理装置。
【請求項4】
前記記憶手段は、前記通知規則情報が保持する前記送信先情報と前記通知種類情報とに、さらに物体の属性を示す属性情報を対応付けて記憶し、
前記通知情報生成手段は、前記受信処理手段により受信された前記所定情報に基づいて取得した前記携帯型情報記憶媒体を保持している物体の属性を示す取得属性情報が、前記記憶手段により記憶される前記通知規則情報の前記属性情報と一致している場合に、該取得属性情報との対応付けから取得可能な情報であり、且つ前記通知条件情報と対応付けられた前記通知種類情報で特定される1つ又は複数の情報を、前記受信処理手段で受信した前記所定情報に基づいて取得し、取得した情報から通知情報を生成すること
を特徴とする請求項2に記載の位置情報管理装置。
【請求項5】
前記受信処理手段により受信した前記所定情報を検出した前記検出装置の位置情報に基づいて前記所定情報を発信した前記携帯型情報記憶媒体の位置を示す媒体位置情報を取得する位置取得手段と、をさらに備え、
前記記憶手段は、前記通知規則情報が保持する前記送信先情報と前記通知種類情報とに、さらに前記携帯型情報記憶媒体を検出する領域内の位置情報を対応付けて記憶し、
前記通知情報生成手段は、前記位置取得手段により取得された前記媒体位置情報が前記記憶手段により記憶される前記通知規則情報の前記位置情報で定められる領域内に含まれている場合に、前記媒体位置情報と対応付けから取得可能な情報であり、且つ前記通知条件情報と対応付けられた前記通知種類情報で特定される1つ又は複数の情報を、前記受信処理手段で受信した前記所定情報に基づいて取得し、取得した情報から通知情報を生成すること
を特徴とする請求項2に記載の位置情報管理装置。
【請求項6】
要求を受け付けた場合に、前記記憶手段が記憶する前記通知規則情報の追加、変更、又は削除を行う通知規則管理手段と、をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の位置情報管理装置。
【請求項7】
前記記憶手段は、前記通知規則情報が保持する前記送信先情報と前記通知種類情報とに、さらに通信規約を対応付けて記憶し、
前記通知情報生成手段により生成された前記通知情報を、前記通知情報を生成する際に用いられた前記通知種類情報と対応付けられた前記通信規約に従って、前記通知情報を生成する際に用いられた前記通知種類情報と対応付けられた送信先情報で特定される送信先に通知することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の位置情報管理装置。
【請求項8】
前記通知手段は、前記通知情報生成手段により生成された通知情報を、送信先毎に定められた暗号化処理を行って、前記通知情報を生成する際に用いられた前記通知種類情報と対応付けられた送信先情報で特定される送信先に通知することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載の位置情報管理装置。
【請求項9】
物体に備えられた携帯型情報記憶媒体を検出装置が検出することで特定できる物体の位置情報を管理する位置情報管理方法において、
前記携帯型情報記憶媒体を検出した前記検出装置から所定情報を受信する処理を行う受信処理ステップと、
アプリケーション又はプロセスへの送信先を示す送信先情報と該アプリケーション又は該プロセスに通知する情報の種類を示す通知種類情報とを対応付けた通知規則情報の前記通知種類情報で特定される1つ又は複数の情報を、前記受信処理ステップにより受信された前記所定情報に基づいて取得し、取得した情報から通知情報を生成する通知情報生成ステップと、
前記通知情報生成ステップにより生成された前記通知情報を、前記通知情報を生成する際に用いられた前記通知種類情報と対応付けられた前記送信先情報で特定される送信先に通知する通知ステップと、
を備えたことを特徴とする位置情報管理方法。
【請求項10】
前記通知情報生成ステップは、前記受信処理ステップにより受信された前記所定情報に基づいて取得した比較対象情報が、前記送信先情報と前記通知種類情報とさらに前記アプリケーション又は前記プロセスに通知する条件を定義した通知条件情報とを対応付けて保持する前記通知規則情報の前記通知条件情報で定義された条件を満たしている場合に、該比較対象情報との対応付けから取得可能な情報であり、且つ前記通知条件情報と対応付けられた前記通知種類情報で特定される1つ又は複数の情報を、前記受信処理ステップで受信した前記所定情報に基づいて取得し、取得した情報から通知情報を生成すること
を特徴とする請求項9に記載の位置情報管理方法。
【請求項11】
前記通知情報生成ステップは、前記受信処理ステップにより受信された前記所定情報に基づいて取得した前記携帯型情報記憶媒体を保持している物体を示す保持識別情報が、前記送信先情報と前記通知種類情報とさらに物体を示す識別情報とを対応付けて保持する前記通知規則情報の該識別情報と一致している場合に、該保持識別情報との対応付けから取得可能な情報であり、且つ前記通知条件情報と対応付けられた前記通知種類情報で特定される1つ又は複数の情報を、前記受信処理ステップで受信した前記所定情報に基づいて取得し、取得した情報から通知情報を生成すること
を特徴とする請求項10に記載の位置情報管理方法。
【請求項12】
前記通知情報生成ステップは、前記受信処理ステップにより受信された前記所定情報に基づいて取得した前記携帯型情報記憶媒体を保持している物体の属性を示す取得識別情報が、前記送信先情報と前記通知種類情報とさらに物体の属性を示す識別情報とを対応付けて保持する前記通知規則情報の該識別情報と一致している場合に、該取得識別情報との対応付けから取得可能な情報であり、且つ前記通知条件情報と対応付けられた前記通知種類情報で特定される1つ又は複数の情報を、前記受信処理ステップで受信した前記所定情報に基づいて取得し、取得した情報から通知情報を生成すること
を特徴とする請求項10に記載の位置情報管理方法。
【請求項13】
前記受信処理ステップにより受信した前記所定情報を検出した前記検出装置の位置情報に基づいて前記所定情報を発信した前記携帯型情報記憶媒体の位置を示す媒体位置情報を取得する位置取得ステップと、をさらに備え、
前記通知情報生成ステップは、前記位置取得ステップにより取得された前記媒体位置情報が、前記送信先情報と前記通知種類情報とさらに前記携帯型情報記憶媒体を検出する領域内の位置情報とを対応付けて保持する前記通知規則情報の前記位置情報で定められる領域内に含まれている場合に、前記媒体位置情報と対応付けから取得可能な情報であり、且つ前記通知条件情報と対応付けられた前記通知種類情報で特定される1つ又は複数の情報を、前記受信処理ステップで受信した前記所定情報に基づいて取得し、取得した情報から通知情報を生成すること
を特徴とする請求項10に記載の位置情報管理方法。
【請求項14】
要求を受け付けた場合に、前記記憶ステップが記憶する前記通知規則情報の追加、変更、又は削除を行う通知規則管理ステップと、をさらに備えたことを特徴とする請求項9乃至13のいずれか1つに記載の位置情報管理方法。
【請求項15】
前記通知情報生成ステップにより生成された前記通知情報を、前記送信先情報と前記通知種類情報とさらに通信規約とを対応付けて保持する前記通知規則情報において、前記通知情報を生成する際に用いられた前記通知種類情報と対応付けられた前記通信規約に従って、前記通知情報を生成する際に用いられた前記通知種類情報と対応付けられた送信先情報で特定される送信先に通知することを特徴とする請求項9乃至14のいずれか1つに記載の位置情報管理方法。
【請求項16】
前記通知ステップは、前記通知情報生成ステップにより生成された通知情報を、送信先毎に定められた暗号化処理を行って、前記通知情報を生成する際に用いられた前記通知種類情報と対応付けられた送信先情報で特定される送信先に通知することを特徴とする請求項9乃至15のいずれか1つに記載の位置情報管理方法。
【請求項17】
請求項9乃至16のいずれか1つに記載された位置情報管理方法をコンピュータで実行させることを特徴とする位置情報管理プログラム。
【請求項18】
請求項17に記載された位置情報管理プログラムを格納したコンピュータの読み取り可能な記録媒体。
【請求項19】
位置情報を取得する対象となる区域内に存在する物体に備えられた携帯型情報記憶媒体と、前記携帯型情報記憶媒体と非接触により前記携帯型情報記憶媒体を検知する検出装置と、検出された前記携帯型情報記憶媒体を備えた物体の位置情報を管理する位置情報を管理する位置情報管理装置と、を備えた位置情報管理システムにおいて、
前記位置情報管理装置は、
前記携帯型情報記憶媒体から発信された所定情報又は前記携帯型情報記憶媒体の前記位置情報に基づいた処理を行うアプリケーションを示す送信先情報と、該アプリケーションに通知する情報の種類を示す通知種類情報と、を対応付けた通知規則情報を記憶する記憶手段と、
前記携帯型情報記憶媒体から発信された前記所定情報を前記検出装置から受信する処理を行う受信処理手段と、
前記記憶手段が記憶する前記通知規則情報より通知先である前記送信先情報と対応付けられた前記通知種類情報で特定される1つ又は複数の情報を、前記受信処理手段で受信した前記所定情報に基づいて取得し、取得した情報から通知情報を生成する通知情報生成手段と、
前記通知情報生成手段により生成された前記通知情報を前記アプリケーションに通知する通知手段と、を備えたこと
を特徴とする位置情報管理システム。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2006−253967(P2006−253967A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−66217(P2005−66217)
【出願日】平成17年3月9日(2005.3.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】