説明

位置検出デバイス

n個のセグメントと、光検出要素アレイのセグメントからの出力値(OV)を比較することによって、最大強度を有するセグメントを識別するように構成されるパラレル算術処理部とを有する光検出要素アレイを備える位置検出デバイス。パラレル算術処理部は、最大強度を有するセグメントが選択されるまでセグメントを順に選択/除外するように構成される少なくとも1つの比較段を備え、第1段は、入力セグメント(IS)としてそれぞれの光検出要素セグメントから出力値OVを受け取り、追加段は、入力セグメントISとして先行する段から出力値OVを受け取る。その位置検出デバイスを備えるレンジファインダもまた提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高速、高精度で位置を検出することを可能にする位置検出デバイスに関し、それを使用するレンジ・センサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の三角法レンジファインダは、通常、光検出セグメント、たとえばフォトダイオードの線形アレイを使用し、光検出セグメントは、アレイ内の各セグメント又はピクセルから出力値をシリアルでシフト・アウトするためにマルチプレクサを用いて、CCD技法又はCMOS技法に依存する。その後、このシリアル・ピクセル・データ・ストリームは、当該の被写体に対する距離を計算するために使用される、最大出力値についての位置を見つけるために解析される。多数の応用例では、レンジ読取りがGHz範囲までの非常に高い周波数で更新されることが非常に重要である。しかし、大抵の従来技術のデバイスにおいて出力値をシリアルで読み取るため、40kHzを越えるサンプリング・レートを達成することは困難である。
【0003】
欧州特許第0837301号は、位置を高速、高精度で検出することを可能にする位置検出デバイス及びレンジファインダを開示している。このデバイスは、アレイ構成にある複数の検出要素と、検出要素からの信号を処理するための計算手段とを備え、検出要素は、n個のセグメントを有する光検出要素アレイに構成された光検出要素であり、計算手段は、光検出要素アレイのセグメントからの出力を比較することによって、最大強度を有するセグメントを計算し、さらに、光検出要素アレイのセグメントからの出力に基づいてサブセグメントの精度で強度のピーク位置を計算するパラレル算術処理部である。
【0004】
米国特許第5245398号は、複数のセグメントを有する光検出要素アレイを有する時分割多ゾーン・レンジファインダを開示している。光検出要素の出力は、アナログ・マルチプレクサの入力に接続され、アナログ・マルチプレクサにおいて、2つの隣接するセグメントを含む1対からの信号が比較され、その後で異なる対が処理される。
【0005】
米国特許第5448359号は、光検出器のアレイからのn個の異なる光強度を処理し、強度が最も高いものを見つける電子評価システムを開示している。これは、閾値によって達成され、閾値の高さは、強度値すべての和の、指定された百分率値に対応する。複数の信号が閾値を越える場合には、対応する高さ値Zが平均される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、従来技術の1つ又は複数の欠点を克服する新しい位置検出デバイスを提供することである。これは、請求項1に定義された位置検出デバイスによって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そのようなデバイスによる1つの利点は、ピーク強度の位置を高い周波数で識別することができることである。
【0008】
他の利点は、検出器セグメントと同じチップ上で作製することができる簡単な回路を備えることである。
【0009】
他の利点は、ピーク・セグメントの位置をバイナリ・コードとして提供することである。
【0010】
本発明の諸実施例は、従属請求項に定義される。
【0011】
以下、本発明について、図面を参照しながら詳細に述べる。
【実施例】
【0012】
図1は、n=16個のセグメント25を有する光検出要素アレイ20と、最大強度を有するセグメント25を、光検出要素アレイ20のセグメント25からの出力値(OV)を比較することによって識別するように構成されたパラレル算術処理部30とを備える、本発明による位置検出デバイス10の第1の実施例を示す。パラレル算術処理部30は、最大強度を有するセグメント25が選択されるまで、セグメント25からの出力値OVを順に選択/除外するように構成される少なくとも1つの比較段40a〜dを備える。第1段40aは、入力セグメント(IS)としてそれぞれの光検出要素セグメント25から出力値OVを受け取るように構成され、追加段40b〜dは、入力セグメントISとして先行する段40a〜cから出力値OVを受け取るように構成される。
【0013】
本発明によれば、パラレル算術処理部30は、光検出要素アレイ20内のセグメント25の数と、使用される比較段40a〜dのタイプに応じて、任意の好適な数の比較段40a〜dを備えることができる。
【0014】
光検出要素アレイ20が検出光によって照射されたとき、図1における強度曲線50によって示される強度分布を形成する信号が、光検出要素アレイ20のセグメント25から同時に出力される。セグメント25からの信号出力は、n個の入力端子35を有するパラレル算術処理部30に与えられる。光検出要素アレイ20は、好ましくはフォトダイオード・アレイであるが、高速で応答することができる任意の好適な光検出アレイ構成で構成することができる。
【0015】
光検出要素アレイ20は、好ましくは約1GHzまでの応答帯域幅を有し、その性能は、高速サンプリングを実行したことによって悪化すべきでない。パラレル設計であることにより、パラレル算術処理部30は、数十MHzを超えるスピードで比較動作を実行することが可能である。パラレル算術処理部30のスリムな設計により、非常に多数のセグメント25をパラレルで処理することが可能であり、それにより、高速なピーク検出速度で非常に高い分解能を達成することができる。(フォトダイオード・アレイの長さによって正規化された)分解能は、たとえば、セグメント25の数nが1千を超えたとき、1/1000より良好とすることができる。
【0016】
上述のように、従来のPSD又はCCDを使用する位置検出要素に比べて、本発明による位置検出デバイス10は、高速、高分解能で位置を検出することを可能にする。
【0017】
好ましくは、本発明による位置検出デバイス10は、光検出要素アレイ20とパラレル算術処理部30とを備えて、単一のチップ上で生産することができるように設計される。1つの可能な方法は、従来のCMOS技法を使用することであり、それにより、線形フォトダイオードのアレイと信号処理電子構成要素とを同じチップ上で、同じプロセス内で生産することができる。この設計により、関連する信号処理回路を有する非常に大規模なフォトダイオードのアレイを作成することが可能であり、それにより、所望の分解能を容易に達成することができる。
【0018】
一実施例によれば、パラレル算術処理部30は、選択された入力セグメントISの出力値OVを対ごとに比較し、そのような各対について、最高の出力値OVを有する入力セグメントISを選択し、最低の出力値OVを有する入力セグメントISを除外するように構成される、少なくとも1対ごとの比較段40を備える。このタイプの比較段に基づいてパラレル算術処理部30を設計するための1つの可能な方法は、下記で実施例1:1として詳しく述べられている。図12に概略的に示されているこの実施例によれば、各対ごとの比較段は、最高出力値を有する入力セグメントISを選択するための1つのコンパレータ112と、コンパレータ112に応答して、選択された入力セグメントISの出力値OVをその出力部で提供する1つの2チャネル・マルチプレクサ113とを備える選択回路を、入力セグメントISの各対について備える。
【0019】
下記でより詳しく述べるように、実施例1.1は、コンパレータからの出力をバイナリ信号として提供することにより、追加の論理回路なしでピーク・セグメントの位置を提供することが可能である。さらに、コンパレータを否定することによって、最小値を有するセグメントの位置を提供することが可能である。
【0020】
一実施例によれば、パラレル算術処理部30は、選択された入力セグメントISからの出力値OVを少なくとも2つのブロックに分割し、各ブロックについて出力値OVのブロック平均値を計算し、ブロック平均値を比較し、最高平均値を有するブロックを選択するように構成されるブロック比較段の形態で、少なくとも第1段40を備える。このタイプの比較段に基づいてパラレル算術処理部30を設計するための1つの可能な方法は、下記で実施例1:2として詳しく述べられている。図13に概略的に示されているこの実施例によれば、各ブロック比較段は、いくつかの選択回路(SC)を備える。そのような各選択回路は、mチャネル入力選択マルチプレクサ123(ISM)と、mチャネル平均回路
【0021】
【数1】


122(AVC)と、2チャネル出力選択マルチプレクサ124(OSM)とを備える。平均回路122は、入力として、m個の入力セグメントIS121から出力値OVを受け取り、出力として、入力セグメントISからの出力値OVの平均を提供する。入力選択マルチプレクサ123は、入力として、同じ選択回路内の平均回路122に接続されたm個の入力セグメントISの1つからの出力値OVと、他の選択回路内の平均回路122に接続されたm−1個の入力セグメントISからの出力値OVとを受け取り、出力として、これらのうちの選択された1つを提供する。出力選択マルチプレクサ124は、入力として、平均回路122及び入力セグメント123からの出力を受け取り、これら2つのうちの選択された1つを出力として次の段に送る。
【0022】
図13でわかるように、ブロック比較段Bの前に別のブロック比較段Aがある場合には、段B内の各平均回路122は、入力として、段A内のm個の平均回路122からの出力を受け取るように構成され、一方、段B内の入力選択マルチプレクサ123は、入力として、段B内の同じ選択回路内の平均回路122に接続された、段A内の選択回路のm出力選択マルチプレクサ124のうちの1つからの出力と、段B内の他の平均回路内の平均回路122に接続された、段A内の選択回路SCのm−1出力選択マルチプレクサ124からの出力値OVとを受け取るように構成される。これについては、実施例1.2の詳細な説明において、下記でより詳しく述べる。
【0023】
実施例1.1に比べて、実施例1.2は、より簡単な回路に基づくものであるが、その代わりに、マルチプレクサの連続設定を制御するために、外部論理ルーチンを必要とする。
【0024】
下記の実施例1.3及び1.4は、上記の実施例で提示された、異なる比較段の可能な組合せ/代替の諸実施例である。より具体的には、実施例1.4は、同じ組の入力セグメントISを比較するが、他方の段内でブロック縁部を重ね合わせるブロックに分割される、少なくとも2つのブロック比較段を備え、その結果、一方の段内でブロック縁部に近接して位置するピーク出力値OVは、他方の段内でブロック縁部に近接して位置せず、それにより、そのブロックについての平均出力値OVは、他のブロックすべてからのものより高くなり、前記ブロックが選択される。
【0025】
他の実施例によれば、パラレル算術処理部30は、ある閾値を用いて、選択された入力セグメントISすべてからの出力値OVを比較し、ただ1つの出力値OVがその閾値より高いままとなるまで、その閾値より低い出力値OVを有する入力セグメントISすべてを除外するように構成された閾値比較段を備える。このタイプの単一の比較段に基づいてパラレル算術処理部30を設計するための1つの可能な方法は、下記で実施例2.2として詳しく述べられている。図17に概略的に示されているこの実施例によれば、光検出要素アレイ20の各セグメント221は、コンパレータ222の入力の一方に接続されるが、他方の入力は、閾値信号をコンパレータ222に提供するように、また、コンパレータ222からの出力を登録するように構成された逐次近似(successive approximation)シーケンサ223に接続される。シーケンサ223は、コンパレータ222が1つだけ、対応する入力セグメントISが閾値より高いことを示すまで、閾値を繰り返し変更する。
【0026】
本発明による位置検出デバイス10は、主に三角法レンジファインダ内で使用されることを対象とするが、明らかに、高速、高精度での位置検出が望ましい任意の他の応用例で使用することができる。
【0027】
実施例概観
全般
定義
・Npixel=ピクセルの数。通常、この数は2の倍数となるように選択される。これは、Npixel=2であることを意味する。説明及び図では、話を簡単にし、図を理解するのを「容易」にするために、kは4となるように選択される。しかし、回路レイアウトの簡単な調整により、kを任意の数にすることが可能である。
・各ピクセルについて、フォトダイオード増幅器がある。
以下、PDAと呼ばれる。
・S=i番目のPDAセルからの出力信号。
・PDA回路は、個々のオフセット若しくはグローバル・オフセット、及び/又は利得補正、及び/又は相関2重サンプリングのための装備を有することができる。
【0028】
2×2の比較
全般説明
下記で略述する方法はすべて、2×2の信号の反復比較に依拠する。場合によっては、信号は、ビン内に集められ、ビン信号の平均がとられ、次いで、2×2比較ネットワークを使用し、反復する形で最大のビン平均を見つけ、最後の反復において、最大の信号/値を有するPDAを見つける。
【0029】
実施例1.1 2×2の連続比較
説明
回路設計の一実施例が図12に示されている。
16ピクセル線形アレイ需要について、この方法は、4段のコンパレータ及び2入力1出力マルチプレクサを含む。
【0030】
段/ステップ1:PDA111は、2×2の形で、コンパレータ112及び2入力1出力マルチプレクサ113に接続される。これにより、第1段で8つのコンパレータ/マルチプレクサが得られる。
【0031】
段/ステップ2:第2段では、先行する段のマルチプレクサに対する出力に接続された4つのコンパレータ/2入力1出力マルチプレクサがある。
【0032】
段/ステップ3:第3段では、先行する段のマルチプレクサに対する出力に接続された2つのコンパレータ/2入力1出力マルチプレクサがある。
【0033】
段/ステップ4:第4段では、先行する段のマルチプレクサに対する出力に接続された1つのコンパレータ/2入力1出力マルチプレクサがある。
【0034】
これにより、合計8+4+2+1=15個のコンパレータ/2入力1出力マルチプレクサが得られる。
【0035】
方法
図2は、この実施例の動作を示す図を示す。
【0036】
最初に、段/ステップ1では、16個のPDA信号すべてが2×2で比較され、各比較からの最大信号が、2入力1出力マルチプレクサを介して段/ステップ2に正方向送りされる。
【0037】
次いで、段/ステップ2では、先行する段からの8つの最大信号が2×2で比較され、各比較からの最大信号が、2入力1出力マルチプレクサを介して段/ステップ3に正方向送りされる。
【0038】
次いで、段/ステップ3では、先行する段からの4つの最大信号が2×2で比較され、各比較からの最大信号が、2入力1出力マルチプレクサを介して段/ステップ4に正方向送りされる。
【0039】
次いで、段/ステップ4では、先行する段からの2つの最大信号が2×2で比較され、その比較からの最大信号が、2入力1出力マルチプレクサを介して正方向送りされる。これが16個のPDAからの最大信号/値である。
【0040】
どのPDAが最大信号/値を保持するか復号することは、最後のコンパレータから開始して逆方向に進んで、コンパレータ出力状態を復号することにすぎない。コンパレータ出力により、PDA数の直接のバイナリ表現が得られる。コンパレータ出力を否定することにより、最小信号/値を有するPDAを見つける上で結果が得られる。1024個のピクセルを有する線形アレイは、512+256+128+64+32+16+8+4+2+1=1023個のコンパレータ/2入力1出力マルチプレクサを有する10個の段/ステップを必要とすることになる。
【0041】
実施例1.2 2によるビン平均サイズ除算を用いた2×2の連続比較
説明
回路設計の一実施例が図13に示されている。
この方法は、コンパレータの量を最小限に抑えるように設計され、1つだけ使用する。
16ピクセル線形アレイについて、この方法は、3段の平均化及び2つの2入力1出力マルチプレクサと、コンパレータを含む第4段とを必要とする。平均回路は、2つの信号の平均をとり、これは、
【0042】
【数2】


であることを意味する。
【0043】
段/ステップ1:PDA121は、2×2の形で、平均回路122及び1つの2入力1出力マルチプレクサ123に接続される。平均回路とこの第1の2入力1出力マルチプレクサには、別の2入力1出力マルチプレクサ124が接続される。これにより、第1段で8つの平均/マルチプレクサが得られる。
【0044】
段/ステップ2:第2段では、先行する段のマルチプレクサに対する出力に接続された4つの平均/2つの2入力1出力マルチプレクサがある。
【0045】
段/ステップ3:第3段では、先行する段のマルチプレクサに対する出力に接続された2つの平均/2つの2入力1出力マルチプレクサがある。
【0046】
段/ステップ4:第4段では、先行する段のマルチプレクサに対する出力に接続された1つのコンパレータ125がある。
【0047】
これにより、合計8+4+2=14の平均/2つの2入力1出力マルチプレクサ+1つのコンパレータが得られる。
【0048】
方法
図3は、この実施例の動作を示す図を示す。
【0049】
16ピクセル・アレイについては、方法は以下のようになり、コンパレータを1つだけ使用し、何回かの反復においてどの半分が最大となるか判断することに依拠する。16ピクセル・アレイについては、4回の反復があることになる。
【0050】
第1の反復:単一のコンパレータに対して、2つの平均、すなわち
【0051】
【数3】


が接続され、我々は、どの平均が最大となるか判断するために、コンパレータを使用する。これは、2入力1出力マルチプレクサ124すべてを、平均回路122からの平均すべてがコンパレータ125に接続される状態に設定することによって得られる。
【0052】
第2の反復:第1の反復からの最大平均が、それぞれ4つの信号/値を含む2つの半分に分割され、別の比較が行われる。
【0053】
第3の反復:第2の反復からの最大平均が、それぞれ2つの信号/値を含む2つの半分に分割され、別の比較が行われる。
【0054】
第4の反復:第3の反復からの最大平均が、それぞれ1つの信号/値を含む2つの半分に分割され、別の比較が行われる。これは、我々が2つの単一信号を比較する場合、最後の反復である。
【0055】
どのPDAが最大信号/値を保持するか復号することは、第1の反復から開始して正方向で第4の反復に進んで、各反復においてコンパレータ出力状態を復号することにすぎない。各反復におけるコンパレータ出力状態により、最大信号/値を有する信号を保持するPDA数の直接のバイナリ表現が得られる。コンパレータ出力を否定することにより、最小信号/値を有するPDAを見つける上で結果が得られる。1024個のピクセルを有する線形アレイは、512+256+128+64+32+16+8+4+2=1022個の平均回路及び2つの2入力1出力マルチプレクサ、並びに1つのコンパレータとを有する9個の段/ステップを必要とすることになる。
【0056】
実施例1.3
【0057】
【数4】


を用いた2×2の連続比較
説明
回路設計の一実施例が図14に示されている。
この方法は、コンパレータ/平均回路及びマルチプレクサの良好な混合を使用する。
この方法は、1.1と1.2を混合したものであり、2×2比較を2つの反復ステップにおいて2つのステップで行っているものとして述べることができる。
PDA131からの16個の信号が、4つの平均信号/値132、すなわち、
【0058】
【数5】


にグループ化されている。
また、4つの4入力1出力マルチプレクサ133が、以下の形で16個のPDAに接続される。第1のマルチプレクサPDA信号1、5、9、13から第2のマルチプレクサPDA信号2、6、10、14から第3のマルチプレクサPDA信号3、7、11、15から第4のマルチプレクサPDA信号4、8、12、16に。
2入力1出力マルチプレクサ134が、平均回路及び4入力1出力マルチプレクサに接続される。
2入力1出力マルチプレクサ136と共に3つのコンパレータ135、137の2段ネットが、これらの4つの信号に接続される。
【0059】
段/ステップ1:4つの2入力1出力マルチプレクサ134が、2×2の形で、コンパレータ135及び2入力1出力マルチプレクサ136に接続される。これにより、第1段で2つのコンパレータ/マルチプレクサが得られる。
【0060】
段/ステップ2:第2段では、1つのコンパレータが、先行する段のマルチプレクサ136に対する出力に接続される。
【0061】
上述のネットは、2つの反復において使用される。比較段は、2+1=3個のコンパレータと、2つの2入力1出力マルチプレクサとを含む。平均及び選択段は、4つの平均、4入力1出力及び2入力1出力マルチプレクサからなる。
【0062】
方法
図4は、この実施例の動作を示す図を示す。
【0063】
第1の反復
最初に、段/ステップ1では、4つの平均信号すべてが2×2で比較され、各比較からの最大信号が、2入力1出力マルチプレクサを介して段/ステップ2に正方向送りされる。
次いで、段/ステップ2では、先行する段からの2つの最大信号が2×2で比較される。第1の反復では、これによって、どの4つのビン平均が最大であったか判断した。
【0064】
第2の反復
次いで、段/ステップ1では、先行する段からの最大信号からの4つの信号が2×2で比較され、各比較からの最大信号が、2入力1出力マルチプレクサ134を介して段/ステップ2に正方向送りされる。
次いで、段/ステップ2では、先行する段からの2つの最大信号が2×2で比較され、この比較からの最大信号が、16個のPDAからの最大信号/値である。
【0065】
どのPDAが最大信号/値を保持するか復号することは、最後のコンパレータから開始して逆方向に進んで、コンパレータ出力状態を復号することにすぎない。コンパレータ出力により、PD数の直接のバイナリ表現が得られる。コンパレータ出力を否定することにより、最小信号/値を有するPDを見つける上で結果が得られる。1024個のピクセルを有する線形アレイは、512+256+128+64+32+16+8+4+2+1=1023個のコンパレータ/2入力1出力マルチプレクサを有する10個の段/ステップを必要とすることになる。
【0066】
実施例1.4 重なり合うビンを用いた2×2の比較
説明
回路設計の一実施例が図15に示されている。
重なり合うビンを作成する1つの方法は、以下の方法、すなわち、BIN1=SからS、BIN3=SからS16、BIN2=SからS12によるものである。
「問題」は、ビンが8つの信号からなり、2回の反復において使用される2×2比較ネットワークは、このビン構成で効率的に使用されないことである。効率的なセットアップでは、ビンの数は、そのビン内のPDA信号数に等しい。この結論は、16個の信号/ピクセル・アレイについて、簡単には、2つのステップで2×2比較を行うのではなく、3つで行うものとして述べることができる、下記で略述する方法を適用することに通じる。
【0067】
図15を参照すると、この解決策は、16個のPDA141、2段の2で平均する回路142、143からなる。この平均回路を使用し、4つの信号によって重なり合う平均を生成する。平均回路の後で、1つの4入力1出力マルチプレクサ144、1つの9入力1出力マルチプレクサ145、その後で別の2入力1出力マルチプレクサ147からなる回路クラスタが到来し、2で平均する回路146がこのマルチプレクサと並列であり、これらの2つの回路は、2入力1出力マルチプレクサ148に接続される。3つのコンパレータ149、1411、及び2つの2入力1出力マルチプレクサ1410からなる4信号比較2×2ネットワークに接続される4つの2入力1出力マルチプレクサ148がある。
【0068】
方法
図5は、この実施例の動作を示す2つの図を示す。
【0069】
比較1
第1の比較については、マルチプレクサ148は、我々が4つの重なり合うビン、すなわちBIN1=SからS、BIN3=SからS16、BIN2=SからS12、BIN4=S13からS16からの平均を比較する位置にあり、平均回路146に接続される。比較ネットワークを使用し、4つのビン平均の最大を見つけるとき、BIN4=S13からS16は、他の3つの平均の誰よりも大きくならないようにするために、8で除される。
【0070】
比較2
第2の比較では、2つの2入力1出力マルチプレクサ147、148が制御され、その結果、4入力1出力マルチプレクサ144が比較2×2ネットワークに接続される。4入力1出力マルチプレクサ144は、比較1からの最大平均を有するビンが、次に4つの、より小さな重なり合うビンに分割される位置で設定される。この意味は、信号曲線図(図5)を参照した場合、示すのが最も容易であり、この図では、両曲線についてBIN2平均が比較1において最大になることが判明した。この図からわかるように、BIN2は、4つの新しい、より小さいビンと、それらのそれぞれの4で除した平均に分割される。これは、我々が最大ビン平均を見つけるために使用する比較2×2ネットワークに接続された4つの新しい信号を我々が有することを示す。信号曲線図から、我々は、これが頂部曲線についてBIN3であり、底部曲線についてBIN2であったことがわかる。
【0071】
比較3
第3の比較では、我々は、比較ネットワークが9入力1出力マルチプレクサ145に接続されるようにマルチプレクサ147、148を制御する。次いで、我々は、比較2からの結果を使用しマルチプレクサ145を制御し、その結果、比較2において最大ビン平均を形成した4つのPDA/ピクセル信号が比較2×2ネットワークに接続される。信号曲線図から、我々は、ピクセル/PDA信号10及び8が、それぞれ頂部及び底部曲線について最大になることが判明することを最後の比較が示すことがわかる。
【0072】
これは、ビン内で均一なPDA信号を使用したとき、以下の式に凝縮することができる。すなわち、
pixel=ピクセルの数
BIN=ビンの数
重なり合うビン及び最後のビン内のピクセルの数=2xNBIN
k=反復の数
これにより
【0073】
【数6】


が得られる。Npixel=16であると仮定すると、これにより
【0074】
【数7】


が得られる。1024アレイに適用された同じ式は、2つの異なる結果で終わる。
【0075】
【数8】

【0076】
回路トポロジを最適化するための別の選択は、奇数となる最後のビン内のピクセルの数を選択することである。この回路トポロジは、平均回路の数を最小限に抑えることになるが、2のべき乗の関数でないため、どの判断方法をも最適化しないことになる。そのようなトポロジについては、式は、以下のようになることになる。
pixel=ピクセルの数
BIN=ビンの数
重なり合うビン及び最後のビン内のピクセルの数=2xNBIN−1
k=反復の数
これにより
【0077】
【数9】


BIN=2→3x2=Npixelと仮定する。
【0078】
2レベル閾値
全般説明
このセクションで述べられている方法は、閾値及び弁別が信号に適用された後で、反復する形で信号すべての平均を計算することに基づくものであり、この平均は、以下、
【0079】
【数10】


と呼ばれ、ただし、kはk番目の反復を表す。平均/閾値は、あらゆる信号Sと1つずつ比較され、ただし、jはj番目の信号値である。信号値が平均より大きい場合には、弁別回路からの出力がSjになるように設定され、そうでない場合は0に設定される。これは、
IF
【0080】
【数11】


THEN
OutSi=S
ELSE
OutSi=0
として表すことができる。
これらの弁別信号から、新しい平均が計算される。平均計算は、より形式的な形では、以下のように述べられる。
【0081】
【数12】


ただし、
【0082】
【数13】


N=Si≠0の数
【0083】
実施例2.1 ランプ発生器
説明
回路設計の一実施例が図16に示されている。
各PDA/ピクセル211にコンパレータ212が接続され、これらのコンパレータの他方の入力に信号/値発生器214が接続される。コンパレータの出力は、ピーク・アンド・バレー信号値を検出する論理回路213に接続される。
【0084】
方法
図6は、この実施例の動作を示す図を示す。
値/信号発生器214は、時間の関数として、のこぎり歯形信号/1組の値を生成する。信号/値は、PDAからの最も低い可能な値から最も高い可能な値に進む。論理回路213は、最高及び/又は最低信号/値を有するピクセルを復号する。この特定の実施例は、従来技術と見なされるが、後の実施例のいくつかが、最大/最小信号/値を有するピクセルを見つけるために、より知的な方法を組み込むことになるため、本明細書に含まれている。
【0085】
実施例2.2 連続近似閾値
説明
回路設計の一実施例が図17に示されている。
コンパレータ222は、各PDA/ピクセル221に接続され、近似シーケンサ回路223は、コンパレータの他方の入力に接続される。コンパレータの出力は、最後に適用された閾値より大きい信号があったかどうか検出する連続近似シーケンサ回路223の入力端子に接続される。近似シーケンサ回路223は、コンパレータに対して課す新しい閾値を演繹する。
【0086】
方法
図7は、この実施例の動作を示す図を示す。
この方法がどのように働くかについて概観するために信号曲線図を参照されたい。近似シーケンサ回路223からの出力は1組の値を生成し、信号/値は、PDAからの最も低い可能な値から最も高い可能な値に進む。この信号範囲は、以下、Uレンジと呼ばれる。
【0087】
反復1
第1の反復は、0.5×Uレンジに等しい閾値電圧が印加されることにおいて開始される。次いで、近似シーケンサ回路223は、その閾値より大きい信号があったかどうか検出する。
YESの場合には、旧閾値+Uレンジ/4である新しい閾値を計算し、そうでない場合には、旧閾値−Uレンジ/4である新しい閾値を計算する。
【0088】
反復2
第2の反復は、反復1において計算された新しい閾値が適用されることにおいて開始される。次いで、近似シーケンサ回路223は、その閾値より大きい信号があったかどうか検出する。
YESの場合には、旧閾値+Uレンジ/8である新しい閾値を計算し、そうでない場合には、旧閾値−Uレンジ/8である新しい閾値を計算する。
【0089】
反復3
第2の反復は、反復2において計算された新しい閾値が適用されることにおいて開始される。次いで、近似シーケンサ回路223は、その閾値より大きい信号があったかどうか検出する。
YESの場合には、旧閾値+Uレンジ/16である新しい閾値を計算し、そうでない場合には、旧閾値−Uレンジ/16である新しい閾値を計算する。
反復プロセスは、いくつのステップが実施されるかによって決まるが、8ステップ解決策については、1/256、すなわち、1/2、1/4、1/8...1/256の分解能が得られる。
【0090】
実施例2.3 連続平均化及び閾値
説明
回路設計の実施例が図18及び図19に示されている。
各ピクセルについて1つのコンパレータ232があり、その入力の一方がPDA/ピクセル231信号/値に接続されている。他方の入力には、信号/値発生器が接続される。コンパレータ232からの出力は、2入力1出力マルチプレクサ233を制御している。この2入力1出力マルチプレクサ233の2つの入力には、2つの信号/値が接続される。信号の一方は、コンパレータ入力部でのPDAからのPDA信号である。他方は、0である信号/値234である。さらに、2つの16で平均する回路235、236がある。すなわち、
【0091】
【数14】


平均回路235は、2入力1出力マルチプレクサ233からの信号/値の平均をとる。他方の平均回路236は、0又は1とすることができるコンパレータ信号出力の平均をとる。次いで、2つの平均信号は、除算及び反復シーケンサ回路237に送られる。
【0092】
方法
図8は、この実施例の動作を示す図を示す。
方法説明中には、信号図を参照されたい。これは、以下のように進む反復方法である。すなわち、反復1
第1の反復では、除算及び反復シーケンス回路237からの出力は0すなわち零である。PDA信号すべてが0より大きいと仮定した場合。次いで、これは、コンパレータ出力すべてが1であること、また、2入力1出力マルチプレクサ233からの信号/値がPDA信号/値に等しいことを示す。この後で、回路237は、235、236から2つの平均値を読み取り、総平均を計算する。次いで、この平均値は、コンパレータ回路に送られる。
【0093】
反復2
第2の反復では、先行する反復からの平均がコンパレータに送られる。この結果は、平均信号より小さいPDA信号を有するコンパレータすべてが、その出力部で0を得ることである。より大きいPDA信号/値を有するコンパレータは、1を得る。これはまた、PDA信号/値が平均信号/値より小さかった場合、2入力1出力マルチプレクサ233からの出力が、コンパレータすべてについて0に等しくなり、PDA信号/値が除算及び反復シーケンサ回路237からの平均信号より大きかった場合、コンパレータすべてについてPDA信号/値に等しくなることを示す。これらの新しいコンパレータ及び2入力1出力マルチプレクサ信号から、我々は、平均回路235、236内で2つの新しい平均信号を計算することができる。これらの2つの新しい平均信号は、新しい総平均を計算するために、除算及び反復シーケンス回路237に送られる。この平均は、反復1において計算された平均より大きい信号だけ含むため、反復1において計算された平均より大きいものである。この新しい平均信号は、コンパレータに送られる。
【0094】
反復3
同じ手順が繰り返される。平均より大きい信号だけを使用し、新しい平均を計算する。
この手順は、最大信号値だけが残るまで繰り返される。
これには、通常、信号曲線図18及び19でわかるように、ほんの数回の反復内で到達する。この方法は、我々が除算を行うことに依拠する。任意のハードウェア実装を簡単にするために、我々は、任意の整数を用いた除算を回避したいと望む。これは、我々がコンパレータ信号の数を計数し、その後、その数を、2の倍数のk乗、すなわち1、2、4、8...である、最も近い、より大きい数に丸めた場合、回避することができる。
【0095】
実施例2.4 2で除したビンを用いた連続平均化及び閾値
説明
回路設計の一実施例が図20に示されている。
この方法は、比較2×2ネットワークが除算及び反復シーケンス回路に置き換えられていることを除いて、方法1.2と同じ回路トポロジに基づくものである。
16ピクセル線形アレイについての説明は、以下のように進む。
最初に、PDA回路241のセクションがある。2で平均する回路242が、2×2の形でPDA回路に接続され、ただし、
【0096】
【数15】

【0097】
2入力1出力マルチプレクサ243が、平均回路と並列で接続される。次いで、これらの2つの回路は、2入力1出力マルチプレクサ244に接続される。回路242、243、244は、このクラスタの8、4、2を含む3段で繰り返されるクラスタである。
【0098】
最終段は、2つのコンパレータ245の入力の一方に接続される2つの回路クラスタを含む。2つのコンパレータ上の他方の入力は、除算及び反復シーケンス回路2410に接続される。次いで、2つのコンパレータ245からの出力は、2つの2入力1出力マルチプレクサ247の制御入力に接続される。また、コンパレータ出力は、2で平均する回路249に接続される。ただし、
【0099】
【数16】

【0100】
2入力1出力マルチプレクサの入力は、2つの信号に接続され、1つの入力は0信号/値に接続され、第2の入力は、その対応するコンパレータ入力信号に接続される。次いで、2入力1出力マルチプレクサからの出力は、2で平均する回路248に接続される。ただし、
【0101】
【数17】

【0102】
次いで、2つの2で平均する回路248、249は、除算及び反復シーケンサ回路2410に接続される。
【0103】
方法
図9は、この実施例の動作を示す図を示す。
この方法は、我々がピクセルを半分内に入れ、その半分について平均を計算し閾値決めする反復手順である。次いで、閾値/平均より高い半分が2つの新しい半分に分割される。これは、我々が、16ピクセル線形アレイについてステップごとに8、4、2、1個のピクセルを有する半分を有することを意味する。
「実際の」信号についてこの方法がどのように働くかについて、信号曲線図を参照されたい。
【0104】
反復1
第1の反復は、除算及び反復シーケンス回路からの閾値信号が0であることで開始される。我々は、PDA信号/値すべてが0より大きいと仮定する。これは、コンパレータ出力がすべて1であること、また、2入力1出力マルチプレクサ247からの出力がすべて、アレイの各半分からの平均信号を有することを示す。これにより、我々は、我々がそれを用いて入力信号を出力し、閾値決めする新しい平均を計算することができる。これは、コンパレータ及び2入力1出力マルチプレクサ出力部で、一方の半分の方が小さく、したがって0になることを示す。
【0105】
反復2
第2の反復は、我々が反復1からの最大の半分を2つの新しい半分に分割することで開始される。次いで、我々は、反復1からの最後の平均、すなわちその反復ステップにおける最大の半分の平均に等しいものに対して閾値決めする。
【0106】
反復3
第3の反復は、我々が反復2からの最大の半分を2つの新しい半分に分割することで開始される。次いで、我々は、反復2からの最後の平均、すなわちその反復ステップにおける最大の半分の平均に等しいものに対して閾値決めする。
【0107】
反復4
第4の反復は、我々が反復3からの最大の半分を2つの新しい半分に分割することで開始され、その新しい半分は、この反復ステップでは、2つの単一ピクセルであることがわかる。次いで、我々は、反復3からの最後の平均、すなわちその反復ステップにおける最大の半分の平均に等しいものに対して閾値決めする。この反復ステップは、我々が、最大信号/値を有するPDAと値それ自体を見つけることで終了する。
【0108】
実施例2.5
【0109】
【数18】


を用いた連続平均化及び閾値
説明
回路設計の一実施例が図21に示されている。
この方法のための回路トポロジは、方法1.3について見出される回路に似ている。PDA251からの16個の信号は、4つの平均信号/値252内にグループ化される。すなわち、
【0110】
【数19】

【0111】
4つの4入力1出力マルチプレクサ253が、以下の形で16個のPDAに接続される。第1のマルチプレクサに対してPDA信号1、5、9、13から第2の2、6、10、14から第3の3、7、11、15から第4の4、8、12、16である。2入力1出力マルチプレクサ254は、平均回路及び4入力1出力マルチプレクサに接続される。
【0112】
次いで、2入力1出力マルチプレクサ254の出力は、コンパレータ255の入力の一方に接続される。コンパレータ255の他方の入力は、除算及び反復シーケンス回路2510に接続される。2入力1出力マルチプレクサ256の制御ポートは、各コンパレータ出力に接続される。PDA又は4で平均する信号は、2入力1出力マルチプレクサ入力の一方に接続され、2入力1出力マルチプレクサの他方の入力は、0信号/値に接続される。
【0113】
2入力1出力マルチプレクサ256の出力は、4で平均する回路258に接続される。コンパレータの出力は、別の4で平均する回路259に接続される。4で平均する回路は、除算及び反復シーケンス回路2510に接続される。
【0114】
方法
図10は、この実施例の動作を示す図を示す。
この方法は、簡単には、最初に最大平均を有する4分の1を見つけ、次いで、この4分の1をその構成ピクセルに分割し、最大PDA/ピクセル値を見つけることとして述べることができる。
方法の説明中には、信号曲線図を参照されたい。
【0115】
第1のステップ及び反復
第1の反復は、0信号/値である閾値レベルが適用されることにおいて開始される。次いで、4入力平均について、4での平均が計算される。この新しい閾値レベルは、コンパレータ入力に対して課され、その閾値より小さいPDA信号はすべて、強制的に0信号/値にされる。これは、平均、それにより閾値の新しい計算を引き起こす。反復は、その閾値より大きいビンが1つだけ残されるまで続行される。これが起こったとき、プロセスは、第2のステップに進む。
【0116】
第2のステップ及び反復
第2のステップは、最大ビンがそのピクセルに分割されることにおいて開始される。その後、我々は、反復プロセスを開始し、最後の閾値をコンパレータに適用する。その閾値より小さい値が弁別され、0信号/値に設定される。新しい平均及び閾値が計算され、コンパレータに対して課され、プロセスは、1つ又は2つのピクセルが残されるまで継続される。
【0117】
実施例2.6 重なり合うビンと共に弁別を用いた連続平均化及び閾値
説明
回路設計の一実施例が図22に示されている。
この方法のための回路トポロジは、以下のように進む。
最初に、2で平均する回路262の層に2×2で接続される16個のPDA回路261がある。これらの平均回路は、2で平均する回路263の第2の層に接続される。これらの2で平均する回路は、我々が、2つが重なり合う1組の移動平均を生成するような方法で接続される。間には、ステップ2で第4の平均値/信号を生成するために使用される1組の平均回路もある。
【0118】
平均回路の後で、1つの4入力1出力マルチプレクサ264、1つの9入力1出力マルチプレクサ265、その後で別の2入力1出力マルチプレクサ267からなる回路クラスタが到来し、2で平均する回路266がこのマルチプレクサと並列であり、これらの2つの回路は、2入力1出力マルチプレクサ268に接続される。
【0119】
1組の4つのコンパレータ269が2入力1出力マルチプレクサ268に接続される。除算及び反復シーケンス回路2614内で生成される閾値は、コンパレータ269の他方の入力に接続される。コンパレータ269からの出力は、2入力1出力マルチプレクサ2610の制御入力に接続される。PDA/平均信号が2入力1出力マルチプレクサ2610の入力の一方に接続され、0信号/値が他方の入力に接続される。2入力1出力マルチプレクサ2610の出力は、4で平均する回路2612に接続される。コンパレータの出力は、別の4で平均する回路2613に接続される。2つの平均回路は、除算及び反復シーケンサ回路2610に接続される。
【0120】
方法
図11は、この実施例の動作を示す2つの図を示す。
この方法は、我々が反復ステップにおいて最大ビン平均を見つけることに依拠する。ビンは、50%まで重なり合っている。16ピクセル・アレイについては、これは、我々がその反復を用いて3つのステップを実施し、その場合、我々が各ステップでどのビン平均が最大であったか結論付けることを意味する。最後のステップでは、我々は、最大信号/値を有するピクセルを見つける。
【0121】
ステップ1
第1のステップでは、マルチプレクサ268は、我々が4つの重なり合うビン、すなわちBIN1=S1からS8、BIN3=S9からS16、BIN2=S4からS12、BIN4=S13からS16からの平均を閾値決めする位置に設定され、平均回路266に接続される。ステップ1における第1の反復は、我々が0信号/値に対して閾値決めすることで開始される。次いで、我々は、これから平均を計算し、この新しい平均信号/値を、反復1における新しい閾値として使用する。この閾値より小さいPDA信号/値はすべて弁別され、0信号/値に設定される。第2の反復は、我々が、弁別された信号を用いて新しい平均を計算し、それを新しい閾値として使用することにおいて開始される。この手順は、ビンが1つだけ残されるまで続行する。我々は、平均及び弁別を用いた反復閾値手順を使用し、4つのビン平均のうちの最大を見つけ、その場合、BIN4=S13からS16は、他の3つの平均の誰よりも大きくならないようにするために、8で除される。
【0122】
ステップ2
ステップ2では、2つの2入力1出力マルチプレクサ267、268が制御され、その結果、4入力1出力マルチプレクサ264が4つのコンパレータ269に接続される。4入力1出力マルチプレクサ264は、ステップ1からの最大平均を有するビンが、次に4つの、より小さな重なり合うビンに分割される位置で設定される。この意味は、信号曲線図を参照した場合、示すのが最も容易であり、この図では、両曲線についてBIN2平均がステップ1において最大になることが判明した。この図からわかるように、BIN2は、4つの新しい、より小さいビンと、それらのそれぞれの4で除した平均に分割される。これは、我々が最大ビン平均を見つけるために使用する閾値及び弁別ネットワークに接続された4つの新しい信号を我々が有することを示す。信号曲線図から、我々は、これが頂部曲線についてBIN3であり、底部曲線についてBIN2であったことがわかる。
【0123】
ステップ3
ステップ3では、我々は、コンパレータ・ネットワークが9入力1出力マルチプレクサ265に接続されるようにマルチプレクサ267、268を制御する。次いで、我々は、ステップ2からの結果を使用しマルチプレクサ265を制御し、その結果、ステップ2において最大ビン平均を形成した4つのPDA/ピクセル信号が比較/閾値/弁別ネットワークに接続される。信号曲線図から、我々は、ピクセル/PDA信号10及び8が、それぞれ頂部及び底部曲線について最大になることが判明することを最後の比較が示すことがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】本発明による一実施例の概略図である。
【図2】本発明による実施例の動作を示す図である。
【図3】本発明による実施例の動作を示す図である。
【図4】本発明による実施例の動作を示す図である。
【図5】本発明による実施例の動作を示す図である。
【図6】本発明による実施例の動作を示す図である。
【図7】本発明による実施例の動作を示す図である。
【図8】本発明による実施例の動作を示す図である。
【図9】本発明による実施例の動作を示す図である。
【図10】本発明による実施例の動作を示す図である。
【図11】本発明による実施例の動作を示す図である。
【図12a】本発明による実施例のための回路設計(設計)の実施例の図である。
【図12b】本発明による実施例のための回路設計(構成要素)の実施例の図である。
【図13a】本発明による実施例のための回路設計(設計)の実施例の図である。
【図13b】本発明による実施例のための回路設計(構成要素)の実施例の図である。
【図14a】本発明による実施例のための回路設計(設計)の実施例の図である。
【図14b】本発明による実施例のための回路設計(構成要素)の実施例の図である。
【図15a】本発明による実施例のための回路設計(設計)の実施例の図である。
【図15b】本発明による実施例のための回路設計(構成要素)の実施例の図である。
【図16a】本発明による実施例のための回路設計(設計)の実施例の図である。
【図16b】本発明による実施例のための回路設計(構成要素)の実施例の図である。
【図17a】本発明による実施例のための回路設計(設計)の実施例の図である。
【図17b】本発明による実施例のための回路設計(構成要素)の実施例の図である。
【図18a】本発明による実施例のための回路設計(設計)の実施例の図である。
【図18b】本発明による実施例のための回路設計(構成要素)の実施例の図である。
【図19a】本発明による実施例のための回路設計(設計)の実施例の図である。
【図19b】本発明による実施例のための回路設計(構成要素)の実施例の図である。
【図20a】本発明による実施例のための回路設計(設計)の実施例の図である。
【図20b】本発明による実施例のための回路設計(構成要素)の実施例の図である。
【図21a】本発明による実施例のための回路設計(設計)の実施例の図である。
【図21b】本発明による実施例のための回路設計(構成要素)の実施例の図である。
【図22a】本発明による実施例のための回路設計(設計)の実施例の図である。
【図22b】本発明による実施例のための回路設計(構成要素)の実施例の図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
n個のセグメント(25)と、光検出要素アレイの前記セグメント(25)からの出力値(OV)を比較することによって、最大強度を有する前記セグメント(25)を識別するように構成されるパラレル算術処理部(30)とを有する光検出要素アレイ(20)を備える位置検出デバイス(10)であって、前記パラレル算術処理部(30)が、最大強度を有する前記セグメントが選択されるまで前記セグメント(25)を順に選択/除外するように構成される少なくとも1つの比較段(40a〜d)を備え、第1段(40a)が、入力セグメント(IS)としてそれぞれの光検出要素セグメント(25)から出力値OVを受け取り、追加段(40b〜d)が、入力セグメント(IS)として先行する段(40a〜c)から出力値(OV)を受け取ることを特徴とする位置検出デバイス。
【請求項2】
前記パラレル算術処理部が、選択された入力セグメント(IS)の出力値(OV)を対ごとに比較し、そのような各対について、最高の出力値(OV)を有する前記入力セグメント(IS)を選択し、最低の出力値(OV)を有する前記入力セグメント(IS)を除外するように構成される少なくとも1対ごとの比較段を備えることを特徴とする、請求項1に記載の位置検出要素。
【請求項3】
各対ごとの比較段が、最高出力値を有する前記入力セグメント(IS)を選択するための1つのコンパレータと、前記コンパレータに応答して、前記選択された入力セグメント(IS)の出力値(OV)をその出力部で提供する1つの2チャネル・マルチプレクサとを備える選択回路(SC)を、入力セグメント(IS)の各対について備えることを特徴とする、請求項2に記載の位置検出要素。
【請求項4】
前記パラレル算術処理部が、選択された入力セグメント(IS)からの出力値(OV)を少なくとも2つのブロックに分割し、各ブロックについて出力値(OV)のブロック平均値を計算し、ブロック平均値を比較し、最高平均値を有する前記ブロックを選択するように構成されるブロック比較段の形態で、少なくとも第1段を備えることを特徴とする、請求項1から3までのいずれかに記載の位置検出要素。
【請求項5】
各ブロック比較段が、少なくとも2つの選択回路を備え、
各選択回路SCが、mチャネル入力選択マルチプレクサ(ISM)と、mチャネル平均回路(AVC)と、2チャネル出力選択マルチプレクサ(OSM)とを備え、
前記平均回路が、入力として、m個の入力セグメント(IS)から出力値(OV)を受け取り、出力として、前記入力セグメント(IS)からの出力値(OV)の平均を提供し、
前記入力選択マルチプレクサが、入力として、同じ選択回路内の前記平均回路に接続された前記m個の入力セグメント(IS)の1つからの出力値(OV)と、他の選択回路内の平均回路に接続されたm−1個の入力セグメント(IS)からの出力値(OV)とを受け取り、出力として、これらのうちの選択された1つを提供し、
前記出力選択マルチプレクサは、入力として、前記平均回路及び前記入力選択マルチプレクサからの出力を受け取り、これら2つのうちの選択された1つを出力として次の段に送ることを特徴とする、請求項4に記載の位置検出要素。
【請求項6】
ブロック比較段の前に別のブロック比較段がある場合、各平均回路が、入力として、先行する段内のm個の平均回路からの出力を受け取るように構成され、一方、前記入力選択マルチプレクサが、入力として、同じ選択回路内の前記平均回路に接続された、先行する段内の前記選択回路のm個の出力選択マルチプレクサのうちの1つからの出力と、他の選択回路SC内の平均回路に接続された、先行する段内の前記選択回路SCのm−1個の出力選択マルチプレクサからの出力値(OV)とを受け取るように構成されることを特徴とする、請求項5に記載の位置検出要素。
【請求項7】
同じ組の入力セグメント(IS)を比較するが、他方の段内でブロック縁部を重ね合わせるブロックに分割される少なくとも2つのブロック比較段を備え、その結果、一方の段内でブロック縁部に近接して位置するピーク出力値(OV)は、他方の段内でブロック縁部に近接して位置せず、それにより、そのブロックについての平均出力値(OV)は、他のブロックすべてからのものより高くなり、前記ブロックが選択されることを特徴とする、請求項4から6までのいずれかに記載の位置検出要素。
【請求項8】
前記パラレル算術処理部が、閾値を用いて、選択された入力セグメント(IS)すべてからの出力値OVを比較し、前記閾値より低い出力値(OV)を有する入力セグメント(IS)すべてを除外するように構成された閾値比較段を備えることを特徴とする、請求項1から7までのいずれかに記載の位置検出要素。
【請求項9】
前記パラレル算術処理部が、前記n個のセグメントのうち1つを除くすべてを除外するために、十分な数の対ごとの比較段を備えることを特徴とする、請求項2又は3に記載の位置検出要素。
【請求項10】
請求項1から9までのいずれかに記載の位置検出要素を備えることを特徴とするレンジファインダ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11a】
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【図11b】
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【図12a】
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【図12b】
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【図13a】
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【図13b】
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【図14a】
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【図14b】
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【図15a】
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【図15b】
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【図16a】
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【図16b】
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【図17a】
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【図17b】
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【図18a】
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【図18b】
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【図19a】
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【図19b】
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【図20a】
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【図20b】
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【図21a】
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【図21b】
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【図22a】
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【図22b】
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【公表番号】特表2007−502409(P2007−502409A)
【公表日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−523164(P2006−523164)
【出願日】平成16年8月12日(2004.8.12)
【国際出願番号】PCT/SE2004/001187
【国際公開番号】WO2005/017540
【国際公開日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願人】(505171687)
【氏名又は名称原語表記】ELINNOVA HB
【Fターム(参考)】