説明

低刺激組成物および同組成物の製造法

【課題】クレンジング組成物に伴う刺激を軽減する代替法、および新規低刺激組成物を提供する。
【解決手段】本発明は、伴う刺激が軽減された、低分子量ポリマー材料および界面活性剤を含む組成物と、陰イオンおよび/または両性界面活性剤を含むパーソナルケア組成物に伴う刺激を軽減する方法であって、低分子量ポリマー材料であって、その低分子量ポリマー材料に界面活性剤を結合できる、低分子量ポリマー材料を陰イオン界面活性剤と配合し、刺激軽減パーソナルケア組成物を製造する工程を含む、方法と、かかる組成物を使用して、刺激を軽減しながら毛髪または皮膚をクレンジングする方法と、を提供する。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔関連出願のクロスリファレンス〕
本出願は、2005年5月10日出願の、「パーソナルケア組成物における刺激軽減法(METHODS OF REDUCING IRRITATION IN PERSONAL CARE COMPOSITIONS)」と題した米国仮特許出願第60/679,297号の恩典および優先権を主張するものである。
【0002】
〔本発明の技術分野〕
本発明は、低刺激特性を有する組成物、様々なパーソナルケア組成物に伴う刺激特性を軽減する方法、および、当該組成物の使用法に関する。
【0003】
〔関連技術〕
陽イオン、陰イオン、両性および非イオン性の界面活性剤などの合成洗浄剤は、様々な洗浄剤およびクレンジング組成物に広く使用され、当該洗剤およびクレンジング組成物にクレンジング特性を付与する。さらに、特定の組成物(例、シャンプー、洗浄液(washes)などのパーソナルケア組成物)では、比較的高レベルの泡量および/または泡安定性を達成するのに十分な界面活性剤の配合物およびレベルを使用するのが望ましい場合がある。
【0004】
しかし、技術上認識されるように、合成洗浄剤は、皮膚や眼球を刺激する傾向がある。よって、特定組成物に伴うクレンジングおよび発泡特性を高めることを目的に当該洗浄剤レベルが増加されるにつれ、当該組成物に伴う刺激も増加する傾向があり、当該組成物を皮膚および/または目の上または近くでの使用に望ましくないものにする。
【0005】
よりマイルドなクレンジング組成物を製造するいくつかの試みは、比較的低量の陰イオン界面活性剤(比較的高い発泡性を示すが、比較的高い刺激性も示す傾向がある)を非イオンおよび/または両性界面活性剤などの比較的低刺激性界面活性剤と配合することを含んできた。例えば、米国特許第4,726,915号を参照されたい。マイルドなクレンジング組成物の別の製造法は、界面活性剤複合体(surfactant complexes)を生じるために、陰イオン界面活性剤を両性または陽イオンの化合物と結合させることである。例えば、米国特許第4,443,362号、第4,726,915号、第4,186,113号および第4,110,263号を参照されたい。不利なことに、当該両方法で製造されるマイルドなクレンジング組成物は、比較的不良な発泡およびクレンジング性能を欠点として持つ傾向がある。
【0006】
従って、出願人は、クレンジング組成物に伴う刺激を軽減する代替法と、新規低刺激組成物との必要性を認識した。さらに、特定の実施態様では、出願人は、皮膚および/または眼球にマイルドであるだけでなく、さらに、望ましい泡特性および/または他の望ましい美容特性を発揮する組成物の必要性を認めた。
【0007】
〔発明の概要〕
本発明は、マイルドなクレンジング組成物と、様々なパーソナルケア組成物に伴う刺激を軽減する方法とを提供するもので、当該組成物および方法は、先行技術の短所を克服する。特に、本発明の特定の好ましい実施態様によれば、出願人は、有利なことに、ポリマー材料であって、そのポリマー材料に界面活性剤を結合可能であり、比較的低い分子量を有するポリマー材料が、比較可能な高分子量ポリマーを含む組成物に比較して、陰イオン界面活性剤、両性界面活性剤、および、それらのうち2種類以上の配合物から成る群から選択される界面活性剤を含む界面活性剤と配合され、皮膚および/または眼球への驚くほど低い刺激を発揮するパーソナルケア組成物を生成できることを発見した。特定の実施態様では、本発明のマイルドな組成物は、さらに、比較的高い発泡/泡安定特性、および/または、特異な粘度特性を発揮する。
【0008】
従って、本発明のある態様は、陰イオンおよび/または両性界面活性剤を含むパーソナルケア組成物に伴う刺激を軽減する方法であって、当該方法が、界面活性剤を結合でき、かつ約10,000,000 g/mol未満の分子量を有するポリマー材料を、陰イオン界面活性剤と配合し、刺激軽減パーソナルケア組成物を生成することを含む、方法を提供する。
【0009】
本発明の別の態様によれば、本発明に従って製造される組成物、即ち、陰イオン界面活性剤、両性界面活性剤、およびそれらのうち2種類以上の配合物から成る群から選択される界面活性剤、および、界面活性剤を結合できるポリマー材料を含む組成物であって、当該ポリマー材料が約10,000,000 g/mol未満の分子量を有する、組成物が提供される。
【0010】
本発明のなおも別の態様に従って、刺激が軽減された状態で人体の一部をクレンジングする方法であって、陰イオンおよび/または両性界面活性剤と、界面活性剤を結合できるポリマー材料であって、約10,000,000 g/mol未満の分子量を有する、ポリマー材料とを含む、刺激が軽減された組成物と、哺乳動物の身体を接触させる段階を含む、方法が提供される。
【0011】
〔発明の詳細な説明〕
本明細書で使用される場合、用語「低分子量」ポリマーとは、1モルあたり約10,000,000 g未満の重量平均分子量(g/mol)を有するポリマーを指す。特定の好ましい低分子量ポリマーは、約1,500〜約10,000,000 g/molの重量平均分子量を有するポリマーを含む。特定のさらに好ましい低分子量ポリマーは、約2,500〜約5,000,000 g/mol、さらに好ましくは約3,000〜約1,000,000 g/mol、さらに好ましくは約3,500〜約500,000の重量平均分子量を有するポリマーを含む。特定の特に好ましい実施態様では、低分子量ポリマーは、約3,500〜約100,000 g/mol、さらに好ましくは約3,500〜約60,000 g/mol、特定の実施態様では、好ましくは約5,000〜約60,000 g/mol、さらに好ましくは約15,000〜約50,000 g/molの重量平均分子量を有するポリマーを含む。
【0012】
出願人は、以前に、パーソナルケア組成物の刺激軽減に有用な特定のタイプの疎水的に修飾された材料を発見した(それらの例は、すべて2003年8月28日出願の米国特許出願第10/650226号、第10/650495号、第10/650573号、第10/650398号、ならびに2004年8月19日出願の米国特許出願第10/922668号、第10/959275号および第10/922669号に開示されており、それぞれ、参照することによってそのまま本明細書に組入れられている)が、出願人は、現在、さらに、低分子量の疎水的に修飾されたポリマーを含めた比較的低い分子量のポリマー組成物、および、他の材料が、本組成物および方法に使用され、比較的高分子量のポリマーに比較して、添加ポリマーの高めのレベルでさえ、より有効に、効率的に刺激を軽減できることを発見した。
【0013】
例えば、出願人は、本発明の低分子量ポリマーと、比較高分子量ポリマーの、それらポリマーへ界面活性剤を結合する能力(下記のΔCMC測定によっており、ΔCMCが高いほど、界面活性剤の、ポリマーへの高めの結合を示す)を測定し、図2〜図4で、ポリマー濃度の関数として、当該測定値をプロットし、界面活性剤との結合における本発明のポリマーの相対効率を示した。図2に示されるように、組成物中のポリマー材料の濃度が、ある点を越えて増加されると、高分子量ポリマー材料(例えば、図で「SF-1」と指定された高分子量非環式ポリマー(high molecular weight acylic polymer))は、刺激軽減効率を失う傾向があるが、本発明の比較的低分子量のポリマー(例えば、図1に示される、「PA-18」と指定された低分子量オクタデセン/メタクリレートコポリマー(octadecenee/methacrylate copolymer)、および、「Inutec SP-1」と指定された低分子量多糖類ポリマー)は、高濃度で同じ効率損失を示さない傾向があることを、出願人は、予想外にも発見した。即ち、グラフ20は、(a)低分子量材料「Inutec SP-1」21、(b)低分子量材料「PA-18」22について、ポリマー材料とトリデセス硫酸ナトリウム(「TDES」)を含む組成物のΔCMC(CMCシフト)の、ポリマー材料の増加に対するプロット、および、高分子量材料「SF-1」材料23の比較プロットである。曲線21および22は、比較的直線に近く、ポリマー濃度の増加に伴って、比較的少ないCMCシフトの効率の損失と刺激の低下とを示すが、曲線23は、比較的さらに非直線的で、高分子量ポリマーの最大濃度を示し、その後、CMCをシフトし、刺激を軽減する能力が低下する。
【0014】
加えて、出願人は、さらに、下記のC90測定によって、本ポリマーと比較ポリマーの相対効率を測定しており、その場合、高めのC90値は、ポリマーが界面活性剤を当該ポリマーに結合する比較的高めの濃度範囲を表し、それによって、得られた当該ポリマーおよび界面活性剤を含む組成物に伴う刺激をより効率的に軽減する傾向を示す。出願人は、本発明のポリマーが、高めの分子量のポリマーに伴うC90値よりも1.5倍を超えて高い、特定の実施態様では約1.7倍以上、特定の実施態様では約2倍以上高いC90値を発揮する傾向を示すことを発見した。特に、出願人は、特定の低分子量ポリマーが、陰イオンおよび/また両性界面活性剤との併用に適し、約250 mg/Lより高いC90値を達成することを発見した。特定の好ましい実施態様では、本発明のポリマーは、陰イオンおよび/また両性界面活性剤との併用に適し、約300 mg/L以上、さらに好ましくは約350 mg/L以上、さらに好ましくは約400 mg/L以上、さらに好ましくは約450 mg/L以上、はるかに好ましくは約500 mg/L以上のC90値を達成する。従って、上記の観点から、出願人は、本発明が、組成物に伴う比較的低い刺激性を有する組成物の製造において、有意な予想外の長所を提供することを発見した。
【0015】
出願人は、いずれの特定の実施理論に拘束されることを望まないが、本方法での使用に適した低分子量ポリマー材料は、界面活性剤(遊離(非結合)界面活性剤分子、および/または、特に結合界面活性剤遊離(非結合)ミセル)を低分子量ポリマー材料に結合し、皮膚および/または眼球を刺激する、組成物中で得られる刺激惹起遊離ミセルの濃度を軽減することによって、少なくとも幾分、パーソナルケア組成物に伴う刺激を軽減するように作用する、と考えられる。即ち、特定の組成物に含有される相対量の界面活性剤遊離ミセルが、その組成物に伴う皮膚および/または眼球への相対的刺激に作用し、その場合、遊離ミセル量が高いほど、高めのレベルの刺激を惹起する傾向があり、遊離ミセルレベルが低いほど、それほど刺激を惹起しないことを、出願人は認めた。当該ポリマー材料は、界面活性剤および/または界面活性剤ミセルを当該ポリマー材料に結合することによって、組成物中の非結合界面活性剤ミセル濃度を減少させ、遊離ミセルが形成される前、および/または、刺激の特定レベルが達成される前に、当該組成物への高めの濃度の界面活性剤の追加を可能にする。遊離ミセルの形成の前に必要とされる界面活性剤の濃度のこの望ましいシフトは、図1に詳細に図示されている。
【0016】
図1は、2種類の組成物、即ち本発明のポリマー材料を含む組成物、およびポリマー材料を含まない比較組成物への陰イオン界面活性剤の添加に伴う理想的表面張力データ曲線を示すグラフ10である。曲線11は、漸増レベルの陰イオン界面活性剤が組成物に添加される場合の、従来の張力測定技術(その例は下述されている)によって測定された、ポリマー材料を含まない組成物の表面張力の変化を示す。曲線15は、漸増レベルの陰イオン界面活性剤が組成物に添加される場合の、ポリマー材料を含む組成物の表面張力の変化を示す。曲線11では、界面活性剤が溶液に添加されるにつれ、当該界面活性剤は、液体/空気接触面に集中する傾向があり、よって、基本的に表面部分全体が埋まるまで、当該溶液の表面張力を減少させる。この点は、以後、界面活性剤の「臨界ミセル濃度(critical micelle concentration )(CMC)」と称するが、点12の後、前記組成物に添加される基本的に全部の界面活性剤は、溶液中に遊離ミセルを形成し、この形成は、当該溶液の表面張力にそれほどの影響を示さないが、当該組成物に伴う刺激を増加させる傾向がある。比較すると、曲線15に示されるように、陰イオン界面活性剤が、本発明のポリマー材料を含む溶液に添加されると、当該界面活性剤は、液体/空気接触面上に整列し、曲線11に比較して著しく高い界面活性剤濃度にシフトするCMC、点16まで、当該ポリマー材料に結合する。この点で、添加される当該界面活性剤は、遊離ミセルを形成する傾向がある。
【0017】
上記の観点から、出願人は、特定の低分子量ポリマー材料の、当該ポリマー材料に界面活性剤を結合する場合の1つの効果の目安が、当該ポリマー材料を陰イオン界面活性剤と配合し、刺激軽減組成物を形成することによって達成される「ΔCMC」として表示されることができることを認めた。「ΔCMC」は、本明細書で使用される場合、(a)(i)陰イオン界面活性剤と低分子量材料とを含む本発明の特定の組成物、および(ii)(i)の組成物の「比較組成物(comparable composition)」について、CMCを決定すること(当該CMC値が、下記の実施例で規定される正滴定または逆滴定張力測定試験法(Forward or Reverse Titration Tensiomtry Test procedures)を使って決定される)、ならびに、(b)組成物(i)について得られた数値から組成物(ii)について得られたCMC値を差し引くことによって得られる数値として定義される。本明細書で使用される場合、陰イオン界面活性剤とポリマー材料とを含む特定組成物の「比較組成物」とは、当該陰イオン界面活性剤/ポリマー材料組成物のポリマーが、当該比較組成物中で、同一相対重量%の水で代替されている点を除いて、当該陰イオン界面活性剤/ポリマー材料と同一の相対重量%の同一成分から成る組成物を意味する。例えば、7%陰イオン界面活性剤、15%両性界面活性剤、5%低分子量ポリマー、5%グリシンおよび68%水分(この場合、パーセントはすべて、当該組成物の総重量に基づいた重量によるものである)から成る陰イオン界面活性剤/ポリマー材料組成物に対する比較組成物は、7%陰イオン界面活性剤、15%両性界面活性剤、5%グリシンおよび73%水分から成る組成物である。さらなる例によって、本発明に従った特定ポリマー材料の、当該ポリマー材料へ特定界面活性剤を結合する能力も、溶液中に当該ポリマー材料および当該界面活性剤のみを含む組成物(例えば、12%界面活性剤/3%低分子量ポリマー/85%水分)と、溶液中に界面活性剤のみを含む比較組成物(例えば、12%界面活性剤/88%水分)とのCMC値を測定し、後者を前者から差し引いて、ΔCMCを得ることによって、容易に決定されることができる。
【0018】
出願人は、ここで、低分子量ポリマー材料の陰イオンおよび/または両性界面活性剤との配合物が、高分子量ポリマーの添加に伴うΔCMC(および刺激の軽減)よりも良好ではないにせよ、少なくとも遜色のない有意な正のΔCMC(significant positive delta CMC)(よって、有意な刺激の軽減)を生じる傾向のあることを発見した。特に、当該低分子量ポリマーは、当該高分子量ポリマーのΔCMCよりも著しく高い、約1.7〜2倍以上のΔCMCを有する傾向がある。従って、出願人は、本発明の低分子量材料が、高分子量材料に比較して、より大幅で効率的な刺激軽減を達成するために有利に使用されることができることを認めた。特定の実施態様では、生じる刺激軽減組成物に伴うΔCMCが正の数値であるように、本方法での使用に低分子量材料を選択するのが好ましい。特定のさらに好ましい実施態様では、前記低分子量材料は、約+80以上、さらに好ましくは約+100以上、はるかに好ましくは約+120以上、はるかに好ましくは約+200以上、および、はるかに好ましくは約+300以上のΔCMCを有する刺激軽減組成物を得るように選択される。特定の他の好ましい実施態様では、本発明での使用に供される低分子量ポリマーは、約+400以上、さらに好ましくは約+450以上、はるかに好ましくは約+500以上、はるかに好ましくは約+600以上のΔCMCを生じるポリマーである。
【0019】
出願人は、特定の組成物に伴う「TEP値」が、(この値は、参照により本明細書に組み込まれ、かつ以下の実施例でさらに詳細に説明されるインビトックス・プロトコル・ナンバー(Invittox Protocol Number) 86 (1994年5月)に述べられたとおりの経上皮透過性試験(Trans-Epithelial Permeability Test)(「TEP試験」)によって従来どおりに測定されるものである)、当該組成物に伴う皮膚および/または眼球への刺激に対する直接相関を有することを認めた。さらに具体的には、皮膚および/または眼球への高めの刺激レベルを引き起こす傾向のある低めのTEP値を有する組成物に比較して、組成物の高めのTEP値は、当該組成物に伴う皮膚および眼球への刺激が少ないことを示す傾向がある。出願人は、本方法が、組成物に伴う驚くほど高いTEP値/低めの刺激を有するパーソナルケア組成物の製造に適していることを認めた。例えば、特定の実施態様では、本方法は、少なくとも約1.5以上のTEP値を有する組成物を製造する。特定のさらに好ましい実施態様では、本方法に従って製造された組成物は、少なくとも約2以上、さらに好ましくは少なくとも約2.5以上、はるかに好ましくは少なくとも約3以上、一層好ましくは少なくとも約3.5以上のTEP値を示す。特定の特に好ましい実施態様では、当該組成物は、少なくとも約4.0以上、はるかに好ましくは約4.5以上のTEP値を示す。
【0020】
さらに、本方法によって製造される陰イオン界面活性剤およびポリマー材料を含む組成物が、当該ポリマー材料を含まない比較組成物と比較して、低減された刺激を発揮するのがいつかを決定し、それがどの程度かを明らかにするために、出願人は、本明細書で、本発明の組成物の「ΔTEP(Delta TEP)」という用語を、(a)(i) 陰イオン界面活性剤とポリマー材料を含む本発明の組成物、および(ii)当該組成物の比較組成物のTEP値を測定することと、(b)陰イオン界面活性剤/ポリマー材料組成物のTEP値から比較組成物のTEP値を差し引くことと、によって得られる数値として定義する。本発明の特定の好ましい刺激軽減組成物は、少なくとも約+0.5のΔTEPを有する組成物を含む。特定のさらに好ましい刺激軽減組成物は、少なくとも約+0.75、さらに好ましくは少なくとも約+1のΔTEPを有する組成物を含む。特定の特に好ましい刺激低減組成物は、少なくとも約+1.2、さらに好ましくは少なくとも約+1.5、さらに好ましくは少なくとも約+1.8であるΔTEPを有する組成物を含む。
【0021】
上記のように、出願人は、CMCの正のシフトが高めのTEP、および組成物に伴う低めの刺激に相関することを発見した。従って、本明細書で使用される場合、用語「刺激軽減組成物(reduced irritation composition)」は、一般に、1種類の陰イオン界面活性剤と、1種類以上のポリマー材料であって、界面活性剤をそのポリマー材料に結合できる、1種類以上のポリマー材料と、を含む組成物であって、当該組成物が、逆滴定張力測定試験を使って測定される正のΔCMCと、本明細書に組み入れられたインビトックス・プロトコル(Invittox Protocol)によって測定される正のΔTEP値(即ち、当該組成物は、その比較組成物よりも高いTEP値を有する)を有する、組成物を指す。特定の好ましい刺激軽減組成物は、上記開示の、好ましいΔCMCとΔTEP値との組合せを示す(さらに、少なくとも1個のΔCMCおよび少なくとも1個のΔTEPの好ましい、さらに好ましい、また、はるかに好ましい数値のいずれかの組合せを含む)。
【0022】
出願人は、さらに、本発明が、軽減された刺激だけでなく、望ましい流動性および/または発泡性を発揮する組成物の製造を可能にすることを認めた。特に、出願人は、より多くのポリマーが添加されるにつれ、特定の高めの分子量ポリマーは、組成物に関連する粘度と降伏点を増加させる傾向があるが、本発明の低分子量ポリマーは、当該ポリマーが添加される組成物の流動性への比較的少ない影響を有する傾向があることを発見した。従って、特定の実施態様では、高めの量の本ポリマーが添加され、有効な個人使用に粘性が高すぎる組成物を生じることなく、より有意に刺激を軽減することができる。
【0023】
特定の実施態様によれば、本発明の組成物は、比較組成物と少なくとも遜色ない、好ましくは比較組成物よりも良好な発泡性(例えば、以下のとおりに測定されるFmax)を発揮する。特定の好ましい実施態様では、本発明の組成物は、少なくとも約250 mL、さらに好ましくは少なくとも約300 mL、さらに好ましくは少なくとも約350 mL以上のFmaxを示す。
【0024】
比較的低分子量のポリマー材料であって、界面活性剤をそのポリマー材料に結合することが可能な、様々な比較的低分子量のポリマー材料のいずれも、本発明に使用されることができる。適切なポリマー材料の例は、低分子量アクリル、多糖類、セルロース、デンプンポリマー、他のエチレン不飽和ポリマー(ethylenically-unsaturated polymers)、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアンヒドリド、ポリアミド、ポリウレタン、ポリウレア、ポリイミド、ポリスルホン、ポリスルフィド、それらのうちの2種類以上の配合物などを含む。適切な低分子量アクリルポリマーの例は、疎水的に修飾されたアクリル、多糖類、セルロース、デンプンポリマー、それらのうちの2種類以上の配合物などを含む。適切な低分子量アクリルポリマーは、疎水的に修飾されたアクリルポリマー、ならびに、他のアクリルポリマーを含み、そのいずれも、溶解、懸濁、沈殿、分散、エマルジョン、逆エマルジョン、ミクロエマルジョン、ミセル重合法、および、それらのうちの2種類以上の組合せによって形成されることができる。本発明での使用のためのアクリルポリマーは、(メト)アクリレート、(メト)アクリルアミド、ビニルエーテル、エステル、および、アミド、アリルエーテル、エステル、アミン、および、アミド、イタコン酸塩、クロトン酸塩、スチレン系、および、オレフィンからなる群から選択されるいずれか1種類以上のモノマーから誘導されることができる。前記アクリルポリマーは、非イオン親水性、非イオン疎水性、陰イオン性、陽イオン性、両性イオン性、非結合性マクロマー、結合性マクロマー、または、多官能基/架橋であることができる。
【0025】
本明細書で使用される場合、用語「疎水的に修飾された材料(hydrophobically-modified material)」は、一般に、任意の材料であって、その材料に結合されるか、または、その材料中に組み入れられる1個以上の疎水部分を有する、任意の材料を指す。特定の好ましい疎水的に修飾された材料は、炭素6個(C6)以上、好ましくは炭素8個(C8)以上、さらに好ましくは炭素10〜16個(C10-16)を有する疎水性材料を含む。特定タイプの好ましい疎水的に修飾された材料の例は、疎水的に修飾されたポリマーを含む。当該ポリマーは、例えば、1種類以上の疎水モノマーと、任意に、1種類以上のコモノマーを重合し、ポリマー中に組み入れられた疎水部分を有するポリマーを形成することによって、および/または、ポリマー材料を、疎水部分を含む化合物と反応させ、当該化合物を当該ポリマーに結合させることによって、形成されることができる。特定の疎水的に修飾されたポリマー、および当該ポリマーの製造法は、マーシャント(Marchant)らに交付され、参照することによって本明細書に組み入れられた米国特許第6,433,061号に記述されている。
【0026】
本発明での使用に適した低分子量の疎水的に修飾されたアクリルポリマーは、ランダムな、ブロック、星形、グラフトコポリマーなどの形態であることができる。特定の実施態様では、疎水的に修飾されたアクリルポリマーは、陰イオンアクリルコポリマーである。当該コポリマーは、少なくとも1種類の酸性モノマーと少なくとも1種類の疎水性エチレン不飽和モノマーとから合成されることができる。適切な酸性モノマーの例は、塩基によって中和されることができるエチレン不飽和酸モノマーを含む。適切な疎水性エチレン不飽和酸モノマーの例は、少なくとも炭素原子3個の炭素鎖長を有する疎水鎖を含有するモノマーを含む。
【0027】
ある好ましい実施態様では、前記疎水的に修飾された陰イオンアクリルコポリマーは、少なくとも1種類の不飽和カルボン酸モノマー;少なくとも1種類の疎水性モノマー;アルキルメルカプタン、チオエステル、アミノ酸-メルカプタン含有化合物もしくはペプチド断片またはそれらの配合物を含む1種類の疎水性連鎖移動剤;架橋剤;および、任意に、立体安定化剤から誘導される組成物であって、前記不飽和カルボン酸モノマー量が、米国特許第6,433,061号に述べられているように、当該不飽和モノマーおよび前記疎水性モノマーの総重量に基づいて、約60〜約98重量%である組成物を含む。当該特許は、参照することによって本明細書に組入れられている。
【0028】
別の好ましい実施態様では、前記低分子量の疎水的に修飾されたアクリルポリマーは、メタクリレートおよびエチルアクリレートから誘導される主鎖と、イタコン酸モノマー(itaconate monomers)から誘導される疎水部分とを有する結合マクロマーであり、当該ポリマーは、エマルジョン重合によって製造される。別の好ましい低分子量材料は、「PA-18」としてシェブロン・フィリップス・ケミカル社(Chevron Phillips Chemical)から入手可能な、約20,000〜約25,000の分子量を有するオクタデセン/メタクリレート交互コポリマー、ならびに、加水分解およびアミド化誘導体を含めた当該ポリマーの誘導体などを含む。
【0029】
他の適切な低分子量ポリマーの例は、多糖類、好ましくは、セルロース、デンプン、イヌリン、グアール、キサンタン、カラギーナン、キトサン、ペクチン、シゾフィラン(schizophyllan)などから誘導される多糖類を含めた、疎水的に修飾された多糖類を含む。当該多糖類は、いずれも、非イオン親水性、非イオン疎水性、陰イオン性、陽イオン性、両性イオン性、またはポリマー性であることができる。
【0030】
様々な疎水的に修飾されたイヌリン多糖類は、いずれも、本発明での使用に適している。特定の好ましい疎水的に修飾された多糖類は、一般に、次式で示される多糖類を含み、
【化1】

式中、
mは、約15〜10,000、さらに好ましくは約15〜1,000、さらに好ましくは約10〜300であり、
nは、約5〜10,000、さらに好ましくは約15〜1,000、さらに好ましくは約10〜300であり、
rは、約6〜30、さらに好ましくは約8〜24、さらに好ましくは約8〜18である。hm-イヌリンは、チコリー(キクニガナ(Cichorium intybus))の根から抽出されるhm-ポリフルクトースである。天然イヌリンは、必ずではないが、通常、還元末端にグルコピラノース単位1個を有する、β(2-1)フルクトシルフルクトース単位から主に成る多分散多糖類である。当該イヌリンは、アルキル基(C4−C18)で疎水的に修飾され、一級ヒドロキシル官能基上、ならびに、二級ヒドロキシル官能基上の糖主鎖にランダムに分布される。好ましいイヌリンポリマーの例は、「Inutec SP-1」としてオラフティ社(Orafti)から市販されている。hm-イヌリン Inutec SP-1は、重合度約50および分子量(Mw)や約5000 g/molを有する。主鎖上の疎水アルキル鎖は、平均アルキル鎖長約C12を有する各種鎖長の分布である。
【0031】
様々な疎水的に修飾されたセルロース誘導体またはデンプン類は、いずれも、本発明の使用に適している。適切な疎水的に修飾されたセルロース誘導体の例は、疎水的に修飾されたヒドロキシエチルセルロース(例えば、ヘラクレス・インコーポレイティッド(Hercules Inc.) (デラウェア州ウィルミントン(Wilmington, DE))から「Natrosol Plus」として市販)などを含む。適切な疎水的に修飾されたデンプン類の例は、疎水的に修飾されたヒドロキシルプロピルリン酸デンプン(hydrophobically-modified hydroxylpropyl starch phosphate )(例えば、ナショナル・スターチ社(National Starch) (ニュージャージー州ブリッジウォーター(Bridgewater, NJ))から「Structure XL」として市販)などを含む。
【0032】
様々な陰イオン界面活性剤は、いずれも、本方法の好ましい実施態様に従って、低分子量ポリマー材料と配合され、刺激軽減組成物を形成することができる。特定の実施態様に従って、適切な陰イオン界面活性剤は、アルキル硫酸塩、アルキル-エーテル硫酸塩、アルキル-モノグリセリルエーテル硫酸塩(alkyl monoglyceryl ether sulfates)、スルホン酸アルキル、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルスルホサクシネート(alkyl sulfosuccinates)、アルキルエーテルスルホサクシネート(alkyl ether sulfosuccinates)、アルキルスルホサクシナメート(alkyl sulfosuccinamates)、アルキルアミドスルホサクシネート(alkyl amidosulfosuccinates)、アルキルカルボキシレート(alkyl carboxylates)、アルキルアミドエーテルカルボキシレート(alkyl amidoethercarboxylates)、アルキルサクシネート(alkyl succinates)、脂肪族アシルサルコシネート(fatty acyl sarcosinates)、脂肪族アシルアミノ酸、脂肪族アシルタウレート(fatty acyl taurates)、脂肪族アルキルスルホ酢酸(fatty alkyl sulfoacetates)、アルキルフォスフェート、および、それらのうちの2種類以上の混合物である界面活性剤クラスから選択される界面活性剤を含む。特定の好ましい陰イオン界面活性剤の例は、
次式のアルキル硫酸塩、
【化2】

次式のアルキルエーテル硫酸塩、
【化3】

次式のアルキルモノグリセリルエーテル硫酸塩、
【化4】

次式のアルキルモノグリセリド硫酸塩(alkyl monoglyceride sulfates)、
【化5】

次式のアルキルモノグリセリドスルホネート(alkyl monoglyceride sulfonates)、
【化6】

次式のスルホン酸アルキル、
【化7】

次式のアルキルアリールスルホン酸塩、
【化8】

次式のアルキルスルホサクシネート、
【化9】

次式のアルキルエーテルスルホサクシネート、
【化10】

次式のアルキルスルホサクシナメート、
【化11】

次式のアルキルアミドスルホサクシネート、
【化12】

次式のアルキルカルボキシレート、
【化13】

次式のアルキルアミドエーテルカルボキシレート、
【化14】

次式のアルキルサクシネート、
【化15】

次式の脂肪族アシルサルコシネート、
【化16】

次式の脂肪族アシルアミノ酸、
【化17】

次式の脂肪族アシルタウレート、
【化18】

次式の脂肪族アルキルスルホ酢酸、
【化19】

次式のアルキルフォスフェート、
【化20】

および、それらの混合物を含み、
式中、
R'は、炭素原子約7〜約22個、好ましくは約7〜約16個を有するアルキル基であり、
R'1は、炭素原子約1〜約18個、好ましくは約8〜約14個を有するアルキル基であり、
R'2は、天然もしくは合成I-アミノ酸の置換基であり、
X'は、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン、および、約1〜約3個の置換基で置換されたアンモニウムイオンであって、当該置換基のそれぞれが、同一であるか、もしくは異なることができ、かつ炭素原子1〜4個を有するアルキル基と炭素原子約2〜約4個を有するヒドロキシアルキル基とから成る群から選択される、約1〜約3個の置換基で置換されたアンモニウムイオン、から成る群から選択され、
vは、1〜6の整数であり、
wは、0〜20の整数である。
【0033】
特定の実施態様に従って、本発明の陰イオン界面活性剤は、好ましくは1種類以上のアルキルエーテル硫酸塩、またはそれらの混合物を含む。特定の、さらに好ましい実施態様では、本発明の陰イオン界面活性剤は、トリデセス硫酸ナトリウムを含む。トリデセス硫酸ナトリウムは、一般に、次式に従った硫酸化エトキシル化トリデシルアルコールのナトリウム塩であり、
C13H27(OCH2CH2)nOSO3Na
式中、nは、1〜4の数値を有し、このトリデセス硫酸ナトリウムは、「Cedapal TD-403M」の商品名でイリノイ州のステパン・カンパニー・オブ・ノースフィールド(Stepan Company of Northfield)から市販されている。出願人は、トリデセス硫酸ナトリウムが、本発明に従って組成物に伴う刺激を著しく軽減した組成物を得るのに特に有利に使用できることを認めた。
【0034】
本明細書で使用される場合、「両性(amphoteric)」という用語は、1)例えば、アミノ(塩基)および酸(例、カルボン酸、酸性)官能基を含有するアミノ酸など、酸性、塩基性の両部位を含有する分子、あるいは、2)同一分子内に正および負の両方の電荷を保有する両性イオン分子を意味することとする。後者の電荷は、前記組成物のpHに依存するか、あるいは、当該pHと無関係であることができる。両性イオン材料の例は、アルキルベタインおよびアミドアルキルベタインを含むが、それらに制約されない。当該両性界面活性剤は、本明細書では、対イオンなしで開示されている。本発明の組成物のpH条件下で、当該両性界面活性剤は、バランスのとれた正および負の電荷を有することによって、電気的に中性であるか、あるいは、当該両性界面活性剤は、アルカリ金属、アルカリ土類またはアンモニウム対イオンなどの対イオンを有することを、当業者は容易に認識することになる。
【0035】
本発明での使用に適した両性界面活性剤の例は、アルキルアンフォアセテート(モノまたはジ) (alkylamphoacetates (mono or di))などのアンフォカルボキシレート(amphocarboxylates);アルキルベタイン;アミドアルキルベタイン;アミドアルキルスルタイン;アンフォフォスフェート(amphophosphates);フォスフォベタイン(phosphobetaines)およびピロフォスフォベタイン(pyrophosphobetaines)などのリン酸化イミダゾリン;カルボキシアルキルアルキルポリアミン(carboxyalkyl alkyl polyamines);アルキルイミノ-ジプロピオネート(alkylimino-dipropionates);アルキルアンフォグリシネート(モノまたはジ)(alkylamphoglycinates (mono or di));アルキルアンフォプロピオネート(モノまたはジ)(alkylamphoproprionates (mono or di));N-アルキルβ-アミノプロピオン酸;アルキルポリアミノカルボキシレート;および、それらの混合物を含むが、それらに制約されない。
【0036】
適切なアンフォカルボキシレート化合物の例は、次式の化合物を含み、
A-CONH(CH2)xN+R5R6R7
式中、
Aは、炭素原子約7〜約21個、例えば約10〜約16個を有するアルキルまたはアルケニル基であり、
xは、約2〜約6の整数であり、
R5は、水素、または炭素原子約2〜約3個を含有するカルボキシアルキル基であり、
R6は、炭素原子約2〜約3個を含有するヒドロキシアルキル基であるか、あるいは、次式の基団であり、
R8-O-(CH2)nCO2-
式中、
R8は、炭素原子約2〜約3個を有するアルキレン基であり、
nは、1または2であり、
R7は、炭素原子約2〜約3個を含有するカルボキシアルキル基である。
【0037】
適切なアルキルベタインの例は、次式の化合物を含み、
B-N+R9R10(CH2)pCO2-
式中、
Bは、炭素原子約8〜約22個、例えば約8〜約16個を有するアルキルまたはアルケニル基であり、
R9およびR10は、それぞれ独立して、炭素原子約1〜約4個を有するアルキルまたはヒドロキシアルキル基であり、
pは、1または2である。
本発明での使用に好ましいベタインは、ラウリルベタインで、「Empigen BB/J」として、英国ウェストミッドランド州のオルブライト・アンド・ウィルソン・リミテッド(Albright & Wilson, Ltd. of West Midlands, United Kingdom)から市販されている。
【0038】
適切なアミドアルキルベタインの例は、次式の化合物を含み、
D-CO-NH(CH2)q-N+R11R12(CH2)mCO2-
式中、
Dは、炭素原子約7〜約21個、例えば約7〜約15個を有するアルキルまたはアルケニル基であり、
R11およびR12は、それぞれ独立して、炭素原子約1〜約4個を有するアルキルまたはヒドロキシアルキル基であり、
qは、約2〜約6の整数であり、
mは、1または2である。
あるアミドアルキルベタインは、コカミドプロピルベタイン(cocamidopropyl betaine)で、「Tegobetaine L7」の商品名でバージニア州ホープウェルのゴールドシュミット・ケミカル・コーポレーション(Goldschmidt Chemical Corporation of Hopewell, Virginia)から市販されている。
【0039】
適切なアミドアルキルスルタインの例は、次式の化合物を含み、
【化21】

式中、
Eは、炭素原子約7〜約21個、例えば約7〜約15個を有するアルキルまたはアルケニル基であり、
R14およびR15は、それぞれ独立して、炭素原子約1〜約4個を有するアルキルまたはヒドロキシアルキル基であり、
rは、約2〜約6の整数であり、
R13は、炭素原子約2〜約3個を有するアルキレンまたはヒドロキシアルキレン基である。
【0040】
ある実施態様では、アミドアルキルスルタインは、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン(cocamidopropyl hydroxysultaine)で、「Mirataine CBS」の商品名でニュージャージー州クランバリーのローヌ‐プーラン・インコーポレイティッド(Rhone-Poulenc Inc. of Cranbury, New Jersey)から市販されている。
【0041】
適切なアンフォフォスフェート化合物の例は、次式の化合物を含み、
【化22】

式中、
Gは、炭素原子約7〜約21個、例えば約7〜約15個を有するアルキルまたはアルケニル基であり、
sは、約2〜約6の整数であり、
R16は、水素、または、炭素原子約2〜約3個を含有するカルボキシアルキル基であり、
R17は、炭素原子約2〜約3個を含有するヒドロキシアルキル基、または、次式の基団であり、
R19-O-(CH2)tCO2-
式中、
R19は、炭素原子約2〜約3個を有するアルキレンまたはヒドロキシアルキレン基であり、
tは、1または2であり、
R18は、炭素原子約2〜約3個を有するアルキレンまたはヒドロキシアルキレン基である。
【0042】
ある実施態様では、前記アンフォフォスフェート化合物は、「Monateric 1023」の商品名でニュージャージー州パターソンのモナ・インダストリーズ(Mona Industries of Paterson, New Jersey)から市販されているナトリウムラウロアンフォPG-アセテートフォスフェート(sodium lauroampho PG- acetate phosphate)、および、米国特許第4,380,637号に開示されている化合物である。当該特許は、参照することによって本明細書に組入れられている。
【0043】
適切なフォスフォベタインの例は、次式の化合物を含み、
【化23】

式中、
E、r、R1、R2およびR3は、上記に定めたとおりである。ある実施態様では、前記フォスフォベタイン化合物は、米国特許第4,215,064号、第4,617,414号および第4,233,192号に開示されている化合物であり、当該特許は、すべて、参照することによって本明細書に組入れられている。
【0044】
適切なピロフォスフォベタインの例は、次式の化合物を含み、
【化24】

式中、
E、r、R1、R2およびR3は、上記に定めたとおりである。ある実施態様では、前記ピロフォスフォベタイン化合物は、米国特許第4,382,036号、第4,372,869号および第4,617,414号に開示されている化合物であり、当該特許は、すべて、参照することによって本明細書に組入れられている。
【0045】
適切なカルボキシアルキルアルキルポリアミンの例は、次式の化合物を含み、
【化25】

式中、
Iは、炭素原子約8〜約22個、例えば約8〜約16個を含有するアルキルまたはアルケニル基であり、
R22は、炭素原子約2〜約3個を有するカルボキシアルキル基であり、
R21は、炭素原子約2〜約3個を有するアルキレン基であり、
uは、約1〜約4の整数である。
【0046】
刺激軽減組成物の製造に適した低分子量ポリマー材料および界面活性剤のいずれの量も、本方法に従って配合されることができる。特定の実施態様に従って、刺激軽減組成物の製造に十分な低刺激ポリマー材料が使用され、当該組成物中にゼロより多く約15重量%までの活性低分子量ポリマー材料を含む。好ましくは、刺激軽減組成物の製造するために十分な低刺激ポリマー材料が使用され、当該組成物中に約0.1〜約7%、さらに好ましくは約0.1〜約5%、はるかに好ましくは約0.1〜約4%、また、はるかに好ましくは約0.1〜約3%の活性低分子量ポリマー材料を含む。特定の他の好ましい実施態様では、本発明の組成物は、当該組成物中に約0.5〜約15%、さらに好ましくは約1.5〜約10%、はるかに好ましくは約2〜約7%、はるかに好ましくは約3〜約7%の活性低分子量ポリマー材料を含む。
【0047】
陰イオン界面活性剤を含む実施態様では、本発明に使用される陰イオン界面活性剤の量は、好ましくは刺激軽減組成物の製造に十分な量であり、当該組成物中に約0.1〜約12.5%、さらに好ましくは約0.5〜約8.5%、はるかに好ましくは約1〜約8%の総活性陰イオン界面活性剤を含む。特定の他の好ましい実施態様では、活性陰イオン界面活性剤の量は、刺激軽減組成物の製造に十分な量であり、当該組成物中に約3.5〜約7.3%、さらに好ましくは3.5%以上7.3%以下、さらに好ましくは3.5%〜7%、また、はるかに好ましくは4%〜7%の総活性陰イオン界面活性剤を含む。
【0048】
両性界面活性剤の使用を含む実施態様では、本発明に使用される両性界面活性剤の量は、好ましくは刺激軽減組成物の製造に十分な量であり、当該組成物中に約0.1〜約12.5%、さらに好ましくは約0.5〜約8.5%、はるかに好ましくは約1〜約8%の総活性両性界面活性剤を含む。特定の他の好ましい実施態様では、活性両性界面活性剤の量は、刺激軽減組成物の製造に十分な量であり、当該組成物中に約3.5〜約7.3%、さらに好ましくは3.5%以上7.3%以下、さらに好ましくは3.5〜7%、また、はるかに好ましくは4%〜7%の総活性両性界面活性剤を含む。
【0049】
前記低分子量ポリマー材料、および陰イオン/両性界面活性剤は、2種類以上の流体を配合する従来の任意の方法によって、本発明に従って配合されることができる。例えば、少なくとも1種類の低分子量ポリマー材料を含むか、その低分子量ポリマー材料から基本的に成るか、あるいは、その低分子量ポリマー材料から成る1種類以上の組成物と、少なくとも1種類の陰イオンおよび/または両性界面活性剤を含むか、その界面活性剤から基本的に成るか、あるいは、その界面活性剤から成る1種類以上の組成物とは、任意の順序で、機械攪拌プロペラ、パドルなどの任意の従来の装置を使って、低分子量ポリマー材料または界面活性剤を含む当該組成物の一方を、他方に注入、混合、滴加、ピペット注入、ポンプ注入などをすることによって混合される。特定の実施態様に従って、当該配合工程は、陰イオンおよび/または両性界面活性剤を含む組成物の、低分子量ポリマー材料を含む組成物への、または、当該組成物との配合を含む。特定の他の実施態様に従って、当該配合工程は、低分子量ポリマー材料を含む組成物の、陰イオンおよび/または両性界面活性剤を含む組成物への、または当該組成物との配合を含む。
【0050】
製造された刺激低減組成物、ならびに、本発明に従って前記配合工程で配合される低分子量ポリマー材料または陰イオンおよび/もしくは両性界面活性剤を含むいずれの組成物も、1種類以上の非イオンおよび/または陽イオン界面活性剤、真珠光沢剤または乳白剤、増粘剤、二次コンディショナー、保湿剤、キレート化剤、ならびに、着色剤、香料、防腐剤、pH調整剤などの当該組成物の外観、感触および香りを増強する添加剤を非排他的に含めた様々な他の成分のいずれかをさらに含むことができる。
【0051】
さまざまな非イオン界面活性剤は、いずれも、本発明での使用に適している。適切な非イオン界面活性剤の例は、脂肪アルコール酸またはアミドエトキシレート、モノグリセリドエトキシレート、ソルビタンエステルエトキシレート(sorbitan ester ethoxylates)、アルキルポリグリコシド、それらの混合物などを含むが、それらに制約されない。特定の好ましい非イオン界面活性剤は、ポリオールエステルのポリオキシエチレン誘導体を含み、その場合、当該ポリオールエステルのポリオキシエチレン誘導体は、(1)(a)炭素原子約8〜約22個、好ましくは約10〜約14個を含有する脂肪酸、ならびに、(b)ソルビトール、ソルビタン、グルコース、α-メチルグルコシド、1分子当りにグルコース残基平均約1〜約3個を有するポリグルコース、グリセリン、ペンタエリトリトールおよびそれらの混合物から選択されるポリオールから誘導され、(2)オキシエチレン単位を平均約10〜約120個、好ましくは約20〜約80個含有し、(3) ポリオールエステルのポリオキシエチレン誘導体1モル当り平均約1〜約3個の脂肪酸残基を有する。かかる好ましいポリオールエステルのポリオキシエチレン誘導体は、PEG-80ソルビタンラウレートおよびポリソルベート20(Polysorbate 20)を含むが、それらに制約されない。平均約80モルのエチレンオキサイドでエトキシル化されたラウリン酸ソルビタンモノエステルである、PEG-80ソルビタンラウレートは、「Atlas G-4280」の商品名でデラウェア州ウィルミントンのICIサーファクタンツ社(ICI Surfactants of Wilmington, Delaware)から市販されている。ポリソルベート20(Polysorbate 20)は、約20モルのエチレンオキサイドと縮合されたソルビトールおよびソルビトール無水物の混合物のラウレートモノエステルであり、Tween 20の商品名でデラウェア州ウィルミントンのICIサーファクタンツ社から市販されている。
【0052】
別のクラスの適切な非イオン界面活性剤は、長鎖アルキルグルコシドまたはポリグルコシドを含み、これらは、(a)炭素原子約6〜約22個、好ましくは約8〜約14個を含有する長鎖アルコールの、(b)グルコースまたはグルコース含有ポリマーとの縮合生成物である。好ましいアルキルグルコシドは、アルキルグルコシド1分子当り約1〜約6個のグルコース残基を含む。好ましいグルコシドは、デシルグルコシドで、これは、デシルアルコールのグルコースポリマーとの縮合生成物であり、Plantaren 2000の商品名でニュージャージー州ホーボーケンのヘンケル・コーポレーション(Henkel Corporation of Hoboken, New Jersey)から市販されている。
【0053】
本発明での使用に適した陽イオン界面活性剤クラスは、アルキル四級化合物(モノ、ジまたはトリ)(alkyl quaternaries (mono, di, or tri))、ベンジル四級化合物(benzyl quaternaries)、エステル四級化合物(ester quaternaries)、エトキシル化四級化合物(ethoxylated quaternaries)、アルキルアミン、および、それらの混合物を含み、その場合、アルキル基は、炭素原子約6〜約30個を有し、炭素原子約8〜約22個が好ましい。
【0054】
毛髪の光沢など、追加属性を付与する揮発性シリコーンなどの様々な市販の二次コンディショナーは、いずれも、本発明での使用に適している。ある実施態様では、当該揮発性シリコーンコンディショニング剤は、約220℃未満の大気圧沸点を有する。当該揮発性シリコーンコンディショナーは、前記組成物の総重量に基づいて、約0〜約3%、例えば約0.25〜約2.5%または約0.5〜約1.0%の量で存在することができる。適切な揮発性シリコーンの例は、ポリジメチルシロキサン、ポリジメチルシクロシロキサン(polydimethylcyclosiloxane)、ヘキサメチルジシロキサン、「DC-345」の商品名でミシガン州ミッドランドのダウ・コーニング・コーポレーション(Dow Corning Corporation of Midland, Michigan)から市販されているポリジメチルシクロシロキサンなどのシクロメチコン流体、および、それらの混合物を非排他的に含み、好ましくは、シクロメチコン流体を含む。
【0055】
パーソナルクレンジング組成物に保湿およびコンディショニング特性を提供することができる様々な市販の保湿剤は、いずれも、本発明での使用に適している。当該保湿剤は、当該組成物の総重量に基づいて、約0〜約10%、例えば約0.5〜約5%または約0.5〜約3%の量で存在することができる。適切な保湿剤の例は、1)グリセリン、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ブチレングリコール、ジプロピレングリコールおよびそれらの混合物を含む群から選択される水溶性液体ポリオール、2)式HO-(R''O)b-Hのポリアルキレングリコールであって、式中、R''が炭素原子約2〜約3個を有するアルキレン基、bが約2〜約10の整数である、ポリアルキレングリコール、3)式CH3-C6H10O5-(OCH2CH2)c-OHのメチルグルコースのポリエチレングリコールエーテルであって、式中、cが約5〜約25の整数である、メチルグルコースのポリエチレングリコールエーテル、4)尿素、ならびに、5)それらの混合物を非排他的に含み、グリセリンが好ましい保湿剤である。
【0056】
適切なキレート化剤の例は、本発明の組成物を保護、保存できるキレート化剤を含む。好ましくは、当該キレート化剤は、エチレンジアミン四酢酸(「EDTA」)、さらに好ましくはEDTA四ナトリウム(tetrasodium EDTA)で、「Versene 100XL」の商品名でミシガン州ミッドランドのダウ・ケミカル・カンパニー(Dow Chemical Company of Midland, Michigan)から市販されており、当該組成物の総重量に基づいて、約0〜約0.5%または約0.05〜約0.25%の量で存在する。
【0057】
適切な防腐剤は、「Dowicil 200」としてミシガン州ミッドランドのダウ・ケミカル・コーポレーション(Dow Chemical Corporation of Midland, Michigan)から市販されているクオタニウム15(Quaternium-15)を含み、前記組成物の総重量に基づいて、約0〜約0.2%または約0.05〜約0.10%の量で当該組成物中に存在する。
【0058】
本発明の方法は、さらに、上記の配合工程の前か後、または当該配合工程と同時に、上記の任意の成分のうち1種類以上を、低分子量ポリマー材料および/または陰イオンおよび/もしくは両性界面活性剤を含む組成物と混合するか、あるいは当該組成物に導入するための様々な工程のいずれかを含むことができる。特定の実施態様では、混合順序は重要でないが、他の実施態様では、香料および非イオン界面活性剤などの特定の成分を、低分子量ポリマー材料および/または陰イオン界面活性剤を含む組成物に当該成分を添加する前に、予めブレンドするのが好ましい。
【0059】
本発明によって製造される刺激軽減組成物は、好ましくは、シャンプー、洗剤、浴用剤、ジェル、ローション、クリームなどのパーソナルケア製品として、または、パーソナルケア製品中で使用される。上記のように、出願人は、予想外にも、本方法が、皮膚および/または眼球への刺激軽減を示すかかるパーソナルケア製品、ならびに任意に他の望ましい美容製品配合物の調合を可能にすることを発見した。
【0060】
特定の他の好ましい実施態様に従って、本発明は、皮膚、毛髪、歯、膣などを含む身体の一部、好ましくは皮膚または毛髪を、当該部位への刺激を軽減して、手入れおよび/またはクレンジングする方法であって、本発明の刺激軽減組成物と哺乳動物の身体を接触させる段階を含む、方法を提供する。
【0061】
身体、好ましくは哺乳動物の皮膚および/または毛髪を接触させる従来のいずれの手段も、本発明に従って使用されることができる。特定の好ましい実施態様では、当該接触段階は、本発明の刺激軽減組成物の、ヒトの皮膚および/またはヒトの毛髪への塗布を含む。
【0062】
本発明のクレンジング法は、毛髪および皮膚のクレンジングに従来関連する様々な追加的な任意の段階のいずれをもさらに含むことができ、例えば、泡立て、リンス段階などを含む。
【0063】
実施例
本方法および以下の実施例では、以下の経上皮透過性(Trans-Epithelial Permeability)(「TEP」)、張力測定試験およびC90測定が使用される。特に、上記のように、TEP試験は、組成物が、本発明に従った刺激軽減組成物である場合の測定に使用され、張力測定試験およびC90測定は、特定ポリマー材料の、界面活性剤を当該ポリマー材料に結合する適合性および/または効率の決定に使用されることができる。
【0064】
経上皮透過性試験(「TEP試験」)
所定の調合物について予想される眼球および/または皮膚への刺激は、参照することによって本明細書に組入れられているインビトックス・プロトコル・ナンバー86(Invittox Protocol Number 86) (1994年5月)に述べられているとおりのインビトックス・プロトコル・ナンバー86、「経上皮透過性(TEP)アッセイ」(Invittox Protocol Number 86, the "Trans-epithelial Permeability (TEP) Assay")に従って測定される。一般に、製品の眼球および/または皮膚刺激能は、細胞層からのフルオレセインの漏出によって評価されるように、細胞層の透過性に対する作用を測定することによって評価されることができる。Madin-Darbyイヌ腎臓(MDCK)細胞単層が、下位ウェル中に培地またはアッセイ緩衝液を含有する24-ウェルプレート中の微小孔質挿入物上で、合流する(confluence)まで増殖される。製品の刺激能は、当該製品希釈物への15分間の曝露後に、細胞単層中の透過性バリア損傷を測定することによって評価される。バリア損傷は、分光測光法で測定される場合に、30分後に下位ウェルに漏出したフルオレセインナトリウム量によって評価される。フルオレセイン漏出量が、被験材料濃度に対してプロットされ、EC50(最大染料漏出量の50%を漏出させる、即ち、透過性バリアに対して50%損傷を生じる被験材料濃度)を決定する。スコアが高いほど、調合物がよりマイルドであることを表す。
【0065】
微小孔質膜上で増殖されたMDCK細胞層の、被験サンプルへの曝露は、刺激物質が眼球と接触する場合に起こる最初の事象のモデルである。生体内で、角膜上皮の最外層は、細胞間に密着結合が存在するため、選択的透過性バリアを形成する。刺激物質への曝露時、密着結合は分離し、それによって、当該透過性バリアを除去する。上皮下層および支質に流体が吸収され、コラーゲン層板を分離させ、混濁を生じる。TEPアッセイは、微小孔質挿入物上で増殖されたMDCK細胞層の細胞間の密着結合の分解に対する刺激物質の作用を測定する。損傷は、当該細胞層および微小孔質膜から下位ウェルに漏出するマーカー染料(フルオレセインナトリウム)の量を測定することによって分光測光法で評価される。
【0066】
張力測定滴定試験(Tensiometry Titration Test)
界面活性剤溶液の表面張力を測定する周知の方法は、ウィルヘルミー(Wilhelmy)平板法(ホームバーグ、K(Holmberg, K.);ジョンソン、B( Jonsson, B.);クロンバーグ、B( Kronberg, B.);リンドマン、B( Lindman, B.) 「サーファクタンツ・アンド・ポリマーズ・イン・アクエイアス・ソリューション(Surfactants and Polymers in Aqueous Solution), ウィリー・アンド・サンズ(Wiley & Sons), p. 347)である。当該方法では、平板を液体中に浸漬させ、液体が平板に加える下向きの力が測定される。次に、当該液体の表面張力は、当該平板への力と当該平板の寸法とに基づいて決定されることができる。次に、表面張力を所与の濃度範囲で測定して、臨界ミセル濃度(CMC)が決定できることも周知である。
【0067】
ウィルヘルミー(Wilhelmy)平板法用器具は市販されている。以下の実施例では、所与の濃度範囲に及ぶ各サンプルの表面張力の決定に、プラチナウィルヘルミー(Whilhelmy)平板装備Kruss K12 Tensiomter(ノースカロライナ州マシューズのクラスUSA(Kruss USA, Mathews. NC))が使用される。当該試験は、正または逆滴定で行われることができる。いずれにしても、サンプル容器は、ウィルヘルミー(Wilhelmy)平板が表面張力を測定する少量の初回溶液(initial solution)を含有する。次に、第二溶液が、当該サンプル容器に供給、攪拌された後、再度、ウィルヘルミー(Wilhelmy)平板で試験される。Kruss USAによって使用される従来法に従って、第二溶液が供給される、滴定開始前のサンプル容器中に最初にある溶液は、以後、初回溶液と呼ばれ、滴定中に当該サンプル容器中に供給される溶液は、以後、供給溶液(dosing solution)と呼ばれる。
【0068】
正滴定では、初回溶液の濃度は、供給溶液の濃度よりも低い。正滴定試験中、初回溶液は、界面活性剤無添加のHLPC用水(HLPC grade water )(ニュージャージー州のフィッシャー・サイエンティフィック社(Fischer Scientific, NJ))であった。供給溶液は、前記ポリマーと結合される界面活性剤溶液、および、界面活性剤濃度5750 mg/Lを有するHLPC用水(ニュージャージー州のフィッシャー・サイエンティフィック社)であった。予め、供給界面活性剤溶液の大量原液4Lが調製された。当該界面活性剤がHLPC用水(ニュージャージー州のフィッシャー・サイエンティフィック社)に添加され、5750 mg/Lの濃度とされた。
【0069】
正滴定開始時、初回溶液30 mLがサンプル容器に添加された。この初回溶液の表面張力が測定された後、当該サンプル容器に所与の量の供給溶液が添加された。当該溶液は、次の表面張力測定値が得られる前に、少なくとも5分間攪拌された。全滴定は、当該界面活性剤0 mg/Lから少なくとも3500 mg/Lまで実施された。この手順に従って実施される試験は、以後、正滴定張力測定試験(Forward Titration Tensiomtry Test)と呼ばれる。
【0070】
別法として、逆滴定において、初回溶液の濃度は、供給溶液の濃度よりも高い。以下の実施例の逆滴定試験中、当該供給溶液は、HPLC用水(ニュージャージー州のフィッシャー・サイエンティフィック社)で、これは、界面活性剤を含有しない0 mg/Lであった。全濃度調合物(例えば、表5の調合物)は、5重量%の希釈物までHLPC用水(ニュージャージー州のフィッシャー・サイエンティフィック社)で希釈された。この5%希釈溶液は、次に、前記サンプル容器に添加され、初回溶液であった。この初回溶液の表面張力が測定された後、所与の量の供給溶液が当該サンプル容器に添加された。当該溶液は、次の表面張力測定値が得られる前に、少なくとも5分間攪拌された。この供給、攪拌、その後の測定は、希釈物が少なくとも0.0008%に達するまで繰り返された。この手順に従って実施される試験は、以後、逆滴定張力測定試験(Reverse Titration Tensiomtry Test)と呼ばれる。
【0071】
張力測定生データから、以下の方法で、サンプル毎にCMCが決定された。最初に、例えば線91として図9に示されるように、水平線の方程式が、高濃度、即ち、グラフの最下部より上の濃度で、表面張力が基本的に一定である部分で良好に、データの一部に適合した。次に、例えば線92として図9に示されるように、直線方程式が、先に導かれた水平線より上の表面張力を有する低めの濃度でデータに適合する。次に、これらの2本の線/方程式の交点93が、そのサンプルのCMCと定められた。
【0072】
C90測定
界面活性剤をポリマーに結合する当該ポリマーに起因するC90は、次のように算出される。HPLC用水中に0、50、100、175、250、375、500および750の濃度(mg/L)で当該ポリマーを含む8種類の組成物が調製される。特定の界面活性剤を有する各組成物に伴うCMCは、張力測定正滴定試験によって算出される。次に、ポリマーを含む組成物のそれぞれのΔCMCが、かかるデータを使って算出される。かかるΔCMCデータ、および/または、適当な曲線に適したポリマー濃度の関数としてのΔCMCのグラフ表示に基づいて、750 mg/Lの濃度を有するポリマー組成物のΔCMC値の90%であるΔCMC値を示す最低濃度ポリマー組成物が決定され、かかる濃度値は、当該ポリマーおよび界面活性剤配合物のC90値を表す。例えば実施例1の手順を参照されたい。
【0073】
〔実施例1〕
以下の実施例は、高め分子量ポリマー材料に比較した場合の、界面活性剤をポリマーに結合し、刺激を軽減する本発明の特定のポリマーの効率を示す。
【0074】
TDES
水中に低分子量ポリマーを含む組成物(E1〜E14)と、ポリマーまたは高め分子量ポリマーを含まない比較組成物(C1〜C8)は、下記のように調製された。界面活性剤トリデセス硫酸ナトリウム(TDES)を含む各組成物のCMC、ΔCMC、および、ΔCMC/750が、下記のとおりの張力測定正滴定試験を使って算出され、結果が表2に報告された。
【表1】

【0075】
表1の組成物は、次のように調製された。即ち、HPLC用水(50.0部)が、ビーカーに添加された。前記ポリマーは、使用される場合には、混合下で当該水に添加された。次に、Carbopol Aqua SF-1含有溶液の場合、約7.0の最終pHが得られるまで、得られた各溶液のpHが、(必要に応じて)20%水酸化ナトリウム溶液で調整された。次に、残りの水が当該溶液に添加された。
【0076】
表1の組成物は、張力測定正滴定試験を使って、臨界ミセル濃度(CMC)値について検討された。初回溶液は、実施例のうち1つの30 mLであった。供給溶液は、HPLC用水中でトリデセス硫酸ナトリウム5750 mg/Lであった。42回の供給(dose)が行われ、これは初回溶液中0 mg/Lから最終測定時の3771 mg/Lまでトリデセスナトリウム濃度を増加させたものであり、得られた張力測定データは、図5および図6に示すようにプロットされた。各組成物のΔCMCは、比較組成物C1のCMCに基づいて算出され、かかる数値は、ポリマーの界面活性剤結合(および刺激軽減)効率図としての図2に、ポリマー濃度の関数としてプロットされた。
【表2】

【0077】
前記組成物のそれぞれについて、表2に効率も示されており、当該効率は、本明細書では、ポリマー濃度に対するΔCMC(mg/L)の比率として定められている。当該効率は、一定の濃度で前記ポリマーがどの位の量の界面活性剤を結合するかの目安である。
【0078】
ポリマー濃度が増加される場合の、前記ポリマー間の効率の差をさらに十分に評価するために、ΔCMC/750も表2に示されており、これは、本明細書では、750 mg/Lのポリマー濃度を有する組成物のΔCMCに対する特定濃度でのΔCMCの比として定められている(%値を得るには、100倍する)。当該ΔCMC/750は、当該ポリマーが効率を損失する傾向を示す程度の基準を濃度関数として提供する。例えば、Aqua SF-1は、わずか約250 ml/Lのポリマー濃度で92%のΔCMC/750に達するが、Inutec SP-1は、ポリマー濃度が約500 mg/Lになるまで、92%のΔCMC/750に達しない。これは、250 mg/Lを超えるAqua SF-1のポリマー濃度が、比較的わずかな追加TDES結合を提供する傾向があるが、Inutec SP-1は、500 mg/Lを超える濃度で、比較的大量の追加界面活性剤を結合できることを示唆している。ポリマーと界面活性剤の配合物の「C90値」は、前述のように正滴定張力測定試験によって測定されると、当該ポリマーと界面活性剤を含む組成物のΔCMC/750が90%に相当する最低ポリマー濃度である。上記に示されるように、比較SF-1ポリマーおよびTDESに伴うC90値は約250 mg/L未満であるが、Inutec SP-1ポリマーとTDESは、約250 mg/Lを超え(約500 mg/L)、PA-18およびTDESに伴うC90値は、約250 mg/Lを超える(かつ、約500 mg/Lを超える)。
【0079】
〔実施例2〕
以下の実施例は、高め分子量ポリマー材料と比較した場合の、本発明の特定ポリマーの、当該ポリマーに界面活性剤を結合し、刺激を軽減する効率を説明するものである。
【0080】
組成物(E2、E4、E6、E7、E9、E11、E13およびE14)と界面活性剤ラウレス硫酸ナトリウム(surfactant sodium laureth sulfate)(SLES)の比較組成物C1とについてのCMC、ΔCMC、効率およびΔCMC/750が、下記のとおりに、正滴定張力測定試験を使って算出され、結果は、表3に報告された。
【0081】
前記組成物は、正滴定張力測定試験を使って、臨界ミセル濃度(CMC)値について検討された。初回溶液は、実施例のうちの一つの30 mLであった。供給溶液は、HPLC用水中ラウレス硫酸ナトリウム5750 mg/Lであった。42回の供給が行われ、これはトリデセスナトリウム濃度を初回溶液中0 mg/Lから最終測定時の3771 mg/Lまで増加させたものである。各組成物についてのΔCMCは、比較組成物C1のCMCに基づいて算出され、当該数値は、前記ポリマーの、前記ポリマーに界面活性剤を結合する(かつ、刺激を軽減する)効率の図としての図3に、ポリマー濃度の関数としてプロットされた。
【表3】

【0082】
表3および図3に示されるように、Inutec SP-1ポリマーとSLES、PA-18とSLESに関連するC90値は、それぞれ、約250 mg/Lを超える(および、500 mg/Lを超える)。
【0083】
〔実施例3〕
以下の実施例は、高分子量ポリマー材料と比較した場合の、本発明の特定ポリマーの、当該ポリマーに界面活性剤を結合し、刺激を軽減する効率を説明するものである。
【0084】
組成物(E9、E12、E13、E14およびE15)と界面活性剤コカミドプロピルベタイン(surfactant cocamidopropyl betaine) (CAPB)の比較組成物C1とについてのCMC、ΔCMC、効率およびΔCMC/750が、下記のとおりに、正滴定張力測定試験を使って算出され、結果は、表4に報告された。
【0085】
前記組成物は、正滴定張力測定試験を使って、臨界ミセル濃度(CMC)値について検討された。初回溶液は、実施例のうちの一つの30 mLであった。供給溶液は、HPLC用水中CAPB 5750 mg/Lであった。42回の供給が行われ、これはトリデセスナトリウム濃度を初回溶液中0 mg/Lから最終測定時の3771 mg/Lまで増加させたものである。各組成物についてのΔCMCは、比較組成物C1についてのCMCに基づいて算出され、かかる数値は、前記ポリマーの、そのポリマーに界面活性剤を結合する(かつ、刺激を軽減する)効率の図である図4にポリマー濃度の関数としてプロットされた。
【表4】

【0086】
表4および図4に示されるように、PA-18ポリマーとCAPBとに関連するC90値は、約250 mg/Lを超える(および、500 mg/Lを超える)。
【0087】
〔実施例4〕
本実施例は、比較高分子量組成物と比較した場合の、本発明の低刺激性を説明するものである。
【0088】
本発明の組成物E15およびE16、および、比較組成物C9は、表5に挙げられた材料および量に従って調製された。
【表5】

【0089】
表5の各組成物は、それぞれ、次のように別個に調製された。即ち、水(50.0部)が、ビーカーに添加された。前記ポリマー(E15およびE16のInutec SP-1、および、C9のCarbopol AQUA SP1)が、混合下で水に添加された。以下の成分、つまりTegobetaine L7V、Atlas G-4280、Cedepal TD403LD、グリセリン917(Glycerin 917)、Dowicil 200およびVersene 100XLが、当該溶液に、別個に添加され、生じるそれぞれの混合物が均質になるまで混合された。次に、生じた溶液のpHが、約6.3〜6.6の最終pHが得られるまで、20%クエン酸溶液もしくは20%水酸化ナトリウム溶液で調整された。次に、残りの水が、調整後の溶液に添加された。
【0090】
その後、前記組成物は、上記のTEP試験に従ってマイルドさについて検討され、結果が、表6に示された。
【表6】

【0091】
表6で分かるように、等量のAqua SF-1またはInutec SP-1の2種類の調合物では、Inutec SP-1調合物が、Aqua SF-1調合物よりもマイルドであった。両調合物とも、ポリマー濃度は、十分に高く、Aqua SF-1は、TDES結合効率を損失したが、一方、Inutec SP-1は、効率を損失しない傾向があった。
【0092】
〔実施例5〕
本実施例は、比較高分子量組成物と比較した場合の、本発明の低刺激性を説明するものである。
【0093】
本発明の組成物E17およびE18、および、比較組成物C10は、表5に挙げられた材料および量に従って調製された。
【表7】

【0094】
表7の組成物は、それぞれ、次のように別個に調製された。即ち、水(50.0部)が、ビーカーに添加された。前記ポリマー(Inutec SP-1またはCarbopol AQUA SF-1)が、混合下で水に添加された。以下の成分、すなわちTegobetaine L7V、Atlas G-4280、Cedepal TD403LD、Polyox WSR-N、安息香酸ナトリウム(Sodium Benzoate)およびVersene 100XLが、当該溶液に、別個に添加され、生じる混合物がそれぞれ均質になるまで混合された。次に、生じた溶液のpHが、約6.3〜6.6の最終pHが得られるまで、20%クエン酸溶液もしくは20%水酸化ナトリウム溶液で調整された。次に、残りの水が、pH調整後の溶液に添加された。
【0095】
その後、前記組成物は、上記のTEP試験に従ってマイルドさについて検討され、結果が、表8に示された。
【表8】

【0096】
表8で分かるように、等量のAqua SF-1またはInutec SP-1の2種類の調合物では、Inutec SP-1調合物が、Aqua SF-1調合物よりもマイルドであった。両調合物とも、ポリマー濃度は、十分に高く、Aqua SF-1は、TDES結合効率を損失したが、一方、Inutec SP-1は、効率を損失しない傾向があった。
【0097】
〔実施例6〕
本実施例は、比較高分子量組成物と比較した場合の、本発明の低刺激性を説明するものである。
【0098】
比較組成物C11〜C16は、表9に挙げられた材料および量に従って調製された。
【表9】

【0099】
表9の組成物は、それぞれ、次のように別個に調製された。即ち、水(50.0部)が、ビーカーに添加された。実施例C12〜C16については、Carbopol AQUA SF-1が、混合下で、水に添加された(実施例C11については、この工程が省略された)。次に、Atlas G-4280が、混合下で当該溶液に添加された。次に、以下の成分、すなわちTegobetaine L7V、Cedepal TD403LD、グリセリン 917、ポリマーJR400(Polymer JR400)、Dowicil 200およびVersene 100XLが、当該溶液に、別個に添加され、生じる混合物がそれぞれ均質になるまで混合された。次に、生じた溶液のpHは、約6.3〜6.6の最終pHが得られるまで、20%水酸化ナトリウム溶液もしくは20%クエン酸溶液で調整された。次に、残りの水が、pH調整後の溶液に添加された。
【0100】
その後、比較組成物C11〜C16は、上記のTEP試験に従ってマイルドさについて検討され、結果が、表10に示された。
【表10】

【0101】
イヌリン/SLES
組成物E19〜E20および比較組成物C20は、表11に挙げられた材料および量に従って調製された。
【表11】

【0102】
表11の各組成物は、それぞれ、次のように別個に調製された。即ち、水(50.0部)が、ビーカーに添加された。実施例E19およびE20については、Inutec SP-1が、混合下で、水に添加された(実施例C20については、この工程が省略された)。次に、Atlas G-4280が、混合下で当該溶液に添加された。次に、以下の成分、すなわち、Texapon、Empigen、ポリマー JR400、グリセリン 917、PEG-150ジステアリン酸(PEG-150 Distearaate)、Luviquat Ultra Care、Plantacare UP、芳香剤、Tween 20、酢酸トコフェロール(Tocpherol Acetate)、Extrapone Aloe Vera、Versene、安息香酸ナトリウム、およびLamesoft Benzが、当該溶液に別個に添加され、生じる混合物がそれぞれ均質になるまで混合された。次に、生じた溶液のpHは、約6.3〜6.6の最終pHが得られるまで、20%クエン酸溶液で調整された。次に、残りの水が、pH調整後の溶液に添加された。
【0103】
その後、組成物E19、E20およびC20は、上記のTEP試験に従ってマイルドさについて検討され、結果が、表12に示された。
【表12】

【0104】
PA-18/CAPB
組成物E21〜E22および比較組成物C21は、表13に挙げられた材料および量に従って調製された。
【表13】

【0105】
表13の各組成物は、それぞれ、次のように別個に調製された。即ち、水(50.0部)が、ビーカーに添加された。PA-18が添加された(E21およびE22のみ)。次に、以下の成分、すなわち安息香酸ナトリウムが、当該溶液に別個に添加され、生じる各混合物が均質になるまで混合された。次に、生じた溶液のpHは、約6.3〜6.6の最終pHが得られるまで、20%クエン酸溶液で調整された。次に、残りの水が、pH調整後の溶液に添加された。
【0106】
その後、組成物E21、E22およびC21は、上記のTEP試験に従ってマイルドさについて検討され、結果が、表14に示された。
【表14】

【0107】
PA-18/TDES
組成物E23および比較組成物C22は、表15に挙げられた材料および量に従って調製された。
【表15】

【0108】
表15の各組成物は、それぞれ、次のように別個に調製された。即ち、水(50.0部)が、ビーカーに添加された。E23については、PA-18が添加された。次に、以下の成分、すなわち、Cedepal TD403MF-LD、Tegobetaine L7-V、Crodacel QM、Crodacel QS、Versene 100XLおよびNipaseptが、当該溶液に別個に添加され、生じる各混合物が均質になるまで混合された。次に、生じた溶液のpHは、約6.3〜6.6の最終pHが得られるまで、20%クエン酸溶液で調整された。次に、残りの水が、pH調整後の溶液に添加された。
【0109】
その後、組成物E23およびC22は、上記のTEP試験に従ってマイルドさについて検討され、結果が、表16に示された。
【表16】

【0110】
〔実施例7〕
本実施例は、比較組成物と比較した場合の、本発明の特定組成物に伴う望ましい流動性および美容特性を説明するものである。全流動性測定は、TA Instruments AR 2000 Rheometer (デラウェア州ニューキャッスル(New Castle, DE))で実施された。使用された形状は、ギャップ500μm、外半径(outer radius)20 mmの二重ギャップ同心円筒(double gap concentric cylinder)であった。全流動性測定は、25℃で実施され、溶媒トラップが使用され、実験中の蒸発を最小限に抑えた。組成物E24、C23およびC24は、表17に挙げられた材料および量に従って調製された。当該組成物それぞれの粘度が測定され、結果は、表18に報告された。
【表17】

【表18】

【0111】
表18に見られるように、界面活性剤ベース (C23)の粘度の規模は、Inutec SP-1(E24)による界面活性剤ベースの粘度の規模と類似している。さらに、C23とE24両方の粘度は、剪断速度から独立している。逆に、C24の粘度は、著しく高く、剪断減粘性である。例えば、剪断速度1/秒であると、Inutec SP-1のEW24は、0.80ポアズの粘度を有するが、SF-1のC24は、30ポアズの粘度を有する。SF-1の添加は、前記調合物の流動性への有意な作用を有するが、Inutec SP-1の添加は、流動性への最少の作用を有する。この粘度データに関連する曲線を示す図10を参照されたい。
【0112】
〔実施例8〕
消費者製品の発泡を測定するための、産業界で許容されている手段は、Sita Foam Tester R-2000 (ドイツドレスデンのSITA マステクニックGmbH(SITA Messtechnik GmbH, Dresden Germany))である。Sita Foam Testerは、泡生成の測定用に特別に設計され、攪拌器を備えたジャケット付きサンプル容器(jacketed sample vessel)から成る。水道水の硬水に相当する(represent)ために、塩化カルシウム0.36 gが、脱イオン水995 gに溶解される。この溶液に被験調合物5 gが添加され、均質になるまで混合される。次に、この被験調合物の0.5%希釈液物は、Sita Foam Testerの保持タンクに入れられる。各実験の実施のために、当該試験容器に溶液250 mLが導入され、30℃±2℃にされる。前記攪拌器は、1300 rpmで30秒間回転した後、泡量が測定される。攪拌は、合計9サイクル反復される。発泡試験は、被験サンプル毎に3回実施される。
【0113】
組成物E19、E20、C20およびC24は、上記手順によって検討され、それぞれの、90秒後の泡量、およびFmaxが測定され、表19に報告された。
【表19】

【0114】
〔実施例9〕
低分子量の疎水的に修飾されたアクリルポリマーが、少なくとも1種類の不飽和カルボン酸モノマー;少なくとも1種類の疎水性モノマー;1種類以上のアルキルメルカプタン、チオエステル、アミノ酸-メルカプタン含有化合物、ペプチド断片、または、それらの配合物を含む疎水性連鎖移動剤;架橋剤;および、任意に立体安定化剤から誘導され、前記不飽和カルボン酸モノマーの量が、前記不飽和モノマーの総重量に基づいて約60重量%〜約98重量%であり、前記疎水性モノマーがInutec SP-1の代わりに使用される点を除いて、E18のとおりに組成物が調製される。CMCおよびTEP特性が測定され、E18 Inutec SP-1組成物の刺激軽減性と少なくとも遜色ない、または、それよりも優れている刺激軽減性を示す。
【0115】
〔実施例10〕
低分子量の疎水的に修飾された結合マクロマーが、メタクリレートおよびエチルアクリレートから誘導される主鎖と、イタコン酸モノマーから誘導される疎水性部分とを有し、Inutec SP-1の代わりにエマルジョン重合によって調製されるポリマーが使用される点を除いて、E18のとおりに組成物が調製される。CMCおよびTEP特性が測定され、E18 Inutec SP-1組成物の刺激軽減性と少なくとも遜色ない、または、それよりも優れている刺激軽減性を示す。
【0116】
〔実施例11〕
本実施例は、12.5%加水分解PA-18溶液の調製用の加水分解手順を説明するものである。
【0117】
ステンレススチール混合ブレード、ホットプレートおよび温度計を備えた800 mL Pyrexビーカーに、脱イオン水441 gが投入された。当該溶液は、加熱され、中速で混合され、水酸化ナトリウムペレット12.6 gが、当該容器にゆっくりと添加された。65℃で、50.0gのオクタデセン/MAコポリマー(PA-18、Low Viscosity Commercial grade(低粘度市販品用)、シェブロン・フィリップス・ケミカル社(Chevron Phillips Chemical))が、ゆっくりと溶液に移行され、均一な混濁した黄白色分散液を得る。当該分散液は、90〜95℃まで加熱され、カバーされ、高速で1時間混合され、コポリマーの完全加水分解を得る。加水分解は、分散ポリマーの溶解と、混濁透明の黄色溶液の形成とによって示される。加水分解コポリマー溶液は、周囲温度まで冷却され、その間、中速で混合され、脱イオン水が十分量で100%まで添加された。最終pH=11.1、固体含量=12.5%であった。
【0118】
〔実施の態様〕
(1) パーソナルケア組成物に伴う刺激を軽減する方法において、
低分子量ポリマー材料であって、界面活性剤を前記低分子量ポリマー材料に結合することができる、低分子量ポリマー材料を、陰イオン界面活性剤、両性界面活性剤、およびそれらのうち2種類以上の配合物から成る群から選択される少なくとも1種類の界面活性剤と配合し、刺激軽減パーソナルケア組成物を製造すること、
を含む、方法。
(2) 実施態様1に記載の方法において、
前記低分子量ポリマー材料が、約1,500〜約10,000,000 g/molの分子量を有する、方法。
(3) 実施態様1に記載の方法において、
前記低分子量ポリマー材料が、約2,500〜約5,000,000 g/molの分子量を有する、方法。
(4) 実施態様1に記載の方法において、
前記低分子量ポリマー材料が、約3,500〜約100,000 g/molの分子量を有する、方法。
(5) 実施態様1に記載の方法において、
前記低分子量ポリマー材料および前記界面活性剤が、250 mg/Lより大きなC90値を示す、方法。
(6) 実施態様1に記載の方法において、
前記低分子量ポリマー材料および前記界面活性剤が、約300 mg/L以上のC90値を示す、方法。
(7) 実施態様1に記載の方法において、
前記低分子量ポリマー材料および前記界面活性剤が、約450 mg/L以上のC90値を示す、方法。
(8) 実施態様1に記載の方法において、
前記刺激軽減組成物が、少なくとも約80のΔCMCを有する、方法。
(9) 実施態様1に記載の方法において、
前記刺激軽減組成物が、少なくとも約300のΔCMCを有する、方法。
(10) 実施態様1に記載の方法において、
前記刺激軽減組成物が、約1.5以上のTEPを有する、方法。
【0119】
(11) 実施態様1に記載の方法において、
前記刺激軽減組成物が、約2以上のTEPを有する、方法。
(12) 実施態様1に記載の方法において、
前記刺激軽減組成物が、約3以上のTEPを有する、方法。
(13) 実施態様1に記載の方法において、
前記低分子量ポリマー材料が、アクリルポリマー、多糖類ポリマー、セルロースポリマー、デンプンポリマー、および、それらのうちの2種類以上の配合物から成る群から選択されるポリマーを含む、方法。
(14) 実施態様13に記載の方法において、
前記低分子量ポリマー材料が、疎水的に修飾されたアクリルポリマー、疎水的に修飾されたセルロール類、疎水的に修飾されたデンプン、疎水的に修飾されたイヌリン、および、それらのうちの2種類以上の配合物から成る群から選択される、方法。
(15) 実施態様1に記載の方法において、
前記低分子量ポリマー材料が、疎水的に修飾されたアクリルポリマーを含む、方法。
(16) 実施態様15に記載の方法において、
前記疎水的に修飾されたアクリルポリマーが、少なくとも1種類の不飽和カルボン酸モノマーと、少なくとも1種類の疎水性モノマーと、1種類以上の、アルキルメルカプタン、チオエステル、アミノ酸-メルカプタン含有化合物、ペプチド断片、または、それらの配合物を含む、疎水性連鎖移動剤と、架橋剤と、任意で立体安定化剤と、から誘導され、
前記不飽和カルボン酸モノマー量が、前記不飽和モノマーおよび前記疎水性モノマーの総重量に基づいて約60重量%〜約98重量%である、方法。
(17) 実施態様15に記載の方法において、
前記疎水的に修飾されたアクリルポリマーが、メタクリレートおよびエチルアクリレートから誘導される主鎖、ならびにイタコン酸モノマーから誘導される疎水部分を有する、結合マクロマーであり、
前記ポリマーが、エマルジョン重合によって製造される、方法。
(18) 実施態様15に記載の方法において、
前記疎水的に修飾されたアクリルポリマーが、約20,000〜約25,000の分子量を有する交互オクタデセン/メタクリレートコポリマーである、方法。
(19) 実施態様1に記載の方法において、
前記低分子量ポリマー材料が、疎水的に修飾されたイヌリン多糖類である、方法。
(20) 実施態様1に記載の方法において、
前記少なくとも1種類の界面活性剤が、アルキル硫酸塩、アルキル-エーテル硫酸塩、アルキル-モノグリセリルエーテル硫酸塩、スルホン酸アルキル、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルスルホサクシネート、アルキルエーテルスルホサクシネート、アルキルスルホサクシナメート、アルキルアミドスルホサクシネート、アルキルカルボキシレート、アルキルアミドエーテルカルボキシレート、アルキルサクシネート、脂肪族アシルサルコシネート、脂肪族アシルアミノ酸、脂肪族アシルタウレート、脂肪族アルキルスルホ酢酸、アルキルフォスフェート、および、それらのうちの2種類以上の混合物から成る群から選択される、少なくとも1種類の陰イオン界面活性剤を含む、方法。
【0120】
(21) 実施態様20に記載の方法において、
前記少なくとも1種類の陰イオン界面活性剤が、トリデセス硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、および、それらの配合物から成る群から選択される少なくとも1種類の界面活性剤を含む、方法。
(22) 実施態様1に記載の方法において、
前記少なくとも1種類の界面活性剤が、少なくとも1種類の両性界面活性剤を含む、方法。
(23) 実施態様22に記載の方法において、
前記少なくとも1種類の両性界面活性剤が、ベタインを含む、方法。
(24) パーソナルケア組成物に伴う刺激を軽減する方法において、
低分子量ポリマー材料であって、前記ポリマー材料に界面活性剤を結合可能であり、約3,500〜約100,000 g/molの分子量を有する、低分子量ポリマー材料を、陰イオン界面活性剤、両性界面活性剤、および、それらのうちの2種類以上の配合物から成る群から選択された少なくとも1種類の界面活性剤と配合し、刺激軽減パーソナルケア組成物を生成すること、
を含み、
前記低分子量ポリマー材料および前記界面活性剤が、250 mg/Lより大きなC90値を有し、
前記刺激軽減組成物が、約1.5以上のTEPを有する、方法。
【図面の簡単な説明】
【0121】
【図1】図1は、2種類の溶液への陰イオン界面活性剤の添加に伴う理想的張力測定データのグラフである。
【図2】図2は、特定の実施態様に従った2種類の本発明のポリマーおよび比較ポリマーに界面活性剤を結合させるための当該ポリマーの相対効率のグラフである。
【図3】図3は、特定の他の実施態様に従った2種類の本発明のポリマーに界面活性剤を結合させるための当該ポリマーの相対効率のグラフである。
【図4】図4は、別の実施態様に従った本発明のポリマーに界面活性剤を結合させるための当該ポリマーの相対効率のグラフである。
【図5】図5は、本発明の一実施態様に従った特定の組成物、および1個の比較組成物についての張力測定データのグラフである。
【図6】図6は、本発明の別の実施態様に従った特定の組成物、および1個の比較組成物の張力測定データのグラフである。
【図7】図7は、本発明の別の実施態様に従った特定の組成物、および1個の比較組成物の張力測定データのグラフである。
【図8】図8は、本発明の別の実施態様に従った特定の組成物、および1個の比較組成物の張力測定データのグラフである。
【図9】図9は、本発明の組成物に関連する張力測定データのグラフである。
【図10】図10は、本発明の組成物に関連する流動性データのグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パーソナルケア組成物に伴う刺激を軽減する方法において、
低分子量ポリマー材料であって、界面活性剤を前記低分子量ポリマー材料に結合することができる、低分子量ポリマー材料を、陰イオン界面活性剤、両性界面活性剤、およびそれらのうち2種類以上の配合物から成る群から選択される少なくとも1種類の界面活性剤と配合し、刺激軽減パーソナルケア組成物を製造すること、
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、
前記低分子量ポリマー材料が、約1,500〜約10,000,000 g/molの分子量を有する、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、
前記低分子量ポリマー材料が、約2,500〜約5,000,000 g/molの分子量を有する、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法において、
前記低分子量ポリマー材料が、約3,500〜約100,000 g/molの分子量を有する、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法において、
前記低分子量ポリマー材料および前記界面活性剤が、250 mg/Lより大きなC90値を示す、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法において、
前記低分子量ポリマー材料および前記界面活性剤が、約300 mg/L以上のC90値を示す、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法において、
前記低分子量ポリマー材料および前記界面活性剤が、約450 mg/L以上のC90値を示す、方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法において、
前記刺激軽減組成物が、少なくとも約80のΔCMCを有する、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法において、
前記刺激軽減組成物が、少なくとも約300のΔCMCを有する、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法において、
前記刺激軽減組成物が、約1.5以上のTEPを有する、方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法において、
前記刺激軽減組成物が、約2以上のTEPを有する、方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法において、
前記刺激軽減組成物が、約3以上のTEPを有する、方法。
【請求項13】
請求項1に記載の方法において、
前記低分子量ポリマー材料が、アクリルポリマー、多糖類ポリマー、セルロースポリマー、デンプンポリマー、および、それらのうちの2種類以上の配合物から成る群から選択されるポリマーを含む、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法において、
前記低分子量ポリマー材料が、疎水的に修飾されたアクリルポリマー、疎水的に修飾されたセルロール類、疎水的に修飾されたデンプン、疎水的に修飾されたイヌリン、および、それらのうちの2種類以上の配合物から成る群から選択される、方法。
【請求項15】
請求項1に記載の方法において、
前記低分子量ポリマー材料が、疎水的に修飾されたアクリルポリマーを含む、方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法において、
前記疎水的に修飾されたアクリルポリマーが、少なくとも1種類の不飽和カルボン酸モノマーと、少なくとも1種類の疎水性モノマーと、1種類以上の、アルキルメルカプタン、チオエステル、アミノ酸-メルカプタン含有化合物、ペプチド断片、または、それらの配合物を含む、疎水性連鎖移動剤と、架橋剤と、任意で立体安定化剤と、から誘導され、
前記不飽和カルボン酸モノマー量が、前記不飽和モノマーおよび前記疎水性モノマーの総重量に基づいて約60重量%〜約98重量%である、方法。
【請求項17】
請求項15に記載の方法において、
前記疎水的に修飾されたアクリルポリマーが、メタクリレートおよびエチルアクリレートから誘導される主鎖、ならびにイタコン酸モノマーから誘導される疎水部分を有する、結合マクロマーであり、
前記ポリマーが、エマルジョン重合によって製造される、方法。
【請求項18】
請求項15に記載の方法において、
前記疎水的に修飾されたアクリルポリマーが、約20,000〜約25,000の分子量を有する交互オクタデセン/メタクリレートコポリマーである、方法。
【請求項19】
請求項1に記載の方法において、
前記低分子量ポリマー材料が、疎水的に修飾されたイヌリン多糖類である、方法。
【請求項20】
請求項1に記載の方法において、
前記少なくとも1種類の界面活性剤が、アルキル硫酸塩、アルキル-エーテル硫酸塩、アルキル-モノグリセリルエーテル硫酸塩、スルホン酸アルキル、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルスルホサクシネート、アルキルエーテルスルホサクシネート、アルキルスルホサクシナメート、アルキルアミドスルホサクシネート、アルキルカルボキシレート、アルキルアミドエーテルカルボキシレート、アルキルサクシネート、脂肪族アシルサルコシネート、脂肪族アシルアミノ酸、脂肪族アシルタウレート、脂肪族アルキルスルホ酢酸、アルキルフォスフェート、および、それらのうちの2種類以上の混合物から成る群から選択される、少なくとも1種類の陰イオン界面活性剤を含む、方法。
【請求項21】
請求項20に記載の方法において、
前記少なくとも1種類の陰イオン界面活性剤が、トリデセス硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、および、それらの配合物から成る群から選択される少なくとも1種類の界面活性剤を含む、方法。
【請求項22】
請求項1に記載の方法において、
前記少なくとも1種類の界面活性剤が、少なくとも1種類の両性界面活性剤を含む、方法。
【請求項23】
請求項22に記載の方法において、
前記少なくとも1種類の両性界面活性剤が、ベタインを含む、方法。
【請求項24】
パーソナルケア組成物に伴う刺激を軽減する方法において、
低分子量ポリマー材料であって、前記ポリマー材料に界面活性剤を結合可能であり、約3,500〜約100,000 g/molの分子量を有する、低分子量ポリマー材料を、陰イオン界面活性剤、両性界面活性剤、および、それらのうちの2種類以上の配合物から成る群から選択された少なくとも1種類の界面活性剤と配合し、刺激軽減パーソナルケア組成物を生成すること、
を含み、
前記低分子量ポリマー材料および前記界面活性剤が、250 mg/Lより大きなC90値を有し、
前記刺激軽減組成物が、約1.5以上のTEPを有する、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2008−540527(P2008−540527A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−511189(P2008−511189)
【出願日】平成18年5月5日(2006.5.5)
【国際出願番号】PCT/US2006/017274
【国際公開番号】WO2006/121806
【国際公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【出願人】(502112382)ジョンソン・アンド・ジョンソン・コンシューマー・カンパニーズ・インコーポレイテッド (27)
【氏名又は名称原語表記】JOHNSON & JOHNSON,CONSUMER,COMPANIES,INC.
【住所又は居所原語表記】199 Grandview Road,Skillman,NJ 08558,US
【Fターム(参考)】