説明

作業情報処理装置、プログラムおよび作業情報処理方法

【課題】生産量の多寡に影響されず、部品や部材の移動状況に基づいて、実施している作業の進捗を特定することができる技術を提供する。
【解決手段】本願に係る作業情報を処理する技術は、作業に用いる運搬装置に取り付けられた位置センサ及び積載センサの時刻ごとの検出値から部品の荷下ろし時刻を特定し、荷下ろした時刻における運搬装置の位置から工程の進捗を特定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業情報を処理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、RFID(Radio Frequency Identification)タグなどを各部品に取り付けて、作業者の作業内容を把握する技術がある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−115134号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の技術では、各部品にタグを取り付ける必要があり、タグの取り付け費用が必要となる。つまり、製品の生産量が多くなるほど、タグの取り付けにかかる費用も多くなってしまう。
【0005】
そこで、本発明は、生産量の多寡に影響されずに、部品や部材の移動状況に基づいて実施している作業の進捗を特定することができる技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る作業情報を処理する技術は、上記課題を解決するため、作業に用いる運搬装置等に取り付けられたセンサからの時刻ごとの検出値から工程の進捗を特定する情報を用いて、工程の開始時刻を特定する。
【0007】
例えば、作業情報処理装置であって、工程ごとに、工程が実施される実施場所と、工程に必要となる部品と、を定義する工程情報と、部品と部品の重量とを対応付ける部品情報と、を記憶する記憶部及び制御部を備え、前記制御部は、部品を運搬する運搬装置に取り付けられた位置センサで検出された位置を特定する情報と、当該運搬装置に取り付けられた積載センサで検出された運搬対象物の重量を特定する情報と、を受け付ける処理と、前記運搬装置の位置が属する場所を、前記工程が実施される実施場所から特定する処理と、前記重量を特定する情報より、前記部品情報で定義される部品の重量に対応する重量が減少したことを検知すると、前記運搬装置が当該部品を荷下ろしたと判断する処理と、一の工程が実施される実施場所に前記運搬装置が属し、前記運搬装置が当該一の工程に必要となる部品を荷下ろしたと判断すると、前記運搬装置が前記部品を荷下ろした時刻を、当該一の工程の開始時刻として特定する処理と、を実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、生産量の多寡に影響されずに、部品や部材の移動状況から実施している作業の工程を特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】作業情報処理システムの概略図である。
【図2】検知情報処理装置の概略図である。
【図3】接近場所テーブルのデータ構造を示す図である。
【図4】積載センサ検知結果テーブルのデータ構造を示す図である。
【図5】センサ設置テーブルのデータ構造を示す図である。
【図6】レイアウトテーブルのデータ構造を示す図である。
【図7】部品情報テーブルのデータ構造を示す図である。
【図8】作業実績テーブルのデータ構造を示す図である。
【図9】積載状況テーブルのデータ構造を示す図である。
【図10】検知情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。
【図11】接近場所特定処理の処理フローを示す図である。
【図12】積載状況特定処理の処理フローの一部を示す図である。
【図13】積載状況特定処理の処理フローの一部を示す図である。
【図14】積載状況特定処理の変形例の処理フローを示す図である。
【図15】積載状況を特定する処理の具体的な例を示す図である。
【図16】積載状況特定処理の出力画面の例を示す図である。
【図17】第二の実施形態における作業情報処理システムの概略図である。
【図18】第二の実施形態におけるRFID検知結果テーブルのデータ構造を示す図である。
【図19】第二の実施形態における積載状況特定処理の処理フローの一部を示す図である。
【図20】第二の実施形態における積載状況特定処理の処理フローの一部を示す図である。
【図21】第三の実施形態における作業情報処理システムの概略図である。
【図22】第三の実施形態における検知情報処理装置の概略図である。
【図23】第三の実施形態におけるRFID検知結果テーブルのデータ構造を示す図である。
【図24】第三の実施形態における接近場所特定処理の処理フローを示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は、本発明の実施形態における作業情報処理システム1000を示す図である。
【0011】
本発明における作業情報処理システム1000は、作業に用いる運搬装置であるクレーン161に取り付けられた位置センサ162A、積載量センサ162Bと、運搬装置である台車163に取り付けられた位置センサ164A、積載量センサ164Bと、検知情報処理装置100と、を備える。
【0012】
位置センサ162A、164Aは、それぞれ、位置センサ162A、164Aを取り付けられた物体であるクレーン161、台車163の位置を検出するセンサである。
【0013】
本実施形態においては、位置センサ162A、164Aは、作業領域内における位置を三次元上(例えばX座標(緯度)とY座標(経度)とZ座標(高さ)の三次元)で測定するGPS(Global Positioning System)等のセンサである。
【0014】
また、積載量センサ162B、164Bは、それぞれ、積載量センサ162B、164Bを取り付けられた物体であるクレーン161、台車163に積載された部品の積載量を検出するセンサである。本実施形態においては、積載量センサ162B、164Bは、積載物の重量を検出するセンサである。
【0015】
また、位置センサ162A、164A、積載量センサ162B、164Bは、検出値を、無線を介して検知情報処理装置100に送信する。
【0016】
検知情報処理装置100は、位置センサ162A、164A、積載量センサ162B、164Bからそれぞれ送信されてくる検出値をアンテナ150で受信する。
【0017】
図2は、検知情報処理装置100の概略図である。図示するように、検知情報処理装置100は、記憶部120と、制御部130と、入力部141と、出力部142と、通信部143と、を有する。
【0018】
記憶部120は、検知情報記憶領域121と、センサ設置情報記憶領域122と、レイアウト情報記憶領域123と、部品情報記憶領域124と、工程情報記憶領域125と、運搬状況記憶領域126と、を備える。
【0019】
検知情報記憶領域121には、接近場所テーブル200と、積載センサ検知結果テーブル250と、が記憶される。
【0020】
接近場所テーブル200は、位置センサ162A、164Aから検知した位置を特定する情報を格納する。積載センサ検知結果テーブル250は、積載量センサ162B、164Bから検知した積載量を特定する情報を格納する。
【0021】
図3に、接近場所テーブル200の構成例を示す。
【0022】
接近場所テーブル200は、センサID欄201と、装着対象欄202と、X座標欄203と、Y座標欄204と、Z座標欄205と、接近場所欄206と、時欄207と、を備える。
【0023】
センサID欄201には、位置センサ162A、164Aをそれぞれ識別するための識別情報であるセンサIDが格納される。
【0024】
本実施形態においては、一つの運搬装置に取り付けられる位置センサ162Aまたは位置センサ164Aにそれぞれ一つのIDが割り振られている。
【0025】
装着対象欄202には、位置センサ162A、164Aを取り付けられた運搬装置を識別する名称が格納される。
【0026】
X座標欄203には、位置センサ162A、164Aで検知された位置を示す座標のうち、X座標を示す情報が格納される。
【0027】
Y座標欄204には、位置センサ162A、164Aで検知された位置を示す座標のうち、Y座標を示す情報が格納される。
【0028】
Z座標欄205には、位置センサ162A、164Aで検知された位置を示す座標のうち、Z座標を示す情報が格納される。
【0029】
接近場所欄206には、位置センサ162A、164Aが取り付けられた運搬装置が接近した場所を特定する情報が格納される。
【0030】
時欄207には、位置センサ162A、164Aで検出された検出値が検出された時刻を特定する情報が格納される。本実施形態においては、位置センサ162A、164Aで検出された検出値が検出された時刻を特定する情報として、位置センサ162A、164Aで検出された検出値を検知情報処理装置100が受信した時刻を特定する情報が格納される。
【0031】
なお、位置センサ162A、164Aからは定期的(例えば毎秒)に検出値が送信されるようにしておき、特定の時刻を時欄207に格納される値に対応させて検知情報処理装置100で管理しておくことで、各々のレコードの時刻を特定することができる。例えば、「1」、「2」、「3」、・・・、「n」は、記録開始からそれぞれ「1秒後」、「2秒後」、「3秒後」、・・・、「n秒後」の検出値と対応するようにする。
【0032】
また、位置センサ162A、164Aから送信される検出値に、センサごとに一意に割り振られている識別情報であるセンサIDを添付することで、検知情報処理装置100では、後述するセンサ設置テーブル300を用いてセンサIDに対応する運搬装置を管理しておき、位置センサ162A、164Aで検出された検出値を受け付けると、それぞれのセンサIDに対応する運搬装置を特定して、X座標欄203、Y座標欄204、Z座標欄205、のそれぞれに格納することができる。
【0033】
図4に、積載センサ検知結果テーブル250の構成例を示す。
【0034】
積載センサ検知結果テーブル250は、センサID欄251と、装着対象欄252と、時欄253と、積載重量欄254と、重量差欄255と、運搬対象欄256と、動作欄257と、を備える。
【0035】
センサID欄251には、積載量センサ162B、164Bをそれぞれ識別するための識別情報であるセンサIDが格納される。
【0036】
本実施形態においては、一つの運搬装置に取り付けられる積載量センサ162Bまたは積載量センサ164Bにそれぞれ一つのIDが割り振られている。
【0037】
装着対象欄252には、積載量センサ162B、164Bを取り付けられたそれぞれの運搬装置の名称が格納される。
【0038】
時欄253には、積載量センサ162B、164Bで検出された検出値が検出された時刻を特定する情報が格納される。本実施形態においては、積載量センサ162B、164Bで検出された検出値が検出された時刻を特定する情報として、積載量センサ162B、164Bで検出されたそれぞれの検出値を検知情報処理装置100が受信した時刻を特定する情報が格納される。
【0039】
なお、積載量センサ162B、164Bからは定期的に(例えば毎秒)検出値が送信されるようにしておき、特定の時刻を時欄253に格納される値に対応させて検知情報処理装置100で管理しておくことで、各々のレコードの時刻を特定することができる。
【0040】
例えば、「1」、「2」、「3」、・・・、「n」は、記録開始からそれぞれ「1秒後」、「2秒後」、「3秒後」、・・・、「n秒後」の検出値と対応するようにする。
【0041】
積載重量欄254には、積載量センサ162B、164Bを取り付けられた運搬装置において検出された積載量を特定する積載重量の情報が格納される。
【0042】
重量差欄255には、積載量センサ162B、164Bにおいて検出された積載重量の変化量(直前に検出された積載量からの変化量)を特定する情報が格納される。
【0043】
運搬対象欄256には、積載量センサ162B、164Bを取り付けられた運搬装置に積載または荷下ろしを行った対象の部品を特定する情報が格納される。
【0044】
動作対象欄257には、積載量センサ162B、164Bを取り付けられた運搬装置の運搬対象の部品に対して運搬装置が行った動作を特定する情報が格納される。具体的には、部品を積載したか荷下ろしたかのいずれかを特定する情報が格納される。
【0045】
なお、積載量センサ162B、164Bから送信される検出値に、センサごとに一意に割り振られている識別情報であるセンサIDを添付することで、検知情報処理装置100では、後述するセンサ設置テーブル300を用いてセンサIDに対応する運搬装置を管理しておき、積載量センサ162B、164Bで検出された検出値について、対応する運搬装置を特定して格納することができる。
【0046】
センサ設置情報記憶領域122には、センサを設置した情報を格納するためのセンサ設置テーブル300が記憶される。
【0047】
図5に、センサ設置テーブル300の構成例を示す。
【0048】
センサ設置テーブル300は、センサID欄301と、センサ種類欄302と、装着対象欄303と、を備える。
【0049】
センサID欄301には、位置センサ162A、164A、積載量センサ162B、164Bの各センサを識別するための識別情報であるセンサIDを特定する情報が格納される。
【0050】
センサ種類欄302には、センサID欄301に格納されるセンサIDで特定されるセンサの計測対象ごとに、予め分類されたセンサの種類を特定する情報が格納される。例えば、「位置」「積載」等である。
【0051】
装着対象欄303には、センサID欄301に格納されるセンサIDで特定されるセンサが装着された運搬装置の装着対象を特定する情報が格納される。例えば、「クレーンA」や「台車A」等の運搬装置の名称である。
【0052】
レイアウト情報記憶領域123には、作業場の配置に基づくレイアウト情報を格納するためのレイアウトテーブル350が格納される。
【0053】
図6に、レイアウトテーブル350の構成例を示す。
【0054】
レイアウトテーブル350は、場所ID欄351と、場所名欄352と、場所種別欄353と、X座標欄354と、Y座標欄355と、Z座標欄356と、を備える。
【0055】
場所ID欄351には、場所を特定する場所IDが格納される。
【0056】
場所名欄352には、場所ID欄351に格納される場所IDにより特定される場所を特定する名称が格納される。
【0057】
場所種別欄353には、場所ID欄351に格納される場所IDにより特定される場所が利用される目的に応じた種別か格納される。例えば、「部品置場」や「作業場所」等の種別である。
【0058】
X座標欄354には、場所ID欄351に格納される場所IDにより特定される場所を代表する位置を示す座標について、X座標を特定する値が格納される。
【0059】
Y座標欄355には、場所ID欄351に格納される場所IDにより特定される場所を代表する位置を示す座標について、Y座標を特定する値が格納される。
【0060】
Z座標欄356には、場所ID欄351に格納される場所IDにより特定される場所を代表する位置を示す座標について、Z座標を特定する値が格納される。
【0061】
部品情報記憶領域124には、運搬装置にて運搬を行う可能性のある部品についての情報を格納する部品情報テーブル400が格納される。
【0062】
図7に、部品情報テーブル400の構成例を示す。
【0063】
部品情報テーブル400は、部品名欄401と、重量欄402と、を備える。
【0064】
部品名欄401には、部品を特定する名称が格納される。例えば、「PA」、「PB」等の部品の名称である。
【0065】
重量欄402には、部品名欄401に格納される部品の名称により特定される部品単品での重量が格納される。
【0066】
なお、本実施形態においては、重量欄402に格納される部品の重量は、部品単体での重量であるが、部品を取り扱う単位での重量であってもよい。例えば、通常取り扱う単位が5本セットであるボルトとナットについて、5本セットの重量を格納するようにしてもよい。
【0067】
工程情報記憶領域125には、工程を管理するための情報が格納される作業実績テーブル450が格納される。
【0068】
図8に、作業実績テーブル450の構成例を示す。
【0069】
作業実績テーブル450は、工程ID欄451と、工程名欄452と、前工程欄453と、後工程欄454と、使用部品欄455と、作業場所欄456と、開始予定時刻欄457と、終了予定時刻欄458と、開始実績時刻欄459と、終了実績時刻欄460と、運搬時間実績欄461と、を備える。
【0070】
工程ID欄451には、工程を特定する工程IDが格納される。
【0071】
工程名欄452には、工程ID欄451に格納された工程IDにより特定される工程の名称が格納される。
【0072】
前工程欄453には、工程ID欄451に格納された工程IDにより特定される工程に先行する直前の工程の工程IDが格納される。
【0073】
後工程欄454には、工程ID欄451に格納された工程IDにより特定される工程に後続する直後の工程の工程IDが格納される。
【0074】
使用部品欄455には、工程ID欄451に格納された工程IDにより特定される工程に用いる部品とその数を特定する情報が格納される。
【0075】
作業場所欄456には、工程ID欄451に格納された工程IDにより特定される工程を実施する作業場所を特定する名称が格納される。
【0076】
開始予定時刻欄457には、工程ID欄451に格納された工程IDにより特定される工程を開始する予定の日時を特定する情報が格納される。
【0077】
終了予定時刻欄458には、工程ID欄451に格納された工程IDにより特定される工程を終了する予定の日時を特定する情報が格納される。
【0078】
開始実績時刻欄459には、工程ID欄451に格納された工程IDにより特定される工程を開始した日時を特定する情報が格納される。
【0079】
終了実績時刻欄460には、工程ID欄451に格納された工程IDにより特定される工程を終了した日時を特定する情報が格納される。
【0080】
運搬時間実績欄461には、工程ID欄451に格納された工程IDにより特定される工程において、部品の運搬に要した時間を累積させた時間を特定する情報が格納される。
【0081】
運搬状況記憶領域126には、工程に使用する部品を運搬する作業の状況が格納される積載状況テーブル500が格納される。
【0082】
図9に、積載状況テーブル500の構成例を示す。
【0083】
積載状況テーブル500は、装着対象欄501と、接近場所欄502と、時欄503と、運搬対象欄504と、動作欄505と、小作業欄506と、大作業欄507と、を備える。
【0084】
装着対象欄501には、積載量センサ162B、164Bが取り付けられた運搬装置を特定する情報が格納される。
【0085】
接近場所欄502には、装着対象欄501に格納された情報により特定される運搬装置が接近した場所を特定する情報が格納される。
【0086】
時欄503には、装着対象欄501に格納された情報により特定される運搬装置に取り付けられた積載量センサ162B、164Bによって検出値が検知された時刻を特定する情報が格納される。
【0087】
運搬対象欄504には、運搬装置の積載量に変化があった時刻に、運搬装置が運搬した部品を特定する情報が格納される。
【0088】
動作欄505には、運搬装置の積載量に変化があった時刻に、運搬装置が行った動作、すなわち「積載」あるいは「荷下ろし」の動作を特定する情報が格納される。
【0089】
小作業欄506には、運搬装置の動作と関連する動作を特定し、その関連に基づいて作業をまとめる情報を格納する欄である。例えば、「積載開始」や「積載完了」等の情報が格納される。
【0090】
大作業欄507には、一つ以上の小作業を有し、工程間の切れ目となる運搬作業の開始と終了を特定する情報である大作業を特定する情報を格納する欄である。例えば、「運搬開始」や「運搬終了」等の情報が格納される。
【0091】
図2の説明に戻る。
【0092】
制御部130は、入力情報受付部131と、出力情報生成部132と、検知情報管理部133と、接近場所特定部134と、積載状況特定部135と、作業実績特定部136と、を備える。
【0093】
入力情報受付部131は、後述する入力部141を介して入力された情報を受け付ける。
【0094】
出力情報生成部132は、出力する情報と、画面レイアウトと、を組み合わせて出力画面を構成し、後述する出力部142に表示させる。
【0095】
検知情報管理部133は、後述する通信部143を介して、位置センサ162A、164A、積載量センサ162B、164Bから受信した検出値を、検知情報記憶領域121等に格納する処理を行う。
【0096】
具体的には、検知情報管理部133では、位置センサ162A、164A、積載量センサ162B、164Bから受信した測定値に添付されているセンサIDをそれぞれ接近場所テーブル200のセンサID欄201、積載センサ検知結果テーブル250のセンサID欄251に格納する。
【0097】
そして、検知情報管理部133は、位置センサ162A、164Aから受信した測定値のそれぞれを接近場所テーブル200のX座標欄203、Y座標欄204、Z座標欄205、に格納する。また、積載量センサ162B、164Bから受信した測定値を積載センサ検知結果テーブル250の積載重量欄254に格納する。
【0098】
そして、検知情報管理部133は、それぞれのセンサから測定値を受信した時刻を接近場所テーブル200の時欄207と積載センサ検知結果テーブル250の時欄253に格納する。
【0099】
接近場所特定部134は、接近場所テーブル200に記録された各運搬装置に取り付けられた各位置センサからの検知情報と、作業場のレイアウト情報であるレイアウトテーブル350の情報と、を用いて、各運搬装置のレイアウト上で接近した位置を特定する。
【0100】
具体的には、接近場所特定部134は、各位置センサからの検知情報により求まる座標と、レイアウトテーブル350に格納された作業場を代表する位置の座標と、の間の距離を求め、当該距離が所定の距離以下であれば、当該作業場に運搬装置が接近したと判定し、接近場所テーブル200の接近場所欄206に当該作業場の名称を設定する。
【0101】
積載状況特定部135は、積載センサ検知結果テーブル250に記録された各運搬装置に取り付けられた各積載量センサからの検知情報と、接近場所特定部134により特定した各運搬装置の位置と、を用いて、積載作業または荷下ろし作業を特定し、複数の積載作業と複数の荷下ろし作業とを組み合わせて、運搬開始時刻と運搬終了時刻とを特定する。
【0102】
作業実績特定部136は、積載状況特定部135により特定された運搬終了時刻と、運搬終了時刻における運搬装置の位置と、運搬終了時刻における荷下ろし対象と、から、運搬終了後に実施される予定の工程の開始時刻を特定する。
【0103】
具体的には、作業実績特定部136は、運搬終了時刻における運搬装置の位置と、荷下ろしした対象物とから、作業実績テーブル450を参照して工程を特定し、運搬終了時刻を特定した工程の開始時刻とする。また、作業実績特定部136は、運搬開始時刻を、特定した工程の前にある工程の終了時刻とする。
【0104】
入力部141は、操作者からの情報の入力を受け付ける。
【0105】
出力部142は、情報を出力する。
【0106】
通信部143は、アンテナ150を介して情報の送受信を行う。
【0107】
図10は、本実施形態の検知情報処理装置100のハードウェア構成を示す図である。
【0108】
本実施形態においては、検知情報処理装置100は、例えば、クライアントPC(パーソナルコンピュータ)や、ワークステーション、サーバ装置、各種携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistant)などの計算機である。
【0109】
検知情報処理装置100は、入力装置111と、出力装置112と、演算装置113と、主記憶装置114と、外部記憶装置115と、通信装置116と、それぞれの装置を互いに接続するバス117と、を有する。
【0110】
入力装置111は、例えばキーボードやマウス、あるいはタッチペン、その他ポインティングデバイスなどの入力を受け付ける装置である。
【0111】
出力装置112は、例えばディスプレイなどの、表示を行う装置である
演算装置113は、例えばCPU(Central Processing Unit)などの演算装置である。
【0112】
主記憶装置114は、例えばRAM(Random Access Memory)などのメモリ装置である。
【0113】
外部記憶装置115は、例えばハードディスク装置やフラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置である。
【0114】
通信装置116は、アンテナを介して無線通信を行う無線通信ユニット等の通信装置である。
【0115】
検知情報処理装置100の入力情報受付部131と、出力情報生成部132と、検知情報管理部133と、接近場所特定部134と、積載状況特定部135と、作業実績特定部136と、は、検知情報処理装置100の演算装置113に処理を行わせるプログラムによって実現される。
【0116】
このプログラムは、主記憶装置114または外部記憶装置115内に記憶され、実行にあたって主記憶装置114上にロードされ、演算装置113により実行される。
【0117】
また、検知情報処理装置100の記憶部120は、検知情報処理装置100の主記憶装置114または外部記憶装置115により実現される。
【0118】
検知情報処理装置100の入力部141は、検知情報処理装置100の入力装置111によって実現される。
【0119】
検知情報処理装置100の出力部142は、検知情報処理装置100の出力装置112によって実現される。
【0120】
検知情報処理装置100の通信部143は、検知情報処理装置100の通信装置116によって実現される。
【0121】
次に、本実施形態における接近場所特定処理について、図11に基づいて説明する。
【0122】
図11は、接近場所特定処理の処理フローを示す図である。
【0123】
接近場所特定処理は、検知情報処理装置100の検知情報管理部133が、各運搬装置に取り付けられた位置センサ162A、164Aから受信した検出値を格納する度に、当該受信した検出値を対象として実施される。
【0124】
まず、接近場所特定部134は、各運搬装置の位置を示す座標を特定する(ステップS001)。
【0125】
例えば、接近場所特定部134は、接近場所テーブル200のレコードから、時欄207に格納された値が最新であるレコードを抽出し、抽出したレコードごとに、X座標欄203に格納された値と、Y座標欄204に格納された値と、Z座標欄205に格納された値と、を読み出す。
【0126】
そして、接近場所特定部134は、ステップS001にて読み出した各レコードの各座標と、レイアウトテーブル350の各レコードの座標(X座標欄354に格納された値と、Y座標欄355に格納された値と、Z座標欄356に格納された値)との座標上の距離を示す値と、を特定する(ステップS002)。
【0127】
具体的には、接近場所特定部134は、ステップS001にて読み出した各レコード(すなわち各運搬装置の位置を特定する情報)と、レイアウトテーブル350の各レコード(すなわち各作業場所の位置を特定する情報)と、について、それぞれX座標同士の差分の値、Y座標同士の差分の値、Z座標同士の差分の値を算出する。
【0128】
そして、接近場所特定部134は、算出したX座標同士の差分の値を2乗した値と、Y座標同士の差分の値を2乗した値と、Z座標同士の差分の値を2乗した値と、の合計の平方根の絶対値を算出して、運搬装置と作業場所との間の座標上の距離を示す値として特定する。
【0129】
次に、接近場所特定部134は、ステップS002にて特定した座標上の距離を示す値が所定の閾値以下にある運搬装置と作業場所との組み合わせを特定する(ステップS003)。
【0130】
例えば、接近場所特定部134は、ステップS002にて特定した座標上の距離を示す値が所定の閾値(例えば500)以下となる運搬装置と作業場所との組み合わせを特定する。
【0131】
そして、接近場所特定部134は、ステップS003にて特定した組み合わせに含まれる各運搬装置について、接近場所テーブル200の接近場所欄206に、当該レイアウト上の場所を示す場所名352の値を格納する(ステップS004)。
【0132】
あわせて、接近場所特定部134は、積載状況テーブル500の装着対象欄501に、ステップS003にて特定した組み合わせに含まれる各運搬装置について、接近場所テーブル200の装着対象欄202に格納された値を格納し、接近場所欄502に接近場所欄206に格納された値を格納する。またあわせて、接近場所特定部134は、積載状況テーブル500の時欄503に、接近場所テーブル200の時欄207に格納された値を格納する。
【0133】
なお、運搬装置が、レイアウト上の場所のうち複数の場所に接近している場合(すなわち同一の運搬装置について、閾値以下の距離にある作業場所が複数該当する場合)には、接近場所特定部134は、該当する複数の作業場所をすべて、接近場所欄206および積載状況テーブルの接近場所欄502に格納する。
【0134】
以上が、接近場所特定処理の処理フローである。
【0135】
このような接近場所特定処理を行うことで、各運搬装置の位置を適切に記録することができるようになる。
【0136】
次に、本実施形態における積載状況特定処理のフローについて、図12に基づき説明する。
【0137】
図12は、積載状況特定処理の流れを示すフロー図である。
【0138】
積載状況特定処理は、接近場所特定処理の終了後に続けて処理が開始される。
【0139】
なお、積載状況特定処理では、各センサIDを対象として、ステップS101〜ステップS116の処理が繰り返し実施される。
【0140】
また、積載状況特定処理では、部品置場へ運搬装置が進入し、一の工程で使用される部品が部品置場から運搬装置に積まれ、運搬装置により部品が工程の作業場所まで運ばれ、作業場所で部品が荷降ろしされ、運搬装置が作業場所から離脱する一連の作業を対象として状況を特定する処理である。
【0141】
まず、積載状況特定部135は、対象のセンサIDを備えた運搬装置が積載または荷下ろしを行った作業時刻及び当該時刻における運搬対象を特定する(ステップS101)。
【0142】
具体的には、積載状況特定部135は、積載センサ検知結果テーブル250のセンサID欄251に格納された値が共通するレコードごとに、時欄253の値を昇順に並べ、積載重量欄254の値が直後のレコードの積載重量欄254の値と異なるレコードを特定する。そして、積載状況特定部135は、当該レコードと直後のレコードとの積載重量欄254の値の差を、直後のレコードの重量差欄255に格納するとともに、当該差の値が正の値である場合、すなわち積載重量の増加を示す場合には、当該レコードの動作欄257に積載動作であることを特定する情報を格納し、当該差の値が負の値である場合、すなわち積載重量の減少を示す場合には、当該レコードの動作欄257に荷下ろし動作であることを特定する情報を格納する。
【0143】
あわせて、積載状況特定部135は、積載状況テーブル500に、積載センサ検知結果テーブル250のレコードを複製し対応する形式に変換し格納した後、積載状況テーブル500の時欄503に格納された値が当該重量の増減する時刻と一致するレコードについて、動作欄505に各動作を格納する。
【0144】
また、積載状況特定部135は、積載重量の増加量または減少量と、部品情報テーブル400の重量欄402の値とを比較し、重量が一致する部品を当該動作の対象となった部品の部品名として部品名欄401から特定し、運搬対象欄256に当該部品名を格納する。なお、積載状況特定部135は、重量が一致する部品を部品情報テーブル400から特定するが、これに限らず、重量が所定の範囲内の誤差(例えば10%以内の誤差)に収まる場合には、重量が一致するものとみなして当該動作の対象となった部品として特定することとしてもよい。
【0145】
あわせて、積載状況特定部135は、積載状況テーブル500の時欄503に格納された値が一致するレコードについて、運搬対象欄504に当該部品名を格納する。
【0146】
次に、積載状況特定部135は、ステップS101で特定された積載動作を行った時刻における運搬装置の接近場所に、運搬装置が進入した時刻を運搬開始時刻として特定する(ステップS102)。
【0147】
具体的には、積載状況特定部135は、積載センサ検知結果テーブル250のレコードのうち、動作欄257に格納された値が積載動作を示すものであるレコードについて、センサID欄251の値と、時欄253の値と、を特定する。そして、積載状況特定部135は、接近場所テーブル200のレコードから、特定したセンサIDと、時と、に合致するレコードを特定し、当該レコードの接近場所欄206の値を取得する。
【0148】
そして、積載状況特定部135は、取得した接近場所に運搬装置が接近した時刻を特定するため、接近場所テーブル200の時欄207の値の降順に(すなわち時間を遡るように)レコードを検索して、接近場所欄206に格納された値が異なる値に変化する直前に検索したレコードを特定する。
【0149】
そして、積載状況特定部135は、特定したレコードの時欄207に格納された値により示される時刻を運搬開始時刻、つまり積載場所へ進入した時刻として特定し、積載状況テーブル500の該当する時刻のレコードの大作業欄507に「運搬開始」である旨の情報を格納する。
【0150】
なお、運搬開始時刻とは、先行する工程と、当該工程に後続する工程と、の間に存在する部品の運搬に係る作業を行う期間の開始時刻であり、すなわちその時刻は、本実施形態においては、先行する工程の終了時刻である。
【0151】
次に、積載状況特定部135は、ステップS102にて特定した運搬開始時刻後に初めて積載動作を行った時刻を、積載開始時刻として特定する(ステップS103)。
【0152】
具体的には、積載状況特定部135は、積載センサ検知結果テーブル250のレコードのうち、ステップS102にて特定した運搬開始時刻に相当する時の値よりも大きな値が時欄253に格納され、かつ、動作欄257に格納された値が積載動作を示すレコードを特定する。そして、積載状況特定部135は、特定したレコードのうち時欄253に格納された値が最も小さい、すなわち運搬開始時刻に近いレコードの時欄253の値を、積載開始時刻として特定する。
【0153】
そして、積載状況特定部135は、積載状況テーブル500の該当する時刻のレコードの小作業欄506に「積載開始」である旨の情報を格納する。
【0154】
次に、積載状況特定部135は、ステップS101で特定された荷下ろし動作を行った時刻における運搬装置の接近場所から、運搬装置が離脱した時刻を運搬終了時刻と特定する(ステップS104)。
【0155】
具体的には、積載状況特定部135は、積載センサ検知結果テーブル250のレコードのうち、動作欄257に格納された値が荷下ろし動作を示すものであるレコードについて、センサID欄251の値と、時欄253の値と、を特定する。そして、積載状況特定部135は、接近場所テーブル200のレコードから、特定したセンサIDと、時と、に合致するレコードを特定し、当該レコードの接近場所欄206の値を取得する。
【0156】
そして、積載状況特定部135は、取得した接近場所から離脱した時刻を特定するため、接近場所テーブル200の時欄207の値の昇順に(すなわち時間を進めるように)レコードを検索して、接近場所欄206に格納された値が異なる値に変化したレコードを特定する。
【0157】
そして、積載状況特定部135は、特定したレコードの時欄207に格納された値により示される時刻を運搬終了時刻、つまり荷下ろし場所から離脱した時刻として特定し、積載状況テーブル500の該当する時刻のレコードの大作業欄506に「運搬終了」である旨の情報を格納する。
【0158】
すなわち、ステップS104の処理により、部品が部品置場において積載され、積載された部品を使用する工程の作業場所まで当該部品が運搬され、作業場所において当該部品が荷降ろしされた場合に、当該作業場所から運搬装置が離脱した時刻を運搬終了時刻と特定することができる。
【0159】
次に、積載状況特定部135は、ステップS104にて特定した運搬終了時刻前に最後に荷下ろし動作を行った時刻を、荷下ろし終了時刻として特定する(ステップS105)。
【0160】
具体的には、積載状況特定部135は、積載センサ検知結果テーブル250のレコードのうち、ステップS104にて特定した運搬終了時刻に相当する時の値よりも小さな値が時欄253に格納され、かつ、動作欄257に格納された値が荷下ろし動作を示すレコードを特定する。そして、積載状況特定部135は、特定したレコードのうち時欄253に格納された値が最も大きい、すなわち運搬終了時刻に近いレコードの時欄253の値を、荷下ろし終了時刻として特定する。
【0161】
そして、積載状況特定部135は、積載状況テーブル500の該当する時刻のレコードの小作業欄506に「荷下ろし終了」である旨の情報を格納する。
【0162】
次に、積載状況特定部135は、ステップS104にて特定した荷下ろし終了時刻前に最後に積載を行った時刻を、積載終了時刻として特定する(ステップS106)。
【0163】
具体的には、積載状況特定部135は、積載センサ検知結果テーブル250のレコードのうち、ステップS104にて特定した荷下ろし終了時刻に相当する時の値よりも小さな値が時欄253に格納され、かつ、動作欄257に格納された値が積載動作を示すレコードを特定する。そして、積載状況特定部135は、特定したレコードのうち時欄253に格納された値が最も大きい、すなわち荷下ろし終了時刻に近いレコードの時欄253の値を、積載終了時刻として特定し、積載状況テーブル500の該当する時刻のレコードの小作業欄506に「積載終了」である旨の情報を格納する。
【0164】
なお、積載終了時刻とは、一連の部品の移動において、最後に積載動作を行った時刻をいう。
【0165】
次に、積載状況特定部135は、ステップS103にて特定した積載開始時刻後に最初に荷下ろしを行った時刻を、荷下ろし開始時刻として特定する(ステップS107)。
【0166】
具体的には、積載状況特定部135は、積載センサ検知結果テーブル250のレコードのうち、ステップS103にて特定した積載開始時刻に相当する時の値よりも大きな値が時欄253に格納され、かつ、動作欄257に格納された値が荷下ろし動作を示すレコードを特定する。そして、積載状況特定部135は、特定したレコードのうち時欄253に格納された値が最も小さい、すなわち積載開始時刻に近いレコードの時欄253の値を、荷下ろし開始時刻として特定し、積載状況テーブル500の該当する時刻のレコードの小作業欄506に「荷下ろし開始」である旨の情報を格納する。
【0167】
なお、荷下ろし開始時刻とは、一連の部品の移動において、最初に荷下ろし動作を行った時刻をいう。
【0168】
次に、作業実績特定部136は、ステップS102にて特定した運搬開始時刻から、前工程終了時刻を特定する(ステップS108)。
【0169】
具体的には、作業実績特定部136は、運搬開始時刻を、前工程終了時刻として特定する。
【0170】
なお、前工程終了時刻とは、先行後続関係にある工程のうちと、先行する工程が終了する時刻をいう。すなわちその時刻は、本実施形態においては、先行する工程の終了時刻である。
【0171】
次に、作業実績特定部136は、ステップS104にて特定した運搬終了時刻から、現工程開始時刻を特定する(ステップS109)。
【0172】
具体的には、作業実績特定部136は、運搬終了時刻を、現工程開始時刻として特定する。
【0173】
なお、運搬終了時刻とは、先行する工程と、当該工程に後続する工程と、の間に存在する部品の運搬に係る作業を行う期間の終了時刻であり、すなわちその時刻は、本実施形態においては、後続する工程(現工程)の開始時刻である。
【0174】
続いて、図13に示す処理の説明に移る。
【0175】
積載状況特定部135は、ステップS105にて特定した荷下ろし終了時刻における運搬装置の場所を特定する(ステップS110)。
【0176】
具体的には、積載状況特定部135は、運搬装置について、接近場所テーブル200のレコードから、ステップS105にて特定した荷下ろし終了時刻と時欄207の値とが合致するレコードを特定し、当該レコードの接近場所欄206の値を取得する。
【0177】
次に、積載状況特定部135は、ステップS105にて特定した荷下ろし終了時刻における運搬装置の荷下ろし対象となる部品等を特定する(ステップS111)。
【0178】
具体的には、積載状況特定部135は、当該運搬装置について、積載センサ検知結果テーブル250のレコードから、ステップS105にて特定した荷下ろし終了時刻の値と時欄253の値とが合致するレコードを特定し、当該レコードの運搬対象欄256に格納された運搬対象の部品を荷下ろし対象の部品として特定し、積載状況テーブル500の該当する時刻のレコードの運搬対象欄504に格納する。
【0179】
次に、作業実績特定部136は、ステップS110にて特定した運搬装置の場所と、ステップS111にて特定した荷下ろし対象となる部品と、から、現工程、すなわち処理時点で開始されているが終了していない工程を特定する(ステップS112)。
【0180】
具体的には、作業実績特定部136は、作業実績テーブル450のレコードのうち、作業場所欄456の値がステップS110にて特定した運搬装置の場所と合致し、使用部品欄455の使用部品を示す情報がステップS111にて特定した荷下ろし対象となる部品と合致するレコードを特定し、当該レコードの工程名欄452の値により定まる工程を現工程と特定する。
【0181】
次に、作業実績特定部136は、ステップS112にて特定された現工程について、作業実績テーブル450の開始実績時刻欄459に、ステップS109にて特定した現工程開始時刻を格納する(ステップS113)。
【0182】
次に、作業実績特定部136は、ステップS112にて特定された現工程に先行する前工程について、作業実績テーブル450の終了実績時刻欄460に、ステップS108にて特定した前工程終了時刻を格納する(ステップS114)。
【0183】
なお、前工程は、作業実績テーブル450のレコードのうち、現工程を示すレコードの前工程欄453にて特定される工程である。
【0184】
次に、作業実績特定部136は、ステップS112にて特定された現工程に先行する前工程について、作業実績テーブル450の運搬時間実績欄461に、前工程における部品の運搬作業に要した時間の累計を格納する(ステップS115)。
【0185】
具体的には、作業実績特定部136は、各運搬装置について、ステップS102で特定した運搬開始時刻と、ステップS104で特定した対応する運搬終了時刻と、の組み合わせを特定し、当該組み合わせにおける運搬終了時刻と運搬開始時刻との時間差を合計して当該装置の総運搬時間を算出する。そして、作業実績特定部136は、複数の運搬装置の総運搬時間を合計することで、運搬作業に要した時間の累計を算出する。
【0186】
なお、積載状況テーブル500の時欄503に格納された値を、当該運搬時刻に相当するレコードを起点に昇順に(すなわち時間を進めるように)レコードを検索して、積載状況テーブル500の大作業欄507の値が運搬終了を示す最初のレコードを特定し、当該レコードの時欄503に格納された値を運搬開始時刻に対応する運搬終了時刻とする。
【0187】
次に、出力情報生成部132は、作業実績テーブル450に格納されるレコードから、複数の工程に関する開始時刻と終了時刻とについて、予定の時刻と実績の時刻とを示すガントチャートを図16の工程予定実績情報表示画面650に示すように表示する(ステップS116)。
【0188】
図16は、工程予定実績情報表示画面650の構成例を示す図である。
【0189】
工程予定実績情報表示画面650は、縦軸となる工程を識別する工程IDを表示する工程ID表示領域651と、横軸となる時間を識別する時刻表示領域652と、を有する。
【0190】
工程ID表示領域651に示される工程IDと、時刻表示領域652に示される時刻と、の対応する位置に、工程実施予定線653、655と、工程実施実績線654、656とが表示される。
【0191】
工程実施予定線653、655は、工程ID表示欄651に示された工程IDに対応する工程の、開始予定時刻から終了予定時刻に相当する区間を示す線である。
【0192】
本実施形態においては、出力情報生成部132は、作業実績テーブル450の開始予定時刻欄457に格納された値を工程実施予定線653、655の開始予定時刻として表示させ、終了予定時刻欄458に格納された値を工程実施予定線654、656の終了予定時刻として表示させる。
【0193】
工程実施実績線654、656は、工程ID表示欄651に示された工程IDに対応する工程の、開始実績時刻から終了実績時刻に相当する区間を示す線である。
【0194】
本実施形態においては、出力情報生成部132は、作業実績テーブル450の開始実績時刻欄459に格納された値を工程実施実績線654、656の開始実績時刻として表示させ、終了実績時刻欄460に格納された値を工程実施実績線654、656の終了実績時刻として表示させる。
【0195】
以上が、積載状況特定処理の処理フローである。
【0196】
このような積載状況特定処理を、例えば各積載量センサからの検出情報を受信する都度行うことで、各運搬装置の運搬状況を適切に記録し工程の進捗を記録することができるようになる。
【0197】
次に、図15を用いて、上記した積載状況特定処理の具体的な処理例を説明する。
【0198】
図15は、積載状況特定処理により運搬状況を特定する例を示す図である。
【0199】
横軸601は、時の経過を図の左側から右側へ向かって示す軸である。
【0200】
まず、部品を積載する作業を行う場所への進入がなされた時刻602と、1個目の部品PCの積載時刻603と、2個目の部品PCの積載時刻604と、3個目の部品PCの積載時刻605と、積載する作業を行う場所からの離脱がなされた時刻606とが、時系列に沿って発生したものとする。
【0201】
また、積載する作業を行う場所からの離脱がなされた時刻606の後に、部品を荷下ろす作業を行う場所への進入がなされた時刻607と、1個目の部品PCの荷下ろし時刻608と、2個目の部品PCの荷下ろし時刻609と、3個目の部品PCの荷下ろし時刻610と、荷下ろす作業を行う場所からの離脱がなされた時刻611とが、時系列に発生したものとする。
【0202】
この場合において、まず、積載状況特定処理のステップS101において、部品PCの積載時刻603〜605と、部品PCの荷下ろし時刻608〜610と、が特定される。
【0203】
そして、ステップS102において、部品を積載する作業を行う場所への進入がなされた時刻602が運搬開始時刻として特定される。
【0204】
そして、ステップS103において、1個目の部品PC積載時刻603が積載開始時刻として特定される。
【0205】
そして、ステップS104において、荷下ろし作業を行う場所からの離脱がなされた時刻611が運搬終了時刻として特定される。
【0206】
そして、ステップS105において、3個目の部品PCの荷下ろし時刻610が荷下ろし終了時刻として特定される。
【0207】
そして、ステップS106において、3個目の部品PCの積載時刻605が積載終了時刻として特定される。
【0208】
そして、ステップS107において、1個目の部品PCの荷下ろし時刻608が荷下ろし開始時刻として特定される。
【0209】
そして、ステップS108において、部品を積載する作業を行う場所への進入がなされた時刻602が前工程終了時刻と特定される。すなわち、前工程621は、部品を積載する作業を行う場所への進入がなされた時刻602において終了し、続いて運搬期間622が開始されたと判定される。
【0210】
そして、ステップS109において、荷下ろし作業を行う場所からの離脱がなされた時刻611が運搬終了時刻と特定される。すなわち、運搬期間622は、荷下ろし作業を行う場所からの離脱がなされた時刻611において終了し、続いて現工程623が開始されたと判定される。
【0211】
そして、ステップS110において、3個目の部品PCの荷下ろし時刻610における運搬装置の接近場所が特定される。
【0212】
そして、ステップS111において、3個目の部品PCの荷下ろし時刻610において荷下ろした対象すなわち部品PCが特定される。
【0213】
そして、ステップS112において、現工程623は、荷下ろし作業を行う場所からの離脱がなされた時刻611以降現在まで続く工程であると特定される。
【0214】
そして、ステップS115において、運搬期間622が、現工程の運搬時間実績の算出対象として特定され、他の運搬時間実績の時間との総和により、現工程の運搬時間実績が算出される。
【0215】
以上が、第一の実施形態である。
【0216】
第一の実施形態によれば、運搬装置に取り付けられた位置センサと、積載量センサと、により検出された各検出値から、各作業の内容と、各作業の時刻を特定する情報と、が特定される。そして、特定された各作業の内容と、各作業の時刻を特定する情報と、により特定される積載状況に基づいて、工程の進捗状況が特定される。
【0217】
なお、第一の実施形態を変形して、運搬装置が複数の部品を同時に運搬する状況に対応できるようにしてもよい。その場合は、例えば、図12、13に示した積載状況特定処理を、図14に示す積載状況特定処理のフローとする。以下、図14に基づき説明する。
【0218】
まず、作業実績特定部136は、作業実績テーブル450の各レコードにより示される工程すべてについて、後述するステップS502〜S506の処理を実施し終えたか否かを判定する(ステップS501)。
【0219】
作業実績テーブル450の全レコードについてステップS502〜S506の処理を実施し終えた場合(ステップS501にて「Yes」の場合)には、作業実績特定部136は、後述するステップS507の処理を開始する。作業実績テーブル450の全レコードについてステップS502〜S506の処理を実施し終えていない場合(ステップS501にて「No」の場合)には、作業実績特定部136は、作業実績テーブル450の終了実績時刻欄460が空欄となっているレコードを未実施のレコードとして特定し、特定した未実施のレコードに示される工程について、工程の使用部品欄455、作業場所欄456に格納された使用部品と作業場所を示す情報を取得する。あわせて、作業実績特定部136は、当該工程の前工程にあたる工程について、使用部品欄455、作業場所欄456に格納された使用部品と作業場所を示す情報を取得する(ステップS502)。
【0220】
次に、積載状況特定部135は、積載状況テーブル500の装着対象欄501に記載された運搬装置全てについて、後述するステップS504の処理を実施し終えたか否かを判定する(ステップS503)。
【0221】
積載状況テーブル500の装着対象欄501に記載された運搬装置全てについて、ステップS504の処理を実施し終えていない場合(ステップS503にて「No」の場合)、積載状況特定部135は、図12に示したステップS101〜ステップS107の処理を実施する(ステップS504)。
【0222】
その際、積載状況特定部135は、ステップS101、S104、S105、S107においては、ステップS502にて取得した当該工程における使用部品欄455に格納された使用部品および当該工程における作業場所欄456に格納された作業場所に限定して処理を実施する。
【0223】
また、積載状況特定部135は、ステップS101、S102、S103、S106においては、当該工程の前工程の使用部品欄455に格納された使用部品および前工程の作業場所欄456に格納された作業場所に限定して処理を実施する。
【0224】
ステップS504の処理を実施することによって、積載状況特定部135は、ステップS502において特定した工程について、ステップS504において特定した運搬装置の運搬開始時刻と、積載開始時刻と、運搬終了時刻と、荷下ろし終了時刻と、積載終了時刻と、荷下ろし開始時刻と、を特定することができる。
【0225】
積載状況テーブル500の装着対象欄501に記載された運搬装置全てについて、ステップS504の処理を実施し終えた場合(ステップS503にて「Yes」の場合)、作業実績特定部136は、図12、13に示したステップS108、S109、ステップS113、S114の処理を実施して、前工程の終了時刻と、現工程の開始時刻と、を特定し、それぞれ、作業実績テーブル450内の、当該工程の前工程のレコードの終了実績時刻欄460と、当該工程のレコードの開始実績日時欄459とに格納する(ステップS505)。
【0226】
なお、ステップS504において、各運搬装置の運搬開始時刻と、運搬終了時刻と、荷下ろし終了時刻と、積載終了時刻と、荷下ろし開始時刻と、を特定しているが、最も積載開始時刻が早かった運搬装置に対して特定された運搬開始時刻及び運搬終了時刻を、それぞれ前工程の終了時刻及び現工程の開始時刻として特定する。
【0227】
ステップS505の処理を実施することによって、作業実績特定部136は、ステップS502において特定した工程について、当該工程の前に行った工程の工程終了時刻と、当該工程の工程開始時刻と、を特定することができる。
【0228】
次に、作業実績特定部136は、図13に示したステップS115と同様の処理を実施する(ステップS506)。
【0229】
具体的には、作業実績特定部136は、各運搬装置について、ステップS504で特定した運搬開始時刻と、運搬終了時刻と、の組み合わせを特定し、当該組み合わせにおける運搬終了時刻と運搬開始時刻との時間差を合計して当該装置の総運搬時間を算出する。そして、作業実績特定部136は、複数の運搬装置の総運搬時間を合計することで、運搬作業に要した時間の累計とする。この計算は、ステップS502において特定した工程及び当該工程の前に行った工程に関して実行し、作業実績テーブル450内の、当該工程及び当該工程の前工程のレコードの運搬時間実績欄461に格納する。
【0230】
ステップS506の処理を実施することによって、作業実績特定部136は、ステップS502において特定した工程及び当該工程の前に行った工程の運搬時間の実績を特定することができる。
【0231】
ステップS501にて「Yes」の場合、次に、作業実績特定部136は、図13に示したステップS116と同様の処理を実施して、全工程についてのガントチャートを図16の工程予定実績情報表示画面650に示すように表示する(ステップS507)。
【0232】
以上、第一の実施形態を変形した例について説明した。当該変形により、運搬装置が複数の部品を同時に運搬する場合や、大量に部品を用いる工程について、同種の部品を複数の運搬装置により運搬する場合において、工程の進捗状況を表示できるようになる。また、複数の工程が平行して実施される場合であっても、工程の進捗状況を表示できる。
【0233】
続いて、第二の実施形態を説明する。
【0234】
第二の実施形態における作業情報処理システム1000は、第一の実施形態における作業情報処理システム1000と基本的に同様の構成を有する。
【0235】
ただし、第二の実施形態における作業情報処理システム1000は、第一の実施形態における作業情報処理システム1000との差異を有する。
【0236】
以下に、その差異について説明を行う。
【0237】
図17に示すように、本実施形態においては、作業を行う作業者には、RFID(Radio Frequency Identification)タグとして動作するチップ166が取り付けられる。チップ166は、所定の周波数の電磁波等を放出することが可能であり、放出する電磁波にさまざまな情報を重畳させることができる。本実施形態においては、チップ166を特定する情報であるセンサIDを重畳させて放出する。
【0238】
また、作業場165の所定の位置に、上記RFIDタグを備えるチップ166から放出された電磁波を受信して、重畳された情報を取得するRFIDタグ読取装置167A、RFIDタグ読取装置167B(以下、特に個々のRFIDタグ読取装置を区別しない場合には、RFIDタグ読取装置167と表記する)とが配置される。各RFIDタグ読取装置167は、RFIDタグ読取装置167A、RFIDタグ読取装置167Bのそれぞれを識別するリーダIDと、読み取った情報と、を検知情報処理装置100に無線通信等を介して送信する。
【0239】
また、検知情報処理装置100の記憶部120の検知情報記憶領域121には、RFID検知結果テーブル700が格納される。
【0240】
図18に、RFID検知結果テーブル700の構成例を示す。
【0241】
RFID検知結果テーブル700は、リーダID欄701と、装着場所欄702と、装着目的欄703と、時欄704と、を備える。
【0242】
リーダID欄701には、各RFIDタグ読取装置167に割り当てられたリーダIDが格納される。
【0243】
装着場所欄702には、各RFIDタグ読取装置167が装着された場所を特定する情報が格納される。
【0244】
装着目的欄703には、各RFIDタグ読取装置167がチップ166のRFIDタグの情報を読み取る目的を示す情報が格納される。例えば装着目的が「作業開始検知」であれば、当該RFIDタグ読取装置167は作業開始を検知するための読取装置として装着されたものであることを示す。
【0245】
時欄704には、各RFIDタグ読取装置167がRFIDタグの情報を読み取った時刻を特定する値が格納される。本実施形態においては、各RFIDタグ読取装置167がチップ166のRFIDタグの情報を読み取った時刻として、検知情報処理装置100が当該RFIDタグ読取装置167から検知情報を受信した時刻を用いる。
【0246】
このような作業情報処理システム1000において、検知情報処理装置100により実施される積載状況特定処理を図19に示す。
【0247】
図19は、第二の実施形態における積載状況特定処理の処理フローを示す図である。
【0248】
第二の実施形態における積載状況特定処理の処理フローは、第一の実施形態における処理のフローと基本的に同様であるが、一部異なる。以下に、その異なる部分についての説明を行う。
【0249】
第一の実施形態の積載状況特定処理においては、ステップS108において、作業実績特定部136が、ステップS102にて特定した運搬開始時刻を、前工程終了時刻として特定していたが、第二の実施形態の積載状況特定処理においては、これとは相違する処理を行うステップS208を実施する。
【0250】
第二の実施形態における積載状況特定処理のステップS208においては、作業実績特定部136は、ステップS102にて特定した運搬開始時刻と、前工程についてのRFIDタグの作業終了検知時刻と、のいずれか遅い方の時刻を、前工程終了時刻として特定する(ステップS208)。
【0251】
具体的には、作業実績特定部136は、積載センサ検知結果テーブル250のレコードのうち、ステップS102にて特定した運搬開始時刻に相当する時の値を時欄253から特定する。そして、特定した時の値を、前工程終了時刻の第一の候補として特定する。
【0252】
そして、作業実績特定部136は、RFID検知結果テーブル700のレコードのうち、前工程が実施される場所に装着された作業終了検知を目的とするRFIDタグ読取装置167からの検出情報を格納したレコードを特定し、特定したレコードの時欄704に格納された値を、前工程終了時刻の第二の候補として特定する。
【0253】
そして、作業実績特定部136は、前工程終了時刻の第一の候補と、第二の候補と、のうち、いずれか遅い時刻を前工程終了時刻として特定する。
【0254】
また、第一の実施形態の積載状況特定処理においては、ステップS109において、作業実績特定部136が、ステップS104にて特定した運搬終了時刻を、現工程開始時刻として特定していたが、第二の実施形態の積載状況特定処理においては、これとは相違する処理を行うステップS205を実施する。
【0255】
第二の実施形態における積載状況特定処理のステップS209においては、作業実績特定部136は、ステップS104にて特定した運搬終了時刻と、現工程についてのRFIDタグの情報を検知した作業開始検知時刻と、のいずれか遅い方の時刻を、現工程開始時刻として特定する(ステップS209)。
【0256】
具体的には、作業実績特定部136は、積載センサ検知結果テーブル250のレコードのうち、ステップS104にて特定した運搬終了時刻に相当する時の値を時欄253から特定する。そして、特定した時の値を、現工程開始時刻の第一の候補として特定する。
【0257】
そして、作業実績特定部136は、RFID検知結果テーブル700のレコードのうち、現工程が実施される場所に装着された作業開始検知を目的とするRFIDタグ読取装置167からのレコードを特定し、特定したレコードの時欄704に格納された値を、現工程開始時刻の第二の候補として特定する。
【0258】
そして、作業実績特定部136は、現工程開始時刻の第一の候補と、第二の候補と、のうち、いずれか遅い時刻を現工程開始時刻として特定する。
【0259】
以上が、本発明の第二の実施形態である。
【0260】
このような第二の実施形態によれば、運搬装置に取り付けられた位置センサ162A、164Aと、積載量センサ162B、164Bと、作業場165に取り付けられたRFIDタグ読み取り装置167と、により検出された各検出値から、各作業の内容と、各作業の時刻を特定する情報と、作業者からの各工程の開始または終了の報告内容が特定される。そして、特定された各作業の内容と、各作業の時刻を特定する情報と、により特定される積載状況と、作業者からの工程開始または終了の報告に基づいて、工程の進捗状況が特定される。
【0261】
つまり、このような第二の実施形態によると、工程の開始または終了を判定する際に、作業者からの工程の開始または終了の報告を含ませることが可能となるため、より精度の高い工程の進捗把握が可能となるといえる。
【0262】
続いて、本発明の第三の実施形態を説明する。
【0263】
第三の実施形態における作業情報処理システム1000は、第一の実施形態における作業情報処理システム1000と基本的に同様の構成を有する。
【0264】
ただし、第三の実施形態における作業情報処理システム1000は、第一の実施形態における作業情報処理システム1000との差異を有する。
【0265】
以下に、その差異について説明を行う。
【0266】
図21に示すように、第二の実施形態においては、第一の実施形態で運搬装置に取り付けられていた位置センサ162A、164Aのそれぞれに代えて、運搬装置の所定の位置に、能動的に電磁波等を放出するアクティブRFID(Radio Frequency Identification)タグであるアクティブRFIDタグ162C、アクティブRFIDタグ164Cが備えられる。
【0267】
また、作業場168A、作業場168B(以下、特に個々の作業場を区別しない場合には、作業場168と表記する)の所定の位置にも、能動的に電磁波等を放出するアクティブRFIDタグ169A、アクティブRFIDタグ169B(以下、特に個々のアクティブRFIDタグを区別しない場合には、アクティブRFIDタグ169と表記する)が取り付けられる。
【0268】
これらのアクティブRFIDタグ162C、164C、169は、所定の周波数の電磁波等を所定の間隔で自発的に放出することが可能であり、放出する電磁波にさまざまな情報を重畳させることができる。また、他のアクティブRFIDタグ162C、164C、169から放出された電磁波を受信して、重畳された情報を取得する。
【0269】
また、アクティブRFIDタグ162C、164C、169は、各アクティブRFIDタグを識別するセンサIDと、他のアクティブRFIDタグから受信した電磁波に重畳されるセンサIDと、受信した電磁波の強度と、を検知情報処理装置100に随時、無線通信等を介して送信する。
【0270】
第三の実施形態における検知情報処理装置800は、図22に示すとおりの構成を備える。すなわち、記憶部820は、レイアウトテーブル350を格納するためのレイアウト情報記憶領域123を備えていない。
【0271】
また、記憶部820の検知情報記憶領域121には、RFID検知結果テーブル850が格納される。
【0272】
図23に、RFID検知結果テーブル850の構成例を示す。
【0273】
RFID検知結果テーブル850は、装置側センサID欄851と、装着対象欄852と、装着種類欄853と、作業場側センサID欄854と、装着対象欄855と、装着種類欄856と、時欄857と、電波強度欄858と、を備える。
【0274】
装置側センサID欄851には、運搬装置に取り付けられたアクティブRFIDタグ162C、164Cを識別するセンサIDが格納される。
【0275】
装着対象欄852には、装置側センサID欄851にて特定されるセンサIDを有するアクティブRFIDタグが装着された対象(クレーン等の運搬装置)を特定する情報が格納される。
【0276】
装着種類欄853には、装置側センサID欄851にて特定されるセンサIDを有するアクティブRFIDタグが装着された対象(クレーン等の運搬装置)の種類を特定する情報が格納される。例えば「運搬装置」等である。
【0277】
作業場側センサID欄854には、作業場の所定の位置に取り付けられたアクティブRFIDタグ169A、169Bのそれぞれを識別するセンサIDが格納される。
【0278】
装着対象欄855には、作業場側センサID欄854にて特定されるセンサIDを有するアクティブRFIDタグ169が装着された対象(部品PC置場等)を特定する情報が格納される。
【0279】
装着種類欄856には、作業場側センサID欄854にて特定されるセンサIDを有するアクティブRFIDタグ169が装着された対象(部品PC置場等)の種類を特定する情報が格納される。例えば「部品置場」等である。
【0280】
時欄857には、作業場側センサID欄854にて特定されるセンサIDを有するアクティブRFIDタグ169が他のアクティブRFIDタグ162C、164Cから受信した電磁波を読み取った時刻が格納される。本実施形態においては、当該時刻として、検知情報処理装置100が作業場側センサID欄854にて特定されるセンサIDを有するアクティブRFIDタグ169から検知情報を受信した時刻を用いる。
【0281】
電波強度欄858には、作業場側センサID欄854にて特定されるセンサIDを有するアクティブRFIDタグ169が他のアクティブRFIDタグ162C、164Cから受信した電磁波の強度を示す値が格納される。
【0282】
このような作業情報処理システム1000において、検知情報処理装置800により実施される接近場所特定処理を図24に示す。
【0283】
図24は、接近場所特定処理の処理フローを示す図である。
【0284】
接近場所特定処理の処理フローは、第一の実施形態における処理のフローとは異なる。以下に、第三の実施形態における処理の説明を行う。
【0285】
まず、接近場所特定処理部134は、運搬装置ごとに、電波強度が所定値以上で受信された作業場側センサを特定する(ステップS301)。
【0286】
具体的には、接近場所特定処理部134は、RFID検知結果テーブル850のレコードに対して、装置側センサID851の値で特定されるセンサIDごとに、時欄857の値に従って昇順にレコードをソートさせる。そして、接近場所特定処理部134は、センサIDごとに、電波強度欄858に格納された値が所定の値以上であるレコードを特定する。
【0287】
次に、特定した作業場側センサの装着場所を接近場所として格納する(ステップS302)。
【0288】
具体的には、ステップS301にて特定したRFID検知結果テーブル850のレコードの装置側センサID欄851に格納されたセンサIDで特定される装着対象852の値と、作業場側センサID欄854に格納されたセンサIDで特定される装着対象欄855の値と、時欄857の値とを、それぞれ、積載状況テーブル500の装着対象欄501と、接近場所欄502と、時欄503と、に格納する。
【0289】
以上が、第三の実施形態である。
【0290】
このように、第三の実施形態により、運搬装置が接近した位置を、複雑な座標の計算を行わずに特定することができる。また、そのため、接近場所テーブル200とレイアウトテーブル350を不要とすることができる。つまり、作業場のレイアウト変更の都度レイアウトテーブルの座標を変更する必要を無くすことができる。
【0291】
以上、本発明について、実施の形態に基づき具体的に説明したが、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0292】
例えば、上記第一の実施形態の積載状況特定処理のステップS102においては、運搬装置が積載作業場所へ進入した時刻を運搬開始時刻として特定しているが、これに限られない。すなわち、運搬装置が積載作業場所へ進入する直前に停止していた位置から移動を開始した時刻を運搬開始時刻として特定してもよい。
【0293】
このようにすることによって、部品の運搬に必要な時間をより精緻に算出することが可能となる。
【0294】
また、上記第一の実施形態の積載状況特定処理のステップS108においては、運搬開始時刻を前工程終了時刻と特定しているが、これに限られない。すなわち、運搬装置が積載作業場所へ進入する直前に停止していた位置から移動を開始した時刻を前工程終了時刻と特定してもよい。その際、当該移動を開始した時刻を運搬開始時刻と特定してもよい。
【0295】
このようにすることによって、前工程終了時刻をより精緻に算出することが可能となる。
【0296】
また、上記第一の実施形態の積載状況特定処理のステップS104においては、荷下ろし作業場所から運搬装置が離脱した時刻を運搬終了時刻と特定しているが、これに限られない。すなわち、運搬装置が最後の荷下ろしを行った時刻すなわち荷下ろし終了時刻を運搬終了時刻と特定してもよいし、荷下ろし開始時刻を運搬終了時刻と特定してもよい。その他、運搬装置が当該作業場所を離れて最初に停止した時刻を運搬終了時刻と特定してもよい。
【0297】
このようにすることによって、部品の運搬に必要な時間をより精緻に算出することが可能となる。
【0298】
また、上記第一の実施形態の積載状況特定処理のステップS109においては、運搬終了時刻を現工程開始時刻と特定しているが、これに限られない。すなわち、運搬装置が最後の荷下ろしを行った時刻すなわち荷下ろし終了時刻を現工程開始時刻と特定してもよいし、荷降ろし開始時刻を現工程開始時刻と特定してもよいし、前工程終了時刻と同じ時刻を現工程開始時刻と特定してもよい。
【0299】
このようにすることによって、前工程終了時刻をより精緻に算出することが可能となる。
【0300】
上記第一の実施形態の積載状況特定処理のステップS102においては、部品置場に運搬装置が進入した時刻を運搬開始時刻と特定しているが、これに限られない。すなわち、運搬装置が複数回に分けて部品の運搬を行った場合には、初回に当該部品置場に運搬装置が進入した時刻を運搬開始時刻としてもよい。
【0301】
また、上記第一の実施形態の積載状況特定処理のステップS104においては、荷下ろし作業場所から運搬装置が離脱した時刻を運搬終了時刻と特定しているが、これに限られない。すなわち、運搬装置が複数回に分けて部品の運搬を行った場合には、初回に作業場所から運搬装置が離脱した時刻を運搬終了時刻としてもよい。
【0302】
このようにすることによって、前工程終了時刻をより精緻に算出することが可能となる。
【0303】
また、上記第二の実施形態の積載状況特定処理のステップS208、ステップS209において、2つの時刻の遅い方の時刻を工程の終了または開始の時刻としているが、これに限られず、2つの時刻のいずれか一方の時刻を工程の終了または開始の時刻とするよう、入力部141を介して利用者から検知情報処理装置100に設定することができるようにしても良い。
【0304】
このようにすることで、利用者は、工程の開始や終了の定義をカスタマイズすることができるようになる。
【0305】
また、検知情報処理装置100は、装置単体で動作するようにしているが、これに限らず、例えばHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)などの通信プロトコルによりサービスを提供するサーバ装置として、ネットワークを介して他の端末装置から入力指示を受け付け、端末装置に出力を表示させるものであってもよい。
【0306】
このように変更することで、ネットワークに接続された他の端末を介してユーザが検知情報処理装置100を操作できるようになり、機器構成の自由度と、ユーザの利便性と、を増加させることができる。
【0307】
また、検知対象としている作業は、大型一品生産の工場内の作業等に限らず、レストランの厨房での作業など様々な作業や動作を対象とすることができる。
【0308】
なお、検知情報処理装置100は、装置として取引対象とするだけでなく、装置の動作を実現するプログラム部品単位で取引対象とすることも可能である。
【符号の説明】
【0309】
100:検知情報処理装置、111:入力装置、112:出力装置、113:演算装置、114:主記憶装置、115:外部記憶装置、116:通信装置、117:バス、120:記憶部、121:検知情報記憶領域、122:対応時刻情報記憶領域、130:制御部、131:入力情報受付部、132:出力情報生成部、133:検知情報管理部、134:接近場所特定部、135:積載状況特定部、136:作業実績特定部、141:入力部、142:出力部、143:通信部、150:アンテナ、161:クレーン、162A:位置センサ、162B:積載量センサ、162C:アクティブRFIDタグ、163:台車、164A:位置センサ、164B:積載量センサ、164C:アクティブRFIDタグ、165:作業場、166:チップ、167A:RFIDタグ読み取り装置、167B:RFIDタグ読み取り装置、168A:作業場、168B:作業場、169A:アクティブRFIDタグ、169B:アクティブRFIDタグ、1000:作業情報処理システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
工程ごとに、工程が実施される実施場所と、工程に必要となる部品と、を定義する工程情報と、部品と部品の重量とを対応付ける部品情報と、を記憶する記憶部及び制御部を備え、
前記制御部は、
部品を運搬する運搬装置に取り付けられた位置センサで検出された位置を特定する情報と、当該運搬装置に取り付けられた積載センサで検出された運搬対象物の重量を特定する情報と、を受け付ける処理と、
前記運搬装置の位置が属する場所を、前記工程が実施される実施場所から特定する処理と、
前記重量を特定する情報より、前記部品情報で定義される部品の重量に対応する重量が減少したことを検知すると、前記運搬装置が当該部品を荷下ろしたと判断する処理と、
一の工程が実施される実施場所に前記運搬装置が属し、前記運搬装置が当該一の工程に必要となる部品を荷下ろしたと判断すると、前記運搬装置が前記部品を荷下ろした時刻を、当該一の工程の開始時刻として特定する処理と、
を行うことを特徴とする作業情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の作業情報処理装置であって、
前記制御部は、さらに、
前記重量を特定する情報より、前記部品情報で定義される部品の重量に対応する重量が増加したことを検知すると、前記運搬装置が当該部品を積載したと判断する処理と、
前記運搬装置が当該部品を積載した時刻のうち、前記一の工程の開始時刻より前の時刻を、当該一の工程に先行する工程の終了時刻として特定する処理と、
を行うことを特徴とする作業情報処理装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の作業情報処理装置であって、
前記記憶部は、さらに、前記工程が実施される実施場所に属する所定の位置を特定する座標を記憶し、
前記運搬装置の位置を特定する情報は、座標で示されるものであり、
前記制御部は、前記運搬装置の位置が属する場所を、前記工程が実施される実施場所から特定する処理において、前記運搬装置の位置を特定する座標と、前記所定の位置を特定する座標との間の距離が所定の閾値以下となる場合に、前記運搬装置の位置が属する場所として、前記所定の位置が属する実施場所を特定する、
ことを特徴とする作業情報処理装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の作業情報処理装置であって、さらに、
前記制御部は、前記特定した工程の開始時刻と、前記先行する工程の終了時刻と、を特定するグラフを表示する、
ことを特徴とする作業情報処理装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載した作業情報処理装置であって、
前記制御部は、さらに、
各工程の作業場所に設置された送信装置から、工程の開始を示す情報を受け付け、
前記工程の開始を示す情報を受け付けた時刻と、前記運搬装置が前記部品を荷下ろした時刻とのうち、いずれかの時刻を前記特定した工程の開始時刻として特定する、
ことを特徴とする作業情報処理装置。
【請求項6】
請求項1または2に記載した作業情報処理装置であって、
前記制御部は、さらに、
各工程の作業場所に設置された送信装置から、工程の終了を示す情報を受け付け、
前記工程の終了を示す情報を受け付けた時刻と、前記運搬装置が前記部品を積載した時刻とのうち、いずれかの時刻を前記特定した工程に先行する工程の終了時刻として特定する、
ことを特徴とする作業情報処理装置。
【請求項7】
請求項5に記載の作業情報処理装置であって、
前記作業場所に設置された送信装置は、作業者の有するタグの情報を読み取り、前記作業情報処理装置に送信し、
前記制御部は、
前記タグの情報を受け付け、当該受け付けた時刻を前記工程の開始を示す情報を受け付けた時刻として特定する、
ことを特徴とする作業情報処理装置。
【請求項8】
請求項6に記載の作業情報処理装置であって、
前記作業場所に設置された送信装置は、作業者の有するタグの情報を読み取り、前記作業情報処理装置に送信し、
前記制御部は、
前記タグの情報を受け付け、当該受け付けた時刻を前記特定した工程に先行する工程の終了を示す情報を受け付けた時刻として特定する、
ことを特徴とする作業情報処理装置。
【請求項9】
請求項1または2に記載の作業情報処理装置であって、
前記運搬装置の位置を特定する情報は、作業を行う所定の位置に取り付けられた読み取り装置との間の電波強度を示す値であって、
前記制御部は、
前記電波強度を示す値が所定の閾値以上となる場合に、前記運搬装置の位置が属する場所として、前記所定の位置が属する実施場所を特定する、
ことを特徴とする作業情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータを、
工程ごとに、工程が実施される実施場所と、工程に必要となる部品と、を定義する工程情報と、部品と部品の重量とを対応付ける部品情報と、を記憶する記憶手段及び制御手段として機能させるプログラムであって、
前記制御手段に、
部品を運搬する運搬装置に取り付けられた位置センサで検出された位置を特定する情報と、当該運搬装置に取り付けられた積載センサで検出された運搬対象物の重量を特定する情報と、を受け付ける処理と、
前記運搬装置の位置が属する場所を、前記工程が実施される実施場所から特定する処理と、
前記重量を特定する情報より、前記部品情報で定義される部品の重量に対応する重量が減少したことを検知すると、前記運搬装置が当該部品を荷下ろしたと判断する処理と、
一の工程が実施される実施場所に前記運搬装置が属し、前記運搬装置が当該一の工程に必要となる部品を荷下ろしたと判断すると、前記運搬装置が前記部品を荷下ろした時刻を、当該一の工程の開始時刻として特定する処理と、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項11】
請求項10に記載のプログラムであって、
前記制御手段に、さらに、
前記重量を特定する情報より、前記部品情報で定義される部品の重量に対応する重量が増加したことを検知すると、前記運搬装置が当該部品を積載したと判断する処理と、
前記運搬装置が当該部品を積載した時刻のうち、前記一の工程の開始時刻より前の時刻を、当該一の工程に先行する工程の終了時刻として特定する処理と、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項12】
請求項10または11に記載のプログラムであって、
前記記憶手段は、さらに、前記工程が実施される実施場所に属する所定の位置を特定する座標を記憶し、
前記運搬装置の位置を特定する情報は、座標で示されるものであり、
前記運搬装置の位置が属する場所を、前記工程が実施される実施場所から特定する処理において、前記制御手段に、
前記運搬装置の位置を特定する座標と、前記所定の位置を特定する座標との間の距離が所定の閾値以下となる場合に、前記運搬装置の位置が属する場所として、前記所定の位置が属する実施場所を特定する処理、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項13】
請求項10〜12のいずれか一項に記載のプログラムであって、さらに、
前記制御手段に、
前記特定した工程の開始時刻と、前記先行する工程の終了時刻と、を特定するグラフを表示する処理、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項14】
請求項10または11に記載したプログラムであって、
前記制御手段に、さらに、
各工程の作業場所に設置された送信装置から、工程の開始を示す情報を受け付ける処理と、
前記工程の開始を示す情報を受け付けた時刻と、前記運搬装置が前記部品を荷下ろした時刻とのうち、いずれかの時刻を前記特定した工程の開始時刻として特定する処理と、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項15】
請求項10または11に記載したプログラムであって、
前記制御手段に、さらに、
各工程の作業場所に設置された送信装置から、工程の終了を示す情報を受け付ける処理と、
前記工程の終了を示す情報を受け付けた時刻と、前記運搬装置が前記部品を積載した時刻とのうち、いずれかの時刻を前記特定した工程に先行する工程の終了時刻として特定する処理と、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項16】
請求項14に記載のプログラムであって、
前記作業場所に設置された送信装置は、作業者の有するタグの情報を読み取り、前記作業情報処理装置に送信し、
前記制御手段に、
前記前記タグの情報を受け付け、当該受け付けた時刻を前記工程の開始を示す情報を受け付けた時刻として特定する処理、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項17】
請求項15に記載のプログラムであって、
前記作業場所に設置された送信装置は、作業者の有するタグの情報を読み取り、前記作業情報処理装置に送信し、
前記制御手段に、
前記タグの情報を受け付け、当該受け付けた時刻を前記特定した工程に先行する工程の終了を示す情報を受け付けた時刻として特定する処理、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項18】
請求項10または11に記載のプログラムであって、
前記運搬装置の位置を特定する情報は、作業を行う所定の位置に取り付けられた読み取り装置との間の電波強度を示す値であって、
前記制御手段に、
前記電波強度を示す値が所定の閾値以上となる場合に、前記運搬装置の位置が属する場所として、前記所定の位置が属する実施場所を特定する処理、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項19】
作業情報処理装置が行う作業情報処理方法であって、
前記作業情報処理装置は、
工程ごとに、工程が実施される実施場所と、工程に必要となる部品と、を定義する工程情報と、部品と部品の重量とを対応付ける部品情報と、を記憶する記憶部及び制御部を備え、
前記制御部は、
部品を運搬する運搬装置に取り付けられた位置センサで検出された位置を特定する情報と、当該運搬装置に取り付けられた積載センサで検出された運搬対象物の重量を特定する情報と、を受け付ける手順と、
前記運搬装置の位置が属する場所を、前記工程が実施される実施場所から特定する手順と、
前記重量を特定する情報より、前記部品情報で定義される部品の重量に対応する重量が減少したことを検知すると、前記運搬装置が当該部品を荷下ろしたと判断する手順と、
一の工程が実施される実施場所に前記運搬装置が属し、前記運搬装置が当該一の工程に必要となる部品を荷下ろしたと判断すると、前記運搬装置が前記部品を荷下ろした時刻を、当該一の工程の開始時刻として特定する手順と、
を実行することを特徴とする作業情報処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2010−191562(P2010−191562A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−33464(P2009−33464)
【出願日】平成21年2月17日(2009.2.17)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】