説明

作業機械

【課題】作業機械のラジエータ等の清掃作業の効率化を図る。
【解決手段】ラジエータ291の清掃時には、建屋カバー130を上部のヒンジを中心に外側に向かって開き、オイルクーラ260を開き方向に回動させ、ロック用ロッド262の先端262bを冷却器用建屋カバー132の係止穴132aに外側から挿入して係止させる。これにより、作動油ホース261の復元力でオイルクーラ260が閉まり方向に回動することを防止できる。また、このままでは、ロック用ロッド262が、ウェザーストリップ131と干渉してしまうので、建屋カバー130を閉鎖位置まで閉められない。したがって、作業員は、ロック用ロッド262の外し忘れに容易に気づくことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホイールローダなどの作業機械に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ホイールローダなどの作業機械では、エンジンの冷却水を冷却するラジエータや、トルクコンバータの作動油を冷却するオイルクーラ、過給器で圧縮されたエンジンの吸気を冷却するインタークーラなど、空気の流通により冷却される複数の冷却器(熱交換器)を備えている。たとえばオイルクーラやインタークーラは、設置スペースの都合上、空気の流れに対してラジエータと直列に配設される。また、たとえばオイルクーラは、ラジエータに対して離れる方向に回動可能に軸支されている。ラジエータ清掃の際には、オイルクーラをラジエータから離れるように回動させることで、清掃作業が可能なスペースを確保できる(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−182275号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
オイルクーラには、トルクコンバータの作動油が流入、流出する作動油ホースが接続されている。したがって、上述した特許文献に記載の作業機械では、ラジエータ清掃の際にオイルクーラをラジエータから離れるように回動させると、作動油ホースに曲げやねじりが生じる。そのため、曲げやねじりに対する作動油ホースの復元力によってオイルクーラがラジエータに近づくように回動するので、作業者は、ラジエータの清掃中、オイルクーラを手で押さえていなければならなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1) 請求項1の発明による作業機械は、作業機械の機械室の左右方向のいずれか一方の側面に設けられた開口を閉鎖する閉鎖位置と開口を開放する開放位置との間を移動可能な開閉扉と、機械室内で開口の周縁近傍に固定され、機械室の前後方向に流れる冷却風によって冷却される空冷式の第1の熱交換器と、機械室内で第1の熱交換器に対して機械室の前後方向に隣接して配設され、機械室の左右方向のいずれか他方の側面の近傍で上下方向に延在する軸を中心に回転可能に軸支され、軸を中心に回転することで第1の熱交換器との間を開く開位置または第1の熱交換器との間を閉じた閉位置へ移動可能であり、閉位置で冷却風によって冷却される空冷式の第2の熱交換器と、第2の熱交換器を開位置で固定する固定手段とを備え、固定手段は、第2の熱交換器を開位置で固定した状態では、開放位置から閉鎖位置に移動する開閉扉と干渉する関係に構成したことを特徴とする。
(2) 請求項2の発明は、請求項1に記載の作業機械において、開閉扉は、開放位置から閉鎖位置に移動すると第2の熱交換器を開位置で固定する固定手段と当接して弾性的に変形して固定手段と干渉する弾性部材を有することを特徴とする。
(3) 請求項3の発明は、請求項2に記載の作業機械において、弾性部材は、開閉扉が閉鎖位置に移動したときに、開口の周縁と当接して外部から機械室内への雨水の侵入を防止するウェザーストリップであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、軸を中心に回転する空冷式の第2の熱交換器を固定手段によって開位置で固定すると、開放位置から閉鎖位置に移動する開閉扉と干渉するように構成したので、第1の熱交換器の清掃中に第2の熱交換器を手で押さえる必要がなくなり清掃作業の効率が向上するとともに、固定手段の外し忘れを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】作業機械の一例であるホイールローダの側面図である。
【図2】ホイールローダの平面図である。
【図3】ホイールローダの正面図である。
【図4】ホイールローダの背面図である。
【図5】後部車体の左側面を斜め後方から見た図である。
【図6】後部車体の左側面を斜め前方から見た図である。
【図7】後部車体を後方から見た図である。
【図8】各熱交換器等の配設状態を示す斜視図である。
【図9】各熱交換器等の配設状態を説明する図である。
【図10】ラジエータ等の斜視図である。
【図11】ラジエータから離れるようにオイルクーラを回動させた状態を示す各熱交換器等の平面図である。
【図12】ロック用ロッドについて説明する図である。
【図13】ロック用ロッドについて説明する図である。
【図14】ロック用ロッドでオイルクーラを開位置で固定したまま左側の建屋カバーを閉めようとしたときの冷却器用建屋カバーの前側端部近傍を上方から見たときの図である。
【図15】ロック用ロッドでオイルクーラを開位置で固定したまま左側の建屋カバーを閉めようとしたときの後部車体の左側面を斜め後方から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1〜15を参照して、本発明による作業機械の一実施の形態を説明する。図1は、本実施の形態に係る作業機械の一例であるホイールローダの側面図であり、図2は、このホイールローダ100の平面図である。図3は、ホイールローダ100の正面図であり、図4は、ホイールローダ100の背面図である。
【0009】
ホイールローダ100は、アーム111,バケット112,タイヤ113等を有する前部車体110と、運転室121,機械室(エンジン室)122,冷却器室126(図1,5,6参照),タイヤ123等を有する後部車体120とで構成される。エンジン室122は、上方がエンジンフード140で、側方が開閉可能な建屋カバー130で覆われている。なお、後述するように、建屋カバー130は、上部のヒンジを中心に外側に向かって開くように構成されており、不図示のガススプリングによって開いた状態で保持されるように構成されている。
【0010】
エンジンフード140には、不図示のエンジンの駆動に必要な空気を外部から取り込むための吸気管145と、排気ガスを排気するためのテールパイプ171が取り付けられている。エンジン室122は不図示の隔壁によって前後に仕切られており、隔壁の後方が冷却器室126とされている。冷却器室126の側面は、建屋カバー130の一部と冷却器用建屋カバー132とで覆われ、冷却器室126の上面は、冷却器用建屋カバー132で覆われている。冷却器室126には、後述する複数の冷却器(熱交換器)等が設けられている。冷却器用建屋カバー132は、後方で開口している。当該開口部分は、開閉可能に取り付けられたグリル200によって覆われている。
【0011】
後部車体120の後方にはカウンタウエイト124が取り付けられている。エンジン室122の前方には、作動油タンク125が設けられている。
【0012】
アーム111はアームシリンダ117の駆動により上下方向に回動(俯仰動)し、バケット112はバケットシリンダ115の駆動により上下方向に回動(ダンプまたはクラウド)する。前部車体110と後部車体120はセンタピン101により互いに回動自在に連結され、ステアリングシリンダ116の伸縮により後部車体120に対し前部車体110が左右に屈折する。説明の便宜上、本実施の形態では各図に記載したように前後左右方向および上下方向を規定する。
【0013】
図5は後部車体120の左側面を斜め後方から見た図であり、図6は後部車体120の左側面を斜め前方から見た図であり、図7は後部車体120を後方から見た図である。図5〜7では、左側面の建屋カバー130を開いた状態を示している。図5,6では、説明の便宜上、エンジン等の記載を省略している。また、図5,6では、後述する熱交換器の1つであるラジエータ291から離れるように、同じく後述する熱交換器の1つであるオイルクーラ260を回動させた状態を示している。
【0014】
図8は後述する各熱交換器等の配設状態を示す斜視図であり、図9(a)は各熱交換器等を正面から見た図であり、図9(b)は各熱交換器等を左側面から見た図である。図10(a)はラジエータ291から離れるようにオイルクーラ260を回動させた状態を示すラジエータ291等の斜視図であり、図10(b)は図10(a)の要部拡大図である。図11(a)はラジエータ291から離れるようにオイルクーラ260を回動させた状態を示す各熱交換器等の平面図であり、図11(b)は図11(a)の要部拡大図である。
【0015】
冷却器室126(図5,6参照)には、ラジエータフレーム135と、空冷ファンユニット297とが配設されている(図8〜11参照)。ラジエータフレーム135には、熱交換器として、ラジエータ291や、オイルクーラ260、インタークーラ293、作動油クーラ294が取り付けられている(図9〜11参照)。ラジエータ291は、不図示のエンジンの冷却水を冷却する熱交換器であり、オイルクーラ260は、不図示のトルクコンバータの作動油の冷却用の熱交換器である。インタークーラ293は、エンジンの過給器で加圧された空気を冷却する熱交換器であり、作動油クーラ294は、バケットシリンダ115等の油圧アクチュエータ駆動用の作動油を冷却する熱交換器である。
【0016】
なお、ホイールローダ100の機種により、ラジエータフレーム135には、運転室121の空調用のエアコンのコンデンサなどの各種の熱交換器も取り付けられる。ラジエータフレーム135は、後部車体120に固定されている。空冷ファンユニット297は、ファンモータ297aで駆動される空冷ファン297bと、ファンシュラウド297cとを備えており、ラジエータフレーム135の後方に配設されている。
【0017】
たとえば図9〜11に示すように、ラジエータ291および作動油クーラ294は、空冷ファンユニット297の直前で、左右に並列して設けられている。オイルクーラ260およびインタークーラ293は、ラジエータ291および作動油クーラ294の直前で、上下に並列して設けられている。なお、オイルクーラ260はインタークーラの293の下方に配設されている。すなわち、空冷ファンユニット297による冷却風の流れ(前後方向)に対して、ラジエータ291および作動油クーラ294が並列に、オイルクーラ260およびインタークーラ293が並列に配設されている。また、空冷ファンユニット297による冷却風の流れに対して、ラジエータ291および作動油クーラ294と、オイルクーラ260およびインタークーラ293とは直列に配設されている。
【0018】
ラジエータ291の清掃のため、オイルクーラ260は、ラジエータ291から離れるように回動可能に軸支されている。すなわち、図11(a)に示すように、オイルクーラ260は、後面の右側端部近傍でヒンジ135aを介してラジエータフレーム135に対して回動可能に軸支されている。なお、オイルクーラ260は、ラジエータ291に近づくように回動してラジエータ291と略平行となる姿勢となると、右端近傍に設けられたドアキャッチ264がラジエータフレーム135に取り付けられたストライカ135bを保持することで、右端がラジエータフレーム135に係止される。この状態におけるオイルクーラ260の位置を閉位置と呼ぶ。また、オイルクーラ260をラジエータ291から離れるように回動させて、後述するロック用ロッド262を用いて固定されたオイルクーラ260の回動位置を開位置と呼ぶ。
【0019】
したがって、オイルクーラ260をラジエータ291から離れるように回動させることで、オイルクーラ260とラジエータ291との間の隙間が広がる。これにより、オイルクーラ260およびラジエータ291の左側から、たとえば、ラジエータ291に圧縮空気を吹きつけて清掃するためのエアガンなど、清掃のための用具を差し入れることが可能となる。
【0020】
オイルクーラ260には、トルクコンバータの作動油が流入、流出する作動油ホース261が接続されている。オイルクーラ260をラジエータ291から離れる方向(開き方向)に回動させると作動油ホース261に曲げやねじりが生じる。したがって、曲げやねじりに対する作動油ホース261の復元力によって、オイルクーラ260がラジエータ291に近づく方向(閉まり方向)に回動してしまう。そのため、従来の作業機械では、ラジエータ291の清掃の際には、オイルクーラ260が閉まり方向に回動しないように作業員が手でオイルクーラ260を押さえる必要があった。
【0021】
そこで、本実施の形態では、オイルクーラ260に設けられた、次に述べるロック用ロッド262を冷却器用建屋カバー132の前側端部近傍に係止することで、作動油ホース261の復元力でオイルクーラ260が閉まり方向に回動することを防止している。図10〜13に示すように、ロック用ロッド262は、オイルクーラ260の左端上部に設けられたブラケット263に基端262aが取り付けられ、先端262bが冷却器用建屋カバー132の前側端部132bに設けられた係止穴132aに係止されるように折り曲げられた棒状の部材である。
【0022】
ブラケット263は、オイルクーラ260の左側から見たときに逆L字状の断面を有する部材であり、上面から後面にかけて溝263aを有している。溝263aには、ロック用ロッド262の基端262aが差し込まれており、ロック用ロッド262は、溝263aに沿って移動可能である。なお、ロック用ロッド262の基端262aには、溝263aから抜けないように抜け止めが施されている。
【0023】
なお、図12(a)および図13(a)は、ロック用ロッド262を上方に持ち上げた状態を示す斜視図であり、図12(b)および図13(b)は、ロック用ロッド262を収容した状態を示す斜視図である。図12,13において、265は、ロック用ロッド262を収納した状態で保持するための保持部材である。
【0024】
ラジエータ291の清掃時以外では、図12(b)、図13(b)に示すように、ロック用ロッド262を保持部材265で保持させ、ドアキャッチ264でストライカ135bを保持させて(不図示)、オイルクーラ260の左端をラジエータフレーム135に係止させる(図8参照)。ラジエータ291の清掃時には、図5,6などに示すように左側の建屋カバー130を上部のヒンジを中心に外側に向かって開き、ドアキャッチ264で保持していたストライカ135bを釈放させる。そして、図12(a)、図13(a)に示すように、ロック用ロッド262を保持部材265から外し、図10,11に示すように、ロック用ロッド262の先端262bを冷却器用建屋カバー132の係止穴132aに左側(外側)から挿入して係止させる。
【0025】
このように、作動油ホース261の復元力に抗してロック用ロッド262でオイルクーラ260を開位置で固定することで、オイルクーラ260が閉まり方向に回動することを防止できる。これにより、作業員が手でオイルクーラ260を押さえる必要がなくなるので、ラジエータ291清掃の作業効率が向上する。また、ロック用ロッド262や、ブラケット263、冷却器用建屋カバー132の係止穴132aといった簡単な構成であることや、作動油ホース261の復元力に抗する程度の強度が有れば十分であるので、コスト増を抑制できる。
【0026】
図14は、ロック用ロッド262の先端262bを冷却器用建屋カバー132の係止穴132aに挿入したまま、すなわち、ロック用ロッド262でオイルクーラ260を開位置で固定したまま左側の建屋カバー130を閉めようとしたときの冷却器用建屋カバー132の前側端部132b近傍を上方から見たときの図である。冷却器用建屋カバー132の前側端部132bの左側の面は、左側の建屋カバー130を閉めた際に、左側の建屋カバー130のウェザーストリップ131と当接してウェザーストリップ131を押圧して変形させる部位である。なお、ウェザーストリップ131は、建屋カバー130を完全に閉じた状態(このときの建屋カバー130の位置を閉鎖位置と呼ぶ)で、冷却器用建屋カバー132の前側端部132bとの間に生じる隙間から雨水等が冷却器室126内に侵入するのを防止するシール部材である。
【0027】
図14に示すように、ロック用ロッド262でオイルクーラ260を開位置で固定したまま左側の建屋カバー130を閉めようとすると、係止穴132a(すなわち前側端部132b)の左側に位置するロック用ロッド262の先端262b近傍が、ウェザーストリップ131と干渉してしまう。そのため、図15に示すように、建屋カバー130を閉鎖位置まで閉められない。したがって、作業員は、ロック用ロッド262の外し忘れに容易に気づくことができる。また、ウェザーストリップ131は、たとえばゴムなどの軟質の弾性部材であるため、建屋カバー130を無理に閉めようとしても、建屋カバー130やロック用ロッド262等を破損するおそれがない。
【0028】
−−−変形例−−−
(1) 上述の説明では、オイルクーラ260を回動可能に軸支するとともに、ロック用ロッド262でオイルクーラ260を開位置で固定できるように構成したが、本発明はこれに限定されない。たとえば、オイルクーラ260以外の他の熱交換器(たとえばインタークーラ293)について、回動可能に軸支するとともに、開位置で固定できるように構成してもよい。
【0029】
(2) 上述の説明では、ロック用ロッド262でオイルクーラ260を開位置で固定したまま左側の建屋カバー130を閉めようとすると、ロック用ロッド262とウェザーストリップ131とが干渉して建屋カバー130が閉鎖位置まで閉められないように構成されているが、本発明はこれに限定されない。たとえば、ロック用ロッド262でオイルクーラ260を開位置で固定したまま左側の建屋カバー130を閉めようとすると、ロック用ロッド262と建屋カバー130の内側に設けた吸音材やクッション用のゴムなどの軟質の部材とが干渉して建屋カバー130が閉鎖位置まで閉められないように構成してもよい。
(3) 上述した各実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。
【0030】
なお、本発明は、上述した実施の形態のものに何ら限定されず、作業機械の機械室の左右方向のいずれか一方の側面に設けられた開口を閉鎖する閉鎖位置と開口を開放する開放位置との間を移動可能な開閉扉と、機械室内で開口の周縁近傍に固定され、機械室の前後方向に流れる冷却風によって冷却される空冷式の第1の熱交換器と、機械室内で第1の熱交換器に対して機械室の前後方向に隣接して配設され、機械室の左右方向のいずれか他方の側面の近傍で上下方向に延在する軸を中心に回転可能に軸支され、軸を中心に回転することで第1の熱交換器との間を開く開位置または第1の熱交換器との間を閉じた閉位置へ移動可能であり、閉位置で冷却風によって冷却される空冷式の第2の熱交換器と、第2の熱交換器を開位置で固定する固定手段とを備え、固定手段は、第2の熱交換器を開位置で固定した状態では、開放位置から閉鎖位置に移動する開閉扉と干渉する関係に構成したことを特徴とする各種構造の作業機械を含むものである。
【符号の説明】
【0031】
100 ホイールローダ 120 後部車体
122 機械室(エンジン室) 126 冷却器室
130 建屋カバー 131 ウェザーストリップ
132 冷却器用建屋カバー 132a 係止穴
132b 前側端部 200 グリル
260 オイルクーラ 261 作動油ホース
262 ロック用ロッド 291 ラジエータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機械の機械室の左右方向のいずれか一方の側面に設けられた開口を閉鎖する閉鎖位置と前記開口を開放する開放位置との間を移動可能な開閉扉と、
前記機械室内で前記開口の周縁近傍に固定され、前記機械室の前後方向に流れる冷却風によって冷却される空冷式の第1の熱交換器と、
前記機械室内で前記第1の熱交換器に対して前記機械室の前後方向に隣接して配設され、前記機械室の左右方向のいずれか他方の側面の近傍で上下方向に延在する軸を中心に回転可能に軸支され、前記軸を中心に回転することで前記第1の熱交換器との間を開く開位置または前記第1の熱交換器との間を閉じた閉位置へ移動可能であり、前記閉位置で前記冷却風によって冷却される空冷式の第2の熱交換器と、
前記第2の熱交換器を前記開位置で固定する固定手段とを備え、
前記固定手段は、前記第2の熱交換器を前記開位置で固定した状態では、前記開放位置から前記閉鎖位置に移動する前記開閉扉と干渉する関係に構成したことを特徴とする作業機械。
【請求項2】
請求項1に記載の作業機械において、
前記開閉扉は、前記開放位置から前記閉鎖位置に移動すると前記第2の熱交換器を前記開位置で固定する前記固定手段と当接して弾性的に変形して前記固定手段と干渉する弾性部材を有することを特徴とする作業機械。
【請求項3】
請求項2に記載の作業機械において、
前記弾性部材は、前記開閉扉が前記閉鎖位置に移動したときに、前記開口の周縁と当接して外部から前記機械室内への雨水の侵入を防止するウェザーストリップであることを特徴とする作業機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−184601(P2012−184601A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−49014(P2011−49014)
【出願日】平成23年3月7日(2011.3.7)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【出願人】(509241041)株式会社KCM (35)
【Fターム(参考)】