説明

侵入検知システム、距離測定装置、距離測定方法および距離測定プログラム

【課題】空間特徴量を用いて人間の動作を検知する侵入検知システムにおいて、簡易な構成で侵入者の位置を測定する。
【解決手段】侵入検知システム201において、距離測定装置101は、音波を送信するための測定用送信機11と、測定用送信機11の近傍に配置されるかまたは測定用送信機11と一体化され、測定用送信機11から送信された音波を受信するための測定用受信機12と、侵入検知装置151によって人間の動作が検知される前および検知された後の各々における、測定用送信機11から直接または反射して測定用受信機12に到着した音波である複数の受信波の到着タイミングを示す時間情報、および各受信波の振幅を示す振幅情報を取得し、取得した各時間情報および各振幅情報に基づいて、距離測定装置101と所定エリアにおける人間との距離を算出するための制御部13とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、侵入検知システム、距離測定装置、距離測定方法および距離測定プログラムに関し、特に、所定エリアにおいて検知された人間の位置を測定する侵入検知システム、距離測定装置、距離測定方法および距離測定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
室内等の所定エリアにおいて、人の動作を検知する侵入検知装置が開発されている。侵入検知方法の一例として、たとえば、「UWB−IRによる屋内侵入者検知に関する検討」寺阪圭司 他、電子情報通信学会論文誌B、第J90-B巻、第1号、pp.97-100、2007年1月1日(非特許文献1)には、UWB−IR(Ultra WideBand-Impulse Radio)による伝搬遅延プロファイルすなわち電力遅延プロファイルを用いる方法が開示されている。
【0003】
しかしながら、非特許文献1に記載の方法では、広帯域の信号を用いることから他の無線サービスとの干渉が問題となり、また、受信信号の電力を用いることから屋内におけるマルチパスフェージングの影響を受け、検出精度が劣化する場合がある。
【0004】
このような問題点を解決するための技術として、たとえば、特開2008−216152号公報(特許文献1)には、以下のような構成が開示されている。すなわち、イベント検出装置は、各アレイアンテナの受信信号に基づいて固有ベクトルすなわち到来角分布を計算し、当該固有ベクトルと、比較基準となる平時の固有ベクトルとの内積値を計算する。そして、イベント検出装置は、この内積値と所定の閾値との比較結果に基づいて、イベントの発生すなわち侵入者の検知を行なう。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】「UWB−IRによる屋内侵入者検知に関する検討」寺阪圭司 他、電子情報通信学会論文誌B、第J90-B巻、第1号、pp.97-100、2007年1月1日
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−216152号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このような侵入者の検知に加えて、当該侵入者の位置を知ることは、セキュリティ上有用であると考えられる。
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載のイベント検出装置では、到来角情報を用いて侵入者を検知することから、侵入者の有無を検知するのみで、侵入者の位置を測定することは困難である。また、特許文献1に記載のイベント検出装置において、非特許文献1に記載されているような電力遅延プロファイルを作成し、侵入者の位置を測定する方法を適用すると、演算処理のための構成が複雑になってしまう。
【0009】
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、空間特徴量を用いて人間の動作を検知する侵入検知システムにおいて、簡易な構成で侵入者の位置を測定することが可能な侵入検知システム、距離測定装置、距離測定方法および距離測定プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる侵入検知システムは、所定エリアに配置された検知用送信機から送信された電波を上記所定エリアに配置された検知用受信機において受信し、受信した上記電波に基づいて上記所定エリアにおける空間特徴量を算出し、算出した上記空間特徴量に基づいて上記所定エリアにおける人間の動作を検知するための侵入検知装置と、上記所定エリアに配置され、上記所定エリアにおける人間との距離を測定するための距離測定装置とを備える侵入検知システムであって、上記距離測定装置は、音波を送信するための測定用送信機と、上記測定用送信機の近傍に配置されるかまたは上記測定用送信機と一体化され、上記測定用送信機から送信された上記音波を受信するための測定用受信機と、上記侵入検知装置によって上記人間の動作が検知される前および検知された後の各々における、上記測定用送信機から直接または反射して上記測定用受信機に到着した上記音波である複数の受信波の到着タイミングを示す時間情報、および各上記受信波の振幅を示す振幅情報を取得し、取得した各上記時間情報および各上記振幅情報に基づいて、上記距離測定装置と上記所定エリアにおける人間との距離を算出するための制御部とを含む。
【0011】
このように、侵入検知システムにおいて侵入検知センサおよび距離測定センサを組み合わせて使用する構成により、侵入者の有無に加えて、侵入者の位置、すなわち距離測定装置から侵入者までの距離を取得することができるため、より高機能な侵入検知システムを実現することができる。また、侵入検知装置が電波を利用して侵入検知を行い、距離測定装置が音波を利用して距離測定を行なう構成により、侵入検知システムの構成の最適化を図ることができる。すなわち、電波を利用する構成では、音波を利用する構成と比べて到来角分布を用いた空間特徴量の抽出が容易に行なえるため、人間の動作を高精度に検知することができる。また、電波は音波よりも高速であるため、電波を利用して距離測定を行なう場合、直接波および反射波の到着タイミングの測定誤差が大きくなる。距離測定装置では、音波を利用して距離測定を行なう構成により、特に室内のように近距離の測定を行なう場合において、距離測定精度を高めることができる。また、電波を利用する構成と比べて、低コスト化を図ることができる。
【0012】
(2)好ましくは、上記制御部は、取得した上記各時間情報および上記各振幅情報に基づいて、上記侵入検知装置によって上記人間の動作が検知される前と比べて、上記人間の動作が検知された後において新たに出現した1または複数の受信波を検出し、検出した各上記受信波のうち、所定の条件を満たす1または複数の上記受信波の到着タイミングに基づいて上記距離を算出する。
【0013】
このような構成により、人の侵入に起因する受信波の変化を的確に検出し、侵入者との距離を適切に算出することができる。
【0014】
(3)より好ましくは、上記制御部は、検出した各上記受信波のうち、振幅レベルが所定の閾値以上である1または複数の上記受信波の中で到着タイミングが最も早い上記受信波の到着タイミングに基づいて上記距離を算出する。
【0015】
このような構成により、人の侵入に起因して発生した受信波を的確に検出し、侵入者との距離を適切に算出することができる。
【0016】
(4)より好ましくは、上記制御部は、上記時間情報および上記振幅情報としてインパルス応答を取得し、上記侵入検知装置によって上記人間の動作が検知される前におけるインパルス応答、および上記人間の動作が検知された後におけるインパルス応答の差分を求め、上記差分に基づいて、上記新たに出現した1または複数の受信波を検出する。
【0017】
このように、受信波の時間的構造として送信機および受信機間のインパルス応答を利用する構成により、受信波の変化を的確に検出するための適切な指標を得ることができる。
【0018】
(5)好ましくは、上記距離測定装置は、さらに、上記侵入検知装置によって上記人間の動作が検知される前における上記時間情報および上記振幅情報を記憶するための記憶部を備え、上記距離測定装置における上記測定用送信機、上記測定用受信機および上記制御部は、上記侵入検知装置によって上記人間の動作が検知されるまで動作を停止し、上記人間の動作が検知されると、上記音波の送信および受信ならびに上記距離の算出を行なう。
【0019】
このような構成により、侵入検知装置によって侵入者が検知された後に距離測定動作を開始することができるため、消費電力の低減を図ることができる。
【0020】
(6)好ましくは、上記音波は、可聴領域における音波である。
【0021】
このような構成により、侵入者の位置を測定するとともに、侵入者に対して威嚇を行なうことができる。また、可聴域の音波を用いることで装置がより汎用的なものとなり、装置の構成の簡易化および低コスト化が可能となる。
【0022】
(7)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる距離測定装置は、所定エリアに配置された検知用送信機から送信された電波を上記所定エリアに配置された検知用受信機において受信し、受信した上記電波に基づいて上記所定エリアにおける空間特徴量を算出し、算出した上記空間特徴量に基づいて上記所定エリアにおける人間の動作を検知するための侵入検知装置に用いられる距離測定装置であって、音波を送信するための測定用送信機と、上記測定用送信機の近傍に配置されるかまたは上記測定用送信機と一体化され、上記測定用送信機から送信された上記音波を受信するための測定用受信機と、上記所定エリアに上記距離測定装置および上記侵入検知装置が配置された状態において、上記侵入検知装置によって上記人間の動作が検知される前および検知された後の各々における、上記測定用送信機から直接または反射して上記測定用受信機に到着した上記音波である複数の受信波の到着タイミングを示す時間情報、および各上記受信波の振幅を示す振幅情報を取得し、取得した各上記時間情報および各上記振幅情報に基づいて、上記距離測定装置と上記所定エリアにおける人間との距離を算出するための制御部とを備える。
【0023】
このように、侵入検知センサおよび距離測定センサを組み合わせて使用する構成により、侵入者の有無に加えて、侵入者の位置、すなわち距離測定装置から侵入者までの距離を取得することができるため、より高機能な侵入検知システムを実現することができる。また、侵入検知装置が電波を利用して侵入検知を行い、距離測定装置が音波を利用して距離測定を行なう構成により、侵入検知システムの構成の最適化を図ることができる。すなわち、電波を利用する構成では、音波を利用する構成と比べて到来角分布を用いた空間特徴量の抽出が容易に行なえるため、人間の動作を高精度に検知することができる。また、電波は音波よりも高速であるため、電波を利用して距離測定を行なう場合、直接波および反射波の到着タイミングの測定誤差が大きくなる。距離測定装置では、音波を利用して距離測定を行なう構成により、特に室内のように近距離の測定を行なう場合において、距離測定精度を高めることができる。また、電波を利用する構成と比べて、低コスト化を図ることができる。
【0024】
(8)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる距離測定方法は、所定エリアに配置された検知用送信機から送信された電波を上記所定エリアに配置された検知用受信機において受信し、受信した上記電波に基づいて上記所定エリアにおける空間特徴量を算出し、算出した上記空間特徴量に基づいて上記所定エリアにおける人間の動作を検知するための侵入検知装置を備える侵入検知システムにおける距離測定方法であって、上記所定エリアにおいて音波を送信するステップと、上記音波を送信した位置またはその近傍である受信位置において上記音波を受信するステップと、上記侵入検知装置によって上記人間の動作が検知される前および検知された後の各々における、直接または反射して上記受信位置に到着した上記音波である複数の受信波の到着タイミングを示す時間情報、および各上記受信波の振幅を示す振幅情報を取得するステップと、取得した各上記時間情報および各上記振幅情報に基づいて、上記音波を送信した位置または上記受信位置と上記所定エリアにおける人間との距離を算出するステップとを含む。
【0025】
このように、侵入検知システムにおいて侵入検知センサおよび距離測定センサを組み合わせて使用する構成により、侵入者の有無に加えて、侵入者の位置、すなわち距離測定装置から侵入者までの距離を取得することができるため、より高機能な侵入検知システムを実現することができる。また、侵入検知装置が電波を利用して侵入検知を行い、距離測定装置が音波を利用して距離測定を行なう構成により、侵入検知システムの構成の最適化を図ることができる。すなわち、電波を利用する構成では、音波を利用する構成と比べて到来角分布を用いた空間特徴量の抽出が容易に行なえるため、人間の動作を高精度に検知することができる。また、電波は音波よりも高速であるため、電波を利用して距離測定を行なう場合、直接波および反射波の到着タイミングの測定誤差が大きくなる。距離測定装置では、音波を利用して距離測定を行なう構成により、特に室内のように近距離の測定を行なう場合において、距離測定精度を高めることができる。また、電波を利用する構成と比べて、低コスト化を図ることができる。
【0026】
(9)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる距離測定プログラムは、所定エリアに配置された検知用送信機から送信された電波を上記所定エリアに配置された検知用受信機において受信し、受信した上記電波に基づいて上記所定エリアにおける空間特徴量を算出し、算出した上記空間特徴量に基づいて上記所定エリアにおける人間の動作を検知するための侵入検知装置を備える侵入検知システムにおける距離測定プログラムであって、コンピュータに、上記所定エリアにおいて音波を送信するステップと、上記音波を送信した位置またはその近傍である受信位置において上記音波を受信するステップと、上記侵入検知装置によって上記人間の動作が検知される前および検知された後の各々における、直接または反射して上記受信位置に到着した上記音波である複数の受信波の到着タイミングを示す時間情報、および各上記受信波の振幅を示す振幅情報を取得するステップと、取得した各上記時間情報および各上記振幅情報に基づいて、上記音波を送信した位置または上記受信位置と上記所定エリアにおける人間との距離を算出するステップとを実行させるためのプログラムである。
【0027】
このように、侵入検知システムにおいて侵入検知センサおよび距離測定センサを組み合わせて使用する構成により、侵入者の有無に加えて、侵入者の位置、すなわち距離測定装置から侵入者までの距離を取得することができるため、より高機能な侵入検知システムを実現することができる。また、侵入検知装置が電波を利用して侵入検知を行い、距離測定装置が音波を利用して距離測定を行なう構成により、侵入検知システムの構成の最適化を図ることができる。すなわち、電波を利用する構成では、音波を利用する構成と比べて到来角分布を用いた空間特徴量の抽出が容易に行なえるため、人間の動作を高精度に検知することができる。また、電波は音波よりも高速であるため、電波を利用して距離測定を行なう場合、直接波および反射波の到着タイミングの測定誤差が大きくなる。距離測定装置では、音波を利用して距離測定を行なう構成により、特に室内のように近距離の測定を行なう場合において、距離測定精度を高めることができる。また、電波を利用する構成と比べて、低コスト化を図ることができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、空間特徴量を用いて人間の動作を検知する侵入検知システムにおいて、簡易な構成で侵入者の位置を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施の形態に係る侵入検知システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る侵入検知システムにおける距離測定装置および侵入検知装置の構成を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る距離測定装置が人間との距離を測定する際の動作手順を定めたフローチャートである。
【図4】室内に侵入者が存在しない場合における測定用送信機からの無線信号の伝搬経路を示す図である。
【図5】室内に侵入者が存在する場合における測定用送信機からの無線信号の伝搬経路を示す図である。
【図6】(a)は、図4に示す場合におけるインパルス応答の測定結果を模式的に示す図である。(b)は、図5に示す場合におけるインパルス応答の測定結果を模式的に示す図である。(c)は、各インパルス応答の差分を示す図である。
【図7】(a)は、図4に示す場合におけるインパルス応答の他の測定結果を模式的に示す図である。(b)は、図5に示す場合におけるインパルス応答の他の測定結果を模式的に示す図である。(c)は、各インパルス応答の差分を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0031】
[構成および基本動作]
図1は、本発明の実施の形態に係る侵入検知システムの構成を示す図である。
【0032】
図1を参照して、侵入検知システム201は、距離測定装置101と、侵入検知装置151とを備える。
【0033】
侵入検知装置151は、所定エリアすなわち検知対象エリアにおける人間の動作を検知し、侵入検知結果を示す信号を出力する。
【0034】
距離測定装置101は、所定エリアに配置された状態において、侵入者の位置、すなわち所定エリアにおける人間との距離を測定する。より詳細には、距離測定装置101は、侵入検知装置151から人間の動作を検知した旨を示す信号を受けると、検知された人間の所定エリアにおける位置、すなわち自己と人間との距離を推定し、推定結果を出力する。
【0035】
図2は、本発明の実施の形態に係る侵入検知システムにおける距離測定装置および侵入検知装置の構成を示す図である。
【0036】
図2を参照して、距離測定装置101は、測定用送信機11と、測定用受信機12と、制御部13と、記憶部14とを備える。侵入検知装置151は、検知用送信機21と、検知用受信機22と、制御部23とを備える。
【0037】
侵入検知装置151は、室内等の所定エリアの状態を示す空間特徴量の変動を監視することにより、当該エリアにおける人間の動作を検知する。たとえば、侵入検知装置151は、反射および回折等の波動伝搬の性質に基づいて、所定エリア内の状態を監視する。
【0038】
すなわち、検知用送信機21および検知用受信機22が所定エリアに配置された状態において、侵入検知装置151は、検知用送信機21から送信された無線信号である電波を検知用受信機22において受信する。そして、侵入検知装置151は、受信した無線信号に基づいて所定エリアにおける空間特徴量を算出し、算出した空間特徴量に基づいて所定エリアにおける人間の動作を検知する。
【0039】
より詳細には、侵入検知装置151は、所定エリアに設けられた複数のアンテナの受信信号に基づいて計算された到来角分布を監視することにより、人間の動作を検知する。たとえば、侵入検知装置151は、特許文献1に記載の構成と同様の方法で、到来角分布を用いて空間特徴量を抽出する。すなわち、侵入検知装置151は、固有ベクトルの内積を算出することにより、空間特徴量P(t)を抽出する。この内積は、比較基準となる初期ベクトルからの変化量を示す。初期ベクトルすなわち侵入者無しのときの固有ベクトルをvnoとし、観測時tにおける固有ベクトルをvob(t)とすると、空間特徴量P(t)は以下の式で表される。
P(t)=vno・vob(t)
【0040】
距離測定装置101において、測定用送信機11は、無線信号である音波を送信する。この音波は、たとえば可聴領域における音波である。
【0041】
測定用受信機12は、測定用送信機11の近傍に配置されるかまたは測定用送信機11と一体化され、測定用送信機11から送信された音波を受信する。
【0042】
制御部13は、距離測定装置101および侵入検知装置151が所定エリアに配置された状態において、侵入検知装置151によって人間の動作が検知される前および検知された後の各々における、測定用送信機11から直接または反射して測定用受信機12に到着した音波である複数の受信波の到着タイミングを示す時間情報、および各受信波の振幅を示す振幅情報を取得する。そして、制御部13は、取得した各時間情報および各振幅情報に基づいて、距離測定装置101と所定エリアにおける人間との距離を算出する。
【0043】
記憶部14は、侵入検知装置151によって人間の動作が検知される前における時間情報および振幅情報を記憶する。
【0044】
また、距離測定装置101における測定用送信機11、測定用受信機12および制御部13は、侵入検知装置151によって人間の動作が検知されたことに応答して距離測定動作を開始する。
【0045】
図3は、本発明の実施の形態に係る距離測定装置が人間との距離を測定する際の動作手順を定めたフローチャートである。距離測定装置101は、フローチャートの各ステップをたとえば記憶部14から読み出して実行する。このプログラムは、外部からインストールすることができる。このインストールされるプログラムは、たとえば記録媒体に格納された状態で流通する。
【0046】
図3を参照して、距離測定装置101および侵入検知装置151が所定エリアに配置された状態において、まず、距離測定装置101は、侵入検知装置151が所定エリアにおける人間の動作を検知するまで待機する(ステップS11でNO)。そして、距離測定装置101は、侵入検知装置151から人間の動作を検知した旨を示す信号を受けると(ステップS11でYES)、測定用送信機11から音波を出力する(ステップS12)。
【0047】
次に、距離測定装置101における測定用受信機12は、測定用送信機11からの音波を受信する(ステップS13)。
【0048】
次に、距離測定装置101における制御部13は、測定用送信機11から直接または反射して測定用受信機12に到着した音波である複数の受信波の到着タイミングを示す時間情報、および各受信波の振幅を示す振幅情報を取得する。たとえば、制御部13は、時間情報および振幅情報としてインパルス応答を取得する(ステップS14)。
【0049】
次に、制御部13は、取得した時間情報および振幅情報と、記憶部14に記憶された時間情報および振幅情報とを比較することにより、侵入検知装置151によって人間の動作が検知される前と比べて、人間の動作が検知された後において新たに出現した1または複数の受信波を検出する。たとえば、制御部13は、侵入検知装置151によって人間の動作が検知される前におけるインパルス応答、および人間の動作が検知された後におけるインパルス応答の差分を求め、求めた差分に基づいて、新たに出現した1または複数の受信波を検出する(ステップS15)。
【0050】
次に、制御部13は、検出した各受信波のうち、所定の条件を満たす1または複数の受信波の到着タイミングに基づいて距離を算出する。この所定の条件の一例として、制御部13は、検出した各受信波のうち、振幅レベルが所定の閾値以上である1または複数の受信波の中で、到着タイミングが最も早い受信波の到着タイミングに基づいて距離を算出する(ステップS16)。
【0051】
図4は、室内に侵入者が存在しない場合における測定用送信機からの無線信号の伝搬経路を示す図である。図5は、室内に侵入者が存在する場合における測定用送信機からの無線信号の伝搬経路を示す図である。
【0052】
図4および図5における矢印は、無線信号が測定用送信機11から測定用受信機12へ到達するパスを示している。
【0053】
図6(a)は、図4に示す場合におけるインパルス応答の測定結果を模式的に示す図である。図6(b)は、図5に示す場合におけるインパルス応答の測定結果を模式的に示す図である。図6(c)は、各インパルス応答の差分を示す図である。
【0054】
図6(a)および(b)において、横軸は時間であり、縦軸はインパルス応答の振幅である。また、最も早い時間のパルスW21は直接波に対応しており、他のパルスW22〜W25,WNは反射波に対応している。パルスW22〜W25,WNは、パルスW21と比べて反射等により振幅が小さくなっている。
【0055】
図4および図5を参照して、たとえば、測定用送信機11および測定用受信機12を室内の隅に配置する。
【0056】
ここで、測定用送信機11および測定用受信機12は、ある程度近接して配置する必要がある。これは、両者の間隔が離れるとその分測定誤差が増えることになるからである。測定用送信機11および測定用受信機12の間隔は、1メートル以内であれば、実用の範囲内と考えられる。
【0057】
そして、図6(c)に示すように、無人状態におけるインパルス応答と、各監視時刻におけるインパルス応答との差分をとる。そして、差分のパルスが、測定用送信機11および測定用受信機12と侵入者との距離を指し示すことになる。
【0058】
すなわち、図5に示すように、室内に侵入者Hが存在すると、測定用送信機11からの無線信号が侵入者Hにおいて反射し、反射波WNが新たに発生する。
【0059】
これをインパルス応答で確認すると、図6(a)に示すインパルス応答と比べて、図6(b)に示すインパルス応答では、反射波WNに対応するパルスWNが出現している。
【0060】
図6(c)を参照して、直接波に対応するパルスW21とパルスWNとの時間差tdは、測定用送信機11から無線信号が送信され、侵入者Hにおいて反射して測定用受信機12に到着するまでの時間に相当する。制御部13は、時間tdに基づき、距離測定装置101と侵入者Hとの距離を算出する。
【0061】
図7(a)は、図4に示す場合におけるインパルス応答の他の測定結果を模式的に示す図である。図7(b)は、図5に示す場合におけるインパルス応答の他の測定結果を模式的に示す図である。図7(c)は、各インパルス応答の差分を示す図である。
【0062】
図7(a)および(b)において、横軸は時間であり、縦軸はインパルス応答の振幅である。また、最も早い時間のパルスW21は直接波に対応しており、他のパルスW22〜W25,WN1〜WN4は反射波に対応している。パルスW22〜W25,WN1〜WN4は、パルスW21と比べて反射等により振幅が小さくなっている。
【0063】
図7(c)に示すように、無人状態におけるインパルス応答と、各監視時刻におけるインパルス応答との差分をとる。そして、差分のパルスが、測定用送信機11および測定用受信機12と侵入者との距離を指し示すことになる。
【0064】
ここでは、室内に侵入者Hが存在することにより、測定用送信機11からの無線信号が侵入者Hにおいて反射し、4つの反射波が新たに発生したとする。
【0065】
これをインパルス応答で確認すると、図7(a)に示すインパルス応答と比べて、図7(b)に示すインパルス応答では、4つの反射波に対応するパルスWN1〜WN4が出現している。
【0066】
このように、無人状態におけるインパルス応答と、各監視時刻におけるインパルス応答との差分として複数のパルスが得られた場合には、制御部13は、たとえば、振幅レベルが所定の閾値以上のパルスのうち、到着タイミングが最も早いパルスを選択する。具体的には、制御部13は、パルスWN1〜WN4のうち、振幅レベルが所定の閾値ThP以上であるパルスWN2およびWN3を選択する。そして、制御部13は、選択したパルスWN2およびWN3のうち、到着タイミングの早いパルスWN2を選択する。
【0067】
なお、制御部13は、無人状態におけるインパルス応答と、各監視時刻におけるインパルス応答との差分として複数のパルスが得られた場合には、最大の振幅を有するパルスを選択する構成であってもよい。この場合、図7に示す例では、同じくパルスWN2が選択されることになる。
【0068】
図7(c)を参照して、直接波に対応するパルスW21とパルスWN2との時間差tdは、測定用送信機11から無線信号が送信され、侵入者Hにおいて反射して測定用受信機12に到着するまでの時間に相当する。制御部13は、時間tdに基づき、距離測定装置101と侵入者Hとの距離を算出する。
【0069】
ところで、特許文献1に記載のイベント検出装置では、到来角情報を用いて侵入者を検知することから、侵入者の有無を検知するのみで、侵入者の位置を測定することは困難である。また、特許文献1に記載のイベント検出装置において、非特許文献1に記載されているような電力遅延プロファイルを作成し、侵入者の位置を測定する方法を適用すると、演算処理のための構成が複雑になってしまう。
【0070】
これに対して、本発明の実施の形態に係る侵入検知システムでは、距離測定装置101において、測定用送信機11は、所定エリアにおいて音波を送信する。測定用受信機12は、所定エリアにおける測定用送信機11の近傍に配置されるかまたは測定用送信機11と一体化され、測定用送信機11から送信された音波を受信する。そして、制御部13は、侵入検知装置151によって人間の動作が検知される前および検知された後の各々における、測定用送信機11から直接または反射して測定用受信機12に到着した音波である複数の受信波の到着タイミングを示す時間情報、および各受信波の振幅を示す振幅情報を取得する。そして、制御部13は、取得した各時間情報および各振幅情報に基づいて、距離測定装置101と所定エリアにおける人間との距離を算出する。
【0071】
このように、侵入検知システムにおいて侵入検知センサおよび距離測定センサを組み合わせて使用する構成により、侵入者の有無に加えて、侵入者の位置、すなわち距離測定装置から侵入者までの距離を取得することができるため、より高機能な侵入検知システムを実現することができる。
【0072】
また、侵入検知装置151が電波を利用して侵入検知を行い、距離測定装置101が音波を利用して距離測定を行なう構成により、侵入検知システムの構成の最適化を図ることができる。
【0073】
すなわち、電波を利用する構成では、音波を利用する構成と比べて到来角分布を用いた空間特徴量の抽出が容易に行なえるため、人間の動作を高精度に検知することができる。
【0074】
また、電波は音波よりも高速であるため、電波を利用して距離測定を行なう場合、直接波および反射波の到着タイミングの測定誤差が大きくなる。距離測定装置101では、音波を利用して距離測定を行なう構成により、特に室内のように近距離の測定を行なう場合において、距離測定精度を高めることができる。また、電波を利用する構成と比べて、低コスト化を図ることができる。
【0075】
また、本発明の実施の形態に係る侵入検知システムでは、制御部13は、取得した各時間情報および各振幅情報に基づいて、侵入検知装置151によって人間の動作が検知される前と比べて、人間の動作が検知された後において新たに出現した1または複数の受信波を検出する。そして、制御部13は、検出した各受信波のうち、所定の条件を満たす1または複数の受信波の到着タイミングに基づいて距離を算出する。
【0076】
このような構成により、人の侵入に起因する受信波の変化を的確に検出し、侵入者との距離を適切に算出することができる。
【0077】
また、本発明の実施の形態に係る侵入検知システムでは、制御部13は、検出した各受信波のうち、振幅レベルが所定の閾値以上である1または複数の受信波の中で到着タイミングが最も早い受信波の到着タイミングに基づいて距離を算出する。
【0078】
このような構成により、人の侵入に起因して発生した受信波を的確に検出し、侵入者との距離を適切に算出することができる。
【0079】
また、本発明の実施の形態に係る侵入検知システムでは、制御部13は、時間情報および振幅情報としてインパルス応答を取得し、侵入検知装置151によって人間の動作が検知される前におけるインパルス応答、および人間の動作が検知された後におけるインパルス応答の差分を求め、求めた差分に基づいて、新たに出現した1または複数の受信波を検出する。
【0080】
このように、受信波の時間的構造として送信機および受信機間のインパルス応答を利用する構成により、受信波の変化を的確に検出するための適切な指標を得ることができる。
【0081】
また、本発明の実施の形態に係る侵入検知システムでは、記憶部14は、侵入検知装置151によって人間の動作が検知される前における時間情報および振幅情報を記憶する。そして、距離測定装置101における測定用送信機11、測定用受信機12および制御部13は、侵入検知装置151によって人間の動作が検知されるまで動作を停止し、人間の動作が検知されると、音波の送信および受信ならびに距離の算出を行なう。
【0082】
このような構成により、侵入検知装置151によって侵入者が検知された後に距離測定動作を開始することができるため、消費電力の低減を図ることができる。
【0083】
また、本発明の実施の形態に係る侵入検知システムでは、音波は、可聴領域における音波である。
【0084】
このような構成により、侵入者の位置を測定するとともに、侵入者に対して威嚇を行なうことができる。また、可聴域の音波を用いることで装置がより汎用的なものとなり、装置の構成の簡易化および低コスト化が可能となる。
【0085】
なお、本発明の実施の形態に係る距離測定装置では、受信波の時間的構造としてインパルス応答を用いる構成であるとしたが、これに限定するものではない。たとえば、遅延プロファイルなど、インパルス応答を簡略化したパラメータを用いることも可能である。
【0086】
また、本発明の実施の形態に係る侵入検知装置では、空間特徴量として固有ベクトルを用いる構成であるとしたが、これに限定するものではない。固有ベクトルに限らず、非特許文献1に記載されているような遅延プロファイル等、他の空間特徴量を用いる構成であってもよい。
【0087】
また、本発明の実施の形態に係る侵入検知装置では、空間特徴量として1次元の特徴量を用いる構成であるとしたが、これに限定するものではない。空間特徴量として多次元の特徴量を用いる構成であってもよい。たとえば、固有ベクトルそのものを特徴量ベクトルとして用いることも可能であるし、非特許文献1に記載されているような遅延プロファイルを用いることも可能である。
【0088】
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0089】
11 測定用送信機
12 測定用受信機
13 制御部
14 記憶部
21 検知用送信機
22 検知用受信機
23 制御部
101 距離測定装置
151 侵入検知装置
201 侵入検知システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定エリアに配置された検知用送信機から送信された電波を前記所定エリアに配置された検知用受信機において受信し、受信した前記電波に基づいて前記所定エリアにおける空間特徴量を算出し、算出した前記空間特徴量に基づいて前記所定エリアにおける人間の動作を検知するための侵入検知装置と、
前記所定エリアに配置され、前記所定エリアにおける人間との距離を測定するための距離測定装置とを備える侵入検知システムであって、
前記距離測定装置は、
音波を送信するための測定用送信機と、
前記測定用送信機の近傍に配置されるかまたは前記測定用送信機と一体化され、前記測定用送信機から送信された前記音波を受信するための測定用受信機と、
前記侵入検知装置によって前記人間の動作が検知される前および検知された後の各々における、前記測定用送信機から直接または反射して前記測定用受信機に到着した前記音波である複数の受信波の到着タイミングを示す時間情報、および各前記受信波の振幅を示す振幅情報を取得し、取得した各前記時間情報および各前記振幅情報に基づいて、前記距離測定装置と前記所定エリアにおける人間との距離を算出するための制御部とを含む、侵入検知システム。
【請求項2】
前記制御部は、取得した前記各時間情報および前記各振幅情報に基づいて、前記侵入検知装置によって前記人間の動作が検知される前と比べて、前記人間の動作が検知された後において新たに出現した1または複数の受信波を検出し、検出した各前記受信波のうち、所定の条件を満たす1または複数の前記受信波の到着タイミングに基づいて前記距離を算出する、請求項1に記載の侵入検知システム。
【請求項3】
前記制御部は、検出した各前記受信波のうち、振幅レベルが所定の閾値以上である1または複数の前記受信波の中で到着タイミングが最も早い前記受信波の到着タイミングに基づいて前記距離を算出する、請求項2に記載の侵入検知システム。
【請求項4】
前記制御部は、前記時間情報および前記振幅情報としてインパルス応答を取得し、前記侵入検知装置によって前記人間の動作が検知される前におけるインパルス応答、および前記人間の動作が検知された後におけるインパルス応答の差分を求め、前記差分に基づいて、前記新たに出現した1または複数の受信波を検出する、請求項2または請求項3に記載の侵入検知システム。
【請求項5】
前記距離測定装置は、さらに、前記侵入検知装置によって前記人間の動作が検知される前における前記時間情報および前記振幅情報を記憶するための記憶部を備え、
前記距離測定装置における前記測定用送信機、前記測定用受信機および前記制御部は、前記侵入検知装置によって前記人間の動作が検知されるまで動作を停止し、前記人間の動作が検知されると、前記音波の送信および受信ならびに前記距離の算出を行なう、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の侵入検知システム。
【請求項6】
前記音波は、可聴領域における音波である、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の侵入検知システム。
【請求項7】
所定エリアに配置された検知用送信機から送信された電波を前記所定エリアに配置された検知用受信機において受信し、受信した前記電波に基づいて前記所定エリアにおける空間特徴量を算出し、算出した前記空間特徴量に基づいて前記所定エリアにおける人間の動作を検知するための侵入検知装置に用いられる距離測定装置であって、
音波を送信するための測定用送信機と、
前記測定用送信機の近傍に配置されるかまたは前記測定用送信機と一体化され、前記測定用送信機から送信された前記音波を受信するための測定用受信機と、
前記所定エリアに前記距離測定装置および前記侵入検知装置が配置された状態において、前記侵入検知装置によって前記人間の動作が検知される前および検知された後の各々における、前記測定用送信機から直接または反射して前記測定用受信機に到着した前記音波である複数の受信波の到着タイミングを示す時間情報、および各前記受信波の振幅を示す振幅情報を取得し、取得した各前記時間情報および各前記振幅情報に基づいて、前記距離測定装置と前記所定エリアにおける人間との距離を算出するための制御部とを備える、距離測定装置。
【請求項8】
所定エリアに配置された検知用送信機から送信された電波を前記所定エリアに配置された検知用受信機において受信し、受信した前記電波に基づいて前記所定エリアにおける空間特徴量を算出し、算出した前記空間特徴量に基づいて前記所定エリアにおける人間の動作を検知するための侵入検知装置を備える侵入検知システムにおける距離測定方法であって、
前記所定エリアにおいて音波を送信するステップと、
前記音波を送信した位置またはその近傍である受信位置において前記音波を受信するステップと、
前記侵入検知装置によって前記人間の動作が検知される前および検知された後の各々における、直接または反射して前記受信位置に到着した前記音波である複数の受信波の到着タイミングを示す時間情報、および各前記受信波の振幅を示す振幅情報を取得するステップと、
取得した各前記時間情報および各前記振幅情報に基づいて、前記音波を送信した位置または前記受信位置と前記所定エリアにおける人間との距離を算出するステップとを含む、距離測定方法。
【請求項9】
所定エリアに配置された検知用送信機から送信された電波を前記所定エリアに配置された検知用受信機において受信し、受信した前記電波に基づいて前記所定エリアにおける空間特徴量を算出し、算出した前記空間特徴量に基づいて前記所定エリアにおける人間の動作を検知するための侵入検知装置を備える侵入検知システムにおける距離測定プログラムであって、コンピュータに、
前記所定エリアにおいて音波を送信するステップと、
前記音波を送信した位置またはその近傍である受信位置において前記音波を受信するステップと、
前記侵入検知装置によって前記人間の動作が検知される前および検知された後の各々における、直接または反射して前記受信位置に到着した前記音波である複数の受信波の到着タイミングを示す時間情報、および各前記受信波の振幅を示す振幅情報を取得するステップと、
取得した各前記時間情報および各前記振幅情報に基づいて、前記音波を送信した位置または前記受信位置と前記所定エリアにおける人間との距離を算出するステップとを実行させるための、距離測定プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−190328(P2012−190328A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−54294(P2011−54294)
【出願日】平成23年3月11日(2011.3.11)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】