説明

保持部材、モジュールおよび電子機器

【課題】小型化を図りつつ、モジュールの位置決めを簡単かつ正確に行うことができる保持部材、モジュールおよび電子機器を提供すること。
【解決手段】保持部材7は、モジュール1の保持の位置を決めるアライメント部741〜744を有し、アライメント部741〜744は、モジュール1を固定する載置面741a〜744aを有している。保持部材7の中心に対し平面視で互いに直交する第1軸J1および第2軸J2により、保持部材7を第1〜第4の領域S1〜S4に区分けしたときに、アライメント部741〜744は、領域S1〜S4にそれぞれ1つずつ設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保持部材、モジュールおよび電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に開示されているようなセンサーユニットが知られている。特許文献1に記載のセンサーユニットは、直方体形状をなし、互いに直交する3つの面を有する固定部材(mounting member)と、3つの面それぞれに実装されたセンサー素子(sensor devices)とを有している。
このようなセンサー素子を回路基板等に実装する場合、センサー素子を回路基板に直接実装することは困難であり、保持部材と蓋部材とからなるケーシングに収容した状態で実装するのが一般的である。しかし、このようなケーシングに収容すると、センサー素子が大型化する問題がある。また、センサー素子がケーシングに対して傾いて固定されると、センサー素子の検出軸が傾いてしまい、検出精度が低下するという問題もある。すなわち、小型化を図りつつ、センサー素子の位置決めを行うことのできるケーシングが待ち望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第7040922号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、小型化を図りつつ、モジュールの位置決めを簡単かつ正確に行うことができる保持部材、モジュールおよび電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の保持部材は、モジュールを保持する保持部材であって、
前記保持部材は、前記モジュールの前記保持の位置を決める少なくとも一対のアライメント部を有し、
前記アライメント部は、前記モジュールを固定する載置面を有し、
前記保持部材の中心に対し平面視で互いに直交する第1軸および第2軸により、前記保持部材を第1〜第4の領域に区分けしたときに、前記第1の領域および前記第2の領域は前記中心に対し互いに点対称な位置にあり、
前記アライメント部は、前記第1の領域および前記第2の領域に配置されていることを特徴とする。
これにより、モジュールの位置決めを簡単かつ正確に行うことができる保持部材が得られる。
【0006】
本発明の保持部材では、前記保持部材には凹部が設けられ、前記アライメント部は前記凹部の側壁の少なくとも一部を構成することが好ましい。
これにより、保持部材の構成が簡素化される。
本発明の保持部材では、前記アライメント部の前記載置面は、前記凹部の開口面よりも低いことが好ましい。
これにより、保持部材の縁部が、モジュールを載置面に載置する際の案内部として機能する。
【0007】
本発明の保持部材では、前記第3の領域および前記第4の領域は、前記中心に対し互いに点対称な位置にあり、
前記アライメント部は、前記第3の領域および前記第4の領域に配置されていることが好ましい。
これにより、載置面にモジュールを安定的に載置することができる。
【0008】
本発明の保持部材では、前記アライメント部の前記載置面の各々は、同一平面上にあることが好ましい。
これにより、載置面にモジュールを安定的に載置することができる。
本発明の保持部材では、前記アライメント部の少なくとも1つの前記載置面には、突起部または穴部が設けられていることが好ましい。
これにより、孔部または突起部にモジュールを係合させることにより、保持部材にモジュールを固定することができる。
【0009】
本発明の保持部材では、前記保持部材は、前記アライメント部が設けられた面側に充填剤が設けられていることが好ましい。
これにより、モジュールの不要な振動を抑えることができる。
本発明の保持部材では、前記保持部材には、該保持部材を対象物に固定するための固定部が設けられていることが好ましい。
これにより、保持部材を対象物に簡単に固定することができる。
【0010】
本発明の保持部材では、前記固定部は、前記第1の領域および前記第2の領域に設けられていることが好ましい。
これにより、保持部材を対象物に安定的に固定することができる。
本発明のモジュールは、モジュールと、
前記モジュールを保持する保持部材と、を有し、
前記保持部材は、前記モジュールの前記保持の位置を決める少なくとも一対のアライメント部を有し、
前記アライメント部は、前記モジュールを固定する載置面を有し、
前記保持部材の中心に対し平面視で互いに直交する第1軸および第2軸により、前記保持部材を第1〜第4の領域に区分けしたときに、前記第1の領域および前記第2の領域は前記中心に対し互いに点対称な位置にあり、
前記アライメント部は、前記第1の領域および前記第2の領域に配置され、
前記モジュールは、前記載置面に保持されていることを特徴とする。
これにより、モジュールの位置決めを簡単かつ正確に行うことができる保持部材が得られる。
【0011】
本発明のモジュールでは、前記保持部材には凹部が設けられ、前記アライメント部は前記凹部の側壁の少なくとも一部を構成することが好ましい。
これにより、保持部材の構成が簡素化される。
本発明のモジュールでは、前記モジュールは、前記保持部材側に電子部品を備え、
前記電子部品の少なくとも一部は、前記凹部内に収納されていることが好ましい。
これにより、保持部材のスペースを有効利用することができ、小型化を図ることができる。
【0012】
本発明のモジュールでは、前記第3の領域および前記第4の領域は、前記中心に対し互いに点対称な位置にあり、
前記アライメント部は、前記第3の領域および前記第4の領域に配置されていることが好ましい。
これにより、より確実かつ安定的に保持部材に対するモジュールの位置決めを行うことができる。
【0013】
本発明のモジュールでは、前記アライメント部の前記載置面の各々は、同一平面上にあることが好ましい。
これにより、載置面にモジュールを安定的に載置することができる。
本発明のモジュールでは、前記載置面および前記モジュールの一方には突起部が設けられ、他方には穴部が設けられ、前記突起部と前記穴部とが係合されることが好ましい。
これにより、保持部材にモジュールを固定することができる。
【0014】
本発明のモジュールでは、前記保持部材は、前記アライメント部が設けられた面側に充填剤が設けられ、
前記保持部材と前記モジュールとを前記充填剤で接合することが好ましい。
これにより、モジュールの不要な振動を抑えることができる。
本発明のモジュールでは、前記モジュールは、検出軸が互いに交差する複数の物理量センサーが搭載されていることが好ましい。
これにより、センサーモジュールとして用いることができる。
【0015】
本発明のモジュールでは、前記保持部材には、該保持部材を対象物に固定するための固定部が設けられ、
前記固定部は、前記第1の領域および前記第2の領域に設けられていることが好ましい。
これにより、保持部材を対象物に簡単に固定することができる。
【0016】
本発明のモジュールでは、前記モジュールを覆い、且つ前記保持部材に固定される蓋部材を有していることが好ましい。
これにより、モジュールを保護することができる。
本発明の電子機器は、本発明のモジュールを備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明のモジュールの好適な実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示すモジュールが備える実装基板の展開図である。
【図3】図2に示す実装基板を組み立てた状態を示す斜視図である。
【図4】図1に示すモジュールが備える角速度センサーの一例を示す平面図である。
【図5】図1に示すモジュールが備える支持部材を示す斜視図である。
【図6】実装基板が固定された支持部材の横断面図である。
【図7】実装基板が固定された支持部材の斜視図である。
【図8】図1に示すモジュールが備える保持部材の斜視図である。
【図9】図5に示す支持部材および図8に示す保持部材の平面図である。
【図10】モジュールを搭載した電子機器の構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の保持部材、モジュールおよび電子機器を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.モジュール
まず、本発明の保持部材を適用したモジュール(本発明のモジュール)について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明のモジュールの好適な実施形態を示す斜視図、図2は、図1に示すモジュールが備える実装基板の展開図、図3は、図2に示す実装基板を組み立てた状態を示す斜視図、図4は、図1に示すモジュールが備える角速度センサーの一例を示す平面図、図5は、図1に示すモジュールが備える支持部材を示す斜視図、図6は、実装基板が固定された支持部材の横断面図、図7は、実装基板が固定された支持部材の斜視図、図8は、図1に示すモジュールが備える保持部材の斜視図、図9は、図5に示す支持部材および図8に示す保持部材の平面図である。なお、以下では、説明の都合上、図1中の図面上側を「上」、図面下側を「下」として説明を行う。また、図1に示すように、互いに直交する3軸を「x軸」、「y軸」および「z軸」とする。z軸は、保持部材7の法線方向と平行な軸であり、x軸は、保持部材の平面視にて、保持部材の対向する1組の辺の延在方向と平行な軸であり、y軸は、保持部材の対向する他の1組の辺の延在方向と平行な軸である。
【0019】
図1に示すモジュール1は、センサー素子4として角速度センサー411〜413を備えており、互いに直交するx軸、y軸、z軸まわりの角速度を検出することのできる3軸ジャイロWである。このようなモジュール1は、利便性に優れ、例えば、モーショントレース、モーショントラッキング、モーションコントローラー、PDR(歩行者位置方位計測)等に好適に利用することができる。
図1(a)、(b)に示すように、モジュール1は、センサー素子4や他の電子部品が実装された実装基板2と、実装基板2を固定する支持部材3と、支持部材3を保持するケーシング6とを有している。なお、図1(b)は、同図(a)に示すモジュール1の蓋部材10の図示を省略した図である。
【0020】
以下、これら各部材について順次説明する。
[実装基板]
実装基板2は、硬質で変形し難いリジッド基板と、軟質で変形し易いフレキシブル基板とを組み合わせたリジッドフレキシブル基板である。このような実装基板2としては、例えば、フレキシブル基板の両側にガラスエポキシ基板等の硬質層を貼り付け、この部分をリジッド基板として用いるもの等、公知のリジッドフレキシブル基板を用いることができる。
【0021】
図2(a)は、展開した状態の実装基板2を一方の面側から見た平面図であり、図2(b)は、展開した状態の実装基板2を他方の面側から見た平面図である。図2に示すように、実装基板2は、互いに離間して配置された第1のリジッド基板21、第2のリジッド基板22、第3のリジッド基板23、第4のリジッド基板24および第5のリジッド基板25と、これらを連結するフレキシブル基板26とで構成されている。
【0022】
フレキシブル基板26は、第1のリジッド基板21と第3のリジッド基板23とを連結する連結部261、第2のリジッド基板22と第3のリジッド基板23とを連結する連結部262、第3のリジッド基板23と第4のリジッド基板24とを連結する連結部263および第4のリジッド基板24と第5のリジッド基板25とを連結する連結部264を有している。
【0023】
また、第1のリジッド基板21の両端部には孔部21a、21bが形成されており、第2のリジッド基板22の両端部には孔部22a、22bが形成されており、第3のリジッド基板23の両端部(対角関係にある両角部)には孔部23a、23bが形成されており、第4のリジッド基板24の両端部(対角関係にある両角部)には孔部24a、24bが形成されており、第5のリジッド基板25の両端部には孔部25a、25bが形成されている。これら孔部21a〜25bは、第1〜第5のリジッド基板21〜25を支持部材3に固定するのに用いられる孔である。なお、孔部とは、一方の面から他方の面を貫通した構造と、一方の面に開口を有し他方の面に貫通しない構造の両方を含む。
【0024】
各リジッド基板21〜25およびフレキシブル基板26には、導体パターン(図示せず)が形成されており、この導体パターンを介してセンサー素子4や電子部品が適切に電気接続されている。
なお、以下では、説明の便宜上、各リジッド基板21〜25の図2(a)にて図示されている面を「表側実装面」と言い、図2(b)にて図示されている面を「裏側実装面」と言う。
【0025】
このような実装基板2は、フレキシブル基板26の各連結部261〜264を折り曲げる(湾曲させる)ことで、図3に示すような直方体状に変形させることができる。具体的には、各リジッド基板21〜25の表側実装面211〜251が内側を向くように連結部261〜264を折り曲げることで、隣接するリジッド基板同士が直交する直方体状に変形させることができる。この状態では、例えば、第3のリジッド基板23が下面をなすとすると、第4のリジッド基板24が上面をなし、第1、第2、第5のリジッド基板21、22、25が側面をなしている。図1に示すように、実装基板2は、このように変形した状態で支持部材3に固定されている。言い換えれば、実装基板2は、支持部材3に対応する形状に変形できるように設計されている。
【0026】
以上、実装基板2について説明した。実装基板2を上記のようなリジッドフレキシブル基板で構成することにより、実装基板2を容易に変形させることができるため、実装基板2の支持部材3への固定が簡単となる。また、各リジッド基板21〜25がひとまとまりに連結されているため、この点でも、実装基板2の支持部材3への固定を簡単かつ円滑に行うことができる。また、リジッド基板にセンサー素子4を実装することにより、センサー素子4の不要な振動を抑制でき、モジュール1の検出精度が向上する。
【0027】
なお、実装基板2には、グランド層(図示せず)が形成されており、このグランド層が外部磁場を遮断する機能を発揮する。そのため、図3に示す状態にて、実装基板2の内側にある電子部品(表側実装面211〜251に実装されているセンサー素子4や他の電子部品)については、モジュール1の外部からの外部磁場による影響を排除することができる。
【0028】
[センサー素子]
図2(a)、(b)に示すように、実装基板2には複数のセンサー素子4と、他の電子部品が実装されている。
実装基板2には、センサー素子(物理量センサー)4として、1軸検出型の3つの角速度センサー411〜413と、3軸検出型の加速度センサー42とが実装されている。また、実装基板2には、センサー素子4以外の電子部品として、センサー素子4を駆動するための電源回路43と、センサー素子4からの出力信号を増幅する増幅回路44と、増幅回路44で増幅されたアナログ信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換回路45と、所望の制御を行うマイクロコントローラー46と、EEPROM等の不揮発性メモリー47と、方位を検出する方位センサー(磁気センサー)48と、信号を出力するためのコネクター(インターフェースコネクター)49とが実装されている。なお、加速度センサー42は、ここでは1素子で3軸検出する構造のものを用いているが、角速度センサーと同様に1軸検出の加速度センサーを3つ用いても良い。
【0029】
以下、これらセンサー素子4および電子部品の配置について詳細に説明する。
(第1のリジッド基板21)
第1のリジッド基板21の表側実装面211には、x軸回りの角速度を検出する角速度センサー411が実装されている。
(第2のリジッド基板22)
第2のリジッド基板22の表側実装面221には、y軸回りの角速度を検出する角速度センサー412が実装されている。
【0030】
(第3のリジッド基板23)
第3のリジッド基板23の表側実装面231には、電源回路43、増幅回路44およびアナログ/デジタル変換回路45が実装されており、裏側実装面232には、z軸回りの角速度を検出する角速度センサー413および加速度センサー42が実装されている。なお、角速度センサー413、加速度センサー42を表側実装面231に実装し、電源回路43、増幅回路44、およびアナログ/デジタル変換回路45を裏側実装面232に実装しても良い。
【0031】
ここで、アナログ/デジタル変換回路45は、表側実装面231に実装されている他の電子部品(電源回路43および増幅回路44)に対してサイズが大きい。そのため、アナログ/デジタル変換回路45を表側実装面231の中央部に配置するのが好ましい。これにより、アナログ/デジタル変換回路45を第3のリジッド基板23の強度を補強する補強部材として効果的に用いることができる。そのため、第3のリジッド基板23の撓み変形に起因する不本意な振動が抑えられ、角速度センサー411〜413に不要な振動が伝わらず、角速度センサー411〜413(特に第3のリジッド基板23に実装されている角速度センサー413)による角速度の検出精度が高まる。
【0032】
また、角速度センサー413および加速度センサー42は、裏側実装面232の縁部(特に、孔部23a、23bのいずれか一方の近傍)に配置するのが好ましい。後述するように、第3のリジッド基板23は、孔部23a、23bを介してネジ止めされることにより支持部材3に固定される。そのため、孔部23a、23bの近傍(第3のリジッド基板23の縁部)は、変形し難く、不要な振動が発生し難い。よって、このような場所に、角速度センサー413および加速度センサー42を配置することで、より高精度に角速度および加速度を検出することができる。
【0033】
また、角速度センサー413および加速度センサー42を裏側実装面232に実装することにより、実装基板2が支持部材3に固定された状態にて、マイクロコントローラー46との距離をより離間させることができる。また、角速度センサー413および加速度センサー42とマイクロコントローラー46との間に、第3のリジッド基板23のグランド層を位置させることができる。そのため、マイクロコントローラー46から発生する放射ノイズが、角速度センサー413および加速度センサー42に悪影響を及ぼすのを防止でき、角速度センサー413および加速度センサー42の検出精度を向上させることができる。
【0034】
(第4のリジッド基板24)
第4のリジッド基板24の表側実装面241には、マイクロコントローラー46が実装され、裏側実装面242には、不揮発性メモリー47および方位センサー48が実装されている。
ここで、マイクロコントローラー46は、第4のリジッド基板24に実装された他の電子部品(不揮発性メモリー47および方位センサー48)に対してサイズが大きい。そのため、マイクロコントローラー46を表側実装面241の中央部に配置するのが好ましい。これにより、マイクロコントローラー46を第4のリジッド基板24の強度を補強する補強部材として効果的に用いることができる。そのため、第4のリジッド基板24の撓み変形による不要な振動が抑えられ、角速度センサー411〜413に不要な振動が伝わらず、角速度センサー411〜413による角速度の検出精度が高まる。
【0035】
また、マイクロコントローラー46から発生する放射ノイズを第4のリジッド基板24の前記グランド層によって遮断することができるため、方位センサー48をマイクロコントローラー46と反対の実装面に実装することにより、前記放射ノイズ(磁場)が方位センサー48に達し、方位センサー48に悪影響を及ぼすことを効果的に防止することができる。そのため、方位センサー48の検出精度を向上させることができる。
【0036】
(第5のリジッド基板25)
第5のリジッド基板25の裏側実装面252には、コネクター49が実装されている。
以上、センサー素子4および電子部品の配置について詳細に説明した。
実装基板2では、第3のリジッド基板23に電源回路43、増幅基板44、アナログ/デジタル変換回路45を含むアナログ回路をまとめて形成し、第4のリジッド基板24にマイクロコントローラー46を含むデジタル回路をまとめて形成している。そのため、デジタル回路から生じる高周波ノイズがアナログ回路に伝播されるのを抑制でき、優れた信頼性および検出精度を発揮することができる。
【0037】
角速度センサー411〜413としては、角速度を検出することができれば、特に限定されず、公知の1軸検出型の角速度センサーを用いることができる。このような角速度センサー411〜413としては、例えば、図4に示すような振動片5を有するセンサーを用いることができる。
振動片5は、水晶(圧電材料)で構成されている。また、振動片5は、基部51と、基部51の両側から紙面縦方向へ延出する一対の検出用振動腕52、53と、基部51の両側から紙面横方向へ延出する一対の連結腕54、55と、各連結腕54、55の先端部の両側から紙面縦方向へ延出する各一対の駆動用振動腕56、57、58、59とを有している。また、各検出用振動腕52、53の表面には検出用電極(図示せず)が形成されており、駆動用振動腕56、57、58、59の表面には駆動用電極(図示せず)が形成されている。
【0038】
このような振動片5では、駆動用電極に電圧を印加することにより、駆動用振動腕56、58および駆動用振動腕57、59を、互いに接近・離間を繰り返すように振動させた状態にて、振動片5の法線Aまわりの角速度ωが加わると、振動片5にコリオリ力が加わり、検出用振動腕52、53の振動が励起される。そして、検出用振動腕52、53の振動により発生した検出用振動腕52、53の歪を検出用電極で検出することにより、振動片5に加わった角速度を求めることができる。
【0039】
[支持部材]
図5および図6に示すように、支持部材3は、略直方体状をなしており、対向配置された上面31および下面32と、これらを接続する4つの側面33、34、35、36とを有している。このような支持部材3では、少なくとも、隣り合う2つの側面と、上面31または下面32とが、互いに直交するように精度よく形成されている。なお、本実施形態では、隣り合う面の全てが互いに直交するように精度よく形成されている。
【0040】
下面32、側面33および側面34は、後述するように、角速度センサー411〜413が実装された第1〜第3のリジッド基板21〜23を固定する面である。そのため、これら3つの面を互いに直交するよう形成することにより、角速度センサー411〜413を互いの検出軸A1〜A3が直交した姿勢で正確に配置することができる。そのため、モジュール1によれば、各軸(x軸、y軸およびz軸)まわりの角速度を高精度に検出することができる。
【0041】
(側面33)
側面33は、第1のリジッド基板21を固定する固定面を構成する。第1のリジッド基板21は、その表側実装面211を支持部材3側(内側)に向けた状態で側面33に固定されている。具体的には、支持部材3は、側面33の両端部から突出する2つの突起332、333を有し、この突起332、333に第1のリジッド基板21に形成された孔部21a、21bが係合している。これにより、図7に示すように、第1のリジッド基板21が側面33に固定されている。
【0042】
このように2つの突起332、333を用いることにより、側面33に対する第1のリジッド基板21の位置決めを行いつつ、側面33に第1のリジッド基板21を固定することができる。特に、側面33の両端部に突起332、333を形成することで、突起332、333の離間距離が長くなり、第1のリジッド基板21の位置決めをより精度よく行うことができる。
第1のリジッド基板21の側面33への固定は、さらに、接着剤による接着を併用することが好ましい。これにより、第1のリジッド基板21を側面33により強固に固定することができる。このことは、後述する第2〜第5のリジッド基板22〜25についても同様である。
【0043】
また、支持部材3は、側面33に開放する窪み部331を有している。この窪み部331は、角速度センサー411の位置および外形に対応して形成されており、第1のリジッド基板21が側面33に固定された状態では、窪み部331内に角速度センサー411が収容されている。すなわち、窪み部331は、支持部材3と角速度センサー411との接触を防止するための逃げ部を構成している。このような窪み部331を形成することにより、支持部材3の内部スペースを有効活用することができ、モジュール1の小型化を図ることができる。
また、角速度センサー411の天頂面(第1のリジッド基板21に実装された面とは反対側の面)と支持部材の窪み部331の表面とを接着剤等により接合しても良い。このような構成とすることで、センサー素子4と支持部材との接合を強固なものとすることができる。
【0044】
(側面34)
側面34は、第2のリジッド基板22を固定する固定面を構成する。第2のリジッド基板22は、その表側実装面221を支持部材3側(内側)に向けた状態で側面34に固定されている。具体的には、支持部材3は、側面34の両端部から突出する2つの突起342、343を有し、この突起342、343に第2のリジッド基板22に形成された孔部22a、22bが係合している。これにより、図7に示すように、第2のリジッド基板22が側面34に固定されている。
【0045】
また、支持部材3は、側面34に開放する窪み部341を有している。この窪み部341は、角速度センサー412の位置および外形に対応して形成されており、第2のリジッド基板22が側面34に固定された状態では、窪み部341内に角速度センサー412が収容されている。すなわち、窪み部341は、支持部材3と角速度センサー412との接触を防止するための逃げ部を構成している。このような窪み部341を形成することにより、支持部材3の内部スペースを有効活用することができ、モジュール1の小型化を図ることができる。
【0046】
(側面35)
側面35は、第5のリジッド基板25を固定する固定面を構成する。第5のリジッド基板25は、その表側実装面251を支持部材3側(内側)に向けた状態で側面35に固定されている。すなわち、第5のリジッド基板25は、コネクター49をモジュール1の外側に露出させた状態で側面35に固定されている。具体的には、支持部材3は、側面35の両端部から突出する2つの突起352、353を有し、この突起352、353に第5のリジッド基板25に形成された孔部25a、25bが係合している。これにより、図7に示すように、第5のリジッド基板25が側面35に固定されている。
なお、上記では突起342、343、352、353を支持部材3側に設け、孔部22a、22b、25a、25bをリジッド基板側に設けているが、突起をリジッド基板側に設け、孔部を支持部材側に設けても良い。
【0047】
(下面32)
下面32は、第3のリジッド基板23を固定する固定面を構成する。第3のリジッド基板23は、その表側実装面231を支持部材3側(内側)に向けた状態で下面32に固定されている。具体的には、支持部材3は、下面32の対角関係にある2つの角部に形成された2つのネジ穴32a、32bを有している。このネジ穴32a、32bに、第3のリジッド基板23に形成された孔部23a、23bを合わせ、ネジ81、82によりネジ止めすることにより、図7に示すように、第3のリジッド基板23が下面32に固定されている。
【0048】
また、支持部材3は、上面31と下面32とを貫通する貫通孔37を有しており、外観が枠形状となっている。第3のリジッド基板23を下面32に固定した状態では、貫通孔37内に、表側実装面231に実装された電源回路43、増幅回路44およびアナログ/デジタル変換回路45が収容されている。すなわち、貫通孔37は、支持部材3と、電源回路43、増幅回路44およびアナログ/デジタル変換回路45との接触を防止するための逃げ部を構成している。このような貫通孔37を形成することにより、支持部材3の内部スペースを有効活用することができ、モジュール1の小型化(薄型化)を図ることができる。
【0049】
(上面31)
上面31は、第4のリジッド基板24を固定する固定面を構成する。第4のリジッド基板24は、その表側実装面241を支持部材3側(内側)に向けた状態で上面31に固定されている。具体的には、支持部材3は、上面31の対角関係にある2つの角部に形成された2つのネジ穴31a、31bを有している。これらネジ穴31a、31bは、下面32に形成されたネジ穴32a、32bと対向して形成されている。このネジ穴31a、31bに、第4のリジッド基板24に形成された孔部24a、24bを合わせ、ネジ83、84によりネジ止めすることにより、図7に示すように、第4のリジッド基板24が上面31に固定されている。
【0050】
また、前述したように、支持部材3は、貫通孔37を有している。第4のリジッド基板24を上面31に固定した状態では、貫通孔37内に、表側実装面241に実装されたマイクロコントローラー46が収容されている。すなわち、貫通孔37は、支持部材3とマイクロコントローラー46との接触を防止するための逃げ部を構成している。このような貫通孔37を形成することにより、支持部材3の内部スペースを有効活用することができ、モジュール1の小型化(薄型化)を図ることができる。
【0051】
また、支持部材3には、上面31と下面32とを貫通する2つの貫通孔381、382が形成されている。これら2つの貫通孔381、382は、上面31の対角関係にある2つの角部であって、ネジ穴31a、31bが形成されていない2つの角部と、これら角部に対応する下面32の角部とを貫通するように形成されている。このような貫通孔381、382は、後述するように、支持部材3を保持部材7にネジ止め固定する際に、ネジを挿入するためのネジ孔である。
【0052】
また、支持部材3の構成材料としては、特に限定されないが、例えば外部から圧力が加わったときに変形を防止するために、硬質な材料であるのが好ましい。これにより、下面32、側面33および側面34が互いに直交した状態をより確実に維持することができ、モジュール1の検出精度を高く維持することができる。
このような材料としては、特に限定されず、例えば、鉄、ニッケル、銅、アルミニウム等の各種金属、またはこれらのうちの少なくとも1種を含む合金または金属間化合物、さらには、これらの金属の酸化物等が挙げられる。このうち、合金としては、例えば、ステンレス鋼、インコネル、その他例えばジュラルミン等の各種アルミニウム系合金が挙げられる。
【0053】
このように、支持部材3を金属材料で構成することにより、次のような効果を発揮することができる。すなわち、支持部材3を金属材料のような高い導電率を有する材料で構成すると、支持部材3によって、マイクロコントローラー46等から発生する放射ノイズを遮断することができる。そのため、このような放射ノイズが、窪み部331、341内の角速度センサー411、412に到達し、これらセンサーに悪影響を与えるのを防ぐことができる。その結果、角速度センサー411、412によって高精度に角速度を検出することができる。
【0054】
また、前記硬質な材料としては、上記金属材料の他、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ素系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0055】
また、支持部材3の構成材料として、不要な振動を吸収する防振、免振機能を発揮することのできる弾性材料であるのも好ましい。このような材料としては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムのような各種ゴム材料(特に加硫処理したもの)や、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマーが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を混合して用いることができる。
【0056】
また、支持部材3の構成材料として、変形のし難さと、防振、免振機能とを両立させるために免振鋼を用いるのも好ましい。
このような支持部材3は、互いに直交する3つの面、すなわち下面32、側面33および側面34を有しているため、下面32に角速度センサー413が実装された第3のリジッド基板23を固定し、側面33に角速度センサー411が実装された第1のリジッド基板21を固定し、側面34に角速度センサー412が実装された第2のリジッド基板22を固定するだけで、簡単かつ確実に、3つの角速度センサー411〜413を互いに直交して配置することができる。すなわち、角速度センサー411の検出軸A1と、角速度センサー412の検出軸A2と、角速度センサー413の検出軸A3とが互いに直交するように配置することができる。そのため、簡単に、モジュール1の角速度の検出精度を向上させることができる。
【0057】
また、角速度センサー411、412は、実装基板2よりも支持部材3側に位置している。そのため、角速度センサー411は、第1のリジッド基板21によってモジュール1の外部への露出が防止され、角速度センサー412は、第2のリジッド基板22によってモジュール1の外部への露出が防止されている。このような配置によれば、例えば、モジュール1の製造時や、モジュール1を他の電子機器に組み込む際に、角速度センサー411、412が、作業者や製造機器等と接触することがなく、これらセンサー類の破損を効果的に防止することができる。また、前述したように、実装基板2が有するグランド層によって、外部磁場を遮断することができるため、角速度センサー411、412が前記磁場の影響を受けることなく、これらセンサー類によって、精度よく加速度を検出することができる。
【0058】
[ケーシング]
図1に示すように、ケーシング6は、支持部材3を固定する保持部材7と、保持部材7に固定された支持部材3を覆う蓋部材(キャップ)10とを有している。以下、保持部材7および蓋部材10について順次説明する。
(保持部材7)
図8に示すように、保持部材7は、板状をなし、略矩形の平面視形状を有している。このように、保持部材7を略矩形の平面視形状とすることにより、モジュール1の外部からx軸、y軸、z軸(角速度センサー411〜413の検出軸A1〜A3)の各軸を確認し易く、モジュール1を図示しない回路基板(対象物)等に搭載する際に、その搭載(位置決め)がし易くなる。
【0059】
また、保持部材7の下面は、xy平面(x軸とy軸とで形成される平面)と平行である。これにより、モジュール1をマザーボード等の回路基板(対象物)に実装したときに、回路基板の実装面がxy平面と平行となる。そのため、例えば、後述する電子機器500等において、回路基板の配設を簡単に行うことができ、モジュール1によって各軸まわりの角速度をより正確に検出することができる。
【0060】
また、保持部材7の対角上に位置する2つの角部には、それぞれ、外周(外縁)に開放する長孔711、712が形成されている。これら長孔711、712は、互いに同じ方向に延在している。このような長孔711、712は、モジュール1を前記回路基板に固定するためのネジ穴である。すなわち、長孔711、712は、モジュール1を回路基板に固定するための固定部を構成する。この長孔711、712を用いて、モジュール1を回路基板にネジ止めすることにより、モジュール1を回路基板に簡単かつ確実に固定することができる。なお、長孔とは、一方の面から他方の面を貫通した構造と、一方の面に開口を有し他方の面に貫通しない構造の両方を含む。
【0061】
ここで、長孔711、712のうちの一方をネジによって回路基板に仮止めした状態とすると、このネジを回動中心としてモジュール1を回路基板上にてz軸まわりに回動させることができる。そのため、まず、一方の長孔を用いてモジュール1を仮止め(ネジ止め)し、次いで、モジュール1のz軸まわりの位置決めを行い、次いで、他方の長孔をネジ止めし、最後に、両ネジを本締めすることにより、モジュール1をz軸まわりに精度よく位置決めした状態で回路基板に固定することができる。
【0062】
また、各長孔711、712を用いてモジュール1が回路基板に仮止めされている状態では、モジュール1を回路基板に対して長孔711、712の延在方向にスライドさせることができる。そのため、モジュール1を回路基板に対してx軸方向およびy軸方向の位置を微細に調整することができる。これにより、回路基板に対するモジュール1の位置決めをより精度よく行うことができる。
【0063】
また、保持部材7には、上面の縁部を除く中央部に開放する凹部72が形成されている。凹部72は、保持部材7に支持部材3を固定した状態にて、第3のリジッド基板23の裏側実装面232に実装された角速度センサー413および加速度センサー42を収納する収納部として機能する。言い換えれば、凹部72は、保持部材7と角速度センサー413および加速度センサー42との接触を防止するための逃げ部を構成する。このような凹部72を形成することによって、保持部材7のスペースを有効活用でき、モジュール1の小型化(薄型化)を図ることができる。
【0064】
また、保持部材7には、4つのアライメント部741、742、743、744が形成されている。これらアライメント部741〜744は、保持部材7に対する支持部材3のx軸、y軸およびz軸の各軸まわりの位置決めを行う機能を有している。具体的には、アライメント部741〜744は、角速度センサー411の検出軸A1と、角速度センサー412の検出軸A2とで形成される平面が、xy平面と平行となり、かつ、角速度センサー413の検出軸A3がz軸と平行となるように、保持部材7に対して支持部材3を位置決めする機能を有している。
【0065】
これら4つのアライメント部741〜744は、凹部72の4つの角部に設けられており、凹部72の底面から突出形成されている。言い換えれば、xy平面視にて、保持部材7の中心を通り互いに直交する第1軸J1および第2軸J2を設定し、これら2つの軸によって区分けされる4つの領域を第1の領域S1、第2の領域S2、第3の領域S3および第4の領域S4としたとき、各領域に1つのアライメント部が位置するように、4つのアライメント部741〜744が設けられている。これにより、アライメント部741〜742を互いに大きく離間させることができ、支持部材3をアライメント部741〜744に、より安定的に載置することができる。なお、アライメント部は、4つに限定されず、例えば、一対のアライメント部が、前記中心を介して対向する第1、第3の領域に設けられていてもよい。
【0066】
また、アライメント部741、742、743、744は、xy平面と平行な平面で構成された載置面741a、742a、743a、744aを有しており、これら4つの載置面741a〜744aは、互いにxy平面と平行な同一平面上に位置している。そのため、これら載置面741a〜744aに支持部材3をその下面32が載置面と対向するように載置すると、角速度センサー413の検出軸A3がz軸と平行となる。このように、4つのアライメント部741〜744に支持部材3を載置するだけで、保持部材7に対する角速度センサー413のx軸およびy軸まわりの位置決めを簡単かつ精度よく行うことができる。
【0067】
また、載置面741a、742a、743a、744aは、凹部72の開口面(すなわち、上面)よりも低く、凹部72内に位置している。これにより、保持部材7の上面と載置面741a、742a、743a、744aとの間に段差が形成され、当該段差が支持部材3を載置する際の案内部として機能する。また、一旦載置面741a、742a、743a、744aに載置した支持部材3が大きくずれたり、載置面741a、742a、743a、744aから離脱したりするのを抑制することができる。
また、本実施形態では、アライメント部741〜744は、凹部72の側壁の一部を構成している。これにより、保持部材7の構成が簡単となる。
【0068】
このようなアライメント部741〜744のうち、対角関係にある2つのアライメント部742、744は、ネジ穴761、762を有している。ネジ穴761、762は、保持部材7(載置面741a〜744a)に載置された支持部材3を保持部材7に固定するためのネジ穴である。すなわち、ネジ穴761、762は、支持部材3を保持部材7に固定するための固定部を構成する。
【0069】
ネジ穴761は、載置面742aに開放するように形成されており、同様に、ネジ穴762は、載置面744aに開放するように形成されている。また、図9に示すように、xy平面視にて、ネジ穴761、762の中心間距離Dは、支持部材3の貫通孔381、382の中心間距離D’とほぼ一致している。また、ネジ穴761、762の中心同士を結ぶ直線Lとx軸とのなす角θ1は、貫通孔381、382の中心(中心軸)同士を結ぶ直線L’と側面34と平行な面のなす角θ1’とほぼ等しく、直線Lとy軸とのなす角θ2は、直線L’と側面33と平行な面とのなす角θ2’とほぼ等しい。
【0070】
そのため、ネジ穴761と貫通孔381とが対向(連通)するとともに、ネジ穴762と貫通孔382とが対向(連通)するように、支持部材3を保持部材7(載置面741a〜744a)に載置すると、支持部材3の側面33に固定された角速度センサー411の検出軸A1がx軸とほぼ平行となるとともに、側面34に固定された角速度センサー412の検出軸A2がy軸とほぼ平行となる。そして、ネジ85、86を貫通孔381、382を介してネジ穴761、762に締め付けることにより、角速度センサー411、412、413の検出軸A1、A2、A3が、x軸、y軸、z軸と平行な状態を維持した状態で支持部材3が保持部材7に完全に固定される(図1(b)参照)。
【0071】
このように、保持部材7によれば、貫通孔381、382とネジ穴761、762との位置合わせを行い、固定するだけで、保持部材7に対する支持部材3のz軸まわりの位置決めを簡単かつ精度よく行うことができる。言い換えれば、角速度センサー411、412、413の検出軸A1、A2、A3がx軸、y軸、z軸と平行な状態となっていなければ、支持部材3を保持部材7に固定することができないので、支持部材3の保持部材7に対する位置決めをより確実に行うことができる。このように、ネジ穴761、762を支持部材3を保持部材7固定するための固定部として用いるとともに、支持部材3のz軸まわりの位置決めを行うアライメント部として用いることにより、支持部材3の保持部材7に対する位置決めをより正確に行うことができる。
【0072】
なお、保持部材7への支持部材3の固定は、ネジ止めとともに接着剤による接合を併用してもよい。これにより、保持部材7と支持部材3との間に接着剤層が介在するため、支持部材3の不要な振動が抑制される。その結果、角速度センサー411〜413等の検出精度が向上する。また、本実施形態では、固定部としてネジ穴761、762が設けられているが、ネジ穴に代えて、貫通孔381、382に係合する突起部を設けてもよい。このような構成によっても同様の効果を発揮することができる。
【0073】
また、アライメント部741〜744のうち、対角関係にある2つのアライメント部741、743は、凹部751、752を有している。凹部751は、載置面741aに開放するように形成されており、同様に、凹部752は、載置面743aに開放するように形成されている。これら凹部751、752は、支持部材3を保持部材7に固定する際、保持部材7とネジ82、81の頭部(頭)との接触を防止するための逃げ部(収容部)を構成する。そのため、凹部751、752は、ネジ82、81の頭部を収納可能な形状および大きさをなしている。このような凹部751、752を設けることにより、支持部材3、保持部材7の破損や、支持部材3の変形等を防止することができ、モジュール1の信頼性が向上する。
【0074】
なお、このような凹部751、752は、保持部材7に対する支持部材3のz軸まわりの位置決めを行う仮のアライメント部としても機能する。すなわち、凹部751、752にネジ82、81の頭部を収納するように、支持部材3を保持部材7に載置することにより、保持部材7に対する支持部材3のz軸まわりの位置決めを大まかに行うことができる。また、この状態では、支持部材3のz軸まわりの過度な回動(変位)が制限されるため、ネジ穴761、762と貫通孔381、382との位置合わせを簡単に行うことができる。
【0075】
仮のアライメント部としての機能をより効果的に発揮させるために、凹部751は、当該凹部751内にてネジ82の頭部のxy平面方向への移動を規制できるような形状とすることが好ましい。凹部752についても同様である。これにより、凹部751、752にネジ82、81の頭部が収納された状態では、支持部材3のぐらつき(z軸まわりの回動)がより抑えられ、上述した支持部材3の仮の位置決めをより効果的に行うことができる。
【0076】
保持部材7の構成材料としては、特に限定されないが、制振特性を有する材料であるのが好ましい。これにより、支持部材3の不要な振動が抑えられ、角速度センサー411〜413等の検出精度が向上する。このような材料としては、例えば、マグネシウム合金、鉄系合金、銅合金、マンガン合金、Ni−Ti系合金などの各種制振合金が挙げられる。
以上、保持部材7の構成について詳細に説明した。
このような保持部材7によれば、支持部材3を簡単に固定することができるとともに、保持部材7に対する支持部材3のx軸、y軸、z軸の各軸まわりの位置決めを簡単かつ高精度に行うことができる。そのため、優れた検出精度を発揮することができるモジュール1が得られる。
【0077】
また、前述したように、モジュール1を回路基板に実装する場合には、保持部材7の直交する2つの側面7c、7dを基準に、回路基板に対するz軸まわりの位置決めを行うことにより、角速度センサー411、412の検出軸A1、A2を簡単に所望の方向に向けることができる。具体的には、側面7cは、検出軸A1と平行な面であり、側面7dは、検出軸A2と平行な面である。そのため、これら側面7c、7dを基準に位置決めを行うことにより、簡単に、角速度センサー411、412の検出軸A1、A2を簡単に所望の方向に向けることができる。また、これら側面7c、7dの間には、長孔711、712が形成されておらず、互いに交わっているため、これら側面7c、7dの接続部付近を基準に位置決めを行うことにより、より簡単かつ正確に、前述したような位置決めを行うことができる。
【0078】
(蓋部材)
蓋部材10は、支持部材3を覆うように保持部材7に固定される。これにより、センサー素子4や他の電子部品を保護することができる。また、蓋部材10の側面には、開口101が形成されており、蓋部材10が保持部材7に固定された状態にて、この開口101からコネクター49が外部に露出している。これにより、外部機器とコネクター49との電気接続を容易に行うことができる。保持部材7と蓋部材10の固定方法は、特に限定されず、嵌合、螺合、接着剤による接合を用いることができる。
【0079】
また、蓋部材10は、xy平面視にて、保持部材7に形成された長孔711、712と重ならないように、2つの角部が欠損している。これにより、モジュール1の回路基板(対象物)への固定を容易に行うことができる。
このような蓋部材10の構成材料としては、特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ素系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
以上、ケーシング6について説明した。
【0080】
モジュール1では、保持部材7の凹部72に充填剤(モールド材)9が充填されており、充填剤9によって、凹部72と第3のリジッド基板23との隙間が埋められている。このような充填剤9によって、第3のリジッド基板23の裏側実装面232(角速度センサー413、加速度センサー42)や、第3のリジッド基板23から延出する連結部261、262、263が固定され、これにより、第3のリジッド基板23に不要な振動が発生するのを効果的に防止することができるため、角速度センサー411〜413や加速度センサー42の検出精度が向上する。
【0081】
充填剤9の構成材料としては、絶縁性を有するものが好ましい。このような材料としては、特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ素系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0082】
2.電子機器
以上のようなモジュール1は、各種電子機器に組み込むことができる。以下、モジュール1を搭載した本発明の電子機器について説明する。図10は、モジュール1を搭載した電子機器500の構成の一例を示す図である。電子機器500としては、特に限定されず、例えば、デジタルカメラ、ビデオカメラ、カーナビゲーションシステム、携帯電話、モバイルPC、ロボット、ゲーム機、ゲームコントローラーなどが挙げられる。
【0083】
図10に示す電子機器500は、モジュール1を含むセンサーモジュール510と、処理部520と、メモリー530と、操作部540と、表示部550とを有している。これらは、バス560にて接続されている。処理部(CPU、MPU等)520は、センサーモジュール510等の制御や電子機器500の全体制御を行う。また処理部520は、センサーモジュール510により検出された角速度情報に基づいて処理を行う。例えば、角速度情報に基づいて、手ぶれ補正、姿勢制御、GPS自律航法などのための処理を行う。メモリー530は、制御プログラムや各種データを記憶し、また、ワーク領域やデータ格納領域として機能する。操作部540は、ユーザーが電子機器500を操作するためのものである。表示部550は、種々の情報をユーザーに表示するものである。
以上、本発明のモジュールおよび電子機器について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。
【0084】
また、前述した実施形態では、実装基板としてリジッドフレキシブル基板を用いた構成について説明したが、実装基板の構成は、これに限定されず、例えば、それぞれ別体の複数のリジッド基板(5枚のリジッド基板)で構成されていてもよい。このような場合には、例えば、各リジッド基板を支持部材に固定した後、これらリジッド基板間をコネクター等を用いて電気的に接続すればよい。
また、前述した実施形態では、支持部材の固定面同士の垂線が互いに直交した例について説明したが、必ずしもこれに限定されない。例えば、支持部材を三角錐状にして三角錐の側面に沿って実装基板を配置しても良い。
【符号の説明】
【0085】
1‥‥モジュール 2‥‥実装基板 21‥‥第1のリジッド基板 211‥‥表側実装面 21a、21b‥‥孔部 22‥‥第2のリジッド基板 221‥‥表側実装面 22a、22b‥‥孔部 23‥‥第3のリジッド基板 231‥‥表側実装面 232‥‥裏側実装面 23a、23b‥‥孔部 24‥‥第4のリジッド基板 241‥‥表側実装面 242‥‥裏側実装面 24a、24b‥‥孔部 25‥‥第5のリジッド基板 251‥‥表側実装面 252‥‥裏側実装面 25a、25b‥‥孔部 26‥‥フレキシブル基板 261、262、263、264‥‥連結部 3‥‥支持部材 31‥‥上面 31a、31b‥‥ネジ穴 32‥‥下面 32a、32b‥‥ネジ穴 33‥‥側面 331‥‥窪み部 332、333‥‥突起 34‥‥側面 341‥‥窪み部 342、343‥‥突起 35‥‥側面 352、353‥‥突起 36‥‥側面 37‥‥貫通孔 381、382‥‥貫通孔 4‥‥センサー素子 411、412、413‥‥角速度センサー 42‥‥加速度センサー 43‥‥電源回路 44‥‥増幅回路 45‥‥アナログ/デジタル変換回路 46‥‥マイクロコントローラー 47‥‥不揮発性メモリー 48‥‥方位センサー 49‥‥コネクター 5‥‥振動片 51‥‥基部 52、53‥‥検出用振動腕 54、55‥‥連結腕 56、57、58、59‥‥駆動用振動腕 6‥‥ケーシング 7‥‥保持部材 7c、7d‥‥側面 711、712‥‥長孔 72‥‥凹部 741、742、743、744‥‥アライメント部 741a、742a、743a、744a‥‥載置面 751、752‥‥凹部 761、762‥‥ネジ穴 81、82、83、84、85、86‥‥ネジ 9‥‥充填剤 10‥‥蓋部材 101‥‥開口 500‥‥電子機器 510‥‥センサーモジュール 520‥‥処理部 530‥‥メモリー 540‥‥操作部 550‥‥表示部 560‥‥バス A‥‥法線 A1、A2、A3‥‥検出軸 J1‥‥第1軸 J2‥‥第2軸 S1‥‥第1の領域 S2‥‥第2の領域 S3‥‥第3の領域 S4‥‥第4の領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュールを保持する保持部材であって、
前記保持部材は、前記モジュールの前記保持の位置を決める少なくとも一対のアライメント部を有し、
前記アライメント部は、前記モジュールを固定する載置面を有し、
前記保持部材の中心に対し平面視で互いに直交する第1軸および第2軸により、前記保持部材を第1〜第4の領域に区分けしたときに、前記第1の領域および前記第2の領域は前記中心に対し互いに点対称な位置にあり、
前記アライメント部は、前記第1の領域および前記第2の領域に配置されていることを特徴とする保持部材。
【請求項2】
前記保持部材には凹部が設けられ、前記アライメント部は前記凹部の側壁の少なくとも一部を構成する、請求項1に記載の保持部材。
【請求項3】
前記アライメント部の前記載置面は、前記凹部の開口面よりも低い、請求項2に記載の保持部材。
【請求項4】
前記第3の領域および前記第4の領域は、前記中心に対し互いに点対称な位置にあり、
前記アライメント部は、前記第3の領域および前記第4の領域に配置されている、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の保持部材。
【請求項5】
前記アライメント部の前記載置面の各々は、同一平面上にある、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の保持部材。
【請求項6】
前記アライメント部の少なくとも1つの前記載置面には、突起部または穴部が設けられている、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の保持部材。
【請求項7】
前記保持部材は、前記アライメント部が設けられた面側に充填剤が設けられている、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の保持部材。
【請求項8】
前記保持部材には、該保持部材を対象物に固定するための固定部が設けられている請求項1ないし7のいずれか一項に記載の保持部材。
【請求項9】
前記固定部は、前記第1の領域および前記第2の領域に設けられている、請求項8に記載の保持部材。
【請求項10】
モジュールと、
前記モジュールを保持する保持部材と、を有し、
前記保持部材は、前記モジュールの前記保持の位置を決める少なくとも一対のアライメント部を有し、
前記アライメント部は、前記モジュールを固定する載置面を有し、
前記保持部材の中心に対し平面視で互いに直交する第1軸および第2軸により、前記保持部材を第1〜第4の領域に区分けしたときに、前記第1の領域および前記第2の領域は前記中心に対し互いに点対称な位置にあり、
前記アライメント部は、前記第1の領域および前記第2の領域に配置され、
前記モジュールは、前記載置面に保持されていることを特徴とするモジュール。
【請求項11】
前記保持部材には凹部が設けられ、前記アライメント部は前記凹部の側壁の少なくとも一部を構成する、請求項10に記載のモジュール。
【請求項12】
前記モジュールは、前記保持部材側に電子部品を備え、
前記電子部品の少なくとも一部は、前記凹部内に収納されている、請求項11に記載のモジュール。
【請求項13】
前記第3の領域および前記第4の領域は、前記中心に対し互いに点対称な位置にあり、
前記アライメント部は、前記第3の領域および前記第4の領域に配置されている、請求項10ないし12のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項14】
前記アライメント部の前記載置面の各々は、同一平面上にある、請求項10ないし13のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項15】
前記載置面および前記モジュールの一方には突起部が設けられ、他方には穴部が設けられ、前記突起部と前記穴部とが係合される、請求項10ないし14のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項16】
前記保持部材は、前記アライメント部が設けられた面側に充填剤が設けられ、
前記保持部材と前記モジュールとを前記充填剤で接合する、請求項10ないし15のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項17】
前記モジュールは、検出軸が互いに交差する複数の物理量センサーが搭載されている、請求項10ないし16のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項18】
前記保持部材には、該保持部材を対象物に固定するための固定部が設けられ、
前記固定部は、前記第1の領域および前記第2の領域に設けられている、請求項10ないし17のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項19】
前記モジュールを覆い、且つ前記保持部材に固定される蓋部材を有している請求項10ないし18のいずれか一項に記載のモジュール。
【請求項20】
請求項10ないし19のいずれか一項に記載のモジュールを備えることを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−251802(P2012−251802A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−122791(P2011−122791)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】