説明

修飾ガラクトマンナンエーテル

0.01〜0.5のカチオン性置換度(DS)および0.001未満の疎水性置換度(DS)を有するカチオン性疎水性修飾ガラクトマンナンエーテルは、水系に容易に溶解し、化粧品、洗剤組成物および家庭用洗浄剤を増粘、安定化および調整するのに有用である;これらはさらに、処置された表面(皮膚、毛髪またはファブリック)への他の成分の付着も改善する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、0.01〜0.5のカチオン性置換度(DS)および0.001未満の疎水性置換度(DS)を有し、パーソナルケア製品および家庭用ケア製品などの用途での使用に好適な、カチオン性疎水性修飾ガラクトマンナンエーテルに関する。
本発明のカチオン性疎水性修飾ガラクトマンナンエーテルは、水系に容易に溶解して化粧品および洗剤組成物を増粘、安定化および調整するための、技術的に有用な特性を有する。
さらに、特定の二重置換は、処置された表面(皮膚、毛髪またはファブリック)への他の成分の付着も改善する。
これらカチオン性疎水性修飾ガラクトマンナンエーテルの製造方法も記載される。
【背景技術】
【0002】
ガラクトマンナンは、主にガラクトースおよびマンノース単位から構成される多糖類である。
ガラクトマンナンの主要な源は、ある種類のマメ科の種子、例えばグアー、イナゴマメ、タラ、エビスグサ(cassia obtusifolia)などの内胚乳である。特にグアー種子に含まれる多糖類は、1−4−β−グリコシド結合により結合されたンマンノース単位の主鎖と、これから1−6−α−グリコシド結合により分岐する単一ガラクトース単位とからなる。
ガラクトース単位のマンノース単位に対する比率は、源により異なり得る。グアー種子に含まれる多糖類の場合、比率は約1:2である。
【0003】
ガラクトマンナンは水に溶解して、粘度の高い溶液を生成する。例えば、市販のグアー多糖類の粉(グアーガム)を水中に1重量%入れると、ブルックフィールド粘度計RVTにて20rpmで測定した場合に、25℃で約1,000〜約9,000mPa・sの間の粘度を溶液にもたらす。ガラクトマンナン多糖類はまた、例えばヒドロキシアルキル基を用いて誘導体化することができ、ポリマーの基本的な性能を改善する。
これらの全体的特性により、これらは特に、石油およびガスの掘削および生産、塗料およびワニス、織物の捺染、食品および飼料、紙、化粧品および薬品などの多様な分野において有用である。
水系の流体力学的特長を改変するのに用いられる市販のガラクトマンナン誘導体の中から、適切な溶解性と良好な粘度強化特性が組み合わされたものを見出すことは、溶解した電解質および界面活性剤が存在する場合には特に困難である。
【0004】
さらに化粧品では、これらの特性と強化されたコンディショニングおよび付着力を市販で有用な程度に有する、新しい多機能製品の探索が続けられている。カチオン電荷は、例えば毛髪および皮膚のケラチンまたはファブリックのセルロースなどの種々の基質の僅かなアニオン電荷と結合を形成することが、一般に知られている。
【0005】
カチオン性水溶性ポリマーの多くの系が、化粧品および家庭用洗浄剤においてそれらの粘度の強化、安定化および調整特性のために、特にシャンプー、ヘアコンディショナー、クリーム、パーソナルケアおよび家庭用ケア洗剤および柔軟剤の調製において用いられている(例としては、Conditioning Agents for Hair & Skin, Ed. R. Schueller and P. Romanowski, Marcel Dekker Inc, NY, 1999を参照)。カチオン性ガラクトマンナン、すなわちカチオン性置換基を有するガラクトマンナン、特にこれらのうちグアーガムのカチオン性誘導体は、それを配合したシャンプーで洗った毛髪の、湿と乾の組み合わせの改善において、最適な結果を示した。化粧品に一般に用いられるカチオン性グアー誘導体は、INCI名称でグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、および化学的にはグアー2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニウム)プロピルエーテルクロライドとして知られている。特許文献において、カチオン性疎水性修飾ガラクトマンナンエーテルは一般に、少なくとも1つの脂肪アルキル鎖を有するハロ−アルキルまたはエポキシ−アルキルトリアルキルアンモニウムハライドと、ガラクトマンナンとの反応産物として、すなわち、疎水性部分とカチオン性部分が1つのエーテル化剤に導入されているものとして記載されている。
【0006】
例えば、US 5,202,048には、界面活性剤およびカチオン性グアー誘導体を含むパーソナルクレンジング組成物であって、窒素原子上の少なくとも1つの置換基が少なくとも2個から24個までの炭素原子を含み、かつ置換度が約0.5〜約4である前記組成物が記載されている。US 5,473,059には、多糖類またはポリオール類の水溶性第4級アンモニウムエーテルであって、窒素原子上の1つの置換基が約6個〜約24個の炭素原子を含むアルキルであり、該エーテルの置換度が約0.001〜約0.5の範囲である、前記エーテルが記載されている。
US 5,135,748は、疎水基(hydrophobe)を含んでいてもよい第4級アンモニウム塩との4級化反応により得られる、約0.01〜約10重量%のカチオン性多糖類を含む、水性組成物を提供する。
【0007】
最近公開されたUS 2008/0003192(WO 2008/002666)には、実施例において、カチオン性のC4「疎水的」修飾されたグアーを含む組成物が報告されており;この修飾グアーのC4(ブチル)置換度は公開されておらず;C4修飾グアーを含む組成物の安定性は低い。
EP 189935には、0より大きいDSの、疎水的に修飾されたカチオン性多糖類が開示され;多糖類は天然のガムであってよい。しかしEP 189935には、本発明の修飾ガラクトマンナンエーテルの狭いDSおよびDSについては、明示的に示されていない。
WO 01/85800には、例7において、C36アルキルケテンダイマーで酵素的に修飾された、カチオン性グアーが開示され;精製された産物のDS0.015は、その重量から計算することができる。
【0008】
US 5,256,651には、ポリガラクトマンナンの3重誘導体(triple derivatives)であって、疎水性部分、カチオン性部分およびヒドロキシアルキル基が別々に導入され、長い脂肪鎖およびジアルキルアミノアルキル基の分子置換が同一で約0.001〜約0.2である、前記誘導体が開示されている。US 5,256,651の3重誘導体は、0.001未満のDSを有する本発明の修飾ガラクトマンナンとは異なる。
知られているカチオン性疎水性修飾ガラクトマンナンエーテルには、いくつかの欠点がある。短鎖アルキル置換基、例えばUS 2008/0003192のC4アルキル鎖は、低い安定特性の誘導体をもたらす。
【0009】
一方、カチオン性置換基を通して導入されたC12〜C36アルキル鎖は、許容し得るコンディショニング特性(すなわち、有効なカチオン性置換)が要求される場合に、水に不溶性で分散性の低い産物を提供する;さらに、かかる嵩高い第4級アンモニウムイオンが、わずかにアニオン性の固体基質と良好な結合を形成できるかどうかは疑わしい。さらに、高い疎水性置換を有する従来技術のポリガラクトマンナンは、究極的には水溶性であるが、水への分散性が低く、塊を形成しがちであり、これらの溶解時間は不適切である。
0.001未満のDSを有し、疎水化エーテル化剤およびカチオン化エーテル化剤を用いた2段階反応により得られる、カチオン性疎水性修飾ガラクトマンナンエーテルは、選択された特定のカチオン性および疎水性置換度で合成された場合に、パーソナルケア製品および家庭用洗浄剤で用いる安定剤およびコンディショニング剤として、特に有用であることが見出された。
【発明の概要】
【0010】
したがって、0.01〜0.5のカチオン性置換度(DS)および0.00001から0.001未満の疎水性置換度(DS)を有するカチオン性疎水性修飾ガラクトマンナンエーテルは、本発明の基本的な目的である。
他の側面により、本発明は、0.01〜0.5のカチオン性置換度および0.00001から0.001未満の疎水性置換度を有する疎水性修飾されたカチオン性ガラクトマンナンエーテルを調製するための方法を提供する。
第3の側面において、本発明は、0.1〜10重量%の上記規定のガラクトマンナンエーテルを含む、化粧品組成物および家庭用洗浄剤を提供する。
【0011】
発明の詳細な説明
ガラクトマンナンエーテルのカチオン性置換基は、ガラクトマンナンのヒドロキシル基の一部と、第3級アミノまたは第4級アンモニウムアルキル化剤、例えば2−ジアルキルアミノエチルクロライド、ならびに第4級アンモニウム化合物、例えば3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドおよび2,3−エポキシ−プロピルトリメチルアンモニウムクロライドなどとの反応に由来する。例としては、グリシジルトリアルキルアンモニウム塩および3−ハロ−2−ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウム塩、例えばグリシジルトリメチルアンモニウムクロライド、グリシジルトリエチルアンモニウムクロライド、グリシジルトリプロピルアンモニウムクロライド、グリシジルエチルジメチルアンモニウムクロライド、グリシジルジエチルメチルアンモニウムクロライド、およびそれらの対応するヨウ化物(ヨージド);3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリエチルアンモニウムクロライド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリプロピルアンモニウムクロライド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルエチルジメチルアンモニウムクロライド、およびそれらの対応するヨウ化物(ヨージド);および第4級アンモニウム化合物、例えばイミダゾリン環含有化合物のハロゲン化物が挙げられる。
【0012】
本発明の代表的な態様において、カチオン化アルキル化剤は第4級アミノ基を含み、これは(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムクロライドである。この場合のカチオン性置換基は、2−ヒドロキシ−3−トリメチルアンモニウムプロピルエーテルクロライド基である。第3級アミノまたは第4級アンモニウムアルキル化剤は、4または5個以上の炭素原子を有する直鎖状または分枝状アルキル鎖を含まない。本発明のガラクトマンナンエーテルの疎水性修飾は、疎水性置換基の導入により得られる。有用な疎水性置換基は、アミン基または4級アンモニウム基を含まず、12個〜32個の炭素原子の直鎖状または分枝状アルキルおよび/またはアルケニル置換基のみから、またはそれらの混合されたものからなる群から選択される。
【0013】
本発明の好ましい態様において、カチオン性置換基は2−ヒドロキシ−3−トリメチルアンモニウムプロピルエーテルクロライドであり、疎水性置換基は、14個〜24個の炭素原子を含む直鎖状アルキルまたはかかるアルキルの混合物である。
本発明のカチオン性疎水性修飾ガラクトマンナンエーテルはさらに、ヒドロキシエチルおよび/または2−ヒドロキシプロピル置換基を含んでもよく、これらの総モル置換度は0.1〜3の範囲であり、ただし、カチオン性および疎水性置換基のみを含むガラクトマンナンエーテルが好ましい。
本テキストにおいて、「カチオン性置換度」(DS)の表現は、H−HMRにより測定されるグアーのヒドロキシル基上のカチオン性モル置換度を意味する;「疎水性置換度」(DS)の表現は、ガスクロマトグラフィにより測定されるグアーのヒドロキシル基上の疎水性モル置換度を意味する;ヒドロキシエチルおよび/またはヒドロキシプロピルのモル置換度もまた、H−HMRにより測定される。
【0014】
本発明のもっとも好ましい態様において、カチオン性疎水性修飾ガラクトマンナンエーテルは、0.1〜0.3のDScatおよび5・10−5と9・10−4の間のDSを有する。
他の態様により、疎水性修飾されたカチオン性ガラクトマンナンエーテルは、0.1〜0.3のDSおよび5・10−5と9・10−4の間のDS、および0.3〜1.2のヒドロキシプロピルモル置換を有する。
【0015】
本発明の疎水性修飾されたカチオン性ガラクトマンナンエーテルを調製するための方法は、0.1〜3.0のモル置換を有する市販のガラクトマンナンガムまたはヒドロキシエチルおよび/または2−ヒドロキシプロピルガラクトマンナンエーテルの疎水性修飾および、第3級アミノまたは第4級アンモニウムアルキル化剤との、好ましくは2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニムクロライドまたは(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムクロライドとの、塩基性触媒(例えば水酸化ナトリウム)の存在下での反応を含む。
カチオン性疎水性修飾ガラクトマンナンエーテルが、ヒドロキシエチルおよび/または2−ヒドロキシプロピル置換基も含む場合、ヒドロキシエチルおよび/またはヒドロキシプロピル置換基は、最後の段階において、ガラクトマンナンの疎水化およびカチオン化が起きた後に導入してもよい。
【0016】
したがって、本発明の疎水性修飾されたカチオン性ガラクトマンナンエーテルを調製する代替法は、市販のガラクトマンナンガムの疎水性修飾、第3級アミノまたは第4級アンモニウムアルキル化剤との、好ましくは2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドまたは(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムクロライドとの反応、および疎水性修飾されたカチオン性中間体と酸化エチレンおよび/または酸化プロピレンとの、塩基性触媒(例えば水酸化ナトリウム)の存在下での反応を含み、これにより、ヒドロキシエチルおよび/または2−ヒドロキシプロピル置換基を含むカチオン性疎水性修飾ガラクトマンナンエーテルを得る。カチオン性および疎水性置換基をグアー骨格に導入する順序は、最終産物の獲得と関連し、疎水性置換基をカチオン性ガラクトマンナンエーテルに加えるのは予想外に不利であることが見出された。したがって、好ましくは、反応段階は上記の順序とし、ここでカチオン化は疎水性修飾の後である。本発明の疎水性修飾されたカチオン性ガラクトマンナンエーテルを得るための出発の多糖類は、多糖類源により典型的には50,000〜5,000,000の分子量を有する;好ましくは多糖類はグアーガラクトマンナンである。
【0017】
また、本発明のカチオン性疎水性修飾ガラクトマンナンエーテルは、50,000〜5,000,000の分子量を有する。疎水性修飾に好適な反応体としては、エポキシアルカン類および/またはアルケン類、アルキル−および/またはアルケニル−グリシジルエーテル類、アルキル−および/またはアルケニル−β−ヒドロキシ−γ−クロロプロピルエーテル類、およびトリグリセリドのエポキシ誘導体が挙げられる。
反応体がハロゲン化アルキルおよび/またはアルケニルである場合を除いて、疎水性置換基は単純なアルキルおよび/またはアルケニルラジカルではないことは明らかである。実際置換基は、エポキシアルカン類および/またはアルケン類の場合、ヒドロキシ−アルキルおよび/またはアルケニルであり;グリシジルエーテル類、およびβ−ヒドロキシ−γ−クロロプロピルエーテル類の場合、ヒドロキシ−(オキサ)−アルキルおよび/またはアルケニルである。しかしながら、用語「アルキルおよび/またはアルケニル置換基」の使用は、本発明の化合物の特性に関し、上記リスト内で選択される限り、1つの化合物と他の化合物の間で大きな違いがないことにおいて好ましい。
【0018】
本発明の方法の好ましい態様において、カチオン性疎水性修飾ガラクトマンナンエーテルは、グアーガムを原料として用い、以下の操作により得る:グアーガムを、可能であれば低級脂肪アルコール、ケトン、または液化炭化水素の形態における不活性の希釈剤中に分散し、これを周囲温度で水溶液中のアルカリ性水酸化物で処理し、次に前記疎水化反応体の1つと、40℃〜80℃の温度にて、1〜6時間反応させる。
反応終了後、系を40℃に設定し、カチオン化剤を反応器に導入し、可能であれば不活性有機希釈剤中に分散させ、温度を50℃〜80℃に1〜3時間上昇させることにより、反応を完了させる。
【0019】
本発明のカチオン性疎水性修飾ガラクトマンナンエーテルが、さらにヒドロキシエチルおよび/または2−ヒドロキシプロピル置換基を含む場合、第3の反応段階が必要である(ヒドロキシアルキル化段階)。化粧品および家庭用洗浄剤組成物で用いるために、特に純粋な産物を得るための精製段階が通常必要である。精製段階は、最後の乾燥段階の前に、有機溶媒または水性有機溶媒で不純物を抽出することにより行い、これにより、反応の間に形成された塩類および副産物を除去する。
または有利には、例えばWO 2008/058768またはWO 03/078474に記載のように、精製段階は、合成段階(カチオン化、疎水化およびヒドロキシアルキル化)の終了後にグリオキサール化(glyoxalation)により行う。
【0020】
グリオキサール化により得られた精製産物は、7未満のpHにおいて不溶性であり、8より高いpHにおいて迅速かつ完全に溶解性である;したがってこれは水に容易に分散し溶解する。
精製段階はまた、出発物質ガラクトマンナンガムと四ホウ酸ナトリウム十水和物とのボロン架橋により行うことができる;合成段階の終わりに、9より高いpHの産物を水で洗浄する。得られた精製産物は、9より高いpHにおけるその不溶性により水中に分散させることができ、7未満のpHにおいて迅速かつ完全に溶解する。
【0021】
前述のように、0.01〜0.5の、および好ましくは0.1〜0.3のカチオン性モル置換、および0.00001から0.001未満の、および好ましくは0.00005〜0.0009の疎水性モル置換を有するカチオン性疎水性修飾ガラクトマンナンエーテルであって、ここで疎水性置換基が、アミン基または第4級アンモニウム基を含まず、12個〜32個の炭素原子の直鎖状また分枝状アルキルおよび/またはアルケニル置換基のみまたはこれらの混合物からなる群から選択される、前記修飾ガラクトマンナンエーテルは、化粧品組成物および家庭用洗浄剤の成分として、特に有用である。表現「化粧品組成物」により、パーソナルケアに通常用いられる製品、例えばヘアケア、スキンケア、サンケアおよび口腔ケア組成物を意味する。
【0022】
化粧品組成物の例としては、ボディ、ハンド、およびフェイスクリーム、ヘアジェルおよびローション(例えばヘアセットローション、固定およびスタイリング組成物、バルサム)、ヘアカラーおよびブリーチクリーム、日焼け止め組成物、メイクアップ製品(例えばリップスティック、ファウンデーション、マスカラ、アイライナー)、クレンジング、保湿および発汗液体、シャンプー、香水、クレンジングソープおよびバー、歯磨きペースト、うがい薬、および類似用途の他の製品が挙げられる。
家庭用洗浄剤としては、限定することなく、以下が挙げられる:硬い表面用クリーニングゲル、バー、乳剤および液体組成物、乾式または湿式のダスティング、クリーニングおよび/または消毒用拭取り繊維(wipe)、ファブリック用洗剤およびコンディショナー。
【0023】
本発明のガラクトマンナンエーテルは、化粧品組成物の脂肪成分、例えば油、ビタミン類、皮膚軟化剤などの、毛髪および皮膚への付着、およびそれらの香気や芳香の持続性を改善し、同時に効果的なコンディショニング効果および増粘効果を提供する。
これらは、塩類の存在下においても水に容易に分散して溶解し、これらの増粘効果は、化粧品組成物および家庭用洗浄剤に通常存在する界面活性剤の存在によっても損なわれない。
これらは、化粧品組成物および家庭用洗浄剤に、製品の総重量に対して好ましくは0.01〜10重量%、より好ましくは0.05〜2重量%の範囲の濃度で存在する。
【0024】
本発明の化粧品は、以下の通常の成分を含む:界面活性剤、保湿剤、皮膚軟化剤、日焼け止め剤、セラミドなどの親水性または親油性活性剤、抗フリーラジカル剤、防虫剤、皮膚冷却剤、消臭剤、制汗剤、ヘアトリートメント剤、口腔ケア剤、痩身剤、殺菌剤、金属イオン封鎖剤、フケ防止剤、抗酸化剤、保存剤、塩基性化剤または酸性化剤、芳香剤、充填剤、染料、他のポリマーおよび乳化剤、ゲル化剤、発泡剤。
また、家庭用洗浄剤は、この分野で従来用いられている成分、例えば界面活性剤、皮膚軟化剤、防虫剤、殺菌剤、金属イオン封鎖剤、抗酸化剤、保存剤、塩基性化剤または酸性化剤、芳香剤、充填剤、染料、他のポリマーおよび乳化剤、ゲル化剤、発泡剤、脱臭剤、殺虫剤、洗浄剤、消毒剤、柔軟剤、洗濯洗剤、食器用洗剤を含む。
【0025】
本発明の化粧品および家庭用洗浄剤はまた、製品の最終的使用に応じて、皮膚、つめ、毛髪、ウールなどの任意のケラチン物質と通常適合する、許容し得る媒質も含む。
許容し得る媒質は、製品の総重量の5%〜98%存在してよい。
代表的な許容し得る媒質は水である。
【0026】
許容し得る有機溶媒により、水を置き換えるかまたは部分的に置換してよい。有機溶媒は、親水性有機溶媒、親油性有機溶媒、両親媒性溶媒またはこれらの混合物であってよい。親水性有機溶媒の例としては、1〜8個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状低級モノアルコール類、例えばエタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノールおよびイソブタノール;6〜80の酸化エチレンを有するポリエチレングリコール類;ポリオール類、例えばプロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセロールおよびソルビトール;アルキル基が1〜5個の炭素原子を有するモノ−またはジアルキルイソソルビド、例えばジメチルイソソルビド;グリコールエーテル類、例えばジエチレングリコールモノメチルもしくはモノエチルエーテル、およびプロピレングリコールエーテル類、例えばジプロピレングリコールメチルエーテルである。
利用可能な両親媒性有機溶媒の中では、ポリプロピレングリコール(PPG)誘導体などのポリオール類、例えばポリプロピレングリコールの脂肪酸エステルおよびPPGの脂肪アルコールエーテルが挙げられる。
【0027】
利用可能な親油性有機溶媒は、例えば脂肪酸エステル類、例えばアジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジオクチルおよび安息香酸アルキルである。
本発明の化粧品および家庭用洗浄剤は、溶液、乳液、分散液、ゲル、クリーム、ペースト、バー(bar)または湿式拭取り繊維(wet wipe)の形態であってよい。
これらは、鉱油、植物油、動物油、合成油またはこれらの混合物などの油を含んでよい。
利用可能な油の例としては、パラフィン、液体ワセリン、ホホバ油、ココナッツ油、甘扁桃油、オリーブ油、菜種油、ヒマシ油、ゴマ油、アボカド油、ラッカセイ油、イソパラフィンなどである。
本発明をよりよく説明するために以下の例を報告し、本発明のカチオン性ガラクトマンナンエーテルの調製および、これらを例示の化粧品組成物に加えた場合の効果を示す。
【0028】
例1
20℃、20rpmおよび1重量%の水中で7000mPa・sのブルックフィールド粘度RVTを有する市販のグアー粉100gを、10atmまでの圧力に耐用可能な好適なスチール製反応器に入れ、排気して窒素を3回充填し、次に、53重量%のイソプロピルアルコールを含む47.5gの含水アルコール溶媒中の、0.3gの四ホウ酸ナトリウム十水和物および8.8gの水酸化ナトリウムと、ゆっくりと混合する。40℃で30分間攪拌の後、12.5gの熱いイソプロピルアルコール中に分散させた0.5gのヘキサデシルグリシジルエーテル(83%活性含量)を加える。反応器を均一になるまで攪拌し、次に70℃に1.5時間加熱する。この期間の後、反応混合物を40℃に冷却し、圧力を逃して、25.6gの3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドを35.1gの水と共に加え、反応器を60℃まで加熱する。この温度を1.5時間、定常的に攪拌しつつ維持する。反応の終わりにアルコールを蒸留し、混合物を40℃に冷却して、湿った産物を得る。次に100gのこの産物を、830gの周囲温度の水を加えて精製し、10分間混合し、真空下でろ別する。85〜90の熱風流中で20分間乾燥した後、産物を粉砕し、100メッシュのふるいにかける。最終のポリマーは、ヘキサデシル置換度およびカチオン性の置換度がそれぞれ6.0・10−4および0.15であり、20℃、20rpmおよび1重量%の水中で5000mPa・sのブルックフィールド粘度RVTを有する、疎水性修飾されたカチオン性グアーである。
【0029】
例2
22疎水性鎖を有するカチオン性グアーを、例1に記載したものと同じ手順により、20℃、20rpmおよび1重量%の水中で7000mPa・sのブルックフィールド粘度RVTを有する市販のグアー粉から出発して得た。
100gのグアー粉を、10atmまでの圧力に耐用可能な好適なスチール製反応器に入れる。反応器を密封し、排気して窒素を3回充填する。次に、53重量%のイソプロピルアルコールを含む47.5gの含水アルコール溶媒中の、0.3gの四ホウ酸ナトリウム十水和物および8.8gの水酸化ナトリウムを加え、ゆっくりと混合する。40℃で30分間攪拌の後、12.5gの熱いイソプロピルアルコール中に分散させた0.5gのC22アルキルグリシジルエーテル(85%活性含量)を加え、均一になるまで混合する。反応器質量を70℃に加熱し、この温度で1.5時間維持する。
【0030】
この期間の後、反応混合物を40℃に冷却し、圧力を逃す。25.6gの3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドを35.1gの水と共に加え、反応器を60℃まで加熱する。1.5時間定常的に攪拌した後、アルコールを除去し、混合物を40℃に冷却し、湿った産物を得る。これの100gを、830gの周囲温度の水を加えて精製し、10分間混合し、真空下でろ別する。85〜90の熱風流中で20分間乾燥した後、産物を粉砕し、100メッシュのふるいにかける。
最終のポリマーは、C22置換度およびカチオン性の置換度がそれぞれ5.8・10−4および0.14であり、20℃、20rpmおよび1重量%の水中で5150mPa・sのブルックフィールド粘度RVTを有する、疎水性修飾されたカチオン性グアーである。
【0031】
例3
カチオン性C16疎水性修飾ヒドロキシプロピルグアーを、例1および2で用いた、20℃、20rpmおよび1重量%の水中で7000mPa・sのブルックフィールド粘度RVTを有する、市販のグアー粉から得る。10atmまでの圧力に耐用可能な好適なスチール製反応器に、3回の真空窒素サイクルで酸素を除去した後、100gのグアー粉を入れる。次に、25gの水酸化ナトリウム30重量%水溶液に溶解した0.4gの四ホウ酸ナトリウム十水和物を加え、ゆっくり混合する。この混合物を40℃で30分間攪拌する。次に、18.8gの熱いイソプロピルアルコール中に分散させた0.3gのヘキサデシルグリシジルエーテル(83%活性含量)を加え、均一になるまで混合する。反応器質量を70℃に加熱し、この温度で1.5時間維持する。この期間の後、反応混合物を40℃に冷却し、圧力を逃す。次に23.1gの3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドを25gの水と共に加え、反応器を15分間攪拌する。次に12.5gの酸化プロピレンを加え、混合物を70℃に30分間加熱し、ついで22.5gの酸化プロピレンを30分間かけて加える。この温度を、定常的に攪拌しつつ1.5時間維持する。
【0032】
次に圧力を逃しアルコールを除去して、混合物を40℃に冷却し、湿った産物を得る。これの100gを、830gの周囲温度の水を加えて精製し、10分間混合し、真空下でろ別する。85〜90の熱風流中で20分間乾燥した後、産物を粉砕し、100メッシュのふるいにかける。
最終のポリマーは、C16置換度およびカチオン性の置換度がそれぞれ6.6・10−5および0.12であり、ヒドロキシプロピルモル置換0.42で、20℃、20rpmおよび1重量%の水中で2150mPa・sのブルックフィールド粘度RVTを有する、疎水性修飾されたカチオン性ヒドロキシプロピルグアーである。
【0033】
例X(比較例)
20℃、20rpmおよび1重量%の水中で7000mPa・sのブルックフィールド粘度RVTを有する、市販のグアー粉100gを、10atmまでの圧力に耐用可能な好適なスチール製反応器に入れ、排気して窒素を3回充填し、次に、53重量%のイソプロピルアルコールを含む47.5gの含水アルコール溶媒中の0.3gの四ホウ酸ナトリウム十水和物および4.0gの水酸化ナトリウムと、ゆっくりと混合する。40℃で30分間攪拌の後、12.5gの熱いイソプロピルアルコール中に分散させた0.5gのヘキサデシルグリシジルエーテル(83%活性含量)を加える。反応器を均一になるまで攪拌し、次に70℃に1.5時間加熱する。
【0034】
この期間の後、反応混合物を40℃に冷却し、圧力を逃して、1.0gの3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドを35.1gの水と共に加え、反応器を60℃まで加熱する。この温度を1.5時間、定常的に攪拌しつつ維持する。反応の終わりにアルコールを蒸留し、混合物を40℃に冷却し、湿った産物を得る。次に100gのこの産物を830gの周囲温度の水を加えて精製し、10分間混合し、真空下でろ別する。85〜90の熱風流中で20分間乾燥した後、産物を粉砕し、100メッシュのふるいにかける。最終のポリマーは、ヘキサデシル置換度およびカチオン性の置換度がそれぞれ5.5・10−4および0.005であり、20℃、20rpm、および1重量%の水中でのブルックフィールド粘度RVTが5200mPa・sである、疎水性修飾されたカチオン性グアーである。
【0035】
例Y(比較例)
カチオン性C16疎水性修飾ヒドロキシプロピルグアーを、前の例で用いた、20℃、20rpmおよび1重量%の水中で7000mPa・sのブルックフィールド粘度RVTを有する市販のグアー粉から得る。
10atmまでの圧力に耐用可能な好適なスチール製反応器に、3回の真空窒素サイクルで酸素を除去した後、100gのグアー粉を入れる。次に、25gの水酸化ナトリウム30重量%水溶液と25gのイロプロピルアルコールの混合物に溶解した0.4gの四ホウ酸ナトリウム十水和物を加え、ゆっくり混合する。この混合物を40℃で30分間攪拌する。
【0036】
次に、18.8gの熱いイソプロピルアルコール中に分散させた1.5gのヘキサデシルグリシジルエーテル(83%活性含量)を加え、均一になるまで混合する。反応器質量を70℃に加熱し、この温度で1.5時間維持する。この期間の後、反応混合物を40℃に冷却し、圧力を逃す。次に23.1gの3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドを25gの水と共に加え、反応器を15分間攪拌する。次に17.5gの酸化プロピレンを加え、混合物を70℃に30分間加熱し、ついで21.3gの酸化プロピレンを30分間かけて加える。この温度を、定常的に攪拌しつつ1.5時間維持する。
【0037】
次に圧力を逃し、アルコールを除去して、混合物を40℃に冷却し、湿った産物を得る。これの100gを、830gの周囲温度の水を加えて精製し、10分混合し、真空下でろ別する。85〜90の熱風流中で20分間乾燥した後、産物を粉砕し、100メッシュのふるいにかける。
最終のポリマーは、C16置換度およびカチオン性の置換度がそれぞれ3.0・10−3および0.1であり、ヒドロキシプロピルモル置換1.1で、20℃、20rpmおよび1重量%の水中で750mPa・sのブルックフィールド粘度RVTを有する、疎水性修飾されたカチオン性ヒドロキシプロピルグアーである。
【0038】
適用例
例4
ウェットデタングル
表1に記した処方に従い、表2に記したコンディショナーを用いて、8種類のシャンプーを調製した。
【0039】
【表1】

【0040】
【表2】

各シャンプーでの洗浄は、予め濡らした少し漂白した毛髪10g(2gの髪の房5つ)に、約4gの各組成物を適用して行った。シャンプーを泡立て、次に水で完全にすすぐ。泡立ちの開始は容易であり、軽い泡である。パネリストに髪の房をほぐすよう指示し、その間の時間を測定する。平均の時間を表3に示す。
【0041】
【表3】

【0042】
例4の2(比較例)
さらに2種類のシャンプーを、表1に記した処方に従い、表2bに記したコンディショナーを用いて調製した。
【表4】

各シャンプーでの洗浄は例4と同様に行った。パネリストに髪の房をほぐすよう指示し、その間の時間を測定する。平均の時間を表3bに示す。
【0043】
【表5】

【0044】
例5
起泡性
2種類の浴用フォーム(5Aおよび5B)を、表4の処方に従って調製した。
【表6】

【0045】
継続して攪拌しつつ、例1の産物またはグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライドを初めに水中に分散させ、乳酸で中性にする。約1.5%のグアー誘導体を含むこの溶液を、次に45℃で30分間加熱し、水和作用を促進する。他の全ての成分を、適度に攪拌しつつ順番に加えて、発泡を回避する。
浴用フォームの特性を表5に示す。
【0046】
【表7】

【0047】
次の泡排出試験を用いた:
0.50gの浴用フォーム5Aまたは5Bを、150mlビーカー内に技術秤で計量する。50mlの水道水を加えて溶解し、1000mlカップのWaring Blenderに移す。別の50mlの水でビーカーをすすぎ、この水もカップに移す。
溶液を高速で60秒間攪拌する。攪拌の終わりに直ちにカップの全内容物を1000mlシリンダーに注ぐ。50mlの液が泡から分離する時間を記録する。
例1の産物を用いて得た泡は、よりリッチで持続性を有する。
【0048】
例5b(比較例)
浴用フォーム(5C)を、表4bの処方および例5と同じ手順で調製した。
【表8】

浴用フォーム特性(例5と同様に評価)を表5bに記す。
【0049】
【表9】

【0050】
例6
乳化特性。6種類の乳濁液の調製を、50mlのスクアラン、パルミチン酸オクチルおよびヒマワリ油と200mlの水を、各々1%のグアーヒドロキシプロピリトリモニウムクロライドおよび例2の産物の存在下で攪拌して行った。激しく混合した後、乳濁液を遠心管に入れ、6000rpmで遠心分離した。30分後に、グアーヒドロキシプロピリトリモニウムクロライドを用いて調製した全乳濁液は完全に分離し、一方、例2の産物を用いて調製した乳濁液はまだ良好に乳濁していた。
【0051】
例7
アルファ−ヒドロキシ酸乳濁剤非含有スキンクリーム
アルファ−ヒドロキシ酸乳濁剤非含有スキンクリームを、表6に記載の成分および次の手順により調製した。
【表10】

【0052】
手順:
相Aの成分を混合する。
容器に水を入れ、次に乳酸ナトリウムを加える。グアー誘導体をバッチに分散させ、クエン酸を加える。
相Aおよび相Bを60℃に加熱する。
AをBに入れて乳濁させる。
均質化しつつバッチを冷却する。
T=30℃になったら、相Cおよび相Dを加える。
滑らかなクリームを得るまで均質化を継続する。
クリームの特性は以下である:
外観:白色乳濁物
pH:3.5〜3.8
粘度(RVT ブルックフィールド(登録商標)、5rpm、25℃):約50.000mPa・s
グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライドを用いて調製したクリームは、40℃での安定性試験をパスしない(3ヶ月乳濁物安定性試験)。例2のグアー誘導体を用いて調製したクリームは、40℃で3ヶ月以上も安定な乳濁物である。
【0053】
例7
ファブリック用洗剤
1000mlのDash通常液体洗剤(市販品)に、100mlのグアーヒドロキシプロピリトリモニウムクロライド2%溶液または例1の産物を加え、よく混合する。
ファブリック用トリートメント
3種類のファブリック用トリートメント(参照用ブランク1種、および試験すべき産物を用いた2種のトリートメント)を、平行して同時に3台の洗濯機で作製する。
洗浄条件:
洗濯機:Miele W934
負荷:枕カバー5枚および小さいテリータオル(30×50cm)4枚=1kg
水硬度:0°F
温度:40℃
回転速度:600RPM
プログラム:ショートプログラム(1h16)
異なるトリートメントの全ファブリックは、室温で同時にライン乾燥する(温度および相対湿度は制御する)。
【0054】
パネル試験
次の質問を16人のパネリストに尋ねる。テリータオル1枚を4人のパネリストで用いて、つぎに別のものと交換する。
* 「どのタオルがもっとも香りが強いか?」
* 「どのタオルがより香りが弱いか?」
【0055】
結果
13人が、例1の産物を含む洗剤(洗剤組成物中に0.2wt%の用量)で洗ったタオルで、Dash液体洗剤の芳香効果が大きく増加されたと報告した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
0.01〜0.5のカチオン性置換度(DS)および0.00001から0.001未満の疎水性置換度(DS)を有するカチオン性疎水性修飾ガラクトマンナンエーテルであって、ここで疎水性の置換基が、12個〜32個の炭素原子を有する直鎖状また分枝状アルキルおよび/またはアルケニル置換基からなる群から選択される、前記修飾ガラクトマンナンエーテル。
【請求項2】
カチオン性置換基が、2−ヒドロキシ−3−[トリメチルアンモニウム]プロピルエーテルクロライド基である、請求項1に記載のカチオン性疎水性修飾ガラクトマンナンエーテル。
【請求項3】
カチオン性および疎水性置換基のみを含む、請求項2に記載のカチオン性疎水性修飾ガラクトマンナンエーテル。
【請求項4】
ヒドロキシエチルおよび/または2−ヒドロキシプロピル基をさらに含む、請求項2に記載のカチオン性疎水性修飾ガラクトマンナンエーテル。
【請求項5】
ヒドロキシエチルおよび/またはヒドロキシプロピル基の全モル置換が0.1〜3の範囲である、請求項4に記載のカチオン性疎水性修飾ガラクトマンナンエーテル。
【請求項6】
0.1〜0.3のDSおよび5・10−5と9・10−4の間のDSを有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のカチオン性疎水性修飾ガラクトマンナンエーテル。
【請求項7】
0.1〜0.3のDSおよび0.00005〜0.0009のDS、および0.3〜1.2のヒドロキシプロピルモル置換を有する、請求項5に記載のカチオン性疎水性修飾ガラクトマンナンエーテル。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載のカチオン性疎水性修飾ガラクトマンナンエーテルを0.01〜10重量%含む、化粧品組成物。
【請求項9】
界面活性剤、保湿剤、皮膚軟化剤、日焼け止め剤、セラミドなどの親水性または親油性活性剤、抗フリーラジカル剤、防虫剤、皮膚冷却剤、消臭剤、制汗剤、ヘアトリートメント剤、口腔ケア剤、痩身剤、殺菌剤、金属イオン封鎖剤、フケ防止剤、抗酸化剤、保存剤、塩基性化剤または酸性化剤、芳香剤、充填剤、染料、他のポリマーおよび乳化剤、ゲル化剤、発泡剤から選択される1または2以上の成分を含む、請求項8に記載の化粧品組成物。
【請求項10】
請求項1〜7のいずれか一項に記載のカチオン性疎水性修飾ガラクトマンナンエーテルを0.01〜10重量%含む、家庭用洗浄剤。
【請求項11】
界面活性剤、皮膚軟化剤、防虫剤、殺菌剤、金属イオン封鎖剤、抗酸化剤、保存剤、塩基性化剤または酸性化剤、芳香剤、充填剤、染料、他のポリマーおよび乳化剤、ゲル化剤、発泡剤、脱臭剤、殺虫剤、洗浄剤、消毒剤、柔軟剤、洗濯洗剤、食器用洗剤から選択される1または2以上の成分を含む、請求項10に記載の家庭用洗浄剤。

【公表番号】特表2011−528386(P2011−528386A)
【公表日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−517897(P2011−517897)
【出願日】平成21年7月14日(2009.7.14)
【国際出願番号】PCT/EP2009/058947
【国際公開番号】WO2010/007040
【国際公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【出願人】(501185604)ランベルティ ソシエタ ペル アチオニ (17)
【Fターム(参考)】