説明

個人識別の方法及び装置

本発明は、個人識別方法に関し、相当する装置に関する。その構成要素は主に、目標に向けて光ビームを発する光源、上記目標から戻ってくる戻りビームを受信し、第1のタイプの目標の画像を表示する第1の撮像モジュール、及び、上記戻りビームをやはり受信し、第2のタイプの目標の画像を表示する第2の撮像モジュールである。識別モジュールによって、第1のタイプの画像によって与えられる情報及び第2のタイプの画像によって与えられる情報を合成し、類似度基準によって個人を識別するかしないことが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、個人識別方法に関し、相当する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
データ、取引、又は物理的な物体(建物、コンピュータ・システム等など)へのアクセスを保護するのに最も頻繁に用いられている解決策は、パスワード又はハードウェア鍵(ローエンド・アプリケーションの場合)に依拠している。中位のセキュリティのアプリケーションの場合、指紋センサが好まれることが多い。指の内側の皮膚は、峰及び谷のパターンによって覆われており、各個人は一意の指紋を有していると考えられており、それによって、指紋は、その保有者の身元を検証するのにふさわしいものになっている。ハイエンドのセキュリティ・アプリケーションの場合、音声認識、虹彩認証、及び同様なものを用いることが可能であり、又はこれらの方法の組み合わせを用いることも可能である。実際に、好ましい解決策は、種々の要因(セキュリティ・リスク、許容可能なコスト、期待されるユーザ・コンプライアンス、装置を用いるうえでの速度、又は、期待されるユーザ受容度など)によって変わってくる。
【0003】
(以下の部分に説明する)本発明は好ましくは、中位のセキュリティのアプリケーション(いくつかの理由で指紋センサが人気を博している)において用いるものである。まず、セキュリティ・アプリケーション用の指紋検出は、長い間活用されており、広汎に受け入れられており(指紋は約20年間、首尾良く用いられている)、指紋センサは比較的少ないコストで作ることが可能である。更に、指紋は、音声認識や虹彩認証などの他の手法ほど(ユーザが受けるリスクは、虹彩認証による眼への損傷よりも指紋センサによる指への損傷のほうが低い)、侵襲性が高くないものとしてユーザによって考えられており、手や指を置くことは、装置に話しかけることや、装置の前に手や眼を配置させることよりも気楽である。
【0004】
しかし、指紋センサはいくつかの欠点を免れないものでもある。まず、大半のセンサは、適切に機能するには物理的に程よく接触することを必要とし、よって、環境(気象)から、又は意図的破壊(汚損)から守る盾の後ろに配置させることは不可能である。更に、こうしたセンサは、汗、油(指からの)、ちりや他の汚染物質に対する感度が高く、それによって、信頼度が低くなり得る。更に、人々は別々の多くの場所で別々の多くの物体を扱うので、指紋を容易に見つけ、複製(スプーフィング)することが可能であり、それは、指紋センサ(複製された指紋を間違って認識することになる)によって備えられるセキュリティ・レベルの重大な制約である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的はよって、より高い信頼度の撮像方法を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的で、本発明は、識別の方法に関し、この方法は、
身体部位の目標領域に向けて光ビームを指向させる送信工程と、
上記目標領域から戻ってくるものであり、上記光ビームから分離される戻りビームに基づいて第1のタイプの目標領域の画像が表示される第1の撮像工程と、
上記目標領域からやはり戻ってくるものであり、上記光ビーム及び上記戻りビームから分離される別のビームに基づいて第2のタイプの目標領域の画像が表示される第2の撮像工程と、
第1のタイプの上記画像によって与えられる情報及び第2のタイプの上記画像によって与えられる情報を、参照との比較に基づいて類似度基準によって身体部位を識別するかしないよう合成する識別工程とを備える。
【0007】
本発明の好ましい実施例では、光ビームは、上記目標領域に向けて上記光ビームを発する発光サブ工程によって得られ、戻りビームは、上記発せられた光ビームから上記戻りビームを分離し、第1の撮像手段に向けて上記戻りビームを指向させる第1の分離サブ工程によって得られ、更なるビームは、上記光ビーム及び上記戻りビームから上記別のビームを分離し、第2の撮像手段に向けて上記別のビームを指向させる第2の分離サブ工程によって得られる。
【0008】
本発明の別の目的は、上記方法を行う識別装置を提案することである。
【0009】
この目的で、本発明は識別装置に関し、
身体部位の目標領域に向けて光ビームを発する発出手段と、
上記目標領域から戻ってくるものであり、上記光ビームから分離される戻りビームに基づいて第1のタイプの上記目標領域の画像が受信され、表示される第1の撮像手段と、
上記目標領域から戻ってくるものであり、上記光ビーム及び上記戻りビームから分離される別のビームに基づいて第2のタイプの目標領域の画像が受信され、表示される第2の撮像手段と、
上記第1の撮像手段によって与えられる情報及び上記第2の撮像手段によって与えられる情報を、参照との比較に基づいて類似度基準によって身体部位を識別するかしないよう受信され、合成される識別手段とを備える。
【0010】
好ましい実施例では、上記装置によってユーザの身元が判定されるようになり、上記装置は、
a)上記光ビームを発する光源と、
b)上記ユーザの身体の目標領域に向けて上記光ビームを指向させる光学段と、
c)上記戻りビームを上記光ビームから分離する偏光ビーム・スプリッタと、
d)上記戻りビームを受信し、上記第1のタイプの画像を表示する第1の撮像モジュールと、
e)上記別のビームを受信し、上記第2のタイプの目標領域の画像を表示する第2の撮像モジュールと、
f)上記第1のタイプの画像によって与えられる情報及び上記第2のタイプの画像によって与えられる情報を合成し、上記類似度基準によって上記ユーザを識別するかしない識別モジュールとを備える。
【0011】
本発明による装置の別の実施例では、この装置は、
a)上記光ビームを発する光源と、
b)上記ユーザの身体の目標領域に向けて上記光ビームを指向させる光学段と、
c)上記戻りビームを上記光ビームから分離する偏光ビーム・スプリッタと、
d)上記戻りビームを受信し、上記第1のタイプの画像を表示する第1の撮像モジュールと、
e)上記別のビームを受信し、上記第2のタイプの画像を表示する第2の撮像モジュール(それ自体が、切り替え可能な4分の1波長板と、上記偏光ビーム・スプリッタと、上記第1の撮像モジュールとを備える)と、
f)上記第1のタイプの画像によって与えられる情報及び上記第2のタイプの画像によって与えられる情報を合成し、上記類似度基準によって上記ユーザを識別するかしない識別モジュールとを備える。
【0012】
上記実施例では、切り替え可能な4分の1波長板は好ましくは、液晶セルである。
【0013】
本発明による装置の更に別の実施例では、この装置は、
a)上記光ビームを発する光源と、
b)上記ユーザの身体の目標領域に向けて上記光ビームを指向させる光学段と、
c)上記戻りビームを上記光ビームから分離する偏光ビーム・スプリッタと、
d)上記戻りビームを受信し、上記第1のタイプの画像を表示する第1の撮像モジュールと、
e)別の戻りビームを受信し、上記第2のタイプの目標領域の画像を表示する第2の撮像モジュールと、
f)上記第1のタイプの画像によって与えられる情報及び上記第2のタイプの画像によって与えられる情報を合成し、上記類似度基準によって上記ユーザを識別するかしない識別モジュールとを備え、
上記第1の画像モジュール及び上記第2の画像モジュールは、目標領域の同じ領域を別々の2つの角度の下で捕捉する立体撮像モジュールを構成するために適切にアラインされ、第1のタイプの画像と第2のタイプの画像との間の差が目標領域の3次元表示をもたらす。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明は次に、添付図面を参照しながら以下に更に詳細に説明する。
【実施例】
【0015】
本願提案の撮像方法の基礎は、「直交偏光スペクトル撮像」(OPSI)と呼ばれる手法である。上記手法によれば、検査対象の半透明目標(例えば、指)が、一般に近赤外領域で動作する励起システム(発光ダイオードやレーザ・システムなど)によって発せられる偏光によって照射され、撮像システムは、照射光の偏光に直交する偏光を備える、上記目標から戻ってくる光のみを検出する。このOPSI手法では、目標表面によって反射される光は、上記目標を照射する光と同じ偏光を有するものであり、よって、撮像システムによって検出されないものである。一方、目標において(記載例では、皮膚及び指において)透過された光は複数回散乱することになり、その元の偏光方向を失うことになる。この偏光解消光は次に、目標(記載例では、血管)を背面照射することになり、この偏光解消光の一部は撮像システムに達することになる。目標物体内で周囲の媒体よりも光が多く吸収される(例えば、周囲の組織よりも光を多く吸収する血液が存在する)場合、撮像システムは、輝度がより高い媒体における暗い媒体の画像(例えば、明るい皮膚組織における暗い血管の画像)を記録することになる。
【0016】
こうしたOPSIの基本原理を図1に示す。図1に示す装置は、平行にされ、偏光ビーム・スプリッタ12(PBS)に向けて指向させた光撮像ビーム111を発する光源11(LS)(例えば、発光ダイオード)を備える。平行撮像ビーム111は、偏光ビーム・スプリッタ12を通過させる。よって得られる偏光撮像ビームを光学段13(OS)に向けて指向させる。偏光撮像ビームは次いで、目標14(T)によって(記載例では、個人の皮膚によって)受信される。目標14(皮膚)を貫通し、複数回散乱する光は、偏光を失い、目標、及びその中の物体(記載例では、個人の指の中の血管)を背面照射する。当初の偏光に直交する偏光成分は次に、光学段13によって集光される。この偏光成分を、偏光ビーム・スプリッタ12を通って透過させる。最後に、この偏光成分は、撮像モジュール15(IM1)によって記録される。こうした物体(記載例では、血管)は、周囲の媒体よりも強く使用波長を吸収する場合、撮像モジュ―ル15によって示される捕捉画像において暗く見える。前述のシステムの主たる特徴は、例えば、米国特許第5,751,835号明細書によって既に知られている。
【0017】
指紋検出手法と、前述の手法との組み合わせによってその場合、従来の指紋センサに関連した欠点をなくし、指紋検出のより正確な動作を行うことが可能になる。OPSI手法及び指紋撮像手法の組み合わせを図示する図2に示す、本発明による装置はまず、図1を参照して前述したモジュールと同じモジュール(光源11、偏光ビーム・スプリッタ12、光学段13及び撮像モジュ―ル15)を備えるが、この実施例では、第2の撮像モジュール25(IM2)も備える。
【0018】
第1の撮像モジュール15はOPSIについて前述したように用いる一方、第2の撮像モジュールは、個人の指紋を撮像するのに用いる。元の偏光を備える、目標14(個人の指)から戻ってくる光は概ね、目標の最上位層(皮膚の第1層)から反射される光に相当する。偏光ビーム・スプリッタ12はこの光を反射し、上記偏光ビーム・スプリッタ12と光源11との間の光路内に配置されたビーム・スプリッタ26によって、上記戻り光を第2の撮像モジュール25に向けて再指向させ、ユーザの指紋の記録ができることが可能になる。よって、血管に基づいた情報(第1の撮像モジュール15において入手可能)及び指紋に基づいた情報(第2の撮像モジュール25において入手可能)を識別モジュール27(ID2)において合成し、個人の生体識別をより正確にすることが可能である。
【0019】
本明細書は、明らかに例証的なものであり、いかなる方法においても本発明の範囲の限定であり得るものでない。本願記載の装置に対する修正も提案することができる。例えば、図3に示す別の実施例(図1及び図2の装置の相当する部分と同様な装置部分(光源11、偏光ビーム・スプリッタ12、光学段13)が同一の参照符号を有する、OPSI及び指紋撮像の組み合わせに相当する)では、OPSIにも指紋撮像にも一つの撮像モジュール35(IM3)のみが用いられる。この目的で、切り替え可能な4分の1波長板として液晶セル37(LCC1)を用いる。
【0020】
4分の1波長板がオフにされると、この実施例はOPSI装置として動作する。
【0021】
4分の1波長板がオンにされると、照射光と偏光が同じになるように偏光を回転させた光を次に撮像モジュール35に向けて発信する。このようにして、上記撮像モジュール35によって、概ね、皮膚の第1層から反射される光が記録され、それによって、個人の指紋の撮像が可能になる。「血管」情報及び「指紋」情報に基づいた、この個人の同じ正確な生体識別がこの場合、可能であり、識別モジュール67(ID3)において行われる。この実施例の利点は、スペース及びコストを節減することである。
【0022】
図4に示す別の実施例(立体OPSI生体システムに相当し、前述の実施例の相当部分と同様な装置部分が同一の参照符号を有する(光源11、偏光ビーム・スプリッタ12、光学段13)では、2つの撮像モジュール45a(IM4)及び45b(IM5)を用いて血管を記録する。上記モジュールが適切にアラインされている場合、これは、立体撮像システムをもたらす。2つの撮像モジュールは、別々の角度の下であるが同じ領域を捕捉する。両方の記録画像間の差によって、指の中の血管パターンに関する3D情報がもたらされる。この情報は、識別モジュール47において個人の識別に用いられる。
【0023】
前述の、本発明の利点は、下記の通りである。
【0024】
(1)本発明は指紋及び血管の検出に光学的手法のみを用いるので、センサと物体(指)との間で機械的な接触を持たなくてよい。その結果、センサを光学的ウィンドウの後ろに配置させることが可能であり、よって、外部の影響(気象、汚損)の恐れがないことになり、汚染物質(汗、油やちりなど)がない状態に留まることになる(更に、個人が指を置く単一の表面を有することが可能であり、それによって、装置内に指を挿入する場合と比較して、ユーザ・フレンドリ性が高まる)。
【0025】
(2)本発明は、識別に血管を用い、それによって、スプーフィングがより困難になるが、それは、触れる、又は扱う何れかの物体上に血管パターンを残さないからである(更に、3D血管パターンの構築が指紋よりも困難である)。更に、スペクトル・コントラストの検査によって、生きている指と死んだ指とを区別することが可能であるが、それは、スペクトル吸収が、血液の酸素化によって変動するからである(血液による光の吸収が識別モジュール内の参照データベースから期待されるものと異なる場合にアクセスが拒否されることになる)。
【0026】
本発明が上記実施例に限定されないことを認識する必要がある。特許請求の範囲記載の本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく変形及び修正を提案することができるものであり、以下に結びの特記事項を記載する。
【0027】
ハードウェア・アイテム及びソフトウェア・アイテムの一方又は両方によって機能を実施する方法は数多く存在する。この点で、添付図面は、非常に概略的なものであり、それぞれは、本発明の、考えられる1つの実施例のみを表している。よって、添付図面は別々の機能を別々のブロックとして示しているが、このことは、単一のハードウェア・アイテム若しくはソフトウェア・アイテムがいくつかの機能を行うことを何ら排除するものでなく、又は、ハードウェア・アイテム・アセンブリ及びソフトウェア・アイテム・アセンブリの一方若しくは両方が単一の機能を行うことを排除するものでない。前述の通り、添付図面を参照しながら記載した説明は、本発明を限定するよりも例証するものであり、特許請求の範囲記載の範囲内に収まる数多くの代替策が考えられる。「comprising」という語は、特許請求の範囲記載の構成要素又は工程以外の構成要素又は工程が存在することを排除するものでない。構成要素又は工程に語「a」又は「an」が先行していることは、前述の構成要素又は工程が複数存在することを排除するものでない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本明細書においてOPSIと呼ぶ手法の従来の実施例を示す図である。
【図2】本発明による装置の実施例を示す図である。
【図3】本発明による装置の別の実施例を示す図である。
【図4】本発明による装置の更に別の実施例を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
個人識別方法であって、
身体部位の目標領域に向けて光ビームを指向させる送信工程と、
前記目標領域から戻ってくるものであり、前記光ビームから分離される戻りビームに基づいて第1のタイプの前記目標領域の画像が表示される第1の撮像工程と、
前記目標領域からやはり戻ってくるものであり、前記光ビーム及び前記戻りビームから分離される別のビームに基づいて第2のタイプの前記目標領域の画像が表示される第2の撮像工程と、
第1のタイプの前記画像によって与えられる情報及び第2のタイプの前記画像によって与えられる情報を、参照との比較に基づいて類似度基準によって前記身体部位を識別するかしないよう合成する識別工程とを備えることを特徴とする個人識別方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法であって、前記光ビームは、前記目標領域に向けて前記光ビームを発する発光サブ工程によって得られることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2記載の方法であって、前記戻りビームは、前記発せられた光ビームから前記戻りビームを分離し、第1の撮像手段に向けて前記戻りビームを指向させる第1の分離サブ工程によって得られ、前記別のビームは、前記別のビームを前記光ビーム及び前記戻りビームから分離し、第2の撮像手段に向けて前記別のビームを指向させる第2の分離サブ工程によって得られることを特徴とする方法。
【請求項4】
個人識別装置であって、
身体部位の目標領域に向けて光ビームを発する発出手段と、
前記目標領域から戻ってくるものであり、前記光ビームから分離される戻りビームに基づいて第1のタイプの前記目標領域の画像が受信され、表示される第1の撮像手段と、
前記目標領域から戻ってくるものであり、前記光ビーム及び前記戻りビームから分離される別のビームに基づいて第2のタイプの前記目標領域の画像が受信され、表示される第2の撮像手段と、
前記第1の撮像手段によって与えられる情報及び前記第2の撮像手段によって与えられる情報を、参照との比較に基づいて類似度基準によって前記身体部位を識別するかしないよう受信され、合成される識別手段とを備えることを特徴とする個人識別装置。
【請求項5】
請求項4記載の個人識別装置であって、ユーザの身元を判定するようにしたものであり、
a)前記光ビームを発する光源と、
b)前記ユーザの身体の目標領域に向けて前記光ビームを指向させる光学段と、
c)前記戻りビームを前記光ビームから分離する偏光ビーム・スプリッタと、
d)前記戻りビームを受信し、前記第1のタイプの画像を表示する第1の撮像モジュールと、
e)別のビームを受信し、前記第2のタイプの画像を表示する第2の撮像モジュールであって、第2の撮像モジュール自体が、切り替え可能な4分の1波長板と、前記偏光ビーム・スプリッタと、前記第1の撮像モジュールとを備える第2の撮像モジュールと、
f)前記第1のタイプの画像によって与えられる情報及び前記第2のタイプの画像によって与えられる情報を合成し、前記類似度基準によって前記ユーザを識別するか、又はしない識別モジュールとを備えることを特徴とする個人識別装置。
【請求項6】
請求項4記載の個人識別装置であって、ユーザの身元を判定するようにしたものであり、
a)前記光ビームを発する光源と、
b)前記ユーザの身体の目標領域に向けて前記光ビームを指向させる光学段と、
c)前記戻りビームを前記光ビームから分離する偏光ビーム・スプリッタと、
d)前記戻りビームを受信し、前記第1のタイプの画像を表示する第1の撮像モジュールと、
e)別のビームを受信し、前記第2のタイプの前記目標領域の画像を表示する第2の撮像モジュールであって、第2の撮像モジュール自体が、切り替え可能な4分の1波長板と、前記偏光ビーム・スプリッタと、前記第1の撮像モジュールとを備える第2の撮像モジュールと、
f)前記第1のタイプの画像によって与えられる情報及び前記第2のタイプの画像によって与えられる情報を合成し、前記類似度基準によって前記ユーザを識別するかしない識別モジュールとを備えることを特徴とする個人識別装置。
【請求項7】
請求項6記載の装置であって、前記切り替え可能な4分の1波長板が液晶セルであることを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項4記載の識別装置であって、ユーザの身元を判定するようにしたものであり、
a)前記光ビームを発する光源と、
b)前記ユーザの身体の目標領域に向けて前記光ビームを指向させる光学段と、
c)前記戻りビームを前記光ビームから分離する偏光ビーム・スプリッタと、
d)前記戻りビームを受信し、前記第1のタイプの画像を表示する第1の撮像モジュールと、
e)別の戻りビームを受信し、前記第2のタイプの目標の画像を表示する第2の撮像モジュールと、
f)前記第1のタイプの画像によって与えられる情報及び前記第2のタイプの画像によって与えられる情報を合成し、前記類似度基準によって前記ユーザを識別するかしない識別モジュールとを備え、
前記第1の画像モジュール及び前記第2の画像モジュールは、前記目標領域の同じ領域を別々の2つの角度の下で捕捉する立体撮像モジュールを構成するために適切にアラインされ、第1のタイプの画像と第2のタイプの画像との間の差が前記目標領域の3次元表示をもたらすことを特徴とする識別装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−537526(P2007−537526A)
【公表日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−512619(P2007−512619)
【出願日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【国際出願番号】PCT/IB2005/051388
【国際公開番号】WO2005/111916
【国際公開日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】