説明

個別化し得る潜在的な装飾用もしくはセキュリティ関連のパターンを備えた印刷用紙材

本発明は、a)基材を配備する段階と、b)上記基材の少なくとも一方の側面に対して調製物を適用する段階であって、該調製物は少なくとも一種類の界面活性剤および少なくとも一種類の干渉顔料を含有し、上記干渉顔料は、担体材料と、該担体材料に対して適用された少なくとも一種類の被覆とを有するという段階とを備えて成る、基材に対して干渉顔料を適用する方法、および、該方法により獲得可能な基材に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基材に対して干渉顔料を適用する方法、および、該方法により獲得可能な基材に関する。
【背景技術】
【0002】
電子的なデータ送信の時代においてさえも、視覚に訴える紙材に対する概略的な要望が在る。故に、優れた光学特性を有すると共に高い紙材品質も有する紙材を生産することは、製紙業界のひとつの目的である。他方、基材、特に紙材を、セキュリティ特徴により偽造から保護するという更なる要望も在る。斯かるセキュリティ特徴を適用するひとつの可能性は、保護されるべき基材に対し、所謂るセキュリティ顔料を含む特殊な印刷インクを適用する段階から成る。しかし、この場合には、適用されるべき量が非常に多いことから、斯かるセキュリティ特徴には相当のコストが伴うという不都合がある。
【0003】
特許文献1において、紙材は、該紙材が紙材帯状体として生産された後で湿潤状態においてカラー印刷され、インクはインク転写ローラに対してインクノズルにより塗付され、該ロールは次にインクを紙材に対して転写する。故に、紙材帯状体の全体に亙り一定のままである所定量のインクにより不規則な拡散的パターンが適用され、その他の箇所で紙材は着色されない。
【0004】
特許文献2において白色紙材は、規則的および不規則的なパターンを以て可及的に少量のインクで印刷される。上記インクは、僅かな程度までしか紙材に浸透しない。特許文献2の開示による適用は特に、紙材内へのインクの僅かな浸透に基づいている、と言うのも、上記紙材は引き続き同一様式で白色紙材として再利用され得るからである。故に上記インクは、紙材から容易に除去されねばならない。
【0005】
特許文献3は、異なる様に着色された紙材を生産する方法を開示しており、異なる太さのセルロース繊維および凝集体が製紙プロセスにおいて使用されると共に、完成紙材に対して適用され、もしくは、それに対して取入れられている。異なる太さを有するセルロース繊維または凝集体は、紙材に対する適用もしくは取入れに先立ち着色されてから、当該紙パルプ自体が別な色を有し得るという紙パルプに導入される。
【0006】
パターン化紙材を生産するために現在使用されている上記方法は、複雑であるか、または、生産プロセスに時間が掛かり、または、完全に異なる効果を有する紙材に帰着する。
【0007】
特許文献4は紙材を開示しており、該紙材は糊抜き剤を含むか、それにより被覆され、インクジェット印刷プロセスの結果として、印刷プロセスの間におけるインクの吸収が更に良好である。最適に印刷された複製物を獲得するために、上記糊抜き剤はこの紙材中に分散されるか、または、紙材表面の全体に亙り均一に該紙材上に分布される。
【0008】
特許文献5はインクジェット印刷のためのインクを開示しており、該インクは、印刷された紙材中への該インクの浸透を促進する組成物を含んでいる。
【0009】
特許文献4および特許文献5に共通するのは、たとえばインクジェット用インクの如き極性液体が紙材構造内へと、および、糊付けされた紙材の紙材繊維内へと浸透することが、適切な糊抜き剤の使用により促進されるということである。しかし特許文献4および特許文献5はいずれも、干渉顔料を使用した紙材表面に対する不均一の着色によりパターン化紙材を生産することを開示していない。
【0010】
原紙の印刷および書き込み特性を向上させるために、特許文献6は、ポリアルコキシレン構造を有する非イオン性界面活性剤を適用することを提案している。
【0011】
特許文献7は印刷媒体を開示しており、該印刷媒体は、液体を吸収する基礎材料と、該基礎材料に対して適用されると共に、顔料、結合剤および陽イオン性基材を含むインク受容層と、該インク受容層に対して適用されると共に、無機粒子として陽イオン性の超微細な粒子を含む表面層とを含んでいる。この目的のために、1〜500nmの範囲の直径を有する超微細粒子状の金属酸化物が記述されている。これらの粒子は、緻密な光沢性の表面層を形成する。上記インク受容層中に存在する顔料は、0.1〜20μmの範囲の直径を有する無機顔料である。
【0012】
特許文献8および特許文献9には、不均一に着色された紙材を生産する更なる可能性が開示されている。両方の文献に共通するのは、紙基材上の界面活性剤もしくは界面活性剤混合物の助力により潜在的な像もしくはパターンが生成され、この様に処理された紙材は引き続き着色されるということである。特許文献8において顔料は、界面活性剤を含有する調製物内に存在し、該調製物により上記の潜在的な像もしくはパターンが生成される。しかし、該文献において、担体材料と、該材料上に適用された被覆とから成る干渉顔料が調製物内に存在することは開示されていない。
【特許文献1】米国特許第4,534,157号
【特許文献2】EP-A-601517
【特許文献3】EP-A-681060
【特許文献4】EP-A-439363
【特許文献5】EP-A-518490
【特許文献6】EP-A-1239077
【特許文献7】EP-A-732219
【特許文献8】EP-A-1439263
【特許文献9】EP-A-1281812
【特許文献10】DE-A-102004032121
【特許文献11】DE-A-10320455
【特許文献12】DE-A-10061178
【特許文献13】DE-A-19746067
【特許文献14】DE-A-102004039554
【特許文献15】DE-A-10051062
【特許文献16】DE-A-19817286
【特許文献17】EP-A-559324
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的は、干渉顔料が適用された光学的に優れた基材を提供するに在る。干渉顔料による表面の改質は非常に高価であることから、使用される干渉顔料の量は可及的に少なくされるべきである。
【0014】
本発明の更なる目的は、偽造が非常に困難であるか、偽造が全くできないというセキュリティ特徴を有する処理済み基材を提供するに在る。故に、可能的な偽造者による模造が不可能な形態で安全性特徴が導入されたセキュリティ要素として基材を提供することが意図される。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の上記目的は、
a)基材を配備する段階と、
b)上記基材の少なくとも一方の側面に対して調製物を適用する段階であって、該調製物は少なくとも一種類の界面活性剤および少なくとも一種類の干渉顔料を含有し、上記干渉顔料は、担体材料と、該担体材料に対して適用された少なくとも一種類の被覆とを有するという段階とを備えて成る、
基材に対して干渉顔料を適用する方法により達成される。
【0016】
本発明に関連して、上記基材に対する上記調製物の適用とは、含浸および/または塗付を意味すると理解されるべきである。上記基材は、上記調製物の適用により塗付および/または含浸される。
【0017】
好適実施例において、上記段階a)における上記紙材は紙材および/または厚紙である。
【0018】
上記基材の表面糊付けは、該基材の本体糊付けの代わりに、または、それに加えて実施され得る。この場合、たとえば加工澱粉、樹脂または修飾ポリマの溶液もしくは分散液の如き薄膜形成基材が、たとえば製紙機械におけるサイズプレスの助力により、既に形成された紙材帯状体に対して適用される。表面糊付けは紙材の強度にも寄与することから、高品質の印刷用紙材は本体糊付けおよび表面糊付けを有することが多い。但し、表面糊付けの存在は本発明の上記方法に対して必須ではなく、更に、表面糊付けおよび/または本体糊付けを有さない基材を使用することが可能である。
【0019】
代替的に、上記段階a)において不均一に局限的に着色された基材を作成する上記方法は、染料溶液を視認可能な像もしくはパターンの形態で上記基材に対して適用する段階を備え得る。
【0020】
従属請求項には、本発明の好適実施例が記述されている。
【0021】
好適には、上記段階b)において上記調製物は、潜在的な像もしくはパターンの形態で適用される。
【0022】
上記像またはパターンは、描写的な像、もしくは、仮想的構造、記号、均一もしくは不均一なパターン、ネットワーク構造、または、たとえばランダムである不均一な色分布の形態で上記基材上に存在し得る。
【0023】
上記像もしくはパターンは、製紙の直後に、すなわち依然として湿潤した紙材中に、または、引き続き作成された乾燥紙材上に適用され得、該紙材は次に水性染料溶液により均一に着色される。上記像もしくはパターンは、連続的な紙材帯状体に対し、または、個別的な枚葉状紙材に対して適用され得る。好適には、上記像もしくはパターンは連続的な紙材帯状体に対して適用される。
【0024】
上記像もしくはパターンは、任意の所望の方法、特に、インクジェット印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、フェルトもしくはゴムのローラによる印刷、噴霧もしくは手動により適用され得、最後の方法は工業的製造に対しては不適切である。上記像もしくはパターンに対して特に好適な適用方法は、インクジェット印刷、フレキソ印刷またはグラビア印刷である。
【0025】
上記パターンもしくは像は、潜在的な像もしくはパターンの形態で、または、紙材上で視認可能な像もしくはパターンの形態で適用される。
【0026】
上記段階b)における上記干渉顔料の上記担体材料は、好適には薄層構造であり、且つ/又は、好適には無機担体材料である。
【0027】
適用される上記調製物における上記少なくとも一種類の干渉顔料の濃度範囲は、0.01〜30重量%、好適には0.1〜25重量%、更に好適には0.2〜15重量%の範囲である。
【0028】
上記段階b)における上記干渉顔料の上記担体材料は更に好適には、天然もしくは合成の雲母、タルク、カオリン、ガラス薄片、SiO2薄片、TiO2薄片、Al2O3薄片、Fe2O3薄片、グラファイト薄片、または、それらの混合物である。
【0029】
好適には、上記段階b)における上記干渉顔料の上記担体材料に対しては、好適には各々が同一でありまたは異なり得るという二重、三重、四重、五重、六重、七重または八重の被覆が適用される。夫々の被覆の屈折率が、先に適用された被覆のそれと異なれば更に好適である。好適実施例において、隣接する2つの層の屈折率の差は、夫々の場合において0.1より大きい。
【0030】
上記段階b)における上記干渉顔料の上記単一もしくは複数の被覆は好適には、相互から独立して、たとえばケイ素、スズ、チタン、鉄の如き金属もしくは半金属またはそれらの混合物の酸化物を含有する。上記段階b)における上記干渉顔料の上記単一もしくは複数の被覆が、TiO2、亜酸化チタン、窒化チタン酸化物、Fe2O3、Fe3O4、SnO2、Sb2O3、SiO2、Al2O3、ZrO2、B2O3、Cr2O3、ZnO、CuO、NiO、または、それらの混合物から選択された酸化物を含有すれば更に好適である。
【0031】
代替的に、上記酸化物被覆の代わりに金属の半透明層を使用することも可能であり、適切な金属は好適には、クロム、チタン、モリブデン、タングステン、アルミニウム、銅、銀、金、ニッケル、または、それらの混合物から選択される。
【0032】
夫々の被覆中にナノメータサイズ範囲の微細分割粒子を導入することも可能であり、たとえば、10〜250nmの範囲の粒子サイズを有すべく微細分割された二酸化チタンもしくは微細分割されたカーボン(カーボンブラック)を導入することが好適であることが判明している。斯かる粒子の光散乱特性に依り、更に目標限定された様式で、光沢および隠蔽力が更に影響され得る。
【0033】
特に好適な担体材料は、二酸化チタンおよび/またはFe2O3により被覆されたガラス薄片、または、先ずひとつのSiO2層を有すると共に引き続いてTiO2および/またはFe2O3により被覆されたガラス薄片である。
【0034】
干渉顔料として同様に特に好適なのは、特に雲母および/または二酸化チタンに基づく多層顔料である。これらは好適には、原則として、夫々が上記の金属酸化物を含有する交互的な高屈折率層および低屈折率層を有する。更に好適な多層顔料は、7層以下、好適には3層、5層または7層を含む。
【0035】
上記干渉顔料は好適には、0.3〜5μm、特に0.4〜2.0μmの厚みを有する。他の2つの次元における広がりは通常、1〜250μm、好適には2〜100μm、特に5〜60μmである。
【0036】
これに加え、上記干渉顔料の上記担体材料としては、たとえば、薄片状の鉄もしくはアルミナ、グラファイト薄片、BiOCl、薄片状のホログラフ的顔料、または、液晶ポリマ(LCP)の如き更なる物質が好適である。適用された単一もしくは複数の上記被覆は、金属酸化物、水和金属酸化物、MgF2またはBiOClを含有しても良い。
【0037】
上記担体材料に対して複数の被覆が適用されるなら、その層束は、n≦1.8の屈折率を有する非吸収材料の層と、n≧1.8の屈折率を有する非吸収材料の層を含めば好適である。n≦1.8の屈折率を有する上記非吸収材料は、SiO2、SiO(OH)2、Al2O3、AlO(OH)、P2O3、MgF2、または、それらの混合物を含むことが好適である。更に、n≧1.8の屈折率を有する上記非吸収材料は、TiO2、ZrO2、ZnO、SnO2、BiOCl、または、それらの混合物を含めば更に好適である。更に好適には、FeTiO3を含有する更なる被覆が適用され得る。
【0038】
上記担体材料に対して適用される上記単一もしくは複数の被覆は、Al2O3、Ce2O3、P2O3、ZrO2、SnO2、または、それらの混合物も含み得る。上述の干渉顔料は、たとえば、特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献13、特許文献14、特許文献15、特許文献16または特許文献17の方法に従い調製され得る。
【0039】
上記段階b)における上記界面活性剤は、上記基材内への水溶性染料の浸透を低減すれば好適である。更に、上記段階b)における上記界面活性剤は、上記基材内への水溶性染料の浸透を促進すれば好適である。代替的に、上記段階b)においては、上記紙材内への水溶性染料の浸透を促進する界面活性剤、および、上記紙材内への水溶性染料の浸透を低減する界面活性剤の両方が適用されることも可能である。
【0040】
潜在的な像もしくはパターンの形成のために、紙材中への水性染料溶液の浸透に影響する物質であって、吸収を促進もしくは低減するという物質が上記紙材に対して適用される。
【0041】
これは、適用される物質による低減(糊抜き剤)または増加(撥水)により達成され得、糊付けの程度または撥水の程度は、紙材の糊付けにより達成される。
【0042】
本発明の上記方法に対しては、これらの特性を有する任意の物質が使用され得る。この目的のために、界面活性剤が好適に使用される。陰イオン性、陽イオン性、非イオン性、または、両性の界面活性剤が使用され得る。上記界面活性剤に加え、紙材中への染料の浸透を促進する更なる物質を使用することが可能である。斯かる物質は、たとえば、エチレングリコール・モノメチルエーテル、エチレングリコール・モノエチルエーテル、エチレングリコール・モノフェニルエーテル、ジエチレングリコール・モノメチルエーテル、ジエチレングリコール・モノエチルエーテル、および、ジエチレングリコール・モノブチルエーテルの如きグリコールエーテルである。
【0043】
適切な糊抜き界面活性剤は、たとえば(1)親水性ポリジアルキルシロキサン、(2)ポリアルキレン・グリコール、(3)プロピレンオキシド/ポリエチレンオキシド共重合体、(4)リン酸塩、ソルビタン、グリセロール、ポリエチレングリコール、スルホ琥珀酸、スルホン酸、またはアルキルアミンの脂肪酸修飾化合物、(5)ソルビタンエステル、脂肪酸アミン、アルカノールアミド、ヒマシ油、脂肪酸、脂肪族アルコールのポリオキシアルキレン修飾化合物、(6)四級硫酸アルコール化合物、(7)脂肪酸イミダゾリン、(8)ポリエーテル修飾トリシロキサン、および、(9)それらの混合物、から選択され得る。
【0044】
上述の種類の物質の水溶性またはアルコール可溶性の糊抜き剤の特定例は、たとえば、
(1)(a)ソルビタンエステル(たとえば、アルカリル・ケミカルズ社[Alkaril Chemicals]のAlkamuls PSML-4(ポリ(オキシエチレン)ソルビタン・モノラウレート)、Alkamuls PSMO−20(ポリ(オキシエチレン)ソルビタン・モノオレエート)、Alkamuls PSTO−20(ポリ(オキシエチレン)ソルビタン・トリオレエート))のポリ(オキシアルキレン)修飾物;(b)脂肪族アミン(たとえば、アルカリル・ケミカルズ社のAlkaminox T-2、T-6(獣脂アミノキシエチレート)、Alkaminox SO-5(大豆アミノキシエチレート))、ICIケミカルズ社[ICI Chemicals]のIcomeen T-2、Icomeen T-15);(c)ヒマシ油(たとえば、アルカリル・ケミカルズ社のAlkasurf CO-10、Alkasurf CO-25B(ヒマシ油オキシエチレート));(d)アルカノールアミド(たとえば、アルカリル・ケミカルズ社のAlkamid C-2、C-5(ココナッツ油アルカノールアミド・オキシエチレート));(e)脂肪酸(たとえば、アルカリル・ケミカルズ社のAlkasurf 075-9、Alkasurf 0-10、Alkasurf 0-14(オレイン酸オキシエチレート)、Alkasurf L-14(ラウリン酸オキシエチレート)、Alkasurf P-7(パルミチン酸オキシエチレート));(f)脂肪酸アルコール(たとえば、Alkasurf LAN-1、LAN-3、Alkasurf TDA-6、Alkasurf SA-2(直鎖アルコールオキシエチレート)、Alkasurf NP-1、NP-11、Rexol 130(ノニルフェノールオキシエチレート)、Alkasurf OP-1、OP-12(オクチルフェノールオキシエチレート)、Alkasurf LA-EP-15、Alkasurf LA-EP-25、Alkasurf LA-EP-65(直鎖アルコールオキシアルキレート));のポリ(オキシアルキレン)修飾物;
(2)たとえば、(a)モノカルビノール末端基を有するポリ(ジメチルシロキサン)(ペトラーチ・システムズ社[Petrarch Systems Inc.]のPS556)、および、ジカルビノール末端基を有するポリ(ジメチルシロキサン)(ペトラーチ・システムズ社のPS555、PS556);(b)Si-C結合を含む加水分解不能な共重合体である、ポリ(ジメチルシロキサン)-b-ポリ(メチルシロキサン/アルキレンオキシド)共重合体(ペトラーチ・システムズ社のPS 073、PS 072、PS 071)、Alkasil HEP 182-280、Alkasil HEP 148-330(アルカリル・ケミカルズ社);(c)Si-O-C結合を含む加水分解可能な共重合体である、ポリ(ジメチルシロキサン)-b-ポリ(プロピレンオキシド)-b-ポリ(エチレンオキシド)共重合体(アルカリル・ケミカルズ社のAlkasil NEP 73-70);(d)(オレフィン結合を含むエポキシドに対するα,ω−水素ポリシロキサンの付加反応、および、引き続くジアミンとの反応から獲得され得る)ポリ四級化されたポリ(ジメチルシロキサン)共重合体;の如き、親水性ポリ(ジメチルシロキサン);
(3)たとえば、(a)Alkazin-0(オレイル誘導体);(b)Alkazin TO(トール油誘導体);(c)Alkatric 2C1B(ジカルボン酸ココナッツイミダゾリンナトリウム塩)、アルカリル・ケミカルズ社;(d)Arzoline-4;(e)Arzoline-215、ベーカー・ケミカルズ社[Baker Chemicals];の如き脂肪族イミダゾリン、および、その誘導体;
(4)(a)リン酸塩(たとえば、アルカリル・ケミカルズ社のAlkaphos B6-56A);(b)ソルビタン(たとえば、アルカリル・ケミカルズ社のAlkamuls STO(ソルビタントリオレエート)、Alkamuls SML(ソルビタンモノラウレート)、Alkamuls SMO(ソルビタンモノオレエート));(c)グリセリル化合物(たとえば、Alkamuls GMO-45LG(グリセリルモノオレエート)、Alkamuls GDO(グリセリルジオレエート)、Alkamuls GTO(グリセリルトリオレエート);(d)ポリ(エチレングリコール)(アルカリル・ケミカルズ社のAlkamuls 600 DO(ジオレエート)、Alkamuls 400-ML(モノオレエート)、Alkamuls 600 MO(モノオレエート)、Alkamuls 600 DL(ジラウレート)、Alkamuls 600 DT(ジタロウ);(e)スルホ琥珀酸(たとえば、アルカリル・ケミカルズ社のAlkasurf SS-O-75(ジオクチルスルホ琥珀酸ナトリウム)、Alkasurf SS-DA4-HE(スルホ琥珀酸アルコールオキシエチレート)、Alkasurf SS-L7DE(ラウリン酸ジエタノールアミドのスルホ琥珀酸ナトリウムエステル)、Alkasurf SS-L-HE(ラウリルスルホ琥珀酸ナトリウム);(f)スルホン酸(たとえば、アルカリル・ケミカルズ社のAlkasurf CA(ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム)、Alkasurf IPAM(ドデシルベネンスルホン酸イソプロピルアミン);(g)アルキルアミン(たとえば、アルカリル・ケミカルズ社のAlkamid SDO(大豆ジエタノールアミド)、Alkamid CDE(ココナッツジエタノールアミド)、Alkamid 2104(ココナッツ脂肪酸ジエタノールアミド)、Alkamid CMA(ココナッツモノエタノールアミド)、Alkamid L9DE(ラウリルジエタノールアミド)、Alkamid L7Me(ラウリルモノエタノールアミド)、Alkamid L1PA(ラウリルモノイソプロピルアミド);の脂肪酸エステル;
(5)たとえば、(a)非ポリマ性四級化チオ硫酸アンモニウム(たとえば、フィネテックス社[Finetex Corporation]のFinquat CT、Cordex T-172);(b)四級ジアルキルジメチルメト硫酸塩(たとえば、Alkaquat DHTS(水素化獣脂);(c)アルコキシル四級化ジ脂肪族メト硫酸塩(たとえば、Alkasurf DAET(獣脂誘導体);(d)四級化脂肪族イミダゾリンメト硫酸塩(たとえば、アルカリル・ケミカルズ社のAlkaquat T(獣脂誘導体);の如き四級化合物;
(6)たとえば、(a)メタノール可溶性のTetronic 150R1、Pluronic L-101、Tetronic 902、Tetronic 25R2(BASF社[BASF Corporation])、Alkatronic EGE-1(アルカリル・ケミカルズ社);(b)全てがBASF社からのものである水溶性のTetronic 908、50R8、25R8、904、90R4、Pluronic F-77、および、全てがアルカリル・ケミカルズ社からのものであるAlkatronic EGE 25-2およびPGP 33-8;の如き、親水性ポリ(エチレンオキシド)と親油性ポリ(プロピレンオキシド)の水溶性共重合体;
(7)たとえば、(a)ポリプロピレングリコール(Alkapol PPG 425、Alkapol PPG-4000、アルカリル・ケミカルズ社);(b)ポリ(プロピレングリコール・ジメタクリレート)、ポリ(エチレングリコール・ジアクリレート)、ポリ(エチレングリコール・ヂメタクリレート)、ポリ(エチレングリコール・モノメチルエーテル)、ポリ(エチレングリコール・ジメチルエーテル)、ポリ(エチレングリコール・ジグリシジルエーテル)(全て、ポリサイエンス社[Polysciences]から);(c)ポリ(1,4-オキシブチレングリコール)(サイエンティフィック・ポリマ・プロダクツ社[Scientific Polymer Products];などの如き、ポリ(アルキレングリコール)およびその誘導体;である。
【0045】
好適な糊抜き剤としては、直鎖アルコールオキシエチレート(たとえば、アルカリル・ケミカルズ社から入手可能なAlkasurf LA-EP-65、LA-EP-25およびLA-EP-15)、ノニルフェニル・オキシエチレート(たとえば、アルカリル・ケミカルズ社から入手可能なAlkasurf NP-11、および、ハート・ケミカルズ社[Hart Chemicals]から入手可能なRexol 130)、オキシルフェノール・オキシエチレート(たとえば、アルカリル・ケミカルズ社から入手可能なAlkasurf OP-12)、オレイン酸オキシエチレート(たとえば、アルカリル・ケミカルズ社から入手可能なAlkasurf 0-14)、ポリ(ジメチルシロキサン)-b-ポリ(プロピレンオキシド)-b-ポリ(エチレンオキシド)共重合体(たとえば、アルカリル・ケミカルズ社から入手可能なAlkasil NEP 73-70)、ヒマシ油オキシエチレート(たとえば、アルカリル・ケミカルズ社から入手可能なAlkasurf CO-25B)、ジカルボン酸ココナッツイミダゾリンナトリウム塩(たとえば、アルカリル・ケミカルズ社から入手可能なAlkatric 2C1B)、および、ココナッツ脂肪酸ジエタノールアミド(たとえば、アルカリル・ケミカルズ社から入手可能なAlkamid S104)が挙げられる。上記の各Alkasurf糊抜き剤は好適には、生分解可能である。
【0046】
疎水特性を有する適切な界面活性剤は、たとえば、アルキル琥珀酸無水物(ASA)、アルキルケトン二量体(AKD)、および、ポリオレフィン(たとえば、SUEDRANOL 200、ドイツ、マンハイム、ズュートドイッチェ・エマルジョン−ヒェミーGmbH[Sueddeutsche Emulsions-Chemie GmbH]、ワックス、ワックス状物質、金属石鹸(ステアリン酸エステル)、パラフィンおよびパラフィン乳濁液、脂肪酸、脂肪酸(メチル)エステル、脂肪族アルコール、脂肪族アルコール・ポリグリコールエーテル、および、その硫酸塩の如き糊付け剤である。
【0047】
紙材に対する適用の間に上記界面活性剤は、該界面活性剤に加え、以下に更に述べられる可溶性染料および/または更なる助剤を更に含有し得る溶液、乳濁液または分散液の形態で存在し得る。習用の助剤は、たとえば、アラビアゴム、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリビニル・アルコール、ヒドロキシプロピル・セルロース、ヒドロキシエチル・セルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルエーテル、澱粉、多糖類などの如き増粘剤、光学的増白剤、消光剤、顔料(金属効果を有する顔料もしくは金属を含む、着色もしくは非着色顔料)、結合剤、防腐剤、および、たとえば蛍光化合物、リン光化合物または冷光化合物の如きセキュリティ化学物質である。上記界面活性剤は好適には、水溶液もしくはアルコール溶液である。
【0048】
上記段階b)における上記調製物は好適には、結合剤を含まない。
【0049】
適用される上記溶液、乳濁液または分散液中の上記界面活性剤の濃度範囲は、0.01〜30重量%、好適には0.1〜25重量%、更に好適には0.2〜15重量%である。
【0050】
適用される上記溶液、乳濁液または分散液中の上記界面活性剤に対する干渉顔料の比率は、(乾燥)固形割合の含有量に基づき、1:0.08〜1:0.9、好適には1:0.09〜1:0.5、更に好適には1:0.1〜1:0.4である。
【0051】
更に好適な実施例において、上記段階b)における上記調製物中には少なくとも一種類の更なる顔料(充填剤)が存在する。
【0052】
好適には、上記段階b)における上記更なる顔料は、たとえば、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、亜鉛、クロム、鉄、銅、スズ、鉛もしくはマンガンの如き金属もしくは半金属の酸化物、または、珪藻土、または、有機材料、または、それらの組み合わせから選択される。
【0053】
好適には、上記更なる顔料は、ケイ酸、ギブサイト、バイヤライト、ノルドストランダイト、ベーマイト、擬似ベーマイト、ダイアスポア、特に鋼玉などの酸化アルミニウム、水和アルミナ、ケイ酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、(二)酸化チタン、酸化亜鉛、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、ハイドロタルク石、珪藻土、または、たとえば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、エチレン樹脂、スチレン樹脂、アクリレート樹脂から調製された樹脂含有顔料の如き有機材料、または、それらの組み合わせから選択される。
【0054】
上記段階b)において上記調製物中に存在する上記更なる顔料は好適には、大きな表面積を有する。但し、上記粒子自体は好適には、通常通り、1〜500nm、好適には10〜100nmの範囲の直径を有する。
【0055】
それにより潜在的な像もしくはパターンが生成されるという上記溶液、乳濁液または分散液に対する充填剤の添加は、上記界面活性剤により処理された紙材の領域上における印刷および書き込みの特性を向上させる効果がある。界面活性剤による紙材の処理の結果として、引き続き適用されたインクは、処理された上記領域に分散される(泣き出し[bleeding]、ヒゲ[feathering])。この効果は、上記界面活性剤および充填剤の同時的な適用により低減される、と言うのも、上記充填剤が同時に適用されるならば同程度の像もしくはパターンを獲得するために必要とされる界面活性剤は更に少ないからである。更に少ない割合の単一種類もしくは複数種類の界面活性剤に依り、観察される印刷または書き込み用インクの拡散は更に少ない。適用される上記溶液、乳濁液または分散液中の上記界面活性剤に対する充填剤の比率は、(乾燥)固形割合の含有量に基づき、1:0.08〜1:0.9、好適には1:0.09〜1:0.5、更に好適には1:0.1〜1:0.4である。
【0056】
適用される上記更なる充填剤(更なる顔料)は好適には、着色されず、更に好適には透明であり、且つ、反射または光散乱が行われない様に小さな直径を有する。粒子の好適な平均直径は、0.1μm未満である。故に上記顔料は、水性系においてコロイド溶液を形成する。
【0057】
陽イオン性充填剤が特に好適であり、このことは、上記顔料がそれ自体の表面上に正電荷を担持することを意味する。たとえばシリカなどの如く自身の表面上に負電荷を担持するものでも、その表面上の負電荷が正電荷へと変化せしめられる様に該表面が処理されるならば、使用され得る。陽イオン性表面上の正電荷は、引き続く染色浴の負帯電染料の結合が向上される結果となる。この好適実施例においては、陽イオン性充填剤との混合物として非イオン性界面活性剤が用いられる。
【0058】
界面活性剤の助剤として使用され得る増粘剤の濃度は、溶液、乳濁液または分散液の全体に基づき、0〜5重量%、好適には0.01〜2.5重量%、特に好適には0.05〜2.5重量%の範囲である。
【0059】
上記段階b)における上記調製物中には、増粘剤として合成コロイド系の層状ケイ酸塩も使用され得ることが更に好適である。これらの層状ケイ酸塩は好適には薄片状であり、且つ、層状ケイ酸塩の表面は好適には、該層状ケイ酸塩の縁部の電荷と異なる電荷を有する。好適には、これらの増粘剤はゲル形成増粘剤またはゾル形成増粘剤である。これらの増粘剤は好適には、上記基材に対して好適に適用され得る揺変性調製物に帰着する。この種類の増粘剤としては例示的にのみ、“Laponite”の商標名で販売されている層状ケイ酸塩が言及され得る。
【0060】
処理された上記基材上で更なる特殊効果を達成するために、同一の紙材表面の同一側に対し、糊抜き界面活性剤、および、疎水特性を有する界面活性剤も適用され得る。
【0061】
上記視認可能な像もしくはパターンを形成するために、任意の所望の染料溶液が使用され得る。好適には、直接染料、塩基性染料もしくは酸性染料、または、これらの染料の混合物の水溶液が用いられる。適切な染料溶液の例は、たとえば、アントラキノン、モノアゾ、ジアゾ、フタロシアニン、アザ-(18)-アヌレン、および、ホルマジン−銅複合染料を含む習用的な印刷インクである。適切な染料の例はまた、以下に更に述べられる顔料を含むまたは該顔料に基づく染料などの、浸漬浴の染料溶液に対して以下に更に言及される染料である。
【0062】
上記染料の濃度範囲は、0.1〜30重量%、更に好適には1.0〜20重量%、特に好適には2.0〜10重量%である。
【0063】
上記潜在的なまたは視認可能な像もしくはパターンは基材の一側または両側に対して適用され得ることから、完成した基材は、少なくとも一側にて、基材表面の未処理領域よりも概略的に濃い染色を有する。
【0064】
更に好適な実施例においては、上記段階b)における上記調製物の適用の後で、上記基材は更なる段階c)において着色および/または追加印刷される。上記着色/追加印刷に対し、段階c)においては水性染料溶液が好適に使用され得る。
【0065】
上記段階c)における選択的な追加印刷は、たとえば、インクジェット印刷、または、オフセット印刷、フレキソ印刷もしくはグラビア印刷、または、フェルトもしくはプラスチックのローラの助力による追加印刷の如き適切な印刷方法の助力により行われ得る。此処では、顔料および印刷油を含む印刷インク、特にオフセット印刷インクが使用され得る。上記印刷インクは、たとえば、同様に干渉顔料であり得る特定のセキュリティ顔料の如き更なるセキュリティ特徴を含むことも可能である。特に、上記に更に記述されると共に上記調製物中に存在する上記干渉顔料は、上記印刷インク中にも存在し得る。上記印刷インクはまた、溶媒含有および/または鉱物油含有ともされ得る。
【0066】
上記基材に対する潜在的なもしくは視認可能な像もしくはパターンの適用の後、上記基材は上記段階c)において染料溶液および/または印刷インクの助力により均一に着色され得る。この着色は、好適には溶媒含有および/または鉱物油含有の単一種類もしくは複数種類の染料溶液および/または単一種類もしくは複数種類の印刷インクを、たとえばサイズプレス、フィルムプレス、ナイフ塗付器、浴塗付器、ローラ、もしくは、噴霧の如き習用の紙材塗付ユニットおよび方法により基材に対して塗付することにより、或いは、染料溶液および/または印刷インクを、たとえば、インクジェット印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、または、フェルトもしくはプラスチックローラの助力による追加印刷により、噴霧により、または、染色浴における浸漬による紙材の着色による如き適切な印刷方法の助力により基材の表面全体に適用することにより、製紙機械の内部もしくは外部のいずれかで、領域全体が覆われる如き様式で実施される。好適には、水性染料溶液に基づく浸漬方法により、色が適用される。
【0067】
本発明の目的に対しては、任意の市販の染料溶液が使用され得る。上記染料溶液は通常、0.1〜50重量%、好適には35重量%まで、特に好適には0.1〜30重量%の濃度範囲で染料を含有する。上記染料の濃度は、達成されるべき個別的に所望される効果(後続的に所望される像の強度)に対応して調節され得る。当業者であれば、単純な試験により比較例が実施され得よう。
【0068】
浸漬プロセスにおいて上記基材は、潜像または視認可能な像もしくはパターンの適用の後で水性染料溶液に浸漬され、且つ、引き続きプレスかつ乾燥される。浸漬染色は、糊付けされたまたは糊付けされない基材帯状体または枚葉状基材を使用して実施され得る。浸漬染色によれば、非常に高い光度を有する非常に豊富な色を達成し得る。この方法の更なる利点は、少量でさえも非効率的なプロセスなしで着色され得ることである。
【0069】
基材の着色の前に潜像が適用されるなら、該基材は染色プロセスの間において、未処理領域におけるよりも大きなまたは小さな程度まで色を吸収するが、これは、基材が前処理される物質に依存する。
【0070】
糊抜き剤により前処理された領域におけるインクの更に多量の受容は、潜在的形態で適用された像もしくはパターンが、着色された他の基材部分と比較して、同一色が更に色飽和して出現するという基材に帰着する。故に、上記像もしくはパターンの色強度は、引き続き“陽画的”に出現すると共に、糊抜き浴の適用割合および/または組成により変更され得る。
【0071】
紙材の着色の前に撥水剤が適用されるなら、最初に潜在的形態で適用された像もしくはパターンは、基材の染色の後で、紙材全体における同一の色と比較して薄い色で出現する。此処でも、上記像もしくはパターンの色強度は引き続き、適用される撥水剤の適用量および/または組成の変更により“陰画”として変更され得る。
【0072】
潜像の形成のために、完成した基材が“陽画的”および“陰画的”な像もしくはパターンの両方を有する様に、同一の基材表面上に並置して糊抜き剤および疎水性物質を適用することも可能である。
【0073】
上述の効果を得るために、基材の着色は、インク吸収に影響する物質の適用の後で行われる必要がある。
【0074】
基材の着色の前に視認可能な像もしくはパターンが適用されるなら、引き続く上記基材の着色により、特殊効果、すなわち上記基材上における不均一な濃さの着色も達成され得る様に、先に適用された像もしくはパターンが強調される。この効果は、視認可能な像を担持する基材が付加的に着色されたときにのみ達成される。
【0075】
上記基材を着色するために、通常的な水性染料溶液が使用され得る。これらは、塩基性染料および/または酸性染料および/または直接染料を含有し得る。適切な染料溶液の例は、アントラキノン、モノアゾ、ジアゾ、フタロシアニン、アザ-(18)-アヌレン、および、ホルマザン−銅複合染料を含む溶液である。適切な染料の特定例は、特許文献17の第4頁、第25〜53行にて言及されている。これらは特に、トリフェノジオキサジン、バーンアシッドレッド(Bernacid Red)2BMN;ポンタミンブリリアントボンドブルー(Pontamine Brilliant Bond Blue)A;ポンタミン;フードブラック(Food Black)2;キャロライナカラーアンドケミカル(Carolina Color and Chemical)から入手可能なキャロディレクトターコイズFBLスープラコンク(Carodirect Turquoise FBL Supra Conc.)(ディレクトブルー(Direct Blue)199);モベイケミカル(Mobay Chemical)から入手可能なスペシャルファストターコイズ8GLリキッド(SpecialFast Turquoise 8GL Liquid)(ディレクトブルー86);クロンプトンアンドノウルズ(Crompton and Knowles)から入手可能なイントラボンド(Intrabond)リキッドターコイズGLL(ディレクトブルー86);アルドリッチケミカル(Aldrich Chemical)から入手可能なシブラクロンブリリアントレッド(Cibracron Brilliant Red)38−A(リアクティブレッド(Reactive Red)4);ピラムインコーポレイティッド(Pylam, Inc.)から入手可能なドライマレン(Drimarene)ブリリアントレッドX−2B(リアクティブレッド56);モベイケミカルから入手可能なレヴァフィックス(Levafix)ブリリアントレッドE−4B;モベイケミカルから入手可能なレヴァフィックスブリリアントレッドE−6BA;アイシーアイアメリカ(ICI America)から入手可能なプロシオンレッド(Procion Red)H8B(リアクティブレッド31);ピラム(Pylam)から入手可能なピラムサーティファイドD&Cレッド(Pylam Certified D&C Red)#28(アシッドレッド(Acid Red)92;クロンプトンアンドノウルズ(Crompton & Knowles)から入手可能なディレクトブリルピンクBグラウンドクルード(Direct Brill Pink B Ground Crude);サンドツ社(Sandoz Inc.)から入手可能なカータソルイエローGTF(Cartasol Yellow GTF);サンドツ社から入手可能なタートラジンエクストラコンク(Tartrazine Extra Conc.)(FD&Cイエロー(FD&C Yellow)#5、アシッドイエロー(Acid Yellow)23);キャロライナカラーアンドケミカル(Carolina Color and Chemical)から入手可能なキャロディレクトイエロー(Carodirect Yellow)RL(ディレクトイエロー(Direct Yellow)86);サンドツ社から入手可能なカータソルイエローGFTリキッドスペシャル(Cartasol Yellow GFT Liquid Special)110;トリコン(Tricon)から入手可能なD&Cイエロー#10(アシッドイエロー3);トリコンから入手可能なイエローシェード(Yellow Shade)16948、BASFから入手可能なバスアシッドブラック(Basacid Black)X34、サンドツ社から入手可能なカータブラック(Carta Black)2GT;ディレクトブリリアントピンク(Direct Brilliant Pink)B(クロンプトン−ノウルズ);カヤノールレッド(KayanolRed)3BL(日本化薬株式会社(Nippon Kayaku Company);レヴァノールブリリアントレッド(Levanol Brilliant Red)3BW(モベイケミカルカンパニー);レヴァダームレモンイエロー(Levaderm Lemon Yellow)(モベイケミカルカンパニー);スピリットファストイエロー(Spirit Fast Yellow)3G;シリウススープライエロー(Sirius Supra Yellow)GD167;カータソルブリリアントイエロー4GF(サンドツ社);パーガソルイエロー(Pergasol Yellow)CGP(チバ−ガイギー);ダーマカーボン(Dermacarbon)2GT(サンドツ社);ピラゾールブラック(Pyrazol Black)BG(ICI);モアファストブラックコンク(Morfast Black Conc)A(モートン−チオコール(Morton-Thiokol));ダイアゾールブラックRNクアッド(Diazol Black RN Quad)(ICI);ルクソールブルー(Luxol Blue)MBSN(モートン−チオコール);セヴェロンブルー(Severon Blue)5GMF(ICI);バスアシッドブルー750(BASF);ニューヨーク州ポウキープシーのバーンカラーズ(Berncolors)から入手可能なバーンアシッドレッド(Bernacid Red);ポンタミンブリリアントボンドブルー;バーンカラーA.Y.34;テロンファストイエロー(Telon Fast Yellow)4GL−175;BASFのベースアシッドブラック(Basacid Black)SE0228;Pro-Jet Gelb I(ダイレクトイェロー86)、Pro-Jet Mgenta I(アシッドレッド249)、Pro-Jet Cyan I(ダイレクトブルー199)、Pro-Jet Black I(ダイレクトブラック168)、Pro-Jet Yellow 1-G(ダイレクトイェロー132)などの、ICIから入手可能なPro-Jetシリーズ;住友化学工業(日本)から市販されているアミニルブリリアントレッド(Aminyl Brilliant Red)F−B;たとえば、Duasyn(デュアシン)ダイレクトブラックHEF−SF(ダイレクトブラック168)、DuasynブラックRL−SF(リアクティブブラック31)、Duasynダイレクトイェロー6G−SF VP216(ダイレクトイェロー157)、DuasynブリリアントイエローGL−SF VP220(リアクティブイェロー37)、DuasynアシッドイエローXX−SF LP413(アシッドイエロー23)、DuasynブリリアントレッドF3B−SF VP218(リアクティブレッド180)、Duasynローダミン(Rhodamine)B−SF VP353(アシッドレッド52)、DuasynダイレクトターコイズブルーFRL−SF VP368(ダイレクトブルー199)、DuasynアシッドブルーAE−SF VP344(アシッドブルー9)などの如き、ヘキスト社(Hoechst)から入手可能なDuasyn Linievon“無塩”染料、および、これらの染料の混合物である。
【0076】
使用され得る更なる染料は、顔料(着色または非着色の顔料)を含むか、該顔料に基づく。
【0077】
上記染料の濃度は、製造者と、使用される染料とに依存するが、本発明を制限するものではない。
【0078】
上記染料溶液はまた、たとえば、アルコール、増粘剤、湿潤強度増強剤、光学的増白剤、防腐剤、セキュリティ用化学物質、結合剤、および、顔料(着色顔料、または、たとえば炭酸カルシウムの如き非着色顔料)の如き更なる添加剤も含み得る。上記染料溶液に対する助剤は特に、アラビアゴム、ポリアクリレート塩、ポリメタクリレート塩、ポリビニル・アルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルエーテル、澱粉、多糖類などである。インクに対する更なる通常の添加剤も存在し得る。斯かる通常的な添加剤は、特許文献5の第4頁、第55行〜第5頁、第9行に開示されている。
【0079】
本発明は更に、上述の方法により獲得可能な基材に関する。
【0080】
驚くべきことに、効果を達成するために必要な干渉顔料の量は、印刷インクによる干渉顔料の適用と比較して、10分の1まで減少され得る。特に、干渉顔料が低濃度で適用されたとしても、該顔料は最初は裸眼では視認されないが、染料溶液もしくは印刷インクによる現像の後で視認可能であることが見出された。故に好適な様式で、最初は観測者に対して当該セキュリティ特徴が適用されていないかの様に見えるが、単純な処置により、すなわち染料溶液および/または印刷インクの適用により該セキュリティ特徴が現れるというセキュリティ特徴を備えた基材を提供することが可能である。故に驚くべきことに、不慣れな観測者は当該セキュリティ特徴を直ちには見出せないので、該基材にはセキュリティ特徴が無いと信じてしまうというセキュリティ特徴を備えた基材を提供することが可能である。但し、染料溶液および/または印刷インクによる単純な現像により、非常に簡素な様式で、セキュリティ特徴を備えた基材が存在しているか否かをチェックすることが可能である。故に、非常に簡素な様式で、偽造が認識され得る。
【0081】
もし上記基材が選択的な段階c)において着色および/または追加印刷されるなら、上記干渉顔料は引き続いて非常に容易に視認可能となる。干渉顔料を有する領域と、処理されていない領域との間におけるコントラストは、非常に大きい。これは非常に驚異的である、と言うのも、適用された干渉顔料の量は、斯かる顔料を含有する印刷インクと比較して、極めて少量だからである。本発明に係る基材の場合、上記干渉顔料は更に少ない適用量にも関わらず、まさに印刷インクで適用されたかの様に、着色もしくは追加印刷の後で視認可能である。但し、本発明に係る上記基材の特殊な構造の故に、偽造者が斯かる基材を偽造することは不可能である。
【0082】
但し、適用された干渉顔料は、該干渉顔料が裸眼に対して視認不能である領域も存在する様に、基材の一定領域においてのみ着色および/または追加印刷されることも可能である。故に、斯かる基材を偽造に関してチェックする場合には、上記干渉顔料を視認可能とするために、依然として無着色の領域に対して着色および/または追加印刷することのみが必要である。斯かるチェックは、たとえばフェルトペンにより行われ得ることから、実施するのが非常に簡単である。
【0083】
本発明の主題は、実施例に基づいて以下に詳細に説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0084】
実施例:
長網抄紙機上で、105g/m2の坪量を有する紙材が作成される。パルプ組成は、80重量%の長繊維の硫酸塩パルプ、および、20重量%のユーカリ樹の硫酸塩パルプを含んでいる。上記紙材の糊付けは、ロジン糊付け剤を使用して実施されると共に、湿潤強度増強剤として明礬1%の尿素−ホルムアルデヒド樹脂が使用される。各実施例に係る紙材は、表面糊付けされていない。
【0085】
実施例1:
80.4gの水分、メルク社(Merck)から入手可能な干渉顔料“カラーストリーム(colorstream)T10-01 Fantasy”を5.0g、4.40gの加工澱粉、1.0gの撥水剤、および、4.0gの消泡剤を含む水溶液が調製される。界面活性剤として、ゴールドシュミット社(Goldshmidt)から商標名TEGOPREN5847で入手可能なポリエーテル修飾トリシロキサン(非イオン性界面活性剤)が使用される。0.2gの界面活性剤TEGOPREN5847(市販製品)が導入される。これに加え、上記水性調製物は増粘剤として、“Laponite RDS”の商標名で販売されている7.0gの層状ケイ酸塩を含む。
【0086】
実施例2:
79.30gの水分、メルク社から入手可能な干渉顔料“Iriodin 123”を1.50g、4.0gの加工澱粉、3.00gの粒子状シリカ、1.50gの撥水剤、および、3.50gの消泡剤を含む水溶液が調製される。界面活性剤として、ゴールドシュミット社から商標名TEGOPREN5847で入手可能なポリエーテル修飾トリシロキサン(非イオン性界面活性剤)が使用される。0.2gの界面活性剤TEGOPREN5847(市販製品)が導入される。これに加え、上記水性調製物は増粘剤として、“Laponite RDS”の商標名で販売されている7.0gの層状ケイ酸塩を含む。
【0087】
実施例1および2に係る上記水性調製物は、たとえば、ファインライナ(Fineliner)(ロトリング[Rotring]Rapidgraph、0.35mm直径)の如き被覆ユニット、張設スプリングまたはブラシの助力により、且つ、フレキソ印刷ユニットにより、上述の紙材に対して適用される。
【0088】
上記紙材の乾燥後、調製物が設けられてはいるが、適用されたパターンおよび文字を視認可能な形態では示さないという紙材が獲得される。
【0089】
この様にして調製された上記紙材が、引き続き、たとえば、Cartasol Blue 3RF(サンドツ化学会社[Santoz Chemikalien AG]、バーゼル[Basel]/クラリアント・ドイツ社[Clariant Deutschland GmbH]、レーラッハ[Loerrach])の1.0%重量強度の水溶液の如き染料溶液に浸漬されるなら、適用された文字は非常に明瞭に視認可能であり且つ陽画的に現れる。この場合の上記干渉顔料の効果は、極めて少量の干渉顔料のみが適用されたとしても、干渉顔料により追加印刷された紙材と比較して、非常に明瞭に視認可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)基材を配備する段階と、
b)上記基材の少なくとも一方の側面に対して調製物を適用する段階であって、該調製物は少なくとも一種類の界面活性剤および少なくとも一種類の干渉顔料を含有し、上記干渉顔料は、担体材料と、該担体材料に対して適用された少なくとも一種類の被覆とを有するという段階とを備えて成る、
基材に対して干渉顔料を適用する方法において、
上記段階b)における上記調製物は結合剤を含有しないことを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記段階a)における前記基材は紙材および/または厚紙であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記段階b)における前記調製物は潜在的な像もしくはパターンの形態で適用されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記調製物の適用は、インクジェット印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、または、フェルトもしくはゴムのローラの助力による追加印刷、または、噴霧もしくは手動により行われることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記干渉顔料の前記担体材料は、薄層構造を有し、且つ/又は、無機担体材料であることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記段階b)における前記干渉顔料の前記担体材料は、天然もしくは合成の雲母、タルク、カオリン、ガラス薄片、SiO2薄片、TiO2薄片、Al2O3薄片、Fe2O3薄片、グラファイト薄片、または、それらの混合物を含有することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記段階b)における前記干渉顔料の前記担体材料に対しては、好適には各々が同一でありまたは異なり得るという二重、三重、四重または五重の被覆が適用されることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記段階b)における前記干渉顔料の前記単一もしくは複数の被覆は、相互から独立して、たとえばSi、Sn、Ti、Feの如き金属もしくは半金属またはそれらの混合物の酸化物を含有することを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記段階b)における前記干渉顔料の前記単一もしくは複数の被覆は、TiO2、亜酸化チタン、窒化チタン酸化物、Fe2O3、Fe3O4、SnO2、Sb2O3、SiO2、Al2O3、ZrO2、B2O3、Cr2O3、ZnO、CuO、NiO、または、それらの混合物から選択された酸化物を含有することを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記段階b)における前記干渉顔料は1μm〜500μmの平均粒子サイズを有することを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記段階b)における前記界面活性剤は、前記基材内への水溶性染料の浸透を低減することを特徴とする、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記段階b)における前記界面活性剤は、前記基材内への水溶性染料の浸透を促進することを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記段階b)においては、前記紙材内への水溶性染料の浸透を促進する界面活性剤、および、上記紙材内への水溶性染料の浸透を低減する界面活性剤の両方が適用されることを特徴とする、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記段階b)における前記適用は連続的な紙材帯状体上で行われることを特徴とする、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記段階b)における前記調製物中には少なくとも一種類の更なる顔料が存在することを特徴とする、請求項1乃至14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記段階b)における前記更なる顔料は、たとえば、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、亜鉛、クロム、鉄、銅、スズ、鉛もしくはマンガンの如き金属もしくは半金属の酸化物、または、珪藻土、または、有機材料、または、それらの組み合わせから選択されることを特徴とする、請求項15記載の方法。
【請求項17】
前記更なる顔料は、ケイ酸、ギブサイト、バイヤライト、ノルドストランダイト、ベーマイト、擬似ベーマイト、ダイアスポア、特に鋼玉などの酸化アルミニウム、水和アルミナ、ケイ酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、(二)酸化チタン、酸化亜鉛、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、ハイドロタルク石、珪藻土、または、たとえば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、エチレン樹脂、スチレン樹脂、アクリレート樹脂から調製された樹脂含有顔料の如き有機材料、または、それらの組み合わせから選択されることを特徴とする、請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
前記段階b)における前記調製物の適用の後で、前記基材は更なる段階c)において着色および/または追加印刷されることを特徴とする、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記段階c)における着色/追加印刷に対しては水性染料溶液が使用されることを特徴とする、請求項18記載の方法。
【請求項20】
前記段階c)における前記着色/追加印刷は、好適には溶媒含有および/または鉱物油含有の一種類以上の染料溶液および/または一種類以上の印刷インクを、従来の紙材用塗工装置によりおよび/またはたとえばサイズプレス、フィルムプレス、ナイフ被覆ユニット、ブレード、ローラの如き方法により、もしくは、噴霧により適用することにより、或いは、染料溶液および/または印刷インクを、たとえばインクジェット印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、または、フェルトもしくはゴムのローラの助力による追加印刷、または、噴霧、もしくは、浸漬染色により適用することにより、製紙機械の内部もしくは外部にて行われることを特徴とする、請求項18または19に記載の方法。
【請求項21】
前記像またはパターンは、図形、記号、均一もしくは不均一なパターン、ネットワーク構造、または、任意の所望の不均一な色分布を有することを特徴とする、請求項3乃至20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
請求項1乃至21のいずれか一項に記載の方法により獲得可能な基材。

【公表番号】特表2009−533561(P2009−533561A)
【公表日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−504592(P2009−504592)
【出願日】平成19年3月21日(2007.3.21)
【国際出願番号】PCT/EP2007/002483
【国際公開番号】WO2007/118570
【国際公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【出願人】(505267810)
【Fターム(参考)】