説明

停滞部品管理装置および停滞部品管理方法

【課題】作業者が部品のピッキングを行う際に作業体勢の改善を図ることができ、しかも、部品棚の長期に停滞している部品の配置を指示することができる停滞部品管理装置を提供する。
【解決手段】停滞部品管理装置は、部品棚内の位置アドレスと配置される部品の出庫履歴情報とを関連づける棚割管理テーブル401が記憶される記憶部と、部品棚の所定の基準位置と該基準位置からの部品の所定の配置方向に基づいて、配置方向における隣接する位置アドレスに配置された比較対象部品の使用頻度を部品出庫履歴情報から算出し、比較対象部品のうち使用頻度の少ない部品が基準位置より離れた位置に配置されるように、比較対象の部品の位置アドレスの変更を指示する棚割更新処理部8とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品棚の部品の配置を指示する停滞部品管理装置および停滞部品管理方法に関し、特に長期停滞の部品の配置位置を指示する停滞部品管理装置および停滞部品管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば、各種カスタマイズが可能な製品の組立て現場(セルショップ)において、必要となる種々の部品をタイムリーに作業現場に供給するために、工場内の所定位置に部品棚が配置されている。部品棚には、配置された部品箱に部品を仕分けして格納しており、作業者(配膳係)が生産計画に応じて必要な部品を必要な数量だけ部品棚からピッキングしてセルショップに配膳する。
【0003】
他方、倉庫管理として、作業効率を向上させるための物流倉庫のレイアウト設計支援システムとその棚割方法が開示されている(例えば、特許文献1および特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−288248号公報
【特許文献2】特開2003−276811号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の物流倉庫のレイアウト設計支援システムによれば、商品の出庫頻度を参照して現在の倉庫のレイアウトに対する識別表示しレイアウト変更を誘導するという技術であるが、実際のレイアウト変更はオペレータが識別表示を参照しながら倉庫フロア図面上で保管機器アイコンを手動で移動させるというものであり、オペレータの負担となる要素が残っている。
【0006】
特許文献2の棚割付支援方法によれば、作業者の熟練度によって棚割付を変更するという技術であるが、出荷口までの搬送時間の効率を考えているが、作業者の動きに対して十分に考慮されているとはいえない。
【0007】
すなわち、部品倉庫において、部品のピッキングを行う際には、作業者の作業体勢が腰をかがめたり、背伸びしたりしていることが多々ある。この理由には、作業者の作業体勢の悪い場所に、使用頻度の高い部品が割り付けられている場合である。
【0008】
本発明は、前記の課題を解決するための発明であって、作業者が部品のピッキングを行う際に作業体勢の改善を図ることができ、しかも、部品棚に長期停滞している部品の配置を指示することができる停滞部品管理装置および停滞部品管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するため、本発明の停滞部品管理装置(例えば、長期停滞部品検出装置)は、部品棚内の位置アドレス(例えば、棚番404)と配置される部品の出庫履歴情報(例えば、出庫履歴409〜412)とを関連づける棚割管理情報(例えば、棚割管理テーブル401)が記憶される記憶部と、部品棚の所定の基準位置と該基準位置からの部品の所定の配置方向とに基づいて、配置方向における隣り合う位置アドレスに配置された比較対象部品ごとの使用頻度を部品の出庫履歴情報から算出し、比較対象部品のうち使用頻度の少ない部品が基準位置より離れた位置に配置されるように、比較対象部品の位置アドレスの変更を指示する棚割更新処理部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、作業者が部品のピッキングを行う際に作業体勢の改善を図ることができ、しかも、部品棚に長期停滞している部品の配置を指示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施形態に係る長期停滞部品検出装置を示すブロック図である。
【図2】部品棚を示す概観斜視図である。
【図3】部品棚と棚番との対応を示す説明図である。
【図4】部品管理テーブルを示す説明図である。
【図5】棚割管理テーブルを示す説明図である。
【図6】棚名称テーブルを示す説明図である。
【図7】メイン処理とサブメニュー処理の関係を示すフローチャートである。
【図8】部品入庫処理を示すフローチャートである。
【図9】部品入庫処理のうち新規部品入庫処理を示すフローチャートである。
【図10】部品入庫処理のうち登録済み部品入庫処理を示すフローチャートである。
【図11】部品出庫処理を示すフローチャートである。
【図12】棚割計算処理を示すフローチャートである。
【図13】棚割計算処理のうち棚上段部の計算処理を示すフローチャートである。
【図14】棚割計算処理のうち棚下段部の計算処理を示すフローチャートである。
【図15】メイン画面の一例を示す説明図である。
【図16】部品入庫画面の一例を示す説明図である。
【図17】部品出庫画面の一例を示す説明図である。
【図18】棚割画面の初期画面の一例を示す説明図である。
【図19】棚割画面の表示ボタン選択後の画面を示す説明図である。
【図20】棚割画面の棚割計算結果の画面を示す説明図である。
【図21】棚上段部(1段〜3段)の棚割計算処理前の比較対象部品棚と被比較対象部品棚の関係を示す説明図である。
【図22】棚上段部(1段〜3段)の各棚の使用頻度計算結果を示す説明図である。
【図23】1段1列目の比較計算処理後の部品棚の部品保存状況を示す説明図である。
【図24】1段1列目の比較計算処理後の使用頻度計算結果を示す説明図である。
【図25】棚位置入れ替え処理後の棚割管理テーブルの例を示す説明図である。
【図26】棚位置入れ替え処理後の部品管理テーブルの例を示す説明図である。
【図27】棚割計算処理の棚上段部(1段〜3段)処理後の部品棚の部品保存状況を示す説明図である。
【図28】棚割計算処理の棚上段部(1段〜3段)処理後の部品棚の使用頻度計算結果を示す説明図である。
【図29】棚下段部の棚割計算処理前の比較対象部品棚と被比較対象部品棚の関係を示す説明図である。
【図30】棚下段部(5段〜3段)の各棚の使用頻度計算結果を示す説明図である。
【図31】棚割計算処理の棚下段部(5段〜3段)処理後の部品棚の部品保存状況を示す説明図である。
【図32】棚割計算処理の棚下段部(5段〜3段)処理後の使用頻度計算結果を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、実施形態に係る長期停滞部品検出装置を示すブロック図である。長期停滞部品検出装置(停滞部品管理装置)は、入力部1と、表示部2と、入出力制御部3と、入出庫制御部4と、部品管理DB5と、棚割制御部6と、棚割管理DB7と、棚割更新処理部8と、棚割計算部9とから構成される。部品管理DB5には、部品毎の在庫数などを記録する部品管理テーブル301(図4参照)が格納されており、棚割管理DB7には、部品を保管した部品棚101(図2参照)の棚毎の使用頻度を記録する棚割管理テーブル401(図5参照)、棚名称と棚の構成を定義する棚名称テーブル901(図6参照)などが格納されている。
【0013】
入力部1は、オペレータが表示部2に表示するマンマシン画面のメニュー選択または、文字入力により操作指示を行うための入力手段であり、キーボードとマウスで構成する。入力した操作指示は入出力制御部3へ出力する。
【0014】
入出力制御部3は、オペレータが入力部1から入力した操作指示を判別し、入出庫制御部4または棚割制御部6へ操作指示を出力する。また、入出庫制御部4からの表示指示により入出力制御部3を介して表示部2へ部品入庫、部品出庫、棚割計算を選択するメイン画面701(図15参照)、部品入庫画面1101(図16参照)および部品出庫画面1201(図17参照)を表示する。また、棚割制御部6からの表示指示により入出力制御部3を介して表示部2へ棚割画面1301(図18参照)を表示する。
【0015】
本実施形態での部品棚について、図2および図3を参照して説明する。
図2は、部品棚を示す概観斜視図である。図2を参照して棚割の例を示す。部品棚101は、5段(段102〜段106)×7列(列107〜列113)の部品棚を備え、各段には“1”〜“5”(段102〜段106に相当)のアドレスを付与し、各列には“1”〜“7”(列107〜列113に相当)のアドレスを付与する。
【0016】
図3は、部品棚と棚番との対応を示す説明図である。棚の位置を一意に特定するため段アドレスと列アドレスをハイフン(−)で組合せた名称を棚番(位置アドレス)として管理する。例えば“1”段、“2”列の棚は棚番“1−2”(符号201参照)、“5”段、“7”列の棚は棚番“5−7”(符号202参照)の棚番(位置アドレス)となる。なお、部品棚の優先度については、後述する。
【0017】
図1に戻り、入出庫制御部4は、部品入庫および部品出庫の際に、後述する部品管理DB5に記録する部品情報の登録、参照、更新、削除を指示する。部品管理DB5は、ワークで使用する部品情報を記録するデータベースである。部品管理DB5に格納されている部品管理テーブル301は図4を参照して説明する。
【0018】
棚割制御部6は、入出力制御部3の指示により棚割管理テーブル401の更新指示を行う。また、入出力制御部3の指示により棚割更新処理部8を介し棚割計算部9へ棚割計算指示を行い、計算結果を入出力制御部3へ返す。
【0019】
棚割更新処理部8は、棚割制御部6の指示により、棚割管理テーブル401を参照し、棚割計算部9へ部品棚の棚割計算指示を行い計算結果を棚割制御部6へ返す。
【0020】
棚割計算部9は、棚割更新処理部8の指示により、棚割管理DB7内の棚割管理テーブル401を参照し、過去の部品棚の使用頻度よりルールに従った棚割を計算し、計算結果を棚割更新処理部8へ返す。
【0021】
なお、本実施形態では、長期停滞部品検出装置は、図1に示す構成で示したが、入力部1、表示部2、プロセッサ(処理部)、メモリ(記憶部)を有するコンピュータ装置で構成されていてもよい。処理部とは、図1における入出力制御部3、入出庫制御部4、棚割制御部6、棚割更新処理部8、棚割計算部9の各処理を行い、記憶部には、部品管理DB5および棚割管理DB7とが記憶されている。
【0022】
次に図4から図6を参照して各テーブルについて説明する。
図4は、部品管理テーブルを示す説明図である。部品管理テーブル301は、本テーブル内レコードのインデックス番号である部品ID302、個々の部品を識別するために付与する部品番号303、後述する棚割管理テーブル401のレコードインデックス番号と紐付けされる棚割ID304、部品の入庫日305、部品の出庫日306、および在庫数307を記録するフィールドで構成する。
【0023】
図5は、棚割管理テーブルを示す説明図である。棚割管理テーブル401は、本テーブル内レコードのインデックス番号である棚割ID402、現場の部品棚の位置を一意に識別する棚名称403、棚番404、後述する優先度405、前述した部品管理DB5内の部品管理テーブル301のレコードインデックス番号と紐付けされる部品ID406、最終入庫日407、最終出庫日408を記録するデータフィールドを備える。さらに、棚割管理テーブル401は、各部品棚の過去3カ月までの出庫数をカウントし記録する出庫履歴409〜412のフィールドで構成する。
【0024】
“当月”の出庫履歴409のフィールドは、当月の出庫履歴を記録し、“1月前”の出庫履歴410のフィールドは1ヶ月前の出庫履歴を記録し、“2月前”の出庫履歴411のフィールドは2ヶ月前の出庫履歴を記録し、“3月前”の出庫履歴412のフィールドは3ヶ月前の出庫履歴を記録する。
【0025】
優先度405のフィールドは、棚割計算部9で参照する部品棚の優先順位を設定する。図3を参照して部品棚の優先度の例を示す。部品棚の優先度は、“2”,“1”,“0”、“−1”、“−2”の5つの数値で表し、数値“0”が最も優先度が高く、数値“1”または“−1”、そして、“2”または“−2”の順で優先度が低くなる。本実施例では、図2を参照して説明すると、1段目の段102の優先度は“2”(203)、2段目の段103の優先度は“1”(204)、3段目の段104の優先度は“0”(205)、4段目の段105の優先度は“−1”(206)、5段目の段106の優先度は“−2”(207)が設定されている。すなわち、3段目の段104が最も優先度が高いことを意味し、3段目より上段および下段になるほど優先度が低いことを示している。
【0026】
なお、部品棚101の所定の基準位置とは、図3における優先度“0”の3段目に該当し、該基準位置からの部品の所定の配置方向とは、図3における優先度で示した列方向である。また、本実施形態では、図3における3段目が、作業者が部品のピッキング作業が容易に行える位置として説明している。
【0027】
図6は、棚名称テーブルを示す説明図である。棚名称テーブル901は、本テーブル内レコードのインデックス番号である名称ID902、棚名称903、棚の段数904、および棚の列数905を記録するフィールドを備える。具体的には、部品棚101は、5段、7列の棚であり、図2に示した構成を示す。
【0028】
次に各処理について説明する。適宜図1を参照する。
図7は、メイン処理とサブメニュー処理の関係を示すフローチャートである。入力部1からの起動指示により、入出庫制御部4はメイン処理S0の初期画面を起動する。図7の処理フローは、メイン画面とサブメニュー画面の遷移を示したフローである。オペレータは、表示部2へメイン画面701(図15参照)を表示する(S1)。
【0029】
図15は、メイン画面の一例を示す説明図である。メイン画面701は、「部品入庫」のボタン702、「部品出庫」のボタン703、「棚割計算」のボタン704の3つのサブメニューボタン、および「終了」のボタン705を具備している。
【0030】
図7に戻り、「終了」のボタン705の選択されていなければ(S6,No)、サブメニュー選択(S2)により、すなわち、「部品入庫」のボタン702の選択により後述する部品入庫処理(S3)へ遷移し、「部品出庫」のボタン703の選択により後述する部品出庫処理(S4)へ遷移し、「棚割計算」のボタン704の選択により後述する棚割計算処理(S5)へ遷移する。そして、「終了」のボタン705の選択(S6,Yes)によりメイン処理S0を終了する。
【0031】
次に、入出庫制御部4の部品入庫処理S3を、図8〜図10の処理フローを参照して説明する。図8は、部品入庫処理を示すフローチャートである。入出庫制御部4は、メイン画面701で「部品入庫」のボタン702が選択されたことを受信すると、部品入庫画面1101(図16参照)を表示する(S11)。
【0032】
図16は、部品入庫画面の一例を示す説明図である。部品入庫画面1101は、入庫する部品の属性を入力する部品番号入力エリア1102、入庫日入力エリア1103、員数入力エリア1104、部品保管場所を入力・表示する棚名称入力・表示エリア1105、棚番入力・表示エリア1106、操作を指示する「棚検索」のボタン1107、「登録」のボタン1108、および「キャンセル」のボタン1109を具備する。
【0033】
図8に戻り、オペレータは、部品入庫画面1101を表示したのち、入庫部品の属性を入力する(S12)。具体的には、部品番号入力エリア1102に部品番号と、入庫日入力エリア1103に入庫日と、員数入力エリア1104に員数を入力したのち、「棚検索」のボタン1107を押下して当該入庫部品が保管されている棚を検索し(S13)、当該入庫対象部品が新規登録部品か否かを判別する(S14)。新規登録部品とは、部品番号入力エリア1102に指定した部品が未だ保管棚に保管されておらず保管場所が確保されていないことを意味する。
【0034】
次に、入出庫制御部4の棚検索処理S13を説明する。
「棚検索」ボタン1107が押下(選択)されると、入出庫制御部4は、部品番号入力エリア1102に入力(指定)指定された部品番号をキーとして、部品管理DB5に記憶する部品管理テーブル301(図4参照)内の部品レコードの部品番号303のフィールドと順次照合する。
【0035】
指定された部品番号と一致する部品レコードが見つかった場合は、さらに当該一致した部品レコードで記憶する棚割ID304と紐付けされ記憶する棚割管理テーブル401(図5参照)の棚割レコードを参照し、参照先棚割レコードで記憶する棚名称403と棚番404を取得し、棚検索結果として部品入庫画面1101の棚名称入力・表示エリア1105と棚番入力・表示エリア1106へ表示する。また、一致する部品レコードが無かった場合は、棚検索結果として棚名称入力・表示エリア1105と棚番入力・表示エリア1106へ空白を表示する。
【0036】
従って、オペレータは、「棚検索」のボタン1107を押下(選択)した後、棚名称入力・表示エリア1105と棚番入力・表示エリア1106が空白か否かにより、新規部品か登録済み部品かを判断可能となる。前述棚検索結果により、新規部品入庫の場合は新規部品入庫処理(S15)(図9参照)へ、登録済み部品の入庫の場合は登録済み部品入庫処理(S16)(図10参照)へ処理を遷移する。
【0037】
図9は、部品入庫処理のうち新規部品入庫処理を示すフローチャートである。図9を参照して、部品入庫処理S3における新規部品入庫処理S15の詳細フローを説明する。新規部品入庫の際、オペレータは、部品を保管する棚名称を棚名称入力・表示エリア1105へ入力(指定)(S21)し、棚番を棚番入力・表示エリア1106へ入力(指定)(S22)した後、「登録」のボタン1108を押下(選択)する(S23)。
【0038】
入出庫制御部4は、「登録」のボタン1108の押下を受信すると、部品管理DB5の部品管理テーブル301(図4参照)に新規部品登録用の部品情報レコードの領域を確保する(S24)。部品管理DB5は、確保した部品情報レコードへ付与した部品IDを入出庫制御部4へ返す。
【0039】
次に、入出庫制御部4は、部品管理テーブル301に確保した当該部品情報レコードへ部品入庫画面1101より入力された属性値を設定する(S25)。ここで設定する属性値として、部品入庫画面1101の部品番号入力エリア1102に入力(指定)された値は部品管理テーブル301の当該レコードの部品番号303のフィールドへ設定し、入庫日入力エリア1103に入力(指定)された値は入庫日305のフィールドへ設定し、員数入力エリア1104に入力(指定)された値は在庫数307のフィールドへ設定する。
【0040】
次に、入出庫制御部4は、部品入庫画面1101を介して棚名称入力・表示エリア1105、棚番入力・表示エリア1106、入庫日入力エリア1103に入力された属性値および前述新規確保した部品IDを棚割制御部6の入力パラメータとして出力する。
【0041】
棚割制御部6は、入出庫制御部4からの入力パラメータを棚割管理テーブル401のレコード(棚割管理情報レコード)へ属性値を設定する(S26)。棚割制御部6は、棚名称入力・表示エリア1105と棚番入力・表示エリア1106の入力パラメータをキーとして、棚割管理テーブル401内の棚名称403のフィールドと棚番404のフィールドを参照し一致する棚割レコードを検索し、一致した当該棚割レコードに入力パラメータで渡された属性値(部品IDと入庫日)を設定する。部品IDは部品ID406のフィールドへ設定し、入庫日は最終入庫日407のフィールドへ設定する。棚割制御部6は、当該棚割レコードの棚割IDを入出庫制御部4へ返す。
【0042】
次に入出庫制御部4は、棚割制御部6からの返値である棚割IDを部品管理DB5内に新規確保した部品情報レコードの棚割ID304のフィールドへ設定し(S27)、処理を終了する。
【0043】
図10は、部品入庫処理のうち登録済み部品入庫処理を示すフローチャートである。図10を参照して、部品入庫処理S3における登録済み部品入庫処理S16の詳細フローを説明する。前述したように、オペレータは、棚検索(S13)により棚検索結果が表示された部品入庫画面1101の状態で「登録」のボタン1108を押下(選択)(S23)することで登録済み部品入庫処理(S16)へ遷移する。
【0044】
入出庫制御部4は、「登録」のボタン1108の押下を受信すると、部品入庫画面1101より入力された属性値で部品管理DB5で記憶する部品管理テーブル301(図4参照)の当該部品情報レコード属性を更新する(S31)。当該部品レコード属性の更新は、部品入庫画面1101の入庫日入力エリア1103に入力(指定)された値を入庫日305のフィールドへ設定し、員数入力エリア1104に入力(指定)された値を在庫数307のフィールドの値へ加算する。次に、入出庫制御部4は、当該部品レコードが記憶する棚割ID304を参照し、紐付けされた棚割管理テーブル401内の当該棚割管理情報レコード属性を更新する(S32)。当該棚割管理情報レコード属性の更新は、部品入庫画面1101の入庫日入力エリア1103に入力(指定)された値を最終入庫日407(図5参照)のフィールドへ設定する。
【0045】
次に、入出庫制御部4の部品出庫処理S4を説明する。
図11は、部品出庫処理を示すフローチャートである。入出庫制御部4は、メイン画面701で「部品出庫」のボタン703が選択されたことを受信すると、部品出庫画面1201(図17参照)を表示する(S41)。
【0046】
図17は、部品出庫画面の一例を示す説明図である。部品出庫画面1201は、出庫する部品の属性を入力する部品番号入力エリア1202、出庫日入力エリア1203、部品番号入力エリア1202で指定した部品関連情報を表示する在庫数表示エリア1204、出庫員数入力エリア1205、棚名称表示エリア1206、棚番表示エリア1207、操作を指示する「棚検索」のボタン1208、「登録」のボタン1209、および「キャンセル」のボタン1210を具備する。
【0047】
図11に戻り、オペレータは、部品出庫画面1201を介して、部品番号入力エリア1202と出庫日入力エリア1203に入力した後、すなわち、出庫部品属性を入力後(S42)、「棚検索」のボタン1208を押下(選択)すると、棚検索処理S13において当該入庫部品が保管されている棚を検索し(S43)、当該出庫対象部品の保管場所・在庫数に関する情報を、棚名称表示エリア1206、棚番表示エリア1207、在庫数表示エリア1204に表示する。次に、オペレータは、出庫員数入力エリア1205に出庫員数を入力する(S44)。
【0048】
次に、オペレータは、「登録」のボタン1209を押下(選択)すると(S45)、入出庫制御部4は、部品出庫画面1201より入力された属性値で部品管理DB5で記憶する部品管理テーブル301(図4参照)の当該部品情報レコードの属性を更新する(S46)。具体的には、当該部品情報レコードの属性の更新は、部品出庫画面1201の出庫日入力エリア1203に入力(指定)された値を出庫日306のフィールドへ設定し、出庫員数入力エリア1205に入力(指定)された値を在庫数307のフィールドの値から減算する。
【0049】
次に、入出庫制御部4は、当該部品レコードが記憶する棚割ID304を参照し、紐付けされた棚割管理テーブル401(図5参照)内の当該棚割管理情報レコードの属性を更新する(S47)。具体的には、当該棚割レコードの属性の更新は、部品出庫画面1201の出庫日入力エリア1203に入力(指定)された値を最終出庫日408のフィールドへ設定する。さらに、棚割管理情報レコードの出庫履歴フィールドのうち、「当月」の出庫履歴409のフィールドの値をインクリメント(+1)する(S48)。
【0050】
次に、棚割計算処理S5を、図12から図14の処理フローを参照して説明する。
図12は、棚割計算処理を示すフローチャートである。棚割制御部6は、メイン画面701(図15参照)で「棚割計算」ボタン704が選択されたことを受信すると、棚割画面1301(図18参照)を表示する(S51)。
【0051】
図18は、棚割画面の初期画面の一例を示す説明図である。棚割画面1301は、表示対象の棚名称を入力する棚名称入力エリア1302、操作を指示する「表示」のボタン1303、「計算」のボタン1304、および「閉じる」のボタン1305を具備する。
【0052】
図12に戻り、オペレータは、棚割画面1301の棚名称入力エリア1302に入力したのち(S52)、「表示」のボタン1303を押下(選択)すると(S53)、棚割制御部6は、当該棚の現在状況の棚割画面1301a(図19参照)を表示する(S54)。
【0053】
図19は、棚割画面の表示ボタン選択後の画面を示す説明図である。図19を参照して、「表示」のボタン1303の押下(選択)後の棚割画面1301aを説明する。「表示」のボタン1303の選択により、棚割制御部6は、棚名称をキーとして、棚名称テーブル901(図6参照)の棚名称903のフィールドを参照し棚名称が一致するレコードを検索し、一致したレコードの段数904のフィールドの値を段数表示エリア1306へ表示し、列数905のフィールドの値を列数表示エリア1307へ表示する。さらに、棚名称をキーとして棚割管理テーブル401(図5参照)の棚名称403のフィールドを参照し棚名称が一致するレコードを検索し、一致したレコードの部品ID406のフィールドで紐付けされた部品管理テーブル301(図4参照)内の当該レコードの部品番号303のフィールドの値を計算前棚状態表示エリア1308の対応する段・列位置へ表示する。
【0054】
図12に戻り、次に、オペレータは、「計算」のボタン1304を押下(選択)すると(S55)、棚割更新処理部8を介して棚割計算部9は、棚割計算を実行する(S56)。本実施形態における棚の使用頻度による棚割計算は、最初に棚上段部の計算処理を行い(S57)、次に棚下段部の計算処理を行う(S58)。棚計算処理の棚上段部の計算処理の詳細を図13を参照して説明する。
【0055】
図13は、棚割計算処理のうち棚上段部の計算処理を示すフローチャートである。本実施形態の部品棚101(図2参照)は、5段×7列であり、棚上段の比較では1段〜3段の棚を比較する計算処理(比較計算処理)を行う。本比較計算処理は、棚割計算部9が行う計算処理である。最初に、段ループカウンタiの初期値(=1)を設定し(S61)、次に比較対象部品棚の段位置d1=iを設定し(S62)、被比較対象部品棚の段位置d2=i+1を設定する(S63)。本実施形態の棚上段を比較する計算処理は、1段〜3段の比較を行うため、段ループカウンタiは、1〜2とカウントアップする。
【0056】
次に、列ループカウンタjの初期値(=1)を設定し(S64)、次に比較対象部品棚の列位置r=jを設定を設定する(S65)。本実施形態の場合、列ループカウンタは、1〜7とカウントアップされる。図21に比較計算対象の関係を示す。
【0057】
図21は、棚上段部(1段〜3段)の棚割計算処理前の比較対象部品棚と被比較対象部品棚の関係を示す説明図である。図21を参照して、棚割計算前の部品棚の部品保存状況および、段ループカウンタi=1かつ列ループカウンタj=1の時の比較対象部品棚と被比較対象部品棚の対応を説明する。比較対象部品棚は1段(d1=1)、1列(列位置r=1)の棚を指し、部品番号“PARTS1”の部品が保存されている。1段1列の部品棚は、棚割管理テーブル401(図5参照)内の棚割ID“1”のレコード413に記憶され、部品管理テーブル301(図4参照)内の部品ID“1”のレコード308に紐付けされ記憶されている。
【0058】
また、被比較対象部品棚は2段(d2=2)、1列(列位置r=1)の棚を指し、部品番号“PARTS8”の部品が保存されている。2段1列の部品棚は、棚割管理テーブル401(図5参照)内の棚割ID“8”のレコード414に記憶され、部品管理テーブル301(図4参照)内の部品ID“8”のレコード309に紐付けされ記憶されている。
【0059】
図13に戻り、比較対象位置を設定したのち、比較対象部品棚と被比較対象部品棚の使用頻度を計算する(S66、S67)。使用頻度は、当該部品の過去3ヶ月の出庫回数の平均により決定する。比較対象部品棚に保管する部品番号“PARTS1”の使用頻度は、当該部品棚の棚割管理テーブル401(図5参照)内の棚割ID“1”のレコード413で記憶しており、出庫回数履歴の1月前のフィールド410と2月前のフィールド411と3月前のフィールド412を参照し算出する。本実施形態では、出庫回数履歴1月前は5回、2月前は20回、3月前は5回であり、比較対象部品棚の使用頻度(Avr1)は、Avr1=(5+20+5)/3=10と求まる。
【0060】
同様に、被比較対象部品棚に保管する部品番号“PARTS8”の使用頻度は、当該部品棚の棚割管理テーブル401内の棚割ID“8”のレコード414で記憶しており、出庫回数履歴1月前は0回、2月前は0回、3月前は0回であり、被比較対象部品棚の使用頻度(Avr2)は、Avr2=(0+0+0)/3=0と求まる。
【0061】
図22は、棚上段部(1段〜3段)の各棚の使用頻度計算結果を示す説明図である。図22には、図21に対応する部品番号毎の使用頻度を示している。
【0062】
図13に戻り、前記で求めた比較対象部品棚の使用頻度(Avr1)と被比較対象部品棚の使用頻度(Avr2)を比較し、Avr1>Avr2かを判定し(S68)、判定結果がYESの場合は、比較対象部品棚と被比較対象部品棚の位置入れ替えを実施する(S69)。比較対象部品棚と被比較対象部品棚の位置入れ替えは、棚割管理テーブル401(図5参照)と部品管理テーブル301(図4参照)の当該レコードの設定値を入替える。具体的には、棚割管理テーブル401の入替えは、当該棚割のレコード413,414における部品ID406のフィールドと最終入庫日407のフィールドと最終出庫日408のフィールドと出庫回数履歴の出庫履歴409〜412のフィールドの設定値を入替えることで実現する。
【0063】
図25は、棚位置入れ替え処理後の棚割管理テーブルの例を示す説明図である。図25は、棚位置入れ替え処理実施後の棚割管理テーブル401の設定値を示し、棚割ID=1の当該設定値417と棚割ID=8の当該設定値418を入替えた例である。同様に、部品管理テーブル301(図4参照)の入替えは、レコード308,309の棚割ID304のフィールドの設定値を入替えることで実現する。
【0064】
図26は、棚位置入れ替え処理後の部品管理テーブルの例を示す説明図である。図26は、棚位置入れ替え処理実施後の部品管理テーブル301の設定値を示し、部品ID=1の当該設定値312と棚割ID=8の当該設定値313を入替えた例である。
【0065】
図23は、1段1列目の比較計算処理後の部品棚の部品保存状況を示す説明図である。図24は、1段1列目の比較計算処理後の使用頻度計算結果を示す説明図である。1段1列目について、図21と図23とを比較すると、棚上段部(1段〜3段)は、部品番号“PARTS1”、“PARTS8”、“PARTS15”であったが、部品番号“PARTS8”、“PARTS1”、“PARTS15”に変更されている。図24を参照すると、使用頻度の少ないものが1段目にきており、停滞部品が上側に配置されていることがわかる。1段1列目の比較が終了すると、列位置rを更新し1段2列目の比較を行う(図23、図24参照)。
【0066】
図13に戻り、S64〜S69の処理を部品棚の列の最後まで実施し、S61〜S71の処理を比較対象段の最後まで実施する。すなわち、列方向の比較が終わりか否かを判定し(S70)、終わりでなければ(S70,No)S64に戻り、終わりであれば(S70,Yes)S71に進む。段方向の比較が終わりか否かを判定し(S71)、終わりでなければ(S71,No)S61に戻り、終わりであれば(S71,Yes)処理を終了する。
【0067】
図27は、棚割計算処理の棚上段部(1段〜3段)処理後の部品棚の部品保存状況を示す説明図である。図28は、棚割計算処理の棚上段部(1段〜3段)処理後の部品棚の使用頻度計算結果を示す説明図である。図27は、図19の計算前の状態と比較して、太線の枠内が変更されている。例えば、1列目は、部品番号“PARTS1”と部品番号“PARTS8”とが入替えされている。2列目は、部品番号“PARTS2”、部品番号“PARTS9”および部品番号“PARTS16”が入替えされている。図28を参照すると、段落1から段落3までが上から使用頻度の少ない順に配置されていることがわかる。
【0068】
図14は、棚割計算処理のうち棚下段部の計算処理を示すフローチャートである。棚計算処理の棚下段部の計算処理S58の詳細を図14の処理フローを用いて説明する。棚下段部の計算処理S58の比較計算処理は、棚割計算部9が行う計算処理である。最初に段ループカウンタiの初期値(=5)を設定し(S81)、次に比較対象部品棚の段位置d1=iを設定し(S82)、被比較対象部品棚の段位置d2=i−1を設定する(S83)。本実施例の棚下段の比較は5段〜3段の比較を行うため、、段ループカウンタiは、5〜4とカウントダウンする。次に、列ループカウンタjの初期値(=1)を設定し(S84)、次に比較対象部品の列位置r=jを設定を設定する(S85)。本実施形態の場合、列ループカウンタは、1〜7とカウントアップされる。
【0069】
図29は、棚下段部の棚割計算処理前の比較対象部品棚と被比較対象部品棚の関係を示す説明図である。図29は、棚下段部棚割計算前の部品棚の部品保存状況および、段ループカウンタi=5かつ列ループカウンタj=1の時の比較対象部品棚と被比較対象部品棚の対応を示す。比較対象部品棚は5段(d1=5)、1列(列位置r=1)の棚を指し、部品番号“PARTS29”の部品が保存されている。5段1列の部品棚は、棚割管理テーブル401(図5参照)内の棚割ID“29”のレコード416に記憶され、部品管理テーブル301(図4参照)内の部品ID“29”のレコード311に紐付けされ記憶されている。
【0070】
また、被比較対象部品棚は4段(d2=4)、1列(列位置r=1)の棚を指し、部品番号“PARTS22”の部品が保存されている。4段1列の部品棚は、棚割管理テーブル401内の棚割ID“22”のレコード415に記憶され、部品管理テーブル301内の部品ID“22”のレコード310に紐付けされ記憶されている。
【0071】
図14に戻り、比較対象位置を設定したのち、棚上段部の比較と同様に比較対象部品棚と被比較対象部品棚の使用頻度を計算する(S86、S87)。図30は、棚下段部(5段〜3段)の各棚の使用頻度計算結果を示す。
【0072】
次に、求めた比較対象部品棚の使用頻度(Avr1)と被比較対象部品棚の使用頻度(Avr2)を比較し、Avr1>Avr2かを判定し(S88)、判定結果がYesの場合は、前述した棚上段部の比較と同様に比較対象部品棚と被比較対象部品棚の位置入れ替えを実施する(S89)。列方向の比較が終わりか否かを判定し(S90)、列方向の比較が終わりでなければ(S90,No)、S84に戻り、列位置カウンタを設定し5段2列目の比較を行う。以降、S84〜S89の処理を部品棚の列の最後まで実施する。列方向の比較が終わりのとき(S90,Yes)、S91に進み、段方向の比較が終わりか否かを判定する。段方向の比較が終わりでなければ(S91,No)、S81に戻り、S81〜S90の処理を比較対象段の最後まで実施する。段方向の比較が終わりのとき(S91,Yes)、処理を終了する。
【0073】
図31は、棚割計算処理の棚下段部(5段〜3段)処理後の部品棚の部品保存状況を示す説明図である。図32は、棚割計算処理の棚下段部(5段〜3段)処理後の部品棚の使用頻度計算結果を示す説明図である。図31は、図27の棚上段部の計算後の状態と比較して、太線の枠内が変更されている。例えば、3列目は、部品番号“PARTS24”と部品番号“PARTS31”とが入替えされている。図32を参照すると、段落5から段落3までが下から使用頻度の少ない順に配置されていることがわかる。
【0074】
図12に戻り、前述の図13に示した棚上段部の計算処理S57、図14に示した棚下段部の計算処理S58の処理の棚割計算処理が完了すると、棚割制御部6は、計算結果を棚割画面1301b(図20参照)に表示する(S59)。
【0075】
図20は、棚割画面の棚割計算結果の画面を示す説明図である。図20に示す棚割計算結果の棚割画面1301bは、図19に示す棚割画面1301aを更新した状態である。計算後の部品棚の配置状況をみると、例えば、1列目は、部品番号“PARTS1”と部品番号“PARTS8”とが入替えされている。2列目は、部品番号“PARTS2”、部品番号“PARTS9”および部品番号“PARTS16”が入替えされている。3列目をみると、、部品番号“PARTS10”、部品番号“PARTS17”、部品番号“PARTS24”および部品番号“PARTS31”が入替えされている。
【0076】
本実施形態についてまとめると、停滞部品管理装置は、部品棚101内の位置アドレス(例えば、棚番404)と配置される部品の出庫履歴情報(例えば、出庫履歴409〜412)とを関連づける棚割管理情報(例えば、棚割管理テーブル401)が記憶される記憶部と、部品棚101の所定の基準位置(例えば、図3における3段目の段205の優先度は“0”)と該基準位置からの部品の所定の配置方向とに基づいて、配置方向における隣り合う位置アドレスに配置された比較対象部品ごと(例えば、図21に示す比較対象と被比較対象の組合せの部品)の使用頻度を部品の出庫履歴情報から算出し、比較対象部品のうち使用頻度の少ない部品が基準位置より離れた位置に配置されるように、比較対象部品の位置アドレスの変更を指示する棚割更新処理部8と、を有する。
【0077】
部品棚101は、複数段(例えば、図2に示す5段)および複数列(例えば、図2に示す7列)の構成を有し、基準位置は、複数段のうち作業者が部品のピッキング作業が容易に行える位置(例えば、図2における3段目)に設定され、配置方向は、列方向(例えば、図3における優先度方向)である。
【0078】
本実施形態の棚割更新処理部8の部品の位置アドレスの変更の指示については、図20に示す棚割りに限定されるものではない。例えば、部品棚101は、複数段および複数列の構成を有し、基準位置は、複数列のうち所定の列に設定され、配置方向は、段方向であってもよい。本実施形態によれば、基準位置と配置方向の設定により、ピッキングされる部品の配置を位置を変更できる。
【0079】
本実施形態では、図2に示す部品棚101内の部品の配置方法について説明したがこれに限定されるものではない。例えば、部品棚は、一列に配置された複数の部品棚を含んで構成されており、基準位置は、複数の部品棚のうち所定の部品棚に設定され、配置方向は、部品棚の配置列方向であってもよい。この場合、複数の部品棚のうち、特定の部品棚に、使用頻度の高い部品が配置されることになる。言い換えると、長期停滞している部品も、特定の部品棚に配置されることになる。
【0080】
本実施形態によれば、ワークにおける使用頻度の低い部品棚が特定の位置へ集まることで長期停滞部品を視覚的に判断可能となる。また、使用頻度の高い部品棚が作業し易い位置へ集まることで作業者の作業効率を向上させる効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0081】
1 入力部
2 表示部
3 入出力制御部
4 入出庫制御部
5 部品管理DB
6 棚割制御部
7 棚割管理DB
8 棚割更新処理部
9 棚割計算部
101 部品棚
301 部品管理テーブル
401 棚割管理テーブル
701 メイン画面
901 棚名称テーブル
1101 部品入庫画面
1201 部品出庫画面
1301,1301a,1301b 棚割画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品棚における長期停滞の部品の配置位置を指示する停滞部品管理装置であって、
前記部品棚内の位置アドレスと配置される部品の出庫履歴情報とを関連づける棚割管理情報が記憶される記憶部と、
前記部品棚の所定の基準位置と該基準位置からの部品の所定の配置方向とに基づいて、前記配置方向における隣り合う位置アドレスに配置された比較対象部品ごとの使用頻度を前記部品の出庫履歴情報から算出し、前記比較対象部品のうち使用頻度の少ない部品が前記基準位置より離れた位置に配置されるように、前記比較対象部品の位置アドレスの変更を指示する棚割更新処理部と、を有する
ことを特徴とする停滞部品管理装置。
【請求項2】
前記部品棚は、複数段および複数列の構成を有し、
前記基準位置は、前記複数段のうち作業者が部品のピッキング作業が容易に行える位置に設定され、
前記配置方向は、前記列方向である
ことを特徴とする請求項1に記載の停滞部品管理装置。
【請求項3】
前記部品棚は、複数段および複数列の構成を有し、
前記基準位置は、前記複数列のうち所定の列に設定され、
前記配置方向は、前記段方向である
ことを特徴とする請求項1に記載の停滞部品管理装置。
【請求項4】
前記部品棚は、一列に配置された複数の部品棚を含んで構成されており、
前記基準位置は、前記複数の部品棚のうち所定の部品棚に設定され、
前記配置方向は、前記部品棚の配置列方向である
ことを特徴とする請求項1に記載の停滞部品管理装置。
【請求項5】
前記使用頻度は、前記部品の過去の複数の所定月の出庫回数の平均値である
ことを特徴とする請求項1に記載の停滞部品管理装置。
【請求項6】
記憶部と棚割更新処理部とを有する、部品棚における長期停滞の部品の配置位置を指示する停滞部品管理装置による停滞部品管理方法であって、
前記記憶部には、前記部品棚内の位置アドレスと配置される部品の出庫履歴情報とを関連づける棚割管理情報が記憶されており、
前記棚割更新処理部は、前記部品棚の所定の基準位置と該基準位置からの部品の所定の配置方向とに基づいて、前記配置方向における隣り合う位置アドレスに配置された比較対象部品ごとの使用頻度を前記部品の出庫履歴情報から算出し、前記比較対象部品のうち使用頻度の少ない部品が前記基準位置より離れた位置に配置されるように、前記比較対象部品の位置アドレスの変更を指示する
ことを特徴とする停滞部品管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【公開番号】特開2011−215715(P2011−215715A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−80921(P2010−80921)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】