説明

偽造防止用媒体及びその製造方法

【課題】本発明は、偽造防止効果を付与したままで、商品券、ギフト券等の在庫を一券種とすることにより、煩雑性を解消し、券面金額以下の商品も購入可能で、なおかつ、リサイクル可能な偽造防止用媒体及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】少なくとも、フィルム基材(20)の片面に熱により発色状態と透明状態とが可逆的に変化するリライト記録表示層(21)を設けたスレッドリライト(1)を、用紙(10)の表面に露出したリライト部分(7)と被覆された部分(8)とを間歇的に形成した状態で、該用紙(10)に漉き込んだ偽造防止用媒体(A)において、前記偽造防止用媒体(A)に共通デザインを予め印刷し、サーマル印字ヘッドを備えた発行機にて発行した際に、該偽造防止用媒体(A)の表面に露出したリライト部分(7)に所定金額の印字部(9)が形成されることを特徴とする偽造防止用媒体である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品券、ギフト券、小切手、株券などの有価証券類に関し、特に、偽造防止策が要求される偽造防止用媒体及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、商品券、ギフト券、小切手、株券などの有価証券類は、年々増加してきている偽造を防止するため、あらかじめ原紙に透かしを施したり、ホログラムスレッドなどを漉き込んだ用紙を使用したりして偽造防止対策を実施している。また、通常の用紙を使用し、後工程にてホログラムを転写して偽造防止を施す場合もある。
【0003】
例えば、前記透かし入り用紙を用いた偽造防止用媒体は、図11に示すように、用紙(10)の抄造段階で透かし(4A)が施される。例えば、透かし(4A)となる部分の紙厚を薄くして白透かしとする方法や紙厚を厚くして黒透かしとする方法がある。図11(a)は、ダンディロールによる白透かし用紙を製造する模式図であり、図11(b)は、用紙(10)に凹凸が形成された状態を示す模式図であり、図11(c)は、凹凸が形成された状態の用紙(10)の表面をプレスし、透かし(4A)が形成された状態を示す模式図である。このような従来の透かし(4A)を使用した、図12に示すような、透かしパターン(4)入り用紙の偽造防止用媒体(A)は、このためには大規模な設備を必要とし、一般の人々がこれらを容易にまねをすることは困難であるため、有効な偽造防止策となっている。
【0004】
次に、ホログラムスレッド(5)を漉き込んだ用紙(10)を用いた偽造防止用媒体(A)は、図13に示すように、該ホログラムスレッド(5)、すなわち、スレッドの表面、または裏面にホログラム(または光回折格子)パターンを有するスレッドで、用紙(10)には、該スレッド(5)が露出した部分(11)と該スレッド(5)が被覆された部分(8)とが間歇的に形成されている。このような前記ホログラムスレッド(5)が用紙(10)に漉き込まれている偽造防止用媒体(A)が提案されている。(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
基材フィルム上に設けるホログラム層(または光回折格子層であってもよい)は、基材フィルム上に、紫外線硬化型樹脂組成物などのホログラム形成層を塗布した後、別の工程でレジスト樹脂にホログラム露光を行いエッチングによりパターン形成したホログラム型版をニッケルメッキしてメッキ面にホログラムマイクロエンボスを移し取って作製したホログラム型版を押し付けてホログラムを複製することが行なわれる。ホログラムを型取りした塗工樹脂に対しては紫外線を照射して硬化させる。連続した工程では、ホログラム型版はロール状に形成される。
【0006】
尚、前記紫外線硬化型樹脂組成物としては、不飽和エチレン系モノマーと不飽和エチレン系オリゴマーを適宜混合したものに増感剤を添加した組成物などが使用される。ホログラム層形成は、光硬化以外の工程でも可能であり、この場合には、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂などの熱可塑性樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂も使用される。ホログラム層自体は5μm以下の厚みに形成するのが通常である。このような、ホログラムパターンを有するスレッドは複製が困難であるため、偽造防止効果がより高いと言える。
【0007】
次に、図14に示すように、用紙(10)上にホログラム箔(6)が転写された偽造防止用媒体(A)が提案されている。(例えば、特許文献2参照。)。
【0008】
しかしながら、いずれの偽造防止用媒体(A)を利用した方法も、特に、商品券、ギフト券の場合は、金額毎に細かく券種が分かれており(500円、1,000円、5,000円、10,000円等)、生産時の管理および在庫管理等が煩雑となる。また、商品券所有者が店舗等の商品購入機において券面金額以下の商品に使用した場合、つり銭が出ない場合が多く、使用条件も限られることがある。
【0009】
また、使用後に回収した商品券類は膨大なゴミとなるが、一般廃棄はできないため、膨大な処分費用も発生してしまう。
【0010】
以下に先行技術文献を示す。
【特許文献1】特開2000−290896号公報
【特許文献2】特開平9−6218号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、このような従来技術の問題点を解決しようとするものであり、偽造防止効果を付与したままで、商品券、ギフト券等の在庫を一券種とすることにより、煩雑性を解消し、券面金額以下の商品も購入可能で、なおかつ、リサイクル可能な偽造防止用媒体及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、本発明の請求項1に係る発明は、少なくとも、フィルム基材(20)の片面に熱により発色状態と透明状態とが可逆的に変化するリライト記録表示層(21)を設けたスレッドリライト(1)を、用紙(10)の表面に露出したリライト部分(7)と被覆された部分(8)とを間歇的に形成した状態で、該用紙(10)に漉き込んだ偽造防止用媒体(A)において、前記偽造防止用媒体(A)に共通デザインを予め印刷し、サーマル印字ヘッドを備えた発行機にて発行した際に、該偽造防止用媒体(A)の表面に露出したリライト部分(7)に所定金額の印字部(9)が形成されることを特徴とする偽造防止用媒体である。
【0013】
本発明の請求項2に係る発明は、少なくとも、フィルム基材(20)の片面に熱により発色状態と透明状態とが可逆的に変化するリライト記録表示層(21)を設け、他方の面に接着層(22)を設けたストライプリライト(2)またはスポットリライト(3)の該接着層(22)側を用紙(10)上に転写した偽造防止用媒体(A)において、前記偽造防止用媒体(A)に共通デザインを予め印刷し、サーマル印字ヘッドを備えた発行機にて発行した際に、該偽造防止用媒体(A)の表面に転写されたストライプリライト(2)またはスポットリライト(3)のリライト部分(7)に所定金額の印字部(9)が形成されることを特徴とする偽造防止用媒体である。
【0014】
本発明の請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載の偽造防止用媒体において、前記偽造防止用媒体(A)を券面金額以下の商品に使用した場合、店舗等に設置した処理機により、前記リライト部分(7)の所定金額の印字部(9)が券面金額と商品価格との差額(残額)の印字部(9)に変化することを特徴とする偽造防止用媒体である。
【0015】
本発明の請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の偽造防止用媒体において、前記偽造防止用媒体(A)を使用後に回収した際、金額の印字部(9)を消却し、再印字できることを特徴とする偽造防止用媒体である。
【0016】
本発明の請求項5に係る発明は、少なくとも、フィルム基材(20)の片面に熱により
発色状態と透明状態とが可逆的に変化するリライト記録表示層(21)を設け、所定の幅にスリットしてなるスレッドリライト(1)を、用紙(10)の表面に露出したリライト部分(7)と被覆された部分(8)とを間歇的に形成して、該用紙(10)に漉き込み、該用紙(10)に共通デザインを印刷し、所定のサイズに小断して形成することを特徴とする偽造防止用媒体(A)の製造方法である。
【0017】
本発明の請求項6に係る発明は、少なくとも、フィルム基材(20)の片面に熱により発色状態と透明状態とが可逆的に変化するリライト記録表示層(21)を設け、他方の面に接着層(22)を設けたストライプリライト(2)またはスポットリライト(3)の該接着層(22)側を用紙(10)上に転写し、該用紙(10)に共通デザインを印刷し、所定のサイズに小断して形成することを特徴とする偽造防止用媒体(A)の製造方法である。
【発明の効果】
【0018】
本発明の請求項1に係る偽造防止用媒体は、少なくとも、フィルム基材の片面に熱により発色状態と透明状態とが可逆的に変化するリライト記録表示層を設けたスレッドリライトを、用紙の表面に露出したリライト部分と被覆された部分とを間歇的に形成した状態で、該用紙に漉き込んだ偽造防止用媒体において、前記偽造防止用媒体に共通デザインを予め印刷し、サーマル印字ヘッドを備えた発行機にて発行した際に、該偽造防止用媒体の表面に露出したリライト部分に所定金額の印字部が形成されることにより、1種類の在庫から複数の券種を発行することができるため、煩雑な生産時の管理および在庫管理が不要となる。
【0019】
本発明の請求項2に係る偽造防止用媒体は、少なくとも、フィルム基材の片面に熱により発色状態と透明状態とが可逆的に変化するリライト記録表示層を設け、他方の面に接着層を設けたストライプリライトまたはスポットリライトの該接着層側を用紙上に転写した偽造防止用媒体において、前記偽造防止用媒体に共通デザインを予め印刷し、サーマル印字ヘッドを備えた発行機にて発行した際に、該偽造防止用媒体の表面に転写されたストライプリライトまたはスポットリライトのリライト部分に所定金額の印字部が形成されることにより、1種類の在庫から複数の券種を発行することができるため、煩雑な生産時の管理および在庫管理が不要となるものである。
【0020】
本発明の請求項3に係る偽造防止用媒体は、該偽造防止用媒体を券面金額以下の商品に使用した場合、店舗等に設置した処理機により、前記リライト部分の所定金額の印字部が券面金額と商品価格との差額(残額)の印字部に変化することにより、商品券所有者が店舗等の商品購入機において券面金額以下の商品に使用した場合でも再使用が可能となるものである。
【0021】
本発明の請求項4に係る偽造防止用媒体は、該偽造防止用媒体を使用後に回収した際、金額の印字部を消却し、再印字できることにより、リサイクルが可能になり、膨大な処分費用も不必要になるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の実施の形態を図1〜図10に基づいて詳細に説明する。
【0023】
図1は本発明に係る偽造防止用媒体の第1実施例を示す平面図であり、図2は本発明に係る偽造防止用媒体の第2実施例を示す平面図であり、図3は本発明に係る偽造防止用媒体の第3実施例を示す平面図であり、図4は本発明に係る偽造防止用媒体において、第1実施例の媒体のリライト部分に所定の金額が印字された状態を示す平面図であり、図5は本発明に係る偽造防止用媒体において、第2実施例の媒体のリライト部分に所定の金額が
印字された状態を示す平面図であり、図6は本発明に係る偽造防止用媒体において、第3実施例の媒体のリライト部分に所定の金額が印字された状態を示す平面図であり、図7は本発明に係る偽造防止用媒体において、第1実施例の媒体のリライト部分に所定の残額が印字された状態を示す平面図であり、図8は本発明に係る偽造防止用媒体において、第2実施例の媒体のリライト部分に所定の残額が印字された状態を示す平面図であり、図9は本発明に係る偽造防止用媒体において、第3実施例の媒体のリライト部分に所定の残額が印字された状態を示す平面図であり、図10は本発明に係る偽造防止用媒体において、スレッドリライト、ストライプリライトおよびスポットリライトの層構成の1実施例を示す側断面図である。
【0024】
本発明に係る第1実施例の偽造防止用媒体(A)は、図10に示すように、少なくとも、フィルム基材(20)の片面に熱により発色状態と透明状態とが可逆的に変化するリライト記録表示層(21)を設けたスレッドリライト(1)を、図1に示すように、用紙(10)の表面に露出したリライト部分(7)と被覆された部分(8)とを間歇的に形成した状態で、該用紙(10)に漉き込んだ偽造防止用媒体(A)である。
【0025】
また、本発明に係る第2実施例の偽造防止用媒体(A)は、図10に示すように、少なくとも、フィルム基材(20)の片面に熱により発色状態と透明状態とが可逆的に変化するリライト記録表示層(21)を設け、他方の面に接着層(22)を設けたストライプリライト(2)の該接着層(22)側を、図2に示すように、用紙(10)上に転写した偽造防止用媒体(A)である。
【0026】
さらに、本発明に係る第3実施例の偽造防止用媒体(A)は、図10に示すように、少なくとも、フィルム基材(20)の片面に熱により発色状態と透明状態とが可逆的に変化するリライト記録表示層(21)を設け、他方の面に接着層(22)を設けたスポットリライト(3)の該接着層(22)側を、図3に示すように、用紙(10)上に転写した偽造防止用媒体(A)である。
【0027】
特に、これらの本発明に係る偽造防止用媒体(A)は、発行番号、品名、発行名など共通デザインを予め印刷して、所定の仕上がり寸法に断裁したもので、該偽造防止用媒体(A)をサーマル印字ヘッドを備えた発行機にて発行した際に、図4〜図6に示すように、前記偽造防止用媒体(A)の表面に露出したリライト部分(7)に所定の金額の印字部(9)が形成される偽造防止用媒体である。
【0028】
すなわち、偽造防止用媒体(A)からなる、例えば、1種類の共通デザインを予め印刷した商品券を在庫しておき、この商品券をサーマル印字ヘッドを備えた発行機にて発行した際に、図4〜図6に示すように、前記偽造防止用媒体(A)の表面に露出したリライト部分(7)に所定の金額が印字され複数の券種(例えば、500円、1,000円、5,000円、10,000円等)を発行することができるため、煩雑な生産時の管理および在庫管理等が不要となる。
【0029】
また、図4〜図6に示す、偽造防止用媒体(A)を券面金額以下の商品に使用した場合、店舗等に設置した処理機により、図7〜図9に示すように、前記リライト部分(7)の所定金額の印字部(9)が券面金額と商品価格との差額(残額)の印字部(9)に変化するので、商品券所有者が店舗等の商品購入機において券面金額以下の商品に使用した場合でも再使用が可能となるものである。
【0030】
さらに、図4〜図9に示す、偽造防止用媒体(A)を使用後に回収した際、金額の印字部(9)を消却し、再印字できるので、リサイクルが可能になり、膨大な処分費用も不必要になる。
【0031】
次に、本発明に係る第1実施例の偽造防止用媒体(A)を構成するスレッドリライト(1)の構成材料、リライト層、偽造防止用媒体の素材、印刷方式等について詳細に説明する。
【0032】
まず、前述のように、スレッドリライト(1)は、フィルム基材(20)の少なくとも片面に熱により発色状態と透明状態を可逆的に変化するリライト記録表示層(21)を設けたものである。前記フィルム基材(20)としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリサルホンフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリカーボネートフィルム、セルロース系樹脂フィルム、これらの各種の樹脂フィルムに金属蒸着を施したフィルムなどを用いることができる。
【0033】
前記フィルム基材(20)の厚さは、漉き込み部に凹凸を生じないためには、10〜50μmの範囲が好ましい。
【0034】
次に、前記リライト記録表示層(21)としては、ロイコ化合物、顕減色剤およびバインダー樹脂を主成分として構成される。まず、そのロイコ化合物としては、ラクトン、サルトン、スピロピラン等の部分骨格を有するキサンテン、スピロピラン、ラクトン、フルオラン、サルトン系等が用いられ、さらに具体的には、クリスタルバイオレット、ラクトン、3−インドリノ−p−ジメチルアミノフェニル−6−ジメチルアミノフタリド、3−ジメチルアミノ−7−クロロフルオラン、2−(2−フルオロフェニルアミノ)−6−ジメチルアミノフルオラン、2−(2−フルオロフェニルアミノ)−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、3−ジメチルアミノ−7−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−ジメチルアミノ−5−メチル−7−t−ブチルフルオラン、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、2−アリニノ−3−メチル−7−アニリロフルオラン、3−ピロリジノ−7−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−N−メチルシクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリロフルオラン、3−N−メチルペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリロフルオラン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらを2種類以上同時に使用しても良い。
【0035】
一方、顕減色剤としては、分子内にロイコ染料を発色させることができる顕色機能を示す構造と、分子間の凝集力を制御する炭素数5以上のアルキル鎖構造部分を合わせもつ化合物であり、炭素数12以上の脂肪族基を持つ有機リン酸類および脂肪族カルボン酸類およびフェノール類、または炭素数10〜18の脂肪族基を持つメルカプト酢酸の金属塩、あるいは炭素数5〜8のアルキル基およびアルケニル基が包含され、ハロゲン、アルコキシ基、エステル基等の置換基を持っても良い。
【0036】
さらには、熱エネルギーの作用によりプロトンを可逆的に放出してロイコ化合物に対し、顕色作用と減色作用を合わせ持つ化合物も使用可能で、すなわちフェノール性水酸基またはカルボキシル基からなる酸性基とアミノ基からなる塩基性の双方を有し、熱エネルギーの違いにより酸性または塩基性となって上記ロイコ化合物を発色・消色させるものである。塩基性基は官能基として存在していても良いし、化合物の一部として存在していても良い。
【0037】
また、顕減色剤の酸性基、あるいは塩基性基のいずれか一方の官能基を有する顕減色剤は、例えば、アミノ安息香酸類、ヒドロキシアミノ安息香酸類、アミノフェノール類、ニコチン酸類等が挙げられる。また、塩基性基を塩化物の一部として有するものには、フェノール性水酸基またはカルボキシル基を有する化合物とアミノ基を有する化合物の塩また
は錯塩であり、例えば、ヒドロキシ安息香酸類、ヒドロキシサルチル酸類、没食子酸類、ビスフェノール酢酸等の酸と、脂肪族アミン類、フェニルアルキルアミン類、トリアリルアルキルアミン類等の塩基または錯塩が挙げられ、これら単独あるいは混合して用いられる。尚、ロイコ化合物および顕色剤はこれらのものに限定されるものではなく、且つこれらの内の一種類または二種類以上を混合させて適用することも可能である。
【0038】
また、用いられるバインダーとしては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリウレア、メラミン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルブチラール、等の樹脂やパラフィンワックス、ポリエチレンワックス、カルナウバワックス、マイクロクリスタリンワックス、ステアリン酸アミド等のワックス類の他、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース類、ゼラチンカゼイン、デンプン、およびゴム類等の単独、混合あるいは共重合物が用いられる。尚、これらの樹脂の内、例えば、前記リライト記録表示層(21)上に保護層(図示せず)を設けない該リライト記録表示層(21)のみとした場合などは、これらの繰り返し特性や耐熱性を上げるために、特に熱硬化性樹脂や耐熱性樹脂の使用が好ましい。また、これら樹脂を2種類以上併用しても当然ながら構わない。
【0039】
さらに、リライト記録表示層(21)の繰り返し印字消去耐性を向上するため、バインダーに対応した三次元架橋する硬化剤、架橋剤等をバインダーに対し、0.5〜10%重量部添加することができる。さらに耐性を向上させるためにロイコ化合物と比較的相溶性の高い紫外線吸収剤を添加することもできる。
【0040】
次に、前記リライト記録表示層(21)は、前記ロイコ化合物と顕減色剤およびバインダー樹脂を含んでいれば、どのような態様のものでも良いが、通常は、水または有機溶剤に溶解もしくは分散したものを前記フィルム基材(20)上に塗布し、乾燥して形成される。
【0041】
また、該リライト記録表示層(21)を保護するために保護層を設けても良いが、その際の保護層を形成する樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂等の耐熱性と堅牢性に優れた樹脂を用いることが好ましい。さらにシリコン系あるいはエチレン系ワックスを僅かの割合で添加することが好ましい。
【0042】
次に、前記リライト記録表示層(21)の通常の記録および消去の原理について説明する。まず、サーマルヘッドやレーザーによって熱エネルギー、例えば、高温(300℃以上)、短時間(数ミリ秒〜数百ミリ秒)の加熱処理をリライト記録表示層(21)に施すと、顕減色剤のフェノール性水酸基またはカルボキシル基から水素イオンが放出される。この水素イオンはロイコ化合物と反応してロイコ化合物が開環すると有色の印字部(9)が形成される。
【0043】
また、この印字部(9)に対して熱ローラ等にて別の熱エネルギー、例えば、低温(顕減色剤の融点近傍またはそれ以上の温度、例えば、100〜200℃)を長時間(1秒以上)の加熱処理が施されると、前記顕減色剤のアミノ基の作用を受けて水素イオンが奪われ、ロイコ化合物が閉環し無色となって消去される。さらに消去された該記録表示層(21)に対して再度熱エネルギーの加熱処理を施すと再び印字部(9)を形成することができる。この印字形成と消去は繰り返し行うことが可能で、且つ熱エネルギーを作用させない限り印字形成状態と消去状態を保持している。
【0044】
次に、偽造防止用媒体(A)に使用される用紙(10)は、みつまた、木綿、マニラ麻、亜麻等の繊維を用いた有価証券などの用紙、木材パルプ系の天然繊維を用いた天然和紙、木材パルプ系の天然繊維と合成繊維を用いた混抄和紙、合成繊維のみを用いた合成和紙などの用紙を用いることができる。尚、前記用紙(10)の坪量は、50〜150g/m2の範囲が好ましい。
【0045】
尚、本発明においては、前記用紙(10)として、製紙工程の段階で透かし画像を設けない用紙、或いは適宜に透かし画像を入れた用紙を使用することも可能であり、また、用紙面には、予め、彩色紋様や細線紋様などの紋様、唐草紋様、文字、数字などが印刷形成されていてもよい。
【0046】
次に、前記共通デザインを印刷する印刷方式は、オフセット印刷方式、凹版印刷方式、グラビア印刷方式、シルクスクリーン印刷方式等の公知の印刷方式により、所定の位置に印刷することができる。
【0047】
前記オフセット印刷方式とは、画線部を3μm程度低くした平凹版やPS版、或いは水なし平版を使用し、オフセットインキを用いて印刷する方式である。
【0048】
前記凹版印刷方式とは、画線部を凹ませた状態の版を使用し、凹版用のインキを用いて印刷する方式である。
【0049】
前記グラビア印刷方式とは、鉄製の円筒(シリンダー)表面上に銅メッキを施して下地を形成し、該銅メッキ面上に剥離層を設け、更に銅メッキをして、その表面を鏡面状に研磨した銅面に彫刻方式や腐食方式により、凹部(セル)を作成し、該セル内のグラビア印刷インキを基材面に転移させ、調子物でもカラフルに印刷ができ、且つ訴求効果も高い印刷方式である。
【0050】
前記共通デザインを印刷する印刷インキとしては、印刷方式によって、適宜印刷インキは選択する必要があるが、例えば、ボイル油を主成分とする印刷インキ、或いは、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂などの熱硬化性樹脂、又は紫外線により重合硬化する紫外線硬化型樹脂、又はポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂などの熱可塑性樹脂を主体とする樹脂をインキバインダー又はインキビヒクルとする印刷インキを使用することができ、また、p−ニトロベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロホスフェートなどのカチオン重合開始剤及びビスフェノールA−エピクロルヒドリン型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂を主成分とする樹脂組成物、及び必要に応じて、反応性希釈剤、有機溶剤、可塑剤など揮発性、又は非揮発性の非反応性希釈剤などを添加した紫外線照射によりカチオン重合し得るエポキシ系樹脂組成物を印刷インキとして使用できるものである。
【0051】
次に、本発明に係る第2および第3実施例の偽造防止用媒体(A)を構成するストライプリライト(2)およびスポットリライト(3)の構成材料、リライト層、媒体の素材、印刷方式等について詳細に説明する。
【0052】
前記ストライプリライト(2)およびスポットリライト(3)は、少なくとも、フィルム基材(20)の片面に熱により発色状態と透明状態とが可逆的に変化するリライト記録表示層(21)を設け、他方の面に接着層(22)を設けたものである。
【0053】
前記フィルム基材(20)、リライト記録表示層(21)の構成材料、媒体の素材、印刷方式等については、前述のスレッドリライト(1)と同一のものを使用することができる。
【0054】
前記接着層(22)としては、用紙(10)に熱転写方式で接着する熱接着性を有する
樹脂材料であれば、特に制限されるものではないが、例えば、低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、セルロース誘導体、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等の樹脂やパラフィンワックス、ポリエチレンワックス、カルナウバワックス、マイクロクリスタリンワックス、ステアリン酸アミド等のワックス類を用いることができる。
【0055】
次に、前記用紙(10)への熱転写方式は、一般的な転写箔用のホットスタンパー、熱ロール等の加熱加圧手段で良い。
【0056】
次に、本発明に係る第1実施例の偽造防止用媒体(A)の製造方法は、少なくとも、フィルム基材(20)の片面に熱により発色状態と透明状態とが可逆的に変化するリライト記録表示層(21)を設け、所定の幅にスリットしてなるスレッドリライト(1)を、用紙(10)の表面に露出したリライト部分(7)と被覆された部分(8)とを間歇的に形成して、該用紙(10)に漉き込み、該用紙(10)に共通デザインを印刷し、所定のサイズに小断して形成することを特徴とする偽造防止用媒体(A)の製造方法である。
【0057】
このような製造方法により、作製した第1実施例の偽造防止用媒体(A)は、前述のように、1種類の在庫から複数の券種を発行することができるため、煩雑な生産時の管理および在庫管理が不要となる。また、該偽造防止用媒体を券面金額以下の商品に使用した場合、店舗等に設置した処理機により、前記リライト部分の所定金額の印字部が券面金額と商品価格との差額(残額)の印字部に変化することにより、商品券所有者が店舗等の商品購入機において券面金額以下の商品に使用した場合でも再使用が可能となるものである。さらに、該偽造防止用媒体を使用後に回収した際、金額の印字部を消却し、再印字できることにより、リサイクルが可能になり、膨大な処分費用も不必要になるものである。
【0058】
また、本発明に係る第2および第3実施例の偽造防止用媒体(A)の製造方法は、少なくとも、フィルム基材(20)の片面に熱により発色状態と透明状態とが可逆的に変化するリライト記録表示層(21)を設け、他方の面に接着層(22)を設けたストライプリライト(2)またはスポットリライト(3)の該接着層(22)側を用紙(10)上に転写し、該用紙(10)に共通デザインを印刷し、所定のサイズに小断して形成することを特徴とする偽造防止用媒体(A)の製造方法である。
【0059】
このような製造方法により、作製した第2および第3実施例の偽造防止用媒体(A)は、前述のように、1種類の在庫から複数の券種を発行することができるため、煩雑な生産時の管理および在庫管理が不要となる。また、該偽造防止用媒体を券面金額以下の商品に使用した場合、店舗等に設置した処理機により、前記リライト部分の所定金額の印字部が券面金額と商品価格との差額(残額)の印字部に変化することにより、商品券所有者が店舗等の商品購入機において券面金額以下の商品に使用した場合でも再使用が可能となるものである。さらに、該偽造防止用媒体を使用後に回収した際、金額の印字部を消却し、再印字できることにより、リサイクルが可能になり、膨大な処分費用も不必要になるものである。
【実施例】
【0060】
以下に、本発明の偽造防止用媒体(A)について、具体的に実施例を挙げて、さらに詳しく説明するが、それに限定されるものではない。
【0061】
<実施例1>
図10に示すように、厚さ15μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)からなるフィルム基材(20)の片面にラクトンとアミノ安息香酸およびアクリル系樹脂を混合した樹脂をコーティングしてリライト記録表示層(21)を設け、10mm幅にス
リットしてスレッドリライト(1)を作製した。図1に示すように、このスレッドリライト(1)をみつまた繊維を用いた用紙(10)の表面にリライト部分(7)と被覆された部分(8)とを間歇的に形成して、該用紙(10)に漉き込み、該用紙(10)に番号(NO.1)、タイトル名(商品券)、発行先(○○デパート)からなる共通デザインをオフセットインキを用いてオフセット印刷した後、サイズ幅75mm×160mmに小断して商品券を得た。
【0062】
このようにして得られた商品券をサーマル印字ヘッドを備えた発行機にて発行した際に、図4に示すように、前記商品券の表面に露出したリライト部分(7)に1,000円の金額が印字された券種の商品券を発行することができた。
【0063】
また、図4に示す、商品券を券面金額1,000円以下の650円の商品に使用した場合、店舗等に設置した処理機により、図7に示すように、前記リライト部分(7)の1,000円の印字部(9)が券面金額と商品価格との差額(残額)である350円の印字部(9)に変化した。
【0064】
さらに、図7に示す、商品券を使用後に回収した際、その350円の印字部(9)を消却し、再印字できた。
【0065】
<実施例2>
実施例1において、少なくとも、フィルム基材(20)の片面に熱により発色状態と透明状態とが可逆的に変化するリライト記録表示層(21)を設け、他方の面に接着層(22)を設けたストライプリライト(2)またはスポットリライト(3)の該接着層(22)側を用紙(10)上に転写した以外は実施例1と同様にして、実施例2の商品券を得た。
【0066】
このようにして得られた商品券をサーマル印字ヘッドを備えた発行機にて発行した際に、図5及び図6に示すように、前記商品券の表面に露出したリライト部分(7)に1,000円の金額が印字された券種の商品券を発行することができた。
【0067】
また、図5及び図6に示す、商品券を券面金額1,000円以下の650円の商品に使用した場合、店舗等に設置した処理機により、図8及び図9に示すように、前記リライト部分(7)の1,000円の印字部(9)が券面金額と商品価格との差額(残額)である350円の印字部(9)に変化した。
【0068】
さらに、図8及び図9に示す、商品券を使用後に回収した際、その350円の印字部(9)を消却し、再印字できた。
【0069】
<評価>
実施例1及び実施例2の商品券は、1種類の在庫から複数の券種を発行することができたため、煩雑な生産時の管理および在庫管理が不要となった。また、前記商品券を券面金額以下の商品に使用した場合、店舗等に設置した処理機により、前記リライト部分の所定金額の印字部が券面金額と商品価格との差額(残額)の印字部に変化したことにより、商品券所有者が店舗等の商品購入機において、券面金額以下の商品に使用した場合でも再使用が可能となった。さらに、該商品券を使用後に回収した際、金額の印字部を消却し、再印字できるようになったので、リサイクルが可能になり、膨大な処分費用も不必要になった。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明に係る偽造防止用媒体の第1実施例を示す平面図である。
【図2】本発明に係る偽造防止用媒体の第2実施例を示す平面図である。
【図3】本発明に係る偽造防止用媒体の第3実施例を示す平面図である。
【図4】本発明に係る偽造防止用媒体において、第1実施例の媒体のリライト部分に所定の金額が印字された状態を示す平面図である。
【図5】本発明に係る偽造防止用媒体において、第2実施例の媒体のリライト部分に所定の金額が印字された状態を示す平面図である。
【図6】本発明に係る偽造防止用媒体において、第3実施例の媒体のリライト部分に所定の金額が印字された状態を示す平面図である。
【図7】本発明に係る偽造防止用媒体において、第1実施例の媒体のリライト部分に所定の残額が印字された状態を示す平面図である。
【図8】本発明に係る偽造防止用媒体において、第2実施例の媒体のリライト部分に所定の残額が印字された状態を示す平面図である。
【図9】本発明に係る偽造防止用媒体において、第3実施例の媒体のリライト部分に所定の残額が印字された状態を示す平面図である。
【図10】本発明に係る偽造防止用媒体において、スレッドリライト、ストライプリライトおよびスポットリライトの層構成の1実施例を示す側断面図である。
【図11】従来の透かし入り用紙を製造する工程を説明する模式図である。
【図12】従来の透かしパターン入り用紙を用いた偽造防止用媒体の1実施例を示す平面図である。
【図13】従来のホログラムスレッドを漉き込んだ用紙を用いた偽造防止用媒体の1実施例を示す平面図である。
【図14】従来のホログラム箔を転写した用紙を用いた偽造防止用媒体の1実施例を示す平面図である。
【符号の説明】
【0071】
1・・・スレッドリライト
2・・・ストライプリライト
3・・・スポットリライト
4・・・透かしパターン
4A・・・透かし
5・・・ホログラムスレッド
6・・・ホログラム箔
7・・・リライト部分
8・・・被覆された部分
9・・・印字部
10・・・用紙
11・・・露出した部分
20・・・フィルム基材
21・・・リライト記録表示層
22・・・接着層
A・・・偽造防止用媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、フィルム基材の片面に熱により発色状態と透明状態とが可逆的に変化するリライト記録表示層を設けたスレッドリライトを、用紙の表面に露出したリライト部分と被覆された部分とを間歇的に形成した状態で、該用紙に漉き込んだ偽造防止用媒体において、前記偽造防止用媒体に共通デザインを予め印刷し、サーマル印字ヘッドを備えた発行機にて発行した際に、該偽造防止用媒体の表面に露出したリライト部分に所定金額の印字部が形成されることを特徴とする偽造防止用媒体。
【請求項2】
少なくとも、フィルム基材の片面に熱により発色状態と透明状態とが可逆的に変化するリライト記録表示層を設け、他方の面に接着層を設けたストライプリライトまたはスポットリライトの該接着層側を用紙上に転写した偽造防止用媒体において、前記偽造防止用媒体に共通デザインを予め印刷し、サーマル印字ヘッドを備えた発行機にて発行した際に、該偽造防止用媒体の表面に転写されたストライプリライトまたはスポットリライトのリライト部分に所定金額の印字部が形成されることを特徴とする偽造防止用媒体。
【請求項3】
前記偽造防止用媒体を券面金額以下の商品に使用した場合、店舗等に設置した処理機により、前記リライト部分の所定金額の印字部が券面金額と商品価格との差額(残額)の印字部に変化することを特徴とする請求項1又は2記載の偽造防止用媒体。
【請求項4】
前記偽造防止用媒体を使用後に回収した際、金額の印字部を消却し、再印字できることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の偽造防止用媒体。
【請求項5】
フィルム基材の片面に熱により発色状態と透明状態とが可逆的に変化するリライト記録表示層を設け、所定の幅にスリットしてなるスレッドリライトを、用紙の表面に露出したリライト部分と被覆された部分とを間歇的に形成して、該用紙に漉き込み、該用紙に共通デザインを印刷し、所定のサイズに小断して形成することを特徴とする偽造防止用媒体の製造方法。
【請求項6】
フィルム基材の片面に熱により発色状態と透明状態とが可逆的に変化するリライト記録表示層を設け、他方の面に接着層を設けたストライプリライトまたはスポットリライトの該接着層側を用紙上に転写し、該用紙に共通デザインを印刷し、所定のサイズに小断して形成することを特徴とする偽造防止用媒体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−160838(P2009−160838A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−1158(P2008−1158)
【出願日】平成20年1月8日(2008.1.8)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】