説明

光ディスク用接着剤組成物、硬化物および物品

【課題】
銀または銀合金等からなる半透明反射膜または全反射膜を有する光ディスク基板を接着した貼り合わせ光ディスクにおいて、従来の金半透明反射膜を使用した光ディスクと同等の高い耐久性と、反射膜と接着剤硬化物、及びポリカーボネート基板と接着剤硬化物との高い密着強度が得られる接着剤が求められている。
【解決手段】
ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート(A)、ジ(メタ)アクリレート(B)及び光重合開始剤(C)を含有し、ジ(メタ)アクリレート(B)がアジペート構造を有するジ(メタ)アクリレート(B−1)、カプロラクトン変性構造を有するジ(メタ)アクリレート(B−2)、アルキレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート化合物(B−3)、及びアルキレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート化合物(B−4)からなる群から選ばれる1以上であることを特徴とする紫外線硬化型接着用樹脂組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスク基板の貼り合わせに用いる紫外線硬化型接着用樹脂組成物に関し、特にデジタルビデオディスク(以下、DVDという)に使用される2枚の光ディスク基板を貼り合わせる際等に用いられる、紫外〜近紫外線によって硬化し、2枚の光ディスク基板を接着するのに有用な紫外線硬化型接着用樹脂組成物、並びにその貼り合わされた光ディスクに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、実用化されているDVDは、ディスク製造時から映画等の情報が記録済みであるDVD−ROMタイプ、製造時には情報が記録されておらず、色素記録層、無機記録層に消費者自らが情報を記録するタイプのブランクDVDに大きく分けられる。DVD−ROMタイプにおいては情報は基板に記録されており、その記録層の構成において、記録層が片面読込み一層で記録容量がおよそ5ギガバイトのDVD−5、片面読込み二層で記録容量がおよそ9ギガバイトのDVD−9、両面読込み二層で記録容量がおよそ10ギガバイトのDVD−10、及び両面読込み四層で記録容量がおよそ18ギガバイトのDVD−18等がある。約2時間半の映画を収録できる記録容量を持つことからDVD−9が現在の主流となっている。DVD−9は、片面読込み二層式であるので全反射膜と半透明反射膜を用いるが、全反射膜としてアルミニウム合金を用い、半透明反射膜として金を用いたものが主流である。半透明反射膜は全反射膜と異なりレーザーを透過させなければならないため薄膜化されなければならないが、薄膜化が容易で比較的安定な物質である金が従来用いられてきた。
【0003】
しかしながら金は高価な材料であるため、半透明反射膜用材料は、金からシリコンやシリコン化合物、更に銀または銀合金へと移行してきている。また、現在、記録容量を更に高めるために青色レーザー使用の検討が進んでいるが、従来の赤色レーザーを使用する光ディスクでは半透明反射膜用材料としては金、シリコン、シリコン化合物、銀または銀合金のいずれであってもレーザーの透過性に問題はなかったのに対し、青色レーザーではその波長である400nm付近における透過性から、半透明反射膜用材料として有効なのは銀または銀合金である。しかし、銀または銀合金は金よりも酸化を受けやすく不安定であるという欠点がある。
【0004】
一方、ブランクDVDの分野には、DVD−R、DVD+R、DVD−RW、DVD+RW、DVD−RAM等多くのフォーマットが存在している。現在主流のDVD−R、DVD−RAM、DVD+R、DVD+RWは片面一層タイプであり、ポリカーボネート基板と、記録層及び反射膜層を備えた光ディスク基板を貼り合わせて用いられる。反射膜層の材料としては、反射率が高い銀または銀合金をある程度の厚さにして使用されている。また、新しいフォーマットにはDVD−9方式同様半透明反射膜と全反射膜層の2層をもつタイプがあり、反射膜層の材料としては、反射率が高い銀または銀合金が使用されている。しかし、銀または銀合金は酸化されやすいため保護コートを設けなければならない。保護コートを設けることにより高い耐久性が得られるが、反面、2枚の光ディスク基板を貼り合わせて得られる光ディスクの生産効率の低下、生産コストの上昇、歩留まりの低下等を招くことが問題となっている。
【0005】
上記のような欠点や問題を解決する組成物として、特許文献1には、銀や銀合金の半透明反射膜を使用した、貼り合わせ光ディスクの製造に用いる為の脂環式構造を有する(メタ)アクリレートを主成分とする光ディスク用紫外線硬化型接着用樹脂組成物が記載されており、耐久性が改善されることが示されている。しかしながら、脂環式構造を有する(メタ)アクリレートを主成分とする光ディスク用紫外線硬化型接着用樹脂組成物では、半透明反射膜または全反射膜と接着剤硬化物との密着性が弱いという問題があった。また、特許文献2、3、4、5、6及び7には、銀や銀合金の半透明反射膜を使用した、貼り合わせ光ディスクの製造に用いる為のウレタン(メタ)アクリレートを主成分とする光ディスク用紫外線硬化型接着用樹脂組成物が記載されており、耐久性が改善されることが示されている。しかしながら、半透明反射膜または全反射膜と接着剤硬化物との密着性については開示されていない。特許文献8にはエポキシ(メタ)アクリレートを主成分とする光ディスク用紫外線硬化型接着用樹脂組成物が記載されており、気泡の発生が抑制されることが示されているが、やはり、半透明反射膜または全反射膜と接着剤硬化物との密着性については開示されていない。
【0006】
【特許文献1】特開2001−167478号公報
【特許文献2】特開2002−92961号公報
【特許文献3】特開2002−114949号公報
【特許文献4】特開2002−155245号公報
【特許文献5】特開2002−256228号公報
【特許文献6】特開2002−265885号公報
【特許文献7】特開2002−265886号公報
【特許文献8】特開2004−175866号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、銀または銀合金等からなる全反射膜または半透明反射膜を有する光ディスク基板を接着して得られる、貼り合わせ光ディスクにおいて、従来の金半透明反射膜を使用した、貼り合わせ光ディスクと同等の高い耐久性を付与でき、更に反射膜と接着剤硬化物、及びポリカーボネート基板と接着剤硬化物との密着性に優れた接着用樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、銀または銀合金等からなる全反射膜または半透明反射膜を有する光ディスクの貼り合わせにおいても、特定の組成を有する紫外線硬化型樹脂組成物が優れた耐久性と密着性を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明は、
(1)ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート(A)、ジ(メタ)アクリレート(B)及び光重合開始剤(C)を含有し、ジ(メタ)アクリレート(B)がアジペート構造を有するジ(メタ)アクリレート(B−1)、カプロラクトン変性構造を有するジ(メタ)アクリレート(B−2)、アルキレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート化合物(B−3)、及びアルキレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート化合物(B−4)からなる群から選ばれる1以上であることを特徴とする紫外線硬化型接着用樹脂組成物、
(2)アジペート構造を有するジ(メタ)アクリレート(B−1)が、ビス(アクリロキシネオペンチルグリコール)アジペートである(1)に記載の紫外線硬化型接着用樹脂組成物、
(3)カプロラクトン変性構造を有するジ(メタ)アクリレート(B−2)が、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレートである(1)に記載の紫外線硬化型接着用樹脂組成物、
(4)アルキレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート化合物(B−3)が、プロピレンオキサイド2モル付加ネオペンチルグリコールジアクリレート、エチレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、及びプロピレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジアクリレートからなる群から選ばれる1以上である(1)に記載の紫外線硬化型接着用樹脂組成物、
(5)アルキレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート化合物(B−4)が、プロピレンオキサイド2モル付加1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、及びエチレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジアクリレートからなる群から選ばれる1以上である(1)に記載の紫外線硬化型接着用樹脂組成物、
(6)リン酸(メタ)アクリレート(D)をさらに含有する(1)ないし(5)のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着用樹脂組成物、
(7)ウレタン(メタ)アクリレート(E)をさらに含有する(1)ないし(6)のいずれか1項に記載の紫外線硬化型接着用樹脂組成物、
(8)酸化防止剤(F)をさらに含有する(1)ないし(7)のいずれか1項に記載の紫外線硬化型樹脂組成物、
(9)(1)ないし(8)のいずれか1項に記載の紫外線硬化型接着用樹脂組成物の硬化層を有する物品、
(10)(1)ないし(8)のいずれか1項に記載の紫外線硬化型接着用樹脂組成物の硬化層を有する貼り合わせ光ディスク、
(11)2枚の光ディスク基板のうち少なくとも一方が銀または銀合金の全反射膜または半透明反射膜を有する光ディスク基板である(10)に記載の貼り合わせ光ディスク、
(12)2枚の光ディスク基板のうち一方が銀または銀合金の全反射膜または半透明反射膜を有する光ディスク基板である(11)に記載の貼り合わせ光ディスク、
に関する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の接着用樹脂組成物を用いて光ディスク基板を接着することにより、銀または銀合金の半透明反射膜または全反射膜を使用した、貼り合わせ光ディスクにおいて、金を半透明反射膜とした従来の貼り合わせ光ディスクと同等の高い耐久性を得ることができ、更に半透明反射膜または全反射膜と接着剤硬化物との高い密着強度を得ることができる。また、DVD−R、DVD+R、DVD−RW、DVD+RW、DVD−RAM等のブランクDVDのうち、反射膜に銀または銀合金を使用したブランクDVDにおいて、保護コート使用時と同等の高い耐久性を得ることができ、更に金属反射膜と接着剤硬化物、及びポリカーボネート基板と接着剤硬化物との高い密着強度を得ることができる。高い密着強度によりDVDを繰り返し使用しても貼り合わせた光ディスクの剥がれがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の接着用樹脂組成物は、ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート(A)、ジ(メタ)アクリレート(B)及び光重合開始剤(C)を含有する。なお、本発明において(メタ)アクリレートとは、メタクリレートまたはアクリレートを意味する。また、本発明においてジ(メタ)アクリレート(B)とはアジペート構造を有するジ(メタ)アクリレート(B−1)、カプロラクトン変性構造を有するジ(メタ)アクリレート(B−2)、アルキレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート化合物(B−3)、及びアルキレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート化合物(B−4)からなる群から選ばれる1以上を意味する。
【0012】
本発明の組成物に含有されるビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート(A)とは、ビスフェノール型エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との、例えば後記のような条件の反応によって得られるエポキシ(メタ)アクリレートが挙げられる。該ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(例えば、日本化薬製EPA−37、ジャパンエポキシレジン社製エピコート802、1001、1004等)またはビスフェノールF型エポキシ樹脂(例えば、ジャパンエポキシレジン社製エピコート4001P、4002P、4003P等)、またはビスフェノールS型エポキシ樹脂(例えば、日華化学社製BPS−1、BPS−N、BPS−P等)等が挙げられ、好ましくはビスフェノールAグリシジルエーテルジアクリレート(EPA−37)である。
【0013】
本発明の組成物に含有されるビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート(A)は、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂のエポキシ基1モルに対して、(メタ)アクリル酸を0.9〜1.5当量、より好ましくは0.95〜1.1当量の比率で反応せしめて得ることも出来る。この反応において、反応温度は80〜120℃が好ましく、反応時間は10〜35時間程度である。反応を促進させるために、例えば、トリフェニルホスフィン、トリエタノールアミン、テトラエチルアンモニウムクロライド等の触媒を使用するのが好ましい。また、反応中、重合を防止するために重合禁止剤(例えば、パラメトキシフェノール、メチルハイドロキノン等)を使用することもできる。
【0014】
本発明の接着用樹脂組成物においてはビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート(A)は1種または2種以上を任意の割合で混合して使用することができる。ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート(A)の紫外線硬化型樹脂組成物中の含有量は通常1〜70重量%、好ましくは5〜50重量%である。また、ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート(A)の分子量としては500〜10000が好ましい。
【0015】
本発明の接着用樹脂組成物に含有されるアジペート構造を有するジ(メタ)アクリレート(B−1)には、柔軟性のあるアジペート部位の効果により硬化膜が柔らかくなること、および、体積収縮率が低くなることから、銀ないし銀合金ないしはアルミニウム等の金属反射膜と接着剤硬化物、及びポリカーボネート基板と接着剤硬化物との密着性を向上させる機能がある。
【0016】
アジペート構造を有するジ(メタ)アクリレート(B−1)は、アジペート構造を有するジオールと(メタ)アクリル酸との脱水縮合反応によって得られる。具体的には、例えば、ビス(アクリロキシネオペンチルグリコール)アジペート若しくはその変性物(例えば、カプロラクトン変性ビス(アクリロキシネオペンチルグリコール)アジペート、ポリエーテル変性ビス(アクリロキシネオペンチルグリコール)アジペート等)が挙げられ、好ましくはビス(アクリロキシネオペンチルグリコール)アジペートである。これらは市場から、例えば、日本化薬(株)社製KAYARAD R−526(ビス(アクリロキシネオペンチルグリコール)アジペート)として入手可能である。
【0017】
本発明の接着用樹脂組成物に含有されるカプロラクトン変性構造を有するジ(メタ)アクリレート(B−2)には、カプロラクトン変性構造の効果により、銀、銀合金またはアルミニウム等の金属反射膜と接着剤硬化物、及びポリカーボネート基板と接着剤硬化物との密着性を向上させる機能がある。
【0018】
カプロラクトン変性構造を有するジ(メタ)アクリレート(B−2)は、カプロラクトン変性構造を有するジオールと(メタ)アクリル酸との脱水縮合反応によって得られる。具体的には、例えば、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート(例えば、日本化薬(株)社製KAYARAD HX−220、KAYARAD HX−660)、水添ビスフェノールAのε−カプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールのε−カプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート等が挙げられ、好ましくはカプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレートである。これらは市場から、例えば、日本化薬(株)社製KAYARAD HX−220、KAYARAD HX−660(下記一般式(I))等として入手可能である。
【0019】
【化1】

【0020】
アルキレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート化合物(B−3)及びアルキレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート化合物(B−4)は、アルキレンオキサイドの柔軟性効果により、銀や銀合金およびアルミニウムのような金属反射膜との密着性を向上させる機能がある。
【0021】
アルキレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート化合物(B−3)の具体的なものとしては、エチレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これら変性におけるアルキレンオキサイドの付加量は1〜6モルが好ましく、より好ましくは、2〜4モルが好ましい。
【0022】
アルキレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート化合物(B−4)の具体的なものとしては、エチレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これら変性におけるアルキレンオキサイドの付加量は1〜6モルが好ましく、より好ましくは、2〜4モルが好ましい。
【0023】
本発明の接着用樹脂組成物においては、これら(B)成分は、1種または2種以上を任意の割合で混合して使用することができる。(B)成分の接着用樹脂組成物中の含有量は通常5〜90重量%、好ましくは10〜85重量%である。
【0024】
本発明の接着用樹脂組成物には、前記(B)成分以外の(メタ)アクリレートモノマー(B’)を加えることができる。使用しうる(B’)成分の具体例としては、単官能モノマーである、例えば、トリシクロデカン(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエンオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、モルホリン(メタ)アクリレート、フェニルグリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0025】
また、(B’)成分としては、分子中に2個以上の(メタ)アクリレート基を有する多官能(メタ)アクリレートモノマーである、例えば、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサン−1,3−ジメタノールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート(例えば、日本化薬(株)社製、KAYARAD R−684、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート等)、ヒドロキシピバルアルデヒド変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAポリエトキシジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAポリプロポキシジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールFポリエトキシジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールのポリエトキシジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのε−カプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールのε−カプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテルのジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテルのジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテルのジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテルのジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリス〔(メタ)アクリロキシエチル〕イソシアヌレート、エチレンオキシド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等も使用しうる。
【0026】
本発明の接着用樹脂組成物においては、これら(メタ)アクリレートモノマー(B’)は1種または2種以上を任意の割合で混合して使用することができる。(メタ)アクリレートモノマー(B’)の本発明の接着用樹脂組成物中の含有量は通常0〜85重量%、好ましくは10〜60重量%である。
【0027】
本発明の接着用樹脂組成物に含有される光重合開始剤(C)としては、例えば、(イ):1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オンまたは2−メチル−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン等が、さらに、
(ロ):2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジホスフィンオキシドまたはビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド等が、挙げられる。
【0028】
これらは、1種または2種以上を任意の割合で混合使用することができる。本発明においては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オンが好ましく用いられる。これら光重合開始剤(C)の本発明の接着用樹脂組成物中の含有量は(イ)の場合は、通常0.5〜20重量%、好ましくは1〜10重量%である。また、(ロ)の場合は通常0.005〜5重量%、好ましくは0.01〜3重量%である。
【0029】
更に、光重合開始助剤となりうるアミン類等を上記の光重合開始剤と併用することもできる。使用しうるアミン類等としては、安息香酸2−ジメチルアミノエチルエステル、ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルまたはp−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル等が挙げられる。該アミン類等の光重合開始助剤を使用する場合、本発明の接着用樹脂組成物中の含有量は通常0.005〜5重量%、好ましくは0.01〜3重量%である。
【0030】
本発明の接着用樹脂組成物には必要によりリン酸(メタ)アクリレート(D)を加えることができる。リン酸(メタ)アクリレート(D)は、アルミニウム、銀または銀合金と接着剤硬化物との接着性を向上させるが、金属膜を腐食させる恐れがありその使用量は制限される。
【0031】
本発明の接着用樹脂組成物に含有し得るリン酸(メタ)アクリレート(D)としては、リン酸エステル骨格を有する(メタ)アクリレートであれば、モノエステル、ジエステルあるいはトリエステル等特に限定されず、例えば、エチレンオキシド変性フェノキシ化リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ブトキシ化リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性オクチルオキシ化リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸トリ(メタ)アクリレート等が挙げられ、日本化薬(株)社製PM−2(エチレンオキシド変性リン酸ジメタクリレート)等として入手可能である。本発明においては、エチレンオキシド変性リン酸ジメタクリレートが好ましく用いられる。リン酸(メタ)アクリレート(D)は1種または2種以上を任意の割合で混合使用することができる。リン酸(メタ)アクリレート(D)を本発明の接着用樹脂組成物中に含有させる場合、その含有量は通常0.005〜5重量%、好ましくは0.05〜3重量%である。
【0032】
本発明の接着用樹脂組成物には必要によりウレタン(メタ)アクリレート(E)を加えることができる。ウレタン(メタ)アクリレート(E)は、密着性の更なる向上及び接着剤硬化膜の柔軟性を向上させることにより、ウレタン(メタ)アクリレート(E)を含む接着剤を用いて接着した、貼り合わせ光ディスクの反りを低減させる機能がある。本発明において必要により使用されるウレタン(メタ)アクリレート(E)は、多価アルコール、有機ポリイソシアネート及びヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物を反応させることによって得られる。
【0033】
上記において、多価アルコールとしては、例えば、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、トリシクロデカンジメチロール、ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン等の脂肪族ポリオール、これら脂肪族ポリオールと多塩基酸(例えば、コハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、テトラヒドロ無水フタル酸等)との反応によって得られるポリエステルポリオール、脂肪族ポリオールとε−カプロラクトンとの反応によって得られるカプロラクトンアルコール、ポリカーボネートポリオール(例えば、1,6−ヘキサンジオールとジフェニルカーボネートとの反応によって得られるポリカーボネートジオール等)、またはポリエーテルポリオール(例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、エチレンオキシド変性ビスフェノールA等)等が挙げられる。
【0034】
また、有機ポリイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートまたはジシクロペンタニルイソシアネート等が挙げられる。
【0035】
さらに、ヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジメチロールシクロヘキシルモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシカプロラクトン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0036】
ウレタン(メタ)アクリレート(E)は、例えば以下のように反応させることにより得られる。即ち、多価アルコールに有機ポリイソシアネートを、水酸基1当量あたりイソシアネート基が好ましくは1.1〜2.0当量になるように混合し、反応温度を好ましくは70〜90℃で反応させ、ウレタンオリゴマーを製造する。次いで得られたウレタンオリゴマーのイソシアネート基1当量あたり、水酸基が好ましくは1〜1.5当量となるようにヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物を混合し、好ましくは70〜90℃で反応させると目的とするウレタン(メタ)アクリレート(E)が得られる。ウレタン(メタ)アクリレート(E)の分子量としては400〜10000が好ましい。
【0037】
本発明の接着用樹脂組成物において、ウレタン(メタ)アクリレート(E)は1種または2種以上を任意割合で混合使用することができる。本発明においてはポリエーテル系ウレタンアクリレートが好ましい。ウレタン(メタ)アクリレート(E)を紫外線硬化型樹脂組成物中に含有させる場合、その含有量は通常1〜50重量%、好ましくは5〜40重量%である。
【0038】
なお、本発明において分子量とは重量平均分子量であり、測定方法は光散乱法による。
【0039】
本発明の接着用樹脂組成物には更に酸化防止剤(F)を加えてもよく、酸化防止剤(F)としては、例えば、ヒンダードフェノール化合物、アミン化合物、イオウ化合物及び/またはリン化合物等を挙げることができる。
【0040】
酸化防止剤(F)としてのヒンダードフェノール化合物の具体例としては、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオ−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、トリエチレングリコールビス〔3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサンジオールビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル 3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネートジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、イソオクチル 3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等を挙げることができる。
【0041】
酸化防止剤(F)としてのアミン化合物の具体例としては、オクチル化ジフェニルアミン(例えば、4,4’−ジオクチル−ジフェニルアミン等)、4,4’−ジクミル−ジフェニルアミン、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンポリマー等を挙げることができる。
【0042】
酸化防止剤(F)としてのイオウ化合物の具体例としては、2−メルカプトベンズイミダゾール、2,4−ビス(オクチルチオメチル〕−o−クレゾール、2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、アデカスタブAO−412S(旭電化工業(株)社製)等を挙げることができる。
【0043】
酸化防止剤(F)としてのリン化合物の具体例としては、トリス(ノニル化フェニル)ホスファイト、アデカスタブPER−4C(旭電化工業(株)社製)、アデカスタブ 260(旭電化工業(株)社製)、アデカスタブ 522A(旭電化工業(株)社製)等を挙げることができる。
【0044】
これら酸化防止剤(F)の中で特に好ましいものとしては、ヒンダードフェノール化合物を挙げることができる。これら酸化防止剤は、1種または2種以上を使用することができる。酸化防止剤(F)を紫外線硬化型樹脂組成物中に含有させる場合、その含有量は通常0.005〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%である。
【0045】
更に、本発明の接着用樹脂組成物には高分子ポリマーとして、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリアクリル系、ポリウレタン系、ポリビニル系樹脂を加えてもよい。
【0046】
また、有機溶剤、シランカップリング剤、重合禁止剤、レベリング剤、帯電防止剤、表面潤滑剤、蛍光増白剤、光安定剤(例えば、ヒンダードアミン化合物等)、充填剤等の添加剤を加えてもよい。
【0047】
本発明の接着用樹脂組成物は、前記した各成分を常温〜80℃で混合溶解して得ることができ、必要により夾雑物をろ過等の操作により取り除いてもよい。本発明の接着用樹脂組成物は、塗布性を考え、25℃の粘度が100〜5000mPa・sの範囲となるように、成分の配合比を適宜調節することが好ましい。
【0048】
本発明の接着用樹脂組成物は貼り合わせ光ディスク用接着剤、特に貼り合わせ光ディスクの基板の一方または両方が、銀または銀合金の全反射膜または半透明反射膜を有する光ディスク基板を貼り合せる際に用いる接着剤として好適に使用できる。具体的には貼り合わせた接着層の膜厚が1〜100μmとなるように任意の方法、例えば、スピンコート法、2P法、ロールコート法、スクリーン印刷法等で組成物を光ディスク基板に塗工し、2枚の光ディスク基板を重ね合わせた後、片側もしくは両面から紫外〜近紫外(波長250〜400nm付近)の光線を照射して接着層を硬化させ、接着する。照射量は約50〜1000mJ/cmが好ましく、特に好ましくは、100〜700mJ/cm程度である。紫外〜近紫外の光線照射による硬化には、紫外〜近紫外の光線を照射するランプであれば光源を問わない。例えば、低圧、高圧若しくは超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、(パルス)キセノンランプ、または無電極ランプ等が挙げられる。
【0049】
光ディスク基板としては公知のもの、即ち、半透明反射膜として金を使用したもの、シリコン、シリコン化合物、銀及び銀合金を使用したもの等が使用できる。特に本発明の組成物は、全反射膜または半透明反射膜として銀または銀合金を使用した、光ディスクに好適である。
【0050】
本発明には、本発明の接着用樹脂組成物を用い、紫外線を照射して光ディスク基板を接着して得られる貼り合わせ光ディスク、特に光ディスク基板が、その少なくとも一方が銀または銀合金の全反射膜または半透明反射膜を有する光ディスク基板である貼り合わせ光ディスクも含まれる。該光ディスクはDVD−ROM(DVD−5、DVD−10、DVD−9、DVD−14、DVD−18)、DVD−R、DVD+R、DVD−RW、DVD+RW、DVD−RAM、DVD−R片面2層方式、DVD+R片面2層方式、DVD−RW片面2層方式、DVD+R片面2層方式等のDVD等に使用される。
【実施例】
【0051】
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら制限されるものではない。なお、特に断りのない限り実施例及び表中の部は重量部である。
【0052】
実施例1
攪拌機、温度計を備えた容器にビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート(EPA−37)(A)25部、ビス(アクリロキシネオペンチルグリコール)アジペート(R−526)(B−1)80部、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン(イルガキュアー907)(C)7部、エチレンオキシド変性リン酸ジメタクリレート(PM−2)(D)0.1部、を60℃で1時間混合溶解し、本発明の接着用樹脂組成物を作製した。このとき、本発明の接着用樹脂組成物の粘度は25℃で560mPa・s(東機産業(株)社製B型粘度計で測定)であった。
【0053】
得られた本発明の接着用樹脂組成物を用いて下記1〜4により銀合金半透明反射膜基板とアルミニウム合金全反射膜基板とを接着し、本発明のDVD−9タイプの貼り合せ光ディスクを作製した。また、本発明の接着用樹脂組成物を用いて下記5〜8の手順により銀反射膜基板とポリカーボネート(以下PCと記す)基板とを接着しDVD+Rタイプの貼り合せ光ディスクを作製した。
【0054】
1.銀合金半透明反射膜基板は、0.6mm厚PC基板にターゲットテクノロジー社製銀合金TTP−55Aを使用し、平均10nmの膜厚になるよう蒸着(以下スパッタと記す)し作製した。
アルミニウム合金全反射膜基板は0.6mm厚PC基板にユナクシス社製アルミニウム合金を使用し、平均45nmの膜厚になるようスパッタし作製した。
2.アルミニウム合金全反射膜基板内周上に本発明の接着用樹脂組成物を2.5g円状に供給した。
3.銀合金半透明反射膜基板を、スパッタ面が下になるようにアルミニウム合金全反射膜基板上(スパッタ面が上)に乗せ、2000rpmの速度で4秒間スピンコートし、銀合金半透明反射膜とアルミニウム合金との間の本発明の接着用樹脂組成物の膜厚が45から65μmになるように重ね合わせた。装置はオリジン社製を使用した。
4.上下2機のキセノンフラッシュランプを使用し、上側ランプ1800Vで8ショット照射し、下側ランプ1600Vで4ショット照射して本発明の接着用樹脂組成物を硬化せしめ、ディスク基板を接着させた。なお、DVDディスクは上側は銀合金半透明反射膜、下側はアルミニウム合金全反射膜である。
【0055】
5.銀反射膜基板は、DVD+R用のピットが形成されている0.6mm厚PC基板にアゾ色素記録層をスピンコート法により作成し、80℃で15分間乾燥させた後、ユナクシス社製銀を使用し、平均100nmの膜厚になるようスパッタし作製した。
6.銀反射膜基板内周上に本発明の接着用樹脂組成物を2.5g円状に供給した。
7.0.6mmPC基板を、銀反射膜基板上(スパッタ面が上)に乗せ、3000rpmの速度で4秒間スピンコートし、PC基板と銀反射膜との間の本発明の接着用樹脂組成物膜厚が35から55μmになるように重ね合わせた。装置はオリジン社製を使用した。
8.キセノンフラッシュランプを使用し、上側から1800Vで8ショット照射して本発明の接着用樹脂組成物を硬化せしめ、ディスク基板を接着させた。なお、DVDディスクの向きは上側PC基板、下側銀反射膜基板である。
9.上記5〜8により作成した、DVD+R基板に、PLEXSTAR社製ドライブ(型式:PX−708A)により8倍速の書き込み速度で、約4.7ギガバイトの信号を記録した。
【0056】
実施例2
実施例1と同様にして、表1の組成にて本発明の接着用樹脂組成物を作製し、続いて実施例1と同様にして、貼り合せ光ディスクを作製した。
【0057】
実施例3
実施例1と同様にして、表1の組成にて本発明の接着用樹脂組成物を作製し、続いて実施例1と同様にして、貼り合せ光ディスクを作製した。
【0058】
比較例1
表1の組成に示すように、アジペート構造を有するジ(メタ)アクリレート化合物(B−1)を含まず、脂環式構造を有する(メタ)アクリレート化合物を含む紫外線硬化型樹脂組成物を実施例1とほぼ同様にして作製し、続いて実施例1と同様に貼り合せ光ディスクを作製した。
【0059】
【表1】

【0060】
なお、表1中に略称で示した各成分は下記の通りである。また、数字は部を表す。
EPA−37:ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート、日本化薬(株)社製
R−526:ビス(アクリロキシネオペンチルグリコール)アジペート、日本化薬(株)社製
イルガキュアー907:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)社製
イルガキュアー184:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)社製
FA−512A:ジシクロペンタジエンオキシエチルアクリレート、日立化成(株)社製
PM−2:エチレンオキシド変性リン酸ジメタクリレート、日本化薬(株)社製
R−684:トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、日本化薬(株)社製
UA−732:ポリエーテル系ウレタンアクリレート、日本化薬(株)社製
【0061】
実施例4
攪拌機、温度計を備えた容器にビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート(EPA−37)(A)25部、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート(HX−220)(B−2)75部、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン(イルガキュアー907)(C)6部、エチレンオキシド変性リン酸ジメタクリレート(PM−2)(D)0.1部、を60℃で1時間混合溶解し、本発明の接着用樹脂組成物を作製した。このとき、本発明の接着用樹脂組成物の粘度は25℃で530mPa・s(東機産業(株)社製B型粘度計で測定)であった。続いて実施例1と同様にして、貼り合せ光ディスクを作製した。
【0062】
実施例5
実施例4と同様にして、表2の組成にて本発明の接着用樹脂組成物を作製し、続いて実施例1と同様にして、貼り合せ光ディスクを作製した。
【0063】
実施例6
実施例4と同様にして、表2の組成にて本発明の接着用樹脂組成物を作製し、続いて実施例1と同様にして、貼り合せ光ディスクを作製した。
【0064】
比較例2
表2の組成に示すように、カプロラクトン変性構造を有するジ(メタ)アクリレート化合物(B−2)を含まず、脂環式構造を有する(メタ)アクリレート化合物を含む紫外線硬化型樹脂組成物を実施例4とほぼ同様にして作製し、続いて実施例1と同様に貼り合せ光ディスクを作製した。
【0065】
【表2】

【0066】
なお、表2中に略称で示した各成分は下記の通りである。また、数字は部を表す。
EPA−37:ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート、日本化薬(株)社製
HX−220:カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、日本化薬(株)社製
イルガキュアー907:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)社製
イルガキュアー184:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)社製
FA−512A:ジシクロペンタジエンオキシエチルアクリレート、日立化成(株)社製
PM−2:エチレンオキシド変性リン酸ジメタクリレート、日本化薬(株)社製
R−684:トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、日本化薬(株)社製
UA−732:ポリエーテル系ウレタンアクリレート、日本化薬(株)社製
【0067】
実施例7
攪拌機、温度計を備えた容器にビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート(EPA−37)(A)35部、プロピレンオキサイド2モル付加ネオペンチルグリコールジアクリレート(B−3)40部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュアー184)(C)7部、フェニルグリシジルアクリレート(R−128H)(B’)40部、PM−2(0.01部)(D)、を60℃で1時間混合溶解し、本発明の接着用樹脂組成物を作製した。このとき本発明の接着用樹脂組成物の粘度は25℃で500mPa・s(B型粘度計で測定)であった。得られた本発明の接着用樹脂組成物を用いて下記1〜4の方法で接着することにより貼り合せ光ディスクを作製した。
【0068】
1.銀反射膜基板は、DVD+Rのスタンパーで転写された0.6mm厚PC基板にアゾ色素を塗布し、純銀スパッタを行って記録層を形成した。また、対となる0.6mmPC基板は、成型により作成した。
2.0.6mmPC基板内周上に接着剤を2.5g円状に供給した。
3.銀反射膜をスパッタしたDVD基板を、スパッタ面が下になるように本発明の接着用樹脂組成物を供給したPC基板上に乗せ、2000rpmの速度で4秒間スピンコートし、本発明の接着用樹脂組成物の膜厚が45から65μmになるように貼り合わせた。光ディスク貼り合わせ装置はグローバル社製実験装置を使用した。
4.PC面側からキセノンフラッシュランプを使用し、60Jで8ショット照射して硬化、接着させた。
【0069】
実施例8
実施例7と同様にして、表3の組成にて本発明の接着用樹脂組成物を作製し、続いて実施例7と同様にして、貼り合せ光ディスクを作製した。
【0070】
比較例3
実施例7と同様にして、表3の組成にて本発明の接着用樹脂組成物を作製し、続いて実施例7と同様にして、貼り合せ光ディスクを作製した。
【0071】
【表3】

【0072】
なお、表3中に示した各成分の略号は下記の通りである。また、数字は部を表す。
EPA−37:ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート、日本化薬社製
NPGDA2EO:エチレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、第一工業製薬社製
NPGDA2PO:プロピレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、第一工業製薬社製
R−684:トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、日本化薬社製
R−128H:フェニルグリシジルアクリレート、日本化薬社製
PM−2:エチレンオキシド変性リン酸ジメタクリレート、日本化薬社製
イルガキュアー184:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チバ・スペシャルティーケミカル社製 光重合開始剤
【0073】
実施例9
攪拌機、温度計を備えた容器にビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート(EPA−37)(A)35部、プロピレンオキサイド2モル付加1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(B−4)40部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュアー184)(C)7部、フェニルグリシジルアクリレート(R−128H)(B’)40部、PM−2(0.01部)(D)、を60℃で1時間混合溶解し、本発明の接着用樹脂組成物を作製した。このとき本発明の接着用樹脂組成物の粘度は25℃で500mPa・s(B型粘度計で測定)であった。続いて実施例7と同様にして、貼り合せ光ディスクを作製した。
【0074】
実施例10
実施例9と同様にして、表4の組成にて本発明の接着用樹脂組成物を作製し、続いて実施例7と同様にして、貼り合せ光ディスクを作製した。
【0075】
比較例4
実施例9と同様にして、表4の組成にて接着用樹脂組成物を作製し、続いて実施例7と同様にして、貼り合せ光ディスクを作製した。
【0076】
【表4】

【0077】
なお、表4中に略称で示した各成分は下記の通りである。また、数字は部を表す。
EPA−37:ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート、日本化薬社製
HDDA2EO:エチレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、第一工業製薬社製
R−684:トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、日本化薬社製
R−128H:フェニルグリシジルアクリレート、日本化薬社製
PM−2:エチレンオキシド変性リン酸ジメタクリレート、日本化薬社製
イルガキュアー184:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チバ・スペシャルティーケミカル社製 光重合開始剤
イルガキュアー907:2−メチル−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパノン、チバ・スペシャルティーケミカル社製 光重合開始剤
【0078】
試験例1
実施例1〜実施例6または比較例1〜比較例2で得られた貼り合せ光ディスクを以下の方法で評価した。
【0079】
1.耐久性試験前後の反射膜外観(DVD−9、DVD+R共通)
本発明の貼り合せ光ディスク及び比較例の貼り合せ光ディスクを、80℃、85%RH(相対湿度)環境下、500時間及び700時間放置した。目視により反射膜の状態を観察した。観察した結果を以下の表記により表5及び表6に示した。
○・・・接着直後と比較し、700時間後の評価において全反射膜及び半透明反射膜の状態に変化が見られない。
△・・・接着直後と比較し、500時間後の評価では全反射膜及び半透明反射膜の状態に変化が見られないが、700時間後の評価では全反射膜及び半透明反射膜に変色または、ピンホールが多く見られる。
×・・・接着直後と比較し、500時間後の評価で全反射膜及び半透明反射膜に変色または、ピンホールが多く見られる。
【0080】
2.耐久性試験前後の光ディスク電気信号
DVD−9
本発明の貼り合せ光ディスク及び比較例の貼り合せ光ディスクを、80℃、85%RH環境下、700時間放置した。DVDデータ信号測定装置AECO社製DVD−2000を用いて、耐久性試験後の貼り合せ光ディスクの電気信号(システムジッター、PIエラー)を測定し、評価した。システムジッター、PIエラーは光ディスクの電気信号のひとつであり、これらの数値が高いほど、貼り合せ光ディスクのデータが劣化していることを示す。
○・・・システムジッター値8.0以下、かつ、PIエラー値250以下。
△・・・システムジッター値8.1〜9.0、かつ、PIエラー値251〜350。
×・・・システムジッター値9.1以上、かつ、PIエラー値351以上。
DVD+R
本発明の貼り合せ光ディスク及び比較例の貼り合せ光ディスクを、80℃、85%RH環境下、480時間放置した。DVDデータ信号測定装置AUDIO DEV.社製DVD−CATS SA−300を用いて、耐久性試験後の貼り合せ光ディスクの電気信号(チルトジッター(tilt jitter)、PISum8)を測定し、評価した。チルトジッター、PISum8は光ディスクの電気信号のひとつであり、これらの数値が高いほど、貼り合せ光ディスクのデータが劣化していることを示す。
○・・・チルトジッター値8.0以下、かつ、PISum8値250以下。
△・・・チルトジッター値8.1〜9.0、かつ、PISum8値251〜350。
×・・・チルトジッター値9.1以上、かつ、PISum8値351以上。
【0081】
3.反射膜との密着性評価
DVD−9
本発明の貼り合せ光ディスク及び比較例の貼り合せ光ディスクの反射膜と光ディスク基板との接着剤による密着強度を評価した。評価は得られた貼り合わせ光ディスクの貼り合わせ界面部にカッターで深さ5mm程度の小さな切込みを入れ、その切込みから貼り合わせ光ディスクを指で剥離し、剥離した後の反射膜の状態の観察による。
○・・・密着性に優れ、剥離の際に半透明反射膜または全反射膜の半分以上がポリカーボネ−ト基板より剥離した。
△・・・密着性が不十分で、剥離の際に半透明反射膜または全反射膜の一部しかポリカーボネ−ト基板から剥離しなかった。
×・・・密着性が弱く反射膜のほとんどがポリカーボネ−ト基板から剥離しなかった。
DVD+R
本発明の貼り合せ光ディスク及び比較例の貼り合せ光ディスクの反射膜と光ディスク基板との接着剤による密着強度を評価した。評価は得られた貼り合わせ光ディスクの貼り合わせ界面部にカッターで深さ5mm程度の小さな切込みを入れ、その切込みから貼り合わせ光ディスクを指で剥離し、剥離した後の反射膜の状態の観察による。
○・・・密着性に優れ、剥離の際に全反射膜の半分以上が色素層との界面より剥離した。
△・・・密着性が不十分で、剥離の際に全反射膜の一部しか色素層との界面から剥離しなかった。
×・・・密着性が弱く反射膜のほとんどが色素層との界面から剥離しなかった。
【0082】
DVD−9での評価結果を表5及び表6に記載する。
【0083】
【表5】

【0084】
【表6】

【0085】
DVD+Rでの評価結果を表7及び表8に記載する。
【0086】
【表7】

【0087】
【表8】

【0088】
表5〜表8の結果は、本発明の光ディスクにおいては、特許文献1の実施例1の紫外線硬化型樹脂組成物に準じた紫外線硬化型樹脂組成物を用いて貼り合わせた光ディスクと同等の耐久性が保たれ、更には反射膜と本発明の接着用樹脂組成物の硬化物との密着性が優れていることを示している。
【0089】
試験例2
実施例7〜実施例10または比較例3〜比較例4で得られた貼り合せ光ディスクを以下の方法で評価した。
【0090】
(1)耐久性試験前後の反射膜外観
得られた本発明の貼り合せ光ディスク及び比較例の貼り合せ光ディスクを、80℃、85%RH環境下、480時間放置した。目視により反射膜の状態を観察した。観察した結果を以下のように表記し、表9及び表10に示した。
○・・・接着直後と比較し、480時間後の評価において全反射膜の状態に変化が見られない。
△・・・接着直後と比較し、480時間後の評価では全反射膜に変色または、白濁または、ピンホール等の異常が確認できる。
×・・・接着直後と比較し、480時間後の評価では、全反射膜に変色または、白濁または、ピンホール等の異常の程度が大きく確認できる。
【0091】
(2)耐久性試験前後の光ディスク電気信号
得られた本発明の貼り合せ光ディスク及び比較例の貼り合せ光ディスクをPlextor製DVDライターPX−708A、8倍速で全面書き込み記録を行った。耐久性試験は、80℃、85%RH環境下、480時間放置して行った。DVDデータ信号測定装置AudioDev.社製DVDCATS SA300を用いて、耐久性試験後の貼り合せ光ディスクの電気信号を評価した。チルトジッター、PISum8は光ディスクの電気信号のひとつであり、これらの数値が高いほど、貼り合せ光ディスクのデータが劣化していることを示す。
○・・・チルトジッター値8.0以下、かつ、PISum8値250以下。
△・・・チルトジッター値8.1〜9.0、かつ、PISum8値251〜350。
×・・・チルトジッター値9.1以上、かつ、PISum8値351以上。
【0092】
(3)反射膜との密着性評価
得られた本発明の貼り合せ光ディスク及び比較例の貼り合せ光ディスクのポリカーボネート表面および全反射膜表面と、接着剤との密着強度を評価した。
得られた貼り合わせ光ディスクの貼り合わせ界面にカッターで深さ5mm程度の小さな切込みを入れる。その切込みから指で剥離し、剥離した後の反射膜の状態を観察した。
○・・・密着性に優れ、剥離の際に反射膜がほぼ全面色素層より剥離した。
△・・・適度に密着性があり、剥離の際に反射膜の一部が色素層より剥離した。
×・・・密着性は弱く、反射膜のほとんどが色素層より剥離しなかった。
【0093】
評価結果を表9及び表10に記載する。
【0094】
【表9】

【0095】
【表10】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート(A)、ジ(メタ)アクリレート(B)及び光重合開始剤(C)を含有し、ジ(メタ)アクリレート(B)がアジペート構造を有するジ(メタ)アクリレート(B−1)、カプロラクトン変性構造を有するジ(メタ)アクリレート(B−2)、アルキレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート化合物(B−3)、及びアルキレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート化合物(B−4)からなる群から選ばれる1以上であることを特徴とする紫外線硬化型接着用樹脂組成物。
【請求項2】
アジペート構造を有するジ(メタ)アクリレート(B−1)が、ビス(アクリロキシネオペンチルグリコール)アジペートである請求項1に記載の紫外線硬化型接着用樹脂組成物。
【請求項3】
カプロラクトン変性構造を有するジ(メタ)アクリレート(B−2)が、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレートである請求項1に記載の紫外線硬化型接着用樹脂組成物。
【請求項4】
アルキレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート化合物(B−3)が、プロピレンオキサイド2モル付加ネオペンチルグリコールジアクリレート、エチレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、及びプロピレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジアクリレートからなる群から選ばれる1以上である請求項1に記載の紫外線硬化型接着用樹脂組成物。
【請求項5】
アルキレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート化合物(B−4)が、プロピレンオキサイド2モル付加1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、及びエチレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジアクリレートからなる群から選ばれる1以上である請求項1に記載の紫外線硬化型接着用樹脂組成物。
【請求項6】
リン酸(メタ)アクリレート(D)をさらに含有する請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着用樹脂組成物。
【請求項7】
ウレタン(メタ)アクリレート(E)をさらに含有する請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の紫外線硬化型接着用樹脂組成物。
【請求項8】
酸化防止剤(F)をさらに含有する請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
【請求項9】
請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の紫外線硬化型接着用樹脂組成物の硬化層を有する物品。
【請求項10】
請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の紫外線硬化型接着用樹脂組成物の硬化層を有する貼り合わせ光ディスク。
【請求項11】
2枚の光ディスク基板のうち少なくとも一方が銀または銀合金の全反射膜または半透明反射膜を有する光ディスク基板である請求項10に記載の貼り合わせ光ディスク。
【請求項12】
2枚の光ディスク基板のうち一方が銀または銀合金の全反射膜または半透明反射膜を有する光ディスク基板である請求項11に記載の貼り合わせ光ディスク。

【公開番号】特開2006−104446(P2006−104446A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−231712(P2005−231712)
【出願日】平成17年8月10日(2005.8.10)
【出願人】(000004086)日本化薬株式会社 (921)
【出願人】(500538092)株式会社日本化薬福山 (14)
【Fターム(参考)】