説明

光ディスク装置、広告システム

【課題】再生されるコンテンツからユーザの趣味嗜好を調査し、ユーザの趣味嗜好に応じた広告を表示する光ディスク装置および広告システムを提供する。
【解決手段】BD−LIVE対応のBD−ROMが装置本体にセットされ、BD−LIVEの項目が選択されると、BDプレーヤ2は、蓄積テーブル29Bに保存されている全ジャンルの内、再生回数が所定回数以上のジャンルをWebサーバ4に送信する。Webサーバ4は、BDプレーヤ2から送信されたジャンルを受信すると、例えばアニメのジャンルに対応する広告ファイル44Aを対応テーブル43から読み出し、その広告ファイル44Aを返信する。BDプレーヤ2は、広告ファイル44Aをダウンロードすると、その広告ファイル44Aに保存されている広告の画像データに基づく広告の画像をTV3で表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスクに記録されているコンテンツを再生するネットワーク接続環境下にある光ディスク装置、及びこの光ディスク装置を用いた広告システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、BD(Blu-ray Disk)などの光ディスクに記録されているコンテンツを再生し、ネットワーク接続環境下にある光ディスク装置が一般に広く普及している。
【0003】
このような光ディスクの中には、例えば、ブラウザソフトが予め記録されたBD−LIVE対応のブルーレイディスクがある。BD−LIVEとは、ネットワークに接続された光ディスク装置を通じてサーバにアクセスし、最新の映画の予告編や上映開始日やBD販売開始日などを示す広告データをサーバからダウンロードし、光ディスク装置に接続されるテレビジョン等で広告を表示する広告提供サービスである。
【0004】
BD−LIVE対応のブルーレイディスクが装置本体にセットされた状態でユーザがブラウザソフトの起動を指定すると、光ディスク装置は、サーバにアクセスし、広告データをサーバからダウンロードしていた。これによりユーザは、テレビジョン等で表示される広告を見ていた。
なお、特許文献1では、情報記録再生装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−204261公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の光ディスク装置において、表示される上記広告はユーザの趣味嗜好に合ったものとは限らない。そのため、従来の光ディスク装置ではユーザの趣味嗜好と異なる広告がテレビジョン等で表示されることも多かった。
よって、従来の光ディスク装置では、広告を表示してもユーザに見てもらえなかったり、装置本体にセットされた光ディスクがBD−LIVE対応であってもBD−LIVEが利用されなかったりすることがあった。従って、従来の光ディスク装置では、ブラウザソフトが予め記録された光ディスクによって提供される広告の宣伝効果が非常に低いという問題があった。
【0007】
本発明はこのような従来の課題を解決しようとするものであり、再生されるコンテンツからユーザの趣味嗜好を調査し、ユーザの趣味嗜好に応じた広告を表示する光ディスク装置および広告システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の光ディスク装置は、前記課題を解決するために以下の構成を備えている。
【0009】
(1)装置本体にセットされている光ディスクから、記録されているコンテンツを読み取って再生する再生手段を備える光ディスク装置において、
前記再生手段によりコンテンツが再生される毎に、該コンテンツのジャンルを判定する判定手段と、
前記判定手段で判定されたジャンルと該ジャンルの再生回数とを対応付けて保存する第一のテーブルと、
ブラウザソフトが予め記録された光ディスクが装置本体にセットされている状態で該ブラウザソフトの起動が指示されると、前記第一のテーブルに保存されているジャンルの内、再生回数が所定回数以上のジャンルに応じた広告の画像データを、予め定められたサーバからネットワークを介してダウンロードする通信手段と、
前記通信手段でダウンロードした広告の画像データを出力する出力手段であって、出力される該画像データに基づく広告を表示する表示装置と接続される出力手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
この構成において、光ディスクは、例えば、ブラウザソフトが予め記録されたBD−ROM、ブラウザソフトが予め記録されていないタイプのBD−ROM、又はDVD−ROMである。表示装置は、例えばテレビジョン、又はモニタである。
【0011】
この構成では、ユーザの趣味嗜好を調査する第一の場面と、広告をサーバからダウンロードする第二の場面と、に分かれる。まず、第一の場面では、光ディスクに記録されているコンテンツが再生される毎に、該コンテンツのジャンルが判定手段により判定される。そして、ジャンルと該ジャンルの再生回数が第一のテーブルに保存される。
次に、第二の場面について説明する。ブラウザソフトが予め記録された光ディスクが装置本体にセットされ、該ブラウザソフトの起動が指示されると、第一のテーブルに保存されている全ジャンルの内、再生回数が所定回数以上のジャンルに応じた広告の画像データを、通信手段がサーバからダウンロードする。所定回数は、例えば2回、5回、又は10回であり、ユーザの趣味嗜好があると判断できる回数に予め設定する。出力手段は、広告の画像データを通信手段がダウンロードすると、その広告の画像データに基づく広告の画像を表示装置で表示する。ここで、この広告は、再生されるコンテンツからユーザの趣味嗜好を調査しているため、ユーザの趣味嗜好に応じた広告となっている。そのため、広告が表示装置で表示されると、ユーザは興味を持ってこの広告を見る。
よって、ブラウザソフトが予め記録された光ディスクによって提供される広告の宣伝効果が向上できる。また、表示される広告はユーザにとっても感心の高いものであるため、同ブラウザソフトの利用率も向上できる。
【0012】
(2)複数のコンテンツのタイトル名と複数のジャンルとを予め対応付けて保存する第二のテーブルを備え、
前記判定手段は、前記再生手段によりコンテンツが再生される毎に、該コンテンツのタイトル名を前記光ディスクから取得し、取得したタイトル名に対応するジャンルを前記第二のテーブルから読み取って、ジャンルを判定することを特徴とする。
【0013】
この構成では、上記(1)におけるジャンルの判定方法を明示している。
【0014】
(3)前記ブラウザソフトが予め記録された光ディスクは、BD−LIVE対応のブルーレイディスクであることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の広告システムは、前記課題を解決するために以下の構成を備えている。
【0016】
(4)上記(1)から(3)のいずれかに記載の光ディスク装置と、
ネットワークを介して前記光ディスク装置と接続されるサーバと、を有する広告システムであって、
前記サーバは、
ジャンルと広告の画像データとを対応付けて保存する記憶手段と、
前記光ディスク装置から送信されるジャンルを受信すると、そのジャンルに応じた広告の画像データを前記記憶手段から読み出し、読み出した広告の画像データを前記通信手段に返信する返信手段と、を備えることを特徴とする。
【0017】
この構成における広告システムは、上記(1)の光ディスク装置を用いる。
よって、この構成では上記(1)と同様の効果を奏する。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、ユーザの趣味嗜好に応じた広告を表示できる。そのため、ブラウザソフトが予め記録された光ディスクによって提供される広告の宣伝効果が向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態である広告システムのシステム構成図
【図2】広告システムに用いられるBDプレーヤの主要な構成を示すブロック図
【図3】広告システムに用いられるWebサーバの主要な構成を示すブロック図
【図4】上記Webサーバのハードディスクに保存されている対応テーブルの内容を示す図
【図5】タイトル名とジャンルとを予め対応付けた変換テーブルの内容を示す図
【図6】上記BDプレーヤの制御部が再生時に行う動作を示すフローチャート
【図7】ジャンルと再生回数とを対応付けた蓄積テーブルの内容を示す図
【図8】上記BDプレーヤと上記Webサーバの両制御部が光ディスクセット時に行う動作を示すフローチャート
【図9】BD−LIVEで表示される広告の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態である広告システムについて説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施形態である広告システムのシステム構成図である。広告システム101は、光ディスク100がセットされるBDプレーヤ2と、インタフェースを介してBDプレーヤ2と接続されるテレビジョン(以下、「TV」と称する)3と、ネットワーク5を介してBDプレーヤ2と接続されるWebサーバ4と、を備える。
【0022】
なお、BDプレーヤ2及びTV3は、各ユーザの家で使用される。Webサーバ4は、ネットワーク5上に設けられたサーバである。つまり、Webサーバ4が1台に対し、BDプレーヤ2を含む複数台の光ディスク装置がネットワーク5を介して接続されている。
【0023】
光ディスク100は、例えば、BD(Blu-ray Disk)規格に準拠して製造されたBD−ROM、ブラウザソフトが予め記録されたBD−LIVE対応のBD−ROM、又はDVD−ROMである。光ディスク100は、ユーザが過去に購入して所持しているディスクとする。ここで、BD−LIVEとは、ネットワーク5に接続されたBDプレーヤ2を通じてWebサーバ4にアクセスし、最新の映画の予告編や上映開始日やBD販売開始日などを示す広告データをWebサーバ4からダウンロードし、TV3で広告を表示する広告提供サービスである。
【0024】
BDプレーヤ2は、光ディスク100からコンテンツデータを読み取り、インタフェースを介してTV3に出力する。これにより、BDプレーヤ2は、光ディスク100に記録されているコンテンツをTV3で再生する。
【0025】
ネットワーク5は、この実施形態ではインターネットとする。
【0026】
図2は、本発明の実施形態であるBDプレーヤの主要な構成を示すブロック図である。BDプレーヤ2は、装置本体2の各部の動作を制御する制御部21と、光ディスク100に対しデータの読取を行うピックアップヘッド22(以下、PUヘッド22と称する。)と、PUヘッド22から出力されるデータをデコードする再生回路23と、再生回路23から出力される音声データをアナログの再生音声信号に変換する音声出力部24と、再生回路23から出力される画像データをアナログの再生画像信号に変換する画像出力部25と、を備えている。さらに、BDプレーヤ2は、ユーザの操作入力を受け付ける操作部27と、装置本体2を遠隔操作するリモコン27Aと、情報を表示する表示部28と、データを保存する記憶部29と、ルータ(不図示)を介してネットワーク5に接続されているNIC(Network Interface Card)20と、を備えている。
【0027】
PUヘッド22は、図示しないレーザダイオード(LD)、コリメータレンズ、ビームスプリッタ、対物レンズ、フォトディテクタ、スレッドモータ、及びアクチュエータを有している。
【0028】
まず、再生を行う部分の構成について詳述する。
【0029】
PUヘッド22は、光ディスク100に対してレーザ光を照射し、光ディスク100からの反射光をフォトディテクタで検出する。これにより、PUヘッド22は、光ディスク100に記録されているデータを光学的に読み出す。
【0030】
再生回路23は、PUヘッド22における複数の受光素子の出力に基づいてRF信号を生成し、該RF信号を増幅する。そして、再生回路23は、該RF信号を処理して画像と音声のデータを取り出す。ここで、取り出される画像と音声のデータは、バッファメモリ23Aに一時的に格納される。そして、再生回路23は、これらのデータをバッファメモリ23Aから順次読み出し、例えばMPEGでデコードする。そして、再生回路23は、音声データを音声出力部24に、画像データを画像出力部25に、これらのデータの同期を取りながら、それぞれ出力する。
【0031】
音声出力部24は、音声データをアナログの再生音声信号に変換し、その再生音声信号をオーディオポート24Aから外部のTV3に出力する。画像出力部25は、再生回路23から出力された画像データをアナログの再生画像信号に変換し、ビデオポート25Aから外部のTV3に出力する。
【0032】
TV3は、BDプレーヤ2からインタフェースを介して出力された信号を処理して、画像を画面上に表示したり音声を出力したりする。
【0033】
ユーザは、このTV3において、音声出力部24及び画像出力部25から出力された再生画像信号に基づく画像、及び再生音声信号に基づく音声を視聴することができる。これにより、ユーザは、光ディスク100に記録されているコンテンツを視聴する。
【0034】
表示部28は、現在時刻、BDプレーヤ2の設定状態、所定のメッセージなどを表示する。
【0035】
操作部27は、ユーザがBDプレーヤ2に対して各種の命令(コマンド)を入力するためのものである。操作部27には、ユーザの操作を受け付ける複数のキーが設けられている。BDプレーヤ2に対してユーザが入力したコマンドは制御部21に伝送される。
複数のキーの中には、光ディスク100の再生を指示するための再生キー、後述するメニュー画面においてコンテンツを構成する各チャプタ、及びBD−LIVEの内のいずれかの選択を受け付ける選択キー、が含まれる。
なお、操作部27には、リモコン信号検出部(不図示)が設けられている。リモコン信号検出部に対し、装置本体の外部からリモコン27Aを用いて、電源のON/OFF、再生指示等の命令が入力されると、リモコン信号検出部は、リモコン27Aからの命令信号を受信して制御部21に伝送する。リモコン27Aには、操作部27と同様のキーが設けられている。
【0036】
記憶部29は、例えばEEPROMで構成されている。記憶部29は、装置本体2の各部の制御方法が記述された制御プログラムを保存する。さらに、記憶部29は、後述の図5に示す変換テーブル29Aと、後述の図7に示す蓄積テーブル29Bと、を格納する。ここで、蓄積テーブル29Bが、本発明の「第一のテーブル」に相当し、変換テーブル29Aが、本発明の「第二のテーブル」に相当する。変換テーブル29A及び蓄積テーブル29Bの詳細については後述する。
なお、記憶部29は、さらにWebサーバ4のURLを保存する。このURLは、ネットワーク5上のアドレスを示す情報である。
【0037】
制御部21は、例えばマイクロコンピュータで構成される。また、制御部21は、上記の制御プログラムなどを展開するワークフィールドとしてのRAM21Aと、現在時刻の計時を行うタイマー回路21Bと、を内蔵する。制御部21は、ユーザから操作部27で入力された命令に応じてBDプレーヤ2の各部の動作を制御する。
【0038】
なお、PUヘッド22、再生回路23、音声出力部24、及び画像出力部25が、本発明の「再生手段」に相当する。また、制御部21が、本発明の「判定手段」に相当する。また、再生回路23及び画像出力部25が、本発明の「出力手段」に相当する。また、制御部21及びNIC20が、本発明の「通信手段」に相当する。
【0039】
図3は、広告システムに用いられるWebサーバの主要な構成を示すブロック図である。Webサーバ4は、ルータ(不図示)を介してネットワーク5と接続されているNIC(Network Interface Card)40と、Webサーバ4の各部の動作を制御する制御部41と、Webサーバ4の各部の制御方法が記述された制御プログラムを保存するハードディスク42と、を備える。Webサーバ4は、主に、BD−LIVE対応のBD−ROMを提供している会社に設けられることを想定している。
【0040】
制御部41は、例えばMPUである。さらに、制御部41は、上記制御プログラムを展開するためのワークフィールドとしてのRAM(不図示)を内蔵する。
【0041】
なお、制御部41が、本発明の「返信手段」に相当する。また、ハードディスク42が、本発明の「記憶手段」に相当する。
【0042】
図4は、上記Webサーバのハードディスクに保存されている対応テーブルの内容を示す図である。ハードディスク42は、複数のジャンルと各ジャンルに対応する広告ファイル44A〜44Cとが対応付けられた対応テーブル43を保存する。広告ファイル44Aには、アニメジャンルに対応する広告の画像データが格納されており、広告ファイル44Bには、洋画ジャンルに対応する広告の画像データが格納されており、広告ファイル44Cには、邦画ジャンルに対応する広告の画像データが格納されている。
【0043】
図2に戻り、BDプレーヤ2の記憶部29は、図5に示すような変換テーブル29Aを予め格納している。
【0044】
図5は、タイトル名とジャンルとを予め対応付けた変換テーブルの内容を示す図である。変換テーブル29Aには、複数のコンテンツのタイトル名と複数のジャンルとが対応付けて記述されている。この変換テーブル29Aの内容は、例えば制御部21が一週間毎にWebサーバ4にアクセスし、最新の情報にアップデートする。そのため、この一覧のタイトル名の数は、映画等がBD−ROMで発売される都度増えていく。
【0045】
図6は、上記BDプレーヤの制御部が再生時に行う動作を示すフローチャートである。この動作は、ユーザが装置本体に光ディスク100をセットして、光ディスク100に記録されているコンテンツの再生を再生キーで指示した時の動作である。この動作は、ユーザの趣味嗜好を調査するための動作であり、該コンテンツが再生される都度実行される。
【0046】
再生キーが操作されると、制御部21は、光ディスク100に記録されているコンテンツを再生する(S1)。この際、制御部21は、そのコンテンツのタイトル名を光ディスク100の制御情報からPUヘッド22及び再生回路23を介して取得する(S2)。制御情報は、例えば光ディスク100のVMG(Video Manager)、光ディスク100のVTSI(Video Title SetInformation)、光ディスク100のリードイン領域に記述されている情報である。
【0047】
そして、制御部21は、取得したタイトル名から上記再生されたコンテンツのジャンルを判定する(S3)。この判定は、取得したタイトル名に対応するジャンルを図5に示す変換テーブル29Aから読み取ることにより行われる。
【0048】
制御部21は、蓄積テーブル29Bにおいて、判定したジャンルの再生回数を加算し(S4)、本処理を終了する。ここでは、ユーザの趣味嗜好を調査した結果を保存している。
【0049】
図7は、ジャンルと再生回数とを対応付けた蓄積テーブルの内容を示す図である。蓄積テーブル29Bは、判定されるジャンルとそのジャンルの再生回数と対応付けたテーブルである。この再生回数は、コンテンツが再生される都度増えていく。
なお、この実施形態では、ジャンルに再生回数のみを対応付けて蓄積テーブル29Bに保存させているが、実施の際は、そのジャンルに再生回数と再生時の字幕言語および音声言語も対応付けて蓄積テーブル29Bに保存させても構わない。
【0050】
図8は、上記BDプレーヤと上記Webサーバの両制御部が光ディスクセット時に行う動作を示すフローチャートである。
【0051】
ユーザが装置本体に光ディスク100をセットすると、BDプレーヤ2の制御部21は、セットされた光ディスク100がBD−LIVE対応のBD−ROMであるか、BD−LIVE対応のBD−ROM以外の光ディスクであるか、を判定する(S11、S12)。BD−LIVE対応のBD−ROM以外の光ディスクとは、例えば、BD−LIVE非対応のBD−ROM、又はDVD−ROMである。
【0052】
光ディスク100がBD−LIVE対応のBD−ROM以外の光ディスクであると判定すると、制御部21は、図6に示す再生指示ルーチンに移行する。即ち、ユーザによる再生キーの操作を受け、制御部21は通常再生を実行する。
【0053】
一方、光ディスク100がBD−LIVE対応のBD−ROMであると判定すると、制御部21は、本編用コンテンツの再生に先立って、光ディスク100からメニュー用コンテンツをPUヘッド22に読み取らせ、再生する(S13)。このメニュー用コンテンツには、著作権侵害行為の禁止を促す警告メッセージやメニュー画面等が含まれる。
【0054】
そして、制御部21は、本編用コンテンツを構成する各チャプタのチャプタ番号、及びBD−LIVEの内のいずれかの選択を促すメニュー画面を出力し、TV3で表示する(S14)。
【0055】
そして、制御部21は、BD−LIVEの項目が選択されたか、チャプタ番号の項目が選択されたか、を判定する(S15及びS16)。S15及びS16では、ユーザがメニュー画面を見ながら、各チャプタのチャプタ番号及びBD−LIVEの内のいずれかを選択キーで選択する状態となっている。
【0056】
任意のチャプタ番号の項目が選択されると、制御部21は、選択されたチャプタ番号のチャプタを再生し、図6のS2に進む。
【0057】
一方、BD−LIVEの項目が選択されると、制御部21は、ブラウザソフトであるBD−LIVEプログラムを起動し(S17)、RAM21A上に展開する。
【0058】
制御部21は、ネットワーク5に接続して、蓄積テーブル29Bに保存されている全ジャンルの内、再生回数が所定回数以上のジャンルをNIC20からWebサーバ4に送信する(S18)。所定回数は、ユーザの趣味嗜好があると判断できる回数に予め設定する。所定回数は、例えば2回、5回、又は10回であり、この実施形態では全ジャンルの中で最高の回数に予め設定している。そのため、この実施形態では、アニメのジャンルがWebサーバ4に送信される。
【0059】
Webサーバ4の制御部41は、BDプレーヤ2から送信されたジャンルを受信すると、そのジャンルに対応する広告ファイルを対応テーブル43から読み出し、その広告ファイルを返信する(S101)。この実施形態では、広告ファイル44AがBDプレーヤ2に返信される。
【0060】
BDプレーヤ2の制御部21は、広告ファイル44AをNIC20からダウンロードすると、その広告ファイル44Aに保存されている広告の画像データを再生回路23のバッファメモリ23Aに転送し、その画像データに基づく広告の画像(動画又は静止画)をTV3に出力するよう再生回路23及び画像出力部25に指示する(S19)。これにより、図9に示すような広告がTV3で表示される。
【0061】
図9は、BD−LIVEで表示される広告の一例を示す図である。この広告は、再生されるコンテンツからユーザの趣味嗜好を調査しているため、ユーザの趣味嗜好に応じた広告となっている。そのため、広告がTV3で表示されると、ユーザは興味を持ってこの広告を見る。
【0062】
よって、以上の構成により、BD−LIVEの広告による宣伝効果が向上できる。また、表示される広告はユーザにとっても感心の高いものであるため、BD−LIVEの利用率も向上できる。
【符号の説明】
【0063】
2…BDプレーヤ
3…テレビジョン
4…Webサーバ
5…ネットワーク
20…NIC
21…制御部
22…ピックアップヘッド
23…再生回路
23A…バッファメモリ
24…音声出力部
25…画像出力部
27…操作部
27A…リモコン
28…表示部
29…記憶部
29A…変換テーブル
29B…蓄積テーブル
41…制御部
42…ハードディスク
43…対応テーブル
44…広告ファイル
100…光ディスク
101…広告システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体にセットされている光ディスクから、記録されているコンテンツを読み取って再生する再生手段を備える光ディスク装置において、
前記再生手段によりコンテンツが再生される毎に、該コンテンツのジャンルを判定する判定手段と、
前記判定手段で判定されたジャンルと該ジャンルの再生回数とを対応付けて保存する第一のテーブルと、
ブラウザソフトが予め記録された光ディスクが装置本体にセットされている状態で該ブラウザソフトの起動が指示されると、前記第一のテーブルに保存されているジャンルの内、再生回数が所定回数以上のジャンルに応じた広告の画像データを、予め定められたサーバからネットワークを介してダウンロードする通信手段と、
前記通信手段でダウンロードした広告の画像データを出力する出力手段であって、出力される該画像データに基づく広告を表示する表示装置と接続される出力手段と、を備えることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項2】
複数のコンテンツのタイトル名と複数のジャンルとを予め対応付けて保存する第二のテーブルを備え、
前記判定手段は、前記再生手段によりコンテンツが再生される毎に、該コンテンツのタイトル名を前記光ディスクから取得し、取得したタイトル名に対応するジャンルを前記第二のテーブルから読み取って、ジャンルを判定することを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
【請求項3】
前記ブラウザソフトが予め記録された光ディスクは、BD−LIVE対応のブルーレイディスクであることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ディスク装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の光ディスク装置と、
ネットワークを介して前記光ディスク装置と接続されるサーバと、を有する広告システムであって、
前記サーバは、
ジャンルと広告の画像データとを対応付けて保存する記憶手段と、
前記光ディスク装置から送信されるジャンルを受信すると、そのジャンルに応じた広告の画像データを前記記憶手段から読み出し、読み出した広告の画像データを前記通信手段に返信する返信手段と、を備えることを特徴とする広告システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−165424(P2010−165424A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−7921(P2009−7921)
【出願日】平成21年1月16日(2009.1.16)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】