説明

光ネットワークおよび光接続方法

【課題】複数のコンピュータを接続する光ネットワークの消費電力を抑制する。
【解決手段】光ネットワークは、複数の入力ポートおよび複数の出力ポートを備え、入力光信号が到着した入力ポートと入力光信号の波長の組合せに応じて決まる出力ポートへ入力光信号を導く光スイッチと、複数のサーバに対してそれぞれ設けられた、光スイッチに接続する複数の光インタフェース装置と、サーバの通信トラフィックを管理する管理装置を備える。複数の光インタフェース装置は、各光インタフェース装置が備える固定波長光送信器を利用して、光スイッチを介して第1の光パスを設定する。管理装置は、サーバの通信トラフィックに応じて、第1および第2の光インタフェース装置を特定する。第1および第2の光インタフェース装置は、それぞれ可変波長光送信器を利用して、光スイッチを介して第1および第2の光インタフェース装置間に第2の光パスを設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のコンピュータを接続する光ネットワークおよび光接続方法に係わる。
【背景技術】
【0002】
クラウドコンピューティングの普及に伴い、データセンタにおける通信トラフィックが増加している。このため、大量の通信トラフィックを収容するインタフェースの高速化が望まれている。そして、データセンタ等において、サーバ間を光リンクで接続する光インターコネクト技術の開発が進められている。
【0003】
光インターコネクト技術の1つとして、複数の通信ノードを相互に接続する光通信ネットワークシステムが提案されている。この光通信ネットワークシステムは、アレイ導波路回折格子(AWG)を備える。AWGは、N個の入力ポートおよびN個の出力ポートを有し、それぞれの入力ポートに入力された信号光の波長に基づいてその信号光を所定の出力ポートに出力するルーティング機能を有する。M(Mは、N以下)個の通信ノード装置が光伝送路によってAWGに接続されている。通信ノード装置は、通信ノード装置間のデータ送受信に用いる信号光の経路の幾何学的形状を表す論理的ネットワークトポロジを動的に変化させるために、信号光の波長を切り替える波長切替手段を備える。(例えば、特許文献1)
【0004】
関連する技術として、特許文献2には、WDM方式とAWGを用いて複数のノード間を接続するネットワークが記載されている。また、特許文献3には、光スイッチ網および光クロスコネクト装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】WO2004/073225
【特許文献2】特開2001−60922号公報
【特許文献3】特開2002−101432号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
AWGを用いて複数のノード装置がスター型に接続された光ネットワークにおいて、ノード装置間のデータ伝送の効率を高くするためには、各ノード装置間がそれぞれ1ホップで接続されることが好ましい。そして、任意のノード装置間を1ホップで接続するためには、論理的に、フルメッシュトポロジを採用する必要がある。
【0007】
ところが、このようなネットワークを実現するためには、各ノード装置が多数の光デバイスを備える必要がある。例えば、N×NのAWGを利用してN個のノード装置をフルメッシュトポロジで接続するためには、各ノード装置は、互いに異なるN−1波長を送信するためのN−1個の送信器、およびそれらN−1波長を受信するためのN−1個の受信器を備える必要がある。
【0008】
このように、従来技術においては、ノード装置間のデータ伝送の効率を高めようとすると、各ノードの送受信器が多数の光デバイスを備える必要がある。このため、各ノード装置の消費電力が高くなってしまう。また、送受信器のサイズが大きくなり、さらに送受信器のコストも高くなる。
【0009】
本発明の課題は、複数のコンピュータを接続する光ネットワークの消費電力を抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の1つの態様の光ネットワークは、複数の入力ポートおよび複数の出力ポートを備え、入力光信号が到着した入力ポートと前記入力光信号の波長の組合せに応じて決まる出力ポートへ前記入力光信号を導く光スイッチと、複数のサーバに対してそれぞれ設けられた、前記光スイッチに接続する複数の光インタフェース装置と、前記複数のサーバの通信トラフィックを管理する管理装置、を備える。各光インタフェース装置は、固定波長光送信器および可変波長光送信器を有する。前記複数の光インタフェース装置は、各光インタフェース装置が備える前記固定波長光送信器を利用して、前記光スイッチを介して第1の光パスを設定する。前記管理装置は、前記複数のサーバの通信トラフィックに応じて、前記複数の光インタフェース装置の中から第1および第2の光インタフェース装置を特定する。前記第1および第2の光インタフェース装置は、それぞれ前記可変波長光送信器を利用して、前記光スイッチを介して前記第1および第2の光インタフェース装置間に第2の光パスを設定する。
【発明の効果】
【0011】
上述の態様によれば、複数のコンピュータを接続する光ネットワークの消費電力を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態の光ネットワークの一例を示す図である。
【図2】光スイッチの動作の一例を示す図である。
【図3】光ネットワークの構成および動作を説明する図である。
【図4】固定波長パスにより得られる論理トポロジを示す図である。
【図5】トラフィックモニタによるモニタ結果の一例を示す図である。
【図6】ショートカットパスの一例を示す図である。
【図7】サーバのハードウェア構成を示す図である。
【図8】光インタフェース装置の構成を示す図である。
【図9】ショートカットパスを設定する処理を示すフローチャートである。
【図10】管理システムの構成を示す図である。
【図11】ショートカットパスおよびライブマイグレーションを併用する方法を示すフローチャートである。
【図12】図11に示すフローチャートの処理の実施例(その1)を示す図である。
【図13】図11に示すフローチャートの処理の実施例(その2)を示す図である。
【図14】複数のサーバシステムを接続する構成を示す図である。
【図15】他のネットワークと接続する構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、実施形態の光ネットワークの一例を示す。実施形態の光ネットワーク1は、複数のコンピュータを接続する。光ネットワーク1は、特に限定されるものではないが、たとえば、データセンタにおいて使用される。この場合、コンピュータは、サーバコンピュータ(以下、サーバ)6−1〜6−8である。そして、光ネットワーク1は、光スイッチ2、光インタフェース装置3−1〜3−8、トラフィックモニタ4、管理システム5を備える。
【0014】
光スイッチ2は、複数の入力ポートP1(in)〜P8(in)、および複数の出力ポートP1(out)〜P8(out)を備える。そして、光スイッチ2は、ある入力ポートを介して光信号を受信すると、その入力ポートとその光信号の波長の組合せに応じて決まる出力ポートへ、その入力光信号を導く。この動作は、AWG(Arrayed Waveguide Grating)により実現される。すなわち、光スイッチ2は、例えば、8×8AWGにより実現される。
【0015】
図2は、光スイッチ2の動作の一例を示す。図2において、In1〜In8は、それぞれ入力ポートP1(in)〜P8(in)を表す。また、Out1〜Out8は、それぞれ出力ポートP1(out)〜P8(out)を表す。
【0016】
図2に示す実施例では、例えば、入力ポートP1(in)に波長λ7の光信号が入力されると、光スイッチ2は、その光信号を出力ポートP2(out)を介して出力する。また、入力ポートP1(in)に波長λ8の光信号が入力されると、光スイッチ2は、その光信号を出力ポートP3(out)を介して出力する。なお、図2に示す入力/出力関係は、周回波長AWGの動作を示している。
【0017】
光スイッチ2は、WDM信号に含まれる各光信号をそれぞれ処理することができる。すなわち、例えば、入力ポートP1(in)に波長λ7および波長λ8を含むWDM信号が入力されると、光スイッチ2は、波長λ7の光信号を出力ポートP2(out)を介して出力すると共に、波長λ8の光信号を出力ポートP3(out)を介して出力する。
【0018】
光インタフェース装置3−1〜3−8は、それぞれ、サーバ6−1〜6−8に対して設けられる。また、光インタフェース装置3−1〜3−8は、光スイッチ2に対して光ファイバでスター状に接続されている。ここで、光インタフェース装置3−1〜3−8は、それぞれ、光スイッチ2の入力ポートP1(in)〜P8(in)、および出力ポートP1(out)〜P8(out)に接続されている。例えば、光インタフェース装置3−1は、入力ポートP1(in)および出力ポートP1(out)に接続されている。光インタフェース装置3−2は、入力ポートP2(in)および出力ポートP2(out)に接続されている。そして、光インタフェース装置3−1〜3−8は、光スイッチ2を介して、サーバ6−1〜6−8間のデータを送受信する。
【0019】
なお、光インタフェース装置3−1〜3−8は、それぞれ対応するサーバ6−1〜6−8の外に設けられてもよい。また、光インタフェース装置3−1〜3−8は、それぞれ対応するサーバ6−1〜6−8の中に内蔵されてもよい。
【0020】
トラフィックモニタ4は、各サーバ6−1〜6−8が送信するデータのトラフィックをモニタする。この実施例では、各サーバ6−1〜6−8上で、1または複数の仮想マシンが動作することができる。この場合、トラフィックモニタ4は、各仮想マシンのトラフィックをモニタできる。そして、トラフィックモニタ4は、モニタ結果を管理システム5に通知する。
【0021】
管理システム5は、トラフィックモニタ4によるモニタ結果に基づいて、後述する可変波長パスを設定するか否かを判定する。可変波長パスを設定するときは、管理システム5は、対応する光インタフェース装置において可変波長パスを実現するための波長を表す波長選択指示を生成する。そして、波長選択指示は、対応する光インタフェース装置に与えられる。
【0022】
各サーバ6−1〜6−8は、それぞれ、物理サーバである。また、サーバ6−1〜6−8は、例えば、不図示のクライアントからの要求に応じてサービスを提供するコンピュータである。ここで、例えば、あるクライアントからの要求が複数のサーバによって処理される場合には、それら複数のサーバ間でデータ通信が行われる。また、あるクライアントの情報が、複数のサーバに分散して格納されている場合も、クライアントからの要求に際して、それら複数のサーバ間でデータ通信が行われる。そして、このようなサーバ間のデータ通信は、光スイッチ2および対応する光インタフェース装置を介して行われる。
【0023】
図3は、光ネットワーク1の構成および動作を説明する図である。この実施例では、光インタフェース装置3−1〜3−8は、それぞれ、サーバ6−1〜6−8の外に設けられている。
【0024】
光インタフェース装置3−1〜3−8の構成は、実質的に互いに同じである。したがって、以下では、一例として、光インタフェース装置3−1の構成および動作について説明する。
【0025】
光インタフェース装置3−1は、光送信モジュールおよび光受信モジュールを有する。光送信モジュールおよび光受信モジュールは、互いに分離されている必要はない。すなわち、光送信モジュールおよび光受信モジュールは、例えば、1つのボード上に実装してもよい。
【0026】
光送信モジュールは、固定波長光送信器11、12、可変波長光送信器13、光カプラ14を有する。そして、この光送信モジュールには、サーバ6−1により生成される送信データが与えられる。
【0027】
固定波長光送信器11、12は、それぞれ、予め決められた波長の光信号を生成する。ここで、固定波長光送信器11、12の波長は、互いに異なっている。そして、固定波長光送信器11、12は、それぞれ、サーバ6−1から与えられる送信データから光信号を生成する。
【0028】
可変波長光送信器13は、可変波長光源を含み、管理システム5により生成される波長選択指示に応じてキャリア光の波長を制御する。ここで、可変波長光送信器13が使用する波長は、固定波長光送信器11、12の波長とは異なる。そして、可変波長光送信器13は、サーバ6−1から与えられる送信データから光信号を生成する。
【0029】
光カプラ14は、固定波長光送信器11、12、および可変波長光送信器13から出力される光信号を合波する。光カプラ14は、例えば、WDMカプラである。そして、光カプラ14から出力される光信号は、光スイッチ2の入力ポートP1(in)に導かれる。
【0030】
光受信モジュールは、光スプリッタ21、固定波長フィルタ22、23、可変波長フィルタ24、受光器25〜27を有する。光スプリッタ21は、光スイッチ2の出力ポートP1(out)から受信する光信号を分岐して固定波長フィルタ22、23、可変波長フィルタ24に導く。光スプリッタ21は、例えば、パワースプリッタである。
【0031】
固定波長フィルタ22、23は、それぞれ、予め決められた波長の光信号を通過させる。ここで、固定波長フィルタ22、23の通過波長は、互いに異なっている。そして、固定波長フィルタ22、23から出力される光信号は、それぞれ、受光器25、26に導かれる。
【0032】
可変波長フィルタ24は、管理システム5により生成される波長選択指示に応じて通過波長を制御する。ここで、可変波長フィルタ24の通過波長は、固定波長フィルタ22、23の通過波長とは異なる。そして、可変波長フィルタ24から出力される光信号は、受光器27に導かれる。
【0033】
受光器25、26は、それぞれ、固定波長フィルタ22、23を通過した光信号を電気信号に変換する。すなわち、固定波長フィルタ22および受光器25は、固定波長光受信器として動作する。同様に、固定波長フィルタ23および受光器26も、固定波長光受信器として動作する。受光器27は、可変波長フィルタ24を通過した光信号を電気信号に変換する。すなわち、可変波長フィルタ24および受光器27は、可変波長光受信器として動作する。受光器25〜27により得られる電気信号は、サーバ6−1に導かれる。そうすると、サーバ6−1は、光インタフェース装置3−1から出力される信号からデータを再生する。
【0034】
光インタフェース装置3−2〜3−8の構成および動作は、実質的に、光インタフェース装置3−1と同じである。ただし、各光インタフェース装置3−1〜3−8の固定波長光送信器11、12の送信波長は、図2に示す光スイッチ2の入力/出力関係に従って、双方向リングネットワークの光パスを提供するように決められている。また、各光インタフェース装置3−1〜3−8の固定波長フィルタ22、23の通過波長は、図2に示す光スイッチ2の入力/出力関係に従って、双方向リングネットワークの光パスを終端するように決められている。
【0035】
一例を示す。ここでは、光インタフェース装置3−1〜3−8は、図4に示す双方向リングネットワークを実現するものとする。なお、図4は、光スイッチ2および光インタフェース装置3−1〜3−8により実現される論理的なトポロジを表している。また、光スイッチ2は、図2に示すスイッチング動作を提供するものとする。
【0036】
この場合、光インタフェース装置3−1において、固定波長光送信器11には波長λ7が割り当てられ、固定波長光送信器12には波長λ5が割り当てられる。すなわち、光インタフェース装置3−1の固定波長光送信器11、12は、それぞれ、波長λ7、λ5の光信号を送信する。これらの光信号は、光カプラ14により合波され、光スイッチ2の入力ポートP1(in)に導かれる。
【0037】
光スイッチ2は、入力ポートP1(in)を介して入力する波長λ7の光信号を、出力ポートP2(out)へ導く。そうすると、この光信号は、光インタフェース装置3−2へ送信される。即ち、光インタフェース装置3−1の固定波長光送信器11から送信される光信号は、光スイッチ2により光インタフェース装置3−2に導かれる。一方、光スイッチ2は、入力ポートP1(in)を介して入力する波長λ5の光信号を、出力ポートP8(out)へ導く。そうすると、この光信号は、光インタフェース装置3−8へ送信される。即ち、光インタフェース装置3−1の固定波長光送信器12から送信される光信号は、光スイッチ2により、光インタフェース装置3−8に導かれる。
【0038】
光インタフェース装置3−2においては、固定波長光送信器11には波長λ1が割り当てられ、固定波長光送信器12には波長λ7が割り当てられる。すなわち、光インタフェース装置3−2の固定波長光送信器11、12は、それぞれ、波長λ1、λ7の光信号を送信する。これらの光信号は、光カプラ14により合波され、光スイッチ2の入力ポートP2(in)に導かれる。
【0039】
光スイッチ2は、入力ポートP2(in)を介して入力する波長λ1の光信号を、出力ポートP3(out)へ導く。そうすると、この光信号は、光インタフェース装置3−3へ送信される。即ち、光インタフェース装置3−2の固定波長光送信器11から送信される光信号は、光スイッチ2により光インタフェース装置3−3に導かれる。一方、光スイッチ2は、入力ポートP2(in)を介して入力する波長λ7の光信号を、出力ポートP1(out)へ導く。そうすると、この光信号は、光インタフェース装置3−1へ送信される。即ち、光インタフェース装置3−2の固定波長光送信器12から送信される光信号は、光スイッチ2により、光インタフェース装置3−1に導かれる。
【0040】
光インタフェース装置3−3〜3−8の固定波長光送信器11、12の波長も、同様のポリシで設定される。そうすると、各光インタフェース装置3−1〜3−8の固定波長光送信器11から出力される光信号は、図4に示すトポロジにおいて、反時計回り方向に隣接する光インタフェース装置へ伝送される。また、各光インタフェース装置3−1〜3−8の固定波長光送信器12から出力される光信号は、図4に示すトポロジにおいて、時計回り方向に隣接する光インタフェース装置へ伝送される。
【0041】
各光インタフェース装置3−1〜3−8の固定波長フィルタ22の通過波長は、図4に示すトポロジにおいて、反時計回り方向に伝送される光信号を受信するように設定される。たとえば、光インタフェース装置3−1の固定波長フィルタ22の通過波長は、光インタフェース装置3−8の固定波長光送信器11から送信される光信号を受信するように、λ5に設定される。また、各光インタフェース装置3−1〜3−8の固定波長フィルタ23の通過波長は、図4に示すトポロジにおいて、時計回り方向に伝送される光信号を受信するように設定される。たとえば、光インタフェース装置3−1の固定波長フィルタ23の通過波長は、光インタフェース装置3−2の固定波長光送信器12から送信される光信号を受信するように、λ7に設定される。
【0042】
このように、光インタフェース装置3−1〜3−8の固定波長光送信器11、12の送信波長、および光インタフェース装置3−1〜3−8の固定波長フィルタ22、23の通過波長を適切に設定することによって、図4に示す双方向リングネットワークが実現される。したがって、各サーバ6−1〜6−8は、それぞれ、光ネットワーク1を利用して所望の他のサーバへデータを送信することができる。
【0043】
例えば、サーバ6−1は、サーバ6−3へデータを送信するときは、「宛先情報=サーバ6−3」が付加されたデータを、光インタフェース装置3−1の固定波長光送信器11へ与える。そうすると、このデータは、波長λ7の光信号で送信され、光スイッチ2を介して光インタフェース装置3−2へ導かれる。光インタフェース装置3−2において、固定波長フィルタ22の通過波長は、光インタフェース装置3−1からの光信号を受信するように、λ7に設定されている。したがって、サーバ6−2は、この光信号により伝送されてきたデータを受信する。
【0044】
しかし、このデータの宛先は、サーバ6−2ではない。よって、サーバ6−2は、このデータを取得することなく、このデータを光インタフェース装置3−2の固定波長光送信器11へ与える。そうすると、このデータは、波長λ1の光信号で送信され、光スイッチ2を介して光インタフェース装置3−3へ導かれる。光インタフェース装置3−3において、固定波長フィルタ22の通過波長は、光インタフェース装置3−2からの光信号を受信するように、λ1に設定されている。したがって、サーバ6−3は、この光信号により伝送されてきたデータを受信する。ここで、このデータの宛先はサーバ6−3なので、サーバ6−3は、このデータを取得する。
【0045】
各サーバ6−1〜6−8は、それぞれ、仮想スイッチ31を有する。仮想スイッチは、物理サーバに実装されるソフトウェアで実現される。そして、仮想スイッチ31は、送信データの宛先に基づいて、その送信データを固定波長光送信器11または12へ導く。また、仮想スイッチ31は、管理サーバ5からの指示に応じて、送信データを可変波長光送信器13に導くこともできる。さらに、仮想スイッチ31は、対応する光インタフェース装置から受信するデータの宛先に基づいて、その受信データのルーティングを行う。例えば、サーバ6−1の仮想スイッチ31は、受信データの宛先がサーバ6−1であれば、その受信データをサーバ6−1上の対応する仮想マシンに渡す。また、サーバ6−1の仮想スイッチ31は、受信データの宛先がサーバ6−1でなければ、その受信データを光インタフェース装置3−1に戻す。
【0046】
各サーバ6−1〜6−8には、1または複数の仮想マシン(VM)を実装することができる。図3に示す例では、サーバ6−1において仮想マシンVM1〜VM3が動作し、サーバ6−2において仮想マシンVM5〜VM6が動作し、サーバ6−8において仮想マシンVM8〜VM9が動作している。各仮想マシンは、他の仮想マシンとデータを送受信することができる。このとき、各仮想マシンは、他のサーバ上に実装されている仮想マシンにデータを送信することができる。この場合、仮想マシンから送信されるデータは、上述したように、光スイッチ2を介して伝送される。仮想マシン間で送信されるデータには、送信元仮想マシンを識別する情報、および宛先仮想マシンを識別する情報が付与されている。各仮想マシンを識別する情報は、例えば、仮想MACアドレスである。
【0047】
仮想スイッチ31は、ポートミラー機能を備える。この実施例では、ポートミラー機能は、対応する光インタフェース装置へ送信するデータをコピーしてモニタポートへ出力する。
【0048】
トラフィックモニタ4は、各仮想マシンが送信するデータのトラフィックをモニタすることができる。このとき、トラフィックモニタ4は、例えば、仮想スイッチ31のポートミラー機能によりモニタポートを介して出力されるコピーデータを利用して、トラフィックをモニタする。なお、トラフィックモニタ4は、同じサーバ上に実装されている仮想マシン間のトラフィックはモニタしなくてもよい。また、トラフィックモニタ4は、送信元仮想マシンと宛先仮想マシンのペアについて、トラフィックをモニタしてもよい。
【0049】
トラフィックモニタ4は、仮想マシン間のトラフィックの帯域および優先度などをモニタする。トラフィックの帯域は、伝送速度である。ここで、仮想マシン間で伝送されるデータパケットが固定長であれば、データパケットの数をカウントすることにより、帯域が検出される。また、データパケットが可変長であれば、各パケットのヘッダを解析してペイロード長を取得することで、帯域を検出してもよい。トラフィック優先度は、許容遅延などに応じて予め設定されている。例えば、動画像および/または音声を含むデータの優先度は高い。トラフィックの優先度は、例えば、各パケットのヘッダに設定されている。なお、トラフィックモニタ4は、帯域および優先度に加えて、さらに他のトラフィック特性(例えば、発生頻度、継続時間など)をモニタしてもよい。
【0050】
なお、トラフィックモニタ4は、サーバ6−1〜6−8のトラフィックをモニタする。したがって、トラフィックモニタ4の負荷を軽減するためには、例えば、各サーバ6−1〜6−8の仮想スイッチ31のポートミラー機能は、定期的にサンプリングしたデータをトラフィックモニタ4に送るようにしてもよい。
【0051】
図5は、トラフィックモニタ4によるモニタ結果の一例を示す。ここでは、説明を簡単にするために、仮想マシン間の帯域がモニタされている。図5に示す例では、仮想マシンVM5から仮想マシンVM8へ大容量のデータが送信されている。また、仮想マシンVM8から仮想マシンVM5へも大容量のデータが送信されている。そして、トラフィックモニタ4は、モニタ結果を管理システム5に通知する。
【0052】
管理システム5は、トラフィックモニタ4により得られる仮想マシン間のトラフィックの特性に基づいて、ショートカットパスを設定する。このとき、管理システム5は、例えば、仮想マシン間での双方向のトラフィックの相関を計算する。そして、管理システム5は、相関の高い仮想マシンのペアに対してショートカットパスを設定する。図5に示す例では、仮想マシンVM5から仮想マシンVM8へのトラフィックの帯域および仮想マシンVM8から仮想マシンVM5へのトラフィックの帯域がいずれも大きく、互いに近接した値である。この場合、管理システム5は、仮想マシンVM5、VM8間でデータを伝送するためのショートカットパスを設定する。
【0053】
なお、管理システム5は、帯域だけではなく、他のトラフィック特性(優先度、発生頻度、継続時間など)も考慮して仮想マシン間のトラフィックの相関を計算してもよい。また、管理システム5は、トラフィック間の相関を計算することなく、帯域の大きなトラフィックに対してショートカットパスを設定してもよい。例えば、図5に示す例では、仮想マシンVM5、VM8間のトラフィックの平均が「95」であり、他の仮想マシン間のトラフィックよりも大きい。この場合、管理システム5は、仮想マシンVM5、VM8間でデータを伝送するためのショートカットパスを設定する。
【0054】
管理システム5は、ショートカットパスを設定するときは、対応するサーバに対して設定指示を送信する。上述の実施例では、管理システム5は、仮想マシンVM5が実装されているサーバ6−2および仮想マシンVM8が実装されているサーバ6−8に対して設定指示を送信する。
【0055】
以下、仮想マシンVM5、VM8間にショートカットパスを設定する処理について説明する。この場合、管理システム5は、サーバ6−2に対して以下の指示を送信する。
(1)仮想スイッチ31は、仮想マシンVM5の送信データを可変光送信器13へ導く
(2)可変光送信器13の送信波長はλ6(波長選択指示)
(3)可変波長フィルタ24の通過波長はλ6(波長選択指示)
また、管理システム5は、サーバ6−8に対して以下の指示を送信する。
(1)仮想スイッチ31は、仮想マシンVM8の送信データを可変光送信器13へ導く
(2)可変光送信器13の送信波長はλ6(波長選択指示)
(3)可変波長フィルタ24の通過波長はλ6(波長選択指示)
【0056】
サーバ6−2、6−8は、それぞれ、管理システム5から与えられる指示に従って、仮想スイッチ31の設定を変更する。また、サーバ6−2、6−8は、それぞれ、管理システム5から与えられる波長選択指示を、対応する光インタフェース装置3−2、3−8へ導く。そうすると、光インタフェース装置3−2、3−8は、それぞれ、波長選択指示に従って、可変光送信器13の送信波長を制御すると共に、可変波長フィルタ24の通過波長を制御する。
【0057】
上述のショートカットパスは、以下のようにして使用される。すなわち、仮想マシンVM5が仮想マシンVM8宛のデータD1を生成すると、サーバ6−2の仮想スイッチ31は、そのデータD1を光インタフェース装置3−2の可変光送信器13へ導く。可変光送信器13は、データD1を伝送する光信号S1を生成する。この光信号S1のキャリア波長は、λ6である。そして、光信号S1は、固定波長光送信器11、12により生成される他の光信号と共に、光スイッチ2へ送信される。
【0058】
光インタフェース装置3−2から送信されるWDM信号は、光スイッチ2の入力ポートP2(in)に到着する。光スイッチ2は、入力光信号の波長に応じて、その光信号を対応する出力ポートに導く。ここで、光スイッチ2は、入力ポートP2(in)を介して波長λ6の光信号を受信すると、その光信号を出力ポートP8(out)へ導く。すなわち、光スイッチ2は、光信号S1を出力ポートP8(out)へ導く。したがって、光インタフェース装置3−2から送信される光信号S1は、光スイッチ2により、光インタフェース装置3−8へ導かれる。なお、光スイッチ2は、光信号S1と共に入力される他の光信号を、それぞれ波長に対応する他の出力ポートに導く。
【0059】
光インタフェース装置3−8は、光スイッチ2から光信号S1を受信する。このとき、光インタフェース装置3−8は、光信号S1と共に他の波長の光信号も受信する。すなわち、光インタフェース装置3−8は、光信号S1を含むWDM信号を受信する。このWDM信号は、光インタフェース装置3−8において、固定波長フィルタ22、23、および可変波長フィルタ24に導かれる。
【0060】
光インタフェース装置3−8の可変波長フィルタ24の通過波長は、上述した波長選択指示により、λ6に設定されている。したがって、可変波長フィルタ24は、入力WDM信号から、波長λ6の光信号S1を選択的に通過させる。この光信号S1は、受光器27により電気信号に変換されてサーバ6−8に導かれる。そして、サーバ6−8は、この電気信号からデータD1を再生し、仮想マシンVM8に与える。
【0061】
仮想マシンVM8から仮想マシンVM5へデータD2を送信する動作は、仮想マシンVM5から仮想マシンVM8へデータD1を送信する動作と実質的に同じである。即ち、光インタフェース装置3−8は、可変波長光信号器24を利用して、データD1を伝送する波長λ6の光信号S2を生成する。この光信号S2は、光スイッチ2において、入力ポートP8(in)から出力ポートP2(out)へ導かれる。したがって、光インタフェース装置3−8から送信される光信号S2は、光スイッチ2により、光インタフェース装置3−2へ導かれる。
【0062】
光インタフェース装置3−2は、光スイッチ2から光信号S2を含むWDM信号を受信する。ここで、光インタフェース装置3−2の可変波長フィルタ24の通過波長は、上述した波長選択指示により、λ6に設定されている。よって、可変波長フィルタ24は、入力WDM信号から、波長λ6の光信号S2を選択的に通過させる。光信号S2は、受光器27により電気信号に変換されてサーバ6−2に導かれる。そして、サーバ6−2は、この電気信号からデータD2を再生し、仮想マシンVM5に与える。
【0063】
図6は、ショートカットパスの一例を示す。図6では、上述の手順によって仮想マシンVM5、VM8間でデータを伝送するショートカットパスが設定されている。このショートカットパスは、仮想マシンVM5を収容するサーバ6−2に対応する光インタフェース装置3−2と仮想マシンVM8を収容するサーバ6−8に対応する光インタフェース装置3−8とを接続する。すなわち、仮想マシンVM5、VM8は、相互に、1ホップでデータを送信することができる。
【0064】
なお、上述のショートカットパスが設定されていないときは、仮想マシンVM5、VM8間のデータ伝送は、光インタフェース装置3−1により中継される。この場合、仮想マシンVM5、VM8は、相互に、2ホップでデータを送信する。すなわち、実施形態のショートカットパスを利用することにより、伝送遅延が小さくなる。
【0065】
また、仮想マシンVM5、VM8間のデータ伝送において、ショートカットパスが設定されていないときは、光インタフェース装置3−1において使用されるリソースが増加する。また、光インタフェース装置間の光信号の伝送は、常に、光スイッチ2を経由する。このため、上述のショートカットパスが設定されていないときは、仮想マシンVM5、VM8間のデータ伝送において、光スイッチ2は、光インタフェース装置3−2から光インタフェース装置3−1へのスイッチング、および光インタフェース装置3−1から光インタフェース装置3−8へのスイッチングを行う。よって、光スイッチ2において使用されるリソースも増加する。換言すれば、ショートカットパスを設定することにより、光スイッチ2および/または1以上の光インタフェース装置において使用するリソースが少なくなり、データ伝送効率が向上する。
【0066】
図7は、サーバのハードウェア構成を示す。図7に示すサーバ6は、各サーバ6−1〜6−8に相当する。サーバ6は、メモリ41、データメモリ42、CPU43、入出力部44を備える。メモリ41、データメモリ42、CPU43、入出力部44は、例えば、バス45により互いに接続されている。
【0067】
メモリ41は、サーバ6の動作を制御するためのプログラム(仮想マシンを実現するためのプログラムを含む)を格納する。また、メモリ41は、CPU43がプログラムを実行する際に使用される。データメモリ42は、送信データおよび受信データを一時的に格納する。また、データメモリ42は、仮想スイッチ31を実現するためにも使用される。この場合、送信データおよび受信データは、データメモリ42に一時的に格納され、宛先アドレスに応じて読み出される。
【0068】
CPU43は、メモリ41に格納されているプログラムを実行することにより、サーバ6の動作を制御する。なお、CPU43は、複数のプロセッサを含んで構成してもよい。入出力部44は、対応する光インタフェース装置との間のインタフェースを提供する。また、入出力部44は、仮想スイッチ31が処理するデータのコピーをトラフィックモニタ4へ送信する。さらに、入出力部44は、管理サーバ5から与えられる指示を受信する。
【0069】
図8は、光インタフェース装置3の構成を示す。光インタフェース装置3は、各光インタフェース装置3−1〜3−8に相当する。光インタフェース装置3の構成は、図3を参照しながら説明したように、固定波長光送信器11、12、可変波長光送信器13、光カプラ14、光スプリッタ21、固定波長フィルタ22、23、可変波長フィルタ24、受光器25〜27を備える。
【0070】
固定波長光送信器11、12は、それぞれ、レーザ光源(LD)51および光変調器52を備える。レーザ光源51は、予め決められた波長の連続光を生成する。例えば、光インタフェース装置3−1の固定波長光送信器11、12のレーザ光源51は、それぞれ、波長λ7、λ5の連続光を生成する。そして、光変調器52は、サーバから与えられるデータ信号で連続光を変調して光信号を生成する。
【0071】
可変波長光送信器13は、LD波長制御回路53、チューナブルレーザ光源54、光変調器55を備える。LD波長制御回路53は、管理システム5から与えられる波長選択指示に従って、チューナブルレーザ光源54のLD波長を制御する。チューナブルレーザ光源54は、LD波長制御回路53の制御に応じて、波長選択指示により指示された波長の連続光を生成する。そして、光変調器55は、サーバから与えられるデータ信号で連続光を変調して光信号を生成する。
【0072】
光インタフェース装置3は、通過波長制御回路56をさらに備える。通過波長制御回路56は、管理システム5から与えられる波長選択指示に従って、可変波長フィルタ24の通過波長を制御する。可変波長フィルタ24は、通過波長制御回路56の制御に応じて、波長選択指示により指示された波長の光信号を通過させる。
【0073】
図9は、ショートカットパスを設定する処理を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、管理システム5により実行される。
【0074】
S1において、管理システム5は、サーバ上に仮想マシンを配置する。互いに関連する複数の仮想マシンを実装する際には、管理システム5は、それら複数の仮想マシンを同じサーバ上で動作させる。ただし、各サーバに実装可能な仮想マシンの台数は、予め決められている。よって、互いに関連する複数の仮想マシンは、異なるサーバ上に配置されることがある。なお、この実施例では、管理システム5によって仮想マシンの配置が行われるが、仮想マシンは管理システム5によって配置されなくてもよい。
【0075】
S2において、管理システム5は、各仮想マシンのトラフィックの特性を収集する。ただし、各仮想マシンのトラフィックは、トラフィックモニタ4によりモニタされる。すなわち、管理システム5は、トラフィックモニタ4によって収集されるモニタ結果を取得する。トラフィックモニタ4により収集されるモニタ結果の一例は、図5を参照しながら説明した通りである。
【0076】
S3において、管理システム5は、トラフィックの特性が所定の条件を満たす仮想マシンのペアが存在するか判定する。所定の条件は、例えば、異なるサーバに実装されている2つの仮想マシン間における、第1仮想マシンから第2仮想マシンへ向かうトラフィックの特性と、第2仮想マシンから第1仮想マシンへ向かうトラフィックの特性との間の相関レベルで規定される。この場合、所定の閾値レベルよりも高い相関を有する仮想マシンのペアが検出される。或いは、所定の条件は、異なるサーバに実装されている2つの仮想マシン間でのトラフィック量(すなわち、帯域)で規定される。この場合、所定の閾値よりもトラフィック量の多い仮想マシンのペアが検出される。
【0077】
所定の条件を満たす仮想マシンのペアが存在するときは、管理システム5は、S4の処理を実行する。一方、所定の条件を満たす仮想マシンのペアが存在しないときは、管理システム5の処理はS2に戻る。
【0078】
S4において、管理システム5は、検出された2つの仮想マシンは、固定波長パスによる論理トポロジにおいて2ホップ以上離れたサーバに実装されているか判定する。固定波長パスによる論理トポロジは、図4を参照しながら説明した通りである。例えば、図3に示す実施例おいて、仮想マシンVM5、VM8がS3の条件を満たすものとする。この場合、仮想マシンVM5が実装されているサーバ6−2および仮想マシンVM8が実装されているサーバ6−8は、図4に示す固定波長パスによる論理トポロジにおいて、互いに2ホップ離れている。
【0079】
検出された2つの仮想マシンが2ホップ以上離れていれば、管理システム5は、S5の処理を実行する。一方、検出された2つの仮想マシンが2ホップ以上離れていなければ、管理システム5の処理はS2に戻る。なお、管理システム5は、必ずしもS4の処理を実行しなくてもよい。
【0080】
S5において、管理システム5は、S3で検出した仮想マシン間でデータを伝送するためのショートカットパスを設定するための指示を対応するサーバへ送信する。すなわち、S3で検出した仮想マシンを収容するサーバへ指示を送信する。この指示は、波長選択指示を含む。
【0081】
ショートカットパスを設定するための指示を受信したサーバは、対応する光インタフェース装置へ波長選択指示を与える。そうすると、光インタフェース装置は、波長選択指示に従って可変波長光送信器13の送信波長を制御すると共に、波長選択指示に従って可変波長フィルタ24の通過波長を制御する。この結果、上述の仮想マシン間でデータを伝送するためのショートカットパスが設定される。
【0082】
図10は、管理システム5の構成を示す。管理システム5は、メモリ61、CPU62、入出力部63を備えるコンピュータにより実現される。メモリ61は、管理システム6の動作を制御するためのプログラムを格納する。図9に示すフローチャートの処理を記述したプログラムも、メモリ61に格納される。また、メモリ61は、CPU62がプログラムを実行する際に使用される。
【0083】
CPU62は、メモリ61に格納されているプログラムを実行することにより、管理システム5の動作を制御する。なお、CPU62は、複数のプロセッサを含んで構成してもよい。入出力部63は、サーバ6−1〜6−8との間のインタフェースを提供する。ショートカットパスを設定するための指示(波長選択指示を含む)は、入出力部63を介して対応するサーバ6−1〜6−8へ送信される。
【0084】
なお、図1および図3においては、トラフィックモニタ4および管理システム5は互いに分離して描かれているが、1つのコンピュータシステムでトラフィックモニタ4および管理システム5を実現してもよい。この場合、メモリ61は、サーバ6−1〜6−8(または、各仮想マシン)のトラフィックをモニタするためのプログラムも格納する。また、CPU62は、トラフィックをモニタする処理も実行する。
【0085】
このように、実施形態の光ネットワークおよび光接続方法においては、サーバ間でデータを伝送するための固定波長パスに加えて、必要に応じてショートカットパス(可変波長パス)が設定される。したがって、図4に示す固定波長パスのみが設定される光ネットワークと比較すると、実施形態の光ネットワークは、例えば、大容量のトラフィックがショートカットパスを介して伝送されるので、データの伝送効率が高くなる。特に、データセンタにおける通信は、ユーザ毎に分離されており、特定の仮想マシン間でデータを伝送することが多い。したがって、データセンタネットワークに実施形態の光ネットワークを適用し、同じユーザに属する仮想マシン間のデータ伝送に対してショートカットパスを設定すれば、データの伝送効率がさらに高くなる。
【0086】
一方、AWGを利用して全てのサーバを互いに1ホップで接続するためには、各光インタフェース装置は、他のすべての光インタフェース装置に接続される必要がある。すなわち、光ネットワークは、メッシュトポロジを採用する必要がある。この場合、N台のサーバを接続する光ネットワークにおいては、各光インタフェース装置は、少なくともN−1個の光送信器および少なくともN−1個の光受信器を備える必要がある。
【0087】
これに対して、実施形態の光ネットワークにおいては、各光インタフェース装置は、3個の光送信器(2個の固定波長光送信器および1個の可変波長光送信器)、および3個の光受信器(2セットの固定波長フィルタ/受光器、および1セットの可変波長フィルタ/受光器)を備える。したがって、メッシュトポロジを採用する構成と比較すると、実施形態の光ネットワークにおいては、各光インタフェース装置が備える光送信器および光受信器の数が少なく、各光インタフェース装置の消費電力が少なくなる。さらに、光インタフェース装置の小型化および/または低コスト化が実現される。
【0088】
なお、本発明は、上述の実施形態の構成または方法に限定されるものではない。すなわち、実施形態では、光ネットワークの論理トポロジは双方向2重リングであるが、光ネットワークの論理トポロジは、単一のリングでもよい。この場合、各光インタフェース装置3−1〜3−8は、1つの固定波長光送信器および1つの固定波長光受信器(固定波長フィルタ、受光器)を備える。また、光ネットワークの論理トポロジは、リングでなくてもよい。
【0089】
上述の実施形態では、仮想マシン間で双方向にデータを伝送するショートカットパスが設定されるが、1方向のみのショートカットパスを設定してもよい。例えば、第1仮想マシンから第2仮想マシンへ向かうトラフィックが大きく、第2仮想マシンから第1仮想マシンへ向かうトラフィックが小さいときは、第1仮想マシンから第2仮想マシンへデータを伝送するためのショートカットパスのみを設定してもよい。この場合、ショートカットパスを設定するためのリソース(可変波長光送信器および可変波長フィルタ)を他の仮想マシン間通信に割り当てることができる。
【0090】
<ライブマイグレーションとの連携>
サーバ6−1〜6−8は、ライブマイグレーションを実行できるものとする。ライブマイグレーションは、あるコンピュータ上で動作している仮想マシンの動作を継続しながらその仮想マシンを他のコンピュータへ移動させることができる。したがって、異なるサーバ上に実装されている仮想マシン間のトラフィック量が多いときは、それらの仮想マシンをライブマイグレーションにより同じサーバ上に実装すれば、データ伝送の効率は高くなす。しかしながら、ライブマイグレーションにより仮想マシンを他のサーバ上に移動する処理は、長い時間を要する。また、ライブマイグレーションは、ネットワークの負荷も大きい。このため、トラフィックの変動が激しいネットワークにおいて、データ伝送効率を改善するためにライブマイグレーションが頻繁に実行されると、各サーバのCPUの負荷およびネットワークの負荷が大きくなってしまう。
【0091】
これに対して、実施形態の光接続方法では、光インタフェース装置において光信号の波長を制御することにより所望のサーバ間を接続するショートカットパスを設定することができる。すなわち、実施形態の光接続方法によれば、各サーバのCPUおよびネットワークに大きな負荷を与えることなく、短い時間で簡単にデータ伝送の効率を改善できる。したがって、仮想マシン間の伝送効率の改善は、ライブマイグレーションよりも、実施形態のショートカットパスを優先することが好ましい。
【0092】
図11は、ショートカットパスおよびライブマイグレーションを併用する方法を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、管理システム5により実行される。
【0093】
S11〜S13は、図9を参照しながら説明したS1〜S3と同じである。すなわち、管理システム5は、各仮想マシンのトラフィックをモニタし、所定の条件を満たす仮想マシンのペアを検出する。
【0094】
S14において、管理システム5は、検出した仮想マシン間にショートカットパスを設定するための可変波長デバイス(可変波長光送信器13および可変波長フィルタ24)が使用可能か確認する。そのような可変波長デバイスが使用可能であれば、管理システム5は、S15において、ショートカットパスを設定する。ショートカットパスの設定は、図9のS5と同様であり、対応するサーバへ指示を送信することにより実現される。
【0095】
可変波長デバイスが既に使用されているときは(S14:No)、管理システム5は、S16の処理を実行する。S16において、管理システム5は、既存のショートカットパスで接続されているサーバが、新たな仮想マシンを実装するリソースを有しているか判定する。この場合、管理システム5は、例えば、サーバ上に既に実装されている仮想マシンの数に基づいて、そのサーバが新たな仮想マシンを実装するリソースを有しているか判定する。
【0096】
上記サーバが十分なリソースを有していれば、管理システム5は、S17において、ライブマイグレーションにより、検出した仮想マシンを、既存のショートカットパスで接続されているサーバに移動する。一方、上記サーバが十分なリソースを有していなければ、管理システム5は、S18において、ライブマイグレーションにより、既存のショートカットパスで接続されているサーバの近傍のサーバに移動する。ここで、「既存のショートカットパスで接続されているサーバの近傍のサーバ」は、既存のショートカットパスで接続されているサーバに対して「ホップ数が最小であり、且つ、仮想マシンを実装するリソースを有しているサーバ」を意味する。
【0097】
図12〜図13は、図11に示すフローチャートの処理の実施例を示す。ここでは、サーバ6−2に実装されている仮想マシンVM5とサーバ6−8に実装されている仮想マシンVM8との間でデータを伝送するためのショートカットパスが既に設定されているものとする。
【0098】
図12に示す例では、管理システム5は、サーバ6−4に実装されている仮想マシンVM10とサーバ6−7に実装されている仮想マシンVM11との間のトラフィック量が所定の条件を満たしていると判定する。そうすると、管理システム5は、S14において、光インタフェース装置3−4、3−7のリソースが使用可能かチェックする。図12に示す例では、この時点で、光インタフェース装置3−4、3−7に接続するショートカットパスは設定されていない。すなわち、光インタフェース装置3−4、3−7の可変波長光送信器13および可変波長フィルタ24は使用されていない。したがって、この場合、管理システム5は、S15において、光インタフェース装置3−4、3−7間を接続するショートカットパスを設定する。以降、仮想マシンVM10、VM11は、このショートカットパスを介して相互にデータを伝送する。このように、実施形態の光ネットワークは、同時に複数のショートカットパスを設定することができる。
【0099】
図13に示す例では、管理システム5は、サーバ6−2に実装されている仮想マシンVM6とサーバ6−6に実装されている仮想マシンVM12との間のトラフィック量が所定の条件を満たしていると判定する。この場合、管理システム5は、S14において、光インタフェース装置3−2、3−6のリソースが使用可能かチェックする。ところが、図13においては、光インタフェース3−2には既にショートカットパスが接続されている。すなわち、光インタフェース装置3−2は、新たなショートカットパスのためのリソースを有しておらず、光インタフェース装置3−2、3−6間にショートカットパスを設定することはできない。
【0100】
この場合、管理システム5は、S16において、実行すべきライブマイグレーションを判定する。まず、管理システム5は、仮想マシンVM6に対応する光インタフェース3−2または仮想マシンVM12に対応する光インタフェース3−6に接続されている既存のショートカットパスを検出する。ここでは、光インタフェース3−2、3−8間のショートカットパス2/8が検出される。そうすると、管理システム5は、このショートカットパス2/8に接続するサーバ(すなわち、サーバ6−2、6−8)が、新たな仮想マシンを実装するためのリソースを有しているか確認する。
【0101】
サーバ6−2が新たな仮想マシンを実装するためのリソースを有しているときは、管理システム5は、ライブマイグレーションにより、仮想マシンVN12をサーバ6−6からサーバ6−2へ移動させる。この場合、仮想マシンVM6、VM12は、同じサーバ上で動作するので、光スイッチ2を介さずにデータを送受信することができる。
【0102】
サーバ6−2が新たな仮想マシンを実装するためのリソースを有しておらず、サーバ6−8が新たな仮想マシンを実装するためのリソースを有しているときは、管理システム5は、ライブマイグレーションにより、仮想マシンVM12をサーバ6−6からサーバ6−8へ移動させる。この場合、仮想マシンVM6、VM12間のデータは、ショートカットパス2/8を介して1ホップで伝送されるので、伝送効率は向上する。
【0103】
サーバ6−2、6−8がいずれも新たな仮想マシンを実装するためのリソースを有していないときは、管理システム5は、サーバ6−2、6−8から1ホップの位置に設けられおり、且つ、新たな仮想マシンを実装するためのリソースを有しているサーバをサーチする。そして、そのようなサーバが見つかれば、管理システム5は、ライブマイグレーションにより、仮想マシンVM12をサーバ6−6からそのサーバへ移動させる。図13に示す例では、仮想マシンVM12は、サーバ6−3に移動する。あるいは、仮想マシンVM12は、サーバ6−8から1ホップの位置に設けられているサーバ(例えば、サーバ6−7)へ移動してもよい。この場合、仮想マシンVM6、VM12間のデータは、光インタフェース装置3−7、3−8間の固定波長パス、および光インタフェース装置3−2、3−8間のショートカットパス2/8を介して伝送される。すなわち、仮想マシンVM6、VM12間のデータは、2ホップで伝送される。ただし、このケースでは、仮想マシンVM6、VM12間のデータがショートカットパス2/8を介して伝送されるように、サーバ6−8の仮想スイッチ31の設定が更新される。
【0104】
このように、図11〜図13に示す実施形態では、異なる物理サーバ上に相関の高い仮想マシンが検出されたときには、ライブマイグレーションよりもショートカットパスの設定が優先して実行される。しかし、通信環境に応じて、ライブマイグレーションまたはショートカットパスの設定のいずれを優先するのかを決定してもよい。たとえば、トラフィックの変動が激しい環境では、ショートカットパスの設定を優先して実行してもよい。また、トラフィックの変動が少ない環境では、ライブマイグレーションを優先して実行してもよい。
【0105】
<他の構成>
上述の実施形態では、各光インタフェース装置は、それぞれ1台の物理サーバに対して設けられている。これに対して、図14に示す構成では、各光インタフェース装置は、それぞれ1つのサーバシステムに対して設けられている。すなわち、光インタフェース装置3−1〜3−8は、それぞれサーバシステム7−1〜7−8に対して設けられている。各サーバシステム7−1〜7−8は、1または複数の物理サーバ(PSV)を収容するサーバラックである。また、各サーバシステム7−1〜7−8は、1または複数の物理サーバのトラフィックを集約するトップオブラックスイッチ(ToR−SW)32を有する。トップオブラックスイッチ32は、仮想スイッチにより実現される。
【0106】
図14において、光インタフェース装置3−1〜3−8の構成および動作は、上述の実施形態と実質的に同じである。ただし、管理システム5は、物理サーバ間のトラフィックに基づいてショートカットパスを設定してもよい。
【0107】
また、上述の実施形態では、光ネットワーク1は、複数のサーバ6−1〜6−8を接続する。図15に示す構成では、サーバ6−8が電気スイッチ8に置き換えられている。電気スイッチ8は、例えば、ルータであり、サーバ6−1〜6−7と外部ネットワークとを接続する。外部ネットワークは、例えば、インターネットである。
【0108】
電気スイッチ8に対して設けられる光インタフェース装置3−8の構成および動作は、他の光インタフェース装置3−1〜3−7と実質的に同じである。したがって、ある特定のサーバと外部ネットワークとの間のトラフィック量が多いときは、電気スイッチ8とその特定のサーバとの間でデータを伝送するためのショートカットパスが設定される。
【0109】
なお、図15に示す構成において、サーバ6−1、6−2、...をそれぞれ図14に示すサーバシステム7−1、7−2、...に置き換えてもよい。この場合、各サーバシステム7−1、7−2、...は、電気スイッチ8を介して外部ネットワークに接続される。
【符号の説明】
【0110】
1 光ネットワーク
2 光スイッチ(AWG)
3(3−1〜3−8) 光インタフェース装置
4 トラフィックモニタ
5 管理システム
6(6−1〜6−8) サーバ
7−1〜7−8 サーバシステム
8 電気スイッチ
11、12 固定波長光送信器
13 可変波長光送信器
22、23 固定波長フィルタ
24 可変波長フィルタ
31 仮想スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の入力ポートおよび複数の出力ポートを備え、入力光信号が到着した入力ポートと前記入力光信号の波長の組合せに応じて決まる出力ポートへ前記入力光信号を導く、光スイッチと、
複数のサーバに対してそれぞれ設けられた、前記光スイッチに接続する複数の光インタフェース装置と、
前記複数のサーバの通信トラフィックを管理する管理装置、を備え、
各光インタフェース装置は、固定波長光送信器および可変波長光送信器を有し、
前記複数の光インタフェース装置は、各光インタフェース装置が備える前記固定波長光送信器を利用して、前記光スイッチを介して第1の光パスを設定し、
前記管理装置は、前記複数のサーバの通信トラフィックに応じて、前記複数の光インタフェース装置の中から第1および第2の光インタフェース装置を特定し、
前記第1および第2の光インタフェース装置は、それぞれ前記可変波長光送信器を利用して、前記光スイッチを介して前記第1および第2の光インタフェース装置間に第2の光パスを設定する
ことを特徴とする光ネットワーク。
【請求項2】
前記管理装置は、前記第2の光パスを設定するための波長選択指示を生成し、
前記第1および第2の光インタフェース装置は、それぞれ、前記波長選択指示に応じて前記可変波長光送信器の送信波長を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の光ネットワーク。
【請求項3】
前記第1の光インタフェース装置は、前記可変波長光送信器の送信波長を、前記光スイッチにおいて前記第1の光インタフェース装置から前記第2の光インタフェース装置へ向かう光パスに対して割り当てられている第1の波長に制御し、
前記第2の光インタフェース装置は、前記可変波長光送信器の送信波長を、前記光スイッチにおいて前記第2の光インタフェース装置から前記第1の光インタフェース装置へ向かう光パスに対して割り当てられている第2の波長に制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の光ネットワーク。
【請求項4】
各光インタフェース装置は、可変波長光受信器をさらに有し、
前記第1の光インタフェース装置は、前記可変波長光受信器の受信波長を前記第2の波長に制御し、
前記第2の光インタフェース装置は、前記可変波長光受信器の受信波長を前記第1の波長に制御する
ことを特徴とする請求項3に記載の光ネットワーク。
【請求項5】
前記管理装置は、前記サーバに実装されている仮想マシンのトラフィックに基づいて前記第1および第2の光インタフェース装置を特定する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の光ネットワーク。
【請求項6】
前記管理装置は、前記仮想マシンのトラフィックの特性をモニタすることにより相関の高い第1および第2の仮想マシンを検出し、前記第1の仮想マシンが動作するサーバに対して設けられている光インタフェース装置を前記第1の光インタフェース装置として特定すると共に、前記第2の仮想マシンが動作するサーバに対して設けられている光インタフェース装置を前記第2の光インタフェース装置として特定する
ことを特徴とする請求項5に記載の光ネットワーク。
【請求項7】
第1のサーバに実装されている第1の仮想マシンと第2のサーバに実装されている第2の仮想マシンとの間のトラフィックが所定の条件を満たしており、且つ、前記第1のサーバに対して設けられている光インタフェース装置または前記第2のサーバに対して設けられている光インタフェース装置の少なくとも一方の可変波長光送信器が既に使用されているときには、前記管理装置は、前記第1の仮想マシンを前記第1のサーバ以外のサーバへ移動させる
ことを特徴とする請求項5に記載の光ネットワーク。
【請求項8】
前記サーバは、1または複数の物理サーバを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の光ネットワーク。
【請求項9】
複数の入力ポートおよび複数の出力ポートを備える光スイッチと、前記光スイッチに接続する複数の光インタフェース装置と、通信トラフィックを管理する管理装置、を備える光ネットワークであって、
前記光スイッチは、入力光信号が到着した入力ポートと前記入力光信号の波長の組合せに応じて決まる出力ポートへ前記入力光信号を導く構成であり、
前記複数の光インタフェース装置の1つに対して電気スイッチが設けられ、他の光インタフェース装置に対してそれぞれサーバが設けられ、
前記電気スイッチは、前記サーバと前記光ネットワークの外部のネットワークとを接続し、
各光インタフェース装置は、固定波長光送信器および可変波長光送信器を有し、
前記複数の光インタフェース装置は、各光インタフェース装置が備える前記固定波長光送信器を利用して、前記光スイッチを介して第1の光パスを設定し、
前記管理装置は、前記複数のサーバの通信トラフィックに応じて、前記複数の光インタフェース装置の中から第1および第2の光インタフェース装置を特定し、
前記第1および第2の光インタフェース装置は、それぞれ前記可変波長光送信器を利用して、前記光スイッチを介して前記第1および第2の光インタフェース装置間に第2の光パスを設定する
ことを特徴とする光ネットワーク。
【請求項10】
複数の入力ポートおよび複数の出力ポートを備え、入力光信号が到着した入力ポートと前記入力光信号の波長の組合せに応じて決まる出力ポートへ前記入力光信号を導く光スイッチ、および、複数のサーバに対してそれぞれ設けられた、前記光スイッチに接続する複数の光インタフェース装置、を用いて光パスを設定する光接続方法であって、
各光インタフェース装置が備える固定波長光送信器を利用して、前記光スイッチを介して前記複数の光インタフェース装置を接続する第1の光パスを設定し、
前記複数のサーバの通信トラフィックに応じて特定される前記複数の光インタフェース装置の中の第1および第2の光インタフェース装置が備える可変波長光送信器を利用して、前記光スイッチを介して前記第1および第2の光インタフェース装置間に第2の光パスを設定する
ことを特徴とする光接続方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−26816(P2013−26816A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−159674(P2011−159674)
【出願日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】