説明

光ピックアップ装置

【課題】
薄形化を図りながらも、収差を抑制し、光情報記録媒体に対して適切に情報の記録及び/又は再生を行うことができる光ピックアップ装置を提供する。
【解決手段】
対物レンズOBJとコリメータ光学系COLとの間にミラーMを配置したので、光ピックアップ装置の厚さを薄くしながらも、コリメータ光学系COLのレンズL1、L2の移動スペースを容易に確保でき、且つ圧電アクチュエータPZ1,PZ2の設置スペースを容易に確保できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ピックアップ装置に関し、特に光情報記録媒体に対して適切に情報の記録及び/又は再生を行える光ピックアップ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
CDやDVDなどの光ディスクに対して情報の記録及び/又は再生を行える光ピックアップ装置が開発され、すでに市販されている。更に、近年、波長400nm程度の青紫色半導体レーザを用いて、情報の記録/再生を行える高密度光ディスクシステムの研究・開発が急速に進んでいる。一例として、NA0.85、光源波長405nmの仕様で情報記録/再生を行う光ディスク、いわゆるBlu−ray Disc(BD)では、DVD(NA0.6、光源波長650nm、記憶容量4、7GB)と同じ大きさである直径12cmの光ディスクに対して、1面あたり20〜30GBの情報の記録が可能であり、又、NA0.65、光源波長405nmの仕様で情報記録/再生を行う光ディスク、いわゆるHD DVDでは、直径12cmの光ディスクに対して、1面あたり15〜20GBの情報の記録が可能である。以下、本明細書では、このような光ディスクを「高密度光ディスク」と呼ぶ。
【0003】
ところで、光ピックアップ装置においては、光情報記録媒体の保護基板の厚さのばらつきなどに起因する球面収差の劣化を抑制するために、収差補正素子を光軸方向に移動すること、及び光情報記録媒体の偏心や対物レンズのシフト等に起因するコマ収差の劣化を抑制するために、収差補正素子を光軸直交方向に移動することが行われることがある(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−140831号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかるに、特許文献1の技術では、集光光学系を光軸方向に積み重ねた構成であるから、光ピックアップ装置における対物レンズの光軸方向の厚みが増大する。このような光ピックアップ装置は、薄形が要求されるノートパソコン等に搭載する場合に問題となる。一方、かかる収差補正素子を設けないとすれば、集光光学系をある程度コンパクトに抑えることはできるが、特に高密度光ディスクに対して適切に情報の記録及び/又は再生を行うことが困難になるという問題がある。
【0005】
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、薄形化を図りながらも、収差を抑制し、光情報記録媒体に対して適切に情報の記録及び/又は再生を行うことができる光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の光ピックアップ装置は、光源と、集光光学系と、光検出器とを有し、前記集光光学系が、前記光源からの光束を、光情報記録媒体の情報記録面に集光させることによって、情報の記録及び/又は再生を行うことが可能となっている光ピックアップ装置であって、
前記集光光学系が、対物レンズと、収差補正素子と、前記対物レンズと前記収差補正素子との間に配置された反射光学素子とを含み、前記光源からの光束は、前記収差補正素子を通過した後、前記反射光学素子により反射され、前記対物レンズに入射するようになっており、
前記収差補正素子を、光軸方向に交差する方向であって、且つ情報の記録及び/又は再生を行う光情報記録媒体の情報記録面に平行に移動するように駆動することによってコマ収差を補正する駆動手段を有することを特徴とする。
【0007】
前記反射光学素子を用いて、入射する光束を折り曲げて前記対物レンズに向かって出射する構成とすることにより、前記集光光学系を構成する光学素子を、前記対物レンズの光軸に交差する方向に並べることができ、それにより前記光ピックアップ装置の前記対物レンズの光軸方向における厚さを薄くできる。しかし、かかる構成においては、球面収差やコマ収差を補正するための前記収差補正素子を、どの位置に配置するかが問題となる。ここで、前記収差補正素子を前記反射光学素子と前記対物レンズとの間に配置した場合、光軸方向に移動スペースを確保しなくてはならず、また前記収差補正素子の近傍に前記駆動手段を配置しなくてはならないため、前記光ピックアップ装置の前記対物レンズの光軸方向における厚さをあまり薄くできないということがある。
【0008】
これに対し、本発明においては、前記対物レンズと前記収差補正素子との間に前記反射光学素子を配置したので、前記光ピックアップ装置の厚さを極力薄くしながらも、前記収差補正素子の移動スペースを容易に確保でき、且つ前記収差補正素子を駆動する前記駆動手段の設置スペースを容易に確保できる。しかるに、前記収差補正素子をどの方向に移動すれば、最も効果的にコマ収差の低減ができるかという問題がある。
【0009】
これに対し、本発明においては、前記駆動手段を用いて、前記収差補正素子を、その光軸に直交する方向であって、且つ情報の記録及び/又は再生を行う光情報記録媒体の情報記録面に平行に移動するように駆動することで、コマ収差の適切な補正を行っている。
【0010】
又、前記収差補正素子が1つの素子のみを含む場合は、かかる素子を、光軸に交差するように駆動するが、前記収差補正素子が複数の素子を含む場合は、単一の素子を、光軸に交差する方向に駆動しても良いし、光軸方向に駆動する素子と、光軸と交差する方向に駆動する素子とを別にしても良い。
【0011】
請求項2に記載の光ピックアップ装置は、請求項1に記載の発明において、前記光源は、第1の光束を出射する第1発光部と、第2の光束を出射する第2発光部とを同一のヒートシンクに固定しており、前記駆動手段は、前記第1発光部と前記第2発光部との間で発光を切り替えることに応じて、前記収差補正素子を駆動することを特徴とする。
【0012】
図7(a)は、光ピックアップ装置の概略構成図であり、図で上下方向が光ピックアップ装置の厚み方向とする。図7(b)は、図7(a)の構成を矢印VIIB方向に見た図であり、図7(c)は、図7(a)の構成を矢印VIIC方向に見た図である。図7(b)において、いわゆる2レーザ1パッケージと呼ばれる光源2L1Pは、例えば655nmの波長の光束を出射する第1発光部EP1と、780nmの波長の光束を出射する第2発光部EP2と、ディスク面に平行に並べて配置している。本来的には、いずれの発光部も光ピックアップ装置の光軸上にあることが好ましい。ところが、物理的に第1発光部EP1と第2発光部EP2とを同一位置に配置することはできないから、いずれかの発光部(ここではEP2)を光軸外に配置することを余儀なくされる。
【0013】
しかるに、第1の発光部EP1から出射された光束は、図7で実線で示すように、コリメートレンズCOLに入射し、ビームエキスパンダーEXPを通過し、反射光学素子Mで反射されて、対物レンズOBJにより光情報記録媒体ODの情報記録面上の光軸位置P1に集光されるようになっている。一方、第2の発光部EP2から出射された光束は、光ピックアップ装置の光軸外から、図7で点線で示すように、コリメートレンズCOLに入射し、同様の光路をたどって、対物レンズOBJを介して、光軸から離れた位置P2に集光するようになっている。しかるに、光軸から離れた位置P2に集光する場合、コマ収差が発生する恐れがある。
【0014】
これに対し、本発明によれば、第2発光部EP2からの光束を光情報記録媒体の情報記録面に集光させようとする場合には、ビームエキスパンダーEXPを構成する素子Lを光軸と交差する方向(第1発光部EP1から第2発光部EP2へ向かう方向)であって、ディスク面に平行に移動させることで、光ピックアップ装置の薄形化を図りつつ、コマ収差を低減させることができる。尚、異なる波長の光束を用いる場合、通常は異なる光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行うことにあるが、例えばDVDとCDとでは保護基板の厚さが異なっており、それにより球面収差も発生する。そこで、かかる場合には、ビームエキスパンダーEXPを構成する素子Lを光軸方向に移動させることによって、球面収差を補正することもできる。
【0015】
請求項3に記載の光ピックアップ装置は、請求項1に記載の発明において、前記光源からの光束は、発散光又は収束光の状態で前記対物レンズに入射し、前記駆動手段は、前記対物レンズのトラッキング動作に応じて、前記収差補正素子を駆動することを特徴とする。
【0016】
図8(a)は、別な光ピックアップ装置の概略構成図であり、図で上下方向が光ピックアップ装置の厚み方向とする。図8(b)は、図8(a)の構成を矢印VIIIB方向に見た図であり、図8(c)は、図8(a)の構成を矢印VIIIC方向に見た図である。この光ピックアップ装置は、ビームスプリッタBSを用いて、異なる光源LD1,LD2から出射された光束を、同一の光路内に導入するようにしている。
【0017】
図8(b)において、対物レンズOBJの光軸が光ピックアップ装置の光軸に一致する場合には、光源LD1,LD2から出射された光束は、図8で実線で示すように、ビームスプリッタBSを介してビームエキスパンダーEXPを通過し、反射光学素子Mで反射されて、発散光束の状態で対物レンズOBJに入射し、かかる対物レンズOBJにより光情報記録媒体ODの情報記録面上の光軸位置P1に集光されるようになっている。一方、対物レンズOBJがトラッキング動作により光情報記録媒体ODの半径方向(図8(b)で上下方向)に移動し光軸ずれが生じた場合、図8で点線で示すように、同様の光路をたどって、発散光束の状態で対物レンズOBJに入射し、かかる対物レンズOBJを介して、光軸から離れた位置P2に集光するようになっている。しかるに、光軸から離れた位置P2に集光する場合、コマ収差が発生する恐れがある。かかるコマ収差は、対物レンズOBJのトラッキング量に応じて変化する。
【0018】
これに対し、本発明によれば、対物レンズOBJのトラッキング動作に応じて、ビームエキスパンダーEXPを構成する素子Lを光軸と交差する方向(対物レンズOBJのトラッキング方向に対応する方向)であって、且つディスク面に平行に移動させることで、光ピックアップ装置の薄形化を図りつつ、コマ収差を低減させることができる。
【0019】
請求項4に記載の光ピックアップ装置は、請求項1に記載の発明において、複数の光源を有し、前記光源からの光束は、発散光又は収束光の状態で前記対物レンズに入射し、前記対物レンズのトラッキング動作に応じて、前記収差補正素子を移動することを特徴とするので、トラッキング時に生ずるコマ収差を補正することができる。複数の光源とは、図7に示すように複数の発光部を有するレーザユニット、又は図8に示すようにビームスプリッタを用いて同一光路内に導く光束を出射する複数の光源を含む。
【0020】
請求項5に記載の光ピックアップ装置は、請求項1〜4のいずれかの発明において、前記駆動手段が、電気機械変換素子と、前記電気機械変換素子の一端に固定された駆動部材と、前記収差補正素子に連結され、かつ前記駆動部材上に移動可能に保持された可動部材と、から構成され、前記電気機械変換素子を、伸び方向と縮み方向とで速度を変えて繰り返し伸縮させることで、前記可動部材を移動させるようになっていることを特徴とする。
【0021】
前記駆動手段において、前記電気機械変換素子に対して例えば鋸歯状の波形をしたパルスなどの駆動電圧をごく短時間印加することで、前記電気機械変換素子を微少に伸長または収縮するように変形させることができるが、そのパルスの形状により伸長または収縮の速度を変えることができる。ここで、前記電気機械変換素子を伸長または収縮方向へ速い速度で変形したとき、前記可動部材は、その質量の慣性により、前記駆動部材の動作に追随せず、そのままの位置に留まる。一方、前記電気機械変換素子がそれよりも遅い速度で反対方向へと変形したとき、前記可動部材は、その間に作用する摩擦力で駆動部材の動作に追随して移動する。したがって、前記電気機械変換素子が伸縮を繰り返すことにより、前記可動部材は一方向へ連続して移動することができる。即ち、高い応答性を有する本発明の駆動手段を用いることで、前記可動部材に連結した可動要素を高速に移動させることもでき、且つ微小量移動させることもできる。更に、前記可動要素を定位置に保持するような場合には、前記電気機械変換素子への電力供給を中断すれば、前記可動要素と前記駆動部材との間に作用する摩擦力によって保持されるので、省エネも図れる。加えて、前記駆動手段の構成は、簡素で小型化が可能で、低コストであるという利点もある。
【0022】
請求項6に記載の光ピックアップ装置は、請求項5に記載の発明において、前記電気機械変換素子は圧電素子であることを特徴とするので、低コストな光ピックアップ装置を提供できる。
【0023】
請求項7に記載の光ピックアップ装置は、請求項1〜6のいずれかに記載の発明において、前記収差補正素子は少なくとも1つのレンズを有し、前記レンズを光軸方向に移動することを特徴とするので、光情報記録媒体における保護基板の厚さのばらつき等に起因して発生する球面収差を補正することができる。
【0024】
請求項8に記載の光ピックアップ装置は、請求項1〜7のいずれかに記載の発明において、前記収差補正素子は、前記光源より出射された光束の発散角を変更するコリメートレンズまたはコリメートレンズ群であることを特徴とする。
【0025】
請求項9に記載の光ピックアップ装置は、請求項1〜7のいずれかに記載の発明において、前記収差補正素子は、前記光源より出射された発散光の光束を所定の発散角を有す光束に変換し、さらに光束径を変化させることが可能なズームコリメートレンズまたはズームコリメートレンズ群であることを特徴とする。尚、ここでいう所定の発散角を有す光束とは、発散光束だけでなく、平行光束、収束光束を含む。
【0026】
請求項10に記載の光ピックアップ装置は、請求項1〜7のいずれかに記載の発明において、前記収差補正素子は、入射平行光の光束径を拡大するエキスパンダーレンズまたはエキスパンダーレンズ群であることを特徴とする。
【0027】
請求項11に記載の光ピックアップ装置は、請求項1〜7のいずれかに記載の発明において、前記収差補正素子は、入射平行光の光束径を拡大又は縮小させることが可能なズームエキスパンダーレンズまたはズームエキスパンダーレンズ群であるであることを特徴とする。
【0028】
請求項12に記載の光ピックアップ装置は、請求項1〜11のいずれかに記載の発明において、前記光情報記録媒体の情報記録面から反射した光束を受光し、前記光情報記録媒体の情報記録面に結像するスポットの球面収差及び/又はコマ収差に関する信号を出力する信号出力手段を有し、前記駆動手段は、前記信号出力手段から出力される球面収差及び/又はコマ収差に関する信号に基づいて、前記収差補正素子を移動するように駆動することを特徴とするので、発生した球面収差やコマ収差に応じた量だけ前記収差補正素子を移動することによって、より適切な収差補正をおこなうことができる。尚、詳細な説明は省略するが、光情報記録媒体からの反射光を利用して球面収差変動を検出する手法としては、WO02/2520号公報や特開2000−182254号公報に記載された技術を用いることができる。これにより、球面収差補正のフィードバック制御が可能となり、リアルタイムな球面収差の補正が可能となる。
【0029】
尚、ここでいう「球面収差及び/又はコマ収差に関する信号」とは、単位がλrmsで表されるような正確の意味での収差量を示す信号に限らず、球面収差やコマ収差の強弱や相対値を表す信号であって良い。又、「球面収差及び/又はコマ収差に関する信号」とは、球面収差やコマ収差の個別要因を検出する信号、例えば球面収差を発生させる光ディスク厚誤差や、コマ収差を発生させる光ディスク偏心の検出信号などであっても良い。
【0030】
本明細書中において、対物レンズとは、光ピックアップ装置に光情報記録媒体を装填した状態において、最も光情報記録媒体側の位置で、これと対向すべく配置される集光作用を有するレンズを指すものとする。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、薄形化を図りながらも、収差を抑制し、光情報記録媒体に対して適切に情報の記録及び/又は再生を行うことができる光ピックアップ装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、保護基板の厚さが異なる光情報記録媒体(光ディスクともいう)であるBD又はHD DVD、DVD及びCDに対して適切に情報の記録/再生を行える本実施の形態の光ピックアップ装置の構成を概略的に示す上面図である。図2は、本実施の形態を矢印II方向から見た側面図である。本実施の形態においては、集光光学系として対物レンズOBJ、収差補正素子であるコリメータ光学系COL、反射光学素子である立ち上げミラーMを含む。又、本実施の形態では、第2の光源である第2半導体レーザLD2と、第3の光源である第3半導体レーザLD3とをレーザユニットLPとして、図6に示すごとく同一のパッケージに収容した或いは同一のヒートシンクHSに固定した、いわゆる2レーザ1パッケージ2L1Pを使用している。
【0033】
第1の光ディスクOD1(例えばBD又はHD DVD)に対して情報の記録及び/又は再生を行う場合、図1の光ピックアップ装置において、光源波長380〜450nmの半導体レーザLD1(第1の光源)から出射された光束は、ビーム整形素子BSで光束形状を整形され、更に第1回折素子D1を通過することで、記録再生用のメインビームとトラッキングエラー信号検出用のサブビームに分離された後、ダイクロイックビームスプリッタDBSで反射され、偏光ビームスプリッタPBSで反射されて、コリメータ光学系COLを通過して平行光束に変換された後、立ち上げミラーMに入射する。尚、コリメータ光学系COLの動作については後述する。
【0034】
図2において、立ち上げミラーMに入射した光束の一部は、それを透過した後モニタレンズMLを通過して、レーザパワーモニタLPMに入射し、レーザパワーの監視に用いられる。一方、立ち上げミラーMに入射した光束の残りは、そこで反射され、1/4波長板QWPを通過した後、対物レンズOBJ(本実施の形態では2枚の素子からなるが1枚でも良い)に入射して、ここから光ディスクOD1の情報記録面R1(保護基板の厚さ0.1mm又は0.6mm)に集光される。
【0035】
情報記録面R1で情報ピットにより変調された反射光束は、再び対物レンズOBJ、1/4波長板QWPを通過し、立ち上げミラーMで反射された後、コリメータ光学系COLを通過し、更に偏光ビームスプリッタPBSを通過してセンサレンズSLによって、光検出器(受光手段、以下同じ)PDの受光面に集光されるようになっている。光検出器PDの出力信号を用いて、光ディスクOD1に情報記録された情報の読み取り信号が得られる。
【0036】
また、光検出器PD上でのスポットの形状変化、位置変化による光量変化を検出して、合焦検出やトラック検出を行う。この検出に基づいて対物レンズアクチュエータ機構ACTのフォーカシングアクチュエータ及びトラッキングアクチュエータが、第1半導体レーザLD1からの光束を光ディスクOD1の情報記録面R1上に適切に結像するように、対物レンズOBJをレンズホルダHDと一体で移動させるようになっている。
【0037】
第2の光ディスクOD2(例えばDVD)に対して情報の記録及び/又は再生を行う場合、図1の光ピックアップ装置において、光源波長600〜700nmの半導体レーザLD2から出射された光束は、2レーザ1パッケージ2L1Pから外部へと出た後、第2回折素子D2を通過することで、記録再生用のメインビームとトラッキングエラー信号検出用のサブビームに分離され、カップリングレンズCPLで発散角を調整され、1/2波長板HWP、ダイクロイックビームスプリッタDBSを通過し、偏光ビームスプリッタPBSで反射されて、コリメータ光学系COLを通過して平行光束に変換された後、立ち上げミラーMに入射する。
【0038】
図2において、立ち上げミラーMに入射した光束の一部は、それを透過した後モニタレンズMLを通過して、レーザパワーモニタLPMに入射し、レーザパワーの監視に用いられる。一方、立ち上げミラーMに入射した光束の残りは、そこで反射され、1/4波長板QWPを通過した後、対物レンズOBJに入射して、ここから光ディスクOD2の情報記録面R2(保護基板の厚さ0.6mm)に集光される。
【0039】
情報記録面R2で情報ピットにより変調された反射光束は、再び対物レンズOBJ、1/4波長板QWPを通過し、立ち上げミラーMで反射された後、コリメータ光学系COLを通過し、更に偏光ビームスプリッタPBSを通過してセンサレンズSLによって、光検出器PDの受光面に集光されるようになっている。光検出器PDの出力信号を用いて、光ディスクOD2に情報記録された情報の読み取り信号が得られる。
【0040】
また、光検出器PD上でのスポットの形状変化、位置変化による光量変化を検出して、合焦検出やトラック検出を行う。この検出に基づいて対物レンズアクチュエータ機構ACTのフォーカシングアクチュエータ及びトラッキングアクチュエータが、第2半導体レーザLD2からの光束を光ディスクOD2の情報記録面R2上に適切に結像するように、対物レンズOBJをレンズホルダHDと一体で移動させるようになっている。
【0041】
第3の光ディスクOD3(例えばCD)に対して情報の記録及び/又は再生を行う場合、図1の光ピックアップ装置において、光源波長750〜850nmの半導体レーザLD3から出射された光束は、2レーザ1パッケージ2L1Pから外部へと出た後、第2回折素子D2を通過することで、記録再生用のメインビームとトラッキングエラー信号検出用のサブビームに分離され、カップリングレンズCPLで発散角を調整され、1/2波長板HWP、ダイクロイックビームスプリッタDBSを通過し、偏光ビームスプリッタPBSで反射されて、コリメータ光学系COLを通過して所定の発散角を有す光束に変換された後、立ち上げミラーMに入射する。
【0042】
図2において、立ち上げミラーMに入射した光束の一部は、それを透過した後モニタレンズMLを通過して、レーザパワーモニタLPMに入射し、レーザパワーの監視に用いられる。一方、立ち上げミラーMに入射した光束の残りは、そこで反射され、1/4波長板QWPを通過した後、対物レンズOBJに入射して、ここから光ディスクOD3の情報記録面R3(保護基板の厚さ1.2mm)に集光される。
【0043】
情報記録面R3で情報ピットにより変調された反射光束は、再び対物レンズOBJ、1/4波長板QWPを通過し、立ち上げミラーMで反射された後、コリメータ光学系COLを通過し、更に偏光ビームスプリッタPBSを通過してセンサレンズSLによって、光検出器PDの受光面に集光されるようになっている。光検出器PDの出力信号を用いて、光ディスクOD3に情報記録された情報の読み取り信号が得られる。
【0044】
また、光検出器PD上でのスポットの形状変化、位置変化による光量変化を検出して、合焦検出やトラック検出を行う。この検出に基づいて対物レンズアクチュエータ機構ACTのフォーカシングアクチュエータ及びトラッキングアクチュエータが、第3半導体レーザLD3からの光束を光ディスクOD3の情報記録面R3上に適切に結像するように、対物レンズOBJをレンズホルダHDと一体で移動させるようになっている。
【0045】
図3は、コリメータ光学系COLと、その駆動手段とを一体的に収納した光学系ユニットCUの斜視図である。図3において、ベースBの片側に壁Wが形成されている。壁Wの両端上部から延在する一対のアームWAに植設された第1ガイド軸GS1が、ベースBに平行に且つ光軸方向に延在している。又、壁Wの図3で奥側の端部近傍に植設された第2ガイド軸GS2は、ベースBに平行に且つ光軸直交方向に延在している。尚、第2ガイド軸GS2の他端(図で右端)は、不図示の壁によって支持されている。
【0046】
又、電気機械変換素子である第1圧電アクチュエータPZ1と第2圧電アクチュエータPZ2は、ベースB上にその後端がそれぞれが取り付けられている。圧電アクチュエータPZは、PZT(ジルコン・チタン酸鉛)などで形成された圧電セラミックスを積層してなる。圧電セラミックスは、その結晶格子内の正電荷の重心と負電荷の重心とが一致しておらず、それ自体分極していて、その分極方向に電圧を印加すると伸びる性質を有している。しかし、圧電セラミックスのこの方向への歪みは微小であり、この歪み量により被駆動部材を駆動することは困難であるため、図4に示すように、複数の圧電セラミックスPEを積み重ねてその間に電極Cを並列接続した構造の積層型圧電アクチュエータPZが実用可能なものとして提供されている。本実施の形態では、この積層型圧電アクチュエータPZを駆動源として用いている。
【0047】
第1圧電アクチュエータPZ1の前端には、駆動部材である第1駆動軸DS1が取り付けられている。第1駆動軸DS1は、可動部材である第1レンズホルダHD1の駆動孔DA1に適度な摩擦力をもって係合している。
【0048】
第2圧電アクチュエータPZ2の前端には、駆動部材である第2駆動軸DS2が取り付けられている。第1駆動軸DS1と直交する方向に配置された第2駆動軸DS2は、L形の可動部材である第2レンズホルダHD2の駆動孔DA2に適度な摩擦力をもって係合している。
【0049】
開口に光学素子であるレンズL1、L2を同軸に嵌め込んだ第1レンズホルダHD1は、そのガイド孔GA1内に挿通された第1ガイド軸GS1によりガイドされ、ベースB上を光軸方向に移動可能となっている。開口に光学素子であるレンズL3を嵌め込んだ第2レンズホルダHD2は、そのガイド孔GA2内に挿通された第2ガイド軸GS2によりガイドされ、ベースB上を光軸直交方向に移動可能となっている。尚、レンズL1、L2の光軸は、レンズL3の光軸と同軸もしくは平行である。
【0050】
レンズホルダHD1,HD2の移動量を磁気的に(又は光学的に)検出する不図示のエンコーダ(位置情報取得手段であり、例えばガイド軸GS1,GS2に磁気情報を配置し、レンズホルダHD1,HD2に読み取りヘッドなどを設けることができる)から信号(位置情報)を受けて、圧電アクチュエータPZ1,PZ2を独立して駆動制御するために、配線H1,H2を介して電圧を印加する外部の駆動回路(不図示)が配置されている。圧電アクチュエータPZ1、PZ2と、駆動軸DS1,DS2と、レンズホルダHD1,HD2とで駆動手段を構成する。尚、駆動回路は、ベースB上に配置して、配線により連結しても良い。
【0051】
次に、この光学系ユニットCUによるレンズL1,L2及びレンズL3の駆動方法について説明する。一般に、積層型圧電アクチュエータPZ1,PZ2は、電圧印加時の変位量は小さいが、発生力は大でその応答性も鋭い。したがって、図5(a)に示すように立ち上がりが鋭く立ち下がりがゆっくりとした略鋸歯状波形のパルス電圧を印加すると、圧電アクチュエータPZ1,PZ2は、パルスの立ち上がり時に急激に伸び、立ち下がり時にそれよりもゆっくりと縮む。
【0052】
したがって、例えば第1圧電アクチュエータPZ1の伸長時には、その衝撃力で第1駆動軸DS1が図3の手前側へ押し出されるが、レンズL1,L2を保持した第1レンズホルダHD1は、その慣性により、第1駆動軸DS1と一緒には移動せず、第1駆動軸DS1と駆動孔DAとの間で滑りを生じてその位置に留まる(わずかに移動する場合もある)。一方、パルスの立ち下がり時には立ち上がり時に比較して第1駆動軸DS1がゆっくりと戻るので、駆動孔DAが第1駆動軸DS1に対して滑らずに、第1駆動軸DS1と一体的に図3の奥側(壁W側)へ移動する。即ち、周波数が数百から数万ヘルツに設定されたパルスを印加することにより、第1レンズホルダHD1を所望の速度で連続的に移動させることができる。尚、以上より明らかであるが、図5(b)に示すように電圧の立ち上がりがゆっくりで、立ち下がりが鋭いパルスを印加すれば、第1レンズホルダHD1を逆の方向へ移動させることができる。即ち、信号出力手段としての光検出器PDからの球面収差に関する信号に基づいて、レンズL1,L2を光軸方向に移動することで球面収差の補正を行える。
【0053】
一方、第2圧電アクチュエータPZ2の伸長時には、その衝撃力で第2駆動軸DS2が図3の左側へ押し出されるが、レンズL3を保持した第2レンズホルダHD2は、その慣性により、第2駆動軸DS2と一緒には移動せず、第2駆動軸DS2と駆動孔DAとの間で滑りを生じてその位置に留まる(わずかに移動する場合もある)。一方、パルスの立ち下がり時には立ち上がり時に比較して第2駆動軸DS2がゆっくりと戻るので、駆動孔DAが第2駆動軸DS2に対して滑らずに、第2駆動軸DS2と一体的に図3の右側へ移動する。即ち、周波数が数百から数万ヘルツに設定されたパルスを印加することにより、第2レンズホルダHD2を所望の速度で連続的に移動させることができる。尚、以上より明らかであるが、図5(b)に示すように電圧の立ち上がりがゆっくりで、立ち下がりが鋭いパルスを印加すれば、第2レンズホルダHD2を逆の方向へ移動させることができる。
【0054】
レンズL1〜L3を駆動することによってコマ収差を補正する態様について説明する。
(1)2レーザ1パッケージ使用時のコマ収差補正
本実施の形態では、2レーザ1パッケージ2L1Pの半導体レーザLD3を、光軸外に配置しているので、CD使用時にコマ収差が発生する恐れがある。そこで、CD使用時には、収差補正素子としてのレンズL3を、半導体レーザLD2から半導体レーザLD3に向かう向きで光軸直交方向に移動させ、かつディスク面に平行に移動させることで、コマ収差を適切に補正する。このような構成とすれば、光ピックアップ装置を薄形化しても、レンズL3の移動を確保できる。このときの移動量は、半導体レーザLD2,LD3の間隔に応じて決定できる。
(2)対物レンズのトラッキング時のコマ収差補正
対物レンズOBJに有限発散光束を入射させた場合、対物レンズOBJをトラッキング動作のために光ディスクの半径方向に移動させることによりコマ収差が発生する恐れがある。そこで、信号出力手段としての光検出器PDからのコマ収差に関する信号に基づいて、レンズL3を対物レンズOBJのトラッキング方向に対応する光軸直交方向に移動させ、かつディスク面に平行に移動させることで、コマ収差を適切に補正する。このような構成とすれば、光ピックアップ装置を薄形化しても、レンズL3の移動を確保できる。尚、光ディスクの保護基板厚さに起因する球面収差は、レンズL1,L2を光軸方向に移動させることで補正できる。
【0055】
本実施の形態の光ピックアップ装置においては、対物レンズOBJとコリメータ光学系COLとの間にミラーMを配置したので、光ピックアップ装置の厚さを薄くしながらも、コリメータ光学系COLのレンズL1、L2の移動スペースを容易に確保でき、且つ圧電アクチュエータPZ1,PZ2の設置スペースを容易に確保できる。
【0056】
以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。2レーザ1パッケージは、第1の半導体レーザLD1と第2の半導体レーザLD2との組み合わせでも良い。又、駆動手段としては、上述の実施の形態に関わらず、ステッピングモータ、ボイスコイルモータ、形状記憶合金などを用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】第1の実施の形態にかかる光ピックアップ装置の構成を概略的に示す上面図である。
【図2】図1の構成を矢印II方向に見た図である。
【図3】コリメータ光学系COLと、その駆動部とを一体的に収納した光学系ユニットCUの斜視図である。
【図4】複数の圧電セラミックスPEを積み重ねてその間に電極Cを並列接続した構造の積層型圧電アクチュエータPZを示す斜視図である。
【図5】圧電アクチュエータPZに印加される電圧パルスの波形を示す図である。
【図6】2レーザ1パッケージの一例を示す斜視図である。
【図7】光ピックアップ装置の一例にかかる概略断面図である。
【図8】光ピックアップ装置の別例にかかる概略断面図である。
【符号の説明】
【0058】
ACT 対物レンズアクチュエータ機構
B ベース
BS ビーム整形素子
COL コリメータ光学系
CUL カップリングレンズ
CU 光学系ユニット
DC 駆動回路
DS1 第1駆動軸
DS2 第2駆動軸
GS1 第1ガイド軸
GS2 第2ガイド軸
HD1 第1レンズホルダ
HD2 第2レンズホルダ
L1 レンズ
L2 レンズ
L3 レンズ
LD1 半導体レーザ
LD2 半導体レーザ
LD3 半導体レーザ
LPM レーザパワーモニタ
M ミラー
ML モニタレンズ
OBJ 対物レンズ
OD1 光ディスク
OD2 光ディスク
OD3 光ディスク
PBS 偏光ビームスプリッタ
PD 光検出器
PE 圧電セラミックス
PS ポジションセンサ
PZ 第1圧電アクチュエータ
PZ 第2圧電アクチュエータ
QWP 1/4波長板
SL センサレンズ
W 壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、集光光学系と、光検出器とを有し、前記集光光学系が、前記光源からの光束を、光情報記録媒体の情報記録面に集光させることによって、情報の記録及び/又は再生を行うことが可能となっている光ピックアップ装置であって、
前記集光光学系が、対物レンズと、収差補正素子と、前記対物レンズと前記収差補正素子との間に配置された反射光学素子とを含み、前記光源からの光束は、前記収差補正素子を通過した後、前記反射光学素子により反射され、前記対物レンズに入射するようになっており、
前記収差補正素子を、光軸方向に交差する方向であって、且つ情報の記録及び/又は再生を行う光情報記録媒体の情報記録面に平行に移動するように駆動することによってコマ収差を補正する駆動手段を有することを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項2】
前記光源は、第1の光束を出射する第1発光部と、第2の光束を出射する第2発光部とを同一のヒートシンクに固定しており、前記駆動手段は、前記第1発光部と前記第2発光部との間で発光を切り替えることに応じて、前記収差補正素子を駆動することを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
【請求項3】
前記光源からの光束は、発散光又は収束光の状態で前記対物レンズに入射し、前記駆動手段は、前記対物レンズのトラッキング動作に応じて、前記収差補正素子を駆動することを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
【請求項4】
複数の光源を有し、前記光源からの光束は、発散光又は収束光の状態で前記対物レンズに入射し、前記対物レンズのトラッキング動作に応じて、前記収差補正素子を移動することを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
【請求項5】
前記駆動手段が、電気機械変換素子と、前記電気機械変換素子の一端に固定された駆動部材と、前記収差補正素子に連結され、かつ前記駆動部材上に移動可能に保持された可動部材と、から構成され、前記電気機械変換素子を、伸び方向と縮み方向とで速度を変えて繰り返し伸縮させることで、前記可動部材を移動させるようになっていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
【請求項6】
前記電気機械変換素子は圧電素子であることを特徴とする請求項5に記載の光ピックアップ装置。
【請求項7】
前記収差補正素子は少なくとも1つのレンズを有し、前記レンズを光軸方向に移動することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
【請求項8】
前記収差補正素子は、前記光源より出射された光束の発散角を変更するコリメートレンズまたはコリメートレンズ群であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
【請求項9】
前記収差補正素子は、前記光源より出射された発散光の光束を所定の発散角を有す光束に変換し、さらに光束径を変化させることが可能なズームコリメートレンズまたはズームコリメートレンズ群であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
【請求項10】
前記収差補正素子は、入射平行光の光束径を拡大するエキスパンダーレンズまたはエキスパンダーレンズ群であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
【請求項11】
前記収差補正素子は、入射平行光の光束径を拡大又は縮小させることが可能なズームエキスパンダーレンズまたはズームエキスパンダーレンズ群であるであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
【請求項12】
前記光情報記録媒体の情報記録面から反射した光束を受光し、前記光情報記録媒体の情報記録面に結像するスポットの球面収差及び/又はコマ収差に関する信号を出力する信号出力手段を有し、前記駆動手段は、前記信号出力手段から出力される球面収差及び/又はコマ収差に関する信号に基づいて、前記収差補正素子を移動するように駆動することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の光ピックアップ装置。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2006−155717(P2006−155717A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−342436(P2004−342436)
【出願日】平成16年11月26日(2004.11.26)
【出願人】(303000408)コニカミノルタオプト株式会社 (3,255)
【Fターム(参考)】