説明

光ファイバ担持用スペーサの反転ピッチ及び反転角度の測定装置及び測定方法

【課題】螺旋溝の反転ピッチ及び反転角を正確に測定することができる光ファイバ担持用スペーサの反転ピッチ及び反転角度の測定装置及び測定方法を提供する。
【解決手段】測定装置は、反転角エンコーダ55からの角度信号のカウンタ値が加算からθ(5度)減算、または、減算からθ(5度)加算された第1基準点D1における位置信号が示す第1基準位置と、第1基準点D1のθ(5度)前の反転タイミングからさらにθ(5度)前の第2基準点D2における位置信号が示す第2基準位置と、の中点を求めることにより反転位置Tを算出し、算出した反転位置T等に基づいて反転ピッチP及び反転角度を算出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバ担持用スペーサの反転ピッチ及び反転角度の測定装置及び測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光ファイバ担持用スペーサは、例えば、その外周に所定の角度ごとに回転方向が反転する螺旋溝が設けられ、この螺旋溝内に光ファイバを収納、担持する。このため、光ファイバ担持用スペーサの螺旋溝の形状、例えば、反転ピッチ、反転角度等の精度が低下すると、収納、担持されている光ファイバに負荷がかかってしまう。従って、光ファイバ担持用スペーサの螺旋溝の反転ピッチ、反転角度等には、厳格な寸法精度が要求されている。
【0003】
かかる状況の下、光ファイバ担持用スペーサは、その生産時に、螺旋溝にピッチ反転角測定器のピンが嵌合され、螺旋溝の全長にわたって反転ピッチ、反転角度等の測定が行われている。このような反転ピッチ、反転角度等の測定については様々な測定装置、測定方法が提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、螺旋溝にそれぞれ嵌合された一対の回転体と、各回転体に対応した一対のパルス発生器とを備え、各パルス発生器からの回転角度及び回転方向判別信号を受けて、螺旋溝の反転位置を判別し、隣接する反転位置間での速度パルス発生器のパルス及び回転角度信号を計数して求める反転ピッチ及び反転角度測定装置が提案されている。
【特許文献1】特開2000−65558号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、光ファイバ担持用スペーサの生産においては、生産速度をさらに速くすることが求められている。しかし、特許文献1の光ファイバ担持用スペーサでは、その螺旋溝に2つの回転体が嵌合されているため、生産速度を速くすると、螺旋溝に負荷がかかり、螺旋溝を傷つけてしまうおそれがある。かかる場合、螺旋溝に嵌合される回転体を1つにすれば、螺旋溝に負荷がかかり難くなるが、これでは螺旋溝の反転ピッチの測定精度が低下してしまう。また、生産速度が速くなると、パルス発生器のチャタリングが生じやすくなる。このため、螺旋溝の反転ピッチ及び反転角度の測定精度が低下し、その測定値にバラツキが生じるおそれがある。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、螺旋溝の反転ピッチ及び反転角度を正確に測定することができる光ファイバ担持用スペーサの反転ピッチ及び反転角度の測定装置及び測定方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、螺旋溝を傷つけにくい光ファイバ担持用スペーサの反転ピッチ及び反転角度の測定装置及び測定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかる光ファイバ担持用スペーサの反転ピッチ及び反転角度の測定装置は、
所定の回転角度ごとに回転方向が反転する螺旋溝が外周に設けられた光ファイバ担持用スペーサを軸方向に走行させながら、その螺旋溝の反転ピッチ及び反転角度を測定する光ファイバ担持用スペーサの反転ピッチ及び反転角度の測定装置であって、
前記螺旋溝に嵌合され、前記光ファイバ坦持用スペーサの軸回りの回転に伴って回転する1つの回転体と、
前記回転体が所定角度回転する度にパルスを出力するエンコーダと、
前記光ファイバ坦持用スペーサをその軸方向に走行させる走行手段と、
前記走行手段により走行している光ファイバ坦持用スペーサの位置を示す位置信号を発生する位置信号発生器と、
前記回転体が第1の方向に回転しているときに前記エンコーダの出力パルスをアップカウントし、前記回転体が第1の方向と反対の第2の方向に回転しているときに前記エンコーダの出力パルスをダウンカウントするカウンタと、
前記カウンタのカウント値と前記位置信号とを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記記憶手段の記憶データに基づいて、前記カウンタのカウント値が増加している状態から減少している状態に変化し、さらに所定値だけ減少した点、又は、減少している状態から増加している状態に変化し、さらに所定値だけ増加した点を第1基準点として特定し、当該第1基準点における位置信号を記憶する第1基準点記憶手段と、
前記記憶手段の記憶データに基づいて、前記カウンタのカウント値が、前記増加している状態から減少している状態に変化した点でのカウント値よりも前記所定値だけ少ない点、又は、前記減少している状態から増加している状態に変化した点でのカウント値よりも前記所定値だけ大きい点を第2基準点として特定し、当該第2基準点における位置信号を記憶する第2基準点記憶手段と、
前記第1基準点記憶手段により記憶された位置信号が示す第1基準位置と、前記第2基準点記憶手段により記憶された位置信号が示す第2基準位置と、の中点を前記螺旋溝の反転位置として特定する反転位置特定手段と、
前記反転位置特定手段が特定した螺旋溝の反転位置に基づいて、螺旋溝の反転ピッチを算出する反転ピッチ算出手段と、
前記反転位置と前記第1及び第2の基準位置と前記所定値とから前記螺旋溝の反転角度を算出する反転角度算出手段と、
を備える、
ことを特徴とする。
【0008】
本発明の第2の観点にかかる光ファイバ担持用スペーサの反転ピッチ及び反転角度の測定方法は、
所定の回転角度ごとに回転方向が反転する螺旋溝が外周に設けられた光ファイバ担持用スペーサを軸方向に走行させながら、その螺旋溝の反転ピッチ及び反転角度を測定する光ファイバ担持用スペーサの反転ピッチ及び反転角度の測定方法であって、
前記螺旋溝に嵌合され、前記光ファイバ坦持用スペーサの軸回りの回転に伴って回転する1つの回転体が所定角度回転する度に、エンコーダからパルスを出力するパルス出力工程と、
前記走行している光ファイバ坦持用スペーサの位置を示す位置信号を発生する位置信号発生工程と、
前記回転体が第1の方向に回転しているときに前記パルス出力工程で出力された出力パルスをカウンタによりアップカウントし、前記回転体が第1の方向と反対の第2の方向に回転しているときに前記パルス出力工程で出力された出力パルスをカウンタによりダウンカウントするカウント工程と、
前記カウント工程のカウント値と、前記位置信号発生工程で発生した位置信号とを対応付けて記憶する記憶工程と、
前記記憶工程で記憶された記憶データに基づいて、前記カウント値が増加している状態から減少している状態に変化し、さらに所定値だけ減少した点、又は、減少している状態から増加している状態に変化し、さらに所定値だけ増加した点を第1基準点として特定し、当該第1基準点における位置信号を記憶する第1基準点記憶工程と、
前記記憶工程で記憶された記憶データに基づいて、前記カウント値が、前記増加している状態から減少している状態に変化した点でのカウント値よりも前記所定値だけ少ない点、又は、前記減少している状態から増加している状態に変化した点でのカウント値よりも前記所定値だけ大きい点を第2基準点として特定し、当該第2基準点における位置信号を記憶する第2基準点記憶工程と、
前記第1基準点記憶工程で記憶された位置信号が示す第1基準位置と、前記第2基準点記憶工程で記憶された位置信号が示す第2基準位置と、の中点を前記螺旋溝の反転位置として特定する反転位置特定工程と、
前記反転位置特定工程で特定した螺旋溝の反転位置に基づいて、螺旋溝の反転ピッチを算出する反転ピッチ算出工程と、
前記反転位置と前記第1及び第2の基準位置と前記所定値とから前記螺旋溝の反転角度を算出する反転角度算出工程と、
を備える、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、螺旋溝の反転ピッチ及び反転角度を正確に測定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の光ファイバ担持用スペーサの反転ピッチ及び反転角度の測定装置及び測定方法について図面を参照して説明する。本実施の形態では、図1に示す光ファイバ担持用スペーサ1に形成された螺旋溝1cの反転ピッチ及び反転角度の測定装置及び測定方法を例に本発明を説明する。
【0011】
図1(a)に示すように、光ファイバ担持用スペーサ1は、その中央に配置された抗張力線1aと、その外周に被覆形成された合成樹脂製の本体部1bとを備えている。本体部1bには、その外周に断面が凹形の複数条の螺旋溝1cが形成されている。螺旋溝1cは、図1(b)に示すように、その長手軸方向に沿って所定の反転ピッチPと反転角度αとで反転するように形成されている。本実施の形態の測定装置2は、この反転ピッチPと反転角度αとを、光ファイバ担持用スペーサ1の製造時に測定する。
【0012】
測定装置2は、図2に示すように、光ファイバ担持用スペーサ1の製造システム(工程)に組み込まれ、その主要部が一対の引取機3a,3bの間に設けられている。なお、測定装置2が光ファイバ担持用スペーサ1の製造システムに組み込まれているのは、光ファイバ担持用スペーサ1の製造時に、光ファイバ担持用スペーサ1の反転ピッチP及び反転角度αを測定するためである。
【0013】
測定装置2は、筐体4と、検出部5と、一対のガイド部6a,6bと、位置信号発生器7と、演算部8と、を備えている。
【0014】
筐体4は、一対の引取機3a,3bの間に設けられ、演算部8を収容する。また、筐体4は、検出部5及び一対のガイド部6a,6bを支持する。
【0015】
検出部5は、筐体4上に設けられている。図3は検出部5の拡大図である。図3に示すように、検出部5は、支持脚51と、ホルダ52と、ベアリング53と、回転体54と、ロータリーエンコーダ(エンコーダ)55と、を備えている。
【0016】
支持脚51は、筐体4上に固設され、検出部5(ホルダ52)を支持する。
ホルダ52は、支持脚51により支持され、ベアリング53を保持固定する。
ベアリング53は、ホルダ52内に収容され、回転体54を回転可能に支承する。
【0017】
回転体54は、外周部にギア54aが形成された鍔を備え、回転軸を中心に回転する中空円筒状の本体54bと、複数のピン54cと、を備えている。ピン54cは、光ファイバ担持用スペーサ1の螺旋溝1c内に先端側が嵌合(係合)挿入されるものであり、先端部は面取処理が施されている。ピン54cは、図4に示すように、本体54bの中心方向を指向する放射穴54dに挿通され、ネジ54eにより固定されている。
【0018】
一本の光ファイバ担持用スペーサ1の螺旋溝1cには、1つの回転体54が嵌合されている。このため、嵌合された回転体54が回転しても、螺旋溝1cに負荷がかかり難くなり、螺旋溝1cを傷つけにくくなる。従って、反転ピッチP及び反転角αの測定において、螺旋溝1cを傷つけにくい。
【0019】
ロータリーエンコーダ55は、図3に示すように、ホルダ52の上側に固設されたフランジ56に取付けられている。ロータリーエンコーダ55の回転軸57には、回転体54のギア54aと歯合する従動ギア58が固設されている。ロータリーエンコーダ55は、回転体54の回転に応じて回転駆動し、回転角度に対応する角度信号と回転方向を示す回転方向信号とを出力する。具体的には、ロータリーエンコーダ55は、例えば、回転角度に応じて2相のパルスを出力する。この2相のパルス信号のパルス数により回転角度を、位相関係により回転方向を判別することができる。ロータリーエンコーダ55は、例えば、分解能が1°であり、360パルス/1回転の角度信号を発生する。なお、発生した角度信号及び回転方向信号は、後述するように、演算部8により処理される。
【0020】
ロータリーエンコーダ55は、後述する図5に示すように、角度カウンタ55aを備えている。角度カウンタ55aは、ロータリーエンコーダ55からのパルス信号をカウントする。具体的には、角度カウンタ55aは、ロータリーエンコーダ55からの角度信号と回転方向信号とに基づいて、回転体54が所定方向(例えば、時計回り方向)に回転しているときには、パルス数を+1ずつアップカウントし、回転体54が前記所定方向と反対方向(例えば、反時計回り方向)に回転しているときには、パルス数を−1ずつダウンカウントする。即ち、角度カウンタ55aは、回転体54が所定方向に所定角度回転する度にカウント値を+1し、回転体54が反対方向に所定角度回転する度にカウント値を−1する。
【0021】
図2に示す一対のガイド部6a,6bは、検出部5を挟むように、筐体4上に設けられている。ガイド部6a,6bは、光ファイバ担持用スペーサ1を引取機3a,3bで引取る際の上下,左右方向の振動が、検出部5で測定誤差として現われないように、光ファイバ担持用スペーサ1の振動を防止する。ガイド部6a,6bは、例えば、光ファイバ担持用スペーサ1を4方向から挟み込むようにした4個の井桁ローラから構成されている。
【0022】
位置信号発生器7は、引取機3a内に設けられている。位置信号発生器7は、光ファイバ担持用スペーサ1の位置を示す位置信号を出力する。具体的には、位置信号発生器7は、例えば、光学式リニアエンコーダなどから構成され、光ファイバ坦持用スペーサ1が一定距離移動する毎にパルス信号を出力する。なお、発生したパルス信号は、後述するように、演算部8により処理される。
【0023】
位置信号発生器7は、後述する図5に示すように、位置カウンタ7aを備えている。位置カウンタ7aは、位置信号発生器7からのパルス信号をアップカウントする。即ち、位置カウンタ7aは、光ファイバ担持用スペーサ1が一定距離移動する毎にカウント値を+1する。
【0024】
演算部8は、例えば、通信機能を有するコンピュータなどから構成されている。演算部8は、ロータリーエンコーダ55からの角度信号、及び、位置信号発生器7からの位置信号の計数値に基づいて、光ファイバ担持用スペーサ1の反転ピッチP及び反転角度αを算出(演算)する。
【0025】
図5に示すように、演算部8には、ロータリーエンコーダ55と、位置信号発生器7と、警報機9と、サーバパソコン10と、が接続されている。
【0026】
警報機9は、警報音を放音する放音部と、警報ランプを点灯する点灯部とを備えている。警報機9は、例えば、演算部8の制御に従って、放音部から警報音を放音するとともに、点灯部から警報ランプを点灯することにより、光ファイバ担持用スペーサ1の反転ピッチP、反転角度αに問題があることを、光ファイバ担持用スペーサ1の生産ラインの作業者に報知する。演算部8は、測定した反転ピッチPと反転角度αの少なくとも一方が、後述する警報値を超えた場合に、放音部から警報音を放音するとともに、点灯部から警報ランプを点灯する。
【0027】
サーバパソコン10は、例えば、通信機能を有するコンピュータなどから構成されている。サーバパソコン10は、例えば、演算部8から送信(転送)された反転ピッチP及び反転角度αの計測値、反転角度トレンド波形、光ファイバ担持用スペーサ1の生産履歴等を保存する。
【0028】
演算部8は、CPU81と、記憶部82と、I/Oポート83と、表示部84と、入力部85と、出力部86と、これらを相互に接続するバス87とから構成されている。
【0029】
CPU(Central Processing Unit)81は、演算部8の中枢を構成し、記憶部82に記憶された制御プログラムを実行し、入力部85からの指示に従って、演算部8の動作を制御する。
【0030】
例えば、CPU81は、周期的に、角度カウンタ55aのカウント値をチェックし、カウント値が直前にチェックしたときのカウント値と異なるときに、そのカウント値と、その時点での位置カウンタ7aのカウント値とを対応付けて記憶部82に記憶する。そして、記憶部82に記憶された反転ピッチP及び反転角度αの算出手順に従って、反転ピッチP及び反転角度αを算出する。
【0031】
記憶部82は、半導体メモリ、磁気ディスク記録装置などから構成され、例えば、前述の制御プログラム等の、光ファイバ担持用スペーサ1の反転ピッチP及び反転角度αの測定に必要な各種の情報やプログラムが記録されている。
【0032】
記憶部82には、例えば、光ファイバ担持用スペーサ1の反転ピッチP及び反転角度αの算出手順(プログラム)等が記憶されている。
【0033】
また、記憶部82には、図6に示すように、角度カウンタ55aと位置カウンタ7aとのカウント値が、CPU81により対応付けて記憶されている。
【0034】
さらに、記憶部82には、CPU81により算出された反転ピッチP、及び、反転角度αが記憶されている。
【0035】
次に、CPU81が、反転ピッチPと反転角度αを算出する手順を説明する。
【0036】
まず、CPU81は、記憶部81に格納されている角度カウンタ55aのカウント値をスキャンし、カウント値が増加している状態から減少している状態に変化し、さらに、ピーク値(極大値)から所定値小さい値となった点、又は、カウント値が減少している状態から増加している状態に変化し、さらにピーク値(極小値)から所定値大きい値となった点(第1基準点D1)を特定する。
【0037】
所定値は、例えば、回転体54が所定角度θに対応する値であり、θを5°、360パルス/1回転とした場合には、「5」となる。図6の例では、角度カウンタ55aのカウント値が140...と増加し、150(ピーク)に至り、徐々に減少して、「145」となった点が第1基準点D1となる。次に、位置カウンタ7aの第1基準点D1に対応するカウント値(第1基準位置)を求める。図6の例では、位置カウンタ7aのカウント値「193」を特定する。
【0038】
続いて、CPU81は、第1基準点D1から角度カウンタ55aのカウント値が所定値(図6の例では、「5」)前を反転タイミング(角度カウンタ55aのカウント値が極大又は極小となるタイミング)として特定する。CPU81は、特定した反転タイミングから、さらに、所定値(「5」)前の点(角度カウンタ55aのカウント値が増加している状態にあり反転タイミングにおけるカウント値よりも所定値小さい点又はカウント値が減少している状態にあり反転タイミングにおけるカウント値よりも所定値大きい点)を第2基準点D2として特定する。換言すれば、ピークを挟んで第1基準点D1と同一のカウント値を有する第2基準点D2を求める。図6の例では、角度カウンタ55aのカウント値が「145」の点を求める。
【0039】
次に、位置カウンタ7aの第2基準点D2に対応するカウント値(第2基準1)を求める。図6の例では、位置カウンタ7aのカウント値「160」を特定する。
【0040】
続いて、CPU81は、第1及び第2基準点D1,D2における位置カウンタ7aのカウント値(第1及び第2基準位置)の中間値(中点)を螺旋溝1cの反転位置Tに対応するカウント値と判別する。
【0041】
図6に示すように、ある反転位置Tから次の反転位置Tまでの、位置カウンタ7aのカウント値の差と1パルスあたりの移動距離の積が反転ピッチPとなる。CPU81は、順次求めた反転位置Tに対応するカウント値の差分を求めることにより、反転ピッチPを求める。
【0042】
また、CPU81は、反転位置Tと、第1及び第2基準点D1,D2における角度カウンタ55aのカウント値と、位置カウンタ7aのカウント値(第1及び第2基準位置)に基づいて、反転角度αを算出する。例えば、CPU81は、反転角αを次式に従って計算する。
【0043】
α=tan−1(第1基準位置から反転位置Tまでの距離/角度θに対応するスペーサ1の円周方向の距離)+tan−1(反転位置Tから第2基準位置までの距離)/角度θに対応するスペーサ1の円周方向の距離)・・・式(1)
【0044】
ここで、所定角θは、2度〜20度であることが好ましい。θが2度より小さくなるとエンコーダのチャタリング等が発生したときに反転位置Tを正確に算出することができなくなるおそれがあるためである。また、θが20度より大きくなると反転タイミング及び反転位置Tにずれが生じてしまうおそれがあるためである。さらに所定角θは、4度〜10度であることがより好ましい。かかる範囲にすることにより、算出される反転位置Tの精度が向上するためである。
【0045】
また、記憶部82には、入力部85により入力された、反転ピッチP及び反転角度αの基準値(設定値)、規格値(許容値)、警報値などが記憶されている。反転ピッチP及び反転角度αの基準値(設定値)は、これらの設定された値である。反転ピッチP及び反転角度αの規格値(許容値)は、これらの許容可能な値である。反転ピッチP及び反転角度αの警報値は、警報機9を作動して光ファイバ担持用スペーサ1の生産ラインの作業者に報知する値であり、規格値には含まれるが、今後規格値を外れるおそれがある値をいう。なお、CPU81は、測定した反転ピッチPや反転角度αが警報値を超えると、警報機9を制御して、放音部から警報音を放音させるとともに、点灯部から警報ランプを点灯させる。また、これらの値は、後述するように、表示部84に表示される。
【0046】
I/Oポート83は、ロータリーエンコーダ55、位置信号発生器7、警報機9、サーバパソコン10等に接続され、データや信号の入出力を制御する。
【0047】
表示部84は、LCD(Liquid Crystal Display)等からなる。表示部84には、現在の反転ピッチP及び反転角度α、入力部85により入力された反転ピッチP及び反転角度αの基準値、規格値、警報値などが表示される。また、表示部84に、反転ピッチP及び反転角度αの履歴を表示してもよい。
【0048】
入力部85は、キーボードやタッチパネル等から構成され、例えば、反転ピッチP及び反転角度αの基準値、規格値、警報値などを入力する。
出力部86は、プリンタ等から構成され、例えば、測定された反転ピッチP及び反転角度αを印刷する。
バス87は、各部の間で情報を伝達する。
【0049】
次に、以上のように構成された測定装置2を用いた光ファイバ担持用スペーサ1の螺旋溝の反転ピッチP及び反転角度αの測定方法について説明する。図8及び図9は、光ファイバ担持用スペーサ1の反転ピッチP及び反転角度αの測定方法を説明するためのフローチャートである。
【0050】
光ファイバ担持用スペーサ1を生産する場合、作業者は、演算部8の入力部85を操作して、光ファイバ担持用スペーサ1のロットNo.、反転ピッチP及び反転角度αの基準値、規格値、警報値などの各種設定値を入力した後、この生産ラインを稼働させる。
【0051】
生産の開始が指示されると、引取機3a及び3bは、光ファイバ坦持用スペーサ1の搬送を開始する。光ファイバ坦持用スペーサ1の搬送に伴って、回転体54が回転し、この回転に伴ってロータリーエンコーダ55が回転し、回転角度信号と回転方向信号とを出力する。また、光ファイバ坦持用スペーサ1が一定距離搬送される度に、位置信号発生器7がパルス信号を出力する。
また、角度カウンタ55aは、ロータリーエンコーダ55からの回転角度信号と回転方向信号とに応答して、カウント値を更新し、位置カウンタ7aは、位置信号発生器7からのパルスをカウントする。
【0052】
演算部8のCPU81は、図8に示すように、まず、ロットNo.、各種設定値が入力されたか否かを判別する(ステップS1)。CPU81は、ロットNo.、各種設定値が入力されたと判別すると(ステップS1;Yes)、入力されたロットNo.、各種設定値を記憶部82に登録し(ステップS2)、算出処理を実行する(ステップS3)。
【0053】
算出処理では、図9に示すように、まず、CPU81は、角度カウンタ55aのカウント値を取り込む(ステップS31)。CPU81は、今回取り込んだ角度カウンタ87aのカウント値と、前回取り込んだカウント値とが異なっているか否かを判別し(ステップS32)、同一であれば(ステップS32;No)、この処理を終了し、ステップS10に進む。
【0054】
CPU81は、異なっていれば(ステップS32;Yes)、その時点の位置カウンタ7aのカウント値を取り込む(ステップS33)。そして、CPU81は、取り込んだ角度カウンタ55aのカウント値と位置カウンタ7aのカウント値とを対応付けて、記憶部82に格納する(ステップS34)。
【0055】
次に、CPU81は、記憶部82に蓄積しておいたカウント値と今回格納したカウント値とに基づいて、スペーサ1の現在位置が第1基準点D1に相当(該当)するか否かを判別する(ステップS35)。具体的には、CPU81は、記憶部82に格納されている一連のカウント値をスキャンして、今回格納した角度カウンタ55aのカウント値が、順次増加している状態から順次減少している状態に変化し且つピーク(極大値)から所定値(「5」)だけ減少した値、または、順次減少している状態から順次増加している状態に変化し且つピーク(極小値)から所定値(「5」)だけ増加した値、に相当するか否かを判別する。
【0056】
CPU81は、現在位置が第1基準点D1に相当しないと判別すると(ステップS35;No)、ステップS31に戻る。
【0057】
CPU81は、第1基準点D1に相当すると判別すると(ステップS35;Yes)、第2基準点D2とを算出する(ステップS36)。具体的には、CPU81は、第1基準点D1から角度カウンタ55aのカウント値が所定値(「5」)前の点を反転タイミングとして特定し、特定した反転タイミングから角度カウンタ55aのカウント値が所定値(「5」)前の第2基準点D2を特定する。
【0058】
次に、CPU81は、第1及び第2基準点D1,D2における位置カウンタ7aのカウント値が示す位置(第1及び第2基準位置)の中点(平均値)を螺旋溝1cの反転位置Tとして特定する(ステップS37)。即ち、反転位置Tに対応する位置カウンタ7aのカウント値を特定する。
【0059】
続いて、CPU81は、第1及び第2基準位置、反転位置Tに対応する位置カウンタ7aのカウント値を対応付けて記憶部82に格納する(ステップS38)。
【0060】
次に、CPU81は、記憶部82に、前回求めた反転位置Tがあるか否かを判別する(ステップS39)。CPU81は、記憶部82に前回求めた反転位置Tがないとき(ステップS39;No)、この処理を終了し、ステップS10に進む。
【0061】
CPU81は、記憶部82に前回求めた反転位置Tがあるとき(ステップS39;Yes)、今回の反転位置Tに対応する位置カウンタ7aのカウント値との差から螺旋溝1cの反転ピッチPを算出する(ステップS40)。さらに、CPU81は、今回求めたカウント値から反転角度αを、例えば、前述の式(1)に基づいて求める(ステップS41)。CPU81は、求めた反転角度α及び反転ピッチPを記憶部82に格納する(ステップS42)。
【0062】
このように、角度カウンタ55aのカウント値が順次増加している状態から順次減少する状態に変換し且つピークより所定値だけ減少した値となったこと、または、順次減少している状態から順次増加している状態に変換し且つピークより所定値だけ増加した値となった第1基準点D1と、反転タイミングから角度信号のカウント値が所定値前の第2基準点D2とから、反転位置Tを算出している。このため、例えば、図10(a)に示すように、一般にチャタリングが発生しやすい反転位置T近傍にチャタリングが発生しても、反転位置Tを正確に算出することができる。また、図10(b)に示すように、反転位置T近傍のロータリーエンコーダ55からの角度信号の計数値が正確に計数できていなくても、反転位置Tを正確に算出することができる。さらに、図10(c)に示すように、反転位置T近傍以外にチャタリングが発生しても、反転位置Tを正確に算出することができる。
【0063】
次に、処理は図8のメインルーチンにリターンし、CPU81は、算出した反転ピッチP、反転角度αが、記憶部82に登録された規格値(規格範囲)外か否かを判別する(ステップS4)。CPU81は、規格範囲外であると判別すると(ステップS4;Yes)、所定のエラー処理を実行し(ステップS13)、この処理を終了する。具体的には、引取機3a、3bを含む生産設備に停止信号を送信して、装置を停止して生産を中止させると共に、表示部84に算出した反転角度α、反転ピッチP等を表示して、作業者に報知する。
【0064】
CPU81は、規格範囲外でないと判別すると(ステップS4;No)、算出された反転ピッチP、反転角度αが、警報値に該当するか否かを判別する(ステップS5)。CPU81は、警報値に該当しないと判別すると(ステップS5;No)、ステップS7に進む。CPU81は、警報値に該当すると判別すると(ステップS5;Yes)、警報機9を作動して、警報機9の放音部から警報音を放音させるとともに、点灯部から警報ランプを点灯させる(ステップS6)。これにより、生産ラインの作業者は、光ファイバ担持用スペーサ1の反転ピッチP、反転角度αが警報値に該当することを容易に認識することができる。
【0065】
続いて、CPU81は、算出した反転ピッチP及び反転角度αを演算部8の表示部84に表示する(ステップS7)。また、CPU81は、算出した反転ピッチP及び反転角度αの最大値、最小値、及び、平均値を算出し、算出した最大値、最小値、及び、平均値を表示部84に表示する(ステップS8)。さらに、CPU81は、算出した反転角度αの傾向(反転角トレンド)を算出し、算出した反転角トレンドを表示部84に表示する(ステップS9)。これらが表示部84に表示されているので、生産ラインの作業者による反転ピッチP及び反転角度αの値の品質管理に寄与することができる。
【0066】
次に、CPU81は、光ファイバ担持用スペーサ1の生産が終了したか否かを判別する(ステップS10)。CPU81は、終了していないと判別すると(ステップS10;No)、ステップS3に戻り、算出処理を実行する。
【0067】
CPU81は、終了していると判別すると(ステップS10;Yes)、算出したデータを記憶部82に保存する(ステップS11)。そして、CPU81は、保存したデータをサーバパソコン10に送信(転送)し、この処理を終了する(ステップS12)。
【0068】
以上説明したように、本実施の形態によれば、第1基準位置と、第2基準位置とから、反転位置Tを算出しているので、反転位置Tを正確に算出することができる。反転ピッチP及び反転角度αを反転位置Tの位置信号発生器7からの位置信号の計数値に基づいて算出しているので、反転ピッチP及び反転角度αを正確に算出することができる。このため、光ファイバ担持用スペーサ1の反転ピッチP及び反転角度αを正確に算出することができる。
【0069】
また、本実施の形態によれば、光ファイバ担持用スペーサ1の螺旋溝1cに、1つの回転体54が嵌合されているので、螺旋溝1cに負荷がかかり難くなり、螺旋溝1cを傷つけにくくなる。このため、反転ピッチP及び反転角αの測定において、螺旋溝1cを傷つけにくくすることができる。
【0070】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。例えば、上記実施の形態では、ガイド部6a,6bに光ファイバ担持用スペーサ1を4方向から挟み込むようにした4個の井桁ローラから構成されている場合を例に本発明を説明したが、ガイド部6a,6bは光ファイバ担持用スペーサ1をガイド可能なものであればよく、例えば、光ファイバ担持用スペーサ1を下方よりV溝で支持するガイドローラであってもよい。
【0071】
上記実施の形態では、光ファイバ担持用スペーサ1を生産・搬送しながら、反転角度α及び反転ピッチPを求めたが、例えば、一本分のスペーサ1のデータを記憶部82に蓄積し、生産完了後に、記憶部82の蓄積データをスキャンして、生産されたスペーサ1の反転角度αとピッチPが正常であるか否かを判別し、異常があるとすれば、どの位置か、といったことを報知するようにしてもよい。
【0072】
上記実施の形態においては、理解を容易にするために、回転体54の回転角とロータリーエンコーダ55の回転角を同一として説明したが、これらは対応関係にあれば、同一である必要はない。両者が異なる場合、CPU81は、ロータリーエンコーダ55の回転角に基づいて、回転体54の回転角を求め、上述の演算処理を行う。
【0073】
また、上記実施の形態では、光ファイバ担持用スペーサ1の螺旋溝1cが6つ(6条)設けられ、その反転角度が360度の場合を例に本発明を説明したが、螺旋溝1cの数、反転角度は任意であり、例えば、螺旋溝1cが5条、8条のように、それ以上またはそれ以下の条数のものであってもよい。また、反転角度も360度以外であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】光ファイバ担持用スペーサの構成を示す図である。
【図2】光ファイバ担持用スペーサの反転ピッチ及び反転角度の測定装置を示す図である。
【図3】図2の検出部を示す図である。
【図4】図3の回転体の本体とピンとの関係を示す図である。
【図5】図2の演算部の構成を示す図である。
【図6】ロータリエンコーダからの角度信号のカウント値と位置信号発生器からの位置信号のカウント値との関係を示す図である。
【図7】反転位置を算出する方法を説明するための図である。
【図8】光ファイバ担持用スペーサの反転ピッチ及び反転角度の測定方法を説明するためのフローチャートである。
【図9】図8の算出処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】チャタリング等が発生した状態の角度信号と位置信号との関係を示す図である。
【符号の説明】
【0075】
1 光ファイバ担持用スペーサ
1c 螺旋溝
2 測定装置
3a、3b 引取機
4 筐体
5 検出部
6a、6b ガイド部
7 位置信号発生器
7a 位置カウンタ
8 演算部
9 警報機
10 サーバパソコン
51 支持脚
52 ホルダ
53 ベアリング
54 回転体
55 ロータリーエンコーダ
55a 角度カウンタ
81 CPU
82 記憶部
83 I/Oポート
84 表示部
85 入力部
86 出力部
87 バス
P 反転ピッチ
α 反転角度
T 反転位置
D1 第1基準点
D2 第2基準点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の回転角度ごとに回転方向が反転する螺旋溝が外周に設けられた光ファイバ担持用スペーサを軸方向に走行させながら、その螺旋溝の反転ピッチ及び反転角度を測定する光ファイバ担持用スペーサの反転ピッチ及び反転角度の測定装置であって、
前記螺旋溝に嵌合され、前記光ファイバ坦持用スペーサの軸回りの回転に伴って回転する1つの回転体と、
前記回転体が所定角度回転する度にパルスを出力するエンコーダと、
前記光ファイバ坦持用スペーサをその軸方向に走行させる走行手段と、
前記走行手段により走行している光ファイバ坦持用スペーサの位置を示す位置信号を発生する位置信号発生器と、
前記回転体が第1の方向に回転しているときに前記エンコーダの出力パルスをアップカウントし、前記回転体が第1の方向と反対の第2の方向に回転しているときに前記エンコーダの出力パルスをダウンカウントするカウンタと、
前記カウンタのカウント値と前記位置信号とを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記記憶手段の記憶データに基づいて、前記カウンタのカウント値が増加している状態から減少している状態に変化し、さらに所定値だけ減少した点、又は、減少している状態から増加している状態に変化し、さらに所定値だけ増加した点を第1基準点として特定し、当該第1基準点における位置信号を記憶する第1基準点記憶手段と、
前記記憶手段の記憶データに基づいて、前記カウンタのカウント値が、前記増加している状態から減少している状態に変化した点でのカウント値よりも前記所定値だけ少ない点、又は、前記減少している状態から増加している状態に変化した点でのカウント値よりも前記所定値だけ大きい点を第2基準点として特定し、当該第2基準点における位置信号を記憶する第2基準点記憶手段と、
前記第1基準点記憶手段により記憶された位置信号が示す第1基準位置と、前記第2基準点記憶手段により記憶された位置信号が示す第2基準位置と、の中点を前記螺旋溝の反転位置として特定する反転位置特定手段と、
前記反転位置特定手段が特定した螺旋溝の反転位置に基づいて、螺旋溝の反転ピッチを算出する反転ピッチ算出手段と、
前記反転位置と前記第1及び第2の基準位置と前記所定値とから前記螺旋溝の反転角度を算出する反転角度算出手段と、
を備える、
ことを特徴とする光ファイバ担持用スペーサの反転ピッチ及び反転角度の測定装置。
【請求項2】
所定の回転角度ごとに回転方向が反転する螺旋溝が外周に設けられた光ファイバ担持用スペーサを軸方向に走行させながら、その螺旋溝の反転ピッチ及び反転角度を測定する光ファイバ担持用スペーサの反転ピッチ及び反転角度の測定方法であって、
前記螺旋溝に嵌合され、前記光ファイバ坦持用スペーサの軸回りの回転に伴って回転する1つの回転体が所定角度回転する度に、エンコーダからパルスを出力するパルス出力工程と、
前記走行している光ファイバ坦持用スペーサの位置を示す位置信号を発生する位置信号発生工程と、
前記回転体が第1の方向に回転しているときに前記パルス出力工程で出力された出力パルスをカウンタによりアップカウントし、前記回転体が第1の方向と反対の第2の方向に回転しているときに前記パルス出力工程で出力された出力パルスをカウンタによりダウンカウントするカウント工程と、
前記カウント工程のカウント値と、前記位置信号発生工程で発生した位置信号とを対応付けて記憶する記憶工程と、
前記記憶工程で記憶された記憶データに基づいて、前記カウント値が増加している状態から減少している状態に変化し、さらに所定値だけ減少した点、又は、減少している状態から増加している状態に変化し、さらに所定値だけ増加した点を第1基準点として特定し、当該第1基準点における位置信号を記憶する第1基準点記憶工程と、
前記記憶工程で記憶された記憶データに基づいて、前記カウント値が、前記増加している状態から減少している状態に変化した点でのカウント値よりも前記所定値だけ少ない点、又は、前記減少している状態から増加している状態に変化した点でのカウント値よりも前記所定値だけ大きい点を第2基準点として特定し、当該第2基準点における位置信号を記憶する第2基準点記憶工程と、
前記第1基準点記憶工程で記憶された位置信号が示す第1基準位置と、前記第2基準点記憶工程で記憶された位置信号が示す第2基準位置と、の中点を前記螺旋溝の反転位置として特定する反転位置特定工程と、
前記反転位置特定工程で特定した螺旋溝の反転位置に基づいて、螺旋溝の反転ピッチを算出する反転ピッチ算出工程と、
前記反転位置と前記第1及び第2の基準位置と前記所定値とから前記螺旋溝の反転角度を算出する反転角度算出工程と、
を備える、
ことを特徴とする光ファイバ担持用スペーサの反転ピッチ及び反転角度の測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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