説明

光プリントヘッド及び画像形成装置

【課題】狭幅化と高密度かつ高速な書込みに対応した高速データ転送における信号品質の確保の両立を図ることのできる光プリントヘッドを提供する。
【解決手段】複数の発光源102及びその電極配線を有する有機EL基板101と、発光源102の光ビームを被照射面上に結像するレンズアレイ105と、有機EL基板101とレンズアレイ105とを保持し、画像形成装置の面板と当接する突当部106aを有するハウジング106と、発光源102の駆動を制御する駆動制御回路150及び駆動制御回路150の信号配線を有し、ハウジング106を保持するプリント基板107と、プリント基板107をその基板面と平行な方向に前記被照射面側に付勢して突当部106aを前記面板に当接させる付勢手段と、を備え、プリント基板107は、その基板面とレンズアレイ105の光軸が平行になるとともに、前記電極配線と信号配線が接続されるようにハウジング106を保持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオードアレイや有機エレクトロルミネッセンス素子アレイなどを発光源とする固体書込ヘッドである光プリントヘッド及び該光プリントヘッドを用いた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機等の画像形成装置として、電子写真方式を利用した画像形成装置が種々考案されており公知技術となっている。その画像形成プロセスは、像担持体である感光体ドラムの表面に静電潜像を形成し、感光体ドラム上の静電潜像を現像剤であるトナー等によって現像して可視像化し、現像された画像を転写装置により記録紙(用紙、記録材、記録媒体ともいう)に転写して画像を担持させ、圧力や熱等を用いる定着装置によって記録紙上のトナー画像を定着する過程により成立している。
【0003】
このような電子写真方式の画像形成装置において、像担持体に静電潜像を書き込む露光手段として、アレイ状に配列された多数の発光部から選択的に光を発光させる微小発光セグメントアレイを備えた自己走査型の光プリントヘッドを用いることが知られている。
【0004】
例えば、特許文献1では、基板上に、複数の発光ダイオード(LED)をライン状に主走査方向(像担持体である感光体ドラムの回転軸方向)に配列したLEDアレイと、LEDアレイを駆動する複数の駆動集積回路(IC)と、LEDアレイからの複数の光ビームを像担持体に結像するロッドレンズアレイ(以下、レンズアレイ)と、を一体的に保持する構成が開示されている。このとき、基板面と垂直な方向に光ビームが放射されるようにLEDアレイを基板上に実装し、同基板をレンズアレイの光軸と垂直に配置するとともに、LEDアレイを駆動する駆動ICを前記基板上に配備していた。
【0005】
ここで、画像形成装置の小型化が進むに伴い、像担持体である感光体ドラムの小型化が進んでおり、被照射面である感光体ドラム面と数mmの間隔で近接して光プリントヘッドを配置する固体書込方式では、感光体ドラムの周囲に配置される帯電装置、現像装置、クリーニング装置とのレイアウト上の兼ね合いで、感光体ドラムの回転方向、いわゆる副走査方向に、光プリントヘッドの狭幅化が求められている。しかしながら、前述した特許文献1記載の構成では、LEDアレイ及び駆動ICが同一基板上に配置されているため、基板が大型化し、光プリントヘッドの幅が大きくなり、好ましくなかった。
【0006】
一方で、駆動ICをLEDアレイとは別の基板に設ける構成が考えられるが、この場合、LEDアレイと駆動ICとの配線長が長くなってしまい、配線からのノイズ混入により、光プリントヘッドの露光特性の低下を招いてしまうという問題があった。特に近年、1200dpi以上の高密度書込みが主流になりつつあり、A3サイズ幅では14000個以上にも及ぶ発光源のそれぞれを画像データに応じて個別に変調する構成となることから、書込データを生成する書込制御回路から光プリントヘッドに転送される画像データ量も膨大なものとなり、高速化に伴って従来のようにハーネスを用いたデータ転送では伝送される信号品質の劣化がより問題となってきている。
【0007】
そこで、特許文献2では、基板及び基板に配設されたLEDアレイを含む回路部を備える発光基板と、前記基板から引き出されるように設けられ、前記回路部に電気的に接続される配線を備えるフレキシブルプリント基板とを有し、前記フレキシブルプリント基板上にLEDアレイを駆動する駆動回路の少なくとも一部を形成した半導体素子を配備する構成が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献2記載の光プリントヘッドでも、光プリントヘッドの狭幅化と高速データ転送における信号品質の確保の両立は十分ではなかった。
【0009】
本発明は、以上の従来技術における課題に鑑みてなされたものであり、光プリントヘッドの狭幅化と高密度かつ高速な書込みに対応した高速データ転送における信号品質の確保の両立を図ることのできる光プリントヘッド及び該光プリントヘッドを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するために提供する本発明は、少なくとも像担持体を二方向から挟んで保持する画像形成装置の面板に、長手方向の両端部側が当接して前記像担持体に対する位置決めが行われる光プリントヘッドであって、ライン状に配列された複数の発光源及び該複数の発光源ごとの電極配線を有する第1の基板と、前記複数の発光源からの光ビームを被照射面上に結像するレンズアレイと、前記第1の基板と前記レンズアレイとを所定の配置関係で保持し、前記面板と当接する突当部を有するハウジングと、画像データに応じて前記複数の発光源を変調する書込データを生成しその駆動を制御する駆動制御回路及び該駆動制御回路から延設した信号配線を有し、前記ハウジングを保持する第2の基板と、前記第2の基板をその基板面と平行な方向に前記被照射面側に付勢して前記ハウジングの突当部を前記面板に当接させる付勢手段と、を備え、前記第2の基板は、その基板面とレンズアレイの光軸が平行になるとともに、前記電極配線と信号配線が接続されるように前記ハウジングを保持することを特徴とする光プリントヘッドである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の光プリントヘッドによれば、駆動制御回路を第2の基板に設け、かつ該第2の基板が、第1の基板(複数の発光源)とレンズアレイとを所定の配置関係で保持するハウジングを保持するので、光プリントヘッドの狭幅化を実現できる。また、第2の基板がハウジングを保持して第1の基板における電極配線と第2の基板における信号配線が接続されることにより、複数の発光源と駆動制御回路がハーネスを介することなく直接接続されるので、高密度で高速な書込みに対応した高速なデータ転送を実現できる。さらに、ハウジングが第1の基板(複数の発光源)とレンズアレイとを所定の配置関係で保持し、該ハウジングを第2の基板がその基板面とレンズアレイの光軸が平行になるように保持し、付勢手段が第2の基板をその基板面と平行な方向に被照射面側に付勢してハウジングの突当部を面板に当接させるので、被照射面に対する複数の発光源及びレンズアレイの位置決めも容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】図1の画像形成装置において感光体ドラムを面板が支持する状態を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る光プリントヘッドの第1の実施形態の構成を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る光プリントヘッドの第1の実施形態の構成を示す断面図である。
【図5】図3の光プリントヘッドにおける有機EL基板、レンズアレイ、ハウジングの関係を示す分解斜視図である。
【図6】図3の光プリントヘッドにおける駆動制御回路の構成を示すブロック図である。
【図7】図3の光プリントヘッドにおける別の付勢手段の構成を示す斜視図である。
【図8】図1の画像形成装置における本発明の光プリントヘッドの支持状態を示す斜視図である。
【図9】感光体ドラム上の光ビームのドットの配列状態を示す概略図である。
【図10】本発明に係る光プリントヘッドの第2の実施形態の構成を示す断面図である。
【図11】図10の光プリントヘッドにおける有機EL基板、プリズムミラー、レンズアレイ、ハウジングの関係を示す分解斜視図である。
【図12】本発明に係る光プリントヘッドの第2の実施形態の別の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明に係る光プリントヘッド及び画像形成装置の構成について説明する。
(画像形成装置)
図1に、本発明に係る光プリントヘッドを備えた画像形成装置の一実施形態であるタンデム式のカラー画像形成装置400の要部の概略構成を示す。なお、以下、Y,M,C,Kの各符号は、Y(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色に対応する部分として区別する。
【0014】
本実施形態に係る画像形成装置400は、複数の感光体ドラム401を並列に配置したタンデム型のカラー画像形成装置であり、転写ベルト405に対して各色に対応した感光体ドラム401が転写ベルト405の移動方向に沿って図中上からY,M,C,Kの順で等間隔で配設されている。なお、各色の感光体ドラム401は同一径に形成され、その周囲には電子写真プロセスに従い各部材が順に配設されている。
【0015】
すなわち、感光体ドラム401の周囲には、図1においてイエローのセクションに示すように、感光体ドラムの回転方向(図中矢印方向)に沿って、感光体ドラム401を帯電する帯電ローラ402、画像データに基づく光ビームを放射する露光装置である本発明の光プリントヘッド100(または200)、光プリントヘッド100(200)の露光により形成された潜像にトナーを付着させて現像する現像ユニット403、感光体ドラム401上のトナー像を転写ベルト405に転写する第1転写手段405a、転写後の感光体ドラム401の残トナーを掻き取るクリーニング装置404が配置されている。
また、感光体ドラム401は、図2に示すように、該感光体ドラム401の回転軸の両端が画像形成装置400のフレームの一部である一対の面板502,503によって左右2方向から挟まれて保持されている。
これは、各色ごとに同じ構成である。
【0016】
これにより、転写ベルト405上には、各色の画像情報により形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像が順次、重ねあわされてカラーのトナー像が形成される。
【0017】
なお、転写ベルト405には、位置ずれ検出センサ409が配置されており、転写ベルト405上で重ねあわされた各色トナー像の位置ずれを画像中央と、転写ベルト405の幅方向(主走査方向)の両端部である前側、奥側の3点で検出する。
【0018】
ここで、記録紙が用紙カセット406から搬送路407に沿って供給され、該記録紙に第2転写手段405bにより転写ベルト405上のカラーのトナー像が転写され、ついで定着ユニット408によりトナー像が記録紙に定着されて、排紙される。
【0019】
以上のように、本発明の画像形成装置は、後述するように狭幅でありながら高密度、かつ高速な画像記録に対応した光プリントヘッド100(200)を搭載するので、感光体ドラム401を小径化することができ、小型、軽量でありながら、高品位な画像記録に対応した画像形成装置を提供することができる。また、後述するように、光プリントヘッド100(200)において、発光源を駆動する駆動回路と書込制御回路とを駆動制御回路として同一のプリント基板に実装することで、装置内のハーネスの這いまわしが簡便化され、組立性のよい画像形成装置を提供できる。
【0020】
(光プリントヘッド)
図3は、本発明に係る光プリントヘッドの第1の実施形態の構成を示す斜視図である。また、図4は、その主走査方向に直交する断面図である。なお、図3では、ハウジング106の部分はその内部が見えるように透視図となっている。
【0021】
光プリントヘッド100は、画像形成装置400の面板502,503に、長手方向の両端部側が当接して感光体ドラム401に対する位置決めが行われる光プリントヘッドであって、図3,図4に示すように、ライン状に配列された複数の発光源102及び該複数の発光源102ごとの電極配線104を有する第1の基板である有機エレクトロルミネッセンス(EL)基板101と、前記複数の発光源102からの光ビームを被照射面(感光体ドラム401表面)上に結像するレンズアレイ105と、有機EL基板101とレンズアレイ105とを所定の配置関係で保持し、前記面板502,503と当接する突当部106aを有するハウジング106と、画像データに応じて前記複数の発光源102を変調する書込データを生成しその駆動を制御する駆動制御回路150及び該駆動制御回路150から延設した信号配線151を有し、ハウジング106を保持する第2の基板であるプリント基板107と、を備える。
【0022】
ここで、有機EL基板101は、図4(a),(b)に示すように、基体となる透明なガラス基板101bと、該ガラス基板101bの基板面に設けられる複数の発光源102と、該基板面にパターニング形成され発光源102ごとに接続される電極配線104と、発光源102を封止する封止ガラス103と、を備えている。
【0023】
発光源102は、例えば、ガラス基板101b上において陰極と陽極との間に有機層を狭持してなる従来公知の有機EL素子であって、主走査方向(感光体ドラム401の回転軸方向)に配列されている。本実施形態の発光源102は、ボトムエミッション型の有機EL素子である。
なお、発光源102は、発光ダイオード(LED)でもよい。
【0024】
電極配線104は、有機EL素子である発光源102の陰極、陽極と接続するものである。また、図4(b)に示すように、電極配線104は、発光源102が形成される部分に発光源102からガラス基板101b側に放射される光ビームを通過させる開口104aが形成されている。なお、発光源102及び開口104aは、主走査方向における画素数に対応して形成され、例えば1200dpiに相当する隣接ドットピッチp=21μm間隔で、A3幅(297mm)では約14,000個、A4幅(216mm)では約10,200個が配列される。
【0025】
また、図4(b)は発光源102及び開口104aを主走査方向(図中左右方向)に1列に配列した例であり、図4(c)は発光源102及び開口104aを主走査方向に2列に配列し、副走査方向(図中上下方向)に所定間隔ずらして千鳥状に配列した例である。発光源102を千鳥状に配列することで、隣接する発光源102との間隔を広くでき、開口径を大きくとることができる。
【0026】
これにより、発光源102から放射される光ビームが、開口104aを通過し、ついでガラス基板101bを透過してガラス基板101bの実装面とは反対側から出射されるボトムエミッション方式の有機EL基板101となる。
【0027】
なお、発光源102の発光面から放射された拡散光は、感光体ドラム401面上にレンズアレイ105により微少なスポットに結像するが、感光体ドラム401面上には等倍で、発光面が投影されるため、全ての画素で発光面の大きさが揃っていないと、画像上、濃度むらとなる。例えば、A3サイズ幅で14,000個以上にも及ぶ発光源102を配列した光プリントヘッドでは、各々の発光源102間の感光体ドラム401上におけるビームスポット径が揃っていないと、画像上、濃度むらや縦筋となり画像品質を劣化させる。高密度書込みに伴ってドットサイズが小さくなるに従い、この影響も顕著になる。そのため、本実施形態では、全ての画素でスポット径が揃うように、開口104aによって光束径を規定している。よって、感光体ドラム401の被照射面に結像する各発光源102からの光ビームのスポット径を均一に揃えることができ、トナー付着後のドット径を均一化できる。
【0028】
レンズアレイ105は、半径方向に2次曲線分布状の屈折率分布を有する円柱状の屈折率分布型ロッドレンズを2列千鳥配列状に束ねたものである。なお、本実施形態では、屈折率分布型のレンズを用いているが、球面又は非球面のレンズをアレイ状に配列したレンズアレイ等を用いても同様である。
【0029】
また、ハウジング106は、有機EL基板101とレンズアレイ105とを、発光源102の発光面と感光体ドラム401面とが共役関係となるように保持する枠体である。例えば図5に示すように、有機EL基板101とレンズアレイ105を、有機EL基板101の出射面とレンズアレイ105の入射面とが向かい合うようにハウジング106の枠体に嵌め込み、それぞれの面をハウジング106内のスペーサ部に当接させて位置決めし、一体的に保持されるようにする。
ハウジング106は、その長手方向(主走査方向)の両端部に、面板502,503と当接する感光体ドラム401側に突起した凸形状の突当部106aを有する。
【0030】
プリント基板107は、その基板面上に、ワンチップの半導体素子である駆動制御回路150と、該駆動制御回路150から延設された信号配線151と、信号配線151の端部に設けられた接点152と、を有する。
【0031】
駆動制御回路150は、図6に示すように、画像データや位置ずれ検出センサ409からのドット位置ずれデータが入力される書込制御ASIC150aと、書込制御ASIC150aと接続され画像データをラインごとに展開し一時的に保存するラインバッファ150bと、書込制御ASIC150aからの信号を受け、有機EL基板101側へ制御信号を出力する駆動IC150cと、光量補正データを記憶するメモリ150mと、を有する。
【0032】
書込制御ASIC150aは、複数の発光源102の発光タイミングを制御する信号を出力する制御回路である。詳しくは、書込制御ASIC150aは、ラインバッファ150bからラインごとの画像データを各画素の書込みデータとして複数の発光源102の発光タイミングを算出するとともに、位置ずれ検出センサ409からのドット位置ずれデータからベルト搬送方向、いわゆる副走査方向における画素配列の傾きや曲がりを求め、その画素配列の傾きや曲がりを感光体ドラム401上の画素配列の傾きや曲がりとして補正するように発光源102ごとの副走査方向における発光タイミングを補正して、その結果を制御信号として出力する。
【0033】
駆動IC150cは、各画素に対応して一つずつ設けられた、有機EL素子である発光源102を駆動するスイッチング用薄膜トランジスタ(TFT)が集積されたものであり、書込制御ASIC150aからの制御信号とメモリ150mにある予め設定された光量補正データに基づいて発光源102に印加する電流を制御する。このとき、開口104aから放射される光ビームの光量が、各画素で均一になるようにしている。
【0034】
ここで、ハウジング106は、プリント基板107の基板面に対して有機EL基板101の出射面、すなわち複数の発光源102が実装されるガラス基板101bの基板面が垂直に立設するように、該プリント基板107上に装着されている。このとき、プリント基板107は、その基板面とレンズアレイ105の光軸が平行になる。
【0035】
また、同時に、有機EL基板101における電極配線104とプリント基板107の信号配線151が接続される。詳しくは、プリント基板107上にハウジング106が装着されると、図4(a)に示すように、ガラス基板101b上の電極配線104が接点152と当接するようになり、その結果、電極配線104−接点152−信号配線151の接続により、発光源102と駆動制御回路150がハーネスを介することなく直接接続されるようになる。
【0036】
このように、駆動制御回路150を有機EL基板101とは別の基板(プリント基板107)に設け、かつプリント基板107が、有機EL基板101(つまり複数の発光源102)とレンズアレイ105とを所定の配置関係で保持するハウジング106を保持するので、光プリントヘッド100の狭幅化を実現できる。なお、有機EL基板101におけるガラス基板101bを所定の厚さとして、レンズアレイ105の入射面にガラス基板101bを直接当接させて、位置決めするようにしてもよく、これによりハウジング106の精度によらず、発光源102の位置(発光点位置)と被照射面(感光体ドラム401表面)との共役長を安定的に保つことができ、より濃度むらのない高品位な画像記録に対応した光プリントヘッドを提供できる。
【0037】
また、プリント基板107がハウジング106を保持して有機EL基板101における電極配線104とプリント基板107における信号配線151が接続されることにより、複数の発光源102と駆動制御回路150がハーネスを介することなく直接接続されるので、高密度で高速な書込みに対応した高速なデータ転送を実現できる。したがって、転写ベルト上のドット位置ずれ情報に応じて、各発光源102の変調タイミングをリアルタイムで制御できるようになるため、高品位な画像記録に対応した光プリントヘッドを提供できる。
【0038】
また、図3に示すように、プリント基板107は、板金加工により断面をコの字型に形成したチャンネル形状の支持部材111の主面にプリント基板107のハウジング106、駆動制御回路150等を設けた面とは反対側の面を接触させる形で支持部材111上で保持されている。詳しくは、支持部材111の主面上にプリント基板107を戴置してレンズアレイ105の光軸が支持部材111の主面と平行となった状態で、ガイドピン110をプリント基板107の長手方向(主走査方向)の両側に設けた被照射面に向かう方向に長い長穴107aそれぞれに通す形で支持部材111に固定している。これにより、プリント基板107は長穴107aの長さ方向(つまり、レンズアレイ105の光軸方向)にガイドピン110をガイドとして支持部材111主面上を移動可能に装着される。
【0039】
また、光プリントヘッド100は、プリント基板107をその基板面と平行な方向に被照射面側に付勢してハウジング106の突当部106aを面板502,503に当接させる付勢手段を備える。すなわち、図3において、ガイドピン110に捻りスプリング109を挿入し、該捻りスプリング109の一方の端部をプリント基板107に係合し、もう一方の端部を支持部材111の主面に立設した突起111aに係合して付勢手段としている。これにより、捻りスプリング109がプリント基板107を支持部材111側に押圧するとともに、支持部材111を基準としてプリント基板107を被照射面(感光体ドラム401)側に常に押し付けられるように付勢して、感光体ドラム401を軸支する面板502,503の切欠き部502a,503a(図2)に、ハウジング106の突当部106aが突き当たるようになり、被照射面(感光体ドラム401)に対する複数の発光源102及びレンズアレイ105の位置が決められる。
【0040】
図7に、前記付勢手段の別の構成を示す。
ここで、図7において、有機EL基板101,レンズアレイ105,ハウジング106,プリント基板107それぞれの構成及びこれらを組み立てた構成は図3に示すものと同じであり、支持部材111’及び付勢手段の構成が図3に示すものと異なる。
【0041】
まず、図7に示すように、プリント基板107は、板金加工により断面をコの字型に形成したチャンネル形状の支持部材111’の主面にプリント基板107のハウジング106、駆動制御回路150等を設けた面とは反対側の面を接着などにより貼り付けて固定されている。この支持部材111’には、その長手方向(主走査方向)の両端部であって、被照射面とは反対側のコーナー部に切り欠き穴119が形成されている。
【0042】
このような構成の光プリントヘッド100において、画像形成装置400を構成する部材であって光プリントヘッド100を保持する側板301,302(図8)それぞれに立設するガイドピン120に、捻りスプリング121を挿入し、捻りスプリング121の一端を支持部材111’の切り欠き穴119に係合し、もう一方を側板301,302に立設した突起122に係合して付勢手段としている。これにより、捻りスプリング121が、側板301,302を基準として、支持部材111’を介してプリント基板107を被照射面(感光体ドラム401)側に常に押し付けられるように付勢して、感光体ドラム401を軸支する面板502,503の切欠き部502a,503a(図2)に、ハウジング106の突当部106aが突き当たるようになり、被照射面(感光体ドラム401)に対する複数の発光源102及びレンズアレイ105の位置を簡便に決めることができる。
【0043】
ところで、図8に示すように、画像形成装置400の構造体フレームは、底板303と底板303に立設される側板301,302により構成されており、光プリントヘッド100(または後述の200)は、支持部材111(または111’)の長手方向両端部が側板301,302に支持されることにより、画像形成装置400内の所定位置で支持される。詳しくは、側板301,302それぞれに矩形穴304,305が形成されており、該矩形穴304,305に支持部材111(111’)の端部を挿入し、支持することで光プリントヘッド100(200)の位置決めが行われる。
【0044】
また、図8では、側板301,302に4組の矩形穴304,305が形成され、該矩形穴304,305により、4つの光プリントヘッド100(200)が画像形成装置400の4つの感光体ドラム401(図1)それぞれに対応するように、相対的な配置関係が保たれている。
【0045】
ここで、支持部材111(111’)は、矩形穴304,305で支持される部分において、プリント基板107の被照射面(感光体ドラム401面)に対する傾きを調整する傾き調整手段を有する。すなわち、まず図3(あるいは図7)に示すように、側板301,302の矩形穴304,305それぞれの開口端部のうち支持部材111(111’)を支持する辺(図中下側の辺)となる端部には、副走査方向(図中上方向)に突起する突起部116が形成され、該突起部116にコイルスプリング115が嵌め込まれており、コイルスプリング115が矩形穴304,305に挿入される支持部材111(111’)のそれぞれの端部を支持するとともに、副走査方向の一方向(図中、下から上方向)に付勢するようになっている。このとき、図中左側の側板301の矩形穴304では、開口端部のうち支持部材111(111’)を支持する辺に対向する辺(図中上側の辺)の端部に、調節ネジ113をねじ込むネジ穴が形成された折曲げ部114を設けており、そのネジ穴にねじ込まれた調節ネジ113の先端がコイルスプリング115で付勢された支持部材111(111’)の上面に当接している。一方、図中右側の側板302の矩形穴305では、開口端部のうち支持部材111(111’)を支持する辺に対向する辺(図中上側の辺)の端部に、コイルスプリング115で付勢された支持部材111(111’)の上面に2点で当接する突起部117が設けられている。したがって、支持部材111(111’)は、側板301側の端部が付勢するコイルスプリング115と調整ネジ113先端で挟まれ、側板302側の端部が付勢するコイルスプリング115と突起部117で挟まれた状態で保持される。
【0046】
このとき、側板301側の調整ネジ113の折曲げ部114のネジ穴へのねじ込み量を変化させると、調整ネジ113の先端の位置は副走査方向で変化するようになっており、その調整ネジ113の先端が当接している支持部材111(111’)の副走査方向の位置がコイルスプリング115で支持されつつ変化するようになる。一方、側板302側では支持部材111(111’)の端部はコイルスプリング115と突起部117に挟まれた状態で一定の位置に保持されている。よって、調節ネジ113のねじ込み量を調節することにより、支持部材111(111’)と一体となったプリント基板107の被照射面に対する副走査方向における傾きを調整することができる。
【0047】
このような傾き調整手段は、画像形成装置400の4つの光プリントヘッド100(200)それぞれに設けられており、4つの光プリントヘッド100(200)により各々感光体ドラム401に形成されたライン間の傾きのずれを補正することができる。
【0048】
すなわち、タンデム方式のカラー画像形成装置においては、独立した光プリントヘッド100(200)を、各色に応じて複数使用することになるため、製造誤差により各々の有機EL基板101に、光ビームの隣接ドットピッチpのばらつきがあると、主走査方向における全幅Lが異なるようになる。いま、理想的な隣接ドットピッチp0、全幅をL0とすると、例えば、隣接ドットピッチpが、0.1%ずれるだけで、A3幅に相当する全幅の誤差ΔLは300μmにもなり、各色トナー像の位置ずれとしては目視で判別できるレベルとなって画像品質の劣化に繋がる(図9(a))。
【0049】
そこで、本発明では、位置ずれを目視で判別できないレベル50μm以下にするために、光プリントヘッド100(200)の支持部材111(111’)に備えた調節ネジ113のねじ込み量を調節することで、光プリントヘッド100(200)を副走査方向に角度θだけ感光体ドラム401の回転方向とは逆向きである上流側に傾け、主走査ライン上に投影された隣接ドットピッチが理想的な隣接ドットピッチp0となるようにしている(図9(b))。
【0050】
このとき、光プリントヘッド100(200)を傾けることによって画素配列の副走査方向のずれが生じるが、前述したように、駆動制御回路150(後述の250)により、各画素の発光タイミングを順次遅延することによって、主走査ライン上に揃うように、ドット位置を補正することができる。例えば、角度θだけ傾けたことによる最終端の画素の副走査方向のずれは、(L+ΔL)sinθであるから、始端の画素に対して、(L+ΔL)sinθ/vだけ発光タイミングを遅延させてやればよい。なお、vは転写ベルトの搬送速度である。また、任意のn番目の画素についても同様に発光タイミングのディレイ量を設定してやればよい。
【0051】
以上のように、光プリントヘッド100(200)の各々で、複数の発光源102の配列の傾きや配列ピッチのばらつきがあっても、感光体ドラム401の被照射面に形成されるドットの配列を補正でき、複数の光プリントヘッド100(200)によって書込まれた各画像を精度よく重ね合わせることができるので、色ずれのない高品位な画像記録を実現できる。
【0052】
このように、本発明では、書込制御回路を形成したプリント基板107上に、複数の発光源102を実装した基板(有機EL基板101)を、基板面と垂直な面内乃至は平行な面内で直接装着することで、ハーネスを介さずに配線接続し、プリント基板107の基板面を基準として副走査方向を位置決めすることで、プリント基板107に書込制御回路を実装したとしても、光プリントヘッドの狭幅化に対して障害にならないようにした。さらには、発光源の駆動回路と書込制御回路とを1チップに集積しASIC化することが可能である。
【0053】
図10は、本発明に係る光プリントヘッドの第2の実施形態の構成を示す主走査方向に直交する断面図である。
光プリントヘッド200は、画像形成装置400の面板502,503に、長手方向の両端部側が当接して感光体ドラム401に対する位置決めが行われる光プリントヘッドであって、図10に示すように、ガラス基板201b上にライン状に配列された複数の発光源202及び該複数の発光源202ごとの電極配線204が形成されてなる第1の基板である有機エレクトロルミネッセンス(EL)基板201と、前記複数の発光源202からの光ビームを被照射面(感光体ドラム401表面)上に結像するレンズアレイ205と、有機EL基板201と反射ミラーであるプリズムミラー208とレンズアレイ205とを所定の配置関係で保持し、前記面板502,503と当接する突当部206aを有するハウジング206と、画像データに応じて前記複数の発光源202を変調する書込データを生成しその駆動を制御する駆動制御回路250及び該駆動制御回路250から延設した信号配線251を有し、ハウジング206を保持する第2の基板であるプリント基板207と、を備える。
【0054】
ここで、有機EL基板201は、基体となる透明なガラス基板201bと、該ガラス基板201bの基板面に設けられる複数の発光源202と、該基板面にパターニング形成され発光源202ごとに接続される電極配線204と、発光源202を封止する封止ガラス203と、を備えている。
【0055】
発光源202は、例えば、ガラス基板201b上において陰極と陽極との間に有機層を狭持してなる従来公知の有機EL素子であって、主走査方向(感光体ドラム401の回転軸方向)に配列されている。本実施形態の発光源202は、ボトムエミッション型の有機EL素子である。なお、発光源202は、発光ダイオード(LED)でもよい。
【0056】
電極配線204は、有機EL素子である発光源202の陰極、陽極と接続しており、第1の実施形態と同様に、発光源202が形成される部分に発光源202からガラス基板201b側に放射される光ビームを通過させる開口が形成されている。
【0057】
また、ハウジング206は、有機EL基板201とプリズムミラー208とレンズアレイ205とを、プリズムミラー208を介して発光源202の発光面と感光体ドラム401面とが共役関係となるように保持する枠体である。例えば図11に示すように、ハウジング206は下側と側面側に開口を有し下側の開口から側面側の開口につながる断面がL字型のエルボ管のような空間を有している。このようなハウジング206の下側の開口に有機EL基板201がその出射面を上にして取り付けられ、有機EL基板201の出射面に入射面が直接接合され、有機EL基板201から上方に出射される光ビームをプリント基板207の基板面と平行な方向に折り曲げるプリズムミラー208と、プリズムミラー208の出射面に入射面が直接接合されるレンズアレイ205とがハウジング206内で位置決めして一体的に保持されている。したがって、ハウジング206に保持された有機EL基板201とプリズムミラー208とレンズアレイ205では、有機EL基板201から上方に出射された光ビームがプリズムミラー208で直角方向(図10では右方向)に折り曲げられてレンズアレイ205に入射し、そのままレンズアレイ205の光軸方向に出射される。
【0058】
なお、有機EL基板201の出射面−プリズムミラー208の入射面、プリズムミラー208の出射面−レンズアレイ205の入射面を直接当接させているので、ハウジング206の精度によらず、発光源202の位置(発光点位置)と被照射面(感光体ドラム401表面)との共役長を安定的に保つことができ、より濃度むらのない高品位な画像記録に対応した光プリントヘッドを提供できる。
【0059】
ハウジング206は、その長手方向(主走査方向)の両端部に、面板502,503と当接する感光体ドラム401側に突起した凸形状の突当部206aを有する。
【0060】
プリント基板207は、その基板面上(図10において上側の基板面上)に、ワンチップの半導体素子である駆動制御回路250と、該駆動制御回路250から延設された信号配線251と、を有する。
【0061】
駆動制御回路250は、図6に示す構成に準ずるものであり、画像データや位置ずれ検出センサ409からのドット位置ずれデータが入力される書込制御ASIC150aと、書込制御ASIC150aと接続され画像データをラインごとに展開し一時的に保存するラインバッファ150bと、書込制御ASIC150aからの信号を受け、有機EL基板201側へ制御信号を出力する駆動IC150cと、光量補正データを記憶するメモリ150mと、を有する。各部の詳細は第1の実施形態で示したとおりである。
【0062】
ここで、ハウジング206は、プリント基板207の基板面に対して有機EL基板201の出射面、すなわち複数の発光源202が実装されるガラス基板201bの基板面が平行となるように、該プリント基板207上に装着されている。このとき、プリント基板207の基板面とレンズアレイ205の光軸が平行になる。これに伴い発光源202から光ビームがプリント基板207の基板面に対して垂直方向(図中上方向)に放射される構成となる。
【0063】
また、同時に、図10に示すように、有機EL基板201における発光源202及び電極配線204の実装面が下向きとなり、有機EL基板201がプリント基板207に装着されると、プリント基板207に設けられた開口部に発光源202及び封止ガラス203が嵌め込まれ、有機EL基板201の下側の基板面とプリント基板207の上側の基板面が当接するようになる。これにより、有機EL基板201における電極配線204とプリント基板207の信号配線251が接続され、発光源202と駆動制御回路250がハーネスを介することなく直接接続されるようになる。
【0064】
このように、駆動制御回路250を有機EL基板201とは別の基板(プリント基板207)に設け、かつプリント基板207が、有機EL基板201(つまり複数の発光源202),プリズムミラー208,レンズアレイ205を所定の配置関係で保持するハウジング206を保持するので、光プリントヘッド200の狭幅化を実現できる。
【0065】
また、プリント基板207がハウジング206を保持して有機EL基板201における電極配線204とプリント基板207における信号配線251が接続されることにより、複数の発光源202と駆動制御回路250がハーネスを介することなく直接接続されるので、高密度で高速な書込みに対応した高速なデータ転送を実現できる。したがって、転写ベルト上のドット位置ずれ情報に応じて、各発光源202の変調タイミングをリアルタイムで制御できるようになるため、高品位な画像記録に対応した光プリントヘッドを提供できる。
【0066】
また、光プリントヘッド200は、第1の実施形態と同様に、支持部材111,111’(図3,図7)を有しており、さらにプリント基板207をその基板面と平行な方向に被照射面側に付勢してハウジング206の突当部206aを面板502,503に当接させる付勢手段を備える。
【0067】
また、図8に示すように、光プリントヘッド200は、支持部材111(または111’)の長手方向両端部が側板301,302に支持されることにより、画像形成装置400内の所定位置で支持される。このとき、第1の実施形態と同様に、支持部材111(111’)は、矩形穴304,305で支持される部分において、プリント基板207の被照射面(感光体ドラム401面)に対する傾きを調整する傾き調整手段を有する。また、この光プリントヘッド200の傾きに対応して、駆動制御回路250が、前述のように、各画素の発光タイミングを順次遅延し、主走査ライン上に揃うように、ドット位置を補正することを行う。
【0068】
なお、これまで本発明を図面に示した実施形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
【0069】
例えば、第1,2の実施形態では、発光源102,202がボトムエミッション型の有機EL素子である場合を示したが、これに限定されるものではなく、発光源102,202をトップエミッション型の有機EL素子としてもよい。図12にその構成例を示す。
図12では、有機EL基板201の構成は、図10に示すものと基本的に同じであるが、複数の発光源202からはガラス基板201bとは反対側方向に光ビームを放射する点が異なる。したがって、有機EL基板201の発光源202及び封止ガラス203をプリント基板207の開口部に嵌め込んだ状態で、ハウジング206が有機EL基板201を保持する構成となっている。
ここで、図12においても、ハウジング206は、プリント基板207の基板面に対して有機EL基板201の出射面、すなわち複数の発光源202が実装されるガラス基板201bの基板面が平行となるように、該プリント基板207上に装着されている。このとき、プリント基板207の基板面とレンズアレイ205の光軸が平行になる。
また、同時に、図12に示すように、有機EL基板201における発光源202及び電極配線204の実装面が上向きとなり、有機EL基板201がプリント基板207に装着されると、有機EL基板201の上側の基板面とプリント基板207の下側の基板面が当接するようになり、有機EL基板201における電極配線204とプリント基板207の信号配線251が接続され、発光源202と駆動制御回路250がハーネスを介することなく直接接続されるようになる。
【符号の説明】
【0070】
100,200 光プリントヘッド
101,201 有機EL基板
101b,201b ガラス基板
102,202 発光源
103,203 封止ガラス
104,204 電極配線
104a 開口
105,205 レンズアレイ
106,206 ハウジング
106a,206a 突当部
107,207 プリント基板
107a 長穴
109 捻りスプリング
110 ガイドピン
111,111’ 支持部材
111a 突起
113 調節ネジ
114 折曲げ部
115 コイルスプリング
116,117 突起部
119 切り欠き穴
120 ガイドピン
121 捻りスプリング
122 突起
150,250 駆動制御回路
150a 書込制御ASIC
150b ラインバッファ
150c 駆動IC
150m メモリ
151,251 信号配線
152 接点
208 プリズムミラー
301,302 側板
303 底板
304,305 矩形穴
400 画像形成装置
401 感光体ドラム
402 帯電ローラ
403 現像ユニット
404 クリーニング装置
405 転写ベルト
405a 第1転写手段
405b 第2転写手段
406 用紙カセット
407 搬送路
408 定着ユニット
409 位置ずれ検出センサ
502,503 面板
502a,503a 切欠き部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0071】
【特許文献1】特開2010−194928号公報
【特許文献2】特開2010−115910号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも像担持体を二方向から挟んで保持する画像形成装置の面板に、長手方向の両端部側が当接して前記像担持体に対する位置決めが行われる光プリントヘッドであって、
ライン状に配列された複数の発光源及び該複数の発光源ごとの電極配線を有する第1の基板と、
前記複数の発光源からの光ビームを被照射面上に結像するレンズアレイと、
前記第1の基板と前記レンズアレイとを所定の配置関係で保持し、前記面板と当接する突当部を有するハウジングと、
画像データに応じて前記複数の発光源を変調する書込データを生成しその駆動を制御する駆動制御回路及び該駆動制御回路から延設した信号配線を有し、前記ハウジングを保持する第2の基板と、
前記第2の基板をその基板面と平行な方向に前記被照射面側に付勢して前記ハウジングの突当部を前記面板に当接させる付勢手段と、を備え、
前記第2の基板は、その基板面とレンズアレイの光軸が平行になるとともに、前記電極配線と信号配線が接続されるように前記ハウジングを保持することを特徴とする光プリントヘッド。
【請求項2】
前記第1の基板は、前記複数の発光源が実装される基板面が前記第2の基板の基板面に対して垂直となるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光プリントヘッド。
【請求項3】
前記第1の基板は、前記複数の発光源が実装される基板面が前記第2の基板の基板面に対して平行となるように配置されており、
前記ハウジングは、前記複数の発光源から放射される光ビームを前記レンズアレイ側に折り曲げる反射ミラーを有することを特徴とする請求項1に記載の光プリントヘッド。
【請求項4】
前記第2の基板を支持し、長手方向両端部が前記画像形成装置の側板に支持される支持部材を備え、
前記支持部材は、前記第2の基板の前記被照射面に対する傾きを調整する傾き調整手段を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光プリントヘッド。
【請求項5】
前記駆動制御回路は、前記傾き調整手段による前記第2の基板の傾き量に応じて、前記複数の発光源を変調することを特徴とする請求項4に記載の光プリントヘッド。
【請求項6】
前記第1の基板における電極配線に、発光源から放射される光ビームの光束径を規制する開口部を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光プリントヘッド。
【請求項7】
前記複数の発光源は、ボトムエミッション型の有機エレクトロルミネッセンス素子であり、
該複数の発光源からの光ビームは、前記第1の基板を透過して放射されることを特徴とする請求項6に記載の光プリントヘッド。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載の光プリントヘッドを備える電子写真方式の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図11】
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【図4】
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【図5】
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【図9】
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【図10】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−59928(P2013−59928A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−200207(P2011−200207)
【出願日】平成23年9月14日(2011.9.14)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】