説明

光学シート及びその製造方法

【課題】光源からの光の利用効率を高めることができ、しかも構造が比較的単純であり、かつ簡単な製造工程で得ることができる、光学シート及びその製造方法を提供する。
【解決手段】光出射面2bにおいて、平坦な基準面2d上に凸状に形成された複数のレンズ2cを有する光学シート本体2と、光学シート本体2の光出射面2b側において複数のレンズ2cが設けられている部分以外の基準面部分の少なくとも一部に設けられた反射層3とを備える光学シート1、複数のレンズ2cを反転した形状に相当する複数の凹部が型ロールの該複数の凹部以外の領域の少なくとも一部に反射性材料を塗布し、反射性材料が塗布された型ロールの外周側面に、熱可塑性樹脂組成物からなるシート状体を圧接し、複数の凹部を反転した形状の複数の凸部をシート状体2Aの一方面に形成し、同時に凸部間の領域の少なくとも一部に反射層3を形成する、光学シート1の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、液晶表示装置又は照明器具などにおいて、光を制御するために用いることができる光学シートに関し、より詳細には、光出射面側に複数のレンズが設けられている光学シート、並びに該光学シートの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液晶表示装置又は照明器具では、点状光源や線状光源等の光源の光出射面側に、拡散や集光を目的として透明な光学シートが配置されている。この種の光学シートとして、該光学シートの光出射面側に複数のレンズが設けられたレンズシートが広く用いられている。光源から出射された光がレンズシートに入射した後、入射した光の出射方向をレンズの形状によって制御できる。これによって、例えば、液晶表示装置の輝度むらの抑制又は輝度の向上が図られている。
【0003】
上記のようなレンズシートの一例が下記の特許文献1に開示されている。特許文献1に記載のレンズシートでは、光出射面側に複数のマイクロレンズまたはシリンドリカルレンズが配置されており、それによって、マイクロレンズシートやレンチキュラーシートが構成されている。レンズシートの光出射面側とは反対側の面である平坦な光入射面側には、開口部を有する遮光パターンが形成されている。開口部は、光出射面側のレンズの頂点を通る垂線を含むように設けられている。それによって、レンズ間の領域では、光入射面側に遮光パターンが設けられているため、複数のレンズにおいて、光源からの光をより確実に集光することができ、かつジッピングや濃度ムラを抑制することができるとされている。
【0004】
他方、下記の特許文献2には、光出射面側に複数のシリンドリカルレンズが並設されており、反対側の面である光入射面側に光反射層が設けられた光学シートが開示されている。すなわち、シリンドリカルレンズの凸部の頂点から光入射面側に下ろした垂線が通過する開口部を有するように、開口部を囲む領域、言い換えればシリンドリカルレンズ間の領域に対向する光入射面側の領域に光反射層が設けられている。それによって、光入射面の正面方向に光を収束することができると共に光反射層により反射された光を、再度光源側において反射させて再利用することができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−361875号公報
【特許文献2】特開2007−010844号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載のレンズシートでは、光入射面側に遮光パターンが設けられており、特許文献2では、光学シートの光入射面側に上記光反射層が形成されており、これらにより反射された光が光源側に配置された反射板等により反射され再利用され得る。従って、液晶表示装置等の輝度を高めることができる。
【0007】
しかしながら、このようなレンズシートや光学シートでは、シートの光出射面側に複雑な形状の複数のレンズを形成しなければならないだけでなく、反対側の面である光入射面側においても、上記開口部を有する遮光パターンや光反射層を形成しなければならなかった。そのため、構造が複雑であった。また、光入射面側の遮光パターンや光反射層と、光出射面側の複数のレンズ等を高精度に位置合わせしなければならず、歩留まりが低くなりがちであった。
【0008】
加えて、一方面に複数の溝を形成しなければならず、他方面においても、遮光パターンや光反射層を形成しなければならず、製造工程が煩雑であった。従って、光学シートのコストを低減することが困難であった。
【0009】
本発明の目的は、上述した従来技術の欠点を解消し、光源からの光の利用効率を高めて、液晶表示装置などの光学装置における輝度を高めることができ、しかも構造が比較的単純であり、かつ簡単な製造工程で得ることができ、歩留まりを高めることができる、光学シート及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る光学シートは、光入射面と、光出射面とを有し、該光出射面側において、平坦な基準面上に凸状に形成された複数のレンズを有する光学シート本体と、前記光学シート本体の前記光出射面側において、前記複数のレンズが設けられている部分以外の基準面部分の少なくとも一部に設けられた反射層とを備える、光学シートである。好ましくは、前記光出射面において前記複数のレンズが設けられている部分以外の基準面部分の全領域に反射層が設けられて、それによって光源からの光の利用効率をより一層高めることができる。
【0011】
本発明に係る光学シートのある特定の局面では、前記複数のレンズが、複数の半球状凸部からなる複数のマイクロレンズである。また、本発明の光学シートの別の特定の局面では、前記複数のレンズが、複数のシリンドリカルレンズであり、複数のシリンドリカルレンズが並列配置されてレンチキュラーシートが形成されている。
【0012】
本発明に係る光学シートの製造方法は、熱可塑性樹脂組成物を溶融押出する工程と、光学シートの光出射面に形成される凸状の複数のレンズを反転した形状に相当する複数の凹部が外周側面に形成されている型ロールを用意する工程と、前記型ロールの外周側面の前記複数の凹部外の領域の少なくとも一部に反射性材料を塗布する工程と、前記反射性材料が塗布された型ロールに、溶融押出された熱熱可塑性樹脂組成物のシート状体の一方面を圧接させ、前記複数の凹部を反転した形状の複数の凸部を前記シート状体の該一方面に形成すると共に、前記複数の凸部間の領域の少なくとも一部に前記反射性材料を転写して反射層を形成することにより光学シートを得る工程とを備える。好ましくは、前記反射性材料を前記型ロールの外周側面の前記複数の凹部が設けられている部分以外の領域の全領域に塗布する。
【0013】
本発明に係る光学シートの製造方法の他の特定の局面では、前記反射性材料の型ロールへの塗布にあたり、反射性材料が外周側面に塗布されている塗布ロールを用意し、該塗布ロールを前記型ロールに接触させることにより前記反射性材料の前記型ロール外周側面への塗布が行われる。この場合には、反射性材料を型ロール外周側面の凹部を除いた残りの領域に容易に塗布することができる。
【0014】
本発明に係る光学シートの製造方法の別の特定の局面では、前記型ロールとして、複数の半球状凹部が前記複数の凹部として設けられている型ロールを用い、それによって半球状の複数のマイクロレンズを有する光学シートを得る。
【0015】
本発明に係る光学シートの製造方法のさらに他の特定の局面では、前記型ロールとして、半円筒曲面を有する複数の凹部が前記複数の凹部として形成されている型ロールを用い、それによって一方面に複数のシリンドリカルレンズが並列配置された光学シートを得る。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る光学シートでは、光学シート本体の光出射面側において、複数のレンズが設けられている部分以外の基準面部分の少なくとも一部に反射層が設けられているので、光入射面から入射してきた光の内、反射層に到達した光が反射層で反射される。従って、反射光を光源側に配置された反射板により再度反射させることにより、反射光を再度利用することができ、光源からの光の利用効率を高めることができる。よって、液晶表示装置などの光学装置の輝度を高めることができる。
【0017】
本発明に係る製造方法によれば、熱可塑性樹脂組成物を溶融押出し、得られたシート状態の一方面に、反射性材料が外周側面の少なくとも一部に塗布された型ロールを圧接させるだけで、複数の凹部に圧入された熱可塑性樹脂部分により複数のレンズを形成することができると共に、該複数のレンズ間の基準面部分に反射性材料が転写されて、本発明の光学シートを容易にかつ効率良く得ることができる。
【0018】
本発明に係る光学シート及び光学シートの製造方法により得られた光学シートには、上記のように光学シートの光入射面側に複数のレンズと共に上記反射層が設けられているので、光出射面において反射層を設ける煩雑な加工工程を必要としない。従って、反射層とレンズとの位置合わせも容易であり、光学シートの歩留まりを高めることができる。加えて、製造工程の簡略化を果たし、コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】(a)及び(b)は、本発明の一実施形態に係る光学シートの部分切欠平面図及び部分切欠正面断面図である。
【図2】本発明の一実施形態の光学レンズの使用方法を説明するための模式的正面断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る光学シートの製造方法を示す模式図である。
【図4】(a)は本発明の一実施形態の製造方法に用いられる型ロールを示す略図的斜視図であり、(b)は型ロール表面の凹部を説明するための平面図であり、(c)は型ロールの凹部を説明するための部分横断面図である。
【図5】本発明の一実施形態の製造方法において、型ロールの外周側面に反射性材料を塗布する工程を説明する部分拡大断面図である。
【図6】本発明の一実施形態の製造方法において、型ロールの表面に反射性材料が塗布されている状態を示す部分断面図である。
【図7】本発明の一実施形態の製造方法において、型ロールの外周側面にシート状体が圧接されて複数のレンズが形成される工程を示す部分切欠正面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態に係る光学シートの部分切欠平面図であり、(b)は図1(a)中のI−I線に沿う断面図である。
【0022】
光学シート1は、光透過性を有する光学シート本体2を有する。光学シート本体2は、光透過性の材料により形成されている。なお、光学シート本体2の光が透過する光の波長領域は特に限定されない。波長領域は、用途に応じて適宜選択することができる。例えば、光学シート1が液晶表示装置の導光板として用いられる場合、一般には、380nm〜700nm程度の可視光領域が透過光の波長領域として設定される。
【0023】
上記光学シート本体2の材質は、上記光透過性を有する限り特に限定されない。例えば、プラスチックスまたはガラスなどを用いることができる。もっとも、後述の本実施形態の製造方法においては、熱可塑性樹脂組成物からなるシート状体を型ロールにより賦型するため、光学シート本体2は、熱可塑性樹脂組成物からなる。
【0024】
上記熱可塑性樹脂組成物の熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネイト、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマーなどを挙げることができる。また、光学シート本体2には、透光性を阻害しない範囲で、耐候剤、架橋助剤、または補強剤などを適宜添加してもよい。
【0025】
上記光学シート1の厚み、すなわち光学シート本体2の後述の光入射面と光入射面とを結ぶ方向の厚みは、通常20μm以上、500μm以下程度とされる。
【0026】
光学シート本体2は、光入射面2aと、光入射面2aと反対側の光出射面2bとを有する。
【0027】
光入射面2aは、本実施形態では平坦面とされている。もっとも、光入射面2aに複数の突起を形成したり、光入射面2aに艶消し加工、エンボス加工または印刷加工などを施し、光入射面2aを粗面としてもよい。
【0028】
光出射面2b側には、半球状凸部からなるレンズ2cからなるマイクロレンズアレイが複数形成されている。マイクロレンズ2cは、光学シート本体2において、同じ材料により一体に形成されている。
【0029】
また、マイクロレンズ2cは、光入射面2aから入射された光を集束するレンズとして機能する。従って、複数のマイクロレンズ2cは、できるだけ密に配置されていることが望ましい。
【0030】
なお、上記マイクロレンズ2cは、光出射面2b側の平坦な基準面2dから突出した半球状の形状を有するように設けられている。ここで、基準面2dとは、光出射面2b側において、マイクロレンズ2cが設けられている部分以外の領域に位置している平面部分である。この基準面2dを覆うように反射層3が形成されている。本実施形態では、複数のマイクロレンズ2cが設けられている領域以外の全ての基準面部分を覆うように反射層3が形成されているが、基準面2dの一部にのみ反射層が形成されていてもよい。
【0031】
好ましくは、本実施形態のように、マイクロレンズ2cではなく、基準面2dに導かれてきた光をより確実に反射させるには、反射層3は、基準面2dにおいて、マイクロレンズ2cが設けられている領域以外の全領域に形成されていることが望ましい。
【0032】
上記反射層に用いられる反射性材料としては、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなどの分散体が挙げられる。
【0033】
なお、特に限定されるわけではないが、複数のマイクロレンズ2cの直径Dは、液晶表示装置の導光板として用いられる場合、20μm〜80μm程度の大きさとされる。
【0034】
また、隣り合うマイクロレンズ2c,マイクロレンズ2c間の隙間Eは、特に限定されるわけではないが、マイクロレンズ2Cの直径Dの0%〜10%程度とされる。隙間Eがマイクロレンズ2Cの直径Dの10%以上になると、レンズシートの集光効率が著しく低下し、十分な輝度アップが望めない。
【0035】
上記光学シート1を例えば液晶表示装置の導光板として用いる場合、図2に示すように、光学シート1の光入射面2aの前段すなわち光源側に反射板4を配置する。図示しない光源からの光が矢印A方向に進んできた場合、光入射面2aから基準面2d側に直進し、マイクロレンズ2cの中心を通り、出射される。また、マイクロレンズ2cを平面視した領域に含まれる部分において、矢印A2,A3で示すように、光が入射してきた場合は、マイクロレンズ2cに集束される。従って、矢印Bで示すように光が高い強度で出射されることになる。
【0036】
他方、上記マイクロレンズ2c,2c間の基準面領域では、光がB1,B2で示す方向に光入射面2aから入射されてくると、反射層3により反射され、光入射面2aから反射板4側に導かれる。そして、反射板4において、破線Cで示すように、再度反射され、反射された光がマイクロレンズ2cに導かれる。従って、上記反射光を利用することができ、マイクロレンズ2cから出射される光Xの強度を高めることができる。よって、液晶表示装置において、光源からの光を効率良く利用でき、輝度を高めることができる。
【0037】
上記反射層3は、反射手段として機能するものであるため、反射層の厚みは特に限定されないが、通常、0.1μm〜50μm程度とされる。
【0038】
次に、本実施形態の光学シート1の製造方法を説明する。図3に示すように、溶融押出装置11から溶融状態の熱可塑性樹脂組成物を押出し、シート状体2Aを得る。シート状体2Aを、型ロール12とタッチロール13との間に導く。
【0039】
図4(a)〜(c)に示すように、型ロール12は、略円筒状の形状を有する。型ロール12の外周側面には、複数の凹部12aが形成されている。この凹部12aは、前述したマイクロレンズ2cを反転した形状とされている。
【0040】
従って、図4(c)に示すように、複数の凹部12aが設けられている部分以外の残りの領域は、円筒曲面12bとなる。
【0041】
図3において矢印Fで示すように、型ロール12を矢印F方向に回転し、タッチロール13を矢印Gで示す方向に回転駆動する。
【0042】
型ロール12の外周側面には、シート状体2Aに接するに先立ち、塗布ロール14により、反射性材料が塗布される。
【0043】
塗布ロール14は、円筒状のロールであり、図5に部分切欠断面図で示すように、塗布ロール14の外周側面14aには、予め液状の反射性材料層3Aが形成されている。反射性材料層3Aの形成は、塗布ロール14の外周側面に適宜の方法により反射性材料を付与することにより行い得る。
【0044】
塗布ロール14の外周側面に塗布された液状の反射性材料層3Aが、型ロール12の外周側面に接触すると、上記凹部12aを除いた残りの領域において円筒曲面12bに反射性材料が転写される。このようにして、図6に示すように、反射性材料層3Aが型ロール12の凹部12aが設けられている部分以外の残りの外周側面部分に転写により塗工される。
【0045】
次に、反射性材料が塗工され、反射層3が形成された後に、型ロール12とタッチロール13との間にシート状体2Aが導かれ、硬化していないシート状体2Aが賦型される。すなわち、図7に示すように、型ロール12とタッチロール13との間でタッチロール13によりシート状体2Aが型ロール12の外周側面に圧接される。その結果、シート状体2Aの一方面が複数の凹部12aに入り込み、凹部12aを反転した形状、すなわち略半球状の凸部からなるマイクロレンズ2cが形成される。
【0046】
しかる後、型ロール12から送り出されたシート状体2Aを、硬化することにより、上記実施形態の光学シート1を得ることができる。硬化は、徐冷、あるいは自然放冷により行ってもよく、あるいは冷却装置を用いて強制的に冷却することにより行ってもよい。
【0047】
本実施形態の製造方法によれば、溶融押出されたシート状体2Aを予め反射層3が凹部12a以外の残りの領域に転写されている型ロール12に圧接することにより、マイクロレンズ2cの形成と同時に上記反射層3を形成することができる。しかも、反射層3は、光出射面2b側に形成されているため、光入射面2a側において反射層等を設けるための煩雑な加工や位置合わせを必要としない。
【0048】
よって、光源からの光の利用効率を高めることが可能な光学シート1を、本実施形態の製造方法により効率良くかつ安価に提供することができる。
【0049】
なお、液晶表示装置の導光板として用いられる光学シート1につき説明したが、光学シート1は、透写型表示装置やテレビジョン受像機などの様々な光学装置において、光源からの光の利用効率を高める用途に適宜用いることができる。
【0050】
また、上記実施形態では、複数の略半球状のマイクロレンズ2cが設けられたマイクロレンズアレイシートを説明したが、複数のシリンドリカルレンズが光入射面側において設けられているレンチキュラーシートからなる光学シートにも適用することができる。
【符号の説明】
【0051】
1…光学シート
2…光学シート本体
2a…光入射面
2b…光出射面
2c…マイクロレンズ
2d…基準面
3…反射層
3A…反射性材料層
4…反射板
11…溶融押出装置
12…型ロール
12a…凸部
12b…円筒曲面
13…タッチロール
14…塗布ロール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光入射面と、光出射面とを有し、
該光出射面側において、平坦な基準面上に凸状に形成された複数のレンズを有する光学シート本体と、
前記光学シート本体の前記光出射面側において、前記複数のレンズが設けられている部分以外の基準面部分の少なくとも一部に設けられた反射層とを備える、光学シート。
【請求項2】
前記反射層が、前記光出射面において前記複数のレンズが設けられている部分以外の基準面部分の全領域に設けられている、請求項1に記載の光学シート。
【請求項3】
前記複数のレンズが、複数の半球状凸部からなる複数のマイクロレンズである、請求項1または2に記載の光学シート。
【請求項4】
前記複数のレンズが、複数のシリンドリカルレンズであり、複数のシリンドリカルレンズが並列配置されてレンチキュラーシートが形成されている、請求項1または2に記載の光学シート。
【請求項5】
熱可塑性樹脂組成物を溶融押出する工程と、
光学シートの光出射面に形成される凸状の複数のレンズを反転した形状に相当する複数の凹部が外周側面に形成されている型ロールを用意する工程と、
前記型ロールの外周側面の前記複数の凹部外の領域の少なくとも一部に反射性材料を塗布する工程と、
前記反射性材料が塗布された型ロールの外周側面に、溶融押出された熱可塑性樹脂組成物シート状体の一方面を圧接させ、前記複数の凹部を反転した形状の複数の凸部を前記シート状体の該一方面に形成すると共に前記複数の凸部間の領域の少なくとも一部に前記反射性材料を転写して反射層を形成することにより光学シートを得る工程とを備える、光学シートの製造方法。
【請求項6】
前記反射性材料を前記型ロールの外周側面の前記複数の凹部が設けられている部分以外の領域の全領域に塗布する、請求項5に記載の光学シートの製造方法。
【請求項7】
前記反射性材料の塗布にあたり、反射性材料が外周側面に塗布されている塗布ロールを用意し、該塗布ロールを前記型ロールに接触させることにより前記反射性材料の前記型ロール外周側面への塗布が行われる、請求項5または6に記載の光学シートの製造方法。
【請求項8】
前記型ロールとして、複数の半球状凹部が前記複数の凹部として設けられている型ロールを用い、それによって半球状の複数のマイクロレンズを有する光学シートを得る、請求項5〜7のいずれか1項に記載の光学シートの製造方法。
【請求項9】
前記型ロールとして、半円筒曲面を有する複数の凹部が前記複数の凹部として形成されている型ロールを用い、それによって一方面に複数のシリンドリカルレンズが並列配置された光学シートを得る、請求項5〜7のいずれか1項に記載の光学シートの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−65049(P2011−65049A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−217189(P2009−217189)
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【出願人】(000002174)積水化学工業株式会社 (5,781)
【Fターム(参考)】