説明

光学情報読取装置

【課題】 従来の読み取り速度を維持しながら、低コントラストの場合、鏡面反射の有る場合にも情報コードを読み取ることができる光学情報読取装置を提供する。
【解決手段】 画像のコントラスト値及び輝度値を判別し(S46)、コントラスト値及び輝度値に対応させるように、FPGA35の変換テーブルを書き換え(S48)、受光センサ23からの画像信号を処理してから、CPU40で情報コードをデコードする(S30)。このため、従来の取り込み速度を維持しながら、FPGA35で画像処理することで、低コントラストの際にも鏡面反射が強い際(高輝度値の際)にもデコードを行うことことが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品等に印刷又は貼り付けられているバーコード、QRコード(登録商標)等の光学情報を読み取る光学情報読取装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
紙などの基材にバーコードやQRコードなどの光学情報を印刷したものを物品や書類に取り付け、これを光学的に読み取り、物品の識別などを行う光学情報読取装置が知られている。係る光学情報読取装置は、ケース内部のLED等の光照射手段から読取口が向けられている光学情報を照明し、この照明により光学情報から反射される光を、読取口からケース内部に導き、CCD等を用いて画像を読み取り、その明暗の分布から光学情報が表している情報を解読していた。
【特許文献1】特開平11−120284号公報
【特許文献2】特開平6−195496号公報
【特許文献3】特開平7−168907号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、艶のある紙などに印刷された光学情報は、照明光の入射角度によっては鏡面反射を生じて光学情報の画像の一部がコードに記録されている白黒とは無関係にすべて明(白)として読み取られ、光学情報を正しく取り込むことができない場合があった。特に、ダイレクトマーキングなど、金属に刻印された情報コードの場合は顕著に鏡面反射が現れ易く、読み取りが困難であった。
【0004】
このような場合には、光学情報読取装置自体が読み取り対象が異常であると判定して読み取りを完了することができないので、操作者は光学情報読取装置を移動させたり読み取り角度を変更させたりして試行錯誤し、鏡面反射の影響がない位置・角度で読み取りを行わねばならず、読み取りの作業性が低下する原因となっていた。
【0005】
このような鏡面反射に対応する光学情報読取装置として、特許文献1に、情報コードの画像を取り込み、鏡面反射領域が存在するかを判断し、鏡面反射領域が存在している場合には、照明条件を変えて新たに画像を取り込み、以前の画像と新たな画像とを合成して読み取りを行う光学情報読取装置が開示されている。
【0006】
しかし、特許文献1の光学情報読取装置は、画像を合成するために、1回目に画像を取り込んだ後、多くの処理を行い、更に2回目の画像を取り込み、画像合成処理を行い読み取りを行う。このため、読み取り速度が非常に遅くなり、作業レスポンスが悪くなる。特に、作業者が、1回目の画像取り込みで読み取れず、光学情報読取装置を情報コードから遠ざけたり、近づけたり動かすと、2回目の画像を取り込んでも、第1回目の画像と第2回目の画像と大きさが異なってしまって、合成できなくなる。
【0007】
また、特許文献2の光学情報読取装置では、対数増幅器やスライス信号発生回路を用いてダイナミックレンジを広げ、ダイナミックレンジを変えることで、外来光の影響に対応し得るようにしている。しかし、特許文献2では、対数増幅器やスライス信号発生回路などの回路を用いるため任意の画像信号へ変換することができないという課題がある。
【0008】
さらに、特許文献3の光学情報読取装置では、基準クロックでデータ幅をカウントし、画像データとは別にデータを格納する。画像データは下位2ビットを切り捨てメモリに格納、読み出す際にこれらのデータをあわせる事でダイナミックレンジを確保している。しかし、CPU側で扱うデータサイズがバス幅と異なるため、バス幅と同一の画像データを処理する場合と比較して高速な処理が難しく、画像データとデータ幅を変換するための計算時間が必要となるという課題がある。
【0009】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、鏡面反射の影響を軽減し迅速に情報コードを読み取ることができる光学情報読取装置を提供することにある。
また、本発明の目的は、従来の読み取り速度を維持しながら、低コントラストの場合、鏡面反射の有る場合にも情報コードを読み取ることができる光学情報読取装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、情報コードを撮像する第1の受光センサ23Aと第2の受光センサ23Bと、
前記受光センサからの画像信号をデジタル化して出力する第1の所定数の出力端子33oを備える画像信号出力回路33A、33Bと、
前記第1の所定数よりも少ない第2の所定数の入力端子40iを介して前記画像信号を入力して情報コードをデコードする中央演算装置40と、を備える光学情報読取装置であって、
前記第1の受光センサ23Aからの画像信号の内、前記第2の所定数に対応する下位側のビットを前記画像信号出力回路33Aから前記中央演算装置40へ入力し(S24)、
前記第2の受光センサ23Bからの画像信号の内、前記第2の所定数に対応する上位側のビットを前記画像信号出力回路33Bから前記中央演算装置40へ入力する(S26)ことを技術的特徴とする。
【0011】
また、請求項6の発明は、情報コードを撮像する二次元受光センサ23と、
前記二次元受光センサからの画像信号をデジタル化して出力する画像信号出力回路33と、
前記画像信号出力回路33からの画像信号を変換テーブルを用いて処理する画像処理装置35と、前記画像処理装置35で処理された画像信号を入力して情報コードをデコードする中央演算装置40と、を備える光学情報読取装置であって、
画像のコントラスト値又は輝度値の少なくとも一方を判別する判別手段(S46)と、
前記判別手段により判別されたコントラスト値又は輝度値の少なくとも一方に応じて、前記画像処理装置35の変換テーブルを書き換えるテーブル変換手段(S48)とを備えることを技術的特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の光学情報読取装置は、第1受光センサからの下位ビットの明るい画像と、第2受光センサからの上位ビットの暗い画像とを入力可能にしてある。鏡面反射が生じる際には、第2受光センサで撮像された暗い画像を用いることで、鏡面反射の影響を小さくすることができる。また、第1受光センサからの下位ビットと、第2受光センサからの上位ビットとを用いるため、複雑な回路を用いることなくダイナミックレンジを広げることが可能である。更に、下位ビットの明るい画像を撮像する第1受光センサと、上位ビットの暗い画像を撮像する第2受光センサとで同時に情報コードを撮像することで、複数回の撮像が不要となり、短時間で情報コードの読み取りを終わらせることができる。
【0013】
請求項2の光学情報読取装置は、鏡面反射が発生しているかを検出して、鏡面反射が発生していない場合には、第1受光センサからの下位ビットの明るい画像から情報コードをデコードするため、コントラスト差の大きな鮮明な画像で情報コードを処理することが可能となり、正しくデコードを行うことができる。
【0014】
請求項3の光学情報読取装置は、鏡面反射の影響を受け易い第1受光センサからの下位ビットの明るい画像画像から鏡面反射が発生しているかを検出するため、鏡面反射を短時間で正確に検出することができる。
【0015】
請求項4の光学情報読取装置は、鏡面反射面積を求め、鏡面反射面積が誤り訂正で修正困難な所定値以上の場合には、第2受光センサからの上位ビットの暗い画像から情報コードをデコードする。即ち、鏡面反射の影響で二次元コードを構成するセルの一定部分を読めなくなる際には、第2受光センサからの上位ビットの暗い画像から情報コードをデコードするため、鏡面反射の影響の小さな画像で情報コードを処理することが可能となり、デコードを行うことができる可能性が高くなる。
【0016】
請求項5の光学情報読取装置は、鏡面反射の影響を受け易い第1受光センサからの下位ビットの明るい画像から鏡面反射面積を求めるため、第1受光センサからの明るい画像での鏡面反射面積を正確に求めることができる。
【0017】
請求項6の光学情報読取装置では、画像のコントラスト値又は輝度値を判別し、コントラスト値又は輝度値に対応させるように、画像処理装置の変換テーブルを書き換え二次元受光センサからの画像信号を処理してから、中央演算装置で情報コードをデコードする。このため、従来の取り込み速度を維持しながら、画像処理装置で画像処理することで、低コントラストの際にも鏡面反射が強い際(高輝度値の際)にも容易にデコードを行うことができる。
【0018】
請求項7の光学情報読取装置では、画像信号出力回路から出力される画像信号のバス幅分の変換データを保持する変換テーブルを用いる。そして、二次元受光センサからの画像信号を該変換テーブルを用いて処理してから、中央演算装置で情報コードをデコードする。このため、従来の取り込み速度を維持しながら、画像処理装置で画像処理することで、低コントラストの際にも鏡面反射が強い際(高輝度値の際)にも容易にデコードを行うことができる。
【0019】
請求項8の光学情報読取装置では、画像信号出力回路から出力される画像信号のバス幅よりも中央演算装置の画像入力のバス幅が狭い。このため、画像処理装置は、画像信号出力回路から出力される画像信号を中央演算装置の画像入力のバス幅に適合させるように処理することで、画像信号出力回路から出力される画像信号のバス幅に対応するダイナミックレンジを有効に活用して、中央演算装置で情報コードをデコードすることが可能になる。
【0020】
請求項9の光学情報読取装置では、画像処理装置は、画像信号出力回路から出力される画像信号をアドレスとして使用して、変換テーブルの該アドレスで指定された位置のデータを出力する。そして、中央演算装置で情報コードをデコードする。このため、従来の取り込み速度を維持しながら、画像処理装置で画像処理することで、低コントラストの際にも鏡面反射が強い際(高輝度値の際)にも容易にデコードを行うことができる。
【0021】
請求項10の光学情報読取装置では、画像信号を格納するメモリに記憶させる前段階で、画像信号出力回路からの出力に応じて、画像処理装置の変換テーブルを書き換えて、二次元受光センサからの画像信号を処理してから、中央演算装置で情報コードをデコードする。このため、画像処理装置で画像処理を行いながら、取り込み速度を低下させることなく、低コントラストの際にも鏡面反射が強い際(高輝度値の際)にも容易にデコードを行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
[第1実施形態]
以下、本発明の光学情報読取装置をQRコード用の光学情報読取装置に適用した第1実施形態について図を参照して説明する。まず、第1実施形態に係る光学情報読取装置10の構成概要を図1〜図3に基づいて説明する。図1は、光学情報読取装置のハウジング等の構成概要を示す部分縦断面図であり、図2は、図1に示す光学情報読取装置中の光学系のA矢視図であり、図3は、光学情報読取装置の回路部の構成概要を示すブロック図である。
【0023】
図1に示すように、QRコードQを読み取る光学情報読取装置10は、主に、縦長のほぼ矩形箱状なすハウジング11を備える。ハウジング11は、例えば、ABS樹脂等の合成樹脂からなる成形部品で、その一端側に読取口11aを備えている。この読取口11aは、図2中に示す2個の第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bに入射する入射光を導入可能な開口部である。図1に示すようにハウジング11の他端側には、二次電池49が収容されている。ハウジング11の表面側には液晶表示器46を取付可能な開口部も形成されており、光学情報読取装置10の使用者が液晶表示器46に表示する表示内容を視覚的に把握可能に構成してある。ハウジング11の内部には、後述する回路部20が収容されている。なお、図1には、回路部20を構成するプリント配線板15,16が図示されている。
【0024】
図3に示すように、回路部20は、主に、一対の赤色発光ダイオード21及び集光レンズ52、第1受光センサ23A、第2受光センサ23B、結像レンズ27A、27B等の光学系と、メモリ39、FPGA35A、35B、CPU40、操作スイッチ12、14、液晶表示器46等のマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)系と、から構成されており、前述したプリント配線板15,16に実装あるいはハウジング11内に内装されている。
【0025】
マイコン系の構成概要を説明する。マイコン系は、増幅回路31A、31B、A/D変換回路33A、33B、メモリ39、アドレス発生回路36A、36B、同期信号発生回路38A、38B、FPGA(Field Programmable Gate Array:マイクロプロセッサ)35A、35B、CPU(中央演算処理装置)40、操作スイッチ12、14、LED43、ブザー44、液晶表示器46、通信インタフェース48等から構成されている。このマイコン系は、その名の通り、マイコン(情報処理装置)として機能し得るCPU40およびメモリ39と中心に構成されるもので、前述した光学系によって撮像されたコード像等の画像信号をハードウェア的およびソフトウェア的に信号処理し得るものである。またCPU40は、当該光学情報読取装置10の全体システムに関する制御も行っている。
【0026】
光学系の第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bから出力される画像信号(アナログ信号)は、それぞれ増幅回路31A、31Bに入力されることで所定ゲインで増幅された後、A/D変換回路33A、33Bに入力されると、アナログ信号からディジタル信号に変換される。そして、ディジタル化された画像信号、つまり画像データ(画像情報)は、FPGA35A、35Bで処理を受けてからCPU(中央演算処理装置)40を介してメモリ39に入力されて蓄積される。なお、同期信号発生回路38A、38Bは、第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bおよびアドレス発生回路36A、36Bに対する同期信号を発生可能に構成されており、またアドレス発生回路36A、36Bは、この同期信号発生回路38A、38Bから供給される同期信号に基づいて、FPGA35A、35Bに格納される画像データの格納アドレスを発生可能に構成されている。
【0027】
CPU40は、光学情報読取装置10全体を制御可能なマイコンで、システムバス、入出力インタフェース等を備えるもので、メモリ39とともに情報処理装置を構成し得るもので情報処理機能を有する。このCPU40には、内蔵された入出力インタフェースを介して種々の入出力装置(周辺装置)と接続可能に構成されており、第1実施形態の場合、電源スイッチ41、操作スイッチ12、14、LED43、ブザー44、液晶表示器46、通信インタフェース48等が接続されている。
【0028】
光学系を構成する赤色発光ダイオード21は、照明光Lfを照射可能な光照射器として機能するもので、拡散レンズと凸レンズとを組み合わせた集光レンズ52により集光させる。第1実施形態では、第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bを挟んだ両側に赤色発光ダイオード21が設けられており、ハウジング11の読取口11aを介して読取対象物Rに向けて照明光Lfを照射可能に構成されている。なお、この読取対象物Rには、情報コードとしてのQRコードQが貼付されている。
【0029】
第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bは、読取対象物RやQRコードQに照射されて反射した反射光Lrを結像レンズ27A、27Bを介して受光可能に構成されるもので、例えば、VGA(Video Graphics Array)を用いるCCDから成る二次元イメージセンサにより構成されている。
【0030】
結像レンズ27A、27Bは、外部から読取口11aを介して入射する入射光を集光して第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bの受光面23aに像を結像可能な結像光学系として機能するもので、例えば、鏡筒とこの鏡筒内に収容される複数の集光レンズとにより構成されている。
【0031】
図2に示すように、2個の第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bは、それぞれの撮像エリアの中心軸XA、XBと直交する線VPを含む仮想平面(線VPに沿って図から直立する仮想平面)上に配置してある。2個の第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bは、撮像エリアの中心軸XA、XBが距離d1分離れるようにプリント配線板15上に取り付けられている。また、2個の第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bの撮像エリアの中心軸XA、XBと、結像レンズ27A、27Bの中心軸Xa、Xbとをずらして組み付け、当該2個の第1受光センサ23A、第2受光センサ23B撮像エリアが一定距離D1において、図4に示すように重なるように配置されている。
【0032】
第1実施形態の光学情報読取装置では、図2を参照して上述したように2個の第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bは、それぞれの撮像エリアの中心軸XA、XBと直交する線VPを含む仮想平面(線VPに沿って図から直立する仮想平面)上に配置してある。また、2個の第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bの撮像エリアの中心軸XA、XBと、結像レンズ27A、27Bの中心軸Xa、Xbとをずらして組み付け、当該2個の第1受光センサ23A、第2受光センサ23B撮像エリアが一定距離D1において、図4に示すように重なるように配置されている。2個の第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bで同時に撮像するため、QRコードQ像の大きさが同じになる。
【0033】
第1実施形態でのA/D変換回路、FPGA、CPUの結線を図5を参照して説明する。A/D変換回路33Aは、10ビットの出力形式で、10本の出力端子33oより10線のバスライン32を介してFPGA35Aの10本の入力端子35iへ画像信号を出力する。他方、CPU40の画像入力は8ビットの入力形式で画像入力端子40iにより、FPGA35Aの8本の出力端子35oからの画像信号を8線のバスライン37を介して入力する。ここで、FPGA35Aは、A/D変換回路33Aの10ビットの画像信号の下位8ビットをCPU40へ出力する。他方、図2中に示す第2受光センサ23Bからの画像信号を処理するFPGA35Bは、A/D変換回路33Bの10ビットの画像信号の上位8ビットをCPU40へ出力する。即ち、CPU40は、第1受光センサ23Aからの相対的に明るい画像信号を入力し、第2受光センサ23Bからの相対的に暗い画像信号を入力する。
【0034】
第1実施形態での鏡面反射の補償原理について図6及び図7を参照して説明する。
上述したように、第1受光センサ23Aから明るい画像信号が、第2受光センサ23Bからの暗い画像信号がCPU40へ入力される。図6(A1)、図6(B1)、図6(C1)は、第1受光センサ23A側からの画像信号を示すグラフであり、図6(A2)、図6(B2)、図6(C2)は、第2受光センサ23B側からの画像信号を示すグラフである。図6(A1)は、第1受光センサ23AでQRコードの無い白地を撮像している際の画像出力を示し、横軸の画素数640は、640個の画素でのそれぞれの出力を表している。第1受光センサ23Aの画像出力は高いレベル値になっている。一方、図6(A2)に示すように第2受光センサ23Bでは低いレベル値になっている。
【0035】
図6(B1)、第1受光センサ23Aで図7(A)に示すようにQRコードQを撮像した際の画像信号を示し、図6(C1)は、図7(C)に示すようにQRコードQ上に鏡面反射Mが生じている際の画像信号を示している。図6(B2)は、第2受光センサ23Bで図7(A)に示すようにQRコードQを撮像した際の画像信号を示し、図6(C2)は、図7(B)に示すようにQRコードQ上に鏡面反射Mが生じている際の画像信号を示している。なお、図6中では、図示の便宜上、画像信号を単純化して示している点に注意されたい。
【0036】
第1実施形態の光学情報読取装置10では、画像中に鏡面反射が生じているかを検出し、鏡面反射が生じていない時には、第1受光センサ23A側からの明るい画像信号を用いてデコードを行う。図6(B1)中に示すように、画像信号で、高レベル部分(パルスの頂部)側は白を示し、低レベル側(パルスの谷部)は黒を示すが、図6(B2)で示す第2受光センサ23B側からの暗い画像信号を比べて、高レベル部分(白)と低レベル側(黒)とのレベル差が大きくなっている。即ち、コントラスト差の大きな鮮明な画像でQRコードを処理することが可能となり、正しくデコードを行うことができる。
【0037】
一方、鏡面反射が生じる際には、第2受光センサ23B側からの暗い画像信号を用いることで、鏡面反射の影響を小さくすることができる。また、下位8ビットを用いる第1受光センサ23Aと上位8ビットを用いる第2受光センサ23Bを組み合わせているため、複雑な回路を用いることなくダイナミックレンジを広げることが可能である。更に、明るさが異なる第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bで同時にQRコードを撮像することで、複数回の撮像が不要となり、短時間でQRコードの読み取りを終わらせることができる。
【0038】
第1実施形態の光学情報読取装置は、鏡面反射の影響を受け易い第1受光センサ23A側からの明るい画像信号から鏡面反射が発生しているかを検出する。このため、鏡面反射を短時間で正確に検出することができる。なお、反対に、暗い第2受光センサ23B側からの画像を用いることで、鏡面反射の領域を狭めて正確に検出することも可能である。
【0039】
ここで、QRコードは、データに最大30%以内であれば符合誤りがあってもデコードが可能なようにリードソロモン符合によるエラー訂正機能が備えられている。このため、鏡面反射によって読み取れない部分のエラー訂正が可能かを、鏡面反射面積が30%以内か否かで判断する。先ず、第1受光センサ23A側からの明るい画像信号で、30%以内の鏡面反射面積の場合には(例えば、図7(B)の場合)、当該画像信号を用いる。一方、第1受光センサ23A側からの明るい画像信号では鏡面反射面積が30%を超える場合には(例えば、図7(D)に示す場合)、第2受光センサ23B側からの暗い画像を用い(図7(C)参照)に、鏡面反Mによる影響を小さくして、30%以内の鏡面反射面積か否を判断し、30%以内の鏡面反射面積である場合には、当該第2受光センサ23B側からの暗い画像を用いてデコードを行う。
【0040】
引き続き、上述した光学情報読取装置10によるQRコードの読み取り処理について、図8のフローチャートを参照して説明する。
先ず、第1受光センサ23A、第2受光センサ23Bで露光し(S12)、QRコードの画像を取り込む(S14)。そして、図6(C1)を参照して上述したように、第1受光センサ23A側からの明るい画像信号を元に、レベル値が最大値に達している画素が有るか否かにより鏡面反射の有無を判断する(S16)。ここで、鏡面反射が無い場合には(S16:無し)、第1受光センサ23A側からの明るい画像信号を使用し(S22)、QRコードのデコードを行い、デコードに成功するとデコード結果を上位機に出力して処理を終了する(S30:成功)。他方、デコードに失敗すると(S30:失敗)、S12に戻り、再度画像の取り込みを行う。
【0041】
一方、鏡面反射が有る場合には(S16:有り)、第1受光センサ23A側からの明るい画像信号を元に、鏡面反射面積が所定面積(例えば誤り訂正率に相当する30%)以内であるか否かを判断する(S18)。ここで、所定面積以下であり、誤り訂正で対応可能な場合には(S18:可)、明るい該画像信号を用い(S24)、デコードを行う(S30)。他方、所定面積を超え、誤り訂正で対応不可能な場合には(S18:不可)、第2受光センサ23B側からの暗い画像信号で、30%以内であるか、即ち、鏡面反射面積が誤り訂正で対応可能か否かを判断する(S20)。ここで、30%以下であり、誤り訂正で対応可能な場合には(S20:可)、該暗い画像信号を用い(S26)、デコードを行う(S30)。他方、暗い第2受光センサ23Bの画像信号でも誤り訂正で対応不可能な場合には(S20:不可)、S12に戻り、再度画像の取り込みを行う。
【0042】
[第2実施形態]
引き続き、本発明の第2実施形態に係る光学情報読取装置について図9〜図15を参照して説明する。
第1実施形態の光学情報読取装置では、受光センサを2台搭載した。これに対して、第2実施形態の光学情報読取装置では、図9に示すブロック図のように受光センサ23を1台のみ搭載し、FPGA35によって画像処理することで、低コントラスト画像、鏡面反射のある画像をデコードし易い画像に変換する。ここでは、画像のコントラスト値及び輝度値を判別し、コントラスト値及び輝度値に対応させるように、FPGA35の変換テーブルを書き換え、受光センサ23からの画像信号を処理してから、CPU40で情報コードをデコードする。このため、従来の取り込み速度を維持しながら、FPGA35で画像処理することで、低コントラストの際にも鏡面反射が強い際(高輝度値の際)にもデコードを行うことことを可能にする。
【0043】
第2実施形態でのA/D変換回路、FPGA、CPUの結線を図10を参照して説明する。A/D変換回路33は、10ビットの出力形式で、10本の出力端子33oより10線のバスライン32を介してFPGA35の10本の入力端子35iへ画像信号を出力する。他方、CPU40の画像入力は8ビットの入力形式で画像入力端子40iにより、FPGA35の8本の出力端子35oからの画像信号を8線のバスライン37を介して入力する。FPGA35は、A/D変換回路33からの10ビットの画像信号を変換テーブルを用いてCPU用の8ビットの画像信号に変換する。そして、コントラスト値及び輝度値に対応させるように変換テーブルを書き換えることで、デコードが行い易いように画像処理する。
【0044】
図11は、変換テーブルの内容を示すグラフである。
図11(A)は、直線性を持たせた変換テーブルの内容を示すグラフである。通常の画像に対しては、当該変換テーブルによって、単に、10ビットの画像信号を変換テーブルを用いてCPU用の8ビットの画像信号に変換する。図11(B)は、低コントラスト画像に対応するための変換テーブルの内容を示すグラフである。図11(B)では、下側に曲線を描くγ補正を行うことで、画像全体が明るくなり、コントラスト差が高くなる。図11(C)は、鏡面反射が発生する画像に対応するための変換テーブルの内容を示すグラフである。図11(B)では、上側に曲線を描くγ補正を行うことで、画像全体が暗くなりなり、コントラスト差が低くなる。
【0045】
第2実施形態の光学情報読取装置では、画像の最大輝度値を考慮した変換テーブルをFPGA35に書き換えることで、FPGA35から後段のCPU40への画像取り込みと同じタイミングで画像を出力することが可能になり、画像処理を行っても、処理速度を低下させることがない。
【0046】
また、第2実施形態では、受光センサ側のバス幅とCPU40の画像入力のバス幅とが異なる場合にも、受光センサとCPU40との間のFPGA35内部にある書き換え可能な変換テーブルを用いることにより、受光センサ側の出力(10ビット)に対する変換テーブルをCPU40側の画像入力のバス幅(8ビット)にすることにより、受光センサ側のダイナミックレンジに有効に使用した画像変換が可能になる。
【0047】
ここで、FPGA35の構成について図12及び図13を参照して更に詳細に説明する。受光センサ23は、VGA(Video Graphics Array)を用いるCCDから成る二次元イメージセンサにより構成され、図10を参照して上述したA/D変換回路33は、データ出力が10ビット幅に構成されている。CPU40は、32ビットのRISC CPUを用い、上述したように8ビットの画像入力のデータバス幅に構成されている。FPGA35は、内部に画像側の入出力、CPU40側からの変換データを書き込むための入出力との2系列をアクセス手段を有するRAMを形成している。
【0048】
図12及び図13は、FPGA35の変換テーブルの構成を示す説明図である。
変換テーブルを構成するFPGA35のRAMは、CPU40のデータバス(Dバス)幅が32ビットであることを考慮し、1列で4個分の変換データを保持する。これにより、CPU40側から変換テーブルを書き換える際に、8ビット毎に書き込むのと比較して、高速に処理することができる。
【0049】
図12に示すように変換テーブルには、画像データをアドレスとして、画像のデータに対応させて変換する変換データがRAM内に書き込まれている。A/D変換回路33から出力される10ビットの画像データは、上位8ビットをColumnアドレスと見なし、下位2ビットをROWアドレスとし、入力された画像データにより指し示されたRAM内のデータを出力する仕組みになっている。32ビット分のデータについて、どの位置のデータを出力するかを下位2ビットで選択する。
【0050】
図13に示すように、例えば、A/D変換回路33からの出力が”0101101101”の場合、Columnアドレスは上位8ビットの”01011011”となり、ROWアドレスは下位2ビットの”01”となり、それぞれのアドレスで指定された”1010010”が出力される。
【0051】
CPU40は、8ビットに変換された画像のコントラスト値、輝度レベル値等の状態を判断し、最適なデータを選んで変換テーブルを書き換える。例えば、図14(A)に示すように、輝度レベルの最大値が650で低い場合には、図14(B)に示すように、輝度レベルを700で最大値となるようにした変換テーブルのデータをFPGA35に書き込み、図14(C)に示すようにコントラスト差がはっきりした明るい画像をFPGA35から出力させる。ここでは、直線性を持たせた変換テーブルを例に挙げたが、更に、図11(B)に示すようにγ補正を行うことで、更にコントラスト差を持たせることも、また、図11(C)にγ補正を行うことで、鏡面反射に対応するために暗い画像を得ることもできる。
【0052】
引き続き、第2実施形態に係る光学情報読取装置10によるQRコードの読み取り処理について、図15のフローチャートを参照して説明する。
先ず、受光センサ23で露光し(S12)、QRコードの画像を取り込む(S14)。そして、図14を参照して上述したように、コントラストの状態、鏡面反射の有無を判断する。ここでは、最大輝度レベルが最大レベル(255)に達している場合に鏡面反射と判断する(S46)。そして、コントラストの状態が良好で、鏡面反射が無い場合には(S46:良好)、当該画像信号を元にQRコードのデコードを行い、デコードに成功するとデコード結果を上位機に出力して処理を終了する(S30:成功)。他方、デコードに失敗すると(S30:失敗)、S12に戻り、再度画像の取り込みを行う。
【0053】
一方、鏡面反射が有る場合、又は、コントラストが良好で無い場合には(S46:不良)、図14(B)を参照して上述したように鏡面反射に対応、又は、コントラストを良好にするようにFPGA35の変換テーブルを書き換え(S48)、S12に戻り、再度画像の取り込みを行う。
【0054】
第2実施形態の光学情報読取装置では、A/D変換回路33から出力される画像信号のバス幅分の変換データを保持する変換テーブルを用いる。そして、A/D変換回路33からの画像信号を該変換テーブルを用いて処理してから、CPU40でQRコードをデコードする。このため、従来の取り込み速度を維持しながら、画像処理装置で画像処理することで、低コントラストの際にも鏡面反射が強い際(高輝度値の際)にも容易にデコードを行うことができる。
【0055】
また、第2実施形態の光学情報読取装置では、FPGA35は、A/D変換回路33から出力される画像信号をアドレスとして使用して、変換テーブルの該アドレスで指定された位置のデータを出力する。そして、CPU40でQRコードをデコードする。このため、従来の取り込み速度を維持しながら、FPGA35で画像処理することで、低コントラストの際にも鏡面反射が強い際(高輝度値の際)にも容易にデコードを行うことができる。
【0056】
[第2実施形態の改変例]
引き続き、第2実施形態の改変例に係る光学情報読取装置について説明する。第2実施形態の改変例の光学情報読取装置の構成は、図9を参照して上述した第2実施形態と同様であるため、同図を参照すると共に説明を省略する。
図15を参照して上述したように、第2実施形態では、一旦、画像を取り込み、鏡面反射・コントラストの状態を判断して、鏡面反射が有り、また、コントラストの状態が悪い場合には、変換テーブルを書き換えてから再度、画像の取り込みを行った。これに対して、第2実施形態の改変例では、図9中のメモリ39への画像の書き込み以前に、変換テーブルを書き換え、画像処理を行う。
【0057】
第2実施形態の改変例に係る光学情報読取装置10によるQRコードの読み取り処理について、図16のフローチャートを参照して説明する。
先ず、受光センサ23で露光し(S12)、QRコードの画像を取り込む(S14)。そして、図14を参照して上述したように、コントラストの状態、鏡面反射の有無を判断する(S46)。そして、コントラストの状態が良好で、鏡面反射が無い場合には(S46:良好)、当該画像信号をメモリ39へ書き込み(S50)、QRコードのデコードを行い、デコードに成功するとデコード結果を上位機に出力して処理を終了する(S30:成功)。他方、デコードに失敗すると(S30:失敗)、S12に戻り、再度画像の取り込みを行う。
【0058】
一方、鏡面反射が有る場合、又は、コントラストが良好で無い場合には(S46:不良)、第2実施形態と同様に図14(B)を参照して上述したように鏡面反射に対応、又は、コントラストを良好にするようにFPGA35の変換テーブルを書き換え(S48)、書き換えた変換テーブルに基づきFPGA35から出力さらた画像信号ををメモリ39へ書き込み(S50)、QRコードのデコードを行う(S30)。
【0059】
第2実施形態の改変例に係る光学情報読取装置では、画像信号を格納するメモリ39に記憶させる前段階で、A/D変換回路33からの出力に応じて、FPGA35の変換テーブルを書き換えて、A/D変換回路33からの画像信号を処理してから、CPU40で情報コードをデコードする。このため、FPGA35で画像処理を行いながら、取り込み速度を低下させることなく、低コントラストの際にも鏡面反射が強い際(高輝度値の際)にも容易にデコードを行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0060】
上述した第2実施形態では、A/D変換回路33の出力バス幅とCPU40の画像入力のバス幅とが異なる場合を例示したが、A/D変換回路33の出力バス幅とCPU40の画像入力のバス幅とが同じ場合であっても、第2実施形態の変換テーブルを備えるFPGAを用いることで、高速に画像を処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の第1実施形態に係る光学情報読取装置の断面図である。
【図2】図1に示す光学情報読取装置中の光学系のA矢視図である。
【図3】図1に示す光学情報読取装置の回路構成を示すブロック図である。
【図4】2個の受光センサの撮像エリアの重なりを示す説明図である。
【図5】第1実施形態の光学情報読取装置でのA/D変換回路、FPGA、CPUの結線を示す結線図である。
【図6】図6(A1)、図6(B1)、図6(C1)は、第1受光センサ23A側からの画像信号を示すグラフであり、図6(A2)、図6(B2)、図6(C2)は、第2受光センサ23B側からの画像信号を示すグラフである。
【図7】図7(A)、図7(B)、図7(C)、図7(D)はQRコードの図であり、図7(A)は鏡面反射が無い場合を、図7(B)は鏡面反射が小さい場合を、図7(C)は鏡面反射が大きいが鏡面反射面積が30%未満の場合を、図7(D)は鏡面反射が大きいく鏡面反射面積が30%を超える場合を表している。
【図8】第1実施形態の光学情報読取装置によるQRコードの読取処理を示すフローチャートである。
【図9】第2実施形態の光学情報読取装置の回路構成を示すブロック図である。
【図10】第2実施形態の光学情報読取装置でのA/D変換回路、FPGA、CPUの結線を示す結線図である。
【図11】第2実施形態の光学情報読取装置の変換テーブルの概要を示すグラフである。
【図12】第2実施形態の光学情報読取装置の変換テーブルの構成を示す説明図である。
【図13】第2実施形態の光学情報読取装置の変換テーブルの構成を示す説明図である。
【図14】図14(A)は輝度レベルの低いFPGAの入力画像を示す説明図であり、図14(B)は輝度レベルの低い際の、変換テーブルの内容を示すグラフであり、図14(C)は、図14(B)の変換テーブルで変換されたFPGAの出力画像を示す説明図である。
【図15】第2実施形態の光学情報読取装置によるQRコードの読取処理を示すフローチャートである。
【図16】第2実施形態の改変例の光学情報読取装置によるQRコードの読取処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0062】
10 光学情報読取装置
21 発光ダイオード
23 受光センサ
23A 第1受光センサ
23B 第2受光センサ
27A、27B 結像レンズ
31A、31B 増幅回路
33A、33B A/D変換回路(画像信号出力回路)
35、35A、35B FPGA(画像処理装置)
39 メモリ
40 CPU(中央演算装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報コードを撮像する第1の受光センサと第2の受光センサと、
前記受光センサからの画像信号をデジタル化して出力する第1の所定数の出力端子を備える画像信号出力回路と、
前記第1の所定数よりも少ない第2の所定数の入力端子を介して前記画像信号を入力して情報コードをデコードする中央演算装置と、を備える光学情報読取装置であって、
前記第1の受光センサからの画像信号の内、前記第2の所定数に対応する下位側のビットを前記画像信号出力回路から前記中央演算装置へ入力し、
前記第2の受光センサからの画像信号の内、前記第2の所定数に対応する上位側のビットを前記画像信号出力回路から前記中央演算装置へ入力することを特徴とする光学情報読取装置。
【請求項2】
前記受光センサで撮像された画像から鏡面反射が発生しているかを検出する鏡面反射検出手段を備え、
鏡面反射が発生していない場合には、
前記中央演算装置が、前記第1の受光センサからの画像信号の内、前記第2の所定数に対応する下位側のビットを前記画像信号出力回路から入力して情報コードをデコードすることを特徴とする請求項1の光学情報読取装置。
【請求項3】
前記鏡面反射検出手段は、前記第1の受光センサからの画像信号の内、前記第2の所定数に対応する下位側のビットを入力して鏡面反射が発生しているかを検出することを特徴とする請求項2の光学情報読取装置。
【請求項4】
前記情報コードは、二次元コードであり、
光学情報読取装置は、鏡面反射面積が誤り訂正で修正可能かを判断する判断手段を備え、鏡面反射面積所定値以上の場合には、
前記中央演算装置が、前記第2の受光センサからの画像信号の内、前記第2の所定数に対応する上位側のビットを前記画像信号出力回路から入力して情報コードをデコードすることを特徴とする請求項1の光学情報読取装置。
【請求項5】
前記鏡面反射検出手段は、前記第1の受光センサからの画像信号の内、前記第2の所定数に対応する下位側のビットを入力して鏡面反射面積を求めることを特徴とする請求項4の光学情報読取装置。
【請求項6】
情報コードを撮像する二次元受光センサと、
前記二次元受光センサからの画像信号をデジタル化して出力する画像信号出力回路と、
前記画像信号出力回路からの画像信号を変換テーブルを用いて処理する画像処理装置と、前記画像処理装置で処理された画像信号を入力して情報コードをデコードする中央演算装置と、を備える光学情報読取装置であって、
画像のコントラスト値又は輝度値の少なくとも一方を判別する判別手段と、
前記判別手段により判別されたコントラスト値又は輝度値の少なくとも一方に応じて、前記画像処理装置の変換テーブルを書き換えるテーブル変換手段とを備えることを特徴とする光学情報読取装置。
【請求項7】
前記変換テーブルは、前記画像信号出力回路から出力される画像信号のバス幅分の変換データを保持することを特徴とする請求項6の光学情報読取装置。
【請求項8】
前記画像信号出力回路から出力される画像信号のバス幅よりも前記中央演算装置の画像入力のバス幅が狭く、
前記画像処理装置は、画像信号出力回路から出力される画像信号を前記中央演算装置の画像入力のバス幅に適合させるように処理することを特徴とする請求項7の光学情報読取装置。
【請求項9】
前記画像処理装置は、画像信号出力回路から出力される画像信号をアドレスとして使用して、前記変換テーブルの該アドレスで指定された位置のデータを出力することを特徴とする請求項6の光学情報読取装置。
【請求項10】
画像信号を格納するメモリに記憶させる前段階で、画像信号出力回路からの出力に応じて、前記画像処理装置の変換テーブルを書き換えることを特徴とする請求項6の光学情報読取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2008−71032(P2008−71032A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−247876(P2006−247876)
【出願日】平成18年9月13日(2006.9.13)
【出願人】(501428545)株式会社デンソーウェーブ (1,155)
【Fターム(参考)】