説明

光学材料の内部状態の検査方法及び光学素子の製造方法

【課題】長さの短い検査システムを用いつつ広い視野を確保でき、光学材料の内部状態を正確に検査できる検査方法、ならびに短時間で高品質の光学素子を製造できる光学素子の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明に係る光学材料OMの内部状態を検査する検査方法は、光源21からの拡散光を光学材料OMに照射し、この光学材料OMを透過した透過光に基づいて光学材料OMの内部状態を検査する工程を有する。また、本発明に係る光学素子の製造方法は、この検査方法を用いて光学素子の候補体である光学材料OMの内部状態を検査し、この内部状態が所定基準を満たすことに基づいて、候補体から光学素子を選別する工程を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学材料の内部状態の検査方法及び光学素子の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光学材料の内部状態(たとえば脈理)の検査は、コリメータレンズにより平行化された光束を光学材料に照射し、透過光を結像レンズで収束し、焦点の近傍に配置したナイフエッジにより、優れたコントラストを有する像を得る、シュリーレン法を用いて行われている(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−239236号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の方法では、画像に、図8に示すようなゴーストやフレアが混在したり、ほこりが大きく映し出されたりするため、光学材料の内部状態の正確な検査が妨げられる問題がある。また、生成される画像の視野が狭いため、内部状態を所定範囲に亘って検査するには長時間を要する。画像の視野を広げようとすると検査システムの長さが嵩み、検査システムの長さを抑えるべく、光を鏡で反射させると、生成される画像がぼやけやすい。
【0005】
本発明は、以上の実情に鑑みてなされたものであり、長さの短い検査システムを用いつつ広い視野を確保でき、光学材料の内部状態を正確に検査できる検査方法、ならびに短時間で高品質の光学素子を製造できる光学素子の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、光学材料に照射する光を拡散光とし、透過光を収束した後に結像することで、長さの短い検査システムを用いつつ広い視野を確保でき、光学材料の内部状態を正確に検査できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に、本発明は以下のようなものを提供する。
【0007】
(1) 光学材料の内部状態を検査する検査方法であって、
拡散光を光学材料に照射し、この光学材料を透過した透過光に基づいて前記光学材料の内部状態を検査する工程を有する検査方法。
【0008】
(2) 前記透過光を収束レンズで収束し、結像レンズで結像される像に基づいて前記光学材料の内部状態を検査する工程を有する(1)記載の検査方法。
【0009】
(3) 前記収束レンズ及び前記結像レンズの少なくとも一方の姿勢を調節する工程を更に有する(2)記載の検査方法。
【0010】
(4) 前記姿勢の調節は、前記光学材料に対する前記収束レンズ及び前記結像レンズの位置を変更せずに行う(3)記載の検査方法。
【0011】
(5) 前記収束レンズは、平凸レンズを有する(2)から(4)いずれか記載の検査方法。
【0012】
(6) 前記収束レンズは、45mm以上の有効径を有する(2)から(5)いずれか記載の検査方法。
【0013】
(7) 前記結像レンズは、凹メニスカスレンズである(2)から(6)いずれか記載の検査方法。
【0014】
(8) 前記光学材料の内部状態の検査は、収束された透過光を電子信号へと変換することで行う(1)から(7)いずれか記載の検査方法。
【0015】
(9) 前記電子信号への変換は、CMOSを用いて行う(8)記載の検査方法。
【0016】
(10) 前記光学材料の姿勢及び高さを調節する工程を更に有する(1)から(9)いずれか記載の検査方法。
【0017】
(11) 前記光学材料の姿勢の調節は、前記光学材料が載置されかつ部分球面状の当接面を有する載置台と、前記当接面と対称的な形状を有しかつ前記当接面と磁気的に接続可能な被当接面を有する接続部材と、を用い、前記当接面及び被当接面を磁気的に接続した状態で摺動することで行う(10)記載の検査方法。
【0018】
(12) 前記光学材料の内部状態は、脈理の程度を含む(1)から(11)いずれか記載の検査方法。
【0019】
(13) (1)から(12)いずれか記載の検査方法を用いて、光学素子の候補体である光学材料の内部状態を検査し、この内部状態が所定基準を満たすことに基づいて、前記候補体から光学素子を選別する工程を有する光学素子の製造方法。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、光学材料に照射する光を拡散光とし、透過光を収束した後に結像することで、長さの短い検査システムを用いつつ広い視野を確保でき、光学材料の内部状態を正確に検査できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係る検査方法を行うための検査システムの側面図である。
【図2】図1の検査システムの平面図である。
【図3】図1の検査システムを構成する収束レンズの正面図である。
【図4】図1の姿勢調節部の部分拡大断面図である。
【図5】本発明の一実施例に係る検査方法を用いて生成される画像を示す写真である。
【図6】比較例に係る検査方法を用いて生成される画像を示す写真である。
【図7】本発明の別の実施例に係る検査方法を用いて生成される画像を示す写真である。
【図8】従来例に係る検査方法を用いて生成される画像を示す写真である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態に係る検査方法を、図面を参照しながら説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態に係る検査方法を行うための検査システム10の側面図であり、図2は図1の検査システム10の平面図である。検査システム10は、光を照射する光照射部20、光学材料OMを位置決めする位置決め部30、光を収束する収束部40、結像を行う結像部50、像を検出する検出部60、及び画像を表示する表示部70を備える。
【0024】
本発明に係る検査方法は、光照射部20の光源21から発せられる拡散光を、位置決め部30の台部31の上に載置された光学材料OMに照射し、この光学材料OMを透過した透過光を収束部40の収束レンズ41で収束し、結像部50の結像レンズ51で結像される像を検出部60のカメラ62で検出し、像に基づいて光学材料OMの内部状態を検査する工程を有する。拡散光を収束レンズで平行化した後に光学材料へ照射する従来の検査方法と異なり、本発明において光学材料に照射されるのは拡散光であり、透過光が収束される。これにより、長さの短い検査システム10を用いつつ広い視野を確保でき、光学材料OMの内部状態を正確に検査できる。なお、本明細書における検査システムの長さとは、検査システムの寸法のうち最も長いものを指し、一般的には光照射部から検出部までの距離を指す。
【0025】
光源21は光源支持部23で、台部31は伸縮部34、姿勢調節部35及び磁気遮断板36で、収束レンズ41は収束支持部43で、結像レンズ51は結像支持部53で、接眼レンズ61は接眼支持部63で、カメラ62はカメラ支持部64でそれぞれ支持され、光源21、収束レンズ41、結像レンズ51、接眼レンズ61及びカメラ62が同一光路上に位置するように高さが調節されている。また、台部31、収束レンズ41、結像レンズ51、接眼レンズ61及びカメラ62にはそれぞれ距離調節部33,48,57,67,68が設けられていて、生成される画像が明瞭になるよう互いの距離を適宜調節できる。
【0026】
光学材料OMは、ガラス、プラスチック等の任意の素材からなってよい。光学材料の内部状態を正確に評価するには、光学材料OMのうち少なくとも光路上におかれる表面Sは、粗度が低い必要がある。このような表面Sは、研磨等により形成してもよいが、研磨コストを考慮して、光学部材を砕いて光学材料OMを作製し、この光学材料OMに形成された破断面を表面Sとして利用することが好ましい。
【0027】
ただし、破断面は一般的に不規則な形状を有するため、透過光が散乱しやすい。そこで、光学材料OMに対して、収束レンズ41及び結像レンズ51の少なくとも一方の姿勢を調節することが好ましい。これにより、光学材料OMの内部状態をより正確に検査することができる。
【0028】
なお、従来のように平行光が破断面に照射される場合、透過光が高度に散乱するため、結像レンズ及び検出部を光学材料を中心として水平方向に回転させる必要があるが、この態様は回転スペースを確保する必要がある点で好ましくない。しかし、本発明では前述のように破断面に散乱光が照射されるため、散乱度が透過光においてむしろ低減される。このため、収束部40、結像部50及び検出部60を水平方向に回転させなくても、収束レンズ41及び結像レンズ51の姿勢の調節をこれらの位置を変更せずに行ってもよく、これにより、検査を行うために検査システム10が必要とするスペースを更に小さくすることができる。
【0029】
光学材料OMの内部状態を所定範囲に亘って検査するためには、光路に対して光学材料OMを移動する必要がある。そこで、光学材料OMの姿勢及び高さを調節することが好ましい。図1では、台部31に接続された伸縮部34が上下に伸縮することで、台部31上に載置された光学材料OMが光路に対して鉛直方向に移動する。また、前述のように破断面は不規則形状を有するため、光学材料OMを任意の姿勢に調節できることが望ましい。
【0030】
図4は、姿勢調節部35の部分拡大断面図である。台部31の下部には支持軸351が設けられており、この支持軸351は部分球面状の当接面352を有する。他方、接続部材353は、当接面352と対称的な形状を有しかつ当接面352と磁気的に接続可能な被当接面354を有し、被当接面354が当接面352に磁気的に接続した状態で固定されている。このため、当接面352及び被当接面354を磁気的に接続した状態で摺動することで、台部31上の光学材料OMを任意の姿勢に調節することができる。また、かかる操作は片手で行うこともでき、もう片方の手で同時並行的に収束レンズ41、結像レンズ51の姿勢を調節することができる点で、検査時間を大幅に短縮できることが期待される。
【0031】
光学材料OMの姿勢の調節可能な範囲は、当接面352及び被当接面354の曲率半径、台部31及び接続部材353の距離等を変更することで、適宜設定することができる。
【0032】
図4では、当接面352が凸面で、被当接面354が凹面であるが、この逆であってもよく、また、当接面352が支持軸351の下面に位置するが、これに限られず側面であってもよい。また、接続部材353は、非磁性素材からなる磁気遮断板36を介して伸縮部34に接続されている。なお、台部31及び支持軸351は載置台を構成する。
【0033】
図3は、収束部40の正面図である。収束レンズ41は、枠体45に回転軸46a、46bを介し、僅かな隙間をあけて接続されており、回転軸46a,46bを回転することで収束レンズ41が回転させられる。回転軸46a,46bは水平方向に設けられており、回転軸46a,46bの回転に伴って収束レンズ41が鉛直方向に回転する。また、枠体45に固定されて鉛直方向に延びる収束支持部43は、水平方向に回転可能である。このため、収束支持部43を水平方向へ回転することで、収束レンズ41を水平方向に回転させることができる。このように、収束レンズ41は鉛直方向及び水平方向に回転可能であるため、その姿勢を種々に設定することができる。回転軸46a,46bには鍔部47a,47bが設けられており、これら鍔部47a,47bが枠体45に係止される結果、枠体45からの収束レンズ41の離脱が抑制される。なお、このような作用が奏される限りにおいて、具体的構造は図3に示すものに限定されない。また、図示はしないが、結像部50も同様の構造を有してよい。
【0034】
収束レンズ41は、透過光を収束できる限りにおいて特に限定されないが、収束能及び画像の鮮明化の観点で、平凸レンズであることが好ましい。また、収束レンズ41は、生成される画像の視野を広くすることができる点で、好ましくは45mm以上、より好ましくは100mm以上、最も好ましくは120mm以上の有効径を有することが好ましい。本明細書における有効径は、JIS B 7095に規定される焦点面上のピンホールによる方法に従って測定される。
【0035】
結像レンズ51は、収束レンズ41から出射される光を結像できる限りにおいて特に限定されないが、結像能及び画像の鮮明化の観点で、凹メニスカスレンズであることが好ましい。また、結像レンズ51は、生成される画像の視野を広くすることができる点で、収束レンズ41の有効径の0.5倍以上であることが好ましく、より好ましくは0.8倍以上、最も好ましくは1.0倍以上である。なお、画像の視野を広くする観点では、収束レンズ41の有効径を上回る必要は特にない。
【0036】
結像レンズ51を出射した光は、接眼レンズ61を通してカメラ62に入射し、このカメラ62で検出される。結像レンズ51及び接眼レンズ61は、従来周知のレンズ(固定焦点レンズ、可変焦点レンズ、ズームレンズ等)であってよく、詳細な構造の説明は省略する。ここで、結像レンズ51及び接眼レンズ61は、同一のレンズから構成されてもよい。これにより、検査システム10に用いられるレンズの点数が低減されるため、光軸のブレ等を抑えることで、生成される画像の歪みを低減できる。また、光が1枚のレンズで結像されるため、レンズ位置の設置や調整を容易にすることができる。また、カメラ62は従来周知の撮像装置であってよく、詳細な構造の説明は省略する。像は、収束された透過光が電子信号へと変換されることで、電子信号として検出されることが好ましい。これにより、光学材料OMの内部状態を客観的に検査することが可能である。透過光の電子信号への変換は、CCD、CMOS等の任意の手段を用いて行ってよいが、安価である点でCMOSを用いることが好ましい。なお、結像レンズ51及び接眼レンズ61は、図1に示されるような、カメラ62と別に設ける態様に限定されず、結像レンズ51及び接眼レンズ61の機能を有するレンズを、図示しない鏡胴に組み込んでカメラ62に搭載する態様であってもよい。これにより、結像レンズ51及び接眼レンズ61とカメラ62との間で光軸が固定されるため、生成される画像をより高画質にできる。
【0037】
電子信号は、画像データに変換されることで、カメラ62に接続された表示部70に画像として表示されることが好ましい。これにより、表示部70に表示された画像を観察することで、光学材料OMの内部状態を容易に検査することができ、また画像を複数人で観察できるため、評価精度を更に向上することが期待される。
【0038】
検査できる光学材料の内部状態としては、脈理、泡、失透、異物等の有無及び程度等が挙げられる。従来の検査方法では困難であった脈理の程度も、本発明の検査方法によれば正確に検査できる。
【0039】
本発明は、以上の検査方法を用いて、光学素子の候補体である光学材料の内部状態を検査し、この内部状態が所定基準を満たすことに基づいて、候補体から光学素子を選別する工程を有する光学素子の製造方法も包含する。前述のとおり、本発明に係る検査方法を用いることで広い視野を確保しつつ内部状態を正確に検査できるため、本発明に係る製造方法によれば、短時間で高品質の光学素子を製造することができる。
【実施例】
【0040】
<実施例1>
光学材料として、日本光学硝子工業会(JOGIS)1175に指定された標準試料B及びCを用い、図1に示す検査システムを用いて、光学材料の内部状態の検査を行った。なお、光源21は緑色光源、収束レンズ41は平凸レンズ(平らな面が光源側)、結像レンズ51は凹メニスカスレンズ(曲率の大きい面が光源側)とした。図5において、(a)は脈理が比較的少ない標準試料B、(b)は脈理が比較的多い標準試料Cに関する結果である。
【0041】
(比較例)
特開2008−267985号公報の実施例1に示す検査システムを用いた点を除き、実施例1と同様の手順で、光学材料の内部状態の検査を行った。図6において、(a)は標準試料B、(b)は標準試料Cに関する結果である。
【0042】
実施例では、脈理に相当する筋が標準試料Bではあまり観察されない(図5(a))一方、標準試料Cでは多数観察された(図5(b))。これに対し、比較例では、標準試料B及びCの間に差異を見出すことが困難であった(図6(a)、(b))。これにより、実施例の検査方法によれば、脈理の程度を正確に検査できることが分かった。
【0043】
(試験例)
収束レンズ41として、有効径が45mm(試験例1)、70mm(試験例2)、90mm(試験例3)のレンズを用い、表示部70に出力された画像の視野の広さを評価した。なお、結像レンズ51の有効径は70mmであり、光照射部20から検出部60までの距離は1040mmであった。図7において、(a)は試験例1、(b)は試験例2、(c)は試験例3の結果をそれぞれ示す。
【0044】
図7に示されるように、実施例で用いた検査システムによれば、視野が直径4mm以上の広さを有していた。なお、比較例で用いた検査システムを用いて同等の広さの視野を得ようとした場合、光源から検出装置までの距離が2650mmにもわたり、また得られる画像は、歪みがひどく、光量が不足していたため、光学材料の内部状態を検査できるものではなかった。これにより、実施例の検査方法によれば、長さの短い検査システムを用いつつ広い視野を確保できることが分かった。
【符号の説明】
【0045】
10 検査システム
20 光照射部
21 光源
23 光源支持部
30 位置決め部
31 台部
34 伸縮部
35 姿勢調節部
351 支持軸
352 当接面
353 接続部材
354 被当接面
36 磁気遮断板
40 収束部
41 収束レンズ
43 収束支持部
45 枠体
46 回転軸
47 鍔部
50 結像部
51 結像レンズ
53 結像支持部
60 検出部
61 接眼レンズ
62 カメラ
63 接眼支持部
64 カメラ支持部
70 表示部
OM 光学材料

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学材料の内部状態を検査する検査方法であって、
拡散光を光学材料に照射し、この光学材料を透過した透過光に基づいて前記光学材料の内部状態を検査する工程を有する検査方法。
【請求項2】
前記透過光を収束レンズで収束し、結像レンズで結像される像に基づいて前記光学材料の内部状態を検査する工程を有する請求項1記載の検査方法。
【請求項3】
前記収束レンズ及び前記結像レンズの少なくとも一方の姿勢を調節する工程を更に有する請求項2記載の検査方法。
【請求項4】
前記姿勢の調節は、前記光学材料に対する前記収束レンズ及び前記結像レンズの位置を変更せずに行う請求項3記載の検査方法。
【請求項5】
前記収束レンズは、平凸レンズを有する請求項4記載の検査方法。
【請求項6】
前記収束レンズは、45mm以上の有効径を有する請求項2記載の検査方法。
【請求項7】
前記結像レンズは、凹メニスカスレンズである請求項2記載の検査方法。
【請求項8】
前記光学材料の内部状態の検査は、収束された透過光を電子信号へと変換することで行う請求項1記載の検査方法。
【請求項9】
前記電子信号への変換は、CMOSを用いて行う請求項8記載の検査方法。
【請求項10】
前記光学材料の姿勢及び高さを調節する工程を更に有する請求項1記載の検査方法。
【請求項11】
前記光学材料の姿勢の調節は、前記光学材料が載置されかつ部分球面状の当接面を有する載置台と、前記当接面と対称的な形状を有しかつ前記当接面と磁気的に接続可能な被当接面を有する接続部材とを用い、前記当接面及び被当接面を磁気的に接続した状態で摺動することで行う請求項10記載の検査方法。
【請求項12】
前記光学材料の内部状態は、脈理の程度を含む請求項1記載の検査方法。
【請求項13】
請求項1から12いずれか記載の検査方法を用いて、光学素子の候補体である光学材料の内部状態を検査し、この内部状態が所定基準を満たすことに基づいて、前記候補体から光学素子を選別する工程を有する光学素子の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−117951(P2011−117951A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−242298(P2010−242298)
【出願日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(000128784)株式会社オハラ (539)
【Fターム(参考)】