説明

光学白色度の活性化を改善する薬剤としての、少なくとも1種のグラフトされたアルコキシまたはヒドロキシポリアルキレングリコール官能基を有するコポリマーの使用、および得られる製品

本発明は、少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーにグラフトされた少なくとも1種のアルコキシまたはヒドロキシポリアルキレングリコール官能基を有する水溶性コポリマーの、紙、繊維、洗剤および塗料の分野における光学白色度の活性化を改善するための薬剤としての使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙、繊維、洗剤、塗料の技術分野、および特に最終製品の段階での光学白色度の活性化を改善するための填料および紙のコーティングカラーの分野に関する。
【0002】
本発明は、まず、少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーにグラフトされた少なくとも1種のアルコキシまたはヒドロキシポリアルキレングリコール官能基を有する水溶性コポリマーの、最終製品の光学白色度の活性化を改善する薬剤としての使用に関する。
【0003】
また、本発明は、最終製品の光学白色度の活性化を改善する薬剤に関する。
【0004】
また、本発明は、少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーにグラフトされた少なくとも1種アルコキシまたはヒドロキシポリアルキレングリコール官能基を有する水溶性コポリマーの、最終製品の光学白色度の活性化を改善することを目的とし、かつ水性懸濁液の顔料および/または無機填料の分散方法において使用される薬剤としての使用に関する。また、本発明は、該コポリマーを使用する分散方法、およびそのようにして得られる水性懸濁液に関する。
【0005】
また、本発明は、填料および/またはコーティングカラーの製造における前記水性懸濁液の使用に関する。また、そのようにして得られるコーティングカラーおよび填料にも関する。最終的に、本発明は、紙の製造および/またはコーティングにおける該填料および該コーティングカラーの使用に関する。また、そのようにして得られる紙にも関する。
【0006】
また、本発明は、少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーにグラフトされた少なくとも1種のアルコキシまたはヒドロキシポリアルキレングリコール官能基を有する水溶性コポリマーの、最終製品の光学白色度の活性化を改善することを目的とし、かつ水性懸濁液中の填料および/または無機顔料の粉砕に使用される薬剤としての使用に関する。また、該コポリマーを使用する粉砕方法、およびそのようにして得られる水性懸濁液に関する。
【0007】
また、本発明は、填料および/またはコーティングカラーの製造における前記水性懸濁液の使用に関する。また、そのようにして得られるコーティングカラーおよび填料にも関する。最終的に、本発明は、紙の製造および/またはコーティングにおける該填料および該コーティングカラーの使用に関する。また、そのようにして得られる紙にも関する。
【0008】
また、本発明は、少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーにグラフトされた少なくとも1種のアルコキシまたはヒドロキシポリアルキレングリコール官能基を有する水溶性コポリマーの、最終製品の光学白色度の活性化を改善し、かつ填料の製造方法に使用される薬剤としての使用に関する。また、本発明は、該コポリマーを使用する填料製造方法、およびそのようにして得られる填料にも関する。また、該填料の、コーティングカラーの製造における使用にも関する。最終的には、そのようにして得られる紙に関する。
【0009】
また、本発明は、少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーにグラフトされた少なくとも1種のアルコキシまたはヒドロキシポリアルキレングリコール官能基を有する水溶性コポリマーの、最終製品の光学白色度の活性化を改善し、かつコーティングカラーの製造方法に使用される薬剤としての使用に関する。また、本発明は、該コポリマーを使用するコーティングカラー製造方法およびそのようにして得られるコーティングカラーにも関する。また、そのようにして得られるコーティングカラーの、紙のコーティングにおける使用にも関する。最終的には、そのようにして得られる紙に関する。
【0010】
さらに、本発明は、本発明による水溶性コポリマーの、前もって分散しかつ/または粉砕した無機材料の懸濁液の製造における添加物としての使用に関する。また、そのようにして得られる懸濁液の、紙のコーティングカラーの製造における使用に関する。
【0011】
最後に、本発明は、本発明による水溶性コポリマーの、繊維、洗剤または塗料組成物における光学白色度の活性化を改善するための添加剤としての使用に関し、また、これらコポリマーを含む繊維、洗剤または塗料組成物にも関する。
【背景技術】
【0012】
紙の製造方法には、顔料および/または無機填料のスラリー化、該懸濁液またはスラリーを使用する填料および/またはコーティングカラーの製造、該コーティングカラーおよび該填料を使用する紙の製造/またはコーティングを含む、いくつかの段階が含まれる。この方法の始めから終わりまで、当業者は、光学白色度の強い活性化を示す最終製品を得ること、したがって可能な限り白い色調を得る必要があることに留意する。すなわち、最終製品の白色度を増すことは製紙業者にとって主要な関心事の1つである。上記方法の過程において知られている該白色度の向上方法と共に、光学白色度を活性化するこの性質を、当業者が利用できる従来技術文献によって次に例示する。
【0013】
前記方法の過程では、まず、炭酸カルシウム、ドロマイト、カオリン、タルク、セッコウ、酸化チタン、サチンホワイトまたは水酸化アルミニウムなどの無機填料および/または顔料を単独または混合してスラリー化する。そのためには、これら顔料および/または無機填料のための、やはり無機材料とみなされる分散および/または粉砕助剤を使用する。
【0014】
本明細書の説明で、無機材料、填料および/または顔料とは、発明者にとって同一の意味を有する用語として言及することに留意されたい。
【0015】
これらの分散および/または粉砕助剤は、それらが懸濁液を流動化させる範囲においてレオロジー調節剤として機能する。粉砕剤の使用によって促進される粉砕の機械的作用は、粒子の大きさを減少させることにも寄与する。該無機材料懸濁液の粘度調製を可能にする添加剤を使用することもできる。
【0016】
例えば、当業者は、イソシアナートモノマーと非プロトン性モノマーの共重合によって、およびグリコールポリアルキレンモノアルキルアミンまたはエーテルを使用する官能化によって得られるポリマーの調製方法を記載している文献、EP0610534を承知である。このような試剤は、有機顔料を粉砕するのに特に効果的である。
【0017】
また、モノおよびジカルボン酸の不飽和誘導体、ポリアルキレングリコールの不飽和誘導体、不飽和ポリシロキサン化合物または不飽和エステルをベースにしたコポリマーを記載している文献、WO00/77058も承知である。これらのコポリマーは、無機填料懸濁液における分散剤として、特にセメント工業において使用される。
【0018】
また、その役割が顔料および/または無機填料を分散することおよび/または粉砕を促進することである、グラフトされたアルコキシまたはヒドロキシポリアルキレングリコール官能基を有するイオン性の水溶性コポリマーを記載している文献、WO01/96007も承知である。
【0019】
同様に、当業者は、ポリアクリル酸塩およびホスホン酸塩を使用して無機顔料懸濁液を流動化する方法を説明している文献、FR2707182を承知である。
【0020】
しかし、これら文献または従来技術に見られるその他文献のいずれも、アルコキシまたはヒドロキシアルキレングリコール基のグラフトによって、光学白色度の活性化が改善されることを教示していない。
【0021】
顔料および/または無機填料の前記水性懸濁液は、次いで填料および/またはコーティングカラー組成物の一部となる。
【0022】
填料の場合、文献、WO99/42657に示されているように、該填料は、紙シートの製造に先立って繊維に添加され、すなわち、集合体に添加される填料であり、あるいは抄紙機に供給される繊維懸濁液を製造する過程で添加される。該填料は、繊維に顔料および/または無機填料懸濁液の形態で添加できる。繊維には、光学増白剤を添加することもできる。これらは、「その白色度を増すために洗剤に添加され、繊維または紙を処理するのに使用される」蛍光物質であり(「A dictionary of Science」Oxford University Press、Market House Books、1999年)、この白色度は最終使用者にとって基本的に重要なことである。光学増白剤は、一般に、UV波長の光放射の一部を吸収し、それを可視波長域で再放射し、それによって最終製品の白色度を改善する性質を有するスチルベン系分子である。この白色度は、それぞれR457+UVおよびR457−UVで表されるUVの存在および非存在で測定される波長457nmに対する散乱反射係数で特徴付けられ、次いで差ΔUV=R457+UV−R457−UVが算出される。これらの係数は、フランス規格NF Q03−039に従い、実験規格NF Q03−038の仕様に合致する分光色彩計を使用して測定される。白色度は、規格ISO/FDIS11475に従って測定される係数W(CIE)によっても特徴付けることができる。
【0023】
コーティングカラーの場合、該コーティングカラーは、顔料および/または無機填料の水性懸濁液にある数の添加剤を加えることによって作られる。特に、バインダーとして機能するラテックス、および光学増白剤が使用される。最終的には、これらの物質に、該増白剤の活性を活性化させて最終製品の白色度を改善するという意味での光学増白剤の「担体」または「活性化剤」として知られている化合物を添加することが可能である。
【0024】
この方法で、光学白色度を活性化させるためによく知られている手法は、紙コーティングカラー中に、ある数の化合物、例えばポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルピロリドン(PVP)、カゼインまたは澱粉を組み込むことであり、このことは文献「Optical Brightening of Coated Papers」(Allg.Papier−Rundschau.、Nov.5、1982、No.44、P.1242)に記載されている。同様に、文献「Effect of Polyethylene Glycols on the Properties of Coating Colors and Coating Quality」(Wochbl.Papierfabr.、Feb.15、1978、Vol.106、No.3、pp.109〜112)は、当業者に紙コーティングカラーにおける光学増白度のための担体としてのポリエチレングリコールの使用法を教示している。
【0025】
当業者は、アクリルまたはスチレン−ブタジエンコポリマーをベースにしたラテックスバインダー、填料、例えば、炭酸カルシウム、チョーク、タルク、カオリン、またはスチルベン系もしくはポリエチレングリコール化合物を含むコーティングカラーを使用する紙のコーティング法を記載している文献、特開昭60−134096も知っている。これにより紙の白色度が増す。最後に、当業者は、最終製品の水保持性を改善し、光学白色度を活性化させるための紙のコーティングカラーに使用される、少なくとも1種のポリビニルアルコールおよび中性またはアルカリ性pHで水溶性である少なくとも1種のポリマーを含む高分子組成物を記載している文献、EP1001083を知っている。
【発明の開示】
【0026】
本発明者は、紙の光学白色度の活性化を改善することを目的に研究を進め、驚くべきことに、顔料および/または無機填料の粉砕方法、顔料および/または無機填料の分散方法、填料の製造方法、コーティングカラーの製造方法において、少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーにグラフト化された少なくとも1種のアルコキシまたはヒドロキシポリアルキレングリコール官能基を有する水溶性コポリマーを使用すると、紙の光学白色度の活性化を改善することが可能になり、それによって最終製品の白色度が改善されることを見出した。
【0027】
すなわち、本発明による水溶性コポリマーの光学白色度活性化剤としての使用は、該ポリマーが少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーにグラフトされた少なくとも1種のアルコキシまたはヒドロキシポリアルキレングリコール官能基を有することを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
より具体的には、本発明者は、コポリマー中に式(I)のモノマー、
【0029】
【化15】

[式中、
mおよびpは、アルキレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
nは、エチレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
qは、少なくとも1に等しく、5≦(m+n+p)q≦150であるような整数を表し、
は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
Rは、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸およびビニルフタル酸のエステルの基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和物基に、および置換または非置換のアリルもしくはビニルエーテル基に、あるいはエチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に好ましくは属する重合可能な不飽和官能基を有する基を表し、
R’は、水素、または1〜40個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]の少なくとも1種が存在すると、少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーにグラフトされた少なくとも1種のアルコキシまたはヒドロキシポリアルキレングリコール官能基を有するコポリマーを生じさせることが可能になり、それによって紙の光学白色度の活性化が改善されることを見出した。
【0030】
したがって、本発明によれば、前記水溶性コポリマーは、
a)カルボン酸、ジカルボン酸、リン酸、ホスホン酸またはスルホン酸官能基あるいはそれらの混合物を有する少なくとも1種のアニオン性モノマー、
b)式(I)
【0031】
【化16】

[式中、
mおよびpは、アルキレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
nは、エチレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
qは、少なくとも1に等しく、5≦(m+n+p)q≦150、好ましくは15≦(m+n+p)q≦120であるような整数を表し、
は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
Rは、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和物基に、および置換または非置換のアリルもしくはビニルエーテル基に、あるいはエチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に好ましくは属する重合可能な不飽和官能基を有する基を表し、
R’は、水素、または1〜40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、好ましくは1〜12個の炭素原子を有する炭化水素基、さらにより好ましくは1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]の少なくとも1種のモノマーからなる少なくとも1種の非イオン性モノマー、または式(I)のいくつかのモノマーの混合物から構成される少なくとも1種の非イオン性モノマー、
c)場合によっては、少なくとも1種のアクリルアミドもしくはメタクリルアミド型モノマーまたはそれらの誘導体、例えば、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミドもしくはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミドまたはこれらの混合物;あるいは、少なくとも1種の非水溶性モノマー、例えば、アクリル酸アルキルもしくはメタクリル酸アルキル、メタクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]もしくはアクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]などの不飽和エステル、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、スチレン、αメチルスチレンおよびこれらの誘導体などのビニル類;あるいは、少なくとも1種のカチオン性モノマーもしくは第四級アンモニウム、例えば、[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、[3−(アクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、[3−(メタクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート;あるいは、少なくとも1種の有機フッ素化モノマーまたは有機シリル化モノマー;あるいはこれらモノマーのいくつかからなる混合物、
d)場合によっては、他の分野では架橋モノマーと呼ばれる、少なくとも2個のエチレン系不飽和を有する少なくとも1種のモノマー
を含み、成分、a)、b)、c)およびd)の割合の合計は100%に等しい。
【0032】
前記コポリマーによって、紙の光学白色度の活性化が改善された。
【0033】
本発明の目標は、
a)モノカルボン酸、ジカルボン酸、スルホン酸、リン酸またはホスホン酸官能基あるいはそれらの混合物を有する少なくとも1種のエチレン性不飽和アニオン性モノマー、
b)少なくとも1種の式(I)の非イオン性モノマー、
c)場合によっては、少なくとも1種のアクリルアミドもしくはメタクリルアミド型モノマーまたはそれらの誘導体、例えば、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミドもしくはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミドまたはこれらの混合物;あるいは、少なくとも1種の非水溶性モノマー、例えば、アクリル酸アルキルもしくはメタクリル酸アルキル、メタクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]もしくはアクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]などの不飽和エステル、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、スチレン、αメチルスチレンおよびこれらの誘導体などのビニル類;あるいは、少なくとも1種のカチオン性モノマーもしくは第四級アンモニウム、例えば、[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、[3−(アクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、[3−(メタクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート;あるいは、少なくとも1種の有機フッ素化モノマーまたは有機シリル化モノマー;あるいはこれらモノマーのいくつかからなる混合物、
d)場合によっては、少なくとも1種の架橋モノマー
を含み、成分、a)、b)、c)およびd)の割合の合計が100%に等しい、水溶性コポリマーの使用により達成される。
【0034】
本発明による、紙の光学白色度の活性化改善に繋がる、少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーにグラフトされた少なくとも1種のアルコキシまたはヒドロキシポリアルキレングリコール官能基を有する水溶性コポリマーの使用は、該水溶性コポリマーが、
a)モノカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマー、例えば、アクリル酸もしくはメタクリル酸、またはマレイン酸もしくはイタコン酸のC〜Cモノエステルのような二酸のヘミエステル、またはこれらの混合物から選択される;あるいは、ジカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマー、例えば、クロトン酸、イソクロトン酸、桂皮酸、イタコン酸、マレイン酸、または無水マレイン酸のようなカルボン酸無水物から選択される;あるいは、スルホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマー、例えば、アクリルアミド−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸から選択される;あるいは、リン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマー、例えば、ビニルリン酸、リン酸エチレングリコールメタクリレート、リン酸プロピレングリコールメタクリレート、リン酸エチレングリコールアクリレート、リン酸プロピレングリコールアクリレートおよびそのエトキシレートから選択される;あるいは、ホスホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマー、例えば、ビニルホスホン酸から選択されるモノカルボン酸官能基を有する少なくとも1種のエチレン性不飽和アニオン性モノマー、またはそれらの混合物、
b)式(I)の非イオンエチレン性不飽和モノマー
【0035】
【化17】

[式中、
mおよびpは、アルキレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
nは、エチレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
qは、少なくとも1に等しく、5≦(m+n+p)q≦150、好ましくは15≦(m+n+p)q≦120であるような整数を表し、
は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
Rは、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和物基に、および置換または非置換のアリルもしくはビニルエーテル基に、あるいはエチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に好ましくは属する重合可能な不飽和官能基を有する基を表し、
R’は、水素、または1〜40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、好ましくは1〜12個の炭素原子を有する炭化水素基、さらにより好ましくは1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]の少なくとも1種、または式(I)のモノマーのいくつかからなる混合物、
c)場合によっては、少なくとも1種のアクリルアミドもしくはメタクリルアミド型モノマーまたはそれらの誘導体、例えば、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミドもしくはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミドまたはこれらの混合物;あるいは、少なくとも1種の非水溶性モノマー、例えば、アクリル酸アルキルもしくはメタクリル酸アルキル、メタクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]もしくはアクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]などの不飽和エステル、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、スチレン、αメチルスチレンおよびこれらの誘導体などのビニル類;あるいは、少なくとも1種のカチオン性モノマーもしくは第四級アンモニウム、例えば[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、[3−(アクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、[3−(メタクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート;あるいは、少なくとも1種の有機フッ素化モノマー;あるいは、式(IIa)の分子
【0036】
【化18】

[式中、
、p、mおよびpは、アルキレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
およびnは、エチレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
およびqは、少なくとも1に等しく、0≦(m+n+p)q≦150かつ0≦(m+n+p)q≦150であるような整数を表し、
rは、1≦r≦200であるような数字を表し、
は、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和物基に、および置換または非置換のアリルもしくはビニルエーテル基に、あるいはエチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に好ましくは属する重合可能な不飽和官能基を含む基を表し、
、R、R10およびR11は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
、R、RおよびRは、1〜20個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルキル、アリール、アルキルアリールまたはアリールアルキル基、またはそれらの混合を表し、
12は、1〜40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
AおよびBは、存在してもよい基であって、存在するなら1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]、
または式(IIb)の分子
R−A−Si(OB)
[式中、
Rは、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和物基に、および置換または非置換のアリルもしくはビニルエーテル基に、あるいはエチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に好ましくは属する重合可能な不飽和官能基を含む基を表し、
Aは、存在してもよい基であって、存在するなら1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
Bは、1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]の分子から好ましくは選択される少なくとも1種の有機シリル化モノマー、または前記モノマーのいくつかからなる混合物、
d)場合によっては、他を排除するものではないが、ジメタクリル酸エチレングリコール、トリアクリル酸トリメチロールプロパン、アクリル酸アリル、マレイン酸アリル、メチレン−ビス−アクリルアミド、メチレン−ビス−メタクリルアミド、テトラアリルオキシエタン、シアヌル酸トリアリル、ペンタエリスリトール、ソルビトール、蔗糖などのポリオールから調製されるアリルエーテルからなる群から選択される、あるいは式(III)の分子
【0037】
【化19】

[式中、
、p、mおよびpは、アルキレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
およびnは、エチレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
およびqは、少なくとも1に等しく、0≦(m+n+p)q≦150かつ0≦(m+n+p)q≦150であるような整数を表し、
r’は、1≦r’≦200であるような数字を表し、
13は、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和物基に、および置換または非置換のアリルもしくはビニルエーテル基に、あるいはエチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に好ましくは属する重合可能な不飽和官能基を含む基を表し、
14、R15、R20およびR21は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
16、R17、R18およびR19は、1〜20個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルキル、アリール、アルキルアリールまたはアリールアルキル基、またはそれらの混合を表し、
DおよびEは、存在してもよい基であって、存在するなら1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]の分子から選択される少なくとも1種の架橋モノマー、または前記モノマーのいくつかからなる混合物
から構成され、a)、b)、c)およびd)の割合の合計が100%に等しいことを特徴とする。
【0038】
より詳細には、上記コポリマーの使用は、該水溶性コポリマーが、重量で、
a)2%〜95%、より詳細には5%〜90%の、モノカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマー、例えば、アクリル酸もしくはメタクリル酸、またはマレイン酸もしくはイタコン酸のC〜Cモノエステルのような二酸のヘミエステルなど、またはこれらの混合物から選択される;あるいは、ジカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマー、例えば、クロトン酸、イソクロトン酸、桂皮酸、イタコン酸、マレイン酸、または無水マレイン酸のようなカルボン酸無水物から選択される;あるいは、スルホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマー、例えば、アクリルアミド−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸から選択される;あるいは、リン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマー、例えば、ビニルリン酸、リン酸エチレングリコールメタクリレート、リン酸プロピレングリコールメタクリレート、リン酸エチレングリコールアクリレート、リン酸プロピレングリコールアクリレートおよびそのエトキシレートから選択される;あるいは、ホスホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマー、例えば、ビニルホスホン酸から選択されるモノカルボン酸官能基を有する少なくとも1種のエチレン性不飽和アニオン性モノマー、またはそれらの混合物、
b)2〜95%、より詳細には5%〜90%の、式(I)の非イオンエチレン性不飽和モノマー
【0039】
【化20】

[式中、
mおよびpは、アルキレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
nは、エチレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
qは、少なくとも1に等しく、5≦(m+n+p)q≦150、好ましくは15≦(m+n+p)q≦120であるような整数を表し、
は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
Rは、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和物基に、および置換または非置換のアリルもしくはビニルエーテル基に、あるいはエチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に好ましくは属する重合可能な不飽和官能基を有する基を表し、
R’は、水素または1〜40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、好ましくは1〜12個の炭素原子を有する炭化水素基、より好ましくは1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]の少なくとも1種、または式(I)のいくつかのモノマーからなる混合物、
c)0%〜50%の、少なくとも1種のアクリルアミドもしくはメタクリルアミド型モノマーまたはそれらの誘導体、例えば、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミドもしくはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミドまたはこれらの混合物;あるいは、少なくとも1種の非水溶性モノマー、例えば、アクリル酸アルキルもしくはメタクリル酸アルキル、メタクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]もしくはアクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]などの不飽和エステル、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、スチレン、αメチルスチレンおよびこれらの誘導体などのビニル類;あるいは、少なくとも1種のカチオン性モノマーもしくは第四級アンモニウム、例えば[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、[3−(アクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、[3−(メタクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート;あるいは、少なくとも1種の有機フッ素化モノマー;あるいは、式(IIa)の分子
【0040】
【化21】

[式中、
、p、mおよびpは、アルキレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
およびnは、エチレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
およびqは、少なくとも1に等しく、0≦(m+n+p)q≦150かつ0≦(m+n+p)q≦150であるような整数を表し、
rは、1≦r≦200であるような数字を表し、
は、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和物基に、および置換または非置換のアリルもしくはビニルエーテル基に、あるいはエチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に好ましくは属する重合可能な不飽和官能基を含む基を表し、
、R、R10およびR11は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
、R、RおよびRは、1〜20個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルキル、アリール、アルキルアリールまたはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
12は、1〜40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
AおよびBは、存在してもよい基であって、存在するなら1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]
または式(IIb)の分子
R−A−Si(OB)
[式中、
Rは、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和物基に、および置換または非置換のアリルもしくはビニルエーテル基に、あるいはエチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に好ましくは属する重合可能な不飽和官能基を含む基を表し
Aは、存在してもよい基であって、存在するなら1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
Bは、1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]から選択される有機シリル化モノマー、または前記モノマーのいくつかからなる混合物、
d)0%〜3%の、他を排除するものではないが、ジメタクリル酸エチレングリコール、トリアクリル酸トリメチロールプロパン、アクリル酸アリル、マレイン酸アリル、メチレン−ビス−アクリルアミド、メチレン−ビス−メタクリルアミド、テトラアリルオキシエタン、シアヌル酸トリアリル、ペンタエリスリトール、ソルビトール、蔗糖などのポリオールから調製されるアリルエーテルからなる群から、あるいは式(III)の分子
【0041】
【化22】

[式中、
、p、mおよびpは、アルキレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
およびnは、エチレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
およびqは、少なくとも1に等しく、0≦(m+n+p)q≦150かつ0≦(m+n+p)q≦150であるような整数を表し、
r’は、1≦r’≦200であるような数字を表し、
13は、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和物基に、および置換または非置換のアリルもしくはビニルエーテル基に、あるいはエチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に好ましくは属する重合可能な不飽和官能基を含む基を表し、
14、R15、R20およびR21は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
16、R17、R18およびR19は、1〜20個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルキル、アリール、アルキルアリールまたはアリールアルキル基、またはそれらの混合物を表し、
DおよびEは、存在してもよい基であって、存在するなら1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]から選択される少なくとも1種の架橋モノマー、または該モノマーのいくつかからなる混合物
から構成され、a)、b)、c)およびd)の割合の合計が100%に等しいことを特徴とする。
【0042】
本発明により使用されるコポリマーは、適当な溶媒の、溶液、ダイレクトまたは逆エマルジョン、懸濁または沈殿中での、知られている触媒系および移動剤の存在の下でのラジカル共重合法によって、あるいは、可逆付加解列移動(RAFT)として知られている方法、原子移動ラジカル重合(ATRP)として知られている方法、ニトロキシド介在重合(NMP)として知られている方法、またはコバロキシム介在フリーラジカル重合として知られている方法など、制御されたラジカル重合によって得られる。
【0043】
酸型で得られ、場合によっては蒸留できるこのコポリマーは、一価の中和官能基または多価の中和官能基を有する1種または複数の中和剤、例えば、一価の官能基としてはアルカリカチオン特にナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウムまたは例えばステアリルアミン、エタノールアミン(モノ−、ジ−、トリエタノールアミン)、モノおよびジエチルアミン、シクロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミン、アミノメチルプロパノール、モルホリンなどの第一級、第二級または第三級脂肪族および/または環状アミンからなる群から選択される中和剤、多価の官能基としてはアルカリ土類二価カチオン特にマグネシウムおよびカルシウム、または亜鉛、特にアルミニウムを含む三価カチオン、またはより高原子価のある種のカチオンからなる群から選択される中和剤によって、完全にまたは部分的に中和されてもよい。また、各中和剤は、各原子価官能基に固有の中和比率に従って機能する。
【0044】
別な変形形態によれば、共重合反応から得られるコポリマーを、完全または部分中和反応の前または後に、当業者に知られている統計的または動的方法に従って、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、テトラヒドロフランまたはこれらの混合物からなる群に属する1種または複数の極性溶媒で処理し、いくつかの相に分離してもよい。
【0045】
この場合、その相の1つが、紙の光学白色度の活性化を改善することがその役割である薬剤として本発明で使用されるコポリマーに相当する。
【0046】
本発明は、また、少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーにグラフトされた少なくとも1種のアルコキシまたはヒドロキシポリアルキレングリコール官能基を有する前記コポリマーに関するものであり、該コポリマーによって紙、洗剤、繊維および塗料の光学白色度の活性化を改善することができる。
【0047】
したがって、本発明によれば、光学白色度の活性化を改善することがその役割である薬剤は、該薬剤が上記の水溶性コポリマーであることを特徴とする。
【0048】
コポリマーの比粘度は、記号ηspeで表され、次のようにして決定される。
【0049】
ソーダで中和した乾燥ポリマー2.5gおよび脱塩水50mlに相当する溶液が得られように重合物溶液を採取する。次いで、サーモスタットで25℃に制御した浴中に入れたボーメ定数が0.000105のキャピラリー粘度計を使用し、コポリマーを含む上記溶液の所定容積の流出時間、および前記コポリマーを含まない脱塩水の同容積の流出時間を測定する。なお、比粘度ηspeは次の関係により定義できる、すなわち
【0050】
【数1】

【0051】
キャピラリーチューブは、一般に、脱塩純水の流出時間がほぼ60〜100秒であるように選択すると、精度の高い比粘度測定値が得られる。
【0052】
また、本発明は、前記コポリマーを使用する分散方法に関する。
【0053】
本発明による分散方法は、前記コポリマーを使用すること、特に填料および/または顔料の乾燥重量に対して乾燥重量で0.05%〜5%の前記コポリマーを使用すること、より詳細には填料および/または顔料の乾燥重量に対して乾燥重量で0.1%〜3%の前記コポリマーを使用することを特徴とする。
【0054】
無機材料水性懸濁液に関する本発明による分散方法は、無機材料が、炭酸カルシウム、ドロマイト、カオリン、タルク、セッコウ、酸化チタン、サチンホワイトまたは水酸化アルミニウム、マイカおよびこれら填料の混合物、例えばタルク−炭酸カルシウムまたは炭酸カルシウム−カオリン混合物、あるいは炭酸カルシウムと水酸化アルミニウムとの混合物、あるいは合成もしくは天然繊維との混合物、あるいは無機物のコストラクチャー(co−structure)、例えばタルク−炭酸カルシウムまたはタルク−二酸化チタンコストラクチャーの中から選択され、より詳細には大理石、方解石、チョークまたはこれらの混合物から選択される天然炭酸カルシウムなどの炭酸カルシウムからなることを特徴とする。
【0055】
また、本発明は、前記コポリマーを使用する粉砕方法に関する。
【0056】
無機材料の水性懸濁液に関する本発明による粉砕方法は、前記コポリマーを使用すること、特に填料および/または顔料の乾燥重量に対して乾燥重量で0.05%〜5%の前記コポリマーを使用すること、より詳細には填料および/または顔料の乾燥重量に対して乾燥重量で0.1%〜3%の前記コポリマーを使用することを特徴とする。
【0057】
無機材料水性懸濁液に関する本発明による粉砕方法は、無機材料が、炭酸カルシウム、ドロマイト、カオリン、タルク、セッコウ、酸化チタン、サチンホワイトまたは水酸化アルミニウム、マイカおよびこれら填料の混合物、例えばタルク−炭酸カルシウムまたは炭酸カルシウム−カオリン混合物、あるいは炭酸カルシウムと水酸化アルミニウムとの混合物、あるいは合成もしくは天然繊維との混合物、あるいは無機物のコストラクチャー、例えばタルク−炭酸カルシウムまたはタルク−二酸化チタンコストラクチャーの中から選択され、より詳細には大理石、方解石、チョークまたはこれらの混合物から選択される天然炭酸カルシウムなどの炭酸カルシウムからなることを特徴とする。
【0058】
また、本発明は、前記コポリマーを使用する填料製造方法に関する。
【0059】
本発明による填料製造方法は、前記コポリマーを使用すること、特に填料および/または顔料の乾燥重量に対して乾燥重量で0.05%〜5%の前記コポリマーを使用すること、より詳細には填料および/または顔料の乾燥重量に対して乾燥重量で0.1%〜1%の前記コポリマーを使用することを特徴とする。
【0060】
また、本発明は、前記コポリマーを使用するコーティングカラーの製造方法に関する。
【0061】
本発明によるコーティングカラーの製造方法は、前記コポリマーを使用すること、特に填料および/または顔料の乾燥重量に対して乾燥重量で0.05%〜5%の前記コポリマーを使用すること、より詳細には填料および/または顔料の乾燥重量に対して乾燥重量で0.1%〜3%の前記コポリマーを使用することを特徴とする。分散され、および/または粉砕され、および/または本発明によるコポリマー添加剤を含む、無機材料とも言える填料および/または顔料の水性懸濁液は、その懸濁液が前記コポリマーを含むこと、より詳細には填料および/または顔料の乾燥総重量に対して乾燥重量で0.05%〜5%の前記コポリマーを、さらにより詳細には填料および/または顔料の乾燥重量に対して乾燥重量で0.1%〜3.0%の前記コポリマーを含むことを特徴とする。
【0062】
これらは、また、填料および/または顔料が、炭酸カルシウム、ドロマイト、カオリン、タルク、セッコウ、酸化チタン、サチンホワイトまたは水酸化アルミニウム、マイカおよびこれら填料の混合物、例えばタルク−炭酸カルシウムまたは炭酸カルシウム−カオリン混合物など、あるいは炭酸カルシウムと水酸化アルミニウムとの混合物、あるいは合成もしくは天然繊維との混合物、または無機物のコストラクチャー、例えばタルク−炭酸カルシウムまたはタルク−二酸化チタンコストラクチャー、または製紙工業で習慣的に使用される任意のその他填料および/または顔料の中から選択されることを特徴とする。
【0063】
好ましくは、本発明による無機材料水性懸濁液は、その無機材料が、大理石、方解石、チョークまたはこれらの混合物の中から選択される天然炭酸カルシウムなどの炭酸カルシウムであることを特徴とする。本発明による填料は、その填料が、前記コポリマーを含むこと、より詳細には填料および/または顔料の乾燥総重量に対して乾燥重量で0.05%〜5%の前記コポリマー、さらに詳細には填料および/または顔料の乾燥総重量に対して乾燥重量で0.1%〜1%の前記コポリマーを含むことを特徴とする。
【0064】
本発明によるコーティングカラーは、そのコーティングカラーが、前記コポリマーを含むこと、より詳細には填料および/または顔料の乾燥総重量に対して乾燥重量で0.05%〜5%の前記コポリマー、さらに詳細には填料および/または顔料の乾燥総重量に対して乾燥重量で0.1%〜2%の前記コポリマーを含むことを特徴とする。本発明により製造されかつ/またはコーティングされた紙は、その紙が前記コポリマーを含むことを特徴とする。
【0065】
本発明による繊維組成物は、その組成物が前記コポリマーを含むことを特徴とする。
【0066】
本発明による洗剤組成物は、その組成物が前記コポリマーを含むことを特徴とする。
【0067】
本発明による塗料組成物は、その組成物が前記コポリマーを含むことを特徴とする。
【0068】
本発明の範囲および権利は、以下の実施例によりさらに理解されるであろうが、該実施例がすべてではない。
【実施例1】
【0069】
本実施例は、無機填料の分散方法における本発明によるコポリマーの使用に関する。また、そのようにして得られた懸濁液のコーティングカラーの製造における使用に関するものであり、該コーティングカラーは紙をコーティングするのに使用される。本実施例は、また、そのようにして得られた紙の光学白色度および白色度の測定に関する。より正確には、本実施例の目的は、少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーにグラフトされた少なくとも1種のアルコキシまたはヒドロキシポリアルキレン官能基を含む本発明による水溶性コポリマーの有効性を、このグラフトされた官能基を欠いた従来技術のポリマーと比較して、例証することである。
【0070】
本実施例に対応する試験において、最初のステップは、当業者によく知られている方法の1つに従って無機材料の懸濁液を分散させることである。
【0071】
前記懸濁液のブルックフィールド(商標)粘度を、次のようにして測定する。
【0072】
懸濁液のブルックフィールド粘度は、適当なスピンドルを取り付けたRVT型ブルックフィールド(商標)粘度計を使用し、攪拌しないビーカー中、温度23℃で、2つの回転速度10および100rpmで測定する。示度は回転1分後に読み取る。この測定でそれぞれμ10およびμ100と表示する2つのブルックフィールド(商標)粘度測定値が得られる。
【0073】
このサンプルをビーカー中に8日間放置し、RVT型ブルックフィールド(商標)粘度計の適当なスピンドルを温度が23℃の攪拌していないビーカー中に挿入することによって、2つの回転速度10および100rpm(μ10およびμ100)で懸濁液のブルックフィールド(商標)粘度を測定する。示度は回転1分後に読み取る(攪拌前のブルックフィールド(商標)粘度)。ビーカーを5分間攪拌した後に、同様に、同じブルックフィールド(商標)粘度の測定(μ10およびμ100)を行う(攪拌後のブルックフィールド(商標)粘度)。
【0074】
次に前記懸濁液をコーティングカラー組成物中に入れる。
【0075】
本実施例で、各コーティングカラーは、前記炭酸カルシウム粉砕懸濁液中の顔料の乾燥重量100部に対して、DOW CHEMICALがDL920(商標)の名称で市販しているスチレン−ブタジエンラテックスを乾燥重量で15部、およびBAYERがBlancophor P(商標)の名称で市販している光学増白剤をそのままの重量で1部を組み込むことによって調製される。
【0076】
前記コーティングカラーの初期粘度は、無機材料の水性懸濁液に適用されるのと同じ方法を用いて測定できる。
【0077】
前記コーティングカラーは、CASCADES LA ROCHETTEによって製造される支持板紙のシートをコーティングするのに使用され、その白色度はパラメータR457+UV、R457−UV、ΔUVおよびW(CIE)で特徴付けられ、それぞれ70.3−70.0−0.3および49.4に等しい。各コーティング試験では、比重量が223g/mで21×29.7cmの板紙シートを使用し、そのシートを供試コーティングカラーでコーティングする。該コーティングは、ERICHSENがKCC202(商標)型の名称で市販している交換可能なローラーを取り付けた実験用コーターを使用して実施する。そのようにして各板紙シートを21g/mにコーティングし、次いで非通風オーブン中、50℃で5分間乾燥する。
【0078】
試験1
この試験は、従来技術を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し従来技術によるコポリマーを乾燥重量で0.75%使用し、セディグラフ(Sedigraph)(商標)5100粒径測定器で測定して重量で粒子の75%が1μm未満の直径を有し、乾燥材料含有量が72%である炭酸カルシウム懸濁液を分散させる。
【0079】
該コポリマーは、(重量で)70%のアクリル酸および30%の無水マレイン酸から構成される。その比粘度は1.4であり、ソーダで中和されている。
【0080】
試験2
この試験は本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、本発明によるコポリマーを乾燥重量で0.75%使用し、セディグラフ(Sedigraph)(商標)5100粒径測定器で測定して重量で粒子の75%が1μm未満の直径を有し、乾燥材料含有量が72%である炭酸カルシウム懸濁液を分散させる。
【0081】
該コポリマーは、1.2の比粘度を有し、カリで中和されており、
a)アクリル酸13.5%およびメタクリル酸3.5%
b)式(I)のモノマー83%[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=45である]から構成される。
【0082】
試験1および2で、コーティングカラーの乾燥材料含有量、そのpH、および10および100rpmでのブルックフィールド(商標)粘度(μ10およびμ100)を測定する。
【0083】
最後に、コーティング板紙について、パラメータR457+UV、R457−UVを規格NF Q03−038およびNF Q03−039に従って測定し、次いで、差ΔUV=R457+UV−R457−UVを計算し、規格ISO/FDIS11475に従ってW(CIE)も測定する。
【0084】
試験1および試験2に対応する結果を表1に要約する。
【0085】
【表1】

【0086】
表Iは、試験2におけるモノマーb)の説明で示されたようなグラフトされた分子量2000のメトキシポリエチレングリコール官能基を含む本発明によるコポリマーを使用すると、コーティング板紙の光学白色度の活性化および白色度が、有意に改善されることを示している。
【0087】
さらに、本発明により得られるコーティングカラーのブルックフィールド(商標)粘度は、通常の工業的応用に際し問題がない。
【実施例2】
【0088】
本実施例は、無機填料の粉砕方法における本発明によるコポリマーの使用に関する。また、そのようにして得られた懸濁液の、紙をコーティングするのに使用されるコーティングカラーの製造における使用に関する。本実施例はまた、そのようにして得られた紙の光学白色度および白色度の測定に関する。最終的に、本実施例の目的は、コーティング紙の白色度に対するモノマーb)の割合の影響を例示することである。
【0089】
本実施例に対応する試験において、その最初のステップは、無機材料懸濁液を以下の方法に従って粉砕することである。
【0090】
回転インペラを具備し、粉砕体が0.6〜1ミリメートルの直径をもつジルコニウムをベースにしたビーズからなるダイノーミル(Dyno−Mill)(商標)型固定シリンダ粉砕機を使用する
粉砕体の占める総容積は1000立方センチメートル、その質量は2700g
粉砕室の容積は1400立方センチメートル
粉砕機の周速度は毎秒10メートル
顔料懸濁液は毎時40リットルの速度で循環する
ダイノーミル(商標)の出力には、粉砕により生じる懸濁液と粉砕体の分離を可能にする200ミクロンのグレードセパレータを取り付ける。
【0091】
各粉砕試験中の温度はほぼ60℃に維持する。
【0092】
該懸濁液の粒度分析は次のようにして測定する。
【0093】
粉砕完了の1時間後に、顔料懸濁液サンプルの粒度分布をセディグラフ(商標)5100粒径測定器を用いて測定し、再度ビーカーに戻した。
【0094】
該懸濁液のブルックフィールド(商標)粘度を、実施例1に記載した方法に従って測定する。
【0095】
次いで、該懸濁液をコーティングカラー組成物中に入れる。
【0096】
本実施例において、各コーティングカラーは、該炭酸カルシウム粉砕懸濁液中の顔料の乾燥重量100部に対して、DOW CHENICALがDL920(商標)の名称で市販しているスチレン−ブタジエンを乾燥重量で10部、およびBAYERがBlancophor Pの名称で市販している光学増白剤をそのままの重量で1部を組み込むことによって調製される。
【0097】
該コーティングカラーは、プレコート紙をコーティングするのに使用される。これらの白色度はパラメータR457+UV、R457−UV、ΔUVおよびW(CIE)で特徴付けられ、それぞれ88.4−85.8−2.6および89.5に等しい。
【0098】
各コーティング試験では、比重量が96g/mで21×29.7cmのシートを使用し、それを供試コーティングカラーでコーティングする。該コーティングは、ERICHSENがKCC202(商標)型の名称で市販している交換可能なローラーを取り付けた実験用コーターを用いて実施する。このようにして各紙シートを15g/mにコーティングし、次いで非通風オーブン中、50℃で5分間乾燥する。
【0099】
試験3
この試験は、従来技術を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の従来技術によるアクリル酸ホモポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0100】
このアクリル酸ホモポリマーは、0.64の比粘度を有し、水酸化カルシウムおよび水酸化ナトリウムで中和されている。
【0101】
試験4
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0102】
該コポリマーは、1.08の比粘度を有し、ソーダで中和されており、
a)アクリル酸89.8%およびメタクリル酸0.2%
b)式(I)のモノマー10%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]から構成される。
【0103】
試験5
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0104】
該コポリマーは、1.01の比粘度を有し、ソーダで中和されており、
a)アクリル酸79.6%およびメタクリル酸0.4%
b)式(I)のモノマー20%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]から構成される。
【0105】
試験6
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0106】
該コポリマーは、1.08の比粘度を有し、ソーダで中和されており、
a)アクリル酸69.5%およびメタクリル酸0.5%
b)式(I)のモノマー30%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]から構成される。
【0107】
試験7
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.70%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、固体含有量は76%である。
【0108】
該コポリマーは、1.56の比粘度を有し、ソーダで中和されており、
a)アクリル酸8.5%およびメタクリル酸1.5%
b)式(I)のモノマー90%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]から構成される。
【0109】
試験8
この試験は、従来技術を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で1%の従来技術によるホモポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0110】
このアクリル酸ホモポリマーは、0.64の比粘度を有し、水酸化カルシウムおよび水酸化ナトリウムで中和されている。
【0111】
試験9
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で1%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0112】
該コポリマーは、0.64の比粘度を有し、ソーダで中和されており、
a)アクリル酸94.5%およびメタクリル酸0.5%
b)式(I)のモノマー5%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]から構成される。
【0113】
試験3〜9のすべてについて、無機材料懸濁液中の乾燥材料含有量、そのpH、1および2μm未満の粒子の重量パーセントによって特徴付けられるその粒度分析、t=0およびその後t=8日に測定される10および100rpmでのそのブルックフィールド(商標)粘度(μ10およびμ100)を、攪拌の前後で測定する。最後に、コーティング紙に関するパラメータR457+UVおよびR457−UVを、規格NF Q03−038およびNF Q03−039に従って測定し、次いで、差ΔUV=R457+UV−R457−UVを計算し、規格ISO/FDIS11475に従ってW(CIE)も測定する。
【0114】
試験3〜9に対応する結果のすべてを表IIに要約する。
【0115】
【表2】

【0116】
表IIは、無機填料の粉砕方法に本発明によるコポリマーを使用すると、コーティング紙の光学白色度の活性化を改善することが可能になり、試験4、5、6および9に記載したようにモノマーb)の割合に関係なくその白色度が有意に改善されることを示している。
【0117】
さらに、これらの結果は、本発明によるコポリマーにより、貯蔵後に攪拌なしで扱うことのできる無機填料懸濁液を得ることが可能になることを示している。
【実施例3】
【0118】
本実施例は、無機填料の粉砕方法における本発明によるコポリマーの使用に関する。また、そのようにして得られた懸濁液の、紙をコーティングするのに使用されるコーティングカラーの製造における使用に関する。本実施例はまた、そのようにして得られる紙の光学白色度および白色度の測定に関する。最終的に、本実施例の目的は、グラフトされるアルコキシポリアルキレングリコール鎖の長さ(すなわち、モノマーb)の説明の中に記載した式(I)における(m+n+p)qの値)の影響、および該アルコキシポリアルキレングリコール基をポリマー主鎖に接合している分子の化学的性質の影響を例示することである。
【0119】
本実施例において、最初のステップは、実施例2に対して記載した方法により無機材料懸濁液を粉砕することである。その粒度分析およびそのブルックフィールド(商標)粘度を実施例2に対して記載した方法により測定する。次いで、該懸濁液を実施例2に対して記載した方法により処方されたコーティングカラー組成物に加える。最後に、実施例2に対して記載した方法により、該コーティングカラーを使用して15g/mのコーティング重量で紙シートをコーティングする。前記シートは比重量が96g/mで、21×29.7cmのプレコート紙シートである。これらの白色度はパラメータR457+UV、R457−UV、ΔUVおよびW(CIE)で特徴付けられ、それぞれ88.4−85.8−2.6および89.5に等しい。
【0120】
試験10
この試験は、従来技術を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の従来技術によるアクリル酸ホモポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0121】
このアクリル酸ホモポリマーは、0.64の比粘度を有し、水酸化カルシウムおよび水酸化ナトリウムで中和されている。
【0122】
試験11
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0123】
該コポリマーは、0.84の比粘度を有し、ソーダで中和されており、
a)メタクリル酸18%
b)式(I)のモノマー82%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=8である]から構成される。
【0124】
試験12
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0125】
該コポリマーは、0.78の比粘度を有し、ソーダで中和されており、
a)アクリル酸8.3%およびメタクリル酸8.7%
b)式(I)のモノマー83%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=17である]から構成される。
【0126】
試験13
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0127】
該コポリマーは、1.47の比粘度を有し、ソーダで中和されており、
a)アクリル酸17%
b)式(I)のモノマー77.6%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリルウレタン基、すなわち、メタクリル酸エチレングリコールとジイソシアナトトルエンの反応生成物を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]
c)アクリル酸エチル5.4%から構成される。
【0128】
試験14
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0129】
該コポリマーは、3.66の比粘度を有し、ソーダで中和されており、
a)メタクリル酸10%
b)式(I)のモノマー90%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rは3イソプロペニルα,αジメチルベンジルウレタン基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]から構成される。
【0130】
試験10〜14のすべてについて、無機材料懸濁液中の乾燥材料含有量、そのpH、1および2μm未満の粒子の重量パーセントによって確認されるその粒度分析、t=0およびその後t=8日に測定される10および100rpmでのブルックフィールド(商標)粘度(μ10およびμ100)を、攪拌の前後で測定する。最後に、コーティング紙に関するパラメータR457+UVおよびR457−UVを、規格NF Q03−038およびNF Q03−039に従って測定し、次いで、差ΔUV=R457+UV−R457−UVを計算し、規格ISO/FDIS11475に従ってW(CIE)も測定する。
【0131】
試験10〜14に対応する結果のすべてを表IIIに要約する。
【0132】
【表3】

【0133】
表IIIは、無機填料の粉砕方法に本発明によるコポリマーを使用すると、一方ではアルコキシポリアルキレングリコール基を含むモノマーb)の様々な性質において、他方では式(I)によって記述されるモノマーb)の定義における(m+n+p)q値5〜150において、コーティング紙の光学白色度の活性化およびその白色度が有意に改善されることを示している。
【0134】
さらに、これらの結果は、本発明によるコポリマーにより、貯蔵後に攪拌しないで扱うことのできる無機填料懸濁液を得ることが可能になることを示してもいる。
【実施例4】
【0135】
本実施例は、無機填料の粉砕方法における本発明によるコポリマーの使用に関する。また、そのようにして得られた懸濁液の、紙をコーティングするのに使用されるコーティングカラーの製造における使用に関する。また、本実施例は、そのようにして得られた紙の光学白色度および白色度の測定に関する。最終的に、本実施例の目的は、本発明によるコポリマーの成分c)およびd)の中から選択されるモノマーの性質の影響を例示することである。
【0136】
本実施例において、最初のステップは、実施例2に対して記載した方法により無機材料懸濁液を粉砕することである。その粒度分析およびそのブルックフィールド(商標)粘度を実施例2に対して記載した方法により測定する。次いで、該懸濁液を実施例2に対して記載した方法により処方されたコーティングカラー組成物に加える。最後に、実施例2に対して記載した方法により、該コーティングカラーを使用して15g/mのコーティング重量で紙シートをコーティングする。前記シートは比重量が96g/mで、21×29.7cmのプレコート紙シートである。これらの白色度はパラメータR457+UV、R457−UV、ΔUVおよびW(CIE)で特徴付けられ、それぞれ88.4−85.8−2.6および89.5に等しい。
【0137】
試験15
この試験は、従来技術を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.70%の従来技術によるアクリル酸ホモポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0138】
このアクリル酸ホモポリマーは、0.64の比粘度を有し、水酸化カルシウムおよび水酸化ナトリウムで中和されている。
【0139】
試験16
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.70%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0140】
該コポリマーは、2.74の比粘度を有し、ソーダで中和されており、
a)アクリル酸11.8%およびメタクリル酸16%
b)式(I)のモノマー69.2%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]
c)式(IIb)のモノマー3%
[式中、
Rはビニル基を表し
Bはメチル基を表す]から構成される。
【0141】
試験17
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.70%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0142】
該コポリマーは、2.88の比粘度を有し、ソーダで中和されており、
a)アクリル酸11.8%およびメタクリル酸16%
b)式(I)のモノマー69.2%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]
c)式(IIb)のモノマー3%
[式中、
Rはメタクリレート基を表し
Aはプロピル鎖を表し
Bはメチル基を表す]から構成される。
【0143】
試験18
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.70%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0144】
該コポリマーは、3.52の比粘度を有し、ソーダで中和されており、
a)アクリル酸11.8%およびメタクリル酸16%
b)式(I)のモノマー69.2%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]
c)式(IIb)のモノマー3%
[式中、
Rはメタクリレート基を表し
Aはプロピル鎖を表し
Bはメチル基を表す]から構成される。
【0145】
試験19
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.70%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0146】
該コポリマーは、1.99の比粘度を有し、ソーダで中和されており、
a)アクリル酸11.8%およびメタクリル酸16%
b)式(I)のモノマー69.2%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]
c)式(IIb)のモノマー3%
[式中、
Rはメタクリレート基を表し
Aはプロピル鎖を表し
Bはメチル基を表す]から構成される。
【0147】
試験20
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.70%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0148】
該コポリマーは、2.74の比粘度を有し、ソーダで中和されており、
a)アクリル酸11.8%およびメタクリル酸16%
b)式(I)のモノマー69.2%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]
c)21個のフッ素原子および10個の炭素原子を含む単位からなる、アクリル酸2パーフルオロアルキルエチル3%から構成される。
【0149】
試験21
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.70%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0150】
該コポリマーは、2.78の比粘度を有し、ソーダで中和されており、
a)アクリル酸11.8%およびメタクリル酸16%
b)式(I)のモノマー68.9%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]
および、式(I)のモノマー3%
[式中、
はメチル基を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はブチル基を表し
(m+n+p)q=32である]
d)ジメタクリル酸エチレングリコール0.3%から構成される。
【0151】
試験22
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.70%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0152】
該コポリマーは、2.80の比粘度を有し、ソーダで中和されており、
a)アクリル酸11.8%およびメタクリル酸16%
b)式(I)のモノマー68.9%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]
および、式(I)のモノマー3%
[式中、
はメチル基を表し
は水素を表し
Rはメタクリルアミド基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=22である]
d)式(III)のモノマー0.3%
[式中、
13はアクリル酸プロピル基を表し
16、R17、R18およびR19はメチル基を表し
DおよびEは存在せず
=n=p=m=n=p=0
r’=14である]から構成される。
【0153】
試験15〜22のすべてについて、無機物懸濁液中の乾燥材料含有量、そのpH、1および2μm未満の粒子の重量パーセントによって特徴付けられるその粒度分析、t=0およびその後t=8日に測定される10および100rpmでのそのブルックフィールド(商標)粘度(μ10およびμ100)を、攪拌の前後で測定する。最後に、コーティング紙に関するパラメータR457+UVおよびR457−UVを、規格NF Q03−038およびNF Q03−039に従って測定し、次いで、差ΔUV=R457+UV−R457−UVを計算し、規格ISO/FDIS11475に従ってW(CIE)も測定する。
【0154】
試験15〜22に対応する結果のすべてを表IVに要約する。
【0155】
【表4】


【0156】
表IVは、無機填料の粉砕方法に本発明によるコポリマーを使用すると、本発明によるコポリマーの種々のモノマーc)またはd)において、コーティング紙の光学白色度の活性化および白色度が有意に改善されることを示している。
【0157】
さらに、これらの結果は、本発明によるコポリマーにより、貯蔵後に攪拌なしで扱うことのできる無機填料懸濁液を得ることが可能になることを示してもいる。
【実施例5】
【0158】
本実施例は、無機填料の粉砕方法における本発明によるコポリマーの使用に関する。また、そのようにして得られた懸濁液の、紙をコーティングするのに使用されるコーティングカラーの製造における使用に関する。また、本実施例は、そのようにして得られた紙の光学白色度および白色度の測定に関する。最終的に、本実施例の目的は、本発明によるコポリマーの一定モノマー組成における比粘度の影響を例示することである。
【0159】
本実施例において、最初のステップは、実施例2に対して記載した方法により無機材料懸濁液を粉砕することである。その粒度分析およびそのブルックフィールド(商標)粘度を実施例2に対して記載した方法により測定する。次いで、該懸濁液を実施例2に対して記載した方法により処方されたコーティングカラー組成物に加える。最後に、実施例2に対して記載した方法により、該コーティングカラーを使用して15g/mのコーティング重量で紙シートをコーティングする。前記シートは比重量が96g/mで、21×29.7cmのプレコート紙シートである。これらの白色度はパラメータR457+UV、R457−UV、ΔUVおよびW(CIE)で特徴付けられ、それぞれ88.4−85.8−2.6および89.5に等しい。
【0160】
試験23から28について、本発明によるコポリマーの重量組成は一定であり、
a)アクリル酸18.6%およびメタクリル酸1.4%
b)式(I)のモノマー80%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]である。
【0161】
試験23
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0162】
該コポリマーは、0.77の比粘度を有し、ソーダで中和されている。
【0163】
試験24
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0164】
該コポリマーは、1.00の比粘度を有し、ソーダで中和されている。
【0165】
試験25
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0166】
該コポリマーは、1.40の比粘度を有し、ソーダで中和されている。
【0167】
試験26
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0168】
該コポリマーは、2.72の比粘度を有し、ソーダで中和されている。
【0169】
試験27
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0170】
該コポリマーは、4.79の比粘度を有し、ソーダで中和されている。
【0171】
試験28
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0172】
該コポリマーは、7.85の比粘度を有し、ソーダで中和されている。
【0173】
この実施例では、試験23〜28に記載の本発明によるコポリマーを、実施例3の試験10に記載した従来技術のポリマーと対比する。試験23〜28のすべてについて、無機物懸濁液中の乾燥材料含有量、そのpH、1および2μm未満の粒子の重量パーセントによって特徴付けられるその粒度分析、t=0およびその後t=8日に測定される10および100rpmでのそのブルックフィールド(商標)粘度(μ10およびμ100)を、攪拌の前後で測定する。最後に、コーティング紙に関するパラメータR457+UVおよびR457−UVを、規格NF Q03−038およびNF Q03−039に従って測定し、次いで、差ΔUV=R457+UV−R457−UVを計算し、規格ISO/FDIS11475に従ってW(CIE)も測定する。
【0174】
試験23〜28に対応する結果のすべてを表Vに要約する。
【0175】
【表5】

【0176】
表Vは、無機填料の粉砕方法に本発明によるコポリマーを使用すると、0.5〜8に及ぶ広範囲の比粘度において、コーティング紙の光学白色度の活性化および白色度が有意に改善されることを示している。
【0177】
さらに、これらの結果は、本発明によるコポリマーにより、貯蔵後に攪拌なしで扱うことのできる無機填料懸濁液を得ることが可能になることを示してもいる。
【実施例6】
【0178】
本実施例は、無機填料の粉砕方法における本発明によるコポリマーの使用に関する。また、そのようにして得られた懸濁液の、紙をコーティングするのに使用されるコーティングカラーの製造における使用に関する。また、本実施例は、そのようにして得られた紙の光学白色度および白色度の測定に関する。最終的に、本実施例は、分子量が5000のメタクリル酸メトキシポリエチレングリコールの比率を一定にした場合の、本発明によるコポリマー中のモノマー組成の影響を例示することを目的とする。
【0179】
本実施例において、最初のステップは、実施例2に対して記載した方法により無機材料懸濁液を粉砕することである。その粒度分析およびそのブルックフィールド(商標)粘度を実施例2に対して記載した方法により測定する。次いで、該懸濁液を実施例2に対して記載した方法により処方されたコーティングカラー組成物に加える。最後に、実施例2に対して記載した方法により、該コーティングカラーを使用して15g/mのコーティング重量で紙シートをコーティングする。前記シートは比重量が96g/mで、21×29.7cmのプレコート紙シートである。これらの白色度はパラメータR457+UV、R457−UV、ΔUVおよびW(CIE)で特徴付けられ、それぞれ88.4−85.8−2.6および89.5に等しい。
【0180】
試験29
この試験は、従来技術を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の従来技術によるアクリル酸ホモポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0181】
このアクリル酸ホモポリマーは、0.64の比粘度を有し、水酸化カルシウムおよび水酸化ナトリウムで中和されている。
【0182】
試験30
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0183】
このコポリマーは、1.34の比粘度を有し、ソーダで中和されており、
a)アクリル酸8.6%およびメタクリル酸1.4%
b)式(I)のモノマー80%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]
c)アクリルアミド10%から構成される。
【0184】
試験31
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0185】
該コポリマーは、1.24の比粘度を有し、ソーダで中和されており、
a)アクリル酸8.6%、メタクリル酸1.4%およびイタコン酸10%
b)式(I)のモノマー80%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]から構成される。
【0186】
試験32
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0187】
該コポリマーは、1.38の比粘度を有し、ソーダで中和されており、
a)アクリル酸8.6%、メタクリル酸1.4%、およびメタクリル酸エチレングリコールホスフェート10%
b)式(I)のモノマー80%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]から構成される。
【0188】
試験33
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0189】
該コポリマーは、1.24の比粘度を有し、ソーダで中和されており、
a)アクリル酸8.6%、メタクリル酸1.4%、およびアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸10%
b)式(I)のモノマー80%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]から構成される。
【0190】
試験34
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0191】
該コポリマーは、1.92の比粘度を有し、ソーダで中和されており、
a)メタクリル酸20%
b)式(I)のモノマー80%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]から構成される。
【0192】
この実施例では、試験30〜33に記載の本発明によるコポリマーを、実施例3の試験番号10に記載の従来技術のポリマーと対比する。この実施例では、試験34に記載の本発明によるコポリマーを本実施例の試験29に記載の従来技術のポリマーと対比する。つまり、対応する表の値でわかるように、粒度分析が類似した無機材料懸濁液を得ることが可能なポリマーを比較する。
【0193】
試験30〜34のすべてについて、無機物懸濁液中の乾燥材料含有量、そのpH、1および2μm未満の粒子の重量パーセントによって特徴付けられるその粒度分析、t=0およびその後t=8日に測定される10および100rpmでのそのブルックフィールド(商標)粘度(μ10およびμ100)を、攪拌の前後で測定する。
【0194】
最後に、コーティング紙に関するパラメータR457+UVおよびR457−UVを、規格NF Q03−038およびNF Q03−039に従って測定し、次いで、差ΔUV=R457+UV−R457−UVを計算し、規格ISO/FDIS11475に従ってW(CIE)も測定する。
【0195】
試験30〜34に対応する結果のすべてを表VIに要約する。
【0196】
【表6】

【0197】
表VIは、無機填料の粉砕方法に本発明によるコポリマーを使用すると、分子量が5000のメタクリル酸メトキシポリエチレングリコールの比率が一定の場合、広範な種類のモノマー組成において、コーティング紙の光学白色度の活性化および白色度が有意に改善されることを示している。
【0198】
さらに、これらの結果は、本発明によるコポリマーにより、貯蔵後に攪拌なしで扱うことのできる無機填料懸濁液を得ることが可能になることを示してもいる。
【実施例7】
【0199】
本実施例は、無機填料の粉砕方法における本発明によるコポリマーの使用に関する。また、そのようにして得られた懸濁液の、紙をコーティングするのに使用されるコーティングカラーの製造における使用に関する。また、本実施例は、そのようにして得られた紙の光学白色度および白色度の測定に関する。最終的に、本実施例の目的は、一定のモノマー組成における、本発明によるコポリマーの中和の割合および性質の影響を例示することである。
【0200】
本実施例において、最初のステップは、実施例2に対して記載した方法により無機材料懸濁液を粉砕することである。その粒度分析およびそのブルックフィールド(商標)粘度を実施例2に対して記載した方法により測定する。次いで、該懸濁液を実施例2に対して記載した方法により処方されたコーティングカラー組成物に加える。最後に、実施例2に対して記載した方法により、該コーティングカラーを使用して15g/mのコーティング重量で紙シートをコーティングする。前記シートは比重量が76g/mで、21×29.7cmのプレコート紙シートである。これらの白色度はパラメータR457+UV、R457−UV、ΔUVおよびW(CIE)で特徴付けられ、それぞれ90.9−83.8−7.1および103.6に等しい。
【0201】
試験36〜39および41〜44で、本発明によるコポリマーの重量組成は、重量で
a)アクリル酸11.8%およびメタクリル酸16%
b)式(I)のモノマー72.2%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=8である]に固定する。
【0202】
試験35
この試験は、従来技術を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の従来技術によるアクリル酸ホモポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0203】
該ホモポリマーは、ソーダで中和すると0.64の比粘度を有し、この試験ではナトリウムイオン70モル%およびカルシウムイオン30モル%からなる系で中和する。
【0204】
試験36
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0205】
このコポリマーは、ソーダで中和すると1.08の比粘度を有し、この試験ではカリウムイオンで完全に中和する。
【0206】
試験37
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0207】
該コポリマーは、ソーダで中和すると1.08の比粘度を有し、この試験ではナトリウムイオン70モル%およびカルシウムイオン30モル%からなる系で中和する。
【0208】
試験38
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0209】
該コポリマーは、ソーダで中和すると1.08の比粘度を有し、この試験ではナトリウムイオン50モル%およびマグネシウムイオン50モル%からなる系で中和する。
【0210】
試験39
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0211】
このコポリマーは、ソーダで中和すると1.08の比粘度を有し、この試験ではアミノメチルプロパノールで完全に中和する。
【0212】
試験40
この試験は、従来技術を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の従来技術によるアクリル酸ホモポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0213】
該ホモポリマーは、ソーダで中和すると0.64の比粘度を有し、この試験ではナトリウムイオン70モル%およびカルシウムイオン30モル%からなる系で中和する。
【0214】
試験41
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0215】
このコポリマーは、ソーダで中和すると1.08の比粘度を有し、この試験では中和しない(そのカルボキシル官能基はすべて酸のままで残存)。
【0216】
試験42
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は76%である。
【0217】
このコポリマーは、ソーダで中和すると1.08の比粘度を有し、この試験ではトリエタノールアミンで完全に中和する。
【0218】
試験43
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、重量で76%の乾燥材料含有量を有する。
【0219】
このコポリマーは、ソーダで中和すると1.08の比粘度を有し、この試験ではアンモニウムイオンで完全に中和する。
【0220】
試験44
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、重量で76%の乾燥材料含有量を有す。
【0221】
このコポリマーは、ソーダで中和すると1.08の比粘度を有し、カリウムイオンで全体の50%を中和し、その官能基の50%は酸のままである。
【0222】
試験35〜44のすべてについて、無機物懸濁液中の乾燥材料含有量、そのpH、1および2μm未満の粒子の重量パーセントによって特徴付けられるその粒度分析、t=0およびその後t=8日に測定される10および100rpmでのそのブルックフィールド(商標)粘度(μ10およびμ100)を、攪拌の前後で測定する。
【0223】
最後に、コーティング紙に関するパラメータR457+UVおよびR457−UVを、規格NF Q03−038およびNF Q03−039に従って測定し、次いで、差ΔUV=R457+UV−R457−UVを計算し、規格ISO/FDIS11475に従ってW(CIE)も測定する。
【0224】
試験35〜44に対応する結果のすべてを表VIIに要約する。
【0225】
【表7】

【0226】
表VIIは、無機填料の粉砕方法に本発明によるコポリマーを使用すると、一定のモノマー組成および考えられる中和系のさまざまな割合および性質において、コーティング紙の光学白色度の活性化および白色度が有意に改善されることを示している。
【0227】
さらに、これらの結果は、本発明によるコポリマーにより、貯蔵後に攪拌なしで扱うことのできる無機填料懸濁液を得ることが可能になることを示してもいる。
【実施例8】
【0228】
本実施例は、無機填料の粉砕方法における本発明によるコポリマーの使用に関する。また、そのようにして得られる懸濁液の、紙をコーティングするのに使用されるコーティングカラーの製造における使用に関する。また、本実施例は、そのようにして得られた紙の光学白色度および白色度の測定に関する。最終的に、本実施例の目的は、本発明によるコポリマーの各種モノマー組成を例示することである。
【0229】
本実施例において、最初のステップは、実施例2に対して記載した方法により無機材料懸濁液を粉砕することである。その粒度分析およびそのブルックフィールド(商標)粘度を実施例2に対して記載した方法により測定する。次いで、該懸濁液を、該炭酸カルシウム粉砕懸濁液中の乾燥顔料100重量部に対してDOW CHEMICALがDL950(商標)の名称で市販しているスチレン−ブタジエンラテックスを乾燥重量で10部、COATEXがRheocoat(商標)35の名称で市販しているコバインダーを0.2部、BAYERがBlancophor P(商標)の名称で市販している光学増白剤をそのままで1部、組み込んで作られるコーティングカラー組成物に加える。
【0230】
最後に、該コーティングカラーを使用し、実施例2に対して記載した方法により、15g/mのコーティング重量で紙シートをコーティングする。前記シートは比重量が96g/mで、21×29.7cmのプレコート紙シートである。
【0231】
試験45
この試験は、従来技術を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.65%の従来技術によるアクリル酸ホモポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は78.2%である。
【0232】
このホモポリマーは、ソーダで中和すると0.64の比粘度を有し、水酸化カルシウムおよび水酸化ナトリウムで中和される。
【0233】
試験46
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で1.50%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は78.3%である。
【0234】
該コポリマーは、ソーダで中和されており、
a)アクリル酸13.3%およびメタクリル酸3.3%
b)式(I)のモノマー78.4%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
m=p=0、n=45、q=1、および(m+n+p)q=45である]
c)ビニルピロリドン5%から構成される。
【0235】
試験47
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で1.20%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は78.6%である。
【0236】
該コポリマーは、ソーダで中和されており、
a)アクリル酸94%および無水マレイン酸1%
b)式(I)のモノマー5%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはビニル基を表し
R’は水素を表し
m=p=0、n=113、q=1、および(m+n+p)q=113である]から構成される。
【0237】
試験48
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で1.50%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は75%である。
【0238】
該コポリマーは、ソーダで中和されており、
a)アクリル酸94%および無水マレイン酸1%
b)式(I)のモノマー2%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはビニル基を表し
R’は水素を表し
m=p=0、n=113、q=1、および(m+n+p)q=113である]
c)式(IIb)のモノマー3%
[式中、
Rはメタクリレート基を表し
Aはプロピル鎖を表し
Bはメチル基を表す]から構成される。
【0239】
試験45〜48のすべてについて、無機物懸濁液中の乾燥材料含有量、そのpH、1および2μm未満の粒子の重量パーセントによって特徴付けられるその粒度分析、t=0およびその後t=8日に測定される10および100rpmでのそのブルックフィールド(商標)粘度(μ10およびμ100)を、攪拌の前後で測定する。
【0240】
最後に、コーティング紙に関するパラメータR457+UVおよびR457−UVを、規格NF Q03−038およびNF Q03−039に従って測定し、次いで、差ΔUV=R457+UV−R457−UVを計算し、規格ISO/FDIS11475に従ってW(CIE)も測定する。
【0241】
試験45〜48に対応する結果のすべてを表VIIIに要約する。
【0242】
【表8】

【0243】
表VIIIは、無機填料の粉砕方法に各種モノマー組成の本発明によるコポリマーを使用すると、コーティング紙の光学白色度の活性化およびその白色度が有意に改善されることを示している。
【実施例9】
【0244】
本実施例は、無機填料の製造方法における本発明によるコポリマーの使用に関する。また、そのようにして得られる填料の、紙の製造における使用に関する。本実施例はまた、そのようにして得られる紙の光学白色度および白色度の測定に関する。最終的に、本実施例は、製造される紙の光学白色度の活性化および白色度の改善における本発明によるコポリマーの有効性を例示することである。
【0245】
本実施例に対応する試験において、最初のステップは、実施例2に対して記載した方法により無機材料懸濁液を粉砕することである。無機填料は炭酸カルシウムである。各試験では、本発明によるコポリマーである粉砕剤または従来技術の粉砕剤の一定量、すなわち無機填料の乾燥重量に対して乾燥重量で0.35%に等しい量を使用する。該懸濁液の粒度分析はセディグラフ(商標)5100粒径測定器を用いて測定する。その10および100rpmでのブルックフィールド(商標)粘度も実施例2に対して記載した操作方法に従って、t=0、および8日後に攪拌の前後で測定する。
【0246】
t=0でのブルックフィールド(商標)粘度の測定に続いて、その填料を使用し、以下の方法に従って紙シートを製造する。
【0247】
これにより、重量で30%の樹脂繊維および重量で70%ユーカリ繊維の混合物であるパルプが得られる。このパルプをバレースタック中、30°SRで精製し、精製濃度は16g/lである。該パルプをFranck型ホーマーボウルに入れる。このパルプに、重量で1%(繊維の乾燥総重量に対して)のBAYERが市販しているBlancophor P01(商標)光学増白剤を添加する。次いで、繊維の乾燥総重量に対し、重量で0.6%のEKA CHEMICALが市販しているKeydime(商標)C222接着剤を導入する。次いで、繊維の総重量に対して重量で30%の比率で水性懸濁液の形態の填料を添加する。得られたものを希釈して最終坪量が80g/mのシートを得る。カチオン/ポリアクリルアミド澱粉型の保持システムも導入する。カチオン澱粉は、ROQUETTEが市販しているHi−Cat(商標)5283であり、ポリアクリルアミドはCIBAが市販しているPercol(商標)178である。保持剤の量は、得られるシート中に重量で20%の残存填料パーセントが得られるように調節する。
【0248】
最後に、製造した紙についてパラメータR457+UVおよびR457−UVを、規格NF Q03−038およびNF Q03−039に従って測定し、次いで、差ΔUV=R457+UV−R457−UVを計算し、規格ISO/FDIS11475に従ってW(CIE)も測定する。
【0249】
試験49
この試験は、従来技術を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.35%の従来技術によるアクリル酸ホモポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、重量で65%の乾燥材料含有量を有する。
【0250】
このアクリル酸ホモポリマーは、0.64の比粘度を有し、水酸化カルシウムおよび水酸化ナトリウムで中和される。
【0251】
試験50
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.35%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、重量で65%の乾燥材料含有量を有する。
【0252】
該コポリマーは、1.10の比粘度を有し、ソーダで中和され、
a)アクリル酸14.1%およびメタクリル酸3.4%
b)式(I)のモノマー82.5%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=45である]から構成される。
【0253】
試験51
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.35%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、乾燥材料含有量は65%である。
【0254】
該コポリマーは、1.49の比粘度を有し、ソーダで中和され、
a)アクリル酸13.7%およびメタクリル酸3.3%
b)式(I)のモノマー83%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]から構成される。
【0255】
試験52
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.35%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、重量で65%の乾燥材料含有量を有する。
【0256】
該コポリマーは、1.27の比粘度を有し、ソーダで中和され、
a)アクリル酸8.5%およびメタクリル酸1.5%
b)式(I)のモノマー90%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]から構成される。
【0257】
試験53
この試験は、本発明を例示するものであり、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で0.35%の本発明によるコポリマーを使用して炭酸カルシウム懸濁液を粉砕する。粉砕前の炭酸カルシウム懸濁液は、セディグラフ(商標)5100粒径測定器で測定して直径が2μm未満の粒子を重量で20%含有し、重量で65%の乾燥材料含有量を有する。
【0258】
該コポリマーは、1.56の比粘度を有し、ソーダで中和され、
a)アクリル酸8.5%およびメタクリル酸1.5%
b)式(I)のモノマー90%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]から構成される。
【0259】
試験9〜53のすべてについて、1および2μm未満の粒子の重量パーセントによって明らかにされる無機填料粉砕懸濁液の粒度分析、t=0およびその後t=8日に測定される10および100rpmでのそのブルックフィールド(商標)粘度(μ10およびμ100)を、攪拌の前後で測定する。
【0260】
最後に、コーティング紙に関するパラメータR457+UVおよびR457−UVを、規格NF Q03−038およびNF Q03−039に従って測定し、次いで、差ΔUV=R457+UV−R457−UVを計算し、また、規格ISO/FDIS11475に従ってW(CIE)を測定する。
【0261】
試験49〜53に対応する結果のすべてを表IXに要約する。
【0262】
【表9】

【0263】
表IXは、無機填料の粉砕方法に本発明によるコポリマーを使用すると、製造した紙の光学白色度の活性化およびその白色度が有意に改善されることを示している。
【0264】
さらに、これらの結果は、本発明によるコポリマーにより、貯蔵後に攪拌なしで扱うことのできる無機填料懸濁液を得ることが可能になることを示してもいる。
【実施例10】
【0265】
本実施例は、コーティングカラーの製造方法における添加剤としての本発明によるコポリマーの使用に関する。また、そのようにして得られるコーティングカラーの、コーティング紙の製造における使用に関する。また、本実施例は、そのようにして得られるコーティング紙の光学白色度および白色度の測定に関する。最終的に、本実施例は、コーティング紙の光学白色度の活性化および白色度の改善における本発明によるコポリマーの有効性を例示することを目的とする。
【0266】
本実施例に対応する試験において、最初のステップは、当業者に知られている方法に従ってOMYAがSetacarb(商標)の名称で市販している炭酸カルシウム懸濁液およびHUBERがHydragloss(商標)90の名称で市販しているカオリン懸濁液を混合することである。次いで、乾燥顔料100重量部に対し、DOW CHEMICALがDL950(商標)の名称で市販しているスチレン−ブタジエンラテックスを乾燥重量で10部、およびBAYERが市販している光学増白剤Blancophor P(商標)をそのままで1重量部を混合することによって混合物を調製する。次いで、場合によっては、当業者に知られている光学白色度補助剤、すなわちCLARIANTがMowiol(商標)4−96の名称で市販しているポリビニルアルコールを乾燥重量で1.5部添加する。本発明によるコポリマーを各試験で明記する比率で添加してもよいし、添加しなくてもよい。
【0267】
次いで、これらの混合物を使用し、実施例2に記載の方法により15g/mに等しいコーティング重量で紙シートをコーティングする。該シートは76g/mの比重量を有する21×29.7cmの顔料コーティング紙である。これらの白色度はパラメータR457+UV、R457−UV、ΔUVおよびW(CIE)で特徴付けられ、それぞれ90.9−83.8−7.1および103.6に等しい。
【0268】
試験54
この試験は、従来技術を例示するものであり、混合物の製造に、上記の無機填料混合物、上記のラテックスおよび上記の光学増白剤を実施例9の始めで定めた割合で使用する。
【0269】
試験55
この試験は、本発明を例示するものであり、混合物の製造に、上記の無機填料混合物、上記のラテックスおよび上記の光学増白剤を実施例9の始めで定めた比率で使用する。また、混合物の処方には、乾燥重量で1.5部の本発明によるコポリマーを使用する。
【0270】
該コポリマーは、14.2の比粘度を有し、ソーダで中和され、
a)アクリル酸13.6%およびメタクリル酸3.4%
b)式(I)のモノマー83%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=45である]から構成される。
【0271】
試験56
この試験は、本発明を例示するものであり、コーティングカラーの製造に、上記の無機填料混合物、上記のラテックスおよび上記の光学増白剤を実施例9の始めで定めた比率で使用する。
【0272】
また、コーティングカラーの処方には、乾燥重量で1部の本発明によるコポリマーを使用する。
【0273】
該コポリマーは、4.83の比粘度を有し、ソーダで中和され、
a)アクリル酸13.6%およびメタクリル酸3.4%
b)式(I)のモノマー83%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=45である]から構成される。
【0274】
試験57
この試験は、本発明を例示するものであり、コーティングカラーの製造に、上記の無機填料混合物、上記のラテックスおよび上記の光学増白剤を実施例9の始めで定めた比率で使用する。
【0275】
また、光学白色度補助剤として乾燥重量で0.5部のポリビニルアルコールを使用する。
【0276】
試験58
この試験は、本発明を例示するものであり、コーティングカラーの製造に、上記の無機填料混合物、上記のラテックスおよび上記の光学増白剤を実施例9の始めで定めた比率で使用する。
【0277】
また、混合物の処方には、光学白色度媒体として乾燥重量で0.5部のポリビニルアルコール、および乾燥重量で0.9部の本発明によるコポリマーを使用する。
【0278】
該コポリマーは、14.2の比粘度を有し、ソーダで中和され、
a)アクリル酸13.6%およびメタクリル酸3.4%
b)式(I)のモノマー83%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=45である]から構成される。
【0279】
試験59
この試験は、本発明を例示するものであり、コーティングカラーの製造に、上記の無機填料混合物、上記のラテックスおよび上記の光学増白剤を実施例9の始めで定めた比率で使用する。
【0280】
また、混合物の処方には、光学白色度媒体として乾燥重量で0.5部のポリビニルアルコール、および乾燥重量で1部の本発明によるコポリマーを使用する。
【0281】
該コポリマーは、4.83の比粘度を有し、ソーダで中和され、
a)アクリル酸13.6%およびメタクリル酸3.4%
b)式(I)のモノマー83%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=45である]から構成される。
【0282】
試験54〜59について、得られたコーティングカラーの粘度をt=0において10および100rpmで測定する(μ10およびμ100)。
【0283】
最後に、コーティング紙についてパラメータR457+UVおよびR457−UVを、規格NF Q03−038およびNF Q03−039に従って測定し、次いで、差ΔUV=R457+UV−R457−UVを計算し、また、規格ISO/FDIS11475に従ってW(CIE)を測定する。
【0284】
また、各コーティングカラーについて、EP1001083に準拠して保水値を測定する。
【0285】
水を通すことのできる濾紙型面を取り付けた標準シリンダ内で、コーティングカラーに7バールの圧力を加える。次いで、20分後に集まった混合物からの濾液の容積(V20minミリリットル)および最初の1滴が濾紙を通過する時間(t1st drop分)を測定する。保持性は、V20min値が低く、t1st drop値が高いほど良好である。
【0286】
試験54〜59に対応する結果のすべてを表Xに要約する。
【0287】
【表10】

【0288】
表Xは、光学増白剤としてのポリビニルアルコールの存在とは無関係に、本発明によるコポリマーによって、コーティング紙の光学白色度の活性化、およびその白色度が有意に改善されることを示している。
【0289】
また、本発明によるコポリマーを使用すると、コーティングカラーの保水性が有意に改善されることがわかる。
【0290】
さらに、本発明により得られるコーティングカラーのブルックフィールド(商標)粘度は通常の工業的応用に支障がないことがわかる。
【実施例11】
【0291】
本実施例は、前もって分散および/または粉砕した無機材料の懸濁液の製造方法における添加剤としての本発明によるコポリマーの使用に関する。また、そのようにして得られる懸濁液の、紙をコーティングするのに使用されるコーティングカラーの製造における使用に関する。また、本実施例は、そのようにして得られる紙の光学白色度および白色度の測定に関する。最終的に、本実施例は、コーティング紙の光学白色度の活性化および白色度の改善における本発明によるコポリマーの有効性を例示することを目的とする。
【0292】
本実施例に対応する試験では、OMYAがHydrocarb(商標)90の名称で市販している炭酸カルシウム懸濁液を使用する。
【0293】
次いで、次のステップで、これらの懸濁液に、無機填料の乾燥重量に対し、乾燥重量で1%の比率で本発明によるコポリマーを混合する。
【0294】
次いで、該懸濁液をコーティングカラー組成物の中に加える。
【0295】
コーティングカラーは、乾燥重量で100部の顔料に対し、DOW CHEMICALがDL920(商標)の名称で市販しているスチレン−ブタジエンラテックスを乾燥重量で10部、およびBAYERがBlancophor P(商標)の名称で市販している光学増白剤をそのままの重量で1部を混合することによって調製される。
【0296】
次いで、これらのコーティングカラーを使用し、実施例2に記載の方法により15g/mに等しいコーティング重量で紙シートをコーティングする。該シートは96g/mの比重量を有する21×29.7cmのプレコート紙シートである。これらの白色度はパラメータR457+UV、R457−UV、ΔUVおよびW(CIE)で特徴付けられ、それぞれ88.4−85.8−2.6および89.5に等しい。
【0297】
これらの粘度は、無機材料水性懸濁液に適用されると同様の方法により測定する。
【0298】
紙シートは、実施例2に記載の方法によりコーティングする。
【0299】
試験60
この試験は、従来技術を例示するものであり、コーティングカラーの製造にHydrocarb90(商標)炭酸カルシウム懸濁液を使用する。
【0300】
試験61
この試験は、本発明を例示するものであり、Hydrocarb90(商標)炭酸カルシウム懸濁液への添加剤として、無機填料の乾燥重量に対して乾燥重量で1%の本発明によるコポリマーを使用する。
【0301】
該コポリマーは、1.52の比粘度を有し、ソーダで中和され、
a)アクリル酸8.5%およびメタクリル酸1.5%
b)式(I)のモノマー90%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]から構成される。
【0302】
試験62
この試験は、従来技術を例示するものであり、コーティングカラーの製造にHydrocarb90(商標)炭酸カルシウム懸濁液を使用する。また、コーティングカラーの製造において、従来技術の光学白色度担体、すなわちBASFがK30(商標)の名称で市販しているポリビニルピロリドンを乾燥重量で1部(顔料の乾燥重量100部に対し)の使用する。
【0303】
試験63
この試験は、本発明を例示するものであり、Hydrocarb90(商標)炭酸カルシウム懸濁液への添加剤として、無機填料の乾燥重量に対して乾燥重量で1%の本発明によるコポリマーを使用する。
【0304】
該コポリマーは、1.52の比粘度を有し、ソーダで中和され、
a)アクリル酸8.5%およびメタクリル酸1.5%
b)式(I)のモノマー90%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]から構成される。
【0305】
また、コーティングカラーの製造において、従来技術の光学白色度担体、すなわちBASFがK30(商標)の名称で市販しているポリビニルピロリドンを乾燥重量で1重量部使用する。
【0306】
試験64
この試験は、従来技術を例示するものであり、コーティングカラーの製造にHydrocarb90(商標)炭酸カルシウム懸濁液を使用する。また、コーティングカラーの製造において、従来技術の光学白色度担体、すなわち分子量が5000のメトキシポリエチレングリコールを乾燥重量で1重量部(顔料の乾燥重量100部に対し)使用する。
【0307】
試験65
この試験は、本発明を例示するものであり、Hydrocarb90(商標)炭酸カルシウム懸濁液への添加剤として、無機填料の乾燥重量に対して乾燥重量で1%の本発明によるコポリマーを使用する。
【0308】
該コポリマーは、1.52の比粘度を有し、ソーダで中和され、
a)アクリル酸8.5%およびメタクリル酸1.5%
b)式(I)のモノマー90%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
(m+n+p)q=113である]から構成される。
【0309】
また、コーティングカラーの製造において、従来技術の光学白色度担体、すなわち分子量が5000のメトキシポリエチレングリコールを乾燥重量で1重量部(顔料の乾燥重量100部に対し)を使用する。
【0310】
試験60〜65について、得られるコーティングカラーの粘度をt=0において10および100rpmで測定する(μ10およびμ100)。
【0311】
最後に、コーティング紙に関するパラメータR457+UVおよびR457−UVを、規格NF Q03−038およびNF Q03−039に従って測定し、次いで、差ΔUV=R457+UV−R457−UVを計算し、また、規格ISO/FDIS11475に従ってW(CIE)を測定する。
【0312】
試験60〜65に対応する結果のすべてを表XIに要約する。
【0313】
【表11】

【0314】
表XIは、無機材料懸濁液中に添加剤として、本発明によるコポリマーを導入すると、最終製品の光学白色度の活性化、およびその白色度が有意に改善されることを示している。
【0315】
さらに、本発明により得られるコーティングカラーのブルックフィールド(商標)粘度は通常の工業的応用に支障のないことがわかる。
【実施例12】
【0316】
本実施例は、コーティングカラーの製造方法における添加剤としての、より正確にはコバインダーとしての本発明によるコポリマーの使用に関する。また、本実施例は、そのようにして得られたコーティング紙の光学白色度および白色度の測定に関する。最終的に、本実施例は、コーティング紙の光学白色度の活性化および白色度の改善における本発明によるコポリマーの有効性を例示することを目的とする。
【0317】
本実施例に対応する試験では、OMYAがHydrocarb(商標)90の名称で市販している炭酸カルシウム懸濁液を使用する。これをコーティングカラーの組成物に入れる。
【0318】
コーティングカラーは、乾燥重量で100部の顔料に対し、DOW CHEMICLがDL950(商標)の名称で市販しているスチレン−ブタジエンラテックスを乾燥重量で10部、分量の供試コバインダー、およびBAYERがBlancophor p(商標)の名称で市販している光学増白剤をそのままで1重量部を組み込むことによって調製される。
【0319】
次いで、これらのコーティングカラーを使用し、実施例2に記載の方法により15g/mに等しいコーティング重量で紙シートをコーティングする。該シートは96g/mの比重量を有する21×29.7cmのプレコート紙シートである。
【0320】
これらの粘度は、無機材料水性懸濁液に適用されるのと同様の方法により測定する。
【0321】
紙シートは、実施例2に記載の方法によりコーティングする。
【0322】
試験66
この試験は、従来技術を例示するものであり、コーティングカラーの製造において、COATEXがRheocoat(商標)35の名称で市販している従来技術のコバインダーを0.2部使用する。
【0323】
試験67
この試験は、本発明を例示するものであり、コーティングカラーの製造において、添加コバインダーとして本発明によるコポリマーを0.2部使用する。
【0324】
該コポリマーは、ソーダで中和され、
a)アクリル酸5.9%およびメタクリル酸1.6%
b)式(I)のモノマー92.5%
[式中、
は水素を表し
は水素を表し
Rはメタクリレート基を表し
R’はメチル基を表し
m=p=0、n=113、q=1および(m+n+p)q=113である]から構成される。
【0325】
試験68
この試験は、本発明を例示するものであり、コーティングカラーの製造における添加コバインダーとして、試験67で使用したものと同一の本発明によるコポリマーを0.8部使用する。
【0326】
試験69
この試験は、本発明を例示するものであり、コーティングカラーの製造における添加コバインダーとして、試験67で使用したものと同一の本発明によるコポリマーを3部使用する。
【0327】
試験70
この試験は、本発明を例示するものであり、コーティングカラーの製造における添加コバインダーとして、試験67で使用したものと同一の本発明によるコポリマーを4部使用する。
【0328】
試験66〜70について、得られるコーティングカラーの粘度をt=0において10および100rpmで測定する(μ10およびμ100)。
【0329】
最後に、コーティング紙に関するパラメータR457+UVおよびR457−UVを、規格NF Q03−038およびNF Q03−039に従って測定し、次いで、差ΔUV=R457+UV−R457−UVを計算し、また、規格ISO/FDIS11475に従ってW(CIE)を測定する。
【0330】
試験66〜70に対応する結果のすべてを表XIIに要約する。
【0331】
【表12】

【0332】
表XIIは、コーティングカラー中の添加剤として、本発明によるコポリマーを使用すると、コーティング紙の光学白色度の活性化、およびその白色度が有意に改善されることを示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コポリマーが少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーにグラフトされた少なくとも1種のアルコキシまたはヒドロキシポリアルキレングリコール官能基を有することを特徴とする水溶性コポリマーの、光学白色度を改善する薬剤としての使用。
【請求項2】
コポリマーが式(I)
【化1】

[式中、
mおよびpは、アルキレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
nは、エチレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
qは、少なくとも1に等しく、5≦(m+n+p)q≦150、好ましくは15≦(m+n+p)q≦120であるような整数を表し、
は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
Rは、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物基に、置換または非置換のアリルまたはビニルエーテル基に、あるいは、エチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に属する重合可能な不飽和官能基を含む基を表し、
R’は、水素または1〜40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、好ましくは1〜12個の炭素原子を有する炭化水素基、さらにより好ましくは1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]の少なくとも1種のモノマー
からなることを特徴とする請求項1に記載の水溶性コポリマーの、光学白色度の活性化を改善する薬剤としての使用。
【請求項3】
コポリマーが
a)カルボン酸、ジカルボン酸、リン酸、ホスホン酸またはスルホン酸官能基またはそれらの混合物を有する少なくとも1種のアニオン性モノマー、
b)式(I)
【化2】

[式中、
mおよびpは、アルキレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
nは、エチレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
qは、少なくとも1に等しく、5≦(m+n+p)q≦150、好ましくは15≦(m+n+p)q≦120であるような整数を表し、
は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
Rは、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物基に、置換または非置換のアリルまたはビニルエーテル基に、あるいは、エチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に属する重合可能な不飽和官能基を含む基を表し、
R’は、水素または1〜40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、好ましくは1〜12個の炭素原子を有する炭化水素基、さらにより好ましくは1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]の少なくとも1種のモノマーからなる少なくとも1種の非イオン性モノマー、または式(I)のいくつかのモノマーの混合物、
c)場合によっては、少なくとも1種のアクリルアミドもしくはメタクリルアミド型モノマーまたはそれらの誘導体、例えば、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミドもしくはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミドおよびこれらの混合物など、あるいは、少なくとも1種の非水溶性モノマー、例えば、アクリル酸アルキルもしくはメタクリル酸アルキル、メタクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]もしくはアクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]のような不飽和エステル、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、スチレン、αメチルスチレンおよびこれらの誘導体などのビニル類、あるいは、少なくとも1種のカチオン性モノマーもしくは第四級アンモニウム、例えば、[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、[3−(アクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、[3−(メタクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、あるいは、少なくとも1種の有機フッ素化モノマーもしくは有機シリル化モノマー;あるいは、これらいくつかのモノマーの混合物、
d)場合によっては、架橋モノマーと呼ばれる少なくとも2個のエチレン系不飽和を有する少なくとも1種のモノマー
から構成され、成分a)、b)、c)およびd)の割合の合計が100%に等しいことを特徴とする請求項1または2に記載の水溶性コポリマーの、光学白色度の活性化を改善する薬剤としての使用。
【請求項4】
前記有機シリル化モノマーが、式(IIa)の分子
【化3】

[式中、
、p、mおよびpは、アルキレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
およびnは、エチレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
およびqは、少なくとも1に等しく、0≦(m+n+p)q≦150かつ0≦(m+n+p)q≦150であるような整数を表し、
rは、1≦r≦200であるような数字を表し、
は、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物基に、置換または非置換のアリルもしくはビニルエーテル基に、あるいは、エチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に属する重合可能な不飽和官能基を含む基を表し、
、R、R10およびR11は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
、R、RおよびRは、1〜20個の炭素原子を有する、直鎖もしくは分岐のアルキル、アリール、アルキルアリールもしくはアリールアルキル、またはこれらの混合を表し、
12は、1〜40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
AおよびBは、存在してもよい基であり、存在する場合には1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]、もしくは式(IIb)の分子
R−A−Si(OB)
[式中、
Rは、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物基に、置換または非置換のアリルもしくはビニルエーテル基に、あるいは、エチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に属する重合可能な不飽和官能基を含む基を表し、
Aは、存在してもよく、存在する場合には1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
Bは、1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]、または前記いくつかのモノマーの混合物から選択されること、
ならびに、前記架橋モノマーが、ジメタクリル酸エチレングリコール、トリアクリル酸トリメチロールプロパン、アクリル酸アリル、マレイン酸アリル、メチレン−ビス−アクリルアミド、メチレン−ビス−メタクリルアミド、テトラアリルオキシエタン、シアヌル酸トリアリル、ペンタエリスリトール、ソルビトール、蔗糖などのポリオールから調製されるアリルエーテルからなる群から、あるいは、式(III)の分子
【化4】

[式中、
、p、mおよびpは、アルキレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
およびnは、エチレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
およびqは、少なくとも1に等しく、0≦(m+n+p)q≦150かつ0≦(m+n+p)q≦150であるような整数を表し、
r’は、1≦r’≦200であるような数字を表し、
13は、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物基に、置換または非置換のアリルもしくはビニルエーテル基に、あるいは、エチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に属する重合可能な不飽和官能基を含む基を表し、
14、R15、R20およびR21は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
16、R17、R18およびR19は、1〜20個の炭素原子を有する、直鎖もしくは分岐のアルキル、アリール、アルキルアリールもしくはアリールアルキル、またはこれらの混合を表し、
DおよびEは、存在してもよい基であり、存在する場合には1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]または前記いくつかのモノマーの混合物から選択されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のコポリマーの、光学白色度の活性化を改善する薬剤としての使用。
【請求項5】
コポリマーが、重量で
a)2%〜95%、より詳細には5%〜90%の、モノカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマー、例えば、アクリル酸もしくはメタクリル酸、またはマレイン酸もしくはイタコン酸のC〜Cモノエステルのような二酸のヘミエステル、またはこれらの混合物から選択される;あるいは、ジカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマー、例えば、クロトン酸、イソクロトン酸、桂皮酸、イタコン酸、マレイン酸、または無水マレイン酸のようなカルボン酸無水物から選択される;あるいは、スルホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマー、例えば、アクリルアミド−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸から選択される;あるいは、リン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマー、例えば、ビニルリン酸、リン酸エチレングリコールメタクリレート、リン酸プロピレングリコールメタクリレート、リン酸エチレングリコールアクリレート、リン酸プロピレングリコールアクリレートおよびそのエトキシレートから選択される;あるいは、ホスホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマー、例えば、ビニルホスホン酸から選択される、モノカルボン酸官能基を有する少なくとも1種のエチレン性不飽和アニオン性モノマー、またはこれらの混合物、
b)2〜95%、より好ましくは5%〜90%の、式(I)の非イオンエチレン性不飽和モノマー
【化5】

[式中、
mおよびpは、アルキレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
nは、エチレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
qは、少なくとも1に等しく、5≦(m+n+p)q≦150、好ましくは15≦(m+n+p)q≦120であるような整数を表し、
は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
Rは、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物基に、置換または非置換のアリルまたはビニルエーテル基に、あるいは、エチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に属する重合可能な不飽和官能基を含む基を表し、
R’は、水素または1〜40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、好ましくは1〜12個の炭素原子を有する炭化水素基、さらにより好ましくは1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]の少なくとも1種、または式(I)のいくつかのモノマーからなる混合物、
c)0%〜5%の、少なくとも1種のアクリルアミドもしくはメタクリルアミド型モノマーまたはそれらの誘導体、例えば、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミドもしくはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミドまたはこれらの混合物;あるいは、少なくとも1種の非水溶性モノマー、例えば、アクリル酸アルキルもしくはメタクリル酸アルキル、メタクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]もしくはアクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]などの不飽和エステル、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、スチレン、αメチルスチレンおよびこれらの誘導体などのビニル類;あるいは、少なくとも1種のカチオン性モノマーもしくは第四級アンモニウム、例えば[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、[3−(アクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、[3−(メタクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート;あるいは、少なくとも1種の有機フッ素化モノマー;あるいは、式(IIa)の分子
【化6】

[式中、
、p、mおよびpは、アルキレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
およびnは、エチレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
およびqは、少なくとも1に等しく、0≦(m+n+p)q≦150かつ0≦(m+n+p)q≦150であるような整数を表し、
rは、1≦r≦200であるような数字を表し、
は、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物基に、置換または非置換のアリルもしくはビニルエーテル基に、あるいは、エチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に属する重合可能な不飽和官能基を含む基を表し、
、R、R10およびR11は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
、R、RおよびRは、1〜20個の炭素原子を有する、直鎖もしくは分岐のアルキル、アリール、アルキルアリールもしくはアリールアルキル、またはこれらの混合を表し、
12は、1〜40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
AおよびBは、存在してもよい基であり、存在する場合には1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]、
もしくは式(IIb)の分子
R−A−Si(OB)
[式中、
Rは、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物基に、置換または非置換のアリルもしくはビニルエーテル基に、あるいは、エチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に属する重合可能な不飽和官能基を含む基を表し、
Aは、存在してもよく、存在する場合には1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
Bは、1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]、または前記モノマーのいくつかからなる混合物から好ましくは選択される少なくとも1種の有機シリル化モノマー、
d)0%〜3%の、ジメタクリル酸エチレングリコール、トリアクリル酸トリメチロールプロパン、アクリル酸アリル、マレイン酸アリル、メチレン−ビス−アクリルアミド、メチレン−ビス−メタクリルアミド、テトラアリルオキシエタン、シアヌル酸トリアリル、ペンタエリスリトール、ソルビトール、蔗糖などのポリオールから調製されるアリルエーテルからなる群から、あるいは、式(III)の分子
【化7】

[式中、
、p、mおよびpは、アルキレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
およびnは、エチレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
およびqは、少なくとも1に等しく、0≦(m+n+p)q≦150かつ0≦(m+n+p)q≦150であるような整数を表し、
r’は、1≦r’≦200であるような数字を表し、
13は、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物基に、置換または非置換のアリルもしくはビニルエーテル基に、あるいは、エチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に属する重合可能な不飽和官能基を含む基を表し、
14、R15、R20およびR21は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
16、R17、R18およびR19は、1〜20個の炭素原子を有する、直鎖もしくは分岐のアルキル、アリール、アルキルアリールもしくはアリールアルキル、またはこれらの混合を表し、
DおよびEは、存在してもよい基であり、存在する場合には1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]から選択される少なくとも1種の架橋モノマーまたは前記いくつかのモノマーの混合物から構成され、
成分a)、b)、c)およびd)の割合の合計が100%に等しいことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の水溶性コポリマーの、光学白色度の活性化を改善する薬剤としての使用。
【請求項6】
コポリマーが、その酸型であるか、あるいは、一価の中和官能基または多価の中和官能基を有する1種または複数の中和剤、例えば一価官能基としてはアルカリカチオン特にナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウムまたは例えばステアリルアミン、エタノールアミン(モノ、ジ、トリエタノールアミン)、モノおよびジエチルアミン、シクロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミン、アミノメチルプロパノール、モルホリンなどの第一級、第二級もしくは第三級脂肪族および/または環状アミンからなる群の中から選択される中和剤、多価官能基としてはアルカリ土類二価カチオン特にマグネシウムおよびカルシウム、または亜鉛、特にアルミニウムを含む三価カチオン、またはより原子価の高いある種のカチオンからなる群の中から選択される中和剤で完全にまたは部分的に中和されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の水溶性コポリマーの、光学白色度の活性化を改善する薬剤としての使用。
【請求項7】
該薬剤が、少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーにグラフトされた少なくとも1種のアルコキシまたはヒドロキシポリアルキレングリコールを有する水溶性コポリマーであることを特徴とする光学白色度の活性化を改善する薬剤。
【請求項8】
該薬剤が、式(I)のモノマー
【化8】

[式中、
mおよびpは、アルキレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
nは、エチレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
qは、少なくとも1に等しく、5≦(m+n+p)q≦150、好ましくは15≦(m+n+p)q≦120であるような整数を表し、
は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
Rは、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’メチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物基に、置換または非置換のアリルまたはビニルエーテル基に、あるいは、エチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に属する重合可能な不飽和官能基を含む基を表し、
R’は、水素または1〜40個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]の少なくとも1種から構成される水溶性コポリマーであることを特徴とする請求項7に記載の光学白色度の活性化を改善する薬剤。
【請求項9】
該薬剤が、
a)カルボン酸、ジカルボン酸、リン酸、ホスホン酸もしくはスルホン酸官能基またはそれらの混合物を有する少なくとも1種のアニオン性モノマー、
b)式(I)のモノマー
【化9】

[式中、
mおよびpは、アルキレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
nは、エチレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
qは、少なくとも1に等しく、5≦(m+n+p)q≦150、好ましくは15≦(m+n+p)q≦120であるような整数を表し、
は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
Rは、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’メチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物基に、置換または非置換のアリルまたはビニルエーテル基に、あるいは、エチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に属する重合可能な不飽和官能基を含む基を表し、
R’は、水素または1〜40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、好ましくは1〜12個の炭素原子を有する炭化水素基、さらにより好ましくは1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]の少なくとも1種からなる少なくとも1種の非イオン性モノマー、または式(I)のモノマーのいくつかからなる混合物、
c)場合によっては、少なくとも1種のアクリルアミドもしくはメタクリルアミド型モノマーまたはそれらの誘導体、例えばN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミドもしくはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミドまたはそれらの混合物;あるいは、少なくとも1種の非水溶性モノマー、例えばアクリル酸アルキルもしくはメタクリル酸アルキル、メタクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]もしくはアクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]などの不飽和エステル、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、スチレン、αメチルスチレンおよびこれらの誘導体などのビニル類;あるいは、少なくとも1種のカチオン性モノマーもしくは第四級アンモニウム、例えば[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、[3−(アクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、[3−(メタクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート:あるいは、少なくとも1種の有機フッ素化モノマーもしくは有機シリル化モノマー;あるいはこれらいくつかのモノマーの混合物、
d)場合によっては、架橋モノマーと呼ばれる少なくとも2個のエチレン系不飽和を有する少なくとも1種のモノマーから構成され、
成分a)、b)、c)およびd)の割合の合計が100%に等しいことを特徴とする請求項7または8のいずれか一項に記載の光学白色度の活性化を改善する薬剤。
【請求項10】
前記有機シリル化モノマーが、式(IIa)の分子
【化10】

[式中、
、p、mおよびpは、アルキレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
およびnは、エチレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
およびqは、少なくとも1に等しく、0≦(m+n+p)q≦150かつ0≦(m+n+p)q≦150であるような整数を表し、
rは、1≦r≦200であるような数字を表し、
は、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物基に、置換または非置換のアリルもしくはビニルエーテル基に、あるいは、エチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に属する重合可能な不飽和官能基を含む基を表し、
、R、R10およびR11は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
、R、RおよびRは、1〜20個の炭素原子を有する、直鎖もしくは分岐のアルキル、アリール、アルキルアリールもしくはアリールアルキル、またはこれらの混合を表し、
12は、1〜40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
AおよびBは、存在してもよい基であり、存在する場合には1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]、もしくは
式(IIb)の分子
R−A−Si(OB)
[式中、
Rは、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物基に、置換または非置換のアリルもしくはビニルエーテル基に、あるいは、エチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に属する重合可能な不飽和官能基を含む基を表し、
Aは、存在してもよく、存在する場合には1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
Bは、1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]、および前記いくつかのモノマーの混合物から選択されること、
ならびに、前記架橋モノマーが、ジメタクリル酸エチレングリコール、トリアクリル酸トリメチロールプロパン、アクリル酸アリル、マレイン酸アリル、メチレン−ビス−アクリルアミド、メチレン−ビス−メタクリルアミド、テトラアリルオキシエタン、シアヌル酸トリアリル、ペンタエリスリトール、ソルビトール、蔗糖などのポリオールから調製されるアリルエーテルからなる群から、あるいは、式(III)の分子
【化11】

[式中、
、p、mおよびpは、アルキレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
およびnは、エチレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
およびqは、少なくとも1に等しく、0≦(m+n+p)q≦150かつ0≦(m+n+p)q≦150であるような整数を表し、
r’は、1≦r’≦200であるような数字を表し、
13は、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物基に、置換または非置換のアリルもしくはビニルエーテル基に、あるいは、エチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に属する重合可能な不飽和官能基を含む基を表し、
14、R15、R20およびR21は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
16、R17、R18およびR19は、1〜20個の炭素原子を有する、直鎖もしくは分岐のアルキル、アリール、アルキルアリールもしくはアリールアルキル、またはこれらの混合を表し、
DおよびEは、存在してもよい基であり、存在する場合には1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]あるいは前記いくつかのモノマーの混合物から選択されることを特徴とする請求項7から9のいずれか一項に記載の光学白色度の活性化を改善する薬剤。
【請求項11】
薬剤が、重量で、
a)2%〜95%、より詳細には5%〜90%の、モノカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマー、例えば、アクリル酸もしくはメタクリル酸、またはマレイン酸もしくはイタコン酸のC〜Cモノエステルのような二酸のヘミエステル、またはこれらの混合物から選択される;あるいは、ジカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマー、例えば、クロトン酸、イソクロトン酸、桂皮酸、イタコン酸、マレイン酸、または無水マレイン酸のようなカルボン酸無水物から選択される;あるいは、スルホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマー、例えば、アクリルアミド−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸から選択される;あるいは、リン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマー、例えば、ビニルリン酸、リン酸エチレングリコールメタクリレート、リン酸プロピレングリコールメタクリレート、リン酸エチレングリコールアクリレート、リン酸プロピレングリコールアクリレートおよびそのエトキシレートから選択される;あるいは、ホスホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマー、例えば、ビニルホスホン酸から選択される、モノカルボン酸官能基を有する少なくとも1種のエチレン性不飽和アニオン性モノマー、またはこれらの混合物、
b)2%〜95%、より詳細には5%〜90%の、式(I)の非イオンエチレン性不飽和モノマー
【化12】

[式中、
mおよびpは、アルキレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
nは、エチレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
qは、少なくとも1に等しく、5≦(m+n+p)q≦150、好ましくは15≦(m+n+p)q≦120であるような整数を表し、
は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
Rは、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物基に、置換または非置換のアリルまたはビニルエーテル基に、あるいは、エチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に属する重合可能な不飽和官能基を含む基を表し、
R’は、水素または1〜40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、好ましくは1〜12個の炭素原子を有する炭化水素基、さらにより好ましくは1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]の少なくとも1種、または式(I)のいくつかのモノマーからなる混合物、
c)0%〜5%の、少なくとも1種のアクリルアミドもしくはメタクリルアミド型モノマーまたはそれらの誘導体、例えば、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミドもしくはN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミドまたはこれらの混合物;あるいは、少なくとも1種の非水溶性モノマー、例えば、アクリル酸アルキルもしくはメタクリル酸アルキル、メタクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]もしくはアクリル酸N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]などの不飽和エステル、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、スチレン、αメチルスチレンおよびこれらの誘導体などのビニル類;あるいは、少なくとも1種のカチオン性モノマーもしくは第四級アンモニウム、例えば、[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、[3−(アクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート、[3−(メタクリルアミド)プロピル]トリメチルアンモニウムクロリドもしくはサルフェート;あるいは、少なくとも1種の有機フッ素化モノマー;あるいは式(IIa)の分子
【化13】

[式中、
、p、mおよびpは、アルキレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
およびnは、エチレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
およびqは、少なくとも1に等しく、0≦(m+n+p)q≦150かつ0≦(m+n+p)q≦150であるような整数を表し、
rは、1≦r≦200であるような数字を表し、
は、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物基に、置換または非置換のアリルもしくはビニルエーテル基に、あるいは、エチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に属する重合可能な不飽和官能基を含む基を表し、
、R、R10およびR11は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
、R、RおよびRは、1〜20個の炭素原子を有する、直鎖もしくは分岐のアルキル、アリール、アルキルアリールもしくはアリールアルキル、またはこれらの混合を表し、
12は、1〜40個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
AおよびBは、存在してもよい基であり、存在する場合には1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]、
もしくは式(IIb)の分子
R−A−Si(OB)
[式中、
Rは、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物基に、置換または非置換のアリルもしくはビニルエーテル基に、あるいは、エチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に属する重合可能な不飽和官能基を含む基を表し、
Aは、存在してもよく、存在する場合には1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、
Bは、1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]から好ましくは選択される少なくとも1種のモノマー、または前記モノマーのいくつかからなる混合物、
d)0%〜3%の、ジメタクリル酸エチレングリコール、トリアクリル酸トリメチロールプロパン、アクリル酸アリル、マレイン酸アリル、メチレン−ビス−アクリルアミド、メチレン−ビス−メタクリルアミド、テトラアリルオキシエタン、シアヌル酸トリアリル、ペンタエリスリトール、ソルビトール、蔗糖などのポリオールから調製されるアリルエーテルからなる群から選択される、あるいは、式(III)の分子
【化14】

[式中、
、p、mおよびpは、アルキレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
およびnは、エチレンオキシド単位の個数を表し、150以下であり、
およびqは、少なくとも1に等しく、0≦(m+n+p)q≦150かつ0≦(m+n+p)q≦150であるような整数を表し、
r’は、1≦r’≦200であるような数字を表し、
13は、ビニル基に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、およびビニルフタル酸のエステル基に、アクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’ジメチル−イソプロペニル−ベンジルウレタンおよびアリルウレタンなどのウレタン不飽和化合物基に、置換または非置換のアリルもしくはビニルエーテル基に、あるいは、エチレン性不飽和アミドもしくはイミド基に属する重合可能な不飽和官能基を含む基を表し、
14、R5、R0およびR21は、水素、メチルまたはエチル基を表し、
16、R17、R18およびR19は、1〜20個の炭素原子を有する、直鎖もしくは分岐のアルキル、アリール、アルキルアリールもしくはアリールアルキル、またはこれらの混合を表し、
DおよびEは、存在してもよい基であり、存在する場合には1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基を表す]から選択される少なくとも1種の架橋モノマーまたは前記モノマーのいくつかからなる混合物
から構成される水溶性コポリマーであり、
成分a)、b)、c)およびd)の割合の合計が100%に等しいことを特徴とする請求項7から10のいずれか一項に記載の光学白色度の活性化を改善する薬剤。
【請求項12】
薬剤が、その酸型のコポリマーであるか、あるいは、一価の中和官能基または多価の中和官能基を有する1種または複数の中和剤、例えば一価官能基としてはアルカリカチオン特にナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウムまたは例えばステアリルアミン、エタノールアミン(モノ、ジ、トリエタノールアミン)、モノおよびジエチルアミン、シクロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミン、アミノメチルプロパノール、モルホリンなどの第一級、第二級もしくは第三級脂肪族および/または環状アミンからなる群の中から選択される中和剤、多価官能基としてはアルカリ土類二価カチオン特にマグネシウムおよびカルシウム、または亜鉛、特にアルミニウムを含む三価カチオン、あるいはより原子価の高いある種のカチオンからなる群の中から選択される中和剤で完全にまたは部分的に中和されているコポリマーであることを特徴とする請求項7から11のいずれか一項に記載の光学白色度の活性化を改善する薬剤。
【請求項13】
請求項1から6のいずれか一項に記載のコポリマーを使用することを特徴とする無機材料水性懸濁液の分散方法。
【請求項14】
填料および/または顔料の乾燥重量に対し乾燥重量で0.05%〜5%の前記コポリマーを使用すること、より詳細には、填料および/または顔料の乾燥重量に対し乾燥重量で0.1%〜3%の前記コポリマーを使用することを特徴とする請求項13に記載の無機材料水性懸濁液の分散方法。
【請求項15】
無機材料が、炭酸カルシウム、ドロマイト、カオリン、タルク、セッコウ、酸化チタン、サチンホワイトもしくは水酸化アルミニウム、マイカ、およびこれら填料の混合物例えばタルク−炭酸カルシウムもしくは炭酸カルシウム−カオリン混合物、または炭酸カルシウムと水酸化アルミニウムの混合物、合成もしくは天然の繊維またはタルク−炭酸カルシウムもしくはタルク−二酸化チタンコストラクチャー(co−structure)などの無機物のコストラクチャーとの混合物の中から選択され、より詳細には大理石、方解石、チョークまたはこれらの混合物から選択される天然炭酸カルシウムなどの炭酸カルシウムからなることを特徴とする請求項13または14のいずれか一項に記載の無機材料水性懸濁液の分散方法。
【請求項16】
懸濁液が請求項1から6のいずれか一項に記載のコポリマーを含むこと、より詳細には填料および/または顔料の乾燥重量に対し乾燥重量で0.05%〜5%の前記コポリマーを含むこと、さらに詳細には填料および/または顔料の乾燥重量に対し乾燥重量で0.1%〜3%の前記コポリマーを含むことを特徴とする無機材料水性懸濁液。
【請求項17】
無機材料が、炭酸カルシウム、ドロマイト、カオリン、タルク、セッコウ、酸化チタン、サチンホワイトもしくは水酸化アルミニウム、マイカ、およびこれら填料の混合物例えばタルク−炭酸カルシウムもしくは炭酸カルシウム−カオリン混合物、または炭酸カルシウムと水酸化アルミニウムの混合物、合成もしくは天然の繊維またはタルク−炭酸カルシウムもしくはタルク−二酸化チタンコストラクチャーなどの無機物のコストラクチャーとの混合物の中から選択され、より詳細には大理石、方解石、チョークまたはこれらの混合物の中から選択される天然炭酸カルシウムなどの炭酸カルシウムからなることを特徴とする請求項16に記載の分散された無機材料水性懸濁液。
【請求項18】
請求項1から6のいずれか一項に記載のコポリマーを使用することを特徴とする無機材料水性懸濁液の粉砕方法。
【請求項19】
填料および/または顔料の乾燥重量に対し乾燥重量で0.05%〜5%の前記コポリマーを使用すること、より詳細には填料および/または顔料の乾燥重量に対し乾燥重量で0.1%〜3%の前記コポリマーを使用することを特徴とする請求項18に記載の無機材料水性懸濁液の粉砕方法。
【請求項20】
無機材料が、炭酸カルシウム、ドロマイト、カオリン、タルク、セッコウ、酸化チタン、サチンホワイトもしくは水酸化アルミニウム、マイカ、およびこれら填料の混合物例えばタルク−炭酸カルシウムもしくは炭酸カルシウム−カオリン混合物、または炭酸カルシウムと水酸化アルミニウムの混合物、合成もしくは天然の繊維またはタルク炭酸カルシウムもしくはタルク−二酸化チタンコストラクチャーなどの無機物のコストラクチャーとの混合物の中から選択され、より詳細には大理石、方解石、チョークまたはこれらの混合物の中から選択される天然炭酸カルシウムなどの炭酸カルシウムからなることを特徴とする請求項18または19のいずれか一項に記載の無機材料水性懸濁液の粉砕方法。
【請求項21】
懸濁液が請求項1から6のいずれか一項に記載のコポリマーを含むこと、より詳細には填料および/または顔料の乾燥重量に対し乾燥重量で0.05%〜5%の前記コポリマーを含むこと、さらに詳細には填料および/または顔料の乾燥重量に対し乾燥重量で0.1%〜3%の前記コポリマーを含むことを特徴とする粉砕された無機材料の水性懸濁液。
【請求項22】
無機材料が、炭酸カルシウム、ドロマイト、カオリン、タルク、セッコウ、酸化チタン、サチンホワイトもしくは水酸化アルミニウム、マイカ、およびこれら填料の混合物例えばタルク−炭酸カルシウムもしくは炭酸カルシウム−カオリン混合物、または炭酸カルシウムと水酸化アルミニウムの混合物、合成もしくは天然の繊維またはタルク炭酸カルシウムもしくはタルク−二酸化チタンコストラクチャーなどの無機物のコストラクチャーとの混合物の中から選択され、より詳細には大理石、方解石、チョークまたはこれらの混合物の中から選択される天然炭酸カルシウムなどの炭酸カルシウムからなることを特徴とする請求項21に記載の粉砕された無機材料の水性懸濁液。
【請求項23】
請求項1から6のいずれか一項に記載のコポリマーを使用することを特徴とする填料の製造方法。
【請求項24】
填料および/または顔料の乾燥重量に対し乾燥重量で0.05%〜5%の前記コポリマーを使用すること、より詳細には填料および/または顔料の乾燥重量に対し乾燥重量で0.1%〜1%の前記コポリマーを使用することを特徴とする請求項23に記載の填料の製造方法。
【請求項25】
填料が請求項1から6のいずれか一項に記載のコポリマーを含むこと、より詳細には填料および/または顔料の乾燥重量に対し乾燥重量で0.05%〜5%の前記コポリマー、さらに詳細には填料および/または顔料の乾燥重量に対し乾燥重量で0.1%〜1%の前記コポリマーを含むことを特徴とする填料。
【請求項26】
請求項1から6のいずれか一項に記載のコポリマーを使用することを特徴とするコーティングカラーの製造方法。
【請求項27】
填料および/または顔料の乾燥重量に対し乾燥重量で0.05%〜5%の前記コポリマーを使用すること、より詳細には填料および/または顔料の乾燥重量に対し乾燥重量で0.1%〜2%の前記コポリマーを使用することを特徴とする請求項26に記載のコーティングカラーの製造方法。
【請求項28】
コーティングカラーが請求項1から6のいずれか一項に記載のコポリマーを含むこと、より詳細には填料および/または顔料の乾燥総重量に対し乾燥重量で0.05%〜5%の前記コポリマーを含むこと、さらに詳細には填料および/または顔料の乾燥総重量に対し乾燥重量で0.1%〜2%の前記コポリマーを含むことを特徴とするコーティングカラー。
【請求項29】
分散無機材料の懸濁液に添加される添加剤としての請求項1から6のいずれか一項に記載のコポリマーの使用。
【請求項30】
粉砕無機材料の懸濁液に添加される添加剤としての請求項1から6のいずれか一項に記載のコポリマーの使用。
【請求項31】
紙が請求項1から6のいずれか一項に記載のコポリマーを含むことを特徴とする製造されかつ/またはコーティングされた紙。
【請求項32】
請求項1から6のいずれか一項に記載のコポリマーを含むことを特徴とする繊維組成物。
【請求項33】
請求項1から6のいずれか一項に記載のコポリマーを含むことを特徴とする洗剤組成物。
【請求項34】
請求項1から6のいずれか一項に記載のコポリマーを含むことを特徴とする塗料組成物。

【公表番号】特表2006−505707(P2006−505707A)
【公表日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−550741(P2004−550741)
【出願日】平成15年11月5日(2003.11.5)
【国際出願番号】PCT/FR2003/003300
【国際公開番号】WO2004/044022
【国際公開日】平成16年5月27日(2004.5.27)
【出願人】(398051154)コアテツクス・エス・アー・エス (35)
【Fターム(参考)】