説明

光学系

【課題】発光体自身での光の吸収による光量ロスを極力減らして、発光体から発せられる蛍光、発光、照明光などを取り出す効率を格段に向上させることが可能な光学系を提供する。
【解決手段】楕円状面11a,21a、円錐状面11b,21bを有する側面11,21と、上面12,22と、底面13,23とを備えた、板状光学部材1,2が、底面同士が面対称に重ね合せられてなる。底面間には、上面12,22と同じ形状及び大きさの反射領域Aが、楕円状面側の端部から円錐状面側へ向けて設けられている。板状光学部材1は、楕円形状の第一焦点位置に溝部14を有する。板状光学部材1,2は、夫々、楕円形状の第一焦点と円形状の曲率中心とが一致し、楕円形状の第二焦点が円錐状面の近傍に位置し、円錐状面における楕円形状の第二焦点位置近傍に、開口部15,25を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光、蛍光、照明光など、発光体から発する光を効率よく微小な領域に集光させる光学系に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の光学系としては、例えば、次の特許文献1に記載の装置に用いられている構成のものがある。
【0003】
【特許文献1】特開平6−250288号公報
【0004】
図7は特許文献1に記載の装置の概略構成を示す説明図である。
図7に示す装置は、回転楕円鏡51と、光源52と、球面鏡53を備えている。光源52は、回転楕円鏡51の第一焦点P51に配置されている。球面鏡53は、その中央部に孔部53aを有している。さらに球面鏡53では、その曲率中心が第一焦点P51の位置にあり、且つその曲率半径が回転楕円鏡51の第一焦点P51と第二焦点P52の間隔にほぼ等しくなっている。図7中、54はコンデンサレンズである。図7において、光源52から出た光は、回転楕円鏡51で反射して、その第二焦点P52の位置で収束した後、発散する。コンデンサレンズ54は、発散した光束を、ほぼ平行光束にして照明対象物55を照射する。
【0005】
回転楕円鏡51は、一部分が欠除した形状を有している。この欠除した部分は、照明対象物55以外の部分を照射する光を反射する部分である。図7の構成では、光源52から回転楕円鏡51の欠除部分に向かう光が、光源52からみて欠除部分の後ろ側にある球面鏡53で反射する。これによって、反射された光は、回転楕円鏡51の第一焦点P51を通り、欠除部分とは反対側にある回転楕円鏡51の部分に入射する。入射した光は、回転楕円鏡51で再び反射して照明対象物55を照明するようになっている。
図7に記載の装置によれば、光源52で発光した光のほとんどを回転楕円鏡51の第二焦点位置P52に集光させることができるので、発光利用効率の高い照明光束を得ることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の装置では、発光点である回転楕円鏡51の第一焦点P51に、光源52が配置されている。そして、光源52から発した光のうち、回転楕円鏡51の欠除部分に向かう光を、球面鏡53で反射させて回転楕円鏡51の第一焦点P51に向かわせている。しかしながら、このような構成では、発光点に光源として透過率の低い発光体を配置した場合、発光点を通過する光の一部が発光体で吸収されて光量をロスしてしまう。
【0007】
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、発光体自身での光の吸収による光量ロスを極力減らして、発光体から発せられる蛍光、発光、照明光などを取り出す効率を格段に向上させることが可能な光学系を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明による光学系は、楕円状面と円錐状面を有する側面と、前記側面に連接する上面と、前記側面に連接し且つ前記上面に対し平行な底面とを備えた板状光学部材を2つ有し、該2つの板状光学部材が、前記底面同士が対向し且つ面対称となるように重ね合せられてなり、前記2つの板状光学部材の前記底面の間には、前記上面の形状及び大きさと同じ形状及び大きさを有する反射領域が、前記底面における前記楕円状面側の端部から該底面における前記円錐状面側へ向けて設けられ、前記2つの板状光学部材のうちの一方は、前記楕円状面を構成する楕円形状の第一焦点位置に溝部を有し、前記2つの板状光学部材は、夫々、前記楕円形状の第一焦点と前記円錐状面を構成する円形状の曲率中心とが一致し、且つ、前記楕円形状の第二焦点が前記円錐状面の近傍に位置し、さらに、前記円錐状面における前記楕円形状の第二焦点位置近傍に開口部を有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、発光体自身での光の吸収による光量ロスを極力減らして、発光体から発せられる蛍光、発光、照明光などを取り出す効率を格段に向上させることが可能な光学系が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明の第一実施形態にかかる光学系の概略構成を示す分解図である。図2は図1の光学系を上方からみた平面図、図3は図1の光学系を下方からみた平面図である。図4〜図6は図1の光学系における発光体から発光する光の経路を示す説明図である。なお、便宜上、図4〜図6では、光の経路を一部の光線で示してある。
【0011】
第一実施形態の光学系は、図1に示すように、第一の板状光学部材1と、第二の板状光学部材2を有する。第一の板状光学部材1は、側面11と、上面12と、底面13とで囲まれた柱体で構成されている。第二の板状光学部材2は、側面21と、上面22と、底面23とで囲まれた柱体で構成されている。
【0012】
第一の板状光学部材1について説明する。側面11は、楕円状面11aと、円錐状面11bと、平面11cを有している。楕円状面11a、円錐状面11b、及び平面11cは、夫々、反射面として構成されている。なお、以下の説明では、第1の方向と第2の方向を使って説明する。ここで、第1の方向と第2の方向は、互いに直交する2つの方向である。第1の方向は、上面12あるいは底面13の面内の方向である。第2の方向は、上面12あるいは底面13と直交する方向となる。
【0013】
楕円状面11aは、楕円柱を略扇形状に切り取ったときの円柱面である。第1の方向における形状が楕円(の一部)であるので、楕円状面11aは、この方向に光学的パワーを有する。一方、第2の方向には、楕円状面11aは光学的パワーを持たない。楕円状面11aは、上面12(底面13あるいはこれらの面と平行な仮想面)の面内に、第一焦点と第二焦点を有する。
【0014】
円錐状面11bは、円錐柱を略扇形状に切り取ったときの円錐面である。第1の方向における形状が円(の一部)であるので、円錐状面11bは、この方向に光学的パワーを有する。一方、第2の方向には、円錐状面11bは光学的パワーを持たない。円錐状面11bは、上面12(底面13あるいはこれらの面と平行な仮想面)の面内に、曲率中心を有する。
【0015】
楕円状面11aと円錐状面11bは、対向するように配置されている。また、楕円状面11aと円錐状面11bは、互いに外側に凸面を向けるように配置されている。また、平面11cは、楕円状面11aと円錐状面11bの間に位置している。上面12は、側面11に連接している。また、底面13は、側面11に連接し且つ上面12に対し平行に設けられている。
【0016】
第二の板状光学部材2について説明する。側面21は、楕円状面21aと、円錐状面21bと、平面21cを有している。楕円状面21a、円錐状面21b、及び平面21cは、反射面として構成されている。
【0017】
楕円状面21aは、楕円柱を略扇形状に切り取ったときの円柱面である。第1の方向における形状が楕円(の一部)であるので、楕円状面21aは、この方向に光学的パワーを有する。一方、第2の方向には、楕円状面21aは光学的パワーを持たない。楕円状面21aは、上面22(底面23あるいはこれらの面と平行な仮想面)の面内に、第一焦点と第二焦点を有する。
【0018】
円錐状面21bは、円錐柱を略扇形状に切り取ったときの円錐面である。第1の方向における形状が円(の一部)であるので、円錐状面21bは、この方向に光学的パワーを有する。一方、第2の方向には、円錐状面21bは光学的パワーを持たない。円錐状面21bは、上面22(底面23あるいはこれらの面と平行な仮想面)の面内に、曲率中心を有する。
【0019】
楕円状面21aと円錐状面21bは、対向するように配置されている。また、楕円状面21aと円錐状面21bは、互いに外側に凸面を向けるように配置されている。また、平面21cは、楕円状面21aと円錐状面21bの間に位置している。上面22は、側面21に連接している。また、底面23は、側面21に連接し且つ上面22に対し平行に設けられている。
【0020】
本実施形態では、側面11と側面12、上面12と上面22、底面13と底面23は、それぞれ同じ形状及び大きさである。そして、第一の板状光学部材1と、第二の板状光学部材2は、底面13と底面23同士が対向し、且つ、面対称となるようにして重ね合せられている。
【0021】
第一の板状光学部材1の底面13と第二の板状光学部材2の底面の間には、反射領域Aが設けられている。反射領域Aは、反射面として構成されている。また、反射領域Aの形状及び大きさは、第一の板状光学部材1の上面12の形状及び大きさと同じである。当然、反射領域Aの形状及び大きさは、第二の板状光学部材2の上面22の形状及び大きさと同じになる。そして、反射領域Aは、底面13,23における楕円状面11a,21a側の端部から円錐状面11b,21b側へ向けて設けられている。即ち、上面12(22)を底面13(23)に投影したとき、反射領域Aに投影した領域と一致するように設けられている。
【0022】
そのため、底面13,23の各々は、反射面と透過面を有することになる。反射面は反射領域Aであって、その領域は、楕円状面11a,21a側の端部から上面12,22と同じ大きさ及び形状の領域になる。一方、透過面は、反射領域A以外の領域であって、その領域は、反射領域Aの端から円錐状面11b,21b側の端までになる。
【0023】
また、第一の板状光学部材1は、溝部14を有している。この溝部14には、例えば発光体が収容される。ここで、楕円状面11aを構成する楕円形状の第一焦点をP11とする。溝部14の位置は、第一焦点P11と一致している。なお、溝部14の位置は第一焦点P11の近傍であっても良い。溝部14の上方には、図示しない反射板が設けられている。反射板は、溝部14から真上に向けて出射される光を反射する。
【0024】
また、円錐状面11bを構成する円形状の曲率中心をO11とする。すると、第一の板状光学部材1では、第一焦点P11と曲率中心O11とが一致している。すなわち、このような関係となるように、楕円状面11aと円錐状面11bが配置されている。また、楕円状面11aを構成する楕円形状の第二焦点をP21とする。すると、第一の板状光学部材1では、第二焦点P21が円錐状面11bの近傍に位置している。すなわち、このような関係となるように、楕円状面11aと円錐状面11bの形状が選定されている。
【0025】
さらに、円錐状面11bには、開口部15が設けられている。上述のように、円錐状面11bは反射面となっている。そのため、開口部15に該当する領域のみは反射コート等が施されていない。この開口部15は、第二焦点P12の近傍に設けられている。この開口部15は、例えば、溝部14に配置された発光体からの光を、外部へ出射させるために用いられる。開口部15の開口面は、上面12及び底面13に対して垂直に設けられている。この開口面は、上面12における円弧と半径の等しい透明の円柱の側面で構成されている。なお、開口部15は、外部へ光を出射させることができれば、どのような構成であってもよい。
【0026】
また、楕円状面21aを構成する楕円形状の第一焦点をP21,円錐状面21bを構成する円形状の曲率中心をO21とする。すると、第二の板状光学部材2は、第一焦点P21と曲率中心O21とが一致している。すなわち、このような関係となるように、楕円状面21aと円錐状面21bが配置されている。また、楕円状面21aを構成する楕円形状の第二焦点をP22とする。すると、第二の板状光学部材2では、第二焦点P22が円錐状面21bの近傍に位置している。すなわち、このような関係となるように、楕円状面21aと円錐上面21bの形状が選定されている。
【0027】
さらに、円錐状面21bには、開口部25が設けられている。上述のように、円錐状面21bは反射面となっている。そのため、開口部25に該当する領域のみは反射コート当が施されていない。この開口部25は、第二焦点P22の近傍に設けられている。この開口部25は、例えば、溝部14に配置された発光体からの光を、外部へ出射させるために用いられる。開口部25の開口面は、上面22及び底面23に対して垂直に設けられている。この開口面は、上面22における円弧と半径の等しい透明の円柱の側面で構成されている。なお、開口部25は、外部へ光を出射させることができれば、どのような構成であってもよい。
【0028】
このように構成された第一実施形態の光学系の作用について説明する。ここでは、発光体(図示省略)として、蛍光を発光する試料を用いる。この発光体を溝部14に入れると、発光体から発した光は、以下のようにして、外部へ出射する。ここで、第一焦点P11と第二焦点P12とを結ぶ軸をAXとする。すると、発光体から発した光としては、(1)軸AXに沿って楕円状面11aへ向かう光、(2)軸AXに対して傾斜角度を有して楕円状面11aへ向かう光、(3)軸AXに沿って円錐状面11bへ向かう光、(4)軸AXに対して傾斜角度を有して円錐状面11bへ向かう光がある。
【0029】
(1)軸AXに沿って楕円状面11aへ向かう光。
図4に示すように、この光は、楕円状面11aに入射した後、楕円状面11aで逆向きに反射される。反射された光は再び発光体を通過した後、軸AXに沿って第一焦点P11、及び第二焦点P12を通過して、開口部15から出射する。
【0030】
(2)軸AXに対して傾斜角度を有して楕円状面11aへ向かう光。
図4に示すように、この光は、楕円状面11aに入射した後、楕円状面11aで反射される。このとき、発光体を収容する溝部14が、第一焦点P11に一致している。そのため、楕円状面11aで反射された光は、第二焦点P12に集光する。第二焦点P12の近傍には、開口部15が設けられている。よって、第二焦点P12に集光した光は、開口部15から出射する。ここで、発光体から発した光が再び発光体を通過すると、発光体自身で光を吸収することによる光量ロスが生じる。しかしながら、楕円状面11aで反射された光は、発光体を通過せずに第二焦点P12に集光する。このように、発光体から発した光が再び発光体を通過することが無いので、光量ロスは生じない。ただし、傾斜角度が小さい光はこの限りではない。しかしながら、傾斜角度が小さい光の占める割合は少ないので、光量ロスの防止の効果は十分に得られる。
【0031】
(3)軸AXに沿って円錐状面11bへ向かう光。
図5に示すように、この光は、第二焦点P12を通過して、開口部15から出射する。
【0032】
(4)軸AXに対して傾斜角度を有して円錐状面11bへ向かう光。
図5に示すように、この光は、円錐状面11bに入射した後、円錐状面11bで反射される。円錐状面11bで反射された光は、図6に示すように、円錐状面21bへ向かい、円錐状面21bで反射される。ここで、楕円状面21aの第一焦点P21と円錐状面21bの曲率中心O21とが一致している。このため、円錐状面21bで反射された光は、曲率中心O21、すなわち第一焦点P21に向かう。そして、第一焦点P21を通過して、楕円状面21aに向かう。さらに、楕円状面21aの第二焦点P22が、円錐状面21bの近傍に位置している。そのため、楕円状面21aに向かった光は、楕円状面21aで反射されて、楕円状面21aの第二焦点P22に集光する。第二焦点P22の近傍には、開口部25が設けられている。よって、第二焦点P22に集光した光は、開口部25から出射する。
【0033】
このように、軸AXに対して傾斜角度を有して円錐状面11bへ向かう光は、円錐状面11bで反射されることによって、第二の板状光学部材2に入射する。この光は、第二の板状光学部材2において楕円状面21aの第一焦点P21を通過し、楕円状面21aの第二焦点P22に集光して、開口部25から出射する。このとき、第二の板状光学部材2の第一焦点P21には、発光体は配置されていない。発光体から発した光が再び発光体を通過することが無いので、光量ロスは生じない。
【0034】
このように、本実施形態の光学系では、発光体から発した(1)〜(4)の光のうち、(2)〜(4)の光は発光体を通過することがない。すなわち、本実施形態の光学系では、発光体から発した(2)〜(4)の光を、再び発光体に入射させずに済む。しかも、この(2)〜(4)の光は、発光体から発した光の大部分を占める。このため、本実施形態の光学系によれば、発光体による光量ロスを大幅に減少させることができる。その結果、発光体から発せられる光を取り出すにあたって、その効率を格段に向上させることができる。
【0035】
なお、発光体から発する光には、溝部14の真上及び真上近傍に向かう光がある。このような光のうち、溝部14の上方から出射する光は、図示しない反射板の反射面で逆向きに反射されて溝部14に戻る。また、発光体から発して溝部14の真下及び真下近傍に向かう光は、底面13の反射領域Aで反射され溝部14に戻る。したがって、このような光は、発光体を繰り返し通過するので光量ロスが生じる。しかし、これらの光及び(1)の光の光量は、円錐状面11bで反射される光の光量に比べて極くわずかであるため、大きな光量ロスとはならない。
【0036】
また、発光体から発する光には、発光体から発して最初に上面12あるいは底面13に対入射する光がある。このような光は、上面12と底面13の反射領域Aとで反射を繰り返しながら、楕円状面11aあるいは円錐状面11bへ向かう。これらの光は上面12と底面13で反射を繰り返しながらも、最終的には開口部15あるいは開口部25に向かう。
【0037】
開口部15,25から出射した光は、例えば、開口部近傍にレンズを配置することによって集光して受光素子に入射させることができる。あるいは、開口部近傍に受光素子を配置することによって、開口部15,25から出射した光をそのまま受光素子に入射させることができる。このようにすることで、開口部15,25から出射した光をロスなく検出することができる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明の光学装置は、発光や蛍光を発する試料などの発光体から発せられた光を利用する医療、医学、生物学の分野に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の第一実施形態にかかる光学系の概略構成を示す分解図である。
【図2】図1の光学系を上方からみた平面図である。
【図3】図1の光学系を下方からみた平面図である。
【図4】図1の光学系における発光体から発光する光の経路を示す説明図である。
【図5】図1の光学系における発光体から発光する光の他の経路を示す説明図である。
【図6】図1の光学系における発光体から発光する光の他の経路を示す分解斜視図である。
【図7】特許文献1に記載の装置の概略構成を示す説明図である。
【符号の説明】
【0040】
1 第一の板状光学部材
2 第二の板状光学部材
11,21 側面
11a,21a 楕円状面
11b,21b 円錐状面
11c,21c 平面
12,22 上面
13,23 底面
14 溝部
15,25 開口部
51 回転楕円鏡
52 光源
53 球面鏡
53a 孔部
54 コンデンサレンズ
55 照明対象物
A 反射領域
O11 円錐状面11bを構成する円の曲率中心
O21 円錐状面21bを構成する円の曲率中心
P11 楕円状面11aを構成する楕円の第一焦点
P12 楕円状面11aを構成する楕円の第二焦点
P21 楕円状面21aを構成する楕円の第一焦点
P22 楕円状面21aを構成する楕円の第二焦点
P51 回転楕円鏡51の第一焦点(球面鏡53の曲率中心)
P52 回転楕円鏡52の第二焦点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
楕円状面と円錐状面を有する側面と、前記側面に連接する上面と、前記側面に連接し且つ前記上面に対し平行な底面とを備えた板状光学部材を2つ有し、該2つの板状光学部材が、前記底面同士が対向し且つ面対称となるように重ね合せられてなり、
前記2つの板状光学部材の前記底面の間には、前記上面の形状及び大きさと同じ形状及び大きさを有する反射領域が、前記底面における前記楕円状面側の端部から該底面における前記円錐状面側へ向けて設けられ、
前記2つの板状光学部材のうちの一方は、前記楕円状面を構成する楕円形状の第一焦点位置に溝部を有し、
前記2つの板状光学部材は、夫々、前記楕円形状の第一焦点と前記円錐状面を構成する円形状の曲率中心とが一致し、且つ、前記楕円形状の第二焦点が前記円錐状面の近傍に位置し、さらに、前記円錐状面における前記楕円形状の第二焦点位置近傍に開口部を有することを特徴とする光学系。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−128695(P2009−128695A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−304532(P2007−304532)
【出願日】平成19年11月26日(2007.11.26)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】