説明

光学薄膜製造方法

【課題】 光学薄膜製造方法の提供。
【解決手段】 等長のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向長さを有する光学薄膜を提供し、該光学薄膜をそのガラス遷移温度より高く加熱し、光学薄膜をX軸方向に引き伸ばし、該光学薄膜のY軸方向長さを固定し、光学薄膜を延伸温度より高く加熱し、該光学薄膜をX軸方向に収縮させ、該光学薄膜をZ軸方向に延伸し、該光学薄膜のX軸方向長さをZ軸方向長さより大きくし、且つ該光学薄膜のZ軸方向長さをY軸方向長さより大きくする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一種の光学薄膜製造方法に係り、特にZ軸方向延伸光学薄膜の製造方法であり、その製造工程が簡単で製造コストが低く、電場を外部より印加したり別の高分子膜を組み合わせる必要がなく、正確に各軸方向長さを制御できる光学薄膜製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
熱可塑性の高い透明度を有する光学高分子は、延伸により必要な位相差値を達成し、TFT−LCDの位相差膜(補償膜)とされ、該位相差板を通過する光を制御するのに用いられ、特定の位相を具えてその視角を増す。
【0003】
周知のZ軸方向延伸の光学薄膜製造方法は、大きく以下の三種類に分けられる。
【0004】
第1種は、例えば特許文献1及び特許文献2、3、4に記載されているように、別の高分子膜を組合せ、延伸後の各膜双の収縮率の違いにより、光学薄膜にZ軸方向の引き伸ばしを行なわせる。ただし各膜層間の軸方向延伸係数は相互にマッチングする必要があり、且つ引き伸ばし時のパラメータも相当に正確に制御する必要があり、工程要求が複雑で、ゆえに必要な製造コストも高い。
【0005】
第2種は、例えば特許文献5、6、7、8及び特許文献9に記載されているように、単軸延伸の正の双屈折率光学高分子薄膜ともう一つの単軸延伸の負の双屈折率光学高分子膜膜を貼り合わせ、Z軸方向延伸と同等の効果を得るというものである。ただしその貼り合わせにより光透過率が減り、積層により光軸問題が引き起こされ、且つ貼り合わされた膜厚が大きくなり、その応用範囲が制限される。
【0006】
第3種は、例えば特許文献10、11、12、13に記載されているように、もとの光学薄膜に導電の金属或いはその他の物質をメッキし、外から電場を印加してもとの光学薄膜をZ軸方向に引き伸ばす、というものである。但しそれにかかるコストは非常に高く、且つメッキした導電金属をZ軸方向引き伸ばし後に除去しなければならない。
【0007】
以上をまとめると、周知のZ軸方向延伸光学薄膜の製造方法は、少なくとも以下の欠点を有している。
1.周知の方法は他の補助材料を組み合わせる必要があり、例えば一層の高分子膜を加えて補助するか或いは導電の金属をメッキして補助しなければ、光学薄膜のZ軸方向引き伸ばしが行なえず、ゆえにその必要とするコストが高くなり、且つ製造フローも複雑となる。
2.周知の方法は、各膜層間の軸方向延伸係数が相互にマッチングする必要があり、且つZ軸方向引き伸ばしを行なう時のパラメータも多過ぎ、正確に引き伸ばしの品質を制御できない。
3.周知の方法はZ軸方向引き伸ばし完成後に、補助材料を除去する動作を必要とし、補助材料除去の過程で、もとの光学薄膜の湾曲変形が発生しやすく、またもとの光学薄膜上に補助材料が残留し除去が不完全となりやすく、後日光学薄膜を液晶パネルに貼り合わせるときに、その歩留りが予期されたようにはならなくなる。
4.周知の光学薄膜はZ軸方向引き伸ばし後に、光学薄膜自身に残留応力を有し得るため、本来良好に制御されていたサイズが往々にして在留応力釈放時に正確さを失いやすい。
【0008】
【特許文献1】特開平5−157911号明細書
【特許文献2】米国特許第5472538号明細書
【特許文献3】米国特許第20020063819A1号明細書
【特許文献4】米国特許第20020034596A1号明細書
【特許文献5】特開平3−24502号明細書
【特許文献6】特開平3−85519号明細書
【特許文献7】特開平3−109508号明細書
【特許文献8】特開平4−42202号明細書
【特許文献9】特開平4−56802号明細書
【特許文献10】特開平2−285303号明細書
【特許文献11】特開平5−157911号明細書
【特許文献12】特開平7−128523号明細書
【特許文献13】特開平8−248202号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
周知の技術の欠点を鑑み、本発明の主要な目的は、一種の光学薄膜製造方法を提供することにあるものとする。本発明の方法は、その他の補助材料を組み合わせる必要がなく、光学薄膜のZ軸方向引き伸ばしが行なえ、ゆえに引き伸ばしに必要なコストを減らすことができ、且つ製造フローを簡易化できる方法であるものとする。
【0010】
本発明はまた、一種の光学薄膜製造方法を提供することを目的とし、それは各膜層間の軸方向延伸係数の相互マッチングの問題を考慮する必要がなく、且つZ軸方向引き伸ばし実行時の制御パラメータが一つであり、非常に正確に引き伸ばしの品質を制御できる方法であるものとする。
【0011】
本発明は更に、一種の光学薄膜製造方法を提供することを目的とし、それはZ軸方向引き伸ばし完成後に、補助材料除去の動作不要で、ゆえに光学薄膜の湾曲変形の問題を発生したり光学薄膜上の補助材料が在留して除去不完全となる問題を発生せず、後日光学薄膜を液晶パネルに貼り合わせる時の歩留りを確保できる方法であるものとする。
【0012】
本発明は更にまた一種の光学薄膜製造方法を提供することを目的とし、それは光学薄膜のZ軸方向引き伸ばし完成後に、光学薄膜自身が残留応力を有さず、ゆえに引き伸ばし完成後のサイズが残留応力の釈放により正確さを失うことがない方法であるものとする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
請求項1の発明は、光学薄膜製造方法において、等長のX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向を具えた光学薄膜に対する、
(a)該光学薄膜のX軸方向延伸を実行する工程、
(b)該光学薄膜のY軸方向長さを固定する工程、
(c)該光学薄膜を延伸温度より上に加熱する工程、
を具えたことを特徴とする、光学薄膜製造方法としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明は一種の光学薄膜製造方法を提供し、それは、その他の補助材料を組み合わせる必要がなく、光学薄膜のZ軸方向引き伸ばしが行なえ、且つZ軸方向引き伸ばし時の制御パラメータが単一であり、正確に引き伸ばし品質の制御が行なえる。また、Z軸方向引き伸ばし完成後に補助材料除去の動作を行なう必要がなく、ゆえに光学薄膜の湾曲変形の問題を発生せず、また光学薄膜上の補助材料の除去不完全による残留の問題がなく、且つ光学薄膜自身の残留応力が光学薄膜の正確度を失わせる問題がない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の光学薄膜製造方法によると、等長のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向長さを有する光学薄膜を提供し、光学薄膜をX軸方向に延伸し、該光学薄膜のY軸方向長さを固定し、光学薄膜を延伸温度より高く加熱し、該光学薄膜をX軸方向に収縮させ、該光学薄膜をZ軸方向に延伸し、該光学薄膜のX軸方向長さをZ軸方向長さより大きくし、且つ該光学薄膜のZ軸方向長さをY軸方向長さより大きくする。
【0016】
該光学薄膜のX軸方向延伸の工程は、該光学薄膜をそのガラス遷移温度より高く加熱する工程と、該光学薄膜をX軸方向に延伸する工程とを具えているものとする。
【実施例1】
【0017】
図1は本発明の光学薄膜製造方法の好ましい実施例の原始光学薄膜表示図である。そのうち、光学薄膜10はいかなる外力も加えない状態では、光学薄膜10内の遷移の各軸方向は不規則な散乱配列状を呈し、即ち光学薄膜10内のX軸方向、Y軸方向とZ軸方向は等長であり、通常、光学薄膜10にはポリカーボネート(polycarbonate;PC)、ポリメチルメタクリレート(Poly Methylmethacrylate;PMMA)、シクロオレフィンポリマー(COP)等の光学用透明高分子材料を使用し、これはこれらの光学用透明高分子材料は卓越した透明性、耐候性を有し、各種用途に適合し、特に液晶パネル内の光学薄膜に適合し、それは光学要求特性が液晶パネルの要求に符合するほか、その耐候性及び強度もまた現在の液晶パネルの製造要求に符合するためである。
【0018】
図2は本発明の光学薄膜製造方法の好ましい実施例の光学薄膜のX軸方向延伸表示図である。光学薄膜10をガラス遷移温度(Tg)より上に加熱し、この時、光学薄膜10は可塑性を有し得て、ゆえに該光学薄膜10をX軸方向に沿って延伸することができ、並びに固定フレーム11を用いて光学薄膜10のY軸方向を固定し、一般には、光学薄膜10の厚さは通常30〜150μm或いは40〜100μmであるため、光学薄膜10をX軸方向に沿って単軸延伸する時、該光学薄膜10は厚さ及び幅が縮小し、また光学薄膜10のY軸方向とZ軸方向が短くなる。そのうち、ポリカーボネート(PC)とシクロオレフィンポリマー(COP)のガラス遷移温度(Tg)は摂氏約140度程度であり、ポリメチルメタクリレート(PMMA)のガラス遷移温度(Tg)はそれより低く、摂氏約100度程度である。
【0019】
図3は本発明の光学薄膜製造方法の好ましい実施例の光学薄膜のZ軸方向延伸表示図である。光学薄膜10を延伸温度まで加熱し、即ち光学薄膜10のガラス遷移温度(Tg)より上の適当な範囲内まで加熱する。もしポリメチルメタクリレート(PMMA)を光学薄膜10の材料として採用する場合は、その延伸温度は摂氏約120度とすればよいが、ポリカーボネート(PC)或いはシクロオレフィンポリマー(COP)を光学薄膜10の材料として採用する場合は、その延伸温度は摂氏160度程度としなければならない。このとき光学薄膜10はX軸方向方向に沿って収縮し、これは光学薄膜10のY軸方向が固定時の長さに固定されているため、ゆえに光学薄膜10がX軸方向の収縮とY軸方向の固定により、ただZ軸方向に沿って延伸することしかできず、これによりZ軸方向延伸の効果が得られるのであり、即ちX軸方向がZ軸方向より大きく、Z軸方向がY軸方向より大きい特性の光学薄膜(nx >nz >ny )が得られ、こうしてその他の補助材料を組み合わせる必要なく、光学薄膜10のZ軸方向延伸を行なえ、且つ本実施例中では応力の自然釈放の原理を利用して光学薄膜10のZ軸方向延伸を実行するため、光学薄膜自身に残留応力の問題がなく、延伸完成後に、残留応力の釈放によるサイズ変形がなく、多くの効果が得られる。
【0020】
図4は本発明の光学薄膜製造方法の好ましい実施例のフローチャートである。それは、光学用透明高分子材料を使用して本発明の光学薄膜となし、そのうち、該光学薄膜のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の三軸は等しい長さを有する。本発明の好ましい実施例でZ軸方向延伸光学薄膜を製造する方法は以下の工程を具えている。
(a)該光学薄膜のX軸方向延伸20:そのうち異なる材料を使用して光学薄膜となすには、必ず異なる温度を選択して該光学薄膜のX軸方向延伸を行なわねばならない。例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)を光学薄膜の材料とするなら、そのガラス遷移温度(Tg)は摂氏100度程度であるため、ポリメチルメタクリレート(PMMA)のガラス遷移温度(Tg)より上に加熱する必要があり、その温度は摂氏約120度である。ただしポリカーボネート(PC)或いはシクロオレフィンポリマー(COP)を光学薄膜の材料とする場合、そのガラス遷移温度(Tg)は摂氏140度程度であるため、ポリカーボネート(PC)或いはシクロオレフィンポリマー(COP)のガラス遷移温度(Tg)より上に加熱する必要があり、その温度は摂氏約160度であり、即ちポリメチルメタクリレート(PMMA)の光学薄膜にX軸方向延伸を行なうのに必要な温度は摂氏約120度で、ポリカーボネート(PC)或いはシクロオレフィンポリマー(COP)にX軸方向延伸を行なうのに必要な温度は摂氏約160度である。ゆえにこのとき、該光学薄膜にX軸方向の引き伸ばしを行なうことができ、該光学薄膜のX軸方向の長さを施力過程中に延長することができ、当然、該光学薄膜のY軸方向とZ軸方向の長さはこれと同時に短くなる。
(b)光学薄膜のY軸方向長さ固定21:更に光学薄膜のY軸方向長さを固定し、ゆえに現在、該光学薄膜の三つの軸方向長さの関係はX軸方向の長さがY軸方向とZ軸方向の長さより遥かに大きい(nx >ny =nz )。
(c)該光学薄膜を延伸温度より上に加熱22:いわゆる延伸温度とは(a)の工程中で述べた温度であり、ゆえにポリカーボネート(PC)或いはシクロオレフィンポリマー(COP)の延伸温度は摂氏160度程度であり、ポリメチルメタクリレート(PMMA)の延伸温度は摂氏約120度程度である。光学薄膜が力を受けて延伸された後、模し更に熱処理を行なわず、更に当初の光学薄膜延伸時の延伸温度より上に加熱すると、該光学薄膜は自然に収縮し、ゆえにポリカーボネート(PC)或いはシクロオレフィンポリマー(COP)を摂氏160度〜180度程度、ポリメチルメタクリレート(PMMA)を摂氏120度〜140度程度に加熱すれば必要な温度を達成できる。
(d)該光学薄膜をX軸方向に沿って収縮させる23:ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、シクロオレフィンポリマー(COP)のいずれの光学用透明高分子材料を使用する場合も、該光学薄膜のY軸方向長さは固定されているため、該光学薄膜が自然収縮する時、ただ該光学薄膜のX軸方向に沿ってのみ収縮可能で、このとき、該光学薄膜のX軸方向長さも自然収縮により僅かに収縮しうるが、三つの軸方向中の長さは最も長い。
(e)該光学薄膜をZ軸方向に沿って延伸24:該光学薄膜をX軸方向に沿って収縮させ、また該光学薄膜はY軸方向が固定されて延伸不能であるため、ゆえに該光学薄膜はZ軸方向に沿ってのみ厚くなり得て、該光学薄膜をZ軸方向に沿って延伸させたと同じことになり、且つ該光学薄膜内の残留応力を釈放できるため、該光学薄膜サイズの正確度を確保できる。
(f)(nx >nz >ny )特性の光学薄膜を完成25:もともと該光学薄膜のY軸方向長さはZ軸方向長さと等しい(ny =nz )が、本発明の好ましい実施方法で加工することで、該光学薄膜のZ軸方向長さはY軸方向長さより大きくなり(nz >ny )、こうしてZ軸方向光学薄膜(Z−plate)が得られ、即ちX軸方向がZ軸方向より大きく、Z軸方向よりY軸方向より大きい特性の光学薄膜(nx >nz >ny )が得られ、Z軸方向光学薄膜の応用要求に符合する。
【0021】
本発明は一種の光学薄膜製造方法を提供し、それは、その他の補助材料を組み合わせる必要がなく、光学薄膜のZ軸方向引き伸ばしが行なえ、且つZ軸方向引き伸ばし時の制御パラメータが単一であり、正確に引き伸ばし品質の制御が行なえる。また、Z軸方向引き伸ばし完成後に補助材料除去の動作を行なう必要がなく、ゆえに光学薄膜の湾曲変形の問題を発生せず、また光学薄膜上の補助材料の除去不完全による残留の問題がなく、且つ光学薄膜自身の残留応力が光学薄膜の正確度を失わせる問題がない。但し以上の説明は、本発明の好ましい実施例の説明であって本発明の範囲を制限するものではなく、以上の説明より容易に想到しうる事項、例えば異なる材料を使用した光学薄膜、異なる固定フレームの使用、加熱温度の違い等の、この技術の属する分野における通常の知識を有する者が本発明に基づき容易に想到しうる変化或いは修飾は、いずれも本発明の範囲に属するものとする。
【0022】
本発明は周知の技術領域上、関係する技術の記載はなく、新規性を有している。本発明の技術内容は確実にこの領域の問題を解決でき、且つ方法原理は周知の技術に基づき容易に完成できるものではなく、その機能性についてはすでに詳しく述べたとおりであり、進歩性を有し、特許の要件を具備するものである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の光学薄膜製造方法の好ましい実施例の原始光学薄膜表示図である。
【図2】本発明の光学薄膜製造方法の好ましい実施例の光学薄膜のX軸方向延伸表示図である。
【図3】本発明の光学薄膜製造方法の好ましい実施例の光学薄膜のZ軸方向延伸表示図である。
【図4】本発明の光学薄膜製造方法の好ましい実施例のフローチャートである。
【符号の説明】
【0024】
10 光学薄膜
11 固定フレーム
20 光学薄膜のX軸方向延伸
21 光学薄膜のY軸方向長さ固定
22 光学薄膜を延伸温度より上に加熱
23 光学薄膜をX軸方向に沿って収縮させる
24 光学薄膜をZ軸方向に沿って延伸
25 (nx >nz >ny )特性の光学薄膜を完成

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学薄膜製造方法において、等長のX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向を具えた光学薄膜に対する、
(a)該光学薄膜のX軸方向延伸を実行する工程、
(b)該光学薄膜のY軸方向長さを固定する工程、
(c)該光学薄膜を延伸温度より上に加熱する工程、
を具えたことを特徴とする、光学薄膜製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−51619(P2006−51619A)
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−233046(P2004−233046)
【出願日】平成16年8月10日(2004.8.10)
【出願人】(503168603)力特光電科技股▲ふん▼有限公司 (23)
【Fターム(参考)】