説明

光導波路型バイオセンサチップおよび光導波路型バイオセンサチップの製造方法

【課題】高い感度を維持しつつ、高精度な光検出測定を可能とする光導波路型バイオセンサチップ、あるいはその製造方法を提供する。
【解決手段】透光性を有する基板と、前記基板上に形成された、前記基板より屈折率が高い光導波路層と、前記光導波路層で光を伝播させるために前記光導波路層へ光を入射する第1グレーティングと、前記光導波路層で伝播した光を前記光導波路層外へ光を出射する第2グレーティングと、前記光導波路層上に形成された金属酸化膜と、前記金属酸化膜上に架橋剤を介して固定化された発色剤を少なくとも有するセンシング膜と、を有することを特徴とする光導波路型バイオセンサチップ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光導波路型バイオセンサチップおよび光導波路型バイオセンサチップの製造方法に係わる。
【背景技術】
【0002】
血液検査では、例えば肝機能などを調べるため、肝機能の指標値となる血液、あるいは血清中の酵素の活性を専用試薬と混合し、その時に発色する色素の吸光度変化より調べている。専用試薬には血液中の測定対象である酵素と反応する物質(以下基質と称す。)と、酵素と基質が反応して生成する物質と反応する測定対象の酵素とは別の酵素、及び色素、反応促進剤(界面活性剤、補酵素、緩衝液)が含まれている。血液、あるいは血清と専用試薬を混合することで、発色反応が生じる。発色した色素の特定波長の単位時間当たりの吸光度変化から血液中の酵素活性値を算出し、それを検査結果としている。
【0003】
従来、小型で高感度なバイオセンサチップとしてはグレーティングカプラおよび生体分子認識機能および情報変換機能を有するセンシング膜を備え、光導波路層表面に生じるエバネッセント波を利用した平面型光導波路型バイオセンサチップが提案されている。(例えば、特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−208359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の特許文献1に記されている光導波路型バイオセンサはセンシング膜の膜形成物質に水溶性高分子を用いており、これにより酵素、色素を光導波層表面に固定化している。一方、血液検査で使用する検体溶液には酵素反応を促進するため、酵素同士の凝集を防止する界面活性剤が添加してある。この溶液を特許文献1の平板型光導波路センサのセンシング膜に滴下し、検出する際、膜形成物質である水溶性高分子が界面活性剤により溶解し、酵素、色素が光導波層界面から離脱し、感度が低下する。また、水溶性高分子は溶解すると界面で拡散反射因子となり、拡散した光が検出部に入り、高精度な光検出測定ができないといった問題が生じる。
【0006】
本発明は、高い感度を維持しつつ、高精度な光検出測定を可能とする光導波路型バイオセンサチップ、あるいはその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の光導波路型バイオセンサチップは、透光性を有する基板と、前記基板上に形成された、前記基板より屈折率が高い光導波路層と、前記光導波路層で光を伝播させるために前記光導波路層へ光を入射する第1グレーティングと、前記光導波路層で伝播した光を前記光導波路層外へ光を出射する第2グレーティングと、前記光導波路層上に形成された金属酸化膜と、前記金属酸化膜上に架橋剤を介して固定化された発色剤を少なくとも有するセンシング膜と、を有することを特徴とする。
【0008】
また、実施形態の光導波路型バイオセンサチップの製造方法は、透光性を有する基板の主面に、この基板の内部に光を入射あるいは出射するための一対のグレーティングを形成する工程と、前記グレーティングを含む基板の主面に前記基板より高屈折率の光導波路層を形成する工程と、前記光導波路層上に、前記光導波路層より低屈折率の金属酸化膜を形成する工程と、前記金属酸化膜上の所定の領域に、少なくとも架橋剤を有する溶液を塗布し、乾燥する工程と、前記架橋剤を塗布乾燥した領域に、少なくとも発色剤を有する溶液を塗布し、乾燥する工程と、を有することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施形態に係る光導波路型バイオセンサチップの断面図。
【図2】実施形態に係る光導波路型バイオセンサチップの製造工程を示す断面図。
【図3】実施形態に係る光導波路型バイオセンサチップの製造工程を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る光導波路型バイオセンサチップを示す断面図である。
【0012】
ガラス( 例えば無アルカリガラス)または石英などからなる透光性を有する基板1の平坦な主面の両端部付近の領域には、一対のグレーティング2(入射側グレーティング2a,出射側グレーティング2b)がその基板1に光を入射、出射させるためにそれぞれ形成されている。これらのグレーティング2は、基板1を構成する材料よりも高い屈折率を有する材料( 例えば酸化チタン)で形成されている。
【0013】
光導波路層3は、基板1より高屈折率の高分子樹脂からなり、3〜300μmの範囲で設定される均一な厚さの膜体である。前記グレーティング2が形成された基板1の主面に密着するように隣接して形成されている。
【0014】
金属酸化膜4は、光導波路層3を構成する材料よりも低屈折率な材料で、光導波路層3の主面に密着するように隣接して形成されている。金属酸化膜4の材料としては、例えば二酸化シリコン(屈折率1.45)、酸化アルミニウム(屈折率1.63)、酸化ベリリウム(屈折率1.82)、酸化マグネシウム(屈折率1.70)などが挙げられる。しかし、光を導波する高屈折率樹脂の屈折率は1.49から1.70程度であるため、実施形態においては上記の材料の中で最も屈折率の低い酸化シリコンが望ましい。
【0015】
保護膜5は、センサチップに投入される全ての試薬と反応しない材料であり,かつ撥液性を有する材料(例えばフッ素樹脂系材料)で構成される。前記グレーティング2が形成されている領域に対応する前記金属酸化膜4の両端部、つまりグレーティング2に対応する領域を覆うように、金属酸化膜4の表面に隣接して形成されている。
【0016】
色素膜6は、金属酸化膜4表面で保護膜が形成されていない領域に、架橋剤を介して固定化された発色剤により形成されている。架橋剤は、例えばシランカップリング剤やジイソシアナート剤などがあり、架橋剤の官能基の共有結合により発色剤と金属酸化膜4とを結合させる。なお、色素膜6と金属酸化膜4を含む膜厚は、金属酸化膜4と光導波路層3との屈折率と光導波路に伝播させる光の波長とその入射角で算出されるエバネッセント波の染み出し距離以下にすることが望ましい。例えば、光導波路樹脂の屈折率が1.56であり,その上に形成する金属酸化膜の屈折率が1.45,光導波路樹脂と金属酸化膜との界面に入射する光の角度が77.8°の場合,エバネッセント波の染み出し距離は212nmと算出される。これが光の吸収領域となるため,金属酸化膜,及び架橋された色素膜の膜厚は212nm以内とすることが好ましい。
【0017】
センシング膜7は、グレーティング2間を結ぶ線分上の保護膜5に囲まれた領域で、色素膜6の表面に形成されている。センシング膜7は、例えば、生体分子認識機能および情報変換機能を有する。光導波路型バイオセンサチップにおけるセンシング膜7とは、膜上に導入された所定濃度の検体に応じて、所定濃度の反応産物を生成する膜である。反応産物は光導波路型バイオセンサチップ内を導波する光、もしくはこの光から生じるエバネッセント波と作用してエネルギーを消費する性質を有し、吸収したり、蛍光を発したりする。
【0018】
このような膜として機能させるために、膜本体は多孔質組織となっており、検体と抗原抗体反応により結合する標識された抗体や、標識に反応して反応産物を生成する試薬、標識と試薬の反応を促進する触媒などが、薬品の種類に応じて適宜組み合わされ、多孔質組織内の空孔に個別に納められている。検体溶液の溶媒が多孔質膜の空孔を介して浸透することで膜が膨潤し、センシング膜構成物質を移動自在に開放し、検体との反応を促す。
【0019】
センシング膜7がグルコースセンシング膜である場合、グルコースセンシング膜はグルコースの酸化酵素または還元酵素、膜形成高分子樹脂、必要に応じてポリエチレングリコールのような透水性促進剤を含む。このグルコースセンシングにおける酸化酵素、検体と酵素との反応による生成物と反応して発色する試薬および発色剤は、例えば下記表1に示す組み合わせがある。
【表1】

【0020】
前記グルコースセンシング膜中の膜形成高分子樹脂としては、例えばカルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系高分子樹脂を挙げることがで
きる。
【0021】
前記グルコースセンシング膜の場合,グルコースセンシング膜内の発色剤は金属膜への固定化が必要のため,前記色素膜6の発色剤は、生体への有害性が極めて低く、金属膜への固定が可能なN,N’-ビス(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル)トリジンを用いることが望ましい。
【0022】
前述した図1に示す光導波路型バイオセンサチップの作用を説明する。
【0023】
バイオセンサチップのセンシング膜7に生体分子を含む検体を接触させ、検体中の生体分子をセンシング膜7に抽出する。この生体分子は、センシング膜7との間でバイオケミカル反応を起こす。
【0024】
このとき、金属酸化膜4と発色剤とは架橋剤により結合されているため、検体内に含まれる界面活性剤により膜形成物質が溶解しても、金属酸化膜4表面から発色剤が離脱することはない。つまり、発色剤は光導波路層3から一定内の距離を保った状態で発色反応することができる。
【0025】
この状態で、図1に示すように光源(例えばレーザダイオード)8および受光素子(例えばフォトダイオード)9をそれぞれバイオケミカルセンサチップの基板1の裏面左側および右側にそれぞれ配置し、前記光源8からレーザ光を前記バイオセンサチップの基板1裏面側に入射すると、そのレーザ光は基板1を通して入射側グレーティング2aと光導波路層3の界面で屈折され、さらに光導波路層3と基板1および金属酸化膜4の界面で複数回屈折しながら伝播する。この際、光導波路層3で伝播する光のエバネッセント波は金属酸化膜4の界面での屈折時にそのセンシング膜7おける前記検体中の生体分子のバイオケミカル反応に基づく変化(例えば吸光度変化)に応じて吸収される。
【0026】
前記光導波路層3を伝播した光は、出射側グレーティング2bから基板1の裏面から出射され、受光素子9で受光される。受光したレーザ光強度は、センシング膜7が生体分子とバイオケミカル反応をなさない時に受光した光強度(初期光強度)に比べて低下した値になり、その低下率から生体分子の量を検出することが可能になる。
【0027】
次に、第1実施形態に係る光導波路型バイオケミカルセンサチップの製造方法を説明する。
【0028】
図2,3に、第1の実施形態の光導波路型バイオケミカルセンサチップの製造方法を示す模式図を示す。
【0029】
まず、図2(a)に示すように、ウエハ状に広がりを有する無アルカリガラスまたは石英からなる透光性の平板である基板1の主面に、この基板より高い屈折率を有する材料膜(例えば酸化チタン膜)をスパッタリングにより成膜する。次いで、前工程にて形成された酸化チタン膜を、所定ピッチの格子パターンを形成するようにリソグラフィーとドライエッチングにより部分的に除去して、入射側グレーティング2a,出射側グレーティング2bを形成する。
【0030】
すべてのグレーティング2は同じ線長で等ピッチに形成される。このグレーティング2に対して外部から光を入射させればグレーティングはカプラとして機能するし、光導波路層内を伝播した光がグレーティング2に入射すれば、グレーティングはデカプラとして機能する。
【0031】
次いで、図2(b)に示すように、グレーティング2が形成された透光性基板1の主面の全面に、透光性基板1を構成する材料よりも高い屈折率で、同様に透光性を有する高分子樹脂材料をスピンコータ等により均一な膜厚で塗布し乾燥させることにより、高分子樹脂材料からなる厚さ3〜300μmの光導波路層膜3を形成する。
【0032】
次いで、図2(c)に示すように、光導波路層膜3の表面部分に、光導波路層3よりも低屈折率の例えば二酸化シリコンのような金属酸化物を、スパッタやスピンコート法により金属酸化膜4を形成する。金属酸化膜4の膜厚の範囲は,例えば、光導波路樹脂の屈折率が1.56であり,その上に形成する金属酸化膜の屈折率が1.45,光導波路樹脂と金属酸化膜との界面に入射する光の角度が77.8°である場合,光の吸収領域となるエバネッセント波の染み出し距離は212nmと算出されることから,金属酸化膜とその上に形成される色素膜を212nm以内とする必要がある。色素膜の膜厚は約5~10nmであることから、金属酸化膜は200nm以内とするのが望ましい。
【0033】
次いで、図3(d)に示すように、グレーティング12が形成された領域に対応する金属酸化膜4の表面部分に、例えばフッ素系樹脂材料のような金属酸化膜4を構成する材料よりも低屈折率かつ試薬と反応しない材料を、スクリーン印刷し乾燥して、保護膜5を形成する。なおこの際は、あとで色素膜6およびセンシング膜7を形成する領域については、保護膜5が形成されないように操作する。これにより、保護膜5は色素膜6およびセンシング膜7を形成する領域を囲む枠構造を有する膜となる。
【0034】
次いで、金属酸化膜4および保護膜5を洗浄する。具体的には、金属酸化膜4および保護膜5の表面に対して、エキシマ紫外光( 例えば波長172nm)を照射し、塩基溶液に浸漬し、純水で洗浄する。保護膜5で保護されていない領域の表面はフッ素系樹脂材料などの不純物が存在するため、これを除去する。
【0035】
次いで、図3(e)に示すように、金属酸化膜4表面で保護膜5が形成されていない領域に、例えばシランカップリング剤のような架橋剤を塗布乾燥させる。更にその上に発色剤を塗布乾燥させ、色素膜6を形成する。これにより発色剤が金属酸化膜4の主面に架橋剤を介して固定化される。なお、架橋剤と発色剤を含む溶液を同時に塗布乾燥させて色素膜6を形成してもよいが、架橋剤により発色剤同士が結合する可能性があるため、別々に処理するのが望ましい。
【0036】
次いで、図3(f)に示すように、表1に対応する成分・組成の成膜用塗布液を、保護膜5が形成されていない領域に滴下する。この塗布液を乾燥させて、保護膜5が形成されていないグレーティング2間に位置する領域に、センシング膜7を形成する。
【0037】
以上の工程により、光導波路型バイオセンサチップが完成する。
【0038】
以上説明した第1実施形態によれば、発色剤が、光導波路層3上の金属酸化膜4に固定されているため、検体内に含まれる界面活性剤等により膜形成物質が溶解するなどしても、金属酸化膜4表面から発色剤が離脱することを抑制することができる。つまり、発色剤は光導波路層3から一定内の距離を保った状態で発色反応することができる。これにより、高精度な光検出測定をすることが可能となる。
【0039】
また、金属酸化膜4は、光導波路層3内で伝播する光を伝播損失させないための保護膜としても作用する。従来、金属酸化膜4を形成していないと、検体溶液をセンシング膜に導入した際、溶液を吸収したセンシング膜が膨潤し、屈折率変化が生じる。屈折率の変化に伴い、光導波路層3を光が導波層内を伝播する時に生じるエバネッセント波の染み出し距離が変動する。この変動により、光検出測定にばらつきが生じる。さらに、センシング膜の膨潤により、導波層とセンシング膜との界面で散乱成分となり、拡散反射が生じる。この拡散反射により、光検出測定にばらつきが生じる。本実施例のように、金属酸化膜4を光導波路層3上に形成することにより、屈折率の変化の抑制や拡散反射の抑制をすることができ、発色剤の発色によるエバネッセント波の吸収・散乱のみによる伝播光の強度変化を測定して光検出測定をすることができ、以って高精度な光検出測定をすることが可能となる。
【0040】
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
【0041】
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて複合させることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【0042】
また、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0043】
1…基板、2a…入射側グレーティング、2b…出射側グレーティング、3…光導波路層、4…金属酸化膜、5…保護膜、6…色素膜、7…センシング膜、8…光源、9…受光素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透光性を有する基板と、前記基板上に形成された、前記基板より屈折率が高い光導波路層と、前記光導波路層で光を伝播させるために前記光導波路層へ光を入射する第1グレーティングと、前記光導波路層で伝播した光を前記光導波路層外へ光を出射する第2グレーティングと、前記光導波路層上に形成された金属酸化膜と、前記金属酸化膜上に架橋剤を介して固定化された発色剤を少なくとも有するセンシング膜と、を有することを特徴とする光導波路型バイオセンサチップ。
【請求項2】
前記金属酸化膜は、二酸化シリコンであることを特徴とする請求項1に記載の光導波路型バイオセンサチップ。
【請求項3】
前記架橋剤は、シランカップリング剤であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光導波路型バイオセンサチップ。
【請求項4】
透光性を有する基板の主面に、この基板の内部に光を入射あるいは出射するための一対のグレーティングを形成する工程と、前記グレーティングを含む基板の主面に前記基板より高屈折率の光導波路層を形成する工程と、前記光導波路層上に、前記光導波路層より低屈折率の金属酸化膜を形成する工程と、前記金属酸化膜上の所定の領域に、少なくとも架橋剤を有する溶液を塗布し、乾燥する工程と、前記架橋剤を塗布乾燥した領域に、少なくとも発色剤を有する溶液を塗布し、乾燥する工程と、を有することを特徴とする光導波路型バイオセンサチップの製造方法。
【請求項5】
透光性を有する基板の主面に、この基板の内部に光を入射あるいは出射するためのグレーティングを形成する工程と、前記グレーティングを含む基板の主面に前記基板より高屈折率の光導波路層を形成する工程と、前記光導波路層上に、前記光導波路層より低屈折率の金属酸化膜を形成する工程と、前記金属酸化膜上の所定の領域に、少なくとも架橋剤および発色剤を有する溶液を塗布し、乾燥する工程と、を有することを特徴とする光導波路型バイオセンサチップの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−78185(P2012−78185A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−223170(P2010−223170)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】