光放出サインおよびそのディスプレイ表面
少なくとも一つの蛍光体を包含する光放出ディスプレイ表面と、選択した色の光を蛍光体が放出するようにディスプレイ表面に励起エネルギを照射するよう構成される、少なくとも一つの放射源とを含む光放出サイン。サインは、さらに、ディスプレイ表面によって放出される光に対して実質的に透明であり、光の他の色をフィルタするフィルタを含む。ディスプレイ表面は、文字、記号またはデバイスの形状に構成することができる。あるいは、放出光に対して実質的に透明な少なくとも一つの窓および/または少なくとも一つの光遮断領域を有し、窓および/または光遮断領域が文字、記号またはデバイスを画定する、マスクを提供することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
発明の分野
本発明は、固定されたイメージ、グラフィックス、写真イメージおよび文字を光の所望の色で生成するための光放出サインおよび光放出ディスプレイ表面に関する。とりわけ、本発明は、半導体光放出ダイオード(LED)および蛍光体(フォトルミネッセント)材料を利用し、放出光の所望の色を生成する光放出サインに関わる。また、本発明は、大きい表面区域にわたって色のついた光を生成することに関する。
【0002】
関連技術の記載
光放出サイン/ディスプレイは、場合によっては照光式サインまたはディスプレイと称され、多くの用途、数例を挙げれば、固定されたグラフィックスおよび文字を使用した事業所のためのネームサイン、広告のための固定されたイメージサイン、緊急サイン、例えば出口サイン、交通信号、道路サイン、例として速度制限、停止、前方優先道路(譲れ)サイン、方向指示器サインに使用される。
【0003】
光放出サインを作る一般的な方途は、一つ以上の白色光源、例えば、例として蛍光管、ネオン光または白熱電球を含有する「光ボックス」を使用するバックライト点灯サインまたはディスプレイの形態によるものである。ディスプレイの前部パネルは、白色光を選択的にフィルタし、所望の色の光放出、グラフィックスまたはイメージを提供する透明な色フィルタ、多くの場合、色のついた透明なアクリルシートを含む。多くの場合、光ボックスは、矩形のボックスまたは要求されるレター/文字/記号(チャネルレター)の形状のボックスとしてシートメタルから特注製作され、そのような構造が白色光源と共に、サインの総コストの有意な割合を占める可能性がある。これらのシステムで使用される色顔料、染料または着色剤は、不要な色の光を吸収する透明な色フィルタである。この方法は、大部分の光放出サインおよび固定されたディスプレイだけでなく、光放出トランスペアレンシーおよび多くの色のついた光に使用される。そのようなサインの不都合として、要求される色ごとに色フィルタを製作する必要があり、コストが増加する。実際、コストを最小化するため、色の数が20ほどに制限される。加えて、そのようなサインは、その動作モードが光の反射ではなく透過率に依存するため、夜分には性能が良好である一方、昼光条件では色性能が悪く、そのようなサインが「褪せて」見える可能性がある。また、サインの明度を増加させると、色彩度のシフトにつながる白色バックライトのブリージング(bleeding)につながり、例を挙げれば、濃赤色が褪せ、白みがかった(ピンク色)赤色に見える。この作用は、放出性モード(夜間)の動作に最適化された色のついた透明な面板の「顔料強さ」によるものであり、結果的に、反射性モード(昼間)の動作における性能は、多くの場合、決して許容できるものではない。
【0004】
今日、単一色サインおよびディスプレイのために使用されるもう一つの手法がある。目標色(例を挙げれば、停止光および自動車の尾光における赤色LED)に合致する単一の色のついた光源を使用することができる。大きい区域の色サイン、建築照明およびアクセント照明では、この専用色光の方法を使用し、単一色の大きいセクションを有することが一般的である。
【0005】
さらに、LEDをサインの形態に配置したLEDのアレイを使用し、サイン、例として交通サイン、例えば、例として横断歩道に使用され、LEDからの光の設計された「生来の」放出波長と、視認者が視認または知覚する色のついた光とが同じである、矢印記号および「横断/停止」デバイスを構築することが公知である。多くの場合、そのようなサインは、さらに、放出光の色/強度をより均一にする、または(白色LEDを橙色フィルタと共に使用し、橙色に色のついたサインおよび/もしくはディスプレイまたは照明要素を生成する場合のように)色をシフトする色フィルタまたはレンズを包含する。
【0006】
白色光放出ダイオード(LED)は、当技術分野において公知であり、比較的最近の革新である。LEDに基づく白色光源の開発が実用的になったのは、電磁スペクトルの青色/紫外で放出するLEDが開発されて以降である。公知のように、白色光を生成するLED(「白色LED」)は、LEDによって放出される放射の一部を吸収し、異なる色(波長)の放射を再放出する蛍光体、換言すれば、フォトルミネッセント材料を包含する。例として、LEDがスペクトルの可視部分において青色光を放出し、蛍光体が黄色または緑色と赤色光、緑色と黄色もしくは黄色と赤色光の組み合わせを再放出する。LEDによって放出される可視青色光のうち、蛍光体によって吸収されない一部は、放出された黄色光と混合し、視覚に対して白色に見える光を提供する。
【0007】
白色LEDは、潜在的に多くの100,000時間というその長い動作耐用期間と、低い電力消費という観点でのその高い効率とにより、潜在的に、白熱、蛍光およびネオン光源を置き換えることができると予測される。最近、高い明度の白色LEDが使用され、ディスプレイバックライト機器において従来の白色蛍光およびネオン光を置き換えている。これらの白色バックライトによる色のついた材料は、多様な形態、例えばビニールフィルム、色のついたポリカーボネートおよびアクリル、色写真トランスペアレンシーフィルム、スクリーン印刷のための透明な色のついたインクなどで実現される。これらの材料は、すべて同じ基本的な原理で働き、バックライト白色の不要な色を吸収し、所望の色を視認者に伝達する透明な色のついた染料または顔料を含有する。結果的に、それらすべてが色フィルタとして機能する。白色LEDの使用により、バックライト点灯光放出サインの電力消費が減少した一方、昼光条件での動作時には依然として色彩度の観点で性能が悪く、多くの場合、色が褪せて見える。
【0008】
米国特許第6,883,926号は、蛍光体材料を包含するディスプレイ表面と、適切な波長の電磁放射を照射することにより、蛍光体を励起するために位置付けられた少なくとも一つの光放出半導体デバイス(LED)とを含む、ディスプレイ照光のための装置を開示している。米国特許第6,883,926号は、バックライト点灯および前部点灯の変形態様を教示している。そのような装置は、車両用計器ディスプレイに具体的な用途を見いだすことができる。
【0009】
本発明は、柔軟性の向上を提供し、公知のサインの制限を少なくとも一部的に克服する、改善された光放出サインを提供する試みに起因している。また、本発明の目的は、放出光における明度の増加と共に、色彩度および品質の劣化の低減を付与する光放出サインを提供することである。
【0010】
発明の概要
本実施態様によると、光放出サインは、少なくとも一つの蛍光体を包含する光放出ディスプレイ表面と;選択した波長範囲の励起エネルギを生成および放射するように動作可能であり、選択した色の放射を蛍光体が放出するようにディスプレイ表面に励起エネルギを照射するよう構成される、少なくとも一つの放射源とを含み、光放出ディスプレイ表面が同じ放射源からの放出光について異なる選択した色を与えるように選択可能である。単一の低いコストの色励起源を使用し、任意の色を生成することができることから、これにより、さまざまな色源に対する必要性が解消され、コストが低減する。また、サインは、ホットスポットおよび影ができやすい従来のバックライトシステムと比較して、より良好な光均一性を有する。加えて、サインは、白色光源からの不要な色を吸収するフィルタではなく、蛍光体を使用して光の選択した色を生成するので、色彩度が増加し、電力効率が改善する。
【0011】
少なくとも一つの蛍光体をディスプレイ表面の内側または外側表面の少なくとも一部の上に提供するか、またはディスプレイ表面の少なくとも一部の中に取り込むことができる。
【0012】
多色のついたサインまたは選択した色/色相のサインを与えるため、サインは、さらに、ディスプレイ表面の内側または外側表面の少なくとも一部の上に提供される第一および第二蛍光体を含む。あるいは、または加えて、第一蛍光体をディスプレイ表面の内側表面の少なくとも一部の上に提供し、第二蛍光体をディスプレイ表面の外側表面の少なくとも一部の上に提供する。第一および第二蛍光体は、それぞれの層として;少なくとも一つの層内の混合物として;または相互に隣接して提供することができる。さらなる配置では、蛍光体がディスプレイ表面の少なくとも一部の中に取り込まれる。
【0013】
サインは、さらに、ディスプレイ表面によって放出される光に対して実質的に透明であり、光の他の色をフィルタするフィルタを含む。フィルタ(好ましくは、色のついた透明なアクリル、ビニール等)をディスプレイ表面の前部に配設し、フィルタによって反射する光がディスプレイ表面によって放出される光と実質的に同じ色に見えるようにする。反射性色強化と称される色反射性フィルタを使用することにより、昼光条件において優れた色性能を与え、サイン(色のついた透明なアクリル、ビニール等)の「褪せ」を低減する。
【0014】
強度の均一性を改善するため、ディスプレイ表面は、さらに、光拡散手段を含む。
【0015】
一つの配置では、ディスプレイ表面を文字、記号またはデバイスの形状に構成する。あるいは、または加えて、サインは、さらに、放出光に対して実質的に透明な少なくとも一つの窓および/または少なくとも一つの光遮断領域を有し、窓および/または光領域が文字、記号もしくはデバイスを画定する、マスクを含む。
【0016】
一つの配置では、ディスプレイ表面が導波媒体を含み、励起エネルギをディスプレイ表面に結合させるように励起源を構成する。そのような配置では、ディスプレイ表面は、実質的に平坦な表面であることができ、励起エネルギは、ディスプレイ表面の縁部の少なくとも一部に結合する。そのような配置は、光ボックスに対する必要性を解消し、厚さがディスプレイ表面の厚さと実質的に同じであるコンパクトなサインを提供する。好ましくは、ディスプレイ表面が平坦である場合、サインは、さらに、光放出表面に対向する表面の少なくとも一部に反射体を含み、光放出表面からの光出力を強化する。ディスプレイ表面が導波媒体である代替配置では、ディスプレイ表面が細長い形態であり、励起エネルギは、ディスプレイ表面の端部の少なくとも一部に結合する。一つの配置では、ディスプレイ表面が管状であり、穴部を包含する。光出力を増加させるため、穴部の表面の少なくとも一部に反射体を提供する。さらなる配置では、ディスプレイ表面が中実の形態であり、さらに、ディスプレイ表面の外側表面の一部に反射体を含み、好ましい方向の光出力を増加させる。
【0017】
ディスプレイ表面がバックライト点灯または前部点灯のとき、ディスプレイ表面は、実質的に平坦な表面を含むか;少なくとも一つの励起源が提供される穴部を有する細長い形態であるか、または少なくとも一つの励起源が取り込まれる中実で細長い形態であることができる。ディスプレイ表面は、プラスチック材料、ポリカーボネート、熱可塑性材料、ガラス、アクリル、ポリエチレンまたはシリコーン材料から製作することができる。
【0018】
有利には、励起源は、光放出ダイオード(LED)である。LEDの使用は、水銀に基づくランプに対する必要性が解消されるにつれ、環境的により清浄である。好ましくは、LEDは、350(UV)〜500nm(青色)の範囲の波長の放射を放出するように動作可能である。LEDは、通常、従来の光源の15倍である、100,000時間という増加した推定動作寿命を提供し、保守の低減につながる。好ましい具現化では、LEDは、青色光である410〜470nmの範囲の波長の放射を放出するように動作可能である。青色光励起源を使用する具体的な効果として、赤色および黄色放出性蛍光体のみの組み合わせを使用し、選択した色の完全なパレットを生成することができる。
【0019】
本発明は、任意のサイン種類を意図することができ、以下のネームサイン、広告サイン、緊急指示器サイン、交通信号、道路サインまたは方向指示器サインを包含することができる。
【0020】
本発明の第二態様によると、同じ放射源からの放出光について異なる選択した色を与えるようにディスプレイ表面が選択可能である、本発明の第一態様に従った光放出サインのための光放出ディスプレイ表面が提供される。
【0021】
反射性色フィルタを使用し、反射性色強化を提供することは、それ自体に進歩性があると考えられ、したがって、本発明の第三態様によると、光放出サインは、少なくとも一つの蛍光体を包含する光放出ディスプレイ表面と;選択した波長範囲の励起エネルギを生成および放射するように動作可能であり、選択した色の放射を蛍光体が放出するようにディスプレイ表面に励起エネルギを照射するよう構成される、少なくとも一つの放射源と;ディスプレイ表面によって放出される光に対して実質的に透明であり、光の他の色をフィルタするフィルタとを含む。好ましくは、フィルタをディスプレイ表面の前部に配設し、フィルタによって反射する光がディスプレイ表面によって放出される光と実質的に同じ色に見えるようにする。
【0022】
本発明の第四態様によると、光源は、少なくとも一つの蛍光体を包含する光放出表面と;選択した波長範囲の励起エネルギを生成および放射するように動作可能であり、選択した色の放射を蛍光体が放出するように光放出表面に励起エネルギを照射するよう構成される、少なくとも一つの放射源とを含み、光放出表面が同じ放射源からの放出光について異なる選択した色を与えるように選択可能である。本発明に従った光源の効果として、要求される蛍光体の量が低減する。
【0023】
少なくとも一つの蛍光体を光放出表面の内側もしくは外側表面の少なくとも一部の上に提供するか、または光放出表面の少なくとも一部の中に取り込むことができる。
【0024】
さらなる態様によると、光放出サインは、本発明の第四態様による光放出ディスプレイ表面と光源とを含む。好ましくは、ディスプレイ表面は、さらに、反射性色強化を包含し、フィルタによって反射する光がディスプレイ表面によって放出される光と実質的に同じ色に見えるように、表面によって放出される光に対して実質的に透明であり、光の他の色をフィルタするフィルタを含む。
【0025】
発明の詳細な記載
図1を参照すると、本発明に従ったバックライト点灯光放出サイン1の分解斜視図を示している。サイン1を例証する例は、レター「A」を生成することを企図し、レター「A」の形状に構成される光ボックス2を含む。光ボックスは、シートメタルから製作するか、プラスチック材料から成型するか、または任意の他の好適な材料から構築することができる。光ボックスの内側表面は、好ましくは、サインの光放出ディスプレイ表面3に向かって光を反射するための光反射性表面を包含する。複数の光放出ダイオード(LED)4は、光ボックス2内に提供され、好ましくは、410〜470nmの波長範囲で青色光を放出する青色LEDである。
【0026】
光放出ディスプレイ表面3は、実質的に平坦な形態であり、レター「A」を画定する形状に構成される。ディスプレイ表面3は、透明/半透明な基材5、例えば、例としてポリカーボネート、ポリエチレン、アクリルまたはガラスシートを含む。フォトルミネッセント材料である蛍光体材料6の層を基材5の下部表面、換言すれば、LEDに面する表面上に提供する。LED4によって放出される放射によって励起可能であれば、任意の適切な蛍光体6、例えば、例としてオルトケイ酸塩、ケイ酸塩およびアルミン酸塩材料を使用することができる。好ましい実施態様では、蛍光体が放出性であり、青色光に応答して活性化するため、本明細書においては、蛍光体を青色活性化放出性色(Blue Activated Emissive Color:BAEC)蛍光体と称する。
【0027】
基材5の外側表面に色強化フィルタ層7を提供し、昼光条件におけるサインの色性能を強化する。
【0028】
動作では、LEDによって放出される光8が蛍光体層6に照射され、基材5およびフィルタ7を通過する異なる色の光を放出する蛍光体が励起され、ディスプレイ表面から選択した色の光放出9を作る。色強化フィルタ7は、ディスプレイから放出される光9の色に対して実質的に透明であるように選択され、光の他の色をフィルタする。ディスプレイ表面が昼光10に晒されるとき、色強化フィルタ7は、サインが放出する光9の選択した色に実質的に対応する色の光11のみを反射し、それにより、強化された色性能を与える。これは、反射性色強化と称され、それ自体に進歩性があると考えられる。色強化フィルタ7は、例として、ビニールフィルムに取り込まれるか、またはバインダ材料と混合され、基材5上の層として提供される色顔料および/または色のついた染料を含むことができる。公知のように、色顔料は、不溶性であり、有機物、例えば、例としてCibaのRED254、ジケトピロロピロール化合物または無機物、例えば、例として酸化鉄であることができる一方、色染料は、水溶性である。
【0029】
色放出性蛍光体、とりわけ、青色活性化放出性着色剤(BAEC)に基づき、本発明のサインは、色透過(色吸収剤)フィルタに基づく公知のサインと比較して、実質的に改善された色彩度および効率を与えるものであり、表1を参照されたい。
【表1】
表1.本発明に従ったBAEC蛍光体サインならびに色フィルタおよび蛍光ランプを利用した公知のサインで同じ光出力強度を作るための入力電力対出力光色。
【0030】
赤色および緑色光放出性蛍光体の組み合わせと併せて青色光を使用すると、ディスプレイ表面により、単一の色励起源、好ましくは安価な青色LEDから光色/色相の事実上連続するパレットを生成することができる。例として、蛍光体が必要とされることなく、LED単独で青色光を生成することができる。赤色光は、赤色蛍光体の厚い層を使用することによって生成することができ、緑色光は、緑色蛍光体の厚い層によって生成することができる。この特許出願に関連して、厚い層は、蛍光体の量/密度が入射励起放射をすべて吸収するうえで十分であることを意味する。黄色光は、衝突する青色光をすべて吸収するには量が不十分である緑色蛍光体によって作ることができ、放出光9は、視覚に対する色として黄色に見える青色および緑色光の組み合わせである。似たような方式では、青色光をすべて吸収するには量が不十分である赤色蛍光体を使用し、藤色/紫色光を作ることができ、放出された黄色光と組み合わさった青色光は、視覚に対する色として藤色に見える放出光9を与える。白色光は、赤色および黄色蛍光体の組み合わせによって作ることができる。蛍光体材料の組み合わせおよび/または量の適切な選択により、色および色相の事実上連続するパレットを生成することができることが認識される。本発明者らは、その後、顧客の用途に合わせて所望の記号、文字またはデバイスにカットすることができるディスプレイ表面を色の完全な範囲において提供することを意図する。また、BAECを使用し、完全な色域を生成することは、それ自体に進歩性があると考えられる。
【0031】
もう一つの配置では、UV放出LEDを蛍光体励起源として使用することができるものの、そのような源では、青色放出性蛍光体の使用が要求される。UV励起源の不都合として、プラスチック材料で作るとき、ディスプレイ表面の劣化につながる可能性があり、かつ、観察者にとって有害である可能性のあるUV光が逃げるを防ぐための特別な注意が必要となる。青色光励起を使用するさらなる効果として、UVと比較すると、観察者にとって比較的安全であり、結果的に、サインを多くの異なる方途、例えば、例として青色フラッド照明による前部点灯で点灯させることができる。
【0032】
図1に例証するように、蛍光体および/または複数の蛍光体を一つ以上のそれぞれの層としてバインダ材料と共に基材5の裏面上に提供することができる。あるいは、蛍光体を混合物として単一の層で提供することができる。また、蛍光体層を基材5の外側表面上に提供するか、または製造中に基材材料内に取り込むことができる。
【0033】
図2aおよび2bを参照すると、本発明に従ったバックライト点灯光放出「出口(exit)」サイン12の分解斜視図および図2aのサインのライン「AA」を通る断面図をそれぞれ示している。記載の至るところで、同様の部分を表すために同じ符番を使用する。
【0034】
図2aおよび2bに例証する実施態様では、光ボックス2および光放出ディスプレイ表面3は、矩形の形状である。図1のサインに似て、光放出ディスプレイ表面3は、透明/半透明な基材5、例としてポリカーボネート材料、BAEC蛍光体層6および反射性色強化フィルタ層7を含む。サイン12は、青色LED4で機能する。図2aに例証する実施態様では、サインによってディスプレイされる情報である単語「出口(EXIT)」は、マスクまたはステンシル13によって画定される。マスク/ステンシルは、不透明であり、開口部/窓14がマスクの全厚さを通してカット/形成され、単語「出口」を画定する、シート材料を含む。あるいは、マスク13は、不透明なマスクが提供される一つの側面に透明な材料を含み、要求されるレター、記号またはデバイスをマスクの透明な領域によって画定することができる。図示しないが、示されるマスクの逆である、なおもさらなる配置では、マスクは、光遮断領域を含み、例として文字、記号またはデバイスを包含する任意の要求される情報を画定する。そのような配置では、文字が色のついた光の放出背景で黒色に見える。
【0035】
図3を参照すると、本発明のもう一つの実施態様に従った側面点灯光放出矢印指示器サイン15の分解斜視図を示している。この実施態様では、光ボックス2が省かれ、LED4からの励起光8は、実質的に平坦な形態であり、透明な材料、例えばポリカーボネートを含む基材5の一つ以上の縁部に直接的に結合する。小さい凹部/くぼみ16を基材5の縁部に提供し、光8の基材への結合を支援することができる。基材が導波/導光媒体としての役割を果たし、導波媒体の大半の至るところに励起放射が広がり、実質的に均一な方式で基材の表面から抜けることが認識される。サイン15の裏面からの放出を防ぎ、出力光9の強度を増加させるため、反射性表面17を基材5の裏面、換言すれば、光放出表面に対向する側に提供する。図示しないが、さらなる反射性コーティングを基材の縁部の周辺に提供し、縁部からの光の漏れを低減することができる。
【0036】
この実施態様では、BAEC蛍光体6および反射性色強化フィルタ7がビニールフィルムに取り込まれる。備蓄品として製作することができるビニールフィルムを、その後、所望の文字、記号またはデバイス(図3の例では矢印記号)を画定する形状にカットし、基材5に適用する。図3の実施態様に従ったサインの具体的な効果として、サインの全体的な厚さが低減され、ポリカーボネート基材5の厚さよりもわずかに大きく、例として、5ミリメートルの厚さを含むことができる。両方の側から視認することができるサイン15を有することが要求される場合には、反射性表面17を省き、さらなる蛍光体/反射性色強化層を基材の裏面に提供する。
【0037】
図4aおよび4bを参照すると、細長い形態である、本発明に従った光放出サイン18、19の概略断面図を示している。図4aの実施態様では、透明な基材5が管状の形態、換言すれば、穴部を持つ細長い形態であり、熱可塑性材料から製作される。蛍光体6および/または反射性色強化層7を管の湾曲した外側表面の周辺に提供する。基材を製作した後、LED4を基材の穴部内に提供する。サイン18の動作は、前の実施態様で記載したものと実質的に同じである。基材が熱可塑性材料で作られることから、サイン18は、基材を熱し、例として好適なジグの周辺で管を曲げ、要求される形態にすることにより、任意の所望の文字、記号またはデバイスのディスプレイを形成することができる。図4bを参照すると、基材5が中実で細長い形態であるサイン19を示している。この配置では、LEDが基材材料に取り込まれる。図4aの実施態様と同様に、所望の文字などをディスプレイするように基材5を構成することより、サインを形成する。
【0038】
図5a〜5dは、細長い形態であり、導光媒体としての役割を果たす、本発明に従ったさらなる光放出サイン20、22を例証する。図4aおよび4bのサインと同様に、所望の文字などをディスプレイする形態に基材5を構成する。図5aでは、サイン20は、棒に似た形状であり、光8が棒5の一つまたは両方の端部に投入される透明な基材5を含む。励起エネルギは、内部反射により、棒の長さに沿って導波される。図5bは、サイン20を示し、さらに、基材/ディスプレイ表面の外側表面の少なくとも一部に反射表面21を含む。反射体21により、好ましい方向において放出光の強度が増加する。
【0039】
図5cでは、サイン22は、管状の形態である透明な基材5を含み、穴部を包含し、光8が管の壁部の一つまたは両方の端部に投入される。励起エネルギは、内部反射により、管の長さに沿って導波される。図5dは、サイン22を示し、さらに、穴部の表面の少なくとも一部に反射表面23を含む。反射性表面により、サインからの放出光8の強度が増加する。また、サイン22は、さらに、基材/ディスプレイ表面の外側表面の少なくとも一部に反射表面21(図示せず)を含み、好ましい方向において放出光の強度を増加させることができる。
【0040】
サイン18、19、20および22は、光放出サインの光源としての具体的な用途も見いだされる。例として、これらのサインを、例として図1の配置で光ボックス内の光源として使用し、ディスプレイ表面3を半透明層と置き換え、全表面にわたって均一な光出力を確保することができる。具体的な利益として、放出光の色彩度/強度が対応して低減するものの、サインを製作するために要求される蛍光体の量が低減する。
【0041】
図6を参照すると、選択した数字を作るための切替可能な光放出サイン24の概略図を示している。サイン24は、バックライト点灯され、選択的に切替可能な青色LEDのアレイを含有する光ボックス2を有する。蛍光体6および/または反射性色強化フィルタ7は、一つ以上のそれぞれのLEDを覆う多数セグメントディスプレイのセグメント(この例では、アラビア数字ディスプレイのための七つのセグメントディスプレイ)として構成される。適切なLED/セグメントの活性化により、所望の数字をサイン24によって生成することができる。図7は、個々に活性化可能な記号26、27および28をサイン24と類似した形で含む切替可能な矢印指示サイン25を例証する。サイン25は、関係する励起源の活性化により、右(領域27、28が活性化)および左(領域26、27が活性化)の指向矢印を選択的にディスプレイすることができる。
【0042】
青色活性化放出性着色剤(BAEC)を使用した完全な色パレットを作り出すこと
記載のように、BAEC手法を使用して色の完全な範囲を作り出すことが可能である。赤色、橙色、黄色および緑色範囲の色で放出する青色活性化蛍光体がある。この色範囲の蛍光体セットを最適化し、「原色」蛍光体色の最終的なセットを作り出すことができる。これらの原色間に入る色の色相を得るには、二つのもっとも近い蛍光体色を混色する必要がある。原色BAEC蛍光体の数を増加させることにより、色域を増加させることができる。しかし、これにより、コストも増加するため、最適化された原色セットが好ましい。使用することができる原色蛍光体の最小数は2であり、赤色および緑色に第三の原色として青色LEDを組み合わせ、原色のRGBセットを与える。
【0043】
BAECアーキテクチャでは、青色LEDの特定の周波数および光放出強度を指定し、予測可能かつ再現可能な色を開発することが要求される。理論的には、青色LED、レターRとして表される赤色蛍光体およびレターGとして表される緑色蛍光体のみが色空間一式にとって必要であるが、しかし、実際、すべての蛍光体材料およびLEDが色彩度および効率について制限を有する。青色光の光学的なパラメータ、例として、波長および強度が画定されると、青色および青色/緑色の色空間での色フィルタ顔料および/または染料の使用を使用し、図8のC.I.E.色度図に例証するように、青色の色を強化することができ、これを顔料強化と称する。顔料強化は、それ自体に進歩性があると考えられる。色が緑色に近づくにつれ、顔料強化と蛍光体との混色を使用し、BAEC材料でもっとも飽和した青色/緑色の色相を作り出すことができる。青色顔料強化により、青色の色の彩度を向上させ、色相を制御することができる。蛍光体に似て、制限された数の青色/青緑色顔料を顔料強化原色として選択することが好ましい。
【0044】
記載のように、青色および赤色光の視覚的な混色により、藤色/紫色を作り出す。これらの色については、青色LED(顔料強化される可能性がある)を赤色蛍光体原色と混色することができる。これら二つの色の量および濃度を変動させることにより、紫色の暗清色を作り出す。
【0045】
以下のセクションでは、可能なBAEC材料セットおよびそれらが役立つことができる用途のいくつかを記載する。
【0046】
BAECビニールフィルム
米国には、20,000を超えるサイン業者があると推測される。サインおよびディスプレイを作るもっとも一般的な方法の一つは、カットしたビニールフィルムの使用である。これらのフィルムは、キャスティングおよびカレンダリングの両方を使用して大量に作られる。「不透明な」着色剤が光を遮断するのに対し、色顔料は、それらを通る光をフィルタするため、それらの記載には「透明な」または「半透明な」という用語を使用する。例として、クリアな赤色のセロファンは、「透明な」赤色顔料を使用し、赤色フィルタとしての役割を果たす。他方、赤色の家屋塗料は、不透明である。一般的な看板システムとしては、透明な色のついたフィルムを白色バックライトと共に使用する。競争力のある製品ラインにおける透明な色のセットは、20〜30の異なる色のついたフィルムの範囲である。サインの顧客は、サインの各部分に使用する色を選定する。これは、各領域(レターまたはグラフィックス要素)が単一の色材料を使用した単一のソリッドカラーのみであるため、「スポット色」と呼ばれる。混色は使用しない。これらの薄いビニールフィルムは、過度に柔らかく、支持なしで使用することができない。それらは、接着性の裏面を有し、その後、より堅固な半透明の基材に適用される。本発明に従い、青色LEDバックライト点灯および前部点灯サインに使用するためのBAECビニールフィルムのセットを作り出すことができる。
【0047】
BAECポリカーボネートおよびアクリルフィルム
より高価なサインおよびディスプレイには、色のついたポリカーボネートまたはアクリルシートを使用する。レターの形状を中実シートから切り抜き、その後、レターに似た形状にされた特注光ボックス内に置く。これらの用途のため、BAECポリカーボネートおよび/またはアクリルシートのセットを作ることができる。看板に加え、これらのプラスチックシート品は、容易に機械加工および熱成形することができる。それらは、家具、照明、ディスプレイケースおよび他の特注製品を製作するためにしばしば使用される。本発明者らは、青色LED照光を使用することができるそのような製品において、BAECポリカーボネートおよびアクリルパネルを使用することを意図する。効果として、光放出プラスチック製品を任意の色で製作することができる。BAECパネルでは、ユーザは、適切なBAEC材料を選択することにより、すべて同じ青色LEDを使用した色光放出製品を製作することができる。
【0048】
BAECスポット色インク
スポット色インクは、一般的に、特定の色があるが、一般に写真品質イメージの再現に使用されないロゴ色またはグラフィックスに使用される。それらは、「プロセス色」よりも明るいことができ、多くの用途で使用することがより容易でもある。スクリーン印刷、インクジェット、グラビア、オフセットおよびフレキソ印刷のためのBAECスポット色インクを開発することができ、インクジェット印刷を包含するこれらの印刷プロセスのすべてにおいて、蛍光体に基づくインクを使用することができる。BAEC蛍光体で良好な色を得るために要求される厚さおよび中実の中身のため、スクリーン印刷インクがもっとも有用かつ有効であると予想される。オフセット、グラビアおよび他の低い粘度で薄いインク層を印刷する技術では、完全な飽和色空間を有することが可能ではないだろう。
【0049】
BAECプロセス色インク−加法RGBインク対減法CMYK
プロセス色は、原色の色インクのセットを要求する。従前の減法印刷では、この色空間がCMYK(シアン、マゼンダ、黄色および黒色)である。上記に記載のように、従前の顔料は、各色インクが透明な色フィルタとしての役割を果たす減法である。BAECプロセスインクは、光を作り出すため、よりCRTまたはLCDディスプレイのように機能する−加法色理論を使用する。加法色理論では、原色の色は、RGB(赤色、緑色および青色)である。
【0050】
色再現では、追加的な「原色」を色空間に加え、色品質を改善できることが周知である。例として、当技術分野において周知であるPantoneシステムは、「ヘキサクローム」と呼ばれる六色プロセス色システムを支持する。それは、標準CMYKインクと同じ減法色の原理で働くが、これらの追加的な純粋色インクは、混色で彩度が低減した特定の区域の色について、四つの原色の混色を置き換えるものである。
【0051】
理論的には、インクのBAECセットは、基本的なRGB色空間を作り出す赤色および緑色インクと同程度に単純であることができる。ハーフトーン印刷および他の印刷パターニングを使用してこれらの色を混色することは、従前のプロセス色印刷についてよく理解され、使用されるそれらの技術と類似しているであろう。大部分のBAECプロセスインクシステムにおいて、より原色の色が使用されると予想される。青色および青色/緑色の顔料強化インクの組み合わせと、選択したBAEC蛍光体インクとを組み合わせ、プロセス色印刷で使用することができる原色の色インクファミリーが作り出されるであろう。
【0052】
BAEC色マッピング
色マッピングは、BAEC色システムの開発に使用される。色マッピングの第一工程は、各原色の色の濃度色マップを作り出すことである。蛍光体(または強化顔料)の濃度が増加するにつれ、変化を加えられていない青色光の伝達量が低減する。この結果、放出光が青色LED色相から原色の色の色相に向かって色シフトする。しかし、濃度が増加するにつれ、色相シフトが低減し、原色の色材料の濃度が過度に厚くなり、光を捕捉するにつれ、効率が低下し始める。
【0053】
濃度マッピングは、二つの方途で使用される。第一に、色相がシフトするにつれ、異なる色が作り出される。各原色の濃度値ごとに色測定値を保存することにより、利用可能な色の表が決定する。濃度色マッピングの第二の等しく重要な使用として、効率損失がある前の純粋原色の色を得るための最適な積載量を見いだす。
【0054】
濃度マッピングの後、最適な濃度設定において、隣り合う原色の混色を作り、色サンプリングし、近接する色空間を作り出す。緑色から赤色にかけて、これらは、隣接する色のついた蛍光体の混色となる。緑色/青色から青色にかけては、青色強化顔料への緑色蛍光体の混色となる。青色から赤色(紫色)にかけては、赤色蛍光体と青色との混色を使用する。これらすべての混色のサンプリングが完了すると、色索引表データベースが作り出される。その後、この表を使用し、任意の色を作り出すための最良の色混色配合を見いだすことができる。
【0055】
反射性色層を使用した反射性色強化
看板用途で蛍光体を使用することの課題の一つとして、白色光(日光)で活性化したときの外観が放出性モードにおいて青色LEDで活性化したときのものと同じでない。これは、蛍光体が目標色を放出することに加え、大量の白色光を反射するためである。反射性モードでは、色彩度の減少によって多くの蛍光体が「褪せて」見え、多くの場合、放出性モードと比較して色シフトがある。青色励起蛍光体も白色光から青色光を選択的に吸収し、したがって、平常の白色室内光または昼光において色のついた観を呈する。
【0056】
用途、例えば屋外看板では、サインの反射性色および放出性色が色および色相において可能な限り実質的に類似することが重要である。今日、これは、透過フィルタを使用するバックライト点灯サインにとって問題である。昼光(反射性モード)での色品質は、図9aおよび9bに例証するように、夜間(透明モードまたはバックライト点灯モード)でのものと異なる。本発明に従い、ディスプレイ表面の前部表面に透明な顔料の薄い層を使用することにより、この問題を軽減することができる。これは、「反射性色強化」と呼ばれる。反射性色強化では、蛍光体から出る反射光のスペクトル応答を同じ蛍光体表面から反射する放出性光と比較する。反射状態では、光の所望の周波数が放出されるが、光の追加的な波長が反射し、最終的な反射色において色シフトおよび「褪せた」外観を作り出す。
【0057】
例として、色顔料を含む透明な色強化フィルタ層7を蛍光体層6の前部に加えることにより、光の不要な周波数を吸収し、目標色のみを残すことが可能である。図9cは、色強化層の吸収曲線を示す。この反射性色強化技術を使用することにより、放出性モードだけでなく、反射モード(昼光)でも同じ色に見えるBAEC蛍光体層を作り出すことが可能であり、図9dを参照されたい。色強化フィルタの使用は、それ自体に進歩性があると考えられる。
【0058】
効率の損失を避けるため、注意して色のついた蛍光体の前部に色強化フィルタ層を設置する必要がある。これは、蛍光体を活性化させる青色LED光を色強化フィルタ層がしばしば吸収するためである。色強化フィルタ層7が色のついた蛍光体と青色LED光源との間にある場合、青色光の吸収による効率の損失がある。このため、色強化顔料は、蛍光体に混合せず、蛍光体の前部に個別の層として提供する。強化層の使用においても、ディスプレイをバックライト点灯させ、蛍光体の照明時に青色LEDを無遮蔽にすることが要求されることが認識される。色強化層は、BAEC層によって目標の色のついた光に変換された後、その後、色に対して有意に影響しない。事実、放出性モードでも彩度を増加させることができる。
【0059】
反射性白色光を作り出すこと
多くのサインで反射白色が必要とされている。白色放出LEDが公知であり、依然として青色光のいくらかが蛍光体を通過することを許可する厚さで黄色蛍光体を取り込んだ青色LEDを含む。活性化された蛍光体からの黄色光と通過するLEDの青色光との合計により、均衡のとれた最終的な白色が作り出される。
【0060】
BAEC材料は、類似のやり方で白色を作り出すが、ディスプレイ表面で黄色蛍光体が遠隔になる。しかし、反射性モードでは、これらのBAEC白色パネルは、黄色みがかって見える。この色相問題を補正するため、青色顔料を含有する薄い色強化層を使用する。これは、放出性モードでの最終的なパネル性能に対し、いくつかの軽微な効率影響を有する。ユーザは、反射性モードにおいて均衡のとれた白色を有することが放出性モードでの追加的なフィルタおよび軽微な光損失に値するかを決める必要がある。加えて、光拡散層を使用し、均衡のとれた反射白色光を作り出すことができる。黄色蛍光体(例としてYAG:Ce)は、すでに白色/黄色光を反射する。光拡散パネルを蛍光体層の前部に提供する場合(多くの場合、パネル設計で行われる)、追加的な白色光を拡散パネルで反射し、青色補正に対する必要性を緩和することができる。
【0061】
夜間性能および色品質を改善するための放出性色
従前の白色バックライト点灯サインの上部を(透明なビニールおよびアクリルシートに似た)透明な色のついた材料にすると、信頼性のある低いコストの色が付与されるが、しかし、明度を増加させると、白色バックライトのブリージングにつながる。この白色光を加えると、色彩度のシフトにつながり、すなわち、赤色であれば濃赤色から褪せて白みがかった(ピンク色)赤色になる。本発明の一つの態様によると、蛍光体に基づく看板消耗品(ロールまたはシート品)を使用することにより、色彩度および品質を劣化させることなく明度の増加が付与される。本発明では、青色バックライトパワーが増加するにつれ、前部材料における蛍光体の量が十二分に高い限り、視認者が見てとる単一の色が一層明るくなる。
【0062】
強化色層を使用した放出性色の改善
これまで、BAEC蛍光体の混色を使用し、完全な色空間に所望の色彩度を作り出すことができると仮定してきた。しかし、多くの蛍光体は、高飽和色について、所望されるよりも広い光放出スペクトルを有する。蛍光体を使用し、LEDからのすべての青色光漏れを全面的に解消するには、蛍光体の極めて厚い層を要求するだろうし、それは、非効率的または望ましくない可能性がある。
【0063】
色強化層を使用し、改善された反射性色を得るやり方と同等の方式では、同じ原理を使用し、放出性色を強化することもでき、図10を参照されたい。蛍光体により、目標色周波数で十分な光を作り出すことができるものの、高い色彩度では、放出曲線が所望されるよりも広いだろうし、および/または青色光が依然として蛍光体を通過することだろう。放出性蛍光体層の前部の色フィルタ層により、これらの両方を補正することができる。
【0064】
BAEC色インク、白色および黒色層を使用した写真イメージおよびグレースケールを作ること
BAEC原色を使用し、すべての純粋色の完全飽和域(二次元色空間)を作り出すことができる。すべての色が同じ均一なバックライトを共有するため、色の強度は、青色LED光を新たな目標色に変換する機能としてすべて類似する。この種類の飽和色は、大部分の看板、スポット色グラフィックス、照明および建築用途にとって望ましい。しかし、任意の個々の色について蛍光体の量を低減させると、より青色光が通過し、青色の色がシフトするため、個々の色の明度を減少させることは可能ではない。
【0065】
しかし、写真および連続トーングラフィックスでは、白色および黒色を純粋色に混色し、明度および彩度を制御することが必要とされている。飽和色に白色および黒色を混色することにより、固定された青色LED光源をすべての色で共有したとしても、彩度および明度を制御することが可能である。この追加的な白色および黒色の混色により、写真イメージ(完全な3次元色空間)を印刷することができる。
【0066】
色に白色を加えることは、:
1)所定の区域における色のついたBAEC蛍光体のいくらかを所定の量の黄色蛍光体に置き換え、および
2)LEDからの青色光のいくらかがブリージングする可能性のある(黄色に青色が付加されて白色が作り出される)ように、その区域において蛍光体濃度を十分に低減させることによって達成することができる。色マッピングについて上記のセクションで説明したように、1)および2)を適用する量を色マッピングすることが必要となる。
【0067】
明るさおよび暗さを制御するには、不透明な黒色層を加える。黒色層は、通過する光の量を制御する光フィルタを作り出す。これにより、グレースケール印刷および色明度の制御が許可される。黒色インクは、不透明(通例、カーボン顔料に基づく)であり、結果として、その区域におけるすべての光が均一に吸収される。色強化層を使用する場合、色強化層と共に黒色層を印刷し、コストおよび複雑さを低減することができる。
【0068】
色ならびに白色および黒色の種々の混色の色サンプリングおよびマッピングを通し、BAEC色システムの3次元色マップ一式を作り出すことが可能である。白色および黒色でグレースケールを作り出した色原色の完全な色マップにより、BAECインクを使用し、完全な写真色空間を得て写真を印刷することが可能である。結果として、青色LED照光に応答する光放出写真イメージとなる。
【0069】
先の色分離は、印刷された色イメージを作り出すうえでの黒色層の有意性を示す。加えて、各色層でも使用する白色の度合いを見てとることが可能である。印刷可能なBAEC蛍光体のための写真色空間を作り出すには、白色および黒色を加えることが必要である。BAEC色では、原色が減法CMY(深紅色、マゼンダおよび黄色)から加法RGBに変更されるが、いずれの色システムでも白色および黒色の同じ原理が適用される。
【0070】
蛍光体効率を改善するための平坦なドットパターン
透明なCMYインクと違い、BAEC蛍光体および着色剤は、従来の写真印刷のように相互の上部に直接的に重層化される場合には影響を受け、図11bを参照されたい。これは、青色LED光源にもっとも近い蛍光体が青色光を吸収し、放出性色に変換するためである。次の蛍光体が前の蛍光体の上部に重層化される場合、大量の青色光によって活性化されず、蛍光体の第一層によって作り出される色光のいくらかを吸収する。青色強化着色剤を使用し、蛍光体をそれらの上部に置く場合、補正された青色光が表面上の蛍光体によって吸収および変更され、補正の有効性がより少なくなる。BAEC材料で色層を重ねると、効率が低減し、色混色がより困難となる。
【0071】
この問題に対する解決策は、蛍光体29、30が実質的に同じ平面上で相互に隣接するドットパターンを作り出すことであり、図11aである。平坦な印刷されたパターンでは、材料は、独立して最大効率で役割を果たす。並列色の色混色は、TVスクリーンのRGBピクセルに類似して、視覚において行われる。このシステムの鍵は、色ドット29、30が十二分に小さく、視覚において適正に色が混色されることである。印刷プロセスのレジストレーションも重要である。
【0072】
インクの分別的な湿潤を使用し、基材上でのインクの自然な分離を作り出す。例として、先の場合では、黄色インクが水に基づき、赤色インクが油に基づく場合、その後、相互に疎性になり、基材を湿潤し、相互の重なりを避ける傾向がある。インクの表面エネルギを相互に合致させ、相互に疎水性であるが、両方が基材に対して依然として合理的に親水性であるようにすべきである。
【0073】
本明細書において記載する種々のサインが以下のフィーチャを共有することが認識される。
【0074】
− 単一の励起源、好ましくは青色LEDの単一の色を光源(410〜480nmの範囲)として使用する。単一の種類の青色LEDを使用することにより、白色バックライト点灯またはさまざまな色のついた光源に対する必要性を置き換える。
【0075】
− 蛍光体修正色LEDと違い、これらの青色LEDは、蛍光体で修正することを要求しない。青色以外のすべての色光は、蛍光体である「遠隔に」設けられたBAEC(青色活性化放出性着色剤)材料によって作り出される。BAEC材料は、LEDに対して印刷またはキャスティングされず、光源を直接的に修正するためにUV蛍光光管の管内部に置かれず、または任意の他のやり方で使用されないという点で、物理的な光源の修正に使用されない。代わりに、遠隔のディスプレイ表面上に印刷、キャスティングまたは他にパターニングされる。バックライトパネルの場合、放出性BAECを含有する色グラフィックスが前部ディスプレイパネル上にあるか、または前部パネルのプラスチックもしくは他のポリマーフィルムに直接的にキャスティングされる。BAEC含有デバイスは、青色LEDによるバックライト点灯または前部点灯のいずれかであることができる。
【0076】
− BAECは、色材料セットで付与される。好ましくは、各種類の目標用途に対して完全な色域のBAEC材料のセットを提供する。BAEC材料セットは、色セット一式を付与するように設計されるため、ユーザは、BAEC製品の一つのセットを使用して種々の色製品を設計することができる。色セットを作り出すには、異なる蛍光体および顔料を混色および色マッピングし、類似の青色応答および良好な色彩度を持つ製品の完全なパレットを作り出す。BAEC粉末を含有する製品セットは、柔軟なビニールフィルム、硬質なポリカーボネートシートおよびスクリーン印刷インクを包含しこれらに制限されず、異なる形態要因で付与することができる。事前製作されたBAEC材料セットでは、ユーザは、(カットされたビニールサインの場合のように)単純に目標色BAEC材料を選択するか、または(スクリーン印刷されたサインまたはディスプレイのように)BAECインクで印刷することにより、光放出色製品およびグラフィックスディスプレイの設計をカスタマイズすることができる。このシステムにより、ユーザは、一つの種類の標準光源(青色LED)およびBAEC材料のみを使用し、広く多様な色のついた光放出デバイスおよびディスプレイを作り出すことができる。
【0077】
− BAECでは、色顔料と色蛍光体とを組み合わせ、青色/緑色光放出材料を得る。蛍光体を使用し、赤色から緑色を通して黄色までのすべての色を作り出す。目標色が青色に近づくにつれ、それらの周波数ではLEDがすでに光を作り出していることから、蛍光体で青色光を生成することが必要とされない。LEDが青色光を作っている色空間の区域では、色フィルタ顔料を用いることができる(顔料強化と呼ばれる)。青色LEDが効率的であるため、BAECでの色顔料の使用は、主に、青色の色の色相を「調整」するためのものである。青色/緑色スペクトルの色では、青色顔料と緑色蛍光体との混色を使用し、青色/緑色空間の色を作り出すことができるように、緑色光も必要となる。
【0078】
− 同じBAEC蛍光体手法をUV光源で作動するように適用することができる。UV光を使用すると、青色の色再現のために青色放出蛍光体が必要となる。しかし、UVは、有機物材料に対してより有害であるという欠点を有するため、多くの用途では、UVの代用として青色LEDを使用することがより望ましい。UV光への暴露によって視力も損傷するため、UVシステムは、通例、遮光して観察者を保護することが必要となる。青色LEDは、量産することができ、コストが低く、極めて信頼性もある。410〜470nmの範囲における短波長青色LEDは、蛍光体を励起するうえでより効率的であり、より少ない色顔料強化を必要とするであろうより純粋な青色光を付与するため、好ましい。また、青色LEDによって視覚が損傷することがないことから、BAEC光放出材料を密閉する、または青色LEDと密接に接触させる必要はない。BAECアーキテクチャを使用したデバイスは、開放されていることができ、結果的に、青色LEDスポットライトを使用し、前部または背後のいずれかでBAECディスプレイを照光させることができ、両方の側から目標イメージが放出される(暗い周囲環境を仮定する)。
【0079】
本発明の範囲から逸脱することなく、開示するサイン/ディスプレイ配置の変形を作ることができることは、当業者には直ちに明らかである。例として、例示的な具現化が固定されたサインディスプレイに関連する一方、本発明者の想定では、大きい区域にわたって選択した色の光を生成することが要求される他の用途、例えば、例としてアクセント照明および建築照明用途に本発明を適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
本発明がより良好に理解されるため、ここで、本発明の実施態様を、例としてのみ、添付の図面を参照しつつ記載する。
【図1】図1は、本発明に従ったバックライト点灯光放出サインの分解斜視図である。
【図2a】図2aは、本発明に従ったバックライト点灯光放出出口(exit)サインの分解斜視図である。
【図2b】図2bは、図2aのサインのライン「AA」を通る断面図である。
【図3】図3は、本発明に従った側面点灯光放出矢印指示器サインの分解斜視図である。
【図4a】図4aは、本発明に従った光放出サインの概略断面図である。
【図4b】図4bは、本発明に従った光放出サインの概略断面図である。
【図5a】図5aは、導光光放出サインのさらに種々の実施態様の概略図である。
【図5b】図5bは、導光光放出サインのさらに種々の実施態様の概略図である。
【図5c】図5cは、導光光放出サインのさらに種々の実施態様の概略図である。
【図5d】図5dは、導光光放出サインのさらに種々の実施態様の概略図である。
【図6】図6は、選択した数字を作るための切替可能な光放出サインの概略図である。
【図7】図7は、切替可能な矢印指示サインの図である。
【図8】図8は、顔料強化の作用を例証するC.I.E.色度図である。
【図9a】図9aは、(a)放出性モードの青色活性化赤色蛍光体、(b)昼光(白色光)を反射する反射性モードの青色活性化赤色蛍光体、(c)色強化層の吸収曲線および(d)反射性色補正を包含する反射性モードの青色活性化赤色蛍光体の強度対波長のプロットである。
【図9b】図9bは、(a)放出性モードの青色活性化赤色蛍光体、(b)昼光(白色光)を反射する反射性モードの青色活性化赤色蛍光体、(c)色強化層の吸収曲線および(d)反射性色補正を包含する反射性モードの青色活性化赤色蛍光体の強度対波長のプロットである。
【図9c】図9cは、(a)放出性モードの青色活性化赤色蛍光体、(b)昼光(白色光)を反射する反射性モードの青色活性化赤色蛍光体、(c)色強化層の吸収曲線および(d)反射性色補正を包含する反射性モードの青色活性化赤色蛍光体の強度対波長のプロットである。
【図9d】図9dは、(a)放出性モードの青色活性化赤色蛍光体、(b)昼光(白色光)を反射する反射性モードの青色活性化赤色蛍光体、(c)色強化層の吸収曲線および(d)反射性色補正を包含する反射性モードの青色活性化赤色蛍光体の強度対波長のプロットである。
【図10】図10は、未補正および強化色放出性モードの青色活性化赤色蛍光体ならびに色強化フィルタ特性の強度対波長のプロットである。
【図11a】図11aは、(a)本発明に従った蛍光体ドットのパターンおよび(b)従来の印刷スキームで写真イメージを生成するために使用されるインクドットのレイアウトの概略図である。
【図11b】図11bは、(a)本発明に従った蛍光体ドットのパターンおよび(b)従来の印刷スキームで写真イメージを生成するために使用されるインクドットのレイアウトの概略図である。
【技術分野】
【0001】
発明の背景
発明の分野
本発明は、固定されたイメージ、グラフィックス、写真イメージおよび文字を光の所望の色で生成するための光放出サインおよび光放出ディスプレイ表面に関する。とりわけ、本発明は、半導体光放出ダイオード(LED)および蛍光体(フォトルミネッセント)材料を利用し、放出光の所望の色を生成する光放出サインに関わる。また、本発明は、大きい表面区域にわたって色のついた光を生成することに関する。
【0002】
関連技術の記載
光放出サイン/ディスプレイは、場合によっては照光式サインまたはディスプレイと称され、多くの用途、数例を挙げれば、固定されたグラフィックスおよび文字を使用した事業所のためのネームサイン、広告のための固定されたイメージサイン、緊急サイン、例えば出口サイン、交通信号、道路サイン、例として速度制限、停止、前方優先道路(譲れ)サイン、方向指示器サインに使用される。
【0003】
光放出サインを作る一般的な方途は、一つ以上の白色光源、例えば、例として蛍光管、ネオン光または白熱電球を含有する「光ボックス」を使用するバックライト点灯サインまたはディスプレイの形態によるものである。ディスプレイの前部パネルは、白色光を選択的にフィルタし、所望の色の光放出、グラフィックスまたはイメージを提供する透明な色フィルタ、多くの場合、色のついた透明なアクリルシートを含む。多くの場合、光ボックスは、矩形のボックスまたは要求されるレター/文字/記号(チャネルレター)の形状のボックスとしてシートメタルから特注製作され、そのような構造が白色光源と共に、サインの総コストの有意な割合を占める可能性がある。これらのシステムで使用される色顔料、染料または着色剤は、不要な色の光を吸収する透明な色フィルタである。この方法は、大部分の光放出サインおよび固定されたディスプレイだけでなく、光放出トランスペアレンシーおよび多くの色のついた光に使用される。そのようなサインの不都合として、要求される色ごとに色フィルタを製作する必要があり、コストが増加する。実際、コストを最小化するため、色の数が20ほどに制限される。加えて、そのようなサインは、その動作モードが光の反射ではなく透過率に依存するため、夜分には性能が良好である一方、昼光条件では色性能が悪く、そのようなサインが「褪せて」見える可能性がある。また、サインの明度を増加させると、色彩度のシフトにつながる白色バックライトのブリージング(bleeding)につながり、例を挙げれば、濃赤色が褪せ、白みがかった(ピンク色)赤色に見える。この作用は、放出性モード(夜間)の動作に最適化された色のついた透明な面板の「顔料強さ」によるものであり、結果的に、反射性モード(昼間)の動作における性能は、多くの場合、決して許容できるものではない。
【0004】
今日、単一色サインおよびディスプレイのために使用されるもう一つの手法がある。目標色(例を挙げれば、停止光および自動車の尾光における赤色LED)に合致する単一の色のついた光源を使用することができる。大きい区域の色サイン、建築照明およびアクセント照明では、この専用色光の方法を使用し、単一色の大きいセクションを有することが一般的である。
【0005】
さらに、LEDをサインの形態に配置したLEDのアレイを使用し、サイン、例として交通サイン、例えば、例として横断歩道に使用され、LEDからの光の設計された「生来の」放出波長と、視認者が視認または知覚する色のついた光とが同じである、矢印記号および「横断/停止」デバイスを構築することが公知である。多くの場合、そのようなサインは、さらに、放出光の色/強度をより均一にする、または(白色LEDを橙色フィルタと共に使用し、橙色に色のついたサインおよび/もしくはディスプレイまたは照明要素を生成する場合のように)色をシフトする色フィルタまたはレンズを包含する。
【0006】
白色光放出ダイオード(LED)は、当技術分野において公知であり、比較的最近の革新である。LEDに基づく白色光源の開発が実用的になったのは、電磁スペクトルの青色/紫外で放出するLEDが開発されて以降である。公知のように、白色光を生成するLED(「白色LED」)は、LEDによって放出される放射の一部を吸収し、異なる色(波長)の放射を再放出する蛍光体、換言すれば、フォトルミネッセント材料を包含する。例として、LEDがスペクトルの可視部分において青色光を放出し、蛍光体が黄色または緑色と赤色光、緑色と黄色もしくは黄色と赤色光の組み合わせを再放出する。LEDによって放出される可視青色光のうち、蛍光体によって吸収されない一部は、放出された黄色光と混合し、視覚に対して白色に見える光を提供する。
【0007】
白色LEDは、潜在的に多くの100,000時間というその長い動作耐用期間と、低い電力消費という観点でのその高い効率とにより、潜在的に、白熱、蛍光およびネオン光源を置き換えることができると予測される。最近、高い明度の白色LEDが使用され、ディスプレイバックライト機器において従来の白色蛍光およびネオン光を置き換えている。これらの白色バックライトによる色のついた材料は、多様な形態、例えばビニールフィルム、色のついたポリカーボネートおよびアクリル、色写真トランスペアレンシーフィルム、スクリーン印刷のための透明な色のついたインクなどで実現される。これらの材料は、すべて同じ基本的な原理で働き、バックライト白色の不要な色を吸収し、所望の色を視認者に伝達する透明な色のついた染料または顔料を含有する。結果的に、それらすべてが色フィルタとして機能する。白色LEDの使用により、バックライト点灯光放出サインの電力消費が減少した一方、昼光条件での動作時には依然として色彩度の観点で性能が悪く、多くの場合、色が褪せて見える。
【0008】
米国特許第6,883,926号は、蛍光体材料を包含するディスプレイ表面と、適切な波長の電磁放射を照射することにより、蛍光体を励起するために位置付けられた少なくとも一つの光放出半導体デバイス(LED)とを含む、ディスプレイ照光のための装置を開示している。米国特許第6,883,926号は、バックライト点灯および前部点灯の変形態様を教示している。そのような装置は、車両用計器ディスプレイに具体的な用途を見いだすことができる。
【0009】
本発明は、柔軟性の向上を提供し、公知のサインの制限を少なくとも一部的に克服する、改善された光放出サインを提供する試みに起因している。また、本発明の目的は、放出光における明度の増加と共に、色彩度および品質の劣化の低減を付与する光放出サインを提供することである。
【0010】
発明の概要
本実施態様によると、光放出サインは、少なくとも一つの蛍光体を包含する光放出ディスプレイ表面と;選択した波長範囲の励起エネルギを生成および放射するように動作可能であり、選択した色の放射を蛍光体が放出するようにディスプレイ表面に励起エネルギを照射するよう構成される、少なくとも一つの放射源とを含み、光放出ディスプレイ表面が同じ放射源からの放出光について異なる選択した色を与えるように選択可能である。単一の低いコストの色励起源を使用し、任意の色を生成することができることから、これにより、さまざまな色源に対する必要性が解消され、コストが低減する。また、サインは、ホットスポットおよび影ができやすい従来のバックライトシステムと比較して、より良好な光均一性を有する。加えて、サインは、白色光源からの不要な色を吸収するフィルタではなく、蛍光体を使用して光の選択した色を生成するので、色彩度が増加し、電力効率が改善する。
【0011】
少なくとも一つの蛍光体をディスプレイ表面の内側または外側表面の少なくとも一部の上に提供するか、またはディスプレイ表面の少なくとも一部の中に取り込むことができる。
【0012】
多色のついたサインまたは選択した色/色相のサインを与えるため、サインは、さらに、ディスプレイ表面の内側または外側表面の少なくとも一部の上に提供される第一および第二蛍光体を含む。あるいは、または加えて、第一蛍光体をディスプレイ表面の内側表面の少なくとも一部の上に提供し、第二蛍光体をディスプレイ表面の外側表面の少なくとも一部の上に提供する。第一および第二蛍光体は、それぞれの層として;少なくとも一つの層内の混合物として;または相互に隣接して提供することができる。さらなる配置では、蛍光体がディスプレイ表面の少なくとも一部の中に取り込まれる。
【0013】
サインは、さらに、ディスプレイ表面によって放出される光に対して実質的に透明であり、光の他の色をフィルタするフィルタを含む。フィルタ(好ましくは、色のついた透明なアクリル、ビニール等)をディスプレイ表面の前部に配設し、フィルタによって反射する光がディスプレイ表面によって放出される光と実質的に同じ色に見えるようにする。反射性色強化と称される色反射性フィルタを使用することにより、昼光条件において優れた色性能を与え、サイン(色のついた透明なアクリル、ビニール等)の「褪せ」を低減する。
【0014】
強度の均一性を改善するため、ディスプレイ表面は、さらに、光拡散手段を含む。
【0015】
一つの配置では、ディスプレイ表面を文字、記号またはデバイスの形状に構成する。あるいは、または加えて、サインは、さらに、放出光に対して実質的に透明な少なくとも一つの窓および/または少なくとも一つの光遮断領域を有し、窓および/または光領域が文字、記号もしくはデバイスを画定する、マスクを含む。
【0016】
一つの配置では、ディスプレイ表面が導波媒体を含み、励起エネルギをディスプレイ表面に結合させるように励起源を構成する。そのような配置では、ディスプレイ表面は、実質的に平坦な表面であることができ、励起エネルギは、ディスプレイ表面の縁部の少なくとも一部に結合する。そのような配置は、光ボックスに対する必要性を解消し、厚さがディスプレイ表面の厚さと実質的に同じであるコンパクトなサインを提供する。好ましくは、ディスプレイ表面が平坦である場合、サインは、さらに、光放出表面に対向する表面の少なくとも一部に反射体を含み、光放出表面からの光出力を強化する。ディスプレイ表面が導波媒体である代替配置では、ディスプレイ表面が細長い形態であり、励起エネルギは、ディスプレイ表面の端部の少なくとも一部に結合する。一つの配置では、ディスプレイ表面が管状であり、穴部を包含する。光出力を増加させるため、穴部の表面の少なくとも一部に反射体を提供する。さらなる配置では、ディスプレイ表面が中実の形態であり、さらに、ディスプレイ表面の外側表面の一部に反射体を含み、好ましい方向の光出力を増加させる。
【0017】
ディスプレイ表面がバックライト点灯または前部点灯のとき、ディスプレイ表面は、実質的に平坦な表面を含むか;少なくとも一つの励起源が提供される穴部を有する細長い形態であるか、または少なくとも一つの励起源が取り込まれる中実で細長い形態であることができる。ディスプレイ表面は、プラスチック材料、ポリカーボネート、熱可塑性材料、ガラス、アクリル、ポリエチレンまたはシリコーン材料から製作することができる。
【0018】
有利には、励起源は、光放出ダイオード(LED)である。LEDの使用は、水銀に基づくランプに対する必要性が解消されるにつれ、環境的により清浄である。好ましくは、LEDは、350(UV)〜500nm(青色)の範囲の波長の放射を放出するように動作可能である。LEDは、通常、従来の光源の15倍である、100,000時間という増加した推定動作寿命を提供し、保守の低減につながる。好ましい具現化では、LEDは、青色光である410〜470nmの範囲の波長の放射を放出するように動作可能である。青色光励起源を使用する具体的な効果として、赤色および黄色放出性蛍光体のみの組み合わせを使用し、選択した色の完全なパレットを生成することができる。
【0019】
本発明は、任意のサイン種類を意図することができ、以下のネームサイン、広告サイン、緊急指示器サイン、交通信号、道路サインまたは方向指示器サインを包含することができる。
【0020】
本発明の第二態様によると、同じ放射源からの放出光について異なる選択した色を与えるようにディスプレイ表面が選択可能である、本発明の第一態様に従った光放出サインのための光放出ディスプレイ表面が提供される。
【0021】
反射性色フィルタを使用し、反射性色強化を提供することは、それ自体に進歩性があると考えられ、したがって、本発明の第三態様によると、光放出サインは、少なくとも一つの蛍光体を包含する光放出ディスプレイ表面と;選択した波長範囲の励起エネルギを生成および放射するように動作可能であり、選択した色の放射を蛍光体が放出するようにディスプレイ表面に励起エネルギを照射するよう構成される、少なくとも一つの放射源と;ディスプレイ表面によって放出される光に対して実質的に透明であり、光の他の色をフィルタするフィルタとを含む。好ましくは、フィルタをディスプレイ表面の前部に配設し、フィルタによって反射する光がディスプレイ表面によって放出される光と実質的に同じ色に見えるようにする。
【0022】
本発明の第四態様によると、光源は、少なくとも一つの蛍光体を包含する光放出表面と;選択した波長範囲の励起エネルギを生成および放射するように動作可能であり、選択した色の放射を蛍光体が放出するように光放出表面に励起エネルギを照射するよう構成される、少なくとも一つの放射源とを含み、光放出表面が同じ放射源からの放出光について異なる選択した色を与えるように選択可能である。本発明に従った光源の効果として、要求される蛍光体の量が低減する。
【0023】
少なくとも一つの蛍光体を光放出表面の内側もしくは外側表面の少なくとも一部の上に提供するか、または光放出表面の少なくとも一部の中に取り込むことができる。
【0024】
さらなる態様によると、光放出サインは、本発明の第四態様による光放出ディスプレイ表面と光源とを含む。好ましくは、ディスプレイ表面は、さらに、反射性色強化を包含し、フィルタによって反射する光がディスプレイ表面によって放出される光と実質的に同じ色に見えるように、表面によって放出される光に対して実質的に透明であり、光の他の色をフィルタするフィルタを含む。
【0025】
発明の詳細な記載
図1を参照すると、本発明に従ったバックライト点灯光放出サイン1の分解斜視図を示している。サイン1を例証する例は、レター「A」を生成することを企図し、レター「A」の形状に構成される光ボックス2を含む。光ボックスは、シートメタルから製作するか、プラスチック材料から成型するか、または任意の他の好適な材料から構築することができる。光ボックスの内側表面は、好ましくは、サインの光放出ディスプレイ表面3に向かって光を反射するための光反射性表面を包含する。複数の光放出ダイオード(LED)4は、光ボックス2内に提供され、好ましくは、410〜470nmの波長範囲で青色光を放出する青色LEDである。
【0026】
光放出ディスプレイ表面3は、実質的に平坦な形態であり、レター「A」を画定する形状に構成される。ディスプレイ表面3は、透明/半透明な基材5、例えば、例としてポリカーボネート、ポリエチレン、アクリルまたはガラスシートを含む。フォトルミネッセント材料である蛍光体材料6の層を基材5の下部表面、換言すれば、LEDに面する表面上に提供する。LED4によって放出される放射によって励起可能であれば、任意の適切な蛍光体6、例えば、例としてオルトケイ酸塩、ケイ酸塩およびアルミン酸塩材料を使用することができる。好ましい実施態様では、蛍光体が放出性であり、青色光に応答して活性化するため、本明細書においては、蛍光体を青色活性化放出性色(Blue Activated Emissive Color:BAEC)蛍光体と称する。
【0027】
基材5の外側表面に色強化フィルタ層7を提供し、昼光条件におけるサインの色性能を強化する。
【0028】
動作では、LEDによって放出される光8が蛍光体層6に照射され、基材5およびフィルタ7を通過する異なる色の光を放出する蛍光体が励起され、ディスプレイ表面から選択した色の光放出9を作る。色強化フィルタ7は、ディスプレイから放出される光9の色に対して実質的に透明であるように選択され、光の他の色をフィルタする。ディスプレイ表面が昼光10に晒されるとき、色強化フィルタ7は、サインが放出する光9の選択した色に実質的に対応する色の光11のみを反射し、それにより、強化された色性能を与える。これは、反射性色強化と称され、それ自体に進歩性があると考えられる。色強化フィルタ7は、例として、ビニールフィルムに取り込まれるか、またはバインダ材料と混合され、基材5上の層として提供される色顔料および/または色のついた染料を含むことができる。公知のように、色顔料は、不溶性であり、有機物、例えば、例としてCibaのRED254、ジケトピロロピロール化合物または無機物、例えば、例として酸化鉄であることができる一方、色染料は、水溶性である。
【0029】
色放出性蛍光体、とりわけ、青色活性化放出性着色剤(BAEC)に基づき、本発明のサインは、色透過(色吸収剤)フィルタに基づく公知のサインと比較して、実質的に改善された色彩度および効率を与えるものであり、表1を参照されたい。
【表1】
表1.本発明に従ったBAEC蛍光体サインならびに色フィルタおよび蛍光ランプを利用した公知のサインで同じ光出力強度を作るための入力電力対出力光色。
【0030】
赤色および緑色光放出性蛍光体の組み合わせと併せて青色光を使用すると、ディスプレイ表面により、単一の色励起源、好ましくは安価な青色LEDから光色/色相の事実上連続するパレットを生成することができる。例として、蛍光体が必要とされることなく、LED単独で青色光を生成することができる。赤色光は、赤色蛍光体の厚い層を使用することによって生成することができ、緑色光は、緑色蛍光体の厚い層によって生成することができる。この特許出願に関連して、厚い層は、蛍光体の量/密度が入射励起放射をすべて吸収するうえで十分であることを意味する。黄色光は、衝突する青色光をすべて吸収するには量が不十分である緑色蛍光体によって作ることができ、放出光9は、視覚に対する色として黄色に見える青色および緑色光の組み合わせである。似たような方式では、青色光をすべて吸収するには量が不十分である赤色蛍光体を使用し、藤色/紫色光を作ることができ、放出された黄色光と組み合わさった青色光は、視覚に対する色として藤色に見える放出光9を与える。白色光は、赤色および黄色蛍光体の組み合わせによって作ることができる。蛍光体材料の組み合わせおよび/または量の適切な選択により、色および色相の事実上連続するパレットを生成することができることが認識される。本発明者らは、その後、顧客の用途に合わせて所望の記号、文字またはデバイスにカットすることができるディスプレイ表面を色の完全な範囲において提供することを意図する。また、BAECを使用し、完全な色域を生成することは、それ自体に進歩性があると考えられる。
【0031】
もう一つの配置では、UV放出LEDを蛍光体励起源として使用することができるものの、そのような源では、青色放出性蛍光体の使用が要求される。UV励起源の不都合として、プラスチック材料で作るとき、ディスプレイ表面の劣化につながる可能性があり、かつ、観察者にとって有害である可能性のあるUV光が逃げるを防ぐための特別な注意が必要となる。青色光励起を使用するさらなる効果として、UVと比較すると、観察者にとって比較的安全であり、結果的に、サインを多くの異なる方途、例えば、例として青色フラッド照明による前部点灯で点灯させることができる。
【0032】
図1に例証するように、蛍光体および/または複数の蛍光体を一つ以上のそれぞれの層としてバインダ材料と共に基材5の裏面上に提供することができる。あるいは、蛍光体を混合物として単一の層で提供することができる。また、蛍光体層を基材5の外側表面上に提供するか、または製造中に基材材料内に取り込むことができる。
【0033】
図2aおよび2bを参照すると、本発明に従ったバックライト点灯光放出「出口(exit)」サイン12の分解斜視図および図2aのサインのライン「AA」を通る断面図をそれぞれ示している。記載の至るところで、同様の部分を表すために同じ符番を使用する。
【0034】
図2aおよび2bに例証する実施態様では、光ボックス2および光放出ディスプレイ表面3は、矩形の形状である。図1のサインに似て、光放出ディスプレイ表面3は、透明/半透明な基材5、例としてポリカーボネート材料、BAEC蛍光体層6および反射性色強化フィルタ層7を含む。サイン12は、青色LED4で機能する。図2aに例証する実施態様では、サインによってディスプレイされる情報である単語「出口(EXIT)」は、マスクまたはステンシル13によって画定される。マスク/ステンシルは、不透明であり、開口部/窓14がマスクの全厚さを通してカット/形成され、単語「出口」を画定する、シート材料を含む。あるいは、マスク13は、不透明なマスクが提供される一つの側面に透明な材料を含み、要求されるレター、記号またはデバイスをマスクの透明な領域によって画定することができる。図示しないが、示されるマスクの逆である、なおもさらなる配置では、マスクは、光遮断領域を含み、例として文字、記号またはデバイスを包含する任意の要求される情報を画定する。そのような配置では、文字が色のついた光の放出背景で黒色に見える。
【0035】
図3を参照すると、本発明のもう一つの実施態様に従った側面点灯光放出矢印指示器サイン15の分解斜視図を示している。この実施態様では、光ボックス2が省かれ、LED4からの励起光8は、実質的に平坦な形態であり、透明な材料、例えばポリカーボネートを含む基材5の一つ以上の縁部に直接的に結合する。小さい凹部/くぼみ16を基材5の縁部に提供し、光8の基材への結合を支援することができる。基材が導波/導光媒体としての役割を果たし、導波媒体の大半の至るところに励起放射が広がり、実質的に均一な方式で基材の表面から抜けることが認識される。サイン15の裏面からの放出を防ぎ、出力光9の強度を増加させるため、反射性表面17を基材5の裏面、換言すれば、光放出表面に対向する側に提供する。図示しないが、さらなる反射性コーティングを基材の縁部の周辺に提供し、縁部からの光の漏れを低減することができる。
【0036】
この実施態様では、BAEC蛍光体6および反射性色強化フィルタ7がビニールフィルムに取り込まれる。備蓄品として製作することができるビニールフィルムを、その後、所望の文字、記号またはデバイス(図3の例では矢印記号)を画定する形状にカットし、基材5に適用する。図3の実施態様に従ったサインの具体的な効果として、サインの全体的な厚さが低減され、ポリカーボネート基材5の厚さよりもわずかに大きく、例として、5ミリメートルの厚さを含むことができる。両方の側から視認することができるサイン15を有することが要求される場合には、反射性表面17を省き、さらなる蛍光体/反射性色強化層を基材の裏面に提供する。
【0037】
図4aおよび4bを参照すると、細長い形態である、本発明に従った光放出サイン18、19の概略断面図を示している。図4aの実施態様では、透明な基材5が管状の形態、換言すれば、穴部を持つ細長い形態であり、熱可塑性材料から製作される。蛍光体6および/または反射性色強化層7を管の湾曲した外側表面の周辺に提供する。基材を製作した後、LED4を基材の穴部内に提供する。サイン18の動作は、前の実施態様で記載したものと実質的に同じである。基材が熱可塑性材料で作られることから、サイン18は、基材を熱し、例として好適なジグの周辺で管を曲げ、要求される形態にすることにより、任意の所望の文字、記号またはデバイスのディスプレイを形成することができる。図4bを参照すると、基材5が中実で細長い形態であるサイン19を示している。この配置では、LEDが基材材料に取り込まれる。図4aの実施態様と同様に、所望の文字などをディスプレイするように基材5を構成することより、サインを形成する。
【0038】
図5a〜5dは、細長い形態であり、導光媒体としての役割を果たす、本発明に従ったさらなる光放出サイン20、22を例証する。図4aおよび4bのサインと同様に、所望の文字などをディスプレイする形態に基材5を構成する。図5aでは、サイン20は、棒に似た形状であり、光8が棒5の一つまたは両方の端部に投入される透明な基材5を含む。励起エネルギは、内部反射により、棒の長さに沿って導波される。図5bは、サイン20を示し、さらに、基材/ディスプレイ表面の外側表面の少なくとも一部に反射表面21を含む。反射体21により、好ましい方向において放出光の強度が増加する。
【0039】
図5cでは、サイン22は、管状の形態である透明な基材5を含み、穴部を包含し、光8が管の壁部の一つまたは両方の端部に投入される。励起エネルギは、内部反射により、管の長さに沿って導波される。図5dは、サイン22を示し、さらに、穴部の表面の少なくとも一部に反射表面23を含む。反射性表面により、サインからの放出光8の強度が増加する。また、サイン22は、さらに、基材/ディスプレイ表面の外側表面の少なくとも一部に反射表面21(図示せず)を含み、好ましい方向において放出光の強度を増加させることができる。
【0040】
サイン18、19、20および22は、光放出サインの光源としての具体的な用途も見いだされる。例として、これらのサインを、例として図1の配置で光ボックス内の光源として使用し、ディスプレイ表面3を半透明層と置き換え、全表面にわたって均一な光出力を確保することができる。具体的な利益として、放出光の色彩度/強度が対応して低減するものの、サインを製作するために要求される蛍光体の量が低減する。
【0041】
図6を参照すると、選択した数字を作るための切替可能な光放出サイン24の概略図を示している。サイン24は、バックライト点灯され、選択的に切替可能な青色LEDのアレイを含有する光ボックス2を有する。蛍光体6および/または反射性色強化フィルタ7は、一つ以上のそれぞれのLEDを覆う多数セグメントディスプレイのセグメント(この例では、アラビア数字ディスプレイのための七つのセグメントディスプレイ)として構成される。適切なLED/セグメントの活性化により、所望の数字をサイン24によって生成することができる。図7は、個々に活性化可能な記号26、27および28をサイン24と類似した形で含む切替可能な矢印指示サイン25を例証する。サイン25は、関係する励起源の活性化により、右(領域27、28が活性化)および左(領域26、27が活性化)の指向矢印を選択的にディスプレイすることができる。
【0042】
青色活性化放出性着色剤(BAEC)を使用した完全な色パレットを作り出すこと
記載のように、BAEC手法を使用して色の完全な範囲を作り出すことが可能である。赤色、橙色、黄色および緑色範囲の色で放出する青色活性化蛍光体がある。この色範囲の蛍光体セットを最適化し、「原色」蛍光体色の最終的なセットを作り出すことができる。これらの原色間に入る色の色相を得るには、二つのもっとも近い蛍光体色を混色する必要がある。原色BAEC蛍光体の数を増加させることにより、色域を増加させることができる。しかし、これにより、コストも増加するため、最適化された原色セットが好ましい。使用することができる原色蛍光体の最小数は2であり、赤色および緑色に第三の原色として青色LEDを組み合わせ、原色のRGBセットを与える。
【0043】
BAECアーキテクチャでは、青色LEDの特定の周波数および光放出強度を指定し、予測可能かつ再現可能な色を開発することが要求される。理論的には、青色LED、レターRとして表される赤色蛍光体およびレターGとして表される緑色蛍光体のみが色空間一式にとって必要であるが、しかし、実際、すべての蛍光体材料およびLEDが色彩度および効率について制限を有する。青色光の光学的なパラメータ、例として、波長および強度が画定されると、青色および青色/緑色の色空間での色フィルタ顔料および/または染料の使用を使用し、図8のC.I.E.色度図に例証するように、青色の色を強化することができ、これを顔料強化と称する。顔料強化は、それ自体に進歩性があると考えられる。色が緑色に近づくにつれ、顔料強化と蛍光体との混色を使用し、BAEC材料でもっとも飽和した青色/緑色の色相を作り出すことができる。青色顔料強化により、青色の色の彩度を向上させ、色相を制御することができる。蛍光体に似て、制限された数の青色/青緑色顔料を顔料強化原色として選択することが好ましい。
【0044】
記載のように、青色および赤色光の視覚的な混色により、藤色/紫色を作り出す。これらの色については、青色LED(顔料強化される可能性がある)を赤色蛍光体原色と混色することができる。これら二つの色の量および濃度を変動させることにより、紫色の暗清色を作り出す。
【0045】
以下のセクションでは、可能なBAEC材料セットおよびそれらが役立つことができる用途のいくつかを記載する。
【0046】
BAECビニールフィルム
米国には、20,000を超えるサイン業者があると推測される。サインおよびディスプレイを作るもっとも一般的な方法の一つは、カットしたビニールフィルムの使用である。これらのフィルムは、キャスティングおよびカレンダリングの両方を使用して大量に作られる。「不透明な」着色剤が光を遮断するのに対し、色顔料は、それらを通る光をフィルタするため、それらの記載には「透明な」または「半透明な」という用語を使用する。例として、クリアな赤色のセロファンは、「透明な」赤色顔料を使用し、赤色フィルタとしての役割を果たす。他方、赤色の家屋塗料は、不透明である。一般的な看板システムとしては、透明な色のついたフィルムを白色バックライトと共に使用する。競争力のある製品ラインにおける透明な色のセットは、20〜30の異なる色のついたフィルムの範囲である。サインの顧客は、サインの各部分に使用する色を選定する。これは、各領域(レターまたはグラフィックス要素)が単一の色材料を使用した単一のソリッドカラーのみであるため、「スポット色」と呼ばれる。混色は使用しない。これらの薄いビニールフィルムは、過度に柔らかく、支持なしで使用することができない。それらは、接着性の裏面を有し、その後、より堅固な半透明の基材に適用される。本発明に従い、青色LEDバックライト点灯および前部点灯サインに使用するためのBAECビニールフィルムのセットを作り出すことができる。
【0047】
BAECポリカーボネートおよびアクリルフィルム
より高価なサインおよびディスプレイには、色のついたポリカーボネートまたはアクリルシートを使用する。レターの形状を中実シートから切り抜き、その後、レターに似た形状にされた特注光ボックス内に置く。これらの用途のため、BAECポリカーボネートおよび/またはアクリルシートのセットを作ることができる。看板に加え、これらのプラスチックシート品は、容易に機械加工および熱成形することができる。それらは、家具、照明、ディスプレイケースおよび他の特注製品を製作するためにしばしば使用される。本発明者らは、青色LED照光を使用することができるそのような製品において、BAECポリカーボネートおよびアクリルパネルを使用することを意図する。効果として、光放出プラスチック製品を任意の色で製作することができる。BAECパネルでは、ユーザは、適切なBAEC材料を選択することにより、すべて同じ青色LEDを使用した色光放出製品を製作することができる。
【0048】
BAECスポット色インク
スポット色インクは、一般的に、特定の色があるが、一般に写真品質イメージの再現に使用されないロゴ色またはグラフィックスに使用される。それらは、「プロセス色」よりも明るいことができ、多くの用途で使用することがより容易でもある。スクリーン印刷、インクジェット、グラビア、オフセットおよびフレキソ印刷のためのBAECスポット色インクを開発することができ、インクジェット印刷を包含するこれらの印刷プロセスのすべてにおいて、蛍光体に基づくインクを使用することができる。BAEC蛍光体で良好な色を得るために要求される厚さおよび中実の中身のため、スクリーン印刷インクがもっとも有用かつ有効であると予想される。オフセット、グラビアおよび他の低い粘度で薄いインク層を印刷する技術では、完全な飽和色空間を有することが可能ではないだろう。
【0049】
BAECプロセス色インク−加法RGBインク対減法CMYK
プロセス色は、原色の色インクのセットを要求する。従前の減法印刷では、この色空間がCMYK(シアン、マゼンダ、黄色および黒色)である。上記に記載のように、従前の顔料は、各色インクが透明な色フィルタとしての役割を果たす減法である。BAECプロセスインクは、光を作り出すため、よりCRTまたはLCDディスプレイのように機能する−加法色理論を使用する。加法色理論では、原色の色は、RGB(赤色、緑色および青色)である。
【0050】
色再現では、追加的な「原色」を色空間に加え、色品質を改善できることが周知である。例として、当技術分野において周知であるPantoneシステムは、「ヘキサクローム」と呼ばれる六色プロセス色システムを支持する。それは、標準CMYKインクと同じ減法色の原理で働くが、これらの追加的な純粋色インクは、混色で彩度が低減した特定の区域の色について、四つの原色の混色を置き換えるものである。
【0051】
理論的には、インクのBAECセットは、基本的なRGB色空間を作り出す赤色および緑色インクと同程度に単純であることができる。ハーフトーン印刷および他の印刷パターニングを使用してこれらの色を混色することは、従前のプロセス色印刷についてよく理解され、使用されるそれらの技術と類似しているであろう。大部分のBAECプロセスインクシステムにおいて、より原色の色が使用されると予想される。青色および青色/緑色の顔料強化インクの組み合わせと、選択したBAEC蛍光体インクとを組み合わせ、プロセス色印刷で使用することができる原色の色インクファミリーが作り出されるであろう。
【0052】
BAEC色マッピング
色マッピングは、BAEC色システムの開発に使用される。色マッピングの第一工程は、各原色の色の濃度色マップを作り出すことである。蛍光体(または強化顔料)の濃度が増加するにつれ、変化を加えられていない青色光の伝達量が低減する。この結果、放出光が青色LED色相から原色の色の色相に向かって色シフトする。しかし、濃度が増加するにつれ、色相シフトが低減し、原色の色材料の濃度が過度に厚くなり、光を捕捉するにつれ、効率が低下し始める。
【0053】
濃度マッピングは、二つの方途で使用される。第一に、色相がシフトするにつれ、異なる色が作り出される。各原色の濃度値ごとに色測定値を保存することにより、利用可能な色の表が決定する。濃度色マッピングの第二の等しく重要な使用として、効率損失がある前の純粋原色の色を得るための最適な積載量を見いだす。
【0054】
濃度マッピングの後、最適な濃度設定において、隣り合う原色の混色を作り、色サンプリングし、近接する色空間を作り出す。緑色から赤色にかけて、これらは、隣接する色のついた蛍光体の混色となる。緑色/青色から青色にかけては、青色強化顔料への緑色蛍光体の混色となる。青色から赤色(紫色)にかけては、赤色蛍光体と青色との混色を使用する。これらすべての混色のサンプリングが完了すると、色索引表データベースが作り出される。その後、この表を使用し、任意の色を作り出すための最良の色混色配合を見いだすことができる。
【0055】
反射性色層を使用した反射性色強化
看板用途で蛍光体を使用することの課題の一つとして、白色光(日光)で活性化したときの外観が放出性モードにおいて青色LEDで活性化したときのものと同じでない。これは、蛍光体が目標色を放出することに加え、大量の白色光を反射するためである。反射性モードでは、色彩度の減少によって多くの蛍光体が「褪せて」見え、多くの場合、放出性モードと比較して色シフトがある。青色励起蛍光体も白色光から青色光を選択的に吸収し、したがって、平常の白色室内光または昼光において色のついた観を呈する。
【0056】
用途、例えば屋外看板では、サインの反射性色および放出性色が色および色相において可能な限り実質的に類似することが重要である。今日、これは、透過フィルタを使用するバックライト点灯サインにとって問題である。昼光(反射性モード)での色品質は、図9aおよび9bに例証するように、夜間(透明モードまたはバックライト点灯モード)でのものと異なる。本発明に従い、ディスプレイ表面の前部表面に透明な顔料の薄い層を使用することにより、この問題を軽減することができる。これは、「反射性色強化」と呼ばれる。反射性色強化では、蛍光体から出る反射光のスペクトル応答を同じ蛍光体表面から反射する放出性光と比較する。反射状態では、光の所望の周波数が放出されるが、光の追加的な波長が反射し、最終的な反射色において色シフトおよび「褪せた」外観を作り出す。
【0057】
例として、色顔料を含む透明な色強化フィルタ層7を蛍光体層6の前部に加えることにより、光の不要な周波数を吸収し、目標色のみを残すことが可能である。図9cは、色強化層の吸収曲線を示す。この反射性色強化技術を使用することにより、放出性モードだけでなく、反射モード(昼光)でも同じ色に見えるBAEC蛍光体層を作り出すことが可能であり、図9dを参照されたい。色強化フィルタの使用は、それ自体に進歩性があると考えられる。
【0058】
効率の損失を避けるため、注意して色のついた蛍光体の前部に色強化フィルタ層を設置する必要がある。これは、蛍光体を活性化させる青色LED光を色強化フィルタ層がしばしば吸収するためである。色強化フィルタ層7が色のついた蛍光体と青色LED光源との間にある場合、青色光の吸収による効率の損失がある。このため、色強化顔料は、蛍光体に混合せず、蛍光体の前部に個別の層として提供する。強化層の使用においても、ディスプレイをバックライト点灯させ、蛍光体の照明時に青色LEDを無遮蔽にすることが要求されることが認識される。色強化層は、BAEC層によって目標の色のついた光に変換された後、その後、色に対して有意に影響しない。事実、放出性モードでも彩度を増加させることができる。
【0059】
反射性白色光を作り出すこと
多くのサインで反射白色が必要とされている。白色放出LEDが公知であり、依然として青色光のいくらかが蛍光体を通過することを許可する厚さで黄色蛍光体を取り込んだ青色LEDを含む。活性化された蛍光体からの黄色光と通過するLEDの青色光との合計により、均衡のとれた最終的な白色が作り出される。
【0060】
BAEC材料は、類似のやり方で白色を作り出すが、ディスプレイ表面で黄色蛍光体が遠隔になる。しかし、反射性モードでは、これらのBAEC白色パネルは、黄色みがかって見える。この色相問題を補正するため、青色顔料を含有する薄い色強化層を使用する。これは、放出性モードでの最終的なパネル性能に対し、いくつかの軽微な効率影響を有する。ユーザは、反射性モードにおいて均衡のとれた白色を有することが放出性モードでの追加的なフィルタおよび軽微な光損失に値するかを決める必要がある。加えて、光拡散層を使用し、均衡のとれた反射白色光を作り出すことができる。黄色蛍光体(例としてYAG:Ce)は、すでに白色/黄色光を反射する。光拡散パネルを蛍光体層の前部に提供する場合(多くの場合、パネル設計で行われる)、追加的な白色光を拡散パネルで反射し、青色補正に対する必要性を緩和することができる。
【0061】
夜間性能および色品質を改善するための放出性色
従前の白色バックライト点灯サインの上部を(透明なビニールおよびアクリルシートに似た)透明な色のついた材料にすると、信頼性のある低いコストの色が付与されるが、しかし、明度を増加させると、白色バックライトのブリージングにつながる。この白色光を加えると、色彩度のシフトにつながり、すなわち、赤色であれば濃赤色から褪せて白みがかった(ピンク色)赤色になる。本発明の一つの態様によると、蛍光体に基づく看板消耗品(ロールまたはシート品)を使用することにより、色彩度および品質を劣化させることなく明度の増加が付与される。本発明では、青色バックライトパワーが増加するにつれ、前部材料における蛍光体の量が十二分に高い限り、視認者が見てとる単一の色が一層明るくなる。
【0062】
強化色層を使用した放出性色の改善
これまで、BAEC蛍光体の混色を使用し、完全な色空間に所望の色彩度を作り出すことができると仮定してきた。しかし、多くの蛍光体は、高飽和色について、所望されるよりも広い光放出スペクトルを有する。蛍光体を使用し、LEDからのすべての青色光漏れを全面的に解消するには、蛍光体の極めて厚い層を要求するだろうし、それは、非効率的または望ましくない可能性がある。
【0063】
色強化層を使用し、改善された反射性色を得るやり方と同等の方式では、同じ原理を使用し、放出性色を強化することもでき、図10を参照されたい。蛍光体により、目標色周波数で十分な光を作り出すことができるものの、高い色彩度では、放出曲線が所望されるよりも広いだろうし、および/または青色光が依然として蛍光体を通過することだろう。放出性蛍光体層の前部の色フィルタ層により、これらの両方を補正することができる。
【0064】
BAEC色インク、白色および黒色層を使用した写真イメージおよびグレースケールを作ること
BAEC原色を使用し、すべての純粋色の完全飽和域(二次元色空間)を作り出すことができる。すべての色が同じ均一なバックライトを共有するため、色の強度は、青色LED光を新たな目標色に変換する機能としてすべて類似する。この種類の飽和色は、大部分の看板、スポット色グラフィックス、照明および建築用途にとって望ましい。しかし、任意の個々の色について蛍光体の量を低減させると、より青色光が通過し、青色の色がシフトするため、個々の色の明度を減少させることは可能ではない。
【0065】
しかし、写真および連続トーングラフィックスでは、白色および黒色を純粋色に混色し、明度および彩度を制御することが必要とされている。飽和色に白色および黒色を混色することにより、固定された青色LED光源をすべての色で共有したとしても、彩度および明度を制御することが可能である。この追加的な白色および黒色の混色により、写真イメージ(完全な3次元色空間)を印刷することができる。
【0066】
色に白色を加えることは、:
1)所定の区域における色のついたBAEC蛍光体のいくらかを所定の量の黄色蛍光体に置き換え、および
2)LEDからの青色光のいくらかがブリージングする可能性のある(黄色に青色が付加されて白色が作り出される)ように、その区域において蛍光体濃度を十分に低減させることによって達成することができる。色マッピングについて上記のセクションで説明したように、1)および2)を適用する量を色マッピングすることが必要となる。
【0067】
明るさおよび暗さを制御するには、不透明な黒色層を加える。黒色層は、通過する光の量を制御する光フィルタを作り出す。これにより、グレースケール印刷および色明度の制御が許可される。黒色インクは、不透明(通例、カーボン顔料に基づく)であり、結果として、その区域におけるすべての光が均一に吸収される。色強化層を使用する場合、色強化層と共に黒色層を印刷し、コストおよび複雑さを低減することができる。
【0068】
色ならびに白色および黒色の種々の混色の色サンプリングおよびマッピングを通し、BAEC色システムの3次元色マップ一式を作り出すことが可能である。白色および黒色でグレースケールを作り出した色原色の完全な色マップにより、BAECインクを使用し、完全な写真色空間を得て写真を印刷することが可能である。結果として、青色LED照光に応答する光放出写真イメージとなる。
【0069】
先の色分離は、印刷された色イメージを作り出すうえでの黒色層の有意性を示す。加えて、各色層でも使用する白色の度合いを見てとることが可能である。印刷可能なBAEC蛍光体のための写真色空間を作り出すには、白色および黒色を加えることが必要である。BAEC色では、原色が減法CMY(深紅色、マゼンダおよび黄色)から加法RGBに変更されるが、いずれの色システムでも白色および黒色の同じ原理が適用される。
【0070】
蛍光体効率を改善するための平坦なドットパターン
透明なCMYインクと違い、BAEC蛍光体および着色剤は、従来の写真印刷のように相互の上部に直接的に重層化される場合には影響を受け、図11bを参照されたい。これは、青色LED光源にもっとも近い蛍光体が青色光を吸収し、放出性色に変換するためである。次の蛍光体が前の蛍光体の上部に重層化される場合、大量の青色光によって活性化されず、蛍光体の第一層によって作り出される色光のいくらかを吸収する。青色強化着色剤を使用し、蛍光体をそれらの上部に置く場合、補正された青色光が表面上の蛍光体によって吸収および変更され、補正の有効性がより少なくなる。BAEC材料で色層を重ねると、効率が低減し、色混色がより困難となる。
【0071】
この問題に対する解決策は、蛍光体29、30が実質的に同じ平面上で相互に隣接するドットパターンを作り出すことであり、図11aである。平坦な印刷されたパターンでは、材料は、独立して最大効率で役割を果たす。並列色の色混色は、TVスクリーンのRGBピクセルに類似して、視覚において行われる。このシステムの鍵は、色ドット29、30が十二分に小さく、視覚において適正に色が混色されることである。印刷プロセスのレジストレーションも重要である。
【0072】
インクの分別的な湿潤を使用し、基材上でのインクの自然な分離を作り出す。例として、先の場合では、黄色インクが水に基づき、赤色インクが油に基づく場合、その後、相互に疎性になり、基材を湿潤し、相互の重なりを避ける傾向がある。インクの表面エネルギを相互に合致させ、相互に疎水性であるが、両方が基材に対して依然として合理的に親水性であるようにすべきである。
【0073】
本明細書において記載する種々のサインが以下のフィーチャを共有することが認識される。
【0074】
− 単一の励起源、好ましくは青色LEDの単一の色を光源(410〜480nmの範囲)として使用する。単一の種類の青色LEDを使用することにより、白色バックライト点灯またはさまざまな色のついた光源に対する必要性を置き換える。
【0075】
− 蛍光体修正色LEDと違い、これらの青色LEDは、蛍光体で修正することを要求しない。青色以外のすべての色光は、蛍光体である「遠隔に」設けられたBAEC(青色活性化放出性着色剤)材料によって作り出される。BAEC材料は、LEDに対して印刷またはキャスティングされず、光源を直接的に修正するためにUV蛍光光管の管内部に置かれず、または任意の他のやり方で使用されないという点で、物理的な光源の修正に使用されない。代わりに、遠隔のディスプレイ表面上に印刷、キャスティングまたは他にパターニングされる。バックライトパネルの場合、放出性BAECを含有する色グラフィックスが前部ディスプレイパネル上にあるか、または前部パネルのプラスチックもしくは他のポリマーフィルムに直接的にキャスティングされる。BAEC含有デバイスは、青色LEDによるバックライト点灯または前部点灯のいずれかであることができる。
【0076】
− BAECは、色材料セットで付与される。好ましくは、各種類の目標用途に対して完全な色域のBAEC材料のセットを提供する。BAEC材料セットは、色セット一式を付与するように設計されるため、ユーザは、BAEC製品の一つのセットを使用して種々の色製品を設計することができる。色セットを作り出すには、異なる蛍光体および顔料を混色および色マッピングし、類似の青色応答および良好な色彩度を持つ製品の完全なパレットを作り出す。BAEC粉末を含有する製品セットは、柔軟なビニールフィルム、硬質なポリカーボネートシートおよびスクリーン印刷インクを包含しこれらに制限されず、異なる形態要因で付与することができる。事前製作されたBAEC材料セットでは、ユーザは、(カットされたビニールサインの場合のように)単純に目標色BAEC材料を選択するか、または(スクリーン印刷されたサインまたはディスプレイのように)BAECインクで印刷することにより、光放出色製品およびグラフィックスディスプレイの設計をカスタマイズすることができる。このシステムにより、ユーザは、一つの種類の標準光源(青色LED)およびBAEC材料のみを使用し、広く多様な色のついた光放出デバイスおよびディスプレイを作り出すことができる。
【0077】
− BAECでは、色顔料と色蛍光体とを組み合わせ、青色/緑色光放出材料を得る。蛍光体を使用し、赤色から緑色を通して黄色までのすべての色を作り出す。目標色が青色に近づくにつれ、それらの周波数ではLEDがすでに光を作り出していることから、蛍光体で青色光を生成することが必要とされない。LEDが青色光を作っている色空間の区域では、色フィルタ顔料を用いることができる(顔料強化と呼ばれる)。青色LEDが効率的であるため、BAECでの色顔料の使用は、主に、青色の色の色相を「調整」するためのものである。青色/緑色スペクトルの色では、青色顔料と緑色蛍光体との混色を使用し、青色/緑色空間の色を作り出すことができるように、緑色光も必要となる。
【0078】
− 同じBAEC蛍光体手法をUV光源で作動するように適用することができる。UV光を使用すると、青色の色再現のために青色放出蛍光体が必要となる。しかし、UVは、有機物材料に対してより有害であるという欠点を有するため、多くの用途では、UVの代用として青色LEDを使用することがより望ましい。UV光への暴露によって視力も損傷するため、UVシステムは、通例、遮光して観察者を保護することが必要となる。青色LEDは、量産することができ、コストが低く、極めて信頼性もある。410〜470nmの範囲における短波長青色LEDは、蛍光体を励起するうえでより効率的であり、より少ない色顔料強化を必要とするであろうより純粋な青色光を付与するため、好ましい。また、青色LEDによって視覚が損傷することがないことから、BAEC光放出材料を密閉する、または青色LEDと密接に接触させる必要はない。BAECアーキテクチャを使用したデバイスは、開放されていることができ、結果的に、青色LEDスポットライトを使用し、前部または背後のいずれかでBAECディスプレイを照光させることができ、両方の側から目標イメージが放出される(暗い周囲環境を仮定する)。
【0079】
本発明の範囲から逸脱することなく、開示するサイン/ディスプレイ配置の変形を作ることができることは、当業者には直ちに明らかである。例として、例示的な具現化が固定されたサインディスプレイに関連する一方、本発明者の想定では、大きい区域にわたって選択した色の光を生成することが要求される他の用途、例えば、例としてアクセント照明および建築照明用途に本発明を適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
本発明がより良好に理解されるため、ここで、本発明の実施態様を、例としてのみ、添付の図面を参照しつつ記載する。
【図1】図1は、本発明に従ったバックライト点灯光放出サインの分解斜視図である。
【図2a】図2aは、本発明に従ったバックライト点灯光放出出口(exit)サインの分解斜視図である。
【図2b】図2bは、図2aのサインのライン「AA」を通る断面図である。
【図3】図3は、本発明に従った側面点灯光放出矢印指示器サインの分解斜視図である。
【図4a】図4aは、本発明に従った光放出サインの概略断面図である。
【図4b】図4bは、本発明に従った光放出サインの概略断面図である。
【図5a】図5aは、導光光放出サインのさらに種々の実施態様の概略図である。
【図5b】図5bは、導光光放出サインのさらに種々の実施態様の概略図である。
【図5c】図5cは、導光光放出サインのさらに種々の実施態様の概略図である。
【図5d】図5dは、導光光放出サインのさらに種々の実施態様の概略図である。
【図6】図6は、選択した数字を作るための切替可能な光放出サインの概略図である。
【図7】図7は、切替可能な矢印指示サインの図である。
【図8】図8は、顔料強化の作用を例証するC.I.E.色度図である。
【図9a】図9aは、(a)放出性モードの青色活性化赤色蛍光体、(b)昼光(白色光)を反射する反射性モードの青色活性化赤色蛍光体、(c)色強化層の吸収曲線および(d)反射性色補正を包含する反射性モードの青色活性化赤色蛍光体の強度対波長のプロットである。
【図9b】図9bは、(a)放出性モードの青色活性化赤色蛍光体、(b)昼光(白色光)を反射する反射性モードの青色活性化赤色蛍光体、(c)色強化層の吸収曲線および(d)反射性色補正を包含する反射性モードの青色活性化赤色蛍光体の強度対波長のプロットである。
【図9c】図9cは、(a)放出性モードの青色活性化赤色蛍光体、(b)昼光(白色光)を反射する反射性モードの青色活性化赤色蛍光体、(c)色強化層の吸収曲線および(d)反射性色補正を包含する反射性モードの青色活性化赤色蛍光体の強度対波長のプロットである。
【図9d】図9dは、(a)放出性モードの青色活性化赤色蛍光体、(b)昼光(白色光)を反射する反射性モードの青色活性化赤色蛍光体、(c)色強化層の吸収曲線および(d)反射性色補正を包含する反射性モードの青色活性化赤色蛍光体の強度対波長のプロットである。
【図10】図10は、未補正および強化色放出性モードの青色活性化赤色蛍光体ならびに色強化フィルタ特性の強度対波長のプロットである。
【図11a】図11aは、(a)本発明に従った蛍光体ドットのパターンおよび(b)従来の印刷スキームで写真イメージを生成するために使用されるインクドットのレイアウトの概略図である。
【図11b】図11bは、(a)本発明に従った蛍光体ドットのパターンおよび(b)従来の印刷スキームで写真イメージを生成するために使用されるインクドットのレイアウトの概略図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの蛍光体(6)を包含する光放出ディスプレイ表面(3、5)と;選択した波長範囲の励起エネルギ(8)を生成および放射するように動作可能であり、選択した色の放射を蛍光体(6)が放出するようにディスプレイ表面(3、5)に励起エネルギを照射するよう構成される、少なくとも一つの放射源(4)とを含み、ディスプレイ表面が同じ放射源(4)からの放出光(9)について異なる選択した色を与えるように選択可能である、光放出サイン(1、12、15、18、19、20、22、24、25)。
【請求項2】
少なくとも一つの蛍光体(6)が、ディスプレイ表面の内側表面の少なくとも一部の上に提供されること;ディスプレイ表面の外側表面の少なくとも一部の上に提供されること;ディスプレイ表面の少なくとも一部の中に取り込まれることおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1記載のサイン。
【請求項3】
第一および第二蛍光体をさらに含み、第一および第二蛍光体が、ディスプレイ表面の内側表面の少なくとも一部の上に提供されること;ディスプレイ表面の外側表面の少なくとも一部の上に提供されること;ディスプレイ表面の内側表面の少なくとも一部の上に第一蛍光体およびディスプレイ表面の外側表面の少なくとも一部の上に第二蛍光体を提供すること;ディスプレイ表面(4)の少なくとも一部の中に取り込まれることならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1記載のサイン。
【請求項4】
第一および第二蛍光体が、それぞれの層として提供されること;混合物として少なくとも一つの層で提供されること;および相互に隣接して提供されることからなる群から選択される、請求項3記載のサイン。
【請求項5】
ディスプレイ表面によって放出される光に対して実質的に透明であり、光の他の色をフィルタするフィルタ(7)をさらに含む、請求項1記載のサイン。
【請求項6】
フィルタ(7)によって反射する光(11)がディスプレイ表面によって放出される光(9)と実質的に同じ色に見えるように、フィルタがディスプレイ表面(3)の前部に配設される、請求項5記載のサイン。
【請求項7】
ディスプレイ表面が光拡散手段をさらに含む、請求項1記載のサイン。
【請求項8】
ディスプレイ表面が、文字、記号およびデバイスからなる群からの形状に構成される、請求項1記載のサイン。
【請求項9】
放出光(9)に対して実質的に透明であり、文字、記号およびデバイスからなる群から選択される、少なくとも一つの窓(14)を有するマスク(13)をさらに含む、請求項1記載のサイン。
【請求項10】
文字、記号およびデバイスからなる群から選択される、少なくとも一つの光遮断領域をさらに含む、請求項1記載のサイン。
【請求項11】
ディスプレイ表面が導波媒体を含み、励起源が励起エネルギ(9)をディスプレイ表面に結合するように構成される、請求項1記載のサイン。
【請求項12】
ディスプレイ表面が実質的に平坦な表面(5)であり、励起エネルギがディスプレイ表面の縁部の少なくとも一部に結合される、請求項11記載のサイン。
【請求項13】
光放出表面に対向する表面の少なくとも一部の上に反射体(17)をさらに含む、請求項12記載のサイン。
【請求項14】
ディスプレイ表面が細長い形態であり、励起エネルギがディスプレイ表面の端部の少なくとも一部に結合される、請求項11記載のサイン。
【請求項15】
ディスプレイ表面が管状であり、穴部を包含する、請求項14記載のサイン。
【請求項16】
穴部の表面の少なくとも一部の上に反射体(23)をさらに含む、請求項15記載のサイン。
【請求項17】
ディスプレイ表面が中実の形態であり、ディスプレイ表面の外側表面の一部の上に反射体(21)をさらに含む、請求項14記載のサイン。
【請求項18】
ディスプレイ表面が、実質的に平坦な表面;少なくとも一つの励起源が提供される穴部を有する管状の形態および少なくとも一つの励起源が取り込まれる中実で細長い形態からなる群から選択される、請求項1記載のサイン。
【請求項19】
ディスプレイ表面がプラスチック材料、ポリカーボネート、熱可塑性材料、ガラス、アクリル、ポリエチレンおよびシリコーン材料からなる群から選択される、請求項1記載のサイン。
【請求項20】
励起源(4)が光放出ダイオードを含む、請求項1記載のサイン。
【請求項21】
励起源(4)が350〜500nmの範囲の波長の放射を放出するように動作可能である、請求項1記載のサイン。
【請求項22】
励起源(4)が410〜470nmの範囲の波長の放射を放出するように動作可能である、請求項1記載のサイン。
【請求項23】
サインが、ネームサイン、広告サイン、緊急指示器サイン、交通信号、道路サイン、方向指示器サインからなる群から構成される、請求項1記載のサイン。
【請求項24】
少なくとも一つの蛍光体(6)を包含するディスプレイ表面と;選択した波長範囲の励起エネルギ(8)を生成および放射するように動作可能であり、選択した色の放射を蛍光体(6)が放出するようにディスプレイ表面に励起エネルギ(8)を照射するよう構成される、少なくとも一つの放射源(4)とを含み、ディスプレイ表面が同じ放射源(4)からの放出光(8)について異なる選択した色を与えるように選択可能である種類の光放出サイン(1、12、15、18、19、20、22、24、25)のための光放出ディスプレイ表面(3、5)。
【請求項25】
少なくとも一つの蛍光体が、ディスプレイ表面の内側表面の少なくとも一部の上に提供されること;ディスプレイ表面の外側表面の少なくとも一部の上に提供されること;ディスプレイ表面の少なくとも一部の中に取り込まれることおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項26】
ディスプレイ表面の内側表面の少なくとも一部の上に提供されること;ディスプレイ表面の外側表面の少なくとも一部の上に提供されること;ディスプレイ表面の内側表面の少なくとも一部の上に第一蛍光体およびディスプレイ表面の外側表面の少なくとも一部の上に第二蛍光体を提供すること;ディスプレイ表面の少なくとも一部の中に取り込まれることならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される、第一および第二蛍光体をさらに含む、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項27】
第一および第二蛍光体が、それぞれの層として提供されること;混合物として少なくとも一つの層で提供されること;および相互に隣接して提供されることからなる群から選択される、請求項26記載のディスプレイ表面。
【請求項28】
ディスプレイ表面によって放出される光(9)に対して実質的に透明であり、光の他の色をフィルタするフィルタ(7)をさらに含む、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項29】
フィルタ(7)によって反射する光(11)がディスプレイ表面によって放出される光(9)と実質的に同じ色に見えるように、フィルタ(7)がディスプレイ表面の前部に配設される、請求項28記載のディスプレイ表面。
【請求項30】
ディスプレイ表面が光拡散手段をさらに含む、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項31】
ディスプレイ表面が文字、記号およびデバイスからなる群からの形状に構成される、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項32】
放出光(9)に対して実質的に透明であり、文字、記号およびデバイスからなる群から選択される、少なくとも一つの窓(14)を有するマスク(13)をさらに含む、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項33】
文字、記号およびデバイスからなる群から選択される、少なくとも一つの光遮断領域をさらに含む、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項34】
ディスプレイ表面が導波媒体を含み、励起源が励起エネルギ(8)をディスプレイ表面に結合するように構成される、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項35】
ディスプレイ表面が実質的に平坦な表面であり、励起エネルギ(8)がディスプレイ表面の縁部の少なくとも一部に結合される、請求項34記載のディスプレイ表面。
【請求項36】
光放出表面に対向する表面の少なくとも一部の上に反射体(17)をさらに含む、請求項35記載のディスプレイ表面。
【請求項37】
ディスプレイ表面が細長い形態であり、励起エネルギがディスプレイ表面の端部の少なくとも一部に結合される、請求項34記載のディスプレイ表面。
【請求項38】
ディスプレイ表面が管状であり、穴部を包含する、請求項37記載のディスプレイ表面。
【請求項39】
穴部の表面の少なくとも一部の上に反射体(23)をさらに含む、請求項38記載のディスプレイ表面。
【請求項40】
ディスプレイ表面が中実の形態であり、ディスプレイ表面の外側表面の一部の上に反射体(21)をさらに含む、請求項37記載のディスプレイ表面。
【請求項41】
ディスプレイ表面が、実質的に平坦な表面;少なくとも一つの励起源が提供される穴部を有する管状の形態および少なくとも一つの励起源が取り込まれる中実で細長い形態からなる群から選択される、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項42】
ディスプレイ表面が、プラスチック材料、ポリカーボネート、熱可塑性材料、ガラス、アクリル、ポリエチレンおよびシリコーン材料からなる群から選択される、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項43】
蛍光体が350〜500nmの範囲の波長の放射によって励起可能である、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項44】
蛍光体が410〜470nmの範囲の波長の放射によって励起可能である、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項45】
ディスプレイ表面が、ネームサイン、広告サイン、緊急指示器サイン、交通信号、道路サイン、方向指示器サインからなる群から構成されるサインの一部を含む、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項46】
少なくとも一つの蛍光体(6)を包含する光放出ディスプレイ表面(3、5)と;選択した波長範囲の励起エネルギ(8)を生成および放射するように動作可能であり、選択した色の放射を蛍光体(6)が放出するようにディスプレイ表面(3)に励起エネルギを照射するよう構成される、少なくとも一つの放射源(4)と;ディスプレイ表面(3)によって放出される光(9)に対して実質的に透明であり、光の他の色をフィルタするフィルタ(7)とを含む、光放出サイン(1、12、15、18、19、20、22、24、25)。
【請求項47】
フィルタによって反射する光(11)がディスプレイ表面によって放出される光(9)と実質的に同じ色に見えるように、フィルタ(7)がディスプレイ表面の前部に配設される、請求項46記載のサイン。
【請求項48】
少なくとも一つの蛍光体が、ディスプレイ表面の内側表面の少なくとも一部の上に提供されること;ディスプレイ表面の外側表面の少なくとも一部の上に提供されること;ディスプレイ表面の少なくとも一部の中に取り込まれることおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項46記載のサイン。
【請求項49】
ディスプレイ表面の内側表面の少なくとも一部の上に提供されること;ディスプレイ表面の外側表面の少なくとも一部の上に提供されること;ディスプレイ表面の内側表面の少なくとも一部の上に第一蛍光体およびディスプレイ表面の外側表面の少なくとも一部の上に第二蛍光体を提供すること;ディスプレイ表面の少なくとも一部の中に取り込まれることならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される、第一および第二蛍光体をさらに含む、請求項46記載のサイン。
【請求項50】
第一および第二蛍光体が、それぞれの層として提供されること;混合物として少なくとも一つの層で提供されること;および相互に隣接して提供されることからなる群から選択される、請求項49記載のサイン。
【請求項51】
光拡散手段をさらに含む、請求項46記載のサイン。
【請求項52】
ディスプレイ表面が、文字、記号およびデバイスからなる群からの形状に構成される、請求項46記載のサイン。
【請求項53】
放出光(9)に対して実質的に透明であり、文字、記号およびデバイスからなる群から選択される、少なくとも一つの窓(14)を有するマスク(13)をさらに含む、請求項46記載のサイン。
【請求項54】
文字、記号およびデバイスからなる群から選択される、少なくとも一つの光遮断領域をさらに含む、請求項46記載のサイン。
【請求項55】
ディスプレイ表面が導波媒体を含み、励起源(8)が励起エネルギをディスプレイ表面に結合するように構成される、請求項46記載のサイン。
【請求項56】
ディスプレイ表面が実質的に平坦な表面であり、励起エネルギ(8)がディスプレイ表面の縁部の少なくとも一部に結合される、請求項55記載のサイン。
【請求項57】
光放出表面に対向する表面の少なくとも一部の上に反射体(17)をさらに含む、請求項56記載のサイン。
【請求項58】
ディスプレイ表面が細長い形態であり、励起エネルギ(8)がディスプレイ表面の端部の少なくとも一部に結合される、請求項55記載のサイン。
【請求項59】
ディスプレイ表面が管状であり、穴部を包含する、請求項58記載のサイン。
【請求項60】
穴部の表面の少なくとも一部の上に反射体(23)をさらに含む、請求項59記載のサイン。
【請求項61】
ディスプレイ表面が中実の形態であり、ディスプレイ表面の外側表面の一部の上に反射体(21)をさらに含む、請求項58記載のサイン。
【請求項62】
ディスプレイ表面が、実質的に平坦な表面;少なくとも一つの励起源が提供される穴部を有する管状の形態および少なくとも一つの励起源が取り込まれる中実で細長い形態からなる群から選択される、請求項46記載のサイン。
【請求項63】
ディスプレイ表面(3、5)がプラスチック材料、ポリカーボネート、熱可塑性材料、ガラス、アクリル、ポリエチレンおよびシリコーン材料からなる群から選択される、請求項46記載のサイン。
【請求項64】
励起源(4)が光放出ダイオードを含む、請求項46記載のサイン。
【請求項65】
励起源(4)が350〜500nmの範囲の波長の放射を放出するように動作可能である、請求項46記載のサイン。
【請求項66】
励起源(4)が410〜470nmの範囲の波長の放射を放出するように動作可能である、請求項46記載のサイン。
【請求項67】
サインが、ネームサイン、広告サイン、緊急指示器サイン、交通信号、道路サイン、方向指示器サインからなる群から構成される、請求項46記載のサイン。
【請求項68】
少なくとも一つの蛍光体(6)を包含する光放出表面と;選択した波長範囲の励起エネルギ(8)を生成および放射するように動作可能であり、選択した色の放射を蛍光体が放出するように光放出表面に励起エネルギ(8)を照射するよう構成される、少なくとも一つの放射源(4)とを含み、光放出表面が同じ放射源(4)からの放出光(9)について異なる選択した色を与えるように選択可能である、光源(18、19、20、22)。
【請求項69】
少なくとも一つの蛍光体(6)が、光放出表面の内側表面の少なくとも一部の上に提供されること;光放出表面の外側表面の少なくとも一部の上に提供されること;光放出表面の少なくとも一部の中に取り込まれることおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項68記載の光源。
【請求項70】
光放出表面の内側表面の少なくとも一部の上に提供されること;光放出表面の外側表面の少なくとも一部の上に提供されること;光放出表面の内側表面の少なくとも一部の上に第一蛍光体および光放出表面の外側表面の少なくとも一部の上に第二蛍光体を提供すること;光放出表面の少なくとも一部の中に取り込まれることならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される、第一および第二蛍光体をさらに含む、請求項68記載の光源。
【請求項71】
第一および第二蛍光体が、それぞれの層として提供されること;混合物として少なくとも一つの層で提供されること;および相互に隣接して提供されることからなる群から選択される、請求項70記載の光源。
【請求項72】
光放出表面が光拡散手段をさらに含む、請求項68記載の光源。
【請求項73】
光放出表面が導波媒体を含み、励起源(4)が励起エネルギ(8)を光放出表面に結合するように構成される、請求項68記載の光源。
【請求項74】
光放出表面が実質的に平坦な表面であり、励起エネルギが光放出表面の縁部の少なくとも一部に結合される、請求項73記載の光源。
【請求項75】
光を放出する表面に対向する光放出表面の表面の少なくとも一部の上に反射体(17)をさらに含む、請求項74記載の光源。
【請求項76】
光放出表面が細長い形態であり、励起エネルギ(8)が光放出表面の端部の少なくとも一部に結合される、請求項73記載の光源。
【請求項77】
光放出表面が管状であり、穴部を包含する、請求項76記載の光源。
【請求項78】
穴部の表面の少なくとも一部の上に反射体(23)をさらに含む、請求項77記載の光源。
【請求項79】
光放出表面が中実の形態であり、光放出表面の外側表面の一部の上に反射体(21)をさらに含む、請求項76記載の光源。
【請求項80】
光放出表面が、実質的に平坦な表面;少なくとも一つの励起源が提供される穴部を有する管状の形態および少なくとも一つの励起源が取り込まれる中実で細長い形態からなる群から選択される、請求項68記載の光源。
【請求項81】
光放出表面が、プラスチック材料、ポリカーボネート、熱可塑性材料、ガラス、アクリル、ポリエチレンおよびシリコーン材料からなる群から選択される、請求項68記載の光源。
【請求項82】
励起源(4)が光放出ダイオードを含む、請求項68記載の光源。
【請求項83】
励起源(4)が350〜500nmの範囲の波長の放射を放出するように動作可能である、請求項68記載の光源。
【請求項84】
励起源(4)が410〜470nmの範囲の波長の放射を放出するように動作可能である、請求項68記載の光源。
【請求項85】
光放出ディスプレイ表面(3、5)と、請求項68〜84のいずれか一項記載の光源とを含む、光放出サイン(1、12、15、18、19、20、22、24、25)。
【請求項86】
ディスプレイ表面が、表面によって放出される光(9)に対して実質的に透明であり、光の他の色をフィルタするフィルタ(7)をさらに含む、請求項85記載のサイン。
【請求項87】
フィルタ(7)によって反射する光(11)がディスプレイ表面によって放出される光(9)と実質的に同じ色に見えるように、フィルタが表面の前部に配設される、請求項86記載のサイン。
【請求項88】
ディスプレイ表面が、文字、記号およびデバイスからなる群からの形状に構成される、請求項85記載のサイン。
【請求項89】
放出光(9)に対して実質的に透明であり、文字、記号およびデバイスからなる群から選択される、少なくとも一つの窓(14)を有するマスク(13)をさらに含む、請求項85記載のサイン。
【請求項90】
文字、記号およびデバイスからなる群から選択される、少なくとも一つの光遮断領域をさらに含む、請求項85記載のサイン。
【請求項1】
少なくとも一つの蛍光体(6)を包含する光放出ディスプレイ表面(3、5)と;選択した波長範囲の励起エネルギ(8)を生成および放射するように動作可能であり、選択した色の放射を蛍光体(6)が放出するようにディスプレイ表面(3、5)に励起エネルギを照射するよう構成される、少なくとも一つの放射源(4)とを含み、ディスプレイ表面が同じ放射源(4)からの放出光(9)について異なる選択した色を与えるように選択可能である、光放出サイン(1、12、15、18、19、20、22、24、25)。
【請求項2】
少なくとも一つの蛍光体(6)が、ディスプレイ表面の内側表面の少なくとも一部の上に提供されること;ディスプレイ表面の外側表面の少なくとも一部の上に提供されること;ディスプレイ表面の少なくとも一部の中に取り込まれることおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1記載のサイン。
【請求項3】
第一および第二蛍光体をさらに含み、第一および第二蛍光体が、ディスプレイ表面の内側表面の少なくとも一部の上に提供されること;ディスプレイ表面の外側表面の少なくとも一部の上に提供されること;ディスプレイ表面の内側表面の少なくとも一部の上に第一蛍光体およびディスプレイ表面の外側表面の少なくとも一部の上に第二蛍光体を提供すること;ディスプレイ表面(4)の少なくとも一部の中に取り込まれることならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1記載のサイン。
【請求項4】
第一および第二蛍光体が、それぞれの層として提供されること;混合物として少なくとも一つの層で提供されること;および相互に隣接して提供されることからなる群から選択される、請求項3記載のサイン。
【請求項5】
ディスプレイ表面によって放出される光に対して実質的に透明であり、光の他の色をフィルタするフィルタ(7)をさらに含む、請求項1記載のサイン。
【請求項6】
フィルタ(7)によって反射する光(11)がディスプレイ表面によって放出される光(9)と実質的に同じ色に見えるように、フィルタがディスプレイ表面(3)の前部に配設される、請求項5記載のサイン。
【請求項7】
ディスプレイ表面が光拡散手段をさらに含む、請求項1記載のサイン。
【請求項8】
ディスプレイ表面が、文字、記号およびデバイスからなる群からの形状に構成される、請求項1記載のサイン。
【請求項9】
放出光(9)に対して実質的に透明であり、文字、記号およびデバイスからなる群から選択される、少なくとも一つの窓(14)を有するマスク(13)をさらに含む、請求項1記載のサイン。
【請求項10】
文字、記号およびデバイスからなる群から選択される、少なくとも一つの光遮断領域をさらに含む、請求項1記載のサイン。
【請求項11】
ディスプレイ表面が導波媒体を含み、励起源が励起エネルギ(9)をディスプレイ表面に結合するように構成される、請求項1記載のサイン。
【請求項12】
ディスプレイ表面が実質的に平坦な表面(5)であり、励起エネルギがディスプレイ表面の縁部の少なくとも一部に結合される、請求項11記載のサイン。
【請求項13】
光放出表面に対向する表面の少なくとも一部の上に反射体(17)をさらに含む、請求項12記載のサイン。
【請求項14】
ディスプレイ表面が細長い形態であり、励起エネルギがディスプレイ表面の端部の少なくとも一部に結合される、請求項11記載のサイン。
【請求項15】
ディスプレイ表面が管状であり、穴部を包含する、請求項14記載のサイン。
【請求項16】
穴部の表面の少なくとも一部の上に反射体(23)をさらに含む、請求項15記載のサイン。
【請求項17】
ディスプレイ表面が中実の形態であり、ディスプレイ表面の外側表面の一部の上に反射体(21)をさらに含む、請求項14記載のサイン。
【請求項18】
ディスプレイ表面が、実質的に平坦な表面;少なくとも一つの励起源が提供される穴部を有する管状の形態および少なくとも一つの励起源が取り込まれる中実で細長い形態からなる群から選択される、請求項1記載のサイン。
【請求項19】
ディスプレイ表面がプラスチック材料、ポリカーボネート、熱可塑性材料、ガラス、アクリル、ポリエチレンおよびシリコーン材料からなる群から選択される、請求項1記載のサイン。
【請求項20】
励起源(4)が光放出ダイオードを含む、請求項1記載のサイン。
【請求項21】
励起源(4)が350〜500nmの範囲の波長の放射を放出するように動作可能である、請求項1記載のサイン。
【請求項22】
励起源(4)が410〜470nmの範囲の波長の放射を放出するように動作可能である、請求項1記載のサイン。
【請求項23】
サインが、ネームサイン、広告サイン、緊急指示器サイン、交通信号、道路サイン、方向指示器サインからなる群から構成される、請求項1記載のサイン。
【請求項24】
少なくとも一つの蛍光体(6)を包含するディスプレイ表面と;選択した波長範囲の励起エネルギ(8)を生成および放射するように動作可能であり、選択した色の放射を蛍光体(6)が放出するようにディスプレイ表面に励起エネルギ(8)を照射するよう構成される、少なくとも一つの放射源(4)とを含み、ディスプレイ表面が同じ放射源(4)からの放出光(8)について異なる選択した色を与えるように選択可能である種類の光放出サイン(1、12、15、18、19、20、22、24、25)のための光放出ディスプレイ表面(3、5)。
【請求項25】
少なくとも一つの蛍光体が、ディスプレイ表面の内側表面の少なくとも一部の上に提供されること;ディスプレイ表面の外側表面の少なくとも一部の上に提供されること;ディスプレイ表面の少なくとも一部の中に取り込まれることおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項26】
ディスプレイ表面の内側表面の少なくとも一部の上に提供されること;ディスプレイ表面の外側表面の少なくとも一部の上に提供されること;ディスプレイ表面の内側表面の少なくとも一部の上に第一蛍光体およびディスプレイ表面の外側表面の少なくとも一部の上に第二蛍光体を提供すること;ディスプレイ表面の少なくとも一部の中に取り込まれることならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される、第一および第二蛍光体をさらに含む、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項27】
第一および第二蛍光体が、それぞれの層として提供されること;混合物として少なくとも一つの層で提供されること;および相互に隣接して提供されることからなる群から選択される、請求項26記載のディスプレイ表面。
【請求項28】
ディスプレイ表面によって放出される光(9)に対して実質的に透明であり、光の他の色をフィルタするフィルタ(7)をさらに含む、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項29】
フィルタ(7)によって反射する光(11)がディスプレイ表面によって放出される光(9)と実質的に同じ色に見えるように、フィルタ(7)がディスプレイ表面の前部に配設される、請求項28記載のディスプレイ表面。
【請求項30】
ディスプレイ表面が光拡散手段をさらに含む、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項31】
ディスプレイ表面が文字、記号およびデバイスからなる群からの形状に構成される、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項32】
放出光(9)に対して実質的に透明であり、文字、記号およびデバイスからなる群から選択される、少なくとも一つの窓(14)を有するマスク(13)をさらに含む、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項33】
文字、記号およびデバイスからなる群から選択される、少なくとも一つの光遮断領域をさらに含む、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項34】
ディスプレイ表面が導波媒体を含み、励起源が励起エネルギ(8)をディスプレイ表面に結合するように構成される、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項35】
ディスプレイ表面が実質的に平坦な表面であり、励起エネルギ(8)がディスプレイ表面の縁部の少なくとも一部に結合される、請求項34記載のディスプレイ表面。
【請求項36】
光放出表面に対向する表面の少なくとも一部の上に反射体(17)をさらに含む、請求項35記載のディスプレイ表面。
【請求項37】
ディスプレイ表面が細長い形態であり、励起エネルギがディスプレイ表面の端部の少なくとも一部に結合される、請求項34記載のディスプレイ表面。
【請求項38】
ディスプレイ表面が管状であり、穴部を包含する、請求項37記載のディスプレイ表面。
【請求項39】
穴部の表面の少なくとも一部の上に反射体(23)をさらに含む、請求項38記載のディスプレイ表面。
【請求項40】
ディスプレイ表面が中実の形態であり、ディスプレイ表面の外側表面の一部の上に反射体(21)をさらに含む、請求項37記載のディスプレイ表面。
【請求項41】
ディスプレイ表面が、実質的に平坦な表面;少なくとも一つの励起源が提供される穴部を有する管状の形態および少なくとも一つの励起源が取り込まれる中実で細長い形態からなる群から選択される、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項42】
ディスプレイ表面が、プラスチック材料、ポリカーボネート、熱可塑性材料、ガラス、アクリル、ポリエチレンおよびシリコーン材料からなる群から選択される、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項43】
蛍光体が350〜500nmの範囲の波長の放射によって励起可能である、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項44】
蛍光体が410〜470nmの範囲の波長の放射によって励起可能である、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項45】
ディスプレイ表面が、ネームサイン、広告サイン、緊急指示器サイン、交通信号、道路サイン、方向指示器サインからなる群から構成されるサインの一部を含む、請求項24記載のディスプレイ表面。
【請求項46】
少なくとも一つの蛍光体(6)を包含する光放出ディスプレイ表面(3、5)と;選択した波長範囲の励起エネルギ(8)を生成および放射するように動作可能であり、選択した色の放射を蛍光体(6)が放出するようにディスプレイ表面(3)に励起エネルギを照射するよう構成される、少なくとも一つの放射源(4)と;ディスプレイ表面(3)によって放出される光(9)に対して実質的に透明であり、光の他の色をフィルタするフィルタ(7)とを含む、光放出サイン(1、12、15、18、19、20、22、24、25)。
【請求項47】
フィルタによって反射する光(11)がディスプレイ表面によって放出される光(9)と実質的に同じ色に見えるように、フィルタ(7)がディスプレイ表面の前部に配設される、請求項46記載のサイン。
【請求項48】
少なくとも一つの蛍光体が、ディスプレイ表面の内側表面の少なくとも一部の上に提供されること;ディスプレイ表面の外側表面の少なくとも一部の上に提供されること;ディスプレイ表面の少なくとも一部の中に取り込まれることおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項46記載のサイン。
【請求項49】
ディスプレイ表面の内側表面の少なくとも一部の上に提供されること;ディスプレイ表面の外側表面の少なくとも一部の上に提供されること;ディスプレイ表面の内側表面の少なくとも一部の上に第一蛍光体およびディスプレイ表面の外側表面の少なくとも一部の上に第二蛍光体を提供すること;ディスプレイ表面の少なくとも一部の中に取り込まれることならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される、第一および第二蛍光体をさらに含む、請求項46記載のサイン。
【請求項50】
第一および第二蛍光体が、それぞれの層として提供されること;混合物として少なくとも一つの層で提供されること;および相互に隣接して提供されることからなる群から選択される、請求項49記載のサイン。
【請求項51】
光拡散手段をさらに含む、請求項46記載のサイン。
【請求項52】
ディスプレイ表面が、文字、記号およびデバイスからなる群からの形状に構成される、請求項46記載のサイン。
【請求項53】
放出光(9)に対して実質的に透明であり、文字、記号およびデバイスからなる群から選択される、少なくとも一つの窓(14)を有するマスク(13)をさらに含む、請求項46記載のサイン。
【請求項54】
文字、記号およびデバイスからなる群から選択される、少なくとも一つの光遮断領域をさらに含む、請求項46記載のサイン。
【請求項55】
ディスプレイ表面が導波媒体を含み、励起源(8)が励起エネルギをディスプレイ表面に結合するように構成される、請求項46記載のサイン。
【請求項56】
ディスプレイ表面が実質的に平坦な表面であり、励起エネルギ(8)がディスプレイ表面の縁部の少なくとも一部に結合される、請求項55記載のサイン。
【請求項57】
光放出表面に対向する表面の少なくとも一部の上に反射体(17)をさらに含む、請求項56記載のサイン。
【請求項58】
ディスプレイ表面が細長い形態であり、励起エネルギ(8)がディスプレイ表面の端部の少なくとも一部に結合される、請求項55記載のサイン。
【請求項59】
ディスプレイ表面が管状であり、穴部を包含する、請求項58記載のサイン。
【請求項60】
穴部の表面の少なくとも一部の上に反射体(23)をさらに含む、請求項59記載のサイン。
【請求項61】
ディスプレイ表面が中実の形態であり、ディスプレイ表面の外側表面の一部の上に反射体(21)をさらに含む、請求項58記載のサイン。
【請求項62】
ディスプレイ表面が、実質的に平坦な表面;少なくとも一つの励起源が提供される穴部を有する管状の形態および少なくとも一つの励起源が取り込まれる中実で細長い形態からなる群から選択される、請求項46記載のサイン。
【請求項63】
ディスプレイ表面(3、5)がプラスチック材料、ポリカーボネート、熱可塑性材料、ガラス、アクリル、ポリエチレンおよびシリコーン材料からなる群から選択される、請求項46記載のサイン。
【請求項64】
励起源(4)が光放出ダイオードを含む、請求項46記載のサイン。
【請求項65】
励起源(4)が350〜500nmの範囲の波長の放射を放出するように動作可能である、請求項46記載のサイン。
【請求項66】
励起源(4)が410〜470nmの範囲の波長の放射を放出するように動作可能である、請求項46記載のサイン。
【請求項67】
サインが、ネームサイン、広告サイン、緊急指示器サイン、交通信号、道路サイン、方向指示器サインからなる群から構成される、請求項46記載のサイン。
【請求項68】
少なくとも一つの蛍光体(6)を包含する光放出表面と;選択した波長範囲の励起エネルギ(8)を生成および放射するように動作可能であり、選択した色の放射を蛍光体が放出するように光放出表面に励起エネルギ(8)を照射するよう構成される、少なくとも一つの放射源(4)とを含み、光放出表面が同じ放射源(4)からの放出光(9)について異なる選択した色を与えるように選択可能である、光源(18、19、20、22)。
【請求項69】
少なくとも一つの蛍光体(6)が、光放出表面の内側表面の少なくとも一部の上に提供されること;光放出表面の外側表面の少なくとも一部の上に提供されること;光放出表面の少なくとも一部の中に取り込まれることおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項68記載の光源。
【請求項70】
光放出表面の内側表面の少なくとも一部の上に提供されること;光放出表面の外側表面の少なくとも一部の上に提供されること;光放出表面の内側表面の少なくとも一部の上に第一蛍光体および光放出表面の外側表面の少なくとも一部の上に第二蛍光体を提供すること;光放出表面の少なくとも一部の中に取り込まれることならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される、第一および第二蛍光体をさらに含む、請求項68記載の光源。
【請求項71】
第一および第二蛍光体が、それぞれの層として提供されること;混合物として少なくとも一つの層で提供されること;および相互に隣接して提供されることからなる群から選択される、請求項70記載の光源。
【請求項72】
光放出表面が光拡散手段をさらに含む、請求項68記載の光源。
【請求項73】
光放出表面が導波媒体を含み、励起源(4)が励起エネルギ(8)を光放出表面に結合するように構成される、請求項68記載の光源。
【請求項74】
光放出表面が実質的に平坦な表面であり、励起エネルギが光放出表面の縁部の少なくとも一部に結合される、請求項73記載の光源。
【請求項75】
光を放出する表面に対向する光放出表面の表面の少なくとも一部の上に反射体(17)をさらに含む、請求項74記載の光源。
【請求項76】
光放出表面が細長い形態であり、励起エネルギ(8)が光放出表面の端部の少なくとも一部に結合される、請求項73記載の光源。
【請求項77】
光放出表面が管状であり、穴部を包含する、請求項76記載の光源。
【請求項78】
穴部の表面の少なくとも一部の上に反射体(23)をさらに含む、請求項77記載の光源。
【請求項79】
光放出表面が中実の形態であり、光放出表面の外側表面の一部の上に反射体(21)をさらに含む、請求項76記載の光源。
【請求項80】
光放出表面が、実質的に平坦な表面;少なくとも一つの励起源が提供される穴部を有する管状の形態および少なくとも一つの励起源が取り込まれる中実で細長い形態からなる群から選択される、請求項68記載の光源。
【請求項81】
光放出表面が、プラスチック材料、ポリカーボネート、熱可塑性材料、ガラス、アクリル、ポリエチレンおよびシリコーン材料からなる群から選択される、請求項68記載の光源。
【請求項82】
励起源(4)が光放出ダイオードを含む、請求項68記載の光源。
【請求項83】
励起源(4)が350〜500nmの範囲の波長の放射を放出するように動作可能である、請求項68記載の光源。
【請求項84】
励起源(4)が410〜470nmの範囲の波長の放射を放出するように動作可能である、請求項68記載の光源。
【請求項85】
光放出ディスプレイ表面(3、5)と、請求項68〜84のいずれか一項記載の光源とを含む、光放出サイン(1、12、15、18、19、20、22、24、25)。
【請求項86】
ディスプレイ表面が、表面によって放出される光(9)に対して実質的に透明であり、光の他の色をフィルタするフィルタ(7)をさらに含む、請求項85記載のサイン。
【請求項87】
フィルタ(7)によって反射する光(11)がディスプレイ表面によって放出される光(9)と実質的に同じ色に見えるように、フィルタが表面の前部に配設される、請求項86記載のサイン。
【請求項88】
ディスプレイ表面が、文字、記号およびデバイスからなる群からの形状に構成される、請求項85記載のサイン。
【請求項89】
放出光(9)に対して実質的に透明であり、文字、記号およびデバイスからなる群から選択される、少なくとも一つの窓(14)を有するマスク(13)をさらに含む、請求項85記載のサイン。
【請求項90】
文字、記号およびデバイスからなる群から選択される、少なくとも一つの光遮断領域をさらに含む、請求項85記載のサイン。
【図1】
【図2a】
【図2b】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図5d】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9a】
【図9b】
【図9c】
【図9d】
【図10】
【図11a】
【図11b】
【図2a】
【図2b】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図5d】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9a】
【図9b】
【図9c】
【図9d】
【図10】
【図11a】
【図11b】
【公表番号】特表2009−529154(P2009−529154A)
【公表日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−558362(P2008−558362)
【出願日】平成19年3月7日(2007.3.7)
【国際出願番号】PCT/US2007/005729
【国際公開番号】WO2007/103394
【国際公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(506358764)インテマティックス・コーポレーション (40)
【氏名又は名称原語表記】INTEMATIX CORPORATION
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月7日(2007.3.7)
【国際出願番号】PCT/US2007/005729
【国際公開番号】WO2007/103394
【国際公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(506358764)インテマティックス・コーポレーション (40)
【氏名又は名称原語表記】INTEMATIX CORPORATION
【Fターム(参考)】
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