説明

光源装置

【課題】光の波長変換に伴う光や熱による特性低下や変質を抑制して、大きな光量を安定に出力できると共に、高速で光変調ができる光源装置を提供すること。
【解決手段】レーザダイオード10と、該レーザダイオード10から放射された励起光を導光する光ファイバ14と、該光ファイバ14により導光された励起光を所望の波長変換光に波長変換して出射する波長変換ユニット16と、を備える光源装置において、波長変換ユニット16を、少なくとも半導体部材24を有するものとし、該半導体部材24は、励起光を所望の波長変換光に変換する半導体活性層28を有するものとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光を出射する光源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、LEDやレーザから放射した光を光ファイバを介して先端の光散乱体に導光し、該光散乱体で散乱された光を照明光通信に使用する光源装置の構成が開示されている。さらに、光散乱体には蛍光体が混入され、LEDやレーザの光である励起光の波長を変換して照明光を発する構成が開示されていると共に、蛍光体が混入された光散乱体はプラスチック材料で構成できることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−229273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通信用の光源用途や生化学分析・医療用などの光源用途では、高輝度で、かつ高速に強度変調できる光源が必要とされている。しかしながら、上記特許文献1に開示の構成では、熱による一時的な発光効率低下、熱や光による経時的(回復しない)発光効率低下、蛍光体の応答性が低くて高速光変調できない、などの問題があり、高輝度かつ高速変調が可能な光源装置は実現できない。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、光の波長変換に伴う光や熱による特性低下や変質を抑制して、大きな光量を安定に出力できると共に、高速で光変調ができる光源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の光源装置の一態様は、
励起光源と、
前記励起光源から放射された励起光を導光する導光部材と、
前記導光部材により導光された前記励起光を所望の波長変換光に波長変換して出射する波長変換ユニットと、
を具備し、
前記波長変換ユニットは、少なくとも半導体部材を有しており、
前記半導体部材は、前記励起光を所望の波長変換光に変換する活性層を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、光の波長変換に伴う光や熱による特性低下や変質を抑制して、大きな光量を安定に出力できると共に、高速で光変調ができる光源装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態に係る光源装置の構成を示す図である。
【図2】図2は、第1実施形態の変形例1における波長変換ユニットの構成を示す図である。
【図3】図3は、第1実施形態の変形例2における波長変換ユニットの構成を示す図である。
【図4】図4は、第1実施形態の変形例3における波長変換ユニットの構成を示す図である。
【図5】図5は、第1実施形態の変形例4における波長変換ユニットの構成を示す図である。
【図6】図6は、第1実施形態の変形例5における波長変換ユニットの構成を示す図である。
【図7】図7は、第1実施形態の変形例6における波長変換ユニットの構成を示す図である。
【図8】図8は、本発明の第2実施形態に係る光源装置の構成を示す図である。
【図9】図9は、波長変換ユニットの実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態を図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る光源装置は、レーザダイオード10、光学結合素子12、光ファイバ14、波長変換ユニット16、励起光源駆動部18、及び変調コントローラ20から構成されている。
【0010】
ここで、レーザダイオード10は、励起光を放射する励起光源として機能する。光学結合素子12は、レーザダイオード10から放射された励起光を光ファイバ14に入射させる。光ファイバ14は、入射された励起光を波長変換ユニット16に導光する導光部材である。波長変換ユニット16は、光ファイバ14によって導光されてきた励起光を所望の波長変換光に変換し、この波長変換光を所望の出力光22として出射する。励起光源駆動部18は、レーザダイオード10を駆動する。変調コントローラ20は、励起光源駆動部18を制御することで、レーザダイオード10から放射される励起光の変調を行う。よって、励起光源駆動部18と変調コントローラ20は、励起光源が放射する励起光を変調する強度変調手段として機能する。
【0011】
また、本実施形態では、波長変換ユニット16は、半導体部材24と、該半導体部材24を保持する保持部26と、から構成される。そして、半導体部材24は、直接遷移型半導体により構成された半導体活性層28で構成されている。直接遷移型半導体は、上記励起光を吸収し、該励起光よりも長波長の光を発光するように構成されている。
【0012】
このような構成の光源装置においては、光ファイバ14の出射端より出射した励起光は、波長変換ユニット16に導光され、この波長変換ユニット16内で、半導体活性層28に照射される。半導体活性層28では、励起光よりも長波長の半導体材料特有の発光スペクトルの光を生成する。一般的には、波長変換ユニット16より前方(励起光入射側の反対側)に出射される出力光22のスペクトルは、上記半導体材料特有の発光スペクトルと励起光を組み合わせたものになるが、励起光が波長変換ユニット16内で完全に吸収される場合は、半導体材料特有の発光スペクトルだけとなる。
【0013】
半導体部材24は、励起光による光変質が殆どなく、また、波長変換の際に生じる熱による変質も少ないので、長期的に安定な(長寿命)な光源が可能となる。従来の樹脂に混ぜた蛍光体により構成された波長変換ユニットの構成と比較して、特に、励起光としてUV光などの短波長の光を必要とする場合には、励起光エネルギーによる変質、変質が殆どない。また、半導体材料は、樹脂材料と比較して、熱伝導率も、耐熱性も、共に高いので、波長変換の際に生じる熱の発散も大きく、熱的な原因による変質が小さい点が優れている。
【0014】
また、半導体活性層28は、従来の蛍光体による波長変換と比べて、波長変換時間が早いため、励起光を高速で強度変調することにより、これに追随して高速な出力光の変調が可能となる。このような高速な光変調は、高速光通信用途の光源として有用であるばかりでなく、生化学分析や医療用の分析光源としても重要である。
【0015】
[変形例1]
上述の図1の波長変換ユニット16は、各種の変形例が適用できる。
例えば、図2は、半導体活性層28をクラッド層30,32で挟んだダブルへテロ構造により、波長変換ユニット16の半導体部材24を構成した場合を示す。
【0016】
クラッド層30,32を、半導体活性層28よりもバンドギャップが大きい材料にすることにより、半導体活性層28に照射された励起光を吸収して発生する電子・ホール対を空間的に高密度で半導体活性層28に閉じ込める作用が強まる。これにより、発光そのものの効率が高められると共に、波長変換の際に発生する発熱による半導体材料の温度上昇があっても、熱的作用による励起キャリアの拡散を抑制できるので、波長変換効率が低下しにくい利点がある。
【0017】
この場合、半導体活性層28を量子構造にすると、さらに波長変換効率をアップさせることができる。
【0018】
[変形例2]
図3は、図2の構成に、第1半導体多層ミラー34と第2半導体多層ミラー36を組み合わせた構成を示している。
【0019】
波長変換ユニット16の半導体部材24は、図3に示すように、励起光の光軸(図では一点鎖線で示す)方向に、第1半導体多層ミラー34、半導体活性層28、第2半導体多層ミラー36、の順で積層された構成になっている。なお、多層ミラーは、半導体多層ミラーに代えて、誘電体多層ミラーなどで作成しても良い。
【0020】
ここで、第1半導体多層ミラー34と第2半導体多層ミラー36の配置と構成は、励起光の波長で共振するように設定されている。こうすることにより、励起光が共振器を往復しながら何回も半導体活性層28を通過する(これをリサイクルという)こととなり、波長変換効率をアップさせることができる。このとき、出力光22のスペクトルは、上記半導体材料特有の発光スペクトルと、上記第1半導体多層ミラー34と上記第2半導体多層ミラー36の透過・共振特性によって決まるスペクトル特性と、を掛け合わせたものになる。
【0021】
また、少なくとも第2半導体多層ミラー36は、励起光の波長近傍においては所定以上の反射率を有すると共に、上記半導体活性層28で発光した光波長については所定以上の透過率を有するように構成することが望ましい。このようにすることにより、上記の励起光のリサイクル効果を維持した上で、半導体活性層28で発光した光の出力をアップさせることができる。
【0022】
[変形例3]
図4は、図2の構成に、第1半導体多層ミラー34だけを組み合わせた構成を示している。
【0023】
ここで、第1半導体多層ミラー34は、励起光は通すが、半導体活性層28で発光した光の波長は反射するように構成されている。これにより、半導体活性層28で生み出された波長変換光のうち、出力光22の方向と逆向きに進む光を反射して出力光22に加えることができるので、実効的な波長変換効率をアップさせることができる。
【0024】
[変形例4]
図5(A)の構成は、図2の構成と同様である。ただし、半導体活性層28を、バルクの単一層の発光層とする代わりに、図5(B)に示すように、互いに異なるピーク波長で発光する発光層を2つ組み込んだ構成としている。すなわち、半導体活性層28は、光ファイバ14側から順に、クラッド層38、第1発光層40、クラッド層38、第2発光層42、クラッド層38、の順に積層されて構成されている。
【0025】
これにより、半導体活性層28に励起光が照射されると、第1発光層40と第2発光層42から互いに異なるピーク波長の光を出射することができる。
【0026】
図5の構成は、出力光22のスペクトルピークを複数設定したり、あるいは、複数の発光スペクトルを用いて任意の広がりのあるスペクトルを実現したりする際に活用できる。
【0027】
[変形例5]
図6(A)の構成は、上記変形例4と同じく、図5の構成と同様である。ただし、図5の(B)に示す構成においては第1発光層40と第2発光層42を積層しているが、本変形例では、その代わりに、互いに異なるピーク波長で発光する発光領域44,46を平面状に配置している。具体例として、発光領域44,46は、化合物半導体の量子箱構造を平面状に配置することで実現可能である。
【0028】
図6の構成は、上記変形例4の構成同様、出力光22のスペクトルピークを複数設定したり、あるいは、複数の発光スペクトルを用いて任意の広がりのあるスペクトルを実現したりする際に活用できる。
【0029】
[変形例7]
図7は、図2の構成において、光ファイバ14と半導体部材24との間に、第2の導光部材48を挿入した構成を示している。
【0030】
このような構成では、励起光は、光ファイバ14から出射した後に、第2の導光部材48によってビーム径を拡げて半導体部材24の半導体活性層28に照射される。このため、半導体活性層28における光波長変換の際に発生する熱の集中や、励起光の密度を下げることができる。よって、光や熱による特性劣化や変質を抑制して、大きな光量を出力できる。
【0031】
なお、極力熱による影響を緩和するため、第2の導光部材48の材料は、励起光を通し、熱伝導率が良く、励起光による光変質が少なく、励起光による熱変質の少ない熱耐久性の良い材料、例えば、半導体材料、ガラス、セラミック等が望ましい。
【0032】
[第2実施形態]
図8に示すように、本発明の第2実施形態に係る光源装置は、レーザダイオード10、光学結合素子12、光ファイバ14、波長変換ユニット16、励起光源駆動部18、変調コントローラ20、第2の導光部材48、電極50、及び電流駆動部52から構成されている。
【0033】
ここで、レーザダイオード10、光学結合素子12、光ファイバ14、波長変換ユニット16、励起光源駆動部18、及び変調コントローラ20は、上記第1実施形態と同様のものである。ただし、波長変換ユニット16の保持部26は、半導体部材24に加えて、上記第1実施形態の変形例7で説明したような第2の導光部材48を、光ファイバ14と半導体部材24との間に保持する。また、半導体部材24の詳細な構成例については、実施例として、頭9を参照して後述する。
【0034】
電極50は、半導体部材24の両端に接続され、電流駆動部52は、上記変調コントローラ20の制御の下、上記電極50により半導体部材24に電流を注入する。
【0035】
以下、上記第1実施例と重複する部分は一部省略し、本第2実施形態の作用効果を説明する。
【0036】
波長変換ユニット16は、上記第1実施形態で説明したような励起光によるだけでなく、電流注入によっても、ほぼそれと同じ光スペクトルで発光が可能である。
【0037】
即ち、上記第1実施形態で説明したように、波長変換ユニット16を光励起する場合は、レーザダイオード10を励起光源駆動部18により駆動する。光ファイバ14から入射した励起光は、波長変換ユニット16の半導体部材24の直接遷移型半導体でなる半導体活性層28に照射されて、励起光よりも長波長の半導体材料特有の発光スペクトルの光を生成し、外部に出力光22として出射する。
【0038】
一方、波長変換ユニット16を電流励起する場合は、電流駆動部52を駆動し、電極50より例えばPN接合によって直接遷移型半導体でなる半導体活性層28に電流を注入する。これにより、上記半導体活性層28において、該半導体活性層28を構成する半導体材料特有の発光スペクトルの光を生成し、外部に出力光22として出射する。
【0039】
ここで、波長変換ユニット16の半導体活性層28は、光励起によっても、また電流注入によっても、略等しい光波長を発光する。
【0040】
変調コントローラ20は、励起光源駆動部18と電流駆動部52の駆動強度や変調タイミング、変調波形を制御する信号を出すものである。すなわち、変調コントローラ20と励起光源駆動部18が組み合わされて、レーザダイオード10が放射する励起光を変調または可変することで該光源装置の出力光22の強度や波形を変調または可変する強度変調手段として機能し、また、変調コントローラ20と電流駆動部52が組み合わされて、半導体活性層28に注入する電流を変調または可変することで該光源装置の出力光22の強度や波形を変調または可変する電気変調手段として機能する。
【0041】
用途に応じて、変調コントローラ20の制御信号を設定することにより、発熱量の制約が大きい場合は、励起光による励起の割合を強くすることができるし、励起光による光変質の問題が大きい場合、あるいは、励起光の透過が問題になるような場合は、光励起よるよりも電流駆動による発光の割合を大きくすることができる。すなわち、発熱の制約、出力光22に含まれる励起光の透過の程度制約、及び、励起光による素材の変質を防ぐための励起光量制約、などの制約要件に応じて、光励起と電流注入励起の割合やON/OFFを自在に設定することができる。
【0042】
以上のように、本第2実施形態によれば、上記第1実施形態と同様に、半導体部材24は励起光による光変質が殆どなく、熱伝導性も良いので、波長変換の際に生じる熱による変質が少なく長期的に安定な(長寿命)な光源が可能となる。従来の樹脂に混ぜた蛍光体により構成された波長変換ユニットの構成と比較して、特に、励起光としてUV光などの短波長の光を必要とする場合でも、励起光エネルギーによる変質、変質が殆どなく、また、波長変換の際に生じる熱による変質が小さい点が優れている。
【0043】
また、半導体活性層28を使うことにより、励起光の波長変換時間時間が短く、また、電流による直接変調も高速であるため、高速の光変調が可能となる。このような高速な光強度変調は、高速光通信用途の光源として有用であるばかりでなく、生化学分析や医療用の分析光源としても重要である。
【0044】
[実施例]
ここで、半導体部材24の実施例を説明する。
例えば、上記第2実施形態における半導体部材24は、図9に示すように構成される。すなわち、半導体部材24は、励起光の光軸(図8では一点鎖線で示す)方向に、N型半導体基板54、第1半導体多層ミラー34として機能するN型半導体多層ミラー56、直接遷移型半導体よりなる半導体活性層28、第2半導体多層ミラー36として機能するP型半導体多層ミラー58、の順で積層された構成になっている。
【0045】
なお、第1半導体多層ミラー34(N型半導体多層ミラー56)と第2半導体多層ミラー36(P型半導体多層ミラー58)は、上記第1実施形態の変形例2で説明したように、励起光に共振波長を有する共振器として機能するように構成されている。
【0046】
すなわち、波長変換ユニット16を光励起する場合は、光ファイバ14から入射した励起光は、N型半導体多層ミラー56とP型半導体多層ミラー58の間で往復しながら何回も半導体活性層28に照射されて、該半導体活性層28を構成する直接遷移型半導において、励起光より長波長の半導体材料特有の発光スペクトルの光を生成し、P型半導体多層ミラー58を経て外部に出力光22として出射される。
【0047】
また、波長変換ユニット16を電流励起する場合は、電流駆動部52が駆動されて、PN接合により直接遷移型半導体よりなる半導体活性層28に電流が注入されて、半導体活性層28を発光させる。ここで、N型半導体多層ミラー56とP型半導体多層ミラー58には、各々、電流注入を可能とする電極50が形成されており、電流駆動部52により半導体活性層28に電流注入ができるように構成されている。半導体活性層28は、該半導体活性層28を構成する半導体材料特有の発光スペクトルの光を生成し、P型半導体多層ミラー58を経て外部に出力光22として出射される。
【0048】
以上、実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能なことは勿論である。
【0049】
例えば、励起光源は、レーザダイオード10に限定するものではなく、LEDなどであっても良く、導光部材についても、光ファイバ14に限定するものではなく、光導波路であっても構わない。
【符号の説明】
【0050】
10…レーザダイオード、 12…光学結合素子、 14…光ファイバ、 16…波長変換ユニット、 18…励起光源駆動部、 20…変調コントローラ、 22…出力光、 24…半導体部材、 26…保持部、 28…半導体活性層、 30,32,38…クラッド層、 34…第1半導体多層ミラー、 36…第2半導体多層ミラー、 40…第1発光層、 42…第2発光層、 44,46…発光領域、 48…第2の導光部材、 50…電極、 52…電流駆動部、 54…N型半導体基板、 56…N型半導体多層ミラー、 58…P型半導体多層ミラー。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
励起光源と、
前記励起光源から放射された励起光を導光する導光部材と、
前記導光部材により導光された前記励起光を所望の波長変換光に波長変換して出射する波長変換ユニットと、
を具備し、
前記波長変換ユニットは、少なくとも半導体部材を有しており、
前記半導体部材は、前記励起光を所望の波長変換光に変換する活性層を有することを特徴とする光源装置。
【請求項2】
前記導光部材は、光ファイバまたは光導波路であることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
【請求項3】
前記波長変換ユニットから出射する波長変換光の出力の強度を、変調または可変する光出力変調手段を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
【請求項4】
前記活性層は、その構成要素として直接遷移型半導体を有することを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
【請求項5】
前記活性層は、その構成要素として直接遷移型化合物半導体を有するともに、
前記活性層は、化合物半導体ヘテロ構造により構成されていることを特徴とする請求項4に記載の光源装置。
【請求項6】
前記活性層は、互いに異なる複数の光波長を発光可能な微細構造を有していることを特徴とする請求項5に記載の光源装置。
【請求項7】
前記活性層の互いに異なる複数の光波長を発光可能な前記微細構造は、互いに遷移波長の異なる複数の活性層を積層した構造により構成されていることを特徴とする請求項5に記載の光源装置。
【請求項8】
前記半導体部材は、前記励起光の光軸方向に対して前記導光部材に近い方から順に、構成要素として第1ミラー、前記活性層、第2ミラーの順に積層された構成を有することを特徴とする請求項4に記載の光源装置。
【請求項9】
前記第1ミラーと前記第2ミラーは、互いに組み合わされて、前記励起光の波長近傍に共振波長を有する共振器として機能するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載の光源装置。
【請求項10】
さらに、少なくとも前記第2ミラーは、前記励起光の波長近傍においては所定以上の反射率を有すると共に、前記活性層で発光した光波長については所定以上の透過率を有するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載の光源装置。
【請求項11】
前記半導体部材は、前記励起光の光軸方向に対して前記導光部材に近い方から順に、構成要素として第1ミラー、前記活性層の順に積層された構成を有すると共に、
前記第1ミラーは、前記励起光を透過するが、前記活性層で発光した光波長の大部分は反射するように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の光源装置。
【請求項12】
前記活性層は、前記励起光による光励起によって発光する発光機能と、電流注入によって前記光励起の場合と略等しい光波長にて発光する発光機能と、を有し、
前記光源装置は、さらに、前記活性層に電流注入する電気駆動手段を具備し、
前記光出力変調手段は、前記励起光源が放射する前記励起光を変調する強度変調手段と、前記電気駆動手段が前記活性層に注入する電流を変調する電気変調手段と、の少なくとも一方を備えることを特徴とする請求項3に記載の光源装置。
【請求項13】
前記活性層は、その構成要素として直接遷移型化合物半導体を有し、
前記半導体部材は、さらに、前記活性層の近傍に半導体PN接合を有し、
前記波長変換ユニットは、さらに、前記半導体PN接合におけるP型半導体層とN型半導体層への電流注入を可能とする電極を有していることを特徴とする請求項12に記載の光源装置。
【請求項14】
前記波長変換ユニットは、前記導光部材と前記半導体部材の間に、前記励起光に対して透明な第2の導光部材を有することを特徴とする請求項1乃至13の何れかに記載の光源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−209490(P2012−209490A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−75281(P2011−75281)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】