説明

光記録媒体およびアゾ銅キレート化合物

【課題】所定の範囲から選択される青紫色のレーザー光で良好な記録および再生が可能な超高密度記録に適した記録層を有する光記録媒体及びそこに含まれる色素の提供。
【解決手段】例えば下記構造式で表される色素。及び基板上に少なくとも、有機色素を含有する記録層および反射層を有する光記録媒体において、該記録層が、下記構造式で示されるアゾ化合物と銅からなり、その組成比が1:1である銅キレート化合物を含有することを特徴とする光記録媒体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光記録媒体に関するものであり、特に可視レーザーの一種である青色レーザー光により記録再生可能である光記録媒体に関する。加えて、本発明は新規なアゾ銅キレート化合物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、大容量の情報を記憶でき、ランダムアクセスが容易な外部情報記憶装置として、CD−R/RW、DVD−R/RW、MO等の各種光学記録媒体が広く認知され、普及している。これらの中で、安価かつプロセス上容易であるという点から、CD−RやDVD−Rに代表される有機色素系光記録媒体は優位性を有すると考えられている。
【0003】
一方、取り扱う情報量の増大により、媒体の記録密度を高めることが望まれている。 記録媒体の高密度化を行う手段のひとつとしては、記録再生に用いるレーザー波長の短波長化が挙げられるが、現在、波長400nm〜500nmの青色レーザーを用いた高密度の記録再生可能な光学記録媒体が提唱され、実用化が急がれている。
【0004】
現在のところ、400nm〜500nmの青色レーザーで記録できる有機色素化合物として、シアニン系色素化合物や、ポルフィリン系色素化合物の他、ポリエン系色素化合物、アゾ系色素化合物、ジシアノビニルフェニル化合物、クマリン化合物、ピリミジン化合物、ナフタロシアニン化合物、ヘテロ5員環化合物、ビスアゾール化合物、アミノピリジン化合物、ビスピリジニウム化合物、オキソノール化合物、スチリル化合物、アミノブタジエン化合物、金属キレート化合物、キノン化合物またはキノジメタン化合物、ヒドラゾン化合物、トリアジン化合物、カルボスチリル化合物またはナフチリジン化合物、縮合複素環化合物、およびスチルベン化合物等が提案されている。
【0005】
中でも、アゾ系色素化合物は、吸光係数が大きく、置換基による吸収波長の選択が容易であり、また溶剤に対する溶解性、塗膜安定性に優れることから、多くの提案がなされている(特許文献1〜12)。
【特許文献1】特開平11−42856号公報
【特許文献2】特開平11−334204号公報
【特許文献3】特開平11−334205号公報
【特許文献4】特開2001−158862号公報
【特許文献5】特開2001−214084号公報
【特許文献6】特開2001−271001号公報
【特許文献7】特開2002−74740号公報
【特許文献8】特開2002−200848号公報
【特許文献9】特開2002−293031号公報
【特許文献10】特開2003−170662号公報
【特許文献11】特開2004−291244号公報
【特許文献12】特表2004−523396号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
青色レーザーで記録できる有機色素化合物に要求される性能は、光記録媒体にした際の記録特性のみならず、基板上への塗布時の溶剤に対する溶解性、塗膜性、保存安定性、耐光性、再生光に対する安定性等が挙げられる。しかしながら、これらの特性を同時に満足する青色レーザー用有機色素化合物は、未だ実現されていない。
【0007】
上記要求特性の中でも再生光に対する安定性は、記録時と同一の青紫色レーザー波長で再生を行った場合に、再生光のような微弱な光照射でも光反応が促進されて再生の度に色素の劣化が進むという問題を回避するために必要な特性であるが、現状では再生光を記録光よりも長波長とするなどの対策が必要であり、十分な高密度化の要求に応えられていない。
【0008】
本発明の目的は、波長300nm〜900nmの範囲のレーザー光、殊に波長400nm〜410nmの範囲から選択される青紫色のレーザー光で良好な記録および再生が可能な超高密度記録に適した記録層を有する光記録媒体、特に記録感度及び再生光に対する安定性に優れた光記録媒体を提供することにある。
また、該光記録媒体に好適に使用できる新規な化合物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、
(1)基板上に少なくとも、有機色素を含有する記録層および反射層を有する光記録媒体において、該記録層が、下記一般式(1)で示されるアゾ化合物と銅からなる銅キレート化合物であって、該アゾ化合物と銅との組成比が1:1である銅キレート化合物を含有することを特徴とする光記録媒体、
【0010】
【化1】

【0011】
(式中、環Aは置換基を有してもよい炭素環式芳香族環、あるいは、置換基を有してもよい複素環式芳香族環を表し、環を構成する原子のうち、互いに隣り合う2つの原子同士が下記一般式(a)で表される連結基を介して連結し、少なくとも1つのイミド環を形成し、
環Bは下記一般式(B−1)または(B−2)で表される置換基を有してもよい複素環を表し、環A、環Bが置換基を有する場合には置換基同士が連結して環を形成してもよく、Yは活性水素を有する基を表す。)
【0012】
【化2】

【0013】
(式中、Xは水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換のアシル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールカルボニル基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロアリール基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアラルキルオキシ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換のアシルオキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアラルキルチオ基、置換または無置換のアリールチオ基、置換または無置換のヘテロアリールチオ基、置換または無置換のアルキルアミノ基、置換または無置換のアリールアミノ基、置換または無置換のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、あるいはメタロセニル基を有する基を表す。)
【0014】
【化3】

【0015】
(式中、R1、R2は各々独立に、水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換のアルキルアミノカルボニル基、置換または無置換のアリールアミノカルボニル基、置換または無置換のアシル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールカルボニル基、置換または無置換のアルキルアミノチオカルボニル基、置換または無置換のアリールアミノチオカルボニル基、置換または無置換のアルキルチオカルボニル基、置換または無置換のアリールチオカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールチオカルボニル基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロアリール基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアラルキルオキシ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換のアシルオキシ基、置換または無置換のアリールカルボニルオキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアラルキルチオ基、置換または無置換のアリールチオ基、置換または無置換のヘテロアリールチオ基、置換または無置換のアシルチオ基、置換または無置換のアリールカルボニルチオ基、置換または無置換のアルキルアミノ基、置換または無置換のアリールアミノ基、置換または無置換のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、メタロセニル基を有する基を表し、互いに連結して置換基を有してもよい炭化水素環あるいは置換基を有してもよい複素環を形成してもよく、
Yは活性水素を有する基を表す。);
(2)前記銅キレート化合物におけるアゾ化合物が、下記一般式(2)で示されるアゾ化合物である請求項1記載の光記録媒体、
【0016】
【化4】

【0017】
(式中、環B、X、Yは前記と同じ意味を表し、
3〜R5はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換のアシル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールカルボニル基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロアリール基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアラルキルオキシ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換のアシルオキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアラルキルチオ基、置換または無置換のアリールチオ基、置換または無置換のヘテロアリールチオ基、置換または無置換のアルキルアミノ基、置換または無置換のアリールアミノ基、置換または無置換のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、あるいはメタロセニル基を有する基を表す。);
(3)前記銅キレート化合物におけるアゾ化合物が、下記一般式(3)で示されるアゾ化合物である請求項1記載の光記録媒体、
【0018】
【化5】

【0019】
(式中、環B、R3〜R5、X、Yは前記と同じ意味を表す。);
(4)下記一般式(1)で示されるアゾ化合物と銅からなる銅キレート化合物であって、該アゾ化合物と銅との組成比が1:1である銅キレート化合物、
【0020】
【化6】

【0021】
(式中、環Aは置換基を有してもよい炭素環式芳香族環、あるいは、置換基を有してもよい複素環式芳香族環を表し、環を構成する原子のうち、互いに隣り合う2つの原子同士が下記一般式(a)で表される連結基を介して連結し、少なくとも1つのイミド環を形成し、
環Bは下記一般式(B−1)または(B−2)で表される置換基を有してもよい複素環を表し、環A、環Bが置換基を有する場合には置換基同士が連結して環を形成してもよく、Yは活性水素を有する基を表す。)
【0022】
【化7】

【0023】
(式中、Xは水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換のアシル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールカルボニル基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロアリール基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアラルキルオキシ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換のアシルオキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアラルキルチオ基、置換または無置換のアリールチオ基、置換または無置換のヘテロアリールチオ基、置換または無置換のアルキルアミノ基、置換または無置換のアリールアミノ基、置換または無置換のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、あるいはメタロセニル基を有する基を表す。)
【0024】
【化8】

【0025】
(式中、R1、R2は各々独立に、水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換のアルキルアミノカルボニル基、置換または無置換のアリールアミノカルボニル基、置換または無置換のアシル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールカルボニル基、置換または無置換のアルキルアミノチオカルボニル基、置換または無置換のアリールアミノチオカルボニル基、置換または無置換のアルキルチオカルボニル基、置換または無置換のアリールチオカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールチオカルボニル基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロアリール基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアラルキルオキシ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換のアシルオキシ基、置換または無置換のアリールカルボニルオキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアラルキルチオ基、置換または無置換のアリールチオ基、置換または無置換のヘテロアリールチオ基、置換または無置換のアシルチオ基、置換または無置換のアリールカルボニルチオ基、置換または無置換のアルキルアミノ基、置換または無置換のアリールアミノ基、置換または無置換のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、メタロセニル基を有する基を表し、互いに連結して置換基を有してもよい炭化水素環あるいは置換基を有してもよい複素環を形成してもよく、
Yは活性水素を有する基を表す。);
(5)前記銅キレート化合物におけるアゾ化合物が、下記一般式(2)で示されるアゾ化合物である請求項4記載の銅キレート化合物、
【0026】
【化9】

【0027】
(式中、環B、X、Yは前記と同じ意味を表し、
〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換のアシル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールカルボニル基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロアリール基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアラルキルオキシ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換のアシルオキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアラルキルチオ基、置換または無置換のアリールチオ基、置換または無置換のヘテロアリールチオ基、置換または無置換のアルキルアミノ基、置換または無置換のアリールアミノ基、置換または無置換のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、あるいはメタロセニル基を有する基を表す。);
(6)前記銅キレート化合物におけるアゾ化合物が、下記一般式(3)で示されるアゾ化合物である請求項4記載の銅キレート化合物、
【0028】
【化10】

【0029】
(式中、環B、R〜R、X、Yは前記と同じ意味を表す。)
に関する。
【発明の効果】
【0030】
本発明に係るアゾ銅キレート化合物を記録層に用いることにより、高密度光記録媒体として非常に注目されている波長300〜900nmのレーザー、特に波長400〜410nmの青紫色レーザーでの記録および再生が可能な光記録媒体を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
本発明は、光記録媒体の記録層中にアゾ銅キレート化合物を含有することを特徴とする光記録媒体に関し、波長300nm〜900nm、特に波長390nm〜430nm、更には波長400nm〜410nmの範囲から選択されるレーザー光により記録および再生が可能である新規な光記録媒体および新規なアゾ銅キレート化合物に関するものである。
【0032】
本発明に係る光記録媒体とは、情報を記録して再生することのできる光記録媒体を示すものである。但し、ここでは適例として基板上に記録層、反射層を有する本発明の光記録媒体に関して説明する。尚、以下の説明では、光記録媒体として、光ディスクであって、基板上に例えば案内溝と、この案内溝上に反射膜と有機色素を主成分とする記録層とを有し、波長300〜500nmのレーザー光を照射して信号の記録再生を行う媒体に関して説明するが、本発明の光記録媒体は、この様な形状や構成に限定されるものではなく、カード状、シート状等その他各種の形状のもの、又、反射層を有さないもの、より短波長のレーザーでの記録再生にも適用し得るものである。
【0033】
本発明の光記録媒体は、例えば、図1に示すような基板1、記録層2、反射層3、及び保護層4が順次積層している4層構造を有しているか、図2に示すような貼り合わせ構造を有している。即ち、基板1上に記録層2が形成されており、その上に密着して反射層3が設けられており、さらにその上に接着層5を介して保護層4が貼り合わされている。但し、記録層2の下または上に別の層があっても良く、反射層3の上に別の層があっても構わない。また、図3に示すように基板1、反射層3、記録層2、保護層4の順に積層し、保護層側から記録再生する構造であっても良い。また、特開平10−326435号公報記載のように光透過層の厚みが、光学系の開口数N.A.及びレーザー波長λにより規定された媒体構造であっても構わない。また、本発明の光記録媒体は、必要に応じて特開平11−203729号公報記載のように記録層を2種以上有する構造であっても構わない。
【0034】
また、本発明を光ディスクに適用した例として、図4に示すような、基板11、記録層12、反射層13及び保護層14がこの順で積層され、更に接着層を兼ねる保護層14上にダミー基板15を貼り合わせたものが挙げられる。もちろん、ダミー基板15の無い構成であっても良く、基板11と記録層12の間、記録層12と反射層13の間、反射層13と保護層14との間、保護層14とダミー基板15との間に、他の層が存在していても良い。図4の光ディスクにおいては、基板11側から記録再生が行われる。
【0035】
又、別の実施形態として、特開平10−302310号公報に開示の構成、例えば、図5に示すように、案内溝の形成された基板11’上に、反射層13’、有機色素を主成分とする記録層12’がこの順で成膜され、この記録層12’上に任意に形成される透明保護層14’を介して光透過層15’が形成され、情報の記録及び再生は、光透過層15’側から実施される。尚、逆に光透過層15’側に案内溝を形成し、その上に透明保護層14’、記録層12’、反射層13’を積層し、基板11’と貼り合わせる構成としても良い。
【0036】
あるいは、さらに別の実施形態として、特開2002−175645号公報に開示の構成、例えば、図6に示すように、案内溝の形成された基板21上に、有機色素を主成分とする記録層22が成膜され、この記録層22上に窒化物層23、酸化物層24を順次積層してなる誘電体層40を形成し、さらに誘電体層40上に、粘着剤を必要に応じて介し、光透過層25が形成され、情報の記録および再生は、光透過層25側から実施される。尚、逆に光透過層25側に案内溝を形成し、その上に酸化物層24、窒化物層23を順次積層してなる誘電体層40、記録層22を積層し、基板21と貼り合わせる構成としてもよい。このように、反射層を用いず、情報記録層上に誘電体層を形成して、多重干渉による光学的エンハンスメント効果を得ることで、適した初期反射率を得られる光記録媒体に本発明の化合物を適用可能である。
【0037】
本発明においては、基板上に記録層を設けるが、本発明の記録層は、一般式(1)で示されるアゾ化合物と2価以上の銅塩とから形成されるアゾ銅キレート化合物を記録用色素として少なくとも一種含有するものである。ここで記録用色素とは、着目のレーザー波長域で充分な吸収を有し、所定のエネルギーを有するレーザー光の照射により光・熱変換を伴って、物理的・化学的に変化、変質、分解して屈折率変化および/または形状変化することにより反射率の変化する部分(マーク)を形成できる色素である。また、本発明に係る化合物を用いることで、充分な変調度が獲得できる光記録媒体を得ることができる。本発明の光記録媒体は、特に300nm〜900nmの範囲から選択される記録レーザー波長に対して記録再生が可能であり、中でも、波長390nm〜430nmの範囲、更には波長400nm〜410nmの範囲から選択される記録レーザー波長および再生レーザー波長に対して良好な信号特性が得られる光記録媒体である。
【0038】
本発明に係る一般式(1)で示されるアゾ化合物と銅との銅キレート化合物は、置換基の選択により吸光係数を保持した状態で吸収波長を任意に選択できるため、前記レーザー光の波長において、記録層に必要な光学定数を満足することが可能である。さらに、少ないレーザーエネルギーで良好なマーク形状を得ることのできる極めて有用な有機色素である。
【0039】
以下、本発明についてさらに詳細を述べる。
本発明の光記録媒体においては、一般式(1)で示されるアゾ化合物と銅との銅キレート化合物であって、該アゾ化合物と銅との組成比が1:1である銅キレート化合物を一種以上記録層に含有する。
【0040】
【化11】

【0041】
(式中、環Aは置換基を有してもよい炭素環式芳香族環、あるいは、置換基を有してもよい複素環式芳香族環を表し、環を構成する原子のうち、互いに隣り合う2つの原子同士が下記一般式(a)で表される連結基を介して連結し、少なくとも1つのイミド環を形成し、
環Bは下記一般式(B−1)または(B−2)で表される置換基を有してもよい複素環を表し、環A、環Bが置換基を有する場合には置換基同士が連結して環を形成してもよく、Yは活性水素を有する基を表す。)
【0042】
【化12】

【0043】
(式中、Xは水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換のアシル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールカルボニル基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロアリール基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアラルキルオキシ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換のアシルオキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアラルキルチオ基、置換または無置換のアリールチオ基、置換または無置換のヘテロアリールチオ基、置換または無置換のアルキルアミノ基、置換または無置換のアリールアミノ基、置換または無置換のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、あるいはメタロセニル基を有する基を表す。)
【0044】
【化13】

【0045】
(式中、R1、R2は各々独立に、水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換のアルキルアミノカルボニル基、置換または無置換のアリールアミノカルボニル基、置換または無置換のアシル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールカルボニル基、置換または無置換のアルキルアミノチオカルボニル基、置換または無置換のアリールアミノチオカルボニル基、置換または無置換のアルキルチオカルボニル基、置換または無置換のアリールチオカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールチオカルボニル基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロアリール基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアラルキルオキシ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換のアシルオキシ基、置換または無置換のアリールカルボニルオキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアラルキルチオ基、置換または無置換のアリールチオ基、置換または無置換のヘテロアリールチオ基、置換または無置換のアシルチオ基、置換または無置換のアリールカルボニルチオ基、置換または無置換のアルキルアミノ基、置換または無置換のアリールアミノ基、置換または無置換のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、メタロセニル基を有する基を表し、互いに連結して置換基を有してもよい炭化水素環あるいは置換基を有してもよい複素環を形成してもよく、
Yは活性水素を有する基を表す。)
【0046】
一般式(1)で表される化合物において、環Aは置換基を有しても良い炭素環式芳香族環、あるいは、置換基を有しても良い複素環式芳香族環を表し、環を構成する原子のうち、互いに隣り合う2つの原子同士が下記一般式(a)で表される連結基を介して連結し、少なくとも1つのイミド環を形成する。
【0047】
【化14】

【0048】
(式中、Xは水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換のアシル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールカルボニル基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロアリール基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアラルキルオキシ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換のアシルオキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアラルキルチオ基、置換または無置換のアリールチオ基、置換または無置換のヘテロアリールチオ基、置換または無置換のアルキルアミノ基、置換または無置換のアリールアミノ基、置換または無置換のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、あるいはメタロセニル基を有する基、を表す。)
【0049】
本発明においては、一般式(1)で示されるアゾ化合物と銅との銅キレート化合物であって、該アゾ化合物と銅との組成比が1:1である銅キレート化合物を含有することを特徴とするが、ここでいう組成比とはすなわち一般式(1)で示されるアゾ化合物と銅とのモル比を表している。
【0050】
ここで、環Aとしては、例えば、置換または無置換の炭素環式芳香族環あるいは置換または無置換の複素環式芳香族環が挙げられる。
好ましくは、炭素数6〜26の置換または無置換の炭素環式芳香族環あるいは炭素数3〜26の置換または無置換の複素環式芳香族環であり、より好ましくは、炭素数6〜20の置換または無置換の炭素環式芳香族環あるいは炭素数3〜20の置換または無置換の複素環式芳香族環であり、更に好ましくは、炭素数6〜20の置換または無置換の炭素環式芳香族環であり、最も好ましい例としては、置換または無置換のベンゼン環が挙げられる。
【0051】
上記において炭素環式芳香族環としては、例えば、置換または無置換のベンゼン環、置換または無置換のナフタレン環、置換または無置換のペンタレン環、置換または無置換のインデン環、置換または無置換のインダセン環、置換または無置換のアズレン環、置換または無置換のヘプタレン環、置換または無置換のビフェニレン環、置換または無置換のフェナントレン環、置換または無置換のアントラセン環、置換または無置換のフルオランテン環、置換または無置換のアセナフチレン環、置換または無置換のトリフェニレン環、置換または無置換のピレン環、置換または無置換のクリセン環、置換または無置換のナフタセン環、置換または無置換のプレイアデン環、置換または無置換のピセン環、置換または無置換のペリレン環、置換または無置換のペンタフェン環、置換または無置換のペンタセン環、置換または無置換のテトラフェニレン環、置換または無置換のヘキサフェン環、置換または無置換のヘキサセン環、置換または無置換のルビセン環、置換または無置換のコロネン環、置換または無置換のトリナフチレン環、置換または無置換のヘプタフェン環、置換または無置換のヘプタセン環、置換または無置換のピランスレン環、置換または無置換のオヴァレン環等が挙げられる。
【0052】
また、複素環式芳香族環としては、例えば置換または無置換のフラン環、置換または無置換のチオフェン環、置換または無置換のピロール環、置換または無置換のピラゾール環、置換または無置換のイミダゾール環、置換または無置換のオキサゾール環、置換または無置換のチアゾール環、置換または無置換のピリジン環、置換または無置換のピリダジン環、置換または無置換のピリミジン環、置換または無置換のピラジン環、置換または無置換のキノリン環、置換または無置換のイソキノリン環、置換または無置換のキノキサリン環、置換または無置換のインドリジン環、置換または無置換のインドール環、置換または無置換のインダゾール環、置換または無置換のプリン環、置換または無置換のフタラジン環、置換または無置換のナフチリジン環、置換または無置換のキナゾリン環、置換または無置換のシンノリン環、置換または無置換のプテリジン環、置換または無置換のカルボリン環、置換または無置換のフェナンスリジン環、置換または無置換のアクリジン環、置換または無置換のペリミジン環、置換または無置換のフェナントロリン環、置換または無置換のフェナジン環、置換または無置換のフラザン環等が挙げられる。
【0053】
ここで、環Aが有していてもよい置換基としては、例えば、
ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換のアルキルアミノカルボニル基、置換または無置換のアリールアミノカルボニル基、置換または無置換のアシル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールカルボニル基、置換または無置換のアルキルアミノチオカルボニル基、置換または無置換のアリールアミノチオカルボニル基、置換または無置換のアルキルチオカルボニル基、置換または無置換のアリールチオカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールチオカルボニル基、
置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロアリール基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、
置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアラルキルオキシ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換のアシルオキシ基、置換または無置換のアリールカルボニルオキシ基、
置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアラルキルチオ基、置換または無置換のアリールチオ基、置換または無置換のヘテロアリールチオ基、置換または無置換のアシルチオ基、置換または無置換のアリールカルボニルチオ基、置換または無置換のアルキルスルホニル基、置換または無置換のアリールスルホニル基
置換または無置換のアルキルアミノ基、置換または無置換のアリールアミノ基、置換または無置換のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、メタロセニル基を有する基が挙げられ、置換基同士が連結して環を形成してもよい。
【0054】
好ましくは、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、
置換または無置換の炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基、置換または無置換の炭素数8〜16のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換の炭素数7〜11のアリールオキシカルボニル基、
置換または無置換の炭素数2〜9のアルキルアミノカルボニル基、置換または無置換の炭素数7〜15のアリールアミノカルボニル基、
置換または無置換の炭素数1〜7のアシル基、置換または無置換の炭素数7〜11のアリールカルボニル基、置換または無置換の炭素数6〜11のヘテロアリールカルボニル基、
置換または無置換の炭素数2〜9のアルキルアミノチオカルボニル基、置換または無置換の炭素数7〜15のアリールアミノチオカルボニル基、置換または無置換の炭素数2〜7のアルキルチオカルボニル基、置換または無置換の炭素数7〜11のアリールチオカルボニル基、置換または無置換の炭素数6〜11のヘテロアリールチオカルボニル基、
置換または無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換または無置換の炭素数7〜16のアラルキル基、置換または無置換の炭素数6〜20のアリール基、置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリール基、置換または無置換の炭素数2〜6のアルケニル基、置換または無置換の炭素数2〜9のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、
置換または無置換の炭素数1〜8のアルコキシ基、置換または無置換の炭素数7〜16のアラルキルオキシ基、置換または無置換の炭素数6〜10のアリールオキシ基、置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換の炭素数1〜8のアシルオキシ基、置換または無置換の炭素数7〜11のアリールカルボニルオキシ基、
置換または無置換の炭素数1〜6のアルキルチオ基、置換または無置換の炭素数7〜16のアラルキルチオ基、置換または無置換の炭素数6〜10のアリールチオ基、置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリールチオ基、
置換または無置換の炭素数2〜8のアシルチオ基、置換または無置換の炭素数7〜11のアリールカルボニルチオ基、置換または無置換の炭素数2〜7のアルキルスルホニル基、置換または無置換の炭素数6〜10のアリールスルホニル基、
置換または無置換の炭素数1〜8のアルキルアミノ基、置換または無置換の炭素数6〜14のアリールアミノ基、置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換の炭素数2〜7のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換の炭素数7〜11のアリールカルボニルアミノ基、あるいはメタロセニル基を有する基
である。
【0055】
環Aが有していてもよい置換基の具体例としては、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;
ヒドロキシル基;
アミノ基;
ニトロ基;
シアノ基;
カルボキシル基;
メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基等の置換または無置換の炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基;
ベンジルオキシカルボニル基、4−ニトロベンジルオキシカルボニル基、4−シアノベンジルオキシカルボニル基、4−ヒドロキシベンジルオキシカルボニル基、2−メチルベンジルオキシカルボニル基、3−メチルベンジルオキシカルボニル基、4−メチルベンジルオキシカルボニル基、4−トリフルオロメチルベンジルオキシカルボニル基、1−ナフチルメトキシカルボニル基、2−ナフチルメトキシカルボニル基、4−シアノ−1−ナフチルメトキシカルボニル基、4−ヒドロキシ−1−ナフチルメトキシカルボニル基、6−ヒドロキシ−2−ナフチルメトキシカルボニル基、4−メチル−1−ナフチルメトキシカルボニル基、6−メチル−2−ナフチルメトキシカルボニル基、4−トリフルオロメチル−1−ナフチルメトキシカルボニル基、フルオレン−9−イルエトキシカルボニル基等の置換または無置換の炭素数8〜16のアラルキルオキシカルボニル基;
フェニルオキシカルボニル基、2−メチルフェニルオキシカルボニル基、4−メチルフェニルオキシカルボニル基、4−tert−ブチルフェニルオキシカルボニル基、2−メトキシフェニルオキシカルボニル基、4−イソプロピルフェニルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等の置換または無置換の炭素数7〜11のアリールオキシカルボニル基;
メチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、n−プロピルアミノカルボニル基、n−ブチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、ジエチルアミノカルボニル基、ジ−n−プロピルアミノカルボニル基、ジ−n−ブチルアミノカルボニル基等の置換または無置換の炭素数2〜9のアルキルアミノカルボニル基;
フェニルアミノカルボニル基、4−メチルフェニルアミノカルボニル基、4−クロロフェニルアミノカルボニル基、4−ブロモフェニルアミノカルボニル基、ジフェニルアミノカルボニル基、ジ(4−メチルフェニル)アミノカルボニル基、ジ(4−クロロフェニル)アミノカルボニル基、ジ(4−ブロモフェニル)アミノカルボニル基等の置換または無置換の炭素数7〜15のアリールアミノカルボニル基;
ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基等の置換または無置換の炭素数1〜7のアシル基;
フェニルカルボニル基、4−メチルフェニルカルボニル基、4−クロロフェニルカルボニル基、4−ブロモフェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基等の置換または無置換の炭素数7〜11のアリールカルボニル基;
4−ピリジルカルボニル基、3−ピリジルカルボニル基、2−ピリジルカルボニル基、4−メチル−2−ピリジルカルボニル基、5−メチル−2−ピリジルカルボニル基、6−メチル−2−ピリジルカルボニル基、4,6−ジメチル−2−ピリジルカルボニル基、4−メチル−5−ニトロ−2−ピリジルカルボニル基、3−ヒドロキシ−2−ピリジルカルボニル基、6−フルオロ−3−ピリジルカルボニル基、6−メトキシ−3−ピリジルカルボニル基、6−メトキシ−2−ピリジルカルボニル基、2−ピリミジルカルボニル基、4−ピリミジルカルボニル基、5−ピリミジルカルボニル基、2,6−ジメチル−4−ピリミジルカルボニル基、4−キノリルカルボニル基、3−キノリルカルボニル基、4−メチル−2−キノリルカルボニル基、3−ピロリルカルボニル基、2−ピロリルカルボニル基、1−メチル−3−ピロリルカルボニル基、1−メチル−2−ピロリルカルボニル基、3−フリルカルボニル基、2−フリルカルボニル基、3−チエニルカルボニル基、2−チエニルカルボニル基,4−メチル−3−チエニルカルボニル基、5−メチル−2−チエニルカルボニル基、3−メチル−2−チエニルカルボニル基、2−オキサゾリルカルボニル基、3−イソオキサゾリルカルボニル基、2−チアゾリルカルボニル基、2−チアジアゾリルカルボニル基、2−ベンゾオキサゾリルカルボニル基、2−ベンゾチアゾリルカルボニル基、2−ベンゾイミダゾリルカルボニル基等の置換または無置換の炭素数6〜11のヘテロアリールカルボニル基;
メチルアミノチオカルボニル基、エチルアミノチオカルボニル基、n−プロピルアミノチオカルボニル基、n−ブチルアミノチオカルボニル基、ジメチルアミノチオカルボニル基、ジエチルアミノチオカルボニル基、ジ−n−プロピルアミノチオカルボニル基、ジ−n−ブチルアミノチオカルボニル基等の置換または無置換の炭素数2〜9のアルキルアミノチオカルボニル基;
フェニルアミノチオカルボニル基、4−メチルフェニルアミノチオカルボニル基、4−クロロフェニルアミノチオカルボニル基、4−ブロモフェニルアミノチオカルボニル基、ジフェニルアミノチオカルボニル基、ジ(4−メチルフェニル)アミノチオカルボニル基、ジ(4−クロロフェニル)アミノチオカルボニル基、ジ(4−ブロモフェニル)アミノチオカルボニル基等の置換または無置換の炭素数7〜15のアリールアミノチオカルボニル基;
チオアセチル基、チオプロピオニル基、チオブチリル基、チオイソブチリル基、チオバレリル基、チオイソバレリル基、チオピバロイル基、チオヘキサノイル基、チオヘプタノイル基等の置換または無置換の炭素数2〜7のアルキルチオカルボニル基;
フェニルチオカルボニル基、4−メチルフェニルチオカルボニル基、4−クロロフェニルチオカルボニル基、4−ブロモフェニルチオカルボニル基、ナフチルチオカルボニル基等の置換または無置換の炭素数7〜11のアリールチオカルボニル基;
4−ピリジルチオカルボニル基、3−ピリジルチオカルボニル基、2−ピリジルチオカルボニル基、4−メチル−2−ピリジルチオカルボニル基、5−メチル−2−ピリジルチオカルボニル基、6−メチル−2−ピリジルチオカルボニル基、4,6−ジメチル−2−ピリジルチオカルボニル基、4−メチル−5−ニトロ−2−ピリジルチオカルボニル基、3−ヒドロキシ−2−ピリジルチオカルボニル基、6−フルオロ−3−ピリジルチオカルボニル基、6−メトキシ−3−ピリジルチオカルボニル基、6−メトキシ−2−ピリジルチオカルボニル基、2−ピリミジルチオカルボニル基、4−ピリミジルチオカルボニル基、5−ピリミジルチオカルボニル基、2,6−ジメチル−4−ピリミジルチオカルボニル基、4−キノリルチオカルボニル基、3−キノリルチオカルボニル基、4−メチル−2−キノリルチオカルボニル基、3−ピロリルチオカルボニル基、2−ピロリルチオカルボニル基、1−メチル−3−ピロリルチオカルボニル基、1−メチル−2−ピロリルチオカルボニル基、3−フリルチオカルボニル基、2−フリルチオカルボニル基、3−チエニルチオカルボニル基、2−チエニルチオカルボニル基,4−メチル−3−チエニルチオカルボニル基、5−メチル−2−チエニルチオカルボニル基、3−メチル−2−チエニルチオカルボニル基、2−オキサゾリルチオカルボニル基、3−イソオキサゾリルチオカルボニル基、2−チアゾリルチオカルボニル基、2−チアジアゾリルチオカルボニル基、2−ベンゾオキサゾリルチオカルボニル基、2−ベンゾチアゾリルチオカルボニル基、2−ベンゾイミダゾリルチオカルボニル基等の置換または無置換の炭素数6〜11のヘテロアリールチオカルボニル基;
メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1,2,2−トリメチルブチル基、1,1,2−トリメチルブチル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、cyclo−ヘキシル基、n−ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、2,4−ジメチルペンチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、2,5−ジメチルヘキシル基、2,5,5−トリエチルペンチル基、2,4−ジメチルヘキシル基、2,2,4−トリメチルペンチル基、
2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、2−ヨードエチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、4,4,4−トリフルオロブチル基、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル基、
ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、
シアノメチル基、2−シアノエチル基、
メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、n−プロポキシカルボニルメチル基、イソプロポキシカルボニルメチル基、n−ブトキシカルボニルメチル基、イソブトキシカルボニルメチル基、sec−ブトキシカルボニルメチル基、t−ブトキシカルボニルメチル基、メトキシカルボニルエチル基、エトキシカルボニルエチル基、n−プロポキシカルボニルエチル基、イソプロポキシカルボニルエチル基、n−ブトキシカルボニルエチル基、イソブトキシカルボニルエチル基、sec−ブトキシカルボニルエチル基、t−ブトキシカルボニルエチル基、
メチルカルボニルメチル基、エチルカルボニルメチル基、n−プロピルカルボニルメチル基、イソプロピルカルボニルメチル基、n−ブチルカルボニルメチル基、イソブチルカルボニルメチル基、sec−ブチルカルボニルメチル基、t−ブチルカルボニルメチル基、メチルカルボニルエチル基、エチルカルボニルエチル基、n−プロピルカルボニルエチル基、イソプロピルカルボニルエチル基、n−ブチルカルボニルエチル基、イソブチルカルボニルエチル基、sec−ブチルカルボニルエチル基、t−ブチルカルボニルエチル基、
メチルスルホニルメチル基、エチルスルホニルメチル基、n−プロピルスルホニルメチル基、イソプロピルスルホニルメチル基、n−ブチルスルホニルメチル基、イソブチルスルホニルメチル基、sec−ブチルスルホニルメチル基、t−ブチルスルホニルメチル基、メチルスルホニルエチル基、エチルスルホニルエチル基、n−プロピルスルホニルエチル基、イソプロピルスルホニルエチル基、n−ブチルスルホニルエチル基、イソブチルスルホニルエチル基、sec−ブチルスルホニルエチル基、t−ブチルスルホニルエチル基、
ジメチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、ジ(n−プロピル)アミノメチル基、ジ(n−ブチル)アミノメチル基、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基、ジ(n−プロピル)アミノエチル基、ジ(n−ブチル)アミノエチル基
等の置換または無置換の炭素数1〜10のアルキル基;
ベンジル基、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、フルフリル基、2−メチルベンジル基、3−メチルベンジル基、4−メチルベンジル基、4−エチルベンジル基、4−イソプロピルベンジル基、4−tert−ブチルベンジル基、4−n−ヘキシルベンジル基、4−n−ノニルベンジル基、3,4−ジメチルベンジル基、3−メトキシベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−エトキシベンジル基、4−n−ブチルオキシベンジル基、4−n−ヘキシルオキシベンジル基、4−n−ノニルオキシベンジル基、2−フルオロベンジル基、3−フルオロベンジル基、4−フルオロベンジル基、2−クロロベンジル基、3−クロロベンジル基、4−クロロベンジル基、2−ブロモベンジル基、3−ブロモベンジル基、4−ブロモベンジル基、2−ニトロベンジル基、3−ニトロベンジル基、4−ニトロベンジル基等の置換または無置換の炭素数7〜16のアラルキル基;
フェニル基、4−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、2−エチルフェニル基、4−n−プロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、2−イソプロピルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−イソブチルフェニル基、4−sec−ブチルフェニル基、2−sec−ブチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、3−tert−ブチルフェニル基、2−tert−ブチルフェニル基、4−n−ペンチルフェニル基、4−イソペンチルフェニル基、4−ネオペンチルフェニル基、4−tert−ペンチルフェニル基、4−n−ヘキシルフェニル基、4−(2'−エチルブチル)フェニル基、4−n−ヘプチルフェニル基、4−n−オクチルフェニル基、4−(2'−エチルヘキシル)フェニル基、4−n−ノニルフェニル基、4−n−デシルフェニル基、4−n−ウンデシルフェニル基、4−n−ドデシルフェニル基、4−n−テトラデシルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、4−(4'−メチルシクロヘキシル)フェニル基、4−(4'−tert−ブチルシクロヘキシル)フェニル基、3−シクロヘキシルフェニル基、2−シクロヘキシルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラメチルフェニル基、2,4−ジエチルフェニル基、2,6−ジエチルフェニル基、2,5−ジイソプロピルフェニル基、2,6−ジイソプロピルフェニル基、2,6−ジイソブチルフェニル基、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル基、2,5−ジ−tert−ブチルフェニル基、4,6−ジ−tert−ブチル−2−メチルフェニル基、5−tert−ブチル−2−メチルフェニル基、4−tert−ブチル−2,6−ジメチルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1,2,3,4−テトラヒドロ−5−ナフチル基、1,2,3,4−テトラヒドロ−6−ナフチル基、4−エチル−1−ナフチル基、6−n−ブチル−2−ナフチル基、5−インダニル基、
4−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、2−メトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、3−エトキシフェニル基、2−エトキシフェニル基、4−n−プロピルオキシフェニル基、3−n−プロピルオキシフェニル基、4−イソプロピルオキシフェニル基、2−イソプロピルオキシフェニル基、4−n−ブチルオキシフェニル基、4−イソブチルオキシフェニル基、2−sec−ブチルオキシフェニル基、4−n−ペンチルオキシフェニル基、4−イソペンチルオキシフェニル基、2−イソペンチルオキシフェニル基、4−ネオペンチルオキシフェニル基、2−ネオペンチルオキシフェニル基、4−n−ヘキシルオキシフェニル基、4−(2'−エチルブチル)オキシフェニル基、4−n−ヘプチルオキシフェニル基、4−n−オクチルオキシフェニル基、4−n−ノニルオキシフェニル基、4−n−デシルオキシフェニル基、4−n−ウンデシルオキシフェニル基、4−n−ドデシルオキシフェニル基、4−n−テトラデシルオキシフェニル基、4−シクロヘキシルオキシフェニル基、2−シクロヘキシルオキシフェニル基、2,3−ジメトキシフェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、2,5−ジメトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、3,5−ジエトキシフェニル基、2−メトキシ−4−メチルフェニル基、2−メトキシ−5−メチルフェニル基、2−メチル−4−メトキシフェニル基、3−メチル−4−メトキシフェニル基、3−メチル−5−メトキシフェニル基、2−メトキシ−1−ナフチル基、4−メトキシ−1−ナフチル基、4−n−ブチルオキシ−1−ナフチル基、5−エトキシ−1−ナフチル基、6−メトキシ−2−ナフチル基、6−エトキシ−2−ナフチル基、6−n−ブチルオキシ−2−ナフチル基、6−n−ヘキシルオキシ−2−ナフチル基、7−メトキシ−2−ナフチル基、7−n−ブチルオキシ−2−ナフチル基、
4−フェニルフェニル基、3−フェニルフェニル基、2−フェニルフェニル基、4−(4'−メチルフェニル)フェニル基、4−(3'−メチルフェニル)フェニル基、4−(4'−エチルフェニル)フェニル基、4−(4'−イソプロピルフェニル)フェニル基、4−(4'−tert−ブチルフェニル)フェニル基、4−(4'−n−ヘキシルフェニル)フェニル基、4−(4'−n−オクチルフェニル)フェニル基、4−(4'−メトキシフェニル)フェニル基、4−(4'−n−ブチルオキシフェニル)フェニル基、2−(2'−メトキシフェニル)フェニル基、4−(4'−クロロフェニル)フェニル基、3−メチル−4−フェニルフェニル基、3−メトキシ−4−フェニルフェニル基、9−フェニル−2−フルオレニル基、9,9−ジフェニル−2−フルオレニル基、9−メチル−9−フェニル−2−フルオレニル基、9−エチル−9−フェニル−2−フルオレニル基、
4−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、2−フルオロフェニル基、4−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、2−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基、2−ブロモフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、2,3−ジフルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,5−ジフルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、2,3−ジクロロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、2,5−ジブロモフェニル基、2,4,6−トリクロロフェニル基、2−フルオロ−4−メチルフェニル基、2−フルオロ−5−メチルフェニル基、3−フルオロ−2−メチルフェニル基、3−フルオロ−4−メチルフェニル基、2−メチル−4−フルオロフェニル基、2−メチル−5−フルオロフェニル基、3−メチル−4−フルオロフェニル基、2−クロロ−4−メチルフェニル基、2−クロロ−5−メチルフェニル基、2−クロロ−6−メチルフェニル基、3−クロロ−4−メチルフェニル基、2−メチル−3−クロロフェニル基、2−メチル−4−クロロフェニル基、3−メチル−4−クロロフェニル基、2−クロロ−4,6−ジメチルフェニル基、2,4−ジクロロ−1−ナフチル基、1,6−ジクロロ−2−ナフチル基、2−メトキシ−4−フルオロフェニル基、3−メトキシ−4−フルオロフェニル基、2−フルオロ−4−メトキシフェニル基、2−フルオロ−4−エトキシフェニル基、2−フルオロ−6−メトキシフェニル基、3−フルオロ−4−メトキシフェニル基、3−フルオロ−4−エトキシフェニル基、2−クロロ−4−メトキシフェニル基、3−クロロ−4−メトキシフェニル基、2−メトキシ−5−クロロフェニル基、3−メトキシ−4−クロロフェニル基、3−メトキシ−6−クロロフェニル基、5−クロロ−2,4−ジメトキシフェニル基、2−ヒドロキシフェニル基、3−ヒドロキシフェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−ニトロフェニル基、3−ニトロフェニル基、4−ニトロフェニル基、2−シアノフェニル基、3−シアノフェニル基、4−シアノフェニル基、2−メチル−5−ニトロフェニル基、3,5−ジニトロフェニル基、2−ヒドロキシ−4−ニトロフェニル基等の置換または無置換の炭素数6〜20のアリール基;
4−ピリジル基、3−ピリジル基、2−ピリジル基、4−メチル−2−ピリジル基、5−メチル−2−ピリジル基、6−メチル−2−ピリジル基、4,6−ジメチル−2−ピリジル基、4−メチル−5−ニトロ−2−ピリジル基、3−ヒドロキシ−2−ピリジル基、6−フルオロ−3−ピリジル基、6−メトキシ−3−ピリジル基、6−メトキシ−2−ピリジル基、2−ピリミジル基、4−ピリミジル基、5−ピリミジル基、2,6−ジメチル−4−ピリミジル基、4−キノリル基、3−キノリル基、4−メチル−2−キノリル基、3−ピロリル基、2−ピロリル基、1−メチル−3−ピロリル基、1−メチル−2−ピロリル基、3−フリル基、2−フリル基、3−チエニル基、2−チエニル基,4−メチル−3−チエニル基、5−メチル−2−チエニル基、3−メチル−2−チエニル基、2−オキサゾリル基、3−イソオキサゾリル基、2−チアゾリル基、2−チアジアゾリル基、2−ベンゾオキサゾリル基、2−ベンゾチアゾリル基、2−ベンゾイミダゾリル基等の置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリール基;
ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の置換または無置換の炭素数2〜6のアルケニル基;
エチニル基、2−tertブチルエチニル基、フェニルエチニル基、4−メチルフェニルエチニル基、4−メトキシフェニルエチニル基等の置換または無置換の炭素数2〜9のアルキニル基;
フェロセニル基、コバルトセニル基、ニッケロセニル基、ジクロロチタノセニル基、トリクロロチタンシクロペンタジエニル基、ビス(トリフルオメタンスルホナト)チタノセニル基、ジクロロジルコノセニル基、ジメチルジルコノセニル基、ジエトキシジルコノセニル基、ビス(シクロペンタジエニル)クロム基、ビス(シクロペンタジエニル)ジクロロモリブデン基、ビス(シクロペンタジエニル)ジクロロハフニウム基、ビス(シクロペンタジエニル)ジクロロニオブ基、ビス(シクロペンタジエニル)ルテニウム基、ビス(シクロペンタジエニル)バナジウム基、ビス(シクロペンタジエニル)ジクロロバナジウム基、オクタメチルフェロセニル基、オクタメチルコバルトセニル基、オクタメチルニッケロセニル基等の置換または無置換のメタロセニル基;
メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、iso-ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n-オクチルオキシ基、メトキシメトキシ基、エトキシエトキシ基、3−(iso−プロピルオキシ)プロピルオキシ基等の置換または無置換の炭素数1〜8のアルコキシ基
ベンジルオキシ基、4−ニトロベンジルオキシ基、4−シアノベンジルオキシ基、4−ヒドロキシベンジルオキシ基、2−メチルベンジルオキシ基、3−メチルベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、4−トリフルオロメチルベンジルオキシ基、1−ナフチルメトキシ基、2−ナフチルメトキシ基、4−シアノ−1−ナフチルメトキシ基、4−ヒドロキシ−1−ナフチルメトキシ基、6−ヒドロキシ−2−ナフチルメトキシ基、4−メチル−1−ナフチルメトキシ基、6−メチル−2−ナフチルメトキシ基、4−トリフルオロメチル−1−ナフチルメトキシ基、フルオレン−9−イルエトキシ基等の置換または無置換の炭素数7〜16のアラルキルオキシ基;
フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−tert−ブチルフェノキシ基、2−メトキシフェノキシ基、4−イソプロピルフェノキシ基、ナフチルオキシ基等の置換または無置換の炭素数6〜10のアリールオキシ基;
4−ピリジルオキシ基、3−ピリジルオキシ基、2−ピリジルオキシ基、4−メチル−2−ピリジルオキシ基、4−メチル−5−ニトロ−2−ピリジルオキシ基、3−ヒドロキシ−2−ピリジルオキシ基、6−フルオロ−3−ピリジルオキシ基、6−メトキシ−3−ピリジルオキシ基、2−ピリミジルオキシ基、4−ピリミジルオキシ基、5−ピリミジルオキシ基、2,6−ジメチル−4−ピリミジルオキシ基、4−キノリルオキシ基、3−キノリルオキシ基、4−メチル−2−キノリルオキシ基、3−ピロリルオキシ基、2−ピロリルオキシ基、1−メチル−3−ピロリルオキシ基、1−メチル−2−ピロリルオキシ基、3−フリルオキシ基、2−フリルオキシ基、3−チエニルオキシ基、2−チエニルオキシ基,4−メチル−3−チエニルオキシ基、2−オキサゾリルオキシ基、3−イソオキサゾリルオキシ基、2−チアゾリルオキシ基、2−チアジアゾリルオキシ基、2−ベンゾオキサゾリルオキシ基、2−ベンゾチアゾリルオキシ基、2−ベンゾイミダゾリルオキシ基等の置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリールオキシ基;
ホルミルオキシ基、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、イソブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、n−ペンチルカルボニルオキシ基、イソペンチルカルボニルオキシ基、ネオペンチルカルボニルオキシ基、2−メチルブチルカルボニルオキシ基、、4−ニトロベンジルカルボニルオキシ基等の置換または無置換の炭素数1〜8のアシルオキシ基;
フェニルカルボニルオキシ基、4−メチルフェニルカルボニルオキシ基、4−クロロフェニルカルボニルオキシ基、4−ブロモフェニルカルボニルオキシ基、ナフチルカルボニルオキシ基等の置換または無置換の炭素数7〜11のアリールカルボニルオキシ基;
メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、tert−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、n−ヘキシルチオ基等の置換または無置換の炭素数1〜6のアルキルチオ基;
ベンジルチオ基、4−シアノベンジルチオ基、4−ヒドロキシベンジルチオ基、2−メチルベンジルチオ基、3−メチルベンジルチオ基、4−メチルベンジルチオ基、4−トリフルオロメチルベンジルチオ基、1−ナフチルメチルチオ基、4−ニトロ−1−ナフチルメチルチオ基、4−シアノ−1−ナフチルメチルチオ基、4−ヒドロキシ−1−ナフチルメチルチオ基、4−メチル−1−ナフチルメチルチオ基、4−トリフルオロメチル−1−ナフチルメチルチオ基、フルオレン−9−イルエチルチオ基等の置換または無置換の炭素数7〜16のアラルキルチオ基;
フェニルチオ基、4−メチルフェニルチオ基、2−メトキシフェニルチオ基、4−tert−ブチルフェニルチオ基、ナフチルチオ基等の置換または無置換の炭素数6〜10のアリールチオ基;
4−ピリジルチオ基、3−ピリジルチオ基、2−ピリジルチオ基、4−メチル−2−ピリジルチオ基、4−メチル−5−ニトロ−2−ピリジルチオ基、3−ヒドロキシ−2−ピリジルチオ基、6−フルオロ−3−ピリジルチオ基、6−メトキシ−3−ピリジルチオ基、2−ピリミジルチオ基、4−ピリミジルチオ基、5−ピリミジルチオ基、2,6−ジメチル−4−ピリミジルチオ基、4−キノリルチオ基、3−キノリルチオ基、4−メチル−2−キノリルチオ基、3−ピロリルチオ基、2−ピロリルチオ基、1−メチル−3−ピロリルチオ基、1−メチル−2−ピロリルチオ基、3−フリルチオ基、2−フリルチオ基、3−チエニルチオ基、2−チエニルチオ基,4−メチル−3−チエニルチオ基、2−オキサゾリルチオ基、3−イソオキサゾリルチオ基、2−チアゾリルチオ基、2−チアジアゾリルチオ基、2−ベンゾオキサゾリルチオ基、2−ベンゾチアゾリルチオ基、2−ベンゾイミダゾリルチオ基等の置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリールチオ基;
メチルカルボニルチオ基、エチルカルボニルチオ基、n−プロピルカルボニルチオ基、イソプロピルカルボニルチオ基、n−ブチルカルボニルチオ基、イソブチルカルボニルチオ基、sec−ブチルカルボニルチオ基、tert−ブチルカルボニルチオ基、n−ペンチルカルボニルチオ基、イソペンチルカルボニルチオ基、ネオペンチルカルボニルチオ基、2−メチルブチルカルボニルチオ基、4−ニトロベンジルカルボニルチオ基等の置換または無置換の炭素数2〜8のアシルチオ基;
フェニルカルボニルチオ基、4−メチルフェニルカルボニルチオ基、4−クロロフェニルカルボニルチオ基、4−ブロモフェニルカルボニルチオ基、ナフチルカルボニルチオ基等の置換または無置換の炭素数7〜11のアリールカルボニルチオ基;
メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n−プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、n−ブチルスルホニル基、tert−ブチルスルホニル基、sec−ブチルスルホニル基、n−ペンチルスルホニル基、n−ヘキシルスルホニル基等の置換または無置換の炭素数2〜7のアルキルスルホニル基;
フェニルスルホニル基、2−メチルフェニルスルホニル基、4−メチルフェニルスルホニル基、4−tert−ブチルフェニルスルホニル基、2−メトキシフェニルスルホニル基、4−イソプロピルフェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基等の置換または無置換の炭素数6〜10のアリールスルホニル基;
メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基等の置換または無置換の炭素数1〜8のアルキルアミノ基;
フェニルアミノ基、4−メチルフェニルアミノ基、4−クロロフェニルアミノ基、4−ブロモフェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジ(4−メチルフェニル)アミノ基、ジ(4−クロロフェニル)アミノ基、ジ(4−ブロモフェニル)アミノ基等の置換または無置換の炭素数6〜14のアリールアミノ基;
4−ピリジルアミノ基、3−ピリジルアミノ基、2−ピリジルアミノ基、4−メチル−2−ピリジルアミノ基、5−メチル−2−ピリジルアミノ基、6−メチル−2−ピリジルアミノ基、4,6−ジメチル−2−ピリジルアミノ基、4−メチル−5−ニトロ−2−ピリジルアミノ基、3−ヒドロキシ−2−ピリジルアミノ基、6−フルオロ−3−ピリジルアミノ基、6−メトキシ−3−ピリジルアミノ基、6−メトキシ−2−ピリジルアミノ基、2−ピリミジルアミノ基、4−ピリミジルアミノ基、5−ピリミジルアミノ基、2,6−ジメチル−4−ピリミジルアミノ基、4−キノリルアミノ基、3−キノリルアミノ基、4−メチル−2−キノリルアミノ基、3−フリルアミノ基、2−フリルアミノ基、3−チエニルアミノ基、2−チエニルアミノ基,4−メチル−3−チエニルアミノ基、5−メチル−2−チエニルアミノ基、3−メチル−2−チエニルアミノ基、2−オキサゾリルアミノ基、3−イソオキサゾリルアミノ基、2−チアゾリルアミノ基、2−チアジアゾリルアミノ基、2−ベンゾオキサゾリルアミノ基、2−ベンゾチアゾリルアミノ基、2−ベンゾイミダゾリルアミノ基等の置換または無置換の炭素数5〜10ヘテロアリールアミノ基;
メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、n−プロピルカルボニルアミノ基、イソプロピルカルボニルアミノ基、n−ブチルカルボニルアミノ基、tert−ブチルカルボニルアミノ基、sec−ブチルカルボニルアミノ基、n−ペンチルカルボニルアミノ基、n−ヘキシルカルボニルアミノ基等の置換または無置換の炭素数2〜7のアルキルカルボニルアミノ基;
フェニルカルボニルアミノ基、2−メチルフェニルカルボニルアミノ基、4−メチルフェニルカルボニルアミノ基、4−tert−ブチルフェニルカルボニルアミノ基、2−メトキシフェニルカルボニルアミノ基、4−イソプロピルフェニルカルボニルアミノ基、ナフチルカルボニルアミノ基等の置換または無置換の炭素数7〜11のアリールカルボニルアミノ基;
連結基および置換または無置換のメタロセニル基からなるメタロセニル基を有する基が挙げられる。
【0056】
メタロセニル基を有する基としては、下記一般式(b)で表される基が好ましい。
【0057】
【化15】

【0058】
(式中、Lは連結基を表し、Q、Qはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアミノアルキル基またはジアリールホスフィノ基を表し、Mは二価の遷移金属を表す。)
【0059】
一般式(b)で表される基において、QおよびQは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアミノアルキル基またはジアリールホスフィノ基を表す。
【0060】
およびQの具体例としては、水素原子、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等のアルキル基、
メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基等のアルコキシ基、
アミノメチル基、アミノエチル基、アミノプロピル基、アミノブチル基等のアミノアルキル基、
ジフェニルホスフィノ基、フェニル−3,5−キシリルホスフィノ基等のジアリールホスフィノ基、
等が挙げられる。
【0061】
一般式(b)で表される基において、Mは二価の遷移金属を表し、具体例としては、Fe、Co、Ni、Ru、Os、Mn、Cr、W、V、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Gd、Er、Tm、Yb等が挙げられ、特に好ましくは、Feである。
【0062】
一般式(b)で表される基において、Lは連結基を表し、好ましくは、炭素数1〜10のヘテロ原子を含んでも良い二価の残基を表す。
【0063】
一般式(a)で表される連結基において、Xは水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換のアシル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールカルボニル基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロアリール基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアラルキルオキシ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換のアシルオキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアラルキルチオ基、置換または無置換のアリールチオ基、置換または無置換のヘテロアリールチオ基、置換または無置換のアルキルアミノ基、置換または無置換のアリールアミノ基、置換または無置換のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、あるいはメタロセニル基を有する基を表す。
【0064】
Xは、好ましくは、
水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、置換または無置換の炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基、置換または無置換の炭素数8〜16のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換の炭素数7〜11のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換の炭素数1〜7のアシル基、置換または無置換の炭素数7〜11のアリールカルボニル基、置換または無置換の炭素数6〜11のヘテロアリールカルボニル基、置換または無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換または無置換の炭素数7〜16のアラルキル基、置換または無置換の炭素数6〜20のアリール基、置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリール基、置換または無置換の炭素数2〜6のアルケニル基、置換または無置換の炭素数2〜9のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、置換または無置換の炭素数1〜8のアルコキシ基、置換または無置換の炭素数7〜16のアラルキルオキシ基、置換または無置換の炭素数6〜10のアリールオキシ基、置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換の炭素数1〜8のアシルオキシ基、置換または無置換の炭素数1〜6のアルキルチオ基、置換または無置換の炭素数7〜16のアラルキルチオ基、置換または無置換の炭素数6〜10のアリールチオ基、置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリールチオ基、置換または無置換の炭素数1〜8のアルキルアミノ基、置換または無置換の炭素数6〜14のアリールアミノ基、置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換の炭素数2〜7のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換の炭素数7〜11のアリールカルボニルアミノ基、あるいはメタロセニル基を有する基
である。
【0065】
Xの具体例として、
水素原子;
ヒドロキシル基;
アミノ基;
カルボキシル基;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数8〜16のアラルキルオキシカルボニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数7〜11のアリールオキシカルボニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数1〜7のアシル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数7〜11のアリールカルボニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数6〜11のヘテロアリールカルボニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数1〜10のアルキル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数7〜16のアラルキル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数6〜20のアリール基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリール基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数2〜6のアルケニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数2〜9のアルキニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換のメタロセニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数1〜8のアルコキシ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数7〜16のアラルキルオキシ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数6〜10のアリールオキシ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリールオキシ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数1〜8のアシルオキシ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数1〜6のアルキルチオ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数7〜16のアラルキルチオ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数6〜10のアリールチオ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリールチオ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数1〜8のアルキルアミノ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数6〜14のアリールアミノ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリールアミノ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数2〜7のアルキルカルボニルアミノ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数7〜11のアリールカルボニルアミノ基の具体例;
前記で列挙したメタロセニル基を有する基の具体例
が挙げられる。
【0066】
一般式(1)で表される化合物において、環Bは下記一般式(B−1)または(B−2)で表される置換基を有してもよい複素環を表し、Yは活性水素を有する基を表す。
【0067】
【化16】

【0068】
式中、R1、R2は各々独立に、水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換のアルキルアミノカルボニル基、置換または無置換のアリールアミノカルボニル基、置換または無置換のアシル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールカルボニル基、置換または無置換のアルキルアミノチオカルボニル基、置換または無置換のアリールアミノチオカルボニル基、置換または無置換のアルキルチオカルボニル基、置換または無置換のアリールチオカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールチオカルボニル基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロアリール基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアラルキルオキシ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換のアシルオキシ基、置換または無置換のアリールカルボニルオキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアラルキルチオ基、置換または無置換のアリールチオ基、置換または無置換のヘテロアリールチオ基、置換または無置換のアシルチオ基、置換または無置換のアリールカルボニルチオ基、置換または無置換のアルキルアミノ基、置換または無置換のアリールアミノ基、置換または無置換のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、メタロセニル基を有する基を表し、互いに連結して置換基を有してもよい炭化水素環あるいは置換基を有してもよい複素環を形成してもよい。
【0069】
、Rは、好ましくは、
水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、
置換または無置換の炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基、置換または無置換の炭素数8〜16のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換の炭素数7〜11のアリールオキシカルボニル基、
置換または無置換の炭素数2〜9のアルキルアミノカルボニル基、置換または無置換の炭素数7〜15のアリールアミノカルボニル基、
置換または無置換の炭素数1〜7のアシル基、置換または無置換の炭素数7〜11のアリールカルボニル基、置換または無置換の炭素数6〜11のヘテロアリールカルボニル基、
置換または無置換の炭素数2〜9のアルキルアミノチオカルボニル基、置換または無置換の炭素数7〜15のアリールアミノチオカルボニル基、置換または無置換の炭素数2〜7のアルキルチオカルボニル基、置換または無置換の炭素数7〜11のアリールチオカルボニル基、置換または無置換の炭素数6〜11のヘテロアリールチオカルボニル基、
置換または無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換または無置換の炭素数7〜16のアラルキル基、置換または無置換の炭素数6〜20のアリール基、置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリール基、置換または無置換の炭素数2〜6のアルケニル基、置換または無置換の炭素数2〜9のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、
置換または無置換の炭素数1〜8のアルコキシ基、置換または無置換の炭素数7〜16のアラルキルオキシ基、置換または無置換の炭素数6〜10のアリールオキシ基、置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換の炭素数1〜8のアシルオキシ基、
置換または無置換の炭素数7〜11のアリールカルボニルオキシ基、
置換または無置換の炭素数1〜6のアルキルチオ基、置換または無置換の炭素数7〜16のアラルキルチオ基、置換または無置換の炭素数6〜10のアリールチオ基、置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリールチオ基、
置換または無置換の炭素数2〜8のアシルチオ基、置換または無置換の炭素数7〜11のアリールカルボニルチオ基、
置換または無置換の炭素数1〜8のアルキルアミノ基、置換または無置換の炭素数6〜14のアリールアミノ基、置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換の炭素数2〜7のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換の炭素数7〜11のアリールカルボニルアミノ基、あるいはメタロセニル基を有する基
である。
【0070】
とRは、互いに連結して置換基を有してもよい炭化水素環あるいは置換基を有してもよい複素環を形成してもよい。
【0071】
、Rの具体例として、
水素原子;
ヒドロキシル基;
アミノ基;
ニトロ基;
シアノ基;
カルボキシル基;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数8〜16のアラルキルオキシカルボニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数7〜11のアリールオキシカルボニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数2〜9のアルキルアミノカルボニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数7〜15のアリールアミノカルボニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数1〜7のアシル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数7〜11のアリールカルボニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数6〜11のヘテロアリールカルボニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数2〜9のアルキルアミノチオカルボニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数7〜15のアリールアミノチオカルボニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数2〜7のアルキルチオカルボニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数7〜11のアリールチオカルボニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数6〜11のヘテロアリールチオカルボニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数1〜10のアルキル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数7〜16のアラルキル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数6〜20のアリール基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリール基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数2〜6のアルケニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数2〜9のアルキニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換のメタロセニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数1〜8のアルコキシ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数7〜16のアラルキルオキシ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数6〜10のアリールオキシ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリールオキシ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数1〜8のアシルオキシ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数7〜11のアリールカルボニルオキシ基;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数1〜6のアルキルチオ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数7〜16のアラルキルチオ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数6〜10のアリールチオ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリールチオ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数2〜8のアシルチオ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数7〜11のアリールカルボニルチオ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数1〜8のアルキルアミノ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数6〜14のアリールアミノ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリールアミノ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数2〜7のアルキルカルボニルアミノ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数7〜11のアリールカルボニルアミノ基の具体例;
前記で列挙したメタロセニル基を有する基の具体例
が挙げられる。
【0072】
とRが互いに連結して置換基を有してもよい炭化水素環あるいは置換基を有してもよい複素環を形成する場合、置換または無置換の脂肪族環、置換または無置換の炭素環式芳香族環あるいは置換または無置換の複素環式芳香族環が好ましく、炭素数3〜26の置換または無置換の脂肪族環、炭素数6〜26の置換または無置換の炭素環式芳香族環あるいは炭素数3〜26の置換または無置換の複素環式芳香族環がより好ましく、炭素数3〜20の置換または無置換の脂肪族環、炭素数6〜20の置換または無置換の炭素環式芳香族環あるいは炭素数3〜20の置換または無置換の複素環式芳香族環がさらに好ましい。
【0073】
特に置換基を有しても良い6員環式炭化水素環、置換基を有しても良い6員環式複素環、置換基を有しても良い5員環式炭化水素環、置換基を有しても良い5員環式複素環等が好ましい。
【0074】
上記において、各環を構成する原子としては、具体的にはC、N、O、S等が挙げられる。また、置換基を有する場合の置換基の具体例としては、環Aが有していてもよい置換基と同様の具体例が挙げられる。
【0075】
一般式(1)で表される化合物において、環A、環Bが置換基を有する場合には置換基同士が連結して環を形成してもよい。
【0076】
ここで、上記の環A、環Bが置換基を有する場合、(互いに隣接して、或いは隣接していなくてもよい)置換基同士は、連結基を介して、置換している炭素原子と共に環構造を形成してもよく、その際の連結基としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子、炭素原子、またはこれらの原子を適宜組み合わせてなる基であり、好ましい連結基の例としては、−O−、−S−、−C(=O)−、または置換されていてもよいメチレン基、メチン基、エチニレン基、フェニレン基、アミノ基、イミノ基等が挙げられ、適宜組み合わせて所望する環構造を形成することができる。
【0077】
一般式(1)で表される化合物において、Yは活性水素を有する基を表す。
Yの具体例としては、例えば、
−SH、−SO2 H、−SO3 H、−NH2 、−NHR、−OH、−COOH、−B(OH)2 、−PO(OH)2 、−NHCOH、−NHCOR、−NHSO2 R等の活性水素を有する基が挙げられる。好ましい例としては、−SO3 H、−NH2 、−NHR、−OH、−COOH、−NHCOH、−NHSO2 Rが挙げられ、最も好ましくは、−NH2 、−NHR、−OHである。ここでRとしては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基を表し、これらはフッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン基で置換されていても良い。
【0078】
本発明の光記録媒体においては、一般式(2)で示されるアゾ化合物と銅との銅キレート化合物、または一般式(3)で示されるアゾ化合物と銅との銅キレート化合物を含有することが、より好ましい態様として挙げられる。
【0079】
【化17】

【0080】
(式中、環B、X、Yは前記と同じ意味を表し、
3〜R5はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換のアシル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールカルボニル基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロアリール基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアラルキルオキシ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換のアシルオキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアラルキルチオ基、置換または無置換のアリールチオ基、置換または無置換のヘテロアリールチオ基、置換または無置換のアルキルアミノ基、置換または無置換のアリールアミノ基、置換または無置換のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、あるいはメタロセニル基を有する基を表す。)
【0081】
【化18】

【0082】
(式中、環B、R3〜R5、X、Yは前記と同じ意味を表す。)
【0083】
一般式(2)、又は一般式(3)において、環Bは下記一般式(B−1)または(B−2)で表される置換基を有してもよい複素環を表し、Yは活性水素を有する基を表す。
【0084】
【化19】

【0085】
式中、R1、R2は各々独立に、水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換のアルキルアミノカルボニル基、置換または無置換のアリールアミノカルボニル基、置換または無置換のアシル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールカルボニル基、置換または無置換のアルキルアミノチオカルボニル基、置換または無置換のアリールアミノチオカルボニル基、置換または無置換のアルキルチオカルボニル基、置換または無置換のアリールチオカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールチオカルボニル基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロアリール基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアラルキルオキシ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換のアシルオキシ基、置換または無置換のアリールカルボニルオキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアラルキルチオ基、置換または無置換のアリールチオ基、置換または無置換のヘテロアリールチオ基、置換または無置換のアシルチオ基、置換または無置換のアリールカルボニルチオ基、置換または無置換のアルキルアミノ基、置換または無置換のアリールアミノ基、置換または無置換のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、メタロセニル基を有する基を表し、互いに連結して置換基を有してもよい炭化水素環あるいは置換基を有してもよい複素環を形成してもよい。
【0086】
一般式(2)、又は一般式(3)の環BのR1、R2としては、一般式(1)中の一般式(B−1)または一般式(B−2)におけるR1、R2と同様の好ましい態様および具体例が挙げられる。
【0087】
一般式(2)、又は一般式(3)において、Xは水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換のアシル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールカルボニル基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロアリール基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアラルキルオキシ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換のアシルオキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアラルキルチオ基、置換または無置換のアリールチオ基、置換または無置換のヘテロアリールチオ基、置換または無置換のアルキルアミノ基、置換または無置換のアリールアミノ基、置換または無置換のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、あるいはメタロセニル基を有する基を表す。
【0088】
一般式(2)、又は一般式(3)のXとしては、一般式(1)中の一般式(a)におけるXと同様の好ましい態様および具体例が挙げられる。
【0089】
一般式(2)、又は一般式(3)において、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換のアシル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールカルボニル基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロアリール基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアラルキルオキシ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換のアシルオキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアラルキルチオ基、置換または無置換のアリールチオ基、置換または無置換のヘテロアリールチオ基、置換または無置換のアルキルアミノ基、置換または無置換のアリールアミノ基、置換または無置換のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、あるいはメタロセニル基を有する基を表す。
【0090】
〜Rとしては好ましくは、
水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、置換または無置換の炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基、置換または無置換の炭素数8〜16のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換の炭素数7〜11のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換の炭素数1〜7のアシル基、置換または無置換の炭素数7〜11のアリールカルボニル基、置換または無置換の炭素数6〜11のヘテロアリールカルボニル基、置換または無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換または無置換の炭素数7〜16のアラルキル基、置換または無置換の炭素数6〜20のアリール基、置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリール基、置換または無置換の炭素数2〜6のアルケニル基、置換または無置換の炭素数2〜9のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、置換または無置換の炭素数1〜8のアルコキシ基、置換または無置換の炭素数7〜16のアラルキルオキシ基、置換または無置換の炭素数6〜10のアリールオキシ基、置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換の炭素数1〜8のアシルオキシ基、置換または無置換の炭素数1〜6のアルキルチオ基、置換または無置換の炭素数7〜16のアラルキルチオ基、置換または無置換の炭素数6〜10のアリールチオ基、置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリールチオ基、置換または無置換の炭素数1〜8のアルキルアミノ基、置換または無置換の炭素数6〜14のアリールアミノ基、置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換の炭素数2〜7のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換の炭素数7〜11のアリールカルボニルアミノ基、あるいはメタロセニル基を有する基
が挙げられる。
【0091】
〜Rの具体例として、
水素原子;
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等のハロゲン原子;
ヒドロキシル基;
アミノ基;
ニトロ基;
シアノ基;
カルボキシル基;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数8〜16のアラルキルオキシカルボニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数7〜11のアリールオキシカルボニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数1〜7のアシル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数7〜11のアリールカルボニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数6〜11のヘテロアリールカルボニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数1〜10のアルキル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数7〜16のアラルキル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数6〜20のアリール基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリール基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数2〜6のアルケニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数2〜9のアルキニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換のメタロセニル基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数1〜8のアルコキシ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数7〜16のアラルキルオキシ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数6〜10のアリールオキシ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリールオキシ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数1〜8のアシルオキシ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数1〜6のアルキルチオ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数7〜16のアラルキルチオ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数6〜10のアリールチオ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリールチオ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数1〜8のアルキルアミノ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数6〜14のアリールアミノ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数5〜10のヘテロアリールアミノ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数2〜7のアルキルカルボニルアミノ基の具体例;
前記で列挙した置換または無置換の炭素数7〜11のアリールカルボニルアミノ基の具体例;
前記で列挙したメタロセニル基を有する基の具体例
が挙げられる。
【0092】
一般式(2)、又は一般式(3)において、Yは活性水素を有する基を表す。一般式(2)、又は一般式(3)のYとしては、一般式(1)におけるYと同様の具体例が挙げられる。
【0093】
本発明の下記一般式(1)で示されるアゾ化合物と銅との銅キレート化合物の好ましい具体例を表1から表6の具体例(1)〜(60)に示す。
【0094】
【表1】

【0095】
【表2】

【0096】
【表3】

【0097】
【表4】

【0098】
【表5】

【0099】
【表6】

【0100】
本発明の一般式(1)で示されるアゾ化合物と2価以上の銅塩とから形成される銅キレート化合物、即ちアゾ銅キレート化合物は、例えば、
一般式(4)
【0101】
【化20】

【0102】
(式中A、Xは前記と同じ)で示されるアミノ化合物を公知の方法によりジアゾ化し、一般式(5)
【0103】
【化21】

【0104】
(式中B、Yは前記と同じ)で示されるカップリング成分と反応させることにより合成される一般式(1)で示されるアゾ化合物に、メチルアルコール、エチルアルコール、テトラヒドロフラン、アセトンなどの有機溶媒中で銅化合物のメタノール溶液や水溶液を加えることにより得られる。
【0105】
本発明の一般式(2)で示されるアゾ化合物と2価以上の銅塩とから形成される銅キレート化合物、一般式(3)で示されるアゾ化合物と2価以上の銅塩とから形成される銅キレート化合物についても、上記一般式(1)で示されるアゾ化合物と2価以上の銅塩とから形成される銅キレート化合物と同様に得られる。
【0106】
本発明の光記録媒体においては基板上に記録層を設けるが、該記録層は、一般式(1)で示されるアゾ化合物と2価以上の銅塩とから形成される銅キレート化合物を少なくとも一種含有するものである。本発明の光記録媒体は、波長300nm〜900nmから選択される記録レーザー波長および再生レーザー波長に対して記録再生が可能であり、中でも、波長390nm〜430nm、更には波長400nm〜410nmの範囲から選択される記録レーザー波長および再生レーザー波長に対して良好なC/N比を得ることができ、また、再生光安定性も良く、高品位な信号特性が得られるものである。
【0107】
本発明の光記録媒体を構成している記録層の色素は、実質的に一種またはそれ以上の本発明に係るアゾ銅キレート化合物からなるものであるが、波長290nm〜690nmに吸収極大を持ち、300nm〜700nmでの屈折率が大きい前記以外の化合物と混合しても良い。具体的には、シアニン系化合物、スクアリリウム系化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノン系化合物、テトラピラポルフィラジン系化合物、インドフェノール系化合物、ピリリウム系化合物、チオピリリウム系化合物、アズレニウム系化合物、トリフェニルメタン系化合物、キサンテン系化合物、インダスレン系化合物、インジゴ系化合物、チオインジゴ系化合物、メロシアニン系化合物、チアジン系化合物、アクリジン系化合物、オキサジン系化合物、ジピロメテン系化合物、オキサゾール系化合物、アザポルフィリン系化合物、ポルフィリン系化合物等があり、複数の化合物の混合であっても良い。これらの化合物の混合割合は、0.1質量%〜30質量%程度である。
【0108】
記録層を成膜する際に、必要に応じて本発明に係るアゾ銅キレート化合物に、クエンチャー、化合物熱分解促進剤、紫外線吸収剤、接着剤、吸熱性又は吸熱分解性化合物、あるいは溶解性を向上させる高分子等の添加剤を混合することも可能である。
【0109】
クエンチャーの具体例としては、アセチルアセトナート系化合物、ビスジチオ−α−ジケトン系化合物やビスフェニルジチオール系化合物等のビスジチオール系化合物、チオカテコナール系化合物、サリチルアルデヒドオキシム系化合物、チオビスフェノレート系化合物等の金属錯体が好ましい。
【0110】
化合物熱分解促進剤としては、熱減量分析(TG分析)等により、化合物の熱分解の促進が確認できるものであれば特に限定されず、例えば、金属系アンチノッキング剤、アセチルアセトナート系金属錯体等の金属化合物が挙げられる。
吸熱性又は吸熱分解性化合物としては、特開平10−291366号公報記載の化合物、又は、該公報に記載される置換基を有する化合物等が挙げられる。
【0111】
上述した各種のクエンチャー、化合物熱分解促進剤及び吸熱性又は吸熱分解性化合物は、必要に応じて、一種類で用いても、二種類以上を混合して用いても良い。
あるいは、クエンチャー能、化合物熱分解促進能、紫外線吸収能、接着能を有する化合物をアゾ銅キレート化合物の置換基として導入することも可能である。
【0112】
さらに、記録層を成膜する際に、必要に応じて本発明に係るアゾ銅キレート化合物に、バインダー、レベリング剤、消泡剤等の添加物質を加えても良い。好ましいバインダーとしては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ケトン樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ウレタン樹脂、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、ポリオレフィン等が挙げられる。
【0113】
記録層を基板の上に成膜する際に、基板の耐溶剤性や反射率、記録感度等を向上させるために、基板の上に無機物やポリマーからなる層を設けても良い。
【0114】
ここで、記録層における本発明に係るアゾ銅キレート化合物の含有量は、記録再生が可能な任意の量を選択することができるが、通常、30%以上、好ましくは60%以上である。尚、実質的に100%であることも好ましい。
【0115】
記録層を設ける方法は、例えば、スピンコート法、スプレー法、キャスト法、スライド法、カーテン法、エクストルージョン法、ワイヤー法、グラビア法、スプレッド法、ローラーコート法、ナイフ法、浸漬法等の塗布法、スパッタ法、化学蒸着法、真空蒸着法が挙げられるが、スピンコート法が簡便で好ましい。
【0116】
スピンコート法等の塗布法を用いる場合には、本発明に係るアゾ銅キレート化合物を1〜40質量%、好ましくは3〜30質量%となるように溶媒に溶解あるいは分散させた塗布液を用いるが、この際、溶媒は基板にダメージを与えないものを選ぶことが好ましい。塗布法に用いる溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アリルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、テトラフルオロプロパノール、オクタフルオロペンタノール等のアルコール系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン等の脂肪族または脂環式炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、四塩化炭素、クロロホルム、テトラクロロエタン、ジブロモエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトン、3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、乳酸メチル等のエステル系溶媒、水等が挙げられる。これらは単独で用いても良く、あるいは、複数混合しても良い。
なお、必要に応じて、記録層の化合物を高分子薄膜等に分散して用いることもできる。
また、基板にダメージを与えない溶媒を選択できない場合は、スパッタ法、化学蒸着法や真空蒸着法等が有効である。
【0117】
記録層の膜厚は、10nm〜1000nmであるが、好ましくは20nm〜300nmである。記録層の膜厚を10nmより薄くすると、熱拡散が大きいため記録できないか、記録信号に歪が発生する上、信号振幅が小さくなる場合がある。また、膜厚が1000nmより厚い場合は反射率が低下し、再生信号特性が悪化する場合がある。
【0118】
次に記録層の上に、好ましくは50nm〜300nmの厚さの反射層を形成する。反射率を高めるためや密着性をよくするために、記録層と反射層の間に反射増幅層や接着層を設けることができる。反射層の材料としては、再生光の波長で反射率の十分高いもの、例えば、Au、Al、Ag、Cu、Ti、Cr、Ni、Pt、TaおよびPdの金属を単独あるいは合金にして用いることが可能である。この中でもAu、Ag、Alは反射率が高く反射層の材料として適している。青色レーザーでの記録再生を行う場合には、AlまたはAgが好適である。これ以外でも下記のものを含んでいても良い。例えば、Mg、Se、Hf、V、Nb、Ru、W、Mn、Re、Fe、Co、Rh、Ir、Zn、Cd、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Biの金属および半金属を挙げることができる。また、AgまたはAlを主成分とするものは反射率の高い反射層が容易に得られるため好適である。金属以外の材料で低屈折率薄膜と高屈折率薄膜を交互に積み重ねて多層膜を形成し、反射層として用いることも可能である。
【0119】
反射層を形成する方法としては、スパッタ法、イオンプレーティング法、化学蒸着法、真空蒸着法等が挙げられる。また、基板の上や反射層の下に反射率の向上、記録特性の改善、再生光安定性の改善、密着性の向上等のために公知の無機系または有機系の中間層、接着層を設けることもできる。
【0120】
さらに、反射層の上に形成する保護層の材料としては反射層を外力から保護するものであれば特に限定しない。無機物質としては、SiO、Si、MgF、AlN、SnO、TiO等が挙げられる。また、有機物質としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等を挙げることができる。熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等は適当な溶媒に溶解して塗布液を調製した後に、この塗布液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。紫外線硬化性樹脂はそのままもしくは適当な溶媒に溶解して塗布液を調製した後に、この塗布液を塗布し、紫外線を照射して硬化させることによって形成することができる。紫外線硬化性樹脂としては、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート等のアクリレート樹脂を用いることができる。これらの材料は単独であるいは混合して用いても良く、1層だけでなく多層膜にして用いても良い。
【0121】
保護層の形成の方法としては、記録層と同様にスピンコート法やキャスト法等の塗布法やスパッタ法や化学蒸着法等の方法が用いられるが、この中でもスピンコート法が好ましい。
保護層の膜厚は、一般には0.1μm〜100μmの範囲であるが、本発明においては、3μm〜30μmであり、より好ましくは、5μm〜20μmである。
保護層の上にさらにレーベル、バーコード等の印刷を行うこともできる。
【0122】
また、反射層面に保護シートまたは基板を貼り合わせる、あるいは反射層面相互を内側とし対向させ、光記録媒体2枚を貼り合わせる等の手段を用いても良い。
基板鏡面側に、表面保護やごみ等の付着防止のために紫外線硬化性樹脂、無機系薄膜等を成膜しても良い。
【0123】
また、図3のような光記録媒体を作製する場合、基板の上に、好ましくは1nm〜300nmの厚さの反射層を形成する。反射率を高めるためや密着性をよくするために、記録層と反射層の間に反射増幅層や接着層を設けることができる。反射層の材料としては、再生光の波長で反射率の十分高いもの、例えば、Al、Ag、NiおよびPtの金属を単独あるいは合金にして用いることが可能である。この中でもAg、Alは反射率が高く反射層の材料として適している。これ以外でも必要に応じて下記のものを含んでいても良い。例えば、Mg、Se、Hf、V、Nb、Ru、W、Mn、Re、Fe、Co、Rh、Ir、Zn、Cd、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Bi、Au、Cu、Ti、Cr、Pd、Taの金属および半金属を挙げることができる。AgまたはAlを主成分とするもので反射率の高い反射層が容易に得られるものが好適である。金属以外の材料で低屈折率薄膜と高屈折率薄膜を交互に積み重ねて多層膜を形成し、反射層として用いることも可能である。
【0124】
反射層を形成する方法としては、スパッタ法、イオンプレーティング法、化学蒸着法、真空蒸着法等が挙げられる。また、基板の上や反射層の下に反射率の向上、記録特性の改善、密着性の向上等のために公知の無機系または有機系の中間層、接着層を設けることもできる。
次に、記録層を反射層の上に製膜する際に、反射層の耐溶剤性や反射率、記録感度等を向上させるために、反射層の上に無機物やポリマーからなる層を設けても良い。
【0125】
ここで、記録層における本発明に係るアゾ銅キレート化合物の含有量は、記録再生が可能な任意の量を選択することができるが、通常、30質量%以上、好ましくは60質量%以上である。尚、実質的に100質量%であることも好ましい。
記録層を設ける方法は、スピンコート法、スプレー法、キャスト法、スライド法、カーテン法、エクストルージョン法、ワイヤー法、グラビア法、スプレッド法、ローラーコート法、ナイフ法、浸漬法等の塗布法、スパッタ法、化学蒸着法、真空蒸着法等が挙げられるが、スピンコート法が簡便で好ましい。
【0126】
スピンコート法等の塗布法を用いる場合には本発明に係るアゾ銅キレート化合物を1〜40質量%、好ましくは3〜30質量%となるように溶媒に溶解あるいは分散させた塗布液を用いるが、この際、溶媒は反射層にダメージを与えないものを選ぶことが好ましい。塗布法に用いる溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アリルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、テトラフルオロプロパノール、オクタフルオロペンタノール等のアルコール系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン等の脂肪族または脂環式炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、四塩化炭素、クロロホルム、テトラクロロエタン、ジブロモエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトン、3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、乳酸メチル等のエステル系溶媒、水等が挙げられる。これらは単独で用いても良く、あるいは、複数混合しても良い。
なお、必要に応じて、記録層の化合物を高分子薄膜等に分散して用いたりすることもできる。
また、反射層にダメージを与えない溶媒を選択できない場合は、スパッタ法、化学蒸着法や真空蒸着法等が有効である。
【0127】
記録層の膜厚は、通常1nm〜1000nmであるが、好ましくは5nm〜300nmである。記録層の膜厚を1nmより薄くすると、記録できないか、記録信号に歪が発生する上、信号振幅が小さくなる場合がある。また、膜厚が1000nmより厚い場合は反射率が低下し、再生信号特性が悪化する場合がある。
【0128】
さらに、記録層の上に形成する保護層の材料としては記録層を外力や雰囲気等、外部からの悪影響保護するものであれば特に限定しない。無機物質としては、SiO、Si、MgF、AlN、SnO、TiO等が挙げられる。また、有機物質としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等を挙げることができる。熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等は適当な溶媒に溶解して塗布液を調製した後に、この塗布液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。紫外線硬化性樹脂はそのままもしくは適当な溶媒に溶解して塗布液を調製した後にこの塗布液を塗布し、紫外線を照射して硬化させることによって形成することができる。紫外線硬化性樹脂としては、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート等のアクリレート樹脂を用いることができる。これらの材料は単独であるいは混合して用いても良く、1層だけでなく多層膜にして用いても良い。
【0129】
保護層の形成の方法としては、記録層と同様にスピンコート法やキャスト法等の塗布法やスパッタ法や化学蒸着法等の方法が用いられるが、この中でもスピンコート法が好ましい。なお、記録層にダメージを与えない溶媒を選択できない場合は、記録層を形成する際の条件と同様に、スパッタ法、化学蒸着法や真空蒸着法等が挙げられる。また、特開平11−273147号公報に記載されているように、感圧性粘着シートまたはドライフォトポリマーシートなどの接着層を介して保護層を形成、あるいは感圧性粘着シートまたはドライフォトシート自体を保護層に用いることも可能である。
【0130】
さらに、保護層を記録層の上に製膜する際に、記録層の耐溶剤性や反射率、記録感度等を向上させるために、記録層の上に無機物やポリマーからなる層を設けても良い。
保護層の膜厚は、一般には0.01μm〜1000μmの範囲であるが、場合により0.1μm〜100μm、さらには、1μm〜20μmとすることができる。
【0131】
また、基板面に保護シートまたは反射層を張り合わせる、あるいは基板面相互を内側とし対向させ、光記録媒体2枚を張り合わせる等の手段を用いても良い。
保護層面側に、表面保護やごみ等の付着防止のために紫外線硬化性樹脂、無機系薄膜等を製膜しても良い。
【0132】
本発明の光記録媒体において、媒体全体を保護する目的で、例えば、フレキシブルディスクや光磁気ディスク等に見られるようにディスクを保護するケース型の保護ユニットを設置しても構わない。材質はプラスチックや、アルミニウム等の金属を使用することができる。
【0133】
基材の材質としては、基本的には記録光および再生光の波長で透明であればよい。基板の材質としては、図4に示すように基板11を通じて青紫色レーザーの照射が行われる場合も加味すると、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂等の高分子材料やガラス等の無機材料等の透明な材料が利用される。一方、図5に示す構成のように、基板11’とは逆の光透過層15’側からレーザー照射が行われる場合、基板の材質としては光学的諸要件を満たす必要はなく、より広範な材料から選択することができる。基板に要求される機械的特性、また基板生産性の観点からは、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂等の射出成型或いはキャスト成型可能な材料が好ましい。これらの基板材料は射出成形法等により円盤状に基板に成形してもよい。
【0134】
また、必要に応じて、これらの基板の表層には、サブミクロンオーダーの案内溝及び/又はプレピットが螺旋状又は同心円上に形成されていても良い。これら案内溝及びプレピットは、基板形成時に付与されているのが好ましく、スタンパー原盤を用いての射出成型や、フォトポリマーを用いた熱転写法により付与することができる。尚、図5における光透過層15’に案内溝及び/又はプレピットを形成しても良く、付与する場合も同様の方法を適用できる。案内溝のピッチ及び深さは、DVDよりも高密度記録を行うHD−DVD−Rの場合、ピッチとして0.25〜0.80μm、深さとして20〜150nmの範囲から選択するのが好ましい。
【0135】
通常、光ディスクとして用いる場合は、厚さ1.2mm程度、直径80〜120mm程度の円盤状であってもよく、中央に直径15mm程度の穴が開いていても構わない。
ここで、本発明で言う波長300nm〜500nmのレーザーは、例えば、可視光領域の広範囲で波長選択のできる色素レーザーや、窒素レーザー(337nm)等のガスレーザー、波長445nmのヘリウムカドミウムレーザー、波長457nmあるいは波長488nmのアルゴンレーザー等のイオンレーザー、波長400〜410nmのGaN系レーザー、CrドープしたLiSnAlFを用いた波長860nmの赤外線レーザーの第2高調波430nmを発振するレーザー他、波長415nm、波長425nm等の可視半導体レーザー等の半導体レーザー等があげられる。本発明では、上述のレーザー等を記録または再生を行う記録層の感応する波長に応じて適宜選択することができる。高密度記録および再生は各々、上述の該レーザーから選択される1波長または複数波長において可能となる。
【実施例】
【0136】
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれによりなんら限定されるものではない。
(実施例1)
具体例(1)の化合物の合成
酢酸40mL、プロピオン酸20mLの混合溶液に下記構造式(4−a)で示される化合物 3.6gを溶解し、0−5℃にて40%ニトロシル硫酸4.9gを滴下した。同温度で0.5時間攪拌し、ジアゾ化した。下記構造式(5−a)で示される化合物 2.1g、尿素0.84g、30%水酸化ナトリウム水溶液1.9gを水150mLに溶解させ、得られたジアゾ液を0−5℃で滴下装入した。同温度で1時間攪拌後、析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、下記構造式(1−a)で示される化合物 4.9gを得た。
【0137】
【化22】

【0138】
次に、メタノール100mL、クロロホルム50mLに式(1−a)で示される化合物 3.5g、トリエチルアミン1.0gを溶解し、酢酸銅 0.91gを加えて、60℃で4時間攪拌した。溶媒を留去、メタノールを加え析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、具体例(1)の化合物3.8gを得た。
【0139】
【化23】

【0140】
下記の分析結果より、目的物であることを確認した。
MS(m/e) :1663(M
このようにして得られた化合物は、クロロホルム溶液中において442.5nmに吸収極大を示し、グラム吸光係数は7.05×104ml/g.cmであった。
【0141】
(実施例2)
具体例(2)の化合物の合成
酢酸70mL、プロピオン酸35mLの混合溶液に下記構造式(4−a)で示される化合物 7.0gを溶解し、0−5℃にて40%ニトロシル硫酸10.5gを滴下した。同温度で1時間攪拌し、ジアゾ化した。下記構造式(5−b)で示される化合物4.5g、尿素1.8g、30%水酸化ナトリウム水溶液4.0gを水200mLに溶解させ、得られたジアゾ液を0−5℃で滴下装入した。同温度で2時間攪拌後、析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、下記構造式(1−b)で示される化合物 11.4gを得た。
【0142】
【化24】

【0143】
次に、メタノール250mL、クロロホルム50mLに式(1−b)で示される化合物 3.9g、トリエチルアミン1.0gを溶解し、酢酸銅 1.1gを加えて、60℃で2.5時間攪拌した。析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、具体例(2)の化合物0.96gを得た。
【0144】
【化25】

【0145】
下記の分析結果より、目的物であることを確認した。
MS(m/e) :1819(M
このようにして得られた化合物は、クロロホルム溶液中において446.0nmに吸収極大を示し、グラム吸光係数は9.58×104ml/g.cmであった。
【0146】
(実施例3)
具体例(3)の化合物の合成
酢酸60mL、プロピオン酸30mLの混合溶液に下記構造式(4−a)で示される化合物 5.8gを溶解し、0−5℃にて40%ニトロシル硫酸8.7gを滴下した。同温度で1.5時間攪拌し、ジアゾ化した。下記構造式(5−c)で示される化合物5.1g、尿素1.5g、30%水酸化ナトリウム水溶液3.3gを水200mLに溶解させ、得られたジアゾ液を0−5℃で滴下装入した。同温度で1.5時間攪拌後、析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、下記構造式(1−c)で示される化合物 9.7gを得た。
【0147】
【化26】

【0148】
次に、メタノール100mL、クロロホルム30mLに式(1−c)で示される化合物 4.5g、トリエチルアミン1.2gを溶解し、酢酸銅 1.1gを加えて、50℃で5時間攪拌した。析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、具体例(3)の化合物4.4gを得た。
【0149】
【化27】

【0150】
下記の分析結果より、目的物であることを確認した。
MS(m/e) :2035(M
このようにして得られた化合物は、クロロホルム溶液中において445.5nmに吸収極大を示し、グラム吸光係数は9.71×104ml/g.cmであった。
【0151】
(実施例4)
具体例(4)の化合物の合成
酢酸73mL、プロピオン酸37mLの混合溶液に下記構造式(4−b)で示される化合物 7.3gを溶解し、0−5℃にて40%ニトロシル硫酸7.8gを滴下した。同温度で1時間攪拌し、ジアゾ化した。下記構造式(5−b)で示される化合物3.5g、尿素1.4g、30%水酸化ナトリウム水溶液3.1gを水105mLに溶解させ、得られたジアゾ液を0−5℃で滴下装入した。同温度で1時間攪拌後、析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、下記構造式(1−d)で示される化合物 11.7gを得た。
【0152】
【化28】

【0153】
次に、メタノール200mLに式(1−d)で示される化合物 5.0g、トリエチルアミン3.9gを溶解し、酢酸銅 3.6gを加えて、60℃で3時間攪拌した。析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、具体例(4)の化合物5.0gを得た。
【0154】
【化29】

【0155】
下記の分析結果より、目的物であることを確認した。
MS(m/e) :2135(M
このようにして得られた化合物は、クロロホルム溶液中において452.5nmに吸収極大を示し、グラム吸光係数は7.56×104ml/g.cmであった。
【0156】
(実施例5)
具体例(5)の化合物の合成
酢酸23mL、プロピオン酸10mLの混合溶液に下記構造式(4−a)で示される化合物 2.3gを溶解し、0−5℃にて40%ニトロシル硫酸3.3gを滴下した。同温度で1時間攪拌し、ジアゾ化した。下記構造式(5−d)で示される化合物1.6g、尿素0.60g、30%水酸化ナトリウム水溶液1.3gを水25mLに溶解させ、得られたジアゾ液を0−5℃で滴下装入した。同温度で1時間攪拌後、析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、下記構造式(1−e)で示される化合物 3.7gを得た。
【0157】
【化30】

【0158】
次に、イソプロパノール25mLに式(1−e)で示される化合物 2.6g、トリエチルアミン0.68gを溶解し、酢酸銅 0.61gを加えて、60℃で0.5時間攪拌した。析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、具体例(5)の化合物2.6gを得た。
【0159】
【化31】

【0160】
下記の分析結果より、目的物であることを確認した。
MS(m/e) :1863(M
このようにして得られた化合物は、クロロホルム溶液中において426.5nmに吸収極大を示し、グラム吸光係数は7.16×104ml/g.cmであった。
【0161】
(実施例6)
具体例(6)の化合物の合成
酢酸40mL、プロピオン酸20mLの混合溶液に下記構造式(4−c)で示される化合物 4.6gを溶解し、0−5℃にて40%ニトロシル硫酸4.9gを滴下した。同温度で1.5時間攪拌し、ジアゾ化した。下記構造式(5−b)で示される化合物2.1g、尿素0.30g、30%水酸化ナトリウム水溶液1.9gを水100mLに溶解させ、得られたジアゾ液を0−5℃で滴下装入した。同温度で1.5時間攪拌後、析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、下記構造式(1−f)で示される化合物 6.1gを得た。
【0162】
【化32】

【0163】
次に、メタノール180mL、クロロホルム60mLに式(1−f)で示される化合物 4.9g、トリエチルアミン2.7gを溶解し、酢酸銅 2.0gを加えて、60℃で3時間攪拌した。析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、具体例(6)の化合物4.4gを得た。
【0164】
【化33】

【0165】
下記の分析結果より、目的物であることを確認した。
MS(m/e) :2204(M
このようにして得られた化合物は、クロロホルム溶液中において451.5nmに吸収極大を示し、グラム吸光係数は7.16×104ml/g.cmであった。
【0166】
(実施例7)
具体例(8)の化合物の合成
酢酸15mL、プロピオン酸7mLの混合溶液に下記構造式(4−c)で示される化合物 0.38gを溶解し、0−5℃にて40%ニトロシル硫酸0.59gを滴下した。同温度で2.5時間攪拌し、ジアゾ化した。下記構造式(5−e)で示される化合物0.89g、尿素0.10g、30%水酸化ナトリウム水溶液0.56gを水40mLに溶解させ、得られたジアゾ液を0−5℃で滴下装入した。同温度で1.5時間攪拌後、析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、下記構造式(1−g)で示される化合物 1.0gを得た。
【0167】
【化34】

【0168】
次に、メタノール30mL、クロロホルム10mLに式(1−g)で示される化合物 1.0g、トリエチルアミン0.45gを溶解し、酢酸銅 0.37gを加えて、60℃で2時間攪拌した。析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、具体例(8)の化合物0.61gを得た。
【0169】
【化35】

【0170】
下記の分析結果より、目的物であることを確認した。
MS(m/e) :2452(M
このようにして得られた化合物は、クロロホルム溶液中において452.0nmに吸収極大を示し、グラム吸光係数は6.09×104ml/g.cmであった。
【0171】
(実施例8)
具体例(9)の化合物の合成
酢酸30mL、プロピオン酸15mLの混合溶液に下記構造式(4−c)で示される化合物 5.6gを溶解し、0−5℃にて40%ニトロシル硫酸5.9gを滴下した。同温度で1時間攪拌し、ジアゾ化した。下記構造式(5−f)で示される化合物3.1g、尿素0.40g、30%水酸化ナトリウム水溶液2.3gを水130mLに溶解させ、得られたジアゾ液を0−5℃で滴下装入した。同温度で2時間攪拌後、析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、下記構造式(1−h)で示される化合物 5.5gを得た。
【0172】
【化36】

【0173】
次に、メタノール120mL、クロロホルム40mLに式(1−h)で示される化合物 5.0g、トリエチルアミン2.3gを溶解し、酢酸銅 2.1gを加えて、50℃で3時間攪拌した。析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、具体例(9)の化合物5.6gを得た。
【0174】
【化37】

【0175】
下記の分析結果より、目的物であることを確認した。
MS(m/e) :2324(M
このようにして得られた化合物は、クロロホルム溶液中において452.5nmに吸収極大を示し、グラム吸光係数は6.04×104ml/g.cmであった。
【0176】
(実施例9)
具体例(11)の化合物の合成
酢酸30mL、プロピオン酸15mLの混合溶液に下記構造式(4−d)で示される化合物 6.3gを溶解し、0−5℃にて40%ニトロシル硫酸6.4gを滴下した。同温度で1.5時間攪拌し、ジアゾ化した。下記構造式(5−f)で示される化合物3.2g、尿素0.20g、30%水酸化ナトリウム水溶液2.4gを水100mLに溶解させ、得られたジアゾ液を0−5℃で滴下装入した。同温度で1.5時間攪拌後、析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、下記構造式(1−i)で示される化合物 5.3gを得た。
【0177】
【化38】

【0178】
次に、メタノール120mL、クロロホルム40mLに式(1−i)で示される化合物 5.2g、トリエチルアミン2.7gを溶解し、酢酸銅 2.2gを加えて、50℃で4時間攪拌した。析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、具体例(11)の化合物4.7gを得た。
【0179】
【化39】

【0180】
下記の分析結果より、目的物であることを確認した。
MS(m/e) :2131(M
このようにして得られた化合物は、クロロホルム溶液中において450.5nmに吸収極大を示し、グラム吸光係数は6.70×104ml/g.cmであった。
【0181】
(実施例10)
具体例(14)の化合物の合成
酢酸16mL、プロピオン酸8mLの混合溶液に下記構造式(4−e)で示される化合物 2.8gを溶解し、0−5℃にて40%ニトロシル硫酸3.5gを滴下した。同温度で1.5時間攪拌し、ジアゾ化した。下記構造式(5−f)で示される化合物1.8g、尿素0.10g、30%水酸化ナトリウム水溶液1.3gを水100mLに溶解させ、得られたジアゾ液を0−5℃で滴下装入した。同温度で1時間攪拌後、析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、下記構造式(1−j)で示される化合物 0.97gを得た。
【0182】
【化40】

【0183】
次に、メタノール120mL、クロロホルム40mLに式(1−j)で示される化合物 0.97g、トリエチルアミン0.51gを溶解し、酢酸銅 0.41gを加えて、50℃で2時間攪拌した。析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、具体例(14)の化合物0.93gを得た。
【0184】
【化41】

【0185】
下記の分析結果より、目的物であることを確認した。
MS(m/e) :2123(M
このようにして得られた化合物は、クロロホルム溶液中において450.5nmに吸収極大を示し、グラム吸光係数は7.82×104ml/g.cmであった。
【0186】
(実施例11)
具体例(16)の化合物の合成
酢酸24mL、プロピオン酸12mLの混合溶液に下記構造式(4−f)で示される化合物 2.3gを溶解し、0−5℃にて40%ニトロシル硫酸2.1gを滴下した。同温度で1時間攪拌し、ジアゾ化した。下記構造式(5−a)で示される化合物0.87g、尿素0.36g、30%水酸化ナトリウム水溶液1.7gを水50mLに溶解させ、得られたジアゾ液を0−5℃で滴下装入した。同温度で2時間攪拌後、析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、下記構造式(1−k)で示される化合物 1.6gを得た。
【0187】
【化42】

【0188】
次に、メタノール50mL、クロロホルム80mLに式(1−k)で示される化合物 1.6g、トリエチルアミン0.69gを溶解し、酢酸銅 0.62gを加えて、60℃で2時間攪拌した。析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、具体例(16)の化合物1.2gを得た。
【0189】
【化43】

【0190】
下記の分析結果より、目的物であることを確認した。
MS(m/e) :2288(M
このようにして得られた化合物は、クロロホルム溶液中において425.0nmに吸収極大を示し、グラム吸光係数は4.71×104ml/g.cmであった。
【0191】
(実施例12)
具体例(18)の化合物の合成
酢酸20mL、プロピオン酸5mLの混合溶液に下記構造式(4−c)で示される化合物 2.3gを溶解し、0−5℃にて40%ニトロシル硫酸2.3gを滴下した。同温度で1.5時間攪拌し、ジアゾ化した。下記構造式(5−g)で示される化合物1.2g、尿素0.42g、30%水酸化ナトリウム水溶液1.89gを水40mLに溶解させ、得られたジアゾ液を0−5℃で滴下装入した。同温度で1時間攪拌後、析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、下記構造式(1−l)で示される化合物 2.15gを得た。
【0192】
【化44】

【0193】
次に、メタノール48mL、クロロホルム16mLに式(1−l)で示される化合物 2.13g、トリエチルアミン0.93gを溶解し、酢酸銅 0.84gを加えて、40℃で2時間攪拌した。析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、具体例(18)の化合物1.88gを得た。
【0194】
【化45】

【0195】
下記の分析結果より、目的物であることを確認した。
MS(m/e) :2276(M
このようにして得られた化合物は、クロロホルム溶液中において457.0nmに吸収極大を示し、グラム吸光係数は5.67×104ml/g.cmであった。
【0196】
(実施例13)
具体例(20)の化合物の合成
酢酸14mL、プロピオン酸7mLの混合溶液に下記構造式(4−c)で示される化合物 0.46gを溶解し、0−5℃にて40%ニトロシル硫酸0.49gを滴下した。同温度で1時間攪拌し、ジアゾ化した。下記構造式(5−i)で示される化合物0.22g、尿素0.085g、30%水酸化ナトリウム水溶液0.21gを水10mLに溶解させ、得られたジアゾ液を0−5℃で滴下装入した。同温度で2時間攪拌後、析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、下記構造式(1−n)で示される化合物 0.61gを得た。
【0197】
【化46】

【0198】
次に、メタノール18mLに式(1−n)で示される化合物 0.60g、トリエチルアミン0.28gを溶解し、酢酸銅 0.24gを加えて、40℃で2時間攪拌した。析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、具体例(20)の化合物0.57gを得た。
【0199】
【化47】

【0200】
下記の分析結果より、目的物であることを確認した。
MS(m/e) :2227(M
このようにして得られた化合物は、クロロホルム溶液中において455.0nmに吸収極大を示し、グラム吸光係数は7.14×104ml/g.cmであった。
【0201】
(実施例14)
具体例(21)の化合物の合成
酢酸10mL、プロピオン酸5mLの混合溶液に下記構造式(4−c)で示される化合物 0.85gを溶解し、0−5℃にて40%ニトロシル硫酸0.90gを滴下した。同温度で2時間攪拌し、ジアゾ化した。下記構造式(5−j)で示される化合物0.55g、尿素0.10g、30%水酸化ナトリウム水溶液0.34gを水50mLに溶解させ、得られたジアゾ液を0−5℃で滴下装入した。同温度で1.5時間攪拌後、析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、下記構造式(1−o)で示される化合物 1.01gを得た。
【0202】
【化48】

【0203】
次に、メタノール66mL、クロロホルム20mLに式(1−o)で示される化合物 1.0g、トリエチルアミン0.40gを溶解し、酢酸銅 0.36gを加えて、50℃で2時間攪拌した。析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、具体例(21)の化合物1.07gを得た。
【0204】
【化49】

【0205】
下記の分析結果より、目的物であることを確認した。
MS(m/e) :2456(M
このようにして得られた化合物は、クロロホルム溶液中において450.5nmに吸収極大を示し、グラム吸光係数は5.59×104ml/g.cmであった。
【0206】
(実施例15)
具体例(22)の化合物の合成
酢酸13mL、プロピオン酸7mLの混合溶液に下記構造式(4−c)で示される化合物 1.3gを溶解し、0−5℃にて40%ニトロシル硫酸1.3gを滴下した。同温度で1.5時間攪拌し、ジアゾ化した。下記構造式(5−k)で示される化合物0.50g、尿素0.24g、30%水酸化ナトリウム水溶液1.1gを水25mLに溶解させ、得られたジアゾ液を0−5℃で滴下装入した。同温度で2時間攪拌後、析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、下記構造式(1−p)で示される化合物 1.2gを得た。
【0207】
【化50】

【0208】
次に、メタノール30mL、クロロホルム10mLに式(1−p)で示される化合物 1.2g、トリエチルアミン0.57gを溶解し、酢酸銅 0.51gを加えて、40℃で4時間攪拌した。析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、具体例(22)の化合物1.3gを得た。
【0209】
【化51】

【0210】
下記の分析結果より、目的物であることを確認した。
MS(m/e) :2104(M
このようにして得られた化合物は、クロロホルム溶液中において423.5nmに吸収極大を示し、グラム吸光係数は5.26×104ml/g.cmであった。
【0211】
(実施例16)
具体例(23)の化合物の合成
酢酸18mL、プロピオン酸9mLの混合溶液に下記構造式(4−c)で示される化合物 2.3gを溶解し、0−5℃にて40%ニトロシル硫酸2.2gを滴下した。同温度で1.5時間攪拌し、ジアゾ化した。下記構造式(5−l)で示される化合物1.3g、尿素0.42g、酢酸ナトリウム0.57gを水30mLに溶解させ、得られたジアゾ液を0−5℃で滴下装入した。同温度で1時間攪拌後、析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、下記構造式(1−q)で示される化合物 1.8gを得た。
【0212】
【化52】

【0213】
次に、メタノール42mL、クロロホルム14mLに式(1−q)で示される化合物 1.8g、トリエチルアミン0.75gを溶解し、酢酸銅 0.67gを加えて、40℃で2時間攪拌した。析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、具体例(23)の化合物0.85gを得た。
【0214】
【化53】

【0215】
下記の分析結果より、目的物であることを確認した。
MS(m/e) :2336(M
このようにして得られた化合物は、クロロホルム溶液中において457.5nmに吸収極大を示し、グラム吸光係数は4.30×104ml/g.cmであった。
【0216】
(実施例17)
具体例(24)の化合物の合成
酢酸20mL、プロピオン酸10mLの混合溶液に下記構造式(4−c)で示される化合物 4.4gを溶解し、0−5℃にて40%ニトロシル硫酸4.5gを滴下した。同温度で1時間攪拌し、ジアゾ化した。下記構造式(5−m)で示される化合物3.0g、尿素0.20g、30%水酸化ナトリウム水溶液1.8gを水70mLに溶解させ、得られたジアゾ液を0−5℃で滴下装入した。同温度で1時間攪拌後、析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、下記構造式(1−r)で示される化合物 6.5gを得た。
【0217】
【化54】

【0218】
次に、メタノール120mL、クロロホルム40mLに式(1−r)で示される化合物 0.97g、トリエチルアミン0.51gを溶解し、酢酸銅 0.41gを加えて、50℃で2時間攪拌した。析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、具体例(24)の化合物0.93gを得た。
【0219】
【化55】

【0220】
下記の分析結果より、目的物であることを確認した。
MS(m/e) :2492(M
このようにして得られた化合物は、クロロホルム溶液中において452.0nmに吸収極大を示し、グラム吸光係数は5.41×104ml/g.cmであった。
【0221】
(実施例18)
具体例(29)の化合物の合成
酢酸20mL、プロピオン酸10mLの混合溶液に下記構造式(4−g)で示される化合物 2.1gを溶解し、0−5℃にて40%ニトロシル硫酸2.2gを滴下した。同温度で1時間攪拌し、ジアゾ化した。下記構造式(5−f)で示される化合物1.2g、尿素0.10g、30%水酸化ナトリウム水溶液0.85gを水100mLに溶解させ、得られたジアゾ液を0−5℃で滴下装入した。同温度で2時間攪拌後、析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、下記構造式(1−s)で示される化合物2.3gを得た。
【0222】
【化56】

【0223】
次に、メタノール60mLに式(1−s)で示される化合物 2.3g、トリエチルアミン0.54gを溶解し、酢酸銅 0.44gを加えて、40℃で4.5時間攪拌した。析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、具体例(29)の化合物2.5gを得た。
【0224】
【化57】

【0225】
下記の分析結果より、目的物であることを確認した。
MS(m/e) :2324(M
このようにして得られた化合物は、クロロホルム溶液中において433.0nmに吸収極大を示し、グラム吸光係数は5.05×104ml/g.cmであった。
【0226】
(実施例19)
具体例(51)の化合物の合成
酢酸141mL、プロピオン酸71mLの混合溶液に下記構造式(4−h)で示される化合物 14.2gを溶解し、0−5℃にて40%ニトロシル硫酸18.1gを滴下した。同温度で1時間攪拌し、ジアゾ化した。下記構造式(5−n)で示される化合物 12.0g、尿素3.4g、水酸化ナトリウム水溶液2.3gを水423mLに溶解させ、得られたジアゾ液を0−5℃で滴下装入した。同温度で3時間攪拌後、析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、下記構造式(1−t)で示される化合物 13.8gを得た。
【0227】
【化58】

【0228】
次に、メタノール272mL、クロロホルム91mLに式(1−t)で示される化合物 13.6g、トリエチルアミン5.9gを溶解し、酢酸銅 5.3gを加えて、室温で3.5時間攪拌した。溶媒を留去、メタノールを加え析出した結晶を濾取、洗浄、乾燥して、具体例(51)の化合物12.2gを得た。
【0229】
【化59】

【0230】
下記の分析結果より、目的物であることを確認した。
MS(m/e) :2123(M
このようにして得られた化合物は、クロロホルム溶液中において440.0nmに吸収極大を示し、グラム吸光係数は4.81×104ml/g.cmであった。
【0231】
(実施例20)
具体例(2)の化合物0.2gを2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール10mlに溶解し、化合物溶液を調製した。
ポリカーボネート樹脂製で連続した案内溝(トラックピッチ:0.40μm)を有する外径120mmφ、厚さ0.6mmの円盤状の基板上に、この化合物溶液を回転速度2000rpmでスピンコートし、90℃で1時間乾燥して、記録層を形成した。この記録層上にバルザース社製スパッタ装置(CDI−900)を用いて銀をスパッタし、厚さ200nmの反射層を形成した。スパッタガスにはアルゴンガスを用いた。スパッタ条件は、スパッタパワー3.75kW、スパッタガス圧0.8Pa(0.6×10-2Torr)で行った。
【0232】
さらに反射層の上に紫外線硬化樹脂「SD−1700」(大日本インキ化学工業製)をスピンコートした後、紫外線照射して厚さ5μmの保護層を形成した。更に、保護層の上に紫外線硬化樹脂デソライト「KZ−8681」(JSR株式会社製)をスピンコートした後、前記基板と同様なポリカーボネート樹脂基板をのせ、紫外線照射して基板を貼り合わせ、光記録媒体を作製した。
【0233】
以上のようにして記録層が形成された光記録媒体について、以下のように評価試験を行った。
波長405nm、開口数0.65の青色レーザーヘッドを搭載した評価機(パルステック社製、型番:ODU−1000)により記録周波数64.8MHz、線速6.61m/s、最短マーク長0.204μmとして記録を行った。記録後、同評価装置により、再生レーザーパワー0.3mWにて線速6.61m/sで再生し、評価を行ったところ、記録感度7.0mW、PRSNR22.6、変調度0.67で、良好な信号波形であった。ここで、評価特性としては、記録感度、パーシャルレスポンス時のSN比PRSNR(partial response signal to noise ratioパーシャルレスポンスシグナルトゥーノイズレイシオ)、変調度を測定した。なお、PRSNRの定義及び測定法はDVDフォーマットロゴライセンシング(株)から購入可能なブックに記載されている(DVD Specifications for High Density Read-Only Disc PART 1 Physical Specifications Version 0.9のAnnex Hの部分)。PRSNRは15以上にすることが好ましく、変調度は0.4以上、記録感度は10mW以下が好ましい。
更に再生を10万回繰り返し行った後に、PRSNR及び変調度を測定したところ、いずれも優れた再生光安定性が確認できた。
【0234】
(実施例21〜30)
表1〜表6に示される具体例化合物のうち、表7に記載した具体例化合物を適宜使用する以外は、実施例20と同様にして光記録媒体を作製した。
これら光記録媒体を実施例20と同様にして評価を行ったところ、いずれも良好な記録特性、及び優れた再生光安定性が確認できた。
【0235】
(比較例1)
式(比1)の化合物を用いた以外は、実施例20と同様にして光記録媒体を作製し、同様の評価を実施した。記録感度7.0mW、PRSNR30.8、変調度0.65で、良好な信号波形であったが、再生を10万回繰り返し行ったところ、PRSNR6.0、変調度は0.32となり、信号波形も歪み、再生光安定性が著しく悪かった。
【0236】
【化60】

【0237】
(比較例2)
式(比2)の化合物を用いた以外は、実施例20と同様にして光記録媒体を作製し、同様の評価を実施した。記録感度16.0mWと、感度が著しく悪く、また変調度は0.34、PRSNRは計測不能で、信号波形が歪んでいた。
【0238】
【化61】

【0239】
表7には実施例20〜30、及び比較例1、2において、記録感度、PRSNR、変調度、及び10万回再生後のPRSNR、変調度を示した。当該実施例に示す光記録媒体では、良好な記録特性、及び優れた再生光安定性を有することが確認できた。
【0240】
【表7】

【産業上の利用可能性】
【0241】
本発明によれば、本発明に係るアゾ銅キレート化合物を記録層に用いることにより、高密度光記録媒体として非常に注目されている波長300〜900nmのレーザー、特に波長400〜410nmの青紫色レーザーでの記録および再生が可能な光記録媒体を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0242】
【図1】図1は、本発明の光記録媒体の一構成例を示す模式図である。
【図2】図2は、本発明の光記録媒体の他の一構成例を示す模式図である。
【図3】図3は、本発明の光記録媒体の更に他の一構成例を示す模式図である。
【図4】図4は、本発明の光記録媒体の他の一構成例を示す模式図である。
【図5】図5は、本発明の光記録媒体の更に他の一構成例を示す模式図である。
【図6】図6は、本発明の光記録媒体の他の一構成例を示す模式図である。
【符号の説明】
【0243】
1 基板
2 記録層
3 反射層
4 保護層
5 接着層
11 基板
11’基板
12 記録層
12’記録層
13 反射層
13’反射層
14 保護層
14’透明保護層
15 ダミー基板
15’光透過層
21 基板
22 記録層
23 窒化物層
24 酸化物層
25 光透過層
40 誘電体層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に少なくとも、有機色素を含有する記録層および反射層を有する光記録媒体において、該記録層が、下記一般式(1)で示されるアゾ化合物と銅からなる銅キレート化合物であって、該アゾ化合物と銅との組成比が1:1である銅キレート化合物を含有することを特徴とする光記録媒体。
【化1】

(式中、環Aは置換基を有してもよい炭素環式芳香族環、あるいは、置換基を有してもよい複素環式芳香族環を表し、環を構成する原子のうち、互いに隣り合う2つの原子同士が下記一般式(a)で表される連結基を介して連結し、少なくとも1つのイミド環を形成し、
環Bは下記一般式(B−1)または(B−2)で表される置換基を有してもよい複素環を表し、環A、環Bが置換基を有する場合には置換基同士が連結して環を形成してもよく、Yは活性水素を有する基を表す。)
【化2】

(式中、Xは水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換のアシル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールカルボニル基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロアリール基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアラルキルオキシ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換のアシルオキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアラルキルチオ基、置換または無置換のアリールチオ基、置換または無置換のヘテロアリールチオ基、置換または無置換のアルキルアミノ基、置換または無置換のアリールアミノ基、置換または無置換のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、あるいはメタロセニル基を有する基を表す。)
【化3】

(式中、R1、R2は各々独立に、水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換のアルキルアミノカルボニル基、置換または無置換のアリールアミノカルボニル基、置換または無置換のアシル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールカルボニル基、置換または無置換のアルキルアミノチオカルボニル基、置換または無置換のアリールアミノチオカルボニル基、置換または無置換のアルキルチオカルボニル基、置換または無置換のアリールチオカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールチオカルボニル基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロアリール基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアラルキルオキシ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換のアシルオキシ基、置換または無置換のアリールカルボニルオキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアラルキルチオ基、置換または無置換のアリールチオ基、置換または無置換のヘテロアリールチオ基、置換または無置換のアシルチオ基、置換または無置換のアリールカルボニルチオ基、置換または無置換のアルキルアミノ基、置換または無置換のアリールアミノ基、置換または無置換のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、メタロセニル基を有する基を表し、互いに連結して置換基を有してもよい炭化水素環あるいは置換基を有してもよい複素環を形成してもよく、
Yは活性水素を有する基を表す。)
【請求項2】
前記銅キレート化合物におけるアゾ化合物が、下記一般式(2)で示されるアゾ化合物である請求項1記載の光記録媒体。
【化4】

(式中、環B、X、Yは前記と同じ意味を表し、
〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換のアシル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールカルボニル基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロアリール基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアラルキルオキシ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換のアシルオキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアラルキルチオ基、置換または無置換のアリールチオ基、置換または無置換のヘテロアリールチオ基、置換または無置換のアルキルアミノ基、置換または無置換のアリールアミノ基、置換または無置換のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、あるいはメタロセニル基を有する基を表す。)
【請求項3】
前記銅キレート化合物におけるアゾ化合物が、下記一般式(3)で示されるアゾ化合物である請求項1記載の光記録媒体。
【化5】

(式中、環B、R〜R、X、Yは前記と同じ意味を表す。)
【請求項4】
下記一般式(1)で示されるアゾ化合物と銅からなる銅キレート化合物であって、該アゾ化合物と銅との組成比が1:1である銅キレート化合物。
【化6】

(式中、環Aは置換基を有してもよい炭素環式芳香族環、あるいは、置換基を有してもよい複素環式芳香族環を表し、環を構成する原子のうち、互いに隣り合う2つの原子同士が下記一般式(a)で表される連結基を介して連結し、少なくとも1つのイミド環を形成し、
環Bは下記一般式(B−1)または(B−2)で表される置換基を有してもよい複素環を表し、環A、環Bが置換基を有する場合には置換基同士が連結して環を形成してもよく、Yは活性水素を有する基を表す。)
【化7】

(式中、Xは水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換のアシル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールカルボニル基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロアリール基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアラルキルオキシ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換のアシルオキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアラルキルチオ基、置換または無置換のアリールチオ基、置換または無置換のヘテロアリールチオ基、置換または無置換のアルキルアミノ基、置換または無置換のアリールアミノ基、置換または無置換のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、あるいはメタロセニル基を有する基を表す。)
【化8】

(式中、R1、R2は各々独立に、水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換のアルキルアミノカルボニル基、置換または無置換のアリールアミノカルボニル基、置換または無置換のアシル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールカルボニル基、置換または無置換のアルキルアミノチオカルボニル基、置換または無置換のアリールアミノチオカルボニル基、置換または無置換のアルキルチオカルボニル基、置換または無置換のアリールチオカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールチオカルボニル基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロアリール基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアラルキルオキシ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換のアシルオキシ基、置換または無置換のアリールカルボニルオキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアラルキルチオ基、置換または無置換のアリールチオ基、置換または無置換のヘテロアリールチオ基、置換または無置換のアシルチオ基、置換または無置換のアリールカルボニルチオ基、置換または無置換のアルキルアミノ基、置換または無置換のアリールアミノ基、置換または無置換のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、メタロセニル基を有する基を表し、互いに連結して置換基を有してもよい炭化水素環あるいは置換基を有してもよい複素環を形成してもよく、
Yは活性水素を有する基を表す。)
【請求項5】
前記銅キレート化合物におけるアゾ化合物が、下記一般式(2)で示されるアゾ化合物である請求項4記載の銅キレート化合物。
【化9】

(式中、環B、X、Yは前記と同じ意味を表し、
〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、置換または無置換のアルコキシカルボニル基、置換または無置換のアラルキルオキシカルボニル基、置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、置換または無置換のアシル基、置換または無置換のアリールカルボニル基、置換または無置換のヘテロアリールカルボニル基、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアラルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロアリール基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、置換または無置換のメタロセニル基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換のアラルキルオキシ基、置換または無置換のアリールオキシ基、置換または無置換のヘテロアリールオキシ基、置換または無置換のアシルオキシ基、置換または無置換のアルキルチオ基、置換または無置換のアラルキルチオ基、置換または無置換のアリールチオ基、置換または無置換のヘテロアリールチオ基、置換または無置換のアルキルアミノ基、置換または無置換のアリールアミノ基、置換または無置換のヘテロアリールアミノ基、置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、あるいはメタロセニル基を有する基を表す。)
【請求項6】
前記銅キレート化合物におけるアゾ化合物が、下記一般式(3)で示されるアゾ化合物である請求項4記載の銅キレート化合物。
【化10】

(式中、環B、R〜R、X、Yは前記と同じ意味を表す。)

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−229162(P2010−229162A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−188725(P2007−188725)
【出願日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【出願人】(000005887)三井化学株式会社 (2,318)
【Fターム(参考)】