説明

光量調節装置および光学撮像機器

【課題】レンズ等による制約で遮光羽根を回転させる駆動源を小型にして光軸に垂直な面の面積を小さくすると、駆動力も小さくなってしまい、遮光羽根による遮光を高速化することができない。
【解決手段】開口部1aを有する第1平板部1Aに遮光羽根2を回転可能に支持し、光軸方向に延びる第2平板部1Bにロータマグネット4等で構成する駆動源を取り付け、ロータマグネット4の回転軸を遮光羽根2の回転面と平行方向に配置すると共に、ロータマグネット4に径方向に延びる旋回レバー3aを設け、遮光羽根2の長溝2bに旋回レバー3aを係合させた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルスチルカメラ等の光学撮像機器に用いられるシャッタ装置などの光量調節装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の光量調節装置は、図5に示すように、地板11には、開口穴11aを含む平面に対して直交方向に沿って遮光羽根回転軸をなす支軸11bとロータマグネット回転軸をなす支軸11cとが突出しており、遮光羽根12の丸穴12aを支軸11bに回転可能に嵌合し、同様にロータマグネット13の丸穴13bを支軸11cに回転可能に嵌合している。遮光羽根12に形成した長溝12bには、ロータマグネット13の外周部に支軸11cと平行して設けた遮光羽根駆動手段である係合ピン13aが係合している。
【0003】
また、遮光羽根駆動手段13aはロータマグネット13の回転によって支軸11cを中心に旋回する。これにより、遮光羽根12は支軸11bを中心に回転する。図5(a)の状態でロータマグネット13が時計回り回転すると、遮光羽根12は支軸11bを中心に反時計回り回転し、開放状態から遮光状態に回転して、図5(c)に示すように地板11に形成された開口穴11aが遮光される。
【0004】
また図5(c)の状態でロータマグネット13が支軸11cを中心に反時計回り回転すると、遮光羽根12が遮光状態から開放状態に回転して、図5(a)に示すように、開口穴11aが開放される(特許文献1)。
【0005】
ロータマグネット13の周りに磁極部14a、14bを配置した平面略U字形状のステータヨーク14は平板状に形成され、電磁コイル15が装着されている。なお、電磁コイル15はコイルボビン15aに巻線コイル15bを巻回して構成されている。
【0006】
この光量調節装置は、地板11の開口穴11aを含む平面に対し、遮光羽根12及びステータヨーク14を平行に配置した構成としている。
【特許文献1】特開2005−292355号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年の、シャッタ装置などの光量調節装置を必要とするデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラなどの製品では、小型で高画質のものが求められている。必然的に光量調節装置も小型のものの要求がある。薄型化を求める一方で光軸方向に垂直な面の面積を小型化したものも求められている。
【0008】
図5に示す従来の光量調節装置や特許文献1に記載の光量調節装置では、光軸方向に垂直な面の面積(投影面積)を小さくするための方策として、地板11の開口穴11aを含む平面において、開口穴11aの右側に配置されているステータヨーク14、電磁コイル15、ロータマグネット13から構成される駆動源のサイズを小さくして小型化することで対応することはできるが、駆動力も小さくなり、遮光開始から遮光完了までの時間が遅くなってしまう。駆動力を維持するために厚さを増して対応する方法もあるが、部品の加工性等の制約もあり限界がある。
【0009】
そこで、本発明の課題は、光量調節装置の光軸方向に垂直な面の面積(投影面積)を小サイズ化しつつ、遮光開始から遮光完了までの所要時間を犠牲にすることのない光量調節装置およびこの光量調節装置を備えた光学撮像機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の目的を実現する光量調節装置の第1の構成は、請求項1に記載のように、入射光を制御するための駆動力を受ける受動部を有する少なくとも1枚の遮光羽根と、前記入射光を通過させる開口部を有し前記遮光羽根を作動可能に支持する地板と、前記遮光羽根の受動部に係合し前記遮光羽根を駆動する遮光羽根駆動手段と、前記遮光羽根駆動手段を旋回駆動する駆動源を有する光量調節装置において、前記遮光羽根の作動面と、前記遮光羽根駆動手段の旋回中心となる旋回軸の軸方向が略平行となるように配置にしたことを特徴とする。
【0011】
本発明の目的を実現する光量調節装置の第2の構成は、請求項2に記載のように、上記した第1の構成において、前記地板は、前記開口部を有し、前記遮光羽根を作動可能に支持する第1平板部と、前記駆動源を取り付けた第2平板部とにより構成し、前記第1平板部を光軸と直交する方向に配置すると共に、前記第2平板部を光軸方向に沿って配置し、前記第2平板部を前記遮光羽根の前記受動部側に配置したことを特徴とする。
【0012】
本発明の目的を実現する光量調節装置の第3の構成は、請求項3に記載のように、上記したいずれかの構成において、前記遮光羽根駆動手段を前記旋回軸と直交する方向に沿って設けたことを特徴とする。
【0013】
本発明の目的を実現する光量調節装置の第4の構成は、請求項4に記載のように、上記したいずれかの構成において、前記駆動源は、回転可能に支持されたロータマグネットと、前記ロータマグネットに対向する一対の磁極を有する馬蹄形のステータヨークと、前記ステータヨークに巻回された励磁コイルとを有し、前記励磁コイルに通電する電流の方向を切り替えることにより前記遮光羽根の移動方向を制御することを特徴とする。
【0014】
本発明の目的を実現する光量調節装置の第5の構成は、請求項5に記載のように、上記した第4の構成において、前記駆動源のロータマグネットは、回転軸と直交する方向に延びる遮光羽根駆動手段を一体、又は結合して備えたことを特徴とする。
【0015】
本発明の目的を実現する光量調節装置の第6の構成は、請求項6に記載のように、上記したいずれかの構成において、前記遮光羽根を前記地板に設けた支軸を支点として回転可能に配置すると共に前記受動部を長溝に形成し、前記遮光羽根駆動手段が前記長溝に係合することにより、前記遮光羽根を回転駆動することを特徴とする。
【0016】
本発明の目的を実現する光量調節装置の第7の構成は、請求項7に記載のように、上記したいずれかの構成において、打ち抜き加工により形成する前記遮光羽根は、遮光羽根駆動手段の回転中心側の面が抜きダレ面になるように配置したことを特徴とする。
【0017】
本発明の目的を実現する光学撮像機器の構成は、請求項8に記載のように、上記したいずれかの構成の光量調節装置と、前記光量調節装置を通った被写体光が結像する撮像手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、遮光羽根の作動面に対する遮光羽根駆動手段の旋回中心の軸心方向を平行に配置しているので、遮光羽根を作動させるための駆動源を遮光羽根の作動面に対して直交する方向に配置することができ、前記駆動源の断面積の小さい面を光軸に垂直になるように配置させることで、シャッタ装置等の光量調節装置の光軸に垂直な面の面積を小さくできる。
【0019】
さらに、駆動源として回転式のロータマグネットと馬蹄形のステータヨークを使用するため、駆動源自体も薄型化できる。また、駆動源自体は小型化せずに構成できるので駆動力を維持し、遮光開始から遮光完了までの所要時間を劣化させずに光軸方向に垂直な面の面積の小さい光量調節装置を構成することができる。
【0020】
また、この光量調節装置を装備した光学撮像機器を小型化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明を図面に示す実施例を参照しながら説明する。
【0022】
(第1実施例)
図1及び図2は本発明の第1実施例を示す。
【0023】
本第1実施例は本発明による光量調節装置をシャッタ装置に適用したもので、図1(a)は光軸方向に見たシャッタ装置の正面図、図1(b)は(a)のP矢視図で、遮光羽根の開放状態を示す。図2(a)(b)は図1(a)(b)に示すシャッタ装置が遮光状態の場合をそれぞれ示す。
【0024】
図1、図2において、基板部材であるところの地板1は、光軸に対して直交する平面に開口穴1aを形成した第1平板部1Aと、第1平板部1Aの一側端から光軸方向に沿って延びる第2平板部1Bとにより構成し、平面視略L字形状としている。
【0025】
第1平板部1Aには、遮光部材であるところの遮光羽根2を回転可能に支持するための支軸1bを光軸方向に沿って設けている。
【0026】
一方、第2平板部1Bには、ロータマグネット(円筒形永久磁石)3を回転可能に支持する支軸1cを光軸と直交する方向に沿って設けている。このロータマグネット3には、支軸1cと直交方向に延びる遮光羽根駆動手段である円柱形状に形成された旋回レバー3aが一体または固定して設けられている。すなわち、遮光羽根2の作動面と支軸1cの軸方向とは互いに略平行となる方向に設けられている。
【0027】
また、地板1の第2平板部1Bには、ステ−タヨーク4を収納取り付けする不図示の凹部と、このステ−タヨーク4に挿入取り付けられる電磁コイル5を収納取り付けする不図示の凹部を形成している。なお、電磁コイル5はコイルボビン5aに巻線コイル5bを巻回して構成されている。
【0028】
ロータマグネット3には、中央に支軸1cに回転自在に嵌合する丸穴3bが形成されるとともに、この丸穴3bのラジアル方向に遮光羽根駆動手段である旋回レバー3aを一体または固定し、外周面には2極に着磁された磁極(N,S)が形成されている。
【0029】
遮光羽根2は、丸穴2aから後方のレバー部2cが第1平板部1Aの側端からはみ出ており、このはみ出た部分に受動部となる長溝2bを形成している。そして、ロータマグネット3の回転で旋回する遮光羽根駆動手段である旋回レバー3aが係合している。したがって、ロータマグネット3の回転で旋回レバー3aが旋回すると、遮光羽根2は支軸1bを支点として回転する。
【0030】
軟磁性材料からなる馬蹄形状のステータヨーク4には、ボビン5aと巻線コイル5bからなる電磁コイル5が挿入され、第2平板部1Bの不図示の凹部に挿入して位置決め、取り付けられている。
【0031】
ステータヨーク4は、ロータマグネット3の外周曲面に対向配置した磁極部4a、4bにて磁気的な回路を構成している。
【0032】
本実施例では、第1平板部1Aに遮光羽根2を取り付け、遮光羽根2を駆動する駆動部を第2平板部1Bに取り付けた構成とし、この第2平板部1Bを第1平板部1Aに対して直交方向に配置しているので、前記駆動部の平面的な広がりを光軸方向に向けることができ、シャッタ装置の光軸と直交する方向での全幅が第1平板部1Aの幅と、該駆動部の厚みとの和となる。
【0033】
本実施例において、駆動部の厚みはマグネットロータ3の厚み、電磁コイル5の厚みにより略支配されるが、ステータヨーク4は駆動部の厚みには影響を与えない。図1(a)に示す駆動部の厚みは、図1(b)に示す駆動部の幅方向長さよりも薄く、シャッタ装置の光軸と直交する方向における全幅を短くすることが可能となる。
【0034】
すなわち、ステータヨーク4は、厚みは薄いが幅があるため、図5に示す従来例ではシャッタ装置の光軸と直交する方向における全幅に影響を与えているが、本実施例ではステータヨーク4の幅方向は光軸と平行する方向となるため、シャッタ装置の光軸と直交する方向における全幅に影響を与えていない。
【0035】
なお、マグネットロータ3、電磁コイル5をできる限り光軸中心寄りに配置すれば、より一層シャッタ装置の光軸と直交する方向における全幅を小さくすることができる。
【0036】
以上のように、第2平板部1Bにステータヨーク4等からなる駆動部を配置した構成とすることにより、駆動部全体の厚みを薄くすることができる。そのため図1のような配置とした場合、特に光軸方向に垂直な面の面積の小さいシャッタ装置などの光量調節装置を構成することができ、より望ましい構成となる。
【0037】
以上が本実施例の構成であるが、以下に図1(a)、(b),図2(a)、(b)を参照して光量調節装置の動作を説明する。
【0038】
電磁コイル5が通電OFF状態ではステータヨーク4が非励磁状態にあり、ロータマグネット3の外周面は2極(N極、S極)に着磁されていることから、これに対向配置するステータヨーク4の各磁極部4a,4bと磁気的な吸引力(デイテント力)によって、図1(a)または図2(a)に示す状態に保持される。
【0039】
図1(a)に示す開放状態のとき、ロータマグネット3が支軸1cを回転軸に反時計回転方向に磁気的に吸引されて、支軸1bを回転軸にして遮光羽根2を時計回転方向に回転させる力となり、遮光羽根2を開口穴1aから退避させて開放状態が保持されている。
【0040】
この状態から、ステータヨーク4の磁極部4aがN極になり、磁極部4bがS極になるようにコイル5bに通電すると、ステータヨーク4とロータマグネット3との間に反発力が発生し、ロータマグネット3は図1(b)の状態から時計回りの方向に回転起動し、磁気的中間点を通過した時点で、吸引力に切り換わり回転する。
【0041】
ロータマグネット3に一体または結合して設けられた遮光羽根駆動手段である旋回レバー3aはロータマグネット3と同期して旋回をする。
【0042】
これにより、遮光羽根2は、開放状態から図2(a)の開口穴1cを遮光した遮光状態に回転する。
【0043】
この状態で電磁コイル5への通電を停止しても、前述したようにロータマグネット3とステータヨーク4の磁気的吸引で前記状態を保持している。
【0044】
その後、ステータヨーク5の磁極部4aがS極になり、磁極部4bがN極になるように電磁コイル5に通電すると、ステータヨーク4とロータマグネット3との間に反発力と吸引力が生じてロータマグネット3が反時計回り回転し、初期の位置に戻る。これにより遮光羽根2も初期位置に復帰する。この様にコイル5への正、逆通電による磁気的な吸引力、反発力の働きを受けて、ロータマグネット3の回転に同期して遮光羽根駆動手段3aが回転することにより、遮光羽根2は遮光及び、開口動作を行なう。
【0045】
なお、本実施例では電磁コイル5を装着したステータヨーク4を図1(b)においてロータマグネット3の下方に配置しているが本発明はこれに限定されるものではなく、ロータマグネット3の回転支軸をなす支軸1cを中心にして反時計回りに180°の範囲で配置構成することもできる。また、駆動部をモータ等の回転駆動源に置き換えることもできる。
【0046】
(第2実施例)
図3は本発明の第2実施例を示す。
【0047】
図3に示す本実施例は図1及び図2に示す第1実施例と殆ど同じ構成とし、異なるのは、抜き打ち加工によって形成される遮光羽根2の抜きダレ面2Aを第1平板部1Aの表面に向けて取り付けている点にある。樹脂,金属あるいは複合材等で構成される薄板を打ち抜き加工する際、打ち抜き面に抜きダレが、反対側にバリが生じる。
【0048】
本実施例では、遮光羽根2の抜きダレ面2Aを平板部1Aの表面に向けて取り付けることにより、型抜き成形時に発生するバリは平板部1Aの表面とは反対面となり、また長溝2bの成形時に生じる抜きダレも旋回レバー3bの旋回支軸をなす支軸1cに近い面に形成されることになる。
【0049】
旋回レバー3aは遮光羽根2の長溝2bに係合しており、旋回レバー3aが旋回すると、旋回レバー3aは長溝2bに対して旋回羽根2の表裏方向に移動する挿抜運動を行う。旋回レバー3aの旋回によって生じる長溝2bに対する挿抜運動で、遮光羽根2が第1平板部1Bの表面から浮き上がることは遮光性の点等から避けなければならない。
【0050】
遮光羽根駆動手段である旋回レバー3aは遮光羽根2の長溝2bに対し傾いて係合するため、開放及び、遮光状態では旋回レバー3aは長溝2bの長溝稜線部と当接している。開放状態から遮光状態へ、また遮光状態から開放状態へ移行し始めるときは、旋回レバー3aの旋回支軸をなす支軸1cに近い面の稜線が駆動力を受ける。このため前記稜線部は滑らかな状態が好ましく、本実施例は、この稜線を抜きダレになるように構成している。したがって、旋回レバー3aが長溝2bに対して挿入される方向に旋回する際に、遮光羽根2を浮き上がらせる方向に遮光羽根2を押すことが避けられる。もし、バリ面を第1平板部1Aの表面に向けて配置したとすると、旋回レバー3aと長溝2bとのスムーズな挿入をバリが阻害することになり、遮光羽根2が浮き上がるおそれがある。
【0051】
上記した各実施例において、ロータマグネット3,ステータヨーク4,電磁コイル5等からなる駆動源の構成を従来の駆動源の構成は変えずにそのまま利用することができ、この場合、図5との比較において光軸方向に垂直な面の面積を小さくすることができる。その際、図5に示す従来のステータヨーク14は、破線で示す撮影レンズL1と干渉しないように、弧部14cを形成しているが、本実施例において、ステータヨーク4は撮影レンズL1との干渉を考慮する必要がないので、設計の自由度が高くなる。
【0052】
なお、上記した各実施例において、遮光羽根2を支軸1bを支点として回転可能とした方式を例にしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば直進往復移動する形式の光量調節装置であってもよい。
(第3実施例)
図4は本発明の第3実施例を示す。
図4は上記した各実施例の光量調節装置100をデジタルカメラ、デジタルビデオカメラなどの光学撮像装置101に適用した例で、撮像光学系を有する鏡筒ユニット102に光量調節装置100を装備し、光量調節装置100を通った被写体光を撮像素子103に結像させるようにしており、高輝度の被写体の撮影、動体の被写体の撮影でも適正な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の第1実施例である光量調節装置の開放状態を示し、(a)は平面図、(b)は駆動部側側面図である。
【図2】本発明の第1実施例である光量調節装置の遮光状態を示し、(a)は平面図、(b)は駆動部側側面図である。
【図3】本発明の第2実施例である光量調節装置の遮光羽根を示す図。
【図4】本発明の第3実施例である光量調節装置の概略断面図。
【図5】従来の光量調節装置を示し、(a)は開放状態の平面図、(b)は開放状態の側面図、(c)は遮光状態の平面図を示す。
【符号の説明】
【0054】
1 地板
1a 開口穴 1b 支軸(遮光羽根回転軸)
1c 支軸(遮光羽根駆動手段、ロータマグネット回転軸)
2 遮光羽根
2a 丸穴 2b 長溝
3 ロータマグネット
3a 遮光羽根駆動手段 3b 丸穴
4 ステータヨーク
4a、4b ステータヨークの磁極部
5 電磁コイル
100 シャッタ装置
101 光学撮像機器
102 鏡筒ユニット
103 撮像素子
11 従来の光量調節装置の地板
11a 開口穴 11b 支軸(遮光羽根回転軸)
11c 支軸(ロータマグネット回転軸)
12 従来の光量調節装置の遮光羽根
12a 丸穴 12b 長溝
13 従来の光量調節装置のロータマグネット
13a 遮光羽根駆動手段 13b 丸穴
14 従来の光量調節装置のステータヨーク
14a、15b ステータヨークの磁極部
15 従来の光量調節装置の電磁コイル


【特許請求の範囲】
【請求項1】
入射光を制御するための駆動力を受ける受動部を有する少なくとも1枚の遮光羽根と、前記入射光を通過させる開口部を有し前記遮光羽根を作動可能に支持する地板と、前記遮光羽根の受動部に係合し前記遮光羽根を駆動する遮光羽根駆動手段と、前記遮光羽根駆動手段を旋回駆動する駆動源を有する光量調節装置において、
前記遮光羽根の作動面と、前記遮光羽根駆動手段の旋回中心となる旋回軸の軸方向が略平行となるように配置にしたことを特徴とする光量調節装置。
【請求項2】
前記地板は、前記開口部を有し、前記遮光羽根を作動可能に支持する第1平板部と、前記駆動源を取り付けた第2平板部とにより構成し、前記第1平板部を光軸と直交する方向に配置すると共に、前記第2平板部を光軸方向に沿って配置し、前記第2平板部を前記遮光羽根の前記受動部側に配置したことを特徴とする請求項1に記載の光量調節装置。
【請求項3】
前記遮光羽根駆動手段を前記旋回軸と直交する方向に沿って設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の光量調節装置。
【請求項4】
前記駆動源は、回転可能に支持されたロータマグネットと、前記ロータマグネットに対向する一対の磁極を有する馬蹄形のステータヨークと、前記ステータヨークに巻回された励磁コイルとを有し、前記励磁コイルに通電する電流の方向を切り替えることにより前記遮光羽根の移動方向を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光量調節装置。
【請求項5】
前記駆動源のロータマグネットは、回転軸と直交する方向に延びる遮光羽根駆動手段を一体、又は結合して備えたことを特徴とする請求項4に記載の光量調節装置。
【請求項6】
前記遮光羽根を前記地板に設けた支軸を支点として回転可能に配置すると共に前記受動部を長溝に形成し、前記遮光羽根駆動手段が前記長溝に係合することにより、前記遮光羽根を回転駆動することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の光量調節装置。
【請求項7】
打ち抜き加工により形成する前記遮光羽根は、遮光羽根駆動手段の回転中心側の面が抜きダレ面になるように配置したことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の光量調節装置。
【請求項8】
請求項1から7の何れかに記載の光量調節装置と、前記光量調節装置を通った被写体光が結像する撮像手段と、を有することを特徴とする光学撮像機器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−176171(P2008−176171A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−11121(P2007−11121)
【出願日】平成19年1月22日(2007.1.22)
【出願人】(000104652)キヤノン電子株式会社 (876)
【Fターム(参考)】