説明

光電変換装置、太陽電池モジュール、及び光電変換装置の製造方法

【課題】複数の光電変換素子を接続するための新規な構造を有する光電変換装置を提供する。
【解決手段】第1光電変換素子101は、第1下部電極111、第1光電変換層121、及び第1上部電極131を備えている。第2光電変換素子102は、第2下部電極112、第2光電変換層122、及び第2上部電極132を備えている。第1光電変換素子101及び第2光電変換素子102は、第1の方向に沿って互いに並んで配置されている。第2下部電極112は、第1の方向と平行な側面から第2光電変換層122の外に延伸する第1延伸部112aを備えている。また第1光電変換素子101の側面のうち第1延伸部112aの延伸方向に向いている側面には、第1絶縁層201が形成されている。第1接続部301は、第1絶縁層201上を介して、第1上部電極131と第1延伸部112aとを接続している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光電変換装置、太陽電池モジュール、及び光電変換装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光電変換装置は、光電変換層によって光を電気に変換する装置である。光電変換層は、基板上で複数の光電変換素子に分割されている。そして複数の光電変換素子を基板上で直列に接続することにより、一つの光電変換装置が形成される(例えば特許文献1及び2参照)。
【0003】
特許文献1に記載の技術は、以下の通りである。まず、基板上に設けられた第1の電極に第1の開溝を形成する。次いで、この第1の開溝内および第1の電極上に非単結晶半導体層を形成する。次いで、第1の開溝の隣に、非単結晶半導体層及び第1の電極を貫通する第2の開溝を形成し、第2の開溝内から非単結晶半導体層の上まで第2の電極を形成する。次いで第2の電極に、第2の開溝を介して第1の開溝とは反対側に位置する第3の開溝を形成する。これにより、非単結晶半導体層が複数の光電変換素子に分割される。
【0004】
特許文献2に記載の技術は、以下の通りである。まず、第1の電極層、光電変換層、及び第2の電極層からなる光電変換素子のうち、隣の光電変換素子と対向している側面に絶縁層を形成する。次いで、この絶縁層上に導電層を形成することにより、光電変換素子の第2の電極層と、隣に位置する光電変換素子の第1の電極層を接続する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特公平5−72113号公報
【特許文献2】特開2005−93903号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
複数の光電変換素子を基板上で直列に接続するためには、平面視においてその接続構造を設けるための領域が必要である。この領域は、光電変換装置の発電に寄与しない無効面積となる。太陽電池の出力を向上させるためには、この無効面積を減少させることが重要である。無効面積を減少させるためには、複数の光電変換素子を接続するための新規な構造を開発することが望ましい。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の光電変換素子を接続するための新規な構造を有する光電変換装置、太陽電池モジュール、及び光電変換装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明にかかる光電変換装置は、第1光電変換素子及び第2光電変換素子を備える。前記第1光電変換素子は、絶縁性の基板上に形成されており、第1下部電極、第1光電変換層、及び第1上部電極をこの順に積層したものである。前記第2光電変換素子は、前記基板上に形成されており、第2下部電極、第2光電変換層、及び第2上部電極をこの順に積層したものである。前記第1光電変換素子及び前記第2光電変換素子は第1の方向に沿って互いに並んで配置されており、かつ、第2の方向に延伸する分離溝によって互いに分離されている。前記第2下部電極は、前記第1の方向と平行な側面から前記第2光電変換層の外に延伸する第1延伸部を備えている。前記第1光電変換素子の側面のうち前記第1延伸部の延伸方向に向いている側面には第1絶縁層が設けられている。そして前記第1絶縁層上を介して、前記第1上部電極と前記第1延伸部とを接続する第1接続部が設けられている。
【0009】
本発明にかかる太陽電池モジュールは、少なくとも上記した光電変換装置を複数有している。前記光電変換装置は、互いに直列に接続されている。
【0010】
本発明にかかる光電変換装置の製造方法は、以下の工程を有する。まず基板上に、第1下部電極、第1光電変換層、及び第1上部電極をこの順に積層した第1光電変換素子と、第2下部電極、第2光電変換層、及び第2上部電極をこの順に積層した第2光電変換素子とを、第1の方向に沿って互いに並んで形成する。このとき、前記第2下部電極に、前記第1の方向と平行な側面から前記第2光電変換層の外に延伸する第1延伸部を形成する。そして、前記第1光電変換素子の側面のうち前記第1延伸部の延伸方向に向いている側面に第1絶縁層を形成する。次いで、前記第1絶縁層上を介して、前記第1上部電極と前記第1延伸部とを接続する第1接続部を形成する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、複数の光電変換素子を接続するための新規な構造を有する光電変換装置および光電変換装置の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】第1の実施形態に係る光電変換装置の構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示した光電変換装置の平面図である。
【図3】図2のA−A´断面図である。
【図4】図2のB−B´断面図である。
【図5】図2のC−C´断面図である。
【図6】光電変換装置の製造方法を示す斜視図である。
【図7】光電変換装置の製造方法を示す斜視図である。
【図8】光電変換装置の製造方法を示す斜視図である。
【図9】光電変換装置の製造方法を示す斜視図である。
【図10】第2の実施形態に係る光電変換装置の構成を示す斜視図である。
【図11】第3の実施形態にかかる光電変換装置の製造方法を示す斜視図である。
【図12】第3の実施形態にかかる光電変換装置の製造方法を示す斜視図である。
【図13】第3の実施形態にかかる光電変換装置の製造方法を示す斜視図である。
【図14】第3の実施形態にかかる光電変換装置の製造方法を示す斜視図である。
【図15】第4の実施形態に係る光電変換装置の構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0014】
図1は、第1の実施形態に係る光電変換装置の構成を示す斜視図である。図2は、図1に示した光電変換装置の平面図である。図3は図2のA−A´断面図であり、図4は図2のB−B´断面図であり、図5は図2のC−C´断面図である。この光電変換装置は、絶縁性の基板10、並びに基板10上に形成された第1光電変換素子101及び第2光電変換素子102を備えている。第1光電変換素子101は、第1下部電極111、第1光電変換層121、及び第1上部電極131を備えている。第2光電変換素子102は、第2下部電極112、第2光電変換層122、及び第2上部電極132を備えている。第1光電変換素子101及び第2光電変換素子102は、第1の方向(図中左右方向)に沿って互いに並んで配置されており、第2の方向(図中奥方向)に延伸する分割溝400によって互いに分離されている。第2下部電極112は、第1の方向と平行な側面から第2光電変換層122の外に延伸する第1延伸部112aを備えている。また第1光電変換素子101の側面のうち第1延伸部112aの延伸方向に向いている側面には、第1絶縁層201が形成されている。そして第1上部電極131と第1延伸部112aは、第1接続部301によって接続されている。第1接続部301は、第1絶縁層201上を介して、第1上部電極131と第1延伸部112aとを接続している。この光電変換装置は、例えば太陽電池モジュールに用いられる。太陽電池モジュールは、光電変換装置を複数直列に接続した構造を有しており、その末端は接続端子等として外部に取り出して他の機器等に接続できるようになっている。光電変換装置の両面全体は、耐候性のある基材等によって接着剤等を用いて封止されている。
【0015】
基板10は、例えばポリイミド、ポリアミド、ポリイミドアミド、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルスルホン(PES)、アクリル、アラミドなどの可撓性を有する絶縁性の基板であるが、金属基板上に絶縁層を形成した基板やガラス基板など、可撓性を有していない絶縁性の基板であってもよい。基板10の厚さは、例えば10μm以上1mm以下である。
【0016】
第1下部電極111と第2下部電極112は互いに同一の材料、例えばAgやAlなどの金属層、又はITO(Indium Thin Oxide)、In、IZO(Indium Zinc Oxide)、ZnO、TiO、SnOなどの透明電極層により形成されている。
【0017】
第1光電変換層121と第2光電変換層122は互いに同一の構造を有している。ここでの同一の構造とは、完全に同一の構造のみを指すのではなく、設計上の平面形状が同一であるが加工誤差により多少のずれを有するものも含む。第1光電変換層121と第2光電変換層122は、例えば第1導電型(例えばn型)シリコン層、i型シリコン層、及び第2導電型(例えばp型)シリコン層をこの順に1回又は複数回積層した構造を有している。ここでのシリコン層は、例えば微結晶シリコン層であるが、アモルファスシリコン層、多結晶シリコン層、又は単結晶シリコン層であってもよい。第1導電型シリコン層の厚さは例えば1nm以上1μm以下であり、i型シリコン層の厚さは例えば10nm以上1mm以下であり、第2導電型シリコン層の厚さは例えば1nm以上1μm以下である。i型シリコン層としては、シリコン基板を使うことも考えられる。なおシリコン層の代わりに、カルコパイライト系薄膜半導体、有機膜半導体、又は色素を担持した酸化物半導体を用いても良い。また第1光電変換層121と第2光電変換層122は、nip接合、pin接合、またはpn接合を複数有する多接合構造、例えば、第1導電型(例えばn型)シリコン層、i型シリコン層、及び第2導電型シリコン層(例えばp型)を、この順に複数回積層した構成であっても良い。また、各接合の層間に、トンネル接合層や中間反射構造を備えていても良い。
【0018】
第1上部電極131と第2上部電極132は、互いに同一の材料、例えばITO、In、IZO、ZnO、TiO、SnOなどの透明電極層により形成されている。第1上部電極131及び第2上部電極132の厚さは、例えば1nm以上1μm以下である。
【0019】
第1絶縁層201は、例えば300nm〜1500nmに対して透過性が高い絶縁材料、例えばポリマー系材料、無機系材料、無機/有機コンポジット材料により形成されている。平面視において第1絶縁層201の厚さは、例えば10nm以上100μm以下である。なお、i型シリコン層として厚さが数百μmのシリコン基板を用いた場合であっても、第1絶縁層201の厚さが100μm程度あれば、絶縁性を確保できる。
【0020】
第1接続部301は、第1導電パターン321、集電極層311、及び第2導電パターン331を備えている。第1導電パターン321は、第1絶縁層201を介して第1下部電極111の反対側に設けられている。集電極層311は、第1上部電極131上から第1絶縁層201を介して第1導電パターン321まで延伸している。第2導電パターン331は、第1導電パターン321と第1延伸部112aとを接続する。第1導電パターン321は、例えば第1下部電極111と同一の材料により形成されており、第2導電パターン331は、例えば集電極層311と同一の材料により形成されている。
【0021】
集電極層311は、例えばTi及びAgをこの順に積層した導電層であるが、Ag、Al、Ni等の金属や合金の単層膜であっても良いし、金属や合金の多層膜であってもよい。また集電極層311は、1本であっても良いし、2本以上あってもよい。また平面視において、集電極層311は直線であっても良いし直線でなくてもよい。また集電極層311は、直接第2導電パターン331に接続していてもよい。
【0022】
第1光電変換層121及び第2光電変換層122は、平面形状が四角形(例えば正方形や長方形を含む)であり、かつ第1側面が互いに対向するように配置されている。また平面視において第1延伸部112aは、第2光電変換層122のうち第1側面と交わっている第2側面から第2光電変換層122の外に延伸している。第1延伸部112aの長さは、例えば0.1mm以上100mm以下である。また第1光電変換層121および第2光電変換層122は、同一の形状を有している。ここでの同一の構造とは、完全に同一の構造のみを指すのではなく、設計上の平面形状が同一であるが加工誤差により多少のずれを有するものも含む。本図に示す例において、第1光電変換層121及び第2光電変換層122は、平面形状が長方形であり、かつ長辺が互いに対向するように配置されている。第1延伸部112aは、平面視において、第2光電変換層122の短辺から第2光電変換層122の外に延伸している。また第1光電変換層121および第2光電変換層122は、平面視において短辺が同一直線上に位置している。なお、本実施形態における長方形、及び同一直線には、加工誤差により多少のずれを有するものも含む。
【0023】
また光電変換装置は、さらに基板10上に第3光電変換素子103(第2の第1光電変換素子)を備えている。第3光電変換素子103は、第2光電変換素子102を介して第1光電変換素子101とは反対側に位置しており、第3下部電極113、第3光電変換層123、及び第3上部電極133をこの順に積層したものである。すなわち平面視において、第1光電変換素子101、第2光電変換素子102、及び第3光電変換素子103は、第1の方向に沿ってこの順に並んでいる。第3下部電極113は、第2延伸部113aを備えている。第2延伸部113aは、平面視において第3光電変換層123のうち第1延伸部112aとは逆側に位置する部分から、第3光電変換層123の外に延伸している。第2延伸部113aの長さは、例えば0.1mm以上100mm以下である。
【0024】
本図に示す例において、第3光電変換素子103の構成は、向きも含めて第1光電変換素子101の構成と略同様である。第1光電変換層121、第2光電変換層122、及び第3光電変換層123は、平面形状が同一である。ここでの同一の構造とは、完全に同一の構造のみを指すのではなく、設計上の平面形状が同一であるが加工誤差により多少のずれを有するものも含む。第3光電変換層123の長さは、例えば1cm以上2m以下である。第1光電変換層121、第2光電変換層122、及び第3光電変換層123は、例えば長方形である。この場合、平面視において第3光電変換層123は、短辺が第1光電変換層121および第2光電変換層122の短辺と同一直線上に位置している。そして長辺が、例えば1cm以上2m以下となる。
【0025】
第2光電変換素子102の側面のうち第2延伸部113aの延伸方向に向いている側面には、第2絶縁層202が設けられている。そして第2上部電極132と第2延伸部113aは、第2接続部302を介して互いに接続している。第2接続部302は第1接続部301と同様の構成を有しており、第3導電パターン322、集電極層312、及び第4導電パターン332を備えている。第3導電パターン322は、第2絶縁層202を介して第2下部電極112の反対側に設けられている。集電極層312は、第2上部電極132上から第2絶縁層202を介して第3導電パターン322まで延伸している。第4導電パターン332は、第3導電パターン322と第2延伸部113aとを接続する。第3導電パターン322は、例えば第2下部電極112と同一の材料により形成されており、第4導電パターン332は、例えば集電極層312と同一の材料により形成されている。
【0026】
第1光電変換素子101と第2光電変換素子102の間、及び第2光電変換素子102と第3光電変換素子103の間には、それぞれ分割溝400が設けられている。分割溝400の幅は、例えば10μm以上1cm以下である。ただし、分割溝400の幅は10μm以上1mm以下であっても良い。第1光電変換素子101、第2光電変換素子102、及び第3光電変換素子103それぞれは、分割溝400に面する側面には凹凸が形成されておらず、滑らか(例えば面一)である。
【0027】
次に、図6〜図9及び図1の斜視図を用いて、図1〜図5に示した光電変換装置の製造方法について説明する。この光電変換装置の製造方法は、次に示す工程を有する。まず、基板10上に、第1光電変換素子101及び第2光電変換素子102を形成し、かつ第2光電変換素子102の第2下部電極112に第1延伸部112aを形成する。次いで、第1光電変換素子101の側面のうち第1延伸部112aの延伸方向に向いている側面に第1絶縁層201を形成する。次いで、第1接続部301を形成する。
【0028】
なお、第1光電変換素子101及び第2光電変換素子102を形成するときに、第3光電変換素子103も形成され、第1延伸部112aを形成するときに第2延伸部113aも形成される。また第1絶縁層201を形成するときに第2絶縁層202も形成され、第1接続部301を形成するときに第2接続部302も形成される。以下、詳細に説明する。
【0029】
まず図6に示すように、基板10上に、第1導電膜110を形成する。第1導電膜110は、後述する工程によって、第1下部電極111、第2下部電極112、第3下部電極113、第1延伸部112a、第2延伸部113a、第1接続部301の第1導電パターン321、及び第2接続部302の第3導電パターン322となる。第1導電膜110は、例えばスパッタリング法、真空蒸着法、スプレー成膜法、インクジェット法、又はメッキ法により形成される。
【0030】
次いで図7に示すように、第1導電膜110のうち第1延伸部112a、第2延伸部113a、第1導電パターン321、及び第3導電パターン322となる領域をマスク部材(図示せず)で被覆した状態で、第1導電膜110上に、光電変換層120を成膜する。光電変換層120は、後述する工程によって、第1光電変換層121、第2光電変換層122、及び第3光電変換層123になる。光電変換層120は、例えばプラズマCVD法により形成されるが、材料によっては熱CVD法、ヘテロエピタキシャル成長法、金属誘起固相成長法、スパッタリング法、真空蒸着法、メッキ法、スプレー成膜法、又はインクジェット法を用いて形成することもできる。
【0031】
次いで、第1導電膜110のうち第1延伸部112a、第2延伸部113a、第1導電パターン321、及び第3導電パターン322となる領域をマスク部材(図示せず)で被覆した状態で、光電変換層120上に、第2導電膜130を形成する。第2導電膜130は、後述する工程によって、第1上部電極131、第2上部電極132、及び第3上部電極133になる。
【0032】
次いで図8に示すように、第1導電膜110、光電変換層120、及び第2導電膜130の積層体に分割溝400を形成する。これにより、この積層体は第1光電変換素子101、第2光電変換素子102、及び第3光電変換素子103に分割される。また第1導電膜110に、第1導電パターン321及び第3導電パターン322を他の部分から分離するための分離溝402を形成する。分割溝400及び分離溝402は、例えばレーザスクライブ法により形成されるが、メカニカルスクライブ法や超音波振動加工法により形成されても良い。本図に示す例において、分割溝400及び分離溝402は基板10に到達している。ただし分割溝400及び分離溝402は基板10に到達していなくても良い。
【0033】
なお、マスクを用いて光電変換層120を形成した場合、マスク近傍に位置する光電変換層120は膜質が低下している可能性がある。そこで、光電変換層120の幅W(図7参照)を、第1光電変換素子101の幅(長さ)と分離溝402の幅の和Lとしておき、分離溝402を形成するときに光電変換層120の端部を除去しても良い。
【0034】
次いで図9に示すように、分離溝402に第1絶縁層201及び第2絶縁層202を形成する。第1絶縁層201及び第2絶縁層202は、例えばスクリーン印刷法を用いて絶縁性ペーストを塗布することにより、又はインクジェット法により形成される。この場合、第1絶縁層201及び第2絶縁層202は必要な部分(設計された部分)にのみ形成される。また第1絶縁層201及び第2絶縁層202は、スパッタリング法又は真空蒸着法を用いて形成されてもよい。スパッタリング法や真空蒸着法を用いる場合、第1絶縁層201及び第2絶縁層202は、マスクパターンによって成膜されるべきでない部分を覆い、その状態で成膜処理を行うことにより、選択的に成膜される。
【0035】
次いで図1に示すように、集電極層311,312を形成し、かつ第2導電パターン331及び第4導電パターン332を形成する。
【0036】
集電極層311,312、第2導電パターン331、及び第4導電パターン332は、同一工程により形成されてもよい。この場合、集電極層311,312、第2導電パターン331、及び第4導電パターン332は互いに同一の材料により形成される。集電極層311,312、第2導電パターン331、及び第4導電パターン332は、例えばスパッタリング法、真空蒸着法、又はスプレー成膜法により形成される。この場合、集電極層311,312、第2導電パターン331、及び第4導電パターン332は、例えばマスクパターンによって成膜されるべきでない部分を覆い、その状態で成膜処理を行うことにより、選択的に成膜される。集電極層311,312、第2導電パターン331、及び第4導電パターン332は、スクリーン印刷法、インクジェット法またはマスクを用いた電子ビーム蒸着法により同一工程で形成されてもよい。スクリーン印刷法又はインクジェット法を用いる場合、集電極層311,312、第2導電パターン331、及び第4導電パターン332以外の領域(設計された部分以外の領域)には導電膜が形成されない。また、集電極層311,312、第2導電パターン331、及び第4導電パターン332は、メッキ法により形成されてもよい。この場合、集電極層311,312、第2導電パターン331、及び第4導電パターン332が形成されるべき領域に成長核を形成し、その後メッキ処理を行う。
【0037】
また集電極層311,312は、第2導電パターン331及び第4導電パターン332と別工程により形成されてもよい。この場合、集電極層311,312、第2導電パターン331、及び第4導電パターン332は、例えば上記した工程を2回繰り返すことにより、2回に分けて形成される。
【0038】
次に、本実施形態における作用及び効果について説明する。本実施形態において、第1光電変換素子101及び第2光電変換素子102は第1の方向に沿って互いに並んで配置されている。第1光電変換素子101の第1上部電極131と第2光電変換素子102の第2下部電極112は、第1接続部301を介して直列に接続している。第1接続部301は、第1光電変換素子101と第2光電変換素子102の間ではなく、第1光電変換素子101と第2光電変換素子102の外側に設けられている。このように、本実施形態にかかる光電変換装置は、第1光電変換素子101と第2光電変換素子102を接続するための新規な構造を有している。
【0039】
そして、第1光電変換素子101及び第2光電変換素子102を互いに分離するときに、複数の溝を並列に設ける必要がなく、一本の分割溝400を設ければよい。このため、第1光電変換素子101及び第2光電変換素子102の相互間隔を狭くすることができる。これにより、光電変換装置の無効領域の面積を狭くすることが可能になる。この効果は、第1光電変換素子101及び第2光電変換素子102の平面形状を長方形として設計し、この長方形の短辺として設計した側に第1接続部301を設けた場合に顕著になる。
【0040】
また、第1光電変換素子101及び第2光電変換素子102を互いに分離するときに一本の分割溝400を設ければよいため、第1光電変換素子101及び第2光電変換素子102の分離するときの工程数が少なくてすむ。
【0041】
また、基板10上に第3光電変換素子103を設け、第2光電変換素子102の第2上部電極132と、第3光電変換素子103の第3下部電極113とを、第2接続部302を用いて接続している。第2接続部302は、第2光電変換素子102を介して第1接続部301とは逆側に位置している。第3光電変換素子103は第1光電変換素子101と実質的に同一であるため、第1光電変換素子101と第2光電変換素子102を繰り返し基板10上に複数形成し、これらを第1接続部301と第2接続部302を用いて直列に接続することができる。この場合、4つ以上の光電変換素子を直列に接続して、光電変換装置の出力電圧を高くすることができる。
【0042】
このとき、平面視において第1光電変換素子101と第2光電変換素子102の形状を長方形として設計して、この長方形の短辺として設計された側に第1接続部301及び第2接続部302を設けるのが好ましい。このようにすると、第1光電変換素子101及び第2光電変換素子102の第1の方向の側面側、すなわち長辺として設計した側に第1接続部301及び第2接続部302を設けた場合と比較して、光電変換装置の無効面積を小さくすることができる。
【0043】
図10は、第2の実施形態に係る光電変換装置の構成を示す斜視図である。本実施形態に示す光電変換装置は、第1接続部301の第2導電パターン331及び第2接続部302の第4導電パターン332(本図では図示せず)が、第1の実施形態において図6及び図7で示した第1導電膜110により形成されている点を除いて、第1の実施形態と同様である。
【0044】
すなわち本実施形態において、第1接続部301の第1導電パターン321と第2導電パターン331は、第2光電変換素子102の第2下部電極112と一体的に形成されている。また第2接続部302の第3導電パターン322と第4導電パターン332は、第3光電変換素子103の第3下部電極113と一体的に形成されている。
【0045】
この光電変換装置の製造方法は、第2導電パターン331及び第4導電パターン332が、第1導電パターン321及び第3導電パターン322と同一工程で形成される点を除いて、第1の実施形態にかかる光電変換装置の製造方法と同様である。
本実施形態によっても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0046】
図11、図12、図13、及び図14は、第3の実施形態に係る光電変換装置の製造方法を示す斜視図である。この半導体装置の製造方法は、第1導電膜110に対して分割溝400及び分離溝402を形成した後に、光電変換層120及び第2導電膜130を形成する点を除いて、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法と同様の構成である。以下、詳細に説明する。
【0047】
本実施形態において、第1導電膜110を形成するまでの工程は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。第1導電膜110を形成した後、図11に示すように、第1導電膜110に分割溝400及び分離溝402を形成する。これにより、第1下部電極111、第2下部電極112、第3下部電極113、第1延伸部112a、第2延伸部113a、第1導電パターン321、及び第3導電パターン322が形成される。分割溝400は第1下部電極111と第2下部電極112の間に位置しており、分離溝402は第1下部電極111と第1導電パターン321の間に位置している。分割溝400及び分離溝402の形成方法は、第1の実施形態と同様である。
【0048】
次いで図12に示すように、第1下部電極111上、第2下部電極112上、及び第1分割溝400上に、光電変換層120を形成する。このとき、第3下部電極113上にも光電変換層120を形成する。次いで、光電変換層120上に第2導電膜130を形成する。光電変換層120及び第2導電膜130の形成方法は、第1の実施形態と同様である。
【0049】
次いで図13に示すように、光電変換層120及び第2導電膜130に第3分割溝としての分割溝400を形成する。第3分割溝としての分割溝400を形成する方法は、第1の実施形態において分割溝400を形成する方法と同様である。これにより、第1光電変換層121、第2光電変換層122、第3光電変換層123、第1上部電極131、第2上部電極132、及び第3上部電極133が形成される。
【0050】
なお、第3分割溝としての分割溝400の幅は、第1導電膜110に形成された分割溝400の幅より狭い。このため、第1光電変換層121は第1下部電極111より幅広であり、第1下部電極111の側面を被覆している。同様に、第2光電変換層122及び第3光電変換層123は、第2下部電極112及び第3下部電極113より幅広であり、第2下部電極112及び第3下部電極113の側面を被覆している。
【0051】
その後、図14に示すように、第1絶縁層201、第2絶縁層202、集電極層311,312、第2導電パターン331、及び第4導電パターン332を形成する。これらの形成方法は、第1の実施形態と同様である。
【0052】
本実施形態によっても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0053】
図15は、第4の実施形態に係る光電変換装置の構成を示す斜視図である。この光電変換装置は、第1の実施形態と同様に、複数の第1光電変換素子101(103)及び複数の第2光電変換素子102が第1の方向に沿って繰り返し並べられている。そして、以下の点を除いて、第1の実施形態と同様の構成である。
【0054】
まず、複数の第1光電変換素子101(103)及び複数の第2光電変換素子102は、複数の第1接続部301及び複数の第2接続部302を介して直列に接続されている。そして第1絶縁層201は、複数の第1光電変換素子101(103)に対応するように連続して形成されており、第2絶縁層202は、複数の第2光電変換素子102に対応するように連続して形成されている。すなわち本実施形態において、第1絶縁層201は、第1延伸部112aに接している。
【0055】
本実施形態によっても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、第1絶縁層201及び第2絶縁層202が第1の方向に連続して形成されているため、第1絶縁層201及び第2絶縁層202に第1の方向に位置ずれが生じても、光電変換装置が不良品になることを抑制できる。なおこの効果は、第1絶縁層201及び第2絶縁層202が第1の方向に連続して形成されておらず、隣の延伸部に接する形で形成されていても、得ることができる。なお、上記した各実施例においても、本実施形態のように、第1絶縁層201は、第1延伸部112aに接しているようにすることができる。
【0056】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。例えば図7に示した光電変換層120を形成する工程において、光電変換層120の幅Wを上記した和Lより大きくしてもよい。この場合、図8に示した分離溝402を形成する工程において、光電変換層120のうち膜質が低下している部分を、分離溝402によって第1光電変換層121、第2光電変換層122、及び第3光電変換層123から分離することができる。
【符号の説明】
【0057】
10 基板
101 第1光電変換素子
102 第2光電変換素子
103 第3光電変換素子(第2の第1光電変換素子)
110 第1導電膜
111 第1下部電極
112 第2下部電極
112a 第1延伸部
113 第3下部電極
113a 第2延伸部
120 光電変換層
121 第1光電変換層
122 第2光電変換層
123 第3光電変換層
130 第2導電膜
131 第1上部電極
132 第2上部電極
133 第3上部電極
201 第1絶縁層
202 第2絶縁層
301 第1接続部
302 第2接続部
311 集電極層
312 集電極層
321 第1導電パターン
322 第3導電パターン
331 第2導電パターン
332 第4導電パターン
400 分離溝
402 分離溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁性の基板と、
前記基板上に形成され、第1下部電極、第1光電変換層、及び第1上部電極をこの順に積層した第1光電変換素子と、
前記基板上に形成され、第2下部電極、第2光電変換層、及び第2上部電極をこの順に積層した第2光電変換素子と、
を備え、
前記第1光電変換素子及び前記第2光電変換素子は、第1の方向に沿って互いに並んで配置されており、かつ第2の方向に延伸する分離溝によって互いに分離されており、
前記第2下部電極は、前記第1の方向と平行な側面から前記第2光電変換層の外に延伸する第1延伸部を備えており、
前記第1光電変換素子の側面のうち前記第1延伸部の延伸方向に向いている側面に設けられた第1絶縁層と、
前記第1絶縁層上を介して、前記第1上部電極と前記第1延伸部とを接続する第1接続部と、
を備える光電変換装置。
【請求項2】
請求項1に記載の光電変換装置において、
前記第1光電変換層及び前記第2光電変換層は、平面形状が四角形であり、かつ第1側面が互いに対向するように配置されており、
平面視において前記第1延伸部は、前記第2光電変換層のうち前記第1側面と交わっている第2側面から前記第2光電変換層の外に延伸している光電変換装置。
【請求項3】
請求項1に記載の光電変換装置において、
前記第1接続部は、
前記第1絶縁層を介して前記第1下部電極の反対側に設けられた第1導電パターンと、
前記第1上部電極上から前記第1絶縁層を介して前記第1導電パターンまで延伸している集電極層と、
前記第1導電パターンと前記第1延伸部とを接続する第2導電パターンと、
を備える光電変換装置。
【請求項4】
請求項3に記載の光電変換装置において、
前記第1導電パターンは、前記第1下部電極と同一の材料により形成されている光電変換装置。
【請求項5】
請求項3に記載の光電変換装置において、
前記第2導電パターンは、前記集電極層と同一の材料により形成されている光電変換装置。
【請求項6】
請求項1に記載の光電変換装置において、
前記第2光電変換素子を介して前記第1光電変換素子とは反対側に位置しており、前記基板上に第2の前記第1下部電極、第2の前記第1光電変換層、及び第2の前記第1上部電極をこの順に積層した第2の第1光電変換素子と、
前記第2の第1下部電極に設けられ、平面視において前記第2の第1光電変換層のうち前記第1延伸部とは逆側に位置する部分から前記第2の第1光電変換層の外に延伸する第2延伸部と、
前記第2光電変換素子の側面のうち前記第2延伸部の延伸方向に向いている側面に設けられた第2絶縁層と、
前記第2絶縁層上を介して、前記第2上部電極と前記第2延伸部とを接続する第2接続部と、
を備える光電変換装置。
【請求項7】
請求項6に記載の光電変換装置において、
前記第1光電変換層、前記第2光電変換層、及び前記第2の第1光電変換層は、平面形状が同一である光電変換装置。
【請求項8】
請求項6に記載の光電変換装置において、
前記第1の方向に沿って繰り返し並べられた複数の前記第1光電変換素子及び複数の前記第2の光電変換素子を備え、
前記複数の第1光電変換素子及び前記複数の第2光電変換素子は、複数の前記第1接続部及び複数の前記第2接続部を介して直列に接続されており、
前記第1絶縁層は、前記複数の第1光電変換素子に対応するように連続して形成されており、
前記第2絶縁層は、前記複数の第2光電変換素子に対応するように連続して形成されている光電変換装置。
【請求項9】
請求項1に記載の光電変換装置において、
前記第1光電変換層及び前記第2光電変換層は、少なくとも2つ以上の光電変換層を有する多接合構造を有している光電変換装置。
【請求項10】
請求項1に記載の光電変換装置において、
前記第1絶縁層は、前記第1延伸部に接している光電変換装置。
【請求項11】
請求項1に記載の光電変換装置において、
前記第1光電変換層は、前記第1下部電極より幅広であり、前記第1下部電極の側面を被覆しており、
前記第2光電変換層は、前記第2下部電極より幅広であり、前記第2下部電極の側面を被覆している光電変換装置。
【請求項12】
少なくとも互いに直列に接続された複数の光電変換装置を有しており、
前記光電変換装置は、
絶縁性の基板と、
前記基板上に形成され、第1下部電極、第1光電変換層、及び第1上部電極をこの順に積層した第1光電変換素子と、
前記基板上に形成され、第2下部電極、第2光電変換層、及び第2上部電極をこの順に積層した第2光電変換素子と、
を備え、
前記第1光電変換素子及び前記第2光電変換素子は、第1の方向に沿って互いに並んで配置されており、かつ第2の方向に延伸する分離溝によって互いに分離されており、
前記第2下部電極は、前記第1の方向と平行な側面から前記第2光電変換層の外に延伸する第1延伸部を備えており、
前記第1光電変換素子の側面のうち前記第1延伸部の延伸方向に向いている側面に設けられた第1絶縁層と、
前記第1絶縁層上を介して、前記第1上部電極と前記第1延伸部とを接続する第1接続部と、
を備える太陽電池モジュール。
【請求項13】
基板上に、第1下部電極、第1光電変換層、及び第1上部電極をこの順に積層した第1光電変換素子と、第2下部電極、第2光電変換層、及び第2上部電極をこの順に積層した第2光電変換素子とを、第1の方向に沿って互いに並んで形成し、かつ前記第2下部電極に、前記第1の方向と平行な側面から前記第2光電変換層の外に延伸する第1延伸部を形成する工程と、
前記第1光電変換素子の側面のうち前記第1延伸部の延伸方向に向いている側面に第1絶縁層を形成する工程と、
前記第1絶縁層上を介して、前記第1上部電極と前記第1延伸部とを接続する第1接続部を形成する工程と、
を備える光電変換装置の製造方法。
【請求項14】
請求項13に記載の光電変換装置の製造方法において、
前記第1光電変換素子、前記第2光電変換素子、及び前記第1延伸部を形成する工程は、
前記基板上に、前記第1下部電極、前記第2下部電極、および前記第1延伸部となる第1導電膜を形成する工程と、
前記第1導電膜のうち前記第1延伸部となる領域をマスク部材で被覆した状態で、前記第1導電膜上に、前記第1光電変換層及び前記第2光電変換層となる光電変換層を形成する工程と、
前記光電変換層上に、前記第1上部電極及び前記第2上部電極となる第2導電膜を形成する工程と、
前記第2導電膜、前記光電変換層、及び前記第1導電膜を、前記第1光電変換素子及び前記第2光電変換素子に分割する工程と、
を有する光電変換装置の製造方法。
【請求項15】
請求項14に記載の光電変換装置の製造方法において、
前記第1接続部は、
前記第1絶縁層を介して前記第1下部電極の反対側に設けられた第1導電パターンと、
前記第1上部電極上から前記第1絶縁層を介して前記第1導電パターンまで延伸している集電極層と、
前記第1導電パターンと前記第1延伸部とを接続する第2導電パターンと、
を備え、
前記第1導電膜を形成する工程において、前記第1導電膜を、前記第1導電パターンが形成される領域にも形成し、
前記光電変換層を形成する工程において、前記第1導電膜のうち前記第1導電パターンとなる領域を前記マスク部材で被覆した状態で、前記光電変換層を形成し、
前記光電変換層を形成する工程の後、前記第1絶縁層を形成する工程の前に、前記第1導電膜を選択的に除去することにより前記第1導電パターンを他の部分から分離する工程を備え、
前記第1絶縁層を形成する工程の後に、
前記集電極層を形成し、かつ前記第2導電パターンを形成することにより前記第1接続部を形成する工程を備える光電変換装置の製造方法。
【請求項16】
請求項15に記載の光電変換装置の製造方法において、
前記集電極層を形成し、かつ前記第2導電パターンを形成することにより前記第1接続部を形成する工程は、前記集電極層と前記第2導電パターンとを別工程で形成する工程である光電変換装置の製造方法。
【請求項17】
請求項15に記載の光電変換装置の製造方法において、
前記集電極層を形成し、かつ前記第2導電パターンを形成することにより前記第1接続部を形成する工程は、前記集電極層と前記第2導電パターンとを同一工程で形成する工程である光電変換装置の製造方法。
【請求項18】
請求項13に記載の光電変換装置の製造方法において、
前記第1光電変換素子、前記第2光電変換素子、及び前記第1延伸部を形成する工程は、
前記基板上に、前記第1下部電極、前記第2下部電極、および前記第1延伸部となる第1導電膜を形成する工程と、
前記第1導電膜に、前記第1下部電極と前記第2下部電極の間に位置する第1分割溝、および前記第1接続部と前記第1下部電極の間に位置する第2分割溝を形成する工程と、
前記第1下部電極上、前記第2下部電極上、及び前記第1分割溝上に、前記第1光電変換層及び前記第2光電変換層となる光電変換層を形成する工程と、
前記光電変換層上に、前記第1上部電極及び前記第2上部電極となる第2導電膜を形成する工程と、
前記光電変換層及び前記第2導電膜に第3分割溝を形成することにより、前記第1光電変換層、前記第2光電変換層、前記第1上部電極、及び前記第2上部電極を形成する工程と、を備える光電変換装置の製造方法。
【請求項19】
請求項18に記載の光電変換装置の製造方法において、
前記第3分割溝の幅は、前記第1分割溝の幅より小さい光電変換装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−134188(P2012−134188A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−72609(P2009−72609)
【出願日】平成21年3月24日(2009.3.24)
【出願人】(000005234)富士電機株式会社 (3,146)
【Fターム(参考)】