説明

免震床構造

【課題】その上部に配置される機器類が地震等により移動したり転倒するのを防止することができ、機器類の設置にかかる費用を低減することができ、機器類の操作性が害されるのを防止できると共に、機器類が免震動作を受けることができる免震床構造を提供する。
【解決手段】基礎床面11上に配置される免震構造体24と、前記免震構造体24上に一体的に設けられた支持架台42とを備えた。
【効果】その上部に配置される機器類が地震等により移動したり転倒するのを防止することができ、機器類の設置にかかる費用を低減することができ、機器類の操作性が害されるのを防止できると共に、機器類が免震動作を受けることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、上に載せたフリーアクセスフロア等に対して免震動作することにより、そのフリーアクセスフロア等に地震等の振動や変位が直接伝わるのを防止するために用いられる免震床構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の免震床構造としては、図7に示すように、平らな基礎床面11上に配置された免震フレーム4からなる免震床構造があった。この免震フレーム4は、その上にフリーアクセスフロア6を載せて取り付ける場合は、地震等の振動や変位がフリーアクセスフロア6に直接伝わるのを防止するために用いられていた(特許文献1参照)。
【0003】
このような従来の免震床構造である免震フレーム4は、図8に示すように、その長さ方向(図中上下方向)に伸びるように形成されたフレーム8が、その長さ方向が略平行になるように、その長さ方向に対して垂直の方向に間隔をおいて複数並んで配置されていた。
【0004】
免震フレーム4のフレーム8は、図7,9に示すように、断面がコの字状に形成されると共に、図8,9に示すように、その長さ方向の端部間が互いに連結部材10により連結されて、その長さ方向に継ぎ足して延長可能になっていた。
【0005】
すなわち、連結部材10は、互いに長さ方向に隣接するフレーム8の、断面がコの字状の端部の外側に重なるように、断面がコの字状に形成されて、隣接するフレーム8の端部の両方にまたがって固定されることにより、互いに長さ方向に隣接するフレーム8同士をその長さ方向に継ぎ足すことができるようになっていた。
【0006】
そして、免震フレーム4の連結リブ12は、その長さ方向がフレーム8の長さ方向に対して略垂直の方向に伸びるようにして、フレーム8間に複数並んで配置されており、図8に示すように、フレーム8と連結リブ12は上から見ると多数の格子枠を形成するようになっていた。そして、免震フレーム4のブレース14は、フレーム8と連結リブ12により形成された格子枠の1本の対角線上に配置されていた。
【0007】
免震フレーム4のフレーム8は、その長さ方向に所定の間隔をおいて、その側部に板状に突出した突起部8aが複数形成されており、その突起部8aに形成された貫通孔を通るボルト等の連結部材を介して、連結リブ12及びブレース14に連結されていた。
【0008】
そして、免震フレーム4のフレーム8は、その長さ方向に一定の間隔をおいた位置の下部に、図9に示すように、複数のボールベアリング16が設けられていた。これらのボールベアリング16が基礎床面11に接触して転がるようになっているため、免震フレーム4は基礎床面11上をどの水平方向にも自由に動くことができるようになっていた。
【0009】
また、従来の免震床構造である免震フレーム4は、図8における縦横両方向に同様の部材を接続して拡大させることができ、略部屋一杯になるよう配置できるようになっていた。このようにして拡大させた免震フレーム4全体の四隅部に、不図示のダンパやコイルバネが取り付けられることにより、地震等の振動や変位を吸収して免震フレーム4が水平方向に移動するのを防ぐと共に、免震フレーム4が設置された部屋に対して水平方向に相対的に移動した免震フレーム4に、ダンパやコイルバネが復元力を発揮して、免震フレーム4を部屋に対して相対的な元の位置に戻すことができるようになっていた。
【0010】
一方、図10に示すように、免震フレーム4の上にはフリーアクセスフロア6を載せて設置できるようになっていた。このフリーアクセスフロア6は、免震フレーム4の上方の、水平の同一面上に、上から見て縦横に互いに隣合うように整列して複数配置されているフロアパネル18と、このフロアパネル18をその下から支持する支持脚20により構成されている。
【0011】
このフリーアクセスフロア6の支持脚20は、その平面形状が略正方形であるフロアパネル18の四隅各部を、その下側から支持する、その平面形状が円形又は矩形状等に形成されたパネル調整台20aと、このパネル調整台20aの下端部に同一軸線上に連結され、免震フレーム4のフレーム8の上面8bから立設するよう下端部がフレーム8に固定された脚部20bとを有する。
【0012】
このような従来の免震床構造である免震フレーム4によれば、地震等の発生時において、免震フレーム4が水平方向に動くことにより、フリーアクセスフロア6に地震等による建物の振動や変位を直接伝えないでそれらを低減させた上で伝えるような免震動作をすることができるようになっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特許第4279075号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上記従来の免震床構造においては、図7に示すように、基礎床面11上に免震フレーム4が配置され、この免震フレーム4の上に、図10に示すように、フリーアクセスフロア6を設置する場合で、例えば大型サーバーのような機器や装置等(以下、機器類と称する)を部屋内に設置する場合は、フリーアクセスフロア6のフロアパネル18の上面18aに載置することになる。
【0015】
この機器類は、免震フレーム4上のフリーアクセスフロア6のフロアパネル18の上面18aに載置されるだけでは、地震等の発生時において、免震フレーム4が揺れ動くことによりフロアパネル18の上で動いたり転倒したりするおそれがあるので、フロアパネル18に固定されることがある。
【0016】
しかしながら、このフリーアクセスフロア6は、その敷設後にフロアパネル18の下側の床下空間の利用等のために、フロアパネル18を支持脚20から取外すことがあるため、フロアパネル18を支持脚20上に着脱可能に載置するだけのパネルフリー方式の構造が、一般的に採用されるようになっている。
【0017】
このようなパネルフリー方式のフリーアクセスフロア6では、フロアパネル18は支持脚20上に載置されているだけなので、地震等により機器類に伝えられる振動や変位がその下方に位置する免震フレーム4により低減されたとしても、機器類を固定したフロアパネル18が支持脚20から浮き上がってしまうおそれがあった。
【0018】
したがって、機器類は、このようなパネルフリー方式のフリーアクセスフロア6のフロアパネル18に固定しただけでは、地震等によるその移動や転倒を防止することができないという問題があった。
【0019】
このため、機器類をフリーアクセスフロア6上に設置する際には、例えば、フロアパネル18の四隅が支持脚20に固定されるようになっているパネル固定方式の構造を採用することも考えられるが、パネルフリー方式のフロアパネル18とは異なる一般的ではない特殊なフロアパネルを用いる必要があり、また、敷設後のフロアパネル18の下側の床下空間の利用等をするには、フロアパネル18の支持脚20への固定を解除することが必要となるため、その手間が掛かるという問題があった。
【0020】
また、フロアパネル18の上に機器類を設置する場合には、そのフロアパネル18を着脱したり、加工したりする必要があり、その手間が掛かることにより、その設置にかかる費用が高くなるという問題があった。
【0021】
このため、機器類を基礎床面11の上に直接設置することも考えられるが、免震フレーム4やフリーアクセスフロア6がある位置には設置することができないという問題があった。
【0022】
仮に免震フレーム4やフリーアクセスフロア6がない場所を作って、その場所の基礎床面11の上にそのような機器類を直接設置した場合でも、周囲のフリーアクセスフロア6のフロアパネル18の上面18aよりも低い位置に機器類が設置されることにより、機器類の操作上の不都合が生じるという問題があった。
【0023】
また、上記のように、基礎床面11の上に機器類を直接設置した場合には、機器類と基礎床面11の間に免震フレーム4が設けられていないので、その機器類は免震フレーム4による免震動作を受けることができないという問題があった。
【0024】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みて、その上部に配置される機器類が地震等により移動したり転倒するのを防止することができ、機器類の設置にかかる費用を低減することができ、機器類の操作性が害されるのを防止できると共に、機器類が免震動作を受けることができる免震床構造を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0025】
上記課題を解決するために、本発明による免震床構造は、
基礎床面上に配置される免震構造体と、前記免震構造体上に一体的に設けられた支持架台とを備えたことを特徴とするものである。
【0026】
また、本発明による免震床構造は、
前記免震構造体は、下部にボールベアリングを設置したフレームと連結リブを有することを特徴とするものである。
【0027】
また、本発明による免震床構造は、
前記支持架台の下部部材は、前記免震構造体の前記フレーム上のみに設置されたことを特徴とするものである。
【0028】
また、本発明による免震床構造は、
前記免震構造体上の前記支持架台が無い領域にフリーアクセスフロアを設けたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0029】
このような本発明の免震床構造によれば、
基礎床面上に配置される免震構造体と、前記免震構造体上に一体的に設けられた支持架台とを備えたことにより、
支持架台の上部に配置される機器類が地震等により移動したり転倒するのを防止することができ、機器類の設置にかかる費用を低減することができ、機器類の操作性が害されるのを防止できると共に、機器類が免震動作を受けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施の形態に係る免震床構造40を示す正面図である。
【図2】図1に示す免震床構造40の上面図である。
【図3】図1に示す支持架台42の上面図である。
【図4】支持架台42を示す図であって、図4(a)はその正面図、図4(b)は図3における支持架台42のA−A線矢視断面図である。
【図5】図3に示す枠体50の1つを示す図であって、図5(a)はその上面図、図5(b)はその側面図、図5(c)は図5(a)における枠体50のB矢視図である。
【図6】図1に示す免震床構造40とフリーアクセスフロア6とを併せて示す正面図である。
【図7】従来の免震床構造である免震フレーム4を示す正面図である。
【図8】図7に示す免震フレーム4の上面図である。
【図9】図8に示す免震フレーム4におけるC−C線矢視拡大断面図である。
【図10】図7に示す免震フレーム4とフリーアクセスフロア6とを併せて示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明に係る免震床構造を実施するための形態について、図面に基づいて具体的に説明する。
【0032】
図1から図6は、本発明の一実施の形態に係る免震床構造40について説明するために参照する図である。これらの図に示す免震床構造40は、前記従来の免震床構造と同様の部分には同じ符号を付して説明し、従来と同様の構成についての重複する説明は一部を除き省略するものとする。
【0033】
本発明の一実施の形態に係る免震床構造40は、図1に示すように、基礎床面11上に免震フレーム24(免震構造体)が配置されており、この免震フレーム24のフレーム8の下部に設けられたボールベアリング16が基礎床面11に接触して転がることができるようになっている。この免震フレーム24は、前記従来の免震床構造である免震フレーム4と同じ構成を有している。
【0034】
そして、図1及び図2に示すように、免震床構造40は、免震フレーム24のフレーム8の上面8bの上方に支持架台42が載置されて固定されるようになっている。
【0035】
この免震床構造40の支持架台42は、図3及び図4(a)、(b)に示すように、鋼鉄製で、断面がL字状のアングル部材44,46,48,52,54,56(長尺部材)が、縦・横・高さの三方向に伸びるように組み合わされて、互いの接触する部分をネジ締結や溶接によって固定されることにより、外形形状の角部を結ぶ線の内側が直方体状に形成されている。
【0036】
すなわち、図3に示すように、免震床構造40の支持架台42は、上記アングル部材が組み合わされて、同図中上下方向に長さを有する略矩形の枠状に形成された、図5に示すような枠体50を有し、この枠体50は支持架台42の長さ方向に2つ連結して配置されていると共に、その長さ方向が略平行になるように互いに間隔をおいて複数列が並んで配置されている。
【0037】
この支持架台42の枠体50は、図5(a)から(c)に示すように、下部アングル部材44と、この下部アングル部材44の上方に断面が対称となるよう配置される上部アングル部材46と、以下のような連結アングル部材48とが組み合わされて構成されている。
【0038】
すなわち連結アングル部材48は、その長さ方向両端部のそれぞれが、下部アングル部材44の上向き面44aと、上部アングル部材46の下向き面46aに突き当てられて固定されることにより、下部アングル部材44と上部アングル部材46を上下方向に連結するように設けられている。
【0039】
図3及び図4(a)、(b)に示すように、支持架台42は接続アングル部材52を有し、この接続アングル部材52は、その長さ方向が枠体50の長さ方向に対して略垂直方向に伸びるように配置され、支持架台42の図3中上下両端部を構成する枠体50の長さ方向の各先端面に、その断面が逆L字型の二辺のうちの一辺で、図4(a)中上下方向に幅を有する辺の外側面が接触して固定されている。
【0040】
そして、支持架台42は接続アングル部材54を有し、この接続アングル部材54は、その長さ方向が枠体50の長さ方向に対して略垂直の方向になるように枠体50間に配置され、その長さ方向両端部が、連結アングル部材48の断面のL字の二辺のうち枠体50の長さ方向と平行な辺の内側面、又は上部アングル部材46の図4(b)中縦方向の辺の外側面に接触して固定されている。このため、接続アングル部材54は、枠体50同士を、それらに略垂直の方向に連結するようになっている。
【0041】
図3において、支持架台42の複数の枠体50の中で、支持架台42の幅方向両端側に位置する枠体50の、上部アングル部材46の外側鉛直面には、図4(b)に示すように、断面が逆さL字状に配置された取付アングル部材56の外側鉛直面が接触して固定されている。
【0042】
図1に示すように、支持架台42は、枠体50の下部アングル部材44の底面が、免震フレーム24のフレーム8の上面8bの上に、不図示の板状の部材などを介して、図2,9に示すような免震フレーム24の連結部材10の上面より高い位置に載置され、ボルト等によりフレーム8に一体的に固定されるようになっている。
【0043】
このとき、支持架台42は、免震フレーム24に着脱可能に固定されるようになっているため、免震フレーム24が設置された部屋においてその取付け、取外しを行なうことができるようになっている。
【0044】
さらに支持架台42は、枠体50の下部アングル部材44の底面が、免震フレーム24のフレーム8の上面8bの上方においてのみ固定されるようになっているため、支持架台42の上に設置される機器類の配線をする際に、その枠体50以外の他の部分がその妨げとならないようになっている。
【0045】
また、支持架台42は、免震フレーム24のフレーム8の上面8bの上方に固定された、複数の平行に配置された枠体50と、枠体50同士を接続する部材だけで構成することができるため、その部品点数を少ないものにすることができ、かつ、その軽量化を図ることができるようになっている。
【0046】
また、図6に示すように、免震フレーム24上に固定された支持架台42の水平方向の周囲にはフリーアクセスフロア6が載置されて、その支持脚20の下端部が免震フレーム24のフレーム8上に固定されている。
【0047】
このとき、支持架台42の水平方向の外周に固定された接続アングル部材52や取付アングル部材56の、断面の逆L字型の二辺のうちの水平となっている辺の上面に、フリーアクセスフロア6のフロアパネル18の下面を接触させて固定することができ、支持架台42とフリーアクセスフロア6を一体化してそれらの間に隙間ができないようにすることができる。
【0048】
このとき、図6に示すように、支持架台42の枠体50の上部アングル部材46の上面の高さは、免震フレーム24上に固定されたフリーアクセスフロア6のフロアパネル18の上面18aの高さと略同一になっている。
【0049】
また、支持架台42の接続アングル部材52や取付アングル部材56の上面に、フリーアクセスフロア6のフロアパネル18の下面を接触させて固定した部分には、その下にフリーアクセスフロア6の支持脚20を設ける必要がないため、部品点数を削減することができるようになっている。
【0050】
このような免震床構造40の周囲には、図10に示すような、その上にフリーアクセスフロア6のみを載置した免震フレーム24や、図6に示すような、フリーアクセスフロア6と共に支持架台42を中心部に設けた別の免震フレーム24を、部屋のレイアウトに応じて適宜選択して接続し、その部屋全体又は必要な領域に敷設することができる。
【0051】
以上に説明したように、本実施の形態に係る免震床構造40によれば、機器類をフリーアクセスフロア6の上に載置するようにはなっていないため、フリーアクセスフロア6のフロアパネル18や支持脚20の強度を高くする必要がないので、それらの強度を高くすることによりその重量が重くなることを防止することができる。
【0052】
また、支持架台42の上に上記のような機器類を載置して固定することができるため、地震等の発生時において、免震フレーム24が免震動作することにより機器類に伝えられる振動や変位が低減されると共に、免震フレーム24が揺れ動くことによりその機器類が移動したり転倒するのを防止することができる。
【0053】
また、機器類を載置する際にフロアパネル18を着脱する必要がなく、また、フロアパネル18に機器類を設置するための加工をする必要もないため、それらの手間が掛かることがないので、機器類の設置にかかる費用を低減することができる。
【0054】
また、上記のような機器類を支持架台42の上に十分に支持することができるため、機器類を基礎床面11の上に直接設置する必要がなくなるので、周囲のフリーアクセスフロア6のフロアパネル18の上面18aよりも低い位置に機器類を設置することもなくなり、重量機器の操作上の不都合が生じることを防止することができる。
【0055】
また、支持架台42の上に上記のような機器類を載置することができると共に、支持架台42と基礎床面11の間には免震フレーム24が配置されているので、その機器類は免震フレーム24による免震動作を十分受けることができる。
【0056】
また、支持架台42は開口部を有する構造になっているため、その開口部を用いて機器類の配線をすることができるので、フロアパネル18に配線用の大きな孔を設ける必要がなく、またその加工の手間が掛かることを防止することができる。
【0057】
なお、前記実施の形態に係る免震床構造40における支持架台42は、水平方向に対して免震動作をすることができる構造を有する免震フレーム24上に固定されるようになっていたが、垂直方向、又は水平方向及び垂直方向に対して免震動作をすることができる構造を有する免震フレーム上に固定されるようになっていてもよい。
【0058】
また、前記実施の形態に係る免震床構造40における支持架台42は、枠体50がその長さ方向に2つずつ連結して配置されていると共に、その長さ方向と垂直方向に間隔をおいて互いにが略平行になるように複数並んで配置されるようになっていたが、枠体50はその長さ方向に2つずつ連結しないで、1つずつ並んで配置されるようになっていてもよいし、3つ以上の枠体50が長さ方向に連結した状態で並んで配置されるようになっていてもよい。
【0059】
また、前記実施の形態に係る免震床構造40における支持架台42は、枠体50の下部アングル部材44の底面が、免震フレーム24のフレーム8の上面8bの上に、不図示の板状の部材などを介して配置され、免震フレーム24のフレーム8に一体的に固定されるようになっていたが、その他に例えば、下部アングル部材44に、連結部材10をよける切欠きを設け、下部アングル部材44の底面が免震フレーム24のフレーム8の上面8bに直接接触して固定されるようになっていてもよい。
【0060】
或は、支持架台42の下部アングル部材44の底面が、免震フレーム24の連結リブ12とブレース14に固定されるようになっていてもよい。
【0061】
また、前記実施の形態に係る免震床構造40のように、支持架台42の下部アングル部材44の底面の高さ位置を固定するように限定する必要はなく、ジャッキのようなネジ締結手段やその他の手段により、下部アングル部材44の底面の高さ位置を調整することができる構造を有するようになっていてもよい。
【0062】
また、支持架台42は、前記実施の形態に係る構成のものに限定する必要はなく、他のどのような構成の支持架台を用いてもよい。
【0063】
また、前記実施の形態に係る免震床構造40における支持架台42は、免震フレーム24上の中心部に配置されるようになっていたが、免震フレーム24上の隅部に配置されるようになっていてもよいし、免震フレーム24の上面全面にわたって配置されるようになっていてもよい。
【符号の説明】
【0064】
4 免震フレーム
6 フリーアクセスフロア
8 フレーム
8a 突起部
8b 上面
10 連結部材
11 基礎床面
12 連結リブ
14 ブレース
16 ボールベアリング
18 フロアパネル
18a 上面
20 支持脚
20a パネル調整台
20b 脚部
24 免震フレーム
40 免震床構造
42 支持架台
44 下部アングル部材
44a 上向き面
46 上部アングル部材
46a 下向き面
48 連結アングル部材
50 枠体
52,54 接続アングル部材
56 取付アングル部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基礎床面上に配置される免震構造体と、前記免震構造体上に一体的に設けられた支持架台とを備えたことを特徴とする免震床構造。
【請求項2】
前記免震構造体は、下部にボールベアリングを設置したフレームと連結リブを有することを特徴とする請求項1に記載の免震床構造。
【請求項3】
前記支持架台の下部部材は、前記免震構造体の前記フレーム上のみに設置されたことを特徴とする請求項2に記載の免震床構造。
【請求項4】
前記免震構造体上の前記支持架台が無い領域にフリーアクセスフロアを設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の免震床構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−97500(P2012−97500A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−247250(P2010−247250)
【出願日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(000233239)日立機材株式会社 (225)
【Fターム(参考)】