説明

免震装置

【課題】安定した減衰性能を得ることができる免震装置を提供することを目的とする。
【解決手段】一対のフランジ板2,3の間に、剛性を有する剛性板41と弾性を有する弾性板40とを交互に積層してなる積層体4が介在されており、積層体4を積層方向に貫通する孔部10が形成され、孔部10の内側に振動を減衰させる減衰材5が収容されていると共に、減衰材5の軸方向の端面が孔部10の開口端部12を封栓する栓体7Aによって押さえられている免震装置1において、栓体7Aが、フランジ板3に固定された固定部71と、減衰材5の軸方向の端面に重ね合わせられた当接板72と、固定部71と当接板72との間に介装されたバネ70と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層体に減衰材が貫設された免震装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の免震装置として、従来、例えば下記特許文献1に示すような、積層体の中央部分に鉛プラグ(減衰材)が貫設された免震装置が知られている。詳しく説明すると、上記した積層体は、ゴム等からなる弾性板と鋼板などからなる剛性板とを交互に積層した構成からなり、その積層方向の両側にそれぞれ配設された一対のフランジ板の間に介在されている。また、免震装置には、積層体の積層方向に貫通する孔部が形成されており、その孔部の内側に鉛プラグが収容されている。この鉛プラグは、振動を減衰させるダンパー部材であり、例えば前記した孔部の内側に圧入されている。また、孔部の軸方向の両端部にはキャップ(栓体)がそれぞれ嵌合されており、このキャップによって鉛プラグの両端面がそれぞれ押さえられている。
【0003】
上記した構成の免震装置は、これら一対のフランジ板のうちの下側のフランジ板を基礎等の下部構造に固定させると共に上側のフランジ板を建物等の上部構造に固定させることで、下部構造と上部構造との間に介装される。この免震装置によれば、積層体のせん断変形時に減衰材が塑性変形することにより振動エネルギーを吸収することができ、上部構造に伝達される振動を減衰させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−115176号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記した従来の免震装置では、温度変化によって積層体の高さ(積層方向の寸法)が変化するが、ゴム等からなる弾性板と鉛などからなる減衰材との線膨張係数が異なるため、温度変化によって減衰材に作用する圧力が変化する。このため、減衰材による減衰性が変動し、免震装置の減衰性能が安定しないという問題がある。
【0006】
具体的に説明すると、温度が上昇すると、複数の弾性板が積層方向(軸方向)にそれぞれ熱膨張し、一対のフランジ板の間隔が拡がり、それら一対のフランジ板に固定された栓体もフランジ板と共に軸方向外側に変位し、減衰材が収容される空間の軸方向寸法が長くなる。このとき、減衰材も温度上昇によって軸方向に熱膨張するが、減衰材の膨張率は弾性板の膨張率に比べて小さいため、減衰材に対する圧力が低下し、減衰材による減衰性が低下する。
【0007】
反対に、温度が低下すると、複数の弾性板が積層方向(軸方向)にそれぞれ熱収縮し、一対のフランジ板の間隔が狭まり、それら一対のフランジ板に固定された栓体もフランジ板と共に軸方向内側に変位し、減衰材が収容される空間の軸方向寸法が短くなる。このとき、減衰材も温度低下によって熱収縮するが、減衰材の収縮率は弾性板の収縮率に比べて小さいため、減衰材に対する圧力が上昇し、減衰材による減衰性が上昇する。
【0008】
本発明は、上記した従来の問題が考慮されたものであり、安定した減衰性能を得ることができる免震装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る免震装置は、一対のフランジ板の間に、剛性を有する剛性板と弾性を有する弾性板とを交互に積層してなる積層体が介在されており、該積層体を積層方向に貫通する孔部が形成され、該孔部の内側に振動を減衰させる減衰材が収容されていると共に、該減衰材の軸方向の端面が前記孔部の開口端部を封栓する栓体によって押さえられている免震装置において、前記栓体が、前記フランジ板に固定された固定部と、前記減衰材の軸方向の端面に重ね合わせられた当接板と、前記固定部と前記当接板との間に介装されたバネと、を備えていることを特徴としている。
【0010】
このような特徴により、温度変化によって積層体の軸方向寸法が変化するが、減衰材が収容される空間の軸方向寸法の変動はバネのストロークによって緩和され、減衰材に作用する圧力の変動が抑えられる。
【0011】
すなわち、温度が上昇すると、複数の弾性板が積層方向(軸方向)にそれぞれ熱膨張し、一対のフランジ板の間隔が拡がり、それら一対のフランジ板に固定された栓体の固定部もフランジ板と共に軸方向外側に変位する。このとき、バネが伸びる方向に弾性変形するため、当接板の軸方向外側への変位が抑えられ、減衰材が収容される空間の軸方向寸法の拡大が抑えられる。したがって、減衰材の膨張率が弾性板の膨張率に比べて小さくても、減衰材に作用する圧力の低下が抑えられる。
【0012】
反対に、温度が低下すると、複数の弾性板が積層方向(軸方向)にそれぞれ熱収縮し、一対のフランジ板の間隔が狭まり、それら一対のフランジ板に固定された栓体の固定部もフランジ板と共に軸方向内側に変位する。このとき、バネが縮む方向に弾性変形するため、当接板の軸方向内側への変位が抑えられ、減衰材が収容される空間の軸方向寸法の縮小が抑えられる。したがって、減衰材の膨張率が弾性板の収縮率に比べて小さくても、減衰材に作用する圧力の上昇が抑えられる。
【0013】
なお、上記した本発明に係る免震装置では、バネと減衰材との間に当接板が介在されているため、減衰材の軸方向の端面に対して面圧が一様にかけられる。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る免震装置によれば、温度変化に起因する減衰材に対する圧力変動が抑えられるので、安定した減衰性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態を説明するための免震装置の縦断面図である。
【図2】本発明の実施の形態を説明するための温度変化時の免震装置の状態を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る免震装置の実施の形態について、図面に基いて説明する。
【0017】
図1に示す免震装置1は、基礎等の図示せぬ下部構造と建物本体等の図示せぬ上部構造との間に介装され、上部構造を下部構造に対して相対的に水平移動可能に支持する装置である。この免震装置1の概略構成としては、図1に示すように、上下に対向して配置された一対のフランジ板(下フランジ板2及び上フランジ板3)と、一対のフランジ板2,3の間に介在された積層体4と、積層体4に貫設されたプラグ5(本発明における減衰材)と、プラグ5を収容する孔部10の軸方向両側の開口端部12,12を封栓するキャップ体7A(本発明における栓体),7Bと、を備えている。
なお、図1に示す一点鎖線Oは、積層体4の積層方向に延在する積層体4の中心軸線であり、以下「軸線O」と記す。また、軸線Oに沿った方向を「軸方向」とし、軸線Oに直交する方向を「径方向」とし、軸線O周りの方向を「周方向」とする。
【0018】
下フランジ板2は、下部構造に固定される固定部材であり、上フランジ板3は上部構造に固定される固定部材である。下フランジ板2及び上フランジ板3は、剛性を有する平面視円形の硬質板であり、例えば鋼板からなる。これら下フランジ板2及び上フランジ板3は、それぞれ積層体4の断面形状よりも大径に形成されており、これら下フランジ板2及び上フランジ板3の各外周部は、全周に亘って積層体4の径方向外側に向けて突出されている。また、下フランジ板2及び上フランジ板3の各外周部には、周方向に間隔をあけて複数の図示せぬボルト孔が形成されており、例えばアンカーボルト等を介して下部構造や上部構造にそれぞれ固定される。
【0019】
積層体4は、弾性を有する弾性板40と剛性を有する剛性板41とが交互に積層された柱状体であり、水平方向にせん断変形可能なせん断変形部である。複数の弾性板40と剛性板41は、それぞれ平面視円形状に形成されており、積層体4は、軸方向に延在する略円柱形状に形成されている。また、積層体4の外周面部分には、弾性板40及び剛性板41の外周を全周に亘って被覆する被覆部42が設けられている。
【0020】
複数の剛性板41は、例えば鋼板からなる硬質板であり、下フランジ板2や上フランジ板3と平行に配設されている。
なお、上記した剛性板41、下フランジ板2及び上フランジ板3は、鋼板以外であってもよく、例えば硬質樹脂からなる板材であってもよい。
【0021】
また、弾性板40は、弾性変形可能な弾性材料からなる軟質板であり、剛性板41,41の間、及び剛性板41とフランジ板2,3との間に介在されている。
また、被覆部42は、弾性変形可能な弾性材料からなり、弾性板40と一体に形成されている。具体的に説明すると、弾性板40及び被覆部42はそれぞれ加硫ゴムからなり、未加硫の弾性板40及び被覆部42を上記した複数の剛性板41及びフランジ板2,3と共に加硫させることで、弾性板40及び被覆部42と複数の剛性板41及びフランジ板2,3とが加硫接着されている。
なお、上記した弾性板40及び被覆部42はゴム以外であってもよく、例えば軟質樹脂で形成することも可能である。
【0022】
また、上記した下フランジ板2、上フランジ板3及び積層体4には、軸方向に延在する孔部10が形成されている。この孔部10は、プラグ5を収容する平面視円形の孔であり、積層体4の中心位置に配設され、軸線Oを共通軸にして積層体4と同軸上に形成されている。また、孔部10は、軸方向に貫通した貫通孔である。すなわち、上記した下フランジ板2、上フランジ板3、弾性板40及び剛性板41の各中心部分には、互いに連通する円形孔がそれぞれ形成されており、これらの円形孔によって孔部10が形成されている。
【0023】
なお、上記した孔部10は、積層体4の領域部分(孔中間部11)では縦断面視矩形状の直孔状に形成されており、フランジ板2,3の領域部分(開口端部12)では縦断面略T字状に拡径されている。すなわち、孔部10のうち、下フランジ板2及び上フランジ板3に形成された軸方向両側の開口端部12,12は、下フランジ板2の下面や上フランジ板3の上面に形成された平面視円形の凹部12aと、上記した孔中間部11の端部に連通されて凹部11aの底面において開口された丸孔状の連通部12bと、からなる。
【0024】
上記した孔部10の内側には、プラグ5が収容されている。このプラグ5の軸方向両側の端面は、孔部10の軸方向両側の開口端部12,12に嵌合されたキャップ体7A,7Bによってそれぞれ押さえられており、これにより、プラグ5の軸方向位置が保持されている。
【0025】
プラグ5は、積層体4のせん断変形時に塑性変形することで振動エネルギーを吸収するダンパー部材であり、例えば円柱形状の鉛プラグからなる。詳しく説明すると、プラグ5は、孔部10(孔中間部11)と同径若しくは孔部10(孔中間部11)よりも若干大径に形成されており、孔部10の何れか一方の開口端部12,12から圧入されて孔部10の内側に隙間無く充填されている。このプラグ5の長さ寸法(軸方向寸法)は、積層体4の高さ寸法(軸方向寸法)よりも大きく、プラグ5の上端面は積層体4の上端面よりも上方に位置し、プラグ5の下端面は積層体4の下端面よりも下方に位置する。つまり、プラグ5は、孔中間部11の全長に亘って充填されていると共に両端部が上記した開口端部12,12の連通部12b,12bにそれぞれ挿入されている。
なお、上記したプラグ5は、鉛プラグ以外であってもよく、例えば、錫や合金等の他の金属からなる部材であってもよい。さらに、上記したプラグ5は、金属製以外の部材であってもよく、例えばゴムに鉄粉等を混合させたエラストマー部材であってもよい。
【0026】
上フランジ板3に装着されるキャップ体7Aは、軸方向変位を許容する栓体であり、内部に軸方向に弾性変形可能なバネ70が仕込まれている。詳しく説明すると、キャップ体7Aは、上フランジ板3に固定された固定部71と、プラグ5の上端面に重ね合わせられた当接板72と、固定部71と当接板72との間に介装されたバネ70と、を備えている。
【0027】
固定部71は、孔部10の開口端部12の凹部12aの内側に嵌合される平面視円形状の板部材であり、上フランジ板3に対してボルト締結や溶接などで固定されている。この固定部71の軸方向内側の面(下面)には、孔部10の開口端部12の連通部12bに連通される凹部71aが形成されている。この凹部71aは、上記した連通部12bと略同径の平面視円形状に形成されている。
【0028】
当接板72は、上記した連通部12bの内側に軸方向移動可能に収容された平面視円形の板部材であり、この当接板72の軸方向内側の面(下面)はプラグ5の上端面に当接されている。
【0029】
バネ70は、上記した固定部71の凹部71aの内側に収容されて軸方向に弾性変形可能なバネ部材であり、例えば重荷重用の皿バネが用いられる。このバネ70の上端(例えば皿バネの内縁)は、上記した凹部71aの内面に係止されており、バネ70の下端(例えば皿バネの外縁)は、当接板72の軸方向外側の面(上面)に係止されている。なお、バネ70は、皿ばね以外のバネ部材を用いることも可能であり、例えば板バネを用いることも可能である。
【0030】
上記したバネ70の強さは、固定部71を孔部10の開口端部12の凹部12aの内側に完全に嵌合させた際に、プラグ5に十分な荷重が載荷される程度とし、例えば、プラグ5の端面の面積に対して15MPa以上とする。また、固定部71を孔部10の開口端部12の凹部12aの内側に完全に嵌合させた際のバネ70の沈み込み量は、下記の数式(1)にて計算される必要ストローク量L以上とする。
【0031】
【数1】

【0032】
また、バネ70のバネ定数は、上記した必要ストローク量Lとプラグ5に対する必要圧力とによって求められる。
【0033】
上記した構成のキャップ体7Aでは、バネ70の付勢力によって当接板72を介してプラグ5の上端面がそれぞれ押圧されており、それにより、プラグ5に軸方向の圧縮力が付与されている。
【0034】
下フランジ板2に装着されるキャップ体7Bは、上記したキャップ体7Aと異なり、軸方向変位を規制する栓体であり、平面視円形状の鍔部75の上面に円柱形状の凸部76が突設された構成からなる。鍔部75は、下フランジ板2に形成された凹部12aの内側に嵌合されて下フランジ板2にボルト締結や溶接などで固定されている。凸部76は、下フランジ板2に形成された連通部12bに挿嵌されている。
【0035】
次に、上記した構成の免震装置1の作用について説明する。
【0036】
図示せぬ下部構造と図示せぬ上部構造との間に上記した免震装置1を介装させると、免震装置1によって支持された上部構造の振動系の固有周期が長くなり、例えば地震時に上部構造が受ける応力が緩和される。具体的には、地震等によって下部構造が振動すると、積層体4が水平方向にせん断変形する。これにより、上部構造に伝達される振動が低減される。また、上述した積層部45のせん断変形に伴いプラグ5が塑性変形する。これにより、振動エネルギーが吸収され、上部構造に伝達される振動が減衰される。
【0037】
また、上記した免震装置1では、図2に示すように、温度変化によって弾性板40が軸方向に膨張又は収縮して積層体4の軸方向寸法H1が変化するが、孔部10のうち、プラグ5が収容される空間(当接板72の下面と凸部76の上端面との間)の軸方向寸法H2の変動はバネ70のストロークによって緩和される。これにより、プラグ5に作用する圧力の変動が抑えられる。
【0038】
例えば、積層体4の温度が上昇すると、複数の弾性板40が軸方向にそれぞれ熱膨張し、一対のフランジ板2,3の間隔(積層体4の軸方向寸法H1)が大きくなり、上側のキャップ体7Aのうちの固定部71が上フランジ板3と共に相対的に上方へ変位する。このとき、上側のキャップ体7Aのバネ70が伸びる方向に弾性変形するため、当接板72の上方への変位が抑えられ、プラグ5が収容される空間の軸方向寸法H2の拡大が抑えられる。したがって、プラグ5の膨張率が弾性板40の膨張率に比べて小さくても、プラグ5に作用する圧力の低下が抑えられる。
【0039】
また、積層体4の温度が低下すると、複数の弾性板40が軸方向にそれぞれ熱収縮し、一対のフランジ板2,3の間隔(積層体4の軸方向寸法H1)が小さくなり、上側のキャップ体7Aのうちの固定部71が上フランジ板3と共に相対的に下方へ変位する。このとき、上側のキャップ体7Aのバネ70が縮む方向に弾性変形するため、当接板72の下方への変位が抑えられ、プラグ5が収容される空間の軸方向寸法H2の縮小が抑えられる。したがって、プラグ5の膨張率が弾性板40の膨張率に比べて小さくても、プラグ5に作用する圧力の上昇が抑えられる。
【0040】
上記した免震装置1によれば、温度変化に起因するプラグ5に対する圧力変動が抑えられるので、安定した減衰性能を得ることができる。
【0041】
以上、本発明に係る免震装置の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記した実施の形態では、上側のキャップ体7Aの内部にバネ70が仕込まれているが、本発明は、下側のキャップ体7Bの内部にバネ70が仕込まれていてもよく、上下のキャップ体7A,7Bのそれぞれにバネ70が仕込まれていてもよい。
【0042】
また、本発明は、積層体が斜めに傾けて設置され、積層体が水平面に対して傾斜した方向にせん断変形する構成であってもよい。
また、本発明は、孔部10の内周面とプラグ5の外周面とが直に接していなくてもよい。例えば、プラグ5の外周面が剛性板41によって削られたり弾性板40の部分に入り込んだりするのを防止するため、プラグ5の外周を筒体で覆った構成にすることも可能である。
【0043】
また、上記した実施の形態では、積層体4の中心部分に1本のプラグ5(減衰材)が貫設されているが、本発明は、積層体4に複数の減衰材が貫設された構成であってもよい。その場合、複数の減衰材は均等に配置されていることが好ましいが、積層体4の中心部分に配置されている必要はなく、減衰材の位置は適宜変更可能である。
【0044】
また、本発明は、積層体4の軸方向端部に端板が設けられ、この端板がフランジ板2、3に当接する構成であってもよい。
その他、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0045】
1 免震装置
2 下フランジ板(フランジ板)
3 上フランジ板(フランジ板)
4 積層体
5 プラグ(減衰材)
7A キャップ体(栓体)
10 孔部
12 開口端部
40 弾性板
41 剛性板
70 バネ
71 固定部
72 当接板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対のフランジ板の間に、剛性を有する剛性板と弾性を有する弾性板とを交互に積層してなる積層体が介在されており、
該積層体を積層方向に貫通する孔部が形成され、該孔部の内側に振動を減衰させる減衰材が収容されていると共に、該減衰材の軸方向の端面が前記孔部の開口端部を封栓する栓体によって押さえられている免震装置において、
前記栓体が、前記フランジ板に固定された固定部と、前記減衰材の軸方向の端面に重ね合わせられた当接板と、前記固定部と前記当接板との間に介装されたバネと、を備えていることを特徴とする免震装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2012−145197(P2012−145197A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−5705(P2011−5705)
【出願日】平成23年1月14日(2011.1.14)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】