説明

内燃機関用の燃料噴射弁の弁ニードルにおける絞り

【課題】内燃機関の有害物質エミッションに対して不都合な影響を及ぼす、個々の噴射における燃料調量量のばらつきを回避する。
【解決手段】内燃機関用の燃料噴射弁において、弁ニードル3と圧力室5の壁との間に、鋭い縁部を有する間隙絞り15が形成されており、弁ニードル3にカラー17が形成されており、該カラーがその外縁部に鋭い縁部20を有していて、鋭い縁部を有する間隙絞り15が、カラー17と圧力室5の壁との間に形成されており、カラー17がその外面に、単数又は複数の研磨部25を有しており、カラー17の縁部20が研磨部25の領域において鋭い縁部をもって形成されていて、研磨部25の間における領域が、圧力室5の壁と密に接触していて、燃料が事実上研磨部25の領域においてしかカラー17を通過しないようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関用の燃料噴射弁であって、弁本体が設けられていて、該弁本体内に圧力室が形成されていて、該圧力室内に弁ニードルが長手方向摺動可能に配置されており、弁ニードルが、該弁ニードルに形成されたシール面で、圧力室を画成する弁座と共働するようになっており、弁ニードルと弁座との共働によって、少なくとも1つの噴射孔への燃料流が通流・遮断可能であり、燃料流が弁ニードルと圧力室の壁との間を通って噴射孔に流れる形式のものに関する。
【0002】
本発明は、有利には、内燃機関用の燃料噴射弁、有利には、内燃機関の燃焼室に高圧下の燃料を直接噴射するための燃料噴射弁に関する。この場合特に、自己点火式の内燃機関の燃料噴射時における使用が有利である。
【背景技術】
【0003】
有害物質限界値を維持することは、内燃機関の開発時に高い優先順位を有している。まさにコモンレール噴射系は、有害物質を減じるために大きく寄与しており、この場合決定的なポイントは、コモンレール噴射系が噴射圧及び機関の回転数並びに負荷とは無関係に、各時点において正確な噴射を実施できることにある。燃料を噴射するために、行程制御されたコモンレールインジェクタが公知であり、この場合インジェクタの弁ニードルはサーボ運転されている。そして相応な制御弁が、ピエゾアクチュエータ又は電磁アクチュエータによって制御され、これらのアクチュエータは、迅速な切換えを可能にし、ひいては弁ニードルの迅速な開放を可能にする。
【0004】
種々様々な部分噴射を実施するため、特に燃料量の極めて僅かな予備噴射及び後噴射を実施するためには、しかしながらまた、ノズルニードルが相応に迅速に閉鎖することが必要である。そのために種々の設計が開発され、例えば、常に閉鎖力を加えていて、これにより弁ニードルの閉鎖運動を加速する、ノズルニードルにおける永久的な低圧段が挙げられる。このような低圧段にはしかしながら、この構成が大きな漏れを伴い、ひいては高いポンプ出力を必要とし、その結果系の効果を損ない、ひいては燃費が悪くなる、という欠点がある。このような状態は、特に、さらに高い圧力を導入した場合に問題になることがある。
【0005】
このような理由から、極めて高い噴射圧のための最新のインジェクタは漏れなしに構成されており、この場合低圧段は放棄される。しかしながらこれによって弁ニードルの閉鎖のためには小さな力しか利用することができず、このことは、極めて少量の噴射に対する能力を減じてしまう。このような欠点は、例えば相応に迅速に切り換わる制御弁の使用によってしか、補償することができず、極めて困難であり、しかもこのような制御弁は高価かつ複雑である。
【0006】
例えばドイツ連邦共和国特許公開第10024703号明細書に基づいて公知の弁ニードルは、噴射弁の圧力室内における中間の案内区分において案内され、この場合燃料は、弁ニードルに設けられた2つ、3つ又は4つの面取り部もしくは研磨部を通して案内される。このような研磨部によって生じる絞り箇所は当該領域において圧力降下を生ぜしめ、その結果圧力室における圧力は、案内区分の上流において、案内区分の下流におけるよりも高くなり、このことは、弁ニードルに対して常に作用する閉鎖力を生ぜしめることになるので、上記欠点を部分的には補償することができない。しかもこの場合絞り作用は、圧力及び温度の関数でもある、燃料の粘性に関連しているという問題がある。これによって圧力降下ひいてはニードル閉鎖力は燃料噴射弁の大きな運転範囲において温度及び圧力に関連し、これによって個々の噴射における燃料調量量にばらつきが生じる。このことに基づく、燃料量調量時における不正確さは、内燃機関の有害物質エミッションに対して不都合な影響を及ぼす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】ドイツ連邦共和国特許公開第10024703号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ゆえに本発明の課題は、冒頭に述べた形式の燃料噴射弁を改良して、内燃機関の有害物質エミッションに対して不都合な影響を及ぼす、個々の噴射における燃料調量量のばらつきを回避することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題を解決するために本発明の構成では、冒頭に述べた形式の燃料噴射弁において、弁ニードルと圧力室の壁との間に、鋭い縁部を有する間隙絞りが形成されており、弁ニードルにカラーが形成されており、該カラーがその外縁部に鋭い縁部を有していて、鋭い縁部を有する間隙絞りが、カラーと圧力室の壁との間に形成されており、カラーがその外面に、単数又は複数の研磨部を有しており、カラーの縁部が研磨部の領域において鋭い縁部をもって形成されていて、研磨部の間における領域が、圧力室の壁と密に接触していて、燃料が事実上研磨部の領域においてしかカラーを通過しないようになっている。
【発明の効果】
【0010】
本発明による燃料噴射弁によって、規定された絞り箇所が得られ、この絞り箇所は圧力降下を、燃料のレイノルズ数とは無関係に生ぜしめるので、絞り作用は燃料の温度とは無関係になる。これによって弁ニードルに対して、持続的でコンスタントな閉鎖力が得られ、このような閉鎖力によって、迅速なニードル閉鎖、ひいては燃料噴射弁の良好な少量噴射特性が得られる。そのために上記のように本発明の構成では、弁ニードルと圧力室の壁との間に、鋭い縁部を有する間隙絞りが形成されており、このような間隙絞りは、適宜な寸法設定時に、燃料のレイノルズ数とは無関係に圧力降下を生ぜしめる。レイノルズ数は特に、主として燃料の温度によって決定される密度と粘性に関連している。レイノルズ数とは無関係になることによって、間隙絞りの緩衝作用は、温度とは無関係になり、ひいてはコンスタントになり、その結果弁ニードルに対する等しいままの閉鎖力が得られる。
【0011】
間隙絞りは、本発明の構成では、カラーによって形成されており、この場合カラーはその外縁部に鋭い縁部を有していて、その結果カラーの縁部と圧力室の壁との間に、鋭い縁部を有する間隙絞りが形成される。カラーはこの場合、弁ニードルに案内区分が設けられている場合には、案内区分の上流に形成されていても下流に形成されていてもよい。
【0012】
燃料を貫流させるために本発明の有利な構成では、カラーに単数又は複数の研磨部が形成されていて、該研磨部が鋭い縁部を有しており、その結果レイノルズ数との無関係性が保証される。面取り部もしくは研磨部の大きさによって、貫流量、ひいては間隙絞りの絞り作用及び閉鎖力を規定することができる。カラーの安定性を変えることなく絞り作用を最適化するためには、3つの研磨部によって形成されるほぼ三角形の横断面を、カラーが有していると有利である。この場合カラーは弁ニードルと一体に形成されても、又は弁ニードルの製造後に弁ニードルに溶接又は締まり嵌めされてもよい。
【0013】
次に図面を参照しながら本発明による燃料噴射弁の実施例を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明による噴射弁を備えた燃料インジェクタを示す縦断面図である。
【図2】図1に示された噴射弁の、燃焼室側の部分だけを拡大して示す図である。
【図3a】カラーひいては絞り間隙の1実施形態を示す断面図である。
【図3b】カラーひいては絞り間隙の別の実施形態を示す断面図である。
【図3c】カラーひいては絞り間隙のさらに別の実施形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1には、燃料インジェクタが縦断面図で示されている。このような形式の噴射弁の基本原理は、従来技術に基づいて以前から公知であるので、公知の構成部材についての詳しい説明は省き、以下においてはその機能についてだけ簡単に触れる。燃料インジェクタは燃料噴射弁1とインジェクタボディ100とを有しており、このインジェクタボディ100は、噴射を制御するための制御弁30を内蔵している。インジェクタボディ100は燃料噴射弁1と結合されており、燃料噴射弁1は弁本体2を有していて、弁本体2には噴射孔8が設けられ、これらの噴射孔8を介して燃料が噴射される。弁本体2内には弁ニードル3が配置されていて、この弁ニードル3はピストンロッド32と結合されており、このピストンロッド32はその端面で、スリーブ38内に形成された制御室36を画成している。弁40によってピストンロッド32、ひいては弁ニードル3は弁座7に押し付けられ、これによって噴射孔8は閉鎖される。
【0016】
制御室36は、制御弁30によって開閉可能な流出絞り42を介して、無圧の漏れ油室に接続可能である。そのために制御弁の可動子31は電磁石33によって引き付けられ、その結果流出絞り42は開放され、燃料は制御室36から漏れ油室に流出することができる。噴射を終了させるためには、電磁石33への給電が遮断され、可動子31はばね負荷されてその出発位置に戻り、流出絞り42を閉鎖する。供給絞り44を介して、圧力室36における流出した燃料は交換される。圧縮された燃料はこの場合高圧アキュムレータ、いわゆるレールにおいて利用され、高圧管路35を介して燃料噴射弁に導かれる。
【0017】
図2には、図1に示された燃料噴射弁が拡大されて縦断面図で示されており、この場合、取付け位置において燃料室に向けられた燃料噴射弁の部分だけが示されている。燃料噴射弁1は圧力室5を有しており、この圧力室5は高圧下の燃料を充填可能であり、燃焼室に対して弁座7によって画成され、この弁座7はほぼ円錐形に形成されていて、弁座7からは複数の噴射孔8が延びている。圧力室5内において弁ニードル3は長手方向摺動可能に配置されており、この弁ニードル3は軸線9を備えてピストン形状に形成されている。弁ニードル3は圧力室5内においてガイド区分10で案内されており、その結果弁ニードル3は円錐形の弁座7に対して常に正確に中心で方向付けられている。噴射孔8に流入する燃料は、弁ニードル3と圧力室5の壁との間に残っているリング間隙を通って流れ、ガイド区分10の領域において、十分に大きな流過横断面を提供する複数の面取り部もしくは研磨部12によって導かれる。弁ニードル3には弁座に向けられた端部にシール面11が形成されており、このシール面11で弁ニードル3は弁座7と共働する。これによって弁座7との弁ニードル3の接触時には、圧力室5から噴射孔8への燃料流は中断され、弁ニードル3が弁座7から持ち上がった場合に初めて開放制御される。
【0018】
ガイド区分10の上流において弁ニードル3にはカラー17が形成されており、このカラー17は弁ニードル3の全周にわたってリング状に延在している。カラー17はその外周面において角張ったもしくは鋭い形状をもって形成されており、このように形成された縁部20は長さLを有している。これによって、鋭いもしくは角張った間隙絞り15が圧力室5の壁と縁部20との間に生ぜしめられる。
【0019】
燃料噴射弁の作用形式は下記の通りである:噴射サイクルの開始時に弁ニードル3はその閉鎖位置を占めており、つまり弁座7と接触している。弁ニードル3は、制御室36における液圧によって生ぜしめられる閉鎖力によって、弁座7に押し付けられる。圧力室5内には高圧下の燃料が存在しているが、この燃料は閉鎖力に基づいて長手方向において弁ニードル3に対して作用する合力を生ぜしめない。噴射を行いたい場合には、閉鎖力が減じられ、弁ニードル3は弁座7から持ち上がり、圧力室5から噴射孔8への燃料流を開放する。弁ニードル3を閉鎖するためには閉鎖力が再び高められ、その結果弁ニードル3は弁座7に向かっての合力を受け、滑動してその閉鎖位置へ戻る。
【0020】
この閉鎖運動を加速するために、カラー17は以下に記載のように作用する:間隙絞り15によってそこで圧力降下は発生し、その結果圧力室5の、カラー17の上流側の部分には、下流側に比べて高い圧力が生じる。これによってカラー17の、上流側に向けられた第1の受圧面22に対して、液圧力が作用するが、この液圧力は、カラー17において反対側に形成された第2の受圧面23に対して作用する液圧力に比べて、大きい。弁座7の方向に向けられた、カラー17に対して作用するこの合力は、弁ニードル3の弁座とは反対側の端部に対して閉鎖力が純粋に上昇するような場合に比べて、速く弁ニードル3を閉鎖することに寄与する。
【0021】
このような閉鎖力の高さは、決定的に、間隙絞り15における圧力降下の大きさに関連している。圧力降下の高さはまた、間隙絞り15の横断面と燃料の粘性とに関連しており、燃料の粘性は、圧力室5における温度及び圧力の関数である。縁部20が鋭く形成されていることによって、間隙絞り15における圧力降下ひいては減衰作用は、レイノルズ数とは無関係であり、ひいては燃料の粘性及び温度とも無関係である。これによって、弁ニードル3に対しては常に等しい閉鎖力が生じ、運転ポイントとは無関係でかつ燃料の温度とも無関係な再現可能な閉鎖特性が得られる。
【0022】
上述の効果は、ガイド区分10もしくは研磨部12においても得られるが、しかしながらそこにおける圧力降下は明らかにレイノルズ数に関連している。図示の実施例では従って研磨部12が、ガイド区分10においては相応な付加的な閉鎖力を伴う圧力降下がまったく又は極めて僅かしか生じないように、大きく形成されていることを、考慮する必要がある。
【0023】
図3aにはカラー17及び間隙絞り15が平面図で示されている。機能のために重要なことは、間隙絞り15が鋭い縁部20によって形成されることである。この場合、貫流される横断面積と貫流される縁部長さとによって決定される水力直径DHydの大きさが重要であり、縁部長さは、内側の縁部長さと外側の縁部長さとの総和である。この場合一般的に次の式が成り立つ。
【0024】
【数1】

【0025】
図3aを参照しながら説明すると、間隙絞り15は、外径Daと内径Diとを備えたリング間隙であり、この場合外径Daは圧力室5の外径に相当し、内径Diはカラー17の直径に相当する。従って水力直径DHydは、式DHyd=Da−Diによって近似値が得られる。
【0026】
Doがカラー17の直前における弁ニードル3の直径である場合、次の条件
【数2】

が満たされた場合に、最適な機能が得られる。図2及び図3aの場合にこのことは、次の条件
【数3】

と同じことを意味する。
【0027】
図3bに示されたカラー17の択一的な構成では、側部の研磨部25が設けられており、これらの研磨部25によってカラー17には、横断面で見てほぼ三角形の形状が与えられている。研磨部25はこの場合図面を明瞭にするために誇張して示されており、この研磨部25の長さKはもちろんカラー17の長さLによって決定される。図3bに示されているような3つの研磨部25の代わりに、それよりも多くの、例えば4つ、5つ又は6つの研磨部25を設けることも可能である。
【0028】
図3bに示された実施例では水力直径DHydは、図3aに示された実施例とは異なった計算が使用されねばならない。Sが研磨部25の円弧長さ、Kが研磨部25の縁部長さ、Aが研磨部25と圧力室5の壁との間において研磨部25によって形成される面積をある場合、DHydは次の式、
【数4】

で求められる。
【0029】
図3cに示されたさらに別のカラー17の構成では、間隙絞り15はカラー17に設けられた複数の溝27によって形成されており、この場合カラー17の最大の長さLは、溝27の寸法に関連している。弁ニードル3と圧力室5の壁との間に残る間隙は、この場合溝27の間において次のように、すなわち事実上シールが行われ、これによって燃料がもっぱら溝27を通って流れるように、寸法設定されている。この場合溝27の縁部は鋭く形成されているので、レイノルズ数とは無関係な特性が得られる。
【0030】
図3cに示された実施例は以下のように計算される:bが溝27の幅であり、hが深さの場合、次の式、
【数5】

が成り立つ。
【0031】
間隙絞り15はこの場合ガイド区分10の内部に配置されていても又は外部に配置されていてもよい。
【0032】
間隙絞りにおける、レイノルズ数とは無関係な絞り作用は、間隙絞りが上述のように鋭い縁部をもって形成されている場合に、得ることができる。この場合間隙絞り15を形成する部材の一方の側に、鋭い縁部が設けられていて、他方の側に、上に述べた実施例における圧力室5の壁のように、滑らかな壁が設けられていることができる。また、間隙絞り15が両側において鋭い縁部によって形成されるような構成も可能であり、この場合には、図3aに示された上記実施例における鋭い縁部を備えたカラー17に、圧力室5の内壁における同様に鋭い縁部を備えたリブ(Grat)が向かい合って位置している。弁ニードル3のあまり大きくない開放行程時に、作用は全開放行程中に維持される。しかしながらまた、カラー及びリブは互いに次のように、すなわち最大の緩衝作用がノズルニードル3の開放された状態において初めて作用し、つまりカラーとリブとが互いに正確に対向して位置し、これに対して開放行程運動の開始時には間隙絞りにおいては僅かな緩衝作用しか作用せず、このことは、噴射孔8における圧力形成を促進する。
【符号の説明】
【0033】
1 燃料噴射弁、 2 弁本体、 3 弁ニードル、 5 圧力室、 7 弁座、 8 噴射孔、 9 軸線、 10 ガイド区分、 11 シール面、 12 面取り部もしくは研磨部、 15 間隙絞り、 17 カラー、 20 縁部、 22 第1の受圧面、 25 研磨部、 30 制御弁、 31 可動子、 32 ピストンロッド、 33 電磁石、 35 高圧管路、 36 制御室、 38 スリーブ、 40 弁、 42 流出絞り、 44 供給絞り、 100 インジェクタボディ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関用の燃料噴射弁であって、弁本体(2)が設けられていて、該弁本体(2)内に圧力室(5)が形成されていて、該圧力室(5)内に弁ニードル(3)が長手方向摺動可能に配置されており、弁ニードル(3)が、該弁ニードル(3)に形成されたシール面(11)で、圧力室(5)を画成する弁座(7)と共働するようになっており、弁ニードル(3)と弁座(7)との共働によって、少なくとも1つの噴射孔(8)への燃料流が通流・遮断可能であり、燃料流が弁ニードル(3)と圧力室(5)の壁との間を通って噴射孔(8)に流れる形式のものにおいて、弁ニードル(3)と圧力室(5)の壁との間に、鋭い縁部を有する間隙絞り(15)が形成されており、弁ニードル(3)にカラー(17)が形成されており、該カラー(17)がその外縁部に鋭い縁部(20)を有していて、鋭い縁部を有する間隙絞り(15)が、カラー(17)と圧力室(5)の壁との間に形成されており、カラー(17)がその外面に、単数又は複数の研磨部(25)を有しており、カラー(17)の縁部(20)が研磨部(25)の領域において鋭い縁部をもって形成されていて、研磨部(25)の間における領域が、圧力室(5)の壁と密に接触していて、燃料が事実上研磨部(25)の領域においてしかカラー(17)を通過しないようになっていることを特徴とする、内燃機関用の燃料噴射弁。
【請求項2】
弁ニードル(3)が圧力室(5)のガイド区分(10)で、圧力室(5)の壁によって案内されていて、間隙絞り(15)がガイド区分(10)の上流又は下流側で該ガイド区分(10)の近傍に配置されている、請求項1記載の燃料噴射弁。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【公開番号】特開2012−193748(P2012−193748A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−161703(P2012−161703)
【出願日】平成24年7月20日(2012.7.20)
【分割の表示】特願2010−516441(P2010−516441)の分割
【原出願日】平成20年6月13日(2008.6.13)
【出願人】(390023711)ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング (2,908)
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
【Fターム(参考)】