説明

内部電極及び外部電極を備える静電スプレーノズル

動的静電空気浄化フィルター用にノズルが提供され、このノズルは半導性液体を帯電させる内部電極(88)及び予め定められた方向に液体を破断させて液滴にする外部電極を備える。隣接する層間でスプレー模様が干渉しないようにするために帯電された「分離電極」によって分離される、多数のノズルの層も開示する。芳香剤又は吸入薬を噴出する静電噴水も開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に空気清浄装置に関し、特に空気流中の粒子状物質を収集するために静帯電された液滴を噴霧するタイプの空気浄化フィルターに関するものである。本発明は、特に動的静電空気浄化フィルターに使用するノズルとして開示され、このノズルは半導性液体を帯電させる内部電極、及び予め定められた方向に液体を破断させて液滴にする外部電極を備えている。隣接する層同士でスプレー模様が干渉しないようにするために帯電された「分離電極」によって分離される、多数のノズルの層も開示する。噴霧状の液滴を静電的に形成し、芳香剤もしくは同種、又は吸入薬の形状で液体を噴出する静電噴水も開示する。
【背景技術】
【0002】
静電スプレーノズルは当該技術分野においてかなり周知であり、これらのノズルの大部分は、塗料又はある種の固体粉末もしくは粒子を噴霧するように設計する。一部の静電スプレーノズルは、自動車エンジンの燃料噴射装置として使用する。一部のスプレーノズルは、2種類の異なる液体を噴霧するために2個1組で使用され、したがって体積中でさまざまな液滴を混合する。
【0003】
米国特許第4,854,506号は、帯電された液体をノズルから噴霧し、スプレーヘッドに隣接して設置される帯電された電極を備え、帯電された液体と隣接する電極の差動電圧が液体を霧化するのに十分である静電スプレー装置を開示する。この電極は、「半絶縁」材の外装で覆われる導電性材又は半導電性材の核で構成され、電極とスプレーヘッドとの間での火花が発生しないようにするために十分高い絶縁耐力及び体積抵抗率、並びに外装材の表面で収集される電荷が半導電性材を介して核に伝導されるために十分低い体積抵抗率を備える。外装材の体積抵抗率の好ましい値は5×1011及び5×1012オームcmの範囲であり、15kV/mmを超える絶縁耐力である。液体の負荷電圧は約40kVであり、電極電圧は約25kVである。半導電性の外装材を電極から除去する場合、電極圧を約32kVに上げることによって、差動電圧を約8kVに下げる必要がある。1実施形態において、スプレーヘッドは線状の噴霧口又はスロットを備え、このスプレーへッドが1〜20kVの範囲の電圧に帯電され、隣接する電極が地電位に固定される。ここでも電極が「半導電性」の外装を備えることに留意する必要がある。
【0004】
米国特許第6,326,062号は、予め定められた噴霧距離内に静電スプレー装置が移動されるまで噴霧を停止する程度までスプレー出口付近の電圧勾配を減衰できる制御部材を備える静電スプレー装置を開示する。このスプレー口は、噴霧される液体を含浸した多孔質材の細片を囲むカートリッジで主に構成され、この液体は、毛管現象による液体の先端への供給を可能にするカートリッジ内部に伸びる多孔質の芯式成分を使用してノズル先端に供給される。環状の囲い板がこの先端を囲む筐体を形成し、この筐体は1011〜1012オームcmの範囲のバルク抵抗率の絶縁材、又は半絶縁材で形成される。この囲い板の外縁の電荷は、ノズル先端から噴出される液体に適用される電圧と同一の極性であり、囲い板の外縁の位置は、ノズルの先端に対して変更できる。囲い板が接地された対象に近づくと、囲い板上に存在する一部の電位がコロナ放電により地面に「放電」され、その結果、ノズルが噴霧を開始できるようになる。囲い板がコロナ放電を引き起こす臨海距離内に入るまで、囲い板上に存在する電圧によってノズルからの液体の噴霧が抑制される。
【0005】
米国特許第5,938,126号は、ノズル出口に電極が配置される、粉末スプレーコーティングシステムを開示している。コントローラが電極に向かう電流を検知し、さらにコレクターと接地との間の逆流も検知する。吹き付け器とコーティング対象部分との距離が変化した場合、このコントローラによって電界強度を判断する。
【0006】
米国特許第5,725,151号は、「電荷注入電極」及び「対極」を備える燃料噴射装置を開示している。電源は、陽極と陰極との対として機能する電極の両方に接続する。電源は、噴射装置に存在する燃料で電極を付与する。
【0007】
米国特許第5,720,436号は、ノズルの排出開口部付近のエアダクト内に針状の負荷電極を備える静電スプレーを開示している。コーティング材の流れから自由イオンを除去する一連の対極も存在し、ここでは対極が負荷電極からの上流に相当する。
【0008】
特許文献第EP 0752918B1号は、単一の噴流を排出する毛管形状の排出ノズルを開示している。この管は、帯電される。ノズルに噴霧されるガスイオン流を増減させる調整ネジを備える「電界保護電極」も開示している。別の実施形態では、2個の平行プレート間に形成される「スロットノズル」がを示している。電圧及び液体流量が適正に調整された場合、このスロットノズルから排出される流体は、多数の「尖頭」及び噴流を示す。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献第EP0671980B1号は、上述の特許文献第EP0752918号と同一の装置の一部を開示している。この「980」文献では別の実施形態が紹介されており、円状の多数のノズルが示されている。各スプレー液滴を混合空間に向けて噴出する2個の毛管ノズルを備えるスプレー液滴散布器を開示する実施形態もある。これらの各毛管ノズルから噴出される液滴は異なる種類であり、さらに反対の極性に帯電される。したがって、これら2種類の異なる液体は、体積又は空間内で完全に混合される。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の利点は、好適なノズルスプレー模様を実現しつつ、負荷電圧要件を下げるために内部電極及び外部電極の両方を使用する静電ノズル装置を提供する点である。
【0011】
本発明のさらなる利点は、内部電極及び外部電極の両方を使用し、外部電極が導電性材で形成される又は少なくともその表面が導電性である静電ノズル装置を提供する点である。
【0012】
本発明のさらなる別の利点は、ノズル列間に分離電極を備え、この分離電極によって、分離電極が存在しなければ個別のノズルスプレー模様の間に存在する干渉効果を緩和しつつ、多数のノズルが好適なスプレー模様を噴霧できるようにする静電ノズル装置を提供する点である。
【0013】
本発明のさらなる別の利点は、ブレード状であってスプレー液滴のシートを生成し、分離電極が存在しなければ個別のノズルスプレー模様の間に存在する干渉効果を緩和するために多数のブレード状のノズルの間に存在する分離電極と組み合わせて使用できる静電ノズル装置を提供する点である。
【0014】
本発明のさらなる別の利点は、芳香剤又は薬剤の液滴を放出する静電噴水装置を提供する点である。
【0015】
本発明のさらなる利点及び他の新規の特徴は、一部は以下の説明に記載されており、一部は以下を検討すれば当業者には明らかになり、又は本発明を実施することによってわかり得る。
【0016】
前述及び他の利点を達成するには、本発明の1態様によれば、流入口、流出口、この流入口と流出口との間にある内流路、及び予め定められた第1の電圧に帯電される内部電極を備え、この内部電極がこの内流路の近位に配置され、内流路を通過する流体の少なくとも一部に電荷を付与するノズル、並びに表面が実質的に導電性材で形成され、予め定められた第2の電圧に帯電され、この流出口を通過する移動流体の出口領域に配置される外部電極を具える静電ノズル装置を提供する。
【0017】
前述及び他の利点を達成するには、本発明の1態様によれば、流入口、流出口、この流入口と流出口との間にある内流路、及び予め定められた第1の電圧に帯電される内部電極を備え、この内部電極がこの内流路の近位に配置され、この内流路を通過する流体の少なくとも一部に電荷を付与するノズル、並びにこの流出口を通過する前記移動流体の出口領域に配置され、予め定められた第2の電圧に帯電される外部電極であり、この外部電極が存在することによって、予め定められた第1の電圧が2kV〜39kVを包含する範囲であり、予め定められた第2の電圧が1V〜31kVを包含する範囲である場合にこのノズルが有効な排出パターンを生成できる外部電極を具える静電ノズル装置を提供する。
【0018】
本発明のさらに別の態様によれば、上面に沿って複数個の突出部を示し、この複数個の突出部の少なくとも1つに近位な場所で予め定められた第1の電圧に帯電される下部構造、この下部構造の上面に配置され、この流体の少なくとも一部がこの流体層から電荷を受け取り、この複数個の突出部の少なくとも1つに近位な場所で流体液滴の流れを排出する液体層、予め定められた第2の電圧に帯電される外部電極であり、この外部電極がそこに第1の複数個の開口部を示し、この下部構造の上に配置されて実質的にこの下部構造に対して平行であり、複数個の突出部の少なくとも1つに近位で排出された流体液滴が第1の複数個の開口部の対応する1つを通るように第1の複数個の開口部の少なくとも1つが複数個の突出部の少なくとも1つの位置に揃えて配置される外部電極、この外部電極の上に配置される最上層であり、したがってこの外部電極とこの最上層との間に体積空間を形成する最上層、並びに実質的にこの下部構造、流体層、外部電極、固形物の最上層、及び体積空間を囲み、この体積空間と流体連通する少なくとも1つの第2の開口部を示す筐体を備え、この体積空間が、少なくとも1つの第2の開口部を介してこの筐体から噴出される霧状の前記流体液滴を受ける流体分配装置を提供する。
【0019】
本発明のさらに別の態様によれば、第1の流入口、第1の流出口、第1の流入口と第1の流出口との間にある第1の内流路、及び予め定められた第1の電圧に帯電される第1の内部電極を備え、第1の内部電極が第1の内流路の近位に配置され、第1の内流路を通過する第1の流体の少なくとも一部に第1の電荷を付与する第1のノズル装置、第1の長手方向が第2の横断方向よりも実質的に長い、第1の外部形状を示す第1のノズル本体を備える第1のノズル装置、第1のノズル装置の第1の流出口から排出される第1の流体の第1の排出パターンを生成し、互いに実質的に平行である第1の複数個の流体経路を示す第1の排出パターンを生成する第1のノズル装置、第2の流入口、第2の流出口、第2の流入口と第2の流出口との間にある第2の内流路、及び予め定められた第2の電圧に帯電される第2の内部電極を備え、第2の内部電極が第2の内流路の近位に配置され、第2の内流路を通過する第2の流体の少なくとも一部に第2の電荷を付与する第2のノズル装置、第2の長手方向が第2の横断方向よりも実質的に長い、第2の外部形状を示す第2のノズル本体を備える第2のノズル装置、第2のノズル装置の第2の流出口から排出される第2の流体の第2の排出パターンを生成し、互いに実質的に平行である第2の複数個の流体経路を示す第2の排出パターンを生成する第2のノズル装置、並びに第1のノズル装置と前記第2のノズル装置との間に物理的に配置され、予め定められた第1の電圧及び予め定められた第2の電圧よりも低い予め定められた第3の電圧に帯電される分離電極を具える静電ノズル装置を提供する。
【0020】
本発明のさらに他の利点は、本発明の好ましい一実施形態が、本発明を実施するために企図される最良の形態の1つで記述且つ示されている、以下の説明及び諸図面から、当業者には明らかになる。理解されるように、本発明は、他の異なる実施形態が可能であり、そのいくつかの詳細は、すべて本発明から逸脱することなく様々な自明の態様すべてにおいて変形可能である。したがって、諸図面及び説明は、制限的なものではなく、例示的なものと見なされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の好ましい実施形態を詳細に参照するが、それらの例が添付図面に図解されており、同じ数字は図面全体を通して同一要素を示す。
【0022】
図1を参照すると、一般に参照番号10で示される単一のノズルが図解されており、一連の液滴16を生成する。このノズルは、ノズル本体から離れて配置される、帯電された噴霧外部電極と組み合わせて使用する。外部電極12には開口部14があり、液滴16はこの開口部から流出する。さらに、外部電極12は、一般に、指定された電圧+V1に帯電される。外部電極を備える主な目的の1つは、液滴16によって有効な排出パターンを生成することである。
【0023】
図2は、別の配置を図解しており、ノズル本体20が一連の液滴26を分配する。ただし、この配置では、外部電極22がノズル本体から分離されず、その代わりにノズル本体の放電末端部に付着する。外部電極22は開口部24も示しており、この開口部の内径は、ノズル本体20の放電末端部にぴったり適合する大きさである。この電極22は、一般に電圧+V1に帯電される。
【0024】
図3を参照すると、1個のノズルの内部構造の一部が図解されており、ノズルは、一般に参照番号30で示される。ノズル30は、好ましくはプラスチック又は他の導電性材で形成され、外側表面又は壁32、及び内側領域又は内側体積を形成する内側表面又は壁34を備える。ノズル30は、38で示されているように液体が通過する内流路36も備える。内部負荷電極40は、この流路36の排出末端部に配置され、この電極40に適用される電荷は、38で液体を液滴に破断するのに十分である。この破断は、一般に参照番号42で示される「境界」で発生する。液滴自体は、44で示されている。内部電極40は、好ましくは導電性材又は半導体性材で作成され、図3において+V2で示されている電圧に帯電される。1つの好ましい実施形態では、ノズル30に円筒形が用いられ、外壁32が本質的に円の外径形となり、内壁34も(内径を持つ)円筒形である。
【0025】
図4は別の構造であり、内部構造の詳細の一部を図解する。ノズルは、一般に参照番号50で示される。ノズル50は、外壁又は表面52、内側領域又は内側体積を形成する内側壁又は表面32を備える。この場合、内壁54は一般に円筒形ではないが、一般に(本図に示すように)放物形である。58に示されているように、液体が通過する内流路56も存在する。内部噴霧電極は60で示され、電圧+V2に帯電される。次に液体58は、液滴に破断できるように十分帯電される。この破断は、内部電極60付近の参照番号62で示されている「境界」で発生する。液滴自体は、参照番号64で示されている。内部電極60は、好ましくは導電性材又は半導体性材で作成する。
【0026】
図5では、一般にそれぞれ参照番号70で示される一対のノズルが、離れた外部電極72の近位に配置されている。ノズル70は、図1〜4に図解したノズル10、20、30、50などいずれの一般的な種類でよい。外部電極72は、各ノズル70がこれらの開口部のいずれかの近位に配置され、位置が揃うように、この2開口部を備える実質的に平面的なプレートの形式である。また、電極プレート72は、+V1で示される高圧に帯電される。ノズル本体70と帯電された電極プレート72との間の電界は、図5の線74によって示されている。+V1が負の電圧を表すこともできることに留意する必要がある。
【0027】
図6を参照すると、ノズル本体が一般に参照番号80で示されており、図3のノズル本体30の構造詳細と図2の外部電極22とを組み合わせたものである。図6では、ノズル本体の外壁が82で示されており、外部電極は参照番号90で示されている。この外部電極90は、一般に電圧+V1に帯電される。ノズルの内壁は84で示されており、ノズルの内流路は86で示されている。内部電極88も示されており、電圧+V2に帯電される。内部電極88によって生成される電界は、力線92で示されている。外部電極90の電圧も、電界線92の生成に影響することに留意しなくてはならない。
【0028】
本発明の効果の1つは、誘導に必要な内部電極の総電圧を低下させると同時に、ノズルから噴出される液滴スプレーの霧化及び誘導の両方に寄与する外部電極を提供することである。さらに、外部電極を使用することにより、2個の隣接するノズルの間隔を狭めることができる。図1に図解したコンポーネントの間隔については、例えば、ノズル本体10の排出末端部と離れた外部電極12との間の直線距離は5〜15mmの範囲でもよく、多くの用途においては2cm未満である場合が多い。当然ながら、図2の実施形態においては、外部電極22とノズル20の排出末端部の間には間隔が存在しない。
【0029】
一般に、外部電極を使用する場合、単一のノズルで使用する場合と同様に、多数のノズルが同一の電圧レベルで正常に機能する。これは、外部電極電圧(+V1)と内部電極電圧(+V2)との両方に関係する。出口通路の内部形状が負荷電圧に影響する場合もあるが、内部負荷電極のみを備え、外部負荷電極を備えないノズルと比較すると、両方の電圧強度が弱まったままである。
【0030】
当然ながら、本発明に関する多くの目的では、(電極について使用する)「負荷」と「噴霧」という用語は入れ替え可能である。すべての場合において、内部電極は液体を液滴に破断する傾向にあり、外部電極はこれらの液滴を予め定められた対象領域又は体積へ誘導するように支援する傾向にある。また、負荷電圧は、本発明の原理から離れることなく、必要に応じて、等しい強度、異なる強度、及び負の(又は正の)電圧であり得ることも当然である。ただし、一般に、内部電極の電圧がある極性の場合、外部電極も同一の極性を示す。さもなければ、液滴は、外部電極の開口部を通過するのではなく、外部電極に直接引き付けられる傾向にある。これは絶対要件ではないが、極性が反対であり、したがってうまく機能しない構成も考えられる。本発明の目的では、「内部電極」という用語は、ノズル本体の内部空間内に存在する電極に適用する。「外部電極」という用語は、ノズル本体の外部に配置される電極又は電極プレートに適用する。ただし、外部電極はノズル本体から離れて配置されても、離れて配置されなくてもよい。
【0031】
図7を参照すると、一般に参照番号100で示される装置が多数のノズル108を備える様子が図解され、これらのノズルは、この例の装置において1列に並んでいる。ノズル108は、実質上、液体が帯電されて、次にノズル出口から分散させることが可能な任意の種類、サイズ、及び構造でもよい。図1〜6に図解したノズルも、これに含まれる。
【0032】
図7の装置100の上部には、流入ポート102が配置されている。液体は、流入ポート102、分配マニホールド104、個別通路(表示されていない)を順に通過し、各出口ノズル108へと流れる。内部電極106は電圧+V2に帯電され、この内部電極106は液体が流入ポート102から各出口ノズル108へと流れる時に通過する各内部通路に近位に配置されるように、分配マニホールドを通過する。この方法によって、分配マニホールドを通過する液体がこの電圧+V2に帯電される。
【0033】
図7では、「底」プレート110が外部電極として機能し、一般に電圧+V1に帯電される。一対の支柱112は、外部電極110から分配マニホールドアセンブリを適正に離して配置するために使用する。当然ながら、支柱112は任意の距離に設定することができる。この距離は、必要に応じて非常に小さくできる。本発明の好ましい態様において、外部電極110は内部に多数の開口部を備え、この開口部を通過した液滴が各ノズル108の出口から噴霧される。これは、後述の図10に詳しく示されている。
【0034】
図8を参照すると、ノズル108の1つ、分配マニホールド、及び流入ポートの横断面が図解されており、装置100のこの部分は一般に参照番号120で示される。液体は流入ポート102を通過してチャンバ126へと流れ込み、内部電極106を通過する。このチャンバ内でこの内部電極は、液体が電極電位+V2に帯電されながら通過できる開口部を備える。流入口102、チャンバ126及び出口ノズル108周辺の「ノズル本体」は、一般に参照番号122で示される。出口ノズル108は、六角ナット124のようにある種の機械的な締結具で所定の位置に固定される。支柱112及び外部電極110は、図8のこの断面図にも表示されている。
【0035】
図9を参照すると、一連の多数のノズルが概略図に示されており、4個のノズルが1列に並んでおり、ノズル100の「層」を形成する。さらに、分離電極132が配置されており、これらのノズルの各「層」の間に「長手方向」又は「棒」電極の形状で存在する。装置全体は、参照番号130で示されている。各分離/棒電極132は、一般に電圧+V1に帯電される。これは、「外部」電極の代表的なものであるが、この場合は、分離/棒電極132は、液滴が通過する開口部を必ずしも備えるわけではない。その代わりに、これらの分離電極は、各ノズルを通過する液体を最初に帯電させるために使用される適用静電電圧を大幅に増加させずに、個別のノズル134から噴出又は分散できるスプレー模様及びスプレー量の効率性及び均一性を向上させるために設計する。しかし、分離ノズル132は、必ずしも硬質の「棒」材で構成させる必要は無く、網材もしくはメッシュ材、又は例えば金属のグリル模様で形成させることもできる。当然ながら、すべての実施形態の分離電極は、導電性材もしくは半導体性材で作成することができる、又は表面積が実質的に導電性または半導体性である限り、非導電性材で作成されてもよい。
【0036】
各ノズルの「層」は、本質的に、図7に示したノズルのインライン層100の1つに等しい。当然ながら、このようなインラインノズル列の物理的な大きさ及び形状は、図7及び8とは大きく異なるが、本発明の原理から離れることなく、図9に図解されている概略配置に適用する。
【0037】
以降で詳述するように、(図7に示した)外部電極110を使用すると、ノズル108の1つの内部負荷電圧に必要な強度を下げる傾向にある。同時に、層同士を分離させる分離/棒電極132も十分なスプレー模様及び液滴の流量を提供するために必要な総負荷電圧を下げる傾向にもある。当然ながら、分離電極132を使用しない場合、特に各ノズルから噴霧される液体に適用する必要のある、さらに高い静電電位については、互いに干渉しないようにノズル134同士を大きく離す必要がある。所望のスプレー模様を実現しながらスプレー液滴の負荷に使用される電圧強度も下げ、外部電極自体に適用される電圧も下げる一方で、ノズルスプレー模様の効率性及び均一性を向上させることは、本発明の重要な原理の1つである。
【0038】
図9におけるノズル134間の中心間距離に関しては、このような間隔の最低値は約5mmであり、この場合の隣接する2ノズルの外径間の寸法は、代表的な設計で約0.76mmである。これは、外部電極が使用されない場合に必要となる約25mm(1インチ)の中心間距離と比較すると、非常に近い。これらの寸法は実験結果に基づいており、本発明の効果を示している。帯電されてノズルから噴霧される各種液体を使用した場合の実際の寸法は、当然ながら液体の誘電特性によって異なり、ノズル内部の負荷電圧の強度及び外部電極の電圧に関係する。
【0039】
図10を参照すると、5ノズルの分配装置100が斜視図で示されており、流入口102、マニホールド104、内部負荷電極プレート106、多数の出口ノズル108、外部電極110、及び支柱112が図解されている。下部構造140も図10で詳細に示されており、この構造では、マニホールド部104から離れており、したがって(必要に応じて)内部電極106の組立またはを洗浄を行う場合に手が届く。外部電極110の開口部も図10に表示されており、これらの開口部は、一般に参照番号150で示される。開口部150の位置は、一般にノズル108の位置に揃える必要がある。ノズルアセンブリ100は、図7に図解されているように真下に噴霧しなくてもよいが、垂直又は水平など所望の角度で設置できることに留意しなくてはいけない。
【0040】
図11を参照すると、別の多ノズル装置が図解されており、一般に参照番号170で示される。この装置では、(図7〜10の多ノズルアセンブリ100とは反対に)ノズルが明示的にインラインではない形態になるように、非線形に形成された複数のノズル178が存在する。流入ポート172は、個別通路(図11には示されない)に到達するまでマニホールド部184を通過する流体(例えば、液体)を受ける容器である。内部電極176も図解されており、この内部電極によって、主たるノズル保持構造である基部174からマニホールド部184が分離される。各ノズルへの通路は、必要に応じて内部電極の上で分岐できる。又は、必要に応じて、共通通路及び貯蔵槽又はチャンバ(図12の切欠図参照)を備えて、個別ノズルに至る個別通路に誘導することもできる。
【0041】
外部電極180も備えられており、支柱又は柱182によって、外部電極180から基部174の底部が分離されている。外部電極180は、一般に電圧+V1に帯電される。ノズルアセンブリ170は、図11に図解されているように真下に噴霧しなくてもよいが、垂直又は水平など所望の角度で設置できることに留意しなくてはいけない。
【0042】
図12は、多ノズル装置170の一部切欠図であり、内部電極176によって帯電された液体を受ける内部貯蔵槽186を示している。帯電された液体は、経路を通過して個別ノズル178に誘導され、放電されて液滴として噴霧される。外部電極には、液体のスプレー液滴の誘導に寄与する開口部があってもよい。外部電極180は、予め定められた(及び、恐らく実質的に均一である)スプレー模様を実現するために必要な負荷電圧の全体強度も低下させる。
【0043】
図13を参照すると、多ノズル装置170が斜視図で示されており、「上部」注入ポート172、マニホールド部184、基部174、内部電極176、多数の出口排出ノズル178、一連の支柱又はスペーサ182、及び外部電極180が図解されている。これらに加えて、図13のこの図では、外部電極180の開口部190も示されている。当然のことながら、本発明の原則から離れることなく、これらの開口部190の孔パターン、及びノズル178の位置を大幅に変更できる。本発明の原則から離れることなく、マニホールド184内部の貯蔵槽186及び液体通路、並びに基部174の配置も図12に図解されている配置とは大幅に異なることができることも当然である。しかし、開口部190の位置は、一般にノズル178の位置に揃える必要がある。
【0044】
図14を参照すると、一般に参照番号300で示される平行プレートの「ブレードノズル」が図解されている。2個の平行なプレートが302及び304で示されており、これらのプレートは僅かな距離だけ離されており、液体308が通過する溝状の通路306を形成する。これらのプレートは、好ましくは、個別のスプレー液滴310として噴出される出口点に到達する前に液体308も帯電されるように、図14に示される電圧+V2に帯電される。この出口点(「出口末端領域」)は参照番号312で示されており、2個のプレート状のブレード302及び304の物理的「先端」付近に形成される。これらのプレート先端から幾分突出するメニスカスが形成されてもよい。このメニスカスは、負荷電圧+V2及び液体308の誘電特性に応じて、凸部又は凹部のいずれかであり得る。当然ながら、装置の設計者は、これを予め決定できる。比較的幅が「狭い」ノズル300も、この図の「横断」方向に示されている。この垂直方向の寸法は非常に大きいので、この図では「長手」方向として示されている。
【0045】
図15では「ブレードノズル」の別の配置が図解されており、一般に参照番号320で示される。ここでも2個のプレート322及び324を使用するが、平行プレートのうちの1個(即ち、プレート324)がプレート322の「先端」から(図15に示したように)下方向に多少突出する。ここにおいても、2個のプレート322及び324を平行に離して配置することによって、これらのプレートの間に溝状の通路326が形成される。これらのプレートは、好ましくは電圧+V2に帯電される。つまり、通路又は溝326を通過する液体328は、ブレードの出口点に到達する前に帯電される。
【0046】
図15に示したように、液体は(図15に示した)左側のプレート322の最底部の先端又は線(「第1の末端線」)336に到達すると直ちに液滴として噴出されるわけではなく、さらに先まで伸びているプレート324の表面を伝わり参照番号330で示されている場所まで流れ落ちる。液体330がプレート324の(図15に示した)最低部の先端又は線に到達すると、個別の液滴332として噴出される。この噴出は、参照番号334(「第2の末端線」)で示されている領域で発生する。液体が微小液滴として噴出される実際の地点(線)は、負荷電圧+V2、液体328の誘電特性、及び通路326を通過するこの液体の流量によって決まる。
【0047】
図16は、図13の装置の構造詳細の一部及び流れ模様の詳細を示しており、ブレード324の表面を流れ落ちる液体330の流れをより明確に示している。図に示したように、ブレード324及び322の形状(即ち、図16から良く分かるように、これらのブレードは側面から見ると細長い)が原因で、液滴はスプレー液滴の「シート」332を形成する。比較的幅が「狭い」ノズル320も、この図の「横断」方向に示されている。この垂直方向の寸法は非常に大きいので、この図では「長手」方向として示されている。
【0048】
図14のブレード302及び304、並びに図15〜16のブレード322及び324に使用される材料は、典型的に、導電性であることに留意しなければならない。あるいは、ブレードの表面のみ、又は少なくともブレードノズル300の溝(通路)306及びブレードノズル320の溝(通路)326を形成する内面が導電性でもよい。
【0049】
図17を参照すると、別のノズル設計が末端部から図解されており、ノズルが「刃形」の形状(即ち、ノズルが極めて長く細い)である。図17において、この刀形ノズルは、一般に参照番号340で示されており、流体が通過する内部通路344を持つ外側の側壁342を備える。ノズルの底部は346で示されており、この底部346に近位の「出口領域」が(後述の)適正な動作条件下にある場合、350にメニスカス(尖頭)が形成される。
【0050】
ノズル342は、上述したように内部通路を備える。この通路は、電圧+V2に帯電される内部電極を液体が通過すると、より大きい内部領域に広がる。帯電された液体が刀形ノズルの出口346に到達し、メニスカス350を形成すると、液体の流れは索352に合わせて狭まり、最終的には、一連の個別の液滴354として噴出される。
【0051】
図18は同一の装置340を側面図で示しており、図17の端面図で示された刀形ノズルの極めて狭い寸法(即ち、横断方向)と比較すると、極めて長い寸法(即ち、長手方向))を示している。図18において、外側表面342は、ノズル装置自体の底端346まで下方向に伸びている。単一のように見えるメニスカス(尖頭)350は、図18においてこのように多数の尖頭であることを明確に示すことができる。各尖頭には、少量の液滴356が含まれている。これらの各尖頭350は、別個の索352を形成し、354で別個の液滴の流れとして噴出される。この方法で、液滴の「シート」が形成され、その形状は、図16のブレードノズルによって形成される液滴332のシートに類似している。
【0052】
図19を参照すると、多数の刀形ノズル340の配置が示されており、各刀形ノズル340は負荷されている分離電極370によって分離され、「長手方向」又は「棒」電極の形状をとる。各刀形ノズル340は、「上部」流入ポート362を備えている。ただし、この「上部」という用語は図19に示されている方向を説明するに過ぎない。当然ながら、ノズル構造340はシステム設計者が所望する任意の角度の方向に向けることができる。
【0053】
個別の分離電極370は、それぞれ電圧+V1に帯電され、これらの分離電極によって、各刀形ノズル340から噴出されるスプレーが互いに大きく干渉することなく、多数の刀形ノズルを比較的互いに近い距離で配置できる。分離電極370が存在しない場合、各刀形ノズル340の個別のスプレー模様が互いに干渉する可能性が高く、次に、正にこの理由から互いにさらに離して配置されなくてはいけない。当然ながら、長手方向もしくは「棒」(分離)電極は、網もしくはメッシュ材、グリル構造、硬質な棒材、又は他の等価な構造を含むことができる。
【0054】
多数の刀形ノズル340及び分離電極370の全体配置は、一般に参照番号360で示される。同一の多数のノズル装置360は、図20でも平面図として示されている。この図では、ナイフノズル(knife-edge nozzles)340と分離電極370との離れた関係が明確に示されている。
【0055】
ナイフノズル340は、プラスチックやガラスなどの導電性材で作成できる。負荷電極は348は、典型的に、導電性材、又は比較的高い電位に帯電できる半導性材で作成する。
【0056】
ナイフノズル340の利点の1つは、図7のノズル108のように、個別ノズル同士の間隔よりも個別の索352が相互に近づくことができるので、極めて迅速に「全領域」のスプレー模様を形成できる点である。この「全領域のスプレー模様」という概念は、図14〜16に図解されているブレードノズルによっても実質的に充足される。
【0057】
図21を参照すると、ブレードノズル300及び320は多数のユニットでも配置でき、図21の場合、多ブレードノズル装置が一般に参照番号380で示される。各ブレードノズルは、図15に図解されている320のタイプであり、これらの各ノズル320は、電圧+V1に帯電される分離電極382によって分離される。(長手方向の「棒」状の)分離電極382を追加することによって、互いのスプレー模様を大きく損なうことなく、多数のブレードノズル320を比較的相互に近接して配置できる。これによってより均一なスプレー模様を実現でき、多数のノズル320の間隔を狭めることができる。当然ながら、長手方向もしくは「棒」(分離)電極は、網もしくはメッシュ材、グリル構造、硬質な棒材、又は他の等価構成を含むことができる。
【0058】
図22を参照すると、一般に参照番号400で示される装置が図解されており、この装置は、液体の流れ又は流体液滴を(図22に示したように)上向きに噴出し、芳香剤もしくは他の放臭剤の分配に使用できる、又は吸入による薬剤の服用が必要な人向けのネブライザと使用できる。この装置の「底」部は402であり、上部構造は大部分が実質的に平面であるが、上面406の最上部に配置される(存在する)液体層(他の流体)410に影響を与える突出部404も備える。液体410がこれらの突出部の最上点404で液滴として「噴出」される傾向にあるように、少なくとも「底」部402の一部が電圧+V2に帯電されることが好ましい。当然ながら、液体410は、噴出されるために適正な誘電特性を備える必要がある。「最上点」404は、実際には多隆起(多くの場合、平行パターン、又はX‐Yグリッドパターン)の形状をとる、又はピラミッドの「頂点」、針状の部材、もしくは円筒形の部材で構成させることもできる。
【0059】
420には上部噴霧電極が備えられ、電圧+V1に帯電されて、上述した他の外部電極と同様に「外部電極」として機能する。図22では、外部電極420は複数の開口部422を備え、スプレー液滴412はこの開口部を通過して接地プレート424に向かう。好ましくは、開口部422の位置が実質的に最上点404の位置に揃っている。
【0060】
外部電極420と接地プレート424との間の体積又は空間(「体積空間」)は、一般に参照番号430で示される。この体積430の内部では、接地プレートの小さい開口部から噴霧される液滴が細かい霧状になることができる、又はファン、電荷、もしくは他の種類の電空手段(装置)によって、「静電噴水」400全体を収容する筐体壁440の開口部を通じて空間430から噴出できる。
【0061】
装置400の全体的な効果は、必要に応じて、芳香剤、香料、脱臭剤、又は他の種類の部分的に帯電されている粒子で狭い空間を充填できる静電噴水として機能することである。この装置は、上述したようにネブライザとして使用することもでき、細かい霧状で小さい液滴を服用することを望む患者が必要とする薬剤で狭い空間を充填できる。
【0062】
負荷電圧に関して述べると、図1〜4のノズル設計が典型的に有効に機能するのは、負荷電圧+V2が5kV〜15kVの範囲であり、噴霧又は外部電極が0〜5kVの範囲にある電圧+V1に帯電される場合である(一部の用途においては、接地することもできる)。細かい液滴の生成に使用される特定の半導性流体については、代表的な一連の負荷電圧は、内部電極+V2が+10kVであり、外部電極+V1は+3kVである。
【0063】
本発明のノズルは、恐らく(内部電極で使用される)V2が2kV(絶対強度)のようにさらに低い負荷電圧でも、使用できる。本発明のノズルは、(内部電極で使用される)V2が少なくとも39kV(絶対強度)、又は(外部電極で使用される)V1が少なくとも31kV(絶対強度)など、より高い負荷電極でも使用できる。V1及びV2には、負の極性を使用してもよい。
【0064】
詳細には上述していないが、本発明を使用する多くの用途において、噴霧される液滴は、スプレー液滴がほこり及び他の粒子を収集するように「汚れた」空気が流れ込む空間又は容積に向けられる。個別の液滴は、典型的には接地電位に固定されている、収集面又は収集プレートに進む。このタイプの設計は、同一の発明者らによる先行特許出願に総合空気清浄装置として記載されており、これらはともにザ・プロクター・アンド・ギャンブル・カンパニー(The Procter & Gamble Company)に譲渡されている。これらの先行特許出願の例としては、米国特許出願第10/282,586号、名称「帯電された液滴を使用した空気清浄用動的静電フィルター装置(DYNAMIC ELECTROSTATIC FILTER APPARATUSFOR PURIFYING AIR USING ELECTRICALLY CHARGED LIQUID DROPLETS)」(2002年10月29日出願)、及び米国暫定特許出願第60/422,345号、名称「大気粉塵の収集及び抽出用動的静電エアゾール収集装置(DYNAMIC ELECTROSTATIC AEROSOL COLLECTION APPARATUS FOR COLLECTING AND SAMPLING AIRBORNE PARTICULATE MATTER)」(2002年10月30日出願)が挙げられる。
【0065】
上述したように、本発明で使用される流体は空気清浄用に使用してもよく、この機能を実行する総合装置は、電気流体力学空気清浄装置と呼ばれることもある。最適化された電気流体力学(EHD)スプレーは、高い電荷質量比を持つ均一の液滴直径によって主に構成され、空気流から他の粒子状物質を除去できる。一般には、大気粉塵を収集できる帯電された液滴の煙を生成することが望ましく、このような微粒子収集を最適化するために重要な液滴の特性の例として、表面張力、伝導度、誘電率などが挙げられる。本発明、又は多くの種類のEHD空気清浄装置で使用するのに好適な流体の種類は、同一の発明者らの一部による同時係属の特許出願に記載されており、ともにザ・プロクター・アンド・ギャンブル・カンパニー(The Procter & Gamble Company)に譲渡されている。この特許出願は、米国特許出願第10/697,229号、名称「大気粉塵の収集及び抽出用動的静電エアゾール収集装置(Dynamic Electrostatic Aerosol Collection Apparatus For Collecting And Sampling Airborne Particulate Matter)」(2003年10月30日出願)であり、米国暫定特許出願第60/422,345号(2002年10月30日出願)の便益を主張する。
【0066】
同一の発明者らの一部による別の発明では、多出口ポートの先端で高電位電界を均一に配置する傾向にある多出口ポートを示すスプレーノズルヘッドが提供されている。この発明は、ともにザ・プロクター・アンド・ギャンブル・カンパニー(The Procter & Gamble Company)に譲渡され、同時係属の特許出願に記載されている。この特許出願は、米国特許申請第____________、名称「対象面からの距離が可変の多数ポートを備える静電スプレーノズル(ELECTROSTATIC SPRAY NOZZLE WITH MULTIPLE OUTLETS AT VARYING LENGTHS FROM TARGET SURFACE)」(2004年__月__日出願)である。
【0067】
さらに高い電圧範囲など、他の電圧範囲でも本発明の設計がよく機能することは当然であり、帯電された液滴を作成するために使用される特定の種類の液体、及び特定の用途に必要な場合に増加した流量に関して望ましいこともある。空気清浄装置では、液滴直径及び液滴密度は、通常、全体の粒子「洗浄効率」にとって非常に重要であり、これらのパラメータが負荷電圧によって影響を受けることも多い。
【0068】
また、すべての実施形態の内部電極が、導電性材、又はある種の半導性材で作成され得ることも当然である。内部電極は、電荷を受け取り、内部電極の表面に接触することによってこの電荷を液体に転送できなくてはいけない。
【0069】
さらに当然ながら、すべての実施形態における外部電極は、銅もしくはアルミニウム、又は恐らく(多少導電性が低い)ステンレス鋼など実質上あらゆる種類の導電性材で作成できる。さらに、電荷が外部電極の外側表面全体に分配されるように、外部電極の表面は実質的に半導性でもよい。例えば、外部電極は、(典型的には、非導電性の)プラスチック材が金属の薄層でコーティングされている、金属化プラスチック材で作成できる。あるいは、外部電極は、炭素を充填されたプラスチックなどの導電プラスチック材で作成することもできる。さらに、外部電極は、アルミニウム、銅などの金属粒子が充填されたポリエチレンもしくはポリプロピレンなどのプラスチック材、又はプラスチック材が充填された細かいステンレス鋼のワイヤーメッシュで作成することもできる。一部の用途において、外部電極は、恐らく特定の半導性材で作成できる。
【0070】
図1〜4のノズルに関して、噴霧(外部)電極が使用されない場合、内部電極の負荷電圧(+V2)は、典型的に、恐らく約40kVの範囲へと大幅に増加する。内部電極の負荷電圧の強度を減少させることによって、外部電極が直接の利益を受けることは容易に理解できる。本発明では、必要に応じて内部電極に少なくとも40kVの負荷電圧を実際に使用できることに留意する必要がある。外部電極は、例えば32kV以上まで負荷電圧を増加することもできる。しかし、これら2個の電極の電圧が大きくなると、典型的な装置における電力消費量が大きくなり、2電極間又はいずれかの電極と接地面など別の表面との偶発的又は断続的な放電が発生する可能性も高くなる。電極を帯電させる高電圧電源の出力電圧は、特定の商用用途の必要性に応じてシステム設計者が選択できる。負荷電圧の多数の組み合わせは原則の範囲内で使用することができ、これは発明者らにより意図されるところである。。
【0071】
このようなノズル群を分離する棒又はプレート電極と共に多数のノズルが使用されている、上述の他の設計又は実施形態の一部に関しては、これらの分離電極によって、典型的に、ノズル間での干渉が減少し、多数のノズルのスプレー模様をより均一にできる。これは、分離電極のおかげで互いの間隔をさらに狭めることのできる「ブレード」ノズルまたは「刀形」ノズルと呼ばれる細長いノズルにも当てはまる。
【0072】
本発明のスプレーノズルが含まれる多くの用途では、ノズルによって噴出されたスプレー液滴を「受ける」「チャンバ」(即ち、ある種の予め定められた体積)が存在する。一般に、このチャンバは、これらのスプレー液滴が影響を与える対象となる、「対象面」を含む。総合スプレー装置が(例えば、チャンバを通過するガス流から微粒子を除去することによって)空気清浄装置として機能する場合、対象面は、典型的に、スプレー液滴が直接対象面上で液体に凝集する、又は液滴が総合スプレー装置の別個の収集部材に向けて(例えば、重力によって)噴出されるようになる。このような対象は固体表面を備える場合が多いが、固体表面が所望されない用途もあり得る。こうした場合、このような対象面は、メッシュ又は網部材で構成される、又は必要に応じて固体のように見えるが高多孔性を示すことができる。
【0073】
上述した対象面は、予め定められた電圧に帯電できる、または事実上接地電位に接続できるのいずれかであることは当然である。安全上の理由から、例えば静電気防止用ストラップ、又は接地平面を介して、対象面を接地に直接接続した方が良いこともある。しかし、状況に応じては、この対象面に電圧を適用することによって、向上したスプレー模様又は向上した収集効率を得ることもある。多くの場合、このように適用される電位は、内部電極又は外部電極のいずれかに適用される電圧(絶対強度)よりも絶対強度が低いが、これが必ずしも制限となるわけではない。
【0074】
場合によっては、対象面に適用される電位は、スプレー液滴負荷電極に適用される電圧と反対の極性でもよい。この場合、帯電されたスプレー液滴は、それによって帯電された対象面に(帯電によって)直接引き付けられ、スプレー流体の収集効率を向上させてもよい。しかし、空気清浄装置の場合、重要な属性の1つは、典型的に、空気流に含まれる粒子の収集効率であり、対象面の(接地されている、又は接地されていない)電位がこの特性に影響を与えることもある。本発明の1つの考えられるスプレー装置の物理的構成では、他の構成(空気流量、帯電された液滴の噴霧量、空気清浄装置による予測圧力低下、気温、湿度などを含む)と比較して大幅に異なることがあり得るし、こうした各構成について対象面の最適電位を検討しなくてはいけない。
【0075】
「発明を実施するための最良の形態」で引用したすべての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関して先行技術であることを容認するものとして解釈すべきではない。
【0076】
本発明の特定の実施形態が例示及び説明されてきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行えることが当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
【0077】
本明細書に組み込まれてその一部を成す添付図面は、本発明の幾つかの態様を図示しており、本説明及び特許請求の範囲と相まって、本発明の原理を説明する働きをする。図面は以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の原則に従って作成された、外部電極を備えるスプレーノズルの側面又は正面図。
【図2】本発明の原則に従って作成された、外部電極を備える別のスプレーノズルの側面又は正面図であり、外部電極がノズルの排出末端部に付着している。
【図3】本発明の原則に従って作成された、内部電極を備えるスプレーノズルの一部切欠側面又は正面図。
【図4】本発明の原則に従って作成された、別のスプレーノズルの側面又は正面図であり、内部電極及び異なる形状の放電用出口を備えている。
【図5】外部電極プレートを備える一組のノズルの側面又は正面図であり、ノズルの間に電界を形成している。
【図6】内部電極及び外部電極を備えるノズルの一部切欠側面又は正面図であり、電極間に形成された電界を示している。
【図7】本発明の原則に従って作成された、多ノズルアセンブリの側面又は正面図であり、多数のノズルが線状に配置されている。
【図8】図7の線8〜8に沿って切断された、図7の装置のノズルの1個の部分断面の端面図。
【図9】本発明の原理に従って作成された、分離又は「棒」電極を具えた各5個のインラインノズルから成る3列を示す概略平面図。
【図10】部分的に分解した図7の多インラインノズル装置の斜視図。
【図11】本発明の原理に従って作成された、内部電極及び外部電極の両方を備える多ノズルアセンブリの側面又は正面図。
【図12】図11の線12〜12に沿って切断された、図11の装置の部分断面の別の側面。
【図13】部分的に分解した図11の装置の斜視図。
【図14】本発明の原理に従って作成された、ブレードノズルの「先端」部の端面図。
【図15】本発明の原理に従って作成された、1個のブレードが他のブレードより突出しているブレードノズルの端面図。
【図16】図15のブレードノズルの斜視図。
【図17】本発明の原理に従って作成された、刀形ノズルの端面図。
【図18】図17の刀形ノズルの側面図。
【図19】長手方向の棒(分離)電極によって分離される、図17の多数の刀形ノズルの斜視図。
【図20】図19の多数の刀形ノズル及び分離電極の平面図。
【図21】長手方向の棒電極によって分離される、図17の多ブレードノズルの底面図。
【図22】本発明の原理に従って作成された、静電噴水の部分横断面の側面または正面図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流入口、流出口、前記流入口と前記流出口との間にある内流路、及び予め定められた第1の電圧に帯電される内部電極を備え、前記電極が前記内流路の近位に配置され、前記内流路を通過する流体の少なくとも一部に電荷を付与するノズル、並びに
導電性材で形成される表面を備え、予め定められた第2の電圧に帯電され、前記流出口を通過する前記移動流体の出口領域に配置される外部電極
を具えたことを特徴とする静電ノズル装置。
【請求項2】
前記外部電極が前記流出口から離れて配置される請求項1に記載の静電ノズル装置。
【請求項3】
前記外部電極が前記流出口と近位の位置にある前記ノズルの平面と物理的に接触する請求項1に記載の静電ノズル装置。
【請求項4】
前記ノズルが実質的に絶縁材で形成されるノズル本体を備えることを特徴とし、前記内部電極が実質的に、(a)導電性材、及び(b)半導電性材のいずれかで形成される請求項1〜3のいずれかに記載の静電ノズル装置。
【請求項5】
前記ノズル本体の外部形状が円筒形であり、前記内部電極から前記流出口まで伸びる形状をとる内径のようにほぼ円筒形を示す内側領域を通って前記流体が前記ノズルから排出される請求項1〜4のいずれかに記載の静電ノズル装置。
【請求項6】
静電ノズル装置であって、前記ノズル本体の外部形状が円筒形であり、前記内部電極の第1の断面が前記流出口の第2の断面よりも小さくなるように前記内部電極から前記流出口まで伸びる形状をとり、放物形を示す内側領域を通って前記流体が前記ノズルから排出される請求項1〜4のいずれかに記載の静電ノズル装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の静電ノズル装置であって、複数個の前記ノズルを備え、その各々が前記流体を前記複数個の各ノズルに導く分配マニホールドに設置されることをさらに特徴とし、
前記外部電極が前記複数個のノズルの前記流出口から離れて配置され、前記複数個のノズルの1つあたり少なくとも1つの開口部が存在するように、及び前記複数個のノズルの少なくとも1つから排出された流体が複数個の開口部の対応する1つを通過できるように前記少なくとも1つの開口部が前記複数個のノズルの少なくとも1つの位置に揃えて前記外部電極に配置されるように、前記外部電極がその内部に複数個の開口部を示す静電ノズル装置。
【請求項8】
(a)第1のノズル列に物理的に配置される第1の複数個の前記ノズル、(b)第2のノズル列に物理的に配置される第2の複数個の前記ノズル、及び、(c)前記第1及び第2のノズル列の間に物理的に配置される分離電極、予め定められた第3の電圧振幅に帯電される前記分離電極をさらに備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の静電ノズル装置。
【請求項9】
前記分離電極が、(a)導電性材、及び(b)半導電性材のいずれかで形成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の静電ノズル装置。
【請求項10】
前記流体が前記内流路を通過して前記流出口まで流れ、前記流出口に配置される既存の前記ノズル本体からの排出時に複数個の液滴に破断される液体を含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の静電ノズル装置。
【請求項11】
前記外部電極が存在することによって、前記外部電極が存在しない場合に実質的に類似した排出パターンを示すために要する電圧よりも前記予め定められた第1の電圧が大幅に低くても、前記ノズルが有効な排出パターンを生成できる請求項1〜10のいずれかに記載の静電ノズル装置。
【請求項12】
流入口、流出口、前記流入口と前記流出口との間にある内流路、及び予め定められた第1の電圧に帯電される内部電極を備え、前記内部電極が前記内流路の近位に配置され、前記内流路を通過する流体の少なくとも一部に電荷を付与するノズル、並びに
前記流出口を通過する前記移動流体の出口領域に配置され、予め定められた第2の電圧に帯電される外部電極であり、前記外部電極が存在することによって、予め定められた第1の電圧が2kV〜39kVを包含する範囲であり、予め定められた第2の電圧が1V〜
31kVを包含する範囲である場合に有効な排出パターンを生成できる外部電極、
を具えたことを特徴とする静電ノズル装置。
【請求項13】
前記第1の電圧が5kV〜15kVを包含する範囲であり、第2の電圧が1V〜5kVを包含する範囲である請求項11に記載の静電ノズル装置。
【請求項14】
前記第1及び第2の電圧が同一の極性を示す請求項12または13に記載の静電ノズル装置。
【請求項15】
前記外部電極が、(a)実質的に導電性材、及び(b)実質的に半導電性材の少なくとも一方で形成される表面を示す請求項12〜14のいずれかに記載の静電ノズル装置。
【請求項16】
前記外部電極が前記流出口から離れて配置される請求項12〜15のいずれかに記載の静電ノズル装置。
【請求項17】
前記ノズルが絶縁材で形成されるノズル本体を備え、前記内部電極が、(a)導電性材、及び(b)半導電性材のいずれかを含む請求項12〜16のいずれかに記載の静電ノズル装置。
【請求項18】
前記外部電極が複数個のノズルの前記流出口から離れて配置され、前記複数個のノズルの1つあたり少なくとも1つの開口部が存在するように、及び複数個のノズルの少なくとも1つから排出された流体が複数個の開口部の対応する1つを通過できるように複数個の開口部の少なくとも1つが前記複数個のノズルの少なくとも1つの位置に揃えて前記外部電極に配置されるように、前記外部電極がその内部に複数個の開口部を示す複数個の前記ノズルを備え、この各ノズルが前記流体を前記複数個の各ノズルに導く分配マニホールドに設置されることをさらに特徴とする、請求項12〜17のいずれかに記載の静電ノズル装置。
【請求項19】
(a)第1のノズル列に物理的に配置される第1の複数個の前記ノズル、(b)第2のノズル列に物理的に配置される第2の複数個の前記ノズル、及び、(c)前記第1及び第2のノズル列の間に物理的に配置される分離電極、予め定められた第3の電圧に帯電される前記分離電極を備えることをさらに特徴とする請求項12〜18のいずれか1項に記載の静電ノズル装置。
【請求項20】
上面に沿って複数個の突出部を示し、前記複数個の突出部の少なくとも1つに近位な場所で予め定められた第1の電圧に帯電される前記下部構造、
前記下部構造の上面に配置され、前記流体の少なくとも一部がその流体層から電荷を受け取り、前記複数個の突出部の少なくとも1つに近位な前記の場所で流体液滴の流れを排出する流体層、
予め定められた第2の電圧に帯電され、第1の複数個の開口部を示し、前記下部構造の上に前記下部構造に対して平行に配置され、及び複数個の突出部の少なくとも1つに近位で排出された前記流体液滴が前記第1の複数個の開口部の対応する1つを通るように前記第1の複数個の開口部の少なくとも1つが前記複数個の突出部の少なくとも1つの位置に揃えて配置される前記外部電極、
前記外部電極の上に配置されることによって前記外部電極と前記最上層の間に体積空間を形成する最上層、並びに
前記下部構造、前記流体層、前記外部電極、固形物の前記最上層、及び体積空間を囲む筐体であって、前記体積空間と流体連通する少なくとも1つの第2の開口部を示す前記筐体と、
を具え、前記体積空間が、前記少なくとも1つの第2の開口部を介して前記筐体から噴出される霧状の前記流体液滴を受けることを特徴とする流体分配装置。
【請求項21】
(a)前記霧状の流体液滴が、(i)芳香剤、(ii)香料、(iii)防臭剤、及び(iv)吸入薬のいずれかを含有することを特徴とし、
(b)前記複数個の突出部が、(i)隆起部、(ii)角錘構造の頂点、及び(iii)円筒形構造の頂点のいずれかを備え、並びに
(c)前記霧状の流体液滴が、(i)ファン、(ii)電荷、及び(iii)電空装置のいずれかによって前記体積空間から噴出される請求項20に記載の流体分配装置。
【請求項22】
第1の流入口、第1の流出口、前記第1の流入口と前記第1の流出口との間にある内流路、及び予め定められた第1の電圧に帯電される第1の内部電極を備え、前記第1の内部電極が前記第1の内流路の近位に配置され、前記第1の内流路を通過する第1の流体の少なくとも一部に第1の電荷を付与する第1のノズル装置であって、前記第1のノズル装置は、第1の長手方向が第2の横断方向よりも長い、第1の外部形状を示す第1のノズル本体を備え、前記第1のノズル装置の前記第1の流出口から噴出される前記第1の流体の第1の排出パターンを生成し、互いに実質的に平行である第1の複数個の流体経路を示す前記第1の排出パターンを生成する前記第1のノズル装置、
第2の流入口、第2の流出口、前記第2の流入口と前記第2の流出口との間にある第2の内流路、及び予め定められた第2の電圧に帯電される第2の内部電極を備え、前記第2の内部電極が前記第2の内流路の近位に配置され、前記第2の内流路を通過する第2の流体の少なくとも一部に第2の電荷を付与する第2のノズル装置であって、前記第2のノズル装置は、第2の長手方向が第2の横断方向よりも長い、第2の外部形状を示す第2のノズル本体を備え、前記第2のノズル装置の前記第2の流出口から噴出される前記第2の流体の第2の排出パターンを生成し、互いに平行である第2の複数個の流体経路を示す前記第2の排出パターンを生成する前記第2のノズル装置、及び
前記第1のノズル装置と前記第2のノズル装置との間に物理的に配置され、前記予め定められた第1の電圧及び前記予め定められた第2の電圧よりも低い、予め定められた第3の電圧に帯電される分離電極、
を具えたことを特徴とする静電ノズル装置。
【請求項23】
前記予め定められた第1の電圧及び前記予め定められた第2の電圧が互いに実質的に等しい請求項22に記載の静電ノズル装置。
【請求項24】
前記分離電極の表面が、(a)実質的に導電性材、及び(b)実質的に半導電性材の少なくとも一方で形成される請求項22または23に記載の静電ノズル装置。
【請求項25】
前記予め定められた第1の電圧及び前記予め定められた第2の電圧が5kV〜15kVを包含する範囲、並びに前記予め定められた第3の電圧が1V〜5kVを包含する範囲である請求項22〜24のいずれかに記載の静電ノズル装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公表番号】特表2008−517742(P2008−517742A)
【公表日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−537970(P2007−537970)
【出願日】平成17年10月18日(2005.10.18)
【国際出願番号】PCT/US2005/037400
【国際公開番号】WO2006/044877
【国際公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】