説明

冷却ファン制御装置

【課題】回路規模増大の抑制と回転数検出精度が向上した冷却ファン制御装置を提供する。
【解決手段】各ファン10から出力される回転数検出パルス信号を時分割に切り替える入力切替手段20と、回転数検出パルス信号の波形を調整する波形調整手段30と、基準CLKを用いて、時分割設定時間内でカウントした波形調整後の回転数検出パルス信号のHigh/Lowパルス幅の平均カウント数を出力するパルス検出手段40、平均カウント数をファン回転数に変換し、結果を保持する回転数検出手段50、周辺環境温度に応じてファン回転数を設定する回転数設定手段60、設定されたファン回転数と保持されたファン回転数とを比較し、設定されたファン回転数に出力制御する出力制御手段70、を備えたマイクロコンピュータ80と、出力制御手段70からの制御信号を受け、ファン10を駆動出力する出力手段90と、を備えた冷却ファン制御装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発熱光源体を持つ電子機器を冷却するために、複数のファン回転数を制御する冷却ファン制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、光源ランプなどの発熱光源体を持つ電子機器(例えば、プロジェクター)では、パソコンの普及およびプロジェクターの低価格化および高輝度化に伴い、学校の授業やビジネス会議等の明るい環境下で使用される機会が増えてきている。電子機器の更なる普及のために、大電力化することで高輝度化を図っている。そのため、光源ランプや光学デバイスの冷却性能や筐体内に発生した熱の排気性能を高精度かつ、効率良く冷却する必要があるため、発熱光源体を持つ電子機器にとって空冷方式の冷却は最大の課題である。
【0003】
図5は、従来の冷却ファン制御装置の全体構成図を示すものである。
【0004】
入力切替回路220は、ファン210から出力される回転数検出パルス信号を時分割に切り替え、比較回路230で、入力切替回路220により切替入力した回転数検出パルスと基準パルスとを時分割設定時間内で比較し、比較回路230の比較結果を保持し、その結果を出力切替回路240で出力し、無線部およびファン部を監視する制御部に報告する出力保持回路250により構成される。比較回路230に入力する回転数検出パルス信号のパルス数をカウントするカウンタ231と発振器および分周器で発生させた基準パルス信号のパルス数をカウントするカウンタ232との大小比較をすることで制御部に正常/異常を報告する、回路規模の増大抑制を目的とした冷却ファン制御回路が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、通信機能を持ったマイクロコンピュータを各ファンモータに設け、複数の同モータを制御基板の1つのマイクロコンピュータで運転制御することで、基板の配線本数を削減することを目的とした販売機ファンモータ制御装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−227493号公報
【特許文献2】特開2000−322644号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1のファン制御回路では、回転数検出パルス信号の入出力を時分割に切り替えることで経済的な回路構成ではあるが、回転数検出パルス信号にはノイズや信号波形の立ち上がり/立ち下がり波形が鈍っているため、カウンタ231でカウントする回転数検出パルス信号のパルス数とカウンタ232でカウントする発振器および分周器で発生させた基準パルス信号のパルス数との大小比較だけでは、ファンの正常/異常の判定はできても回転数検出精度に大きなばらつきが生じ、高精度な冷却性能が確保できないという課題を有していた。
【0008】
また、特許文献2の自動販売機ファンモータ制御装置では、複数のファンモータを制御基板の1つのマイクロコンピュータで運転制御することで、冷却制御部のマイクロコンピュータの負担を軽減すると共に、制御基板からの配線本数を削減できるようにしているが、各ファンモータにマイクロコンピュータを持つことで、ファンモータの増加に伴ってコストが上がってしまい、経済的ではないという課題を有していた。
【0009】
本発明は、前記特許文献1、前記特許文献2の課題を解決するもので、ファンの増加に伴う回路規模の増大を抑制することによる経済効果と回転数検出精度のばらつきを低減することによる高精度な冷却性能の確保、の両方を兼ね備えた冷却ファン制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記従来の課題を解決するために、請求項1に記載の本発明は、各ファンから出力される回転数検出パルス信号を時分割に切り替える入力切替手段と、前記回転数検出パルス信号の波形を調整する波形調整手段と、発振器および分周器などで発生させた基準クロック(CLK)を用いて、時分割設定時間内でカウントした波形調整後の回転数検出パルス信号のHigh又はLow(High/Low)パルス幅の平均カウント数を出力するパルス検出手段、前記平均カウント数からファン回転数に変換し、結果を保持する回転数検出手段、周辺環境温度に応じてファン回転数を設定する回転数設定手段、前記回転数設定手段で設定されたファン回転数と前記回転数検出手段で変換したファン回転数とを比較し、前記回転数設定手段で設定された所望のファン回転数に出力制御する出力制御手段、を備えたマイクロコンピュータと、前記出力制御手段からの制御信号を受け、前記ファンを駆動出力する出力手段と、を備えた複数のファン回転数を制御する冷却ファン制御装置であり、回路規模増大の抑制と高精度な回転数検出をする作用を持つ。
【0011】
請求項2に記載の本発明は、前記パルス検出手段は、入出力切り替え時に生ずる波形遅延および波形歪みを考慮した前記波形調整後の回転数検出パルス信号のHigh/Lowパルス幅をカウントしない非検出時間と、その後にカウントを開始する検出時間と、を備えた前記時分割設定時間内でパルス検出することを特徴とする請求項1に記載の冷却ファン制御装置であり、高精度なパルス検出をする作用を持つ。
【0012】
請求項3に記載の本発明は、前記出力制御手段は、検出中のファンに対し、前記回転数設定手段で設定されたファン回転数と前記回転数検出手段で変換したファン回転数との比較結果に基づいて、追従速度を切り替えて出力制御する手段と、非検出中のファンに対し、前記回転数検出手段で保持された前回の結果に基づいて、一定の出力で出力制御する手段と、を備えた請求項1に記載の冷却ファン制御装置であり、設定された所望のファン回転数への追従性を高めることおよび、行き越しによる振動を抑制する作用を持つ。
【0013】
請求項4に記載の本発明は、前記出力制御手段は、前記パルス検出手段でカウントしたどちらか一方の前記波形調整後の回転数検出パルス信号のHigh/Lowパルス幅の平均カウント数が最大カウント数を取得した場合、異常判定と見なしAC電源を落とす安全制御手段、を備えた請求項1に記載の冷却ファン制御装置であり、発熱光源体を持つ電子機器の発火および発煙を防止する作用を持つ。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明の冷却ファン制御装置によれば、ファンの増加に伴ってもファンから出力する回転数検出パルス信号を時分割に切り替える入力切替手段、マイクロコンピュータを活用することにより、入力切替手段以降の配線パターンの集約化および部品点数の削減ができるので、回路規模の増大を抑制して経済的となる。また、回転数検出パルス信号の波形を調整する波形調整手段、発振器および分周器で発生させた基準CLKを用いて、ファン毎に時分割設定時間内でカウントした回転数検出パルス信号のHigh/Lowパルス幅の平均カウント数を出力するパルス検出手段、出力制御手段を活用することにより、回転数検出精度のばらつきを低減させ、高精度な冷却性能を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態における冷却ファン制御装置の全体構成図
【図2】本発明の実施の形態における入力切替および波形調整回路のブロック図
【図3】本発明の実施の形態におけるパルス検出処理の概略図
【図4】本発明の実施の形態における時分割処理の概略図
【図5】従来の冷却ファン制御装置の全体構成図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
【0017】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における冷却ファン制御装置の全体構成図である。
【0018】
図1において、本発明の冷却ファン制御装置は、以下の7つの手段より構成される。
1.回転数検出パルス信号を時分割に切り替える入力切替手段20
2.回転数検出パルス信号の波形を調整する波形調整手段30
3.回転数検出パルス信号のパルスを検出するパルス検出手段40
4.ファン回転数に変換する回転数検出手段50
5.周辺環境温度に応じて、ファン回転数を設定する回転数設定手段60
6.所望のファン回転数に出力制御する出力制御手段70
7.駆動出力する出力手段90
以上の構成に基づき、その動作について説明する。
【0019】
図2は、本発明の実施の形態における入力切替および波形調整回路のブロック図である。図2において、複数個のファンで構成されるファン10は、回転を検出してパルス信号に変換する回路を備えており、1回転につき2パルスの回転数検出パルス信号111を出力する。パルス信号に変換する回路は、オープンコレクタになっているため、外付けの抵抗を実装する必要がある。回転数検出パルス信号111の立ち上がり/立ち下がり波形は、外付けの抵抗定数にもよるが、一般的には300〜500μ(マイクロ)秒程度の波形鈍りが生じる。また、マイクロコンピュータ80から出力するM(>1)本のロジック信号からなる切替制御信号181(L1〜LM)に対して、最大2M個(>1)までのファンを構成できる。
【0020】
入力切替手段20は、信号切替制御回路121と信号ライン回路122とを備えた半導体スイッチング素子で構成できる。信号切替制御回路121は、マイクロコンピュータ80からの切替制御信号181に基づいて、ファン10から入力する回転数検出パルス信号111の切り替えを行うためのスイッチング回路である。また、信号ライン回路122は、信号切替制御回路121からの切替信号に基づいて、出力ポート(COMポート)から該当する検出ファンの回転数検出パルス信号123のみを出力する。検出ファンの回転数検出パルス信号123の立ち上がり/立ち下がり波形は、ファンからの回転数検出パルス信号111同様に、300〜500μ(マイクロ)秒程度の波形鈍りがある。
【0021】
波形調整手段30は、1入出力のシュミットバッファ回路で構成できる。入力された検出ファンの回転数検出パルス信号123の立ち上がり/立ち下がり波形に対し、出力後の波形は、100倍の3〜5μ(マイクロ)秒程度にまで急峻に波形調整することができる。波形調整後の回転数検出パルス信号131は、マイクロコンピュータ80の割込み専用ポート(PWMポート)に入力する。
【0022】
図3は、本発明の実施の形態におけるパルス検出処理の概略図である。
【0023】
図3において、横軸は時間軸、縦軸はファン1回転における波形調整後の回転数検出パルス信号131と基準CLK144との関係を示している。
【0024】
パルス検出手段40は、図示しない発振器および図示しない分周器で発生させた基準CLK144を用いて、基準CLK144の立ち上がりをトリガーにして、波形調整手段30からの波形調整後の回転数検出パルス信号131の立ち上がり/立ち下がり波形のエッジを取り込み、Highパルス幅(以下、Highパルス期間)/Lowパルス幅(以下、Lowパルス期間)それぞれのCLK数をカウントする。従って、波形調整手段30で波形調整し、波形が急峻になったことで、立ち上がり/立ち下がり波形のエッジを取り込むばらつきが抑制され、波形調整前と比較して、100倍のパルス検出精度向上が見込める。更に、時分割設定時間内でカウントしたHighパルス期間(TH1 、TH2)の平均カウント数CHAVE/Lowパルス期間(TL1 、TL2)の平均カウント数CLAVEを出力することで、更なる高精度パルス検出ができる。
【0025】
図4は、本発明の実施の形態における時分割処理の概略図である。
【0026】
図4において、縦軸はファン構成数を表し、横軸は時間軸を表す。2M個(>1)個のファン構成に対し、時分割設定時間141は、入出力切り替え時に生ずる入力切替手段20、波形調整手段30での波形遅延および波形歪みを考慮したパルス検出をしない非検出時間142と、その後にパルス検出をする検出時間143とを合わせた時間設定を示す。例えば、各ファンに対して、非検出時間142が10m(ミリ)秒一定で、検出時間が990m(ミリ)秒一定と設定した場合、時分割設定時間141は1秒一定となり、同一のファンを2M秒周期でパルス検出を行うことになる。
【0027】
回転数設定手段60は、パルス検出手段40で出力したHigh/Lowパルス期間それぞれの平均カウント数をファン回転数に変換し、その結果を保持する。ファン10から出力される回転数検出パルス信号111がファン1回転につき2パルスの信号を出力する仕様のため、ファン1回転における平均カウント数CAVEは、Highパルス期間の平均カウント数CHAVE 、Lowパルス期間の平均カウント数CLAVEを用いて、式1のように表せる。
【0028】
CAVE=(CHAVE+CLAVE)×2・・・(式1)
また、本手段で求めるファン回転数RFANは、基準CLK144の周波数f基準CLK、図示しない分周器の分周比をmとしたとき、式1で算出した平均カウント数CAVEを用いて、式2のように表せる。
【0029】
RFAN={(f基準CLK/m)×60}/CAVE・・・(式2)
例えば、基準CLK周波数f基準CLKが161.5MHz、分周比mが128の場合、パルス検出手段で出力したHigh/Lowパルス期間の平均カウント数CHAVE、CLAVEがそれぞれ6308パルスの場合、式1、式2よりファン回転数は約3000回転と算出される。各ファン回転数の結果は、メモリにて保持される。
【0030】
回転数設定手段60は、温度センサおよびサーミスタ等からの制御信号により周辺環境温度に応じて、各ファン10の制御モードに適応したファン回転数を設定する。ファン毎に、周辺環境温度とファン回転数はマトリクスのテーブルで持つ。
【0031】
出力制御手段70は、回転数設定手段60で設定されたファン回転数(目標値)と回転数設定手段60で変換したファン回転数(測定値)とを比較し、目標値に対しての測定値の偏差から制御量を加減することによって、目標値に近づけることでファン制御する。本制御は、式3のように表せる。
【0032】
Xn=Xn-1+G×E・・・(式3)
Xn:新しい制御量
Xn-1:以前の制御量
G:比例定数
E:偏差=目標値−測定値
本出力制御には、3つの特徴を持つ。
【0033】
1つ目の出力制御は、検出中のファン回転数制御について、目標値に対しての測定値の偏差が±100回転以上のときは、式3の比例定数Gの値を大きくすることによって、高速速度の高速モードで目標値に近づける。これは、時分割処理のため、定期的にしかファン回転数の検出をしないため、目標値に到達するまでの時間が掛かり、比例定数Gを大きくすることで高速に目標値に近づけることができる。また、ファンには慣性があるため、行き越し(振動)による騒音を抑制するために、偏差が±100回転以内のときは、比例定数Gの値を小さくして、通常速度の通常モードで目標値に近づける。このように、回転数設定手段60で設定されたファン回転数(目標値)と回転数検出手段50で変換したファン回転数(測定値)の偏差に基づいて、高速モードと通常モードとを切り替える制御を持つ。
【0034】
2つ目の制御出力は、非検出中のファン回転数制御について、回転数検出手段50で保持された最近更新されたファン回転数の一定の状態で、ファンを駆動する制御を持つ。
【0035】
3つ目の出力制御は、ファン回転が停止した場合の安全制御である。どちらか一方の回転数検出パルス信号がHigh/Low固定になるため、時分割設定時間内にパルス検出手段40は、どちらか一方の回転数検出パルス信号のHigh/Lowパルス期間の平均カウント数が最大カウント数を取得することになる。そのとき、ファンが停止したと異常判定しAC電源を落とす安全制御を持つ。
【0036】
マイクロコンピュータ80は、パルス検出手段40と、回転数検出手段50と、回転数設定手段60と、出力制御手段70から構成される。また、時分割設定時間141毎に、M(>1)本の時分割に切り替えるための切替制御信号181(L1〜LM)を出力することによって、検出中のファンを認識できる。例えば、5個のファン構成の場合、3本の切替制御信号181は、(L1,L2,L3)=(0,0,0)のときはファン1、(L1,L2,L3)=(0,0,1)のときはファン2、(L1,L2,L3)=(0,1,0)のときはファン3、(L1,L2,L3)=(0,1,1)のときはファン4、(L1,L2,L3)=(1,0,0)のときはファン5となるように割り振り、検出中のファンを認識することができる。
【0037】
出力制御手段70は、D/A変換回路、電源レギュレータIC、抵抗の3点の部品で回路構成できる。出力制御手段70からの制御信号を受け、D/A変換して電源レギュレータICによって電圧を出力し、ファン10を駆動する。
【0038】
本発明にかかる構成によれば、ファンの増加に伴ってもファンから出力する回転数検出パルス信号を時分割に切り替える入力切替手段、マイクロコンピュータを活用することにより、入力切替手段以降の配線パターンの集約化および、部品点数の削減ができるので、回路規模の増大を抑制して経済的となる。また、回転数検出パルス信号の波形を調整する波形調整手段、発振器および分周器で発生させた基準CLKを用いて、時分割設定時間内でカウントした回転数検出パルス信号のHigh/Lowパルス期間の平均カウント数を出力するパルス検出手段、出力制御手段を活用することにより、回転数検出精度のばらつきを低減させ、高精度な冷却性能を確保することができる。
【0039】
なお、本発明の冷却ファン制御装置は、発熱光源体を持つ電子機器(例えば、プロジェクター)について述べているが、空冷方式を用いた冷却ファンを採用した技術分野で実現できるものである。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明にかかる冷却ファン制御装置は、ファンの増加に伴う回路規模の増大抑制と回転数検出精度のばらつき低減による高精度な冷却性能を確保することが可能になるので、発熱光源体を持つ電子機器を空冷却するために、複数のファン回転数を制御する冷却ファン制御装置等として有用である。
【符号の説明】
【0041】
10 ファン
20 入力切替手段
30 波形調整手段
40 パルス検出手段
50 回転数検出手段
60 回転数設定手段
70 出力制御手段
80 マイクロコンピュータ
90 出力手段
111 回転数検出パルス信号
121 信号切替制御回路
122 信号ライン回路
123 検出ファンの回転数検出パルス信号
131 波形調整後の回転数検出パルス信号
141 時分割設定時間
142 非検出時間
143 検出時間
144 基準CLK
181 切替制御信号
210 ファン
220 入力切替回路
230 比較回路
231 カウンタ
232 カウンタ
240 出力切替回路
250 出力保持回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各ファンから出力される回転数検出パルス信号を時分割に切り替える入力切替手段と、
前記回転数検出パルス信号の波形を調整する波形調整手段と、
基準クロックを用いて、時分割設定時間内でカウントした前記波形調整手段による波形調整後の回転数検出パルス信号のHigh/Lowパルス幅の平均カウント数を出力するパルス検出手段、前記平均カウント数からファン回転数に変換し、結果を保持する回転数検出手段、周辺環境温度に応じてファン回転数を設定する回転数設定手段、前記回転数設定手段で設定されたファン回転数と前記回転数検出手段で変換したファン回転数とを比較し、前記回転数設定手段で設定された所望のファン回転数に出力制御する出力制御手段、を備えたマイクロコンピュータと、
前記出力制御手段からの制御信号を受け、前記ファンを駆動出力する出力手段と、
を備えた複数のファン回転数を制御する冷却ファン制御装置。
【請求項2】
パルス検出手段は、入出力切り替え時に生ずる波形遅延および波形歪みを考慮した波形調整後の回転数検出パルス信号のHigh/Lowパルス幅をカウントしない非検出時間と、
その後にカウントを開始する検出時間と、
を備えた時分割設定時間内でパルス検出することを特徴とする請求項1に記載の冷却ファン制御装置。
【請求項3】
出力制御手段は、検出中のファンに対し、回転数設定手段で設定されたファン回転数と回転数検出手段で変換したファン回転数との比較結果に基づいて、追従速度を切り替えて出力制御する手段と、
非検出中のファンに対し、前記回転数検出手段で保持された前回の結果に基づいて、一定の出力で出力制御する手段と、
を備えた請求項1に記載の冷却ファン制御装置。
【請求項4】
出力制御手段は、パルス検出手段でカウントしたどちらか一方の波形調整後の回転数検出パルス信号のHigh/Lowパルス幅の平均カウント数が最大カウント数を取得した場合、異常判定と見なしAC電源を落とす安全制御手段、
を備えた請求項1に記載の冷却ファン制御装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate