処理装置および方法、並びにプログラム
【課題】本発明は、ユーザの操作目的に応じた適切な表示が可能で、ユーザの操作性を向上することができる処理装置を提供する。
【解決手段】デジタル複合機110では、ユーザの指示要求から目的が印刷目的か、保存目的かを判断し、判断された目的に対応するデジタル複合機110の処理能力情報と設定情報を取得する。そして、取得された処理能力情報と設定情報に基づいて、表示する文書データのフォーマット形式を決定する。さらに、ユーザの指示要求に応じた文書データの文書リスト情報と、決定された文書データのフォーマット形式から文書リスト画面に表示するための表示情報を生成する。
【解決手段】デジタル複合機110では、ユーザの指示要求から目的が印刷目的か、保存目的かを判断し、判断された目的に対応するデジタル複合機110の処理能力情報と設定情報を取得する。そして、取得された処理能力情報と設定情報に基づいて、表示する文書データのフォーマット形式を決定する。さらに、ユーザの指示要求に応じた文書データの文書リスト情報と、決定された文書データのフォーマット形式から文書リスト画面に表示するための表示情報を生成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書情報に対するユーザの要求に対して適切な表示情報を生成する処理装置および方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、紙文書の電子化技術の向上や電子文書のための汎用的なファイルフォーマットの普及に伴い、デジタル複合機やプリンタなどの様々な機器において、複数種類の電子文書を扱うことが可能になってきている。例えば、紙文書をスキャナで読み取ってPDF等の文書データに変換してサーバ等に保存する機能や、JPEGやPDFなどの文書データをアプリケーションとプリンタドライバを介さずに直接印刷する機能などがある。
【0003】
従来、上述した機能を使いやすくするために、様々な方法が提案されてきている。例えば、文書データを見つけやすくするために、操作履歴を使用して文書データの表示順序を変更する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。紙文書の電子化が普及すればするほど、機器内に保存されている文書データは増加してくる。
【0004】
一方、画像形成装置上の操作画面は、一般的に小さくて一覧性が低いので、ユーザが所望の文書データを見つけ難い場合がある。この問題に対して、文書データに対する操作履歴を記録しておいて、履歴情報を利用して、利用の可能性が高い文書データを優先的に表示される技術が提案されている。
【0005】
また、文書データへの変換処理の設定を容易にするために、プリンタの能力情報や自装置の能力情報に応じて、操作メニューを構築する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。これは、複数の設定項目のうち、操作可能なものだけにしてメニューを構築することでユーザの使い勝手を向上させるための技術である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−080748号公報
【特許文献2】特開2007−088887号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来の技術は、文書データに変換して保存する処理や文書データを直接印刷する処理等に対して使い勝手を向上させるための技術が主であり、複数の機能を有する機器での操作性を向上させる点に関しては、言及されていない。
【0008】
紙文書をスキャナで読み取って文書データに変換可能なファイルフォーマットと直接印刷可能なファイルフォーマットとに差がある場合、文書データを閲覧する際に同じように表示してしまうと、ユーザにとって使いづらいものになってしまう。例えば、印刷しようと操作しているときに、印刷できない文書データが表示されてしまうと、当該文書データを間違って印刷しようとしてしまったり、実際に印刷したい文書データを見つけづらくなったりといった問題が発生する。
【0009】
また、保存目的で操作しているときに、変換不可能なフォーマット形式の文書データが表示されていると、ユーザに誤解を与えるおそれがある。また、文書データ名が重複するおそれがあるフォーマット形式の文書データとして何が存在しているのかをユーザが見落としてしまう可能性がある。例えば、特許文献1の技術では、文書データに変換して保存する処理や文書データを直接印刷する処理を行う際の操作性を向上させることを目的としているために、印刷できない文書データをも表示してしまう場合がある。
【0010】
本発明は、上記問題に鑑みて成されたものであり、ユーザの操作目的に応じた適切な表示が可能で、ユーザの操作性を向上することができる処理装置および方法、並びにプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明の処理装置は、文書情報に対するユーザからの要求に応じて表示情報を生成する処理装置において、前記ユーザの操作の目的を判断する判断手段と、前記判断された目的に対応する前記処理装置の処理能力情報を取得する取得手段と、前記取得された処理能力情報に基づいて、表示する文書情報の種別を決定する決定手段と、前記決定手段によって決定された種別に対応する文書情報に従って前記表示情報を生成する生成手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ユーザの操作目的に応じて、適切な表示を提供することが可能となり、ユーザの操作性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明を適用した実施形態の一例である画像形成装置を含むシステムの構成例を示す図である。
【図2】図1のデジタル複合機の主要部の構成を示すブロック図である。
【図3】デジタル複合機で文書データの表示や保存、変換や印刷等に要する機能のブロック図である。
【図4】第1の実施形態におけるデジタル複合機で文書データ一覧表示要求時に実行される処理を示すフローチャートである。
【図5】デジタル複合機の操作部に表示される(a)メインメニュー画面、(b)保存場所選択画面の一例を示す図である。
【図6】デジタル複合機の操作部に表示される(a)(b)文書リスト画面の一例を示す図である。
【図7】デジタル複合機の操作部に表示される(a)保存場所選択画面、(b)文書リスト画面の一例を示す図である。
【図8】デジタル複合機の操作部に表示される(a)(b)文書リスト画面の他の一例を示す図である。
【図9】デジタル複合機の操作部に表示される(a)印刷設定画面、(b)原稿読込画面の一例を示す図である。
【図10】第2の実施形態におけるデジタル複合機で文書データ一覧表示要求の受信時に実行される処理を示すフローチャートである。
【図11】コンピュータに表示されるWeb上の管理者用ページの画面例を示す図である。
【図12】コンピュータに表示されるWeb上のフォルダ内の画面例を示す図である。
【図13】コンピュータに表示されるネットワーク上のフォルダ内の画面例を示す図である。
【図14】第3の実施形態におけるデジタル複合機で文書データの保存要求時に実行される処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
[第1の実施形態]
図1は、本発明を適用した実施形態の一例である画像形成装置を含むシステムの構成例を示す図である。
【0016】
デジタル複合機110は、スキャナで読み取った紙文書を文書データ(文書情報)に変換する機能や、該文書データを印刷する機能を有する画像形成装置である。コンピュータ120,121は、いわゆるパーソナルコンピュータ等の情報処理装置である。これらは、LAN(Local Area Network)等のネットワーク100を介して互いに接続されている。なお、ネットワーク100には、不図示の印刷装置や画像処理装置等が接続されていてもよい。
【0017】
図2は、図1のデジタル複合機110の主要部の構成を示すブロック図である。
【0018】
デジタル複合機110は、コントローラユニット(Controller Unit)200と、操作部230と、画像入力デバイスであるスキャナ部240と、画像出力デバイスであるプリンタ部250とを備える。コントローラユニット200には、スキャナ部240やプリンタ部250が接続されると共に、操作部230が接続される。
【0019】
コントローラユニット200は、スキャナ部240で読み取られた画像データをプリンタ部250により印刷出力するコピー機能を実現するための制御を行う。また、LAN221や公衆回線(WAN)222に接続することによって、画像情報やデバイス情報の入出力を行うための制御を行う。
【0020】
コントローラユニット200はCPU201を備える。CPU201は、ROM203に格納されているブートプログラムによりオペレーションシステム(OS)を立ち上げ、OS上で、ハードディスクドライブ(HDD)204に格納されているアプリケーションプログラムを実行し、これによって各種処理を実行する。このCPU201の作業領域としてはRAM202が用いられる。RAM202は、作業領域を提供するとともに、画像データを一時記憶するための画像メモリ領域を提供する。HDD204は、上記アプリケーションプログラムや画像データを格納する。
【0021】
CPU201には、システムバス207を介して、ROM203およびRAM202が接続される。さらに、CPU201には、操作部I/F(操作部インタフェース)206、Network I/F209、MODEM210およびImage Bus I/F(イメージバスインタフェース)205が接続される。
【0022】
操作部I/F206は、タッチパネルを有する操作部230とのインタフェースであり、操作部230に表示すべき画像データを操作部230に対して出力する。また、操作部I/F206は、操作部230においてユーザにより入力された情報をCPU201に送出する。
【0023】
Network I/F209は、LAN221に接続され、LAN221を介してLAN221上の各装置との間で情報の入出力を行う。MODEM210は、公衆回線222に接続され、公衆回線222を介して情報の入出力を行う。
【0024】
Image Bus I/F205は、システムバス207と、画像データを高速で転送する画像バス208とを接続し、データ形式を変換するためのバスブリッジである。画像バス208は、PCIバスまたはIEEE1394から構成される。画像バス208には、ラスタイメージプロセッサ(RIP)212、デバイスI/F213、スキャナ画像処理部214、プリンタ画像処理部215、及び画像回転部216が接続される。さらに、画像圧縮部217、解像度変換部218、色空間変換部219、及び階調変換部220が接続される。
【0025】
RIP212は、PDLコードをビットマップイメージに展開するプロセッサである。デバイスI/F213には、スキャナ部240およびプリンタ部250が接続され、デバイスI/F213は、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。スキャナ画像処理部214は、入力画像データに対し補正、加工、編集を行う。また入力された画像がカラー原稿か白黒原稿かを画像の彩度信号から判断し、その結果を保持する機能を有する。プリンタ画像処理部215は、プリント出力画像データに対してプリンタ部250に応じた補正、解像度変換などを行う。
【0026】
画像回転部216は、スキャナ画像処理と連携して、スキャナ部240からの画像読み込みと同時に画像を回転してメモリ上に格納することができる。さらに、メモリ上にある画像を回転し、メモリ上に格納若しくはメモリ上にある画像をプリンタ画像処理部と連携して回転しながら印字出力することができる。
【0027】
画像圧縮部217は、多値画像データをJPEGデータに、2値画像データをJBIG、MMR、MHなどのデータに圧縮するとともに、その伸張処理を行う。解像度変換部218はメモリ上にある画像を解像度変換処理し、メモリ上に格納する。色空間変換部219はマトリクス演算により、例えばメモリ上にあるYUV画像をLab画像に変換し、メモリ上に格納する。階調変換部220は、例えばメモリ上に8bit、256階調の画像を誤差拡散処理などの手法により1bit、2階調に変換し、メモリ上に格納する。
【0028】
図3は、デジタル複合機110で文書データの表示や保存、変換や印刷等に要する機能のブロック図である。図示の機能は、ソフトウェアモジュール等で構成されており、通常はHDD204に格納され、RAM202に展開されてCPU201によって実行される。
【0029】
デジタル複合機110では、文書データの表示や保存、変換や印刷等に際して、処理部310と文書データ管理部320が協働して制御処理を実行する。処理部310は、処理要求受信部311、制御部312、処理能力判断部313、文書データ入出力部314、データ変換処理部315、及び印刷処理部316から構成される。文書データ管理部320には、文書データ321が含まれる。
【0030】
CPU201が、ユーザからの要求(指示)を操作部230から操作部I/F206を介して受信した場合、処理要求受信部311が当該要求を解析し、制御部312が当該要求に対応する処理内容を判断して該当する処理を実行する。制御部312は、該当する処理を実行するために、処理内容に応じて、処理能力判断部313、文書データ入出力部314、データ変換処理部315、印刷処理部316のそれぞれに対して処理依頼を行う。
【0031】
処理能力判断部313は、デジタル複合機110の処理能力情報と設定情報の取得を行い、処理要求を受信したときのデジタル複合機110の処理能力を判断する。文書データ入出力部314は、文書データ管理部320からの文書データの読み出しや文書データ管理部320への文書データの保存を行う。また、文書データ入出力部314は、文書データ管理部320に保存された文書データのリスト情報を生成する。データ変換処理部315は、スキャナ部240で読み取った紙文書を文書データに変換する処理を実行する。印刷処理部316は、文書データをプリンタ部250を用いて印刷する処理を実行する。
【0032】
本発明の第1の実施形態では、デジタル複合機110内のボックスと呼ばれる文書データ保存領域に保存された文書データの表示要求をデジタル複合機110の操作部230から受け付けた際の処理について説明する。ボックス内は、階層構造を有する複数のディレクトリで構成され、文書データが保存管理されている。
【0033】
デジタル複合機110の処理能力として、印刷可能な文書データのフォーマット形式がTIFF(Tagged Image File Format)とJPEG(Joint Photographic Experts Group)であることを前提とする。さらに、デジタル複合機110の処理能力として、スキャナ部240で読み取った画像データを変換可能なフォーマット形式がTIFFとPDF(Portable Document Format)であることを前提とする。
【0034】
図4は、本発明の第1の実施形態のデジタル複合機110で文書データ一覧表示要求時に実行される処理を示すフローチャートである。本処理は、操作部230を介してユーザから指定されたボックス内のディレクトリに保存された文書データの一覧表示の指示があり、処理要求受信部311が文書データリスト取得要求を受信したときに実行される処理である。なお、本処理は、前述の文書データに対しての処理を行うソフトウェアによって実行される。
【0035】
ステップS401では、処理要求受信部311が操作部230から受信した文書データリスト取得要求の内容が、指定されたディレクトリに保存された全文書データの表示か、それとも必要な文書データのみの表示かを判断する。ここで、全文書データの表示ではないと判断した場合、ステップS402に進む。一方、全文書データの表示であると判断した場合は、ステップS411へ進む。
【0036】
ステップS402では、処理要求受信部311が受信した文書データリスト取得要求の内容からユーザが操作した目的が何かを判断する。本実施の形態では、指定されたディレクトリ内の文書データの表示を行おうとするユーザ操作の目的が印刷目的か、保存目的か、それとも管理目的かが判断される。本実施形態においてユーザ操作の目的の判断は、操作部230に表示される画面(後述する図5(a)の画面)においてユーザがどのボタンを押下したかを判断することによって行われる。例えば、「文書の保存ボタン503」が押下された場合にはユーザの操作の目的は保存目的であり、「文書の印刷ボタン502」が押下された場合にはユーザの操作の目的は印刷目的である。
【0037】
まず、ステップS402で印刷目的であると判断された場合の処理について説明する。印刷目的であると判断されると、ステップS403に進む。
【0038】
ステップS403では、処理能力判断部313が、ステップS402における判断結果に応じて、デジタル複合機110の印刷処理能力情報を取得する。ここでデジタル複合機110の印刷処理能力とは、コントローラユニット200やプリンタ部250が所定のフォーマット形式の文書データに対して印刷処理の実行が可能かを示す能力である。具体的には、どのフォーマット形式であればRIP212で処理してプリンタ部250で印刷可能であるか等を示す処理能力である。
【0039】
次に、ステップS404では、処理能力判断部313が、ステップS402における判断結果に応じて、デジタル複合機110の印刷設定情報の取得を行う。ここで印刷設定情報とは、オプション設定や管理者による設定、ユーザの処理権限によって実行可能な印刷処理の設定情報である。例えば、(1)デジタル複合機110の処理能力としては、JPEGファイルが印刷可能であるが、管理者によってはJPEGファイルを印刷する機能が無効化されているという情報がある。また、(2)操作ユーザの権限ではJPEGファイルの印刷は可能だが、PDFファイルの印刷は許可されていないという情報がある。さらに、(3)PDFファイルを印刷するために必要なオプションが全て有効になっていないという情報などがある。
【0040】
次に、ステップS405では、処理能力判断部313は、ステップS403とステップS404で取得した情報から、操作部230に表示する文書データのフォーマット形式(文書種別)を決定する。その後、制御部312は、文書データ入出力部314により文書データリストの取得処理を実行する。すなわち、ステップS406では、文書データ入出力部314が、指定されたディレクトリ内の文書データの文書リスト情報を文書データ管理部320から取得する。
【0041】
次に、ステップS407では、ステップS406で取得した文書リスト情報とステップS405で決定したフォーマット形式に基づいて、文書データ入出力部314により、操作部230に表示するための文書リスト情報が生成される。ステップS408では、制御部312が、文書データ入出力部314で生成された文書リスト情報に基づいて操作部230に画面表示を行い、処理を終了する。
【0042】
次に、上述した印刷目的の場合に実行される処理において操作部230に表示される画面について説明する。
【0043】
デジタル複合機110の操作部230に表示されるメインメニュー画面500の一例を図5(a)に示す。メインメニュー画面500は、ログインしたユーザが利用することが可能なデジタル複合機110の機能を表示するための画面である。図示例では、コピーボタン501、文書の印刷ボタン502、文書の保存ボタン503、文書の管理ボタン504などが配置されているが、これに限定されるものではなく、ユーザ毎に表示されるボタンの種類が異なってもよい。デジタル複合機110を操作するユーザは、実行したい処理に応じて、これらのボタンを選択する。ログアウトボタン505が押下されると、ユーザのログアウトが実行される。
【0044】
ユーザが文書の印刷ボタン502を押下すると、図5(b)に示すような保存場所選択画面600が表示される。ユーザは、保存場所選択画面600にて、ボックス内に保存されている文書データの印刷を行うのか、デジタル複合機110に接続されたメモリーメディアデバイス内の文書データの印刷を行うのかを選択する。なお、不図示であるが、外部のファイルサーバからも印刷可能である場合には、保存場所選択画面600上にファイルサーバを選択するためのボタンが表示されるものとする。
【0045】
ユーザがボックス選択ボタン601を押下して、ボックスに保存されている文書データの印刷を指示すると、図6(a)に示すような文書リスト画面700が表示される。文書リスト画面700の表示時には、図4におけるステップS401〜S408の処理が実行され、文書リスト画面700に表示される文書リスト情報が生成される。
【0046】
文書リスト画面700には、表示しているディレクトリの情報を示すディレクトリ情報701と、データの種別を表す種別マーク702〜704と、文書データ情報(例えば、文書名、サイズ、作成日付/時刻等)が表示される。ユーザは、印刷を行いたい文書データが表示されている行を押下して、選択状態705にして、プリント指示ボタン706を押下することで印刷実行を指示する。
【0047】
文書リスト画面700上には、印刷可能なフォーマット形式の文書データであるTIFFとJPEG形式の文書データのみが表示される。このとき、ディレクトリ内アイテム数707には、実際にこのディレクトリ内に格納されているディレクトリと文書データの合計数が表示される。これによって、ユーザは、表示されている情報が操作可能な文書データとディレクトリのみであり、実際には合計10のディレクトリと文書データが格納されていることを認識することが可能となる。もし、ユーザが、このディレクトリに格納されている全ての文書データを取得したい場合には、表示切替ボタン708を選択して、文書リストの表示内容を切り替えることで、全ての文書データを表示することが可能となる。
【0048】
表示切替ボタン708が選択され、全ての文書データ表示要求を受けた場合の処理を図4を用いて説明する。
【0049】
ステップS401で全文書データ表示の要求であると判断されて、処理がステップS411に進む。ステップS411では、制御部312から文書データ入出力部314に対して、全文書データの取得要求が行われる。そして、文書データ入出力部314が文書データ管理部320から対象ディレクトリ内の全データを取得して、文書データ情報を制御部312に返却する。次に、ステップS412では、文書データ入出力部314から返却されて文書データ情報を用いて文書データリスト情報が生成されて、要求元に返却されて処理が終了となる。この処理が実行されて、表示されたときの文書リスト画面の一例を図6(b)に示す。図6(a)の文書リスト画面700では、文書データは、印刷可能なTIFFとJPEG形式の文書データのみ表示されていたが、図6(b)の文書リスト画面800では、印刷できないPDF形式の文書データ710も表示されていることがわかる。
【0050】
次に、図4におけるステップS402で保存目的であると判断された場合の処理について説明する。
【0051】
ステップS402で保存目的であると判断されると、ステップS409に進む。ステップS409では、処理能力判断部313が、ステップS402における判断結果に応じて、デジタル複合機110の保存処理能力情報を取得する。ここでデジタル複合機110の保存処理能力とは、コントローラユニット200やスキャナ部240の能力として、フォーマット形式への変換処理に関しての実行可能な処理の能力である。具体的には、スキャナ部240で読み取ったデータをどのフォーマット形式に変換可能であるか等を示す処理能力である。
【0052】
次に、ステップS410では、処理能力判断部313が、ステップS402における判断結果に応じて、デジタル複合機110の保存処理の設定情報を取得する。ここで保存処理の設定情報とは、オプション設定や管理者による設定、ユーザの処理権限によって実行可能な保存処理の設定情報である。例えば、(1)デジタル複合機110の処理能力としては、読み取った画像データをPDFファイルに変換して保存可能であるが、管理者によってはPDFファイルでの保存機能が無効化されているという情報がある。また、(2)操作ユーザの権限ではJPEGファイルでの保存は可能だが、PDFファイルでの保存は許可されていないという情報がある。さらに、(3)読み取った画像データをPDFファイルに変換して保存するために必要なオプションが全て有効になっていないという情報などである。
【0053】
次に、ステップS405では、処理能力判断部313は、ステップS409とS410で取得した情報から、操作部230に表示する文書データのフォーマット形式(文書種別)を決定する。以降は、ステップS406〜S408において、上述した印刷目的の場合の処理と同様の処理が実行され、処理を終了する。
【0054】
次に、上述した保存目的の場合に実行される処理において操作部230に表示される画面について説明する。
【0055】
メインメニュー画面500上でユーザにより文書の保存ボタン503が押下されると、図7(a)に示すような保存場所選択画面900が表示される。印刷目的の場合と同様に、ボックス選択ボタン901が押下された場合、図7(b)に示すような文書リスト画面1000が表示される。この文書リスト画面表示時に、図4におけるステップS401〜S402、S409、S410、S405〜S408の処理が実行されて、文書リスト画面に表示される文書リスト情報が生成される。
【0056】
図7(b)の文書リスト画面1000上の文書リストには、図6(a)の文書リスト画面700上の文書リストに表示されていなかったPDFファイル(文書データ710)が表示されている。一方、文書リスト画面700上の文書リストに表示されていたJPEGファイル(種別マーク703)が、文書リスト画面1000上の文書リストには表示されていない。これは、デジタル複合機110で変換可能な文書データのフォーマット形式がPDFとTIFFであると判断し、文書リストが生成されたためである。
【0057】
印刷目的の場合と同様、ユーザはディレクトリ内アイテム数707から、他にもディレクトリ内に格納されている文書データが存在することを知ることが可能である。そして、表示切替ボタン708を押下することで、図8(a)に示すように、全文書データを文書リスト画面に表示することも可能である。
【0058】
次に、図4におけるステップS402で管理目的であると判定された場合の処理について説明する。
【0059】
メインメニュー画面500で文書の管理ボタン504が押下された場合、ステップS402で管理目的であると判断されてステップS411に進む。本実施の形態では、管理目的の場合、全ての文書データを表示させるため、表示切替ボタン708が押下された場合と同様に、全文書データの取得処理が行われ(ステップS411,S412)、文書リスト画面が表示される。管理目的のときの文書リスト画面を図8(b)に示す。
【0060】
ユーザが印刷を目的としてボックス内の操作を行う場合には、図6(a)に示すような文書リスト画面700が表示され、印刷を行うことが可能な文書データのみが表示されるため、誤ったデータを選択してしまうことを防止することができる。ユーザは表示されている印刷可能な文書データを選択して、プリント指示ボタン706を押下することで図9(a)に示す印刷設定画面1200を表示させる。そして、印刷設定画面1200上のプリント開始ボタン1201が押下されると、デジタル複合機110は印刷処理の実行を開始する。
【0061】
また、ユーザが保存を目的としてボックス内の操作を行う場合には、図7(b)に示すような文書リスト画面1000が表示される。文書リスト画面1000では、保存を行うことが可能な文書データのみが表示されるので、ユーザに判りやすく、誤って重複する文書データ名を設定してしまうことを防ぐことができる。また、JPEG形式で保存ができるという勘違いを防ぐことができる。さらに、原稿読込指示ボタン1001が押下されると、図9(b)のような原稿読込画面1300が表示されて、ユーザはファイル形式や文書名などを設定して、保存処理を指示することが可能となる。
【0062】
さらに、管理目的であったり、印刷や保存目的でも全文書データを閲覧したい場合には、ユーザからの指示に応じて、全文書データを表示することも可能である。つまり、ユーザが意図して全ての文書データを閲覧する場合に全文書データを表示させることが可能であるので、ユーザの意図した表示を行うことが可能となる。なお、図6(b)や図8(a)のように、全文書データを表示させた場合に、印刷(又は保存)不可能な形式の文書データに関しては、その旨を識別可能に表示するようにしてもよい。例えば、グレーアウト表示等である。そして、その文書データは表示のみを行い、ユーザが選択することができないようにしてもよい。そうすることによって、全文書データを表示させた場合にも、例えば印刷不可能な形式の文書データに対してユーザが誤って印刷の指示を行ってしまうことを防ぐことができる。
【0063】
また、図6(a)等の文書データのリスト表示において、各文書データのデータ形式(JPEG形式か、TIFF形式か、PDF形式か等)を示す表示を行ってもよい。なお、図6(a)、図6(b)、図7(b)、図8(a)、図8(b)の文書リスト画面中の「種類」のアイコンに表示されている「P」「T」「J」の表示はそれぞれ、文書データの形式がPDFであるのかTIFFであるのかJPEGであるのかを示している。
【0064】
以上のように、デジタル複合機110では、ユーザの指示要求から目的が印刷目的か、保存目的か等を判断し、判断された目的に対応するデジタル複合機110の処理能力情報と設定情報を取得する。そして、取得された処理能力情報と設定情報に基づいて、表示する文書データのフォーマット形式を決定する。さらに、ユーザの指示要求に応じた文書データの文書リスト情報と、決定された文書データのフォーマット形式から文書リスト画面に表示するための表示情報を生成する。これにより、ユーザの操作目的に応じた適切な表示が可能で、ユーザの操作性を向上することができる。
【0065】
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施の形態では、図1〜図3に示す構成が上記第1の実施の形態と同じであり、第1の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を用いてその説明を省略する。以下に、上記第1の実施の形態と異なる点のみを説明する。
【0066】
本発明の第2の実施形態では、デジタル複合機110内のボックス(文書データ保存領域)にネットワーク100を介してコンピュータ120からアクセスした場合のデジタル複合機110の処理について説明を行う。なお、ボックス内の文書データ、デジタル複合機110の処理能力は、上記第1の実施形態と同様である。
【0067】
図10は、本発明の第2の実施形態のデジタル複合機110で文書データ一覧表示要求の受信時に実行される処理を示すフローチャートである。
【0068】
デジタル複合機110内のNetwork I/F209でコンピュータ120からの要求であるリクエスト情報を受信すると、処理要求受信部311が、リクエスト情報を受信したときのポート番号がいくつであったかの判断を行う(ステップS1501)。ポート番号が80もしくは443であればステップS1502へ進む一方、445であればステップS1505へ進み、それ以外であれば何もせずに処理を終了する。
【0069】
ステップS1502では、制御部312は、受信したリクエスト情報を解析し、リクエスト情報からURI情報を取得して、URIがディレクトリパスとなっているのか、管理者用ページのアドレスになっているのかを判断する。管理者用ページのアドレスであると判断した場合には、ステップS1503に進む一方、ディレクトリパスへのアドレスであると判断した場合には、ステップS1505に進む。
【0070】
ステップS1503では、処理能力判断部313が、管理者に許可されている処理内容を取得して、ディレクトリ情報を表示可能か、文書データ情報を表示可能か判断する。本実施の形態では、管理者に許可されている処理内容がディレクトリ情報のみの表示であるものとする。
【0071】
次に、ステップS1504では、制御部312が、ステップS1503で取得した処理内容に応じた文書リスト情報を生成する。本実施の形態では、制御部312が文書データ入出力部314から管理者用ページに表示するためのディレクトリ情報の取得を行う。ここで取得するのは、ディレクトリ情報のみで、文書データ情報の取得は行わない。取得した情報と管理者用ページのアドレスから求めた管理者用ページの情報とを組み合わせて、文書リスト情報を生成する。次に、ステップS1506では、制御部312は、生成した文書リスト情報を要求元であるコンピュータ120に送信する。
【0072】
一方、ステップS1505では、制御部312が、デジタル複合機110の処理能力に関係なく、指定されたディレクトリの情報を取得すると判断して、文書データ入出力部314から指定されたディレクトリ内の文書リスト情報を取得する。そして、ステップS1506では、制御部312は、取得した文書リスト情報を要求元であるコンピュータ120に送信する。
【0073】
一方、ステップS1501でポート番号が445であると判断されたときは、ステップS1505に進み、制御部312が、文書データ入出力部314から指定されたディレクトリ内の文書リスト情報を取得する。そして、ステップS1506では、制御部312は、取得した文書リスト情報を要求元であるコンピュータ120に送信する。
【0074】
次に、上述した処理においてコンピュータ120に表示される画面の一例を説明する。
【0075】
図11は、コンピュータ120上で動作するWebブラウザで管理者用ページにアクセスして、/share/folder/ディレクトリ下を表示した場合の管理者用ページの表示画面例を示す図である。
【0076】
管理者はディレクトリ情報のみ閲覧/操作することが許可されているため、図示の管理者用ページの表示画面1600に表示されるのは、例えば、フォルダAとフォルダBのみである。管理者用ページの表示画面1600では、新規ディレクトリを作成要求するための新規作成ボタン1601やディレクトリの編集要求を行うための編集ボタン1602、ディレクトリの削除要求を行うための削除ボタン1603が配置されている。さらに、操作対象のディレクトリを指定するためのチェックボックス1604が配置されている。管理者用ページの表示画面1600では、操作不可能な文書データ情報は表示されず、操作可能なディレクトリの情報のみが表示されているため、管理者に必要な情報のみが表示されることになり、操作しやすくなる。
【0077】
図12は、WebブラウザでディレクトリパスのURIでアクセスして、/share/folder/ディレクトリ下を表示した場合の表示画面例を示す図である。
【0078】
図示の画面は、図10のステップS1502でディレクトリパスと判断された後に、ステップS1505、S1506で処理されたときに表示される。図12に示す画面には、管理者用ページの場合と異なり、/share/folder/下の全ての文書データ情報が表示される。
【0079】
図13は、Webブラウザではなく、CIFSプロトコルのクライアントアプリで、コンピュータ120からアクセスした場合に表示する画面例を示す図である。
【0080】
図示の画面は、図10のステップS1501でポート番号が445と判断された後、ステップS1505、S1506で処理されたときに表示される。図13に示す画面には、図12に示す画面と同様に、/share/folder/下の全ての文書データ情報が表示される。
【0081】
本第2の実施形態によれば、コンピュータ120からデジタル複合機110内のボックスに対してアクセスを行った場合、アクセスするプロトコル、ポート番号、URIによって、ユーザのアクセス目的を判断する。そして、その目的とそのアクセス内容で表示可能な能力を判断して、同じコンピュータ120からアクセスした場合でも、表示する内容を変更することで、ユーザに必要かつ十分な情報を適切に提供することが可能となる。
【0082】
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施の形態では、図1〜図3に示す構成が上記第1の実施の形態と同じであり、第1の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を用いてその説明を省略する。以下に、上記第1の実施の形態と異なる点のみを説明する。
【0083】
本発明の第3の実施形態では、デジタル複合機110内のボックス(文書データ保存領域)にネットワーク100を介してコンピュータ120から保存要求があった場合のデジタル複合機110の処理について説明を行う。なお、ボックス内の文書データ、デジタル複合機110の処理能力は、上記第1および第2の実施形態と同様である。
【0084】
本第3の実施形態は、上記第1および第2の実施形態と異なり、文書リスト情報の表示ではなく、文書データの保存処理時の判断方法である。第2の実施形態で説明したように、ユーザがコンピュータ120から、WebブラウザもしくはCIFS/SMBプロトコルのクライアントアプリを用いて、文書データをデジタル複合機110内のボックス領域にアクセスしている。そのとき、コンピュータ120から、任意の文書データをデジタル複合機110内のボックス領域に対して保存要求したときの、デジタル複合機110での処理を説明する。
【0085】
図14は、本発明の第3の実施形態におけるデジタル複合機110で文書データの保存要求時に実行される処理を示すフローチャートである。
【0086】
まず、処理要求受信部311で保存要求を受け付けたと判断した際に、ステップS1901において、制御部312は、保存要求された文書データのフォーマット形式を判断する。判断は、例えば文書データの拡張子から判断してもよいし、文書データのヘッダ情報を解析して判断してもよい。
【0087】
次に、ステップS1902〜S1905では、処理能力判断部313が、デジタル複合機110の印刷処理能力情報と印刷設定情報、保存処理能力情報と保存処理の設定情報を取得する。これらの処理は、上記第1の実施形態で説明した図4におけるステップS403、S404、S409、S410と同じであるため、それらの説明は省略する。
【0088】
ステップS1906では、制御部312は、ステップS1901で判断した文書データのフォーマット形式が、ステップS1902〜S1905で取得した情報から、デジタル複合機110で処理可能なフォーマット形式かを判断する。制御部312が処理可能なフォーマット形式であると判断した場合、要求された文書データを文書データ入出力部314により文書データ管理部320に保存して(ステップS1907)、処理を終了する。
【0089】
一方、ステップS1906において、制御部312が処理不可能なフォーマット形式であると判断した場合、保存要求を受け付けられない旨の表示情報を要求元に送信して、処理を終了する。
【0090】
本実施形態では、デジタル複合機110の処理能力として印刷処理能力と保存処理能力の両方を取得し、保存要求された文書データが保存可能かを判断しているが、印刷能力のみで判断するか若しくは保存処理能力のみで判断するようにしてもよい。
【0091】
以上説明したように、デジタル複合機内の保存領域をコンピュータから操作可能にした場合であっても、デジタル複合機で処理できないものを、外部から保存できないように防ぐことが可能となる。そのため、ユーザが誤った操作をしてしまった場合に処理を防いだり、不要なデータでデジタル複合機内の保存領域が一杯になってしまうことを防いだりすることが可能となる。
【0092】
上記実施形態では、本発明を画像形成装置に適用した場合について説明したが、これに限定されず、コンピュータ等の情報処理装置や画像処理装置に適用することが可能であり、これらを含む処理装置に適用して本発明の効果が得られることは云うまでもない。
【0093】
本発明の実施の形態は、ネットワーク又は各種記憶媒体を介して取得したソフトウェア(プログラム)をパーソナルコンピュータ(CPU,プロセッサ)にて実行することでも実現できる。
【符号の説明】
【0094】
110 デジタル複合機
120,121 コンピュータ
201 CPU
310 処理部
312 制御部
313 処理能力判断部
314 文書データ入出力部
315 データ変換処理部
316 印刷処理部
320 文書データ管理部
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書情報に対するユーザの要求に対して適切な表示情報を生成する処理装置および方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、紙文書の電子化技術の向上や電子文書のための汎用的なファイルフォーマットの普及に伴い、デジタル複合機やプリンタなどの様々な機器において、複数種類の電子文書を扱うことが可能になってきている。例えば、紙文書をスキャナで読み取ってPDF等の文書データに変換してサーバ等に保存する機能や、JPEGやPDFなどの文書データをアプリケーションとプリンタドライバを介さずに直接印刷する機能などがある。
【0003】
従来、上述した機能を使いやすくするために、様々な方法が提案されてきている。例えば、文書データを見つけやすくするために、操作履歴を使用して文書データの表示順序を変更する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。紙文書の電子化が普及すればするほど、機器内に保存されている文書データは増加してくる。
【0004】
一方、画像形成装置上の操作画面は、一般的に小さくて一覧性が低いので、ユーザが所望の文書データを見つけ難い場合がある。この問題に対して、文書データに対する操作履歴を記録しておいて、履歴情報を利用して、利用の可能性が高い文書データを優先的に表示される技術が提案されている。
【0005】
また、文書データへの変換処理の設定を容易にするために、プリンタの能力情報や自装置の能力情報に応じて、操作メニューを構築する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。これは、複数の設定項目のうち、操作可能なものだけにしてメニューを構築することでユーザの使い勝手を向上させるための技術である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−080748号公報
【特許文献2】特開2007−088887号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来の技術は、文書データに変換して保存する処理や文書データを直接印刷する処理等に対して使い勝手を向上させるための技術が主であり、複数の機能を有する機器での操作性を向上させる点に関しては、言及されていない。
【0008】
紙文書をスキャナで読み取って文書データに変換可能なファイルフォーマットと直接印刷可能なファイルフォーマットとに差がある場合、文書データを閲覧する際に同じように表示してしまうと、ユーザにとって使いづらいものになってしまう。例えば、印刷しようと操作しているときに、印刷できない文書データが表示されてしまうと、当該文書データを間違って印刷しようとしてしまったり、実際に印刷したい文書データを見つけづらくなったりといった問題が発生する。
【0009】
また、保存目的で操作しているときに、変換不可能なフォーマット形式の文書データが表示されていると、ユーザに誤解を与えるおそれがある。また、文書データ名が重複するおそれがあるフォーマット形式の文書データとして何が存在しているのかをユーザが見落としてしまう可能性がある。例えば、特許文献1の技術では、文書データに変換して保存する処理や文書データを直接印刷する処理を行う際の操作性を向上させることを目的としているために、印刷できない文書データをも表示してしまう場合がある。
【0010】
本発明は、上記問題に鑑みて成されたものであり、ユーザの操作目的に応じた適切な表示が可能で、ユーザの操作性を向上することができる処理装置および方法、並びにプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明の処理装置は、文書情報に対するユーザからの要求に応じて表示情報を生成する処理装置において、前記ユーザの操作の目的を判断する判断手段と、前記判断された目的に対応する前記処理装置の処理能力情報を取得する取得手段と、前記取得された処理能力情報に基づいて、表示する文書情報の種別を決定する決定手段と、前記決定手段によって決定された種別に対応する文書情報に従って前記表示情報を生成する生成手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ユーザの操作目的に応じて、適切な表示を提供することが可能となり、ユーザの操作性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明を適用した実施形態の一例である画像形成装置を含むシステムの構成例を示す図である。
【図2】図1のデジタル複合機の主要部の構成を示すブロック図である。
【図3】デジタル複合機で文書データの表示や保存、変換や印刷等に要する機能のブロック図である。
【図4】第1の実施形態におけるデジタル複合機で文書データ一覧表示要求時に実行される処理を示すフローチャートである。
【図5】デジタル複合機の操作部に表示される(a)メインメニュー画面、(b)保存場所選択画面の一例を示す図である。
【図6】デジタル複合機の操作部に表示される(a)(b)文書リスト画面の一例を示す図である。
【図7】デジタル複合機の操作部に表示される(a)保存場所選択画面、(b)文書リスト画面の一例を示す図である。
【図8】デジタル複合機の操作部に表示される(a)(b)文書リスト画面の他の一例を示す図である。
【図9】デジタル複合機の操作部に表示される(a)印刷設定画面、(b)原稿読込画面の一例を示す図である。
【図10】第2の実施形態におけるデジタル複合機で文書データ一覧表示要求の受信時に実行される処理を示すフローチャートである。
【図11】コンピュータに表示されるWeb上の管理者用ページの画面例を示す図である。
【図12】コンピュータに表示されるWeb上のフォルダ内の画面例を示す図である。
【図13】コンピュータに表示されるネットワーク上のフォルダ内の画面例を示す図である。
【図14】第3の実施形態におけるデジタル複合機で文書データの保存要求時に実行される処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
[第1の実施形態]
図1は、本発明を適用した実施形態の一例である画像形成装置を含むシステムの構成例を示す図である。
【0016】
デジタル複合機110は、スキャナで読み取った紙文書を文書データ(文書情報)に変換する機能や、該文書データを印刷する機能を有する画像形成装置である。コンピュータ120,121は、いわゆるパーソナルコンピュータ等の情報処理装置である。これらは、LAN(Local Area Network)等のネットワーク100を介して互いに接続されている。なお、ネットワーク100には、不図示の印刷装置や画像処理装置等が接続されていてもよい。
【0017】
図2は、図1のデジタル複合機110の主要部の構成を示すブロック図である。
【0018】
デジタル複合機110は、コントローラユニット(Controller Unit)200と、操作部230と、画像入力デバイスであるスキャナ部240と、画像出力デバイスであるプリンタ部250とを備える。コントローラユニット200には、スキャナ部240やプリンタ部250が接続されると共に、操作部230が接続される。
【0019】
コントローラユニット200は、スキャナ部240で読み取られた画像データをプリンタ部250により印刷出力するコピー機能を実現するための制御を行う。また、LAN221や公衆回線(WAN)222に接続することによって、画像情報やデバイス情報の入出力を行うための制御を行う。
【0020】
コントローラユニット200はCPU201を備える。CPU201は、ROM203に格納されているブートプログラムによりオペレーションシステム(OS)を立ち上げ、OS上で、ハードディスクドライブ(HDD)204に格納されているアプリケーションプログラムを実行し、これによって各種処理を実行する。このCPU201の作業領域としてはRAM202が用いられる。RAM202は、作業領域を提供するとともに、画像データを一時記憶するための画像メモリ領域を提供する。HDD204は、上記アプリケーションプログラムや画像データを格納する。
【0021】
CPU201には、システムバス207を介して、ROM203およびRAM202が接続される。さらに、CPU201には、操作部I/F(操作部インタフェース)206、Network I/F209、MODEM210およびImage Bus I/F(イメージバスインタフェース)205が接続される。
【0022】
操作部I/F206は、タッチパネルを有する操作部230とのインタフェースであり、操作部230に表示すべき画像データを操作部230に対して出力する。また、操作部I/F206は、操作部230においてユーザにより入力された情報をCPU201に送出する。
【0023】
Network I/F209は、LAN221に接続され、LAN221を介してLAN221上の各装置との間で情報の入出力を行う。MODEM210は、公衆回線222に接続され、公衆回線222を介して情報の入出力を行う。
【0024】
Image Bus I/F205は、システムバス207と、画像データを高速で転送する画像バス208とを接続し、データ形式を変換するためのバスブリッジである。画像バス208は、PCIバスまたはIEEE1394から構成される。画像バス208には、ラスタイメージプロセッサ(RIP)212、デバイスI/F213、スキャナ画像処理部214、プリンタ画像処理部215、及び画像回転部216が接続される。さらに、画像圧縮部217、解像度変換部218、色空間変換部219、及び階調変換部220が接続される。
【0025】
RIP212は、PDLコードをビットマップイメージに展開するプロセッサである。デバイスI/F213には、スキャナ部240およびプリンタ部250が接続され、デバイスI/F213は、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。スキャナ画像処理部214は、入力画像データに対し補正、加工、編集を行う。また入力された画像がカラー原稿か白黒原稿かを画像の彩度信号から判断し、その結果を保持する機能を有する。プリンタ画像処理部215は、プリント出力画像データに対してプリンタ部250に応じた補正、解像度変換などを行う。
【0026】
画像回転部216は、スキャナ画像処理と連携して、スキャナ部240からの画像読み込みと同時に画像を回転してメモリ上に格納することができる。さらに、メモリ上にある画像を回転し、メモリ上に格納若しくはメモリ上にある画像をプリンタ画像処理部と連携して回転しながら印字出力することができる。
【0027】
画像圧縮部217は、多値画像データをJPEGデータに、2値画像データをJBIG、MMR、MHなどのデータに圧縮するとともに、その伸張処理を行う。解像度変換部218はメモリ上にある画像を解像度変換処理し、メモリ上に格納する。色空間変換部219はマトリクス演算により、例えばメモリ上にあるYUV画像をLab画像に変換し、メモリ上に格納する。階調変換部220は、例えばメモリ上に8bit、256階調の画像を誤差拡散処理などの手法により1bit、2階調に変換し、メモリ上に格納する。
【0028】
図3は、デジタル複合機110で文書データの表示や保存、変換や印刷等に要する機能のブロック図である。図示の機能は、ソフトウェアモジュール等で構成されており、通常はHDD204に格納され、RAM202に展開されてCPU201によって実行される。
【0029】
デジタル複合機110では、文書データの表示や保存、変換や印刷等に際して、処理部310と文書データ管理部320が協働して制御処理を実行する。処理部310は、処理要求受信部311、制御部312、処理能力判断部313、文書データ入出力部314、データ変換処理部315、及び印刷処理部316から構成される。文書データ管理部320には、文書データ321が含まれる。
【0030】
CPU201が、ユーザからの要求(指示)を操作部230から操作部I/F206を介して受信した場合、処理要求受信部311が当該要求を解析し、制御部312が当該要求に対応する処理内容を判断して該当する処理を実行する。制御部312は、該当する処理を実行するために、処理内容に応じて、処理能力判断部313、文書データ入出力部314、データ変換処理部315、印刷処理部316のそれぞれに対して処理依頼を行う。
【0031】
処理能力判断部313は、デジタル複合機110の処理能力情報と設定情報の取得を行い、処理要求を受信したときのデジタル複合機110の処理能力を判断する。文書データ入出力部314は、文書データ管理部320からの文書データの読み出しや文書データ管理部320への文書データの保存を行う。また、文書データ入出力部314は、文書データ管理部320に保存された文書データのリスト情報を生成する。データ変換処理部315は、スキャナ部240で読み取った紙文書を文書データに変換する処理を実行する。印刷処理部316は、文書データをプリンタ部250を用いて印刷する処理を実行する。
【0032】
本発明の第1の実施形態では、デジタル複合機110内のボックスと呼ばれる文書データ保存領域に保存された文書データの表示要求をデジタル複合機110の操作部230から受け付けた際の処理について説明する。ボックス内は、階層構造を有する複数のディレクトリで構成され、文書データが保存管理されている。
【0033】
デジタル複合機110の処理能力として、印刷可能な文書データのフォーマット形式がTIFF(Tagged Image File Format)とJPEG(Joint Photographic Experts Group)であることを前提とする。さらに、デジタル複合機110の処理能力として、スキャナ部240で読み取った画像データを変換可能なフォーマット形式がTIFFとPDF(Portable Document Format)であることを前提とする。
【0034】
図4は、本発明の第1の実施形態のデジタル複合機110で文書データ一覧表示要求時に実行される処理を示すフローチャートである。本処理は、操作部230を介してユーザから指定されたボックス内のディレクトリに保存された文書データの一覧表示の指示があり、処理要求受信部311が文書データリスト取得要求を受信したときに実行される処理である。なお、本処理は、前述の文書データに対しての処理を行うソフトウェアによって実行される。
【0035】
ステップS401では、処理要求受信部311が操作部230から受信した文書データリスト取得要求の内容が、指定されたディレクトリに保存された全文書データの表示か、それとも必要な文書データのみの表示かを判断する。ここで、全文書データの表示ではないと判断した場合、ステップS402に進む。一方、全文書データの表示であると判断した場合は、ステップS411へ進む。
【0036】
ステップS402では、処理要求受信部311が受信した文書データリスト取得要求の内容からユーザが操作した目的が何かを判断する。本実施の形態では、指定されたディレクトリ内の文書データの表示を行おうとするユーザ操作の目的が印刷目的か、保存目的か、それとも管理目的かが判断される。本実施形態においてユーザ操作の目的の判断は、操作部230に表示される画面(後述する図5(a)の画面)においてユーザがどのボタンを押下したかを判断することによって行われる。例えば、「文書の保存ボタン503」が押下された場合にはユーザの操作の目的は保存目的であり、「文書の印刷ボタン502」が押下された場合にはユーザの操作の目的は印刷目的である。
【0037】
まず、ステップS402で印刷目的であると判断された場合の処理について説明する。印刷目的であると判断されると、ステップS403に進む。
【0038】
ステップS403では、処理能力判断部313が、ステップS402における判断結果に応じて、デジタル複合機110の印刷処理能力情報を取得する。ここでデジタル複合機110の印刷処理能力とは、コントローラユニット200やプリンタ部250が所定のフォーマット形式の文書データに対して印刷処理の実行が可能かを示す能力である。具体的には、どのフォーマット形式であればRIP212で処理してプリンタ部250で印刷可能であるか等を示す処理能力である。
【0039】
次に、ステップS404では、処理能力判断部313が、ステップS402における判断結果に応じて、デジタル複合機110の印刷設定情報の取得を行う。ここで印刷設定情報とは、オプション設定や管理者による設定、ユーザの処理権限によって実行可能な印刷処理の設定情報である。例えば、(1)デジタル複合機110の処理能力としては、JPEGファイルが印刷可能であるが、管理者によってはJPEGファイルを印刷する機能が無効化されているという情報がある。また、(2)操作ユーザの権限ではJPEGファイルの印刷は可能だが、PDFファイルの印刷は許可されていないという情報がある。さらに、(3)PDFファイルを印刷するために必要なオプションが全て有効になっていないという情報などがある。
【0040】
次に、ステップS405では、処理能力判断部313は、ステップS403とステップS404で取得した情報から、操作部230に表示する文書データのフォーマット形式(文書種別)を決定する。その後、制御部312は、文書データ入出力部314により文書データリストの取得処理を実行する。すなわち、ステップS406では、文書データ入出力部314が、指定されたディレクトリ内の文書データの文書リスト情報を文書データ管理部320から取得する。
【0041】
次に、ステップS407では、ステップS406で取得した文書リスト情報とステップS405で決定したフォーマット形式に基づいて、文書データ入出力部314により、操作部230に表示するための文書リスト情報が生成される。ステップS408では、制御部312が、文書データ入出力部314で生成された文書リスト情報に基づいて操作部230に画面表示を行い、処理を終了する。
【0042】
次に、上述した印刷目的の場合に実行される処理において操作部230に表示される画面について説明する。
【0043】
デジタル複合機110の操作部230に表示されるメインメニュー画面500の一例を図5(a)に示す。メインメニュー画面500は、ログインしたユーザが利用することが可能なデジタル複合機110の機能を表示するための画面である。図示例では、コピーボタン501、文書の印刷ボタン502、文書の保存ボタン503、文書の管理ボタン504などが配置されているが、これに限定されるものではなく、ユーザ毎に表示されるボタンの種類が異なってもよい。デジタル複合機110を操作するユーザは、実行したい処理に応じて、これらのボタンを選択する。ログアウトボタン505が押下されると、ユーザのログアウトが実行される。
【0044】
ユーザが文書の印刷ボタン502を押下すると、図5(b)に示すような保存場所選択画面600が表示される。ユーザは、保存場所選択画面600にて、ボックス内に保存されている文書データの印刷を行うのか、デジタル複合機110に接続されたメモリーメディアデバイス内の文書データの印刷を行うのかを選択する。なお、不図示であるが、外部のファイルサーバからも印刷可能である場合には、保存場所選択画面600上にファイルサーバを選択するためのボタンが表示されるものとする。
【0045】
ユーザがボックス選択ボタン601を押下して、ボックスに保存されている文書データの印刷を指示すると、図6(a)に示すような文書リスト画面700が表示される。文書リスト画面700の表示時には、図4におけるステップS401〜S408の処理が実行され、文書リスト画面700に表示される文書リスト情報が生成される。
【0046】
文書リスト画面700には、表示しているディレクトリの情報を示すディレクトリ情報701と、データの種別を表す種別マーク702〜704と、文書データ情報(例えば、文書名、サイズ、作成日付/時刻等)が表示される。ユーザは、印刷を行いたい文書データが表示されている行を押下して、選択状態705にして、プリント指示ボタン706を押下することで印刷実行を指示する。
【0047】
文書リスト画面700上には、印刷可能なフォーマット形式の文書データであるTIFFとJPEG形式の文書データのみが表示される。このとき、ディレクトリ内アイテム数707には、実際にこのディレクトリ内に格納されているディレクトリと文書データの合計数が表示される。これによって、ユーザは、表示されている情報が操作可能な文書データとディレクトリのみであり、実際には合計10のディレクトリと文書データが格納されていることを認識することが可能となる。もし、ユーザが、このディレクトリに格納されている全ての文書データを取得したい場合には、表示切替ボタン708を選択して、文書リストの表示内容を切り替えることで、全ての文書データを表示することが可能となる。
【0048】
表示切替ボタン708が選択され、全ての文書データ表示要求を受けた場合の処理を図4を用いて説明する。
【0049】
ステップS401で全文書データ表示の要求であると判断されて、処理がステップS411に進む。ステップS411では、制御部312から文書データ入出力部314に対して、全文書データの取得要求が行われる。そして、文書データ入出力部314が文書データ管理部320から対象ディレクトリ内の全データを取得して、文書データ情報を制御部312に返却する。次に、ステップS412では、文書データ入出力部314から返却されて文書データ情報を用いて文書データリスト情報が生成されて、要求元に返却されて処理が終了となる。この処理が実行されて、表示されたときの文書リスト画面の一例を図6(b)に示す。図6(a)の文書リスト画面700では、文書データは、印刷可能なTIFFとJPEG形式の文書データのみ表示されていたが、図6(b)の文書リスト画面800では、印刷できないPDF形式の文書データ710も表示されていることがわかる。
【0050】
次に、図4におけるステップS402で保存目的であると判断された場合の処理について説明する。
【0051】
ステップS402で保存目的であると判断されると、ステップS409に進む。ステップS409では、処理能力判断部313が、ステップS402における判断結果に応じて、デジタル複合機110の保存処理能力情報を取得する。ここでデジタル複合機110の保存処理能力とは、コントローラユニット200やスキャナ部240の能力として、フォーマット形式への変換処理に関しての実行可能な処理の能力である。具体的には、スキャナ部240で読み取ったデータをどのフォーマット形式に変換可能であるか等を示す処理能力である。
【0052】
次に、ステップS410では、処理能力判断部313が、ステップS402における判断結果に応じて、デジタル複合機110の保存処理の設定情報を取得する。ここで保存処理の設定情報とは、オプション設定や管理者による設定、ユーザの処理権限によって実行可能な保存処理の設定情報である。例えば、(1)デジタル複合機110の処理能力としては、読み取った画像データをPDFファイルに変換して保存可能であるが、管理者によってはPDFファイルでの保存機能が無効化されているという情報がある。また、(2)操作ユーザの権限ではJPEGファイルでの保存は可能だが、PDFファイルでの保存は許可されていないという情報がある。さらに、(3)読み取った画像データをPDFファイルに変換して保存するために必要なオプションが全て有効になっていないという情報などである。
【0053】
次に、ステップS405では、処理能力判断部313は、ステップS409とS410で取得した情報から、操作部230に表示する文書データのフォーマット形式(文書種別)を決定する。以降は、ステップS406〜S408において、上述した印刷目的の場合の処理と同様の処理が実行され、処理を終了する。
【0054】
次に、上述した保存目的の場合に実行される処理において操作部230に表示される画面について説明する。
【0055】
メインメニュー画面500上でユーザにより文書の保存ボタン503が押下されると、図7(a)に示すような保存場所選択画面900が表示される。印刷目的の場合と同様に、ボックス選択ボタン901が押下された場合、図7(b)に示すような文書リスト画面1000が表示される。この文書リスト画面表示時に、図4におけるステップS401〜S402、S409、S410、S405〜S408の処理が実行されて、文書リスト画面に表示される文書リスト情報が生成される。
【0056】
図7(b)の文書リスト画面1000上の文書リストには、図6(a)の文書リスト画面700上の文書リストに表示されていなかったPDFファイル(文書データ710)が表示されている。一方、文書リスト画面700上の文書リストに表示されていたJPEGファイル(種別マーク703)が、文書リスト画面1000上の文書リストには表示されていない。これは、デジタル複合機110で変換可能な文書データのフォーマット形式がPDFとTIFFであると判断し、文書リストが生成されたためである。
【0057】
印刷目的の場合と同様、ユーザはディレクトリ内アイテム数707から、他にもディレクトリ内に格納されている文書データが存在することを知ることが可能である。そして、表示切替ボタン708を押下することで、図8(a)に示すように、全文書データを文書リスト画面に表示することも可能である。
【0058】
次に、図4におけるステップS402で管理目的であると判定された場合の処理について説明する。
【0059】
メインメニュー画面500で文書の管理ボタン504が押下された場合、ステップS402で管理目的であると判断されてステップS411に進む。本実施の形態では、管理目的の場合、全ての文書データを表示させるため、表示切替ボタン708が押下された場合と同様に、全文書データの取得処理が行われ(ステップS411,S412)、文書リスト画面が表示される。管理目的のときの文書リスト画面を図8(b)に示す。
【0060】
ユーザが印刷を目的としてボックス内の操作を行う場合には、図6(a)に示すような文書リスト画面700が表示され、印刷を行うことが可能な文書データのみが表示されるため、誤ったデータを選択してしまうことを防止することができる。ユーザは表示されている印刷可能な文書データを選択して、プリント指示ボタン706を押下することで図9(a)に示す印刷設定画面1200を表示させる。そして、印刷設定画面1200上のプリント開始ボタン1201が押下されると、デジタル複合機110は印刷処理の実行を開始する。
【0061】
また、ユーザが保存を目的としてボックス内の操作を行う場合には、図7(b)に示すような文書リスト画面1000が表示される。文書リスト画面1000では、保存を行うことが可能な文書データのみが表示されるので、ユーザに判りやすく、誤って重複する文書データ名を設定してしまうことを防ぐことができる。また、JPEG形式で保存ができるという勘違いを防ぐことができる。さらに、原稿読込指示ボタン1001が押下されると、図9(b)のような原稿読込画面1300が表示されて、ユーザはファイル形式や文書名などを設定して、保存処理を指示することが可能となる。
【0062】
さらに、管理目的であったり、印刷や保存目的でも全文書データを閲覧したい場合には、ユーザからの指示に応じて、全文書データを表示することも可能である。つまり、ユーザが意図して全ての文書データを閲覧する場合に全文書データを表示させることが可能であるので、ユーザの意図した表示を行うことが可能となる。なお、図6(b)や図8(a)のように、全文書データを表示させた場合に、印刷(又は保存)不可能な形式の文書データに関しては、その旨を識別可能に表示するようにしてもよい。例えば、グレーアウト表示等である。そして、その文書データは表示のみを行い、ユーザが選択することができないようにしてもよい。そうすることによって、全文書データを表示させた場合にも、例えば印刷不可能な形式の文書データに対してユーザが誤って印刷の指示を行ってしまうことを防ぐことができる。
【0063】
また、図6(a)等の文書データのリスト表示において、各文書データのデータ形式(JPEG形式か、TIFF形式か、PDF形式か等)を示す表示を行ってもよい。なお、図6(a)、図6(b)、図7(b)、図8(a)、図8(b)の文書リスト画面中の「種類」のアイコンに表示されている「P」「T」「J」の表示はそれぞれ、文書データの形式がPDFであるのかTIFFであるのかJPEGであるのかを示している。
【0064】
以上のように、デジタル複合機110では、ユーザの指示要求から目的が印刷目的か、保存目的か等を判断し、判断された目的に対応するデジタル複合機110の処理能力情報と設定情報を取得する。そして、取得された処理能力情報と設定情報に基づいて、表示する文書データのフォーマット形式を決定する。さらに、ユーザの指示要求に応じた文書データの文書リスト情報と、決定された文書データのフォーマット形式から文書リスト画面に表示するための表示情報を生成する。これにより、ユーザの操作目的に応じた適切な表示が可能で、ユーザの操作性を向上することができる。
【0065】
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施の形態では、図1〜図3に示す構成が上記第1の実施の形態と同じであり、第1の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を用いてその説明を省略する。以下に、上記第1の実施の形態と異なる点のみを説明する。
【0066】
本発明の第2の実施形態では、デジタル複合機110内のボックス(文書データ保存領域)にネットワーク100を介してコンピュータ120からアクセスした場合のデジタル複合機110の処理について説明を行う。なお、ボックス内の文書データ、デジタル複合機110の処理能力は、上記第1の実施形態と同様である。
【0067】
図10は、本発明の第2の実施形態のデジタル複合機110で文書データ一覧表示要求の受信時に実行される処理を示すフローチャートである。
【0068】
デジタル複合機110内のNetwork I/F209でコンピュータ120からの要求であるリクエスト情報を受信すると、処理要求受信部311が、リクエスト情報を受信したときのポート番号がいくつであったかの判断を行う(ステップS1501)。ポート番号が80もしくは443であればステップS1502へ進む一方、445であればステップS1505へ進み、それ以外であれば何もせずに処理を終了する。
【0069】
ステップS1502では、制御部312は、受信したリクエスト情報を解析し、リクエスト情報からURI情報を取得して、URIがディレクトリパスとなっているのか、管理者用ページのアドレスになっているのかを判断する。管理者用ページのアドレスであると判断した場合には、ステップS1503に進む一方、ディレクトリパスへのアドレスであると判断した場合には、ステップS1505に進む。
【0070】
ステップS1503では、処理能力判断部313が、管理者に許可されている処理内容を取得して、ディレクトリ情報を表示可能か、文書データ情報を表示可能か判断する。本実施の形態では、管理者に許可されている処理内容がディレクトリ情報のみの表示であるものとする。
【0071】
次に、ステップS1504では、制御部312が、ステップS1503で取得した処理内容に応じた文書リスト情報を生成する。本実施の形態では、制御部312が文書データ入出力部314から管理者用ページに表示するためのディレクトリ情報の取得を行う。ここで取得するのは、ディレクトリ情報のみで、文書データ情報の取得は行わない。取得した情報と管理者用ページのアドレスから求めた管理者用ページの情報とを組み合わせて、文書リスト情報を生成する。次に、ステップS1506では、制御部312は、生成した文書リスト情報を要求元であるコンピュータ120に送信する。
【0072】
一方、ステップS1505では、制御部312が、デジタル複合機110の処理能力に関係なく、指定されたディレクトリの情報を取得すると判断して、文書データ入出力部314から指定されたディレクトリ内の文書リスト情報を取得する。そして、ステップS1506では、制御部312は、取得した文書リスト情報を要求元であるコンピュータ120に送信する。
【0073】
一方、ステップS1501でポート番号が445であると判断されたときは、ステップS1505に進み、制御部312が、文書データ入出力部314から指定されたディレクトリ内の文書リスト情報を取得する。そして、ステップS1506では、制御部312は、取得した文書リスト情報を要求元であるコンピュータ120に送信する。
【0074】
次に、上述した処理においてコンピュータ120に表示される画面の一例を説明する。
【0075】
図11は、コンピュータ120上で動作するWebブラウザで管理者用ページにアクセスして、/share/folder/ディレクトリ下を表示した場合の管理者用ページの表示画面例を示す図である。
【0076】
管理者はディレクトリ情報のみ閲覧/操作することが許可されているため、図示の管理者用ページの表示画面1600に表示されるのは、例えば、フォルダAとフォルダBのみである。管理者用ページの表示画面1600では、新規ディレクトリを作成要求するための新規作成ボタン1601やディレクトリの編集要求を行うための編集ボタン1602、ディレクトリの削除要求を行うための削除ボタン1603が配置されている。さらに、操作対象のディレクトリを指定するためのチェックボックス1604が配置されている。管理者用ページの表示画面1600では、操作不可能な文書データ情報は表示されず、操作可能なディレクトリの情報のみが表示されているため、管理者に必要な情報のみが表示されることになり、操作しやすくなる。
【0077】
図12は、WebブラウザでディレクトリパスのURIでアクセスして、/share/folder/ディレクトリ下を表示した場合の表示画面例を示す図である。
【0078】
図示の画面は、図10のステップS1502でディレクトリパスと判断された後に、ステップS1505、S1506で処理されたときに表示される。図12に示す画面には、管理者用ページの場合と異なり、/share/folder/下の全ての文書データ情報が表示される。
【0079】
図13は、Webブラウザではなく、CIFSプロトコルのクライアントアプリで、コンピュータ120からアクセスした場合に表示する画面例を示す図である。
【0080】
図示の画面は、図10のステップS1501でポート番号が445と判断された後、ステップS1505、S1506で処理されたときに表示される。図13に示す画面には、図12に示す画面と同様に、/share/folder/下の全ての文書データ情報が表示される。
【0081】
本第2の実施形態によれば、コンピュータ120からデジタル複合機110内のボックスに対してアクセスを行った場合、アクセスするプロトコル、ポート番号、URIによって、ユーザのアクセス目的を判断する。そして、その目的とそのアクセス内容で表示可能な能力を判断して、同じコンピュータ120からアクセスした場合でも、表示する内容を変更することで、ユーザに必要かつ十分な情報を適切に提供することが可能となる。
【0082】
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施の形態では、図1〜図3に示す構成が上記第1の実施の形態と同じであり、第1の実施の形態と同様の部分については、同一の符号を用いてその説明を省略する。以下に、上記第1の実施の形態と異なる点のみを説明する。
【0083】
本発明の第3の実施形態では、デジタル複合機110内のボックス(文書データ保存領域)にネットワーク100を介してコンピュータ120から保存要求があった場合のデジタル複合機110の処理について説明を行う。なお、ボックス内の文書データ、デジタル複合機110の処理能力は、上記第1および第2の実施形態と同様である。
【0084】
本第3の実施形態は、上記第1および第2の実施形態と異なり、文書リスト情報の表示ではなく、文書データの保存処理時の判断方法である。第2の実施形態で説明したように、ユーザがコンピュータ120から、WebブラウザもしくはCIFS/SMBプロトコルのクライアントアプリを用いて、文書データをデジタル複合機110内のボックス領域にアクセスしている。そのとき、コンピュータ120から、任意の文書データをデジタル複合機110内のボックス領域に対して保存要求したときの、デジタル複合機110での処理を説明する。
【0085】
図14は、本発明の第3の実施形態におけるデジタル複合機110で文書データの保存要求時に実行される処理を示すフローチャートである。
【0086】
まず、処理要求受信部311で保存要求を受け付けたと判断した際に、ステップS1901において、制御部312は、保存要求された文書データのフォーマット形式を判断する。判断は、例えば文書データの拡張子から判断してもよいし、文書データのヘッダ情報を解析して判断してもよい。
【0087】
次に、ステップS1902〜S1905では、処理能力判断部313が、デジタル複合機110の印刷処理能力情報と印刷設定情報、保存処理能力情報と保存処理の設定情報を取得する。これらの処理は、上記第1の実施形態で説明した図4におけるステップS403、S404、S409、S410と同じであるため、それらの説明は省略する。
【0088】
ステップS1906では、制御部312は、ステップS1901で判断した文書データのフォーマット形式が、ステップS1902〜S1905で取得した情報から、デジタル複合機110で処理可能なフォーマット形式かを判断する。制御部312が処理可能なフォーマット形式であると判断した場合、要求された文書データを文書データ入出力部314により文書データ管理部320に保存して(ステップS1907)、処理を終了する。
【0089】
一方、ステップS1906において、制御部312が処理不可能なフォーマット形式であると判断した場合、保存要求を受け付けられない旨の表示情報を要求元に送信して、処理を終了する。
【0090】
本実施形態では、デジタル複合機110の処理能力として印刷処理能力と保存処理能力の両方を取得し、保存要求された文書データが保存可能かを判断しているが、印刷能力のみで判断するか若しくは保存処理能力のみで判断するようにしてもよい。
【0091】
以上説明したように、デジタル複合機内の保存領域をコンピュータから操作可能にした場合であっても、デジタル複合機で処理できないものを、外部から保存できないように防ぐことが可能となる。そのため、ユーザが誤った操作をしてしまった場合に処理を防いだり、不要なデータでデジタル複合機内の保存領域が一杯になってしまうことを防いだりすることが可能となる。
【0092】
上記実施形態では、本発明を画像形成装置に適用した場合について説明したが、これに限定されず、コンピュータ等の情報処理装置や画像処理装置に適用することが可能であり、これらを含む処理装置に適用して本発明の効果が得られることは云うまでもない。
【0093】
本発明の実施の形態は、ネットワーク又は各種記憶媒体を介して取得したソフトウェア(プログラム)をパーソナルコンピュータ(CPU,プロセッサ)にて実行することでも実現できる。
【符号の説明】
【0094】
110 デジタル複合機
120,121 コンピュータ
201 CPU
310 処理部
312 制御部
313 処理能力判断部
314 文書データ入出力部
315 データ変換処理部
316 印刷処理部
320 文書データ管理部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書情報に対するユーザからの要求に応じて表示情報を生成する処理装置において、
前記ユーザの操作の目的を判断する判断手段と、
前記判断された目的に対応する前記処理装置の処理能力情報を取得する取得手段と、
前記取得された処理能力情報に基づいて、表示する文書情報の種別を決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定された種別に対応する文書情報に従って前記表示情報を生成する生成手段とを備えることを特徴とする処理装置。
【請求項2】
前記取得手段は、前記処理装置の処理能力情報として、少なくとも、文書情報の印刷処理が可能なフォーマット形式または変換可能な文書情報のフォーマット形式を取得することを特徴とする請求項1記載の処理装置。
【請求項3】
前記取得手段は、前記処理装置の設定情報を取得し、前記決定手段は、前記取得された処理能力情報と設定情報とに基づいて、表示する文書情報の種別を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の処理装置。
【請求項4】
前記取得手段は、前記処理装置の設定情報として、少なくとも、印刷処理が可能なフォーマット形式の文書情報に関する設定情報または変換可能なフォーマット形式の文書情報に関する設定情報を取得することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の処理装置。
【請求項5】
ネットワークを介して情報処理装置に接続され、当該情報処理装置からの文書情報に対する要求に応じて保存処理を行う処理装置において、
前記要求を受け付けたポート番号を判断する判断手段と、
前記判断されたポート番号に応じて前記文書情報の要求に対する表示情報を取得する取得手段と、
前記取得された表示情報を要求元である前記情報処理装置に送信する送信手段とを備えることを特徴とする処理装置。
【請求項6】
文書情報に対するユーザからの要求に応じて表示情報を生成する処理装置の処理方法において、
前記ユーザの操作の目的を判断する判断工程と、
前記判断された目的に対応する前記処理装置の処理能力情報を取得する取得工程と、
前記取得された処理能力情報に基づいて、表示する文書情報の種別を決定する決定工程と、
前記決定された種別に対応する文書情報に従って前記表示情報を生成する生成工程とを備えることを特徴とする処理方法。
【請求項7】
ネットワークを介して情報処理装置に接続され、当該情報処理装置からの文書情報に対する要求に応じて保存処理を行う処理装置の処理方法において、
前記要求を受け付けたポート番号を判断する判断工程と、
前記判断されたポート番号に応じて前記文書情報の要求に対する表示情報を取得する取得工程と、
前記取得された表示情報を要求元である前記情報処理装置に送信する送信工程とを備えることを特徴とする処理方法。
【請求項8】
請求項6または7記載の処理方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータに読み取り可能なプログラム。
【請求項1】
文書情報に対するユーザからの要求に応じて表示情報を生成する処理装置において、
前記ユーザの操作の目的を判断する判断手段と、
前記判断された目的に対応する前記処理装置の処理能力情報を取得する取得手段と、
前記取得された処理能力情報に基づいて、表示する文書情報の種別を決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定された種別に対応する文書情報に従って前記表示情報を生成する生成手段とを備えることを特徴とする処理装置。
【請求項2】
前記取得手段は、前記処理装置の処理能力情報として、少なくとも、文書情報の印刷処理が可能なフォーマット形式または変換可能な文書情報のフォーマット形式を取得することを特徴とする請求項1記載の処理装置。
【請求項3】
前記取得手段は、前記処理装置の設定情報を取得し、前記決定手段は、前記取得された処理能力情報と設定情報とに基づいて、表示する文書情報の種別を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の処理装置。
【請求項4】
前記取得手段は、前記処理装置の設定情報として、少なくとも、印刷処理が可能なフォーマット形式の文書情報に関する設定情報または変換可能なフォーマット形式の文書情報に関する設定情報を取得することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の処理装置。
【請求項5】
ネットワークを介して情報処理装置に接続され、当該情報処理装置からの文書情報に対する要求に応じて保存処理を行う処理装置において、
前記要求を受け付けたポート番号を判断する判断手段と、
前記判断されたポート番号に応じて前記文書情報の要求に対する表示情報を取得する取得手段と、
前記取得された表示情報を要求元である前記情報処理装置に送信する送信手段とを備えることを特徴とする処理装置。
【請求項6】
文書情報に対するユーザからの要求に応じて表示情報を生成する処理装置の処理方法において、
前記ユーザの操作の目的を判断する判断工程と、
前記判断された目的に対応する前記処理装置の処理能力情報を取得する取得工程と、
前記取得された処理能力情報に基づいて、表示する文書情報の種別を決定する決定工程と、
前記決定された種別に対応する文書情報に従って前記表示情報を生成する生成工程とを備えることを特徴とする処理方法。
【請求項7】
ネットワークを介して情報処理装置に接続され、当該情報処理装置からの文書情報に対する要求に応じて保存処理を行う処理装置の処理方法において、
前記要求を受け付けたポート番号を判断する判断工程と、
前記判断されたポート番号に応じて前記文書情報の要求に対する表示情報を取得する取得工程と、
前記取得された表示情報を要求元である前記情報処理装置に送信する送信工程とを備えることを特徴とする処理方法。
【請求項8】
請求項6または7記載の処理方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータに読み取り可能なプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−288054(P2010−288054A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−140020(P2009−140020)
【出願日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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