説明

分極した酸素原子を有するポリマーを含むマトリクスからの正に荷電した薬理学的活性分子の徐放

即時放出系、延長放出(extended release)系または遅延放出(delayed release)系のために用いられ得る、1つ以上の正に荷電した高水溶性薬学的活性剤(例えば、塩化トロスピウム)及び1つ以上の分極した酸素原子を含むポリマーを含み、これによって活性剤(単数または複数)がポリマーとのイオン−双極子相互作用を形成する、経口医薬組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、その内容全体が本明細書中に参考として援用される、2003年11月4日に出願された仮出願番号60/517,170号に対する優先権を主張する。
【0002】
発明の分野
本発明は、正に荷電した治療用分子を含むマトリクス型徐放性医薬製剤に関する。このマトリクスは、分極した酸素原子を有するポリマー(例えば、複合多糖)から構成される。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
高水溶性(highly water-soluble)薬物は、徐放性調製物の処方において重要な課題を提供する。投薬単位が水に接触すると、すぐに高水溶性薬物は溶解し、迅速な初期放出をもたらし、これは、わずかに減速し、合理的に速い速度で継続する。これは、マトリクス処方中の高水溶性分子は、例えば、チャネルを作り出し、このことが投薬単位と水との接触表面積を有意に増加させるポア形成剤(pore former)としての役割を果たすからである。
【0004】
高水溶性薬物を含有する徐放製剤は、種々の方法で製造される。高水溶性薬物の徐放を提供する1つの一般的な方法は、マトリクス処方において高い割合のワックス性または疎水性材料を使用することである。
【0005】
別の方法は、低用量の高水溶性薬物を、水と接触した際にゲル化及び膨潤するポリマーと共に処方することである。当該分野における多数の研究者は、例えば、水の存在下でゲル化するポリマーのようなセルロース誘導体を用いていた。
【0006】
他のアプローチとしては、多重層錠、コートされた錠剤またはビーズ、及び浸透性カプセルまたは錠剤が挙げられる。これらのアプローチは、複雑かつ多工程のプロセスを必然的に必要とし、製造コストを顕著に上げている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
荷電した分子は高水溶性であり、従って徐放性調製物の処方における課題を提供する。徐放性様式で高水溶性化合物を送達するための効率的かつ単純な方法を開発することに対する当該分野における必要性はいまだ存在している。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明の詳細な説明
本発明は、正に荷電した分子と親水性の、分極した酸素原子を含有する、ポリマー鎖との間の相互作用(複合体化)を利用する、1日1回投与を提供する徐放性調製物を提供する。本発明は、荷電した薬理学的に活性な分子との相互作用を示すポリマーの賢明な選択を介して、高水溶性薬物を徐放性形態に処方することの課題を克服する。
【0009】
本発明を用いて、徐放性プロフィールは、治療学的に活性な、正に荷電した分子と、親水性ポリマーの骨格中の分極した酸素原子との間の独特の相互作用を利用することによって得られる。この型の相互作用は、イオン−双極子相互作用として当該分野において公知である。本発明の錠剤またはペレットは、単純なマトリクス系と同様の様式で、すなわち、溶解及び拡散によって、機能しているようであり、従って、本願において、それらが代表的なマトリクス系でないとしても、マトリクス製剤が参照される。
【0010】
本発明の組成物を用いると、高水溶性の、正に荷電した分子の放出を遅延させるためにコーティングは必要ではない。しかし、それは、カスタマイズされた放出プロフィールを達成するために、必要に応じて適用され得る。
【0011】
用語「薬物」または「(薬学的または治療的)活性剤(active agent)」または単純に「活性剤(active)」が本明細書中において用いられ、そして治療、栄養、または診断目的に有用である、任意の高水溶性の、正に荷電した化合物を意味することを主張する。さらに、これらの用語は、1つ以上のそのような高水溶性化合物、またはそれらの溶解度に関わらない任意の他の活性剤(単数または複数)を伴う組成物中の1つ以上のそのような化合物を包含する。さらに、本発明は、任意の動物であるが、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトへのそのような薬剤(単数または複数)の送達に有用であることが意図される。
【0012】
「高度に溶解性である」とは、USPにおいて「極めて溶けやすい」(溶質1部に対して溶媒1部未満)または「溶けやすい」(溶質1部に対して溶媒1〜10部)として記載されているものを意味する。
【0013】
本発明は、特定の活性剤に限定されないが、例えば、制御放出送達が所望される任意の高水溶性の、正に荷電した化合物に適用可能である。正電荷を有する分子としては、第四級アンモニウム化合物及び塩基性薬物の塩が挙げられるが、これらに限定されない。好ましい第四級アンモニウム化合物は、消化性潰瘍に一般的に用いられる、クリジニウム、グリコピロレート、及びプロパンテリン、ならびに尿失禁に代表的に用いられる鎮痙剤である、塩化トロスピウムである。本発明の製剤において最も好ましいのは、塩化トロスピウムである。
【0014】
その構造が分極した酸素(電気陰性)原子を含むポリマーとしては、全てのセルロース系ポリマー、アルギネート、ガム類(例えば、グアーガム及びキサンタンガム)、ポリアクリル酸誘導体(例えば、カルボマー)、カラギーナン、ポビドン及びその誘導体(例えば、クロスポビドン)、ポリエチレンオキシド、及びポリビニルアルコールが挙げられる。本発明の製剤に適するセルロース系ポリマーの例としては:ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、メチルセルロース(MC)、粉末セルロース、セルロースアセテート、カルボンキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースのカルシウム塩、及びエチルセルロースが挙げられる。好ましくはセルロース系化合物であり、最も好ましくはHPMCである。本発明の製剤は、1つ以上のそのようなポリマーをマトリクス組成物中に用い得る。
【0015】
本出願人らは、分極酸素原子含有ポリマーと正に荷電した分子(例えば、塩化トロスピウム)との間に特定の相互作用が生じること(これは、例えば、溶液中の薬物がそれに添加されたときの、HPMC K4M溶液の粘度の劇的な変化により例示される)を発見した。HPMC K4M溶液が調製されそして塩化トロスピウム溶液または水のいずれかで2重量%(またはw/w)まで希釈された。薬物の存在下での、薬物なしのHPMC K4Mに対して2倍を超える粘度、これは、荷電した薬物分子とHPMCポリマー鎖との間の特定の相互作用を示す。任意の特定の理論に束縛されないが、この相互作用は、活性剤の徐放を導き、従って高水溶性化合物の初めての制御放出、1日1回製剤が比較的容易に製造され得ると考えられる。
【0016】
さらに、本発明の組成物は、錠剤/ペレット凝集をもたらすために1つ以上の結合剤を含んでいてもよい。そのような結合剤は、当該分野において周知であり、そして湿潤状態で適用され得る、ポリビニルピロリドン、デンプン、Maltrin、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、スクロース溶液、デキストロース溶液、アカシア、トラガント及びローカストビーンガムのような物質が挙げられる。結合剤は、組成物中に、約0.2重量%〜約20重量%、好ましくは約5重量%〜約15重量%の量で存在し得る。
【0017】
必要に応じてであるが、好ましくは、錠剤組成物は、適切な錠剤化を確保するために添加され得る1つ以上の滑沢剤を含み得る。滑沢剤の非限定的な例としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸、ポリエチレングリコール、ロイシン、グリセリルベヘネート、ラウリル硫酸ナトリウム、ソディウムステアリルフマレート(sodium stearyl fumarate)、水素化植物油、及び他のワックス(蜜蝋、カルヌバワックス、セチルアルコール、グリセリルステアレート、グリセリルパルミテート、及びステアリルアルコールが挙げられるがこれらに限定されない)が挙げられる。滑沢剤は、存在する場合、代表的には、組成物の約0.1重量%〜約20重量%、好ましくは約1〜約10重量%、そしてより好ましくは約0.3〜約3重量%の量である。
【0018】
本発明は、好ましくは、当該分野において公知の方法(湿式造粒法及び直接圧縮法)を用いて調製される錠剤へと処方される。経口錠剤は、当該分野において公知の任意の適切なプロセスを用いて調製される。例えば、その全体が本明細書中に参考として援用される、Remington’s Pharmaceutical Sciences, 18th Edition, A. Gennaro, Ed. , Mack Pub. Co. (Easton, PA 1990), Chapters 88-91を参照のこと。代表的には、活性成分、正に荷電した治療化合物(例えば、塩化トロスピウム)は、薬学的に許容される賦形剤(例えば、上記に列挙される結合剤、滑沢剤等)と混合され、そして錠剤へと圧縮される。好ましくは、剤形は、均一な顆粒を形成するための湿式造粒技術または直接圧縮法によって調製される。あるいは、活性成分(単数または複数)は、顆粒が調製された後に、顆粒と混合され得る。次いで、湿式造粒された塊が乾燥され、そして粉末を提供するのに適する篩い分けデバイスを用いてサイズ分けされ、次いで、これは、所望されるように、カプセル中に充填されるかまたは錠剤、キャプレッツ、またはミニタブレットへと圧縮される。
【0019】
開発された系は、堅固(robust)である(製剤が組成及びプロセシングパラメータのわずかな変化に対してあまり敏感ではないことを意味する)ことが見出されている。本発明の処方中のポリマー(単数または複数)の量が薬物放出速度に影響することなく、30%(w/w)程度の低さから65%(w/w)程度の高さまで変化し得ることも見出されている。また、高水溶性成分(例えば、クエン酸及び酒石酸)は、やはり薬物放出速度に影響を与えることなく5〜20%(w/w)の範囲の量で処方中に組み込まれ得る。他の賦形剤(例えば、珪化微結晶セルロース)も、薬物放出挙動に影響することなく、10〜40%(w/w)の範囲の量でこの処方に添加され得る。
【0020】
本発明の製剤はまた、ペレット化形態へと製造され得、これはカプセル中に充填され得、または噴霧(sprinkle)用途のためにサシェ中に分配され得る。各々のペレットは、薬物、セルロース系ポリマー(単数または複数)、及びプロセシングを助ける他の賦形剤から構成される。薬物とセルロース系ポリマーとの密な接触は、薬物の徐放をもたらす相互作用の本質である。ペレットは、当業者に公知の多くの方法のうち1つで調製され得る。これらとしては、例えば、押出しスフェロナイゼーション(spheronization)及びローラーコンパクション(スラギング)が挙げられる。押し出しスフェロナイゼーション技術において、薬物は、分極した(例えば、セルロース系の)ポリマー及び他の賦形剤と混合される。次いで、このブレンド物が高剪断造粒機中で造粒される。次いで、この湿った塊が、押し出し機を通され、そしてスフェロナイザを用いてスフェロナイズされる。次いで、ペレットが、オーブンまたは流動層プロセッサ中で乾燥される。乾燥したペレットは、さらに加工されるか、またはさらに加工されることなくカプセル化されるかのいずれかである。
【0021】
本発明はまた、本発明に従う組成物を用いて哺乳動物を処置する方法を提供する。この方法は、活性剤の治療効果を必要とする哺乳動物、好ましくはヒトに本発明に従うような組成物を経口投与することを含む。最も好ましくは、本発明の組成物の1日1回用量を用いる、ヒトの尿失禁の処置であり、ここで、活性剤は塩化トロスピウムである。
【0022】
ヒト患者における頻尿、尿意促迫、夜間多尿、及び不安定膀胱(detrusor instability)に関連する切迫尿失禁、切迫症候群(urge syndrome)、及び/または不安定膀胱(detrusor hyperreflexia)の有効な治療のための塩化トロスピウムの送達のための医薬製剤は、該患者への経口投与の際に塩化トロスピウムの徐放を提供する徐放組成物;及び分極した酸素原子を含む1つ以上のポリマー(これにより塩化トロスピウムはポリマー(単数または複数)とイオン−双極子相互作用を形成する)を含む;ここで、この医薬製剤は、さらなる塩化トロスピウムの投与を伴わずに少なくとも12時間までの経過にわたり患者における塩化トロスピウムの有効なレベルを維持するのに十分である。塩化トロスピウムの総用量は、約20mg〜70mgであり得、これは、ヒト患者において、
【0023】
【数1】

【0024】
の曲線下面積を有する血漿濃度対時間曲線をもたらす。血漿濃度は、約1.5ng/ml〜約6.0ng/mlの最大濃度を有し得る。血漿濃度は、約0.5ng/ml〜約1.5ng/mlの最小濃度を有し得る。この血漿濃度曲線の最大濃度の値には、経口投与後、約3〜約24時間で達し得る。
【0025】
他に規定されない限り、本明細書中で用いられる全ての技術及び科学用語は、本発明が属する分野の当業者により一般的に理解されるものと同一の意味を有する。本明細書中で言及される全ての刊行物、特許出願、特許、及び他の参考文献は、これらの全体が本明細書中に参考として援用される。矛盾を生じる場合、定義を含め、本明細書が支配する。さらに、材料、方法及び実施例は、例示のみであり、そして限定することが意図されない。
【0026】
本発明は、以下の実施例を用いて詳細に記載される;しかし、本発明の範囲は、以下の例示的な実施形態に限定されることは意図されておらず、またそうされるべきではない。
【実施例】
【0027】
実施例1:マトリクス錠剤からの塩化トロスピウムの徐放
親水性及び疎水性ポリマーを含むマトリクス錠剤を調製した。トロスピウムHClを、ポリマーと共に、高剪断造粒機を用いて造粒した。顆粒をオーブン中、40℃で、一晩乾燥し、そしてStokes tablet pressを用いて錠剤化した。これらの錠剤を、破砕性及び硬度、ならびに錠剤重量のバリエーションについて評価した。表1は、錠剤の組成を提供する。図1は、これらの錠剤の溶解プロフィールを示す。
【0028】
表1.トロスピウム徐放マトリクス錠剤の組成
【0029】
【表1】

【0030】
実施例2:塩化トロスピウムとHPMC K4Mとの相互作用
塩化トロスピウムとHPMC K4Mポリマーとの相互作用を試験するために、室温にて、2%w/wのポリマー濃度でHPMC K4Mの粘度を測定した。また、16.7%w/wの最終濃度で塩化トロスピウムを含有するHPMC K4Mの2%w/w溶液も試験した。
【0031】
粘度を、S18スピンドルを取り付けたBrookfield viscometerを用いて測定した。粘度を2つのスピンドル速度で測定した。図2に結果を示す。HPMC K4M溶液中の塩化トロスピウムの存在は、HPMC K4M溶液の粘度を2倍より高くした。HPMC K4M溶液の粘度に対する塩化トロスピウム溶液粘度の寄与は無視できる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】図1は、マトリクス錠剤からの塩化トロスピウムの平均溶解プロフィールを表す。
【図2】図2は、2%w/wヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC K4M)溶液及び塩化トロスピウムを16.7%w/wの濃度で含有するHPMC K4Mの2%w/w溶液の粘度を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の正に荷電した、高水溶性(highly water-soluble)薬学的活性剤、及び分極した酸素原子を含む1つ以上のポリマーを含み、これにより該活性剤が該ポリマーとイオン−双極子相互作用を形成する、経口医薬組成物。
【請求項2】
前記1つ以上の正に荷電した、高水溶性活性剤が第四級アンモニウム化合物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記1つ以上の正に荷電した、高水溶性活性剤がクリジニウム、グリコピロレート、プロパンテリン、または塩化トロスピウムから選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記活性剤が塩化トロスピウムである、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
分極した酸素原子を含む1つ以上の前記ポリマーが、セルロース系ポリマー(cellulosic polymer)、アルギネート、ガム類、ポリアクリル酸誘導体、ポビドン及びその誘導体、ポリエチレンオキシド、またはポリビニルアルコールから選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
分極した酸素原子を含む1つ以上の前記ポリマーが、グアーガム、キサンタンガム、カルボマー、カラギーナン、またはクロスポビドン(crospovidone)から選択される、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
分極した酸素原子を含む1つ以上の前記ポリマーがヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、メチルセルロース(MC)、粉末セルロース、セルロースアセテート、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースのカルシウム塩、またはエチルセルロースから選択される、請求項5に記載の組成物。
【請求項8】
分極した酸素原子を含む少なくとも1つの前記ポリマーが、HPMCである、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
少なくとも1つの結合剤及び滑沢剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記結合剤が、ポリビニルピロリドン、デンプン、Maltrin、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、スクロース溶液、デキストロース溶液、アカシア、トラガントまたはローカストビーンガムから選択される、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
存在する結合剤の量が約0.2重量%〜約20重量%、好ましくは約5重量%〜約15重量%である、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
存在する結合剤の量が約5重量%〜約15重量%である、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記滑沢剤が、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸、ポリエチレングリコール、ロイシン、グリセリルベヘネート、ラウリル硫酸ナトリウム、ソディウムステアリルフマレート(sodium stearyl fumarate)、水素化植物油、蜜蝋、カルヌバワックス、セチルアルコール、グリセリルステアレート、グリセリルパルミテート、またはステアリルアルコールから選択される、請求項9に記載の組成物。
【請求項14】
存在する滑沢剤の量が約0.1〜約20重量%である、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
存在する滑沢剤の量が約1〜約10重量%である、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
存在する滑沢剤の量が約0.3〜約3.0重量%である、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
錠剤またはペレットの形態である、請求項1に記載の組成物。
【請求項18】
前記錠剤またはペレットが腸溶性コーティング及びオーバーコートの一方または両方により包まれている、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
前記腸溶性コーティングが、セルロースアセテートフタレート(CAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、ポリビニルアセテートフタレート(PVAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(HPMCAS)、セルロースアセテートトリメリテート、ヒドロキシプロピルメチルセルローススクシネート、セルロースアセテートスクシネート、セルロースアセテートヘキサヒドロフタレート、セルロースプロピオネートフタレート、メチルメタクリル酸とメチルメタクリレートとのコポリマー、メチルアクリレート、メチルメタクリレート及びメタクリル酸のコポリマー、メチルビニルエーテルと無水マレイン酸とのコポリマー(Gantrez ESシリーズ)、エチルメチルアクリレート−メチルメタクリレート−クロロトリメチルアンモニウムエチルアクリレートコポリマー、ゼイン、シェラック、コーパル コロホリウム(collophorium)、カルボキシメチルエチルセルロース、または共重合したメタクリル酸/メタクリル酸メチルエステルから選択される1つ以上の腸溶性材料から構成される、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
前記腸溶性コーティングが錠剤またはペレットの約1.0%(w/w)〜約50%(w/w)を含む請求項19の組成物。
【請求項21】
前記腸溶性コーティングが錠剤またはペレットの約20〜約40%(w/w)を含む請求項20の組成物。
【請求項22】
前記オーバーコートが徐放性ポリマー及び水溶性ポリマーの混合物から構成される、請求項18に記載の組成物。
【請求項23】
前記オーバーコートがエチルセルロースとヒドロキシプロピルセルロースから構成される、請求項22に記載の組成物。
【請求項24】
前記ポリマーが組成物の約30%(w/w)〜約65%(w/w)を含む、請求項1に記載の組成物。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−510654(P2007−510654A)
【公表日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−538423(P2006−538423)
【出願日】平成16年11月4日(2004.11.4)
【国際出願番号】PCT/US2004/036391
【国際公開番号】WO2005/046655
【国際公開日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【出願人】(506339316)スパーナス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド (23)
【Fターム(参考)】