説明

制御機構及び変速機

本発明は、関連するロック機構20を有するコントロール・ロッド3aを備えた、変速機の所望のギアの係合を制御する制御装置1に関する。ロック機構は、1つ又は複数の溝又は凹所22a〜22cを備えたロック要素21を有し、その溝又は凹所22a〜22cはそれぞれ、コントロール・ロッドの所定の設定位置を画定する。ロック機構はさらに、コントロール・ロッドの凹所24に配置された弾性のロック手段23を備え、そのロック手段23がロック部分23aを含み、そのロック部分が、ロック手段のばね力の作用に抗して、前記凹所中でコントロール・ロッドの径方向に、ロック部分がロック要素の前記溝/凹所の1つと係合し、それにより、ロック要素に対するコントロール・ロッドの移動を防止する突出位置と、ロック部分がロック要素の前記溝/凹所のいずれとも係合しない後退位置との間を移動するように構成される。本発明はまた、こうした制御装置を備える変速機にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルによる制御装置及びそのようなコントロール・ロッドを備える変速機に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車、例えば、乗用車、貨物自動車、セミトレーラ用牽引車又はバスの手動変速機では、所望のギアの係合は、通常、変速機の一部を成し複数のコントロール・ロッドを備える制御装置によって制御される。こうしたコントロール・ロッドを、車のギアレバーの操作によって、変速機の様々なギア位置を画定する、様々な所定の設定位置の間を移動させることができる。コントロール・ロッドはそれぞれロック機構と協働し、そのロック機構は、コントロール・ロッドがギアレバーの移動に応答して所定の設定位置の1つをとり、コントロール・ロッドが設定位置から不用意にシフトされないことを保証する。欧州特許出願公開第0702172(A1)号明細書は、変速機のコントロール・ロッドに関する従来のタイプのロック機構に言及している。そのロック機構はロック手段を備え、それらのロック手段は、ばね要素の作用によって、コントロール・ロッドの様々な凹所で係合するように適合される。それらの凹所はそれぞれ、コントロール・ロッドの所定の設定位置に対応する。凹所はそれぞれガイド面を含み、そのガイド面は、ロック手段がそれぞれの凹所と係合したコントロール・ロッドの設定位置からの、コントロール・ロッドの軸方向の移動に応答して、ロック手段がそのガイド面の作用によって、またばね手段の作用に抗して、突出位置から後退位置に移動するようにして、ロック手段と協働するように適合される。したがって、ある設定位置から他の設定位置への変更は、制御装置が長手方向に移動することを必要とし、その際ロック手段によってそのような移動を防止する、ばね手段によるばね力に打ち勝つのに十分な力で移動する。他の凹所がロック手段の近くに達するまでコントロール・ロッドが移動すると、ロック手段は、ばね手段の作用によって前進してその凹所と係合し、それにより、コントロール・ロッドのさらなる移動を防止する。こうしたロック機能によって、ギアレバーを操作する人が、それぞれのコントロール・ロッド及びギアレバーを介して様々なギア位置の認識を受け取る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、少なくともいくつかの点で、従来の構成の制御装置と比較して利点を与える構成を提供するために、上述のタイプの制御装置をさらに発展させることである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によれば、前記目的は、請求項1で示した特徴を有する制御装置によって実現される。
【0005】
本発明によれば、制御装置は、関連するロック機構を備えた少なくとも1つのコントロール・ロッドを備え、そのロック機構が、1つ又は複数の溝又は凹所を設けられたロック要素を備える。各溝又は凹所は、コントロール・ロッドの所定の設定位置を画定し、コントロール・ロッドは、ロック要素に対して直線移動するように配置される。ロック機構はさらに、コントロール・ロッドの凹所に配置された弾性のロック手段を備え、そのロック手段がロック部分を含み、そのロック部分が、ロック手段のばね力の作用に抗して、前記凹所中でコントロール・ロッドの径方向に、ロック部分がロック要素の前記溝/凹所の1つと係合し、それにより、ロック要素に対するコントロール・ロッドの移動を防止する突出位置と、ロック部分がロック要素の前記溝/凹所のいずれとも係合しない後退位置との間を移動するように構成される。
【0006】
したがって、本発明によれば、ロック手段は、現行のコントロール・ロッドに配置され、それにより、ロック機構を特に省スペースにする。本発明による解決策により、上述した従来の解決策と比べて制御装置を単純な構造にすることも可能であり、したがって、製造コストを削減する可能性を与える。とりわけ、ロック機構は、ロック手段が本質的に弾性であるので、ロック手段に作用する別個のばね手段を備える必要がない。
【0007】
本発明の好ましい実施例によれば、ロック手段は板ばねの形状をとり、ロック手段を簡単に低コストで製造することを可能にする。
【0008】
本発明の他の実施例によれば、ロック手段は、コントロール・ロッドの関連する凹所に緩く着座し、その結果、有利には、コントロール・ロッドの関連する凹所の側面に当接することによって、ロック手段がコントロール・ロッドの長手方向及び円周方向に移動することが防止される。したがって、ロック手段をコントロール・ロッドの凹所に嵌合する特別な固定手段は必要なく、そのためロック機構は、単純な構成の少数の構成要素を備え、同時に取付けが特に簡単である。
【0009】
本発明による制御装置の他の実施例を、従属請求項及び以下の説明によって示す。
【0010】
本発明はまた、本発明による制御装置を備えた、好ましくは自動車用の手動変速機の形態の変速機にも関する。
【0011】
本発明を実施例に基づいて添付の図面を参照して以下でより詳細に説明する。
【実施例】
【0012】
本発明による制御装置1は、変速機の所望のギアの係合を制御するために変速機の一部を成すものである。以下で説明するロック機構は別にして、制御装置及び関連する変速機は従来の周知の構成のものでよい。
【0013】
図1及び図3は4本のコントロール・ロッド3a〜3dを示し、それらのコントロール・ロッド3a〜3dは、ホルダ・ユニット2中で直線移動すると共に本発明による制御装置1の一部を成すように配置される。図3では、見やすいようにホルダ・ユニットを省いている。本発明による制御装置のコントロール・ロッドの本数は、本明細書で示すより多くても少なくてもよい。ホルダ・ユニット2は、図1に概略的に示すように、関連する変速機のハウジング5に組み込むことができる。コントロール・ロッド3a〜3dはそれぞれ、ホルダ・ユニットに対して長手方向に移動可能になるように、ホルダ・ユニット2に対して移動するように支持される。コントロール・ロッド3a〜3dをそれぞれ、図1に示すように、コントロール・ロッドの各端部で、例えば、滑り軸受6a、6bを介してホルダ・ユニット2に対して支持することができる。コントロール・ロッド3a〜3dはそれぞれ、周知の方式でギアレバーに連結され、そのギアレバーによって、ホルダ・ユニット2に対して移動することができる。様々な所定の位置の間でギアレバーを操作することにより、ユーザ、例えば、自動車の運転手は、コントロール・ロッド3a〜3dをホルダ・ユニット2に対して所望の設定位置に配置することができる。コントロール・ロッド3a〜3dはそれぞれ、本明細書で説明しない周知の様式で、セレクタ・フォーク7a〜7dを介して変速機の様々な所定のギアの係合及び係合解除を行う。セレクタ・フォーク7a〜7dはそれぞれ、関連するコントロール・ロッド3a〜3dと一緒に移動し、本明細書では示さない周知の変速機の制御機構を介して変速機のギア位置に作用する。コントロール・ロッドはそれぞれ、変速機の異なる2つのギアの係合及び係合解除を行う。コントロール・ロッド3a〜3dはそれぞれ、ニュートラル位置から長手方向に、所定の設定位置までのある方向に移動して前記2つのギアのうち第1のギアと係合し、他の所定の設定位置までの他の方向に移動して前記2つのギアのうち第2のギアと係合することができる。
【0014】
前述のコントロール・ロッドに関しては、図示の実施例の3本のコントロール・ロッド3a〜3cは、本明細書で以下に操作ロッドと称する、共通コントロール・ロッド3eに連結される。操作ロッド3eは、ホルダ・ユニットに対して長手方向に移動可能且つその長手方向軸を中心に回転可能であるように、ホルダ・ユニット2に関して直線及び回転移動するように支持される。操作ロッド3eは、本明細書では示さない周知の様式でギアレバーに連結され、そのギアレバーによって、ホルダ・ユニット2に関して直線及び回転移動を行うことができる。様々な所定の位置の間でギアレバーを操作することにより、ユーザ、例えば、自動車の運転者は、操作ロッド3eをその長手方向に動かし、複数の所定の直線位置のいずれかに配置することができる。操作ロッド3eは、各コントロール・ロッド3a〜3dに関して所定の直線位置を有する。その直線位置に応じて、操作ロッド3eは、長手方向軸を中心に所望の方向に回転することによって、それらの所定の設定位置の間でコントロール・ロッド3a〜3cを1つずつ動かすことができるように適合される。コントロール・ロッド3a〜3cはそれぞれ、操作ロッド3eの対応する制御手段9eと協働する制御手段9a〜9cを備える。制御手段9a〜9c、9eはそれぞれ、関連するロッド3a〜3c、3eに固定される。したがって、制御手段9eは、操作ロッド3eと一緒に直線及び回転移動を行うことができ、制御手段9a〜9cはそれぞれ、関連するコントロール・ロッド3a〜3cと一緒に移動する。操作ロッド3eがその長手方向に移動すると、制御手段9eは、コントロール・ロッド3a〜3cの制御手段9a〜9cと1つずつ係合することができる。操作ロッド3eがあるコントロール・ロッド3a〜3cに属する直線位置にあるときは、操作ロッド3eの回転移動は、操作ロッドの制御手段9eとコントロール・ロッドの制御手段9a〜9cの間の相互の係合を介してそれぞれのコントロール・ロッドの軸方向の直線移動に変換される。
【0015】
4番目のコントロール・ロッド3dの設定位置は、操作ロッド3eによって制御されない実施例で示すが、例えば、本明細書ではこれ以上説明しない従来の様式で圧搾空気によって制御するように適合することができる。
【0016】
制御装置のコントロール・ロッド3a〜3dは、それぞれロック機構20に割り当てられ、そのロック機構20は、ホルダ・ユニット2に対するコントロール・ロッド3a〜3dの1つ又は複数の所定の設定位置を画定するように適合される。図2a〜2cは、こうしたロック機構20を有するコントロール・ロッド3aの一部を示す。ロック機構20は、1つ又は複数の溝又は凹所22a〜22cを備えたロック要素21を有し、その溝又は凹所22a〜22cはそれぞれ、ホルダ・ユニット2に対するコントロール・ロッド3aの所定の設定位置を画定する。溝/凹所22a〜22cはそれぞれコントロール・ロッド3aに面している。図2a〜図2cに示す実施例では、ロック機構20は、ホルダ・ユニット2に対するコントロール・ロッド3aの異なる3つの設定位置を画定するように構成され、その場合、ロック機構は、コントロール・ロッドの長手方向軸に平行な方向に連続して一直線に配置された3つの溝/凹所22a〜22cを有する。コントロール・ロッド3aはロック要素21に関して移動するように配置される。ロック要素21は、有利には軸受6aに配置され、その軸受6aは、コントロール・ロッド3aがそれを介してホルダ・ユニット2に固定される軸受の1つである。図示の実施例では、ロック要素21は、その一端部に設けられスリーブ29のスリット28に嵌められた、前記溝22a〜22cを有する別個のプレートの形状をとる。スリーブ29は内部ボア29aを有し、その内部ボア29a中で、コントロール・ロッド3aの一部が摺動式に収容される。或いは、ロック要素21は、図示のタイプのスリーブ29に組み込まれることがあり、それぞれの溝/凹所22a〜22cがスリーブのボア29aに組み込まれる。勿論、ロック要素の他の実施例も考えられる。
【0017】
ロック機構20はさらに弾性のロック手段23を備え、そのロック手段23はコントロール・ロッド3aの凹所24に配置される。こうした凹所24は、コントロール・ロッドのシェル表面に配置される。ロック手段はロック部分23aを含む。ロック部分23aがロック要素の前記溝/凹所22a〜22cの1つと係合し、それにより、ロック要素21及びホルダ・ユニット2に対するコントロール・ロッド3aの直線移動を防止する突出位置(図2a参照)と、ロック部分23aがロック要素の前記溝/凹所のいずれとも係合しない後退位置(図2b参照)との間を、前記凹所24中でコントロール・ロッドの径方向に、ロック手段23のばね力の作用に抗して移動するように、ロック部分23aは構成される。ロック手段23のばね力の作用によって、ロック部分23aは突出位置を呈するようにプリロードされる。ロック部分23aは、コントロール・ロッドの関連する凹所24の外側に向いた開口を通って延びる。ロック部分23aは、有利には図2a及び図2bに示すように側面から眺めると凸形である。
【0018】
図2a及び図2bに示すように、ロック手段23は弾性的に変形可能であり、ロック部分23aが突出位置から後退位置に移動するときに、弾性変形を受ける。その後、ロック部分23aが突出位置に戻ると、ロック手段23が弾性的に戻り、その本来の形状に戻る。
【0019】
図示の実施例では、ロック手段23は2つの支持部分23b、23cを含み、それらの支持部分23b、23cはロック部分23aの両側に配置され、ロック部分23aを支持し、それらの支持部分23b、23cを介して、ロック手段23がコントロール・ロッドの関連する凹所24の表面に当接する。これらの支持部分23b、23cはロック手段23の脚部を成し、それらの脚部がそれらの間に位置するロック部分23aに連結する。図示の実施例では、支持部分23b、23cは凹所24の底面24aに着座する。コントロール・ロッド3aとロック手段の支持部分23b、23cの間の接触面は、互いの摺動面を成す。ロック部分23aが突出位置と後退位置の間のいずれかの方向に移動するときのロック手段23の形状の変化に応答する、コントロール・ロッドの軸方向への、支持部分とコントロール・ロッドの間の互いの摺動が、上述の摺動面により可能になる。図示の実施例では、各支持部分23b、23cのロック部分23aから離れる方に向いた端部は、ロック部分23aに向かって(図2aによる側面図では上向きに、図2dによる側面図では下向きに)湾曲して、フック様の端部23b’、23c’を成す。したがって、フック様の端部23b’、23c’は、ロック部分23aと同じ方向を向いている。フック様の端部23b’、23c’は、凹所24に完全に収容され、それぞれの外側が、凹所24の対向するそれぞれの軸方向端部で隣接する側面24b、24cに当接する。
【0020】
ロック手段23は、好ましくは、側面から眺めると、図2dに示すようにロック部分23aが下に向いたガルウィング形である。しかし、ロック手段23は、いくつかの他の適切な形状のものでもよい。
【0021】
ロック手段23は、有利には金属製、好ましくはスチール製であり、有利には板ばねの形状をとる。
【0022】
ロック手段23は、有利には、コントロール・ロッドの関連する凹所24に緩く着座し、有利には、コントロール・ロッドの関連する凹所24の側面に当接することによってコントロール・ロッドの長手方向及び円周方向に移動することが防止される。
【0023】
ロック手段23及びコントロール・ロッドの関連する凹所24は、有利には細長く、図2a〜図2cに示すようにコントロール・ロッドの長手方向に延びるように配置される。
【0024】
ある設定位置から他の設定位置に変更するためには、コントロール・ロッド3aは、ロック手段23のばね力に打ち勝つような力で長手方向に移動しなければならず、ロック手段のロック部分23aは、ロック要素の溝/凹所それぞれとの係合を解除される。その後、ロック部分23aが他のロック要素の溝/凹所22a〜22cの近くに達するまでコントロール・ロッドが移動すると、ロック部分23aは、ロック手段23のばね力の作用によって前進して、その溝/凹所と係合し、それにより、コントロール・ロッドのさらなる移動を防止する。
【0025】
ロック要素の各溝/凹所22a〜22cはガイド面27を含む。ロック部分23aがそれぞれの溝/凹所22a〜22cと係合した、コントロール・ロッドの設定位置からの、ロック要素21に対するコントロール・ロッド3aの移動に応答して、ロック部分がそのガイド面の作用によって突出位置から後退位置に移動するようにして、ロック手段のロック部分23aと協働するように、上述のガイド面27は適合される。図2a及び図2bに示すように、溝/凹所22a〜22cは、有利には、ロック要素21を通して長手方向の部分に見られるように、概して正弦曲線の輪郭を共に構成する。
【0026】
有利には、操作ロッド3eも、ホルダ・ユニット2に対する操作ロッド3eの様々な所定の設定位置を画定する、上述のタイプのロック機構を割り当てられる。
【0027】
本発明によれば、制御装置1は、自動車の手動変速機の一部を成すことが特に意図される。こうした変速機10の一部を図4に概略的に示す。
【0028】
添付の特許請求の範囲で定義される本発明の基本的な概念から逸脱する必要のない、本発明の修正形態に関する多くの可能性が当分野の専門家には明らかであると思われるので、言うまでもなく本発明は上述の実施例に決して限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明による制御装置の一部を成す、コントロール・ロッドの概略側面図を示す。
【図2a】関連するロック機構がロック位置に示された、コントロール・ロッドの一部分の概略部分切欠側面図を示す。
【図2b】ロック機構がロック解除位置に示された、図2aによる側面図を示す。
【図2c】図2a及び図2bによるコントロール・ロッド及びロック機構の概略斜視図を示す。
【図2d】図2a〜図2cによるロック機構の一部を成すロック手段の概略側面図を示す。
【図3】図1によるコントロール・ロッドの概略斜視図を示す。
【図4】本発明による制御装置を備えた変速機の上側後方部分の概略部分切欠図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
変速機の所望のギアの係合を制御する制御装置において、前記制御装置(1)が、関連するロック機構を備えたホルダ・ユニット(2)及び少なくとも1つのコントロール・ロッド(3a)を備え、前記コントロール・ロッド(3a)が、前記ホルダ・ユニット(2)中で直線移動するように配置され、前記関連するロック機構(20)が、前記ホルダ・ユニット(2)に対する前記コントロール・ロッド(3a)の1つ又は複数の所定の設定位置を画定するように適合される制御装置であって、
前記ロック機構(20)が、
1つ又は複数の溝又は凹所(22a〜22c)を含むロック要素(21)であり、前記各溝又は凹所(22a〜22c)が前記ホルダ・ユニット(2)に対する前記コントロール・ロッド(3a)の所定の設定位置を画定し、前記コントロール・ロッド(3a)がロック要素(21)に対して直線移動するように配置された、ロック要素(21)と、
前記コントロール・ロッドの前記凹所(24)に配置された弾性のロック手段(23)であり、前記ロック手段(23)がロック部分(23a)を含み、前記ロック部分(23a)が前記ロック要素の前記溝/凹所(22a〜22c)の1つと係合し、それにより、前記ロック要素に対する前記コントロール・ロッドの移動を防止する突出位置と、前記ロック部分(23a)が前記ロック要素の前記溝/凹所のいずれとも係合しない後退位置との間を、前記凹所(24)中で前記コントロール・ロッドの径方向に、前記ロック手段(23)のばね力の作用に抗して移動するように構成された、弾性のロック手段(23)と
を備えることを特徴とする、制御装置。
【請求項2】
前記ロック手段(23)が板ばねの形状をとることを特徴とする、請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記ロック手段(23)及び前記コントロール・ロッドの前記関連する凹所(24)が、細長く、前記コントロール・ロッドの長手方向に延びるように配置されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記ロック手段(23)が2つの支持部分(23b、23c)を含み、前記支持部分(23b、23c)が、前記ロック部分(23a)の両側に配置され、前記ロック部分(23a)を支持し、前記支持部分(23b、23c)を介して、前記ロック手段(23)が前記コントロール・ロッドの前記関連する凹所(24)の表面に当接することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項5】
各支持部分(23b、23c)の前記ロック部分(23a)から離れる方に向いた端部が、湾曲してフック様の端部(23b’、23c’)を成すことを特徴とする、請求項4に記載の制御装置。
【請求項6】
前記ロック手段(23)が、側面から眺めると、前記ロック部分(23a)が下方に向いたガルウィング形であることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項7】
前記ロック手段(23)が、前記コントロール・ロッドの前記関連する凹所(24)に緩く着座することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項8】
前記ロック手段(23)が、前記コントロール・ロッドの前記関連する凹所(24)の側面に当接することによって、前記コントロール・ロッドの長手方向及び円周方向に移動することが防止されることを特徴とする、請求項7に記載の制御装置。
【請求項9】
前記ロック部分(23a)が側面から眺めると凸形であることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項10】
前記コントロール・ロッドの各溝/凹所(22a〜22c)がガイド面(27)を含み、前記ロック部分(23a)がそれぞれの溝/凹所(22a〜22c)に係合した前記コントロール・ロッドの設定位置から、前記ロック要素(21)に対する前記コントロール・ロッド(3a)の移動に応答して、前記ロック部分(23a)が前記ガイド面の作用によって突出位置から後退位置に移動するようにして、前記ロック手段の前記ロック部分(23a)と協働するように、前記ガイド面(27)が構成されることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項11】
請求項1から10までのいずれか一項に記載の制御装置(1)を備えることを特徴とする、好ましくは自動車の手動変速機の形態である、変速機。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図2d】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−534620(P2009−534620A)
【公表日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−507640(P2009−507640)
【出願日】平成19年4月11日(2007.4.11)
【国際出願番号】PCT/SE2007/050234
【国際公開番号】WO2007/123478
【国際公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【出願人】(500190915)スカニア シーブイ アクチボラグ(パブル) (64)
【Fターム(参考)】