説明

力イメージング入力のデバイスとシステム

【課題】タッチ・パッド入力デバイスの一部として力測定システムを提供する。
【解決手段】力イメージング・タッチ・パッドは、ばね膜によって分離された導電トレースの第1組と第2組を含む。力が加えられる時に、ばね膜は、変形し、トレースの2つの組をより近くに移動する。相互キャパシタンスの結果の変化が、加えられた力の量または強度を示すイメージを生成するのに使用される。組み合わされた位置−力イメージング・タッチ・パッドは、2組の駆動トレース、1組の感知トレース、およびばね膜を含む。動作中に、駆動トレースのうちの1つが、感知トレースの組と組み合わせて使用されて、1つまたは複数の物体がタッチ・パッドに触れる場所のイメージを生成する。駆動トレースの第2組は、感知トレースおよびばね膜と組み合わせて使用されて、加えられた力の強さすなわち強度のイメージを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全般的には電子システム入力デバイスに関し、より具体的には、力イメージングおよび位置−力イメージング相互キャパシタンス・システムに関する。
【背景技術】
【0002】
多数のタッチ・センシング・デバイスが、コンピュータ・システム、携帯情報端末、携帯電話機、ゲーム・システム、音楽システム、その他の類似物(すなわち、電子システム)での使用のために利用可能である。おそらく、最もよく知られているのは抵抗膜位置センサである。これは、長年にわたってキーボードや位置インジケータとして使用されてきた。他のタイプのタッチ・センシング・デバイスには、抵抗タブレットや、面弾性波デバイス、タッチ・センサ、光センサが含まれ、タッチ・センサは抵抗、キャパシタンス、歪みゲージ、電磁センサ、または圧力センサに基づいたものである。圧力感知位置センサは、ポインティング・デバイス(データ入力デバイスまたは書込デバイスではなく)としての使用に関して、歴史的にほとんど利益を提供してこなかった。というのは、これらを動作させるのに必要な圧力が、指とセンサ面との間のスティクション(一種の摩擦)を本来的に生じるからである。そのようなスティクションは、そのようなデバイスが普及するのを大いに妨げてきた。
【0003】
ポータブル・デバイスの増大する人気と、すべての入力機能を単一のフォーム・ファクタに統合することの付随する必要とのゆえに、タッチ・パッドは、現在、最も人気があり広く使用されているタイプの入力デバイスの1つである。操作上、タッチ・パッドは、「抵抗性」または「容量性」のいずれかとして分類することができる。抵抗タッチ・パッドでは、パッドが、薄い金属の導電層と抵抗層によってコーティングされる。パッドに触れると、導電層が、抵抗層を介して接触し、抵抗の変化(通常は電流の変化として測定される)を引き起こし、この抵抗変化が、タッチ・イベントがパッド上のどこで発生したかを識別するのに使用される。容量タッチ・パッドでは、導電トレースの第1組が、第1方向に走り、誘電絶縁物によって導電トレースの第2組から絶縁され、この導電トレースの第2組は、第2方向(一般に第1方向に直交する)に走る。オーバーラップする導電トレースによって形成されるグリッドが、電荷を蓄積できるキャパシタのアレイを作成する。物体が、タッチ・パッドの近くに持ってこられるか、タッチ・パッドと接触する時に、その位置のキャパシタのキャパシタンスが変化する。この変化を使用して、タッチ・イベントの位置を識別することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願第10/999999号
【特許文献2】米国特許出願第10/840862号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
入力デバイスとしてタッチ・パッドを使用することに対する1つの障害は、タッチ・パッドが、一般に圧力情報または力情報を供給しないことである。力情報は、ユーザがデバイスをどのように操作しているかのより確実な表示を入手するのに使用することができる。すなわち、力情報は、関連する電子デバイスにコマンド信号や制御信号を供給するためのもう1つの入力次元として使用することができる。すなわち、タッチ・パッド入力デバイスの一部として力測定システムを提供することが、有益であるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施態様で、本発明は、ばね膜によって分離された導電トレースの第1組と第2組を含む力感知タッチ・パッドを提供する。力が加えられる時に、ばね膜は、変形し、トレースの2つの組をより近くに移動する。相互キャパシタンスの結果の変化が、加えられた力の位置(タッチ・パッドの面に対する相対的な)と強さすなわち強度を示すイメージを生成するのに使用される。もう1つの実施態様では、本発明は、2組の駆動トレースと、1組の感知トレースと、ばね膜とを含む組み合わされた位置−力感知タッチ・パッドを提供する。動作中に、駆動トレースのうちの1つが、感知トレースの組と組み合わせて使用されて、1つまたは複数の物体がタッチ・パッドに触れる場所のイメージを生成する。駆動トレースの第2組は、感知トレースとばね膜とを組み合わせて使用されて、加えられた力の強さすなわち強度とタッチ・パッドの面に対する相対的なその力の位置のイメージを生成する。本発明による力タッチ・パッドと、位置−力タッチ・パッドとは、ユーザ操作の増加させたアレイの認識を容易にするためにさまざまな電子デバイスに組み込むことができる。
【0007】
もう1つの実施態様では、説明される力感知アーキテクチャを使用して、ユーザがディスプレイ(たとえば、液晶ディスプレイ・ユニット)に働かせる力の量を検出できるディスプレイを実現することができる。本発明のこの実施態様によるディスプレイ・ユニットは、ユーザ入力の増加させたアレイを容易に認識するのに使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施形態による力検出器を示す分解透視図である。
【図2】図1による荷重をかけられていない(A)および荷重をかけられた(B)力検出器を示す断面図である。
【図3】本発明の一実施形態による力検出システムを示すブロック図である。
【図4】図3による力検出システムをより詳細に示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態による位置−力検出デバイスを示す断面図である。
【図6】本発明のもう1つの実施形態による位置−力検出デバイスを示す断面図である。
【図7】図6による駆動トレースおよび感知トレースを示す分解図である。
【図8】本発明のもう1つの実施形態による位置−力検出デバイスを示すさまざまな図である。
【図9】本発明のもう1つの実施形態による位置−力検出デバイスを示すさまざまな図である。
【図10】本発明のもう1つの実施形態による位置−力検出デバイスを示す断面図である。
【図11】本発明のもう1つの実施形態によるばね膜を示すさまざまな図である。
【図12】本発明の一実施形態による力検出ディスプレイ・システムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次の説明は、当業者が、特許請求された発明を作り、使用することを可能にするために提示され、下で述べる特定の例(パーソナル・コンピュータ・システム用のタッチ・パッド入力デバイス)の文脈で提供される。この特定の例の変形形態は、当業者にすぐに明白になるであろう。したがって、本明細書に添付された特許請求の範囲は、開示される実施形態によって限定されることを意図されているのではなく、本明細書で開示される原理や特徴と一貫する最も広い範囲を与えられなければならない。例として、本発明による力イメージング・システムは、コンピュータ・ワークステーション、携帯電話機、ハンドヘルド・ディジタル・アシスタント、その他のさまざまな機械類やシステム(機械システム、電気システム、電子システム)用のディジタル制御パネルなどのパーソナル・コンピュータ・システム以外の電子デバイスに同等に適用可能である。
【0010】
図1を参照すると、タッチ・パッド・デバイス100において実施された、本発明による力検出器の全般的概念が示されている。図示のように、力検出器100には、化粧層105と、感知層110(導電経路115と電気コネクタ120を含む)と、誘電ばね層125(空間的にオフセットされて突起した構造体130を含む)と、駆動層135(導電経路140と電気コネクタ145を含む)と、基部または支持体150とが含まれる(コネクタ120、145が、それぞれ層110と135上の導電トレースごとに一意の接続をもたらすことが、当業者によって理解されるであろう)。
【0011】
化粧層105は、環境条件(たとえば、ちりや湿気)からこのシステムの他の要素を保護し、さらに、ユーザがそれを介して検出器100と相互作用する面を提供する。感知層110上の導電経路115は、駆動層135上の導電経路140にオーバーラップするように配置され、これによって、プレート(導電経路115と140)が、感知層基板110、誘電ばね層125、突起した構造体130によって分離されたキャパシタを形成する。誘電ばね層125と突起した構造体130は、一緒に、力が化粧層105に加えられる時に感知層110の導電経路115を駆動層135の導電経路140に非常に近付ける機構を作成する。この分離の変化が、感知層と駆動層の導電経路(115、140)の間の相互キャパシタンスを変化(増加)させる。これは、化粧層105に加えられた力の量、強度、または強さを示す変化である。基部または支持層150は、力検出器100の構造的完全性をもたらす。
【0012】
図2Aを参照すると、力検出器100の断面図が、その荷重をかけられていない状態または「力なし」状態で示されている。この状態では、感知層110と駆動層135との導電経路(115、140)の間の相互キャパシタンスは、定常状態信号または静止キャパシタンス信号(図1のコネクタ120、145を介して測定される)を提供する。図2Bを参照すると、外力200が化粧層105に加えられる時に、誘電ばね層125が変形し、その結果、感知層110が駆動層135のより近くに移動する。これが、感知層と駆動層との間の相互キャパシタンスの変化(増加)すなわち、この2層の間の距離にほぼ単調に関連し、したがって加えられた力200の強度または強さにほぼ単調に関連する変化を与える。より具体的に言うと、動作中に、トレース140(駆動層135上の)が、一時に1つずつ電気的に刺激され、刺激されたトレースとトレース115(感知層110上の)のそれぞれとに関連する相互キャパシタンスが、測定される。このようにして、化粧層105に加えられた力200の強さすなわち強度のイメージを得ることができる。前に注記したように、相互キャパシタンスのこの変化は、適切な回路を介して判定することができる。
【0013】
図3を参照すると、力検出器タッチ・パッド100を利用する力イメージング・システム300のブロック図が示されている。図示されているように、力イメージング・システム300には、コネクタ120(感知信号310用)、145(駆動信号315用)を介してタッチ・パッド・コントローラ305に結合された力検出器100が含まれる。タッチ・パッド・コントローラ305は、検出器100に加えられた力の(空間)分布を表す信号をホスト・プロセッサ320に周期的に送る。ホスト・プロセッサ320は、この力情報を解釈して、指定されたコマンド・アクションと制御アクションを実行する(たとえば、ディスプレイ・ユニット325に表示された物体を選択する)ことができる。
【0014】
図4を参照すると、動作中に、タッチ・パッド・コントローラ305内の駆動回路400は、駆動信号315とコネクタ145を介して、複数の駆動層導電経路140(図1参照)のそれぞれに順番に電流を送る(「駆動する」)。容量結合のゆえに、この電流の一部は、複数の感知層導電経路115(図1参照)のそれぞれを通って運ばれる。感知回路405(たとえば、電荷増幅器)が、感知信号310から(コネクタ120を介して)アナログ信号を検出し、これらを分析回路410に送る。分析回路410の1つの機能が、検出されたアナログ・キャパシタンス値をディジタル形式に変換する(たとえば、ADコンバータを介して)ことである。分析回路のもう1つの機能は、ホスト・プロセッサ320(図3参照)への送るために、複数のディジタル化されたキャパシタンス値をキュー・アップすることである。分析回路のもう1つの機能は、駆動回路400を制御し、おそらくは、感知回路405の動作を動的に調整する(たとえば、キャパシタンスの「変化」が検出される閾値を変更することによるなど)ことである。本発明での使用に適切なコントローラ305の一実施形態が、その全体を本明細書に組み込まれている、2006年3月15日出願のSteve Hotelling、Christoph Krah、Brian Huppiによる米国特許出願第10/999999号、「Multipoint Touch Screen Controller」に記載されている。
【0015】
もう1つの実施形態では、本発明による力検出器が、容量位置検出器と組み合わされて、位置と力の両方を検出するタッチ・パッド・デバイスが作成される。図5を参照すると、組み合わされた位置−力検出器500には、化粧層505、回路ボードまたは基板510(第1面上の第1の複数の導電駆動経路515と第2面上の複数の感知経路520とを含む)、誘電ばね層525(交番するまたは空間的にオフセットした突起した構造体530を含む)、駆動層535(第2の複数の導電駆動経路を含む)、基部または支持体540が含まれる。一実施形態で、導電駆動経路515、535は、それぞれ基板510上と支持体540上に設けられて、行を形成し、感知導電経路は、基板510上に設けられて、列を形成する。したがって、動作中に、第1駆動経路515が、第1時間期間中に駆動され(一時に1つずつ)、これと同一の時間中に、感知経路520が、1つまたは複数の化粧層タッチの位置を表すイメージを入手するために問い合わされる。同様に、第2駆動経路535が、第2時間期間中に駆動され(一時に1つずつ)、それと同一の時間中に、感知経路520が、やはり、今回は化粧層505に加えられた力の強さすなわち強度を表すイメージを入手するために問い合わされる。相互キャパシタンスの原理に基づくタッチ検出用のコンピュータ入力デバイス(たとえば、タッチ・パッド)の動作は、その全体を組み込まれる、Steve Hotelling、Joshua A. Strickon、Brian Q. Huppiによる米国特許出願第10/840862号、「Multipoint Touchscreen」に記載されている。
【0016】
図6を参照すると、本発明のもう1つの実施形態による位置−力タッチ・パッド600が断面図で示されている。この実施形態では、化粧層605に、ポリエステルまたはポリカーボネート薄膜が含まれる。層610には、アクリルベースの感圧接着剤または紫外光硬化接着剤が含まれる。層615は、「上」面に(すなわち、化粧層605に向かって)第1方向に向けられた第1の複数の導電駆動トレース620と、「下」面に第2方向に向けられた複数の導電感知トレース625とを有する両面回路ボードとして機能する。一実施形態で、回路基板層615には、ポリエチレン・テレフタレート(「PET」)などの低温プラスチックまたは熱可塑性樹脂が含まれる。この実施形態では、駆動トレース620と感知トレース625に、プリントされた銀インクを含めることができる。もう1つの実施形態では、回路基板層615に、フレキシブル回路ボードまたはファイバグラスもしくはガラスが含まれ、駆動トレースと感知トレース(620、625)に、インジウム酸化スズ(「ITO」)または銅が含まれる。層630には、一実施形態で、接着剤−PETー接着剤からなる層状組合せが含まれ、ここで、接着剤構成要素は、上で層610に関して説明したものである。層635、640、645には、変化する厚さのPETが含まれる。図示されているように、層640の「下」面は、その上に、第1導電駆動トレース620と実質的に同一方位に向けられた第2の複数の導電駆動トレース650が固定されている。突起し、空間的にオフセットした支持構造体655と層660にも、接着剤−PET−接着剤(層630に似る、上を参照されたい)からなる層状組合せが含まれる。層605〜660は、基部またはスチフナ・プレート665に固定され、これによって支持される。たとえば、ポータブル・コンピュータ・システムまたはノートブック・コンピュータ・システムでは、基部665を、そのコンピュータ・システムのフレームの一部である金属スタンピングなどの堅い材料から形成することができる。同様に、基部665を、携帯情報端末や携帯電話機内の内部フレーミングとすることができる。表1は、タッチ・パッド600の一実施形態の層600〜660のそれぞれの厚さを識別する表である。
【0017】
【表1】

【0018】
動作中に、タッチ・パッド600は、化粧層605が1つまたは複数の位置で触れられることに起因するキャパシタンスの変化(たとえば、減少)を、駆動トレース620と感知トレース625との間の相互キャパシタンスを介して測定する。上で説明した形で、タッチ・パッド600は、感知トレース625と駆動トレース650がより近くに近接するようにされる時に、これらの間の相互キャパシタンスの測定された変化(たとえば、増加)を介して、化粧層に加えられる力をも測定する。この実施形態では、突起した構造体655は、駆動トレースの第2層(650)の両側で使用されて、追加の移動検出能力を与える。
【0019】
測定動作中に、駆動トレース620のそれぞれが順番に刺激され、それと同時に、駆動トレース620と感知トレース625との間の相互キャパシタンスの変化が測定される。
駆動トレース620のそれぞれが刺激され(かつ、キャパシタンスの対応する変化が感知トレース625を介して測定され)たならば、駆動トレース650のそれぞれが、順番に駆動され、感知トレース625が、力に関連する相互キャパシタンスの変化(すなわち、加えられた力に起因するトレース625と650との間の相互キャパシタンス変化)を判定するのに使用される。この形で、化粧層605への「タッチ」入力と「力」入力との両方のイメージを入手することができる。
【0020】
当業者は、上で説明した「スキャン」シーケンスが必要ではないことを認めるであろう。たとえば、駆動トレース620、650を、オーバーラップする形で刺激することができ、駆動トレース620内の第1トレースを刺激し、これに駆動トレース650内の第1トレースを続け、これに駆動トレース620内の第2トレースを続けるなどとすることができる。その代わりに、駆動トレース620内のトレースのグループをまず刺激し、これに駆動トレース650内のトレースのグループを続けるなどとすることができる。
【0021】
一実施形態で、駆動トレース620(タッチ位置測定動作に関連する)は、駆動トレース650(力測定動作に関連する)と感知トレース625(位置測定動作と力測定動作との両方の間に使用される)と異なる幾何形状を使用する。図7を参照すると、駆動トレース620が、内部浮動プレート構造体700を使用し、さらに、感知トレース625と駆動トレース650(この両方が、図示の実施形態では同一の物理的サイズ/構造を有する)に使用される導電トレースのいずれよりも物理的に大きい導電トレースを利用することがわかる。この構成が、1つまたは複数の物体(たとえば、指またはスタイラス)が化粧面605に接触しまたは非常に近接する場所を判定するための感度を高くすることがわかっている。
【0022】
図8Aを参照すると、本発明による組み合わされたタッチ−力感知タッチ・パッドのもう1つの実施形態(タッチ・パッド800)では、突起した構造体655を、ビードまたはポリマ・ドット805(ゴム・ドットまたはエラストマ・ドットとも称する)に置換することができる。この実施形態では、ビード805は、突起した構造体655(図6参照)に似た形で動作する。図示されているように、ビード805は、薄い接着剤層810の上に乗り、加えられる力が存在しない時に層630、640を指定された距離に保つサイズにされている。ビード805の1つの例示的なレイアウトと間隔を、図8B(平面図)と8C(断面)に示す。表2は、前に図示されたタッチ・パッド600と異なる、タッチ・パッド800の各構成要素の近似寸法を識別する表である。
【0023】
【表2】

【0024】
図9Aを参照すると、本発明による組み合わされたタッチ−力感知タッチ・パッドのもう1つの実施形態(タッチ・パッド900)では、変形可能なビードまたはエラストマ・ドット905の単一の層が使用される。タッチ・パッド900では、薄い接着剤層910が、ビードをタッチ・パッド構造の残りに機械的に結合し、この構造自体を基部665に機械的に結合するのに使用される。変形可能なビード905の1つの例示的なレイアウトと間隔を、図9B(平面図)と9C(断面)に示す。表3は、前に図示されたタッチ・パッド600と異なる、タッチ・パッド900の各構成要素の近似寸法を識別する表である。
【0025】
【表3】

【0026】
図10Aを参照すると、本発明による組み合わされたタッチ−力感知タッチ・パッドのもう1つの実施形態(タッチ・パッド1000)では、ばね膜1005が、突起した構造体(たとえば、530、655)または変形可能なビード(たとえば、805、905)の代わりに使用される。タッチ・パッド1000では、薄い接着剤層1010が、PETばね1005を層635、640に機械的に結合すると同時に、層645を基部665に機械的に結合するのに使用される。図10Bを参照すると、一実施形態で、ばね膜には、距離対高さ比(すなわち、a/b)が通常は約10:1から50:1までの範囲内にあるPETの単一の波状シートが含まれる。当業者は、任意の所与の実施形態で使用される正確な値が、たとえばタッチ・パッド面の物理的サイズ、全たわみについて指定される重さの量(たとえば、200グラム)、ユーザに提示される「剛性」の所望の感覚などのさまざまな要因に起因して変化する場合があることを認めるであろう。表4は、前に図示されたタッチ・パッド600と異なる、タッチ・パッド1000の各構成要素の近似寸法を識別する表である。
【0027】
【表4】

【0028】
図11Aを参照すると、もう1つの実施形態で、波状ばね膜1005を、くぼみ付きばね膜1105に置換することができる。この実施形態では、ばね膜1105は、たとえば熱成形技法または真空成形技法によって、その中にくぼみを形成された変形可能な材料(たとえば、PET)の単一のシートである。図11B、11Cに、2つの可能なくぼみ配置の上面図を示す。くぼみ付き膜1105の2つの例示的なレイアウト(上面図)が、図11B、11Cに示されている。図11A〜11Cで使用されている「+」記号は、突起した領域を表し、「−」記号は、押し下げられた領域を表す。表5は、図11Aで指定された近似寸法「a」から「e」を識別する表である。
【0029】
【表5】

【0030】
材料、構成要素、回路要素のさまざまな変更が、添付の特許請求の範囲から逸脱せずに可能である。たとえば、図1〜10による駆動トレースおよび感知トレースを、直交するものとして説明した。しかし、駆動トレースが、感知トレースを横切るかこれと交差する形は、一般に、使用される座標系に依存する。たとえば、デカルト座標系では、感知トレースは、駆動トレースに直交であり、これによって、別個のx座標とy座標を有するノードが形成される。その代わりに、極座標系では、感知トレースを同心円とすることができ、駆動トレースを放射状に延びる線とすることができる(またはその逆)。
【0031】
さらに、図1、2の実施形態では、駆動層135と駆動トレース140(および、したがって、コネクタ145)を、ばね膜125内とばね膜125上に組み込むことができる。すなわち、駆動トレース140を、柔軟な膜125の面に敷設するかエッチングすることができる。同様に、駆動トレース535を、柔軟な膜525(図5参照)に組み込み、その一部とすることができる。
【0032】
当業者は、図8、9によるビード(図8および9参照)を、突起した構造体130、530、、655(図1、2A、2B、5、、6参照)の代わりに使用することもできることをも認めるであろう。同様に、ばね機構1005(図10参照)、1105(図11参照)を、ビード805(図8参照)、変形可能なビード805、905(図8、9参照)、または突起した構造体130、530、、655(図1、5、、6参照)の代わりに使用することができる。
【0033】
図12Aを参照すると、もう1つの実施形態で、本発明による力検出を、タッチパッドではなくディスプレイ・ユニットに組み込むことができる。たとえば、システム1200には、プロセッサ1205、標準的な入出力(「I/O」)デバイス1210(たとえば、キーボード、マウス、タッチ・パッド、ジョイ・スティック、音声入力)、本発明による力検出能力を組み込んだディスプレイ1215が含まれる。図12Bを参照すると、この実施形態では、ディスプレイ1215に、ディスプレイ要素1220、ディスプレイ要素エレクトロニクス1225、力要素1230、力エレクトロニクス1235が含まれる。この形で、ユーザ1240は、力要素1230を通じてディスプレイ1200のディスプレイ要素1220を見る。一例として、ディスプレイ要素1220とエレクトロニクス1225に、普通の液晶ディスプレイ(「LCD」)ディスプレイを含めることができる。力要素1230に、力のみのセンサ(たとえば、図1および2の実施形態に似た)または力と位置センサ(たとえば、図5〜11の実施形態に似た)を含めることができる。力エレクトロニクス1235に、図4で説明した処理回路を含めることができる。すなわち、力エレクトロニクス1235は、本発明によるタッチ・パッドに関して説明したように、相互キャパシタンス信号を駆動し、感知することができる。
【0034】
当業者は、説明された力検出テクノロジの使用が、ディスプレイ1215に適用される時に、ITO(すなわち、不透明な銅ではなく)によって得られるものなどの透明なまたは実質的に透明な駆動トレースと感知トレースを利用しなければならないことを認めるであろう。同様に、加えられる力を検出するのに使用されるトレースの第1層(たとえば、駆動トレース)とトレースの第2層(たとえば、感知トレース)との間のギャップ(上の議論を参照されたい)は、透明または実質的に透明でなければならない。たとえば、圧縮可能な透明スペーサを使用して、オフセットした突起した構造体130、支持構造体655、変形可能なビード805、905、またはばね膜1005、1105を実施することができる。
【0035】
本願において開示される実施形態のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
(1)第1面上で第1方向に向けられた第1の複数の導電トレースを有する第1層と、 第1面上で第2方向に向けられた第2の複数の導電トレースを有する第2層と、
前記第1層と前記第2層との間に並置された変形可能な誘電体膜と
を含み、前記第1と第2の複数の導電トレースが、力が前記第1層に加えられる時にキャパシタンス・イメージを作成するように適合され、前記キャパシタンス・イメージが、前記加えられた力の強さを示す
力イメージング・タッチ・パッド。
(2)前記第1の複数の導電トレースと前記第2の複数の導電トレースが、実質的に直交する上記(1)に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
(3)前記変形可能な誘電体膜が、
前記第1層に向かって向けられた第1面と前記第2層に向かって向けられた第2面を有する実質的に平坦な膜と、
前記実質的に平坦な膜の前記第1面に結合された第1の複数の突起した構造体と、
前記実質的に平坦な膜の前記第2面に結合された第2の複数の突起した構造体であって、前記第1の複数の突起した構造体から実質的にオフセットされている、前記第2の複数の突起した構造体と
を含む上記(1)に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
(4)前記変形可能な誘電体膜が、
実質的に平坦な膜と、
前記実質的に平坦な膜の1面に固定された複数の変形可能ビードであって、力が前記第2層に向かって前記第1層に加えられる時に圧縮されるように適合される、前記複数の変形可能ビードと
を含む上記(1)に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
(5)前記変形可能な誘電体膜が、1つまたは複数の熱可塑性ばねを含む上記(1)に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
(6)前記変形可能な誘電体膜が、くぼみ付き変形可能膜を含む上記(1)に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
(7)前記熱可塑性ばねが、ポリエチレン・テレフタレートからなる上記(5)に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
(8)前記第1と第2の複数の導電トレースに電気的に結合された相互キャパシタンス測定回路をさらに含む上記(1)に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
(9)第1面上で第1方向に向けられた第1の複数の導電トレースと第2面上で第2方向に向けられた第2の複数の導電トレースを有する第1層と、
実質的に前記第1方向に向けられた第3の複数の導電トレースを有する第2層と、
基部層と、
前記第1層と前記第2層との間に並置された第1変形可能膜と、
前記第2層と前記基部層との間に並置された第2変形可能膜と
を含み、前記第1と第2の複数の導電トレースが、1つまたは複数の物体が前記第1面に非常に近接するようになる時に第1キャパシタンス・イメージを作成するように適合され、前記第1キャパシタンス・イメージが、前記1つまたは複数の物体が前記第1面に対して相対的にどこに置かれているかを示し、
前記第2と第3の複数の導電トレースが、力が前記第1層に加えられる時に第2キャパシタンス・イメージを作成するように適合され、前記第2キャパシタンス・イメージが、前記加えられた力の強さを示す
力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(10)前記第1層が、フレキシブル回路ボードを含む上記(9)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(11)前記第1層が、熱可塑性樹脂の1つまたは複数の層を含む上記(9)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(12)前記第1の複数の導電トレースと前記第2の複数の導電トレースが、実質的に直交する上記(9)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(13)前記第2層が、フレキシブル回路ボードを含む上記(9)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(14)前記第2層が、熱可塑性樹脂の1つまたは複数の層を含む上記(9)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(15)前記第1変形可能膜が第1の複数の突起した構造体を含み、前記第2変形可能膜が第2の複数の突起した構造体を含み、前記第1と第2の突起した構造体が、互いから実質的に空間的にオフセットされている上記(9)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(16)前記第1と第2の複数の突起した構造体が熱可塑性樹脂を含む上記(15)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(17)前記第1変形可能膜が第1の複数の変形可能ビードを含み、前記第2変形可能膜が第2の複数の変形可能ビードを含み、前記第1と第2の複数の変形可能ビードが互いから実質的に空間的にオフセットされている上記(9)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(18)前記変形可能ビードがエラストマ・ビードを含む上記(17)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(19)前記第1と第2の複数の突起した構造体のそれぞれが1つまたは複数の熱可塑性ばねを含む上記(9)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(20)前記熱可塑性ばねがポリエチレン・テレフタレートからなる上記(19)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(21)前記第1、第2、第3の複数の導電トレースに電気的に結合された相互キャパシタンス測定回路をさらに含む上記(9)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(22)第1方向に向けられた第1の複数の導電トレースを有する第1面と、
第2方向に向けられた第2の複数の導電トレースを有する第2面であって、前記第1と第2面が、互いに並置され、互いから電気的に絶縁される、前記第2面と、
実質的に前記第1方向に向けられた第3の複数の導電トレースを有する第3面と、
前記第2層と前記第3層との間の変形可能な膜と
を含み、前記第1と第2の複数の導電トレースが、1つまたは複数の物体が前記第1面に非常に近接する時に第1キャパシタンス・イメージを作成するように適合され、前記第1キャパシタンス・イメージが、前記1つまたは複数の物体が前記第1面に対して相対的にどこに置かれているかを示し、
前記第2と第3の複数の導電トレースが、力が前記第1面に加えられる時に第2キャパシタンス・イメージを作成するように適合され、前記第2キャパシタンス・イメージが、前記加えられた力の強さを示す
力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(23)前記第1と第2面が、共通の層の面である上記(22)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(24)前記共通の層が、フレキシブル回路ボードを含む上記(23)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(25)前記共通の層が、熱可塑性樹脂の1つまたは複数の層を含む上記(23)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(26)前記第1の複数の導電トレースと前記第2の複数の導電トレースが実質的に直交する上記(22)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(27)前記第3面が、熱可塑性樹脂を含む上記(22)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(28)前記変形可能な膜が、
前記第1の複数の導電トレースに向かって向けられた第1面と前記第3の複数の導電トレースに向かって向けられた第2面とを有する実質的に平坦な膜と、
前記実質的に平坦な膜の前記第1面に結合された第1の複数の突起した構造体と、
前記実質的に平坦な膜の前記第2面に結合された第2の複数の突起した構造体であって、前記第1の複数の突起した構造体から実質的に空間的にオフセットされている、前記第2の複数の突起した構造体と
を含む上記(22)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(29)前記変形可能な膜が、
実質的に平坦な膜と、
前記実質的に平坦な膜の1面に固定された複数の変形可能ビードであって、力が前記第2層に向かって前記第1層に加えられる時に圧縮されるように適合される、前記複数の変形可能ビードと
を含む上記(22)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(30)前記変形可能な膜がくぼみ付き変形可能膜を含む上記(22)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(31)前記変形可能ビードがポリマを含む上記(29)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(32)前記変形可能な膜が1つまたは複数の熱可塑性ばねを含む上記(22)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(33)前記熱可塑性樹脂がポリエチレン・テレフタレートからなる上記(32)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(34)前記第1、第2、第3の複数の導電トレースに電気的に結合された相互キャパシタンス測定回路をさらに含む上記(22)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(35)処理ユニットと、
前記処理ユニットに機能的に結合されたディスプレイ・ユニットと、
前記処理ユニットに機能的に結合された相互キャパシタンス測定回路と、
上記(9)と(22)のうちの一項に記載の、前記相互キャパシタンス測定回路に機能的に結合された力と位置イメージング・タッチ・パッドと
を含む電子デバイス。
(36)前記電子デバイスがコンピュータ・システムからなる上記(35)に記載の電子デバイス。
(37)前記電子デバイスが携帯電話機からなる上記(35)に記載の電子デバイス。
(38)前記電子デバイスが、携帯情報端末からなる上記(35)に記載の電子デバイス。
(39)第1面上で第1方向に向けられた第1の複数の導電トレースを有する第1層と、
第1面と第2面を有する変形可能な誘電体膜であって、前記第1面が、前記第1層に並置され、前記第2面が、第2方向に向けられた第2の複数の導電トレースを有する、前記変形可能な誘電体膜と
を含み、前記第1と第2の複数の導電トレースが、力が前記第1層に加えられる時にキャパシタンス・イメージを作成するように適合され、前記キャパシタンス・イメージが、前記加えられた力の強さを示す
力イメージング・タッチ・パッド。
(40)前記第1の複数の導電トレースと前記第2の複数の導電トレースが実質的に直交する上記(39)に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
(41)前記変形可能な誘電体膜が、
前記第1と第2面を有する実質的に平坦な膜と、
前記実質的に平坦な膜の前記第1面に結合された第1の複数の突起した構造体と、
前記実質的に平坦な膜の前記第2面に結合された第2の複数の突起した構造体であって、前記第1の複数の突起した構造体から実質的にオフセットされている、前記第2の複数の突起した構造体と
を含む上記(39)に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
(42)前記変形可能な誘電体膜が、
前記第1と第2面を有する実質的に平坦な膜と、
前記実質的に平坦な膜の1面に固定された複数の変形可能ビードであって、力が前記第2層に向かって前記第1層に加えられる時に圧縮されるように適合される、前記複数の変形可能ビードと
を含む上記(39)に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
(43)前記第1と第2の複数の導電トレースに電気的に結合された相互キャパシタンス測定回路をさらに含む上記(39)に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
(44)前記第1層の第2面上の第3の複数の導電トレースをさらに含み、前記変形可能な誘電体膜が、前記第1の複数の導電トレースよりも前記第3の複数の導電トレースの近くに並置され、前記第3の複数の導電トレースが第3方向に向けられ、さらに、前記第1と第3の複数の導電トレースが、物体が前記第1層に接触するようにされる時に、キャパシタンス・イメージを作成するように適合され、前記キャパシタンス・イメージが、前記第1層の前記第1面に対する相対的な、前記物体が前記第1面に接触する位置を示す上記(39)に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
(45)前記第1と第3方位が実質的に同一であり、前記第2方位がこれらに対して実質的に直交である上記(44)に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
(46)第1面上で第1方向に向けられた第1の複数の導電トレースと第2面上で第2方向に向けられた第2の複数の導電トレースを有する第1層と、
第1面と第2面を有する変形可能な誘電体膜であって、前記第1面が前記第1層に並置され、前記第2面が実質的に前記第1方向に向けられた第3の複数の導電トレースを有する、前記変形可能な誘電体膜と、
前記変形可能な誘電体膜の前記第2面に並置された基部層と
を含み、前記第1と第2の複数の導電トレースが、1つまたは複数の物体が前記第1面に非常に近接するようにされる時に、第1キャパシタンス・イメージを作成するように適合され、前記第1キャパシタンス・イメージが、前記1つまたは複数の物体が前記第1面に対して相対的にどこに置かれるかを示し、
前記第2と第3の複数の導電トレースが、力が前記第1層に加えられる時に、第2キャパシタンス・イメージを作成するように適合され、前記第2キャパシタンス・イメージが前記加えられた力の強さを示す
力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(47)前記第1層がフレキシブル回路ボードを含む上記(46)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(48)前記第1層が熱可塑性樹脂の1つまたは複数の層を含む上記(46)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(49)前記第1の複数の導電トレースと前記第2の複数の導電トレースが実質的に直交する上記(46)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(50)前記第2層がフレキシブル回路ボードを含む上記(46)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(51)前記第2層が熱可塑性樹脂の1つまたは複数の層を含む上記(46)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(52)前記変形可能な膜が、前記変形可能な膜の前記第1面に並置された第1の複数の突起した構造体と、前記変形可能な膜の前記第2面に並置された第2の複数の突起した構造体とを含み、前記第1と第2の複数の突起した構造体が、互いから実質的に空間的にオフセットされている上記(46)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(53)前記第1と第2の複数の突起した構造体が、熱可塑性樹脂を含む上記(52)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(54)前記変形可能な膜が、さらに、第1の複数の変形可能ビードを含む上記(46)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(55)前記変形可能ビードがエラストマ・ビードを含む上記(54)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(56)前記第1、第2、第3の複数の導電トレースに電気的に結合された相互キャパシタンス測定回路をさらに含む上記(46)に記載の力と位置イメージング・タッチ・パッド。
(57)ディスプレイ要素と、
その第1面上で第1方向に向けられた第1の複数の実質的に透明の導電トレースを有する第1層であって、前記ディスプレイ要素の第1面に隣接する、前記第1層と、
その第1面上で第2方向に向けられた第2の複数の実質的に透明の導電トレースを有する第2層であって、前記第1層が、前記第2層と前記ディスプレイ要素との間に並置される、前記第2層と、
前記第1層と前記第2層との間に並置された、変形可能な実質的に透明の誘電体膜と
を含み、前記第1と第2の複数の導電トレースが、力が前記第2層に加えられる時にキャパシタンス・イメージを作成するように適合され、前記キャパシタンス・イメージが前記加えられた力の強さを示す
力イメージング・ディスプレイ。
(58)前記ディスプレイ要素が、液晶ディスプレイ要素を含む上記(57)に記載の力イメージング・ディスプレイ。
(59)前記第1と第2層が、インジウム酸化スズ・トレースを含む上記(57)に記載の力イメージング・ディスプレイ。
(60)前記第1の複数の実質的に透明の導電トレースと前記第2の複数の実質的に透明の導電トレースが実質的に直交する上記(57)に記載の力イメージング・ディスプレイ。
(61)前記実質的に透明の変形可能な誘電体膜が、
前記第1層に向かって向けられた第1面と前記第2層に向かって向けられた第2面を有する実質的に平坦な膜と、
前記実質的に平坦な膜の前記第1面に結合された第1の複数の突起した構造体と、
前記実質的に平坦な膜の前記第2面に結合された第2の複数の突起した構造体であって、前記第1の複数の突起した構造体から実質的にオフセットされている、前記第2の複数の突起した構造体と
を含む上記(57)に記載の力イメージング・ディスプレイ。
(62)前記実質的に透明の変形可能な誘電体膜が、
実質的に平坦な膜と、
前記実質的に平坦な膜の1面に固定された複数の変形可能ビードであって、前記変形可能ビードが、力が前記第2層に向かって前記第1層に加えられる時に圧縮されるように適合される、前記複数の変形可能ビードと
を含む上記(57)に記載の力イメージング・ディスプレイ。
【符号の説明】
【0036】
100 タッチ・パッド・デバイス、105 化粧層、110 感知層、115 導電経路、120 電気コネクタ、125 誘電ばね層、130 突起した構造体、135 駆動層、140 導電経路、145 電気コネクタ、150 基部または支持体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の堅い層と、第1方向に向けられた第1の複数の導電トレースとを含む第1層と、 第2の堅い層と、第2方向に向けられた第2の複数の導電トレースとを含む第2層と、 前記第1層と前記第2層との間に並置され、前記第1層に力が加えられた時に前記第1の複数の導電トレースが前記第2の複数の導電トレースのより近くに移動するように変形可能な誘電体膜と
を含み、前記第1と第2の複数の導電トレースが、前記力が前記第1層に加えられる時にキャパシタンス・イメージを作成するように適合され、前記キャパシタンス・イメージが、前記加えられた力の強さを示す
力イメージング・タッチ・パッド。
【請求項2】
前記第1の複数の導電トレースと前記第2の複数の導電トレースが、実質的に直交する請求項1に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
【請求項3】
前記変形可能な誘電体膜が、
前記第1層に向かって向けられた第1面と前記第2層に向かって向けられた第2面を有する実質的に平坦な膜と、
前記実質的に平坦な膜の前記第1面に結合された第1の複数の突起した構造体と、
前記実質的に平坦な膜の前記第2面に結合された第2の複数の突起した構造体であって、前記第1の複数の突起した構造体から実質的にオフセットされている、前記第2の複数の突起した構造体と
を含む請求項1に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
【請求項4】
前記変形可能な誘電体膜が、
実質的に平坦な膜と、
前記実質的に平坦な膜の1面に固定された複数の変形可能ビードであって、力が前記第2層に向かって前記第1層に加えられる時に圧縮されるように適合される、前記複数の変形可能ビードと
を含む請求項1に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
【請求項5】
前記変形可能な誘電体膜が、1つまたは複数の熱可塑性ばねを含む請求項1に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
【請求項6】
前記変形可能な誘電体膜が、くぼみ付き変形可能膜を含む請求項1に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
【請求項7】
前記熱可塑性ばねが、ポリエチレン・テレフタレートからなる請求項5に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
【請求項8】
前記第1と第2の複数の導電トレースに電気的に結合された相互キャパシタンス測定回路をさらに含む請求項1に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
【請求項9】
第1の堅い層と、第1方向に向けられた第1の複数の導電トレースとを含む第1層と、 変形可能な誘電体膜と、第2方向に向けられた第2の複数の導電トレースとを含む第2層と、
第2の堅い層を含む第3層と
を含み、前記第2層が前記第1層と前記第3層との間に配置され、前記変形可能な誘電体膜が、前記第1層に力が加えられた時に前記第1の複数の導電トレースが前記第2の複数の導電トレースのより近くに移動するように変形可能であり、前記第1と第2の複数の導電トレースが、前記力が前記第1層に加えられる時にキャパシタンス・イメージを作成するように適合され、前記キャパシタンス・イメージが、前記加えられた力の強さを示す
力イメージング・タッチ・パッド。
【請求項10】
前記第1の複数の導電トレースと前記第2の複数の導電トレースが実質的に直交する請求項9に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
【請求項11】
前記変形可能な誘電体膜が、
前記第1と第2面を有する実質的に平坦な膜と、
前記実質的に平坦な膜の前記第1面に結合された第1の複数の突起した構造体と、
前記実質的に平坦な膜の前記第2面に結合された第2の複数の突起した構造体であって、前記第1の複数の突起した構造体から実質的にオフセットされている、前記第2の複数の突起した構造体と
を含む請求項9に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
【請求項12】
前記変形可能な誘電体膜が、
前記第1と第2面を有する実質的に平坦な膜と、
前記実質的に平坦な膜の1面に固定された複数の変形可能ビードであって、力が前記第2層に向かって前記第1層に加えられる時に圧縮されるように適合される、前記複数の変形可能ビードと
を含む請求項9に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
【請求項13】
前記第1と第2の複数の導電トレースに電気的に結合された相互キャパシタンス測定回路をさらに含む請求項9に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
【請求項14】
前記第1層は、第3方向に向けられた第3の複数の導電トレースをさらに含み、前記変形可能な誘電体膜が、前記第1の複数の導電トレースよりも前記第3の複数の導電トレースの近くに並置され、さらに、前記第1と第3の複数の導電トレースが、物体が前記第1層に接近するようにされる時に、キャパシタンス・イメージを作成するように適合され、前記キャパシタンス・イメージが、前記物体が前記第1層に対して置かれた場合の前記第1層に対する位置を示す請求項9に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
【請求項15】
前記第2と第3方位が実質的に同一であり、前記第1方位がこれらに対して実質的に直交である請求項14に記載の力イメージング・タッチ・パッド。
【請求項16】
ディスプレイ要素と、
第1の堅い層と、第1方向に向けられた第1の複数の実質的に透明の導電トレースとを含み、前記ディスプレイ要素の第1面に隣接する、第1層と、
第2方向に向けられた第2の複数の実質的に透明の導電トレースと、第2の堅い層とを含む第2層であって、前記第1層が、前記第2層と前記ディスプレイ要素との間に並置される、前記第2層と、
前記第1層と前記第2層との間に並置され、前記第2層に力が加えられた時に前記第1の複数の導電トレースが前記第2の複数の導電トレースのより近くに移動するように変形可能な実質的に透明の誘電体膜と
を含み、前記第1と第2の複数の導電トレースが、前記力が前記第2層に加えられる時にキャパシタンス・イメージを作成するように適合され、前記キャパシタンス・イメージが前記加えられた力の強さを示す
力イメージング・ディスプレイ。
【請求項17】
前記ディスプレイ要素が、液晶ディスプレイ要素を含む請求項16に記載の力イメージング・ディスプレイ。
【請求項18】
前記第1と第2層が、インジウム酸化スズ・トレースを含む請求項16に記載の力イメージング・ディスプレイ。
【請求項19】
前記第1の複数の実質的に透明の導電トレースと前記第2の複数の実質的に透明の導電トレースが実質的に直交する請求項16に記載の力イメージング・ディスプレイ。
【請求項20】
前記実質的に透明の変形可能な誘電体膜が、
前記第1層に向かって向けられた第1面と前記第2層に向かって向けられた第2面を有する実質的に平坦な膜と、
前記実質的に平坦な膜の前記第1面に結合された第1の複数の突起した構造体と、
前記実質的に平坦な膜の前記第2面に結合された第2の複数の突起した構造体であって、前記第1の複数の突起した構造体から実質的にオフセットされている、前記第2の複数の突起した構造体と
を含む請求項16に記載の力イメージング・ディスプレイ。
【請求項21】
前記実質的に透明の変形可能な誘電体膜が、
実質的に平坦な膜と、
前記実質的に平坦な膜の1面に固定された複数の変形可能ビードであって、前記変形可能ビードが、力が前記第1層に向かって前記第2層に加えられる時に圧縮されるように適合される、前記複数の変形可能ビードと
を含む請求項16に記載の力イメージング・ディスプレイ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−195010(P2012−195010A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−156645(P2012−156645)
【出願日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【分割の表示】特願2010−30213(P2010−30213)の分割
【原出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(503260918)アップル インコーポレイテッド (568)
【Fターム(参考)】