説明

加圧定着部材、定着装置、画像形成装置

【課題】 定着部材からの熱移動速度及び熱移動量をできるだけ小さく抑えて、定着部材の昇温速度を速めることができる定着用加圧部材を提供する。
【解決手段】 記録媒体上の未定着の画像を加熱、加圧により定着させる定着装置に用いる加圧定着部材を構成する基材の外周面に、フッ素樹脂材料及びフッ素樹脂と充填剤との混合材料から形成した複数の層からなる離型層を備える構成とする。ローラ材である加圧部材200の基材(芯金201:アルミや鉄の耐熱構造体)の外周に離型樹脂(フッ素樹脂)層202、203を順に設ける。離型樹脂層202、203には、四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)等を用いる。離型樹脂層202には、低比熱で低熱伝導率の物質として中空フィラー204あるいは導電性物質205を充填しても良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体上の未定着の画像を定着するための定着装置に用いる加圧定着部材と、これを用いる定着装置、この定着装置を備える複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関し、詳細には電子写真方式を採用した普通紙複写機、レーザプリンタ、ファクシミリ等に適するものに関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、タンデム型の電子写真方式のカラー画像形成装置の一例を示を概念的に示す。図示のように電子写真方式を用いるカラー画像形成装置、例えばフルカラー複写機、フルカラーレーザープリンタは、4つの回転する感光体1Y〜1K(Yはイエロー、Cはシアン、Mはマゼンタ、Kはブラック。以下、同じ。)及び現像装置、転写装置等の作像系2Y〜2Kを並設し、その下方にシート搬送ベルト3を配し、さらに給紙装置4、定着装置5等々を備えている。
【0003】
各感光体1Y〜1Kは、それぞれモータ6Y〜6Kにより回転駆動するようになっている。またシート搬送ベルト3は一対のローラ7、7の間に掛け回してあり、一のローラ7をモータ8により回転駆動するようになっている。さらに作像系2Y〜2Kは、モータ9Y〜9Kと減速装置10Y〜10Kにより回転駆動するようになっている。
【0004】
この図1に示すタイプの画像形成装置は、シート搬送ベルト3で搬送する記録シートP(図1中では、点線Pで示した搬送経路を搬送する。)に各感光体1(以下では、特に必要がなければ単に符号1を付して感光体を示す。他の要素についてのY、C、M、Kについても同様とする。)上の画像を作像系2の転写装置により順次転写する直接転写方式となっている。
【0005】
図2は、図1の装置の感光体1Kとその作像系2K及び定着装置5の構成をやはり概念的に示す。この電子写真方式の画像形成装置における画像作成プロセスは、回転する感光体ドラム101の感光層を帯電ローラ102を用いて一様に帯電させた後、図示しないレーザ走査ユニットからのレーザービーム103によって露光し、それによって感光体ドラム101上の静電潜像をトナーによって現像してトナー像とし、そのトナー像を記録シートP上に転写し、さらにその記録シートPを定着装置5に通してトナー像を加熱、加圧して記録シートPに定着させるように構成してある。
【0006】
なお図中104は現像ローラ、105はパワーパック(電源)、106は転写ローラ、108はクリーニング装置、109は表面電位計である。
【0007】
このような定着装置5においては、例えばアルミニウム等の中空円筒体からなる芯金の外周面にトナーの粘着を防止するためのフッ素樹脂層等からなる粘着防止層を設けた加熱定着ローラ110を使用している。このような加熱定着ローラ110は、芯金の中空部に回転中心線に沿ってハロゲンランプ等のヒータを配置し、その輻射熱によって加熱定着ローラ110を内側から加熱するようになっている。
【0008】
また加熱定着ローラ110と平行に、これに圧接する加圧ローラ111を設け、加圧ローラ111と加熱定着ローラ110との間に記録シートPを通過させることにより、記録シートP上に付着しているトナーを加熱定着ローラ110の熱により軟化させつつ、加圧ローラ111と加熱定着ローラ110との間に挟むことによって加圧することにより、記録シートP上にトナー像を定着させている。なお図2(B)に示すベルト方式の定着装置も用いられている。図中113は定着ベルト、114は定着ローラ、115は加圧ローラ、116はテンションローラである。
【0009】
ここで、フルカラーの複写機やレーザプリンタでは、M、C、Y、Kの4色のカラートナーが用いられるが、カラー画像の定着時には、これらのカラートナーを溶融状態で混合する必要があり、トナーを低融点化して溶融しやすくするとともに、加熱定着ローラ110の表面で、複数種のカラートナーを包み込むようにして溶融状態で、均一に混合させることが必要になる。
【0010】
このような表面の柔軟性を付与するために、基体上にシリコーンゴムやフッ素ゴム等のゴム弾性層を設けた構成の加熱定着ローラや加熱定着ベルトが用いられているが、これらは柔軟性には優れるものの、トナー離型性が不足しているため、トナーオフセット現象が発生しやすい。また、これらゴム弾性層は耐摩耗性が低いことから、表面の摩耗、劣化が激しい。
【0011】
これらの不具合に対しては、シリコーン系の潤滑オイルを定着ローラ、ベルト表面に塗布する方法がある。しかしながら、このオイル塗布方式も初期的には効果が見られるが、十分ではなく、また、このオイルによりゴム材料の膨潤という新たな不具合が発生する。最近では、定着ローラやベルト基体上にゴム弾性層を設け、その上にフッ素樹脂からなる離型層(粘着防止層)を形成させた構成も実用化されている。
【特許文献1】特開2002−31977号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、上述した従来の加熱、加圧による定着装置の構成において、加圧ローラの熱伝導率が大きいと、冷えた状態の加圧ローラが加熱定着ローラに接触することが原因で、加熱定着ローラの温度上昇が妨げられ、その結果として昇温速度の低下によりウォーミングアップ時間が長くかかるという問題点を引き起こすことになり、解決が要望されている。
【0013】
そこで本発明は、定着部材からの熱移動速度及び熱移動量をできるだけ小さく抑えて、定着部材の昇温速度を速めることができる定着用加圧部材を提供し、それを用いる結果として、立上り時間の短縮、高耐久・高信頼性、を有する定着装置と、これを用いて環境負荷の低減や顧客満足の向上に寄与し得る画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の請求項1に係る加圧定着部材は、記録媒体上の未定着トナー画像を、加圧、加熱により前記記録媒体に定着させる定着装置に用い、前記加圧を行うための加圧定着部材であって、基材の外周面に、フッ素樹脂材料及びフッ素樹脂と充填剤との混合材料から形成した複数の層からなる離型層を備えることを特徴とする。
【0015】
同請求項2に係るものは、請求項1記載の加圧定着部材において、前記離型層は、膜厚の異なる層を少なくとも2つ含むことを特徴とする。
【0016】
同請求項3に係るものは、請求項1記載の加圧定着部材において、前記離型層の最表面層を、フッ素樹脂のみで構成したことを特徴とする。
【0017】
同請求項4に係るものは、請求項1または2記載の加圧定着部材において、前記離型層に、低比熱で低熱伝導率の物質を配合したことを特徴とする。
【0018】
同請求項5に係るものは、請求項4記載の加圧定着部材において、前記低比熱で低熱伝導率の物質として中空フィラーを分散配合したことを特徴とする。
【0019】
同請求項6に係るものは、請求項5記載の加圧定着部材において、前記中空フィラーがガラスバルーンであることを特徴とする。
【0020】
同請求項7に係るものは、請求項1または2記載の加圧定着部材において、前記離型層に、導電性物質を配合したことを特徴とする。
【0021】
同請求項8に係るものは、請求項7記載の加圧定着部材において、前記導電性物質としてカーボン充填材を分散配合したことを特徴とする。
【0022】
同請求項9に係るものは、請求項8記載の加圧定着部材において、前記カーボン充填材が、ヨウ素吸着量が43mg/g以上118mg/g以下であり、かつ、前記離型層に充填されるカーボン量が2重量%以上5重量%以下であることを特徴とする。
【0023】
同請求項10に係るものは、請求項1ないし9のいずれかに記載の加圧定着部材において、前記離型層を構成するフッ素樹脂が四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)を主成分とすることを特徴とする。
【0024】
同請求項11に係るものは、請求項1ないし10のいずれかに記載の加圧定着部材において、前記基材がベルト材であることを特徴とする。
【0025】
同請求項12に係るものは、請求項1ないし10のいずれかに記載の加圧定着部材において、前記基材がローラ材であることを特徴とする。
【0026】
同請求項13に係る定着装置は、請求項1ないし12のいずれかに記載の加圧定着部材を備えたことを特徴とする。
【0027】
同請求項14に係る画像形成装置は、請求項13記載の定着装置を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
本発明は、充填剤による表面性、離型性の低下を防止し、耐久性や離型性の向上や、導電性の付与等を可能とし、定着装置や画像形成装置の高耐久化と定着画像の高画質化に寄与する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下本発明を実施するための最良の形態を、図に示す実施例を参照して説明する。
【実施例1】
【0030】
図3は本発明に係る加圧定着部材の一実施例の断面図である。なお図3(B)は、図3(A)中の丸印で囲った部分を拡大して示す。本実施例の加圧部材200は、図に示すように、基材の外周面に、フッ素樹脂材料及びフッ素樹脂と充填剤との混合材料から形成した複数の層からなる離型層を備える構成を有する。
【0031】
図中201は基材となるアルミや鉄の耐熱構造体、202、203は焼成された離型樹脂(フッ素樹脂)層である。アルミまたは鉄の耐熱構造体(以下、芯金という)201には、好ましくはローラ材を用いる。芯金201上に第1の離型樹脂層202を形成し、さらに第2の離型樹脂層203を被覆して加圧定着部材200としてある。
【0032】
離型樹脂層202、203に使用する材料としては、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)、及び四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体樹脂(FEP)等のフッ素系樹脂、もしくはこれらの樹脂の混合物、耐熱性樹脂にこれらフッ素系樹脂を分散させたものを挙げ得る。特に、強度と平滑性を両立させる点からはPFAが好ましい。
【0033】
また離型樹脂層202に充填する材料としては、低比熱で低熱伝導率の物質として中空フィラー204や、導電性物質205を用いることができる。これらは単独でも、両方一緒に添加して使用してもいずれでも可能である。なお離型樹脂層203には離型性を確保するため充填剤は添加しないほうが良い。また、離型層となる離型樹脂層203の被膜形成方法はチューブ゛状にしたものをかぶせても、湿式スプレー塗装や粉体塗装後に焼き付けても良い。
【0034】
なお、図3は基材201としてローラ状のものを用いた場合のみ示しているが、図2(B)に示すようにベルト状部材を用いることでも構成可能である。その場合、例えばSUS、ニッケル等の金属材料、もしくはポリイミド、ポリアミドイミド、フッ素樹脂等の耐熱性樹脂を用いる。金属材料の場合はベルトの撓みを考慮して、100μm以下の膜厚であることが望ましい。耐熱性樹脂の場合には、熱容量、強度の点から、30〜200μmの膜厚が望ましい。
【0035】
また、高画質化等の点から、基材と離型層の間に弾性層を設けることも可能である。この場合、弾性層としては、耐熱性のある弾性体、好ましくは耐熱性ゴムを用い得る。具体的にはシリコーンゴム、フロロシリコンゴムを挙げ得る。特に耐熱性、硬度の点からシリコーンゴムが好ましい。
【0036】
また図示はしていないが、加圧部材を発熱させる補助加熱体、好ましくはハロゲンヒータやセラミックヒータ等を付加しても良い。また図2(B)のように構成して定着ベルト113を2軸によって張架しても良いが、2軸以上の多軸保持であっても良いことは勿論である。
【0037】
次に上述した実施形態をさらに具体化した実施例を説明する。
【実施例2】
【0038】
<本発明の例1>
径がφ40mmのアルミ金属製芯金上にプライマー層を下地として乾燥させた後、その上に第2離型層として充填剤:ガラスバルーン(東海工業株式会社製の商品名「セルスター」SX−39)を10重量%含むPFAを厚さ20μm塗装し、その後、さらに充填剤を含まない第1層離型層を10μmの厚さに塗装した。PFAベース材料としては粉体化フッ素樹脂(製品名:MP102、株式会社三井デュポンフロロケミカル社製)を用い、粉体塗装を行った。380℃で30分にわたって焼成した後、炉から取り出し、放冷した後、二次加工したものを加圧部材とした。これを図2(B)に示すような定着装置に用い、3対の加熱ローラと加圧ローラを組み合わせて定着させることができるようにし、装置の立上り時間と、10K枚(10、000枚)を通紙したときにおける耐久性及びオフセット性を評価した。
<本発明の例2>
実施例1における、第2離型層に含まれる充填物としてさらにカーボン(旭カーボン株式会社製:型番#90)を3重量%添加したものを加工し、その他は前記例1と同様の加工を施して、評価を行った。カーボンは同じヨウ素吸着量を持つものであれば、例えば東海カーボン株式会社製、商品名:カーボンブラック:シースト9、同6、同SO、同Vや、昭和キャボット株式会社製の商品名:ショウブラックN110、同N220、同N550等も使用可能である。
<比較例1>
前記例1における、第2離型層に充填物を含まない離型層を加工し、その他は前記例1と同様の加工、評価を行った。
<比較結果>
以下に比較結果を示す。
【0039】
【表1】


以上により、断熱性に優れる中空フィラー(ガラスバルーン等)を添加した離型層を形成することにより、第2離型層が断熱層として機能し、定着部材からの熱移動速度及び熱移動量をできるだけ小さく抑えて、定着部材の昇温速度を速めることのできることがわかる。その結果として、定着装置の立上り時間の短縮に寄与し得る。
【0040】
また無機物を充填した効果として、離型層の耐久性を向上させることができた。また、導電性カーボンを添加することにより加圧部材表面へのトナーの静電オフセットを防止し、オフセット性を改善することができた。
【0041】
さらに、前記実施例においては中空フィラーとしてガラスバルーンを用いたが、同様の効果を持つシリカバルーン、カーボンバルーン、フェノール樹脂バルーン、塩化ビニリデン樹脂バルーン、アクリロニトリル樹脂バルーン、塩化ビニリデンと(メタ)アクリロニトリルとの共重合体からなる樹脂バルーン、アルミナバルーン、ジルコニアバルーン、シラスバルーン等を用いて構成しても良い。さらに、導電物質として粒状カーボンを用いたが、導電性を持つ材料であれば良く、形状はウィスカー状単結晶繊維や燐片状、中空状、コイル状、また材質としては金属や導電コーティングを行った無機物等も用いることができる。
【0042】
その結果、本発明を用いた加圧部材を搭載した定着装置を用いることにより、立上り時間の短縮、高耐久性、高信頼性を特徴とする電子写真方式の複写機、ファクシミリ、レーザービームプリンター等の画像形成装置を実現でき、環境負荷低減や顧客満足度の向上に寄与できる。
【0043】
すなわち、充填剤による表面性、離型性の低下を防止し、第2離型層へ添加された充填物による機能(耐久性、離型性向上、導電性付与)を発現することができる。また、転写紙が通過することによる紙粉や、両面コピーが通過することによる定着トナーや、定着装置内の飛散トナー付着も防止し、結果として定着装置の高耐久化と定着画像の高画質化に寄与する。
【0044】
また充填剤を加圧部材に用いることにより、定着部材からの熱移動速度及び熱移動量を小さく抑え、定着部材の昇温速度を速めることができる。その結果として定着装置の立上り時間の短縮に寄与する。また、同時に第2離型層の硬度が上昇することにより、第1離型層の耐久性を向上させることができ、結果として定着装置の高耐久化に寄与する。
【0045】
そして、耐摩耗性の向上と表面平滑性を両立しながら、加圧部材表面の帯電を防止し、結果として定着装置内の飛散トナーの加圧部材への静電付着を低減し、定着装置の高耐久化と定着画像の高画質化に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】タンデム型の電子写真方式のカラー画像形成装置の一例を示を概念的に示す図である。
【図2】図1の装置の感光体とその作像系及び定着装置の構成を概念的に示す図である。
【図3】本発明に係る加圧定着部材の一実施例の断面図である。
【符号の説明】
【0047】
1Y〜1K:感光体
2Y〜2K:作像系
3:シート搬送ベルト
4:給紙装置
5:定着装置
101:感光体ドラム
102:帯電ローラ
103:レーザービーム(露光)
104:現像ローラ
105:パワーパック
106:転写ローラ
108:クリーニング装置
109:表面電位計
110:加熱定着ローラ
111:加圧ローラ
112:ベルト方式定着器
113:定着ベルト
114:定着ローラ
115:加圧ローラ
116:加熱ローラ
200:加圧部材
201:基材
202:第2離型層
203:第1離型層
204:中空フィラー
205:導電フィラー
P:記録シート


【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体上の未定着トナー画像を、加圧、加熱により前記記録媒体に定着させる定着装置に用い、前記加圧を行うための加圧定着部材であって、基材の外周面に、フッ素樹脂材料及びフッ素樹脂と充填剤との混合材料から形成した複数の層からなる離型層を備えることを特徴とする加圧定着部材。
【請求項2】
請求項1記載の加圧定着部材において、前記離型層は、膜厚の異なる層を少なくとも2つ含むことを特徴とする加圧定着部材。
【請求項3】
請求項1記載の加圧定着部材において、前記離型層の最表面層を、フッ素樹脂のみで構成したことを特徴とする加圧定着部材。
【請求項4】
請求項1または2記載の加圧定着部材において、前記離型層に、低比熱で低熱伝導率の物質を配合したことを特徴とする加圧定着部材。
【請求項5】
請求項4記載の加圧定着部材において、前記低比熱で低熱伝導率の物質として中空フィラーを分散配合したことを特徴とする加圧定着部材。
【請求項6】
請求項5記載の加圧定着部材において、前記中空フィラーがガラスバルーンであることを特徴とする加圧定着部材。
【請求項7】
請求項1または2記載の加圧定着部材において、前記離型層に、導電性物質を配合したことを特徴とする加圧定着部材。
【請求項8】
請求項7記載の加圧定着部材において、前記導電性物質としてカーボン充填材を分散配合したことを特徴とする加圧定着部材。
【請求項9】
請求項8記載の加圧定着部材において、前記カーボン充填材が、ヨウ素吸着量が43mg/g以上118mg/g以下であり、かつ、前記離型層に充填されるカーボン量が2重量%以上5重量%以下であることを特徴とする加圧定着部材。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれかに記載の加圧定着部材において、前記離型層を構成するフッ素樹脂が四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)を主成分とすることを特徴とする加圧定着部材。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれかに記載の加圧定着部材において、前記基材がベルト材であることを特徴とする加圧定着部材。
【請求項12】
請求項1ないし10のいずれかに記載の加圧定着部材において、前記基材がローラ材であることを特徴とする加圧定着部材。
【請求項13】
請求項1ないし12のいずれかに記載の加圧定着部材を備えたことを特徴とする定着装置。
【請求項14】
請求項13記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−30825(P2006−30825A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−212545(P2004−212545)
【出願日】平成16年7月21日(2004.7.21)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】